以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態
2.第2の実施の形態
3.第3の実施の形態
<1.第1の実施の形態>
[構成例]
図1は、本発明の一実施の形態に係る画像形成装置(画像形成装置1)の一構成例を表すものである。画像形成装置1は、例えば、いわゆるロール紙からなる記録媒体に対して、電子写真方式を用いて画像を形成するプリンタである。画像形成装置1は、媒体供給部10と、画像形成部30とを備えている。
媒体供給部10は、記録媒体9が巻かれたロールから、記録媒体9を引き出して画像形成部30に供給するものである。媒体供給部10は、媒体ホルダ11と、ガイドバー12と、ロックセンサ13と、媒体ガイド14と、媒体セットセンサ15と、媒体センサ16と、媒体供給ローラ17と、カッタIN透過センサ18と、カッタIN反射センサ19と、切断部21と、搬送ローラ22とを有している。ガイドバー12、ロックセンサ13、
媒体セットセンサ15、媒体センサ16、媒体供給ローラ17、カッタIN透過センサ18、カッタIN反射センサ19、切断部21、および搬送ローラ22は、搬送路8に沿ってこの順で配置されている。
媒体ホルダ11は、記録媒体9が巻かれたロールを回転可能に保持するものである。記録媒体9は、例えば、いわゆるラベル紙9Aや、いわゆる連続紙9Bを用いることができる。
図2は、ラベル紙9Aの一例を表すものである。ラベル紙9Aは、図2(A),(B)に示したように、複数のラベル101と、台紙102とを有している。ラベル101は、画像形成部30により画像が形成された後に、台紙102からはがして、様々なものに貼り付けることができるものである。複数のラベル101は、ラベル紙9Aの長手方向において、ギャップ部103を挟んで並設されるとともに、台紙102に仮着されている。台紙102は、長尺の紙であり、複数のラベル101が仮着されたものである。台紙102には、図2(C)に示したように、複数のラベル101が仮着された面とは反対の面(裏面)に、いわゆるブラックマーク104が印刷されている。これらのブラックマーク104は、ラベル紙9Aが搬送方向F1に搬送された場合における、ラベル101のそれぞれの先頭部分に対応する部分に印刷されている。
なお、この例では、ブラックマーク104が印刷された台紙102を用いてラベル紙9Aを構成したが、これに限定されるものではなく、ブラックマーク104が印刷されていない台紙を用いてラベル紙を構成してもよい。
図3は、連続紙9Bの一例を表すものである。この連続紙9Bは、長尺の普通紙であり、画像形成部30により連続して画像が形成されることができるものである。
この例では、記録媒体9のロールは、記録媒体9が巻き芯110に巻かれることにより構成される。巻かれた記録媒体9の後端は、以下に説明するように、巻き芯110に固定されている場合や、巻き芯110に固定されていない場合があり得る。
図4A~4Dは、記録媒体9の後端と巻き芯110との関係を表すものである。図4Aの例では、記録媒体9の後端は、巻き芯110に、記録媒体9の幅方向にわたる広い領域(斜線で示した領域111)に塗られた糊を用いて固定されている。図4Bの例では、記録媒体9の後端は、巻き芯110に、記録媒体9の幅方向における中央付近の狭い領域(斜線で示した領域112)に塗られた糊を用いて、簡易に固定されている。図4Cの例では、記録媒体9の後端は、記録媒体9の幅方向における中央付近において、巻き芯110に、テープ113を用いて、簡易に固定されている。図4Dの例では、記録媒体9の後端は、巻き芯110に固定されていない。
媒体ホルダ11は、このような様々な記録媒体9がセットされるようになっている。媒体ホルダ11には、媒体ホルダモータ53から伝達された動力に基づいて、この図では時計回りの力が生じるようになっている。これにより、媒体供給部10では、記録媒体9がたるまないようになっている。
ガイドバー12(図1)は、記録媒体9をガイドする部材である。ガイドバー12は、図1における上下方向に移動可能に構成され、そのガイドバー12の位置に応じて、記録媒体9の搬送路8の経路を変更することができるようになっている。ガイドバー12には、アーム12Aが取り付けられている。アーム12Aは、軸12Bを中心に回動可能構成されている。この構成により、ガイドバー12は、アーム12Aが軸12Bを中心に回動することにより、上下方向に移動することができるようになっている。具体的には、例えば、ガイドバー12は、記録媒体9が媒体供給部10にセットされると、図1に示したように、搬送路8を迂回させるような位置において、図示しないロック機構によりロックされる。そして、ガイドバー12は、後述するように、記録媒体9を搬送する際の負荷の変化(記録媒体9の張力の変化)によりロックが外れた場合には、図1に示した位置から上方向に移動するようになっている。
ロックセンサ13は、ガイドバー12がロックされているかどうかを検出するものである。具体的には、ロックセンサ13は、この例では、ガイドバー12のアーム12Aを検出することにより、ガイドバー12がロックされているかどうかを検出するようになっている。
媒体ガイド14は、記録媒体9をガイドする部材であり、この例では、弧形状を有するものである。ガイドバー12は、ガイドバー12が図1に示した位置においてロックされた場合に、記録媒体9を、弧形状を有する媒体ガイド14における突出面に抑えつける。これにより、媒体ガイド14は、記録媒体9を、媒体ガイド14における突出面に沿ってガイドするようになっている。
媒体セットセンサ15は、記録媒体9が媒体ガイド14に沿ってセットされているかどうかを検出するものである。
媒体センサ16は、記録媒体9が媒体供給部10にセットされているかどうかを検出するものである。
媒体供給ローラ17は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、媒体供給モータ54から伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送するものである。
カッタIN透過センサ18は、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合に、切断部21における切断位置を特定する、光学式センサである。カッタIN透過センサ18は、発光部18Aと、受光部18Bとを有している。発光部18Aは、光を射出するものであり、受光部18Bは、光を受光するものである。発光部18Aおよび受光部18Bは、搬送路8を挟んで互いに反対側に配置されている。カッタIN透過センサ18では、発光部18Aから射出した光が、例えば記録媒体9を透過し、受光部18Bにおいて受光される。記録媒体9がラベル紙9Aである場合には、記録媒体9におけるラベル101の有無に応じて、受光部18Bが受光する光の強度が異なる。これにより、カッタIN透過センサ18は、ラベル紙9Aにおけるギャップ部103を検出し、その検出結果に基づいて、切断位置を特定することができる。このように、カッタIN透過センサ18は、記録媒体9における光の透過率に基づいて切断位置を特定するため、ブラックマーク104が印刷されていないラベル紙を用いた場合でも、切断位置を特定することができるようになっている。
カッタIN反射センサ19は、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合に、切断部21における切断位置を特定する、光学式センサである。このカッタIN反射センサ19は、発光部および受光部を有している。発光部および受光部は、搬送路8の、記録媒体9の裏面に対応する側に配置されている。このカッタIN反射センサ19では、発光部から射出した光が、例えば記録媒体9の裏面により反射され、受光部において受光される。記録媒体9が、ブラックマーク104が印刷されたラベル紙9Aである場合には、このブラックマーク104の有無に応じて、受光部が受光する光の強度が異なる。これにより、カッタIN反射センサ19は、ラベル紙9Aにおけるギャップ部103を検出し、その検出結果に基づいて、切断位置を特定することができるようになっている。
カッタIN透過センサ18およびカッタIN反射センサ19は、使用する記録媒体9の種類に応じて、選択され使用されるようになっている。
切断部21は、記録媒体9を切断するものである。切断部21は、この例では、切断モータ59から伝達された動力に基づいて、カッタの刃を回転させることにより、記録媒体9を切断するようになっている。
搬送ローラ22は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成されるものであり、搬送モータ55から伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送し、記録媒体9を画像形成部30に供給するものである。
画像形成部30(図1)は、媒体供給部10から供給された記録媒体9に画像を形成するものである。画像形成部30は、現像部31と、転写ベルト32と、ベルトローラ33と、ローラ34と、2次転写バックアップローラ35と、ローラ36と、搬送ローラ41と、WR透過センサ42と、WR反射センサ43と、2次転写部45と、離間機構46と、定着部47と、排出ローラ48とを有している。搬送ローラ41、WR透過センサ42、WR反射センサ43、2次転写部45、定着部47、および排出ローラ48は、搬送路8に沿ってこの順で配置されている。
現像部31は、4色のトナー像を形成するものである。現像部31は、4つの現像部31Y,31M,31C,31Kを有している。現像部31Yは黄色のトナー像を形成するものであり、現像部31Mはマゼンタ色のトナー像を形成するものであり、現像部31Cはシアン色のトナー像を形成するものであり、現像部31Kは黒色のトナー像を形成するものである。そして、現像部31は、4色のトナー像を、転写ベルト32の被転写面上に転写(1次転写)するようになっている。
転写ベルト32は、例えば、高抵抗の半導電性プラスチックフィルムにより構成される、無端の弾性ベルトである。転写ベルト32は、ベルトローラ33、ローラ34、2次転写バックアップローラ35、およびローラ36によって張設(張架)されている。そして、転写ベルト32は、ベルトローラ33の回転に応じて、搬送方向F2に循環搬送されるようになっている。
ベルトローラ33は、転写ベルト32を循環搬送する部材である。この例では、ベルトローラ33は、転写ベルト32の搬送方向F2において、4つの現像部31Y,31M,31C,31Kの上流側に配置され、ベルトモータ57から伝達された動力により、この例では時計回りで回転する。これにより、ベルトローラ33は、転写ベルト32を搬送方向F2に循環搬送するようになっている。
ローラ34は、転写ベルト32の循環搬送に応じて従動回転する部材である。
2次転写バックアップローラ35は、転写ベルト32の循環搬送に応じて従動回転する部材である。2次転写バックアップローラ35は、搬送路8および転写ベルト32を挟んで、2次転写ローラ44と対向配置されている。2次転写バックアップローラ35は、2次転写ローラ44とともに、2次転写部45を構成している。この2次転写バックアップローラ35には、高圧電源69により、転写電圧VTRが印加される。これにより、2次転写部45では、現像部31により転写(1次転写)された転写ベルト32の被転写面上のトナー像が、記録媒体9に転写(2次転写)されるようになっている。
ローラ36は、転写ベルト32の循環搬送に応じて従動回転する部材である。
搬送ローラ41は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、搬送モータ55から伝達された動力に基づいて、媒体供給部10から供給された記録媒体9を、搬送路8に沿って、2次転写部45に向かって搬送するものである。
WR透過センサ42は、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合に、2次転写部45によるトナー像の転写位置を調節するためにラベル101の位置を検出する、光学式センサである。WR透過センサ42は、発光部42Aと、受光部42Bとを有している。発光部42Aおよび受光部42Bは、搬送路8を挟んで互いに反対側に配置されている。WR透過センサ42では、発光部42Aから射出した光が、例えば記録媒体9を透過し、受光部42Bにおいて受光される。これにより、WR透過センサ42は、ラベル紙9Aにおけるラベル101の位置を検出することができる。このように、WR透過センサ42は、記録媒体9における光の透過率に基づいてラベル101の位置を検出するため、ブラックマーク104が印刷されていないラベル紙を用いた場合でも、ラベル紙9Aにおけるラベル101の位置を検出することができるようになっている。
WR反射センサ43は、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合に、2次転写部45によるトナー像の転写位置を調節するためにラベル101の位置を検出する、光学式センサである。このWR反射センサ43は、発光部および受光部を有している。発光部および受光部は、搬送路8の、記録媒体9の裏面に対応する側に配置されている。このWR反射センサ43では、発光部から射出した光が、例えば記録媒体9の裏面により反射され、受光部において受光される。これにより、WR反射センサ43は、ラベル紙9Aにおけるラベル101の位置を検出することができるようになっている。
WR透過センサ42およびWR反射センサ43は、使用する記録媒体9の種類に応じて、選択され使用されるようになっている。
2次転写ローラ44は、転写ベルト32の被転写面上のトナー像を、記録媒体9に転写するための部材である。2次転写ローラ44は、搬送路8および転写ベルト32を挟んで、2次転写バックアップローラ35に対向配置されている。2次転写ローラ44は、2次転写バックアップローラ35とともに、2次転写部45を構成している。
離間機構46は、2次転写バックアップローラ35と2次転写ローラ44とを、互いに離間させ、非接触状態にするものである。具体的には、離間機構46は、例えば、切断部21により切断された複数の記録媒体9のうちの最後の記録媒体9において、2次転写部45により転写される画像がこの記録媒体9からはみ出すおそれがある場合に、離間モータ58から伝達された動力に基づいて、2次転写バックアップローラ35と2次転写ローラ44とを、互いに離間させるようになっている。
定着部47は、記録媒体9に対し熱および圧力を付与することにより、記録媒体9上に転写されたトナー像を記録媒体9に定着させる部材である。定着部47は、ヒートローラ47Aと、定着ベルト47Bとを有している。ヒートローラ47Aは、例えば、その内部にハロゲンランプ等の加熱ヒータを含んで構成されており、記録媒体9上のトナーに対して熱を付与する部材である。定着ベルト47Bは、ヒートローラ47Aとの間に圧接部が形成されるように構成されている。これにより、定着部47では、記録媒体9上のトナーが、加熱され、融解し、加圧される。その結果、トナー像が記録媒体9上に定着するようになっている。
排出ローラ48は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成されるものであり、排出モータ56から伝達された動力に基づいて、記録媒体9を画像形成装置1の外に排出する部材である。
図5は、画像形成装置1における制御機構の一例を表すものである。画像形成装置1は、表示操作部51と、ヒートローラモータ52と、媒体ホルダモータ53と、媒体供給モータ54と、搬送モータ55と、排出モータ56と、ベルトモータ57と、離間モータ58と、切断モータ59と、高圧電源69と、制御部60とを備えている。
表示操作部51は、ユーザの操作を受け付けるとともに、画像形成装置1の動作状態や、ユーザへの指示などを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイ、タッチパネル、各種インジケータ、各種ボタンなどを用いて構成されるものである。
ヒートローラモータ52は、制御部60からの指示に基づいて、定着部47のヒートローラ47Aに動力を供給するものである。媒体ホルダモータ53は、制御部60からの指示に基づいて、媒体ホルダ11に動力を供給するものである。媒体供給モータ54は、制御部60からの指示に基づいて、媒体供給ローラ17に動力を供給するものである。搬送モータ55は、制御部60からの指示に基づいて、搬送ローラ22,41に動力を供給するものである。排出モータ56は、制御部60からの指示に基づいて、排出ローラ48に動力を供給するものである。ベルトモータ57は、制御部60からの指示に基づいて、ベルトローラ33に動力を供給するものである。離間モータ58は、制御部60からの指示に基づいて、離間機構46に動力を供給するものである。切断モータ59は、制御部60からの指示に基づいて、切断部21に動力を供給するものである。また、図示を省略しているが、画像形成装置1は、現像部31に動力を供給するドラムモータをも有している。
高圧電源69は、制御部60からの指示に基づいて転写電圧VTRを生成し、この転写電圧VTRを2次転写バックアップローラ35に供給するものである。
制御部60は、画像形成装置1における各ブロックの動作を制御することにより、画像形成装置1の全体動作を制御するものであり、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびメモリなどを用いて構成される。制御部60は、通信部61と、表示操作制御部62と、現像制御部63と、ヒータ制御部64と、モータ制御部65と、切断制御部66と、高圧制御部67とを有している。
通信部61は、例えばUSB(Universal Serial Bus)やLAN(Local Area Network)を用いて通信を行うものであり、例えば、ホストコンピュータ(図示せず)から送信された印刷データDPを受信するものである。表示操作制御部62は、表示操作部51の動作を制御するものである。現像制御部63は、現像部31における現像動作を制御するものである。ヒータ制御部64は、定着部47のヒートローラ47Aに含まれる加熱ヒータの動作を制御することにより、ヒートローラ47Aの温度を制御するものである。モータ制御部65は、ヒートローラモータ52、媒体ホルダモータ53、媒体供給モータ54、搬送モータ55、排出モータ56、ベルトモータ57、離間モータ58、および図示しないドラムモータの動作を制御するものである。
切断制御部66は、切断モータ59の動作を制御するものである。具体的には、切断制御部66は、例えば、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合に、カッタIN透過センサ18およびカッタIN反射センサ19の検出結果に基づいて、切断部21が、ギャップ部103に設定された切断位置で記録媒体9を切断するように、切断モータ59の動作を制御する。また、切断制御部66は、後述するように、ロックセンサ13および媒体センサ16の検出結果に基づいて、切断部21が記録媒体9を切断するように、切断モータ59の動作を制御する機能をも有している。
高圧制御部67は、高圧電源69の動作を制御するものである。
ここで、媒体ホルダ11は、本発明における「媒体保持部」の一具体例に対応する。ガイドバー12は、本発明における「ガイド部材」の一具体例に対応する。ロックセンサ13は、本発明における「第1のセンサ」の一具体例に対応する。媒体センサ16は、本発明における「第2のセンサ」の一具体例に対応する。カッタIN透過センサ18およびカッタIN反射センサ19は、本発明における「第3のセンサ」の一具体例に対応する。媒体供給ローラ17は、本発明における「第1の搬送部材」の一具体例に対応する。切断部21は、本発明における「切断部」の一具体例に対応する。画像形成部30は、本発明における「画像形成部」の一具体例に対応する。搬送ローラ41は、本発明における「第2の搬送部材」の一具体例に対応する。
[動作および作用]
続いて、本実施の形態の画像形成装置1の動作および作用について説明する。
(全体動作概要)
まず、図1,5を参照して、画像形成装置1の全体動作概要を説明する。
(詳細動作)
通信部61が印刷データDPを受信すると、制御部60は、画像形成装置1が画像形成動作を行うように、各ブロックを制御する。媒体供給ローラ17、搬送ローラ22、および搬送ローラ41は、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送する。切断部21は、例えば、記録媒体9がラベル紙9A(図2)である場合には、カッタIN透過センサ18およびカッタIN反射センサ19の検出結果に基づいて、ギャップ部103に設定されたカット位置で記録媒体9を切断する。ベルトローラ33は、転写ベルト32を循環搬送する。現像部31は、4色のトナー像を形成し、形成した4色のトナー像を、転写ベルト32の被転写面上に転写(1次転写)する。2次転写部45は、転写ベルト32の被転写面上のトナー像を、記録媒体9に転写する。定着部47は、記録媒体9上のトナー像を定着させる。排出ローラ48は、記録媒体9を画像形成装置1の外に排出する。
(詳細動作)
画像形成装置1は、記録媒体9の後端が、例えば、図4Aに示したように、巻き芯110に固定されている場合において、媒体ホルダ11に記録媒体9の残りが無くなったときに、切断部21が、記録媒体9を搬送する際の負荷の変化(記録媒体9の張力の変化)に基づいて、記録媒体9を切断する。以下に、この動作について詳細に説明する。
図6Aは、通常動作時における媒体供給部10の動作を表すものであり、図6Bは、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなった時の媒体供給部10の動作を表すものであり、図6Cは、切断部21が記録媒体9を切断する時の媒体供給部10の動作を表すものである。
通常動作時では、ガイドバー12は、図6Aに示した位置において、図示しないロック機構によりロックされる。これにより、搬送路8は、このガイドバー12により、やや遠回りである経路長L1の経路8Aに設定される。記録媒体9は、この経路8Aに沿って搬送される。
そして、媒体ホルダ11に残された記録媒体9は徐々に少なくなっていき、記録媒体9の残りが無くなると、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されているので、ガイドバー12から見た、記録媒体9を搬送する際の負荷が変化する。この負荷の変化により、ガイドバー12に、この経路8Aに沿って媒体ホルダ11に向かう力が生じ、ガイドバー12のロックが外れる。その結果、ガイドバー12は、図6Aに示した位置から上方向に移動し、最終的に、例えば図6Bに示した位置に至り、記録媒体9の搬送動作が停止する。この図6Bでは、搬送路8は、ほぼ直線の経路8Bになる。この経路8Bの経路長L2は、経路8A(図5A)の経路長L1よりも短いものとなる。
このように、ガイドバー12は、記録媒体9を搬送する際の負荷の変化により移動し、搬送路8の経路は、経路長L1を有する経路8A(図6A)から、経路長L1よりも短い経路長L2を有する経路8B(図6B)になる。つまり、画像形成装置1では、ガイドバー12のロックが外れることにより、いわゆる余長(経路長L1-経路長L2)が生じる。
切断部21は、ガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体9が、この余長分だけ搬送されるまでの間に、記録媒体9を切断する。つまり、切断部21は、図6Bに示したような状態になる前の、図6Cに示した状態で、記録媒体9を切断する。このように、画像形成装置1では、余長(経路長L1-経路長L2)を設けることにより、記録媒体9を切断する時間を確保している。
この動作では、ガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体9が切断されるタイミングまでに、記録媒体9が搬送される距離D1は、D1<L1-L2を満たす。これにより、切断部21は、記録媒体9の搬送動作が停止する前に記録媒体9を切断することができるので、後段の画像形成部30は、切断された記録媒体9に対して画像を形成し続けることができる。
このように、画像形成装置1では、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなったときの負荷の変化(記録媒体9の張力の変化)に基づいて、ガイドバー12のロックが外れることにより、搬送路8の経路長が短くなるようにした。これにより、画像形成装置1では、余長(経路長L1-経路長L2)が生じるので、この余長を利用して記録媒体9を切断することができる。このとき、ガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体9が切断されるタイミングまでに、記録媒体9が搬送される距離D1は、D1<L1-L2を満たす。これにより、画像形成装置1では、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
すなわち、距離D1が、D1<L1-L2を満たさない場合には、切断部21は、記録媒体9の搬送動作が停止する前に記録媒体9を切断することができない。よって、記録媒体9の搬送動作が停止してしまうので、後段の画像形成部30は、画像形成動作を続けることができず、ジャムエラーが生じてしまう。この場合には、切断部21から2次転写部45までの搬送路8に残された記録媒体9には、画像が形成されないため、記録媒体9が無駄になってしまう。
一方、画像形成装置1では、距離D1が、D1<L1-L2を満たすようにしたので、切断部21は、記録媒体9の搬送動作が停止する前に記録媒体9を切断することができる。よって、後段の画像形成部30は、記録媒体9の搬送動作をし続けることができるので、切断部21から2次転写部45までの搬送路8に残された記録媒体9に対して画像を形成し続けることができる。その結果、画像形成装置1では、ジャムエラーが生じることなく、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
また、画像形成装置1では、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなったときの負荷の変化(記録媒体9の張力の変化)に基づいて、記録媒体9を切断するようにしたので、例えば、媒体ホルダ11における残りの記録媒体9の量を常にモニタし、いわゆるニアエンドを検出したときに記録媒体9を切断する場合に比べて、無駄になる記録媒体9の量を抑えることができる。
また、画像形成装置1では、記録媒体9の後端が、例えば、図4B,4Cに示したように、巻き芯110に簡易に固定されている場合でも、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなったときの負荷の変化に基づいてガイドバー12のロックが外れた場合には、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
次に、画像形成装置1における動作について、フローチャートを用いて詳細に説明する。
図7は、画像形成装置1の一動作例を表すものである。画像形成装置1は、ロックセンサ13および媒体センサ16の検出結果に基づいて、記録媒体9を切断する。以下に、この動作について説明する。
画像形成装置1は、例えば通信部61が印刷データDPを受信することにより、記録媒体9の搬送動作を開始する(ステップS101)。
次に、制御部60は、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出したかどうかを確認する(ステップS102)。すなわち、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されている場合(図4(A))には、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなることにより、記録媒体9を搬送する際の負荷が変化し、ガイドバー12のロックが外れる。また、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に簡易に固定されている場合(図4B,4C)でも、この巻き芯110から外れにくい場合には、負荷が変化し、ガイドバー12のロックが外れる場合もあり得る。この場合には、ロックセンサ13は、ガイドバー12のロックが外れたことを検出する。これにより、制御部60は、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなったと判断することができる。
このステップS102において、ロックが外れたことを検出していない場合(ステップS102において“N”)には、制御部60は、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出したかどうかを確認する(ステップS103)。すなわち、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されていない場合(図4D)には、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなっても、記録媒体9を搬送する際の負荷が変化しないので、ガイドバー12のロックは外れない。また、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に簡易に固定されている場合(図4B,4C)でも、この巻き芯110から容易に外れ、負荷の変化が少ない場合には、ガイドバー12のロックが外れない場合もあり得る。この場合には、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出する。これにより、制御部60は、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなったと判断することができる。
ステップS103において、記録媒体9が無いことを検出していない場合(ステップS103において“N”)には、ステップS102に戻る。そして、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出し、あるいは、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出するまで、このステップS102,S103を繰り返す。
ステップS102において、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合(ステップS102において“Y”)には、制御部60は、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認する(ステップS104)。例えば、印刷データDPが、記録媒体9の種類についての情報を含んでいる場合には、制御部60は、この印刷データDPに基づいて、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認することができる。また、例えば、ユーザが、表示操作部51を操作することにより記録媒体9の種類についての情報を入力している場合には、制御部60は、この入力情報に基づいて、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認することができる。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙である場合(ステップS104において“Y”)には、画像形成装置1は、画像形成部30における記録媒体9の搬送動作を停止する(ステップS105)。具体的には、制御部60のモータ制御部65は、搬送モータ55および排出モータ56の動作を停止させることにより、画像形成部30における記録媒体9の搬送動作を停止させる。すなわち、例えば、記録媒体9がラベル紙9Aである場合には、画像形成装置1は、通常は、例えばラベル紙9Aのギャップ部103で切断する。この場合において、仮に、画像形成装置1が、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなった時に、ギャップ部103以外の部分で記録媒体9を切断すると、切断された記録媒体9の紙片が画像形成部30に入り込み、画像形成部30がダメージを受けるおそれがある。そこで、この例では、記録媒体9がラベル紙である場合には、このラベル紙を切断せずに、画像形成部30における記録媒体9の搬送動作を停止させる。そして、このフローは終了する。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙でない場合(ステップS104において“N”)、または、ステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合(ステップS103において“Y”)には、制御部60の切断制御部66は、切断モータ59を動作させる(ステップS106)。そして、切断部21は、切断モータ59から伝達された動力に基づいて、カッタの刃を回転させることにより、記録媒体9を切断する(ステップS107)。そして、画像形成装置1は、媒体供給部10における記録媒体9の搬送動作を停止する(ステップS108)。具体的には、制御部60のモータ制御部65は、媒体供給モータ54の動作を停止させることにより、媒体供給部10における記録媒体9の搬送動作を停止させる。そして、このフローは終了する。
このように、画像形成装置1では、ロックセンサ13の検出結果に加え、媒体センサ16の検出結果にも基づいて、記録媒体9の切断を行うようにしたので、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されていない場合(図4D)でも、記録媒体9を切断することができる。その結果、画像形成装置1では、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
また、画像形成装置1では、記録媒体9を切断した場合には、媒体供給部10における記録媒体9の搬送動作を停止するようにした。これにより、例えば、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されていない場合(図4D)において、切断部21よりも上流側の記録媒体9が、後段の画像形成部30に入り込むことがないので、画像形成部30がダメージを受けるおそれを低減することができる。
また、画像形成装置1では、ガイドバー12のロックが外れた場合でも、記録媒体9がラベル紙である場合には、記録媒体9を切断しないようにした。これにより、記録媒体9の紙片が画像形成部30に入り込み、画像形成部30がダメージを受けるおそれを低減することができる。
[効果]
以上のように本実施の形態では、媒体ホルダに記録媒体が無くなったときの負荷の変化(記録媒体の張力の変化)に基づいて、ガイドバーのロックが外れることにより、搬送路の経路長が短くなるようにしたので、これにより生じる余長を利用して、記録媒体を切断することができる。これにより、画像形成部では、記録媒体の搬送動作をし続けるため、記録媒体を無駄にせず有効に利用することができる。また、媒体供給部における記録媒体の搬送動作を停止するようにしたので、画像形成部がダメージを受けるおそれを低減することができる。
本実施の形態では、ロックセンサの検出結果に加え、媒体センサの検出結果にも基づいて、記録媒体の切断を行うようにしたので、例えば、記録媒体の後端が巻き芯に固定されていない場合でも、記録媒体を無駄にせず有効に利用することができる。
本実施の形態では、ガイドバーのロックが外れた場合でも、記録媒体がラベル紙である場合には、記録媒体を切断しないようにしたので、画像形成部がダメージを受けるおそれを低減することができる。
[変形例1]
上記実施の形態では、ガイドバー12のロックが外れた場合でも、記録媒体9がラベル紙である場合には、記録媒体9を切断しないようにしたが、これに限定されるものではない。これに代えて、例えば、記録媒体9の紙片が画像形成部30に入り込んでも、画像形成部30がさほどダメージを受けない場合には、例えば、図8に示したように、記録媒体9の種類にかかわらず、記録媒体9を切断するようにしてもよい。この例では、ステップS102において、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合(ステップS102において“Y”)には、制御部60の切断制御部66は、切断モータ59を動作させ(ステップS106)、切断部21は、記録媒体9を切断する(ステップS107)。このとき、切断部21は、例えば、記録媒体9がラベル紙9Aである場合には、ギャップ部103以外の位置でも、記録媒体9を切断し得る。画像形成装置1は、媒体供給部10における記録媒体9の搬送動作を停止する(ステップS108)。これにより、記録媒体9の種類にかかわらず、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態に係る画像形成装置2について説明する。本実施の形態は、ロックセンサ13がガイドバー12のロックが外れたことを検出した時の動作が、上記第1の実施の形態と異なるものである。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図5に示したように、画像形成装置2は、制御部70を備えている。制御部70は、切断制御部76を有している。切断制御部76は、記録媒体9がラベル紙である場合において、ガイドバー12のロックが外れたときは、余長(経路長L1-経路長L2)の範囲内でギャップ部103を検出できる場合に、切断部21がそのギャップ部103で記録媒体9を切断するように、切断モータ59の動作を制御するものである。
図9は、画像形成装置2の一動作例を表すものである。
画像形成装置2は、画像形成装置1の場合と同様に、例えば通信部61が印刷データDPを受信することにより、記録媒体9の搬送動作を開始する(ステップS101)。
次に、制御部70は、画像形成装置1の場合と同様に、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出したかどうかを確認する(ステップS102)。そして、ロックが外れたことを検出していない場合(ステップS102において“N”)には、制御部70は、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出したかどうかを確認する(ステップS103)。記録媒体9が無いことを検出していない場合(ステップS103において“N”)には、ステップS102に戻る。そして、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出し、あるいは、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出するまで、このステップS102,S103を繰り返す。
ステップS102において、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合(ステップS102において“Y”)には、制御部70は、画像形成装置1の場合と同様に、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認する(ステップS104)。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙である場合(ステップS104において“Y”)には、制御部70は、余長の範囲内に、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出したどうかを確認する(ステップS201)。具体的には、画像形成装置2は、ガイドバー12のロックが外れた後に、余長(経路長L1-経路長L2)の分だけ記録媒体9を搬送することができるので、この余長に対応する長さの記録媒体9において、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出できる場合がある。よって、制御部70は、この余長の範囲内において、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出したどうかを確認する。余長の範囲内に、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出していない場合(ステップS201において“N”)には、画像形成装置2は、画像形成装置1の場合と同様に、画像形成部30における記録媒体9の搬送動作を停止する(ステップS105)。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙でない場合(ステップS104において“N”)、ステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合(ステップS103において“Y”)、あるいは、ステップS201において、余長の範囲内に、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出した場合(ステップS201において“Y”)には、制御部70の切断制御部76は、切断モータ59を動作させ(ステップS106)、切断部21は、記録媒体9を切断する(ステップS107)。特に、余長の範囲内に、カッタIN透過センサ18またはカッタIN反射センサ19がギャップ部103を検出した場合(ステップS201において“Y”)には、切断部21は、検出したそのギャップ部103において、記録媒体9を切断する。そして、画像形成装置2は、媒体供給部10における記録媒体9の搬送動作を停止する(ステップS108)。そして、このフローは終了する。
このように、画像形成装置2では、記録媒体9がラベル紙である場合において、ガイドバー12のロックが外れたときは、余長の範囲内でギャップ部103を検出できる場合に、切断部21がそのギャップ部103において記録媒体9を切断するようにした。このように、画像形成装置2では、通常動作時において記録媒体9を切断する場合だけでなく、媒体ホルダ11に記録媒体9が無くなった場合でも、ギャップ部103において記録媒体9を切断するので、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。
以上のように本実施の形態では、記録媒体がラベル紙である場合において、ガイドバーのロックが外れたときは、余長の範囲内でギャップ部を検出できる場合に、切断部がそのギャップ部において記録媒体を切断するようにしたので、記録媒体9を無駄にせず有効に利用することができる。その他の効果は、上記第1の実施の形態の場合と同様である。
<3.第3の実施の形態>
次に、第3の実施の形態に係る画像形成装置3について説明する。本実施の形態は、ロックセンサ13および媒体センサ16の検出結果に基づいて記録媒体9を切断する際、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を搬送した距離に基づいて、記録媒体9を切断するかどうかを判断するものである。なお、上記第1の実施の形態に係る画像形成装置1と実質的に同一の構成部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
図10は、画像形成装置3の一構成例を表すものである。画像形成装置3は、媒体供給部80と、画像形成部90とを備えている。
媒体供給部80は、媒体供給ローラ81と、搬送ローラ82と、カッタOUTセンサ83とを有している。媒体供給ローラ81は、媒体センサ16およびカッタIN透過センサ18の間に配置されている。また、搬送ローラ82およびカッタOUTセンサ83は、切断部21の下流に、この順で配置されている。
媒体供給ローラ81は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、媒体供給モータ54からクラッチ152(後述)を介して伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送するものである。
搬送ローラ82は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成されるものであり、媒体供給モータ54からクラッチ153(後述)を介して伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送し、記録媒体9を画像形成部90に供給するものである。
カッタOUTセンサ83は、記録媒体9が搬送ローラ82を通過したかどうかを検出するものである。
画像形成部90は、媒体センサ91と、搬送ローラ92と、媒体センサ93と、排出センサ94とを有している。媒体センサ91、搬送ローラ92、および媒体センサ93は、画像形成部90における搬送ローラ41の上流に、この順で配置されている。排出センサ94は、定着部47と排出ローラ48との間に配置されている。
媒体センサ91は、記録媒体9の通過を検出するものである。
搬送ローラ92は、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、搬送モータ55から伝達された動力に基づいて、媒体供給部80から供給された記録媒体9を、搬送路8に沿って搬送するものである。
媒体センサ93は、記録媒体9の通過を検出するものである。
排出センサ94は、記録媒体9の画像形成装置3からの排出を検出するものである。
図11A,11Bは、画像形成装置3における制御機構の一例を表すものであり、図11Aは、画像形成部90における制御機構の一例を示し、図11Bは、媒体供給部80における制御機構の一例を示す。画像形成装置3は、制御部160,170と、クラッチ152,153とを備えている。
制御部160は、画像形成部90の動作を制御するものである。また、制御部160は、媒体供給部80の動作を制御する制御部170と通信を行う機能をも有している。制御部160は、モータ制御部165と、通信部168とを有している。モータ制御部165は、ヒートローラモータ52、ドラムモータ151、搬送モータ55、排出モータ56、ベルトモータ57、および離間モータ58の動作を制御するものである。通信部168は、媒体供給部80の動作を制御する制御部170と通信を行うものである。
制御部170は、媒体供給部80の動作を制御するものである。また、制御部170は、画像形成部90の動作を制御する制御部160と通信を行う機能をも有している。制御部170は、通信部171と、モータ制御部175と、切断制御部176とを有している。通信部171は、画像形成部90の動作を制御する制御部160と通信を行うものである。モータ制御部175は、媒体ホルダモータ53および媒体供給モータ54の動作を制御するものである。また、モータ制御部175は、クラッチ152,153の動作をも制御するようになっている。切断制御部176は、切断モータ59の動作を制御するものである。具体的には、切断制御部176は、ロックセンサ13および媒体センサ16の検出結果に基づいて記録媒体9を切断する際、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を搬送した距離に基づいて、記録媒体9を切断するかどうかを判断するものである。
クラッチ152は、モータ制御部175からの指示に基づいて、媒体供給モータ54から供給された動力を媒体供給ローラ81に伝達しあるいは遮断する部材である。媒体供給モータ54は、例えばステッピングモータを用いることができる。
クラッチ153は、モータ制御部175からの指示に基づいて、媒体供給モータ54から供給された動力を搬送ローラ82に伝達しあるいは遮断する部材である。
ここで、媒体供給ローラ81は、本発明における「第1の搬送部材」の一具体例に対応する。搬送ローラ82は、本発明における「第3の搬送部材」の一具体例に対応する。媒体供給モータ54は、本発明における「駆動モータ」の一具体例に対応する。クラッチ153は、本発明における「伝達部」の一具体例に対応する。
図12は、画像形成装置3の一動作例を表すものである。
画像形成装置3は、画像形成装置1の場合と同様に、例えば通信部61が印刷データDPを受信することにより、記録媒体9の搬送動作を開始する(ステップS101)。
次に、制御部170は、画像形成装置1の場合と同様に、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出したかどうかを確認する(ステップS102)。そして、ロックが外れたことを検出していない場合(ステップS102において“N”)には、制御部170は、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出したかどうかを確認する(ステップS103)。記録媒体9が無いことを検出していない場合(ステップS103において“N”)には、ステップS102に戻る。そして、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出し、あるいは、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出するまで、このステップS102,S103を繰り返す。
ステップS102において、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合(ステップS102において“Y”)には、制御部170は、画像形成装置1の場合と同様に、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認する(ステップS104)。記録媒体9がラベル紙である場合(ステップS104において“Y”)には、制御部170のモータ制御部175は、クラッチ152,153をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS301)。これにより、媒体供給部80の媒体供給ローラ81および搬送ローラ82は、記録媒体9の搬送動作を停止する。そして、ステップS306に進む。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙でない場合(ステップS104において“N”)、または、ステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合(ステップS103において“Y”)には、制御部170は、最後に記録媒体9を切断してから、記録媒体9を所定距離以上搬送したかどうかを確認する(ステップS302)。具体的には、制御部170は、切断部21が最後に記録媒体9を切断したときに、カッタOUTセンサ83が記録媒体9の先端を検出した後の媒体供給モータ54の回転数に基づいて、記録媒体9を所定距離以上搬送したかどうかを確認する。この所定距離は、例えば、画像形成装置3が搬送路8に沿って記録媒体9を搬送する際に搬送可能な、記録媒体9の最小媒体長であり、例えば4インチ程度にすることができる。記録媒体9を所定距離以上搬送していない場合(ステップS302において“N”)には、ステップS301に進む。
ステップS302において、記録媒体9を所定距離以上搬送した場合(ステップS302において“Y”)には、切断制御部176は、切断モータ59を動作させる(ステップS106)。そして、切断部21は、切断モータ59から伝達された動力に基づいて、カッタの刃を回転させることにより、記録媒体9を切断する(ステップS107)。これにより、切断された記録媒体9の媒体長は、搬送可能な最小媒体長以上の長さになる。
そして、モータ制御部175は、クラッチ152をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS303)。これにより、切断部21の上流に配置された媒体供給ローラ81は、記録媒体9の搬送を停止する。
次に、制御部170は、ステップS107において切断された記録媒体9の後端が、切断部21の下流に配置された搬送ローラ82を通過したかどうかを確認する(ステップS304)。具体的には、制御部170は、カッタOUTセンサ83が、記録媒体9の後端を検出したかどうかを確認することにより、記録媒体9の後端が搬送ローラ82を通過したかどうかを確認する。記録媒体9の後端がまだ搬送ローラ82を通過していない場合(ステップS304において“N”)には、搬送ローラ82を通過するまで、このステップS304を繰り返す。
そして、ステップS304において、記録媒体9の後端がまだ搬送ローラ82を通過した場合(ステップS304において“Y”)には、モータ制御部175は、クラッチ153をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS305)。これにより、切断部21の下流に配置された搬送ローラ82は、記録媒体9の搬送を停止する。
そして、モータ制御部175は、媒体供給モータ54の動作を停止させる(ステップS306)。
以上で、このフローは終了する。
このように、画像形成装置3では、最後に記録媒体9を切断してから、記録媒体9を所定距離以上搬送した場合に、記録媒体9を切断するようにしたので、例えば、切断された記録媒体9の媒体長を、記録媒体9を搬送可能な最小媒体長以上の長さにすることができる。その結果、画像形成装置3では、切断された記録媒体9が搬送されず、画像形成装置3にとり残されるおそれを低減することができる。
また、画像形成装置3では、記録媒体9を切断した後に、クラッチ152をオフ状態(遮断状態)にし、記録媒体9の後端が搬送ローラ82を通過した後に、クラッチ153をオフ状態(遮断状態)にした。すなわち、切断部21が記録媒体9を切断し、クラッチ152がオフ状態(遮断状態)になったときに、クラッチ153はオン状態(伝達状態)を維持する。よって、画像形成装置3では、切断部21の上流では記録媒体9の搬送を停止することができ、切断部21の下流では記録媒体9を搬送し続けることができる。
次に、いくつかの具体例を挙げて、画像形成装置3の動作を説明する。
図13は、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合であり、記録媒体9を切断しない場合における、画像形成装置3の動作状態を表すものである。この例では、図4Dに示したように、記録媒体9の後端は巻き芯110に固定されていない。画像形成装置3では、図12のステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出し(ステップS103において“Y”)、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を所定距離以上搬送していない(ステップS302において“N”)ので、制御部170のモータ制御部175は、クラッチ152,153をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS301)。これにより、媒体供給部80の媒体供給ローラ81および搬送ローラ82は、記録媒体9(図13における記録媒体901)の搬送を停止する。
一方、切断部21の下流では、画像形成部90の搬送ローラ92,41が、切断された記録媒体9(記録媒体902)を搬送し続ける。この記録媒体902は、媒体センサ16が記録媒体901の後端を検出する前に切断されたものであり、例えば印刷データDPにより指示された位置で切断されている。そして、画像形成装置3は、この印刷データDPに基づいて、記録媒体902に画像を形成し、この記録媒体902を排出する。つまり、記録媒体902には、印刷データDPに応じた所望の画像が形成される。
そして、ユーザは、例えば画像形成装置3のカバーを開けることにより、媒体供給部80に残った記録媒体901を容易に取り除くことができる。すなわち、クラッチ152,153はオフ状態(遮断状態)であるので、ユーザが記録媒体901を引き出すことにより、媒体供給ローラ81および搬送ローラ82が容易に回転する。よって、ユーザは、記録媒体901を、搬送方向F1、搬送方向F1とは反対の方向のどちらにも容易に引き出すことができるので、記録媒体901を容易に取り除くことができる。
図14は、ロックセンサ13がガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合であり、記録媒体9を切断しない場合における、画像形成装置3の動作状態を表すものである。この例では、図4Aに示したように、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されている。画像形成装置3では、図12のステップS102において、ロックセンサ13がガイドバー12のロックが外れたことを検出し(ステップS102において“Y”)、記録媒体9はラベル紙である(ステップS104において“Y”)。もしくは、記録媒体9はラベル紙でなく(ステップS104において“N”)、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を所定距離以上搬送していない(ステップS302において“N”)。これらの場合には、制御部170のモータ制御部175は、クラッチ152,153をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS301)。これにより、媒体供給部80の媒体供給ローラ81および搬送ローラ82は、記録媒体9(図14における記録媒体903)の搬送を停止する。その際、媒体供給ローラ81および搬送ローラ82は、ガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体903が、第1の実施の形態において説明した余長(経路長L1-経路長L2)の分だけ搬送されるまでの間に、記録媒体903の搬送を停止する。これにより、画像形成装置3では、媒体供給部80や各種ローラなどにダメージを与えるおそれを低減することができる。すなわち、記録媒体903の後端は巻き芯110に固定されているので、記録媒体903が余長分だけ搬送されるまでの間に記録媒体903の搬送が停止しなかった場合には、図6Bに示したように記録媒体9を搬送できない状態になり、媒体供給部80に衝撃が生じ、媒体供給部80や各種ローラなどにダメージを与えるおそれがある。一方、画像形成装置3では、記録媒体903が、余長(経路長L1-経路長L2)の分だけ搬送されるまでの間に、記録媒体903の搬送を停止するので、媒体供給部80に衝撃が生じるおそれを低減することができ、媒体供給部80や各種ローラなどにダメージを与えるおそれを低減することができる。
一方、切断部21の下流では、画像形成部90の搬送ローラ92,41が、切断された記録媒体9(記録媒体904)を搬送し続ける。そして、画像形成装置3は、印刷データDPに基づいて、記録媒体904に画像を形成し、この記録媒体904を排出する。
そして、ユーザは、例えば画像形成装置3のカバーを開けることにより、媒体供給部80に残った記録媒体903を容易に取り除くことができる。
図15は、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合であり、記録媒体9を切断する場合における、画像形成装置3の動作状態を表すものである。この例では、図4Dに示したように、記録媒体9の後端は巻き芯110に固定されていない。画像形成装置3では、図12のステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出し(ステップS103において“Y”)、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を所定距離以上搬送している(ステップS302において“Y”)ので、切断部21は記録媒体9を切断する(ステップS106,S107)。そして、制御部170のモータ制御部175は、クラッチ152をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS303)。これにより、媒体供給部80の媒体供給ローラ81は、記録媒体9(図15における記録媒体905)の搬送を停止する。
一方、切断部21の下流では、媒体供給部80の搬送ローラ82および画像形成部90の搬送ローラ92,41が、切断された記録媒体9(記録媒体906)を搬送し続ける。この記録媒体906は、このステップS107において切断されたものであり、記録媒体906の媒体長は、印刷データDPにより指示された媒体長よりも短い。画像形成部90の離間機構46は、例えば、2次転写部45により転写される画像がこの記録媒体906からはみ出すおそれがある場合に、離間モータ58から伝達された動力に基づいて、2次転写バックアップローラ35と2次転写ローラ44とを、互いに離間させる。これにより、記録媒体906には、印刷データDPに応じた所望の画像が形成される場合もあり得るし、一部にのみ画像が形成される場合もあり得る。そして、画像形成装置3は、この記録媒体906を排出する。
そして、ユーザは、例えば画像形成装置3のカバーを開けることにより、媒体供給部80に残った記録媒体905を容易に取り除くことができる。
図16は、ロックセンサ13がガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合であり、記録媒体9を切断する場合における、画像形成装置3の動作状態を表すものである。この例では、図4Aに示したように、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されている。画像形成装置3では、図12のステップS102において、ロックセンサ13がガイドバー12のロックが外れたことを検出し(ステップS102において“Y”)、記録媒体9はラベル紙でなく(ステップS104において“N”)、最後に記録媒体9を切断してから記録媒体9を所定距離以上搬送している(ステップS302において“Y”)ので、切断部21は記録媒体9を切断する(ステップS106,S107)。そして、制御部170のモータ制御部175は、クラッチ152をオフ状態(遮断状態)にする(ステップS303)。これにより、媒体供給部80の媒体供給ローラ81は、記録媒体9(図16における記録媒体907)の搬送を停止する。その際、媒体供給ローラ81は、ガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体907が余長(経路長L1-経路長L2)の分だけ搬送されるまでの間に、記録媒体907の搬送を停止する。これにより、画像形成装置3では、媒体供給部80や各種ローラなどにダメージを与えるおそれを低減することができる。
一方、切断部21の下流では、媒体供給部80の搬送ローラ82および画像形成部90の搬送ローラ92,41が、切断された記録媒体9(記録媒体908)を搬送し続ける。この記録媒体908は、このステップS107において切断されたものであり、記録媒体908の媒体長は、印刷データDPにより指示された媒体長よりも短い。これにより、記録媒体908には、印刷データDPに応じた所望の画像が形成される場合もあり得るし、一部にのみ画像が形成される場合もあり得る。そして、画像形成装置3は、この記録媒体908を排出する。
そして、ユーザは、例えば画像形成装置3のカバーを開けることにより、媒体供給部80に残った記録媒体907を容易に取り除くことができる。
このように、画像形成装置3では、クラッチ152,153をオフ状態(遮断状態)にしたので、ユーザが媒体供給部80に残った記録媒体9を引き出すことにより、媒体供給ローラ81および搬送ローラ82が容易に回転する。よって、ユーザは、記録媒体901を、搬送方向F1、搬送方向F1とは反対の方向のどちらにも容易に引き出すことができるので、記録媒体901を容易に取り除くことができる。
また、画像形成装置3では、記録媒体9の後端が巻き芯110に固定されている場合(図14,16)において、搬送ローラ82がガイドバー12のロックが外れたタイミングから、記録媒体9が余長(経路長L1-経路長L2)の分だけ搬送されるまでの間に、媒体供給ローラ81が記録媒体9の搬送を停止する。これにより、画像形成装置3では、媒体供給部80や各種ローラなどにダメージを与えるおそれを低減することができる。
また、画像形成装置3では、記録媒体9を切断した場合(図15,16)において、切断された記録媒体9(記録媒体906,908)には、印刷データDPに応じた所望の画像が形成される場合もあり得るし、一部にのみ画像が形成される場合もあり得る。よって、記録媒体9を有効に利用することができる。
以上のように本実施の形態では、最後に記録媒体を切断してから、記録媒体を所定距離以上搬送した場合に、記録媒体を切断するようにしたので、切断された記録媒体が画像形成装置にとり残されるおそれを低減することができる。
本実施の形態では、記録媒体を切断した後に、クラッチ152をオフ状態(遮断状態)にし、記録媒体の後端が搬送ローラ82を通過した後に、クラッチ153をオフ状態(遮断状態)にしたので、切断部の上流では記録媒体の搬送を停止することができ、切断部の下流では記録媒体を搬送し続けることができる。
本実施の形態では、クラッチをオフ状態(遮断状態)にしたので、ユーザが媒体供給部に残った記録媒体を引き出すことにより、媒体供給ローラ81および搬送ローラ82が容易に回転するので、ユーザは記録媒体を容易に取り除くことができる。
本実施の形態では、記録媒体の後端が巻き芯に固定されている場合において、搬送ローラ82がガイドバーのロックが外れたタイミングから、記録媒体が余長の分だけ搬送されるまでの間に、記録媒体の搬送を停止するようにしたので、媒体供給部や各種ローラなどにダメージを与えるおそれを低減することができる。
[変形例3-1]
上記実施の形態では、図12に示したように、ステップS301において、クラッチ152,153をオフ状態にしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、クラッチ152,153をオフ状態にしなくてもよい。また、ステップS305において、クラッチ153をオフ状態にしたが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、クラッチ153をオフ状態にしなくてもよい。
[変形例3-2]
上記実施の形態では、クラッチ152,153を設けたが、これに限定されるものではない。以下に、本変形例に係る画像形成装置3Bについて詳細に説明する。画像形成装置3Bは、媒体供給部80Bと、画像形成部90とを備えている。
図17は、媒体供給部80Bにおける制御機構の一例を表すものである。画像形成装置3Bは、制御部170Bと、媒体供給ローラ81Bと、搬送ローラ82Bとを備えている。
制御部170Bは、媒体供給部80Bの動作を制御するものである。また、制御部170Bは、画像形成部90の動作を制御する制御部160と通信を行う機能をも有している。制御部170Bは、モータ制御部175Bを有している。モータ制御部175Bは、媒体ホルダモータ53および媒体供給モータ54の動作を制御するものである。
媒体供給ローラ81Bは、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される部材であり、媒体供給モータ54から伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送するものである。すなわち、上記第3の実施の形態に係る画像形成装置3では、媒体供給ローラ81には、媒体供給モータ54からクラッチ152を介して動力が伝達されるようにしたが、本変形例に係る画像形成装置3Bでは、媒体供給ローラ81Bには、媒体供給モータ54からクラッチを介さずに動力が伝達されるようになっている。
搬送ローラ82Bは、搬送路8を挟む1対のローラにより構成される、いわゆるワンウェイローラであり、媒体供給モータ54から伝達された動力に基づいて、記録媒体9を搬送路8に沿って搬送し、記録媒体9を画像形成部90に供給するものである。すなわち、上記第3の実施の形態に係る画像形成装置3では、搬送ローラ82には、媒体供給モータ54からクラッチ153を介して動力が伝達されるようにしたが、本変形例に係る画像形成装置3Bでは、搬送ローラ82Bには、媒体供給モータ54からクラッチを介さずに動力が伝達されるようになっている。
図18は、画像形成装置3Bの一動作例を表すものである。
画像形成装置3Bは、画像形成装置3の場合と同様に、例えば通信部61が印刷データDPを受信することにより、記録媒体9の搬送動作を開始する(ステップS101)。
次に、制御部170Bは、画像形成装置3の場合と同様に、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出したかどうかを確認する(ステップS102)。そして、ロックが外れたことを検出していない場合(ステップS102において“N”)には、制御部170Bは、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出したかどうかを確認する(ステップS103)。記録媒体9が無いことを検出していない場合(ステップS103において“N”)には、ステップS102に戻る。そして、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出し、あるいは、媒体センサ16が、記録媒体9が無いことを検出するまで、このステップS102,S103を繰り返す。
ステップS102において、ロックセンサ13が、ガイドバー12のロックが外れたことを検出した場合(ステップS102において“Y”)には、制御部170Bは、画像形成装置3の場合と同様に、記録媒体9がラベル紙であるかどうかを確認する(ステップS104)。記録媒体9がラベル紙である場合(ステップS104において“Y”)には、ステップS306に進む。
ステップS104において、記録媒体9がラベル紙でない場合(ステップS104において“N”)、または、ステップS103において、媒体センサ16が記録媒体9が無いことを検出した場合(ステップS103において“Y”)には、制御部170Bは、最後に記録媒体9を切断してから、記録媒体9を所定距離以上搬送したかどうかを確認する(ステップS302)。記録媒体9を所定距離以上搬送していない場合(ステップS302において“N”)には、ステップS306に進む。
ステップS302において、記録媒体9を所定距離以上搬送した場合(ステップS302において“Y”)には、切断制御部176は、切断モータ59を動作させる(ステップS106)。そして、切断部21は、切断モータ59から伝達された動力に基づいて、カッタの刃を回転させることにより、記録媒体9を切断する(ステップS107)。これにより、切断された記録媒体9の媒体長は、搬送可能な最小媒体長以上の長さになる。
そして、モータ制御部175Bは、媒体供給モータ54の動作を停止させる(ステップS306)。
この場合でも、媒体供給モータ54は停止するので、ユーザが媒体供給部80Bに残った記録媒体9を引き出すことにより、媒体供給ローラ81Bおよび搬送ローラ82Bが回転するので、ユーザは記録媒体9を取り除くことができる。特に、搬送ローラ82Bをワンウェイローラを用いて構成したので、ユーザは、媒体供給部80Bに残った記録媒体9を、搬送方向F1とは反対の方向に容易に引き出すことができるので、記録媒体9を容易に取り除くことができる。
また、画像形成装置3Bでは、画像形成装置3とは異なり、クラッチ152,153を省くことができるので、部品数を削減することができる。
以上、いくつかの実施の形態および変形例を挙げて本技術を説明したが、本技術はこれらの実施の形態等には限定されず、種々の変形が可能である。
例えば、上記の実施の形態等では、電子写真方式により、記録媒体9に画像を形成したが、これに限定されるものではなく、どのような方式で画像を形成してもよい。また、上記の実施の形態等では、記録媒体9にカラー画像を形成したが、これに限定されるものではなく、モノクロ画像を形成してもよい。
例えば、上記の実施の形態等では、現像部31が形成したトナー像を、転写ベルト32に一旦転写し、転写ベルト32に転写されたトナー像を記録媒体9に転写したが、これに限定されるものではなく、これに代えて、例えば、現像部が形成したトナー像を、記録媒体9に直接転写してもよい。