JP7010647B2 - 遠隔通信システム及びこれを備えたクレーン - Google Patents
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また、クレーン等の作業機を遠隔操作する技術として、例えば、特許文献2に記載の遠隔操作装置が開示されている。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであって、それぞれ独立した第1の被制御装置及び第2の被制御装置を同時に遠隔操作可能な遠隔通信システム及びこれを備えたクレーンを提供することを課題とする。
また、上記課題を解決するために、本発明の第2の態様に係るクレーンは、上記第1の態様に係る遠隔通信システムを備える。
(構成)
第1実施形態に係る車両搭載型クレーン1は、図1及び図2に示すように、車両2の荷台3と運転室4の間のシャーシフレーム5上に搭載されている。
この車両搭載型クレーン1(以下、単に「クレーン1」と略記する)は、ベース6と、アウトリガ7と、旋回台8と、コラム9と、伸縮式のブーム10と、ウインチ11と、ワイヤロープ12と、フック装置13と、操作レバー15とを備えている。
シーブカバー40は、正面視で、上部が台形状で下部が半円状に形成された第1シーブカバー40a及び第2シーブカバー40bを有する。
フック14は、トラニオン軸41の中軸部41aに設けられた貫通孔にフック軸14aを下側から上側に向かって挿通させて、中軸部41aの上部にてスラスト軸受を介してトラニオン軸41の回動軸線と直交する軸を中心として回転自在に取り付けられている。
バッテリ44は、電動モータ43及び第1の遠隔制御装置45に電力を供給する充電式のバッテリ(二次電池)である。バッテリ44は、上面部に正電極及び負電極との電気的な接続部が設けられている。バッテリ44は、シーブ42の内側にバッテリ取付部材49を介して取り付けられている。なお、取り付けられたバッテリ44は、電動モータ43とトラニオン軸41を中心に平面視で互いに反対側の位置に配置される。
第1平歯車46aと第2平歯車46bとは、互いの歯の一部が噛み合わされている。そして、電動モータ43の発生する回転駆動力によってモータ軸43aが回転すると、これと同期して第1平歯車46aが回転する。第1平歯車46aが回転すると、第2平歯車46bが予め設計された減速比に応じた回転速度で回転する。第2平歯車46bが回転すると、これと同期してフック軸14aが回転する。
第2の液晶表示部70は、フック装置13の背面側の第2シーブカバー40aの表面に設けられ、第2の制御装置45a(後述)からの画像表示信号に基づき、第1実施形態では、クレーン1の実吊荷重の情報を表示するようになっている。
クレーン1は、更に、コラム9の旋回、ブーム10の起伏と伸縮、及びウインチ11の巻上巻下の作動を行うための複数のアクチュエータとして、旋回用油圧モータ50と、ブーム伸縮用油圧シリンダ51と、ブーム起伏用油圧シリンダ52と、ウインチ用油圧モータ53とを備える。
また、クレーン1は、図示省略するが、上記ロードセル18の他に、ブーム10の長さを検出するブーム長検出器と、ブーム10の起伏角度を検出するブーム角度検出器と、ブーム10の旋回角度を検出する旋回角度検出器と、ウインチ11からのワイヤロープ12の繰り出し量及び繰り込み量を検出するウインチドラム回転検出器とを備えている。
以下、クレーン1のフック装置13を除く本体部分を「クレーン本体1a」と称する。
また、第1実施形態において、第1の無線通信機17は、電波法に基づく無線局免許が不要な特定小電力無線局の要件を満たす電波(以下、「特定小電力電波」と称す)を用いて無線通信を行うように構成されている。なお、特定小電力無線局に該当する無線機器は、無線免許が不要で、且つ、技術基準適合証明(技術基準適合証明マークの表示)が必要な機器である。
ロードセル18は、図1及び図2に示すように、ブーム10の先端部10sの内側に設けられ、ワイヤロープ12の張力に基づきクレーン1の吊荷重を検出する。ロードセル18は、検出した吊荷重の情報である吊荷重情報Wを、信号線を介して第1の制御装置16に送信する。
第2の制御装置45aは、第2の無線通信機45bから入力されたフック操作情報(後述)に基づき電動モータ43を駆動制御する。更に、第2の無線通信機45bから入力された荷重通知情報に基づき第1実施形態ではクレーン1の実吊荷重の情報を第2の液晶表示部70に表示する処理を実行する。
第2の無線通信機45bは、受信した第2の遠隔制御信号Rctr2からフック操作情報を抽出し、抽出したフック操作情報を第2の制御装置45aに入力する。加えて、受信した第2の荷重通知信号Wt2から荷重通知情報を抽出し、抽出した荷重通知情報を第2の制御装置45aに入力する。
以下、ブーム起伏選択スイッチ20、ウインチ巻上巻下選択スイッチ21、ブーム伸縮選択スイッチ22及び旋回左右選択スイッチ23を、「クレーン操作スイッチ20~23」と略記する場合がある。
以下、フック右回転スイッチ27及びフック左回転スイッチ28を、「フック回転スイッチ27~28」と略記する場合がある。
第1実施形態において、クレーン操作スイッチ20~23とフック回転スイッチ27~28とはモード切り換え等を行うことなく同時操作可能に独立に設けられたスイッチとなっている。
この遠隔操作装置19は、更に、図6に示すように、演算制御部29と、無線通信部30とを備えている。
演算制御部29は、内部にCPU、ROM、RAM、I/F等を含むコンピュータシステムを有し、このコンピュータシステムによって所定の制御プログラムを実行して、各種スイッチの操作に応じた処理を行う。
なお、第1のバッテリ残量検出器は、予め設定されたサンプリング周期で遠隔操作装置19のバッテリ残量を検出し、検出したバッテリ残量を示す第1のバッテリ残量情報Bat1をRAM等のメモリに記憶するように構成されている。
具体的に、無線通信部30は、演算制御部29からのクレーン操作情報及びその送信指示に応じて、クレーン操作情報と予めROMに記憶された第1の無線通信機17の識別情報である第1の識別情報ID1とを含む第1の遠隔制御信号Rctr1を生成する。そして、生成した第1の遠隔制御信号Rctr1を第3のアンテナ30aを介して無線送信する。加えて、演算制御部29からのフック操作情報及びその送信指示に応じて、フック操作情報と予めROMに記憶された第2の無線通信機45bの識別情報(IDコード)である第2の識別情報ID2とを含む第2の遠隔制御信号Rctr2を生成する。そして、生成した第2の遠隔制御信号Rctr2を第3のアンテナ30aを介して無線送信する。
一方、演算制御部29は、無線通信部30から入力される情報に基づき、第1の荷重通知信号Wt1を受信したと判定した場合に、この信号の情報をRAM等のメモリに記憶する。加えて、荷重通知情報のフック装置13の第2の無線通信機45bへの送信指示を無線通信部30に入力する。
即ち、第1実施形態では、遠隔操作装置19の無線通信部30を介して、クレーン本体1aの第1の無線通信機17から送信されてきた第1の荷重通知信号Wt1を、同じ荷重通知情報を含む第2の荷重通知信号Wt2として、フック装置13の第2の無線通信機45bへと転送する。
また、第1実施形態において、無線通信部30は、クレーン本体1aの第1の無線通信機17及びフック装置13の第2の無線通信機45bとの間で特定小電力電波を用いて無線通信を行うように構成されている。また、第1実施形態では、第1の無線通信機17と、第2の無線通信機45bとに共通の周波数帯の信号を用いて無線通信を行うように構成されている。
以上説明した、クレーン本体1aの備える第1の制御装置16及び第1の無線通信機17と、遠隔操作装置19と、フック装置13の備える第1の遠隔制御装置45及び第2の液晶表示部70とから、遠隔通信システムが構成される。
次に、図7に基づき、遠隔操作装置19で実行される遠隔制御信号の無線送信処理である遠隔制御信号送信処理の処理手順について説明する。
遠隔操作装置19の演算制御部29にて所定の制御プログラムが実行されて遠隔制御信号送信処理が開始されると、まず、図7に示すように、ステップS100に移行する。
ステップS100では、演算制御部29によって、オペレータのクレーン操作スイッチ20~23及び速度レバー25の操作に応じた操作入力があったか否かを判定する。そしてし、操作入力があったと判定した場合(Yes)は、ステップS102に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS108に移行する。
ステップS104では、無線通信部30において、入力されたクレーン操作情報とROM等のメモリに予め記憶された第1の識別情報とを含む第1の遠隔制御信号Rctr1を生成する。その後、ステップS106に移行する。
ステップS106では、無線通信部30において、ステップS104で生成した第1の遠隔制御信号Rctr1を、第3のアンテナ30aを介して予め設定された電界強度(特定小電力無線局の要件を満たす電界強度)で無線送信する。その後、一連の処理を終了する。
ステップS110に移行した場合は、演算制御部29において、フック回転スイッチ27~28及び速度レバー25の操作入力に基づき、これらの操作内容の情報を含むフック操作情報を生成し、生成したフック操作情報を無線通信部30に入力する。その後、ステップS112に移行する。
ステップS114では、無線通信部30において、ステップS112で生成した第2の遠隔制御信号Rctr2を、第3のアンテナ30aを介して予め設定された電界強度(特定小電力無線局の要件を満たす電界強度)で無線送信する。その後、一連の処理を終了する。
ステップS118に移行した場合は、演算制御部29及び無線通信部30において、他のスイッチを介した操作入力に対する処理を実行して、一連の処理を終了する。
次に、図8に基づき、第1の制御装置16及び第1の無線通信機17で実行される第1の遠隔制御信号受信処理の処理手順について説明する。なお、第1の遠隔制御信号受信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
第1の制御装置16及び第1の無線通信機17にて所定の制御プログラムが実行されて第1の遠隔制御信号受信処理が開始されると、まず、図8に示すように、ステップS200に移行する。
ステップS202に移行した場合は、第1の無線通信機17において、受信した信号を復調して、信号に含まれる情報を抽出する。その後、ステップS204に移行する。
ステップS206では、第1の制御装置16において、予めROM等のメモリに記憶された第1の無線通信機17の識別情報(第1の識別情報ID1)との照合によって、入力された情報が第1の識別情報ID1を含むか否かを判定する。そして、含むと判定した場合(Yes)は、ステップS208に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS208に移行した場合は、第1の制御装置16において、ステップS200で受信した信号が第1の遠隔制御信号Rctr1であると判別する。その後、一連の処理を終了する。
次に、図9に基づき、第2の制御装置45a及び第2の無線通信機45bで実行される第2の遠隔制御信号受信処理の処理手順について説明する。なお、第2の遠隔制御信号受信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
第2の制御装置45a及び第2の無線通信機45bにて所定の制御プログラムが実行されて第2の遠隔制御信号受信処理が開始されると、まず、図9に示すように、ステップS300に移行する。
ステップS302に移行した場合は、第2の無線通信機45bにおいて、受信した信号を復調して、信号に含まれる情報を抽出する。その後、ステップS304に移行する。
ステップS304では、第2の無線通信機45bにおいて、抽出した情報を第2の制御装置45aに入力して、ステップS306に移行する。
ステップS310に移行した場合は、第2の制御装置45aにおいて、ステップS300で受信した信号が第2の遠隔制御信号Rctr2であると判別する。その後、一連の処理を終了する。
ステップS314に移行した場合は、第2の制御装置45aにおいて、ステップS300で受信した信号が第2の荷重通知信号Wt2であると判別する。その後、一連の処理を終了する。
なお、第2の制御装置45aは、受信した信号が第2の遠隔制御信号Rctr2であると判別すると、第2の無線通信機45bから入力された情報に含まれるフック操作情報に基づき電動モータ43を駆動制御する。
次に、図10に基づき、第1の制御装置16及び第1の無線通信機17で実行される荷重通知信号送信処理の処理手順について説明する。なお、荷重通知信号送信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
第1の制御装置16にて所定の制御プログラムが実行されて荷重通知信号送信処理が開始されると、まず、図10に示すように、ステップS400に移行する。
ステップS400では、第1の制御装置16において、ロードセル18で検出された吊荷重情報Wを取得して、ステップS402に移行する。
ステップS404では、第1の制御装置16において、荷重通知情報とその送信指示を第1の制御装置16に入力して、ステップS406に移行する。
ステップS406では、第1の無線通信機17において、入力された荷重通知情報の送信指示に応じて、荷重通知情報を含む第1の荷重通知信号Wt1を生成して、ステップS408に移行する。
ステップS408では、第1の無線通信機17において、ステップS406で生成した第1の荷重通知信号Wt1を第1のアンテナ17aを介して無線送信して、一連の処理を終了する。
次に、図11に基づき、遠隔操作装置19で実行される荷重通知信号送受信処理の処理手順について説明する。なお、荷重通知信号送受信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
遠隔操作装置19の演算制御部29にて所定の制御プログラムが実行されて荷重通知信号送受信処理が開始されると、まず、図11に示すように、ステップS500に移行する。
ステップS500では、無線通信部30において、信号を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS502に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS504では、無線通信部30において、抽出した情報を演算制御部29に入力して、ステップS506に移行する。
ステップS506では、演算制御部29において、照合処理によって入力された情報が荷重通知情報であるか否かを判定する。そして、荷重通知情報であると判定した場合(Yes)は、第1の荷重通知信号Wt1を受信したと判別して、ステップS508に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS510では、演算制御部29において、ステップS502で抽出した荷重通知情報の第2の無線通信機45bへの送信指示を無線通信部30に入力して、ステップS512に移行する。
ステップS512では、無線通信部30において、入力された荷重通知情報の送信指示に応じて、メモリに記憶された第1の荷重通知信号Wt1の情報における第1の識別情報ID1を第2の識別情報ID2に書き換える。そして、この書き換え後の情報に基づき荷重通知情報及び第2の識別情報ID2を含む第2の荷重通知信号Wt2を生成して、ステップS514に移行する。
ステップS514では、無線通信部30において、ステップS512で生成した第2の荷重通知信号Wt2を第3のアンテナ30aを介して無線送信して、一連の処理を終了する。
次に、図12に基づき、遠隔操作装置19で実行される第1の情報表示処理の処理手順について説明する。なお、第1の情報表示処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
遠隔操作装置19の演算制御部29にて所定の制御プログラムが実行されて第1の情報表示処理が開始されると、まず、図12に示すように、ステップS600に移行する。
ステップS600では、演算制御部29において、RAM等のメモリに記憶された最新の荷重通知情報を読み出して、ステップS602に移行する。
ステップS602では、演算制御部29において、ROM等のメモリに予め記憶された定格荷重情報Wmを読み出して、ステップS604に移行する。
ステップS604では、演算制御部29において、RAM等のメモリに記憶された最新の電波強度情報Wsを読み出して、ステップS606に移行する。
ステップS606では、演算制御部29において、RAM等のメモリに記憶された最新の第1のバッテリ残量情報Bat1を読み出して、ステップS608に移行する。
ステップS610では、演算制御部29において、生成した第1の表示情報の画像表示信号を生成し、生成した画像表示信号を第1の液晶表示部26に入力して第1の表示情報を表示又は更新する。その後、一連の処理を終了する。
次に、図13に基づき、フック装置13で実行される荷重情報表示処理の処理手順について説明する。なお、荷重情報表示処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
フック装置13の第2の制御装置45aにて所定の制御プログラムが実行されて荷重情報表示処理が開始されると、まず、図13に示すように、ステップS650に移行する。
ステップS650では、第2の制御装置45aにおいて、第2の荷重通知信号Wt2を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合(Yes)は、ステップS652に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、一連の処理を終了する。
ステップS654では、第2の制御装置45aにおいて、荷重表示情報の画像表示信号を生成し、生成した画像表示信号を第2の液晶表示部70に入力して荷重表示情報を表示又は更新する。その後、一連の処理を終了する。
次に、第1実施形態に係る遠隔通信システムの動作を説明する。
オペレータがクレーン1で荷役作業をすべく、遠隔操作装置19のクレーン操作スイッチ20~23及び速度レバー25を操作すると、その操作入力に応じて(S100のYes)、演算制御部29にて、操作されたクレーン操作スイッチの種別及びその操作内容の情報と速度レバー25の操作内容の情報とを含むクレーン操作情報が生成される。そして、生成されたクレーン操作情報とその送信指示とが無線通信部30に入力される(S102)。
無線送信された第1の遠隔制御信号Rctr1は、クレーン本体1aの第1の無線通信機17の第1のアンテナ17aを介して受信され(S200のYes)、第1の無線通信機17にて、受信信号が復調され、受信信号に含まれる情報が抽出される(S202)。そして、抽出された情報が第1の制御装置16に入力される(S204)。
引き続き、無線通信部30にて、フック操作情報の送信指示に応じて、フック操作情報と第2の無線通信機45bの識別情報である第2の識別情報ID2とを含む第2の遠隔制御信号Rctr2が生成される(S112)。そして、生成された第2の遠隔制御信号Rctr2が無線送信される(S114)。
引き続き、第2の制御装置45aにて、照合処理によって、入力された情報に第2の識別情報ID2が含まれているか否かが判定される(S306)。ここでは、第2の識別情報ID2が含まれているため(S306のYes)、第2の制御装置45aでは、続いて入力された情報にフック操作情報が含まれているか否かを判定する(S308)。ここでは、フック操作情報が含まれているため(S308のYes)、受信信号が第2の遠隔制御信号Rctr2であると判別される(S310)。そして、抽出された情報に含まれるフック操作情報に基づき、電動モータ43が駆動制御される。
このようにして無線送信された第2の荷重通知信号Wt2は、フック装置13の第2の無線通信機45bにて受信される(S300のYes)。そして、無線通信部30にて、受信された第2の荷重通知信号Wt2が復調され、第2の荷重通知信号Wt2に含まれる情報が抽出される(S302)。そして、抽出された情報が第2の制御装置45aに入力される(S304)。
更に、遠隔操作装置19では、所定のサンプリング周期で、無線通信部30の電波強度検出部にて受信電波の強度が検出され、検出された電波強度情報WsがRAM等のメモリに記憶される。
一方、フック装置13では、第2の無線通信機45bにて第2の荷重通知信号Wt2が受信される毎に、第2の制御装置45aにて、受信した第2の荷重通知信号Wt2に含まれる荷重通知情報に基づき、荷重表示情報が生成される。そして、生成された荷重表示情報の画像表示信号が第2の液晶表示部70に入力される。これにより、第2の液晶表示部70には、例えば図14(b)に示すような荷重表示画像700が表示される。
なお、図14(a)の例では、バッテリの残量を電池マークによって表示する構成としたが、この構成に限らず、例えば、図14(c)に示すように、数値によってパーセント表示する構成としてもよい。
また、第1実施形態において、クレーン操作情報が第1の操作情報に対応し、フック操作情報が第2の操作情報に対応し、ロードセル18が荷重検出器に対応し、第1の液晶表示部26が第1の表示部に対応し、吊荷重情報Wが荷重情報に対応する。
また、第1実施形態において、第2の液晶表示部70が第2の表示部に対応し、第2の制御装置45aが荷重情報表示手段に対応する。
第1実施形態に係る遠隔通信システムは、ブーム10と、ブーム10の先端からワイヤロープ12を介して吊り下げられたフック装置13とを有するクレーン1のフック装置13以外の部分であるクレーン本体1aと、フック装置13とを同時に遠隔操作可能なシステムである。フック装置13は、遠隔制御対象として、フック軸14aを中心にフック14を回転駆動する電動式の回転駆動機構(電動モータ43、減速機46等)を備えている。
遠隔操作装置19が、クレーン操作スイッチ20~23を介した操作入力に応じて、この操作入力に基づくクレーン操作情報を含む第1の遠隔制御信号Rctr1を無線送信する。遠隔操作装置19が、フック回転スイッチ27~28を介した操作入力に応じて、この操作入力に基づくフック操作情報を含む第2の遠隔制御信号Rctr2を無線送信する。
また、第1実施形態に係る遠隔通信システムは、更に、クレーン本体1aに設けられた第1の制御装置16と、フック装置13に設けられた第2の制御装置45aとを備える。
そして、遠隔操作装置19が、クレーン操作情報と第1の無線通信機17に固有の第1の識別情報ID1とを含む第1の遠隔制御信号Rctr1を無線送信すると共に、フック操作情報と第2の無線通信機45bに固有の第2の識別情報ID2とを含む第2の遠隔制御信号Rctr2を無線送信する。
これによって、遠隔操作装置19にて実吊荷重を確認しながらクレーン1を操作することが可能となる。第1実施形態では、定格荷重の情報も合わせて表示するため、実吊荷重が定格荷重を上回るような場合に、即座に吊荷を地面に下ろす等の対応が可能となる。
これによって、吊荷を視野に入れた状態で実吊荷重を確認しながらクレーン1を操作することが可能となる。
また、第1実施形態に係るクレーン1は、上記第1実施形態に係る遠隔通信システムを備える。
この構成であれば、上記第1実施形態に係る遠隔通信システムと同等の作用及び効果が得られる。
(構成)
第2実施形態は、上記第1実施形態の遠隔通信システムと比較して、遠隔操作装置19とフック装置13との間を双方向無線通信システムとして、第1の遠隔制御装置45が、フック装置13のバッテリ44の残量情報を遠隔操作装置19に無線送信する点が異なる。加えて、遠隔操作装置19がフック装置13のバッテリ44の残量情報を第1の液晶表示部26に表示する点も上記第1実施形態と異なる。
以下、上記第1実施形態と同様の構成部には同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
また、第2実施形態のバッテリ44は、内部に第2のバッテリ残量検出器44aを備えている。この第2のバッテリ残量検出器44aは、バッテリ44のバッテリ残量を検出し、検出したバッテリ残量の情報である第2のバッテリ残量情報Bat2を第3の制御装置45Aaに入力するように構成されている。
第3の無線通信機45Abは、第4のアンテナ450Abを有し、この第4のアンテナ450Abを介して、遠隔操作装置19との間で双方向の無線通信が可能に構成されている。
ここで、第3の無線通信機45Abは、第2実施形態では、特定小電力電波であり、かつ第2の遠隔制御信号Rctr2と同じ周波数帯域の電波にてバッテリ通知信号Btを無線送信するように構成されている。
第2実施形態に係る演算制御部29は、メモリに記憶された最新のバッテリ通知情報に基づき、第1の液晶表示部26に、上記第1実施形態と同様の表示情報に加えてフック装置13のバッテリ44のバッテリ残量を表示する処理を実行する。
次に、図16に基づき、第3の制御装置45Aa及び第3の無線通信機45Abで実行されるバッテリ通知信号送信処理の処理手順について説明する。なお、バッテリ通知信号送信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
第3の制御装置45Aaにて所定の制御プログラムが実行されてバッテリ通知信号送信処理が開始されると、まず、図16に示すように、ステップS700に移行する。
ステップS700では、第3の制御装置45Aaにおいて、第2のバッテリ残量検出器44aで検出された第2のバッテリ残量情報Bat2を取得して、ステップS702に移行する。
ステップS704では、第3の制御装置45Aaにおいて、バッテリ通知情報とその送信指示とを第3の制御装置45Aaに入力して、ステップS706に移行する。
ステップS706では、第3の無線通信機45Abにおいて、入力されたバッテリ通知情報の送信指示に応じて、第2の識別情報ID2とバッテリ通知情報とを含むバッテリ通知信号Btを生成して、ステップS708に移行する。
ステップS708では、第3の無線通信機45Abにおいて、ステップS706で生成したバッテリ通知信号Btを第4のアンテナ450Abを介して無線送信して、一連の処理を終了する。
次に、図17に基づき、演算制御部29及び無線通信部30で実行される第1の荷重通知信号Wt1及びバッテリ通知信号Btの受信処理である通知信号受信処理の処理手順について説明する。なお、通知信号受信処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
遠隔操作装置19の演算制御部29及び無線通信部30にて所定の制御プログラムが実行されて通知信号受信処理が開始されると、まず、図17に示すように、ステップS800に移行する。
ステップS806では、演算制御部29において、入力された情報が荷重通知情報であるか否かを判定する。そして、荷重通知情報であると判定した場合(Yes)は、第1の荷重通知信号Wt1を受信したと判別して、ステップS808に移行し、そうでないと判定した場合(No)は、ステップS816に移行する。
ステップS818に移行した場合は、演算制御部29において、バッテリ通知情報をRAM等のメモリに記憶して、一連の処理を終了する。
次に、図18に基づき、遠隔操作装置19で実行される第2の情報表示処理の処理手順について説明する。なお、第2の情報表示処理は、予め設定された周期で繰り返し実行される処理である。
遠隔操作装置19の演算制御部29にて所定の制御プログラムが実行されて第2の情報表示処理が開始されると、まず、図18に示すように、ステップS900に移行する。
ステップS908では、演算制御部29において、RAM等のメモリに記憶された最新の第2のバッテリ残量情報Bat2を読み出して、ステップS910に移行する。
ステップS910では、演算制御部29において、ステップS900~S908で読み出した各種情報に基づき第1の液晶表示部26に表示する表示情報を生成する。その後、ステップS912に移行する。
ステップS912では、演算制御部29において、生成した表示情報の画像表示信号を生成し、生成した画像表示信号を第1の液晶表示部26に入力して表示情報を表示又は更新する。その後、一連の処理を終了する。
次に、第2実施形態に係る遠隔通信システムの動作を説明する。
ここで、遠隔操作装置19のクレーン操作スイッチ20~23、フック回転スイッチ27~28及び速度レバー25の操作に応じた動作と、クレーン本体1aの荷重通知信号の送受信動作とについては上記第1実施形態と同様となる。更に、フック装置13にて、第2の液晶表示部70に吊荷重情報を表示する動作については上記第1実施形態と同様となる。よって、これらの動作説明を省略し、以下、上記第1実施形態の動作とは異なる動作についてのみ説明する。
ここで、第2実施形態において、第3の制御装置45Aaが第2の制御装置に対応し、第3の無線通信機45Abが第2の無線通信機に対応する。
また、第2実施形態において、クレーン操作情報が第1の操作情報に対応し、フック操作情報が第2の操作情報に対応し、ロードセル18が荷重検出器に対応し、第1の液晶表示部26が表示部に対応し、吊荷重情報Wが荷重情報に対応する。
また、第2実施形態において、第2のバッテリ残量検出器44aがバッテリ残量検出器に対応する。
第2実施形態は、上記第1実施形態の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を奏する。
第2実施形態に係る遠隔通信システムは、遠隔操作装置19と第3の無線通信機45Abとの間と、遠隔操作装置19と第1の無線通信機17との間とを、それぞれ相互間で無線信号の送受信を行う双方向無線通信システムとしている。
そして、第2の無線通信機45bが、第2のバッテリ残量検出器44aで検出した第2のバッテリ残量情報Bat2を含むバッテリ通知情報を含むバッテリ通知信号Btを無線送信する。遠隔操作装置19が、バッテリ通知信号Btを受信し、この受信したバッテリ通知信号Btに含まれるバッテリ通知情報に基づく情報(第2実施形態ではバッテリ残量)を第1の液晶表示部26に表示する。
また、第2実施形態に係るクレーン1は、上記第2実施形態に係る遠隔通信システムを備える。
この構成であれば、上記第2実施形態に係る遠隔通信システムと同等の作用及び効果が得られる。
(構成)
第3実施形態は、上記第1実施形態の遠隔通信システムと比較して、遠隔操作装置19とフック装置13との間で電波法に定められた微弱無線局の要件を満たす電波(以下、「微弱電波」と称する)によって通信を行う点が異なる。
ここで、微弱無線局に該当する無線機器は、無線局免許が不要で、且つ、技術基準適合証明が不要な機器となる。
以下、上記第1実施形態と同様の構成部には同じ符号を付して適宜説明を省略し、異なる部分を詳細に説明する。
第3実施形態に係る遠隔通信システムは、図20に示すように、遠隔操作装置19が上記第1実施形態の無線通信部30に加えて微弱無線通信用の第2の無線通信部31を備え、フック装置13が上記第1実施形態の第2の遠隔制御装置45Aに代えて第3の遠隔制御装置45Bを備える。
第2の無線通信部31は、第4の無線通信機45Bbとの間で微弱電波による単方向通信を行うように構成されている。
第4の制御装置45Baは、上記第1実施形態の第2の制御装置45aと同様の機能を有する。
第4の無線通信機45Bbは、第6のアンテナ450Bbを有し、この第6のアンテナ450Bbを介して、遠隔操作装置19との間で微弱電波を用いた単方向の無線通信が可能に構成されている。
具体的に、第4の無線通信機45Bbは、遠隔操作装置19からの第2の遠隔制御信号Rctr2及び第2の荷重通知信号Wt2を第6のアンテナ450Abを介して受信可能に構成されている。
ここで、第3実施形態において、第4の制御装置45Baが第2の制御装置に対応し、第4の無線通信機45Bbが第2の無線通信機に対応する。
また、第3実施形態において、クレーン操作情報が第1の操作情報に対応し、フック操作情報が第2の操作情報に対応し、ロードセル18が荷重検出器に対応し、第1の液晶表示部26が表示部に対応し、吊荷重情報Wが荷重情報に対応する。
第3実施形態は、上記第1実施形態の作用及び効果に加えて、以下の作用及び効果を奏する。
第3実施形態に係る遠隔通信システムは、遠隔操作装置19の第2の無線通信部30Aとフック装置13の第4の無線通信機45Bbとの間で、微弱電波による無線通信を行うように構成されている。
この構成であれば、第2の無線通信部31と、第4の無線通信機45Bbとを、微弱無線局として構成することが可能となる。その結果、技術基準適合証明の取得等の手間や手数料をなくすことが可能となる。
上記各実施形態において、フック装置13の備える遠隔制御対象として、いずれもフック14を回転駆動する電動式の回転駆動機構を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。例えば、フック装置13に吊下した、金属を吸着する電磁石のON-OFFスイッチなどを遠隔制御対象とする構成としてもよい。
また、上記各実施形態において、第1の無線通信機17の識別情報を第1の識別情報ID1とし、第2、第3及び第4の無線通信機45b、45Ab及び45Bbの識別情報を第2の識別情報ID2として異なる2種類の識別情報を設定する構成としたが、この構成に限らない。例えば、クレーン毎に異なる共通の1つの識別情報を設定する構成としてもよい。これにより、各無線機器は、共通の1つの識別情報を含む信号を受信することで、この信号が自身宛の信号であることを判別することが可能である。また、どの無線機器から送信されたのかは、例えば、信号に含まれる他の情報から判別する。
また、上記各実施形態において、遠隔通信システムを車両搭載型のクレーン1に適用する構成を例に挙げて説明したが、この構成に限らない。例えば、自走式のクローラクレーン等の他の構成のクレーンに適用する構成としてもよい。また、クローラ型ではなく車輪型の自走式クレーンに適用する構成としてもよい。
また、クレーンに限らず、それぞれ独立した(電気的に有線接続されていない)第1の被制御装置及び第2の被制御装置を有していれば、他の作業機やシステム等に本発明を適用する構成としてもよい。
また、上記各実施形態において、遠隔操作装置19は、情報通知信号の1つである、第1の無線通信機17からの荷重情報Wを含む第1の荷重通知信号Wt1に基づき、第1の液晶表示部26に実吊荷重を表示する構成とした。加えて、遠隔操作装置19は、第1の荷重通知信号Wt1の第1の識別情報ID1を第2の識別情報ID2に書き換えて、これを第2の荷重通知信号Wt2として第2の無線通信機45bに転送し、フック装置13は、遠隔操作装置19からの第2の荷重通知信号Wt2に基づき、第2の液晶表示部70に実吊荷重を表示する構成とした。
また、上記各実施形態において、モータの回転駆動力をフックに伝達する伝達部材を、2つの平歯車を組み合わせた減速機から構成したが、この構成に限らない。例えば、ウオームギヤ、遊星型歯車、べベルギヤ、チェーン(スプロケット)、流体継手を利用した減速機や、ベルトドライブ型の減速機など他の構成の減速機から構成してもよい。
2 車両
3 荷台
4 運転室
5 シャーシフレーム
6 ベース
7 アウトリガ
8 旋回台
9 コラム
10 ブーム
11 ウインチ
12 ワイヤロープ
13 フック装置
14 フック
14a フック軸
15 操作レバー
16 第1の制御装置
17 第1の無線通信機
17a 第1のアンテナ
18 ロードセル
19 遠隔操作装置
20 ブーム起伏選択スイッチ
21 ウインチ巻上巻下選択スイッチ
22 ブーム伸縮選択スイッチ
23 旋回左右選択スイッチ
25 速度レバー
26 第1の液晶表示部
27 フック右回転スイッチ
28 フック左回転スイッチ
29 演算制御部
30 無線通信部
30a 第3のアンテナ
31a 第5のアンテナ
43 電動モータ
44 バッテリ
44a 第2のバッテリ残量検出器
45 第1の遠隔制御装置
45a 第2の制御装置
45b 第2の無線通信機
45A 第2の遠隔制御装置
45Aa 第3の制御装置
45Ab 第3の無線通信機
45Ba 第4の制御装置
45Bb 第4の無線通信機
46 減速機
50 旋回用油圧モータ
51 ブーム伸縮用油圧シリンダ
52 ブーム起伏用油圧シリンダ
53 ウインチ用油圧モータ
60 コントロールバルブ
70 第2の液晶表示部
260 第1の表示画像
261 第2の表示画像
450b 第2のアンテナ
450Ab 第4のアンテナ
450Bb 第6のアンテナ
700 荷重表示画像
Claims (12)
- それぞれ独立した第1の被制御装置と第2の被制御装置とを同時に遠隔操作可能な遠隔通信システムであって、
前記第1の被制御装置に設けられた第1の無線通信機と、前記第2の被制御装置に設けられた第2の無線通信機と、前記第1の被制御装置を遠隔制御するための第1の操作部及び前記第2の被制御装置を遠隔制御するための第2の操作部を有する遠隔操作装置と、を備え、
前記遠隔操作装置は、前記第1の操作部を介した操作入力に応じて、該操作入力に基づく第1の操作情報を含む第1の遠隔制御信号を無線送信すると共に、前記第2の操作部を介した操作入力に応じて、該操作入力に基づく第2の操作情報を含む第2の遠隔制御信号を無線送信し、
前記第1の無線通信機は、前記第1の遠隔制御信号を受信し、受信した前記第1の遠隔制御信号を復調して、該第1の遠隔制御信号から前記第1の操作情報を抽出し、
前記第2の無線通信機は、前記第2の遠隔制御信号を受信し、受信した前記第2の遠隔制御信号を復調して、該第2の遠隔制御信号から前記第2の操作情報を抽出し、
前記第1の被制御装置は、ブームと、該ブームの先端からワイヤロープを介して吊り下げられたフック装置とを有するクレーンの前記フック装置以外の部分であるクレーン本体であり、
前記第2の被制御装置は、前記フック装置であり、
前記クレーン本体は、前記ブームの姿勢に係る情報を検出するブーム姿勢検出器と吊荷の荷重を検出する荷重検出器とを含む複数の検出器を備え、
前記第1の無線通信機は、該第1の無線通信機に固有の第1の識別情報と前記荷重検出器から得られる前記荷重に基づく荷重情報とを含む荷重通知信号と、前記第1の識別情報と前記ブーム姿勢検出器の検出情報に基づくブーム姿勢情報とを含むブーム姿勢通知信号と、前記第1の識別情報と前記複数の検出器のうち少なくとも前記ブーム姿勢検出器を含む検出器の検出情報に基づき前記クレーン本体の備える第1の制御装置で演算された前記クレーンの作動状態を示す作動状態情報とを含む作動状態通知信号とのいずれかを含む情報通知信号を前記遠隔操作装置宛に送信するように構成され、
前記遠隔操作装置は、前記第1の無線通信機からの前記情報通知信号を受信した場合に、受信した前記情報通知信号に含まれる前記第1の識別情報を前記第2の無線通信機に固有の第2の識別情報に書き換えて、書き換え後の前記情報通知信号を前記第2の無線通信機宛に送信することを特徴とする遠隔通信システム。 - 前記第1の被制御装置に設けられた第1の制御装置と、前記第2の被制御装置に設けられた第2の制御装置とを備え、
前記遠隔操作装置は、前記第1の操作部を介した操作入力に応じて、前記第1の操作情報と前記第1の無線通信機に固有の第1の識別情報とを含む前記第1の遠隔制御信号を無線送信すると共に、前記第2の操作部を介した操作入力に応じて、前記第2の操作情報と前記第2の無線通信機に固有の第2の識別情報とを含む前記第2の遠隔制御信号を無線送信し、
前記第1の無線通信機は、受信可能な周波数帯域の信号を受信した場合に、受信した信号を復調して、該信号に含まれる情報を抽出し、
前記第1の制御装置は、前記第1の無線通信機で抽出された情報中に前記第1の識別情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に受信信号を前記第1の遠隔制御信号であると判別し、
前記第2の無線通信機は、受信可能な周波数帯域の信号を受信した場合に、受信した信号を復調して、該信号に含まれる情報を抽出し、
前記第2の制御装置は、前記第2の無線通信機で抽出された情報中に前記第2の識別情報が含まれているか否かを判定し、含まれていると判定した場合に受信信号を前記第2の遠隔制御信号であると判別する請求項1に記載の遠隔通信システム。 - 前記フック装置は、遠隔制御対象として、フック軸を中心にフックを回転駆動する回転駆動機構を有する請求項1又は2に記載の遠隔通信システム。
- 前記遠隔操作装置は、画像を表示する第1の表示部を備え、
前記フック装置は、画像を表示する第2の表示部を備え、
前記第1の無線通信機は、前記荷重通知信号を前記遠隔操作装置宛に無線送信し、
前記遠隔操作装置は、前記荷重通知信号を受信した場合に、受信した前記荷重通知信号に含まれる前記荷重情報に基づく表示情報を前記第1の表示部に表示すると共に、前記荷重通知信号を前記第2の無線通信機宛に無線転送し、
前記第2の無線通信機が前記遠隔操作装置からの前記荷重通知信号を受信した場合に、該荷重通知信号に含まれる前記荷重情報に基づく表示情報を前記第2の表示部に表示する前記フック装置に設けられた情報表示手段を備える請求項1から3のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。 - 前記遠隔操作装置は、画像を表示する第1の表示部を備え、
前記フック装置は、画像を表示する第2の表示部を備え、
前記第1の無線通信機は、前記ブーム姿勢通知信号を前記遠隔操作装置宛に無線送信し、
前記遠隔操作装置は、前記ブーム姿勢通知信号を受信した場合に、受信した前記ブーム姿勢通知信号に含まれる前記ブーム姿勢情報に基づく表示情報を前記第1の表示部に表示すると共に、前記ブーム姿勢通知信号を前記第2の無線通信機宛に無線転送し、
前記第2の無線通信機が前記遠隔操作装置からの前記ブーム姿勢通知信号を受信した場合に、該ブーム姿勢通知信号に含まれる前記ブーム姿勢情報に基づく表示情報を前記第2の表示部に表示する前記フック装置に設けられた情報表示手段を備える請求項1から4のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。 - 前記遠隔操作装置は、画像を表示する第1の表示部を備え、
前記フック装置は、画像を表示する第2の表示部を備え、
前記第1の無線通信機は、前記作動状態通知信号を前記遠隔操作装置宛に無線送信し、
前記遠隔操作装置は、前記作動状態通知信号を受信した場合に、受信した前記作動状態通知信号に含まれる前記作動状態情報に基づく表示情報を前記第1の表示部に表示すると共に、前記作動状態通知信号を前記第2の無線通信機宛に無線転送し、
前記第2の無線通信機が前記遠隔操作装置からの前記作動状態通知信号を受信した場合に、該作動状態通知信号に含まれる前記作動状態情報に基づく表示情報を前記第2の表示部に表示する前記フック装置に設けられた情報表示手段を備える請求項1から5のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。 - 前記クレーン本体は、転倒防止のための過負荷防止装置を備えており、
前記第1の制御装置は、前記ブーム姿勢検出器及び前記荷重検出器の検出情報に基づき前記過負荷防止装置の負荷率を演算するように構成され、
前記作動状態情報は、前記過負荷防止装置の負荷率を含む請求項6に記載の遠隔通信システム。 - 前記フック装置は、バッテリと、該バッテリの残量を検出するバッテリ残量検出器とを備え、
前記遠隔操作装置は、画像を表示する表示部を備え、
前記第2の無線通信機は、前記バッテリ残量検出器で検出した前記バッテリの残量情報を含むバッテリ通知信号を無線送信し、
前記遠隔操作装置は、前記バッテリ通知信号を受信した場合に、受信したバッテリ通知信号に含まれる前記バッテリの残量情報に基づく情報を前記表示部に表示する請求項3から7のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。 - 前記遠隔操作装置と前記第2の無線通信機との間は前記遠隔操作装置から前記第2の無線通信機への単方向無線通信システムの構成とし、前記遠隔操作装置と前記第1の無線通信機との間は、相互間で信号を送受信する双方向無線通信システムの構成とした請求項1から7のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。
- 前記遠隔操作装置と前記第2の無線通信機との間と、前記遠隔操作装置と前記第1の無線通信機との間とは、それぞれ相互間で信号を送受信する双方向無線通信システムの構成とした請求項1から8のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。
- 前記遠隔操作装置と前記第2の無線通信機との間で、電波法に定められた微弱無線局の要件を満たす電波による無線通信を行うように構成されている請求項1から10のいずれか1項に記載の遠隔通信システム。
- 請求項1から11のいずれか1項に記載の遠隔通信システムを備えたクレーン。
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