JP7006561B2 - ポット精紡機 - Google Patents
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Description
まず、ポット内にボビンを挿入するには、ハウジング開口部を閉塞している外蓋と、ポット開口部を閉塞している内蓋を順に開ける必要がある。また、内蓋を開けるには、ポットから内蓋を取り外す必要があるが、その際に、ポットの回転を停止したり、ポットの回転速度を過度に低下させたりすると、遠心力の消滅または低下によってケークが崩れてしまう。また、ケークの崩れを避けるためにポットの回転速度を所定のレベル以上に維持したまま、ポットから内蓋を取り外すことは技術的にきわめて困難である。また、ポットに内蓋を取り付けずにポット開口部を開放したまま糸切りを行うと、糸切りによって生じる糸端部分がポット開口部を通してポット外に排出されるため、上記と同様にボビンへの巻き返しに失敗する可能性が高くなる。
<ポット精紡機の構成>
図1は、本発明の第1実施形態に係るポット精紡機の構成を示す概略図である。
図1に示すように、ポット精紡機1は、ドラフト装置10と、吸篠管12と、導糸管14と、ポット16と、固定カバー18と、ボビン支持部20と、蓋50と、を備えている。なお、これらの構成要素は、紡績の一単位となる1つの紡錘を構成するものである。ポット精紡機1は複数の紡錘を備えるものであるが、ここではそのうちの1つの紡錘の構成について説明する。
ドラフト装置10は糸材料を引き伸ばす装置である。ドラフト装置10は、バックローラ対21、ミドルローラ対22およびフロントローラ対23からなる複数のローラ対を用いて構成されている。複数のローラ対は、糸材料の送り方向の上流側から下流側に向かって、バックローラ対21、ミドルローラ対22およびフロントローラ対23の順に配置されている。
吸篠管12は、ドラフト装置10から供給される糸25を吸い込むとともに、吸い込んだ糸25を導糸管14へと送り出すものである。吸篠管12は、ドラフト装置10で引き伸ばされた糸25を、空気の旋回流を利用して吸篠管12内に吸い込む。
導糸管14は、ドラフト装置10から吸篠管12を経由して搬送された糸25をポット16内に導くものである。導糸管14は、細長い管状に形成されている。導糸管14を長さ方向と直交する方向に断面したときの形状は円形になっている。導糸管14は、ドラフト装置10よりも下流側に、吸篠管12およびポット16と同軸に配置されている。導糸管14は、ポット16の上部を貫通してポット16内に挿入されている。導糸管14の上端部は糸導入口14aとして開口し、同下端部は糸排出口14bとして開口している。導糸管14の糸導入口14aから導入された糸25は、導糸管14の内部を通して、導糸管14の糸排出口14bから排出される。
ポット16は、撚りかけとケーク24の形成と糸の巻き返しに用いられるものである。ケーク24は、ポット16の内壁29に形成される糸の積層体である。ポット16は、円筒形に形成されている。ポット16は、ポット16の中心軸Kまわりに回転可能に設けられている。ポット16の中心軸Kは、鉛直方向と平行に配置されている。このため、ポット16の中心軸方向の一方は上方、他方は下方となっている。ポット16の下端にはポット開口部26が形成されている。ポット開口部26は、ポット16の内径と同じ径で下向きに開口している。
固定カバー18は、ポット16を囲むようにポット16の外側に配置されている。固定カバー18は、固定部27に固定されている。固定カバー18は、ポット16よりも大きな直径で円筒形に形成されている。固定カバー18はポット16と同軸に配置されている。固定カバー18の上端側の開口部は固定部27によって閉塞されている。一方、固定カバー18の下端部にはカバー開口部28が設けられている。カバー開口部28は、固定カバー18の内径と同じ径で下向きに開口している。また、カバー開口部28はポット開口部26よりも下方に配置されている。
ボビン支持部20は、ポット16の下方でボビン30を支持するものである。ボビン支持部20は、昇降レール31と、ボビン支持部材32と、エアーノズル33と、を有している。昇降レール31は、後述するレール駆動部によって昇降可能に設けられている。ボビン支持部材32は昇降レール31に取り付けられている。ボビン支持部材32は、ボビン30が着脱自在に装着される部分となる。ボビン支持部材32は、ポット16の中心軸Kで導糸管14と対向するように、導糸管14およびポット16と同軸に配置されている。このため、ボビン支持部材32にボビン30を装着すると、ボビン30はポット16の中心軸K上で導糸管14と対向して配置される。
蓋50は、固定カバー18のカバー開口部28を開閉するためのものである。蓋50は、後述する蓋駆動部の駆動により、カバー開口部28を閉塞する閉塞位置と、カバー開口部28を開放する開放位置とに配置可能に設けられている。蓋駆動部は、たとえば、図示はしないが、ポット16の中心軸K方向と平行な方向である鉛直方向、すなわち上下方向に蓋50を移動させる昇降機構と、ポット16の中心軸K方向と直交する方向である水平方向に蓋50を移動させる水平移動機構と、によって構成される。また、これ以外にも、蓋駆動部は、たとえば、図示はしないが、固定カバー18のカバー開口部28の近傍で蓋50を開閉自在に支持する支持軸を有するヒンジ部と、ヒンジ部の支持軸を中心に蓋50を開閉動作させるアクチュエータ部と、によって構成される。いずれの構成を採用する場合でも、固定カバー18のカバー開口部28を開放してボビン30をポット16に挿入したり、挿入したボビン30をポット16から取り出したりする際には、蓋駆動部は、蓋50とボビン30とが干渉しないよう、蓋50を退避させる。
蓋50は、閉塞位置に配置されることにより、固定カバー18のカバー開口部28を閉塞した状態に保持する。また、蓋50は、糸切りしたときに糸端部分がポット開口部26を通してポット16外に排出されないよう、糸をガイドする機能を有する。本明細書で記載する「糸端部分」とは、糸切りによって生じる糸の末端を含む部分であって、糸切りが行われる糸切り位置から導糸管14の糸排出口14bまでの長さを有する糸の部分をいう。本実施形態においては、ドラフト装置10の各ローラ対の回転を制御することによって糸切りが行われるため、糸切り位置はドラフト装置10のローラ位置に対応して設定される。
図5に示すように、ポット精紡機1は、制御部61と、ドラフト駆動部62と、導糸管駆動部63と、ポット駆動部64と、レール駆動部65と、ノズル駆動部66、蓋駆動部67と、を備えている。
制御部61は、ポット精紡機1全体の動作を統括的に制御するものである。制御部61には、制御の対象として、ドラフト駆動部62、導糸管駆動部63、ポット駆動部64、レール駆動部65、ノズル駆動部66および蓋駆動部67が電気的に接続されている。
ドラフト駆動部62は、バックローラ対21、ミドルローラ対22およびフロントローラ対23をそれぞれ所定の回転数で回転させるものである。ドラフト駆動部62は、制御部61からドラフト駆動部62に与えられるドラフト駆動信号に基づいて駆動することにより、バックローラ対21、ミドルローラ対22およびフロントローラ対23を回転させる。
導糸管駆動部63は、導糸管14を動作させるものである。導糸管駆動部63は、導糸管14を上下方向に移動させるように動作させる。導糸管駆動部63は、制御部61から導糸管駆動部63に与えられる導糸管駆動信号に基づいて駆動することにより、導糸管14を上下方向に移動させる。
ポット駆動部64は、ポット16を回転させるものである。ポット駆動部64は、制御部61から与えられるポット駆動信号に基づいて駆動することにより、ポット16の中心軸Kを回転中心としてポット16を回転させる。
レール駆動部65は、昇降レール31を昇降動作させるものである。レール駆動部65は、ボビン支持部材32に装着されるボビン30を、エアーノズル33と一体に上下方向に移動させるように、昇降レール31を昇降動作させる。レール駆動部65は、制御部61から与えられるレール駆動信号に基づいて駆動することにより、昇降レール31を昇降動作させる。
ノズル駆動部66は、エアーノズル33を動作させるものである。ノズル駆動部66は、エアーノズル33の噴出口33aから圧縮空気を噴出させるようにエアーノズル33を動作させる。ノズル駆動部66は、制御部61から与えられるノズル駆動信号に基づいて駆動することにより、エアーノズル33の噴出口33aから圧縮空気を噴出させる。
蓋駆動部67は、カバー開口部28を蓋50で開閉すべく、蓋50を動作させるものである。蓋駆動部67は、固定カバー18のカバー開口部28を閉じる場合はこれに対応する閉塞位置に蓋50を配置し、固定カバー18のカバー開口部28を開放する場合はこれに対応する開放位置に蓋50を配置するように蓋50を動作させる。蓋駆動部67は、制御部61から与えられる蓋開閉駆動信号に基づいて駆動することにより、蓋50を動作させる。
図6は、本発明の第1実施形態に係るポット精紡方法の基本的な流れを示す図である。
図6に示すように、ポット精紡方法は、引き伸ばしステップS1と、ケーク形成ステップS2と、巻き返しステップS3と、を備える。
引き伸ばしステップS1は、ドラフト装置10を用いて行われる。ドラフト駆動部62は、制御部61から与えられるドラフト駆動信号に基づいて駆動することにより、バックローラ対21、ミドルローラ対22およびフロントローラ対23をそれぞれ所定の回転速度で回転させる。これにより、粗糸などの糸材料は、各々のローラ対21,22,23の回転に従って搬送される。
ケーク形成ステップS2は、導糸管14とポット16を用いて行われる。導糸管駆動部63は、制御部61から与えられる導糸管駆動信号に基づいて駆動することにより、導糸管14を所定量だけ下方に移動させる。また、ポット駆動部64は、制御部61から与えられるポット駆動信号に基づいて駆動することにより、ポット16の回転を継続する。なお、導糸管14を下方に移動させると、吸篠管12から導糸管14が離間した状態となる。また、吸篠管12から導糸管14に導入された糸25は、導糸管14の糸排出口14bから排出される。
図8において、導糸管14は、まず、P1位置まで下降した後、P2位置まで上昇し、次いでP3位置まで下降した後、P4位置まで上昇する。つまり、導糸管14は繰り返し上下方向に往復移動する。この場合、導糸管14がP1位置に到達してからP3位置に到達するまでの期間T1、および、導糸管14がP2位置に到達してからP4位置に到達するまでの期間T2が、それぞれ一周期となる。また、導糸管14の位置を相対的に下方に変位させるため、P3位置はP1位置よりも低位となり、P4位置はP2位置よりも低位となる。P1位置とP3位置との上下方向のズレ量H1、および、P2位置とP4位置との上下方向のズレ量H2は、それぞれ一周期における導糸管14の変位ステップ量となる。つまり、導糸管14は、一定の周期で繰り返し上下方向への往復移動を繰り返しながら、一定の変位ステップ量ずつ下方に変位する。このような導糸管14の動作は、導糸管14がPm位置に到達するまで続く。この場合、P1位置は、図1に示すケーク24の巻き始め側の端部24aを規定し、Pm位置は、同図に示すケーク24の巻き終わり側の端部24bを規定する。
糸切りは、ポット16の内壁29に予め決められた所定量の糸25が巻かれた段階で意図的に行われるものである。これに対し、糸切れは、ポット16の内壁29に所定量の糸25が巻かれる前に何らかの理由によって途中で糸25が切れてしまう現象である。
ここで、蓋50の技術的な意義について説明する。
蓋50は、ポット16の回転中に固定カバー18のカバー開口部28を蓋50で閉じることにより、以下の(1)~(3)の効果を発揮する。
(1)ポット16の風損を低減する。
(2)ポット16周囲の安全性を確保する。
(3)ポット16内への風綿の吸い込みを抑制する。
巻き返しステップS3は、ポット16とボビン30とエアーノズル33を用いて行われる。巻き返しステップS3は、ポット16の回転を継続した状態で行われる。巻き返しステップS3では、まず、制御部61から与えられる蓋駆動信号に基づいて蓋駆動部67が駆動することにより、蓋50を閉塞位置から開放位置へと移動させる。これにより、図12に示すように、固定カバー18のカバー開口部28が開放された状態になる。
本発明の第1実施形態においては、固定カバー18のカバー開口部28を開閉する蓋50を設けるとともに、カバー開口部28を蓋50で閉じた場合に、ポット16内に入り込んで配置される突出部52を利用して、糸をポット16の内壁29に導く構成を採用している。これにより、巻き返し基端部となる糸をポット16の内壁領域29aに確実に巻き付けることができる。したがって、回転中のポットから内蓋を取り外すなどの技術的な困難をともなうことなく、ボビン30への巻き返しの成功率を向上させることができる。
ところで、上述のように糸切りした場合、導糸管14の糸排出口14bから飛び出した糸の一部がポット16の内壁29から離れたまま、ポット16内の空間に存在する場合がある。このように、ポット16の内壁29から離れて存在する糸は「弦」と呼ばれる。本明細書では、弦を形成する糸を「弦糸」という。弦糸は、ポット16の回転にともなう遠心力を受けて湾曲するが、ポット16の内壁29に巻かれる糸からは離れて孤立して存在する。
そこで、本発明の第2実施形態においては、図15に示すように、弦糸の発生に起因する巻き返しの失敗を避けるために導糸管14にカッター71を設け、糸切れ時に糸端が導糸管14に巻き付くことを防止するためにガイド部材72を設け、これに対応して蓋50に所定寸法の凹部53を設けた構成を採用している。なお、本発明の第2実施形態においては、上述した第1実施形態と同様の構成部分に同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
カッター71は、ポット16の内壁29から離れてポット16内の空間に存在する弦糸25c(図16参照)を切断するために設けられたものである。カッター71は円盤状に形成されている。カッター71の外周部には全周にわたって刃71aが形成されている。カッター71の刃71aは、導糸管14の中心軸方向から見て円形に形成されている。また、カッター71の刃71aは、糸25を切断できるように鋭利に形成されている。カッター71は、たとえば、超硬合金などの金属材料によって構成することができる。
ガイド部材72は、導糸管14の下端部に設けられている。ガイド部材72は、導糸管14の中心軸方向において、下側の直径が上側の直径よりも小さい台形円錐形状に形成されている。このため、ガイド部材72の外周面はテーパー面72aとなっている。ガイド部材72の上面はカッター71の下面に密着して配置されている。テーパー面72aは、糸切れ時に糸端が導糸管14に巻き付くことを防止するために形成された面である。
蓋50は、本体部51、突出部52および凹部53を一体に有している。凹部53は、カッター71およびガイド部材72と蓋50との干渉を避けるために突出部52の内側に形成されている。凹部53は、図17に示すように、本体部51の上面51aおよび下面51bよりも下方にへこんで形成されている。これにより、突出部52の突端52aを基準とする凹部53の深さ寸法Lcは、突出部52の突出寸法Laよりも大きく設定されている。また、導糸管14の下端部からカッター71の刃71aまでの高さ寸法をLdとすると、凹部53の深さ寸法Lcは上記高さ寸法Ldよりも大きく設定されている。また、凹部53の内径D3は、カッター71の外径D4よりも大きく設定されている。なお、ガイド部材72の下端部が導糸管14の下端部よりも下方に配置される場合は、ガイド部材72の下端部からカッター71の刃までの高さ寸法で上記Ldが規定されるものとする。
本発明の第2実施形態においては、ケーク形成ステップS2で図7および図8に示すように導糸管14を動作させた後、糸切りする。このとき、図16に示すように、導糸管14の糸排出口14bから飛び出した糸の一部が弦糸25cとなってポット16内に存在する場合がある。弦糸25cの両端は、ポット16の内壁29に巻かれる糸25に引っ掛かるかたちで支持される。このように、ポット16内に弦糸25cが存在すると、前述したとおり、弦糸25cが導糸管14の外周面に接触したり、あるいは、弦糸25cがボビン30の外周面に接触したりして、巻き返しに失敗するおそれがある。そこで、本第2実施形態のポット精紡機1では、ドラフト装置10によって糸切りした後、カッター71によって弦糸25cを切断するために導糸管14を所定量だけ下方に移動させる。
まず、ポット16内に弦糸25cが存在する状態で、導糸管14を下降させていくと、弦糸25cは、ガイド部材72のテーパー面72aに導かれて図18のようにカッター71に接触し、最終的にカッター71の刃71aによって切断される。こうして弦糸25cが切断されると、それまで弦糸25cを形成していた糸は、ポット16の回転にともなう遠心力によってポット16の内壁29に押し当てられる。その結果、ポット16内の空間から弦糸25cが消滅する。また、カッター71による弦糸25cの切断は、固定カバー18のカバー開口部28を蓋50で閉じた状態で行われる。このため、カッター71によって切断された弦糸25cがポット16外に排出されるおそれもない。
<ポット精紡機の構成>
次に、本発明の第3実施形態に係るポット精紡機について説明する。
本発明の第3実施形態においては、図19に示すように、蓋50の凹部53の底面にガイド孔75を設けた構成を採用している。ガイド孔75は、ガイド部材72のテーパー面72aとの接触によって導糸管14の位置ずれを補正するものである。導糸管14の位置ずれは、ポット16の中心軸Kに対する導糸管14の芯ずれや傾きなどによって生じるものである。なお、本発明の第3実施形態においては、上述した第1実施形態および第2実施形態と同様の構成部分に同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
本発明の第3実施形態においては、弦糸25cを切断するために導糸管14を下降動作させる場合に、導糸管14の位置がポット16の中心軸Kからずれていると、カッター71の刃71aが蓋50の突出部52に接触するおそれがある。これに対して、凹部53の底面にガイド孔75を形成しておけば、図20に示すように、ガイド部材72のテーパー面72aがガイド孔75のテーパーガイド面75aに接触することにより、導糸管14の位置がポット16の中心軸K側に寄せられる。これにより、導糸管14の位置ずれが補正される。このため、カッター71の刃71aが蓋50の突出部52に接触することを抑制することができる。
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
Claims (6)
- 下向きに開口するポット開口部を有するポットと、
前記ポット内に糸を導くとともに、前記糸を排出する糸排出口を下端部に有する導糸管と、
下向きに開口するカバー開口部を有するとともに、前記ポットを囲む固定カバーと、
前記固定カバーの前記カバー開口部を開閉する蓋と、
を備え、
前記蓋は、前記カバー開口部を前記蓋で閉じた場合に、前記ポット開口部を通して前記ポット内に入り込んで配置され、糸切り時に前記導糸管の前記糸排出口から排出される糸を前記ポットの内壁に導く突出部を有する
ポット精紡機。 - 前記カバー開口部を前記蓋で閉じた場合に、前記ポットの下端部を基準とする前記突出部の入り込み量が0.1mm以上である
請求項1に記載のポット精紡機。 - 糸材料を引き伸ばすドラフト装置と、
前記ドラフト装置を駆動するドラフト駆動部と、
前記導糸管を駆動する導糸管駆動部と、
前記糸排出口が前記突出部の突端と同じ高さ位置に配置された状態、または前記糸排出口が前記突出部の突端よりも下方に配置された状態で糸切りを行うように、前記ドラフト駆動部および前記導糸管駆動部を制御する制御部と、
を備える請求項1または2に記載のポット精紡機。 - 前記導糸管の下端部に設けられる台形円錐形状のガイド部材と、
前記導糸管に取り付けられるとともに、前記導糸管の中心軸方向で前記ガイド部材の上端に接して配置される円盤状のカッターと、
をさらに備え、
前記蓋は、前記突出部の内側に、前記ガイド部材および前記カッターとの干渉を避けるための凹部を有し、
前記突出部の突端を基準とする前記凹部の深さ寸法は、少なくとも前記突出部の突出寸法よりも大きく設定され、かつ、前記凹部の内径は、前記カッターの外径よりも大きく設定されている
請求項1~3のいずれか一項に記載のポット精紡機。 - 前記カッターの外周には刃が形成され、
前記凹部の深さ寸法は、前記導糸管および前記ガイド部材のいずれかの下端部から前記カッターの刃までの高さ寸法よりも大きく設定されている
請求項4に記載のポット精紡機。 - 前記ガイド部材の外周にはテーパー面が形成され、
前記凹部の底面には、前記ガイド部材のテーパー面との接触によって前記導糸管の位置ずれを補正するガイド孔が設けられている
請求項4または5に記載のポット精紡機。
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