JP6991844B2 - 一方向クラッチユニットおよび画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源から入力される駆動力を回転方向に応じて被駆動体へ伝達又は遮断する一方向クラッチユニット及びこれを用いた画像加熱装置に関する。
画像形成装置に用いられる画像加熱装置である定着装置は、記録材に担持された未定着トナー像を加熱する加熱回転体と、加熱回転体を加熱するヒータと、加熱回転体と共にニップ部を形成する加圧回転体とを有する。そのニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱することによって、トナー像を記録材に定着させる。
この定着装置においては、記録材の搬送時にジャムが発生した際のジャム処理性向上や、ニップ形成部での加熱回転体及び加圧回転体の圧縮歪み(塑性変形)を防止するため、ニップ部の圧を解除する圧解除機構が設けられている。
この圧解除機構はレバーによる手動の圧解除や、モータによる自動の圧解除などが用いられているが、近年ではユーザ操作性やコストダウンの観点から、より少ないモータで複数の回転体を回転駆動させたりすることが望まれている。
上記観点から1つのモータで複数の回転体を回転させ、圧解除を行う構成において、加圧回転体の回転と圧解除カムの回転を選択的に回転させることが望ましい。
上記に対して、特許文献1には、モータから回転体に至る駆動伝達路にワンウェイユニット(一方向クラッチ)を配置し、モータを正逆回転させて回転体を選択的に駆動する構成が考案されている。一般的なワンウェイユニットは複数のボールやニードルを周方向に配列するため、部品点数も多く、構造が複雑なため小型のものは高価になる。
特許文献2には、比較的少ない部品点数かつ簡単な構成のワンウェイユニットが提案されている。具体的には、このワンウェイユニットは、入力ギア、出力ギアを有し、出力ギアの内歯車と入力ギアの間の空間に遊星ギアを配置している。
入力ギアに正回転の駆動力が入力されると、遊星ギアが、入力ギアに対する出力ギアの回転により出力ギアに設けられた内歯車の歯によって移動させられる。これにより、入力ギアに設けられたエッジ部と出力ギアに設けられた内歯車で形成される隙間に遊星ギアの歯が楔状に食い込む。これにより、入力ギアと出力ギアが一体的に接続され、入力ギアに入力された駆動が出力ギアへ伝達される。
入力ギアに逆回転の駆動力が入力されると、遊星ギアが、入力ギアに対する出力ギアの回転により出力ギアに設けられた内歯車の歯によって正回転時とは逆の方向に移動させられる。そして、入力ギアに設けられた円筒状の受け部にて遊星ギアの歯先を摺動させつつ、出力ギアに設けられた内歯車と噛み合い、空回転するため出力ギアへ駆動力は伝達されない。
特開平6-118784号公報 登録実用新案第2525010号公報
しかしながら、特許文献2のワンウェイユニットは入力ギアと出力ギアの内部に遊星ギアを配置する構成上、組立性の低下や遊星ギアの欠品等の考慮が必要となる。
そこで本発明は、比較的少ない部品点数かつ簡易な構成で、正逆転により選択的に駆動を切り替えられる一方向クラッチユニットを提供することを目的とする。また、これを用いた画像加熱装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る一方向クラッチユニットの代表的な構成は、
正逆回転可能な駆動源により、第1の方向と前記第1の方向とは逆方向である第2の方向とに回転可能な入力回転体と、
前記入力回転体の前記第1の方向と前記第2の方向の回転にそれぞれ駆動連結する駆動連結部材と、
前記駆動連結部材が前記第1の方向に回転するときは駆動伝達し、前記第2の方向に回転するときは駆動伝達が解除される出力回転体と、
前記入力回転体と前記駆動連結部材と前記出力回転体とに挿通される共通の軸と、を有し、
前記入力回転体と前記駆動連結部材はそれぞれ駆動伝達する第一係合部を備え、
前記駆動連結部材と前記出力回転体はそれぞれ駆動伝達する第二係合部を備え、
前記駆動連結部材には前記出力回転体の内周面に当接し、前記出力回転体の径方向に付勢する少なくとも2つ以上の付勢形状部が形成されており、
前記第一係合部及び前記第二係合部はそれぞれ3つ以上の係合部を有する
ことを特徴とする。
本発明によれば、比較的少ない部品点数かつ簡易な構成で、正逆転により選択的に駆動を切り替えられる。
実施例に係る一方向クラッチユニットの分解斜視図である。 画像形成装置の一例の構成模式図である。 搭載している定着装置の要部の横断面模式図である。 同定着装置の要部の斜視図である。 加圧機構と加圧解除機構の動作を説明する模式図である。 駆動伝達機構の駆動列の模式図である。 (a)はモータ正回転時の定着装置の姿勢と動作を示す模式図、(b)はモータ逆回転時の定着装置の姿勢と動作を示す模式図である。 (a)は駆動伝達カムを入力ギア側から見た斜視図、(b)は駆動伝達カムを出力ギア側から見た斜視図である。 駆動伝達カムと回転軸の嵌合部を示す図である。 (a)は駆動が非連結から連結となる過程を示す断面図、(b)は駆動連結が完了した際の断面図である。 (a)は駆動が連結から非連結となる過程を示す断面図、(b)は駆動非連結が完了した際の断面図である。
《実施例》
<画像形成部>
図2は本実施例における画像形成装置30の概略構成を示す模式図であり、中間転写方式-タンデム型のフルカラー電子写真プリンタである。この画像形成装置30はプリントサーバ等の外部装置(不図示)から制御部(不図示)に入力する電気的な画像情報に基づいて装置本体31内の画像形成部32が作像動作してシート状の記録材Pにフルカラー又はモノカラーのトナー画像を形成することができる。
記録材(以下、用紙と記す)Pにトナー画像を形成する画像形成部32は、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色トナー像を形成する4つの作像ユニット33(Y・M・C・K)を有する。
各作像ユニット33は、それぞれ、矢印の時計方向に所定の周速度にて回転駆動される感光体ドラム(以下、ドラムと記す)34を有する。また、各作像ユニット33はこのドラム34に作用する、帯電器35、レーザースキャナ36、現像器37、1次転写ローラ38、ドラムクリーナー39等の所定の電子写真プロセス機器を有する。なお、図の煩雑を避けるために、作像ユニット33Y以外の他の作像ユニット33M・33C・33Kにおけるこれらの機器に対する符号の記入は省略した。
更に、画像形成部32は、1次転写ローラ38により各ドラム34から転写したトナー像を担持して搬送する中間転写ベルト(以下、ITBと記す)40を備えたベルトユニット41と、ITB40から用紙Pにトナー像を転写する2次転写ローラ42を有する。ITB40は矢印の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。
以上の構成の画像形成部32の電子写真プロセスや画像形成動作は周知であるので詳細な説明は割愛する。用紙Pは給送ローラ43の駆動によりカセット44から所定の制御タイミングにて1枚分離給送される。そして、用紙Pは縦搬送パス45により上方へ搬送され、所定の制御タイミングにてITB40と2次転写ローラ42とで形成される2次転写ニップ部Taに導入される。用紙Pは2次転写ニップ部Taを挟持搬送される過程でITB40側からトナー像の2次転写を受ける。
2次転写ニップ部Taを出た用紙PはITB40から分離されて定着装置(定着部)Fに導入され、用紙P上のトナー像が固着像として熱圧定着される。定着装置Fを出た用紙Pは画像形成物として排出トレー46上に送り出される。
<定着装置>
図3は定着装置Fの要部の横断面模式図、図4は同じく要部の斜視図、図5は加圧機構と加圧解除機構の動作を説明する模式図である。
この定着装置Fは、基本的には、特開平4-44075~44083号公報等に開示されるフィルム(ベルト)加熱方式、加圧回転体駆動方式(テンションレスタイプ)の画像加熱装置である。定着装置Fは、大別して、加熱回転体(加熱部材)としての筒状のフィルム1を備えた加熱ユニット6、加圧回転体(加圧部材)としての加圧ローラ7、これらを組み付けた装置フレーム8、を有する。
加熱ユニット6は、フィルム1、フィルム1を加熱する加熱体としてのヒータ2、フィルムガイド部材3、補強ステー4、一端側(奥側:駆動側)と他端側(手前側:非駆動側)のフランジ部材5L・5Rなどによるアセンブリである。一対の回転体としてのフィルム1と加圧ローラ7の協働によりニップ部(定着ニップ部)Nが形成される。ニップ部Nは画像形成部32側から導入される未定着トナー像taを担持している用紙Pを挟持搬送してトナー像taを熱と圧力で固着像として定着する部分である。フィルム1はニップ部Nにおいてトナー像taを担持する用紙Pと接触しつつ回転する。
(フィルム)
フィルム1は、例えば、筒状(エンドレスベルト状、スリーブ状)の耐熱性樹脂フィルムや金属からなる基層を主体とし、その外周面に弾性層、更には離型層を設けた、全体的に可撓性を有する肉薄の伝熱部材である。フィルム1は自由状態においては自身の弾性によりほぼ円筒形状を呈する。
(ヒータ)
本実施例において、熱源としてのヒータ2には、通電により急峻に昇温する所定熱容量で細長で薄い板状のセラミックヒータ(板状発熱体)を用いている。このヒータ2は、アルミナや窒化アルミ等の良熱伝性・電気絶縁性のセラミックからなる細長で薄い板状のヒータ基板と、この基板面に長手に沿って具備させたAgPd合金、NiSn合金、RuO2等を主成分とする抵抗発熱体層と、を基本構成としている。
(フィルムガイド部材)
フィルムガイド部材(以下、ガイドと記す)3はヒータ2を保持するとともにフィルム1の回転をガイドする役割を果たす、フィルム1の長手方向(幅方向)に沿って長い耐熱性・剛性を有する部材である。本実施例においては、断面略半円弧状樋型の液晶ポリマー樹脂成形品である。ヒータ2はこのガイド3の外面のガイド長手に沿って形成された細長溝部(座面)に嵌め込まれて保持されている。
(補強ステー)
補強ステー(以下、ステーと記す)4はガイド3を補強する、フィルム1の長手方向に沿って長い剛性部材であり、高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましい。本実施例においては横断面コの字型のSUS304の型材を用いている。ステー4はガイド3の内側(ヒータ2側とは反対側)に配設されてガイド3を支持する。
(フランジ部材)
フィルム1は、上記のヒータ2、ガイド3、ステー4の組立体に対してルーズに外嵌(外挿)されている。ガイド3とステー4の一端側と他端側の端部はそれぞれフィルム1の一端側と他端側の開口部から外側に所定に突出している。その両突出部に対してそれぞれ一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rが嵌着されている。
フランジ部材5L・5Rは加熱ユニット6におけるフィルム1の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材である。フィルム1は一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rの対向するフランジ部5a・5a間に位置している。また、フランジ部材5L・5Rはそれぞれ被押圧部(加圧受部)5bを有する。
(加圧ローラ)
加圧ローラ7は、芯金7aに、ゴム弾性層7bを形成し、その上にPFA樹脂等のチューブ7cを被覆してなる。加圧ローラ7は、装置フレーム8の一端側と他端側の側板8L・8R間において、芯金7aの一端側と他端側がそれぞれ軸受10を介して回転可能に支持されている。
加熱ユニット6は、側板8L・8R間において、加圧ローラ8に対してヒータ2の側を対向させて、加圧ローラ7に実質平行に配列されている。加熱ユニット6における一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rはそれぞれの被押圧部5bが一端側と他端側の側板8L・8Rに対称に形成されたガイドスリット11(図5)に対して加圧ローラ7の方向へスライド移動可能に係合されている。
一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rは、それぞれ、被押圧部5bにおいて後述する一端側と他端側の加圧機構12L・12Rにより加圧ローラ7に向かう方向へ所定の加圧力を受ける。その加圧力により、加熱ユニット6のフランジ部材5L・5R、ステー4、ガイド3、ヒータ2の全体が加圧ローラ7の方向に加圧される。そのため、ガイド3とヒータ2はフィルム1を介して加圧ローラ7に対して弾性層7bの弾性に抗して所定の加圧力で押圧されて、フィルム1と加圧ローラ7との間に用紙搬送方向aに関して所定幅のニップ部Nが形成される。
本実施例においては、ヒータ2がフィルム1の内面に摺接するように配置され、加圧ローラ7とフィルム1を挟んでニップ部Nを形成する摺動部材(ニップ形成部材)として機能している。もしくは、ヒータ2と、ヒータ2を保持しているガイド3の少なくとも一部とがフィルム1の内面に摺接するように配置され、加圧ローラ7とフィルム1を挟んでニップ部Nを形成する摺動部材として機能している。
(定着動作)
加圧ローラ7の芯金7aにはコントローラ(制御装置:制御部)COで制御される正逆回転可能な駆動源であるモータ(定着モータ)Mの正方向(第1の方向)の回転駆動力が後述する駆動伝達機構部25を介して入力する。これにより、加圧ローラ7が駆動回転体として図3において矢印R7の反時計方向に所定の周速度で回転駆動される。加圧ローラ7が回転駆動されることで、ニップ部Nにおいてフィルム1に加圧ローラ7との摩擦力で回転トルクが作用する。これにより、フィルム1は加圧ローラ7の回転に従動して回転する。
そして、フィルム1は内面がニップ部Nにおいてヒータ2に密着して摺動(摺接)しながらヒータ2・ガイド3・ステー4の外回りを図3において矢印R1の時計方向に回転する。フィルム1の回転速度(周速度)は加圧ローラ7の回転速度(周速度)とほぼ対応している。フィルム内面にはグリスが塗布され、ヒータ2及びガイド3とフィルム1の内面との摺動性を確保している。
また、コントローラCOは給電部(不図示)からヒータ2に対する通電を開始する。この通電によりヒータ2が急速に昇温し、ヒータ2の温度がヒータ2に接触に配置された温度検知手段としてのサーミスタ(不図示)で検知される。コントローラCOは、サーミスタの出力をもとに、ヒータ2の温調制御内容を決定し、ヒータ2への通電を制御する。即ち、コントローラCOはサーミスタで検知されるヒータ温度に基づいてヒータ温度が所定の目標設定温度(定着可能温度)に昇温して温調されるようにヒータ2への供給電力を制御する。
上記の定着装置状態において、画像形成部32から未定着トナー像taが形成された用紙Pが定着装置Fに導入され、ニップ部Nで挟持搬送される。用紙Pはニップ部Nを挟持搬送される過程でヒータ2の熱がフィルム1を介して付与される。これにより、未定着トナー像tが用紙P上に加熱・加圧されて溶融定着される。
(加圧機構)
装置フレーム8の一端側と他端側の側板8L・8Rの外側にはそれぞれ一端側と他端側の加圧機構12L・12Rが配設されている。この両加圧機構12L・12Rは対称構成の同一構造であるから、図5に示した一端側の加圧機構12Lを代表して説明する。
加圧機構12Lは加圧アーム(以下、アームと記す)13と加圧ばね(以下、ばねと記す)14を有する。アーム13は基部側が側板8Lに対して軸部15を中心に揺動可能に取り付けられている。アーム13は軸部15からフランジ部材5Lの被押圧部5bの位置を経由して軸部15側とは反対側に延びている。ばね14はアーム13をフランジ部材5Lの被押圧部5bに当接させて加圧する方向に軸部15を中心に回動付勢する弾性部材である。
本実施例においては、被押圧部5bを中にして軸部15側とは反対側のアーム部分に透穴(不図示)を設けてある。そして、この透穴に長い加圧調整ネジ(以下、ネジと記す)16を差し込み、ネジ先端部を側板8L側のネジ穴17に螺合させてある。このネジ16の頭部(座面)16aとアーム13との間のネジ部にコイル状のばね14を外嵌させて縮設させてある。従って、アーム13は自由状態においてはばね14の圧縮反力によりフランジ部材5Lの被押圧部5bに当接して加圧力を与える。
ネジ16を締めることによりネジ16の頭部16aがばね14のばね長を縮め、アーム13に付加されるばね荷重を大きくすることができる。アーム13は側板8Lに対して回動自在に支持されているのでばね14の圧縮反力によって軸部15まわりに回動モーメントが発生して、フランジ部材5Lが加圧ローラ7の方向へ所定の加圧力で押される。
以上、一端側の加圧機構12Lを説明したが、他端側の加圧機構12Rもこの一端側の加圧機構12Lと同様の機構構成である。
(加圧解除機構)
一端側と他端側の加圧機構12L・12Rによる加圧力の解除は加圧解除機構(移動機構)18によりなされる。本実施例において、加圧解除機構18は、一端側と他端側の加圧機構12L・12Rのそれぞれのアーム13を揺動させるための一端側と他端側の圧解除カム19を有する。
この2つの圧解除カム19は所定の偏心量を持った同一形状であり、側板8L・8R間に回転可能に軸受け支持されて配設されたカム軸20の一端部と他端部とに同位相で固定されており、カム軸20と一体に回転する。一端側と他端側の圧解除カム19は、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構12L・12Rのアーム13の先端部側に対応位置している。
カム軸20にはコントローラCOで制御されるモータMの逆方向(第2の方向)の回転駆動力が後述する駆動伝達機構部25を介して入力する。そして、この駆動伝達により圧解除カム19が図5の(a)の回転角姿勢と(b)の回転角姿勢とに所定の制御タイミングにて180°間欠回転制御される。
図5の(a)は加圧機構12Lの加圧状態時である。加圧機構12Rも同様の機構状態となる。加圧状態時においては、加圧解除機構18の一端側と他端側の圧解除カム19が、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構12L・12Rのアーム13に対して最小隆起部19aが対向した、アーム13に非接触の回転角姿勢とされる。
そのため、アーム13は自由状態にあり、一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rがそれぞれ一端側と他端側の加圧機構12L・12Rのばね14とアーム13により加圧される。これにより、加熱ユニット6のフィルム1と加圧ローラ7とが圧接して両者間に所定幅のニップ部Nが形成されている状態(第1の位置)に保持される。
図5の(b)は加圧機構12Lの加圧解除状態時である。加圧機構12Rも同様の機構状態となる。加圧解除状態時においては、加圧解除機構18の一端側と他端側の圧解除カム19が、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構12L・12Rのアーム13に対して最大隆起部19bが対向した回転角姿勢とされる。
そうすると、一端側と他端側のアーム13がそれぞれ圧解除カム19により一端側と他端側のフランジ部材5L・5Rの被押圧部5bから離間する方向にばね14のばね力に抗して押し移動される。これにより、フィルム1と加圧ローラ7との加圧が解除される(第2の位置)。
なお、本実施例においては、フィルム1と加圧ローラ7を離間するまで加圧解除している(図5の(b))。しかし、ジャムした用紙の除去操作性を上げる、フィルム1や加圧ローラ7に圧接痕の回避等の目的を達成できるのであれば、フィルム1と加圧ローラ7を離間せず、加圧力を低減するのみでも構わない。本実施例の構成であれば、加圧解除により総加圧力を20N程度まで低減すれば、上記目的を達成できる。
従って、本実施例において加圧解除(第2の位置)には、フィルム1と加圧ローラ7を離間するまで加圧解除する形態と、離間させずに加圧力を所定に低減する形態と、の2つの形態が包含される。加圧力を所定に低減する形態においては、加圧解除機構(移動機構)18は加圧機構12L・12Rを次のように移動させる。即ち、フィルム1と加圧ローラ7によりニップ部Nが形成される第1の位置と、加圧機構が第1の位置に位置する場合よりも加圧機構によりフィルムと加圧ローラの間にかかる力が小さい第2の位置と、を加圧機構が取り得る。
(駆動伝達機構)
図6の(a)と(b)は本実施例における駆動伝達機構25の駆動伝達経路の模式図である。(a)に示すように、コントローラ(制御装置)COは、画像形成時には、モータMを正回転するように制御する。一方、ジャム検知センサ(不図示)が用紙ジャムを検知した場合には、(b)に示すように、コントローラCOは、モータMを逆回転するように制御する。モータMが逆回転すると、圧解除カム19が回転し、圧解除フラグ21(図4)の回動を離間センサ22が検知することで離間動作が完了する。
(a)に示すように、モータMを正回転することで、回転駆動力は駆動伝達機構25の駆動列を介して、加圧ローラ7に伝達される。(b)に示すように、モータMを逆回転させることで、フィルム1と加圧ローラ7を離間する。なお、各要素の回転方向に関わらず、モータMが正方向(第1の方向)に回転(正回転)する際の各要素の回転方向を正方向と呼び、モータMが逆方向(第1の方向とは逆方向である第2の方向)に回転(逆回転)する際の各要素の回転方向を逆方向と呼ぶ。
駆動伝達機構25の駆動列は、駆動を伝達する複数の伝達ギアG(図4:減速ギア)に加えて、一方向クラッチユニット100を2つ有している。即ち、加圧ローラ7を駆動させる際に駆動連結する正転時一方向クラッチユニット100aと、圧解除カム19を駆動させる際に駆動連結する逆転時一方向クラッチユニット100bとがある。
(1)正回転時
図7の(a)はモータMを正回転した際の定着装置Fの姿勢と動作を示す模式図である。モータMが正回転した場合、駆動力は伝達ギアGと正転時一方向クラッチユニット100aを介して加圧ローラ7を回転駆動させる。モータMが正回転した場合、駆動力は逆転時一方向クラッチユニット100bで遮断され、同軸上に配置された圧解除カム19は非回転となる。そのため、圧解除カム19の最大隆起部19bがカム軸20の回転中心に対して変位せず、フィルム1と加圧ローラ7はばね14によって加圧された、当接状態を維持する。
(2)逆回転時
図7の(b)はモータMを逆回転した際の定着装置Fの姿勢と動作を示す模式図である。モータMが逆回転した場合、駆動力は正転時一方向クラッチユニット100aによって遮断され、駆動力は加圧ローラ7に伝達せず、加圧ローラ7は回転停止した状態となる。モータMが逆回転した場合、駆動力は逆転時一方向クラッチユニット100bによって、圧解除カム19に伝達される。これにより、圧解除カム19が回転し、最大隆起部19bがカム軸20の回転中心に対して変位し、フィルム1を支持するアーム13をばね14の付勢力に抗して回動し、フィルム1と加圧ローラ7は離間状態となる。
(3)離間センサ
次に離間の検知についての説明を行う。図3に記載の離間センサ22が圧解除カム19の動作に連動して動く圧解除フラグ21の位置を検知することで、加圧ユニット6のフィルム1と加圧ローラ7の当接状態、離間状態を検知する。離間センサ22がフィルム1と加圧ローラ7が離間したことを検知すると、コントローラCOはモータMの回転を停止する。
なお、ジャム処理を完了し、ジャムセンサ(不図示)により定着装置Fのニップ部内にジャム紙が検知されなくなった場合には、コントローラCOはモータMを離間センサ22が当接状態を検知するまで逆回転する。圧解除カム19が逆方向にさらに回転することで、最大隆起部19bが変位し、アーム13はばね14により押圧されて加圧位置へ戻る。
このように、モータMの正逆回転を制御することで、1つのモータMで画像形成時に加圧ローラ7を回転させると共に、ジャム検知時に圧解除カム19に逆方向の駆動力を伝達してフィルム1と加圧ローラ7を離間させことができる。このため、ジャム処理時の作業性を改善することができる。
(4)一方向クラッチユニット
図1の(a)は一方向クラッチユニット100(a、b)の分解斜視図である。同図の(b)は一方向クラッチユニット100を(a)とは逆の方向から見た分解斜視図である。一方向クラッチユニット100は、入力ギア(入力回転体)101、駆動伝達カム(駆動連結部材)102、出力ギア(出力回転体)103、これらに挿通される共通の回転軸(軸)SHを有している。入力ギア101と出力ギア103は回転軸SHに嵌合にて挿通されており、駆動伝達カム102は同回転軸SHにクリアランスをもって挿通されている。
入力ギア101は、環状リブにより凹形状に形成されており、環状リブの外周には歯面101aが形成されている。入力ギア101の環状リブに囲まれた空間SPには、3つの係合リブ(係合部)101bが設けられており、後述する駆動伝達カム102の入力側正転時係合部102a(図8の(a))との係合面となる。即ち、入力ギア101と駆動伝達カム102はそれぞれ駆動伝達する第一係合部としての3つの係合部101b、102aを備える。
入力ギア101には、駆動伝達カム102や出力ギア103と共通の回転軸SHが挿入される穴101cが開いている。この穴101cを構成する部分と、3つの係合リブ101b(及びその係合面)は、樹脂で一体成型されている。
出力ギア103も環状リブにより凹形状に形成されており、環状リブの外周には歯面103aが形成されている
また、出力ギア103の環状リブの内周には後述する駆動伝達カム102の出力側正転時係合部102dと係合するカム面(係合部)103cが設けられている。即ち、駆動伝達カム102と出力ギア103はそれぞれ駆動伝達する係合部102d、103cを備える。
出力ギア103には、駆動伝達カム102や入力ギア101と共通の回転軸SHが挿入される穴103dが開いている。この穴103dを構成する部分と、カム面103cは、樹脂で一体成型されている。
図8の(a)は駆動伝達カム102を入力ギア101側から見た斜視図、(b)は駆動伝達カム102を出力ギア103側から見た斜視図である。
駆動伝達カム102には、入力ギア101や出力ギア103と共通の回転軸SHが挿入される穴102gが開いている。また、駆動伝達カム102の入力ギア101に対向する面には、正転時に係合する3つの入力側正転時係合部102aと、この係合部へとなだらかにつながる入力側傾斜面102b、逆転時に係合する入力側逆転時係合部102cが設けられている。
ここで、3つの(係合リブ102aの)係合面のそれぞれについて、係合面の中心点を、その面の代表点とする。回転軸方向からの投影面でみたときに、3つの点は一直線状に存在しない。即ち、3つの係合面は、回転軸周りの位相が互いに異なるように設ける。より好ましくは、回転軸周りに120°ずつ異なるようにすると良い。
また、駆動伝達カム102の出力ギア103に対向する面には、正転時に係合する出力側正転時係合部102dと、逆転時に駆動伝達カム102を入力ギア101方向に移動させる出力側傾斜面102eが設けられている。また駆動伝達カム102の外周には回転方向に対して等間隔に設けられた少なくとも2つ以上の付勢形状部102fが配置されており、出力ギア103の環状リブ内周面103bに当接する。
モータMの回転方向に応じて(即ち入力ギア101の回転方向に応じて)入力ギア101の駆動を出力ギア103に使えるか否かを切り替える部分は、1つの部材として樹脂で一体成型されている。画像形成装置で用いられる駆動伝達カムは大きくともその外径が15cm以下のものが多く、本実施例では、一例として16mmである。
図9に示すように、駆動連結時の駆動伝達カム102の入力側正転時係合部102aが各係合部の位相公差によるバラつきがあっても3点以上で係合することが好ましい。本実施例では駆動が伝達されるように係合しているとき、3か所で、面と面で接触する。面と面とは、係合リブ101bの係合面と係合面102aの面である。3か所とは係合リブ101bが3つ、駆動伝達カム102の係合部102aが3つあることである。
その理由として、係合点が2点以下となってしまった場合、その係合点を中心に駆動伝達カム102に振れが発生してしまい、異音等の原因となるためである。
異音の発生を防ぐために、駆動伝達カム102において回転軸SHが挿通される穴102gの内周面に回転軸SHにぶつからないように、穴102gの内周面を回転軸SHに対して逃がしたい。そこで、具体的には、回転軸SHが挿通される穴102gの内径D1は、回転軸SHの外径D2に対して、0.1mm以上大きくする。これにより、回転軸SHの外周面と穴102gの内周面の間に0.1mm以上のクリアランスを設ける。
ここで、穴102gの内周面の円状の縁がなす仮想面に対する垂線を仮想的な基準線とする。回転軸SHの外周面と穴102gの内周面の間に、上述のクリアランスを設けることにより、次の場合にも、穴102gを構成する内周面と回転軸SHがぶつからないようにできる。すなわち、基準線方向の内周面の長さ(厚み)が3.0mm以下の駆動伝達カム102において、仮に基準線に対し回転軸SHが1.5°傾いた場合にも、穴102gを構成する内周面と回転軸SHがぶつからないようにできる。
回転軸SHは、基準線と直交する断面において回転軸SHの中心が穴102gの実質中心に位置するように組み付けられ、回転軸SHの軸線方向が基準線方向と実質平行になるように組み付けられる。上述したクリアランスを設けることによって、組付の公差も含めて、駆動伝達時に駆動伝達カム102に振れが発生しても、回転軸SHと穴102gの内周面とがぶつからないようにできる。
たとえば、本実施例の駆動伝達カム102の基準線方向の内周面を長さ(厚み)は、一例として1.5mmである。
また、基準線方向の内周面を長さ(厚み)に依らず、クリアランスtは、基準線に対する回転軸SHの傾きが0°以上3°未満の範囲で軸SHが駆動伝達カム102の内径をなす内周面にぶつからないような大きさにすると良い。
上記の理由から、駆動伝達カム102の回転軸SHが挿通される穴102gの内径D1は回転軸SHの外径D2に対して0.1mm以上のクリアランスが設けられている。即ち、D1≧D2+0.1(mm)の関係となっている。
入力ギア101と出力ギア102の各穴101c、103dの内径D3と回転軸SHの外径D2とのクリアランスtと、駆動伝達カム102の穴102gの内径D1と回転軸SHの外径D2とのクリアランスTは、t<T、という関係になっている。即ち、駆動伝達カム102の穴102gの内径D1と、入力ギア101及び出力ギア103の穴103dの内径D3は、D1>D3の関係となっている。
これは駆動伝達カム102の穴102gの内径D1と回転軸SHの外径D2が嵌合であった場合、入力側正転時係合部102aの係合数が前述の係合部の位相公差の影響で不安定になり、係合点が2点以下となると異音等の原因となるためである。
クリアランスの上限は、係合部102aの内側にあればよい。より好ましくは次のとおりである。駆動伝達カム102の穴102gの内径D1を広げ過ぎてしまうと、組立時に出力ギア103内に配置する際、駆動伝達カム102の付勢形状部102fが出力ギア103の面103b内に案内することが困難なる。この点から、穴102gの内径D1と回転軸SHの外径D2とのクリアランスは直径で2mm程度に収めることが適切である。
一般的に回転軸とギアの嵌合寸法は、軸側がf9級、ギア側がH10級程度に規定されており、その時の公差の範囲は称呼φ6.0mmにおいて回転軸側で-0.048mm、ギア側で0.04mm、合わせて0.088mmとなっている。ギアと回転軸SHで生じうるクリアランスtと駆動伝達カム102と回転軸SHで生じるクリアランスTの関係は前述の通り、t<Tとなる。
なお、ギアの嵌合寸法に関しては、近年稼働音や画質向上の観点からギアの低モジュール化が進んでおり、低モジュール化となると必然的にギアのバックラッシュBも小さくなる。例として挙げると、モジュール0.8のギアの場合、バックラッシュBは0.1mm程度設ける事が一般的であるが、上述したギアの軸との嵌合クリアランス以上の値を設けることでバックラッシュBがなくなり、歯底当たりによる異音等が発生する恐れがある。
以上のことから、ギアと回転軸SHのクリアランスtと駆動伝達カム102と回転軸SHのクリアランスT、バックラッシュBの関係はT-t≧Bであることが望ましいと言える。
(5)正逆回転時の一方向クラッチの動作
図10は駆動連結時の一方向クラッチ100の挙動を説明する図である。(a)は非連結から連結になる過程を説明する断面図であり、(b)は駆動連結が完了した際の断面図となる。
(a)に示すように、非連結の状態において入力ギア101がA方向に回転すると、入力ギア101に設けられた係合リブ101bが、駆動伝達カム102の入力面傾斜部102bを押す。そのため、係合リブ101bが、駆動伝達カム102を出力ギア103の方向(図中矢印方向)に付勢する。(b)では、(a)の動作により、入力ギア101の係合リブ101bと駆動伝達カム102の入力側正転時係合部102aが、出力ギア103の歯面103cと駆動伝達カム102の出力側正転時係合部102dがそれぞれ係合し、駆動連結が完了する。
即ち、モータMの回転方向が第1の方向(正回転)であるとき、入力ギア101は回転する。駆動伝達ギア102は係合部102bが出力ギア103のカム面103cと噛むので出力ギア103に駆動力を伝達する。出力ギア103は(入力ギア101と同じ向きに)回転する。
(6)非駆動連結時の一方向クラッチの動作
図11は非駆動連結時の一方向クラッチ100の挙動を説明する図である。(a)は連結から非連結になる過程を説明する断面図であり、(b)は非駆動連結になった際の断面図となる。
(a)に示すように、連結の状態において入力ギア101がB方向に回転すると、入力ギア101に設けられた係合リブ101bが、駆動伝達カム102の逆転時係合部102c(図8の(b))を押し、駆動伝達カム102をB方向に回転させる。即ち、入力ギア101がB方向に回転するときに入力ギア101側の係合部101bと係合する駆動伝達カム102側の係合部は、入力ギア101がA方向に回転するときは異なる箇所102cで係合する。
B方向に回転した駆動伝達カム102は出力ギア103のカム面103cに形成された傾斜面と駆動伝達カム102に配置された出力側傾斜面102eにより、入力ギア101方向(図中矢印方向)に移動し、非駆動連結の動作が完了する。
即ち、モータMの回転方向が第2の方向(逆回転)であるとき、入力ギア101は回転する。駆動伝達ギア102は係合部102bが出力ギア103のカム面103cと噛まないので出力ギア103に駆動力を伝達しない。即ち、出力ギア103は回転しない。
(比較例)
最後に比較例として遊星ギアによるワンウェイクラッチと本実施例による構成の比較を行う。
遊星ギアによるワンウェイクラッチは入力ギアと遊星ギアが2つ、出力ギア、回転軸からなり、本実施例の一方向クラッチと部品点数こそ大きな差はない。しかしながら、遊星ギアによるワンウェイクラッチは遊星ギアを所定の位置に配置する必要がある性格上、ユニット組みにする必要がある。また、ユニット組み完成後に動作のチェックを行う際には遊星ギアが仮に2つのうち1つしか入っていない場合でも動作ができてしまう可能性がある。この防止策として遊星ギアの欠品を防ぐための手段が必要となり製造時のコストアップになる。
一方、本実施例では回転軸SHに出力ギア103、駆動伝達カム102、入力ギア101をそれぞれ挿通するだけで組み立てることができ、また駆動伝達カム102等の欠品も駆動動作を確認するだけで保証できてしまう。
このように、本実施例によれば、入力ギア101と駆動伝達カム102と出力ギア103と回転軸SHのみの構成で駆動の連結、非連結を達成できる。そして、前述した遊星ギアによるワンウェイクラッチにおける欠品防止策等が不要となるため、非常に簡易な構成で済ませることができる。
かくして、比較的少ない部品点数かつ簡易な部品構成で、一つの駆動源による用紙搬送とニップ部圧解除を行うことができる。
(その他の事項)
(1)上記実施例において、駆動伝達カム102に付勢形状部102fを設けたが、本発明はかかる構成に限定されるものではない。例えば別途付勢部材を駆動伝達カム102や出力ギア101に設けてもよい。
(2)本実施例では、入力回転体、出力回転体ともに外周面に歯面を有するギアで構成されているが、プーリ、カム、カップリング等の他の駆動伝達手段でもよい。
(3)実施例では主に定着装置での構成説明となったが、本発明は定着装置に限定されるものではない。例えば2つのローラ対で用紙を搬送する用紙搬送装置において、用紙搬送方向上流側のローラ対の用紙搬送速度をV’、下流側のローラ対の用紙搬送速度をVとしたとき、V>V’となる場合、用紙は2つのローラ間で引っ張り合うこととなる。
このとき、上流側のローラ対に本構成の一方向クラッチユニットを設けることで、用紙が下流側のローラで挟持搬送されると上流側のローラの駆動伝達は空転し、用紙の引っ張り合いを抑止することができる。こうすることで、用紙搬送性が安定し、用紙ジャムやモータへの過負荷を防ぐことができる。
(4)定着装置Fを例に挙げて説明したが、シートを搬送するためのローラを選択的に回転させる箇所や、ロータリ方式の現像装置の回転駆動等、種々の用途に本件の駆動列を適用できる。
(5)ニップ部Nを形成させるための加熱回転体と加圧回転体の加圧機構は、実施例のように加熱回転体側を加圧回転体側に加圧する構成に限られない。加圧回転体側を加熱回転体に加圧する構成、加熱回転体と加圧回転体の両者を互いに加圧する構成にすることもできる。
(6)本発明に係る画像加熱装置は、実施例のように未定着画像を記録材上に固着画像として加熱定着させる定着装置としての使用に限られない。未定着画像を記録材上に仮定着させる加熱装置、画像を担持した記録材を再加熱してつや等の画像表面性を改質する加熱装置などとしても有効に使用できる。
100(a、b)・・一方向クラッチユニット、M・・正逆回転可能な駆動源(モータ)、101・・入力回転体、102・・駆動連結部材、103・・出力回転体、SH・・軸、101b・102a・・第一係合部、102d・103c・・第二係合部、102f・・付勢形状部

Claims (7)

  1. 正逆回転可能な駆動源により、第1の方向と前記第1の方向とは逆方向である第2の方向とに回転可能な入力回転体と、
    前記入力回転体の前記第1の方向と前記第2の方向の回転にそれぞれ駆動連結する駆動連結部材と、
    前記駆動連結部材が前記第1の方向に回転するときは駆動伝達し、前記第2の方向に回転するときは駆動伝達が解除される出力回転体と、
    前記入力回転体と前記駆動連結部材と前記出力回転体とに挿通される共通の軸と、を有し、
    前記入力回転体と前記駆動連結部材はそれぞれ駆動伝達する第一係合部を備え、
    前記駆動連結部材と前記出力回転体はそれぞれ駆動伝達する第二係合部を備え、
    前記駆動連結部材には前記出力回転体の内周面に当接し、前記出力回転体の径方向に付勢する少なくとも2つ以上の付勢形状部が形成されており、
    前記第一係合部及び前記第二係合部はそれぞれ3つ以上の係合部を有する
    ことを特徴とする一方向クラッチユニット。
  2. 前記駆動連結部材の前記軸が挿通される穴の内径D1と前記軸の外径D2は、D1≧D2+0.1の関係となっていることを特徴とする請求項1に記載の一方向クラッチユニット。
  3. 前記第一係合部において、前記駆動連結部材の側の係合部になだらかに接続する傾斜面を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の一方向クラッチユニット。
  4. 前記第一係合部において、前記入力回転体が前記第2の方向に回転するときに前記入力回転体の側の係合部と係合する前記駆動連結部材の側の係合部は、前記入力回転体が前記第1の方向に回転するときは異なる箇所で係合することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の一方向クラッチユニット。
  5. 前記駆動連結部材の前記軸が挿通される穴の内径D1と、前記入力回転体の前記軸が挿通される穴及び前記出力回転体の前記軸が挿通される穴の内径D3は、D1>D3の関係となっていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の一方向クラッチユニット。
  6. 前記駆動連結部材の前記付勢形状部は、回転方向に対して等間隔で配置されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の一方向クラッチユニット。
  7. トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    前記ニップ部を形成する一対の回転体と、
    前記一対の回転体を圧接する加圧機構と、
    前記一対の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記一対の回転体が離間する、若しくは前記加圧機構が前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記一対の回転体の間にかかる力が小さい第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
    正逆回転可能な駆動源と、
    請求項1乃至5の何れか一項に記載の一方向クラッチユニットを有しており、前記駆動源の前記第1の方向の回転駆動力を前記一対の回転体の少なくとも一方の回転体に伝達し、前記第2の方向の回転駆動力を前記移動機構に伝達する駆動伝達機構と、
    前記駆動源を制御する制御部と、
    を有することを特徴とする画像加熱装置。
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