JP7059027B2 - 画像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、記録材(シート)上のトナー像を定着する画像加熱装置に関する。この画像加熱装置は、例えば、電子写真方式を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に搭載され得る。
電子写真方式を用いた画像形成装置は、像担持体としての感光体ドラム上に形成された潜像を現像剤(トナー)で現像して可視画像化し、この可視画像(トナー像)を記録材に静電気力と圧力を用いて転写させる。次いで、定着装置により転写画像を熱と圧力により定着させることによって、記録材上に画像が記録形成されるようになっている。
このような定着装置として、内部にヒータを有する定着ローラ(定着部材)に、加圧バネを張架した加圧レバーで加圧ローラ(加圧部材)を加圧、圧接して定着ニップを形成して、定着を行うローラ定着方式が従来採用されている。
また、特許文献1では、記録材のジャムを検知すると、加圧レバーを動作し加圧部材を定着部材から退避させ加圧解除する画像形成装置が提案されている。加圧解除を実行する理由は、定着装置の定着ニップに挟持されている記録材を取り除く際の定着装置の損傷を防いだり、ユーザによる用紙の引き抜きを容易にしたりするためである。また、定着部材と加圧部材の圧接状態の維持による加圧部材の変形等を抑止する目的もある。
また、近年の画像形成装置の高速化に伴い、定着性、画像品質を確保するため、より高い加圧力で加圧部材を圧接及び圧解除動作可能な定着装置が求められている。
特開2010-139732号公報
特許文献1に記載されている加圧解除方法は、カム軸(回転軸)の両端に取り付けられたカムを回転駆動させてヒータフォルダ両端の加圧レバーを押し上げることで加圧ばねを押し戻し、ヒータフォルダへの加圧力を弱めることで実現される。
しかしながら、高速化、高画質化により加圧力が増大すると、両端のカムが圧解除板を押し上げる力が増え、カム軸にかかる負荷が増える。そのため、カム軸がカム軸の軸受部を支点として、軸がたわむ方向に変形が生じてしまう可能性がある。カム軸にたわみ変形が生じると、カム軸の回転が振れてしまい、カムを駆動させるギア列間の距離が離れ、ギアの歯飛びが生じてしまい圧解除動作不良に至るおそれがある。
そこで、本発明は、カム軸の変形を抑制することを目的とする。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、
記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記第1の回転体と前記第2の回転体の間にかかる力が小さい第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であるカム軸を有する軸部と、
前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部であって、前記カム軸を回転可能に支持する前記第1の支持部及び前記第2の支持部と、
前記カム軸を回転させる駆動機構と、
前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接することにより前記カム軸の撓みを規制する規制部と、を有し、
前記カム軸は、前記長手方向と直交する断面が角張った部分を有する形状であり、
前記軸部は、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記規制部と当接する当接部材が、前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部の間の位置にて前記カム軸に設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、カム軸の変形を抑制することができる。
実施例1における定着装置の圧解除機構を説明する斜視図である。 画像形成装置の一例の概略構成図である。 ジャム処理の説明図である。 定着装置の要部の外観斜視模式図である。 定着装置の長手一端側(駆動側)の要部の斜視模式図である。 定着装置の長手他端側(非駆動側)の要部の斜視模式図である。 定着装置の要部の拡大横断面模式図である。 定着ベルトユニットの分解斜視図である。 定着装置の圧接状態時と加圧解除状態時の模式図である。 加圧解除動作制御のフローチャートである。 圧接動作制御のフローチャートである。 制御部のブロック図である。 実施例1における定着装置の圧接時を説明する斜視図である。 実施例1における定着装置の圧解除時を説明する斜視図である。 実施例2における定着装置の圧解除時を説明する斜視図であり、ベルトユニットは省かれている。 実施例2における定着装置の圧解除時を説明する横断面模式である。
次に図面を参照しながら、本発明の実施形態の具体例(実施例)を説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
《実施例1》
[画像形成装置]
図2は本実施例における画像形成装置を示すものであり、記録材(シート:以下、用紙又は紙と記す)Pの搬送方向に沿った概略構成断面図である。この画像形成装置Aは転写タイプの電子写真方式を用いた、タンデム型のデジタルカラー複写機(以下、単にコピー機という)である。用紙Pはトナー像が形成され得るものであり、具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート状のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用などがある。
コピー機Aは、トナー像を用紙Pに形成するエンジン部(装置本体)600と、その上方に配置され原稿の画像を読取る画像読取部601を有する。また、エンジン部600と画像読取部601の略中間でコピー機Aの前面に配置されコピー機Aを操作する操作部700と、エンジン部600の背面側に配置され、エンジン部600や画像読取部601の動作制御をする制御部800を有している。
画像読取部601は、原稿を読取る手段として、原稿を単枚読取する原稿台610と原稿を多枚読取する自動原稿送り装置(以下、ADFという)611から構成されている。原稿読取動作においては、原稿台610あるいはADF611より画像を読取り、その画像データを電気信号に変換し、エンジン部600のレーザスキャナ6に伝達する。操作部700はコピー機Aを動作させるために操作する各種の操作ボタン701や、装置の状態などの各種の情報表示と操作が可能な情報表示部(タッチパネル:通達部)702を有する。
エンジン部600は、トナー像を形成するための画像形成部10を備えている。画像形成部10は、Y(イエロ)色トナー像を形成する作像ユニットUY、M(マゼンタ)色トナー像を形成する作像ユニットUM、C(シアン)色トナー像を形成する作像ユニットUC、Bk(ブラック)色トナー像を形成する作像ユニットUBkを有する。また、レーザスキャナユニット6、中間転写ベルトユニット7を有する。各作像ユニットUは何れも電子写真プロセス機構であり、それぞれ、回転駆動される感光体ドラム1、帯電器2、現像器3、一次転写帯電器4、ドラムクリーナ5を有する。
この構成の画像形成部10の電子写真プロセスや作像動作は公知であるからその説明は割愛する。各作像ユニットUの回転するドラム1から中間転写ベルトユニット7の回動するベルト8に対して各色のトナー像が所定に重畳されて一次転写される。これによりベルト8上にY+M+C+Bkの4色重畳のカラートナー像が形成される。
一方、給紙ローラ11が所定の制御タイミングで駆動されることで、給紙カセット9から用紙Pが1枚ずつ送り出されて、給紙後搬送路12を通り、レジストローラ対13に送り込まれる。レジストローラ対13は用紙Pを一旦受け止めて、用紙Pが斜行している場合、真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対13は、ベルト8上のトナー像と同期を取って、用紙Pをベルト8と二次転写ローラ14との圧接ニップ部である二次転写部15に送り込む。ベルト8上のカラートナー像は二次転写ローラ14によって用紙Pに対して4色一括して二次転写される。
二次転写部15を通った用紙Pは定着前搬送路16を通り定着装置(定着部)40に対して下向きの入口から導入される。用紙Pは定着装置40に搬送されて加熱および加圧されることでトナー像が用紙Pに定着される。用紙Pの片面だけにトナー像を形成(印刷)する片面画像形成モードの場合には、定着装置40の上向きの出口から上に搬送された用紙Pが切り換えフラッパ17により排紙ローラ18の側に案内されて片面画像形成物として排紙トレイ19に排出される。
用紙Pの両面にトナー像を形成する両面画像形成モードの場合には、定着装置40を出た片面画像形成済みの用紙Pが排紙ローラ18によりトレイ19に搬送され後端部が定着装置40を出て反転ポイント20に達したとき、排紙ローラ18が逆回転される。これによって用紙がスイッチバック搬送されて両面搬送路21に導入され搬送ローラ22によりレジストローラ対13の手前側において給紙後搬送路12に対して表裏反転状態で再導入される。以後は、用紙Pは片面画像形成モードの場合と同様の過程を経て他方面側にもトナー像が形成された両面画像形成物として排紙トレイ19に排出される。
尚、フラッパ17、排紙ローラ18のスイッチバック動作で構成される部分は、反転手段の一例である。本実施例においては排紙ローラ18で反転しているが、印刷(画像形成)の生産性を高める為に反転部を設けたり、排紙部を複数設けたり、等をして排紙ローラ18以外の場所で反転を行っても良い。
エンジン部600の外郭部には、給紙カセット9以外の給紙部として手差給紙部(手差トレイ)23が設けられている。この手差給紙部23は、給紙カセット9にセットされた用紙P以外の種類の用紙Pに画像形成したい場合等に、簡易に用紙Pをセットできる等、ユーザ操作性を考慮した目的で設けられている。
手差給紙部23からの給紙による画像形成は、給紙ローラ24が所定の制御タイミングで駆動されることで、手差給紙部23にセットされた用紙Pが1枚ずつ送り出される。その用紙Pが搬送路25を通り搬送ローラ22によりレジストローラ対13の手前側において給紙後搬送路12に導入される。以後は給紙カセット9からの給紙の場合と同様に画像形成が実行される。手差給紙部23には用紙Pの有無状態を検知する手差給紙センサ230が設けられており、手差給紙部23における用紙Pの有無を検知可能となっている。
搬送路を搬送中の用紙Pの状態を検出する手段として搬送路に用紙検知センサを設けている。図2のコピー機Aにおいては、レジストローラ対13の下流(用紙搬送方向に関して:以下同じ)の用紙検知をレジストセンサ200が行う。また、定着装置40の下流の用紙検知を内排紙センサ201が行う。また、排紙ローラ18の下流の用紙検知を排紙センサ202が行う。
制御部800のエンジンコントローラ802(図12)はそれらのセンサ200・201・202の検知信号に応じて選択的に次工程へ移行する。例えば、用紙Pが搬送路を搬送中にいずれかのセンサのオン時間がシークエンス上の規定時間より長い場合や、いずれかのセンサへの到達がシークエンス上の規定時間より遅れた場合に、CPU810は、どこかで用紙が詰まった(ジャム発生)と判断する。そして、CPU810(図12)は用紙詰まりの状態が進行しないように検知信号に基づいて各ローラの駆動部(不図示)を停止させる。
装置内部に用紙Pが詰まり、各センサがジャムを検知した後に装置内部から詰まった用紙Pを除去する目的で、エンジン部(装置本体)600には、扉26が設けられている。扉26はヒンジ27を回動中心として、図3において、エンジン部600の右側へ回動可能(開き回動可能)である。定着前搬送路16、二次転写ローラ14、レジストローラ対13の一方のローラ(図示右側)は扉26側に具備されている。従って、扉26が開かれることで、給紙後搬送路12から排紙ローラ18までの間で定着装置40以外の搬送路が開放される。これによって搬送路にジャムした用紙の除去を容易に行うことができる。
なお、手差給紙部23は、不使用時は、扉26の外面に対して図2の2点鎖線示のように畳み込んで格納した状態にすることができる。使用時には図2の実線示のように扉26の外面から右側に所定の傾斜角度姿勢に開き倒した状態にすることができる。
[定着装置]
図4は定着装置40の外観斜視模式図、図5は定着装置の長手一端側(駆動側)の要部の斜視模式図、図6は同じく長手他端側(非駆動側)の要部の斜視模式図、図7は定着装置の要部の拡大横断面模式図である。
この定着装置40はベルト加熱方式の画像加熱装置であり、大別して、定着ベルト(第1の回転体)100を備えた定着ベルトユニット110、弾性加圧ローラ(第2の回転体)101、これらを収容した定着フレーム(装置筐体)115、により構成される。一対の回転体としての定着ベルト100と加圧ローラ101とによりニップ部(定着ニップ部)Nが形成される。ニップ部Nは未定着トナー像Tを担持している用紙Pを挟持搬送してトナー像を熱と圧力で定着する部分である。
図8は定着ベルトユニット110の分解斜視模式図であり、加圧ローラ101も描いてある。当該ユニット110は、円筒状の定着ベルト100、ヒータホルダ(加圧部材)103、ヒータ(加熱部材)102、加圧ステイ(ベルトフレーム)104、フランジ部材(ベルトガイド)105A・105Bなどによる組立体である。
(1)定着ベルト
ベルト100は可撓性・耐熱性を有する薄肉のエンドレスベルト状の伝熱部材であり、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、肉厚を総厚150μm以下としたポリイミドフィルム、PEEKフィルム等の耐熱樹脂からなる。熱伝導率が高くなるように導電材を付与した樹脂層に重ねて熱伝導率の高いゴム材料の弾性層を形成し、表面にフッ素樹脂の離型層を形成して内径φ25mmの無端状に形成されている。
本実施例では、基層は厚み30μmのポリイミドを用い、弾性層は厚み70μmで熱伝導率が1.0W/m・Kのシリコーンゴム、離型層は厚さ30μmのPFAチューブを用いた。PFA層は、離型性の高いシート又はコート層であることが好ましく、例えばフッ素樹脂層を用いることができる。また、ポリエステイル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドアミド等に代表される耐熱性の高いシート状部材を基層とし、その上に導電層、さらにその上に表面離型層を積層したものでもよい。
(2)ヒータホルダ
ヒータホルダ103は、ヒータ102を固定支持させたニップ形成部材である。ヒータホルダ103は横断面略半円弧状樋型で、ベルト100の長手方向(幅方向)に沿って長い耐熱性樹脂等の断熱性部材である。省エネルギーの観点から加圧ステイ104への熱伝導の少ない材料を用いるのが望ましく、例えば、耐熱ガラスや、ポリカーボネート、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂が用いられる。
(3)ヒータ
ヒータ102は通電により急峻に昇温する低熱容量の横長の板状発熱体であり、本実施例ではセラミックヒータである。このヒータ102は、細長薄板状の熱伝導が良好なAlN基板上にAg・Pdペーストを厚膜印刷し焼成することで発熱体を形成する。そして、発熱体の上に摺動絶縁部材として50~60μm程度の厚さのガラスコーティング層が一体となって設けられたセラミックヒータを構成する。本実施例においては、厚み600μmのAlN基板上に発熱抵抗層を形成させている。ヒータ102はヒータホルダ102の外面にホルダ長手に沿って形成されている溝部には嵌め込まれて保持されている。
一方、AlN基板を挟んで発熱体が設けられている側と反対側の基板上には、チップ状のサーミスタTH1が設けられている。サーミスタTH1は、発熱体が存在する領域の反対側に、予め厚膜印刷で形成された電極パターン上に接着固定され、AlN基板の温度をモニターする。更に、発熱体の端部近傍の位置にもサーミスタTH2が設けられている。サーミスタTH1・TH2は、接着剤の耐熱温度を超えるような温度も検知するために不図示のバネ等の加圧手段により基板に所定の圧力で固定されている。
(4)加圧ステイ
加圧ステイ104は、ベルト100の幅方向に沿って長く、加圧ローラ101からの反力を受ける剛性部材であり、高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましい。本実施例においては横断面コの字形もしくはUの字形のSUS304の型材を用いている。加圧ステイ104は、ヒータホルダ104の内側に配設されてヒータホルダ104を支持する。
(5)フランジ部材
ベルト100は、上記のヒータホルダ103、ヒータ102、加圧ステイ104の組立体に対してルーズに外嵌(外挿)されている。加圧ステイ104の両端部104aはそれぞれベルト100の両端部の開口部から外方に突出している。その加圧ステイ104の両端部104aに対してそれぞれフランジ部材105A・105Bが嵌着されている。ベルト100はその嵌着されたフランジ部材105A・105Bの対向するフランジ部105a・105a間に位置している。フランジ部材105A・105Bはユニット110におけるベルト100の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材である。
フランジ部材105A・105Bは、PPS、液晶ポリマー、フェノール樹脂等の耐熱樹脂のモールド形成品であり、それぞれ、フランジ部(鍔座部)105aと、棚部105bと、被押圧部105cと、を有する。
フランジ部105aはベルト100の端部コバ面を受け止めてベルト100のスラスト方向への移動を規制する部分であり、ベルト100の外形形状より大きい外形形状をしている。棚部105bはフランジ部105aの内面側に円弧状に設けられており、ベルト端部の内面を保持してベルト100の円筒形状を保形する。被押圧部105cはフランジ部105aの外面側に設けられており、後述する加圧機構118A・118Bによる加圧力を受ける。
(6)加圧ローラ
加圧ローラ101は、鉄、アルミ等の金属製の円柱状芯金101aを芯材とし、該芯金の外周側にスポンジやシリコーンゴムなど柔軟なゴム材料の弾性層101bと、表層には離型層101cとしてのPFA層を備えている。
本実施例では、鉄、アルミ等の芯金101aの表面をブラスト等の表面粗し処理を行った後、洗浄を行い、次いで芯金101aを筒型に挿入し、液状のシリコーンゴムを型内に注入し加熱硬化させて弾性層101bを形成している。この時、弾性層101bの表面に離型層101cとしてPFAチューブ等の樹脂チューブ層を形成するために、型内に予め内面にプライマーを塗布したチューブを挿入しておく。これにより、弾性層101bとしてのゴムの加熱硬化と同時にチューブ101cとゴム層101bの接着を行う。このようにして成型された加圧ローラ101は脱型処理した後、2次加硫を行う。
本実施例では、加圧ローラ101の芯金101aの径はφ15mm、弾性層101bの肉厚は5mmでアスカー硬度64°のシリコーンゴム、離型層101cのPFAチューブ厚みは50μmとし、外径約φ25mmの加圧ローラ101とした。
加圧ローラ101は定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116Bの間において、芯金101aの一端側と他端側がそれぞれ軸受114を介して回転可能に支持されている。
ユニット110は側板116A・116Bとの間において、加圧ローラ101に対してヒータ102の側を対向させるように、加圧ローラ101に実質平行に配列されている。ユニット110におけるフランジ部材105A・105Bはそれぞれの被押圧部105cが側板116A・116Bに対称に形成されたガイド穴117に加圧ローラ101の方向へスライド移動可能に嵌着されている。
そして、フランジ部材105A・105Bは、それぞれ、被押圧部105cにおいて後述する加圧機構118A・118Bにより加圧ローラ102に向かう方向へ所定の加圧力(圧接力)を受ける。本実施例では加圧力を、両側それぞれで150N、総加圧力300Nとした。
その加圧力により、ユニット110のフランジ部材105A・105B、加圧ステイ104、ヒータホルダ103の全体が加圧ローラ101の方向に加圧される。そのため、ヒータホルダ103とヒータ102はベルト100を介して加圧ローラ101に対してベルト100の弾性層および加圧ローラ101の弾性層101bの弾性に抗して所定の加圧力で押圧される。これにより、ベルト100と加圧ローラ101との間に用紙搬送方向(記録材搬送方向)Xに関して所定幅のニップ部Nが形成される。
(7)定着動作
加圧ローラ101の芯金101aの一端側には同心一体に駆動ギアG1が配設されている。このギアG1にCPU810(図12)で制御される定着モータ(駆動源)92の駆動力が定着駆動部90(図4)の駆動伝達機構部を介して伝達される。本実施例においては定着モータ92がCW方向である正転方向Yに駆動され、その正転駆動力が定着駆動部90の駆動伝達機構部を介してギアG1に伝達される。これにより、加圧ローラ101が駆動回転体として図7において矢印R101の時計方向に所定速度で回転駆動される。
加圧ローラ101が回転駆動されることで、ニップ部Nにおいてベルト100に加圧ローラ101との摩擦力で回転トルクが作用する。これにより、ベルト100は、その内面がニップ部Nにおいてヒータ102とヒータホルダ103の一部に密着して摺動しながら、ヒータホルダ103と加圧ステイ104の外回りを図7において矢印R100の反時計方向に従動回転する。ベルト100の回転周速度は加圧ローラ101の回転周速度とほぼ対応している。
ベルト100とヒータ102およびヒータホルダ103の摺動面には摩擦力を低減する目的であらかじめ潤滑剤(不図示)が塗布されている。潤滑剤は、本実施例においてはオイルが塗布されている。オイルとしては、高温環境下において使用可能なシリコーンオイル等が好ましい。
また、CPU810は給電部(不図示)からヒータ102に対する通電を開始する。給電部からヒータ102への給電経路は図には省略したけれども、給電部とヒータ102とを電気的に接続させた配線とコネクタを介してなされる。この通電によりヒータ102は急速に昇温する。サーミスタTH1はヒータ102の温度に応じた信号をCPU810に出力する。CPU810はサーミスタTH1で検知されるヒータ温度に基づいてヒータ温度が所定の目標設定温度に昇温して温調されるように給電部からヒータ102への供給電力を制御する。
上記の定着装置状態において、画像形成部10から未定着トナー像Tが形成された用紙Pが定着装置40に導入され、ニップ部Nで挟持搬送される。用紙Pはニップ部Nを挟持搬送される過程でヒータ102の熱がベルト100を介して付与される。未定着トナー画像Tはヒータ102の熱によって溶融され、且つニップ部Nにかかっている圧力によって用紙Pに定着される。
(8)加圧機構
定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116Bの外側にはそれぞれ一端側と他端側の加圧機構118A・118Bが配設されている。この両加圧機構118A・118Bは対称構成の同一構造であるから、図5の一端側の加圧機構118Aを代表して説明する。
加圧機構118Aは加圧レバー112と加圧バネ113を有する。加圧レバー112は基部側が側板116Aに対して軸部111を中心に揺動可能に取り付けられている。加圧レバー112は軸部111からフランジ部材105Aの被押圧部105cの位置を経由して軸部111側とは反対側に延びている。加圧バネ113は加圧レバー112をフランジ部材105Aの被押圧部105cに当接させて加圧する方向に軸部111を中心に回動付勢する弾性部材である。
本実施例においては、被押圧部105cを中にして軸部111側とは反対側の加圧レバー部分に透穴(不図示)を設けてあり、この透穴に長い加圧調整ネジ132を差し込み、ネジ先端部を側板116A側のネジ穴133に螺合させてある。そして、このネジ132の頭部(座面)132aと加圧レバー112との間のネジ部にコイル状の加圧バネ113を外嵌させて縮設させてある。従って、加圧レバー112は自由状態においては加圧バネ113の圧縮反力によりフランジ部材105Aの被押圧部105cに当接して加圧力を与える。
ネジ132を締めることによりネジ132の頭部132aが加圧バネ113のバネ長を縮め、加圧レバー112に付加されるバネ荷重を大きくすることができる。加圧レバー112は側板116Aに対して回動自在に支持されているので加圧バネ113の圧縮反力によって軸部111まわりに回動モーメントが発生して、フランジ部材105Aが加圧ローラ201方向へ所定の加圧力で押される。
以上、一端側の加圧機構118Aを説明したが、図6の他端側の加圧機構118Bも一端側の加圧機構118Aと同様である。
(9)加圧解除機構
一端側と他端側の加圧機構118A・118Bによる加圧力の解除は加圧解除機構119によりなされる。本実施例において、加圧解除機構119は、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bのそれぞれの加圧レバー112を揺動させるための一端側と他端側のカム(第1のカム部及び第2のカム部)120を有する。図4~6に示すように、一端側と他端側のカム120は、それぞれ、定着ベルト100の長手方向に関し側板116A・116Bの外側に設けられている。
この2つのカム120は所定の偏心量を持った同一形状である。この2つのカム120は側板116A・116B間に軸受(軸受部)131・131を介して回転可能に支持されて配設されたカム軸(回転軸)123の一端部と他端部と同位相で固定されており、カム軸123と一体に回転する。即ち、側板116Aと116Bが、それぞれ、第1の軸受部131を支持する第1の支持部と第2の軸受部131を支持する第2の支持部である。側板116Aと116Bはカム軸123を回転可能に支持する。
一端側と他端側のカム120は、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bの加圧レバー112の先端部側に対応位置している。
カム軸123の一端部側にはカムギア(圧解除ギア)121(図4)が同心一体に固定して配設されている。このカムギア121にCPU810で制御される定着モータ92の駆動力がカム駆動部91の駆動伝達機構部を介して伝達される。なお、図5においては、図4には記載した上記のカムギア121、定着モータ92、定着駆動部90、カム駆動部91は省略してある。
定着駆動部90の内部、及びカム駆動部91の内部にはワンウェイクラッチ(不図示)が取り付けられている。そのため、定着モータ92がCW方向である正転方向Yに回転すると加圧ローラ101に駆動伝達し、カムギア121に駆動伝達されない。定着モータ92がCCW方向である逆転方向(モータ反転方向)Vに回転するとカムギア121に駆動伝達し加圧ローラ101に駆動伝達されない。
通常の画像形成時は、定着モータ92をY方向に回転させて加圧ローラ101に駆動伝達することで、用紙Pを定着搬送させる。また、圧接動作および加圧解除動作を行う際は、定着モータ92をV方向に回転させカムギア121に駆動伝達することでカム120を回転動作させる。本実施例においては、上記の定着モータ92、カム駆動部91、カムギア121が加圧解除機構119を構成しているカム軸123及びカム120を駆動する駆動機構である。
図9の(a)はベルト100と加圧ローラ101が圧接して両者間に用紙搬送方向Xに関して所定幅のニップ部Nが形成されている圧接(加圧)状態時を表している。この圧接圧状態時においては、加圧解除機構119の一端側と他端側のカム120が、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bの加圧レバー112に対して最小隆起部が対向した、加圧レバー112に非接触の回転角姿勢とされている。即ち、一端側と他端側のカム120は、ベルト100と加圧ローラ101によりニップ部Nが形成される第1の位置に加圧機構118A・118Bを位置させている。
そのため、加圧レバー112は自由状態にあり、一端側と他端側のフランジ部材105A・105Bがそれぞれ一端側と他端側の加圧機構118A・118Bの加圧バネ113と加圧レバー112により加圧される。これにより、ベルト100と加圧ローラ101が圧接して両者間に所定幅のニップ部Nが形成されている状態に保持される。
図9の(b)は加圧解除状態時を示している。(a)の圧接状態時において、カムギア121に定着モータ92の逆転駆動力がカム駆動部91の駆動伝達機構部を介して伝達されてカム軸123が回転される。このカム軸123の回転により一端側と他端側のカム120もそれぞれ同じ位相で回転される。そして、一端側と他端側の加圧レバー112に対して最大隆起部が対向した回転角姿勢とされる。
そうすると、一端側と他端側の加圧レバー112がそれぞれカム120により一端側と他端側のフランジ部材105A・105Bの被押圧部105cから離間する方向に加圧バネ113・113のバネ力に抗して押し上げられる(加圧バネの押し戻し)。これにより、定着ベルト100と加圧ローラ101の圧接(加圧)が解除される。即ち、一端側と他端側のカム120は、前記第1の位置での加圧バネ113・113による付勢力に抗して移動された位置であってベルト100と加圧ローラ101が離間される第2の位置に加圧機構118A・118Bを位置させている。
(10)圧接-加圧解除制御
図10は加圧解除動作制御、図11は圧接動作制御のフローチャートである。前記のように、加圧レバー112は、カム駆動部91により駆動されるカム120の回転動作により揺動回転されて加圧レバー112を押し上げることで、図9の(b)に示すように、ベルト100と加圧ローラ101を加圧解除させる。
この加圧解除動作はニップ部Nで用紙Pが搬送されている時に用紙Pがジャムを起こした場合にジャム用紙の除去操作性を上げる為になされる。また、装置駆動がなされないまま所定時間以上の圧接状態でベルト100や加圧ローラ101に圧接痕が付かないようにベルト100と加圧ローラ101を加圧解除させている。
カム120の回転動作の中で、圧接位置、加圧解除位置を検知する手段として、カム120を両端部に取り付けたカム軸123の同軸上にカムギア121と一体化したセンサフラグ121aを設けている。センサフラグ121aは、カム120の回転と同期回転し、その回転方向位置を接離センサ122で検出している。接離センサ122は赤外線をセンサ内で透過させており、センサフラグ121aがその赤外線を遮光ないしは透過のどちらか一方をすることにより信号を発信する。
図9の(a)から(b)への圧解除動作は、図10のフローチャートのように、制御部800のエンジンコントローラ802からの加圧解除命令信号(S01)により、CPU(ENG)810が定着駆動部90の定着モータ92を停止させる。その停止後に、定着モータ(定着M)92をV方向(図4)に回転駆動させて(S02)、カム駆動部92の駆動経路の駆動伝達によりカム120がW方向(図9)に回動し始める。これに伴ってカム軸123の同軸上にあるカムギア121と一体化したセンサフラグ121aが同時回転する。
このセンサフラグ121aの回転動作前に接離センサ122が透過状態であり、回転中は透過状態を維持しつつ、センサフラグ121aが接離センサ122の赤外線照射域を遮って接離センサ122が遮光状態となる(S03)。遮光状態になることで、カム120が加圧解除完了位置となる。この時の接離センサ122の出力信号の遷移により加圧解除状態と検知して定着モータ92が停止される(S04)ことで加圧解除が完了する(S05)。
エンジンコントローラ802からの加圧解除命令信号は、各用紙検知センサがジャムを検知した場合や、扉26が開いた場合や、コピー機Aが低電力モードに移行する時、等により信号出力される。
また、逆に図9の(b)から(a)への圧接動作は次の通りである。即ち、図11のフローチャートのように、制御部800のエンジンコントローラ802からの圧接命令信号(S11)により定着装置40を画像形成状態に復帰する為に、ベルト100と加圧ローラ101の圧接動作を開始する。まず、CPU(ENG)810が定着モータ92をV方向に回転駆動させて(S12)、カム駆動部92の駆動経路の駆動伝達によりカムギア121がW方向に回動し始める。これに伴ってカム軸123の同軸上にあるカム120が同時回転する。
加圧解除時はカムギア121と一体化したセンサフラグ121aが遮光状態である。カムギア121の回転中はセンサフラグ121aが遮光状態を維持しつつ、加圧解除完了位置まで回転するとセンサフラグ121aが接離センサ122の赤外線照射域を抜けて接離センサ122が透過状態となる(S13)。この時の接離センサ122の出力信号の遷移により定着ニップ部Nが圧接状態と検知して定着モータ92が停止される(S14)ことで圧接が完了する(S15)。
エンジンコントローラ802からの圧接命令信号は、コピー機Aが画像形成モードに移行しつつ、画像形成を行う状態になった時に信号出力される。画像形成を行う状態とは、コピーボタンが押された時や、PC等の外部機器から画像形成信号が入力された、等の状態である。
(11)カム軸のたわみ防止
カム120が加圧バネ113の付勢力に抗して加圧レバー112を押し上げることによりニップ部Nの加圧状態が解除される構成では、加圧解除状態のとき一端側と他端側のカム120には加圧レバー112を介して加圧バネ113の負荷がかかる。
図4~6に示すように、一端側と他端側のカム120は、それぞれ、定着ベルト100の長手方向に関して側板116A・116B(第1と第2の支持部)の外側、即ち長手方向に関して一端側と他端側の軸受131(第1と第2の軸受部)の外側に位置する。そのため、加圧解除状態において、カム120が受ける負荷によってカム軸123は長手方向の一端側と他端側のカム軸受け部120aを支点として撓む恐れがある。
特に高画質化を目指すなどの目的で、加圧バネ113による加圧力をより高める構成では、カム120が受ける負荷が大きくなり、カム軸123の撓みによって、カム120に連結する駆動系においてカムギア121の歯飛びなどの駆動不良が生じる恐れがある。
そこで、本実施例では、定着ベルト100の長手方向に関して、側板116A・116Bの内側、即ち、一端側と他端側の軸受131の内側に、加圧解除状態でのカム軸123の撓みを規制する規制部を設ける。規制部は、カム軸の撓みを抑える構成であればよい。
以下では、このようなカム軸123の撓みを抑えるための構成の一例として、図を用いて詳細に説明する。
次に本実施例の特徴である圧解除機構119の構成について、図1、図13、図14により説明する。図1の(a)は圧解除機構119の構成部品の分解図、(b)はそれらの構成部品の組立図である。
本実施例では、カム軸123の一例として、例えば長手方向と直交する断面が角張った形状を有する軸を用いている。具体的には、本実施例のカム軸123は横断面コの字(図9)に曲げた金属板(金属板を曲げ加工した軸材)を使用している。本実施例では、板厚0.8mmの電気亜鉛めっき鋼板を使用している。このように薄い板厚の横断面コの字金属板をカム軸123として使用することで、例えば丸軸状の金属製の鋼棒を使用するよりも、低コストとなる。
カム軸123の一方の端部にはカムギア121が取り付けられている。また、カム軸123の一方の端部側でカムギア121よりも内側のカム軸部分とカム軸123の他方の端部の2箇所に、一端側と他端側のカム120が取り付けられている。この2つのカム120は所定の偏心量を持った同一形状であり、カム軸123に同位相で固定されており、カム軸123と一体に回転する。
また、一端側と他端側の2個のカム120の間のちょうど中央のカム軸位置に樹脂製のコロ(摺動部材、第2の規制部材)124が取り付けられている。本実施例ではコロ124の材質にはPA(ナイロン)を使用している。すなわち、定着ベルト100の長手方向に関して、一端側と他端側の軸受131の内側に位置する部分のカム軸123には、コロ124(当接部材:第2の規制部材)が設けられている。
カムギア121、一端側と他端側のカム120、コロ124には、それぞれバネ性をもってたわむ突起部121b、120b、124bが設けられている。そして、それぞれカム軸123に嵌めた後、カム軸123に設けられた固定穴123aに突起部121b、120b、124bが嵌まる。これにより、カムギア121、一端側と他端側のカム120、コロ124がカム軸123に位置固定されている。
一端側と他端側のカム120にはそれぞれカム軸受け部120aが設けられており、それぞれ、定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116Bに設けられたカム軸穴(軸受部:不図示)に嵌められる。これにより、カム軸123が側板116A・116B間に回転可能に支持されている。即ち、回転軸であるカム軸123はその長手における2箇所の軸支位置で軸支され、一端側と他端側のカム120はカム軸123の一端部近傍と他端部近傍に設けられている。
図13は、本実施例の圧接状態の定着装置40の斜視図である。図14は、本実施例の加圧解除状態の定着装置40の斜視図である。定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116B間には、金属製のステイ125が取り付けられ、定着フレーム115の剛性を高めている。
ステイ125は、図13において、カム軸123の上方に配置され、ステイ125の長手中央部にはカム軸方向へ向けて一部凸形状している規制面(規制部、第1の規制部材)125aが設けられている。規制面125aは、カム軸123に取り付けられたコロ124の外周面と距離が近接するように配置されている。本実施例ではコロ124の外周面と規制面125aと距離を0.1mmに設定している。
上記のコロ124は、カム軸123の少なくとも1箇所に同軸に設けられカム軸123と一体となって回転する円形の摺動部材である。また、上記の規制面(規制部)125aは、カム軸123に設けられている部分、すなわち、摺動部材であるコロ124の外周面の近傍または外周面と当接する位置に配設されている。
図13の圧接状態から、図10で示した圧解除動作により図14の圧解除状態になると、カム軸123の一端側と他端側のカム120はそれぞれ対応する加圧レバー112により押され矢印Aの方向にそれぞれ負荷がかかる。一端側と他端側のカム120に負荷がかかると、一端側と他端側のカム120のカム軸受け部120aを支点にカム軸123には長手中央部付近に矢印Bの方向に負荷がかかる。そのためカム軸123の長手中央部がたわみ変形しようとするが、コロ124の外周面が規制面125aにすぐに当接する。そのため、カム軸123のたわみ変形量を規制することができる。
これにより、カムギア121とカム駆動部91間の距離が一定に保たれるため、カムギア121の歯飛びが生じず、駆動を十分に伝達することが出来る。
また、本実施例のコの字形状のカム軸123のように、長手方向と直交する断面の形状が円形でないカム軸を用いる場合には、コロ124を設けることが好ましい。これによって、カム軸123が撓んだ際にカム軸123と規制面125aが当接したとしてもカム軸123の回転を阻害しにくい。さらに、コロ124が樹脂製(コロ124の外周面が樹脂)であるため、コロ124は規制面125aとよりスムーズに摺動回転することができる。
以上説明したように、本実施例では、高速化に伴い、定着装置40の加圧力が増大した場合においても、加圧解除機構119のカム軸123の長手中央に摺動部材124を設け、枠体125に近接させることでカム軸123のたわみ変形を抑制できる。これにより、圧解除ギア121の歯飛びによる動作不良を防止し圧解除動作機能を成立させることができる。
本実施例ではコロ124の外周面と規制面125aの距離を近接(本実施例では距離を0.1mm)させるように設定しているが、コロ124の外周面と規制面125aがちょうど当接するようにしても構わない(距離0mmの位置に設定する)。
本実施例では、コロ124と規制面125aはカム軸123の中央1か所に設けているが、カム軸123のたわみ変形を防止可能な位置であれば、コロ124と規制面125aの位置は、カム軸123上のどの位置に設けても構わない。また1か所に限定することなく、複数個所コロ123と規制面125aを設けても構わない。即ち、摺動部材としてのコロ124と規制部としての規制面125aは回転軸であるカム軸123の前記2箇所の軸支位置の間において少なくとも一組設けられている。
《実施例2》
本実施例2について、図15、図16により説明する。実施例1と同様の構成については説明を省略する。
実施例1では、規制部の例として、長手方向に延びたステイ125が、その長手中央部にてカム軸方向へ向けて一部凸形状している規制面(規制部)125aを有する構成を例に説明した。しかしながら、樹脂製の排紙上ガイド126の一部がカム軸123の上方において規制面(規制部、第1の規制部材)126aを為す構成としてもよい。
図15は本実施例の加圧解除状態の定着装置40の斜視図であり、便宜上、ベルトユニット110は、フランジ部材105B以外は省かれている。図16は本実施例の加圧解除状態の定着装置40の横断面図(図15の(16)-(16)矢視断面図)である。本実施例では用紙Pを搬送するため、加圧ローラ101とベルト100の用紙搬送方向の上流側には、入口ガイド128が設けられている。また、加圧ローラ101とベルト100の用紙搬送方向の下流側には、分離板129、出口ガイド130、内排紙ローラ対130a、外排紙ローラ対132、排紙上ガイド126、排紙下ガイド127が設けられている。
排紙上ガイド126は樹脂製で、用紙Pを案内するガイド面のほか、カム軸123の上方に規制面(規制部)126aを設けている。即ち、規制部126aが樹脂である。本実施例では、排紙上ガイド126の材料としてPBT(ポリブチレンテレフタレート)を用いている。規制面126aは、カム軸123に取り付けられたコロ(第2の規制部材)124の外周面との距離が近接するように配置されている。本実施例ではコロ124の外周面と規制面126aと距離を0.1mmに設定している。
図15の圧解除状態になると、実施例1と同様に、両端のカム120は加圧レバー112により押され矢印Aの方向にそれぞれ負荷がかかる。カム120に負荷がかかると、両端のカム軸受け部120aを支点にカム軸123は中央部付近に矢印Bの方向に負荷がかかる。
そのためカム軸123中央部がたわみ変形しようとするがコロ124の外周面が規制面126aすぐに当接するため、カム軸123のたわみ変形量を規制することができる。そのためカムギア121とカム駆動部91間の距離が一定に保たれるため、ギアの歯飛びが生じず、駆動を十分に伝達することが出来る。またコロ124、及び規制面126aが樹脂製であるため、コロ124は規制面126aとスムーズに摺動回転することができる。
本実施例では実施例1同様コロ124の外周面と規制面126aの距離を近接(本実施例では距離を0.1mm)させるように設定しているが、コロ124の外周面と規制面126aがちょうど当接するようにしても構わない(距離0mmの位置に設定する)。
本実施例では、コロ124と規制面126aはカム軸123の中央1か所に設けているが、カム軸のたわみ変形を防止可能な位置であればコロ124と規制面126aの位置は、カム軸123上のどの位置に設けても構わない。また1か所に限定することなく、複数個所コロ123と規制面126aを設けても構わない。
本実施例では定着装置40として、加熱部材側に張架しない無端状回転体と加圧側にローラを用いている。この定着方式に限定したものではなく、例えば、加圧ローラ側に無端状回転体を用いることや加熱部材側に張架式無端状回転体方式の定着方式を用いても良い。
[その他の事項]
(1)図9の(b)のベルト100と加圧ローラ101との加圧解除状態はベルト100や加圧ローラ101に圧接痕が付かない加圧力であれば弱圧接触等の状態でも良い。即ち、カム120を含む加圧解除機構は、加圧解除状態において、ベルト100と加圧ローラ101を互いに離間させる構成としてもよい。また、圧接力を所定の弱圧(即ち、加圧機構によってニップ部にかかる力が定着処理するためのニップ部を形成するときよりも小さい力である状態)に変化させる構成としてもよい。
即ち、カム120はベルト100と加圧ローラ101によりニップ部Nが形成される第1の位置に加圧機構118(A・B)を位置させる。そして、カム120は第1の位置での加圧バネ113・113による付勢力に抗して移動された位置であって第1の位置に位置する場合よりも加圧機構によりベルト100と加圧ローラ101の間にかかる力が小さい第2の位置に加圧機構を位置させる構成である。
(2)定着装置40として用紙上に形成された未定着トナー像Tを加熱して定着する装置を例にして説明したがこれに限られない。例えば、用紙に仮定着されたトナー像を加熱し最定着することにより画像のグロス(光沢度)を増大させる装置(この場合も定着装置と呼ぶことにする)であってもよい。
(3)ベルト100を加熱する加熱部材は実施の形態のセラミックヒータ102に限られない。内部加熱型あるいは外部加熱型の、電磁誘導加熱部材、ハロゲンヒータ、赤外線ランプ、ニクロム線ヒータ等の加熱部材を用いる装置構成にすることもできる。加圧ローラ101にもこれを加熱する加熱部材を具備させた装置構成にすることもできる。
(4)一対の回転体のうち、一方がエンドレスベルトであり他方がローラである、若しくは共にエンドレスベルト又は共にローラである装置構成にすることもできる。また、実施例は一対の回転体であるベルト100と加圧ローラ10の両方に弾性層を有するけれども一対の回転体のどちらか一方に弾性層を有する装置構成にすることもできる。
(5)画像形成装置は実施の形態の電子写真方式のフルカラー画像装置に限られず、モノクロの画像を形成する画像形成装置でもよい。また、電子写真方式に限られず、静電記録方式、磁気記録方式など他の方式を用いて直接方式又は転写方式でトナー像を形成する画像形成装置であってもよい。
A・・画像形成装置、10・・画像形成部、P・・記録材、T・・トナー像、40・・定着部、100・101・・一対の回転体、N・・ニップ部、118A・118B・・加圧機構、119・・加圧解除機構、91・92・121・・駆動機構、800・・制御部、123・・回転軸(カム軸)、120・・カム、124・・摺動部材(コロ)、125a(126a)・・規制部

Claims (18)

  1. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記第1の回転体と前記第2の回転体の間にかかる力が小さい第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であるカム軸を有する軸部と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部であって、前記カム軸を回転可能に支持する前記第1の支持部及び前記第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接することにより前記カム軸の撓みを規制する規制部と、を有し、
    前記カム軸は、前記長手方向と直交する断面が角張った部分を有する形状であり、
    前記軸部は、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記規制部と当接する当接部材が、前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部の間の位置にて前記カム軸に設けられていることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記当接部材は、前記カム軸と一体に回転することを特徴とする請求項に記載の画像加熱装置。
  3. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記第1の回転体と前記第2の回転体の間にかかる力が小さい第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であるカム軸を有する軸部と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部であって、前記カム軸を回転可能に支持する前記第1の支持部及び前記第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接することにより前記カム軸の撓みを規制する規制部と、を有し、
    前記軸部は、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記規制部と当接する部分に樹脂製の摺動部材を備えることを特徴とする画像加熱装置。
  4. 前記規制部は、前記長手方向に関する中央部に設けられていることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記第1の支持部及び前記第2の支持部は、前記第1の回転体を回転可能に支持することを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記規制部は、前記長手方向に沿って設けられており、前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接する部分が前記軸部に向かって突出していることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  7. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の回転体と前記第2の回転体が離間される第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であるカム軸を有する軸部と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部であって、前記カム軸を回転可能に支持する前記第1の支持部及び前記第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接することにより前記カム軸の撓みを規制する規制部と、を有し、
    前記カム軸は、前記長手方向と直交する断面が角張った部分を有する形状であり、
    前記軸部は、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記規制部と当接する当接部材が、前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部の間の位置にて前記カム軸に設けられていることを特徴とする画像加熱装置。
  8. 前記当接部材は、前記カム軸と一体に回転することを特徴とする請求項に記載の画像加熱装置。
  9. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の回転体と前記第2の回転体が離間される第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であるカム軸を有する軸部と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部であって、前記カム軸を回転可能に支持する前記第1の支持部及び前記第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接することにより前記カム軸の撓みを規制する規制部と、を有し、
    前記軸部は、前記加圧機構が前記第2の位置にあるとき前記規制部と当接する部分に樹脂製の摺動部材を備えることを特徴とする画像加熱装置。
  10. 前記規制部は、前記長手方向に関する中央部に設けられていることを特徴とする請求項乃至の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  11. 前記第1の支持部及び前記第2の支持部は、前記第1の回転体を回転可能に支持することを特徴とする請求項乃至10の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  12. 前記規制部は、前記長手方向に沿って設けられており、前記第2の位置にあるとき前記軸部と当接する部分が前記軸部に向かって突出していることを特徴とする請求項乃至11の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  13. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記第1の回転体と前記第2の回転体の間にかかる力が小さい第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であって、前記長手方向と直交する断面が角張った部分を有する形状であるカム軸と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び前記第2の軸受部を支持する第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記カム軸の撓みを規制する第1の規制部材と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で前記カム軸に設けられ、前記第1の規制部材に近接することで前記加圧機構が前記第2の位置にあるときの前記カム軸の撓みを規制する第2の規制部材と、を有し、
    前記第1の支持部及び前記第2の支持部は前記カム軸を回転可能に支持することを特徴とする画像加熱装置。
  14. 前記第2の規制部材は、前記カム軸と一体に回転することを特徴とする請求項13に記載の画像加熱装置。
  15. 前記第1の規制部材は、前記長手方向に沿って設けられており、前記第2の規制部材と対向する部分が前記第2の規制部材に向かって突出していることを特徴とする請求項13又は14に記載の画像加熱装置。
  16. 記録材上のトナー像を加熱するニップ部を形成する第1の回転体及び第2の回転体と、
    前記第1の回転体の長手方向の両端部にて前記第1の回転体を前記第2の回転体に向けて加圧する加圧バネを有する加圧機構と、
    前記長手方向の一端側に設けられた第1のカム部及び前記長手方向の他端側に設けられた第2のカム部であって、前記第1の回転体と前記第2の回転体により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記第1の位置での前記加圧バネによる付勢力に抗して移動された位置であって前記第1の回転体と前記第2の回転体が離間される第2の位置とに、前記加圧機構を位置させる前記第1のカム部及び前記第2のカム部と、
    前記長手方向に沿って設けられた前記第1のカム部及び前記第2のカム部の回転軸であって、前記長手方向と直交する断面が角張った部分を有する形状であるカム軸と、
    前記長手方向に関して前記第1のカム部と前記第2のカム部の間に位置し、前記カム軸を支持する第1の軸受部及び第2の軸受部と、
    前記第1の軸受部を支持する第1の支持部及び第2の軸受部を支持する第2の支持部と、
    前記カム軸を回転させる駆動機構と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で、前記カム軸の撓みを規制する第1の規制部材と、
    前記長手方向に関して前記第1の軸受部と前記第2の軸受部との間の位置で前記カム軸に設けられ、前記第1の規制部材に近接することで前記加圧機構が前記第2の位置にあるときの前記カム軸の撓みを規制する第2の規制部材と、を有し、
    前記第1の支持部及び前記第2の支持部は前記カム軸を回転可能に支持することを特徴とする画像加熱装置。
  17. 前記第2の規制部材は、前記カム軸と一体に回転することを特徴とする請求項16に記載の画像加熱装置。
  18. 前記第1の規制部材は、前記長手方向に沿って設けられており、前記第2の規制部材と対向する部分が前記第2の規制部材に向かって突出していることを特徴とする請求項16又は17に記載の画像加熱装置。
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