JP2019045808A - 画像加熱装置 - Google Patents

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慶一 水上
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Abstract

【課題】フィルムに大きい寄り力が発生した場合においても、フィルムの端部破損を抑制できるフィルム加熱方式の画像加熱装置を提供する。【解決手段】フィルムの回転方向に関してニップ部Nの上流側の直前に設けられ、回転するフィルムの端面と接触することでフィルムの長手方向の移動を規制する規制部105a(領域H)と、フィルム回転方向に関してニップ部Nの下流側の直後に設けられ、端面が規制部105aと接触するとき端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように設けられたテーパー部105bと、テーパー部105bと規制部105aを繋ぐ面(領域I)と、を有する規制部材と、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば、電子写真方式を採用した複写機、プリンタ、ファクシミリ、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に搭載される定着装置として用いるに好適な画像加熱装置に関する。
上記のような画像形成装置に用いられる定着装置として、クイックスタートや省エネルギーの観点で有利なフィルム(ベルト)加熱方式の定着装置がある。この定着装置は、無端状の耐熱性フィルム(定着フィルム、定着ベルト:以下、フィルムと記す)と、ヒータと、フィルムを介してヒータと共にニップ部を形成するニップ形成部材とを有する。そのニップ部で未定着トナー像を担持した記録材を搬送しながら加熱することによって、トナー像を記録材に定着させる。
この定着装置においては、フィルムとニップ形成部材の位置精度のばらつきなどによって、回転するフィルムが記録材搬送方向に直交する方向(フィルム長手方向)に寄ってしまう現象(以下、フィルム寄り)が発生することがある。
このフィルム寄りの対策として、フィルムの端部を規制部材で規制する方法が用いられている。特許文献1では、フィルムをルーズに懸回してフィルムの寄り力を低減し、フィルム端部を定着フランジで受け止めて寄り規制を行なうことが提案されている。
特開平04−044075号公報
しかし、上記のようにフィルム端部を定着フランジで規制する場合、フィルムの寄る力(以下、寄り力)が大きくなると、フィルム端部に折れ、あるいは亀裂を生じる現象が発生することがある。その結果として、定着画像の劣化、フィルムの走行不良、耐久寿命の低寿命化の可能性があった。
特に、フィルムの膜厚が薄い場合や、フィルムの基材が樹脂製である場合などには、フィルムの強度が弱く、寄り力によってフィルム端部の破損が生じる恐れがあった。
そこで、本発明の目的は、フィルムに大きい寄り力が発生した場合においても、フィルムの端部破損を抑制できる画像加熱装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、
トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
可撓性を有する樹脂製の無端状のフィルムと、
前記フィルムの内周面に摺接するように配置されたニップ形成部材と、
前記ニップ形成部材と前記フィルムを挟んで前記ニップ部を形成する対向部材と、
前記フィルムと前記対向部材を圧接する加圧機構と、
前記フィルムと前記対向部材により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記加圧機構が前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記フィルムと前記対向部材の間にかかる力が小さい第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
前記フィルムの回転方向に関して前記ニップ部の上流側の直前に設けられ、回転する前記フィルムの端面と接触することで前記フィルムの長手方向の移動を規制する規制部と、前記回転方向に関して前記ニップ部の下流側の直後に設けられ、前記端面が前記規制部と接触するとき前記端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように設けられたテーパー部と、前記テーパー部と前記規制部を繋ぐ面と、を有する規制部材と、
を有することを特徴とする。
本発明によれば、フィルムに大きい寄り力が発生した場合においてもフィルムの端部破損を抑制できる。
実施例の定着装置のフィルム回転動作を説明する図(発明の構成が最もよく示されている図)である。 定着フランジの斜視模式図である。 定着フランジを説明する図である。 フィルム発生応力を説明する図である。 フィルム接触率を説明する図である。 フィルム接触率とフィルム発生応力との関係を説明する図である。 実施例の画像形成装置の構成模式図である。 ジャム処理の説明図である。 実施例の定着装置の外観斜視模式図である。 同装置の長手一端側(駆動側)の要部の斜視模式図である。 同装置の長手他端側(非駆動側)の要部の斜視模式図である。 同装置の要部の拡大横断面模式図である。 定着フィルムユニットの分解斜視模式図である。 定着装置の圧接時(加圧時)と加圧解除時の機構動作の説明図である。 定着装置の圧解除時制御のフローチャートである。 定着装置の圧解除時制御のフローチャートである。
《実施例1》
[画像形成装置]
図7は本実施例における画像形成装置Aの構成模式図であり、電子写真プロセスを用いたタンデム型のデジタルカラー複写機(以下、コピー機Aと記す)である。このコピー機Aは、トナー像を記録材(シート、用紙)Pに形成するエンジン部(装置本体)600と、自動原稿送装置(ADF)611を搭載している原稿読取部601と、コピー機Aを操作するための操作部700を有する。また、コピー機Aは、上記のエンジン部600、原稿読取部601、操作部700の動作制御をする制御部(エンジンコントローラ)800を有する。
エンジン部600において、記録材Pにトナー像を形成する画像形成部1は、Y(イエロ)色、M(マゼンタ)色、C(シアン)色、Bk(ブラック)色のトナー像を形成する4つの作像ユニットU(UY、UM、UC、UBk)を有する。また、画像形成部1は、この4つの作像ユニットUの上側と下側にそれぞれ中間転写ベルトユニット7とレーザースキャナユニット(露光装置)9を有し、レーザースキャナユニット9の下側に記録材カセット10を有する。
各作像ユニットUは、それぞれ、回転駆動される電子写真感光体ドラム2(以下、ドラム2と記す)と、このドラム2に作用する電子写真プロセス機器である、帯電器3、現像器4、一次転写ローラ5、ドラムクリーナ6を有する。なお、図の煩雑を避けるために作像ユニットUY以外の作像ユニットUM、YC、UBkにおけるこれらの機器に対する符号の記入は省略した。また、このようなタンデム型の画像形成部1の電子写真プロセスと作像動作は公知であるからその説明は割愛する。
各作像ユニットUのドラム2から回動する中間転写ベルト8(以下、ベルト8と記す)に対して各色のトナー像が所定に重畳されて一次転写される。これにより、ベルト8上にY色+M色+C色+Bk色の4色重畳のトナー像が形成される。一方、記録材カセット10から給送ローラ11の駆動により記録材Pが一枚分離給送されて上行搬送路12を通りレジストローラ対13に送り込まれる。或いは手差給送部21から給送ローラ22の駆動により記録材Pが一枚分離給送されて搬送路23、搬送ローラ対24、上行搬送路12を通りレジストローラ対13に送り込まれる。
レジストローラ対13は記録材Pの斜行を矯正するとともにベルト8上のトナー像と同期を取って記録材Pをベルト8と二次転写ローラ14との圧接部である二次転写ニップ部15に所定の制御タイミングにて送り込む。ベルト8上のカラートナー像は二次転写ローラ14によって記録材Pに対して4色一括して二次転写される。二次転写ニップ部15を通った記録材Pは定着前搬送路16を通り定着装置40に導入され、加熱および加圧されることでトナー像が記録材Pに定着される。
記録材Pの片面だけにトナー像を形成(印刷)する片面印刷モードの場合には、定着装置40の上向きの出口から上に搬送された記録材Pが排出ローラ対17の側に案内されて片面印刷物として排出トレイ18(以下、トレイ18と記す)に排出される。
記録材Pの両面にトナー像を形成する両面印刷モードの場合は、定着装置40を出た片面印刷済みの記録材Pが排出ローラ対17によりトレイ18に搬送される。そして、その記録材の後端部が定着装置40を出て反転ポイント19に達したとき、排出ローラ対17が逆転される。これによって記録材Pがトレイ18側からスイッチバック搬送されて両面搬送路20に導入される。
そして、記録材Pは両面搬送路20を通って搬送ローラ対24によりレジストローラ対13の手前側において上行搬送路12に対して表裏反転状態で再導入される。以後は、記録材Pは片面印刷モードの場合と同様の過程を経て他方面側にもトナー像が形成された両面印刷物としてトレイ18に排出される。
搬送路を搬送中の記録材Pの状態を検出する手段として、搬送路に複数の記録材センサを設けている。本実施例のコピー機Aにおいては、レジストローラ対13の下流の記録材検知をレジセンサS1が行う。また、定着装置40の下流の記録材検知を内排出センサS2が行う。また、排出ローラ対17の下流の記録材検知を排出センサS3が行う。
制御部800は、それらのセンサS1・S2・S3の検知信号に応じて選択的に次工程へ移行する。例えば、記録材Pが搬送路を搬送中にいずれかのセンサのオン時間がシークエンス上の規定時間より長い場合や、いずれかのセンサへの到達がシークエンス上の規定時間より遅れた場合に、制御部800は、搬送路のどこかで記録材Pが詰まったと判断する。即ち、記録材ジャムが発生したと判断する。そして、制御部800は、記録材詰まりの状態が進行しないように検知信号に基づいてコピー機Aの作像動作を緊急停止させる。
詰まった記録材Pを搬送路から除去(ジャム処理)できるように、エンジン部600には扉25がヒンジ26を回動中心として図8のように図において右側へ開き回動可能に設けられている。定着前搬送路16のガイド、二次転写ローラ14、レジストローラ対13の一方のローラ(図示右側)、両面搬送路20は、扉25の側に具備されている。従って、扉26が開かれることで、上行搬送路12から排出ローラ対17までの間の搬送路が開放される。これによって、定着装置40を含む搬送路中にジャムした記録材Pの除去を容易に行うことができる。
なお、手差給送部21は、不使用時は、扉25の外面に対して図7の2点鎖線示のように畳み込んで格納した状態にすることができる。使用時には図7の実線示のように扉25の外面から外方に所定の傾斜角度姿勢に展開した状態にすることができる。
[定着装置]
ここで、定着装置40に関して、正面(前面)とは記録材Pの入口側の面、背面(後面)とはその反対側の面、左右とは定着装置40を正面から見て左または右である。長手方向とは回転体の軸線方向又は母線方向、短手方向とは長手方向に直交方向である。上下とは重力方向において上又は下である。上流側と下流側は記録材搬送方向またはフィルム回転方向において上流側と下流側である。一端側と他端側は長手方向において一端側と他端側であり、本実施例においては左側を一端側(駆動側)とし、右側を他端側(非駆動側)としている。
図9は定着装置40の外観の斜視模式図であり、背面側と一端側(駆動側)を見ている。図10は同装置40の一端側(駆動側)の要部の斜視模式図、図11は同じく他端側(非駆動側)の斜視模式図である。図12は図9の(12)−(12)線矢視の断面模式図である。
この定着装置40はフィルム加熱方式の画像加熱装置であり、大別して、定着フィルム100を備えたフィルムユニット110、弾性加圧ローラ(対向部材、弾性ローラ)101、これらを収容した定着フレーム(装置筐体)115、により構成される。以下、フィルムユニット110を単にユニット110と記す。一対の回転体としての定着フィルム100と加圧ローラ101との協働によりニップ部(定着ニップ部)Nが形成される(図12)。ニップ部Nは未定着トナー像Tを担持している記録材Pを挟持搬送してトナー像を熱と圧力で定着する部分である。
図12に示すように、ユニット110は、円筒状(無端状)の定着フィルム100、ヒータ102、ヒータホルダ103、加圧ステー104、フランジ部材(定着フランジ)105(A、B)などによる組立体である。図13はこのユニット110の分解斜視模式図であり、加圧ローラ101も描いてある。
(1)定着フィルム
定着フィルム100(定着ベルト:以下、フィルム100と記す)は、可撓性・耐熱性を有する薄肉中空無端状の伝熱部材であり、自由状態においては自身の弾性によりほぼ円筒状を呈する。フィルム100は、熱容量を小さくしてクイックスタート性を向上させるために、肉厚を総厚150μm以下としたポリイミドフィルム、PEEKフィルム等の耐熱樹脂からなる。熱伝導率が高くなるように導電材を付与した樹脂層に重ねて、内径φ24mmの無端状に形成されている。
本実施例では、基層は厚み70μmのポリイミドを用いた。また、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミドアミド等に代表される耐熱性の高い樹脂製の部材を基層としたものでもよい。
尚、本実施例では、樹脂製の基層単層からなる定着フィルムを用いたが、定着フィルムの構成は、単層構造に限らない。樹脂製の基層を備える樹脂製の定着フィルムであればよく、例えば、基層の表面にフッ素樹脂の離型層が形成されてた定着フィルムを用いる構成としてもよい。離型層としては、例えば、厚さ10μmのPFAコートを用いることができる。PFA層は、離型性の高いシート又はコート層であることが好ましく、例えばフッ素樹脂層を用いることができる。また、例えば、基層と離型層の間にゴム層(弾性層)を設ける構成としてもよい。
(2)ヒータ
ヒータ102は通電により急峻に昇温する低熱容量の横長の板状発熱体であり、本実施例ではセラミックヒータである。このヒータ102は、細長薄板状の熱伝導が良好なAlN基板上(セラミック基板)にAg・Pdペーストを厚膜印刷し焼成することで発熱体(抵抗発熱体)を形成する。そして、発熱体の上に摺動絶縁部材として50〜60μm程度の厚さのガラスコーティング層が一体となって設けられたセラミックヒータを構成する。本実施例においては、厚み600μmのAlN基板上に発熱抵抗層を形成させている。
ヒータ102において、AlN基板を挟んで発熱体が設けられている側と反対側の基板上には、チップ状のサーミスタTH(図13)が設けられている。サーミスタTHはバネ等の加圧手段(不図示)により基板に所定の圧力で固定されている。
(3)ヒータホルダ
ヒータホルダ103(保持部材:以下、ホルダ103と記す)は、ヒータ102を固定支持させた部材である。ホルダ103はフィルム100の長手方向(幅方向)に沿って長い耐熱性樹脂等の断熱性部材である。省エネルギーの観点から加圧ステー104への熱伝導の少ない材料を用いるのが望ましく、例えば、耐熱ガラスや、ポリカーボネート、液晶ポリマー等の耐熱性樹脂が用いられる。ヒータ102はホルダ102の外面にホルダ長手に沿って形成されている溝部には嵌め込まれて保持されている。
(4)加圧ステー
加圧ステー104(以下、ステー104と記す)は、フィルム100の長手方向に沿って長く、加圧ローラ101からの反力を受ける剛性部材であり、高い圧力を掛けられても撓みにくい材質であることが望ましい。本実施例においては横断面コの字形のSUS304の型材を用いている。ステー104は、ホルダ103の内側に配設されてホルダ103を支持する。
(5)フランジ部材
フィルム100は、上記のヒータ102、ホルダ103、ステー104の組立体に対してルーズに外嵌(外挿)されている。ステー104の両端部104aはそれぞれフィルム100の両端部の開口部から外方に突出している。そのステー104の両端部104aに対してそれぞれ一端側と他端側のフランジ部材(定着フランジ)105A・105Bが嵌着されている。フィルム100はその嵌着されたフランジ部材105A・105Bの対向する第1の規制面105a・105a間に位置している。
フランジ部材105A・105Bはユニット110におけるフィルム100の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材であり、PPS、液晶ポリマー、フェノール樹脂等の耐熱樹脂のモールド形成品である。フランジ部材105A・105Bは、それぞれ、第1の規制面105a、第2の規制面としての傾斜部105b、内周規制面105c、被押圧部(加圧受部)105d、を有する。このフランジ部材105A・105Bの構成については後記の(11)項で詳述する。
(6)加圧ローラ
加圧ローラ101は、鉄、アルミ等の金属製の円柱状芯金101aを芯材とし、該芯金の外周側にスポンジやシリコーンゴムなど柔軟なゴム材料の弾性層101bと、表層には離型層101cとしてのPFA層を備えている弾性ローラである。
本実施例では、芯金101aの表面をブラスト等の表面粗し処理を行った後、洗浄を行い、次いで芯金101aを筒型に挿入し、液状のシリコーンゴムを型内に注入し加熱硬化させて弾性層101bを形成している。この時、弾性層101bの表面に離型層101cとしてPFAチューブ等の樹脂チューブ層を形成するために、型内に予め内面にプライマーを塗布したチューブを挿入しておく。これにより、弾性層101bとしてのゴムの加熱硬化と同時にチューブ101cとゴム層101bの接着を行う。このようにして成型された加圧ローラ101は脱型処理した後、2次加硫を行う。
本実施例では、加圧ローラ101の芯金101aの径はφ15mm、弾性層101bの肉厚は5mmでアスカー硬度64°のシリコーンゴム、離型層101cのPFAチューブ厚みは50μmとし、外径約φ25mmの加圧ローラ101とした。
加圧ローラ101は定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116Bの間において、芯金101aの一端側と他端側がそれぞれ軸受114を介して回転可能に支持されている。
ユニット110は側板116A・116Bとの間において、加圧ローラ101に対してヒータ102の側を対向させて、加圧ローラ101に平行に配列されている。ユニット110におけるフランジ部材105A・105Bはそれぞれの被押圧部105dが側板116A・116Bに対称に形成されたガイド穴117に加圧ローラ101の方向へスライド移動可能に嵌着されている。
そして、フランジ部材105A・105Bは、それぞれ、被押圧部105dにおいて後述する加圧機構118A・118Bにより加圧ローラ101に向かう方向へ所定の加圧力を受ける。本実施例では加圧力を、両側それぞれで75N、総加圧力150Nとした。
その加圧力により、ユニット110のフランジ部材105A・105B、ステー104、ホルダ103、ヒータ102の全体が加圧ローラ101の方向に加圧される。そのため、ホルダ103とヒータ102はフィルム100を介して加圧ローラ101に対して弾性層101bの弾性に抗して所定の加圧力で押圧されて、フィルム100と加圧ローラ101との間に記録材搬送方向Xに関して所定幅のニップ部Nが形成される。
本実施例においては、ヒータ102がフィルムの内面に摺接するように配置され、加圧ローラ101とフィルム100を挟んでニップ部Nを形成するニップ形成部材として機能している。もしくは、ヒータ102およびヒータを保持している入りホルダ103の少なくとも一部がフィルムの内面に摺接するように配置され、加圧ローラ101とフィルム100を挟んでニップ部Nを形成するニップ形成部材として機能している。
(7)定着動作
加圧ローラ101の芯金101aの一端側には同心一体に駆動ギアG1が配設されている。このギアG1に制御部800で制御される定着モータ(駆動源)92の駆動力が定着駆動部90の駆動伝達機構部を介して伝達される。これにより、加圧ローラ101が駆動回転体として図12において矢印R101の時計方向に所定速度で回転駆動される。加圧ローラ101が回転駆動されることで、ニップ部Nにおいてフィルム100に加圧ローラ101との摩擦力で回転トルクが作用する。加圧ローラ101は、フィルム100を回転させる回転体として機能する。フィルム100は、加圧ローラ101に従動回転する。
これにより、フィルム100はその内面がニップ部Nにおいてヒータ102とホルダ103の一部に密着して摺動(摺接)しながら、ヒータ102・ホルダ103・ステー104の外回りを図12において矢印R100の反時計方向に従動回転する。フィルム100の回転周速度は加圧ローラ101の回転周速度とほぼ対応している。フィルム100とヒータ102およびヒータホルダ103の摺動面には摩擦力を低減する目的であらかじめ潤滑剤(シリコンオイル等:不図示)が塗布されている。
また、制御部800は給電部(不図示)からヒータ102に対する通電を開始する。給電部からヒータ102への給電経路は図には省略したけれども、給電部とヒータ102とを電気的に接続させた配線とコネクタを介してなされる。この通電によりヒータ102は急速に昇温する。 サーミスタTHはヒータ102の温度に応じた信号を制御部800に出力する。制御部800はサーミスタTHで検知されるヒータ温度に基づいてヒータ温度が所定の目標設定温度に昇温して温調されるように給電部からヒータ102への供給電力を制御する。
上記の定着装置状態において、画像形成部1から未定着トナー像Tが形成された記録材Pが定着装置40に導入され、ニップ部Nで挟持搬送される。記録材Pはニップ部Nを挟持搬送される過程でヒータ102の熱がフィルム100を介して付与される。未定着トナー画像Tはヒータ102の熱によって溶融され、ニップ部Nにかかっている圧力によって用紙Pに定着される。
(8)加圧機構
定着フレーム115の一端側と他端側の側板116A・116Bの外側にはそれぞれ一端側と他端側の加圧機構118A・118Bが配設されている。この両加圧機構118A・118Bは対称構成の同一構造であるから、図10の一端側の加圧機構118Aを代表して説明する。
加圧機構118Aは加圧レバー112(以下、レバー112と記す)と加圧バネ113(以下、バネ113と記す)を有する。レバー112は基部側が側板116Aに対して軸部111を中心に揺動可能に取り付けられている。レバー112は軸部111からフランジ部材105Aの被押圧部105dの位置を経由して軸部111側とは反対側に延びている。バネ113はレバー112をフランジ部材105Aの被押圧部105dに当接させて加圧する方向に軸部111を中心に回動付勢する弾性部材である。
本実施例においては、被押圧部105dを中にして軸部111側とは反対側のレバー部分に透穴(不図示)を設けてある。そして、この透穴に長い加圧調整ネジ132(以下、ネジ132と記す)を差し込み、ネジ先端部を側板116A側のネジ穴133に螺合させてある。このネジ132の頭部(座面)132aとレバー112との間のネジ部にコイル状のバネ113を外嵌させて縮設させてある。従って、レバー112は自由状態においてはバネ113の圧縮反力によりフランジ部材105Aの被押圧部105dに当接して加圧力を与える。
ネジ132を締めることによりネジ132の頭部132aがバネ113のバネ長を縮め、レバー112に付加されるバネ荷重を大きくすることができる。レバー112は側板116Aに対して回動自在に支持されているのでバネ113の圧縮反力によって軸部111まわりに回動モーメントが発生して、フランジ部材105Aが加圧ローラ201方向へ所定の加圧力で押される。
以上、一端側の加圧機構118Aを説明したが、図11の他端側の加圧機構118Bもこの一端側の加圧機構118Aと同様の機構構成である。
(9)加圧解除機構
一端側と他端側の加圧機構118A・118Bによる加圧力の解除は加圧解除機構119によりなされる。本実施例において、加圧解除機構119は、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bのそれぞれのレバー112を揺動させるための一端側と他端側のカム120を有する。
この2つのカム120は所定の偏心量を持った同一形状であり、側板116A・116B間に軸受131・131を介して回転可能に支持されて配設されたカム軸123の一端部と他端部とに同位相で固定されており、カム軸123と一体に回転する。一端側と他端側のカム120は、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bのレバー112の先端部側に対応位置している。
カム軸123の一端部側には駆動ギアG2(図9)が同心一体に固定して配設されている。このギアG2に制御部800で制御される定着モータ92の駆動力がカム駆動部91の駆動伝達機構部を介して伝達される。
ここで、図9の駆動部における定着駆動部90の内部、及びカム駆動部91の内部にはワンウェイクラッチ(不図示)が取り付けられている。そのため、定着モータ92がY方向に回転すると、加圧ローラ101に駆動が伝達され、カムギア121には駆動が伝達されない。逆に、定着モータ92がV方向に回転すると、カムギア121に駆動が伝達され、加圧ローラ101には駆動が伝達されない。
通常の画像形成時は、定着モータ92をY方向に回転させて加圧ローラ101に駆動伝達することで、記録材Pを定着搬送させる。また、圧接動作および加圧解除動作を行う際は、定着モータ92をV方向に回転させてカムギア121に駆動伝達することで、カム120を回転動作させる。
図14の(a)はフィルム100と加圧ローラ101が圧接して両者間に所定幅のニップ部Nが形成されている加圧状態時を表している。同図の(b)は加圧解除状態時を示している。なお、図14は他端側の加圧機構118Bと加圧解除機構119の他端側のカム120の状態を示している。一端側の加圧機構118Aと加圧解除機構119の一端側のカム120の加圧状態時と加圧解除状態時も同様の機構状態となる。
加圧状態時においては、加圧解除機構119の一端側と他端側のカム120が、それぞれ、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bのレバー112に対して最小隆起部が対向した、レバー112に非接触の回転角姿勢とされている。そのため、レバー112は自由状態にあり、一端側と他端側のフランジ部材105A・105Bがそれぞれ一端側と他端側の加圧機構118A・118Bのバネ113とレバー112により加圧される。これにより、フィルム100と加圧ローラ101が圧接して両者間に所定幅のニップ部Nが形成されている状態(第1の位置)に保持される。
加圧状態時から加圧解除状態時への機構動作は次のとおりである。加圧状態時において、ギアG2に定着モータ92の駆動力がカム駆動部91の駆動伝達機構部を介して伝達されてカム軸123が回転され、一端側と他端側のカム120がそれぞれ同じ位相で回転される。そして、一端側と他端側のレバー112に対して最大隆起部が対向した回転角姿勢とされる。
そうすると、一端側と他端側のレバー112がそれぞれカム120により一端側と他端側のフランジ部材105A・105Bの被押圧部105cから離間する方向にバネ113・113のバネ力に抗して押し上げられる。これにより、フィルム100と加圧ローラ101の加圧が解除される(第2の位置)。
(10)加圧解除制御と加圧制御
加圧解除動作はニップ部Nで記録材Pが搬送されている時に記録材Pがジャムを起こした場合にジャム記録材の除去操作性を上げる為になされる。また、装置駆動がなされないままの所定時間以上の圧接状態でフィルム100や加圧ローラ101に圧接痕が付かないようにフィルム100と加圧ローラ101の加圧解除させている。
カム120の回転動作の中で、圧接位置、加圧解除位置を検知する手段としてカム120の支持軸であるカム軸123の同軸上にカムギア121と一体化したセンサフラグ121を設けている。センサフラグ121はカム120の回転と同期回転し、その回転方向位置を接離センサ122で検出している。接離センサ122は赤外線をセンサ内で透過させており、センサフラグ121がその赤外線を遮光ないしは透過のどちらか一方をすることにより信号を発信する。
圧接状態時から加圧解除状態時への機構動作を図15の加圧解除動作の制御フロー図を用いて説明する。制御部800の加圧解除命令信号(S01)に基づいて定着駆動部90の定着モータ92が停止される。制御部800はその停止後に、定着モータ92をCCW方向であるモータ反転方向V(図9)に回転駆動させる(S02)。これにより、カム駆動部91の駆動経路の駆動伝達によりカム120とカムギア121と一体化したセンサフラグ121aがW方向に回転する。
回転動作前に接離センサ122が透過状態であり、回転中は透過状態を維持しつつ、センサフラグ121が接離センサ122の赤外線照射域を遮って接離センサ122が遮光状態となると(S03)、カム120が加圧解除完了位置となる。この時の接離センサ122の出力信号の遷移により加圧解除状態と検知して定着モータ92が停止される(S04)ことで、加圧解除が完了する(S05)。
なお、本実施例においては、フィルム100と加圧ローラ101を離間するまで加圧解除している(図14の(b))。しかし、ジャムした記録材の除去操作性を上げる、フィルム100や加圧ローラ101に圧接痕の回避等の目的を達成できるのであれば、フィルム100と加圧ローラ101を離間せず、加圧力を低減するのみでも構わない。本実施例の構成であれば、加圧解除により総加圧力を20N程度まで低減すれば、上記目的を達成できる。
従って、本実施例において加圧解除には、フィルム100と加圧ローラ101を離間するまで加圧解除する形態と、離間させずに加圧力を所定に低減する形態と、の2つの形態が包含される。
加圧力を所定に低減する形態においては、加圧解除機構(移動機構)119は加圧機構118を次のように移動させる。即ち、フィルム100と加圧ローラ101によりニップ部Nが形成される第1の位置と、加圧機構が第1の位置に位置する場合よりも加圧機構によりフィルムと加圧ローラの間にかかる力が小さい第2の位置と、を加圧機構が取り得る。
制御部800からの加圧解除命令信号は、各記録材検知センサがジャムを検知した場合や、扉25が開いた場合(図8)や、コピー機Aが低電力モードに移行する時、等により信号出力される。
また、逆に、加圧解除状態時から加圧状態時への圧接動作を図16の加圧動作の制御フロー図を用いて説明する。制御部800の圧接命令信号(S11)により定着装置40を定着動作可能状態に復帰する為に、フィルム100と加圧ローラ101の圧接動作を開始する。まず、制御部800が定着モータ92をV方向(図9)に回転駆動させる(S12)。これにより、カム駆動部92の駆動経路の駆動伝達によりカム120とカムギア121と一体化したセンサフラグ121aがW方向に回転する。
加圧解除時はセンサフラグ121aが遮光状態であり、回転中は遮光状態を維持しつつ、加圧解除完了位置まで回転するとセンサフラグ121aが接離センサ122の赤外線照射域を抜けて接離センサ122が透過状態となる(S13)。この時の接離センサ122の出力信号の遷移により定着ニップ部Nが圧接状態と検知して定着モータ92が停止される(S14)ことで、圧接が完了する(S15)。
制御部800からの圧接命令信号は、コピー機Aが画像形成モードに移行しつつ、画像形成を行う状態となった時に信号出力される。画像形成を行う状態とは、コピーボタンが押された時や、PC(パソコン)等による外部機器から画像形成信号が入力された、等の状態である。
このように、定着モータ92、カム駆動部91、カム120等が、圧接状態となる位置と、且つ解除状態となる位置と、に加圧機構118A・118Bを動かすことによって、定着装置40は、圧接状態と、加圧解除状態と、を取ることができる。即ち、定着モータ92、カム駆動部91、カム120等は、加圧機構118A・118Bを動かす移動機構として機能する。
(11)フランジ部材の詳細説明
次に、本実施例の特徴であるフランジ部材(定着フランジ)105(A・B)の構成について詳述する。図2は一端側のフランジ部材105Aの外観斜視模式図であり、内面側を見ている(フランジ部材105Aのフィルム100側から見た正面図)。他端側のフランジ部材105Bは一端側のフランジ部材105Aと鏡面対称の構成であるから、以下は一端側のフランジ部材105Aを代表して説明する。
フランジ部材105A(B)は、前記のように、ユニット110におけるフィルム100の長手方向移動および周方向の形状を規制する規制部材である。フランジ部材105A(B)は、第1の規制面105a、第2の規制面としての傾斜部105b、内周規制面105c、被押圧部105d、を有する。
第1の規制面105aは回転するフィルム100の端面(コバ面)101aと接触することでフィルム100の長手方向(スラスト方向)への移動を規制する面であり、フィルム100の外形形状より大きい外形形状をしている。即ち、第1の規制面105aはフィルム100の端部の端面100aに対向しており、フィルム100が長手方向に動いた場合に移動(寄り)を規制する役割を果たし、フィルム100が長手方向の所定の位置にとどまるようにしている。
第2の規制面(テーパー部)としての傾斜部105bは第1の規制面105aと連続した規制面である。傾斜部105bは、フィルム100の回転方向に関してニップ部Nの下流側の直後に設けられている。傾斜部105bは、回転するフィルム100の端面100aが第1の規制面105aに接触するとき、フィルム100の回転方向に関してニップ部Nの下流側の直後から端面100aとの間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなる。即ち、徐々に小さくなるように、テーパー形状になっている。傾斜部105bは、第1の規制面105aに繋がっている。
尚、傾斜部105bは、必ずしも、徐々にフィルム100の端面100aとの間隔が変わる形状、つまり、直線形状でなくても良い。例えば、傾斜部105bは、公差の範囲内において、段階的にフィルム100の端面100aとの間隔が変わる形状であっても良い。また、傾斜部105bは、公差の範囲内において、一部、曲面形状となる部位を持つ形状であっても良い。このように、本例では、テーパー形状、或いは、テーパー部と称しても、上述のような形態を含んでいるものとする。
内周規制面105cはフィルム100の端部の内周面を内側から支持するガイド面であり、フランジ部材105A(B)の内面側に円弧状の凸縁部として配設されている。被押圧部105dはフランジ部材105A(B)の外面側に設けられており、前述したように加圧機構118A(B)による加圧力を受ける部分である。
図3の点線部は定着装置40の圧接時の断面図にフィルム回転軌道を描いたものである。ニップ部Nにはニップ形成部材としてのヒータ102およびホルダ103が配置される為、フランジ部材105A(B)のニップ部Nに対応する領域には第1の規制面105a、傾斜部105b、内周規制面105cが設けられていない。その為、ニップ部Nではフィルム100の端部が規制されず、フリーな状態となる。
次に、図1を用いて、ニップ部Nをフィルム100が通過する際の様子を説明する。図1の(a)はフランジ部材105Aのフィルム回転軌道を示す斜視図であり、(b)は(a)のニップ部N側(矢印Z側)から見た図である。
回転するフィルム100は様々な要因により寄り力が発生し、長手方向の一端側と他端側のどちらか一方に寄る傾向がある。様々な要因とはフィルム100や加圧ローラ101のアライメントが長手方向の一端側と他端側とでずれている場合がある。また、一端側と他端側の加圧機構118A・118Bにおける各バネ113のバランスが良くない場合がある。また、フィルム100や加圧ローラ101の長手方向の一端側と他端側で外径差がある場合がある。また、ニップ部Nにおける記録材Pの通過位置が長手方向の一端側と他端側でずれている場合などである。
こうした場合、回転するフィルム100は加圧ローラ101による搬送力がローラ長手において強い方に寄る傾向にある。
図1の(b)にあるようにフィルム100に寄り力が働いた状態でフィルム100の端部が第1の規制面105aに当接すると、第1の規制面105aの無いニップ部Nでフィルム100の端部がわずかに変形する。このようにフィルム100の端部がわずかに変形した状態で、フィルム回転方向に関して第1の規制面105aのニップ部下流側で再度規制される際に角部に応力が集中し、フィルム100の端部に折れや亀裂などが発生する可能性がある。
そこで、上記のように、第1の規制面105aと連続した第2の規制面としての傾斜部105bを設けている。即ち、傾斜部105bは、回転するフィルム100の端面100aがフィルム回転方向に関してニップ部Nの下流側の直後から徐々に規制されるように端面100aとの間隔がフィルム回転方向R100において徐々に小さくなって第1の規制面105aに連なる。この傾斜部105bを設けることで、フィルム100の端部を再規制する時にかかる応力が低減するようにしている。
また、後述するが、回転するフィルム100の端面と第1の規制面105aが当接する長さをできる限り長くすることで、フィルム100端部への応力の集中をさらに抑制することができる。その為、フィルム回転方向R100に関してニップ部Nの上流側は、ニップ部直前までフィルム100の端部を第1の規制面105aで規制しており、上記下流側のような傾斜面105bを設けていない。
すなわち、第1の規制面105aに対して垂直にフィルム100を当接させるとき、フィルム回転方向R100に関してニップ部Nの上流側のニップ部直前の領域(規制部)Hでは、フィルム100の端面100aが第1の規制面105aに接している。一方、ニップ部Nの下流側のニップ部直後の傾斜部105bでは、端面100aが接していない。
より詳細に説明すると、次の通りである。第1の規制面105aのうち、ニップ部Nの上流側におけるニップ部直前の部分を領域H、それ以外の部分を領域Iとする。第1の規制面105aの領域Iは、傾斜部105bと、第1の規制面105aの領域Hを繋いでいる。回転するフィルム100の端面100aが第1の規制面105aの領域(規制部)Iと当接しているとき、フィルム100の端面100aは第1の規制面105aの領域Hとも当接している。
これにより、第1の規制面105aは、ニップ部Nの上流側において、ニップ部直前までフィルム100の端面100aと当接し、フィルム100端部への応力の集中を抑制している。
一方、フィルム100の端面100aが第1の規制面105aの領域Iと当接しているとき、ニップ部Nの下流側の直後に位置する傾斜部105bは、フィルム100の端面100aが規制部材105に当接しない。傾斜部105bは、端面100aとの間隙を徐々に小さくしながら、傾斜部105bと繋がる第1の規制面105aの領域Iへと、フィルム100をガイドする。
これにより、回転するフィルム100がニップ部Nを抜けて第1の規制面105aに当接する際に、規制部材105に引っかかることなくスムーズに第1の規制面105aに導入される。フィルム100の回転軌道を安定させることができる。
尚、第1の規制面105aは、フィルム100の端面100aと実質的に平行に位置するために、平面であることが好ましい。しかしながら、公差の範囲内において、一部、曲面形状となる部位を持つ形状であってもよい。
ここで、領域Hは、定着装置40に組付けられている状態において、第1の規制面105aのうち、図3に示す記録材Pの搬送方向に関し線α―βよりも上流側、且つ、線γ―δよりも加圧ローラ101側に位置する領域である。点αは、フィルム100の長手方向からみたときの加圧ローラ101の回転軸の位置を示しており、点βは、フィルム100の長手方向からみたときのニップ部Nの中心を示している。線α―βは、点αと点βを通る線である。また、線α―βと直交する方向をx軸方向とする。
点γ及び点δは、内面規制部105cの外周面上の点であり、x軸方向における内面規制部105cの幅(x軸方向における点γと点δの間の距離)が最も大きくなるような点である。線γ―δは、点γと点δを通る線である。
なお、本実施例では前述した加圧解除構成によりジャム処理時に確実に加圧が解除されるような構成になっている為、記録材を引き抜く際に大きな寄り力がフィルム100に発生することは無い。よって、ニップ部Nにおける記録材Pを挟持搬送時のフィルム100の回転方向下流側のみに第2の規制面としての傾斜面105bを設ければ良い。
本実施例におけるフィルム発生応力とフィルム接触率、及びフィルム破損枚数とフィルム接触率について、図1、図4〜図6を用いて説明する。なお、以下においては、フィルム100の一端側の端部とこれに対応する一端側のフランジ部材105Aにおけるフィルム発生応力とフィルム接触率等を代表して説明する。フィルム100の他端側の端部とこれに対応する他端側のフランジ部材105Bについても同様である。
図4にて、回転するフィルム100の端部に発生するフィルム発生応力について説明する。点線部は回転するフィルム100の端部とフランジ部材105Aの第1の規制面105aとの当接箇所を示しており、当接箇所(点線部)の合計長さをフィルム接触長さとしている。本実施例では、図4のように、定着フランジ105の内周規制面105cに沿って仮想線を作成し、第1の規制面105aの領域内の仮想線(点線部)の長さDをフィルム接触長さと規定している。本実施例のフィルム接触長さDは53mmである。
すなわち、第2の傾斜面105bの領域が小さいほど、フィルム接触長さDが長くなることが分かる。また、フランジ105Aにかかるフィルム寄り力は、フランジ105Aの第1の規制面105aの一部に圧力を検知するロードセルを装着し測定している。
フィルム発生応力は、上述した要因により発生するフィルム寄り力(N)/フィルム接触面積(mm2)で表される。ここで、フィルム接触面積(mm2)は、フィルム接触長さD(mm)×フィルム厚みt(mm)で表される。本実施例におけるフィルム厚みt:0.07mmである。従って、本実施例におけるフィルム接触面積は、フィルム接触長さD:53mm×フィルム厚みt:0.07mm=フィルム接触面積3.71mm2である。
図5にて、本実施例におけるフィルム接触率Fについて説明する。(a)は本実施例のフランジ部材105A、(b)は比較例のフランジ205Aを示している。フィルム接触率F(%)は、[フィルム接触長さD(mm)/フィルム内周長E(mm)×100」(D/E×100)で表される。
本実施例におけるフィルム接触長さDは前記のように53mmであり、フィルム内周長Eは75.4mmである。従って、図5の(a)に示される本実施例のフランジ部材105Aのフィルム接触率Fは70%(=フィルム接触長さD:53mm/フィルム内周長E:75.4mm×100)である。
図5の(b)に示される比較例のフランジ205Aは、フィルム回転方向に関してニップ部Nの上流側と下流側の両方に第2の規制面としての傾斜面205b・205bが形成されており、フィルム接触長さDは34mmである。フィルム100は本実施例と同じである。従って、比較例のフランジ205Aのフィルム接触率Fは45%(=フィルム接触長さD:34mm/フィルム内周長E:75.4mm×100)であり、本実施例のフランジ105Aのフィルム接触率F:70%と比較し小さい。
図6は、フィルム発生応力とフィルム接触率の関係を表した図である。図6におけるフィルム発生応力(=フィルム寄り力/フィルム接触面積)は、フィルム寄り力が最も大きくなる条件で測定された寄り力より算出している。
また、本実施例では記録材の給送積算枚数(耐久)による定着装置40の設定寿命10万枚に対し安全率1.5倍をかけた15万枚を耐久の目標枚数としている。そこで図6では、耐久15万枚でフィルム100が破損に至るようなフィルム発生応力を1と設定している。
フィルム発生応力の大きさとフィルム破損に至る枚数(耐久枚数)の関係であるが、一般的にフィルム100の端部に繰り返しかかるフィルム発生応力の値が小さくなるにつれ、フィルム破損に至る耐久枚数が増える。また、フィルム100の端部に繰り返しかかるフィルム発生応力が大きくなるにつれ、フィルム破損に至る耐久枚数は減る。
図6に示すように、フィルム接触率が増えるにつれて、フィルム発生応力が減少することが分かる。また、フィルム接触率が60%を超えるとフィルム発生応力が0.96と1以下になり、フィルム破損に至る耐久枚数が15万枚を超え、定着装置40の耐久目標枚数を満足することが可能となる。実際、フィルム接触率が60%のフランジ105Aを用い耐久を行った結果、フィルム破損に至る耐久枚数が17万枚となり、定着装置40の耐久目標枚数15万枚を満足することができた。
本実施例のフランジ105Aのフィルム接触率は図5の(a)で示すように70%であるため、フィルム発生応力が0.82と1以下になる。本実施例の構成で耐久を行った結果、フィルム破損に至る耐久枚数が33万枚であった。よって本実施例の構成は、耐久目標枚数15万枚を満足することができた。
比較例として示したフランジ205Aのフィルム接触率は図15の(b)で示したように45%であるため、フィルム発生応力が1.28と1以上となる。比較例の構成で耐久を行った結果、フィルム破損に至る耐久枚数が2万枚であった。すなわち比較例の構成は、耐久目標枚数15万枚を満足することが出来なかった。
従って、本実施例のように、ジャム処理時にニップ部Nの圧を解除する加圧解除機構を備える。フランジ部材105は、回転するフィルム100の端面100aと接触することでフィルムの長手方向の移動を規制する第1の規制面105aと、第1の規制面105aと連続した第2の規制面(傾斜面)105bを有する。第2の規制面105bは、回転するフィルム100の端面100aがフィルム回転方向R100に関してニップ部Nの下流側の直後から徐々に規制されるように端面100aとの間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなって第1の規制面105aに連なる。
この特徴構成により、フィルム100に大きな寄り力が発生した場合においても、フィルム100の端部破損を抑制することができる。また、フィルム接触率を60%以上にし、フィルム発生応力を低減することで、フィルム100に大きな寄り力が発生した場合においても、定着フィルムの端部破損を抑制することができる。
特に、フィルム100が樹脂製である場合、金属製の層を備えるフィルムと比較して、強度が弱いので、寄り力によってフィルム100の端部に折れや亀裂が発生する恐れが高い。よって、樹脂製のフィルム100では、本発明を適用することで大きな効果を得ることができる。
[その他の事項]
(1)本発明が実施例の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、実施例の形態の中で示唆した以外にも、実施例の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また構成部材の数、位置、形状等は実施例の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
(2)実施例では、ジャム処理時の圧解除構成として、制御部800からの加圧解除命令信号に基づき、定着モータ92をV方向に回転させカムギア121に駆動伝達することでカム120を回転動作させて圧解除する構成としている。これに限られず、例えば、ユーザのジャム処理動作(例えばユーザが扉を開く動作)と連動してカムギア121に駆動伝達することでカム120を回転動作させて圧解除する構成であってもよい。
(3)また、実施例では、熱源として、フィルム100の内周面と接触してフィルム100を加熱する加熱部材(ヒータ)102を用いた。フィルム100の加熱構成はこれに限られない。例えば、フィルム100に内包されたハロゲンヒータでフィルム100の内周面と、フィルム100の内周面と接触するニップ形成部材を加熱する、又は、直接フィルム100内面を加熱する構成にすることもできる。フィルム100を電磁誘導加熱する構成にすることもできる。フィルム100に通電発熱層を具備させることもできる。内部加熱に限らず、外部加熱する加熱構成にすることもできる。
従って、フィルム100の内周面に摺接するように配置され、対向部材である加圧ローラ101とフィルム100を挟んでニップ部Nを形成するニップ形成部材は実施例のヒータ102以外の部材であってもよい。
(4)実施例の定着装置40においては、フィルム100の一端側と他端側の両端部にフランジ部材(規制部材)105(A・B)を配設している。しかし、フィルム100の寄り方向が専らに一方向となるように装置構成されていれば、フランジ部材105はそのフィルム寄り移動側の1つにすることもできる。
(5)対向部材である加圧ローラ101を回転可能な無端ベルト体の形態にすることもできる。フィルム100を複数の内部部材間に懸回張設して駆動部材にて回転駆動する駆動回転体とし、対向部材である加圧ローラ101又は加圧ベルトをフィルム100の回転に従動回転させる定着装置構成にすることもできる。
(6)ニップ部Nを形成するためのフィルムユニット110と加圧ローラ101の加圧構成は、加圧ローラ101をフィルムユニット110に対して加圧する装置構成にすることもできる。フィルムユニット110と加圧ローラ101の両方を互いに加圧する装置構成にすることもできる。即ち、加圧機構はフィルムユニット110と加圧ローラ101の少なくとも一方を他方に向けて加圧する構成であればよい。
(7)本発明の画像加熱装置40は実施例のように記録材Pに担持された未定着トナー像Tを加熱加圧して固着画像として加熱定着する定着装置としての使用に限定されない。記録材Pに一旦定着された或いは仮定着された画像(定着済み画像又は半定着画像)を加熱加圧して光沢度を向上させるなどの画像の表面性を調整する加熱処理装置としても有効である。
(8)定着装置(画像加熱装置)40は、画像形成装置Aの内部に固設されているものに限らず、ユニット化されて画像形成装置Aの外部へ取り外し交換できるものであっても良い。この場合、制御部800を含めて取り外し交換されるものでも良いし、制御部800を除いて取り外し交換されるものでも良い。また、定着装置40は、画像形成装置Aとは独立して、定着装置単独で用いられるものであっても良い。
(9)画像形成装置Aの画像形成部1は電子写真方式に限られない。静電記録方式や磁気記録方式の画像形成部であってもよい。また、転写方式に限られず、記録材Pに対して直接方式で未定着画像を形成する構成のものであってもよい。
40・・定着装置(画像加熱装置)、110・・フィルムユニット、100・・フィルム、100a・・フィルムの端面、102・・ヒータ(ニップ形成部材)、103・・ヒータホルダ、104・・加圧ステー104、105(A、B)・・フランジ部材(定着フランジ:規制部材)、105a・・第1の規制面、105b・・第2の規制面(傾斜面)、105c・・内周規制面、105d・・被押圧部、101・・加圧ローラ(対向部材)、118(A、B)・・加圧機構、119・・加圧解除機構、N・・ニップ部、P・・記録材、T・・トナー像

Claims (24)

  1. トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    可撓性を有する樹脂製の無端状のフィルムと、
    前記フィルムの内周面に摺接するように配置されたニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材と前記フィルムを挟んで前記ニップ部を形成する対向部材と、
    前記フィルムと前記対向部材を圧接する加圧機構と、
    前記フィルムと前記対向部材により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記加圧機構が前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記フィルムと前記対向部材の間にかかる力が小さい第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
    前記フィルムの回転方向に関して前記ニップ部の上流側の直前に設けられ、回転する前記フィルムの端面と接触することで前記フィルムの長手方向の移動を規制する規制部と、前記回転方向に関して前記ニップ部の下流側の直後に設けられ、前記端面が前記規制部と接触するとき前記端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように設けられたテーパー部と、前記テーパー部と前記規制部を繋ぐ面と、を有する規制部材と、を有する
    ことを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記端面が前記規制部に接触するときの前記規制部材と前記端面が接触する長さをDとし、前記フィルムの内周長をEとし、D/E×100をフィルム接触率F(%)としたとき、フィルム接触率Fが60%以上であることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記規制部材は、更に、前記フィルムの端部の内周面を内側から支持する内周規制面を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記規制部材は前記フィルムの両端部に配設されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  5. 前記ニップ形成部材が前記フィルムを加熱するヒータもしくは前記ヒータおよび当該ヒータを保持している保持部材の少なくとも一部であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  6. 前記ヒータがセラミック基板と当該基板に設けられた抵抗発熱体を有するセラミックヒータであることを特徴とする請求項5に記載の画像加熱装置。
  7. 前記対向部材が駆動回転体であることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  8. 前記対向部材が弾性ローラであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  9. 前記移動機構は、前記ニップ部にてジャムが発生した場合に、前記加圧機構を前記第2の位置に位置させることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  10. トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    可撓性を有する樹脂製の無端状のフィルムと、
    前記フィルムの内周面に摺接するように配置されたニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材と前記フィルムを挟んで前記ニップ部を形成する対向部材と、
    前記フィルムと前記対向部材を圧接する加圧機構と、
    前記フィルムと前記対向部材により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記フィルムと前記対向部材が離間する第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
    前記フィルムの回転方向に関して前記ニップ部の上流側の直前に設けられ、回転する前記フィルムの端面と接触することで前記フィルムの長手方向の移動を規制する規制部と、前記回転方向に関して前記ニップ部の下流側の直後に設けられ、前記端面が前記規制部と接触するとき前記端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように設けられたテーパー部と、前記テーパー部と前記規制部を繋ぐ面と、を有する規制部材と、を有する
    ことを特徴とする画像加熱装置。
  11. 前記端面が前記規制部に接触するときの前記規制部材と前記端面が接触する長さをDとし、前記フィルムの内周長をEとし、D/E×100をフィルム接触率F(%)としたとき、フィルム接触率Fが60%以上であることを特徴とする請求項10に記載の画像加熱装置。
  12. 前記規制部材は、更に、前記フィルムの端部の内周面を内側から支持する内周規制面を有することを特徴とする請求項10または11に記載の画像加熱装置。
  13. 前記規制部材は前記フィルムの両端部に配設されていることを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  14. 前記ニップ形成部材が前記フィルムを加熱するヒータもしくは前記ヒータおよび当該ヒータを保持している保持部材の少なくとも一部であることを特徴とする請求項10乃至13のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  15. 前記ヒータがセラミック基板と当該基板に設けられた抵抗発熱体を有するセラミックヒータであることを特徴とする請求項14に記載の画像加熱装置。
  16. 前記対向部材が駆動回転体であることを特徴とする請求項10乃至15の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  17. 前記対向部材が弾性ローラであることを特徴とする請求項11乃至16のいずれか一項に記載の画像加熱装置。
  18. トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    可撓性を有する樹脂製の無端状のフィルムと、
    前記フィルムの内周面に摺接するように配置されたニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材と前記フィルムを挟んで前記ニップ部を形成する対向部材と、
    前記フィルムと前記対向部材を圧接する加圧機構と、
    前記フィルムと前記対向部材により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記加圧機構が前記第1の位置に位置する場合よりも前記加圧機構により前記フィルムと前記対向部材の間にかかる力が小さい第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
    回転する前記フィルムの端面と接触することで前記フィルムの長手方向の移動を規制する規制部と、前記フィルムの回転方向に関して前記ニップ部の下流側の直後に設けられ、前記端面が前記規制部と接触するとき前記端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように前記規制部に繋がるテーパー部と、を有する規制部材と、を有し、
    前記端面が前記規制部と接触するときの前記規制部材と前記端面が接触する長さをDとし、前記フィルムの内周長をEとし、D/E×100をフィルム接触率F(%)としたとき、フィルム接触率Fが60%以上であることを特徴とする画像加熱装置。
  19. 前記規制部材は、更に、前記フィルムの端部の内周面を内側から支持する内周規制面を有することを特徴とする請求項18に記載の画像加熱装置。
  20. 前記規制部材は前記フィルムの両端部に配設されていることを特徴とする請求項18又は19の何れか一項に記載の画像加熱装置。
  21. 前記移動機構は、前記ニップ部にてジャムが発生した場合に、前記加圧機構を前記第2の位置に位置させることを特徴とする請求項19乃至20のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  22. トナー像を担持した記録材をニップ部で挟持搬送してトナー像を加熱する画像加熱装置であって、
    可撓性を有する樹脂製の無端状のフィルムと、
    前記フィルムの内周面に摺接するように配置されたニップ形成部材と、
    前記ニップ形成部材と前記フィルムを挟んで前記ニップ部を形成する対向部材と、
    前記フィルムと前記対向部材を圧接する加圧機構と、
    前記フィルムと前記対向部材により前記ニップ部が形成される第1の位置と、前記フィルムと前記対向部材が離間する第2の位置と、を前記加圧機構が取り得るように、前記加圧機構を移動させる移動機構と、
    回転する前記フィルムの端面と接触することで前記フィルムの長手方向の移動を規制する規制部と、前記フィルムの回転方向に関して前記ニップ部の下流側の直後に設けられ、前記端面が前記規制部と接触するとき前記端面との間隔がフィルム回転方向において徐々に小さくなるように前記規制部に繋がるテーパー部と、を有する規制部材と、を有し、
    前記端面が前記規制部と接触するときの前記規制部材と前記端面が接触する長さをDとし、前記フィルムの内周長をEとし、D/E×100をフィルム接触率F(%)としたとき、フィルム接触率Fが60%以上であることを特徴とする画像加熱装置。
  23. 前記規制部材は、更に、前記フィルムの端部の内周面を内側から支持する内周規制面を有することを特徴とする請求項22に記載の画像加熱装置。
  24. 前記規制部材は前記フィルムの両端部に配設されていることを特徴とする請求項22又は23の何れか一項に記載の画像加熱装置。
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JP7480584B2 (ja) 2020-05-20 2024-05-10 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 定着装置および画像形成装置

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