JP6991787B2 - 定着用部材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、定着用部材の製造方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置に搭載される定着装置に用いられる定着用部材として、ベルト形状のもの、ローラ形状のものが知られている。これら定着用部材として、基材上に耐熱ゴム等からなる弾性層(弾性材)が形成され、さらにその表面には、トナーに対して優れた離型性を備えた樹脂層(例えば、フッ素樹脂層)を設けたものが知られている。
このような定着用部材として、特許文献1では、拡径したフッ素樹脂チューブ内に基材を挿入し、基材の外周面に塗工された接着剤によりフッ素樹脂チューブを固定することが記載されている。また、フッ素樹脂チューブは、押出し成形したものを用いることが記載されている。さらに、フッ素樹脂チューブの厚さとしては、チューブが変形し難くなることから50μm以下が好ましく、成形性を考慮して20μm以上にすることが好ましいとしている。
近年は定着の際のエネルギー消費量を低減させるために、フッ素樹脂チューブについても、肉厚20μm未満のものを用いることが求められている。
特開2014-112201号公報
可撓性を有し肉薄のフッ素樹脂チューブ(以下、チューブと記す)を拡張により被覆する工程において、チューブを径方向に過度に拡径すると塑性変形の恐れがある。そのため、チューブを拡張保持する拡張保持部材の内径とチューブの横断面の円形状の径はほぼ同一となり、チューブを拡張保持部材に内挿する際に相互に干渉することがある。
また、チューブはその製造過程でローラ対を通す工程が必要な場合があり、このような工程を経て製造されたチューブは横断面の円形の一部に折り目があり、チューブの横断面の円形が崩れる。そのため、図10の模式図のように、チューブ24を拡張保持部材Kに内挿する際、横断面の円形が崩れているチューブ24と、拡張保持部材Kのほぼ同一径円形の開口部と、が干渉しやすい。70はチューブ24を外挿(外嵌挿入)させた中子(チューブ支持体:内挿手段)、24aはチューブ24が有する折り目部である。
あるいは、チューブ24の厚みが薄い場合は、素材としての強度が不足することで横断面を円形に維持することが困難な場合があり、同様に拡張保持部材Kの開口部と干渉することがある。さらに、チューブ24の材質によっては、前記素材としての強度が不足し横断面を円形に維持することが困難となり、同様に拡張保持部材Kの開口部と干渉することがある。
これらを鑑みて、本発明の課題(目的)は、このようなチューブの横断面形状などによらず、チューブと拡張保持部材との干渉を生じない、定着用部材の安定した生産が可能な定着用部材の製造方法を提供することである。
上記の課題を解決するための本発明に係る定着用部材の製造方法の代表的な構成は、可撓性を有する円筒状の樹脂チューブの内径よりも外径が小さい中子に対し前記樹脂チューブを外挿し、前記樹脂チューブに対し筒型を被せて前記筒型の内側に前記樹脂チューブを内挿するチューブ挿入工程と、前記チューブ挿入工程後に前記筒型から前記中子を抜き出した後、円筒状または円柱状の部材に対し、前記樹脂チューブが内挿された前記筒型を被せて前記樹脂チューブを外挿するチューブ被せ工程と、を有する定着用部材の製造方法において、前記チューブ挿入工程において前記樹脂チューブに対し前記筒型を被せる際に、前記樹脂チューブの筒型側端部が前記中子に対し吸着保持されることを特徴とする。
本発明によれば、定着用部材の安定した製造が可能となる。
実施例1におけるチューブ挿入工程の進行ステップの模式図(その1) 同上図(その2) 実施例1における画像形成装置の構成略図 実施例1における定着装置の構成略図 定着ベルトの層構成を示す模式図 チューブ被覆の製造工程の説明図 実施例1において用いた中子の構成説明図 制御系統のブロック図 比較例1の説明図 比較例2の説明図 課題の説明図
以下に、本発明の実施例を説明する。なお、実施例は、本発明を適用できる実施形態の例であり、本発明は実施例にのみ限定されるものではなく本発明の思想の範囲内において種々の変形が可能である。
《実施例1》
(1)画像形成装置
図2は実施例1における画像形成装置1の概略構成模式図である。この画像形成装置1は電子写真方式のレーザープリンタであり、潜像を担持する像担持体として感光体ドラム(以下、ドラムと記す)2を備えている。ドラム2は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動され、その外面が帯電器3によって所定の極性・電位に一様に帯電される。その一様帯電面に対してレーザースキャナ(光学装置)4により画像情報のレーザー走査露光5がなされる。これにより、ドラム2の面には走査露光した画像情報の静電潜像が形成される。その静電潜像が現像器6によってトナー画像として現像される。
そのトナー画像が、ドラム2と転写ローラ7との当接部である転写部において、該転写部に導入された記録材(シート、用紙)Sに対して順次に転写される。記録材Sは装置内下部のカセット9内に積載収納されている。所定の給送タイミングで給送ローラ10が駆動されると、カセット9内の記録材Sが1枚分離給送されて、搬送路10aを通ってレジストローラ対11に至る。
レジストローラ対11は記録材Sの先端部を受け止めて記録材の斜行修正をする。また、ドラム2上のトナー画像の先端部が転写部に到達したときに記録材Sの先端部も転写部に丁度到達するタイミングとなるように、ドラム2上のトナー画像と同期をとって、記録材Sを転写部に給送する。転写部を通った記録材Sはドラム2の面から分離されて、画像定着装置Aへと搬送される。
この定着装置Aにより記録材S上の未定着トナー画像が加熱・加圧により固着画像として記録材面に定着される。そして、その記録材Sが搬送路10bを通って排出ローラ対12によって装置上部の排出トレイ13へと排出、積載される。また、記録材分離後のドラム2の面はクリーニング装置8によって転写残トナー等の残留付着物が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
(2)定着装置A
図3は図2における定着装置Aの概略構成模式図である。この定着装置Aはツインベルト方式-電磁誘導加熱方式の装置である。定着装置Aは、定着用部材として、その間において記録材Sを挟持搬送しつつ加熱及び加圧するニップ部60を形成する定着ベルト20と加圧ベルト30を備えている。実施例1では、定着ベルト20と加圧ベルト30の両者は共に可撓性を有するエンドレスベルトである。
定着ベルト20は、ベルト懸架部材としての間隔をあけて平行に配列されたテンションローラ51および定着ローラ52と、この両ローラ51・52間に配設された第1の加圧パッドとしての下向きの定着パッド53とに掛け回す形態で配置されている。
テンションローラ51と定着ローラ52は、それぞれ定着装置筐体(不図示)の左右の側板間に回転自由に軸受されて支持されている。ここで、定着装置Aについて正面を記録材導入側の面とし、左右は装置を正面から見て左または右である。定着パッド53は定着装置筐体の左右の側板間に支持されて配設されている。定着ローラ52は駆動ローラとして駆動源(モータ)Mから不図示の駆動ギア列を介して駆動力が入力されて、矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。
加圧ベルト30は、間隔をあけて並行に配列されたテンションローラ54および加圧ローラ55と、この両ローラ54・55間に配設された第2の加圧パッドとしての上向きの加圧パッド56との間に掛け回す形で配置されている。テンションローラ54と加圧ローラ55は、それぞれ、定着装置筐体の左右の側板間に回転自由に軸受されて支持されている。加圧パッド56は定着装置筐体の左右の側板間に支持されて配設されている。
加圧ローラ55は、加圧機構(不図示)により矢印Fの方向に所定の加圧力にて定着ローラ52に向けて加圧されている。また、定着パッド53により定着ベルト20を加圧ベルト30に向けて加圧させるとともに加圧パッド56により加圧ベルト30を定着ベルト20に向けて加圧させている。加圧パッド56は、加圧機構(不図示)により矢印Gの方向に所定の加圧力にて定着パッド53に向けて加圧されている。
上記の加圧構成により、定着ローラ52と加圧ローラ55、定着パッド53と加圧パッド56との間に定着ベルト20と加圧ベルト30が圧着されることで記録材搬送方向において幅広の定着ニップ60が形成されている。パッドのベルト内周面と摺擦の問題があるため、ベルトとパッド基体の間に、摺動シート58と59を介在させている。定着ベルト20の加熱手段として誘導加熱部材57が定着ベルト20の上方に所定の隙間で対向配設されている。
定着動作は次のとおりである。制御回路部63は、少なくとも画像形成実行時にはモータMを駆動する。また、励磁回路64から誘導加熱部材57に高周波電流を流す。モータMが駆動されることで定着ローラ52が回転駆動される。これにより、定着ベルト20が定着ローラ52と同じ方向に回転駆動される。加圧ベルト30は定着ニップ60における定着ベルト20との摩擦力で定着ベルト20に従動して回転する。誘導加熱部材57から発生する誘導磁界により定着ベルト20の基体である金属層が誘導発熱して定着ベルト20が加熱される。
定着ベルト20の表面温度がサーミスタ等の温度検知素子62により検知される。この検知温度情報が制御回路部63に入力する。制御回路部63は入力する検知温度情報が所定の定着温度に維持されるように、励磁回路64から誘導加熱部材57に対する供給電力を制御して、定着ベルト20の温度を所定の定着温度に温調する。
定着ベルト20が回転駆動され、また所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、定着ニップ60に未定着トナー画像tを担持している記録材Sが搬送される。記録材Sはトナー画像tを担持した面を定着ベルト20側にして導入される。記録材Sはトナー画像担持面が定着ベルト20の外周面に密着したまま定着ニップ60で挟持搬送されていく。これにより、未定着トナー画像tが記録材Sの表面に熱圧定着される。定着ニップ60で挟持搬送された記録材Sは定着ニップ出口で定着ベルト20の表面から曲率分離して定着装置外に排出搬送される。
(3)定着ベルト
図4の(a)は実施例1における定着ベルト(以下、ベルトと記す)20の層構成を示す断面模式図、(b)は構成層の積層要領説明図である。
21は円筒状の基体であり、実施例1においては誘導加熱部材57によって加熱させるために、SUS合金、ニッケル、鉄、磁性ステンレス、コバルト-ニッケル合金等の金属層(例えば、電鋳ニッケルベルト)で形成されている。25はその基体21の内周面に配された内面摺動層、26は基体21の外周面を被覆したプライマー層(接着剤層)、22はプライマー層26上に配された弾性層(円筒状の弾性材)である。24は弾性層22の周面に接着剤層23で固定した表層(トナー離型層)である。
表層24はベルト20の外周面の最表面に設けられた層である。ベルト20の表面に未加熱のトナーまたは加熱されて溶融した状態のトナーが付着すると、画像を汚す原因となる。そのため、表層24はトナーとの離型性に優れているたことが望ましい。離型性に優れた材料としては、フッ素樹脂が挙げられる。フッ素樹脂とは、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ(アルキルビニルエーテル)共重合体(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFA)、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)などである。特に、成形性やトナー離型性の観点からPFA樹脂が好ましい。
ベルト20の製造を容易に行うために、表層24は上述したフッ素樹脂材料をチューブ状に成形したもの(フッ素樹脂チューブ:樹脂製薄膜管)であることが望ましい。以下において表層24を樹脂チューブ若しくは単にチューブと記す。実施例1において、チューブ24は溶融したPFA樹脂のペレットを円筒状の型から押し出して円周方向に合わせ目の無いシームレスなチューブとして押し出すことで成形した。
ベルト20は上記6層の積層複合層部材であり、全体に可撓性を有する薄肉の低熱容量高熱伝導の部材である。そして、このベルト20は自由状態においては自身の弾性により横断面においてほぼ円筒形状を保持している。
(4)ベルトの製造方法
実施例1では、チューブ24の被覆工程として、基体21の表面に弾性層22を形成した後に、その弾性層22の外周面に熱硬化性の接着剤23を塗布する。そして、接着剤23を塗布した弾性層22の外周面に拡張したチューブ24を外挿する。その後にチューブ24の弾性により収縮密着させた後に加熱によりチューブ24を弾性層22に固定する「拡張被覆法」を用いている。実施例1におけるチューブ24の拡張被覆法の工程を図5に例示する。図5の左から右に工程が進んでいる。
ここで、実施例1においては、円筒状で可撓性を有し、内周面に内面摺動層25を形成してある基体21には、予め、円筒状または円柱状の定着ベルト支持体(以下、中子と記す)Nを内挿(内嵌挿入)してある。この中子Nは基体21の円形形状(円筒形状)を保形もしくは矯正する役目を担っている。中子Nにより円形形状を保形もしくは矯正されている基体21の外周面に上記のプライマー層26、弾性層22、接着剤23が順次に積層されて形成されている。
以下、便宜上、フッ素樹脂チューブ24を除く上記の中子N+内面摺動層25+基体21+プライマー層26+弾性層22+接着剤23の構成体を基材W(円筒状または円柱状の部材)と称す。
(a)チューブ挿入
基材Wの外径より大きな内径を有するチューブ保持手段(チューブを内面に保持可能な円筒状部材)としてのチューブ拡張保持部材(筒型、真空拡張筒、拡張シリンダ:以下、真空拡張筒と記す)Kの内側にチューブ24を内挿する。本発明は、このチューブ挿入工程に工夫を有している。これについては後記(5)項で詳述する。
(b)両端部保持
真空拡張筒Kに内挿されたチューブ24の長手方向の一端側と他端側をそれぞれ保持部材(第1の保持具と第2の保持具)FuとFlに固定(保持、把持)する。保持部材FuとFlはチューブと真空拡張筒Kとの隙間の気密を維持したまま真空拡張筒Kの軸方向に移動できる構造(機構)である。
(c)縮め
次に、チューブ24を保持した状態にある保持部材FuとFlとの間の距離を保持部材の移動機構(不図示)による所定距離狭める。即ち、チューブ24の長手方向を縮める(撓ませる)。これは後工程(d)のチューブ拡張時にチューブ特性として長手方向に発生する収縮に対応するためである。
(d)真空拡張
チューブ24の外表面と真空拡張筒Kの内面の空間部分の空気を排出することで、チューブ24の外表面を真空拡張筒Kの内面に密着させる。即ち、真空になったことでチューブ24が径方向に拡張(拡径)して真空拡張筒Kの内面に倣って密着する。
(e)基材Wを挿入
基材Wを、内面にチューブ24を密着保持した真空拡張筒Kに内挿する。
(f)真空破壊
真空拡張筒Kへの基材Wの内挿完了後、チューブ24の外表面と真空拡張筒Kの内面の空間部分に空気を導入(真空破壊)する。チューブ24は拡径が解かれて弾性により収縮し基材Wの外周面に密着した状態になる。
(g)延伸工程
チューブ24を保持した状態にある保持部材FuとFlをそれぞれ互いに遠ざかる方向へ保持部材の駆動機構(不図示)により移動させる工程である。ベルト20の機能に必要なチューブ24の張りを実現するためである。
(h)カシメ工程
チューブ24の長手方向の張りを維持するために、弾性層22とチューブ24の長手方向両端部(後工程(k)で切断される部分)を、ヒーターを内蔵したカシメビットH1などの加熱機構により接着固定する工程である。接着固定後に保持部材FuとFlを動作し、チューブ端部の固定を解除する。
(i)扱き工程
接着に寄与しない余剰な接着剤23と、チューブ被覆時に基材Wとチューブ間に巻込まれた空気を除去する工程である。扱き機構であるリング状部材Rをチューブ24が被覆された基材Wの端部に外挿し、リング状部材Rを他端部に移動することにより扱きだす。
(j)加熱処理
扱き工程後、加熱を行うことで、カシメ工程で硬化させた部分以外の接着剤23を硬化させる。これにより、チューブ24と弾性層22を全域にわたって接着固定する。
(k)中子抜き、切断、研磨
加熱処理後、中子Nを抜き外し、チューブ被覆の完了したベルト20の両端をベルト完成品の長さに切断する。その後、切断面を研磨する。
(5)チューブ挿入工程の詳細
実施例1において、真空拡張型Kの内径は31.6mmである。また、チューブ24は厚さ20μm±3μm、外径29.8mm±0.5μmのPFAチューブである。このように、チューブ24の外径は真空拡張型Kの内径より小さいけれども真空拡張型Kの内径とほぼ同一といえるほどに近い。そのため、図5の(a)のチューブ挿入工程においてはチューブ24を真空拡張型Kに内挿するためにチューブ24に真空拡張型Kを被せる際にチューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部とが干渉しやすいことは図10で説明したとおりである。
実施例1においては、図5の(a)のチューブ挿入工程において、チューブ24を真空拡張型Kに内挿する際に上記の干渉を生じないように工夫している。以下、これについて詳述する。
図6の(a)は、図5の(a)のチューブ挿入工程において、可撓性を有する円筒状のチューブ24を外挿して支持させるためのチューブ支持体(内挿手段)としての中子70の構成説明図である。実施例1における中子70は、台座部71と、これに立設されている中空の軸部72と、この軸部72の先端部(上端部)に取り付けられた頭部73を有している。また、中子70は、頭部73よりも少し下側の軸部部分(中子70の長手方向の途中部)に環状に設けられたチューブ支持部74を有している。
図6の(b)は頭部73の斜視図である。頭部73は基部側の多角形状部73aとそれよりも先の円錐台形状部73bとを有する。多角形状は、前記チューブ保持機構Fuが装備する複数の爪形状に対応するためである。実施例1においては、多角形状部73aは直径27.5mmの円に内接する6角形状部である。即ち、頭部73aの外径はチューブ24の内径よりも小さい。そして、その6角形状部の6つの面部にはそれぞれ空気穴73cが設けられている。この空気穴73cは内径1.0mmで最大径5mm深さ3mmの吸盤形状である。
軸部72の外径は多角形状部73aの外径よりも小さい。チューブ支持部74は外径の拡大と復帰を任意に制御できる機構(外径が可変制御される環状部材)である。実施例1においては、環状のゴム風船形状(エアバル-ン)で、外径が22mmから35mm前後で変化する機構部品(例えば、ブリジストン社、商品名「エアピッカー」)である。
頭部73の各空気穴73cは軸部72の内部の配管(不図示)を介して空気供給装置75に接続されている。そして、制御回路部100(図7)で開閉制御される第1のバルブV1が開かれることで空気供給装置75から配管を通して頭部73に空気が供給されて各空気穴73cから空気が噴出する。噴出時の空気圧は実施例1においては0.45MPaである。そして、第1のバルブV1が閉じられることで、各空気穴73cからの空気の噴出が停止する。
また、頭部73の各空気穴73cは軸部72の内部の上記の配管を介して空気吸引装置76に接続されている。そして、制御回路部100で開閉制御される第2のバルブV2が開かれることで空気吸引装置76の空気吸引力で各空気穴73cから空気が吸引される。吸引時の空気圧は実施例1においては0.1kPaである。そして、第2のバルブV2が閉じられることで、各空気穴73cからの空気の吸引が停止する。
また、チューブ支持部74は軸部72の内部の配管(不図示:空気穴73cに通じる配管とは別の配管)を介して空気供給装置75に接続されている。そして、制御回路部100で開閉制御される第3のバルブV3が開かれることで空気供給装置75から配管を通してチューブ支持部74は空気が供給されてチューブ支持部74が膨張して拡大前の所定の復帰径から所定の拡大径に拡大した状態に保持される。
第3のバルブV3は閉じられることで、空気供給先であるチューブ支持部74の内部空気を排出する機構を採用している。従って、第3のバルブV3が閉じられることで、チューブ支持部74の拡大径が拡大前の径に復帰する。
図1Aと図1Bは実施例1におけるチューブ挿入工程(チューブ24を真空拡張型Kに内挿する工程)の進行ステップの模式図である。図の左から右に工程が進んでいる。
(a)は中子70に対するチューブ24の外挿(外嵌挿入)の開始時、(b)は同じく外挿途中時、(c)は外挿完了時を示している。中子70に対するチューブ24の外挿は実施例1においては作業員による手作業でなされる。
即ち、チューブ24の下端部側(一端部側)の開口部を中子70の頭部73に対応させて被せる。そして、チューブ24の下端部が中子70の台座部71に受け止められるまで下方に移動させる。これにより、チューブ24が中子70に対し外挿される。(c)の外挿完了時において、チューブ24の上端部側(他端部側)の開口部は中子70の頭部73の多角形状部73aと円錐台形状部73bとの境界部に位置している。
ここで、(a)の中子70に対するチューブ24の外挿開始直後から(c)の外挿完了までの間は、第1のバルブV1が開かれており、頭部73の各空気穴73cから空気が噴出している。この空気噴出により、腰の弱いチューブ24は内圧が高まって筒状に膨らみ横断面がほぼ円形に保形・矯正され、および、中子70の軸方向中心とチューブ24の軸方向中心とをほぼ一致させることができる。これにより、中子70に対するチューブ24の外挿作業が容易化される。
この間、第2のバルブV2と第3のバルブV3は閉じ状態に保持されている。(c)の外挿完了後に、開かれている第1のバルブV1は閉じられて、各空気穴73cからの空気噴出が停止される。
そして、(c)の外挿完了後からは第3のバルブV3が開かれて、チューブ支持部74の外径が(d)のようにチューブ24の内径に対応する外径に拡大される。これにより、外径が拡大したチューブ支持部74が中子70に外挿されているチューブ24の内面に内接してチューブ24が円筒状に保形されて中子70に対して同心的に支持される。実施例1においては、(c)の外挿完了後から(i)ように中子70に外挿されているチューブ24に対して真空筒型Kを外挿して被せ終わるまで(真空筒型Kに対するチューブ24の内挿が完了するまで)チューブ支持部74の外径の拡大を実施している。
(d)のチューブ支持部74の外径の拡大後に第2のバルブV2が開かれる。これにより、頭部73の各空気穴73cから空気が吸引される。その空気吸引力でチューブ24の上端部側が(e)のように頭部73の側に吸い寄せられて、チューブ24の内径よりも外径が小さい多角形状部73aの外周面に倣って吸着保持される。即ち、チューブ24の上端部側が自由状態の外径形状からすぼめられた状態にされる。
ここで、頭部73の空気穴73cは、チューブ24の上端部近傍となる位置に設置されることが好ましい。具体的には、上端部側から真空拡張型Kが外挿されるときのチューブ24の上端から30mm以内の位置、より好ましくは、10mm以内の位置に設けられているとよい。吸着保持によってすぼめられたことにより、変形するチューブ24の量を少なくできるからである。
実施例1においては、外径29.8mm±0.5μmのチューブ24の上端部側が、中子70の頭部73の直径27.5mmの円に内接する6角形状部73aの外周面に倣って吸着保持されてすぼめられた状態になる。すなわち、チューブ24の上端部側が真空拡張型Kの内径31.6mmに対して大きくすぼめられた状態になる。
実施例1では上記の吸引保持の際に、チューブ24の上端部側が頭部73の側に寄せ移動されて吸引穴としての空気穴73cに近づくように付勢する可動パッド機構等の吸着補助機構(吸着補助手段)77(図7)を設けた。吸着補助機構77は制御回路部100で動作制御される。
実施例1においては、空気穴53cは後述する比較例1や同2における頭部に設けられた空気穴53cよりも穴径を拡大している。即ち、実施例1においては、吸気穴としても機能する空気穴53cの穴の周辺の真空領域を増やすように前記のように最大径5mm深さ3mmの吸盤形状の凹形状をつけている。これにより、実施例1においては、吸盤と同じ原理で吸引力が強化され、チューブを吸気穴としても機能する空気穴53cに近付けるとチューブが吸着する。
上記のようにチューブ24の上端部側が空気吸引によりすぼめられている状態の中子70の頭部73に対して、(f)のように真空拡張型Kの下端部側(一端部側)の開口部を対応させて被せる。そして、(g)のように下方に移動させてチューブ24に対して外挿する。真空拡張型Kは軸線が中子70の軸線に対して実質一致させて制御回路部100で制御される筒型移動機構78(図7:中子70に外挿されたチューブ(24)に対し真空拡張型Kを外挿させる機構)により上下動される。
この場合、チューブ24の上端部側(筒型側端部)は真空拡張型Kの内径31.6mmに対して上記のように大きくすぼめられた状態にある。従って、チューブ24を真空拡張型Kに内挿するためにチューブ24に真空拡張型Kを被せる際に、チューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部とが干渉する事態を十分に回避し得る。
(f)の真空拡張型Kの外挿開始から(g)の所定の外挿途中までの間は空気穴73cによる空気吸引を続行する。(h)の所定の外挿途中以降は、第2のバルブV2を閉じ、第1のバルブV1を開くことで、空気穴73cによる空気吸引を空気噴出に切り換える。そして(i)のように真空拡張型Kの外挿を完了したら第1のバルブV1を閉じて空気穴73cからの空気噴出を停止させる。(i)のように真空拡張型Kの外挿が完了することで真空拡張型Kに対するチューブ24の内挿が完了する。即ち、図5の(a)のチューブ挿入工程が完了する。
ここで、(f)~(g)において、第2のバルブV2は、少なくとも、真空拡張型Kの下端(先端)がチューブ24の上端を通過する瞬間に、空気穴73cによりチューブ24が頭部73に吸着しているように、開いておく。そして、(f)~(h)において、第2のバルブV2を閉じるタイミングは、真空拡張型Kの下端(先端)が空気穴73cの位置を通過してから、真空拡張型Kの下端がチューブ24の長さの2分の1の位置に達するまでの間とする。より好ましくは、真空拡張型Kの下端(先端)が空気穴73cの位置を通過してから、真空拡張型Kの下端がチューブ24の長さの10分の1の位置に達するまでの間とする。
また、本実施例では、(h)において、第2のバルブV2を閉じるのと同時に第1のバルブV1を開くとしたが、第2のバルブV2を閉じてから第1のバルブV1を開くまでにタイムラグがあってもよい。また、その間に真空拡張型Kの外挿を続けてもよい。
以後は、図5の(b)の両端部保持工程以降の工程に移行する。図5の(d)のチューブ24の真空拡張がなされたら、第3のバルブV3が閉じられて中子70のチューブ支持部74の拡大径が拡大前の径に復帰する。実施例1においては、外径29.8mm±0.5μmのチューブ24は内径31.6mmの真空拡張型Kの内周面に倣って真空拡張される。
そして、真空拡張型Kから中子70が抜き外されて、図5の(e)の円筒状または円柱状部材である基材Wの挿入工程に移行する。実施例1において基材Wの外径は30.6mmである。即ち、基材Wに対し、チューブ24が内挿された真空拡張型Kを被せてチューブ24を外挿させる機構が動作する。
図1A・図1Bの(a)~(i)の工程を通じて、空気穴53cによる空気の噴出と停止および吸引と停止はチューブ24の安定保持のために噴出量または吸引量、時期を調整するのが良い。また、チューブ支持部74の拡大と復帰はチューブ24の安定保持のために拡大量や時期を調整するのが良い。
以上説明したように、チューブ挿入工程において、チューブ24に真空拡張型(筒型)を被せる際に、中子70に外嵌されたチューブ24の筒型側端部を、中子70に設けられた空気穴73cから空気を吸引することで中子70に吸着保持させる。即ち、チューブ24の筒型側端部をすぼめ状態にしている。
従って、チューブ24を真空拡張型Kに内挿するためにチューブ24に真空拡張型Kを被せる際に、チューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部とが干渉する事態を十分に回避し得る。また、中子70に外挿されたチューブ24は横断面はおおむね円形に保形・矯正され、かつ、中子70の軸線(真空拡張型Kの軸線に同一)に対して、チューブ24の軸線は安定して一致していた。また、チューブ24の真空拡張型側端面の不規則な揺動も解消されていた。
実際に、チューブ24の生産の規格範囲内でのばらつきに対してN数1万程度で検討を実施したところ、上記の事項によりベルト20の生産は非常に安定しチューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部との干渉に起因する不良率は0%であった。
《実施例2》
チューブ24の上端部側(筒型側端部)を中子70(頭部73)に対して吸着保持させる機構は、上記実施例1の空気穴73cからの空気の吸気力により行う構成に限られない。その他の構成として、例えば、チューブ24の上端部側を中子70の間に静電気力を生じさせる電荷付与装置(帯除電装置)を具備させる。そして、静電気力によりチューブ24の上端部側を中子70に対して吸着保持させ、除電により吸着保持を解除する構成とすることもできる。
《比較例1》
図8は比較例1の説明図である。(a)は実施例1における図1Aの(f)の真空拡張型Kの挿入開始時に対応する図である。(b)は中子70の頭部73の斜視図である。本比較例1における中子70は、実施例1における図6の中子70との対比において、下記a~cの3点において相違している。その他の構成は実施例1と同様である。
a:比較例1における中子70は、実施例1における中子70が有している空気吸引装置76および第2のバルブV2が無い。
b:比較例1における中子70は、実施例1における中子70が有しているチューブ支持部74および第3のバルブV3が無い。
c:比較例1における中子70の空気穴73cは単に内径1.0mmの穴であり、実施例1における中子70の空気穴73cのように最大径5mm深さ3mmの吸盤形状の凹形状をつけているものではない。
本比較例1では、チューブ挿入工程において、中子70に外挿されているチューブ24に真空拡張型Kを被せる際に、中子70に外挿されたチューブ24の真空拡張型側端部を中子に設けられた空気穴73cから空気を噴出させた状態にする。この空気を噴出により、チューブ24の横断面を円形に矯正、および、中子70の軸線とチューブ24の軸線を一致させるようにする。この状態を維持しつつ、チューブ24に真空拡張型Kを被せて真空拡張型Kにチューブ24を内挿する。
検討は、実施例1と同様に、チューブ24の生産の規格範囲内でのばらつきに対して、N数1万程度で実施した。検討において、以下の傾向が確認された。中子70に挿入されたチューブ24は、空気の噴出により横断面はおおむね円形に矯正されている。しかし、各空気穴73cから噴出する空気の量あるいは勢いに差があるためか、制御不可能な空気の流動によるものか、中子70の軸線(真空拡張型Kの軸線に同一)に対して、チューブ24の軸線は安定して一致することはなかった。
その結果として、ベルト20生産は安定性を欠き、チューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部との干渉に起因する不良率は30%に達した。
《比較例2》
図9は比較例2の説明図である。(a)は実施例1における図1Aの(f)の真空拡張型Kの挿入開始時に対応する図である。(b)は中子70の頭部73の斜視図である。本比較例2における中子70は、実施例1における図6の中子70との対比において、下記aとbの2点において相違している。その他の構成は実施例1と同様である。
a:比較例2における中子70は、実施例1における中子70が有している空気吸引装置76および第2のバルブV2が無い。
b:比較例1における中子70の空気穴73cは単に内径1.0mmの穴であり、実施例1における中子70の空気穴73cのように最大径5mm深さ3mmの吸盤形状の凹形状をつけているものではない。
また、本比較例2における中子70は、図8の比較例1における中子70との対比においては、チューブ支持部74および第3のバルブV3が追加されている点で相違している。
本比較例2においては、チューブ挿入工程において、中子70に外挿されているチューブ24をチューブ支持部74の拡大により中子70に対し支持させた状態にする。そして、チューブ24に真空拡張型Kを被せる際に、比較例1と同様に、チューブ24の真空拡張型側端部を中子に設けられた空気穴73cから空気を噴出させた状態にする。この空気を噴出により、チューブ24の横断面を円形に矯正、および、中子70の軸線とチューブ24の軸線を一致させるようにする。この状態を維持しつつ、チューブ24に真空拡張型Kを被せて真空拡張型Kにチューブ24を内挿する。
検討は、実施例1・比較例1と同様に、チューブ24の生産の規格範囲内でのばらつきに対して、N数1万程度で実施した。検討において、以下の傾向が確認された。中子70に外挿されたチューブ24はチューブ支持部74の拡大と空気の噴出により横断面はおおむね円形に矯正され、かつ、中子70の軸線(真空拡張型Kの軸に同一)に対してチューブ24の軸線は安定して一致していた。しかし、チューブ24の真空拡張型側端部の端面に不規則な揺動が見られ、ベルト20の生産安定性は若干低く、チューブ24の真空拡張型側端面と真空拡張型Kの開口部との干渉に起因する不良率は10%程度であった。
以上のように、ベルト20の生産を行った結果、チューブ24を真空拡張型Kに内挿するためにチューブ24に真空拡張型Kを被せる際にチューブ24と真空拡張型Kの開口部とが干渉したことによる不良率が実施例1と比較例1・2ではおおいに異なる。
即ち、1万本の生産に於いて、比較例1・2では10%乃至30%であったものが、実施例1では発生なしとなった。そのほかの装置構成と運用条件、および、同規格の材料を使用した生産の結果のため効果があったと判断した。
《その他の事項》
(1)本発明の趣旨は、筒型にチューブを内挿する場合に、中子を設け、チューブの筒型挿入側の端面を中子に吸着保持させて外径を減少させてチューブと筒型との干渉を回避することである。そのため、チューブの中子への外挿入後の固定方法や、中子の形状及び機構、チューブの形状や材質、あるいは、チューブを中子に保持後の定着用部材の製造工程の違いなど、は本発明の趣旨の範囲で包括されるものと判断されたい。
(2)実施例においては、定着用部材として、記録材の画像担持面に当接して画像を加熱する加熱部材としての定着ベルト20について説明した。定着ベルト20と定着ニップ60を形成するもう一方の定着用部材である加圧ベルト30を製造する場合においても本発明を適用することで同様の効果が得られる。
(3)実施例においては定着用部材としてエンドレスベルト体の形態のもので説明したが、これに限られるものではない。定着用部材としては、剛性を有するローラ体(柱状)あるいは中空ローラ体(筒状)を基体として、その外周面に弾性層22が形成され、更にその表面を被覆しているチューブ24を有するローラ体の形態のものであってもよい。
(4)中子70にチューブ24を外挿するための中子70とチューブ24の移動は相対的に移動させればよく、実施例のように中子70に対してチューブ24を移動させる構成に限られない。チューブ24に対して中子70を移動させてもよい。また、チューブ24と中子70の両方を移動させてもよい。
(5)同様に、筒型Kにチューブ24を内挿するための筒型Kとチューブ24の移動は相対的に移動させればよく、実施例のようにチューブ24を外挿させた中子70に対して筒型70を移動させる構成に限られない。筒型70に対してチューブ24を外挿させた中子70を移動させてもよい。また、チューブ24を外挿させた中子70と筒型70の両方を移動させてもよい。
(6)定着装置Aには、定着用部材により未定着のトナー像(顕画剤像、現像剤像)を加熱して固着画像として定着または仮定着する装置の他に、定着されたトナー像を再加熱してつやなどの表面性を改質する装置も包含される。
(7)本実施例では、より好ましい構成として、頭部73の空気穴73cは、吸盤形状の凹形状を有するものとした。しかしながら、空気穴73cを介して空気吸引ができる構成であれば、その形状は、実施例のものに限定されない。実施例の図1に示す工程(f)~(g)のように真空拡張型Kをチューブ24に被せる際に、空気穴73cから空気が吸引される構成であれば、チューブ24の端面と真空拡張型Kの開口部との干渉を抑制することができる。
20・・定着用部材(定着ベルト)、24・・樹脂チューブ、70・・中子、73c・・空気穴、K・・筒型(真空拡張筒)、W・・円筒状または円柱状の部材

Claims (7)

  1. 可撓性を有する円筒状の樹脂チューブの内径よりも外径が小さい中子に対し前記樹脂チューブを外挿し、前記樹脂チューブに対し筒型を被せて前記筒型の内側に前記樹脂チューブを内挿するチューブ挿入工程と、前記チューブ挿入工程後に前記筒型から前記中子を抜き出した後、円筒状または円柱状の部材に対し、前記樹脂チューブが内挿された前記筒型を被せて前記樹脂チューブを外挿するチューブ被せ工程と、を有する定着用部材の製造方法において、
    前記チューブ挿入工程において前記樹脂チューブに対し前記筒型を被せる際に、前記樹脂チューブの筒型側端部が前記中子に対し吸着保持されることを特徴とする定着用部材の製造方法。
  2. 前記吸着保持が前記中子に設けられた空気穴からの空気の吸引力によりなされることを特徴とする請求項1に記載の定着用部材の製造方法。
  3. 前記空気穴は穴の周辺に吸盤形状の凹形状を有することを特徴とする請求項2に記載の定着用部材の製造方法。
  4. 前記吸着保持が前記樹脂チューブの筒型側端部と前記中子との間の静電気力によりなされることを特徴とする請求項1に記載の定着用部材の製造方法。
  5. 前記吸着保持の際に前記樹脂チューブの筒型側端部が吸着補助手段により前記中子の側に寄せ移動されることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の定着用部材の製造方法。
  6. 前記中子は長手方向の途中部に外径が可変制御される環状部材を有し、前記樹脂チューブは前記中子に外挿された後に前記環状部材が前記樹脂チューブの内径に対応する外径に拡大されることにより前記中子に対して支持されることを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の定着用部材の製造方法。
  7. 前記樹脂チューブがフッ素樹脂チューブであることを特徴とする請求項1乃至6の何れか一項に記載の定着用部材の製造方法。
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