JP6966189B2 - 非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤 - Google Patents
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Description
(1)以下の条件(a)〜(d)をすべて満足することを特徴とする非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
(a)比表面積が20m2/g以上80m2/g以下である。
(b)粒子全体のSi原子とAl原子の合計質量に対するAl原子の質量の比率(A)が0.03以上0.5以下である。
(c)X線光電子分光分析法(XPS)により測定される粒子表面近傍に存在するSi原子とAl原子の合計質量に対する粒子表面近傍のAl原子の質量の比率を(B)としたときに(A)と(B)の比(B)/(A)が0.4以上2.0以下である。
(d)平均粒子密度が2.4g/cm3以下である。
(2)粒子径50nm以上の粒子の平均球形度が0.82以上であることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
(3)疎水化度が55%以上であり、水分量が0.2質量%以上2.0質量%以下であることを特徴とする前記(1)〜(2)のいずれかに記載の非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
(A)=Al原子の質量分率/(Al原子の質量分率+Si原子の質量分率)
(B)=(Si原子の質量に対するAl原子の質量の比率)/{1+(Si原子の質量に対するAl原子の質量の比率)}
実施例1〜11 比較例1〜11
非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤は、燃焼炉の頂部に内炎と外炎が形成できる二重管構造のLPG−酸素混合型バーナーが設置され、下部に捕集系ラインが直結されてなる装置を用いて製造した。上記バーナーの中心部には更にスラリー噴霧用の二流体ノズルが設置され、その中心部から、金属シリコン粉末(平均粒径:13μm)、金属アルミニウム粉末(平均粒径:3〜30μm)及び水からなるスラリー(金属シリコン粉末、金属アルミニウム粉末、水の合計100質量部に対して、金属シリコン粉末と金属アルミニウム粉末の合計量:10.3〜70質量部、水量:30〜89.7質量部。金属シリコン粉末量に対する金属アルミニウム粉末量の比率:0.004〜4)を2〜30L/Hrのフィード量で噴射した。二流体ノズルの外周部からは、スラリー分散ガスとして酸素を3〜15m3/Hrで供給した。火炎の形成は二重管バーナーの出口に数十個の細孔を設け、そこからLPGと酸素の混合ガスを噴射することによって行った。また、非晶質アルミノシリケート微粉末の水分量を調整するために、炉体中部側面に1流体ノズルを取り付け、0〜10L/Hrのフィード量で水を噴霧した。二流体ノズルから噴射され火炎を通過して生成した非晶質アルミノシリケート微粉末は、ブロワによって捕集ラインを空気輸送させ、バグフィルターで捕集した。なお、非晶質アルミノシリケート微粉末のAl濃度の調整は、スラリー中の金属シリコンと金属アルミニウムの組成比を調整することにより行った。具体的には非晶質アルミノシリケート微粉末のAl濃度を高くする場合は、金属シリコン粉末濃度を低くして金属アルミニウム粉末濃度を高くし、非晶質アルミノシリケート微粉末のAl濃度を低くする場合は、金属シリコン粉末濃度を高くして金属アルミニウム粉末濃度を低くすることで調整した。Al濃度比(B)/(A)の調整は、金属アルミニウム粉末の平均粒径の調整により行った。金属アルミニウム粉末の平均粒径が小さいと金属アルミニウムの酸化反応が素早く起こる為、Alが非晶質アルミノシリケート系微粉末の中心部に偏在しやすくなり、粒子の中心部のAl濃度が上昇する。一方、金属アルミニウム粉末の粒径が大きいと金属アルミニウムの酸化反応が遅れる為、Alが非晶質アルミノシリケート微粉末の表面層に偏在しやすくなり、粒子表面のAl濃度が上昇する。その為、Al濃度比(B)/(A)を低減する場合は、金属アルミニウム粉末の平均粒径を小さくし、Al濃度比(B)/(A)を増加する場合は、金属アルミニウム粉末の平均粒径を大きくすることで調整した。平均粒子密度の調整は二流体ノズルの外周部から供給する酸素量を調整することにより行った。この酸素は、スラリーを分散させ、金属シリコン粉末、及び金属アルミニウム粉末を効率良く酸化反応させる為に供給するが、供給量が過剰であると、反応場中の金属シリコン粉末と金属アルミニウム粉末の存在割合にムラが生じる為、金属アルミニウムの酸化反応により生成したAl2O3単独粒子が混入し、結果として非晶質アルミノシリケート微粉末の平均粒子密度が高くなる。その為、平均粒子密度を高くする場合は二流体ノズルの外周部から供給する酸素量を増やすことで調整した。球形度の調整は、スラリー中の粉末濃度、すなわち、金属シリコン粉末、及び金属アルミニウム粉末の濃度を調整することにより行った。具体的には、球形度を高くする場合は、粉末濃度を高くし、球形度を低くする場合は、粉末濃度を低くすることで調整した。比表面積の調整はスラリーのフィード量を調整することにより行った。具体的には比表面積を高くする場合は、スラリーのフィード量を少なくし、比表面積を低くする場合は、スラリーのフィード量を多くすることで調整した。水分量の調整は炉体中部からの水噴霧量を調整することにより行った。具体的には、水分量を増やす場合は水噴霧量を多くし、水分量を減らす場合は水噴霧量を少なくすることで調整した。
非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤A〜V15gと、平均粒子径5μmの架橋スチレン樹脂粉(綜研化学社製商品名「SX−500H」)485gをヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製「FM−10B型」)に入れ、1000rpmで1分間混合し疑似トナーを作製した。この疑似トナーを、温度15℃、相対湿度30%の低温低湿環境下、及び温度30℃、相対湿度80%の高温高湿環境下でそれぞれ24Hr静置した後、温度と湿度を静置した環境に保ったままブローオフ帯電量を以下の手法で測定した。模擬トナー0.20gと、キャリアとして負帯電極性トナー用標準キャリア(日本画像学会より頒布「N−01」)3.80gを100mlポリエチレン製容器に入れ、アサヒ理化製作所社製小型ボール回転架台「AV−1型」を用い、1秒間に1回転の速度で回転振とうさせた。振とう5分後、この模擬トナーとキャリアの混合物0.30gを用いて吸引分離式帯電量測定器(三協パイオテク社製「セパソフトSTC−1」)により、ブローオフ帯電量を測定した。吸引時間は3分間、吸引圧力は−3.5kPaとし、模擬トナーとキャリアの分離に用いるスクリーンには目開き25μmの金網を使用した。
このブローオフ帯電量のマイナスの値が大きいほど帯電量が大きいことを表す。
得られたブローオフ帯電量を用いて以下の式より、帯電環境差を算出した。
帯電環境差=(低温低湿環境下におけるブローオフ帯電量)−(高温高湿環境下におけるブローオフ帯電量)
この帯電環境差の値が小さいほど、帯電環境安定性が良好であることを表す。
非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤A〜V10gと、平均粒子径5μmの架橋スチレン樹脂粉(綜研化学社製商品名「SX−500H」)490gをヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製「FM−10B型」)に入れ、1000rpmで1分間混合し疑似トナーを作製した。この模擬トナーを、温度25℃、相対湿度50%の条件下で24Hr静置後、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製「PT−E型」)を用いて安息角を評価した。温度25℃、相対湿度50%の条件下で24Hr静置させた模擬トナーを目開き710μmの篩に乗せ、振動を与えながら、漏斗を通して直径8cmの円形測定用テーブルに堆積させた。円錐状に形成される堆積状態が一定になるまで堆積させた後、分度器を用いて水平面に対する堆積粉の陵線の角度を安息角とした。この安息角の値が小さいほど、流動性が良好であることを示す。
非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤A〜V15gと、ガラス転移点62℃のポリエステル樹脂をジェットミルで平均粒径が6.0μmになるように粉砕調整した樹脂粉485gをヘンシェルミキサー(三井三池化工機社製「FM−10B型」)に入れ、1000rpmで1分間混合した。この混合物10gをシリコーンカップに計り取り、温度62℃の条件下で3時間静置した後、目開き74μmの篩の上に静かに移し、パウダテスタ(ホソカワミクロン社製「PT−E型」)の振動台にセットした。篩の振幅を1.0mmに設定して、30秒間振動した後、篩上に残った混合物の質量を測定した。この値が小さいほど、トナーの保存性が良いことを表す。
Claims (3)
- 以下の条件(a)〜(d)をすべて満足することを特徴とする非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
(a)比表面積が20m2/g以上80m2/g以下である。
(b)粒子全体のSi原子とAl原子の合計質量に対するAl原子の質量の比率(A)が0.03以上0.4以下である。
(c)X線光電子分光分析法(XPS)により測定される粒子表面近傍に存在するSi原子とAl原子の合計質量に対する粒子表面近傍のAl原子の質量の比率を(B)としたときに(A)と(B)の比(B)/(A)が0.4以上2.0以下である。
(d)平均粒子密度が2.4g/cm3以下である。 - 粒子径50nm以上の粒子の平均球形度が0.82以上であることを特徴とする請求項1に記載の非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
- 疎水化度が55%以上であり、水分量が0.2質量%以上2.0質量%以下であることを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の非晶質アルミノシリケート系トナー外添剤。
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