JP6961799B2 - カムフォロア及びレンズ鏡筒 - Google Patents
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Description
図1及び図2は、本発明が適用された交換レンズの概略構成を示す断面図である。図1は、広角端の状態を示しており、図2は、望遠端の状態を示している。
図3は、変倍操作した場合の各レンズ群の移動状態を示す図である。同図(A)は、広角端でのレンズ配置を示しており、同図(B)は望遠端でのレンズ配置を示している。
レンズ鏡筒10は、固定筒20、カム筒30、移動筒40及び外装筒50を備える。また、レンズ鏡筒10は、第1レンズ群G1を保持する第1レンズ保持枠LF1、第2レンズ群G2を保持する第2レンズ保持枠LF2、第3レンズ群G3を保持する第3レンズ保持枠LF3、第4レンズ群G4を保持する第4レンズ保持枠LF4及び第5レンズ群G5を保持する第5レンズ保持枠LF5を備える。
固定筒20は、円筒状の筒体で構成され、たとえば、アルミ等の金属で構成される。固定筒20は、その基端部(像側の端部)にマウント12を備える。したがって、交換レンズ1をカメラ本体に装着すると、固定筒20はカメラ本体に固定される。固定筒20には、光軸Zに沿って延びる複数の直進溝が備えられる。
カム筒30は、円筒状の筒体で構成され、たとえば、アルミ等の金属で構成される。カム筒30は、固定筒20の外周に嵌合されることにより、固定筒20の外周を周方向に回転自在に保持される。固定筒20は第2筒の一例であり、カム筒30は第3筒の一例である。カム筒30には、複数のカム溝が備えられる。なお、便宜上、図1及び図2には、一つのカム溝(移動筒40を駆動する第1カム溝30A)のみを図示している。
移動筒40は、円筒状の筒体で構成される。移動筒40は、第1筒の一例である。移動筒40は、カム筒30の外周に嵌合されることにより、カム筒30の外周を光軸に沿って移動自在に保持される。移動筒40を移動させる機構については、後述する。
外装筒50は、円筒状の筒体で構成される。外装筒50は、交換レンズ1の外装を構成する。外装筒50は、その基端部において、固定筒20に固定される。したがって、交換レンズ1をカメラ本体に装着すると、外装筒50もカメラ本体に固定される。
第1レンズ保持枠LF1は、円筒状の筒体で構成される。第1レンズ保持枠LF1は、その内周部の同軸上に第1レンズ群G1を保持する。
第2レンズ保持枠LF2は、円筒状の筒体で構成される。第2レンズ保持枠LF2は、その内周部の同軸上に第2レンズ群G2を保持する。第2レンズ保持枠LF2は、第1筒の一例である。
第3レンズ保持枠LF3は、円筒状の筒体で構成される。第3レンズ保持枠LF3は、その内周部の同軸上に第3レンズ群G3を保持する。また、第3レンズ保持枠LF3は、その内周部の同軸上に絞りユニットSUを保持する。第3レンズ保持枠LF3は、第1筒の一例である。
第4レンズ保持枠LF4は、円筒状の筒体で構成される。第4レンズ保持枠LF4は、その内周部の同軸上に第4レンズ群G4を保持する。第4レンズ保持枠LF4は、第1筒の一例である。
第5レンズ保持枠LF5は、円筒状の筒体で構成される。第5レンズ保持枠LF5は、その内周部の同軸上に第5レンズ群G5を保持する。
図4は、図1の4−4断面図である。
図5は、第2レンズ保持枠の駆動に関わる構成の断面図である。また、図6は、図5の6−6断面図である。
図7は、第3レンズ保持枠及び第4レンズ保持枠の駆動に関わる構成の断面図である。また、図8は、図7の8−8断面図、図9は、図7の9−9断面図である。
以上のように構成される交換レンズ1は、ズームリング52を回転操作することにより、固定筒20に対して、カム筒30が回転する。カム筒30が回転すると、カムの作用によって、移動筒40、第2レンズ保持枠LF2、第3レンズ保持枠LF3及び第4レンズ保持枠LF4が光軸Zに沿って移動する。この結果、第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、第3レンズ群G3及び第4レンズ群G4が光軸Zに沿って移動し、焦点距離が変化する。すなわち、ズームする。
図10はカムフォロアの正面図、図11はカムフォロアの背面図、図12はカムフォロアの平面図、図13はカムフォロアの底面図、図14はカムフォロアの右側面図、図15はカムフォロアの左側面図である。また、図16はカムフォロアを平面側から見た斜視図、図17はカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図18は図12の18−18断面図、図19は図12の19−19断面図である。
カムフォロア本体110は、溝(カム溝及び直進溝)に嵌合する部位であり、先端が開口した中空状の形状を有する。
カムフォロア本体110は、その外周部に先端側から順に第1嵌合部111及び第2嵌合部112を有する。第1嵌合部111及び第2嵌合部112は、それぞれ溝(カム溝及び直進溝)に嵌合する部分である。たとえば、第2レンズ保持枠LF2に取り付けられるカムフォロア100の場合は、第1嵌合部111が第2カム溝30Bに嵌合し、第2嵌合部112が第2直進溝20Bに嵌合する。また、移動筒40に備えられるカムフォロア100の場合は、第1嵌合部111が第1直進溝20Aに嵌合し、第2嵌合部112が第1カム溝30Aに嵌合する。
カムフォロア本体110の内周部は、底を有する円形状の凹部として構成される。内周部は、底面114の中央にネジ挿通穴115を有する。ネジ挿通穴115は、貫通穴で構成され、ネジが挿通可能な径を有する。
基部120は、円筒形状を有し、カムフォロア本体110の基端部の同軸上に備えられる。基部120は、底面に圧入部121を有する。圧入部121は、円形状の凹部で構成され、カムフォロア100の軸と同軸上に配置される。カムフォロア100は、この圧入部121を介して、取り付け対象(移動筒40等)に取り付けられる。カムフォロア100の取り付けについては後述する。
第1スリット130は、カムフォロア本体110の先端から基端に向けて軸と平行に切り込まれた一定幅(突起部150を除く)の溝で構成される。第1スリット130は、内周部の底面114まで切り込まれる。
第2スリット140は、カムフォロア本体110の外周部から内周部に向けて軸と直交して切り込まれた一定幅の溝で構成される。第2スリット140は、カムフォロア本体110の周面の二箇所に備えられる。二本の第2スリット140は同じ高さの位置に備えられる。第2スリット140を備える位置は、第2嵌合部112が溝(カム溝又は直進溝)の内壁面に接触する部位よりも基端側、かつ、圧入部121よりも先端側とされる。また、二本の第2スリット140は、第1スリット130とカムフォロア本体110の中心を通る直線に対して左右対称に配置される。
突起部150は、第1スリット130の両側の内壁面に備えられる。各突起部150は、第1スリット130の先端部において、互いに対向して配置される。各突起部150は、直方体形状を有し、第1スリット130の内壁面から凸状に突出して設けられる。
《カムフォロア取付部》
カムフォロア100の取付対象である移動筒40、第2レンズ保持枠LF2、第3レンズ保持枠LF3及び第4レンズ保持枠LF4は、それぞれカムフォロア100の取付位置にカムフォロア取付部200を有する。
カムフォロア100の取り付けは、次の手順で行われる。まず、カムフォロア100の基部120をカムフォロア取付部200の凹部210に嵌める。この際、基部120に備えられた圧入部121にボス212を嵌める。上記のように、ボス212は、圧入部121の内径よりも若干大きな外径を有する。この結果、カムフォロア100は、いわゆる締まり嵌めによって、ボス212に固定される。この後、カムフォロア本体110の内周部に備えられたネジ挿通穴115にネジ220を通し、ボス212に備えられたネジ穴214に螺合させて、カムフォロア100をネジ220でボス212に固定する。
以上のように構成されるカムフォロア100によれば、第1スリット130を備えることにより、径方向に弾性変形可能に構成される。これにより、各溝(カム溝及び直進溝)の加工精度にバラツキがあっても、各溝にカムフォロア100を適切に押圧当接させることができる。これにより、ガタの発生を防止できる。
《第1スリットの変形例》
上記実施の形態のカムフォロア100は、カムフォロア本体110の周面の二箇所に第1スリット130を備えているが、カムフォロア本体110に備える第1スリット130の数は、これに限定されるものではない。第1スリット130は、カムフォロア本体110の周面の少なくとも1箇所に備えられていればよい。
カムフォロア本体110には、第1スリット130のみを備える構成としてもよい。すなわち、第2スリット140を省略することもできる。
〈第1変形例〉
図41は、カムフォロアの第1変形例の正面図である。図42から図46は、図41に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図47は、図41に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図48は、図41に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図49は、図43の49−49断面図、図50は、図43の50−50断面図である。
図51は、カムフォロアの第2変形例の正面図である。図52から図56は、図51に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図57は、図51に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図58は、図51に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図59は、図53の59−59断面図、図60は、図53の60−60断面図である。
図61は、カムフォロアの第3変形例の正面図である。図62から図66は、図61に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図67は、図61に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図68は、図61に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図69は、図63の69−69断面図、図70は、図63の70−70断面図である。
図71は、カムフォロアの第4変形例の正面図である。図72から図76は、図71に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図77は、図71に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図78は、図71に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図79は、図73の79−79断面図、図80は、図73の80−80断面図である。
図81は、カムフォロアの第5変形例の正面図である。図82から図86は、図81に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図87は、図81に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図88は、図81に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図89は、図83の89−89断面図、図90は、図83の90−90断面図である。
図91は、カムフォロアの第6変形例の正面図である。図92から図96は、図91に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図97は、図91に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図98は、図91に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図99は、図93の99−99断面図、図100は、図93の100−100断面図である。
図101は、カムフォロアの第7変形例の正面図である。図102から図106は、図101に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図107は、図101に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図108は、図101に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図109は、図103の109−109断面図、図110は、図103の110−110断面図である。
図111は、カムフォロアの第8変形例の正面図である。図112から図116は、図111に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図117は、図111に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図118は、図111に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図119は、図113の119−119断面図、図120は、図113の120−120断面図である。
図121は、カムフォロアの第9変形例の正面図である。図122から図126は、図121に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図127は、図121に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図128は、図121に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図129は、図123の129−129断面図、図130は、図123の130−130断面図である。
図131は、カムフォロアの第10変形例の正面図である。図132から図136は、図131に示すカムフォロアの背面図、平面図、底面図、右側面図、左側面図である。また、図137は、図131に示すカムフォロアを平面側から見た斜視図、図138は、図131に示すカムフォロアを底面側から見た斜視図である。また、図139は、図133の139−139断面図、図140は、図133の140−140断面図である。
上記実施の形態では、圧入部121として、基部120の底面に凹部を備えているが、圧入部は凸部で構成することもできる。
上記実施の形態では、カムフォロア本体110は、少なくとも先端が開口した中空状の形状を有していればよい。これにより、第1スリット130を備えることにより、径方向に弾性変形可能に構成できる。
カムフォロアは、第1スリット及び第2スリットを含む全体を樹脂による射出成形で製造することが好ましい。これにより、低コストで製造できる。
上記実施の形態では、固定筒の外側にカム筒が配置されているが、固定筒の内側にカム筒を配置した構成としてもよい。
上記実施の形態では、レンズ交換式のカメラの交換レンズに本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。この他、プロジェクタ用のレンズ鏡筒、顕微鏡のレンズ鏡筒等にも適用できる。また、カメラのレンズ装置に適用する場合、カメラの種類についても、特に限定されるものではない。銀塩カメラ、デジタルカメラ、テレビカメラ、シネマカメラ、防犯カメラ等の種々のカメラに適用できる。
10 レンズ鏡筒
12 マウント
20 固定筒
20A 第1直進溝
20B 第2直進溝
20CD 共通直進溝
30 カム筒
30A 第1カム溝
30B 第2カム溝
30C 第3カム溝
30D 第4カム溝
40 移動筒
50 外装筒
52 ズームリング
54 フォーカスリング
100 カムフォロア
110 カムフォロア本体
111 第1嵌合部
112 第2嵌合部
113 くびれ部
114 底面
115 ネジ挿通穴
116 ネジ受け部
116a 座面
120 基部
121 圧入部
122 圧入部
130 第1スリット
140 第2スリット
140a 内壁面
150 突起部
200 カムフォロア取付部
210 凹部
212 ボス
214 ネジ穴
220 ネジ
230 凹部
G1 第1レンズ群
G2 第2レンズ群
G2a 第2レンズ群前群
G2b 第2レンズ群後群
G3 第3レンズ群
G4 第4レンズ群
G5 第5レンズ群
GP 重心
GS ガイドシャフト
LF1 第1レンズ保持枠
LF2 第2レンズ保持枠
LF3 第3レンズ保持枠
LF4 第4レンズ保持枠
LF5 第5レンズ保持枠
SU 絞りユニット
St 絞り
Z 光軸
Claims (15)
- 直進溝及びカム溝に嵌め込まれるカムフォロアであって、
先端が開口した中空状のカムフォロア本体と、
前記カムフォロア本体の先端から基端に向けて切り込まれた第1スリットと、
前記第1スリットの少なくとも一方の内壁面に備えられ、前記カムフォロア本体の径方向への規定量以上の変形を規制する突起部と、
を備えたカムフォロア。 - 前記突起部が、前記第1スリットの片側の内壁面に備えられる、
請求項1に記載のカムフォロア。 - 前記突起部が、前記第1スリットの両側の内壁面に備えられる、
請求項1に記載のカムフォロア。 - 前記突起部が、前記第1スリットの両側の内壁面に対向して配置される、
請求項3に記載のカムフォロア。 - 前記突起部は、先端が円弧状である、
請求項1から4のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - 前記突起部は、前記カム溝の位置度公差と幅公差の和以上の変形を規制する、
請求項1から4のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - 前記第1スリットは、前記突起部の位置において、前記カム溝の位置度公差と幅公差の和と等しい幅を有する、
請求項6に記載のカムフォロア。 - 前記第1スリットは、前記突起部の位置において、0.06mm以下の幅を有する、
請求項7に記載のカムフォロア。 - 前記第1スリットが、前記カムフォロア本体の周方向に一定の間隔で複数箇所に備えられる、
請求項1から8のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - 前記カムフォロア本体は、前記カム溝の内壁面に接触する面及び前記直進溝の内壁面に接触する面が、外側に凸となる円弧形状を有する、
請求項1から9のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - 前記カムフォロア本体の外周部から内周部に向けて軸と直交する方向に切り込まれた第2スリットを更に備えた、
請求項1から10のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - 前記カムフォロアが、樹脂による一体成形品である、
請求項1から11のいずれか1項に記載のカムフォロア。 - レンズを保持した第1筒と、
カム溝を有する第2筒と、
直進溝を有する第3筒と、
前記第1筒に備えられ、前記直進溝及び前記カム溝に嵌め込まれる請求項1から12のいずれか1項に記載のカムフォロアと、
を備え、前記第2筒及び前記第3筒の相対的な回転により、前記第1筒を光軸に沿って移動させる、
レンズ鏡筒。 - 前記第1筒の重心からずれた位置に前記カムフォロアが備えられる、
請求項13に記載のレンズ鏡筒。 - 前記レンズが、前記第1筒の一方側の端部に保持され、
前記カムフォロアが、前記第1筒の他方側の端部に備えられる、
請求項14に記載のレンズ鏡筒。
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