JP6960946B2 - ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム - Google Patents

ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム Download PDF

Info

Publication number
JP6960946B2
JP6960946B2 JP2019007321A JP2019007321A JP6960946B2 JP 6960946 B2 JP6960946 B2 JP 6960946B2 JP 2019007321 A JP2019007321 A JP 2019007321A JP 2019007321 A JP2019007321 A JP 2019007321A JP 6960946 B2 JP6960946 B2 JP 6960946B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
car
abnormality
floor
determination unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019007321A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020117318A (ja
Inventor
裕介 土井
聡 西江
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Building Systems Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Building Systems Co Ltd filed Critical Hitachi Building Systems Co Ltd
Priority to JP2019007321A priority Critical patent/JP6960946B2/ja
Priority to CN201910999830.2A priority patent/CN111453578B/zh
Publication of JP2020117318A publication Critical patent/JP2020117318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960946B2 publication Critical patent/JP6960946B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B66HOISTING; LIFTING; HAULING
    • B66BELEVATORS; ESCALATORS OR MOVING WALKWAYS
    • B66B5/00Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators
    • B66B5/02Applications of checking, fault-correcting, or safety devices in elevators responsive to abnormal operating conditions

Description

本発明は、エレベーターのかごドアおよび乗り場ドアが開閉する際に発生するドア開閉異常を検出するエレベーターのドア異常検出技術に関する。
エレベーターの制御装置からではなく、外付けのセンサから信号を取得し、エレベーターのドアの異常等を検出する技術がある。例えば、特許文献1には、「かごに開閉可能に設けられたかごドアと、このかごドアを懸垂するドアハンガーと、このドアハンガーに回転可能に設けられたローラーと、このローラーを案内するドアレールと、かごドアが開閉する際に発生する異常を検出する検出手段とを備えたエレベータードア異常検出装置において、検出手段は、ドアハンガーに設けられ、かごドアの開閉動作の加速度を検出する3軸加速度センサと、この3軸加速度センサによって検出されたかごドアの加速度の変化に基づいてかごドアの開閉動作の異常を検出する加速度異常検出手段と、を有する(要約抜粋)」エレベータードア異常検出装置が開示されている。
エレベーターには、戸開不良を検出し、かつ乗客が降車できなかった場合、戸開不良階に一番近い停止可能階のかご呼びを自動登録して、乗客を目的階から余り離れていない階にサービスすることができる他階退避機能が備えられているものがある。例えば、特許文献2には、「戸開不良判定手段が戸開不良と判定し、かつ降車検出手段が乗客の降車を検出できない場合、かご呼び自動登録手段によりこの戸開不良階に一番近い停止可能階のかご呼びを自動登録する(要約抜粋)。」エレベーター運転装置が開示されている。
特開2012−224435 特開平5−330755
特許文献1に開時の技術によれば、外付けセンサからの信号により、戸開不良を検出できる。従って、エレベーターのハードウェアやプロトコルによらず、戸開不良を検出できる。しかしながら、特許文献2に開示の他階退避機能が稼働するような、乗りかごの走行を伴う戸開不良には、エレベーターのかごドアが全く開かないという状態も含まれる。しかしながら、このような状況下においては、特許文献1に開示の技術では対応できない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、外付けセンサにより、乗りかごの走行を伴うドア異常を、ドア異常の種類によらず検出し、検出結果に応じた発報を外部装置に行う技術を提供する。
本発明は、エレベーターのかごドアおよび乗場ドアの少なくとも一方に戸開不良が発生した場合、乗りかごを予め定めた他の階に走行させる他階退避走行の機能を備えたエレベーターのドア異常を検出するドア異常検出システムであって、前記かごドアに設けられ、前記乗りかごの走行状態と前記かごドアの開閉動作とを検出情報として検出する検出装置と、前記検出情報に基づいて、前記ドア異常が発生しているか否かを判定し、判定結果に応じた発報指示を出力する異常判定部と、前記異常判定部から出力された前記発報指示に従って発報信号を生成し、外部装置に出力する発報生成部と、を備え、前記異常判定部は、前記検出情報に基づいて、前記戸開不良を検出し、当該戸開不良が発生したことにより実行される前記他階退避走行後に再度前記戸開不良が発生することが予め定めた回数繰り返される場合、前記ドア異常が発生していると判定することを特徴とする。
また、本発明は、かごドアおよび乗場ドアの少なくとも一方に戸開不良が発生した場合、乗りかごを予め定めた他の階に走行させる他階退避走行の機能を備えたエレベーターシステムであって、前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方のドア異常を検出するドア異常検出装置を備え、前記ドア異常検出装置は、前記かごドアに設けられ、前記乗りかごの走行状態と前記かごドアの開閉動作とを検出情報として検出する検出装置と、前記検出情報に基づいて、前記ドア異常が発生しているか否かを判定し、判定結果を出力する異常判定部と、前記異常判定部から出力された前記判定結果に応じた発報を生成し、外部装置に出力する発報生成部と、を備え、前記異常判定部は、前記検出情報に基づいて、前記戸開不良を検出し、当該戸開不良が発生したことにより実行される前記他階退避走行後に再度前記戸開不良が発生することが予め定めた回数繰り返される場合、前記ドア異常が発生していると判定することを特徴とする。
本発明によれば、外付けセンサにより、乗りかごの走行を伴うドア異常を、ドア異常の種類によらず検出し、検出結果に応じた発報を外部装置に行うことができる。なお、上述した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明の実施形態に係るエレベーターシステムの全体構成図である。 本発明の実施形態に係る2軸加速度センサの配置を説明するための説明図である。 (a)は、本発明の実施形態に係る検出結果処理装置の機能ブロック図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る検出結果処理装置のハードウェア構成図である。 本発明の実施形態に係る監視センタサーバの機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係る異常判定部による異常判定処理のフローチャートである。 (a)は、本発明の実施形態に係る発報データベースに格納されるデータの一例を説明するための説明図であり、(b)は、本発明の実施形態に係る発報信号の一例を説明するための説明図である。 本発明の実施形態の変形例の異常判定部による異常判定処理のフローチャートである。
本実施形態のドア異常検出システムでは、外付けの装置により、乗りかごの走行状態と、かごドアの開閉動作とを検出し、検出結果からドアに発生している異常状態を特定可能な情報を外部装置に発報する。
本実施形態のドア異常検出システムの説明に先立ち、当該ドア異常検出システムが適用されるエレベーターを含むエレベーターシステムについて説明する。ここでは、エレベーターシステムのうち、本実施形態に関連する構成のみ説明する。
図1は、本実施形態のエレベーターシステム900の全体の構成図である。本図に示すように、本実施形態のエレベーターシステム900は、エレベーター100と、ドア異常検出システム200と、監視サーバ310と、を備える。
エレベーター100は、乗りかご111と、かごドア112と、かご呼びボタン113と、釣合錘114と、巻上機115と、主ロープ116と、乗場ドア117と、乗場呼びボタン118と、乗場119と、エレベーター制御装置110と、を備える。なお、乗場ドア117、乗場呼びボタン118および乗場119は、エレベーター100が備え付けられる建物の、各階床に設けられる。なお、以下、本明細書では、かごドア112と乗場ドア117とを特に区別する必要がない場合は、両者を併せてドアと呼ぶ。
[エレベーター制御装置]
エレベーター制御装置110は、走行制御部121と、戸開制御部122と、戸開判定部123と、降車判定部124と、他階退避処理部125と、を備える。
走行制御部121は、かご呼びボタン113および乗場呼びボタン118からの呼びに応じて、乗りかご111を目的階に向けて走行させる。具体的には、巻上機115に制御信号を送信する。巻上機115は、この制御信号に従って、回転数を増減させて主ロープ116を駆動する。これにより、主ロープ116で連結された乗りかご111と釣合錘114とを昇降路内でつるべ式に昇降および停止させる。
また、走行制御部121は、さらに、利用されていない場合、すなわち、所定期間呼びが発生しない場合、予め定めた基準階に乗りかご111を走行させる基準階復帰処理を行う。
戸開制御部122は、目的階に到着すると、かごドア112に取り付けられたドアモータに戸開指令を出力する。戸開指令を受けたドアモータは、かごドア112およびかごドア112に連動して動く目的階の乗場ドア117を開くよう稼働する。
戸開判定部123は、戸開指令によりかごドア112および乗場ドア117が全開したか否かを判定する。判定は、例えば、かごドア112等に設けられたドアスイッチなどからの出力により行う。全開しない場合、戸開不良を示す信号(戸開不良信号)を出力する。
降車判定部124は、戸開判定部123から戸開不良信号が出力された場合、乗りかご111内の乗客が降車したか否かを判別し、判別結果を出力する。なお、乗客の降車は、例えば、乗りかご111に設けられたかご内荷重検出センサ等からの出力により検出する。
他階退避処理部125は、戸開不良が発生し、かつ、乗客が降車できない場合、のりかご111を予め定めた他階に走行(他階退避走行)させる他階退避処理を行う。他階退避処理は、戸開判定部123から戸開不良信号が出力され、かつ、降車判定部124から乗客が降車していないとの判別結果が出力された場合、実行される。本実施形態では、他階退避処理部125は、予め定めた規則に従って、退避する他階(退避階)を決定し、当該階を目的階と設定する。退避階は、例えば、直前の走行方向に走行させた場合の目的階の最寄階等とする。また、他階退避処理は、予め定めた回数、行われる。
なお、他階退避処理により目的階が新たに設定された場合、走行制御部121と、戸開制御部122と、戸開判定部123と、降車判定部124と、他階退避処理部125とは、それぞれ、上記処理を繰り返す。
[ドア異常検出システム]
本実施形態のドア異常検出システム200は、乗りかご111の走行状態と、かごドア112の開閉動作とを含む検出情報に基づいて、ドア異常を検出する。本実施形態のドア異常検出システム200は、検出装置210および検出結果処理装置220と、を備える。
[検出装置]
検出装置210は、乗りかご111の走行状態とかごドア112の開閉動作とを検出する。本実施形態では、検出装置210として、2軸加速度センサを用いる。以下、2軸加速度センサ210として説明する。
2軸加速度センサ210は、図2に示すように、かごドア112に設置される。そして、かごドア112の開閉方向と乗りかご111の走行方向との2方向の加速度を検出する。
以下、図2に示すように、かごドア112の開閉方向をX軸、乗りかご111の走行方向をY軸、X軸およびY軸に直交する方向をZ軸とする座標系を用いて説明する。
本実施形態の2軸加速度センサ210は、かごドア112の開閉方向であるX軸方向の加速度Axと、乗りかご111の走行方向であるY軸方向の加速度Ayとを検出し、検出結果処理装置220に出力する。加速度は、例えば、所定の時間間隔で検出する。
[検出結果処理装置]
検出結果処理装置220は、2軸加速度センサ210から送信される加速度Ax、Ayを解析し、ドア異常の有無およびドア異常がある場合、その異常状態を特定する。検出結果処理装置220は、例えば、2軸加速度センサ210から加速度を受信する毎に、解析を行う。
これを実現するため、本実施形態の検出結果処理装置220は、図3(a)に示すように、格納処理部221と、判定値算出部222と、異常判定部223と、発報生成部224と、を備える。また、検出結果処理装置220は、検出結果格納部231と、判定値格納部232と、発報データベース(DB)233と、を備える。
格納処理部221は、2軸加速度センサ210から、加速度Ax,Ayを受信し、受信時刻に対応づけて、検出結果格納部231に記憶する。
判定値算出部222は、検出結果格納部231に格納された加速度Ax、Ayに対して数学的な処理を施し、かごドア112の開閉速度(かごドア速度)Vx、乗りかご111の走行速度(乗りかご速度)Vy、かごドア112の開閉距離(かごドア距離)Lx、乗りかご111の移動距離(乗りかご距離)Lyを、判定値として算出する。算出した判定値は、判定値格納部232に格納される。判定値算出部222は、例えば、検出結果格納部231に、新たに加速度Ax、Ayが格納される毎に、算出を行う。
かごドア距離Lxは、予め定めた第一基準位置からの移動距離として算出される。また、乗りかご距離Lyは、予め定めた第二基準位置からの移動距離として算出される。第一基準位置は、例えば、かごドア112が完全に閉まっている場合の2軸加速度センサ210の位置とする。また、第二基準位置は、例えば、乗りかご111が昇降路の最下端にいる場合の、2軸加速度センサ210の位置とする。
異常判定部223は、判定値算出部222が算出した速度(Vx、Vy)および距離(Lx、Ly)を用いてドア異常の有無を判定する。本実施形態では、目的階に着いたにも係らず、基準階復帰処理以外でドアが全開しない状態が発生した場合、戸開不良が発生したと判定する。そして、戸開不良の発生により、他階退避走行が行われたにも係らず、同じ戸開不良が解消しない状態が、所定回続いた場合、ドア異常(オープンロック)発生と判定する。戸開不良およびオープンロックには、全く開かない(非開)状態と、多少は開くが全開はしない(半開)状態とを含む。
半開状態では、過負荷時ドア反転機能(ORS)が働き、戸開時ORS動作が発生する。戸開時ORS動作とは、ドアモータ過負荷によりドア反転戸閉する動作である。通常、戸開時、エレベーター制御装置110は、ドアを開くためにトルクを増加させるようドアモータに指示を出す。ところが、例えば、ドアのシル溝にごみが詰まったりした場合、ドアは、それ以上開かない。このとき、ドアが開ききらない状態で、トルクが一定以上になると、エレベーター制御装置110は、かごドア112を開く動作を停止させ、一度かごドア112を閉じるよう指示を出す。これが、過負荷時ドア反転機能である。このように、半開戸開不良時には、戸開時ORS動作が発生する。従って、半開状態によるドア異常は、戸開時ORS動作多発によるオープンロック発生とも呼ぶ。
本実施形態では、異常判定部223は、ドア異常有りと判定した場合、ドア異常の状態として、ドアが全く開かない状態である非開オープンロック状態であるか、開閉動作はなされるものの、全開には至らない、半開オープンロック状態であるか、を特定する。異常判定部223による判定処理の詳細は後述する。
また、本実施形態の異常判定部223は、ドア異常有りと判定した場合、判定結果として、そのドア異常の状態を特定する情報を含む発報指示を行う。発報指示は、発報生成部224に出力される。
発報生成部224は、異常判定部223から発報指示を受信すると、発報指示に含まれるドア異常の状態に応じた発報信号を生成し、外部に出力する。本実施形態では、監視サーバ310に出力する。発報信号には、出力元(送信元)の検出結果処理装置220を識別可能な情報を付与する。
本実施形態では、例えば、ドア異常の状態毎に、予め生成する発報信号を対応づけて発報データベース233に格納しておく。発報生成部224は、発報データベース233を参照し、発報信号を生成する。
検出結果処理装置220は、例えば、乗りかご111の天井上、エレベーター100の機械室等に配置される。検出結果処理装置220は、2軸加速度センサ210と無線または有線で接続される。
検出結果処理装置220は、乗りかご111毎に設けられてもよいし、同じ建物に設置される複数の乗りかご111に対し1台設けられてもよい。複数の乗りかご111に対して1台設置される場合であっても、ドア異常の判定は、乗りかご111毎に行う。
検出結果処理装置220は、図3(b)に示すように、CPU241と、メモリ242と、記憶装置243と、入出力インタフェース244と、通信インタフェース245と、を備える。上記各機能は、予め記憶装置243に格納されたプログラムを、CPU241がメモリ242にロードして実行することにより実現される。
検出結果格納部231、判定値格納部232、および、発報データベース233は、メモリ242または記憶装置243に設けられる。
また、2軸加速度センサ210は、入出力インタフェース244に接続され、格納処理部221は、入出力インタフェース244を介して、加速度Ax,Ayを受信する。また、発報生成部224は、通信インタフェース245を介して発報信号を監視サーバ310に出力する。
[監視サーバ]
監視サーバ310は、エレベーター100の監視を行う。監視サーバ310は、例えば、エレベーター100が設置される建物から離れた、遠隔地に設置される遠隔監視センタ300等に配置される。
本実施形態では、監視サーバ310は、検出結果処理装置220から発報を受信し、予め定めた出力先に出力する。この処理を実現するため、監視サーバ310は、図4に示すように、発報受信部311と、発報振分部312と、発報発信部313と、発報データベース(DB)321と、送信先データベース(DB)322と、を備える。
発報受信部311は、検出結果処理装置220から送信された発報信号を受信する。受信した発報信号は、発報データベース321に従って、その内容を復元し、発報振分部312に出力する。
なお、発報データベース321は、基本的に検出結果処理装置220が有する発報データベース233と同内容である。発報データベース321を参照することにより、監視サーバ310は、受信した発報信号で示されるドア異常の状態を得る。
発報振分部312は、発報受信部311から受け取った発報信号の内容およびその発報信号の送信元に応じて、当該発報信号の内容の出力先を決定する。本実施形態では、送信元の検出結果処理装置220でドア異常を検出するエレベーター100の、保守を担当する営業所または保守員の端末に送信する。送信先は、検出結果処理装置220またはエレベーター100に対応づけて、送信先データベース322に予め格納しておく。
発報発信部313は、発報振分部312の決定に従って、送信先に、発報信号で特定される情報を送信する。
監視サーバ310は、検出結果処理装置220と同様に、CPUとメモリと記憶装置と入出力インタフェースと通信インタフェースとを備える。上記各機能は、予め記憶装置に格納されたプログラムを、CPUがメモリにロードして実行することにより実現される。また、処理に用いるデータは、記憶装置またはメモリに格納される。
[異常判定処理]
次に、異常判定部223による異常判定処理を説明する。本実施形態の異常判定処理においては、加速度Ax、Ayから算出した判定値(かごドア速度Vx,乗りかご速度Vy、かごドア距離Lx、乗りかご距離Ly)に基づいて、乗りかご111の走行状態および走行停止時のドアの開閉状態を判別する。そして、目的階に着いたにも係らず、基準階復帰処理以外でドアが開かない状態を戸開不良とする。この戸開不良について、本実施形態では、上述のように非開状態と半開状態とを区別して検出する。
図5は、本実施形態の異常判定処理の処理フローである。なお、異常判定処理は、乗りかご111が所定の階において走行を停止(走行終了)したことを契機に開始する。異常判定部223は、この走行終了を、例えば、乗りかご速度Vyにより判別する。すなわち、異常判定部223は、乗りかご速度Vyが0以外の値から0になった場合、走行終了と判別し、以下の異常判定処理を開始する。
また、以下の処理フローでは、戸開不良の発生により、3回、他階退避走行が行われたにも係らず、戸開不良状態が継続している場合、要発報のドア異常が発生したものと判断する。
異常判定部223は、かごドア112の開閉動作があるか否かを判別する(ステップS1102)。本実施形態では、かごドア距離Lxで判断する。本実施形態では、上述のように、かごドア112が完全に閉まっている場合の2軸加速度センサ210の位置を第一基準位置としている。従って、期間T1の間、かごドア距離Lxが0を維持している場合、かごドア112に開閉動作は無いと判断する。期間T1は、予め定められ、記憶装置等に格納される。なお、開閉動作無し、と判断する場合、さらに、かごドア速度Vxが0であるという条件を加えてもよい。
ステップS1102において、かごドア112に開閉動作がないと判断された場合(S1102;No)、異常判定部223は、この状態で、乗りかご111が所定期間、停止(走行終了)状態を継続しているか否かを判別する(ステップS1103)。本実施形態では、乗りかご速度Vyが0の状態が、期間T2、継続しているか否かを判別する。T2は、予め定め、記憶装置等に格納される。
期間T2、継続していると判断された場合(S1103;Yes)、異常判定部223は、エレベーター制御装置110が基準階復帰処理を行ったと判断し、正常と判別し(ステップS1104)、処理を終了する。
一方、ステップS1103において、期間T2経過する前に、乗りかご111が走行を開始したと判断された場合(S1103;No)、異常判定部223は、非開戸開不良発生と判断する。そして、非開戸開不良の発生回数をカウントするカウンタを1つ増加させる(ステップS1105)。
本実施形態では、非開戸開不良の発生回数をカウントするカウンタとして、ドアカウンタOLCと、階床カウンタOL(F)とを備える。ドアカウンタOLCは、階床によらず、当該乗りかご111の非開戸開不良の発生回数(第一発生回数)をカウントするカウンタである。階床カウンタOL(F)は、当該乗りかご111の、各階床Fにおける非開戸開不良の発生回数(第二発生回数)をカウントするカウンタである。ここで、Fは、階床を示す値である。現在の階床Fは、乗りかご距離Lyにより特定される。
ここでは、ドアカウンタOLCと、乗りかご111が現在着床している階床Fの、階床カウンタOL(F)を、それぞれ、1ずつ増加させる。
その後、異常判定部223は、ドアカウンタOLCの値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1106)。
ステップS1106において、2より大きい場合(S1106;Yes)、非開戸開不良が連続して3回発生している。従って、異常判定部223は、非開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定し、当該ドア異常の状態を特定する情報を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1107)、処理を終了する。
なお、本実施形態では、各ドア異常の状態を特定する情報として、例えば、ドアカウンタOLCの値と、階床カウンタOL(F)の値との関係を示す情報を用いる。ここでは、OLC>2を当該情報として発報指示に含める。
ステップS1106において、2以下の場合(S1106;No)、現在の階床Fの、階床カウンタOL(F)の値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1108)。
ステップS1108において、2より大きい場合(S1108;Yes)、非開戸開不良自体は連続して発生していないが、当該階床Fで、非開戸開不良が3回発生している。以下、このような状態を、非開オープンロックのドア異常の予兆が発生している状態と呼ぶ。異常判定部223は、非開オープンロックのドア異常の予兆を検出したと判定し、当該ドア異常の状態を特定する情報を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1109)、処理を終了する。
ここでは、OLC≦2、かつ、OL(F)>2を、当該情報として発報指示に含める。なお、このとき、発報指示には、非開戸開不良を3回検出した階床を特定する情報も含む。
ステップS1108において、2以下の場合(S1108;No)、異常判定部223は、非開戸開不良を検出したと判定し(ステップS1110)、処理を終了する。
ステップS1102において、かごドア112に開閉動作が有りと判断された場合(S1102;Yes)、異常判定部223は、かごドア112が完全に開いたか(全開したか)否かを判別する(ステップS1120)。本実施形態では、かごドア112の第一基準位置からの移動距離であるかごドア距離Lxが、予め登録された値LxMAXであるか否かを判別する。LxMAXは、全開時の2軸加速度センサ210の位置として、予め記憶装置243に登録される。
ステップS1120において、全開でないと判別された場合(S1120;No)、異常判定部223は、半開戸開不良発生と判定する。そして、半開戸開不良の発生回数をカウントするカウンタを1つ増加させる(ステップS1112)。なお、上述のように、半開戸開不良が発生している状態では、戸開時ORS動作が発生している。
本実施形態では、半開戸開不良の発生回数をカウントするカウンタとして、ドアカウンタORSCと、階床カウンタORS(F)とを備える。ドアカウンタORSCは、階床によらず、乗りかご111の半開戸開不良の発生回数(第一発生回数)をカウントするカウンタである。階床カウンタORS(F)は、当該乗りかご111の、階床Fにおける半開戸開不良の発生回数(第二発生回数)をカウントするカウンタである。
ここでは、ドアカウンタORSCと、乗りかご111が現在着床している階床Fの、階床カウンタORS(F)を、それぞれ、1ずつ増加させる。
その後、異常判定部223は、ドアカウンタORSCの値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1113)。
ステップS1113において、2より大きい場合(S1113;Yes)、半開戸開不良が連続して3回以上発生している。従って、異常判定部223は、半開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定し、当該ドア異常の状態を特定する情報を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1114)、処理を終了する。ここでは、ORSC>2を当該情報として発報指示に含める。
ステップS1113において、2以下の場合(S1113;No)、現在の階床Fの、階床カウンタORS(F)の値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1115)。
ステップS1115において、2より大きい場合(S1115;Yes)、半開戸開不良自体は連続して発生していないが、当該階床Fで半開戸開不良が3回発生している。以下、このような状態を、半開オープンロックのドア異常の予兆が発生している状態と呼ぶ。異常判定部223は、半開オープンロックのドア異常の予兆を検出したと判定し、当該ドア異常の状態を特定する情報を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1116)、処理を終了する。ここでは、ORSC≦2、かつ、ORS(F)>2および当該階床Fを特定する情報を、当該情報として発報指示に含める。
ステップS1115において、2以下の場合(S1115;N0)、異常判定部223は、半開戸開不良を検出したと判定し(ステップS1117)、処理を終了する。
また、ステップS1120において、全開したと判別された場合(S1110;Yes)、異常判定部223は、正常に動作していると判定し(ステップS1121)、処理を終了する。また、このとき、ドアカウンタOLCおよびドアカウンタORSCと、現在の階床Fの階床カウンタOL(F)およびORS(F)と、を初期化する。
例えば、これらのドアカウンタOLCまたはORSの値が0以外の状態で走行する場合、他階退避走行と考えられる。他階退避走行直後のドアの開閉が正常に行われ、乗りかご111内の乗客が無事に降車できれば、閉じ込め等の発生はなく、通報の必要がないためである。
本実施形態の異常判定部223は、上記処理を、乗りかご111の走行終了を検出する毎に繰り返す。
[発報信号]
なお、発報生成部224は、異常判定部223から受信した発報指示に応じた発報信号を生成し、遠隔監視センタ300の監視サーバ310に出力する。
生成する発報信号は、発報データベース233に格納されたデータ従って生成する。ここで、発報データベース233に格納されるデータの一例を図6(a)に示す。
本図に示すように、発報データベース233には、ドア異常の状態を特定する情報233b毎に発報信号コード233aが格納される。
非開オープンロック状態が検出されたという情報233bを含む発報指示を受信した場合、発報信号コード233aとして「1」抽出し、発報信号を生成する。
また、非開オープンロック予兆が検出されたという情報233bを含む発報信号を受信した場合、発報信号コード233aとして「2」を抽出し、発報信号を生成する。また、このとき、階床を特定する情報も発報信号に含める。
半開オープンロック状態が検出されたという情報233bを含む発報指示を受信した場合、発報信号コード233aとして「3」抽出し、発報信号を生成する。
また、半開オープンロック予兆が検出されたという情報233bを含む発報信号を受信した場合、発報信号コード233aとして「4」を抽出し、発報信号を生成する。また、このとき、階床を特定する情報も発報信号に含める。
発報生成部224が生成する発報信号234の一例を図6(b)に示す。本図に示すように、発報信号234は、送信元の検出結果処理装置220を特定する情報である送信元234aと、発報信号コード234bと、階床を特定する情報である階床234cとを備える。なお、発報信号コード234bが「1」または「3」である場合は、階床234cは何も登録されない。
以上説明したように、本実施形態のドア異常検出システム200は、かごドア112に設けられ、乗りかご111の走行状態とかごドア112の開閉動作とを検出情報として検出する検出装置である2軸加速度センサ210と、その検出情報に基づいて、ドア異常が発生しているか否かを判定し、ドア異常またはその予兆が発生している場合、判定結果として発報指示を出力する異常判定部223と、異常判定部223から出力された判定結果に応じた発報信号234を生成し、外部装置である監視サーバ310に出力する発報生成部224と、を備える。このとき、異常判定部223は、検出情報に基づいて、戸開不良を検出し、この戸開不良が発生したことにより実行される他階退避走行後に、再度、同じ戸開不良が発生することが、予め定めた回数繰り返される場合、ドア異常が発生していると判定する。
このように、本実施形態によれば、乗りかご111の走行状態とかごドア112の開閉動作とを含む検出情報に基づいて、ドア異常の発生を検出する。従って、ドアが全く開かない状態のドア異常の検出も行うことができる。
異常判定部223は、乗りかご111が停止後、かごドア112が開かず、かつ、予め定めた期間内に他階退避走行を開始した場合、戸開不良が発生したと判定する。また、異常判定部223は、乗りかご111が停止後、前記かごドアが開かず、かつ、予め定めた期間内に前記他階退避走行を行わない場合、正常な基準階復帰動作が行われたと判定する。また、異常判定部223は、乗りかご111が停止後、かごドア112が全開しない場合、戸開時ORS動作多発による戸開不良が発生したと判定する。
このように、本実施形態によれば、乗りかご111の走行状態とかごドア112の開閉動作とを検出可能な検出装置による検出情報に基づいて、戸開不良の発生を検出する。従って、上述のように、ドアが全く開かない非開の場合のドア異常、戸開時ORS動作多発によるドア異常、基準階復帰動作、をそれぞれ検出することができる。このように、従来の外付けのドア異常検出装置では検出できないドア異常の状態であっても、検出することができる。
また、本実施形態では、検出したドア異常の状態に応じた発報信号を生成し、監視サーバ310に出力する。例えば、非開オープンロックが検出されたこと、非開オープンロックの予兆として、特定の階床Fで所定回数以上オープンロックが検出されたこと、半開オープンロックが検出されたこと、半開オープンロックの予兆として、特定の階床Fで所定回数以上オープンロックが検出されたことを、それぞれ特定可能な発報信号を生成し、出力する。
監視サーバ310では、受信した発報信号に含まれるドア異常の状態を、担当する営業所または保守員に通知する。従って、保守員等は、受信した情報を見て、ドア異常の詳細を把握することができる。
例えば、保守員は、全開オープンロックの予兆が検出されたことを示す情報を得た場合、ドアカウンタOLCの値は3未満であるが、階床別カウンタの値が3以上であることがわかる。従って、階床別カウンタの値が3以上となった階床において、ドア周辺機器に異常が発生している、または、オープンロックが発生する危険性が高いことを認識することができる。また、保守員等は、特定の階床のみで戸開不良が発生していることも把握できるため、この戸開不良が、かごドア112側の、ドアモータ等の不具合に起因するものではなく、乗場119側の乗場ドア117に起因する可能性が高い等判断できる。半開オープンロックの予兆の場合も同様である。
このように、本実施形態によれば、発生したドア異常の種類、状態に応じて発報信号が変わるため、保守員等は、異常の発生状況を的確に把握することができる。これにより、必要な修理部品等を確実に用意して現場に駆けつけることができる。すなわち、本実施形態によれば、さらに、保守員等が戸開不良の原因の概要を把握する支援もできる。それにより、迅速な保守対応を促進できる。
<変形例>
なお、上記ステップS1107では、乗りかご111の走行終了後にドアが開かず、他階退避走行を2回行っても解消されていない状況である。このような場合は、乗りかご111に乗客が閉じ込められている、または、乗りかご111内に人がいないとしてもエレベーター100に重度の故障が発生し、利用ができない状態であると考えられる。従って、この場合、緊急度の高い発報であることを示す情報を、発報信号に含めてもよい。
上記ステップS1114の場合も同様に、緊急度の高い発報であることを示す情報を発報信号に含めてもよい。
また、上記ステップS1109またはS1116の場合、上述のように、乗場ドア117側に起因する可能性が高いため、当該階床のドア周辺機器に異常が発生していること、乗場ドア117を重点的に点検することを指示する内容を、発報信号に含めてもよい。特に、ステップS1116の場合は、戸開時ORS動作の特性上、乗場ドア117側に起因する可能性がより高いため、上記内容を発報信号に加えることが望ましい。
なお、上記実施形態では、異常判定部223は、戸開不良が発生した後、他階退避走行後に正常動作した場合、ドアカウンタOLCまたはORSCを初期化しているが、これに限定されない。ドアカウンタOLCまたはORSCの初期化を行わず、累積して所定回発生した場合、ドア異常発生と判定し、発報するよう構成してもよい。
この場合の、異常判定部223による異常判定処理の流れを、図7に示す。なお、本変形例においても、異常判定処理は、上記実施形態同様、異常判定部223が、乗りかご111の走行終了を検出したことを契機に開始される。また、上記実施形態の異常判定処理と同じ箇所は、同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
異常判定部223は、かごドア112の開閉動作があるか否かを判別する(ステップS1102)。
ステップS1102において、かごドア112に開閉動作がないと判断された場合(S1102;No)、異常判定部223は、この状態で、乗りかご111が所定期間(T2)、停止(走行終了)状態を継続しているか否かを判別する(ステップS1103)。
期間T2、継続していると判断された場合(S1103;Yes)、異常判定部223は、エレベーター制御装置110が基準階復帰処理を行ったと判断し、正常と判別し(ステップS1104)、処理を終了する。
一方、ステップS1103において、期間T2経過する前に、乗りかご111が走行を開始したと判断された場合(S1103;No)、異常判定部223は、非開戸開不良発生と判断する。そして、非開戸開不良の発生回数をカウントするドアカウンタOLCおよび階床カウンタOL(F)を1つ増加させる(ステップS1105)。
その後、異常判定部223は、ドアカウンタOLCの値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1106)。
ステップS1106において、2より大きい場合(S1106;Yes)、異常判定部223は、現在の階のOL(F)の値がOLCの値と同じであるか否かを判別する(ステップS1201)。
ステップS1201で異なる場合(S1201;No)、OLCがOL(F)より大きい。すなわち、OLCのみが3となっている。ここでは、異常判定部223は、第一の非開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定する。そして、OLC>OL(F)であることを意味する情報(第一非開OL検出)を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1204)、処理を終了する。
一方、ステップS1201で同じである場合(S1201;Yes)、異常判定部223は、第二の非開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定する。そして、OLC=OL(F)であることを意味する情報(第二非開OL検出)を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1203)、処理を終了する。
ステップS1106で、2以下の場合(S1106;No)、異常判定部223は、非開戸開不良を検出したと判定し(ステップS1202)、処理を終了する。
ステップS1102において、かごドア112に開閉動作が有りと判断された場合(S1102;Yes)、異常判定部223は、かごドア112が完全に開いたか(全開したか)否かを判別する(ステップS1120)。
ステップS1120において、全開でないと判別された場合(S1120;No)、異常判定部223は、半開戸開不良発生と判定する。そして、半開戸開不良の発生回数をカウントするドアカウンタORSCと階床カウンタORS(F)とをそれぞれ1つ増加させる(ステップS1112)。
その後、異常判定部223は、ドアカウンタORSCの値が2より大きいか否かを判別する(ステップS1113)。
ステップS1113において、2より大きい場合(S1113;Yes)、異常判定部223は、ORS(F)の値がORSCの値と等しいか否かを判別する(ステップS1211)。
ステップS1211において、等しくない場合(S1211;No)、ORSCがORS(F)より大きい。すなわち、ORSCのみが3となっている。ここでは、異常判定部223は、第一の半開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定する。そして、ORSC>ORS(F)であることを意味する情報(第一半開OL検出)を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1214)、処理を終了する。
一方、ステップS1211で同じである場合(S1201;Yes)、異常判定部223は、第二の半開オープンロック状態のドア異常を検出したと判定する。そして、ORSC=ORS(F)であることを意味する情報(第二半開OL検出)を含む発報指示を発報生成部224に出力し(ステップS1213)、処理を終了する。
ステップS1113で、2以下の場合(S1113;No)、異常判定部223は、半開戸開不良を検出したと判定し(ステップS1222)、処理を終了する。
また、ステップS1120において、全開したと判別された場合(S1110;Yes)、異常判定部223は、正常に動作していると判定し(ステップS1121)、処理を終了する。
なお、本変形例では、例えば、エレベーター制御装置110または保守員から乗りかご111の走行停止指示が出されて乗りかご111が強制的に停止させられた際に、各カウンタは初期化される。
本変形例の異常判定部223は、上記処理を、乗りかご111の走行終了を検出する毎に繰り返す。
また、本変形例の発報生成部224は、異常判定部223から受信した発報指示に応じた発報信号を生成し、監視サーバ310に出力する。なお、発報データベース233は、上記各発報指示に含まれる内容が情報233bに格納されたものが予め用意される。
監視サーバ310を介してドア異常発生の通知を受けた保守員は、その内容に応じて、ドア異常の概要を把握することができる。
例えば、第一の非開オープンロック状態または第一の半開オープンロック状態であること、すなわち、OLC>OL(F)またはORSC>ORS(F)であることを意味する情報が含まれている場合、戸開不良が発生した後、他階退避走行を行って他階に着床した後も、同じ戸開不良が発生していることがわかる。従って、保守員は、ドア異常がかごドア112に起因する可能性が高いと判断できる。
一方、第二の非開オープンロック状態または第二の半開オープンロック状態であること、すなわち、OLC=OL(F)またはORSC=ORS(F)であることを意味する情報が含まれている場合、他階逃避走行を行った場合、戸開不良は解消するとともに、特定の階床でのみ戸開不良が発生していることがわかる。従って、保守員は、ドア異常が当該解消の乗場ドア117に起因する可能性が高いと判断できる。
なお、上記実施形態では、非開、半開ともに、階床毎の戸開不良の発生をカウントするカウンタを有しているが、階床毎のカウンタはなくてもよい。
この場合、例えば、上記実施形態の処理において、ステップS1105では、ドアカウンタOLCのみ1インクリメントさせる。そして、ステップS1106において、ドアカウンタOLCの値が2未満の場合は、非開戸開不良検出と判定する。
半開の場合も同様に、上記ステップS1112では、ドアカウンタORSCのみ1インクリメントさせる。そして、ステップS1113において、ドアカウンタORSCが2未満の場合は、半開戸開不良検出と判定する。
このように構成することにより、外付けセンサである2軸加速度センサ210の検出結果を用いて、ドアが開かないという事象が発生した場合、基準階復帰であるか、非開の戸開不良であるか、半開の戸開不良であるかを判別できる。また、非開の戸開不良また半開の戸開不良が繰り返された場合、それぞれ、その状態とともにドア異常の発生を、保守員に通知することができる。
従って、外付けセンサにより、乗りかご111の走行を伴うドア異常を、ドア異常の種類に寄らず検出し、検出結果に応じた発報を外部装置である監視サーバ310に行うことができる。
なお、上記実施形態または変形例では、同じ戸開不良が所定回数(上記例では3回)発生しない限り、発報は行われていない。しかしながら、これに限定されない。1回でも発生したら、発報を行うよう構成してもよい。1回発報後、発報処理を停止してもよいし、所定回数(例えば、3回)、戸開不良が発生するまで、発報を継続してもよい。この場合、発生回数、ドアカウンタの値、階床カウンタの値等を発報信号に含めてもよい。この場合、発報は、異常発生を未然に防止するための警告である。
また、上記実施形態では、異常判定部223による判定結果が正常である場合は、発報は行わないように構成しているが、これに限定されない。正常であることを示す情報を、遠隔監視センタ300の監視サーバ310に送信するよう構成してもよい。
また、上記実施形態では、乗りかご111の走行状態と、かごドア112の開閉動作とを検出する検出装置として1つの2軸加速度センサ210を用いる場合を例にあげて説明したが、検出装置は、これに限定されない。例えば、乗りかご111の走行状態を検出する1軸加速度センサと、かごドア112の開閉動作とを検出する1軸加速度センサとの2つのセンサで実現されてもよい。さらに、加速度センサでなくてもよい。例えば、複数の赤外線センサ等で実現されてもよい。乗りかご111の走行状態をおよびかごドア112の開閉動作とを検出可能なセンサであれば、センサ種別は問わない。
なお、上記各実施形態では、検出結果処理装置220および監視サーバ310の各機能は、CPUがプログラムを実行することにより実現されているが、これに限定されない。例えば、全部または一部の機能は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(field−programmable gate array)などのハードウェアによって実現されてもよい。
また、本発明は、上述した実施形態に限定するものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上述した実施形態は、本発明を分かり易く説明するためのものであり、本発明は、必ずしも上記実施形態で説明した全ての構成を備えるものに限定されない。
また、各図面において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを記載しており、必ずしも製品として必要な全ての制御線や情報線を記載しているとは限らない。実際の製品では、殆ど全ての構成要素が相互に接続されていると考えてもよい。
また、本発明は、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得る。
100:エレベーター、110:エレベーター制御装置、111:乗りかご、112:かごドア、113:かご呼びボタン、114:釣合錘、115:巻上機、116:主ロープ、117:乗場ドア、118:乗場呼びボタン、119:乗場、121:走行制御部、122:戸開制御部、123:戸開判定部、124:降車判定部、125:他階退避処理部、
200:ドア異常検出システム、210:検出装置(2軸加速度センサ)、220:検出結果処理装置、221:格納処理部、222:判定値算出部、223:異常判定部、224:発報生成部、231:検出結果格納部、232:判定値格納部、233:発報データベース、233a:発報信号コード、233b:情報、234:発報信号、234a:送信元、234b:発報信号コード、234c:階床、241:CPU、242:メモリ、243:記憶装置、244:入出力インタフェース、245:通信インタフェース、
300:遠隔監視センタ、310:監視サーバ、311:発報受信部、312:発報振分部、313:発報発信部、321:発報データベース、322:送信先データベース、
900:エレベーターシステム、Ax:加速度、Ay:加速度、Lx:かごドア距離、Ly:乗りかご距離、Vx:かごドア速度、Vy:乗りかご速度

Claims (7)

  1. エレベーターのかごドアおよび乗場ドアの少なくとも一方に戸開不良が発生した場合、乗りかごを予め定めた他の階に走行させる他階退避走行の機能を備えたエレベーターのドア異常を検出するドア異常検出システムであって、
    前記かごドアに設けられ、前記乗りかごの走行状態と前記かごドアの開閉動作とを検出情報として検出する検出装置と、
    前記検出情報に基づいて、前記ドア異常が発生しているか否かを判定し、判定結果に応じた発報指示を出力する異常判定部と、
    前記異常判定部から出力された前記発報指示に従って発報信号を生成し、外部装置に出力する発報生成部と、を備え、
    前記異常判定部は、前記検出情報に基づいて、前記戸開不良を検出し、当該戸開不良が発生したことにより実行される前記他階退避走行後に再度前記戸開不良が発生することが予め定めた回数繰り返される場合、前記ドア異常が発生していると判定すること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  2. 請求項1記載のドア異常検出システムであって、
    前記異常判定部は、前記乗りかごが停止後、前記かごドアが開かず、かつ、予め定めた期間内に前記他階退避走行を開始した場合、前記かごドアが全く開かない前記戸開不良が発生したと判定すること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  3. 請求項2記載のドア異常検出システムであって、
    前記異常判定部は、前記乗りかごが停止後、前記かごドアが開かず、かつ、予め定めた期間内に前記他階退避走行を行わない場合、正常な基準階復帰動作が行われたと判定すること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  4. 請求項3記載のドア異常検出システムであって、
    前記異常判定部は、前記乗りかごが停止後、前記かごドアが全開しない場合、戸開時ORS動作多発による前記戸開不良が発生したと判定すること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  5. 請求項4記載のドア異常検出システムであって、
    前記異常判定部は、前記乗りかご毎に前記戸開不良の発生回数である第一発生回数をカウントするとともに、階床毎に当該戸開不良の発生回数である第二発生回数をカウントし、前記発報指示に前記第一発生回数および前記第二発生回数の関係を特定する情報を含めること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  6. 請求項1から5いずれか1項記載のドア異常検出システムであって、
    前記検出装置は、前記かごドアの開閉方向と前記乗りかごの走行方向との2方向の加速度を検出する2軸加速度センサであること
    を特徴とするドア異常検出システム。
  7. かごドアおよび乗場ドアの少なくとも一方に戸開不良が発生した場合、乗りかごを予め定めた他の階に走行させる他階退避走行の機能を備えたエレベーターシステムであって、
    前記かごドアおよび前記乗場ドアの少なくとも一方のドア異常を検出し、発報するドア異常検出装置を備え、
    前記ドア異常検出装置は、
    前記かごドアに設けられ、前記乗りかごの走行状態と前記かごドアの開閉動作とを検出情報として検出する検出装置と、
    前記検出情報に基づいて、前記ドア異常が発生しているか否かを判定し、判定結果を出力する異常判定部と、
    前記異常判定部から出力された前記判定結果に応じた発報を生成し、外部装置に出力する発報生成部と、を備え、
    前記異常判定部は、前記検出情報に基づいて、前記戸開不良を検出し、当該戸開不良が発生したことにより実行される前記他階退避走行後に再度前記戸開不良が発生することが予め定めた回数繰り返される場合、前記ドア異常が発生していると判定すること
    を特徴とするエレベーターシステム。
JP2019007321A 2019-01-18 2019-01-18 ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム Active JP6960946B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019007321A JP6960946B2 (ja) 2019-01-18 2019-01-18 ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム
CN201910999830.2A CN111453578B (zh) 2019-01-18 2019-10-21 门异常检测系统和电梯系统

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019007321A JP6960946B2 (ja) 2019-01-18 2019-01-18 ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020117318A JP2020117318A (ja) 2020-08-06
JP6960946B2 true JP6960946B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=71675374

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019007321A Active JP6960946B2 (ja) 2019-01-18 2019-01-18 ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6960946B2 (ja)
CN (1) CN111453578B (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112347862A (zh) * 2020-10-20 2021-02-09 浙江新再灵科技股份有限公司 一种基于机器视觉的电梯门故障实时检测方法
CN112623900A (zh) * 2020-12-08 2021-04-09 日立电梯(中国)有限公司 电梯安全系统、电梯系统、电梯提示控制方法及装置
CN113568393B (zh) * 2021-07-01 2023-10-27 日立楼宇技术(广州)有限公司 站台门故障检测方法、装置、计算机设备和存储介质
CN114634076A (zh) * 2022-03-04 2022-06-17 苏州汇川控制技术有限公司 电梯门机检测方法、装置及电梯控制系统
JP7448045B1 (ja) 2023-02-08 2024-03-12 フジテック株式会社 エレベータ制御システムおよびエレベータ制御方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58162486A (ja) * 1982-03-17 1983-09-27 三菱電機株式会社 エレベ−タの制御装置
JPH043792A (ja) * 1989-11-21 1992-01-08 Mitsubishi Electric Corp エレベータの制御装置および制御方法
JPH07106861B2 (ja) * 1989-12-15 1995-11-15 三菱電機株式会社 エレベータのドア制御装置
CN1245325C (zh) * 2001-03-27 2006-03-15 上海三菱电梯有限公司 电梯门的控制装置
JP5318735B2 (ja) * 2009-11-27 2013-10-16 株式会社日立製作所 エレベータ制御装置
JP2012224435A (ja) * 2011-04-19 2012-11-15 Hitachi Building Systems Co Ltd エレベータドア異常検出装置
JP2016222438A (ja) * 2015-06-02 2016-12-28 株式会社日立ビルシステム 昇降機のドア異常検出装置
WO2018150497A1 (ja) * 2017-02-15 2018-08-23 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 エレベーターの戸閉機構点検装置および戸閉機構点検システム
CN206735561U (zh) * 2017-05-18 2017-12-12 厦门丰万达物联科技有限公司 基于加速度传感器的电梯轿厢门状态检测报警装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020117318A (ja) 2020-08-06
CN111453578B (zh) 2021-06-25
CN111453578A (zh) 2020-07-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6960946B2 (ja) ドア異常検出システムおよびエレベーターシステム
KR101317828B1 (ko) 엘리베이터 시스템
US20200031620A1 (en) Elevator safety system
JP6985975B2 (ja) エレベーターの運行監視システム
JP5806916B2 (ja) エレベーターのセキュリティシステム
JP6997680B2 (ja) エレベーター異常監視システム及びエレベーター異常監視方法
EP3872018B1 (en) An elevator monitoring system
JP6482988B2 (ja) エレベータ用ドア開閉異常判定装置
JP6987255B2 (ja) エレベータ診断システム
KR20110042708A (ko) 엘리베이터의 방범운전 시스템 및 그 제어방법
JPH0223183A (ja) エレベータの地震管制運転方法および装置
JP2007320719A (ja) エレベータの地震管制運転システム
JP2007230685A (ja) エレベータの戸開閉異常監視装置
JP6437176B2 (ja) エレベーター故障の遠隔復旧システム
JP6975108B2 (ja) エレベーター診断システム、および、エレベーターの診断方法
WO2019106707A1 (ja) エレベーターシステム
JP2004359405A (ja) エレベータの地震時遠隔救出方法
JP7141369B2 (ja) エレベータードア監視装置及びエレベータードア監視システム
JP4867813B2 (ja) エレベータの地震時管制運転システム
JP6063400B2 (ja) エレベータの異常監視装置
JP5935433B2 (ja) エレベータの火災時運転システム
JP5003060B2 (ja) エレベータの地震時救出運転方法
JP6893555B2 (ja) エレベータ装置
WO2019106709A1 (ja) エレベーターシステム
JP2011046530A (ja) エレベータの制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210127

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6960946

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150