JP6956692B2 - 使用済み透析液用の処分容器および前記処分容器を備える体外血液浄化システム - Google Patents

Description

本発明は、請求項１の前提部に記載の使用済み透析液用の処分容器、好ましくは、無菌の処分容器に関する。さらに、本発明は、請求項６の前提部に記載の体外血液浄化システム、特に透析システムを対象にしている。一般的な血液浄化システムは、固定廃水システム等の固定システムエリア、および少なくとも一つのモバイルタイプの透析機械等の、選択的に前記固定システムエリアに接続されるように構成される非固定システムエリアを含む。

急性期の透析のための機械等のモバイルタイプの透析機械は、病院の全ての科で、特に、集中治療室内において、患者の急性腎不全に対して使用されている。ここで、前記透析機械の使用に関して迅速に／動的に利用可能であることは、重要な基準であり、したがって、製造済み透析溶液が前記透析機械に配置されている。使用済み透析液、すなわち、前記透析機械によって調整されかつモバイルタイプの透析機械内で患者の血液浄化のために透析器を通過した前記透析液は、廃棄物バッグ等のバッグからなる（無菌の）処分容器内に収集される。後者は、好ましくは無菌であるように周囲環境に対して封止され、それによって、前記使用済み透析液は、たとえば、前記集中治療室などの、細菌が多い環境に対して封止される。

処置後、または前記バッグの容量によっては処置中でも、使用済み透析液で一杯になったバッグは処分される。前記バッグの内容物、すなわち、前記使用済み透析液は、前記各病院の汚水システムに流れこむように前記バッグは、最初に、シンク内に置かれ／投入される。その後、空のバッグ、すなわち、透析液を抜いたバッグラッピングが特別廃棄物システムに供給される。前記特別廃棄物システムは、その他の廃棄物とは別に処理されなければならず、したがって、その処分は、比較的に高いコストを必然的に伴うことになる。

実際には、下水管において、すなわち、前記細菌が多い病院環境によって汚染された前記バッグラッピングが、排出される使用済み透析液と接触すると、前記汚水システムに排出された前記透析液は、さらなる細菌を含むことが観察されている。このように、たとえば、通常は、前述の特別廃棄物システムを介して処理しなければならない病原性細菌が、病院の前記汚水システム内に入るということが起こる可能性がある。

技術的現状
そのようなリスクを阻止するために、技術的現状では、たとえば、前記集中治療室で捕獲された細菌の混合が起こり得る適切なシンク内で空にした前記バッグは、当該バッグのバッグ内容物、すなわち、前記バッグラッピングおよび使用済み透析液を含め、特別廃棄物システムに排出される。

この課題解決方法の欠点は、前記特別廃棄物の前記処分が、重みが増すにつれ金銭的費用が増すことを含んでいる。加えて、完全に充満したバッグの処分は、バッグから漏れ、前記使用済み透析液を前記特別廃棄物にまき散らし、液体の汚染するリスクを伴う。

発明の概略的記載
前記技術的現状に鑑み、本発明の目的は、前記技術的現状から既知の前記欠点を排除または少なくとも軽減すること、特に、前記特別廃棄物システムではなく、前記汚水システムに前記バッグの内容物すなわち前記使用済み透析液を排出するが、前記バッグの表面に存在する細菌との混合のリスクを回避することである。

本発明によれば、この目的は、請求項１の特徴を備える好ましくは無菌の処分容器によって達成される。単回使用物品であるそのような処分容器／バッグを病院環境と効率的に一体化することができるように、また、請求項６に記載の体外血液浄化システムは、本発明思想の一部である。有利な実施形態は従属の請求項の主題である。

本発明に係る前記バッグ並びに体外血液浄化システムの構成から、たとえば、以下の利点を導き出すことができる。

−前記使用済み透析液の汚染の可能性の抑制による衛生基準の向上
−前記バッグと前記汚水システムとの間の一時的短絡による前記血液浄化システムの前記ユーザに対する人間工学的利点
−特別廃棄物コストの減少による経済的利点

したがって、本発明の主題は、使用済み透析液を受容するための入口接続部が中にまたはそれに形成または配置されるフレキシブルバッグを備える（たとえば、当該フレキシブルバッグからなる）、前記使用済み透析液用のための好ましくは無菌の処分容器である。前記入口接続部は、前記バッグを前記モバイルタイプの透析機械、すなわち、「急性期治療機械」へ接続するために設けられる。その結果、前記急性期治療機械が、高い費用をかけずに多くの場所で使用することができるように、たとえば無菌の前記処分容器は、前記透析機械とともに移動または変位させることが可能である。

本発明によれば、前記処分容器／バッグは、前記入口接続部とは別に設けられる出口接続部または出口コネクタであって、当該コネクタの内部と当該コネクタの外部の間で交流がないように当該コネクタの周囲環境に対して封止するように前記病院環境にある下水管路に設けられる前記バッグを接続するのに備える出口接続部または出口コネクタを含む。本発明の思想の一部として、前記バッグに存在する、すなわち、前記バッグによって捕獲／受容された前記使用済み透析液が、前記下水管路を通って前記血液浄化システムから排出され、そしてその後前記病院から排出されることができるように、前記バッグは、コネクタによって、（前記汚水システムの）前記下水管路へ接続されることができる。このように、前記バッグの内容物、すなわち、前記使用済み透析液は、前記バッグの表面に存在する可能性のある細菌を先に取り込むことなく前記汚水システム内に直ちにかつ直接的に流れることができる。このように、前記下水管流の望ましくない汚染のリスクが排除される。

本発明は、汚水システムの少なくとも一つの下水管路を有する固定システムエリアを含み、かつ少なくとも一つの血液浄化機械を有する非固定システムエリアを含む体外血液浄化システムを等しく備える。このような血液浄化機械は、透析器を通過することによってたとえば患者の血液を浄化するために設けられる透析液を利用可能にする。前記透析器を通過した後、前記血液浄化機械は、前記使用済み透析液をさらに単回使用廃棄物バッグとして設計されるのが好ましい前記バッグ内に／前記バッグに案内する。

換言すれば、本発明は、前記（非固定）バッグの内容物が、バイパスを用いることなく、かつさらなる要素／ステップを相互接続することなく前記（固定）汚水システムと連通するように、前記血液処理システムの前記非固定システム区画が前記固定システムエリアに動作上接続されるように機能的に説明することができる。

構造に関して言えば、前記（非固定）バッグと前記（固定）下水管路との間にブリッジで繋ぐことは、好ましくは、前記急性期の透析の初めに、ユーザによって配置／適用／動作／設置されるコネクタによって行われることは事実である。

前記汚水システムへの細菌の伝達を回避するという利点の他に、本発明に係る課題解決方法は、廃棄物バッグ等のバッグを開いて空にする必要もなくなる。前記使用済み透析液で前記シンクを汚すことになる、前記バッグを開けて空にすることから生じる水しぶきおよび水流の乱れは、本発明によれば発生することがなくなり、したがって、病院における衛生基準がさらに向上する。

そのようなブリッジ接続を保証する前記コネクタは、前記バッグと一体に構成される／前記バッグとともに一つの材料で作られることが好ましい。このように、たとえば、前記集中治療室から前記バッグの内部ひいては前記下水管路への前記病原性の細菌の伝達する可能性が前記初めから排除され、したがって、さらなる努力をすることなく、最大限の医療衛生規則が順守されることができる。加えて、前記コネクタは、前記バッグとは反対側の前記コネクタ端部に、前記コネクタを前記下水管路と安全にかつ時間効率良く結合するように、好ましくはルアーロックまたは三方コックまたはワルサー（Ｗａｌｔｈｅｒ）カップリングの形態で、接続部を有する。ワルサーカップリングは、固定カップリング部品が、結合および結合解除を生じるように、前記接続部の長手軸に対して位置が変位可能なカップリング部品に対して移動される接続システムである。本実施形態により、前記固定カップリング部品は、前記接続部側あるいは前記下水管路側に設けられ、かつ前記変位可能なカップリング部品は、前記固定されたものに対して補完するようになっている。

前記一体的構成の代替として、前記コネクタは、同様に、外部構成要素、すなわち、材料および／または空間に関して前記バッグとは別の構成要素の形態であってもよい。外部構成要素としての前記コネクタの場合は、前記バッグに結合／接続されるように構成されるバッグ接続部を含む。チューブ（コネクタ）をバッグに接続するための接続機構の全ては、バッグコネクタとみなす。前記バッグコネクタ自体は、前記コネクタと一体的に一つの材料の部品としても外部構成要素として、すなわち、材料および／または空間に関して前記コネクタとは別の構成要素としても設計されることができる。この実施形態でも、前記バッグとは反対側の端部に、前記コネクタは、好ましくは、ルアーロックまたは三方コックまたはワルサーカップリングの形態の接続部を含む。このように、また、この実施形態でも、前記コネクタは、前記下水管路に安全にかつ時間効率良く結合されることができる。

前述のバッグ接続部において、特に、スパイクとも呼ばれる挿入ピンを使用できる。挿入ピンは、前記バッグを刺し通すために設けられ、通常面取りされている中空先端部を有する。さらに、前記挿入ピンは、前記挿入ピンの挿入深さが外形によって予め決まるように前記バッグに対して前記挿入ピンの所定の停止面を画定する座部を含む。前記挿入ピンは、前記先端部で、前記バッグの刺し通しの直前まで除去されないラッピングによって囲まれ、したがって、前記挿入ピンの前記先端部による前記バッグの内容物の汚染の前記リスクを回避する。本発明に従う特別に形成されたバッグを有しない従来の血液浄化システムを改造することができることが、挿入ピンの形態の前記バッグ接続部の前記構成の利点である。

挿入ピンとしての前記構成の代替えとして、前記バッグ接続部をルアーロックとして実現することもできる。この場合、内側円錐部が前記バッグによって形成され、かつ外側円錐部は前記コネクタによって形成される。その反対に、前記バッグによって前記外側円錐部を形成し、かつ前記コネクタによって前記内側円錐部を形成することも想定され得る。前記ルアーロックは、信頼度が高いことで優れており、したがって、前記バック内容物の汚染の余地を与えない。

前記ルアーロックの代替として、ドレインカップリングとは別に、ワルサーカップリングによるバッグ側カップリングも想定され得る。この文脈では、前記固定カップリング部品は、前記バッグまたは前記コネクタに選択的に取り付けることができる。前記固定カップリング部品に対して前記長手方向へ変位可能である移動可能なカップリング部品（前記移動可能なカップリング部品の移動距離によって結合および結合解除が可能になる）は、前記固定カップリング部品に対して適宜に補完的であるように構成される。

有利な実施形態では、前記体外血液浄化システムの前記コネクタは、前記コネクタを補助(水)管路に結合することができる別のいわゆる補助接続部を含む。前記補助管路は、加圧によって、当該補助管路が前記バッグから前記下水管路への前記透析液の排出速度の増大を保証するように水を当該補助管路内にかつ前記コネクタに向かって案内するので有利である。このように、ベルヌーイおよびベンチュリに係る流れの原理を利用しながら、前記モバイルタイプの透析機械は、加圧によって前記バッグを空にすることが瞬時に実行されるので、一箇所目で使用した直後に他の場所で再使用されることができるという目的が達成される。

さらに、前記バッグの容積を減少させるように圧縮力を前記バッグに伝達し、したがって、加圧による前記バッグから前記下水管路への前記透析液の排出速度の増大を保証するために設けられる折り畳み機構を本発明に係る当該体外血液浄化システムに備えることが想定され得る。したがって、最大限の排出速度を達成するために、（先に提示された実施形態に示すように）流れの変化の代わりに容量の変化が用いられる。

さらに、好適な一実施形態は、外側パッケージ／ラッピング／パッケージによって／と、前記周囲環境と前記バッグの前記外側面との間にさらなる無菌障壁が得られるように、前記バッグが、そのような外側パッケージによって少なくともある程度／部分的に囲まれることによって優れている。これによって、病原性の細菌による前記バッグの汚染をさらに妨げることによって本発明に係る前記体外血液浄化システムの安全性が向上する。前記外側パッケージは、病院の前記特別廃棄物を介して(等しく)処分され、したがって、前記外側パッケージの汚染が、前記廃棄物処分に関する衛生上の問題を生じることはない。

前記コネクタが移動可能なハウジングによって少なくともある程度／部分的に囲まれ、かつ前記ハウジングが、前記周囲環境と前記コネクタとの間にさらなる無菌障壁を構成するように、前記ハウジングが前記コネクタを前記バッグに接続する直前と同じくらい遅く変位するときにさらに有利である。これによっても、病原性の細菌による前記バッグの汚染をさらに妨げられることによって本発明に係る前記体外血液浄化システムの安全性が向上する。前記ハウジングは、病院の前記特別廃棄物を介して(等しく)処分され、したがって、前記ハウジングの汚染は、前記廃棄物処分に関する衛生上の問題を生じることはない。

さらに、好適な実施形態では、前記汚水システムの前記下水管路は、好ましくは、慢性的な透析処置のための血液浄化システムの固定血液浄化システムの供給及び／又は排出管路である。したがって、急性期処置用の前記モバイルタイプの、すなわち、使用場所を移動できる透析機械の利点は、慢性的な透析処置用の前記固定タイプ、すなわち、設置された汚水システムの透析機械の利点と組み合わされる。

以下では、添付の図面を参照して好適な実施形態を用いて本発明を詳細に説明する。図面は例示に過ぎず、本発明の理解を支援するに過ぎない。同様な要素は、同様な参照番号を備える。

図１は、本発明に係る体外血液浄化システムを概略図で示す。 図２ａは、第一の実施形態におけるコネクタを備えるバッグを示す。 図２ｂは、第二の実施形態におけるコネクタを備えるバッグを示す。 図２ｃは、第三の実施形態におけるコネクタを備えるバッグを示す。 図３ａは、別の実施形態におけるコネクタを備えるバッグを示す。 図３ｂは、図示の別の実施形態におけるコネクタそれ自体を示す。 図４は、本発明に係る前記血液浄化システムの別の実施形態を示す。 図５は、折り畳み機構を含む、概略的に表されたバッグを示す。 図６は、別の実施形態のバッグを示す。 図７は、別の実施形態のコネクタを示す。

図１は、体外血液浄化システム１を示す。前記血液浄化システム１は、たとえば、好ましくはモバイルタイプの透析機械４を組み込む非固定システムエリア２を含む。その他に、前記体外血液浄化システム１は、たとえば、下水管路７等の汚水システムの固定管路を組み込む固定システム区画３を含む。前記非固定システム区画２は、図１の描写とは異なるが、複数の接続部を介して前記下水管路７に接続される複数の透析機械を含んでいてもよい。

本発明の実質的な構成要素として、単回使用廃棄物バッグ、いわゆるディスポーザブルバッグ等のバッグ５が透析器８の下流に接続される。したがって、透析によって使用された透析液は、前記バッグ５に収集される。コネクタ６は、前記非固定システムエリア２と前記固定システムエリア３との間ブリッジとして配置され、前記使用済み透析液が前記バッグ５から前記下水管路７へ移送／伝送／促されることを可能とする。このように、前記バッグ５は、前記コネクタ６および前記下水管路７によって適時に直接的に空にされ、外部シンクに運ぶ必要がないが、前記透析の終了後に前記特別廃棄物内に直接排出されなければならない。このように、双方向の、すなわち、前記使用済み透析液ひいては前記下水システムへの前記環境中の細菌と、前記環境への前記使用済み透析液との両方によって起こり得る汚染が防止される。

前記コネクタ６は、バッグ接続部１０を介して前記バッグ５に接続される。前記バッグ接続部１０の個々の実施形態を、図２aから図２ｃに関連して詳細に説明する。前記コネクタ６の他端には、前記バッグとは反対側の接続部９が配置されている。前記接続部は、前記下水管路７への前記コネクタ６の安全で安価でかつ時間効率の良い接続を保証する。前記バッグとは反対側の前記接続部９の例として、ルアーロック１２、三方コックまたはワルサーカップリングが挙げられる。

一般的なタイプの体外血液浄化システム１の基本的機能、すなわち、患者の血液が第一の管路１８を介して、好ましくは向流原理よって作動される前記透析器８に供給され、前記血液が浄化されて第二の管路１９を介して再び患者に戻されることは既知なので、これに関しては、技術的現状を参照する。この文脈では、単に前記体外血液浄化システム１が、新鮮な透析液を前記透析器８に送出し、前記透析器８から前記使用済み透析液をさらにバッグ５に送出するポンプ２０を含むことに触れることに意味がある。

図２aを参照すると、前記バッグ接続部１０の第一の実施形態が示されている。ここで、挿入ピン１１は、前記バッグ５と前記コネクタ６との間の前記接続部を成す。前記挿入ピンは、先端部２１と座部２２に分けられる。前記先端部２１は、前記バッグ５を刺し通すために設けられ、一方、前記座部２２は、停止部、すなわち、前記バッグ５との前記挿入ピン１１の安全な接触を保証する。前記挿入ピン１１は、前記コネクタ６と一体的に形成されるか、付加的な部品として前記コネクタ６に取付けられる。

図２aは、前記バッグ接続部１０の別の選択肢を示している。ここでは、前記バッグ接続部１０は、ルアーロック１２（あるいは、すでに記載のように、ワルサーカップリングも想定され得るであろう）として実現される。このように、前記バッグ５は、内側円錐部２３を形成し、前記コネクタ６によって形成される外側円錐部２４は、前記バッグ５と前記コネクタ６との間の確実な接続を実現するように、前記内側円錐部２３に取付けられる。前記外側円錐部２４は、前記コネクタ６と一体的に形成されるか、付加的な部品として前記コネクタ６に取付けられる。

最後に、前記バッグ接続部１０の第三の選択肢を図２ｃに示す。この場合、前記バッグ５は、前記バッグ接続部１０を一体的に含む。このように、前記コネクタ６と前記バッグ５は、一つの構成要素部品として構成され、したがって、前記バッグ接続部１０を、後で取付ける必要がなくなるので、ロジスティクス面での利点を伴うことになる。

図３aには、前記バッグ５と前記コネクタ６の相互作用の別の実施形態を示している。この場合、前記コネクタ６は、補助接続部１３を介して補助管路１４に結合され、したがって、水噴射ポンプを実現している。前記補助管路１４は、上側の矢印が示すように、主に、流れの方向に沿って水を案内する。前記補助管路１４の先細り部２５によって、前記補助管路１４によって案内される水の流速が増し、したがって、圧力降下（ベルヌーイ）を引き起こす。前記圧力降下によって、前記バッグ５からの前記使用済み透析液の「吸い込み」（バッグ５内の矢印を参照）を生じ、結果的に、前記バッグ５が迅速かつ効率的に空になる。前記補助接続部１３および前記補助管路１４を備える当該実施形態によって、前記バッグ５相応に迅速に空にすることができる。前記コネクタ６は、使用済み透析液（前記バッグ５から）および水（前記補助管路１４から）の混合液を前記下水管路７（図１を参照）の方向へ運ぶ管路（下側の矢印を参照）をさらに含む。前記管路は、前記コネクタ６の一体的な部品として、または付加的な構成要素として構成することができる。

図３ｂは、補助管路１４および補助接続部１３による同様な機能原理を示す。図３aとは異なり、ここでは、ベンチュリノズル２６が挿入されている。前記ベンチュリノズル２６の動作原理は、同様にベルヌーイにさかのぼることができ、したがって、この説明は、図３aを参照してすでになされているので、この文脈ではより詳細には説明しない。

図４は、前記ポンプ２０が蠕動ポンプとして示される本発明の別の実施形態を示す。前記コネクタ６は、前記下水管路７に結合されるとともに、ブリッジ管路２７と透析液管路２８を相互接続する。このため、三方コック２９が配置される。前記透析液が運び出される第一の状態では、三方コック２９は、前記ブリッジ管路２７を介して流体が送出されないような状態にある。前記ポンプ２０は、第一の送出方向２９に沿って回転する。図４に概略的に描写された構成を見ると、入口接続部が前記バッグ５の上側エリアに配置されることが好ましいことがはっきり分かる。

透析が完了すると、前記ブリッジ管路２７と前記ポンプ２０が配置される前記管路の間の通路が解放されるように前記三方コック２９を回動する。この状態で、前記ポンプは、反転、すなわち、第二の送出方向３０に沿って反転する。このように、前記ポンプ２０のポンプ容量を利用して、前記バッグ５から前記下水管路７への前記使用済み透析液の送出が可能となる。

図５には、前記バッグ５を空にするためのさらなる機構を開示している。真空を発生させる前記機構とは対照的に、この場合には、折り畳み機構１５が、外側からの機械的力によって前記バッグ容積を減少するために使用される。図５の概略的にのみ示される折り畳み機構１５では、矢印３３に沿って体積を強制的に流すように、アルミニウム缶がリサイクル作業で圧縮されるやり方で前記バッグ５を潰す二つの旋回矢印３１、３２が見える。これによって、前記バッグ５が迅速に空になることが保証される。

図６は、付加的な無菌障壁を実現する外側パッケージ１６によって囲まれたバッグ５を概略的に表す。前記外側パッケージ１６は、オペレータが逆の動きによって前記外側パッケージ１６を解放できる開放狭窄部３４を含む。これによって、前記バッグ５の外側表面の汚染が防止される。

図７は、ハウジング１７が前記コネクタ６の周りに配置される一実施形態を示す。前記ハウジング１７は、前記コネクタ６を全体的にあるいは単に部分的に囲んでもよい。滑り移動３５に沿って、前記ハウジング１７は、たとえば、スプリングの付勢力に抗して前記コネクタ６に対して変位することができる。このように、たとえば、挿入ピン１１（図２a参照）として構成される前記実施形態のコネクタ６は、前記コネクタ６が、穿孔／挿入の直前と同じくらい遅くに細菌が混ざった周囲の空気に接触し、したがって、本発明に係る前記課題解決方法によって達成される衛生基準をさらに高めるさらなる無菌障壁が前記ハウジング１７によって実現することが可能である。

１ 体外血液浄化システム
２ 非固定システムエリア
３ 固定システムエリア
４ 血液浄化機
５ バッグ
６ コネクタ
７ 下水管路
８ 透析器
９ 前記バッグとは反対側の接続部
１０ バッグ接続部
１１ 挿入ピン
１２ ルアーロック
１３ 補助接続部
１４ 補助管路
１５ 折り畳み機構
１６ 外側パッケージ
１７ ハウジング
１８ 第一の管路
１９ 第二の管路
２０ ポンプ
２１ 先端部
２２ 座部
２３ 内側円錐部
２４ 外側円錐部
２５ 先細り部
２６ ベンチュリノズル
２７ ブリッジ管路
２８ 透析液管路
２９ 第一の送出方向
３０ 第二の送出方向
３１ 第一の旋回矢印
３２ 第二の旋回矢印
３３ 体積流
３４ 開放狭窄部
３５ 滑り移動

Claims (9)

1. 使用済み透析液用の処分容器であって、フレキシブルバッグ（５）を備え、前記処分容器がモバイルタイプの透析機械とともに移動可能または変位可能であるように前記バッグ（５）を該透析機械へ接続するために設けられる入口接続部が前記バッグ（５）内にまたは前記バッグ（５）に形成されるまたは配置される処分容器において、
   前記入口接続部とは別に設けられる出口接続部または出口コネクタ（６）であって、該コネクタの周囲環境に対して封止されるように前記バッグ（５）を下水管路（７）へ接続するために設けられる出口接続部または出口コネクタ（６）であり、該コネクタ（６）は、前記バッグ（５）と一体的に形成され、前記バッグとは反対側の該コネクタ（６）の端部に、前記下水管路（７）に結合されるように構成される接続部（９）を含むことを特徴とする処分容器。
2. 前記接続部（９）は、ルアーロック（１２）または三方コックまたはワルサーカップリングの形態である請求項１に記載の処分容器。
3. 前記コネクタ（６）は補助接続部（１３）を含み、前記コネクタ（６）は、加圧による前記バッグ（５）からの前記下水管路（７）への前記透析液の排出速度を増大することを保証するために設けられる補助管路（１４）に前記補助接続部（１３）を介して結合されることができることを特徴とする請求項１または２に記載の処分容器。
4. 折り畳み機構（１５）が、前記バッグ（５）の容積を減少するように、前記バッグ（５）へ圧縮力を伝達し、したがって前記バッグ（５）から前記下水管路（７）への前記透析液の排出速度の増大を保証するために設けられることを特徴とする請求項１〜３の何れか一項に記載の処分容器。
5. 外側パッケージ（１６）が、前記周囲環境と前記バッグ（５）の外表面との間に無菌障壁を構成するように、前記バッグ（５）は、前記外側パッケージ（１６）によって少なくとも部分的に囲まれることを特徴とする請求項１から４のいずれか一項に記載の処分容器。
6. 前記コネクタ（６）は、移動可能なハウジング（１７）によって少なくとも部分的に囲まれ、前記ハウジング（１７）が、前記周囲環境と前記コネクタ（６）との間に無菌障壁を構成するように、前記ハウジング（１７）は、接続直前に変位されることを特徴とする請求項１から５のいずれか一項に記載の処分容器。
7. 下水管路（７）を含む固定システムエリア（３）を備え、かつ透析液が透析機械（８）を通って流れた後に、該透析液をバッグ（５）に移すために設けられる少なくとも一つの血液浄化機械（４）を含む非固定システムエリア（２）を備える体外血液浄化システム（１）であって、
   前記バッグ（５）が請求項１から６のいずれか一項にしたがって構成されることを特徴とする体外血液浄化システム（１）。
8. 前記バッグ（５）は、単回使用廃棄物バッグの形態である請求項７に記載の体外血液浄化システム（１）。
9. 前記下水管路（７）は、固定血液浄化システムの供給管路および／または処分管路に対応することを特徴とする請求項７に記載の体外血液浄化システム（１）。

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