JP6953334B2 - キャニスタ - Google Patents
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Description
図1〜5は、本発明の第1実施形態を示す。第1実施形態は、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジンに本発明を適用した例である。以下の説明では、各方向に関し、図1の状態を基準として上下左右を定め、図1において紙面表裏方向を前後方向と定める。
フィルタ28を挟んで上下に対向するケース本体13の下端と空間部16の上端には、各フィルタ28の外周縁部を外周側から包み込む包囲部19a、19bを備える。即ち、ケース本体13の周壁15を構成する側壁部15a、15b、15c、15dの下端に対応する部分には、図4に拡大して示すように、各フィルタ28の外周縁部28aがキャニスタケース12の外部に露出しないように、第1の包囲部19aと第2の包囲部19bとにより各フィルタ28の外周縁部28aを外周側から包み込んでいる。そして、第1の包囲部19aと第2の包囲部19bの対向する上下面で互いに溶着接合されている。ここで、各フィルタ28の外周縁部28aの下面に対応する第2の包囲部19bの上面には、各フィルタ28の外周縁部28aに向けて突出し、各フィルタ28の外周縁部28aの下面に圧接する突起16aを備える。
図1のように、前記両吸着剤室17、18の上面開口部には、通気性を有する押圧プレート31がそれぞれ水平状態で上下動可能に嵌合されている。それぞれの押圧プレート31と前記カバープレート14との間には、各押圧プレート31を弾性的に押さえるスプリング32が介在されている。しかして、両吸着剤室17、18は、前記カバープレート14と前記隔壁20との間の隙間を通じて相互に連通されている。なお、両吸着剤室17、18における押圧プレート31と吸着剤27との間には、それぞれ通気性を有するシート状のフィルタ34が介在されている。
フィルタ28を挟んで対向する第1の空間室41と第1の吸着剤室17の分室17aとは、対向面形状が互いに実質的に同一とされている。同様に、フィルタ28を挟んで対向する第2の空間室42と第1の吸着剤室17の分室17b、並びにフィルタ28を挟んで対向する第3の空間室43と第2の吸着剤室18も、それぞれ対向面形状が互いに実質的に同一とされている。そのため、各空間室41、42、43を通じて各吸着剤室17、18に流れる空気は、フィルタ28の前後で制限されることなく、1対1の比率で、そのまま流れる。従って、各吸着剤室17、18内で各空間室41、42、43側に収容された吸着剤27の全てが、各空間室41、42、43を通る空気流に晒され易く、吸着剤27の蒸発燃料の吸着効率を高めることができる。その結果、同じ吸着性能を得るために必要な吸着剤27を少なくすることができ、吸着剤室17、18の大きさを小さくすることができる。
図6〜8は、本発明の第2実施形態を示す。第2実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、ケース本体13の下端面と空間部16の上端面によるフィルタ28の挟持の構造を変更した点である。その他の点は、両者同一であり、同一部分には同一の符号を付して再度の説明は省略する。
ケース本体13の周壁15の下端に第3の包囲部19cを設け、この第3の包囲部19cを空間部16の外周壁に接合する構成としたため、包囲部は、第3の包囲部19cのみであり、第1実施形態に比べて構成を簡素化することができる。しかも、接合面がキャニスタケース12の上下方向に広がる構成となり、接合面の大きさを充分に確保しても、第3の包囲部19cの外側への突出量に影響せず、キャニスタケース12を小型化することができる。
図9〜12は、本発明の第3実施形態を示す。第3実施形態が第1実施形態に対して特徴とする点は、キャニスタケース12をケース本体13と空間部16とに分割せず、両者を一体化した点、並びにフィルタ28をキャニスタケース12の周壁15等に形成されたリブ22に圧接して固定した点である。その他の点は、両者同一であり、同一部分には同一の符号を付して再度の説明は省略する。
キャニスタケース12をケース本体13と空間部16とに分割せず、両者を一体化したため、キャニスタケース12を分割形状とした場合に比べてキャニスタケース12の生産性を高めることができる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、フィルタケースの空間室のうち、燃料タンク内空間、エンジンの給気通路、及び大気中に連通する各空間を形成した全ての空間室において、フィルタを介して互いに対向する吸着剤室と空間室の対向形状を互いに実質的に同一形状とした。しかし、燃料タンク内空間、エンジンの給気通路、及び大気中に連通する各空間を形成した空間室の全てではなく、そのうちの一部の空間室のみにおいて、フィルタを介して互いに対向する吸着剤室と空間室の対向形状を互いに実質的に同一形状としてもよい。
12 キャニスタケース
13 ケース本体(本体部)
14 カバープレート
15 周壁
15a 前側の側壁部
15b 後側の側壁部
15c 左側の側壁部
15d 右側の側壁部
16 空間部
16a 突起
17 第1の吸着剤室
17a、17b 分室
18 第2の吸着剤室
19a 第1の包囲部(包囲部)
19b 第2の包囲部(包囲部)
19c 第3の包囲部(包囲部)
20 隔壁
21 仕切壁
21a 突部
22 リブ
23 タンクポート
24 パージポート
25 大気ポート
27 吸着剤
28 フィルタ
28a 外周縁部
28b スカート部
31 押圧プレート
32 スプリング
34 フィルタ
35 挟持部
35a 傾斜面
41 第1の空間室(空間室)
42 第2の空間室(空間室)
43 第3の空間室(空間室)
44 支持体
Claims (6)
- 容器状のキャニスタケースを備え、その内部の吸着剤室に吸着剤を収容して成るキャニスタであって、
前記キャニスタケースは、
前記吸着剤に燃料タンクにて発生した蒸発燃料を吸着させるとき、又は前記吸着剤に吸着された蒸発燃料をパージするとき、前記吸着剤室を、燃料タンク内空間、エンジンの給気通路、又は大気中に連通させる空間を形成した空間室と、
前記吸着剤室内を複数の領域に仕切る壁と、
前記吸着剤室及び前記空間室の間を仕切るように設けられ、前記吸着剤が前記吸着剤室から前記空間室へ移動するのは阻止し、蒸発燃料を含んだ空気が前記吸着剤室及び前記空間室の間を相互に流動するのは許容するフィルタと
を備え、
前記フィルタを介して互いに対向する前記吸着剤室と前記空間室の対向面形状は、互いに実質的に同一、若しくは前記空間室が前記吸着剤室より大きい側に食み出す形状とされており、
前記キャニスタケースは、前記吸着剤室を形成する本体部と前記空間室を形成する空間部とに分割して形成されており、
前記フィルタは、前記複数の領域に対応して複数に分割されており、それら各フィルタの外周縁部が、互いに対向する前記本体部の端面と前記空間部の端面との間にそれぞれ挟持され、且つ前記各フィルタの外周縁部同士が隣接する部分では、前記各フィルタの外周縁部が包み込まれているキャニスタ。 - 請求項1において、
前記本体部及び前記空間部は、両者間に挟持された前記フィルタの外周縁部が前記キャニスタケースの外部に露出しないように前記フィルタの外周縁部を包み込む包囲部をそれぞれ一体に備え、
前記本体部及び前記空間部の各包囲部は、互いに対向する面で互いに接合されているキャニスタ。 - 請求項1において、
前記本体部及び前記空間部のいずれか一方は、両者間に挟持された前記フィルタの外周縁部が前記キャニスタケースの外部に露出しないように前記フィルタの外周縁部を包み込む包囲部を一体に備え、
該包囲部は、前記本体部及び前記空間部のいずれか他方の外周面も含めて包み込むように構成されており、
前記本体部及び前記空間部のいずれか他方の外周面と、その外周面と対向する前記包囲部の内周面とが互いに接合されているキャニスタ。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記本体部の端面及び前記空間部の端面の少なくともいずれか一方には、両者間に挟持された前記フィルタの外周縁部に向けて突出し、前記フィルタの外周縁部の対応部位に圧接する突起を備えるキャニスタ。 - 容器状のキャニスタケースを備え、その内部の吸着剤室に吸着剤を収容して成るキャニスタであって、
前記キャニスタケースは、
前記吸着剤に燃料タンクにて発生した蒸発燃料を吸着させるとき、又は前記吸着剤に吸着された蒸発燃料をパージするとき、前記吸着剤室を、燃料タンク内空間、エンジンの給気通路、又は大気中に連通させる複数の空間を形成した空間室と、
前記吸着剤室及び前記空間室の間を仕切るように設けられ、前記吸着剤が前記吸着剤室から前記空間室へ移動するのは阻止し、蒸発燃料を含んだ空気が前記吸着剤室及び前記空間室の間を相互に流動するのは許容するフィルタと
を備え、
前記フィルタを介して互いに対向する前記吸着剤室と前記空間室の対向面形状は、互いに実質的に同一、若しくは前記空間室が前記吸着剤室より大きい側に食み出す形状とされており、
前記キャニスタケースの内壁面は、前記吸着剤室から前記空間室に至る位置にあり、前記吸着剤室と前記空間室との対向方向に延び、前記キャニスタケースの内側に突出し、且つ前記キャニスタケースの周方向に間隔を置いて配置された複数本のリブを備え、
前記フィルタは、その外周縁部が前記空間室側から前記吸着剤室側へ向かう方向に屈曲して延びるようにされたスカート部を備え、
前記フィルタは、前記吸着剤室と前記空間室とを仕切る位置に配置された状態で、前記スカート部の外周面が、前記リブに圧接され、且つ前記リブの突出端に接合されているキャニスタ。 - 請求項1において、
前記本体部及び前記空間部は、前記吸着剤室及び前記空間室の内側に突出して前記フィルタの外周縁部との挟持面を拡大する挟持部をそれぞれ備え、
前記本体部の挟持部は、前記空間室から離れるに従って前記吸着剤室の内側への突出量が漸減される傾斜面にて形成されているキャニスタ。
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