JPH084606A - キャニスタ及び燃料供給装置 - Google Patents

キャニスタ及び燃料供給装置

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JPH084606A
JPH084606A JP6162636A JP16263694A JPH084606A JP H084606 A JPH084606 A JP H084606A JP 6162636 A JP6162636 A JP 6162636A JP 16263694 A JP16263694 A JP 16263694A JP H084606 A JPH084606 A JP H084606A
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fuel
canister
activated carbon
container
evaporated
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JP6162636A
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English (en)
Inventor
Takahisa Yamashita
貴久 山下
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Texas Instruments Japan Ltd
Original Assignee
Texas Instruments Japan Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M25/00Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture
    • F02M25/08Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir
    • F02M2025/0881Engine-pertinent apparatus for adding non-fuel substances or small quantities of secondary fuel to combustion-air, main fuel or fuel-air mixture adding fuel vapours drawn from engine fuel reservoir with means to heat or cool the canister

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  • Supplying Secondary Fuel Or The Like To Fuel, Air Or Fuel-Air Mixtures (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】燃料吸着・離脱効率の大幅な向上をはかるキャ
ニスタおよび内燃機関に対する燃料供給を正確に制御で
きる燃料供給装置を提供する。 【構成】蒸発燃料導入口12a,12bより蒸発燃料V
Fa ,VFb が容器12内に導入されると、燃料はその
重量で活性炭12の内奥へ拡がって浸透し、液体の状態
で活性炭12の表面に吸着される。エンジンが稼働する
と、エンジンからの負圧吸引力によってパージ用の空気
ARが容器12内に取り込まれ、容器12内で活性炭1
4から燃料が脱離して気化(蒸発)し、蒸発燃料VFc
となって蒸発燃料送出口12cよりエンジン側へ送出さ
れる。容器12内の中心部には筒形のヒータチューブ3
0が活性炭14の中に埋設した状態で垂設されている。
このヒータチューブ30の中には、適当な間隔を置いて
(適当な高さ位置で)複数個のPTC素子PE1,PE2
…PEn が収容されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関に蒸発燃料を
供給する装置に係り、特に蒸発燃料を一時的に蓄えるキ
ャニスタに関する。
【0002】
【従来の技術】最近の自動車では、図6に示すように、
燃料タンク100内で発生した蒸発燃料VFa あるいは
エンジン停止時にインテークマニホルド102内で行き
場の失った蒸発燃料VFb をキャニスタ104に回収
し、エンジン106が稼働するとキャニスタ104より
蒸発燃料VFc をインテークマニホルド102を介して
エンジン106に供給するようにしている。
【0003】図7に、従来のキャニスタ104の構成を
示す。このキャニスタは、円筒形のプラスチック容器1
10の中に粒状の活性炭112を詰めたものである。容
器110の一端面(上面)には、燃料タンク100およ
びインテークマニホルド102からの蒸発燃料VFa ,
VFb を導入するための蒸発燃料導入口110a,11
0bと、エンジン106へ蒸発燃料VFc を送出するた
めの蒸発燃料送出口110cとが突設されている。容器
110の底には空気を通すフィルタ板114,116が
敷設され、容器110の他端面(下面)には漏斗形の空
気導入蓋118が被着されている。
【0004】蒸発燃料導入口110a,110bより蒸
発燃料VFa ,VFb が矢印120で示すように容器1
10内に導入されると、燃料(一般にガソリン)はその
重量で矢印122で示すように活性炭112の内奥へ拡
がって浸透し、液体の状態で活性炭112の表面に吸着
される。エンジン106が停止している間、このように
して蒸発燃料がキャニスタ104内に蓄えられる。
【0005】エンジン106が稼働すると、エンジン1
06の負圧吸引力によってパージ用の空気ARが矢印1
24で示すように空気導入蓋118の空気導入口118
aおよびフィルタ板116,114を通って容器110
内に取り込まれる。これにより、活性炭112から燃料
が脱離して気化(蒸発)し、蒸発燃料VFc となって蒸
発燃料送出口110cよりエンジン106側へ送出され
るようになっている。
【0006】ところで、キャニスタ104内で燃料(ガ
ソリン)が気化する際に、燃料の気化潜熱によって活性
炭112が冷やされる。そうすると、燃料が活性炭11
2から離脱し難くなり、ひいては燃料吸着効率ないし燃
料蓄積能力が低下する。このため、このキャニスタ10
4では、漏斗形の空気導入蓋118を伝熱板として構成
し、パージ用の流入空気ARを伝熱板118で温めてか
ら容器110内に送り込むようにしている。
【0007】伝熱板118は、熱伝導率の高い導電材た
とえばアルミニウムからなり、接地されている。伝熱板
118の外側面には、円周方向に一定の間隔を置いて複
数個の板片状の抵抗発熱素子たとえばPTC(Positive
Temperature Coefficient)素子120が貼着されてい
る。伝熱板118の外側(下側)には皿状のベース板1
22が取り付けられている。ベース板122は、導電材
たとえばアルミニウムからなり、給電用の導体125を
介して電源(図示せず)に接続されている。ベース板1
22の内側面には、伝熱板118上の各PTC素子12
0の表面と加圧接触するスプリングコンタクト126が
取り付けられている。電源電圧の印加によって、給電導
体124からベース板122、各スプリングコンタクト
126、各PTC素子120および伝熱板118を通っ
て電流が流れると、各PTC素子120が発熱して伝熱
板118が熱くなり、この熱くなっている伝熱板118
でパージ用の流入空気ARが温められるようになってい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記したように、従来
のキャニスタでは、容器110内に温風のパージ用空気
ARを送り込むことによって活性炭112の燃料吸着お
よび離脱作用を促進するようにしているが、十分な効果
が得られなかった。特に、温風空気ARの熱は容器11
0内の内奥および上部までは及び難いため、内奥および
上部付近の活性炭112における吸着・離脱効率を上げ
るのが難しかった。このため、従来は、容器110のサ
イズを大きくして活性炭112の量を増やすことで、キ
ャニスタ容量を上げる方策もとられていた。しかし、容
器110はプラスチック製であり、しかもエンジン10
6付近に設置されるものであるため、キャニスタの大型
化は危険性を伴う。また、キャニスタをエンジン106
から離しても、そのぶん蒸発燃料の配管が長くなり、吸
着・離脱効率が低下するという不具合がある。
【0009】また、自動車エンジンに対する燃料の供給
は、キャブレタまたはインジェクタ(燃料供給装置)と
キャニスタとの2系統で並行して行われる。前者が主
で、後者は補助的なものである。従来は、キャニスタ内
の燃料の残量ないし放出状況を監視する手立てがなく、
キャブレタまたはインジェクタ側からの燃料供給とキャ
ニスタ側からの燃料供給とが独立に行われていた。この
ため、エンジンに対する燃料供給量を正確に制御するの
が難しいという問題があった。
【0010】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
もので、燃料吸着・離脱効率の大幅な改善をはかるキャ
ニスタを提供することを第1の目的とする。
【0011】本発明の第2の目的は、燃料の残量に応じ
て自動的に吸着・離脱促進力を制御できるようにしたキ
ャニスタを提供することにある。
【0012】本発明の第3の目的は、キャニスタ内の燃
料の残量ないし放出状況を監視できるようにした燃料供
給装置を提供することを目的とする。
【0013】本発明の第4の目的は、内燃機関に対する
燃料供給を正確に制御できるようにした燃料供給装置を
提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明の第1のキャニスタは、蒸発燃料を導
入するための第1の口と蒸発燃料を送出するための第2
の口とを有し、内部に活性炭の入った容器と、前記活性
炭に吸着されている燃料を加熱するために前記容器内の
活性炭の中に設けられた加熱手段とを具備する構成とし
た。
【0015】上記第2の目的を達成するために、本発明
の第2のキャニスタは、上記第1の燃料供給装置におい
て、前記加熱手段は前記容器内で異なる高さ位置に配置
される複数のPTC素子を有する構成とした。
【0016】上記第3の目的を達成するために、本発明
の第1の燃料供給装置は、燃料タンクまたはインテーク
マニホルドで発生した蒸発燃料を活性炭の入ったキャニ
スタに一時的に蓄え、内燃機関の稼働時に前記キャニス
タより蒸発燃料を前記内燃機関に供給するようにした燃
料供給装置において、前記キャニスタ内の所定の高さ位
置で前記活性炭の中に設けられ、通電して発熱し、周囲
温度に応じて抵抗値が変化するPTC素子と、前記PT
C素子の抵抗値または電流の変化に基づいて前記キャニ
スタ内の燃料の残量を監視する燃料残量監視手段とを具
備する構成とした。
【0017】上記第4の目的を達成するために、本発明
の第2の燃料供給装置は、上記第1の燃料供給装置にお
いて、前記内燃機関に蒸発燃料を噴射して供給する燃料
噴射手段と、前記燃料残量監視手段の監視結果にしたが
って前記燃料噴射手段の燃料噴射量を制御する燃料噴射
制御手段とをさらに具備する構成とした。
【0018】
【作用】本発明の第1のキャニスタでは、容器内で加熱
手段より周囲に放射される熱によって活性炭ないしその
表面に吸着されている燃料が直接的に温められる。これ
により、活性炭から燃料が効率よく脱離・気化すると同
時に、新たに導入された燃料が活性炭に速やかに吸着さ
れる。
【0019】本発明の第2のキャニスタでは、各PTC
素子の周りで蓄積燃料が少なくなると、各PTC素子か
らの放熱と燃料の気化潜熱との間で均衡がくずれ、各P
TC素子の周囲温度が上昇する。そうすると、各PTC
素子の抵抗値が上昇して電流が減少し、発熱量ないし放
熱量が減少する。このようにして、異なる高さ位置に配
置されたPTC素子がそれぞれ周りの活性炭の燃料蓄積
(吸着・脱離)状況に応じて自動的に自己の発熱量(燃
料吸着・脱離促進力)を制御する。
【0020】本発明の第1の燃料供給装置では、PTC
素子の周りの活性炭から蓄積燃料が減少し、さらには無
くなると、周囲温度の上昇によってPTC素子の抵抗値
が急激に上昇して電流が急激に減少する。燃料残量監視
手段は、このような抵抗値の急激な上昇または電流の急
激な減少を検出することで、PTC素子の高さ位置の活
性炭における燃料放出状況または燃料の残量状況を監視
することができる。
【0021】本発明の第2の燃料供給装置では、燃料噴
射制御手段が燃料残量監視手段の監視結果に応じて燃料
噴射手段の燃料噴射量を制御することで、内燃機関に対
する供給燃料の総量を最適化することが可能であり、空
燃比のフィードバック制御も正確に行うことができる。
【0022】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の実施例
を説明する。
【0023】図1は、本発明の一実施例によるキャニス
タ10の構造を示す。このキャニスタ10は、図6の自
動車燃料供給システムにおいて従来のキャニスタ104
に置き換わってよいものである。
【0024】このキャニスタ10は、円筒形のプラスチ
ック容器12の中に粒状の活性炭14を詰めたものであ
る。容器12の一端面(上面)には、燃料タンク100
およびインテークマニホルド102からの蒸発燃料VF
a ,VFb を導入するための蒸発燃料導入口12a,1
2bと、エンジン106へ蒸発燃料VFc を送出するた
めの蒸発燃料送出口12cとが突設されている。容器1
2の底には空気を通すフィルタ板16,18が敷設さ
れ、容器12の他端面(下面)には漏斗形の空気導入蓋
20が被着されている。
【0025】蒸発燃料導入口12a,12bより蒸発燃
料VFa ,VFb が矢印22で示すように容器12内に
導入されると、燃料(一般にガソリン)はその重量で矢
印24で示すように活性炭12の内奥へ拡がって浸透
し、液体の状態で活性炭14の表面に吸着される。エン
ジン106が停止している間、このようにして蒸発燃料
がキャニスタ10内に蓄えられる。
【0026】エンジン106が稼働すると、エンジン1
06からの負圧吸引力によってパージ用の空気ARが矢
印26で示すように空気導入蓋20の空気導入口20a
およびフィルタ板18,16を通って容器12内に取り
込まれる。これにより、容器12内で活性炭14から燃
料が脱離して気化(蒸発)し、蒸発燃料VFc となって
蒸発燃料送出口12cよりエンジン106側へ送出され
るようになっている。
【0027】このキャニスタ10では、容器12内の活
性炭14の燃料吸着および離脱作用を促進するために、
容器12内の中心部に加熱手段としてヒータチューブ3
0を活性炭14の中に埋設した状態で垂設している。こ
のヒータチューブ30は、熱伝導率の高い材質たとえば
アルミニウムからなる筒形ケーシング30aを有し、こ
のケーシング30aの中に適当な間隔を置いて(適当な
高さ位置で)複数個のPTC素子PE1,PE2 …PEn
を収容している。ケーシング30aは、容器12の上面
に形成された取付穴12dより活性炭14の中に挿抜可
能に埋設されるようになっている。PTC素子PE1,P
E2 …PEn は、容器12の上面より引き出されている
導体またはケーブル32を介して電源(図示せず)に接
続されている。
【0028】各PTC素子PEi は、たとえばチタン酸
バリウムを主成分とするもので、電源電圧の印加によっ
て通電すると発熱する。各PTC素子PEi から発せら
れる熱は、ケーシング30aを通って周りの活性炭14
に伝えられる。このようにして、ヒータチューブ30か
ら放射される熱によって活性炭14ないしその表面に吸
着されている燃料(ガソリン)が直接的に温められる。
したがって、パージ用の空気ARが温風でなくても、活
性炭14から燃料が効率よく脱離・気化すると同時に、
新たに導入された燃料が活性炭14に速やかに吸着され
る。
【0029】このように、本実施例のキャニスタ10で
は、ヒータチューブ30による活性炭14への直接的な
加熱によって活性炭14の燃料吸着および脱離作用を効
果的に促進することができる。
【0030】さらに、本実施例のキャニスタ10では、
次のように、異なる高さ位置に配置されたPTC素子P
E1,PE2 …PEn がそれぞれ周りの活性炭14の燃料
蓄積(吸着・脱離)状況に応じて自動的に発熱量を制御
できるようになっている。
【0031】各PTC素子PEi の周りでは、活性炭1
4から燃料が脱離・気化する際に、燃料の気化潜熱で活
性炭14が冷やされる。このため、各PTC素子PEi
の周りの活性炭14で燃料が正常に吸着・脱離している
ときは、各PTC素子PEiからの放熱と燃料の気化潜
熱との間で均衡がとれ、各PTC素子PEi の周囲温度
は安定している。しかし、たとえば燃料タンク側からの
蒸発燃料VFa の減少等によって、各PTC素子PEi
の周りで蓄積(吸着・脱離)燃料が少なくなると、各P
TC素子PEi からの放熱と燃料の気化潜熱との間で均
衡がくずれ、各PTC素子PEi の周囲温度が上昇す
る。そうすると、各PTC素子PEi の抵抗値が上昇し
て、電流が減少し、発熱量つまり放熱量が減少するよう
になっている。
【0032】ここで、図2に、PTC素子の抵抗温度特
性を示す。PTC素子の抵抗値は、始めは温度が上昇す
るにつれて下がり、ある温度Tm で極小値または最小値
になるが、この極小点Tm を過ぎると高くなり、キュリ
ー点Tc 付近から急激に高くなる。本実施例のキャニス
タ10において、PTC素子PEi は、その周りの活性
炭14で燃料が正常に吸着・脱離している状態の下で
は、負の温度特性領域NC内で発熱するように設定され
る。そして、周囲の活性炭14で脱離する燃料が少なく
なることによって、周囲温度が極小点Tm を越えキュリ
ー点Tc よりも高くなると、正の温度特性領域PCに入
ってPTC素子PEi の抵抗値が急激に上昇する。これ
によって電流が制限され、PTC素子PEi の発熱が止
まるようになっている。
【0033】また、キャニスタ10内で蓄積燃料が減少
するときは、上部から減少していくので、上部のPTC
素子PEn ,PEn-1 …から順に発熱が低下ないし停止
することになる。すなわち、キャニスタ10内の蓄積
(吸着・脱離)燃料の減少に応じて上部のPTC素子P
En ,PEn-1 …から順に発熱が低下ないし停止し、キ
ャニスタ10内の温度制御が自動的に行われる。さら
に、電源または制御回路においては、各PTC素子PE
i の抵抗値の変化(急激な上昇)または電流値の変化
(急激な減少)を検出することで、容器12内の蓄積燃
料の残量あるいはキャニスタ10からの燃料放出(脱
離)量を監視することができる。
【0034】実際には、キャニスタ10内で蓄積燃料が
無くなりかけた時を検出することが重要であり、このた
めには、底部付近に配置される最下位のPTC素子PE
1 の抵抗値変化または電流値変化を監視すればよい。元
々、底部付近はパージ用の空気ARが吹き込むため、P
TC素子PE1 は発熱素子としてよりも燃料残量センサ
としての機能または役割が重要である。したがって、P
TC素子PE1 の抵抗値を他のPTC素子PE2 ,PE
3 …の抵抗値(たとえば10Ω)よりも小さな値(たと
えば1Ω)に設定し、センサ感度を高めるようにしてよ
い。また、他のPTC素子PE2 ,PE3 …において
も、それぞれの高さ位置に応じて異なる抵抗値または感
度を有していてもよい。
【0035】電源回路に対して、PTC素子PE1,PE
2 …PEn は、互いに並列接続されていても、互いに直
列接続されていてもよく、あるいは図3に示すように直
並列に接続してもよい。
【0036】図3において、キャニスタ20内の蓄積燃
料が減るにつれてPTC素子PEn…PE2,PE1 の順
に抵抗値が急激に上昇し、その度に電源回路34よりP
TC素子PEn …PE2,PE1 へ供給される電流Iが急
激に減少する。電源回路34に電流検出回路を内蔵して
電流Iの変化を検出することで、各PTC素子PEiの
抵抗変化、特に最下位のPTC素子PE1 の抵抗変化を
検出し、キャニスタ10内の燃料の残量を監視すること
ができる。
【0037】なお、この回路例では、電源回路34と最
下位のPTC素子PE1 との間にリレースイッチ36が
接続されている。上記のようにして、PTC素子PE1
の抵抗値変化または電流Iの変化からキャニスタ20内
で蓄積燃料が切れたことを検出したときは、リレースイ
ッチ36を開いて電流Iを完全に遮断し、消費電力の節
減をはかることができる。
【0038】図4は、ヒータチューブ30内の具体的構
成例を示す。燃料残量センサとしての役割が大きい最下
位のPTC素子PE1 は、小型の板片状PTC素子であ
り、導体32の先端部に一方の電極面を接続させて取り
付けられている。これに対して、発熱素子としての役割
が大きい他のPTC素子PE2,PE3 (この例では2
個)は、大型の板片状PTC素子であり、ケーシング3
0aの内壁面に熱伝導率および導電率の高い金属たとえ
ばアルミニウムからなる伝熱板38の上にそれぞれの一
方の電極面を接触させて取り付けられている。
【0039】両PTC素子PE2,PE3 の他方の電極面
は、たとえばベリリウム銅からなるスプリングコンタク
ト40によって共通(並列)接続されるとともに、別の
スプリングコンタクト42によってPTC素子PE1 の
他方の電極面と直列接続されている。ケーシング30a
には他方の導体32が接続されている。かかるPTC素
子PE1,PE2,PE3 間の接続は図3の直並列回路に対
応している。両PTC素子PE2,PE3 が通電して発し
た熱は、伝熱板38およびケーシング30aを通って外
部へ放熱される。なお、ケーシング30aの上端部の外
周面には容器12への取付のためのネジ山30bが形成
されており、ケーシング30aの上端開口は絶縁材44
で閉塞されている。
【0040】図5は、本実施例によるエンジン燃料供給
装置の要部の構成を示す。上記した本実施例のキャニス
タ20の蒸発燃料送出口22cは、配管50を介してイ
ンテークマニホルド102に接続される。配管50に燃
料供給制御弁52が介設されており、インテークマニホ
ルド102の終端部にインジェクタ54が配設されてい
る。制御弁52の開閉およびインジェクタ54の燃料噴
射レートは、ECU(エンジン・コントロール・ユニッ
ト)56によって制御される。エキゾーストマニホルド
108内には酸素センサ58が設けられている。ECU
56は、酸素センサ58からの排気ガス中の酸素濃度を
表すセンサ出力信号に基づいてインジェクタ54の燃料
噴射レートを制御し、空燃比のフィードバック制御を行
う。
【0041】本実施例において、ECU56は、上記し
たようなキャニスタ10内のPTC素子PE1,PE2 …
PEn の抵抗変化または電流変化に基づいてキャニスタ
10からの蒸発燃料VFc の放出状況あるいはキャニス
タ10内の蓄積燃料の残量を監視することにより、その
監視結果にしたがってインジェクタ54の燃料噴射レー
トを制御したり、制御弁52の開閉を制御することがで
きる。これにより、空燃比のフィードバック制御をより
正確に行うことが可能である。このようなEPU56の
監視機能および制御機能は、マイクロコンピュータある
いは専用の電気回路によって実現される。
【0042】なお、上記した実施例のキャニスタ10で
は、容器12の中心部に1本のヒータチューブ30を配
置する構成であったが、2本以上のヒータチューブ30
を配置してもよく、チューブの外周面に放熱フィンを付
けるなど、放熱効果を高めるための種々の変形が可能で
ある。また、PTC素子以外の発熱素子を用いることも
可能であり、PTC素子以外のセンサ(たとえば温度セ
ンサ)を用いることも可能である。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のキャニス
タによれば、燃料の吸着・離脱効率を大幅に向上させ、
さらには燃料の残量に応じて自動的に吸着・離脱促進力
を制御することが可能である。
【0044】また、本発明の燃料供給装置によれば、キ
ャニスタ内の燃料の残量ないし放出状況を監視し、さら
には内燃機関に対する燃料供給を正確に制御することが
可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるキャニスタの構造を示
す縦断面図である。
【図2】PTC素子の抵抗温度特性を示す図である。
【図3】実施例におけるPTC素子の接続例を示す回路
図である。
【図4】実施例におけるヒータチューブの内部構造例を
示す縦断面図である。
【図5】実施例によるエンジン燃料供給装置の要部の構
成を示すブロック図である。
【図6】自動車エンジン燃料供給装置のシステム構成を
示すブロック図である。
【図7】従来のキャニスタの構造を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
10 キャニスタ 12 容器 12a,12b 蒸発燃料導入口 12c 蒸発燃料送出口 14 活性炭 30 ヒータチューブ 34 電源回路 52 燃料供給制御弁 54 インジェクタ 56 ECU PT1 ,PT2 ,…PTn PTC素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発燃料を導入するための第1の口と蒸
    発燃料を送出するための第2の口とを有し、内部に活性
    炭の入った容器と、 前記活性炭に吸着されている燃料を加熱するために前記
    容器内の活性炭の中に設けられた加熱手段と、を具備す
    ることを特徴とするキャニスタ。
  2. 【請求項2】 前記加熱手段は、前記容器内で異なる高
    さ位置に配置される複数のPTC素子を有することを特
    徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
  3. 【請求項3】 燃料タンクまたはインテークマニホルド
    で発生した蒸発燃料を活性炭の入ったキャニスタに一時
    的に蓄え、内燃機関の稼働時に前記キャニスタより蒸発
    燃料を前記内燃機関に供給するようにした燃料供給装置
    において、 前記キャニスタ内の所定の高さ位置で前記活性炭の中に
    設けられ、通電して発熱し、周囲温度に応じて抵抗値が
    変化するPTC素子と、 前記PTC素子の抵抗値または電流の変化に基づいて前
    記キャニスタ内の燃料の残量を監視する燃料残量監視手
    段と、を具備することを特徴とする燃料供給装置。
  4. 【請求項4】 前記内燃機関に蒸発燃料を噴射して供給
    する燃料噴射手段と、前記燃料残量監視手段の監視結果
    にしたがって前記燃料噴射手段の燃料噴射量を制御する
    燃料噴射制御手段とをさらに具備することを特徴とする
    請求項3に記載の燃料供給装置。
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