しかし、図42に示すジッパーUにおいては、ジッパーUを開封方向に破断していった際に、破断力が外側に拡散して剥離を生じるという問題がある。すなわち、切れ目線U1を例に取ると、直線部512の後端からの破断力は直線部512の後端から角度範囲βの範囲に拡散するが、切れ目線U1と切れ目線U2間の帯状部540を引っぱって破断するので直線部512の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、傾斜部514で破断力を受け止めやすいものの、帯状部の引っぱり具合等によっては、外側に向かう破断力の成分が多く破断力の中心が外側に向かう場合もあり、そうすると、次の切込み510の傾斜部514で受け止められなかった破断力、すなわち、外側に向かう破断力がブランクを構成する紙材の剥離をもたらし、ジッパーUを破断した後の帯状部540には、図43に示すように、ブランクとの切断線に沿って剥離片540a、540b、540cが発生するとともに、帯状部540を分離した後のブランクにおける切断線552、554に沿って剥離片550a、550b、550cが発生してしまい、ブランクにおける切断線の見栄えが悪いという問題があった。
また、図44に示すジッパーVにおいては、直線部612(622)の後端からの破断力は次の切込み610(620)の傾斜部614(624)、616(626)で受け止めることができるので、図31のジッパーUの場合のような剥離の問題は少ないものの、ジッパーVを分離することにより形成されたブランクの開口部650には、図45に示すように、一方の切断線に沿って傾斜部614が残存し、他方の切断線に沿って傾斜部624が残存するので、一方の切断線652に沿っては、残存した傾斜部614と、傾斜部614の基端からの折れ線614−1とを辺部とする片部618が折れ線614−1を中心にぶらついた状態となり、他方の切断線654に沿っては、残存した傾斜部624と、傾斜部624の基端からの折れ線624−1とを辺部とする片部628が折れ線624−1を中心にぶらついた状態となるので、ブランクにおける切断線の見栄えが悪いという問題があった。つまり、傾斜部614は直線部612に対して鈍角をなし、傾斜部624は直線部622に対して鈍角をなすので、折れ線614−1、624−1とともに片部618、628が形成されやすいという問題がある。
また、図46に示すジッパーA’’においては、端部m11と接触点m12とが、ジッパー開封方向をなす延長線e16を介して両側に配置されているため、直線部16からの破断線が第1傾斜部12の先端の端部m11側に形成された場合には、図47に示すように、直線部16からの破断線K16に沿った辺部と第1傾斜部12に沿った辺部により、突状部T1が形成されてたり、直線部26からの破断線K26に沿った辺部と第1傾斜部22に沿った辺部により、突状部T2が形成されてしまい、ブランクにおける切断線の見栄えが悪いという問題がある。
また、ジッパーUにおいては、上記のように剥離が発生するおそれがあるので、帯状部540を引っぱって破断する際に、スムーズに破断を行なうことができないという問題がある。
また、ジッパーVにおいては、直線部612、622からの破断力のうち内側の傾斜部(つまり、傾斜部616、626)に向かう成分が多い(つまり、破断力の中心が内側の傾斜部に向かうことが多い)ものの、帯状部640の引っぱり具合によっては、破断力の中心が外側の傾斜部(傾斜部614、624)に向かう場合や、直線部612の方向に向かう場合があり、そうすると、隣接する切込み610間の隙間や隣接する切込み620の隙間を破った感触が個々に異なり、帯状部640を引っ張って破断する際に、スムーズに破断を行なうことができないという問題がある。つまり、破断力の中心が傾斜部614、616、624、626に向かった場合には、破断力がこれらの傾斜部に到達した際の僅かな衝撃を感じるが、破断力の中心が直線部612の方向に向かった場合には、そのような衝撃をほとんど感じないので、スムーズに破断を行なうことができない。
そこで、本発明が解決しようとする問題点は、紙製箱用のジッパーや切れ目線の切断構造において、切断後のブランクの切断線の見栄えがよく、また、ジッパーや切れ目線をスムーズに破断することができる切断構造を提供することである。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、ジッパー開封方向が直線状であり、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みと第2切込みのそれぞれが、直線部(12、22)と、直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、直線部が、直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2曲線部が、第2接触点と第3接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部がジッパー開封方向に形成され、第1端部が、ジッパー開封方向の仮想直線で第3接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、直線部は、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から直線部の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2曲線部が、第2接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第2接触点は、第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第1曲線部の第2接触点における接線(14E、24E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が、34〜42度であり、 第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、複数の第1切込みと複数の第2切込みにおける互いに対応する第1切込みと第2切込みは、第1接触点が第1端部よりも外側にある状態で第1切込みと第2切込みが互いに対向するように、該中心線を介して対称形状に形成されていることを特徴とする。
第1の構成においては、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、ジッパーをスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部の第1接触点からの延長線と第1曲線部の第2接触点における接線との間の角度で、第1曲線部側の角度が、90度よりも大きく形成されているので、直線部からの破断力をスムーズに延伸部に伝えることができ、よって、ジッパーをスムーズに破断することができる。また、直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が45度よりも小さいので、1つ前の切込みからの破断力が直線部に伝わった際の衝撃が極めて小さく、よって、ジッパーをスムーズに破断することができる。
なお、第1−1の構成として、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L11、L21)よりも長いことを特徴とするものとしてもよい。
第1−1の構成においては、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さと第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さの和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さよりも長いので、切込みにおける凹凸を目立たなくす
ることができるとともに、破断力を延伸部にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断することができる。
また、第1−2の構成として、上記第1又は第1−1の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1曲線部の第1接触点における接線は、直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2接触点における第2曲線部の接線と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。これにより、切込みを構成する各部の境界において、切込みにおける方向を滑らかに切り替えることができ、ジッパーをスムーズに破断することができる。
また、第1−3の構成として、上記第1又は第1−1の構成と第1−2の構成におけるいずれかの構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第3接触点と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第2には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用切れ目線であって、切れ目線開封方向が直線状であり、紙製箱用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、直線部(12、22)と、直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、直線部が、直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2曲線部が、第2接触点と第3接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想直線で第3接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2曲線部が、第2接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第2接触点は、第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第1曲線部の第2接触点における接線(14E、24E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が、34〜42度であることを特徴とする。
第2の構成においては、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部の第1接触点からの延長線と第1曲線部の第2接触点における接線との間の角度で、第1曲線部側の角度が、90度よりも大きく形成されているので、直線部からの破断力をスムーズに延伸部に伝えることができ、よって、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。また、直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が45度よりも小さいので、1つ前の切込みからの破断力が直線部に伝わった際の衝撃が極めて小さく、よって、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。
なお、第2−1の構成として、上記第2の構成において、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、直線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L11、L21)よりも長いことを特徴とする。これにより、切込みを構成する各部の境界において、切込みにおける方向を滑らかに切り替えることができ、ジッパーをスムーズに破断することができる。
第2−1の構成においては、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さと第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さの和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さよりも長いので、切込みにおける凹凸を目立たなくすることができるとともに、破断力を延伸部にスムーズに伝えることにより、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。
また、第2−2の構成として、上記第2又は第2−1の構成において、第1曲線部の第1接触点における接線は、直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2接触点における第2曲線部の接線と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。これにより、切込みを構成する各部の境界において、切込みにおける方向を滑らかに切り替えることができ、切れ目線をスムーズに破断することができる。
また、第2−3の構成として、上記第2又は第2−1の構成と第2−2の構成におけるいずれかの構成において、切込みにおいて、第3接触点と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第3には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、ジッパー開封方向が曲線状であり、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みと第2切込みのそれぞれが、直線部(12、22)と、直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、直線部が、直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2曲線部が、第2接触点と第3接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に曲線状に形成され、延伸部がジッパー開封方向に形成され、第1端部が、ジッパー開封方向の仮想曲線で第3接触点と第2端部を通る仮想曲線(11E、21E)上に位置し、直線部は、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から直線部の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2曲線部が、第2接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第2接触点は、第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第1曲線部の第2接触点における接線(14E、24E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、直線部と第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)との間の鋭角の角度が、34〜42度であり、複数の第1切込みと複数の第2切込みにおける互いに対応する第1切込みと第2切込みは、第1接触点が第1端部よりも外側にある状態で、互いに対向していることを特徴とする。
第3の構成においては、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、ジッパーをスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部の第1接触点からの延長線と第1曲線部の第2接触点における接線との間の角度で、第1曲線部側の角度が、90度よりも大きく形成されているので、直線部からの破断力をスムーズに延伸部に伝えることができ、よって、ジッパーをスムーズに破断することができる。また、直線部と第1端部における仮想曲線の接線との間の鋭角の角度が45度よりも小さいので、1つ前の切込みからの破断力が直線部に伝わった際の衝撃が極めて小さく、よって、ジッパーをスムーズに破断することができる。
なお、第3-1の構成として、上記第3の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L11、L21)よりも長いことを特徴とする。
第3−1の構成においては、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さと第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さの和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さよりも長いので、切込みにおける凹凸を目立たなくすることができるとともに、破断力を延伸部にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断することができる。
また、第3−2の構成として、上記第3又は第3−1の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1曲線部の第1接触点における接線は、直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2接触点における第2曲線部の接線と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。これにより、切込みを構成する各部の境界において、切込みにおける方向を滑らかに切り替えることができ、ジッパーをスムーズに破断することができる。
また、第3−3の構成として、上記第3又は第3−1の構成と第3−2の構成におけるいずれかの構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第3接触点と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第4には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用切れ目線であって、切れ目線開封方向が曲線状であり、該紙製箱用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、直線部(12、22)と、直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、直線部が、直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2曲線部が、第2接触点と第3接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に曲線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想曲線で第3接触点と第2端部を通る仮想曲線(11E、21E)上に位置し、直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように、第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2曲線部が、第2接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第2接触点は、第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第1曲線部の第2接触点における接線(14E、24E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、直線部と第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)との間の鋭角の角度が、34〜42度であることを特徴とすることを特徴とする。
第4の構成においては、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部や第1曲線部が設けられているので、
破断力を受け止めることができるので、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部の第1接触点からの延長線と第1曲線部の第2接触点における接線との間の角度で、第1曲線部側の角度が、90度よりも大きく形成されているので、直線部からの破断力をスムーズに延伸部に伝えることができ、よって、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。また、直線部と第1端部における仮想曲線の接線との間の鋭角の角度が45度よりも小さいので、1つ前の切込みからの破断力が直線部に伝わった際の衝撃が極めて小さく、よって、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。
なお、第4−1の構成として、上記第4の構成において、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、直線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L11、L21)よりも長いことを特徴とする。
第4−1の構成においては、第1端部から第3接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さと第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さの和が、直線部のジッパー開封方向に沿った長さよりも長いので、切込みにおける凹凸を目立たなくすることができるとともに、破断力を延伸部にスムーズに伝えることにより、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができる。
また、第4−2の構成として、上記第4又は第4−1の構成において、第1曲線部の第1接触点における接線は、直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2接触点における第2曲線部の接線と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。これにより、切込みを構成する各部の境界において、切込みにおける方向を滑らかに切り替えることができ、ジッパーをスムーズに破断することができる。
また、第4−3の構成として、上記第4又は第4−1の構成と第4−2の構成におけるいずれかの構成において、切込みにおいて、第3接触点と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L
10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第5には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、ジッパー開封方向が直線状であり、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みと第2切込みのそれぞれが、第1直線部(12、22)と、第1直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13−1、m23−1)から形成された第2直線部(15、25)と、第2直線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13−2、m23−2)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第3接触点とは反対側の端部である第4接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1直線部が、第1直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2直線部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第2曲線部が、第3接触点と第4接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部がジッパー開封方向に形成され、第1端部が、ジッパー開封方向の仮想直線で第4接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、第1直線部は、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から第1直線部の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2直線部は、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するとともに、第2接触点から仮想直線までの長さが第3接触点から仮想直線までの長さよりも長いように、仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第2曲線部が、第3接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第3接触点は、第4接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第2直線部の第2接触点からの延長線(16E、26E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、第1直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が、37〜41度であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、複数の第1切込みと複数の第2切込みにおける互いに対応する第1切込みと第2切込みは、第1接触点が第1端部よりも外側にある状態で第1切込みと第2切込みが互いに対向するように、該中心線を介して対称形状に形成されていることを特徴とする。
第5の構成においては、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、第1直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、ジッパーをスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、第1直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、第5−1の構成として、上記第5の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1端部から第4接触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、第1直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L11、L21)と第2直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L15、L25)の和よりも長いことを特徴とするものとしてもよい。
また、第5−2の構成として、上記第5又は第5−1の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1曲線部の第1接触点における接線は、第1直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第4接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。
また、第5−3の構成として、上記第5又は第5−1又は第5−2の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第4接触点と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第6には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用切れ目線であって、切れ目線開封方向が直線状であり、紙製箱用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1直線部(12、22)と、第1直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13−1、m23−1)から形成された第2直線部(15、25)と、第2直線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13−2、m23−2)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第3接触点とは反対側の端部である第4接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1直線部が、第1直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2直線部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第2曲線部が、第3接触点と第4接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想直線で第4接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、第1直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から第1直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2直線部は、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するとともに、第2接触点から仮想直線までの長さが第3接触点から仮想直線までの長さよりも長いように、仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第2曲線部が、第3接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第3接触点は、第4接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第2直線部の第2接触点からの延長線(16E、26E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、第1直線部と仮想直線との間の鋭角の角度が、37〜41度であることを特徴とする。
第6の構成においては、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、第1直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想直線上に位置しており、また、延伸部は仮想直線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、第1直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、第6−1の構成として、上記第6の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1端部から第4接触点までの範囲において、第1曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、第1直線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L11、L21)と第2直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L15、L25)の和よりも長いことを特徴とするものとしてもよい。
また、第6−2の構成として、上記第6又は第6−1の構成において、第1曲線部の第1接触点における接線は、第1直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第4接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。
また、第6−3の構成として、上記第6又は第6−1又は第6−2の構成において、切込みにおいて、第4接触点と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想直線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第7には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、ジッパー開封方向が曲線状であり、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みと第2切込みのそれぞれが、第1直線部(12、22)と、第1直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13−1、m23−1)から形成された第2直線部(15、25)と、第2直線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13−2、m23−2)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第3接触点とは反対側の端部である第4接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1直線部が、第1直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2直線部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第2曲線部が、第3接触点と第4接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部がジッパー開封方向に形成され、第1端部が、ジッパー開封方向の仮想曲線で第4接触点と第2端部を通る仮想曲線(11E、21E)上に位置し、第1直線部は、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から第1直線部の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2直線部は、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するとともに、第2接触点から仮想曲線までの長さが第3接触点から仮想曲線までの長さよりも長く形成され、第2曲線部が、第3接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第3接触点は、第4接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第2直線部の第2接触点からの延長線(16E、26E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、第1直線部と第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)との間の鋭角の角度が、37〜41度であり、複数の第1切込みと複数の第2切込みにおける互いに対応する第1切込みと第2切込みは、第1接触点が第1端部よりも外側にある状態で、互いに対向していることを特徴とする。
第7の構成においては、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、第1直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、ジッパーをスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、第1直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、第7−1の構成として、上記第7の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1端部から第4接
触点までの範囲において、第1曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、第1直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L11、L21)と第2直線部のジッパー開封方向に沿った長さ(L15、L25)の和よりも長いことを特徴とするものとしてもよい。
また、第7−2の構成として、上記第7又は第7−1の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1曲線部の第1接触点における接線は、第1直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第4接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。
また、第7−3の構成として、上記第7又は第7−1又は第7−2の構成において、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第4接触点と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第8には、シート状の紙製ブランクにより形成された紙製箱に用いる紙製箱用切れ目線であって、切れ目線開封方向が曲線状であり、該紙製箱用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1直線部(12、22)と、第1直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13−1、m23−1)から形成された第2直線部(15、25)と、第2直線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13−2、m23−2)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第3接触点とは反対側の端部である第4接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1直線部が、第1直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2直線部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第2曲線部が、第3接触点と第4接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想曲線で第4接触点と第2端部を通る仮想曲線(11E、21E)上に位置し、第1直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように、第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から第1直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2直線部は、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するとともに、第2接触点から仮想曲線までの長さが第3接触点から仮想曲線までの長さよりも長く形成され、第2曲線部が、第3接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1曲線部と第2曲線部が、円弧状又は楕円弧状に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第3接触点は、第4接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1直線部の第1接触点からの延長線(12E、22E)と第2直線部の第2接触点からの延長線(16E、26E)との間の角度で、第1曲線部側の角度(α12、α22)が、90度よりも大きく形成され、第1直線部と第1端部における仮想曲線の接線(15E、25E)との間の鋭角の角度が、37〜41度であることを特徴とする。
第8の構成においては、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、第1直線部や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、紙製箱用切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想曲線上に位置しており、また、延伸部は仮想曲線上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、第1直線部と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、第8−1の構成として、上記第8の構成おいて、第1端部から第4接触点までの範囲において、第1曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L12、L22)と第2曲線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L13、L23)の和が、第1直線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L11、L21)と第2直線部の切れ目線開封方向に沿った長さ(L15、L25)の和よりも長いことを特徴とするものとしてもよい。
また、第8−2の構成として、上記第8又は第8−1の構成において、第1曲線部の第1接触点における接線は、第1直線部と重なり、第2接触点における第1曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第3接触点における第2曲線部の接線は、第2直線部と重なり、第4接触点における第2曲線部の接線は、延伸部と重なることを特徴とするものとしてもよい。
また、第8−3の構成として、上記第8又は第8−1又は第8−2の構成において、切込みにおいて、第4接触点と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L14、L24)が、第1端部と第2端部間の仮想曲線に沿った長さ(L10、L20)の30%以上50%以下であることを特徴とするものとしてもよい。
また、第9の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、底面部(50)と、底面部の各辺から立設し底面部に対して略直角をなすスリーブ状部で、正面部(10)と、右側面部(20)と、左側面部(30)と、背面部(40)とからなるスリーブ状部(5)と、スリーブ状部の上端から連設された蓋部(120、130)とを有する紙製箱であって、スリーブ状部に切れ目線(K5)が周状に設けられ、該切れ目線は、正面部における右側面側の辺部と左側面側の辺部間に形成された第1切れ目線(K10)と、右側面部における正面側の辺部と背面側の辺部間に形成された第2切れ目線(K20)と、左側面部における正面側の辺部と背面側の辺部間に形成された第3切れ目線(K30)と、背面部における右側面側の辺部と左側面側の辺部間に形成された第4切れ目線(K40)とを有し、背面部においては、背面部の第4切れ目線よりも下側の領域である下背面部(42)に、第4切れ目線から連設された一対の切れ目線(K44、K45)が設けられ、背面部の第4切れ目線よりも上側の領域である上背面部(45)に、背面部の右側面側上端の角部である第1角部と第4切れ目線の右側面側の端部から左側面側の端部までの途中位置である第1途中位置の間の位置に第1角部と第1途中位置とを結ぶ方向に第1折れ線(C42)が形成されるとともに、背面部の左側面側上端の角部である第2角部と第4切れ目線の左側面側の端部から右側面側の端部までの途中位置で第1途中位置よりも左側面側である第2途中位置の間の位置に第2角部と第2途中位置とを結ぶ方向に第2折れ線(C43)が形成され、第1折れ線(C42)と第2折れ線(C43)とが、第4切れ目線側にいくに従い第1折れ線と第2折れ線間の長さが短くなるように左右線対称に形成され、第1折れ線の下端と第2折れ線の下端は左右方向に間隔を介して設けられ、上背面部が、第1折れ線と第2折れ線間の領域である中央領域(46)と、第1折れ線よりも右側面側の領域である右側領域(47)と、第2折れ線よりも左側面側の領域である左側領域(48)とを有し、右側面部においては、右側面部の第2切れ目線よりも上側の領域である上右側面部(25)に、第3折れ線(C21)が、右側面部の背面側上端の角部である第3角部と第2切れ目線の背面側の端部から正面側の端部への途中位置である第3途中位置の間の位置に、第3角部と第3途中位置とを結ぶ方向に形成され、第3折れ線は、下側にいくほど正面側となるように形成され、左側面部においては、左側面部の第3切れ目線よりも上側の領域である上左側面部(35)に、第4折れ線(C31)が、左側面部の背面側上端の角部である第4角部と第3切れ目線の背面側の端部から正面側の端部への途中位置である第4途中位置の間の位置に、第4角部と第4途中位置とを結ぶ方向に形成され、第4折れ線は、下側にいくほど正面側となるように形成され、第2切れ目線における第3折れ線又は第3折れ線の延長線との接点から正面側の範囲における少なくとも一部の切れ目線である第1特定切れ目線と、第3切れ目線における第4折れ線又は第4折れ線の延長線との接点から正面側の範囲における少なくとも一部の切れ目線である第2特定切れ目線は、ともに、複数の切込みを有し、第1特定切れ目線と第2特定切れ目線の切れ目線開封方向が直線状であり、第1特定切れ目線における切込みと第2特定切れ目線における切込みは、直線部(12、22)と、直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、直線部が、直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2曲線部が、第2接触点と第3接触点間に円弧状又は曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想直線で第3接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2曲線部が、第2接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第2接触点は、第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1特定切れ目線における切込みは、第1端部を右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部側とし、第1接触点(第1接触点及び第2接触点、第1曲線部としてもよい)を上右側面部側として設けられ、第2特定切れ目線における切込みは、第1端部を右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部側とし、第1接触点(第1接触点及び第2接触点、第1曲線部としてもよい)を上右側面部側として設けられ、下背面部における該一対の切れ目線間の領域を外側から押して、中央領域の下端に指をひっかけ、中央領域の下端を外側にひっぱることにより、右側領域が中央領域に対して第1折れ線を介して折曲するとともに、左側領域が中央領域に対して第2折れ線を介して折曲して、第4切れ目線における左側領域と下背面部間の切れ目線と右側領域と下背面部間の切れ目線とが破断し、上右側面部における第3折れ線よりも背面側の領域である第1背面側領域(27)が第3折れ線を介して内側に回動して第2切れ目線における第1背面側領域と右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部(22)間の切れ目線が破断するとともに、上左側面部における第4折れ線よりも背面側の領域である第2背面側領域(37)が第4折れ線を介して内側に回動して第3切れ目線における第2背面側領域と左側面部の第3切れ目線よりも下側の領域である下左側面部(32)間の切れ目線が破断し、さらに、中央領域の下端を上方にひっぱることにより、第2切れ目線における第3折れ線よりも正面側の領域である第1正面側領域(26)と下右側面部間の切れ目線が破断するとともに、第3切れ目線における第4折れ線よりも正面側の領域である第2正面側領域(36)と下左側面部間の切れ目線が破断することを特徴とする紙製箱。」としてもよい。
また、第10の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、底面部(50)と、底面部の各辺から立設し底面部に対して略直角をなすスリーブ状部で、正面部(10)と、右側面部(20)と、左側面部(30)と、背面部(40)とからなるスリーブ状部(5)と、スリーブ状部の上端から連設された蓋部(120、130)とを有する紙製箱であって、スリーブ状部に切れ目線(K5)が周状に設けられ、該切れ目線は、正面部における右側面側の辺部と左側面側の辺部間に形成された第1切れ目線(K10)と、右側面部における正面側の辺部と背面側の辺部間に形成された第2切れ目線(K20)と、左側面部における正面側の辺部と背面側の辺部間に形成された第3切れ目線(K30)と、背面部における右側面側の辺部と左側面側の辺部間に形成された第4切れ目線(K40)とを有し、背面部においては、背面部の第4切れ目線よりも下側の領域である下背面部(42)に、第4切れ目線から連設された一対の切れ目線(K44、K45)が設けられ、背面部の第4切れ目線よりも上側の領域である上背面部(45)に、背面部の右側面側上端の角部である第1角部と第4切れ目線の右側面側の端部から左側面側の端部までの途中位置である第1途中位置の間の位置に第1角部と第1途中位置とを結ぶ方向に第1折れ線(C42)が形成されるとともに、背面部の左側面側上端の角部である第2角部と第4切れ目線の左側面側の端部から右側面側の端部までの途中位置で第1途中位置よりも左側面側である第2途中位置の間の位置に第2角部と第2途中位置とを結ぶ方向に第2折れ線(C43)が形成され、第1折れ線(C42)と第2折れ線(C43)とが、第4切れ目線側にいくに従い第1折れ線と第2折れ線間の長さが短くなるように左右線対称に形成され、第1折れ線の下端と第2折れ線の下端は左右方向に間隔を介して設けられ、上背面部が、第1折れ線と第2折れ線間の領域である中央領域(46)と、第1折れ線よりも右側面側の領域である右側領域(47)と、第2折れ線よりも左側面側の領域である左側領域(48)とを有し、右側面部においては、右側面部の第2切れ目線よりも上側の領域である上右側面部(25)に、第3折れ線(C21)が、右側面部の背面側上端の角部である第3角部と第2切れ目線の背面側の端部から正面側の端部への途中位置である第3途中位置の間の位置に、第3角部と第3途中位置とを結ぶ方向に形成され、第3折れ線は、下側にいくほど正面側となるように形成され、左側面部においては、左側面部の第3切れ目線よりも上側の領域である上左側面部(35)に、第4折れ線(C31)が、左側面部の背面側上端の角部である第4角部と第3切れ目線の背面側の端部から正面側の端部への途中位置である第4途中位置の間の位置に、第4角部と第4途中位置とを結ぶ方向に形成され、第4折れ線は、下側にいくほど正面側となるように形成され、第2切れ目線における第3折れ線又は第3折れ線の延長線との接点から正面側の範囲における少なくとも一部の切れ目線である第1特定切れ目線と、第3切れ目線における第4折れ線又は第4折れ線の延長線との接点から正面側の範囲における少なくとも一部の切れ目線である第2特定切れ目線は、ともに、複数の切込みを有し、第1特定切れ目線と第2特定切れ目線の切れ目線開封方向が直線状であり、第1特定切れ目線における切込みと第2特定切れ目線における切込みは、第1直線部(12、22)と、第1直線部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第1曲線部(14、24)と、第1曲線部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13−1、m23−1)から形成された第2直線部(15、25)と、第2直線部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13−2、m23−2)から形成された第2曲線部(16、26)と、第2曲線部の第3接触点とは反対側の端部である第4接触点(m14、m24)から形成された延伸部(18、28)を有し、第1切込みと第2切込みのそれぞれにおいて、第1直線部が、第1直線部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第1曲線部が、第1接触点と第2接触点間に曲線状に形成され、第2直線部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第2曲線部が、第3接触点と第4接触点間に曲線状に形成され、延伸部が、第3接触点と延伸部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m15、m25)間に直線状に形成され、延伸部が切れ目線開封方向に形成され、第1端部が、切れ目線開封方向の仮想直線で第4接触点と第2端部を通る仮想直線(10E、20E)上に位置し、第1直線部は、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第1曲線部が、第1接触点から第1直線部の方向に対する曲がり方向において切れ目線開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成され、第2直線部は、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するとともに、第2接触点から仮想直線までの長さが第3接触点から仮想直線までの長さよりも長いように、仮想直線の方向に対して傾斜して形成され、第2曲線部が、第3接触点から第1曲線部の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、第1接触点は、第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第3接触点は、第4接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1特定切れ目線における切込みは、第1端部を右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部側とし、第1接触点(第1接触点及び第2接触点、第1曲線部としてもよい)を上右側面部側として設けられ、第2特定切れ目線における切込みは、第1端部を右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部側とし、第1接触点(第1接触点及び第2接触点、第1曲線部としてもよい)を上右側面部側として設けられ、下背面部における該一対の切れ目線間の領域を外側から押して、中央領域の下端に指をひっかけ、中央領域の下端を外側にひっぱることにより、右側領域が中央領域に対して第1折れ線を介して折曲するとともに、左側領域が中央領域に対して第2折れ線を介して折曲して、第4切れ目線における左側領域と下背面部間の切れ目線と右側領域と下背面部間の切れ目線とが破断し、上右側面部における第3折れ線よりも背面側の領域である第1背面側領域(27)が第3折れ線を介して内側に回動して第2切れ目線における第1背面側領域と右側面部の第2切れ目線よりも下側の領域である下右側面部(22)間の切れ目線が破断するとともに、上左側面部における第4折れ線よりも背面側の領域である第2背面側領域(37)が第4折れ線を介して内側に回動して第3切れ目線における第2背面側領域と左側面部の第3切れ目線よりも下側の領域である下左側面部(32)間の切れ目線が破断し、さらに、中央領域の下端を上方にひっぱることにより、第2切れ目線における第3折れ線よりも正面側の領域である第1正面側領域(26)と下右側面部間の切れ目線が破断するとともに、第3切れ目線における第4折れ線よりも正面側の領域である第2正面側領域(36)と下左側面部間の切れ目線が破断することを特徴とする。
上記第9と第10の構成においては、下背面部における一対の切目線間の領域を押すことにより、中央領域の下側に指を入れるスペースが形成されるので、紙製箱の上側構成部を取り除く際に、最初に指を引っ掛ける操作を容易に行なうことができる。また、第1折れ線と第2折れ線とが設けられているので、第4切目線における左側領域と下背面部間の切目線と右側領域と下背面部間の切目線の破断が容易であり、また、第3折れ線と第4折れ線とが設けられているので、第2切目線における第1背面側領域と下右側面部間の切目線と第3切目線における第2背面側領域と下左側面部間の切目線の破断が容易である。
また、第11の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、上記第9又は第10の構成において、第2切目線における第3折れ線よりも正面側の領域である第1正面側領域(26)と下右側面部間の切目線が破断するとともに、第3切目線における第4折れ線よりも正面側の領域である第2正面側領域(36)と下左側面部間の切目線が破断した後に、第1切目線を破断することにより、正面部における第1切目線よりも上側の領域である上正面部(15)と上右側面部と上左側面部と上背面部と蓋部とからなる上側構成部(A−2)が取り除かれることを特徴とする。
また、第12の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、上記第9から第10までのいずれかの構成において、第2切れ目線は、第2切れ目線における第3折れ線又は第3折れ線の延長線との接点から正面側に向けて形成された第1上昇切れ目線で正面側にいくほど上側となるように形成された第1上昇切れ目線(K24)と、第1上昇切れ目線よりも正面側に設けられ、正面側にいくほど下側となるように形成された第1下降切れ目線(K22)とを有し、第1特定切れ目線は、第1上昇切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられるとともに、第1下降切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられ、第3切れ目線は、第3切れ目線における第4折れ線又は第4折れ線の延長線との接点から正面側に向けて形成された第2上昇切れ目線で正面側にいくほど上側となるように形成された第2上昇切れ目線(K34)と、第2上昇切れ目線よりも正面側に設けられ、正面側にいくほど下側となるように形成された第2下降切れ目線(K32)とを有し、第2特定切れ目線は、第2上昇切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられるとともに、第2下降切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられていることを特徴とする。
よって、第1上昇切れ目線と第2上昇切れ目線が正面側にいくほど上側となるように形成されているので、中央領域の下端を上方にひっぱることによる第1上昇切れ目線と第2上昇切れ目線の破断が容易であり、また、第1下降切れ目線と第2下降切れ目線が正面側にいくほど下側となるように形成されているので、上側構成部を正面側又は正面下側にひっぱることによる第1下降切れ目線と第2下降切れ目線の破断が容易となる。
また、第13の構成として、以下の構成としてもよい。すなわち、上記第9から第12までのいずれかの構成において、第4切れ目線における左側領域と下背面部間の切れ目線と右側面部における第1背面側領域と下右側面部間の切れ目線には、第1特定切れ目線における上記切込みが用いられ、第4切れ目線における右側領域と下背面部間の切れ目線と左側面部における第2背面側領域と下左側面部間の切れ目線には、第2特定切れ目線における上記切込みが用いられていることを特徴とする。
本発明に基づく紙製箱用ジッパー及び紙製箱用切れ目線によれば、第1端部は、仮想直線(仮想曲線)上に位置しており、また、延伸部は仮想直線(仮想曲線)上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、延伸部の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部(第1直線部)や第1曲線部が設けられているので、破断力を受け止めることができるので、ジッパー(切れ目線)をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、第1端部は、仮想直線(仮想曲線)上に位置しており、また、延伸部は仮想直線(仮想曲線)上にあり、延伸部からの破断力が第1端部に伝わりやすく、また、第1切込みや第2切込みにおいては、直線部(第1直線部)と第1曲線部と第2曲線部により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
本発明においては、紙製箱用のジッパーや切れ目線の切断構造において、切断後のブランクの切断線の見栄えがよく、また、ジッパーや切れ目線をスムーズに破断することができる切断構造を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づく紙製箱用ジッパー(紙製箱用切断構造、カートン用切断構造)としてのジッパーAは、図1〜図5に示すように構成され、互いに並設された切れ目線A1、A2と、開封開始位置の片部30を形成するための切込みA3とを有している。つまり、切れ目線A1と切れ目線A2とは、互いに平行に2列に形成されている。ジッパーAは、紙製箱を構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線A1は、複数の切込み10を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、各切込み10は、図1〜図3に示すように、直線部12と、直線部12の端部から連設された曲線部14と、曲線部14の直線部12とは反対側の端部から連設された曲線部16と、曲線部16の曲線部14とは反対側の端部から連設された延伸部18とを有している。直線部12と曲線部14と曲線部16と延伸部18は、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。
ここで、直線部(傾斜部としてもよい。他においても同じ)12は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線10Eに対して傾斜して形成され、直線部12と仮想直線10E間の角度(曲線部14側の角度)はα11で、角度α11は鋭角となっていて、具体的には、45度よりも小さい角度(具体的には、34〜42度)となっている。この直線部12は、直線状に形成されている。仮想直線10Eは、ジッパーAの開封方向に形成され、直線部12の前端である端部m11と延伸部18の後端である端部m15を通る直線である。なお、図1〜図5は、ジッパー開封方向が直線状であり、ジッパー形成方向が直線状である場合を示している。
なお、角度α11は、破断力が外側に向かった場合に剥離を防ぐためには、40度以上とするのが好ましい(後述のα21についても同じ)。この点は、後述する各実施例においても同様である。
直線部12の曲線部14側とは反対側の端部(第1端部)m11が、図3に示すように、直線部12の曲線部14との接触点(第1接触点)m12よりもジッパー開封方向において前側(X1側)にある。つまり、直線部12は、端部m11が接触点m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線10Eの方向(仮想直線10Eとしてもよい)に対して傾斜している。
また、端部m11は、延伸部18の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m11と、延伸部18における両端に位置する接着点m14及び端部m15とは、同一直線上に位置している。
また、曲線部(第1曲線部、第1円弧状部としてもよい。他においても同じ)14は、図3に示すように、直線部12の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m12と接触点m13間に円弧状に形成されている)、具体的には、ジッパー開封方向の側(具体的には、右側(右方向としてもよい))にカーブした(つまり、曲がった)円弧状に形成されている。つまり、曲線部14は、直線部12の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成されている。曲線部14と直線部12との接触点m12における曲線部14の接線は、直線部12と重ねるようになっていて、これにより、直線部12と曲線部14の境界において、直線部12の直線方向から曲線部14の円弧状の方向に滑らかに切り替わっている。また、曲線部14の直線部12との接触点m12は、曲線部14の曲線部16との接触点(第2接触点)m13よりもジッパー開封方向において前側(X1側)にある。
また、曲線部(第2曲線部、第2円弧状部としてもよい。他においても同じ)16は、図3に示すように、曲線部14の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m13と接触点m14間に円弧状に形成されている)、具体的には、曲線部14のカーブの方向と反対方向にカーブした(つまり、左側(左方向としてもよい)にカーブした)円弧状に形成されている。つまり、曲線部16は、曲線部14の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、接触点m13と接触点(第3接触点)m14間に円弧状に形成されている。接触点m13は、接触点m14よりもジッパー開封方向において前側にある。曲線部16を形成する円弧の径(半径)は、曲線部14を形成する円弧の径(半径)よりも大きくなっている。
なお、接触点m13における曲線部14の接線と接触点m13における曲線部16の接線とは重なり(つまり、接触点m13における曲線部14の接線と、接触点m13における曲線部16の接線は、いずれも接線14Eとなる)、これにより、曲線部14と曲線部16の境界において、曲線部14のカーブの方向から曲線部16のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m14は、仮想直線10E上に位置し、接触点m14における曲線部16の接線は、仮想直線10Eの方向にあり(つまり、該接線は、延伸部18と重なっている)、延伸部18も仮想直線10Eの方向に形成されているので、曲線部16と延伸部18の境界において、曲線部16の方向から延伸部18の方向に滑らかに切り替わっている。
また、延伸部(直線部としてもよい)18は、曲線部16の端部から直線状に形成され、接触点m14と端部(第2端部)m15間に直線状に形成されている。
上記切込み10において、直線部12の延長線12Eと接触点m13における曲線部14の接線14Eがなす角度(該延長線12Eと該接線14Eがなす曲線部14側の角度)α12は、90度より大きく形成され、例えば、105〜115度(好適には、108度〜112度)に形成されている。なお、接線14Eと仮想直線10Eがなす角度α13は、角度α11と略同一であるが、角度α11が角度α13よりも若干大きく形成されている。
また、延伸部18の長さL14は、端部m11から端部m15までの仮想直線10Eに沿った長さL10の30%〜50%となっている。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想直線10E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12)の仮想直線10E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL11)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線10Eに沿った長さが、直線部分の仮想直線10Eに沿った長さの2倍以上となっている。
なお、仮想直線10Eに沿った長さとは、曲線部分や直線部分の両端から仮想直線10Eに向けて垂線を描き、該垂線と仮想直線10Eの交点同士の仮想直線10Eに沿った長さとなる(他においても同じ)。
切込み10を示す図形の実際の作成の方法の例としては、具体的には図4に示すようになる。すなわち、端部m11から端部m15までの長さ(仮想直線10Eに沿った長さ)を5×N(Nは単位長さ)とした場合に、端部m11の位置を左端とする二等辺三角形を描く。この二等辺三角形は、底辺が2×Nの長さを有し、高さが0.8×Nの長さを有し、斜辺60、62と底辺64から構成される。ここで、直線部12は、斜辺60上に形成される。
そして、斜辺62と仮想直線10Eがなす鈍角α42において、半径が3.2×Nの円弧66を描く。この円弧66は、仮想直線10Eとは位置W1で接し、斜辺62とは位置W2で接する。曲線部16は、この円弧66上に形成され、位置W1は、接触点m14に相当する位置となる。
そして、斜辺60と円弧66に接するとともに半径が0.6Nの円弧68を描く。すると、この円弧68は、斜辺60とは位置W3で接し、円弧66とは位置W4で接する。位置W4は、斜辺60、62と底辺64からなる二等辺三角形の外側に位置する。この円弧68が曲線部14に相当し、位置W3は接触点m12に相当し、位置W4は接触点m13に相当する。
そして、位置W1から仮想直線10Eに沿って端部m15に相当する位置まで直線状に描くことにより延伸部18が形成される。以上のようにして、切込み10を示す図形が作成される。なお、隣接する切込み10において、開封方向に隣接する2つの切込み10において、前側の切込み10の後端(延伸部18の後端)と後側の切込み10の前端(直線部12の前端)の間の長さは、Nとする。なお、開封方向に隣接する2つの切込み10において、前側の切込み10の後端と後側の切込み10の前端の間の長さは、Nでなくてもよいが、当然、ジッパーの破断に支障がない程度の短かさを有するとともに、不用意にジッパーが破断しないようにジッパー部分の強度を保つことができる程度に長いものとする。
ジッパーAの開封方向は、複数の切込み10における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み10における端部m11を結ぶ方向がジッパーAの開封方向といえ、仮想直線10Eの方向がジッパー開封方向となる。また、ジッパーAの開封方向を、複数の切込み20における同じ箇所を結ぶ方向としてもよく、例えば、複数の切込み20における端部m21を結ぶ方向がジッパーAの開封方向といえ、仮想直線20Eの方向がジッパー開封方向となる。また、ジッパー開封方向は、X1側からX2側への方向であり、X1側がジッパー開封方向において前側であり、X2側がジッパー開封方向において後側である。つまり、切込み10、20において、直線部12、22の側から破断していくので、切込み10、20において、直線部12、22の側がジッパー開封方向において前側であり、端部m15、m25の側がジッパー開封方向において後側となる。
ジッパーAの開封方向が直線状の場合(ジッパーAが直線状に形成されている場合、ジッパーの形成方向が直線状の場合としてもよい)には、複数の端部m11を結ぶ方向が直線状となり(つまり、複数の端部m11をジッパー開封方向に沿って結ぶ仮想線が直線状となり、複数の端部m11が、該直線状の仮想線、すなわち、ジッパー開封方向の仮想直線10E上に位置する)、複数の端部m21を結ぶ方向が直線状となる(つまり、複数の端部m21をジッパー開封方向に沿って結ぶ仮想線が直線状となり、複数の端部m21が、該直線状の仮想線、すなわち、仮想直線20E上に位置する)。
一方、ジッパーAの開封方向が曲線状の場合(ジッパーAが曲線状に形成されている場合、ジッパーの形成方向が曲線状の場合としてもよい)には、図10に示すように、複数の端部m11を結ぶ方向が曲線状となり(つまり、複数の端部m11がジッパー開封方向の仮想曲線11E上に位置する)、ジッパーAの開封方向が円弧状の場合には、複数の端部m11と複数の接触点m14と複数の端部m15は、円弧状の仮想曲線11E上に位置し、複数の端部m21と複数の接触点m24と複数の端部m25は、円弧状の仮想曲線21E上に位置する。
なお、1つの切れ目線A1において、切込み10は同じ構成であり、隣接する切込み10間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーAが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み10間の間隔は、同一に形成されている。
次に、切れ目線A2は、図2に示すように、開封方向の切れ目線A1と切れ目線A2間の中心線Ahを介して対称(線対称)に形成され、切れ目線A1と間隔を介して形成されている。中心線Ahは、切れ目線A1と切れ目線A2からの距離が等しい直線であり、切込み10のある点(例えば、端部m11)と切込み20の該ある点に対応する点(端部m11をある点とした場合には、端部m21))からの距離が等しい直線といえる。
切れ目線A2は、複数の切込み20を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、各切込み20は、図1、図2、図5に示すように、直線部22と、直線部22の端部から連設された曲線部24と、曲線部24の直線部22とは反対側の端部から連設された曲線部26と、曲線部26の曲線部24とは反対側の端部から連設された延伸部28とを有している。直線部22と曲線部24と曲線部26と延伸部28は、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み20は、切れ目線A1における対応する切込み10と中心線Ahを中心に対称に形成されている。図2における中心線Ahは、仮想直線10E、20Eと平行な直線である。なお、複数の切込み10と複数の切込み20における互いに対応する切込み10と切込み20は、切込み10の直線部12と切込み20の直線部22間の長さがジッパー開封方向において後側に行くほど長くなる状態で互いに対称となっている。つまり、互いに対応する切込み10と切込み20においては、接触点m12が端部m11よりも外側にあるとともに接触点m22が端部m21よりも外側にある状態で切込み10と切込み20が対向するように、中心線Ahを介して線対称となっている。
ここで、直線部(傾斜部としてもよい。他においても同じ)22は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線20Eに対して傾斜して形成され、直線部22と仮想直線20E間の角度(曲線部14側の角度)はα21で、角度α21は鋭角となっていて、具体的には、45度よりも小さい角度(具体的には、34〜42度)となっている。この直線部22は、直線状に形成されている。仮想直線20Eは、ジッパーAの開封方向に形成され、直線部22の前端である端部m21と延伸部28の後端である端部m25を通る直線である。
直線部22の曲線部24側とは反対側の端部(第1端部)m21が、図5に示すように、直線部22の曲線部24との接触点(第1接触点)m22よりも開封方向において前側(X1側)にある。つまり、直線部22は、端部m21が接触点m22よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線20Eの方向(仮想直線20Eとしてもよい)に対して傾斜している。
また、端部m21は、延伸部28の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m21と、延伸部28における両端に位置する接着点m24及び端部m25とは、同一直線上に位置している。
また、曲線部(第1曲線部、第1円弧状部としてもよい。他においても同じ)24は、図5に示すように、直線部22の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m22と接触点m23間に円弧状に形成されている)、具体的には、ジッパー開封方向の側(具体的には、左側(左方向としてもよい))にカーブした(つまり、曲がった)円弧状に形成されている。つまり、曲線部24は、直線部22の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成されている。曲線部24と直線部22との接触点m22における曲線部24の接線は、直線部22と重ねるようになっていて、これにより、直線部22と曲線部24の境界において、直線部22の直線方向から曲線部24の円弧状の方向に滑らかに切り替わっている。また、曲線部24の直線部22との接触点m22は、曲線部24の曲線部26との接触点(第2接触点)m23よりもジッパー開封方向において前側(X1側)にある。
また、曲線部(第2曲線部、第2円弧状部としてもよい。他においても同じ)26は、図5に示すように、曲線部24の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m23と接触点m24間に円弧状に形成されている)、具体的には、曲線部24のカーブの方向と反対方向にカーブした(つまり、右側(右方向としてもよい)にカーブした)円弧状に形成されている。つまり、曲線部26は、曲線部24の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、接触点m23と接触点(第3接触点)m24間に円弧状に形成されている。接触点m23は、接触点m24よりもジッパー開封方向において前側にある。曲線部26を形成する円弧の径(半径)は、曲線部24を形成する円弧の径(半径)よりも大きくなっている。
なお、接触点m23における曲線部24の接線と接触点m23における曲線部26の接線とは重なり(つまり、接触点m23における曲線部24の接線と、接触点m23における曲線部26の接線は、いずれも接線24Eとなる)、これにより、曲線部24と曲線部26の境界において、曲線部24のカーブの方向から曲線部26のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m24は、仮想直線20E上に位置し、接触点m24における曲線部26の接線は、仮想直線20Eの方向にあり(つまり、該接線は、延伸部28と重なっている)、延伸部28も仮想直線20Eの方向に形成されているので、曲線部26と延伸部28の境界において、曲線部26の方向から延伸部28の方向に滑らかに切り替わっている。また、延伸部28は、曲線部26の端部から直線状に形成され、接触点m24と端部(第2端部)m25間に直線状に形成されている。
上記切込み20において、直線部22の延長線22Eと接触点m23における曲線部24の接線24Eがなす角度(該延長線22Eと該接線24Eがなす曲線部24側の角度)α22は、90度より大きく形成され、例えば、105〜115度(好適には、108度〜112度)に形成されている。なお、接線24Eと仮想直線20Eがなす角度α23は、角度α21と略同一であるが、角度α21が角度α23よりも若干大きく形成されている。
また、延伸部28の長さL24は、端部m21から端部m25までの仮想直線20Eに沿った長さL20の30%〜50%となっている。
また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想直線20E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22)の仮想直線20E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL21)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線20Eに沿った長さが、直線部分の仮想直線20Eに沿った長さの2倍以上となっている。
なお、1つの切れ目線A2において、切込み20は同じ構成であり、隣接する切込み20間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーAが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み20間の間隔は、同一に形成されている。
なお、切れ目線A1を第1切れ目線とした場合には、切れ目線A2が第2切れ目線となり、切込み10が第1切込みとなり、切込み20が第2切込みとなる。切れ目線A1を第2切れ目線とした場合には、切れ目線A2が第1切れ目線となり、切込み10が第2切込みとなり、切込み20が第1切込みとなる。
なお、ジッパーAが曲線状に形成される場合としては、図10〜図13に示すジッパーA’のように形成され、ジッパーA’は、切れ目線A1’と切れ目線A2’とを有し、切れ目線A1’は、複数の切込み10を間隔を介して一列に曲線状に配設したもので、切込み10は、切れ目線A1の切込み10と同様に、直線部12と曲線部14と曲線部16と延伸部18とを有し(図12参照)、延伸部18が、ジッパー開封方向に沿って曲線状に形成されている以外は、切れ目線A1と略同様の構成である。
すなわち、直線部12は、端部(第1端部)m11が接触点(第1接触点)m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対して傾斜している。直線部12は、直線状に形成されている。直線部12の接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さい角度となっている。また、直線部12は、ジッパー開封方向に沿った仮想直線10E’に対して傾斜して形成され、直線部12の仮想直線10E’に対する角度α11’は鋭角をなしている。この端部m11は、延伸部18の前側への仮想曲線に沿った延長線上に位置している。つまり、端部m11と、延伸部18における両端に位置する接触点(第3接触点)m14及び端部(第2端部)m15とは、ジッパー開封方向に沿った同一曲線上に位置している。
なお、仮想直線10E’は、ある切込み10における端部m11と、ある切込み10のジッパー開封方向における次の切込み10における端部m11を結ぶ直線である。また、仮想曲線11Eは、ジッパーA’の開封方向に形成され、直線部12の前端である端部m11と延伸部18の後端である端部m15を通る曲線である。
また、曲線部14は、直線部12の端部から円弧状に形成され、曲線部14と直線部12との接触点m12における曲線部14の接線は、直線部12と重ねるようになっている。
また、曲線部16は、曲線部14の端部から円弧状に形成され、接触点(第2接触点)m13における曲線部14の接線と接触点m13における曲線部16の接線とは重なるようになっている。
また、接触点m14は、仮想曲線11E上に位置し、接触点m14における曲線部16の接線は、接触点m14における延伸部18の接線と重なり、延伸部18は仮想曲線11Eの方向に形成されている。
また、延伸部18は、曲線部16の端部からジッパー開封方向に沿った曲線状に形成されている。つまり、延伸部18は、仮想曲線11E上にある。
図12に示す構成においても、上記切込み10において、直線部12の延長線12Eと接触点m13における曲線部14の接線14Eがなす角度(該延長線12Eと該接線14Eがなす曲線部14側の角度)α12は、90度より大きく形成され、例えば、105〜115度(好適には、108度〜112度)に形成されている。
また、延伸部18の長さL14(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、端部m11から端部m15までの仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%〜50%となっている。また、延伸部18の長さ(仮想直線10E’に沿った長さ)は、端部m11から端部m15までの仮想直線10E’に沿った長さL10’の30%〜50%となっている。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL11)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている。なお、曲線部分や直線部分が仮想曲線11Eの方向に形成されていない場合に、仮想曲線11Eに沿った長さとは、曲線部分や直線部分の両端から仮想曲線11Eへの最短の直線を描き、それらの直線と仮想曲線11Eの交点間の仮想曲線11Eに沿った長さとなる。例えば、直線部12の仮想曲線11Eに沿った長さL11は、接触点m12から仮想曲線11Eへの最短直線と仮想曲線11Eとの交点m12’と端部m11間の仮想曲線11Eに沿った長さとなる。また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL12’と長さL13’の和)が、直線部分(つまり、直線部12)の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL11’)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっている。
なお、1つの切れ目線A1’において、切込み10は同じ構成であり、隣接する切込み10間の間隔は、原則として同一に形成されるが、ジッパーA’が曲線状に形成される際の該曲線状における曲率が変化する場合には、延伸部18はジッパー開封方向に沿って形成されるので、延伸部18の形状が異なることになる。
また、切れ目線A2’は、複数の切込み20を間隔を介して一列に曲線状に配設したもので、切込み20は、切れ目線A2の切込み20と同様に、直線部22と曲線部24と曲線部26と延伸部28とを有し(図13参照)、延伸部28が、ジッパー開封方向に沿って曲線状に形成されている以外は、切れ目線A2と略同様の構成である。
すなわち、直線部22は、端部(第1端部)m21が接触点(第1接触点)m22よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対して傾斜している。直線部22は、直線状に形成されている。直線部22の接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっている。また、直線部22は、ジッパー開封方向に沿った仮想直線20E’に対して傾斜して形成され、直線部22の仮想直線20E’に対する角度α21’は鋭角をなしている。この端部m21は、延伸部28の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m21と、延伸部28における両端に位置する接触点(第3接触点)m24及び端部(第2端部)m25とは、ジッパー開封方向に沿った同一曲線上に位置している。
なお、仮想直線20E’は、ある切込み20における端部m21と、ある切込み20のジッパー開封方向における次の切込み20における端部m21を結ぶ直線である。また、仮想曲線21Eは、ジッパーA’の開封方向に形成され、直線部22の前端である端部m21と延伸部28の後端である端部m25を通る曲線である。
また、曲線部24は、直線部22の端部から円弧状に形成され、曲線部24と直線部22との接触点m22における曲線部24の接線は、直線部22と重ねるようになっている。
また、曲線部26は、曲線部24の端部から円弧状に形成され、接触点(第2接触点)m23における曲線部24の接線と接触点m23における曲線部26の接線とは重なるようになっている。
また、接触点m24は、仮想曲線21E上に位置し、接触点m24における曲線部26の接線は、接触点m24における延伸部28の接線と重なり、延伸部28も仮想曲線21Eの方向に形成されている。
また、延伸部28は、曲線部26の端部からジッパー開封方向に沿った曲線状に形成されている。つまり、延伸部28は、仮想曲線21E上にある。
図13に示す構成においても、上記切込み20において、直線部22の延長線22Eと接触点m23における曲線部24の接線24Eがなす角度(該延長線22Eと該接線24Eがなす曲線部24側の角度)α22は、90度より大きく形成され、例えば、105〜115度(好適には、108度〜112度)に形成されている。
また、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、端部m21から端部m25までの仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%〜50%となっている。また、延伸部28の長さ(仮想直線20E’に沿った長さ)は、端部m21から端部m25までの仮想直線20E’に沿った長さL20’の30%〜50%となっている。
また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL21)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想曲線21E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている。なお、曲線部分や直線部分が仮想曲線21Eの方向に形成されていない場合に、仮想曲線21Eに沿った長さとは、曲線部分や直線部分の両端から仮想曲線21Eへの最短の直線を描き、それらの直線と仮想曲線21Eの交点間の仮想曲線21Eに沿った長さとなる。また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL22’と長さL23’の和)が、直線部分(つまり、直線部22)の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL21’)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっている。
なお、1つの切れ目線A2’において、切込み20は同じ構成であり、隣接する切込み20間の間隔は、原則として同一に形成されるが、ジッパーA’が曲線状に形成される際の該曲線状における曲率が変化する場合には、延伸部28はジッパー開封方向に沿って形成されるので、延伸部28の形状が異なることになる。
なお、切れ目線A1’を第1切れ目線とした場合には、切れ目線A2’が第2切れ目線となり、切込み10が第1切込みとなり、切込み20が第2切込みとなる。切れ目線A1’を第2切れ目線とした場合には、切れ目線A2’が第1切れ目線となり、切込み10が第2切込みとなり、切込み20が第1切込みとなる。
ジッパーAが曲線状に形成されている場合でも、複数の切込み10と複数の切込み20における互いに対応する切込み10と切込み20は、切込み10の直線部12と切込み20の直線部22間の長さがジッパー開封方向において後側に行くほど長くなる状態で互いに対向している。つまり、互いに対応する切込み10と切込み20においては、接触点m12が端部m11よりも外側にあるとともに接触点m22が端部m21よりも外側にある状態で、切込み10と切込み20が互いに対向している。
なお、ジッパーAが曲線状に形成されている場合でも、一対の切込み10と切込み20は、基本的には、各対の切込みごとの中心線Ah’を介してほほ線対称に形成されているが、少なくとも延伸部18、28はジッパー開封方向に沿って形成されているので、線対称とはならない。また、延伸部18、28の長さについても、延伸部18の長さと延伸部28の長さを同じにしてしまうと、切れ目線A1’における隣接する切込み10間の隙間の仮想曲線11Eに沿った長さが、切れ目線A2’における隣接する切込み20間の隙間の仮想曲線21Eに沿った長さよりも長くなってしまうので、その場合には、延伸部18の長さを延伸部28の長さよりも長くして、隣接する切込みとの隙間をなるべく等しくするのが好ましく、その場合にも、一対の切込み10と切込み20は線対称にはならない。
また、切込みA3は、図1、図2に示すように、略コ字状を呈し、X2側(切れ目線A1、A2側)に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みA3は、延伸部18の延長線上に形成された直線状の切込み32と、延伸部28の延長線上に形成された直線状の切込み34と、切込み32と切込み34のX1側(切れ目線A1、A2側とは反対側)の端部間を結び、該中心線Ahに対して直角をなす切込み36とを有している。つまり、切込み32は、仮想直線10E上にあり、切込み34は、仮想直線20E上にある。この切込みA3により囲まれた領域(つまり、切込みA3と、切込み32のX2側の端部と切込み34のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部30となる。
なお、上記の説明において、曲線部14、24と曲線部16、26は、円弧状であるとしたが、円弧状ではなく、楕円弧状としてもよい。すなわち、曲線部14、24と曲線部16、26を円弧状とする代わりに楕円弧状としても、上記と同様の作用・効果を得られるので、楕円弧状としてもよい。また、曲線部14は、接触点m12から直線部12の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、また、曲線部24は、接触点m22から直線部22の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、曲線部16は、接触点m13から曲線部14の曲がり方向とは逆の曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、曲線部26は、接触点m23から曲線部24の曲がり方向とは逆の曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよい。
ジッパーAの使用に際しては、片部30を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み10間の隙間と隣接する切込み20間の隙間が破れてジッパーAが破断される。これにより、図6に示すように、帯状部40がブランクから分離し、ブランクには帯状部40を分離した後の隙間50が形成される。ブランクには、この隙間の両側に切断面52、54が形成される。この場合、帯状部40は、帯状部40の両側の領域に対してブランクの面に対して略垂直方向に引き離すことになる(つまり、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対して略垂直方向に引き離す)。
ここで、ジッパーAにおいては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすい。つまり、図7において、延伸部18からの破断力の中心はH3の方向になる可能性が高いので、端部m11に伝わりやすい。また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合(例えば、図7におけるH1、H2の方向を向いた場合)でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができる。よって、ジッパーAをスムーズに破断することができる。また、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。なお、ブランクの厚みが薄い場合(例えば、Eフルート、Fフルート、Gフルート)の場合には、弱い力で切込み10間のつなぎ目を破断することができるので、弱い力で破断した場合には、破断力の中心は内側に向きにくく(H4の方向には行きにくい)、破断力の中心が内側に向いた場合でも、弱い力で破断した場合には、大きく内側に向かうことがないので、端部m11で破断力を受け止めることができる。また、破断力の中心が外側に向かう場合でも、弱い力で破断した場合には、大きく外側に向かうことがないので、曲線部14の頂点と仮想直線10E間の長さL15(図3参照)が短い場合でも、破断力を直線部12や曲線部14で受け止めることができる。同様に、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、ジッパーAをスムーズに破断することができる。また、直線部22や曲線部24により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、ジッパーA’をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、ジッパーA’をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
以上のように、ジッパーA、A’は、ブランクの厚みが薄い場合に、特に適しているといえる(後述の切れ目線B1、B2も同じ)。
なお、剥離を起きにくくするには、直線部12、22の長さがある程度必要であり、直線部12の仮想直線10E(又は仮想曲線11E)に沿った長さL11は、端部m11から端部m15までの仮想直線10E(又は仮想曲線11E)に沿った長さL10の10%以上(好ましくは、12%以上)であることが望ましく、また、長さL11は、端部m11から接触点m14までの仮想直線10E(又は仮想曲線11E)に沿った長さの15%以上(好ましくは、18%以上)であることが望ましく、同様に、直線部22の仮想直線20E(又は仮想曲線21E)に沿った長さL21は、端部m21から端部m25までの仮想直線20E(又は仮想曲線21E)に沿った長さL10の10%以上(好ましくは、12%以上)であることが望ましく、また、長さL21は、端部m21から接触点m24までの仮想直線20E(又は仮想曲線21E)に沿った長さの15%以上(好ましくは、18%以上)であることが望ましい。この点は、後述する各実施例においても同様である。
また、ジッパーAにおいては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と曲線部16により突状に形成されているので、切断面52の見栄えをよくすることができる。同様に、ジッパーAにおいては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面54の見栄えをよくすることができる。つまり、ジッパーAを破断した際に、図6に示すように、切断面52、54に特許文献2におけるような突状部T1、T2(図47参照)が形成されることがなく、また、仮に突状部T1、T2のような突状部が形成されたとしても極めて小さな突状部であることから、切断面52、54の見栄えをよくすることができ、さらには、直線部12、22と曲線部14、24と曲線部16、26からなる突状は、特に、曲線部14、24と曲線部16、26により円弧又は楕円弧を有した滑らかなカーブにより形成されているので、その点でも、切断面52、54の見栄えをよくすることができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部12が仮想直線10Eとなす角度α11が45度より小さいので、1つ前の切込み10からの破断力が直線部12に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、ジッパーAをスムーズに破断することができる。なお、角度α12を90度よりも大きくすることにより、角度α11を小さくできるので、角度α12を90度よりも大きくすることによっても破断力が直線部12に伝わった際の衝撃を小さくでき、ジッパーAをスムーズに破断することができる。同様に、直線部22が仮想直線20Eとなす角度α21が45度より小さいので、1つ前の切込み20からの破断力が直線部22に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α22が90度よりも大きいので、直線部22からの破断力をスムーズに延伸部28に伝えることができ、よって、ジッパーAをスムーズに破断することができる。なお、角度α11、α21が45度以上の場合には、破断力が直線部12、22に伝わった際の衝撃が感じられ、また、角度α12、α22が90度よりも小さい場合には、破断力がスムーズに延伸部18、28に伝わらないので、スムーズに破断しづらいという問題がある。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、直線部12の端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、ジッパーA’をスムーズに破断することができる。同様に、直線部22の端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α22が90度よりも大きいので、ジッパーA’をスムーズに破断することができる。
また、延伸部18の長さが、長さL10の30%以上であることにより、延伸部18の後端(つまり、端部m15)から破断力を次の切込み10の直線部12の前端(つまり、端部m11)に伝えやすくなり、また、延伸部18の長さが、長さL10の50%以下であることにより、直線部12の仮想直線10Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想直線10Eまでの長さL15や直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。曲線部14の頂点とは、曲線部14において、仮想直線10Eまでの長さが最も長い位置である。つまり、延伸部18の長さを長さL10の50%以上とすると、その分、端部m11から接触点m14までの長さが短くなり、そうすると、角度α11を45度よりも小さくすると、長さL15が短くなり、長さL15が短くなることにより直線部12の長さが短くなり、結果的に、1つ前の切込み10の延伸部18からの破断力が外側に向かった場合に、直線部12により破断力を受け止めることができず、剥離を起こしてしまう。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さが、長さL20の30%以上であることにより、延伸部28の後端(つまり、端部m25)から破断力を次の切込み20の直線部22の前端(つまり、端部m21)に伝えやすくなり、また、延伸部28の長さが、長さL20の50%以下であることにより、直線部22の仮想直線20Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想直線20Eまでの長さL25や直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%以上である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部18の後端から破断力を次の切込み10の直線部12の前端に伝えやすく、また、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の50%以下である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部12の接線15Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想曲線11Eまでの長さや直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%以上である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部28の後端から破断力を次の切込み20の直線部22の前端に伝えやすく、また、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の50%以下である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部22の接線25Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想曲線21Eまでの長さや直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることができ、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることができる。つまり、仮に、曲線部14や曲線部16の径を小さくすることにより、曲線部14と曲線部16間に直線状の他の直線部が設けられて、該他の直線部と直線部12の開封方向に沿った長さの割合が大きくなると、端部m11から接触点m14までの構成が二等辺三角形に近くなり、切込み10における凹凸が目立って、ジッパーAを開封した際の破断面において凹凸が目立ってしまうが、本実施例では、曲線部分の割合が多いので、凹凸を目立たなくすることができ、これにより、切断面の見栄えをよくすることができる。また、曲線部分の割合を多くすることにより、曲線部14や曲線部16の円弧の径を大きくできるので、その分、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることができ、これにより、ジッパーAをスムーズに破断することができる。なお、曲線部分の開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さよりも短い場合には、曲線部14や曲線部16の円弧の径がその分小さくなるので、スムーズに破断しづらくなる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み20における凹凸を目立たなくして、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部28にスムーズに伝えることにより、ジッパーAをスムーズに破断できる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL11)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL11)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL21)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線21E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL21)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。
また、切込み10、20を構成する各部の境界においては、上記のように切込みの方向が滑らかに切り替わるように形成されているので、ジッパーAをスムーズに破断することができる。
また、直線部12と曲線部14と曲線部16からなる構成部11と直線部22と曲線部24と曲線部26からなる構成部21が設けられているので、ジッパーAが形成されたブランクに対して、ブランクの面に対して垂直方向に力が加わった場合に、切れ目線A1、A2の破断を小さくすることができる。
つまり、帯状部40の領域が押された場合には、構成部11と構成部21間の長さが押された領域から離れるに従い短くなる範囲により帯状部40が沈み込むのを規制でき、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
すなわち、図8において、切れ目線A1と切れ目線A2間の領域で、ジッパー開封方向に隣接する一対の切込み10−1、10−2と一対の切込み20−1、20−2間の領域R1が押されて、切込み10−1と切込み10−2間の隙間が破断し、切込み20−1と切込み20−2間の隙間が破断した場合には、領域R1からジッパー開封方向に沿った方向の両側に沈み込むが、その際、押した箇所の中心位置R1−1は、垂直方向に沈み込むものの、中心位置R1−1からずれた位置R1−2、R1−3においては、中心位置R1−1とまだ押されていない領域との間で高低差があることから、斜めに沈み込もうとする。
すると、領域R1よりもX2側においては、切込み10−2における曲線部14の頂点よりもX2側(右側)で接触点m14までの範囲では、帯状部40が帯状部40よりもY2側の領域42に対して斜めの方向(図8(b)では、右下方向)に押されるので、領域42が帯状部40の移動を遮って帯状部40が沈み込むのを規制することができる。同様に、切込み10−2における曲線部24の頂点よりもX2側で接触点m24までの範囲では、帯状部40が帯状部40よりもY1側の領域44に対して斜めの方向(図8(d)では、右下方向)に押されるので、領域44が帯状部40の移動を遮って帯状部40が沈み込むのを規制することができる。
また、領域R1よりもX1側においては、切込み10−1における曲線部14の頂点よりもX1側の範囲では、帯状部40が帯状部40よりもY2側の領域42に対して斜め(図8(c)では、左下方向)に押されるので、領域42が帯状部40の移動を遮って帯状部40が沈み込むのを規制することができる。同様に、切込み20−1における曲線部24の頂点よりもX1側の範囲では、帯状部40が帯状部40よりもY1側の領域44に対して斜め(図8(e)では、左下方向)に押されるので、領域44が帯状部40の移動を遮って帯状部40が沈み込むのを規制することができる。
よって、切込み10−1、20−1の構成部11、21における曲線部14、24の頂点よりもX1側で端部m11までの範囲(つまり、構成部11、21間の長さが領域R1から離れるに従い短くなる範囲)と、切込み10−2、20−2の構成部11、21における曲線部14、24の頂点よりもX1側の範囲(つまり、構成部11、21間の長さが領域R1から離れるに従い短くなる範囲)とで、帯状部40が沈み込むのを規制できるので、切込み10−1と切込み10−2間の隙間が破断し、切込み20−1と切込み20−2間の隙間が破断した場合でも、隣接する次の隙間(切込み10−1、20−1と切込み10−0、20−0間の隙間や切込み10−2、20−2と切込み10−3、20−3間の隙間)が破断するのを防止することができ、隙間の破断の連鎖を防止することができる。
また、帯状部40において、切込み10−2と切込み20−2が対向する領域(例えば、図8における領域R2)が押された場合でも、構成部11、21間の長さが領域R2から離れるに従い(ジッパー開封方向に沿った方向(X1−X方向)に離れるに従い)短くなる範囲により帯状部40が沈み込むのを規制できる。
すなわち、図8において、切込み10−2、20−2が対向する領域(特に、接触点m14と接触点m24が対向する位置を含む領域)である領域R2が押された場合には、領域R2よりX1側においては、切込み10−2、20−2における構成部11、21の頂点(曲線部14、24の頂点)よりも図8におけるX2側の範囲は、領域R2から離れるに従い構成部11、21間の長さが長くなるので、領域42、44により帯状部40が沈み込むのを規制できないが、構成部11、21の頂点よりもX1側(左側)で端部m11、m21までの範囲は、領域R2から離れるに従い構成部11、21間の長さが短くなるので、帯状部40が沈み込むのを規制することができ、隣接する次の隙間(切込み10−2、20−2と切込み10−1、20−1間の隙間)が破断するのを防止することができ、隙間の破断の連鎖を防止することができる。
領域R2が押された場合に、領域R2よりX2側においては、切込み10−2、10−3間の隙間や切込み20−2、20−3間の隙間が破断したとしても、切込み10−3、20−3における構成部11、21の頂点よりも図8におけるX2側で接触点m14、m24までの範囲は、領域R2から離れるに従い構成部11、21間の長さが短くなるので、切込み10−3、20−3に対してジッパー開封方向に隣接する切込みとの隙間が破断するのを防止することができる。
なお、曲線部14、24や曲線部16、26が楕円弧状の場合でも、構成部11と構成部21間の長さが押された領域から離れるに従い(ジッパー開封方向に沿った方向(X1−X方向)に離れるに従い)短くなる範囲が存在するので、これにより、帯状部40の沈み込みを規制することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、帯状部(切れ目線A1’と切れ目線A2’間の帯状部)の領域が押された場合には、構成部11、21間の長さが押された領域から離れるに従い短くなる範囲により帯状部が沈み込むのを規制でき、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
また、帯状部40の外側の領域が押された場合でも、押された領域を通る仮想直線でジッパー開封方向に沿った仮想直線と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、該外側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
例えば、図9において、帯状部40の外側の領域で、ジッパー開封方向に隣接する一対の切込み(例えば、切込み20−1と切込み20−2)間の領域(例えば、領域R3)が押された場合には、ジッパー開封方向に沿った仮想直線44Eと構成部21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、該外側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
例えば、領域R3が押された場合には、切込み20−1と切込み20−2間の隙間が破断したとしても、領域R3よりX1側においては、切込み20−1の接触点m24よりもX1側で構成部21における頂点までの範囲では、外側の領域44が帯状部40に対して斜め(図9(c)では、左下方向)に押されるので、帯状部40が領域44の移動を遮って領域44が沈み込むのを規制することができ、同様に、領域R3よりX2側においては、切込み20−2の端部m21よりもX2側で構成部21における頂点までの範囲では、外側の領域44が帯状部40に対して斜め(図9(b)では、右下方向)に押されるので、帯状部40が領域44の移動を遮って領域44が沈み込むのを規制することができる。
また、帯状部40において切込み10−2、20−2が対向する領域の外側の領域R4が押された場合には、領域R4よりX1側においては、切込み20−2の接触点m14よりもX1側で構成部21における頂点までの範囲では、外側の領域44が帯状部40に対して斜め(左下方向)に押されるので、帯状部40が領域44の移動を遮って領域44が沈み込むのを規制することができる。また、領域R4よりもX2側においては、切込み20−2と切込み20−3間の隙間が破断したとしても、切込み20−3の端部m21よりもX2側で構成部21における頂点までの範囲では、外側の領域44が帯状部40に対して斜め(右下方向)に押されるので、帯状部40が領域44の移動を遮って領域44が沈み込むのを規制することができる。
なお、曲線部14、24や曲線部16、26が楕円弧状の場合でも、押された領域を通る仮想直線でジッパー開封方向に沿った仮想直線と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲が存在するので、該外側の領域が沈み込むのを規制することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、構成部11、21における範囲で、押された領域を通る仮想曲線でジッパー開封方向に沿った仮想曲線(仮想曲線11E、21Eと平行な仮想曲線)と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、該外側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
また、直線部12、22は直線状に形成されているので、曲線部14、24に破断力が伝わりやすくして剥離が起きにくくすることができるとともに、ジッパーをスムーズに破断することができる。つまり、直線部12が仮に左方向に曲がる曲線状で、直線部22が仮に右方向に曲がる曲線状であるとすると、これらの曲線状の部分では破断力が後側に行くほど外側に向かっていくので、剥離が生じるおそれがあるとともに、曲線状の部分における破断力の中心が伝わった位置によっては、破断力と曲線状の部分における接点の角度が大きく異なり、破断力が伝わった際の衝撃の大きさに差が生じるので、ジッパーをスムーズに破断できない。また、直線部12が仮に右方向に曲がる曲線状で、直線部22が仮に左方向に曲がる曲線状であるとすると、該曲線状の部分の先端位置に近いほど破断力の方向に対する角度(接線との間の角度)が大きくなり、45度よりも大きくなりやすいので、破断力が伝わった際の衝撃が感じられ、また、破断力と曲線状の部分における接点の角度が大きく異なり、破断力が伝わった際の衝撃の大きさに差が生じるので、ジッパーをスムーズに破断できない。
直線部12、22によれば、1つ前の切込みから伝わった破断力が後側にいくほど外側に向かうことはないので、曲線部14、24に破断力が伝わりやすく、また、直線部12、22における位置によって、破断力と直線部における接点の角度が大きく異なることはないので、破断力が直線部12、22に伝わった際の極めて小さな衝撃の大きさにも差が生じるおそれが小さく、スムーズに破断を行なうことができる。この点は、後述する各実施例においても同様である。
例えば、ジッパーAを紙製箱に適用した例は、図14、図15に示すようになり、図14、図15に示す紙製箱(箱体、カートン、包装箱としてもよい)Pは、スリーブ状部105と、底面部150と、蓋部192と、差込み片部194と、フラップ部196、198とを有している。
紙製箱Pは、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、紙製箱Pは、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の箱体である。なお、両面段ボールにおける中芯の段の方向は、図15に示す円内に示す方向(スリーブ状部105を構成する左側面部130の下辺と直角な方向)である(なお、中芯の段の方向は他の方向でもよい。)。
スリーブ状部105は、正面部110と、右側面部120と、左側面部130と、背面部140と、糊代部142とを有していて、紙製箱Pの側面部を構成する。糊代部142は、右側面部120の背面側の端部(具体的には、背面側の端部の内側の面)に接着されている。
また、底面部150は、いわゆるワンタッチ底であり、第1片部160と、第2片部170と、第3片部180と、第4片部190とを有している。
第2片部170は、折れ線170−1を介して本体部172と先端部174とに区画される。本体部172の先端の先端部174側には、他方の本体部182と互いに係止するように切欠部172aが形成されている。先端部174の上面は、第4片部190の下面に接着されている。紙製箱Pを折り畳んだ状態とした際に、第2片部170は、折れ線170−1を介して折り返した状態となる。
また、第3片部180は、折れ線180−1を介して本体部182と先端部184とに区画される。本体部182の先端の先端部184側には、他方の本体部172と互いに係止するように切欠部182aが形成されている。先端部184の上面は、第1片部160の下面に接着されている。紙製箱Pを折り畳んだ状態とした際に、第3片部180は、折れ線180−1を介して折り返した状態となる。
ジッパーAは、紙製箱Pに2つ形成され、一方のジッパーA−1は、正面部110の左右方向の中央から右側面部120の背面側の上端に向けて形成され、他方のジッパーA−2は、正面部110の左右方向の中央から左側面部130の背面側の上端に向けて形成されている。ジッパーA−1、A−2はともにジッパーAと同一の構成である。
ジッパーA−1を破断するには、ジッパーA−1の片部30を手前に起こして手でつまみ、正面部110に対して手前に引っぱった後に、右側面部120に対して手前に引っぱり、ジッパーA−2を破断するには、ジッパーA−2の片部30を手前に起こして手でつまみ、正面部110に対して手前に引っぱった後に、左側面部130に対して手前に引っぱる。以上のように、ジッパーA−1、A−2を破断して、左側面部130の上側の領域及びフラップ部198と正面部110の上側の領域と右側面部120の上側の領域及びフラップ部196を紙製箱Pから分離する。
次に、本発明に基づく紙製箱用切断構造としての切れ目線B1は、図16に示すように構成され、複数の切込み10を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、切れ目線B1は、実施例1における切れ目線A1と同一の構成であり(図16に示す切れ目線B1は、実施例1の図1〜図3に示す切れ目線A1と同一の構成である)、複数の切込み10を間隔を介して一列に配設したものであり、切込み10は、実施例1における切込み10と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み10は、直線部12と、曲線部14と、曲線部16と延伸部18とを有している。
切れ目線B1の使用に際しては、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、図16におけるX1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例1のジッパー開封方向は同じ方向であり、実施例1のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。なお、図16は、切れ目線開封方向が直線状である場合(切れ目線が直線状に形成されている場合、切れ目線の形成方向が直線状の場合としてもよい)を示している。
なお、切れ目線B1の開封方向が直線状の場合(切れ目線B1が直線状に形成されている場合)には、切れ目線B1は、実施例1における切れ目線A1と同様の構成であり、切れ目線B1の開封方向が曲線状の場合(切れ目線B1が曲線状に形成されている場合)(つまり、図16における切込み10を曲線状に配設した場合)には、切れ目線B1は、実施例1における切れ目線A1’と同様の構成となっている。
また、本発明に基づく紙製箱用切断構造としての切れ目線B2は、図17に示すように構成され、複数の切込み20を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、切れ目線B2は、実施例1における切れ目線A2と同一の構成であり(図17に示す切れ目線B2は、実施例1の図1、図2、図5に示す切れ目線A2と同一の構成である)、複数の切込み20を間隔を介して一列に配設したものであり、切込み20は、実施例1における切込み20と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み20は、直線部22と、曲線部24と、曲線部26と、延伸部28とを有している。
切れ目線B2の使用に際しては、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、図17におけるX2側からX1側への方向であり、X2側が切れ目線開封方向において前側であり、X1側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例1のジッパー開封方向は同じ方向であり、実施例1のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。なお、図17は、切れ目線開封方向が直線状である場合(切れ目線が直線状に形成されている場合、切れ目線の形成方向が直線状の場合としてもよい)を示している。
なお、切れ目線B2の開封方向が直線状の場合(切れ目線B2が直線状に形成されている場合)には、切れ目線B2は、実施例1における切れ目線A2と同様の構成であり、切れ目線B2の開封方向が曲線状の場合(切れ目線B2が曲線状に形成されている場合)(つまり、図17における切込み20を曲線状に配設した場合)には、切れ目線B2は、実施例1における切れ目線A2’と同様の構成となっている。
ここで、切れ目線B1や切れ目線B2の場合には、実施例1と同様の効果を得ることができる。
つまり、切れ目線B1においては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、切目線B1をスムーズに破断することができる。また、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。同様に、切れ目線B2においては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線B2をスムーズに破断することができる。また、直線部22や曲線部24により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、切れ目線B1においては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、切れ目線B2においては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、切れ目線B1において、直線部12が仮想直線10Eとなす角度α11が45度より小さいので、1つ前の切込み10からの破断力が直線部12に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、切れ目線B1をスムーズに破断することができる。同様に、切れ目線B2において、直線部22が仮想直線20Eとなす角度α21が45度より小さいので、1つ前の切込み20からの破断力が直線部22に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α22が90度よりも大きいので、直線部22からの破断力をスムーズに延伸部28に伝えることができ、よって、切れ目線B2をスムーズに破断することができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、直線部12の端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができる。同様に、直線部22の端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α22が90度よりも大きいので、直線部22からの破断力をスムーズに延伸部28に伝えることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができる。
また、切れ目線B1において、延伸部18の長さが、長さL10の30%以上であることにより、延伸部18の後端(つまり、端部m15)から破断力を次の切込み10の直線部12の前端(つまり、端部m11)に伝えやすくなり、また、延伸部18の長さが、長さL10の50%以下であることにより、直線部12の仮想直線10Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想直線10Eまでの長さL15や直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さが、長さL20の30%以上であることにより、延伸部28の後端(つまり、端部m25)から破断力を次の切込み20の直線部22の前端(つまり、端部m21)に伝えやすくなり、また、延伸部28の長さが、長さL20の50%以下であることにより、直線部22の仮想直線20Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想直線20Eまでの長さL25や直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%以上である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部18の後端から破断力を次の切込み10の直線部12の前端に伝えやすく、また、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の50%以下である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部12の接線15Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想曲線11Eまでの長さや直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。同様に、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%以上である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部28の後端から破断力を次の切込み20の直線部22の前端に伝えやすく、また、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の50%以下である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部22の接線25Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想曲線21Eまでの長さや直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分の切れ目線開封方向に沿った長さが、直線部分の切れ目線開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分の切れ目線開封方向に沿った長さが、直線部分の切れ目線開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の切れ目線開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部28にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL11)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、切れ目線開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL11)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL21)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線21E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL21)よりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、破断力を延伸部28にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。
また、切込み10には、直線部12と曲線部14と曲線部16からなる構成部11が設けられ、切込み20には、直線部22と曲線部24と曲線部26からなる構成部21が設けられているので、切れ目線B1又は切れ目線B2が形成されたブランクに対して、ブランクの面に対して垂直方向に力が加わった場合に つまり、切れ目線B1、B2の破断を小さくすることができる。
つまり、押された領域を通る仮想直線で切れ目線開封方向に沿った仮想直線(又は仮想曲線)と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、押された領域の側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
また、切込み10、20を構成する各部の境界においては、上記のように切込みの方向が滑らかに切り替わるように形成されているので、、切れ目線B1、B2をスムーズに破断することができる。
切れ目線B1と切れ目線B2を適用した例は、図18〜図24に示すようになり、紙製箱(箱体、カートン、包装箱としてもよい)Qは、スリーブ状部205と、底面部400と、フラップ部320、330と、蓋部310、340とを有している。
ここで、スリーブ状部205は、正面部210と、正面部210の右側面側の辺部から折れ線C20を介して連設された右側面部220と、正面部210の左側面側の辺部から折れ線C30を介して連設された左側面部230と、左側面部230の背面側の辺部から折れ線C40を介して連設された背面部240と、背面部240の右側面側の辺部から折れ線C49を介して連設された糊代部249とを有している。折れ線C20と折れ線C30と折れ線C40と折れ線C49とは互いに平行となっている。
紙製箱Qは、1枚のシート状のブランク(具体的には、段ボール製(例えば、薄型段ボール製)のブランクであり、厚紙製のブランク等の他の紙製のブランクでもよい)により形成されている。つまり、紙製箱Qは、段ボール材(特に、両面段ボール材)等の紙製の箱体である。なお、両面段ボールにおける中芯の段の方向は、図22に示す円内に示す方向(折れ線C20、C30、C40と平行な方向)である(なお、中芯の段の方向は他の方向でもよい。)。
正面部210と右側面部220と左側面部230と背面部240は、方形状(具体的には、方形状の平板状)を呈し、正面部210と右側面部220と左側面部230と背面部240は、縦長の長方形状を呈している。
正面部210と右側面部220と左側面部230と背面部240における縦方向の長さは同一に形成されている。つまり、紙製箱Qの展開状態において、正面部210の下辺と右側面部220の下辺と左側面部230の下辺と背面部240の下辺とは、同一直線上に形成され、正面部210の上辺と右側面部220の上辺と左側面部230の上辺と背面部240の上辺とは、同一直線上に形成されている。
また、横方向には、右側面部220と左側面部230とは同一の長さに形成され、正面部210と背面部240とは同一(略同一としてもよい)の長さに形成されている。
糊代部249は、略台形形状に形成され、右側面部220背面側の端部領域の内側の面に接着されている。なお、糊代部249は、背面部240から連設されているが、右側面部220の背面側の端部から連設され、背面部240の右側面側の端部に接着された構成としてもよい。また、糊代部249は、右側面部220の背面側の端部領域の外側の面に接着するものとしてもよい。
スリーブ状部205には、切れ目線(切断予定線としてもよい)K5が周状に設けられ(周設されとしてもよい)、図18〜図22に示すように、右側面部220の背面側の端部から正面部210、左側面部230、背面部240を経て、糊代部249の正面側の端部にまで形成されている。つまり、切れ目線K5は、無端状(ループ状としてもよい)に形成されている。紙製箱Qにおいて、切れ目線K5を介して下側の部分が下側構成部A−1となり、上側の部分が上側構成部A−2となる。
切れ目線K5は、正面部210に形成された切れ目線K10と、右側面部220に形成された切れ目線K20と、左側面部230に形成された切れ目線K30と、背面部240に形成された切れ目線K40と、糊代部249に形成された切れ目線K49とを有している。切れ目線K20は、切れ目線K10の右側面側の端部から連続して形成され、切れ目線K30は、切れ目線K10の左側面側の端部から連続して形成され、切れ目線K40は、切れ目線K30の背面側の端部から連続して形成され、切れ目線K49は、切れ目線K40の右側面側の端部から連続して形成されている。なお、糊代部249が背面部240に接着された状態では、切れ目線K20の背面側の端部と切れ目線K49とは重なるので、切れ目線K40は、切れ目線K20の背面側の端部から連続して形成されているといえる。切れ目線K10、K20、K30、K40はいずれも切断予定線により形成されている。切れ目線K10と切れ目線K20と切れ目線K30と切れ目線K40とで切れ目線が周状に設けられている。
ここで、切れ目線(第1切れ目線)K10は、左右方向に略直線状に形成された切れ目線(第1切れ目線中央構成部)K11と、切れ目線K11の右側面側の端部から右側面側に斜め上方に形成されるとともに、該斜め上方に形成された切れ目線の切れ目線K11とは反対側の端部から略上方に形成された切れ目線K12と、切れ目線K11の左側面側の端部から左側面側に斜め上方に形成されるとともに、該斜め上方に形成された切れ目線の切れ目線K11とは反対側の端部から略上方に形成された切れ目線K13と、切れ目線K12の上端から正面部210の右側面側の辺部に向けて形成された切れ目線K14と、切れ目線K13の上端から正面部210の左側面側の辺部に向けて形成された切れ目線K15とを有している。切れ目線K12と切れ目線K14とで第1切れ目線右側面側構成部となり、切れ目線K13と切れ目線K15とで第1切れ目線左側面側構成部となる。切れ目
線K12及び切れ目線K14からなる切れ目線と、切れ目線K13及び切れ目線K15からなる切れ目線とは左右対称(つまり、左右線対称)に形成されている。また、切れ目線K10は、全体として左右対称(つまり、左右線対称)に形成されている。切れ目線K11、K12、K13により切れ目線が略U字状となるように形成されている。
切れ目線K11は、切込みを間隔を介して略直線状に配設してなり、また、切れ目線K12は、切れ目線K11の右側面側の端部から連続して形成され、切れ目線K13は、切れ目線K11の左側面側の端部から連続して形成され、切れ目線K14は、切れ目線K12の切れ目線K11と反対側の端部から連続して形成され、切れ目線K15は、切れ目線K13の切れ目線K11と反対側の端部から連続して形成されている。切れ目線K10は、左右線対称に形成されている。
切れ目線K11は、正面部210の下辺のやや上側の位置に形成され、左右方向において正面部210の中央位置に形成されている。切れ目線K12、K14は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成され、切れ目線K13、K15は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成されている。
また、切れ目線(第2切れ目線)K20は、切れ目線(第2切れ目線副構成部)K22と、切れ目線(第2切れ目線主構成部)K24とを有し、切れ目線K22は、切れ目線K14の右側面側の端部から連続して形成され(「連設され」としてもよい。他においても同じ。)、右側面部220の正面側の辺部から背面側に行くに従い上側となる方向に形成され、切れ目線K24は、切れ目線K22の背面側の端部から連続して形成され、背面側にいくに従い下側となる方向に形成されている。
切れ目線K22、K24は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成されている。
切れ目線K22における複数の切込みの配設方向は、右側面部220の正面側の端部から背面側にいくに従い上方となるように(つまり、水平方向(例えば、右側面部220の下辺の方向)に対して斜め上方に傾斜して)直線状に形成され、切れ目線K24における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K24の背面側の端部から背面側にいくに従い下方となるように(つまり、斜め下方に傾斜して)直線状に形成されている。つまり、切れ目線K24は、背面側から正面側にいくに従い上方となるように(つまり、水平方向に対して斜め上方に傾斜して)直線状に形成されている。なお、右側面部220の下辺に対する傾斜角度としては、切れ目線K22が切れ目線K24よりも大きく形成され、切れ目線K24は、背面側から正面側に向けてなだらかな上向きとなっていて、切れ目線K22は、正面側から背面側に向けて、切れ目線K24よりも大きな角度で上向きとなっている。切れ目線K22は、切れ目線K24の正面側の端部から右側面部220の正面側の辺部まで形成され、正面側にいくほど下側となるように形成されている。
なお、切れ目線K24が背面側から正面側にいくほど上側となるように右側面部220の下辺に対して傾斜しているので、当然、切れ目線K24における下右側面部222と背面側領域227間の部分の切れ目線K24−1も背面側から正面側にいくほど上側となるように傾斜している。また、切れ目線(第2切れ目線主構成部)K24は、切れ目線K24における折れ線C21又は折れ線C21の延長線との接点から正面側の範囲において、正面側にいくほど上側となるように形成されている。
切れ目線K24の正面側の端部から背面側の端部までの前後方向の長さ(右側面部220の下辺の方向の長さ)L24は、切れ目線K22の正面側の端部から背面側の端部までの前後方向の長さ(右側面部220の下辺の方向の長さ)L22よりも長く形成されている(つまり、長さL24は、右側面部220の背面側の端部から正面側の端部までの前後方向の長さL20の半分以上の長さを有している)。なお、具体的には、長さL22は、長さL20の1/4〜1/3とする(つまり、長さL24は、長さL20の2/3〜3/4とする)。なお、長さL24は、長さL22の3〜4倍の長さに形成してもよい。
また、切れ目線K24における下右側面部222と背面側領域227間の部分の切れ目線(第1部分構成部)K24−1の前後方向の長さL24−1は、長さL20の1/3(略1/3としてもよい)とするのが好ましい。すなわち、切れ目線K24−1の前後方向の長さは、切れ目線K20の切れ目線K24−1以外の部分の前後方向の長さの半分と同一(略同一としてもよい)である。つまり、長さL24−1を、長さL20の1/3(略1/3としてもよい)とすることにより、背面側領域227が正面側領域226に対して回動しやすく、切れ目線K24−1を破断しやすい。切れ目線K24−1は、切れ目線K24の一部であり、切れ目線K24と折れ線C21の接点(折れ線C21が切れ目線K24と接していない場合には、折れ線C21の延長線の切れ目線K24との接点)から切れ目線K24の背面側の端部までとなる。下右側面部222、背面側領域227、折れ線C21については、後述する。
なお、紙製箱Qの展開状態においては、切れ目線K14と切れ目線K22とで、複数の切込みが1つの直線状に配設されている。
また、切れ目線(第3切れ目線)K30は、切れ目線(第3切れ目線副構成部)K32と、切れ目線(第3切れ目線主構成部)K34とを有し、切れ目線K32は、切れ目線K15の左側面側の端部から連続して形成され、左側面部230の正面側の辺部から背面側に行くに従い上側となる方向に形成され、切れ目線K34は、切れ目線K32の背面側の端部から連続して形成され、背面側にいくに従い下側となる方向に形成されている。つまり、切れ目線K30は、切れ目線K20と左右対称に形成され(つまり、紙製箱Qの展開状態では、線対称に形成され)、切れ目線K32は、切れ目線K22と左右対称に形成され、切れ目線K34は、切れ目線K24と左右対称に形成されている。
切れ目線K32、K34は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成されている。
切れ目線K32における複数の切込みの配設方向は、左側面部230の正面側の端部から背面側にいくに従い上方となるように(つまり、斜め上方に傾斜して)直線状に形成され、切れ目線K34における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K32の背面側の端部から背面側にいくに従い下方となるように(つまり、斜め下方に傾斜して)直線状に形成されている。つまり、切れ目線K34は、背面側から正面側にいくに従い上方となるように(つまり、斜め上方に傾斜して)直線状に形成されている。なお、左側面部230の下辺に対する傾斜角度としては、切れ目線K32が切れ目線K34よりも大きく形成され、切れ目線K34は、背面側から正面側に向けてなだらかな上向きとなっていて、切れ目線K32は、正面側から背面側に向けて、切れ目線K34よりも大きな角度で上向きとなっている。切れ目線K32は、切れ目線K34の正面側の端部から左側面部230の正面側の辺部まで形成され、正面側にいくほど下側となるように形成されている。
なお、切れ目線K34が背面側から正面側にいくほど上側となるように左側面部230の下辺に対して傾斜しているので、当然、切れ目線K34における下右側面部232と背面側領域237間の部分の切れ目線K34−1も背面側から正面側にいくほど上側となるように傾斜している。また、切れ目線(第3切れ目線主構成部)K34は、切れ目線K34における折れ線C31又は折れ線C31の延長線との接点から正面側の範囲において、正面側にいくほど上側となるように形成されている。
切れ目線K34の正面側の端部から背面側の端部までの前後方向の長さ(左側面部230の下辺の方向の長さ)L34は、切れ目線K32の正面側の端部から背面側の端部までの前後方向の長さ(左側面部230の下辺の方向の長さ)L32よりも長く形成されている(つまり、長さL34は、左側面部230の背面側の端部から正面側の端部までの前後方向の長さL30の半分以上の長さを有している)。なお、具体的には、長さL32は、長さL30の1/4〜1/3とする(つまり、長さL34は、長さL30の2/3〜3/4とする)。なお、長さL34は、長さL32の3〜4倍の長さに形成してもよい。
また、切れ目線K34における下右側面部232と背面側領域237間の部分の切れ目線(第2部分構成部)K34−1の前後方向の長さL34−1は、長さL30の1/3(略1/3としてもよい)とするのが好ましい。すなわち、切れ目線K34−1の前後方向の長さは、切れ目線K30の切れ目線K34−1以外の部分の前後方向の長さの半分と同一(略同一としてもよい)である。つまり、長さL34−1を、長さL30の1/3(略1/3としてもよい)とすることにより、背面側領域237が正面側領域236に対して回動しやすく、切れ目線K34−1を破断しやすい。切れ目線K34−1は、切れ目線K34の一部であり、切れ目線K34と折れ線C31の接点(折れ線C31が切れ目線K34と接していない場合には、折れ線C31の延長線の切れ目線K34との接点)から切れ目線K34の背面側の端部までとなる。下左側面部232、背面側領域237、折れ線C31については、後述する。
これにより、上側構成部A−2を上側に引っ張ることにより、切れ目線K20、K30における前後方向の半分以上の長さを破断することができる。
なお、紙製箱Qの展開状態においては、切れ目線K15と切れ目線K32とで、切込みが1つの直線状に配設されている。
また、切れ目線(第4切れ目線)K40は、左右方向に直線状に形成された切れ目線K41と、切れ目線K41の右側面側の端部から形成された切れ目線K42と、切れ目線K41の左側面側の端部から形成された切れ目線K43とを有している。
切れ目線K41は、複数の直線状の切込みを間隔を介して配設してなり、ミシン目状に形成されている。また、切れ目線K42は、切れ目線K41の右側面側の端部から連続して形成され、切れ目線K43は、切れ目線K41の左側面側の端部から連続して形成されている。切れ目線K40は、左右線対称に形成されている。
切れ目線K41は、背面部240の上下方向における中央位置よりもやや下側の位置に形成され、左右方向において背面部240の中央位置に形成されている。
切れ目線K42は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成され、切れ目線K43は、複数の切込みを間隔を介して列状に配置することにより形成されている。
切れ目線K42における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K41側から背面部240の右側面側の端部(切れ目線K24側)にいくに従い上側となるように(つまり、斜め上方に傾斜して)直線状に形成され、切れ目線K43における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K41側から背面部240の左側面側の端部にいくに従い上側となるように(つまり、斜め上方に傾斜して)直線状に形成されている。つまり、切れ目線K42、K43は背面部240の外側にいくほど上側となるように傾斜して形成されている。
なお、切れ目線K42の背面部240の下辺に対する傾斜角度は、切れ目線K24の右側面部220の下辺に対する傾斜角度と同一(略同一としてもよい)であり、紙製箱Qの展開状態においては、切れ目線K34と切れ目線K43とで切込みが1つの直線状に配設されている。また、切れ目線K43の背面部240の下辺に対する傾斜角度は、切れ目線K34の左側面部230の下辺に対する傾斜角度と同一(略同一としてもよい)である。よって、隣接する切れ目線の傾斜角度が同一であるので、切れ目線K42から切れ目線K24にかけて極めてスムーズに破断することができ、また、切れ目線K43から切れ目線K34にかけて極めてスムーズに破断することができる。
また、切れ目線K49は、糊代部249に形成されていて、切れ目線K42の背面側の端部から連続して形成され、複数の直線状の切込みが間隔を介して形成され、切れ目線K49は、背面部240側の端部から糊代部249の先端側にいくほど上方となるように(つまり、斜め下方に傾斜して)形成されている。切れ目線K49の水平方向に対する傾斜角度は、切れ目線K42の背面部240の下辺に対する傾斜角度と同一(略同一としてもよい)である。この切れ目線K49は、切れ目線K24の背面側の端部の切込みと一致して形成され、糊代部249を右側面部220に接着した状態では、切れ目線K49は、切れ目線K24の背面側の端部とが重なり合っている。なお、切れ目線K49を間隔を介して設けられた複数の切込みではなく、1つの切込みにより形成してもよい。
また、切れ目線K41からは一対の切れ目線K44、K45が左右両側に下方に向けて形成されている。つまり、切れ目線K44は、切れ目線K41の右側面側の端部近傍(切れ目線K41の右側面側の端部としてもよい)から連設され、下方に向けて(背面部240の下辺に対して直角の方向に)形成され、切れ目線K45は、切れ目線K41の左側面側の端部近傍(切れ目線K41の左側面側の端部としてもよい)から連設され、下方に向けて(背面部240の下辺に対して直角の方向に)形成されている。切れ目線K44と切れ目線K45とは同一の長さに形成され、互いに平行に形成され、ともに直線状の切込み(連続した切込み)により形成されている。切れ目線K44と切れ目線K45は、背面部240における上下方向を向いた中心線(左右方向における中心線)を介して左右対称に形成されている。また、切れ目線K44の下端と切れ目線K45の下端を結ぶ折れ線C41が形成され、具体的には、背面部240の内側の面に折れ線C41に沿って罫線が形成されている。なお、切れ目線K44、K45を切込みではなく、切断予定線により形成してもよい。つまり、切れ目線K44、K45は、連続した切込みと切断予定線のいずれにより形成してもよい。
切れ目線K14と切れ目線K22とで複数の切込みが直線状に形成された切れ目線を構成する切込みのうち、範囲20G1に示す切込み(切れ目線K14の一部と切れ目線K22)が上記切込み20により形成され、範囲20G1においては、切れ目線開封方向は直線状になっている。
また、切れ目線K24を構成する切込みのうち、範囲20G2に示す切込み(切れ目線K24を構成する切込み)が上記切込み20により形成され、範囲20G2においては、切れ目線開封方向は直線状になっている。また、切れ目線K42も切れ目線開封方向が直線状になっている。
切れ目線K15と切れ目線K32とで複数の切込みが直線状に形成された切れ目線を構成する切込みのうち、範囲10G1に示す切込みが上記切込み10により形成され、範囲10G1においては、切れ目線開封方向は直線状になっている。
また、切れ目線K34と切れ目線K43とで複数の切込みが直線状に形成された切れ目線を構成する切込みのうち、範囲10G2に示す切込みが上記切込み10により形成され、範囲10G2においては、切れ目線開封方向は直線状になっている。
切れ目線K42と切れ目線K49とで複数の切込みが直線状に形成された切れ目線を構成する切込みのうち、範囲20G3に示す切込みが上記切込み20により形成され、範囲20G3においては、切れ目線開封方向は直線状になっている。
また、切れ目線K4における右側領域247と下背面部242間の切れ目線K42には、切込み20が用いられ、切れ目線K4における左側領域248と下背面部242間の切れ目線K43には、切込み10が用いられている。
なお、範囲10G1、10G2においては、切込み10は、端部m11や接触点m14を下側(例えば、下左側面部232側、下背面部242側)とし、曲線部14の頂点を上側(例えば、上左側面部235側、上背面部245側)として設けられている。また、範囲20G1、20G2,20G3においては、切込み20は、端部m21や接触点m24を下側(例えば、下右側面部222側、下背面部242側)とし、曲線部24の頂点を上側(例えば、上右側面部225側、上背面部245側)として設けられている。
なお、右側面部220において、切れ目線K24−2と切れ目線K22とが第1特定切れ目線を構成し、特に、切れ目線K24−2における範囲20G2の部分と切れ目線K22における範囲20G1の部分が第1特定切れ目線を構成する。また、切れ目線K24は、第1上昇切れ目線を構成し、切れ目線K22は、第1下降切れ目線を構成する。つまり、第1特定切れ目線(つまり、切れ目線K24−2における切れ目線開封方向が直線状の部分)は、第1上昇切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられる(該範囲における少なくともいずれかの部分に設けられるとしてもよい)とともに、第1特定切れ目線(つまり、切れ目線K22における切れ目線開封方向が直線状の部分)は、第1下降切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられている(該範囲における少なくともいずれかの部分に設けられるとしてもよい)。
また、左側面部230において、切れ目線K34−2と切れ目線K32とが第2特定切れ目線を構成し、特に、切れ目線K34−2における範囲10G2の部分と切れ目線K32における範囲10G1が第2特定切れ目線を構成する。また、切れ目線K34は、第2上昇切れ目線を構成し、切れ目線K32は、第2下降切れ目線を構成する。つまり、第2特定切れ目線(つまり、切れ目線K34−2における切れ目線開封方向が直線状の部分)は、第2上昇切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられる(該範囲における少なくともいずれかの部分に設けられるとしてもよい)とともに、第2特定切れ目線(つまり、切れ目線K32における切れ目線開封方向が直線状の部分)は、第2下降切れ目線における背面側の端部から正面側の端部までの範囲内に設けられている(該範囲における少なくともいずれかの部分に設けられるとしてもよい)。
なお、図22の例では、切れ目線K24−2と切れ目線K22のそれぞれにおいて、切込み20の数は1つと1/2といえるが、図22の場合よりも細かいピッチで設けて、2つ以上の切込み20を設けてもよい。同様に、切れ目線K34−2と切れ目線K32のそれぞれにおいて、切込み10の数は1つと1/2といえるが、図22の場合よりも細かいピッチで設けて、2つ以上の切込み20を設けてもよい。
以上のように、切れ目線K42の切れ目線K41側の端部から切れ目線K49、K20、K14を経て切れ目線K12の切れ目線K11側の端部までの連続した切れ目線K5−1が形成され、また、切れ目線K43の切れ目線K41側の端部から切れ目線K30、K15を経て切れ目線K13の切れ目線K11側の端部までの連続した切れ目線K5−2が形成されている。切れ目線K5−1における開封方向は、切れ目線K42の切れ目線K41側の端部から切れ目線K49、K20、K14を経て切れ目線K12の切れ目線K11側の端部に至る方向であり、切れ目線K5−2の開封方向は、切れ目線K43の切れ目線K41側の端部から切れ目線K30、K15を経て切れ目線K13の切れ目線K11側の端部に至る方向である。
なお、切れ目線K5を構成する複数の切込みのうち、範囲10G1、10G2、20G1、20G2以外の範囲では、開封方向が直線状でないため、切込み10、20の形状以外の形状の切込みが用いられ、例えば、切れ目線K12、K13や、切れ目線K22と切れ目線K24の境界位置の切込みや、切れ目線K32と切れ目線K34の境界位置の切込みは、切込み10又は切込み20を変形した切込みが用いられている。
また、紙製箱Qにおいては、背面部240に折れ線C42、C43が設けられ、右側面部220には、折れ線C21が設けられ、左側面部230には、折れ線C31が設けられている。
すなわち、折れ線(第1折れ線)C42は、切れ目線K41と切れ目線K44の接点の位置から背面部240の外側(右側面側)に向けて斜め上方に直線状に形成され、折れ線C42の上側の端部は、背面部240の右側面側上端の角部に位置している。具体的には、背面部240の内側の面に折れ線C42に沿って罫線が形成されている。
また、折れ線(第2折れ線)C43は、切れ目線K41と切れ目線K45の接点の位置から背面部240の外側(左側面側)に向けて斜め上方に直線状に形成され、折れ線C43の上側の端部は、背面部240の左側面側上端の角部に位置している。具体的には、背面部240の内側の面に折れ線C43に沿って罫線が形成されている。
つまり、折れ線C42は、背面部240の右側面側上端の角部から形成され、折れ線C43は、背面部240の左側面側の上端の角部から形成され、切れ目線K40側にいくに従い折れ線C42と折れ線C43間の長さが短くなるように形成されている。折れ線C42に沿って形成された罫線は、背面部240の右側面側上端の角部から切れ目線K40まで形成されているが、該罫線の下端と切れ目線K40との間に間隔を設ける構成でもよく、該罫線の上端と背面部240の右側面側上端の角部との間に間隔を設ける構成でもよい。つまり、罫線(折れ線C42としてもよい)は、背面部240の右側面側上端の角部である(第1角部)と切れ目線K40の右側面側の端部から左側面側の端部までの途中位置(第1途中位置)(具体的には、切れ目線K41と切れ目線K44の接点の位置)の間の位置に第1角部と第1途中位置とを結ぶ方向に形成されていればよい。
同様に、折れ線C43に沿って形成された罫線は、背面部240の左側面側上端の角部から切れ目線K40まで形成されているが、該罫線の下端と切れ目線240との間に間隔を設ける構成でもよく、該罫線の上端と背面部240の左側面側上端の角部との間に間隔を設ける構成でもよい。つまり、罫線(折れ線C43としてもよい)は、背面部240の左側面側上端の角部である(第2角部)と切れ目線K40の左側面側の端部から右側面側の端部までの途中位置で第1途中位置よりも左側面側の途中位置(第2途中位置)(具体的には、切れ目線K41と切れ目線K45の接点の位置)の間の位置に第2角部と第2途中位置とを結ぶ方向に形成されていればよい。
また、折れ線(第3折れ線)C21は、切れ目線K24の途中位置(すなわち、背面側の端部から正面側の端部への途中位置)から背面側に向けて斜め上方に直線状に形成され、折れ線C21の上側の端部は、右側面部220の背面側上端の角部に位置している。つまり、折れ線C21は、右側面部220の背面側上端の角部から切れ目線K24の途中位置に向けて形成されている。具体的には、右側面部220の内側の面に折れ線C21に沿って罫線が形成されている。該罫線は、右側面部220の背面側上端の角部から切れ目線K24の途中位置まで形成されているが、折れ線C21の下端と切れ目線K24との間に間隔を設けてもよく、折れ線C21の上端と右側面部220の背面側上端の角部との間に間隔を設けてもよい。
つまり、該罫線の一方の端部は、右側面部220の背面上側の角部に位置し、該罫線の他方の端部は、切れ目線K24の途中位置に位置するが、罫線は、右側面部220の背面上側の角部や切れ目線K24の途中位置まで形成されていなくてもよく、罫線の端部が、該角部に向かう途中位置まで形成されたものとしてもよく(つまり、罫線の該角部側の端部と該角部との間には間隔が形成されている)、また、罫線の端部が、切れ目線K24の途中位置に向かう途中位置まで形成されたものとしてもよい(つまり、罫線の切れ目線K24の途中位置側の端部と切れ目線K24の途中位置との間には間隔が形成されている)。つまり、罫線(折れ線C21としてもよい)が、右側面部220の背面上側の角部(第3角部)と切れ目線K24の途中位置(第3途中位置)との間の位置に、右側面部220の背面上側の角部と切れ目線K24の途中位置を結ぶ方向に直線状に形成されていればよい。
また、折れ線(第4折れ線)C31は、切れ目線K34の途中位置(すなわち、背面側の端部から正面側の端部への途中位置)から背面側に向けて斜め上方に直線状に形成され、折れ線C31の上側の端部は、左側面部230の背面側上端の角部に位置している。折れ線C31は、折れ線C21と左右対称に形成されている。すなわち、組立て状態の紙製箱Qにおいて、前後方向を向いた中心面(左右方向における中心面)を介して左右面対象に形成されている。つまり、折れ線C31は、左側面部230の背面側上端の角部から切れ目線K34の途中位置に向けて形成されている。具体的には、左側面部230の内側の面に折れ線C31に沿って罫線が形成されている。該罫線は、左側面部230の背面側上端の角部から切れ目線K34の途中位置まで形成されているが、折れ線C31の下端と切れ目線K34との間に間隔を設けてもよく、折れ線C31の上端と左側面部230の背面側上端の角部との間に間隔を設けてもよい。
つまり、該罫線の一方の端部は、左側面部230の背面上側の角部に位置し、該罫線の他方の端部は、切れ目線K34の途中位置に位置するが、罫線は、左側面部230の背面上側の角部や切れ目線K34の途中位置まで形成されていなくてもよく、罫線の端部が、該角部に向かう途中位置まで形成されたものとしてもよく(つまり、罫線の該角部側の端部と該角部との間には間隔が形成されている)、また、罫線の端部が、切れ目線K34の途中位置に向かう途中位置まで形成されたものとしてもよい(つまり、罫線の切れ目線K34の途中位置側の端部と切れ目線K34の途中位置との間には間隔が形成されている)。つまり、罫線(折れ線C31としてもよい)が、左側面部230の背面上側の角部(第4角部)と切れ目線K34の途中位置(第4途中位置)との間の位置に、左側面部230の背面上側の角部と切れ目線K34の途中位置を結ぶ方向に直線状に形成されていればよい。
また、折れ線C48は、糊代部249の上側で背面部240側の角部から折れ線C49に対して傾斜して直線状に形成され、折れ線C48の折れ線C49に対する角度は、折れ線C21の右側面部220の背面側の辺部に対する角度と同一に形成され、紙製箱Qを組み立てた状態では、折れ線C48は、折れ線C21に沿って設けられる。糊代部249の内側の面には、折れ線C48に沿って折曲げ用の罫線が形成されている。なお、折れ線C48に沿った罫線は、糊代部249の上側で背面部240側の角部まで形成されていなくてもよく、罫線と該角部間に間隔が形成されていてもよい。
正面部210における切れ目線K10よりも下側の部分が下正面部212となり、正面部210における切れ目線K10よりも上側の部分が上正面部215となる。下正面部212は、略U字状に形成され、左右両側を除く部分が低く形成されている。
また、右側面部220における切れ目線K20よりも下側の部分が下右側面部222となり、右側面部220における切れ目線K20よりも上側の部分が上右側面部225となる。また、上右側面部225において、折れ線C21よりも正面側の領域が正面側領域(第1正面側領域)226となり、折れ線C21よりも背面側の領域が背面側領域(第1背面側領域)227となる。つまり、上右側面部225は、折れ線C21を介して、正面側領域226と背面側領域227とに区画されている。
また、左側面部230における切れ目線K30よりも下側の部分が下左側面部232となり、左側面部230における切れ目線K30よりも上側の部分が上左側面部235となる。また、上左側面部235において、折れ線C31よりも正面側の領域が正面側領域(第2正面側領域)236となり、折れ線C31よりも背面側の領域が背面側領域(第2背面側領域)237となる。つまり、上左側面部235は、折れ線C31を介して、正面側領域236と背面側領域237とに区画されている。
また、背面部240における切れ目線K40よりも下側の部分が下背面部242となり、背面部240における切れ目線K40よりも上側の部分が上背面部245となる。また、下背面部242において切れ目線K41、K44、K45と折れ線C41により囲まれた領域が押し部244となり、下背面部242における押し部244以外の領域が下背面部本体243となる。また、上背面部245において、折れ線C42と折れ線C43により挟まれた領域が中央領域246となり、折れ線C42よりも右側面側の領域が右側領域247となり、折れ線C43よりも左側面側の領域が左側領域248となる。つまり、上背面部245は、折れ線C42と折れ線C43を介して、中央領域246と右側領域247と左側領域248とに区画されている。
なお、折れ線C42としての罫線の下端と切れ目線40との間に間隔を設け、折れ線C42としての罫線の上端と背面部240の右側面側上端の角部との間に間隔を設ける構成とし、折れ線C43としての罫線の下端と切れ目線40との間に間隔を設け、折れ線C43としての罫線の上端と背面部240の左側面側上端の角部との間に間隔を設ける構成とした場合には、中央領域246は、厳密には、「折れ線C42又は折れ線C42及びその延長線と折れ線C43又は折れ線C43及びその延長線の間の領域」といえるが、その場合も、中央領域46は、折れ線C42と折れ線C43間の領域であるといえる。
糊代部249における切れ目線K49よりも下側の部分が糊代下側部249−1となり、糊代部249における切れ目線K49よりも上側の部分が糊代上側部249−2となる。
また、蓋部310は、正面部210の上辺から折れ線を介して連設され、方形状(長方形状)の先端の両側の角部を面取りした形状をを呈している。また、蓋部340は、背面部240の上辺から折れ線を介して連設され、方形状(長方形状)の先端の両側の角部を面取りした形状を呈し、紙製箱Qの組立て状態(図18〜図21の状態)において、前後方向を向いた中心面(左右方向における中心面)を介して左右面対称に形成されている。
蓋部310、340の基端から先端までの長さは、右側面部220や左側面部230の前後方向の長さ(例えば、折れ線C30と折れ線C40間の長さ)の半分となっている。
また、フラップ部320は、右側面部220の上辺から折れ線を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。また、フラップ部320は、右側面部220のの上辺から折れ線を介して連設され、方形状(長方形状)を呈している。フラップ部320、330の基端から先端までの長さは、正面部210や背面部240の左右方向の長さ(例えば、折れ線C20と折れ線C30間の長さ)の半分よりも短く形成されている。
また、底面部400は、第1片部410と、第2片部420と、第3片部430と、第4片部440とを有し、紙製箱Qの組立て状態においては、略方形状の外形を呈している。この底面部400は、アメリカンロック(又は地獄底)と呼ばれる構成である。
ここで、第1片部410は、正面部210の下辺から折れ線を介して連設され、長方形状の左右両側の先端に突出部(突出部は、内側にアールが設けられた長方形状を呈している)を設けた構成であり、また、第2片部420は、右側面部220の下辺から折れ線を介して連設され、第1片部410側に斜辺を有し先細りの台形形状の先端に突状部(突状部は斜辺側にアールが設けられた長方形状を呈している)を設けた構成であり、また、第3片部430は、左側面部230の下辺から折れ線を介して連設され、第1片部410側に斜辺を有し先細りの台形形状の先端に突状部(突状部は斜辺側にアールが設けられた長方形状を呈し、突状部の基端から先端までの長さは、第2片部420における突状部の基端から先端までの長さよりも短く形成されている)を設けた構成であり、また、第4片部440は、背面部240の下辺から折れ線を介して連設され、左右両側に斜辺を有し先細りの台形形状の先端に突状部(突状部の両側の先端にはアールが形成されている)を設けた構成となっている。
これら蓋部310、340とフラップ部320、330は、紙製箱Qの上面を開閉するものであり、特に、蓋部310、340を閉状態とすることにより紙製箱Qの上面が塞がれる。なお、蓋部310、340とフラップ部320、330は、予め上方に立設した状態になっていて、紙製箱Qの上方が開口した状態になっている。なお、蓋部310、340は、正面部210の上辺及び背面部240の上辺から連設されているが、スリーブ状部205を構成する各部における少なくとも1つの上辺から連設されていればよい。
上記構成の紙製箱Qの使用方法について説明する。紙製箱Qは、上記のように構成されているので、底面部400を組み立てていない状態とし、正面部210と右側面部220間の角度を小さくし、背面部240と左側面部230間の角度を小さくして、正面部210と左側面部230とを全体で1枚の平板状とし、背面部240と右側面部220とを全体で1枚の平板状とすることにより、紙製箱Qを折り畳んだ状態とすることができ、紙製箱Qを折り畳んだ状態で、紙製箱Qの保管や運搬を行なうことができる。
また、紙製箱Qを組み立てた状態では、図18〜図21に示す状態となり、底面部400が略平板状となり、スリーブ状部205を構成する各部材(正面部210、右側面部220、左側面部230、背面部240)における隣接する部材は互いに直角となる。また、正面部210と背面部240とが互いに平行であり、右側面部220と左側面部230とが互いに平行となる。底面部400を組み立てた状態では、第2片部420と第3片部430を第1片部410の下側に重ねた状態で、第4片部440が第2片部420と第3片部430の下側に重ねられて、第4片部440の突状部が第1片部410の上側に差し込まれている。
そして、紙製箱Qの上方から被収納物(商品)Gを収納する。なお、蓋部310、340とフラップ部320、330はスリーブ状部205に対して予め上方に立設した状態になっていて、紙製箱Qの上方が開口した状態になっているので、被収納物Gはそのまま紙製箱Qの上方から収納すればよい。その後、フラップ部320、330を内側に折曲させるとともに蓋部310、340を内側に折曲させて、蓋部310、340を閉状態とし、接着テープSを右側面部220から上面を経て左側面部230にまで接着させることにより、図25に示す状態とする。つまり、図25に示す状態では、蓋部310、340が閉状態で固定されている。
以上のようにして、蓋部310、340を閉状態にして被収納物を紙製箱Qに包装したら、被収納物Gを収納した紙製箱Qを被収納物Gを陳列する場所に搬送する。
紙製箱Qを陳列場所において、被収納物を陳列した状態とするには、以下に説明するように、紙製箱Qの上側構成部A−2を取り除く。すなわち、背面部240における押し部244を押して押し部244を折れ線C41を介して内側に回動させる。つまり、押し部244を内側に押すことにより、切れ目線K41が破断し、押し部244が折れ線C41を介して回動する。すると、中央領域246の下側に指を入れるスペースが形成されるので、中央領域246の下側に一方の手の指を挿入して、中央領域246の下端に指をひっかける。
その後、中央領域246の下端を外側にひっぱることにより、右側領域247及び左側領域248が中央領域246側から徐々にひっぱられて、切れ目線K42、K43が破断する。中央領域246の下端を外側にひっぱった状態では、折れ線C42、C43は外側から見て山折りの状態となる。つまり、右側領域247が中央領域246に対して折れ線C42を介して内側に折曲するとともに、左側領域248が中央領域246に対して折れ線C43を介して内側に折曲する。特に、折れ線C42、C43が設けられているので、右側領域247の切れ目線K42に沿った辺部と左側領域248の切れ目線K43に沿った辺部が前後方向に傾斜しやすく切れ目線K42、K43の破断が容易となる。
その後、中央領域246の下端を外側にさらにひっぱることにより、切れ目線K24における下右側面部222と背面側領域227間の部分の切れ目線K24−1が背面側から破断していき、切れ目線K34における下左側面部232と背面側領域237間の部分の切れ目線K34−1が背面側から破断していく(図26参照)。
つまり、中央領域246の下端を外側にひっぱることにより、背面側領域227が折れ線C21を介して内側に回動して下右側面部222と背面側領域227とが横方向に離間しようとするとともに、背面側領域237が折れ線C31を介して内側に回動して下左側面部232と背面側領域237とが横方向に離間しようとして、切れ目線K24−1、K34−1が破断する。その際、背面側領域227が折れ線C21を介して内側に回動し(つまり、背面側領域227が正面側領域226に対して折れ線C21を介して内側に折曲する)、背面側領域237が折れ線C31を介して内側に回動する(つまり、背面側領域237が正面側領域236に対して折れ線C21を介して内側に折曲する)ので、折れ線C21と折れ線C31は外側から見て山折りの状態となる。特に、折れ線C21、C31が設けられているので、背面側領域227、237が折れ線C21、C31を介して回動しやすく、切れ目線K24−1、K34−1を破断しやすくすることができる。
なお、切れ目線K42、K43と切れ目線K24−1、K34−1は中央領域246の下端を外側にひっぱることにより破断されるので、実際には、中央領域246の下端を外側にひっぱるという1つの動作により、切れ目線K42、K43から切れ目線K24−1、K34−1まで(切れ目線K24−1、K34−1の正面側の端部まで)を破断させることができる。つまり、下背面部242における一対の切れ目線K44、K46間の領域である押し部44を外側から押して、中央領域246の下端に指をひっかけ、中央領域246の下端を外側にひっぱることにより、右側領域247と下背面部242間の切れ目線K42と左側領域248と下背面部242間の切れ目線K43とが破断し、上右側面部225における折れ線C21よりも背面側の領域である背面側領域227が折れ線C21を介して内側に回動して切れ目線K24−1(切れ目線K24における背面側領域227と下右側面部222間の切れ目線)が破断するとともに、上左側面部235における折れ線C31よりも背面側の領域である背面側領域237が折れ線C31を介して内側に回動して切れ目線K34−1(切れ目線K34における背面側領域237と下左側面部232間の切れ目線)が破断する。破断の順序としては、中央領域246の下端を外側にひっぱることにより切れ目線K42、K43が内側から破断し、その後、切れ目線K24−1、K34−1が背面側から破断する。
なお、切れ目線K24−1、K34−1を破断する際に、中央領域246の下端を外側にさらにひっぱるとともに、中央領域246を上方に引き上げる動作を行なうことにより、下右側面部222と背面側領域227とが縦方向に離間しようとするとともに、下左側面部232と背面側領域237とが縦方向に離間しようとするので、切れ目線K24−1、K34−1が破断していく。つまり、横方向の離間動作のみならず縦方向の離間動作を得ることができるので、切れ目線K24−1、K34−1を破断しやすくすることができる。
その後、図27に示すように、中央領域246を持つ手を上方に引き上げることにより、切れ目線K24、K34が正面側に向けて破断していく。つまり、切れ目線K24における下右側面部222と正面側領域226間の部分の切れ目線K24−2と、切れ目線K34における下左側面部232と正面側領域236間の部分の切れ目線K34−2とを正面側の端部位置まで破断していく。その際、他方の手で下側構成部A−1の背面側の箇所を押さえた状態とするのが好ましい。つまり、左手で押さえる場合には、下背面部242と下右側面部222の角部の上端を押さえ、右手で押さえる場合(この場合は、中央領域246を左手で引き上げる)には、下背面部242と下左側面部232の角部の上端を押さえる。
切れ目線K24は、切れ目線K24−1と切れ目線K24−2とから構成され、切れ目線K34は、切れ目線K34−1と切れ目線K34−2とから構成されている。
切れ目線K24、K34を正面側に破断していく際に、切れ目線K24、K34が正面側にいくに従い上方となるように水平方向に対して傾斜して形成されているので、切れ目線K24、K34を破断しやすくすることができる。つまり、切れ目線K24、K34が正面側に向けて上方に形成されているので、上側構成部A−2の背面側の端部を持ち上げる動作で切れ目線K24、K34を破断でき、上側構成部A−2の背面側の端部を持ち上げる動作は力を入れやすく、また、破断箇所に掛かる力の方向が、切れ目線の破断方向に対する直角方向よりも破断方向(切れ目線に沿った方向で、破断する側への方向)に傾斜している(破断箇所に掛かる力の方向と破断方向とがなす角度が鋭角となる)ので、切れ目線をより破断しやすくすることができる。つまり、破断箇所に掛かる力Fの方向を鉛直方向(水平方向に対する直角方向)とすると(中央領域46を上方に引き上げるので、破断箇所に掛かる力Fの方向を鉛直方向(水平方向に対する直角方向)となる)、破断箇所に掛かる力Fの方向と破断方向とがなす角度αは鋭角となり、図30に示すように、破断箇所に掛かる力Fは、破断方向と直角方向の成分F1と、破断方向への成分F2とに分けられ、成分F1のみならず成分F2が存在するので、破断が容易となる。この場合と比較して、切れ目線の方向が水平方向の場合には、図30(b)のように、破断箇所に掛かる力Fの方向と破断方向とがなす角度αが直角となり、破断方向に直角の力のみとなり、破断方向への力の成分がないため、図30(a)の場合に比べて破断が困難となる。また、切れ目線の方向が破断方向に向けて下降している場合には、図30(c)のように、破断箇所に掛かる力Fの方向と破断方向とがなす角度αが鈍角となり、破断箇所に掛かる力Fは、破断方向と直角方向の成分F1と破断方向と反対方向の成分F2に分けられるため、図30(b)の場合に比べてさらに破断が困難となる。なお、図30においては、切れ目線を模式的に直線により示している。
なお、切れ目線K42における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K41側から背面部240の右側面側の端部(切れ目線K24側)にいくに従い上側となるように斜め上方に傾斜しており、切れ目線K43における複数の切込みの配設方向は、切れ目線K41側から背面部240の左側面側の端部にいくに従い上側となるように斜め上方に傾斜しているので、切れ目線K24、K34の場合と同じ理由で破断しやすいといえる。つまり、中央領域246の下端を外側にひっぱることにより、中央領域246は背面部240の上辺を中心に回動するので、中央領域246の下端は上下方向では上側にひっぱられ、中央領域246の下端が上側にひっぱられるに伴い、右側領域247と左側領域248の下端も上側にひっぱられるが、破断箇所に掛かる力の方向が、切れ目線の破断方向に対する直角方向よりも破断方向(切れ目線に沿った方向で、破断する側への方向)に傾斜している(破断箇所に掛かる力の方向と破断方向とがなす角度が鋭角となる)ので、切れ目線をより破断しやすくすることができる。
切れ目線K24、K34の正面側の端部位置にまで破断したら、中央領域246を正面側斜め上方に引き上げることにより、上側構成部A−2が切れ目線K22、K32の正面側の端部位置を中心に回動しながら切れ目線K22、K32が破断されるので、その後、上側構成部A−2をさらに正面側(又は正面下側)にひっぱることにより、切れ目線K14、K15が破断され、その後、切れ目線K12、K13が破断されて、最後に切れ目線K11が破断されて、上側構成部A−2が下側構成部A−1と分離される。
上側構成部A−2を取り外した状態は、図28、図29に示すようになり、下側構成部A−1に被収納物Gが収納された状態となるので、この状態で、被収納物Gを陳列する。
なお、下正面部212は、略U字状に形成され、左右両側を除く部分が低く形成されているので、被収納物Gを正面側から視認しやすくなっている。また、下側構成部A−1の上方は開口しているので、被収納物Gを取り出す場合には、被収納物Gを上方に引き出して取り出せばよい。
なお、紙製箱Qでは、上側構成部A−2を取り除くものであり、帯状のジッパーを取り除く構成ではないため、帯状のジッパーが廃棄物として発生せず、上側構成部A−2のみを廃棄すればよい。つまり、2本の平行な切れ目線を周状に形成して帯状のジッパーを設けた構成の場合には、ジッパーの上側の部分とジッパー自体の2つの廃棄物が発生するが、本実施例の場合には、廃棄物としては、上側構成部A−2のみとすることができる。
紙製箱Qにおいては、図16に示す切れ目線B1や図17に示す切れ目線B2が設けられている(特に、切れ目線開封方向が直線状の場合に設けられている)ので、上記と同様の効果(つまり、実施例1の場合と同様の効果)を得ることができる。
なお、範囲10G2の切れ目線における切れ目線K43と切れ目線K34−1の範囲においては、上記実施例1の場合と同様に、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略垂直方向に引き離すが、実施例1においては、切込み10のY1側(図16参照)(つまり、帯状部40側)を引っ張るのに対して、本実施例では、切込み10のY2側(図16参照)をひっぱるので、実施例1の場合に比べて、切込み10の後端から斜め上方(つまり、H1又はH2の方向)への成分が比較的多いといえるが、切れ目線K43、K34−1が切れ目線開封方向に沿って斜め上方に向いているため、端部m11で破断力を受け止めやすく、また、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることができるので、剥離を防止することができる。
また、切れ目線K34における切れ目線K34−1以外の部分と切れ目線K32、K15においては、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略平行な方向に引き離すので、切込み10からの破断力は斜め下方(つまり、H4の方向)に行きやすいが、薄いブランクを用いることにより、斜め下方への成分を少なくできるので、ブランクの剥離を防止することができる。
また、範囲20G3の切れ目線における切れ目線K42と切れ目線K24−1の範囲においては、上記実施例1の場合と同様に、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略垂直方向に引き離すが、本実施例では、切込み20のY2側(図16参照)をひっぱるので、実施例1の場合に比べて、切込み20の後端から斜め上方(つまり、H1又はH2の方向)への成分が比較的多いといえるが、切れ目線K42、K24−1が切れ目線開封方向に沿って斜め上方に向いているため、端部m21で破断力を受け止めやすく、また、直線部22や曲線部24により破断力を受け止めることができるので、剥離を防止することができる。
また、切れ目線K24における切れ目線K24−1以外の部分と切れ目線K22、K14においては、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略平行な方向に引き離すので、切込み20からの破断力は斜め下方(つまり、H4の方向)に行きやすいが、薄いブランクを用いることにより、斜め下方への成分を少なくできるので、ブランクの剥離を防止することができる。
なお、上記の紙製箱Qにおいては、切込み10、20が、曲線部14、24の頂点が上側となるように配置しているが、曲線部14、24の頂点が下側となるように配置してもよい。
その場合には、範囲10G2の切れ目線における切れ目線K43と切れ目線K34−1の範囲においては、切込み10のY2側(図16参照)をひっぱることになるので、実施例1のジッパーAの場合と同様の作用・効果が得られる。
また、切れ目線K34における切れ目線K34−1以外の部分と切れ目線K32、K15においては、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略平行な方向に引き離すので、切込み10からの破断力は斜め下方(つまり、H1、H2の方向)に行きやすいが、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることができるので、ブランクの剥離を防止することができる。
また、範囲20G3の切れ目線における切れ目線K42と切れ目線K24−1の範囲においては、切込み20のY1側(図16参照)をひっぱることになるので、実施例1のジッパーAの場合と同様の作用・効果が得られる。
また、切れ目線K24における切れ目線K24−1以外の部分と切れ目線K22、K14においては、切れ目線を介した一方の領域を他方の領域に対してブランクの面に対し略平行な方向に引き離すので、切込み20からの破断力は斜め下方(つまり、H1、H2の方向)に行きやすいが、直線部22や曲線部24により破断力を受け止めることができるので、ブランクの剥離を防止することができる。
本発明に基づく紙製箱用ジッパー(紙製箱用切断構造、カートン用切断構造)としてのジッパーCは、実施例1のジッパーAと略同一の構成であるが、切込み10、20において、2つの曲線部の間に直線部が設けられている点が異なる。
すなわち、ジッパーCは、図31〜図35に示すように構成され、互いに並設された切れ目線C1、C2と、開封開始位置の片部30を形成するための切込みA3とを有している。つまり、切れ目線C1と切れ目線C2とは、互いに平行に2列に形成されている。ジッパーCは、紙製箱を構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線C1は、複数の切込み10を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、各切込み10は、図31〜図33に示すように、直線部12と、直線部12の端部から連設された曲線部14と、曲線部14の直線部12とは反対側の端部から連設された直線部15と、直線部15の曲線部14とは反対側の端部から連設された曲線部16と、曲線部16の曲線部14とは反対側の端部から連設された延伸部18とを有している。直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16と延伸部18は、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。
ここで、直線部(第1直線部、第1傾斜部としてもよい。他においても同じ)12は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線10Eに対して傾斜して形成され、直線部12と仮想直線10E間の角度(曲線部14側の角度)はα11で、角度α11は鋭角となっていて、具体的には、45度よりも小さい角度(具体的には、37〜41度)となっている。この直線部12は、直線状に形成されている。仮想直線10Eは、ジッパーCの開封方向に形成され、直線部12の前端である端部m11と延伸部18の後端である端部m15を通る直線である。なお、図31〜図35は、ジッパー開封方向が直線状であり、ジッパー形成方向が直線状である場合を示している。
直線部12の曲線部14側とは反対側の端部(第1端部)m11が、図33に示すように、直線部12の曲線部14との接触点(第1接触点)m12よりも開封方向において前側(X1側)にある。つまり、直線部12は、端部m11が接触点m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線10Eの方向(仮想直線10Eとしてもよい)に対して傾斜している。
また、端部m11は、延伸部18の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m11と、延伸部18における両端に位置する接着点m14及び端部m15とは、同一直線上に位置している。
また、曲線部(第1曲線部、第1円弧状部としてもよい。他においても同じ)14は、図33に示すように、直線部12の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m12と接触点(第2接触点)m13−1間に円弧状に形成されている)、具体的には、ジッパー開封方向の側(具体的には、右側(右方向としてもよい))にカーブした(つまり、曲がった)円弧状に形成されている。つまり、曲線部14は、直線部12の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成されている。曲線部14と直線部12との接触点m12における曲線部14の接線は、直線部12と重ねるようになっていて、これにより、直線部12と曲線部14の境界において、直線部12の直線方向から曲線部14の円弧状の方向に滑らかに切り替わっている。また、曲線部14の直線部12との接触点m12は、曲線部14の直線部15との接触点m13−1よりもジッパー開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部(第2直線部、第2傾斜部としてもよい。他においても同じ)15は、曲線部14の後端から直線状に形成され、仮想直線10Eに対して傾斜して形成され、直線部15の後端が前端よりも仮想直線10Eに近くなるように傾斜している。すなわち、直線部15は、曲線部14とは接触点(第2接触点)m13−1で接し、曲線部16とは接触点(第3接触点)m13−2で接し(つまり、直線部15は、接触点m13−1と接触点m13−2間に直線状に形成されている)、接触点m13−1は、ジッパー開封方向において、接触点m13−2よりも前側(X1側)にあり、接触点m13−2から仮想直線10Eまでの長さは、接触点m13−1から仮想直線10Eまでの長さよりも短くなっている。直線部15の仮想直線10Eへの延長線と仮想直線10Eがなす角度α13は、角度α11と同一となっていて、45度よりも小さい角度(具体的には、37〜41度)となっている。
なお、接触点m13−1における曲線部14の接線は、直線部15と重なっており、これにより、曲線部14と直線部15の境界において、曲線部14のカーブの方向から直線部15の直線方向に滑らかに切り替わっている。
また、曲線部(第2曲線部、第2円弧状部としてもよい。他においても同じ)16は、図3に示すように、直線部15の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m13−2と接触点m14間に円弧状に形成されている)、具体的には、曲線部14のカーブの方向と反対方向にカーブした(つまり、左側(左方向としてもよい)にカーブした)円弧状に形成されている。つまり、曲線部16は、曲線部14の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、接触点m13−2と接触点(第4接触点)m14間に円弧状に形成されている。接触点m13−2は、接触点m14よりもジッパー開封方向において前側にある。曲線部16を形成する円弧の径(半径)は、曲線部14を形成する円弧の径(半径)よりも大きくなっている。
なお、接触点m13−2における曲線部16の接線は、直線部15と重なっており、これにより、直線部15と曲線部16の境界において、直線部15の直線方向から曲線部16のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m14は、仮想直線10E上に位置し、接触点m14における曲線部16の接線は、仮想直線10Eの方向にあり、延伸部18も仮想直線10Eの方向に形成されているので、曲線部16と延伸部18の境界において、曲線部16の方向から延伸部18の方向に滑らかに切り替わっている。
また、延伸部(直線部としてもよい)18は、曲線部16の端部から直線状に形成され、接触点m14と端部(第2端部)m15間に直線状に形成されている。
上記切込み10において、直線部12の延長線12Eと直線部15の延長線16Eがなす角度(該延長線12Eと該延長線16Eがなす曲線部14側の角度)α12は、90度より大きく形成され、例えば、100〜105度に形成されている。なお、延長線16Eと仮想直線10Eがなす角度α13は、角度α11と同一となっている。
また、延伸部18の長さは、端部m11から端部m15までの仮想直線10Eに沿った長さL10の30%〜50%となっている。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想直線10E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12と直線部15)の仮想直線10E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL11と長さL15の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線10Eに沿った長さが、直線部分の仮想直線10Eに沿った長さの2倍以上となっている。
切込み10を示す図形の実際の作成の方法の例としては、具体的には図34に示すようになる。すなわち、端部m11から端部m15までの長さ(仮想直線10Eに沿った長さ)を5×N(Nは単位長さ)とした場合に、端部m11の位置を左端とする二等辺三角形を描く。この二等辺三角形は、底辺が2×Nの長さを有し、高さが0.8×Nの長さを有し、斜辺60、62と底辺64から構成される。ここで、直線部12は、斜辺60上に形成される。
そして、斜辺62と仮想直線10Eがなす鈍角α42において、半径が2×Nの円弧66を描く。この円弧66は、仮想直線10Eとは位置W11で接し、斜辺62とは位置W12で接する。曲線部16は、この円弧66上に形成され、位置W11は、接触点m14に相当する位置となり、位置W12は、接触点m13−2に相当する位置となる。
そして、斜辺60と斜辺62に接するとともに半径が0.6Nの円弧68を描く。すると、この円弧68は、斜辺60とは位置W13で接し、円弧66とは位置W14で接する。この円弧68が曲線部14に相当し、位置W13は接触点m12に相当し、位置W14は接触点m13−1に相当する。
そして、位置W14と位置W12間を結ぶ直線69を描く。直線69は、斜辺62上に設けられる。この直線69が直線部15に当たる。さらに、位置W11から仮想直線10Eに沿って端部m15に相当する位置まで直線状に描くことにより延伸部18が形成される。以上のようにして、切込み10を示す図形が作成される。なお、隣接する切込み10において、開封方向における前側の切込み10の後端(延伸部18の後端)と後側の切込み10の前端(直線部12の前端)の間の長さは、Nとする。
ジッパーCの開封方向は、実施例1の場合と同様に、複数の切込み10における同じ箇所を結ぶ方向といえ、また、ジッパーCの開封方向を、複数の切込み20における同じ箇所を結ぶ方向としてもよい。
なお、1つの切れ目線C1において、切込み10は同じ構成であり、隣接する切込み10間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーCが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み10間の間隔は、同一に形成されている。
次に、切れ目線C2は、図32に示すように、開封方向の切れ目線C1と切れ目線C2間の中心線Ahを介して対称(線対称)に形成され、切れ目線C1と間隔を介して形成されている。中心線Ahは、切れ目線C1と切れ目線C2からの距離が等しい直線であり、切込み10のある点(例えば、端部m11)と切込み20の該ある点に対応する点(端部m11をある点とした場合には、端部m21))からの距離が等しい直線といえる。
切れ目線C2は、複数の切込み20を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み20は、図31、図32、図35に示すように、直線部22と、直線部22の端部から連設された曲線部24と、曲線部24の直線部22とは反対側の端部から連設された直線部25と、直線部25の曲線部24とは反対側の端部から連設された曲線部26と、曲線部26の曲線部24とは反対側の端部から連設された延伸部28とを有している。直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26と延伸部28は、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み20は、切れ目線C1における対応する切込み10と中心線Ahを中心に対称に形成されている。図2における中心線Ahは、仮想直線10E、20Eと平行な直線である。なお、複数の切込み10と複数の切込み20における互いに対応する切込み10と切込み20は、切込み10の直線部12と切込み20の直線部22間の長さがジッパー開封方向において後側に行くほど長くなる状態で互いに対称となっている。つまり、互いに対応する切込み10と切込み20においては、接触点m12が端部m11よりも外側にあるとともに接触点m22が端部m21よりも外側にある状態で切込み10と切込み20が対向するように、中心線Ahを介して線対称となっている。
ここで、直線部(第1直線部、第1傾斜部としてもよい。他においても同じ)22は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線20Eに対して傾斜して形成され、直線部22と仮想直線20E間の角度(曲線部14側の角度)はα21で、角度α21は鋭角となっていて、具体的には、45度よりも小さい角度(具体的には、37〜41度)となっている。この直線部22は、直線状に形成されている。仮想直線20Eは、ジッパーCの開封方向に形成され、直線部22の前端である端部m21と延伸部28の後端である端部m25を通る直線である。
直線部22の曲線部24側とは反対側の端部(第1端部)m21が、図35に示すように、直線部22の曲線部24との接触点(第1接触点)m22よりも開封方向において前側(X1側)にある。つまり、直線部22は、端部m21が接触点m22よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線20Eの方向(仮想直線20Eとしてもよい)に対して傾斜している。
また、端部m21は、延伸部28の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m21と、延伸部28における両端に位置する接着点m24及び端部m25とは、同一直線上に位置している。
また、曲線部(第1曲線部、第1円弧状部としてもよい。他においても同じ)24は、図35に示すように、直線部22の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m22と接触点(第2接触点)m23−1間に円弧状に形成されている)、具体的には、ジッパー開封方向の側(具体的には、左側(左方向としてもよい))にカーブした(つまり、曲がった)円弧状に形成されている。つまり、曲線部24は、直線部22の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向に形成されている。曲線部24と直線部22との接触点m22における曲線部24の接線は、直線部22と重ねるようになっていて、これにより、直線部22と曲線部24の境界において、直線部22の直線方向から曲線部24の円弧状の方向に滑らかに切り替わっている。また、曲線部24の直線部22との接触点m22は、曲線部24の直線部25との接触点m23−1よりもジッパー開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部(第2直線部、第2傾斜部としてもよい。他においても同じ)25は、曲線部24の後端から直線状に形成され、仮想直線20Eに対して傾斜して形成され、直線部25の後端が前端よりも仮想直線20Eに近くなるように傾斜している。すなわち、直線部25は、曲線部24とは接触点(第2接触点)m23−1で接し、曲線部26とは接触点(第3接触点)m23−2で接し(つまり、直線部25は、接触点m23−1と接触点m23−2間に直線状に形成されている)、接触点m23−1は、ジッパー開封方向において、接触点m23−2よりも前側(X1側)にあり、接触点m23−2から仮想直線20Eまでの長さは、接触点m23−1から仮想直線20Eまでの長さよりも短くなっている。直線部25の仮想直線20Eへの延長線と仮想直線20Eがなす角度α23は、角度α21と同一となっていて、45度よりも小さい角度(具体的には、37〜41度)となっている。
なお、接触点m23−1における曲線部24の接線は、直線部25と重なっており、これにより、曲線部24と直線部25の境界において、曲線部24のカーブの方向から直線部25の直線方向に滑らかに切り替わっている。
また、曲線部(第2曲線部、第2円弧状部としてもよい。他においても同じ)26は、図5に示すように、直線部25の端部から円弧状に形成され(つまり、接触点m23−2と接触点m24間に円弧状に形成されている)、具体的には、曲線部24のカーブの方向と反対方向にカーブした(つまり、右側(右方向としてもよい)にカーブした)円弧状に形成されている。つまり、曲線部26は、曲線部24の曲がり方向とは逆の曲がり方向に形成され、接触点m23−2と接触点(第4接触点)m24間に円弧状に形成されている。接触点m23−2は、接触点m24よりもジッパー開封方向において前側にある。曲線部26を形成する円弧の径(半径)は、曲線部24を形成する円弧の径(半径)よりも大きくなっている。
なお、接触点m23−2における曲線部26の接線は、直線部25と重なっており、これにより、直線部25と曲線部26の境界において、直線部25の直線方向から曲線部26のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m24は、仮想直線20E上に位置し、接触点m24における曲線部26の接線は、仮想直線10Eの方向にあり、延伸部28も仮想直線20Eの方向に形成されているので、曲線部26と延伸部28の境界において、曲線部26の方向から延伸部28の方向に滑らかに切り替わっている。
また、延伸部(直線部としてもよい)28は、曲線部26の端部から直線状に形成され、接触点m24と端部(第2端部)m25間に直線状に形成されている。
上記切込み20において、直線部22の延長線22Eと直線部25の延長線26Eがなす角度(該延長線22Eと該延長線26Eがなす曲線部24側の角度)α22は、90度より大きく形成され、例えば、100〜105度に形成されている。なお、延長線26Eと仮想直線20Eがなす角度α23は、角度α21と同一となっている。
また、延伸部28の長さは、端部m21から端部m25までの仮想直線20Eに沿った長さL20の30%〜50%となっている。
また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想直線20E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22と直線部25)の仮想直線20E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さ(長さL21と長さL25の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線20Eに沿った長さが、直線部分の仮想直線20Eに沿った長さの2倍以上となっている。
なお、1つの切れ目線C2において、切込み20は同じ構成であり、隣接する切込み20間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーCが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み20間の間隔は、同一に形成されている。
なお、切れ目線C1を第1切れ目線とした場合には、切れ目線C2が第2切れ目線となり、切込み10が第1切込みとなり、切込み20が第2切込みとなる。切れ目線C1を第2切れ目線とした場合には、切れ目線C2が第1切れ目線となり、切込み10が第2切込みとなり、切込み20が第1切込みとなる。
なお、ジッパーCが曲線状に形成される場合としては、図36〜図39に示すジッパーC’のように形成され、ジッパーC’は、切れ目線C1’と切れ目線C2’とを有し、切れ目線C1’は、複数の切込み10を間隔を介して一列に曲線状に配設したもので、切込み10は、切れ目線C1の切込み10と同様に、直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16と延伸部18とを有し(図38参照)、延伸部18が、ジッパー開封方向に沿って曲線状に形成されている以外は、切れ目線C1と略同様の構成である。
すなわち、直線部12は、端部(第1端部)m11が接触点(第1接触点)m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対して傾斜している。直線部12は、直線状に形成されている。直線部12の接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さい角度となっている。また、直線部12は、ジッパー開封方向に沿った仮想直線10E’に対して傾斜して形成され、直線部12の仮想直線10E’に対する角度α11’は鋭角をなしている。この端部m11は、延伸部18の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m11と、延伸部18における両端に位置する接触点(第4接触点)m14及び端部(第2端部)m15とは、ジッパー開封方向に沿った同一曲線上に位置している。
なお、仮想直線10E’は、ある切込み10における端部m11と、ある切込み10のジッパー開封方向における次の切込み10における端部m11を結ぶ直線である。また、仮想曲線11Eは、ジッパーC’の開封方向に形成され、直線部12の前端である端部m11と延伸部18の後端である端部m15を通る曲線である。
なお、直線部12は、端部m11と接触点m15を結ぶ直線に対して傾斜し、直線部12の該直線に対する角度が45度よりも小さいとしてもよい。
また、曲線部14は、直線部12の端部から円弧状に形成され、曲線部14と直線部12との接触点m12における曲線部14の接線は、直線部12と重ねるようになっている。
また、直線部(第2直線部、第2傾斜部としてもよい。他においても同じ)15は、曲線部14の後端から直線状に形成され、仮想直線10E’に対して傾斜して形成され、直線部15の後端が前端よりも仮想直線10E’(仮想曲線11Eとしてもよい)に近くなるように傾斜している。すなわち、直線部15は、曲線部14とは接触点(第2接触点)m13−1で接し、曲線部16とは接触点(第3接触点)m13−2で接し、接触点m13−1は、ジッパー開封方向において、接触点m13−2よりも前側(X1側)にあり、接触点m13−2から仮想直線10E’までの長さは、接触点m13−1から仮想直線10E’までの長さよりも短くなっている。また、接触点m13−2から仮想曲線11Eまでの長さは、接触点m13−1から仮想曲線11Eまでの長さよりも短くなっている。
なお、接触点m13−1における曲線部14の接線は、直線部15と重なっており、これにより、曲線部14のカーブの方向から直線部15の直線方向に滑らかに切り替わっている。
なお、直線部15は、端部m11と接触点m14を結ぶ直線に対して傾斜し、直線部15の後端が前端よりも端部m11と接触点m14を結ぶ直線に近くなるように傾斜しているとしてもよい。
また、曲線部16は、曲線部14の端部から円弧状に形成され、接触点m13−2における曲線部16の接線は、直線部15と重なっており、これにより、直線部15の直線方向から曲線部16のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m14は、仮想曲線11E上に位置し、接触点m14における曲線部16の接線は、接触点m14における延伸部18の接線と重なり、延伸部18は仮想曲線11Eの方向に形成されている。
また、延伸部18は、曲線部16の端部からジッパー開封方向に沿った曲線状に形成されている。つまり、延伸部18は、仮想曲線11E上にある。
図38に示す構成においても、上記切込み10において、直線部12の延長線12Eと直線部15の延長線16Eがなす角度(該延長線12Eと該延長線16Eがなす曲線部14側の角度)α12は、90度より大きく形成され、例えば、100〜105度に形成されている。
また、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、端部m11から端部m15までの仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%〜50%となっている。また、延伸部18の長さ(仮想直線10E’に沿った長さ)は、端部m11から端部m15までの仮想直線10E’に沿った長さL10’の30%〜50%となっているとしてもよい。なお、仮想直線10E’の代わりに、端部m11と接触点m15を結ぶ直線を仮想直線とし、延伸部18の該直線に沿った長さが、端部m11から端部m15までの長さの30%〜50%であるとしてもよい。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12と直線部15)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL11と長さL15の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている。また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL12’と長さL13’の和)が、直線部分(つまり、直線部12と直線部15)の仮想直線10E’に沿った長さ(長さL11’と長さL15’の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっている。なお、仮想直線10E’の代わりに、端部m11と接触点m15を結ぶ直線を仮想直線とし、曲線部分の該直線に沿った長さが、直線部分の該直線に沿った長さよりも長く、具体的には、2倍以上であるとしてもよい。
なお、1つの切れ目線C1’において、切込み10は同じ構成であり、隣接する切込み10間の間隔は、原則として同一に形成されるが、ジッパーC’が曲線状に形成される際の該曲線状における曲率が変化する場合には、延伸部18はジッパー開封方向に沿って形成されるので、延伸部18の形状が異なることになる。
また、切れ目線C2’は、複数の切込み20を間隔を介して一列に曲線状に配設したもので、切込み20は、切れ目線C2の切込み20と同様に、直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26と延伸部28とを有し(図39参照)、延伸部28が、ジッパー開封方向に沿って曲線状に形成されている以外は、切れ目線C2と略同様の構成である。
すなわち、直線部22は、端部(第1端部)m21が接触点(第1接触点)m22よりもジッパー開封方向において前側に位置するように、端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対して傾斜している。直線部22は、直線状に形成されている。直線部22の接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっている。また、直線部22は、ジッパー開封方向に沿った仮想直線20E’に対して傾斜して形成され、直線部22の仮想直線20E’に対する角度α21’は鋭角をなしている。この端部m21は、延伸部28の前側への延長線上に位置している。つまり、端部m21と、延伸部28における両端に位置する接触点(第4接触点)m24及び端部(第2端部)m25とは、ジッパー開封方向に沿った同一曲線上に位置している。
なお、仮想直線20E’は、ある切込み20における端部m21と、ある切込み20のジッパー開封方向における次の切込み20における端部m21を結ぶ直線である。また、仮想曲線21Eは、ジッパーA’の開封方向に形成され、直線部22の前端である端部m21と延伸部28の後端である端部m25を通る曲線である。
なお、直線部22は、端部m21と接触点m25を結ぶ直線に対して傾斜し、直線部22の該直線に対する角度が45度よりも小さいとしてもよい。
また、曲線部24は、直線部22の端部から円弧状に形成され、曲線部24と直線部22との接触点m22における曲線部24の接線は、直線部22と重ねるようになっている。
また、直線部(第2直線部、第2傾斜部としてもよい。他においても同じ)25は、曲線部24の後端から直線状に形成され、仮想直線20E’に対して傾斜して形成され、直線部25の後端が前端よりも仮想直線20E’(仮想曲線21Eとしてもよい)に近くなるように傾斜している。すなわち、直線部25は、曲線部24とは接触点(第2接触点)m23−1で接し、曲線部26とは接触点(第3接触点)m23−2で接し、接触点m23−1は、ジッパー開封方向において、接触点m23−2よりも前側(X1側)にあり、接触点m23−2の仮想直線20E’までの長さは、接触点m23−1の仮想直線20E’までの長さよりも短くなっている。また、接触点m23−2から仮想曲線21Eまでの長さは、接触点m23−1から仮想曲線21Eまでの長さよりも短くなっている。
なお、接触点m23−1における曲線部24の接線は、直線部25と重なっており、これにより、曲線部24のカーブの方向から直線部25の直線方向に滑らかに切り替わっている。
なお、直線部25は、端部m21と接触点m14を結ぶ直線に対して傾斜し、直線部25の後端が前端よりも端部m21と接触点m24を結ぶ直線に近くなるように傾斜しているとしてもよい。
また、曲線部26は、曲線部24の端部から円弧状に形成され、接触点m23−2における曲線部24の接線は、直線部25と重なっており、これにより、直線部25の直線方向から曲線部26のカーブの方向に滑らかに切り替わっている。
また、接触点m24は、仮想曲線21E上に位置し、接触点m24における曲線部26の接線は、接触点m24における延伸部28の接線と重なり、延伸部28も仮想曲線21Eの方向に形成されている。
また、延伸部28は、曲線部26の端部からジッパー開封方向に沿った曲線状に形成されている。つまり、延伸部28は、仮想曲線21E上にある。
図39に示す構成においても、上記切込み20において、直線部22の延長線22Eと直線部25の延長線26Eがなす角度(該延長線22Eと該延長線26Eがなす曲線部24側の角度)α22は、90度より大きく形成され、例えば、100〜105度に形成されている。
また、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、端部m21から端部m25までの仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%〜50%となっている。また、延伸部28の長さ(仮想直線20E’に沿った長さ)は、端部m21から端部m25までの仮想直線20E’に沿った長さL20’の30%〜50%となっているとしてもよい。なお、仮想直線20E’の代わりに、端部m21と接触点m25を結ぶ直線を仮想直線とし、延伸部28の該直線に沿った長さが、端部m21から端部m25までの長さの30%〜50%であるとしてもよい。
また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL22と長さL23の和)が、直線部分(つまり、直線部22と直線部25)の仮想曲線21Eに沿った長さ(長さL21と長さL25の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想曲線21E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている。また、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL22’と長さL23’の和)が、直線部分(つまり、直線部22と直線部25)の仮想直線20E’に沿った長さ(長さL21’と長さL25’の和)よりも長く、具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっている。なお、仮想直線20E’の代わりに、端部m21と接触点m25を結ぶ直線を仮想直線とし、曲線部分の該直線に沿った長さが、直線部分の該直線に沿った長さよりも長く、具体的には、2倍以上であるとしてもよい。
なお、1つの切れ目線C2’において、切込み20は同じ構成であり、隣接する切込み20間の間隔は、原則として同一に形成されるが、ジッパーC’が曲線状に形成される際の該曲線状における曲率が変化する場合には、延伸部28はジッパー開封方向に沿って形成されるので、延伸部28の形状が異なることになる。
なお、切れ目線C1’を第1切れ目線とした場合には、切れ目線C2’が第2切れ目線となり、切込み10が第1切込みとなり、切込み20が第2切込みとなる。切れ目線C1’を第2切れ目線とした場合には、切れ目線C2’が第1切れ目線となり、切込み10が第2切込みとなり、切込み20が第1切込みとなる。
ジッパーCが曲線状に形成されている場合でも、複数の切込み10と複数の切込み20における互いに対応する切込み10と切込み20は、切込み10の直線部12と切込み20の直線部22間の長さがジッパー開封方向において後側に行くほど長くなる状態で互いに対向している。つまり、互いに対応する切込み10と切込み20においては、接触点m12が端部m11よりも外側にあるとともに接触点m22が端部m21よりも外側にある状態で切込み10と切込み20が互いに対向している。
なお、ジッパーAが曲線状に形成されている場合でも、一対の切込み10と切込み20は、基本的には、各対の切込みごとの中心線Ah’を介してほほ線対称に形成されているが、少なくとも延伸部18、28はジッパー開封方向に沿って形成されているので、線対称とはならない。また、延伸部18、28の長さについても、延伸部18の長さと延伸部28の長さを同じにしてしまうと、切れ目線A1’における隣接する切込み10間の隙間の仮想曲線11Eに沿った長さが、切れ目線A2’における隣接する切込み20間の隙間の仮想曲線21Eに沿った長さよりも長くなってしまうので、その場合には、延伸部18の長さを延伸部28の長さよりも長くして、隣接する切込みとの隙間をなるべく等しくするのが好ましく、その場合にも、一対の切込み10と切込み20は線対称にはならない。
また、切込みA3は、実施例1における切込みA3と同様であり、切込みA3は、切込み32と切込み34と切込み36とを有し、切込み32は、仮想直線10E上にあり、切込み34は、仮想直線20E上にある。この切込みA3により囲まれた領域が、片部30となる。
なお、上記の説明において、曲線部14、24と曲線部16、26は、円弧状であるとしたが、円弧状ではなく、楕円弧状としてもよい。すなわち、曲線部14、24と曲線部16、26を円弧状とする代わりに楕円弧状としても、上記と同様の作用・効果を得られるので、楕円弧状としてもよい。また、曲線部14は、接触点m12から直線部12の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、また、曲線部24は、接触点m22から直線部22の方向に対する曲がり方向においてジッパー開封方向の側に曲がる曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、曲線部16は、接触点m13−2から曲線部14の曲がり方向とは逆の曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよく、曲線部26は、接触点m23−2から曲線部24の曲がり方向とは逆の曲がり方向にカーブした曲線状に形成されていれば円弧状や楕円弧状でなくてもよい。
ジッパーCの使用に際しては、片部30を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み10間の隙間と隣接する切込み20間の隙間が破れてジッパーCが破断される。これにより、切れ目線C1と切れ目線C2で挟まれた帯状部がブランクから分離し、ブランクには帯状部を分離した後の隙間が形成される。ブランクには、この隙間の両側に切断面が形成される。
このジッパーCによる効果は、実施例1のジッパーAの場合と同様である。すなわち、ジッパーCにおいては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすい。また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができる。よって、ジッパーAをスムーズに破断することができる。また、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。なお、ブランクが薄い場合(例えば、Eフルート、Fフルート、Gフルート)の場合には、弱い力で切込み10間のつなぎ目を破断することができるので、弱い力で破断した場合には、破断力の中心は内側に向きにくく、破断力の中心が内側に向いた場合でも、弱い力で破断した場合には、大きく内側に向かうことがないので、端部m11で破断力を受け止めることができる。また、破断力の中心が外側に向かう場合でも、弱い力で破断した場合には、大きく外側に向かうことがないので、曲線部14の頂点と仮想直線10E間の長さが短い場合でも、破断力を直線部12や曲線部14で受け止めることができ、よって、ジッパーCをスムーズに破断することができる。同様に、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線ジッパーCをスムーズに破断することができる。また、直線部12や曲線部14により破断力を受け止めることにより剥離が起きにくいので、切断面の見栄えをよくすることもできる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、ジッパーC’をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、ジッパーC’をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
以上のように、ジッパーC、C’は、ブランクの厚みが薄い場合に、特に適しているといえる(後述の切れ目線D1、D2も同じ)。
また、ジッパーCにおいては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、ジッパーCにおいては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
つまり、ジッパーCを破断した際に、切断面に特許文献2におけるような突状部T1、T2(図47参照)が形成されることがなく、また、仮に突状部T1、T2のような突状部が形成されたとしても極めて小さな突状部であることから、切断面の見栄えをよくすることができ、さらには、直線部12、22と曲線部14、24と直線部15、25と曲線部16、26からなる突状は、特に、曲線部14、24と曲線部16、26により円弧又は楕円弧を有した滑らかなカーブにより形成されているので、その点でも、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、直線部12が仮想直線10Eとなす角度α11が45度より小さいので、1つ前の切込み10からの破断力が直線部12に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、ジッパーCをスムーズに破断することができる。同様に、直線部22が仮想直線20Eとなす角度α21が45度より小さく、また、角度α22が90度よりも大きいので、ジッパーCをスムーズに破断することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、直線部12の端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さく、また、角度α12が90度よりも大きいので、ジッパーC’をスムーズに破断することができる。同様に、直線部22の端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α22が90度よりも大きいので、ジッパーC’をスムーズに破断することができる。
また、延伸部18の長さが、長さL10の30%以上であることにより、延伸部18の後端(つまり、端部m15)から破断力を次の切込み10の直線部12の前端(つまり、端部m11)に伝えやすくなり、また、延伸部18の長さが、長さL10の50%以下であることにより、直線部12の仮想直線10Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想直線10Eまでの長さL15や直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さが、長さL20の30%以上であることにより、延伸部28の後端(つまり、端部m25)から破断力を次の切込み20の直線部22の前端(つまり、端部m21)に伝えやすくなり、また、延伸部28の長さが、長さL20の50%以下であることにより、直線部22の仮想直線20Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想直線20Eまでの長さL25や直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、延伸部18の長さは、仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%以上であるので、延伸部18の後端から破断力を次の切込み10の直線部12の前端に伝えやすく、また、延伸部18の長さは、仮想曲線11Eに沿った長さL10の50%以下であるので、直線部12の接線15Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想曲線11Eまでの長さや直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%以上であるので、延伸部28の後端から破断力を次の切込み20の直線部22の前端に伝えやすく、また、延伸部28の長さは、仮想曲線21Eに沿った長さL20の50%以下であるので、直線部22の接線25Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想曲線21Eまでの長さや直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部28にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分の仮想曲線11Eに沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分の仮想曲線21Eに沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線21Eに沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、ジッパーをスムーズに破断できる。
また、切込み10、20を構成する各部の境界においては、上記のように切込みの方向が滑らかに切り替わるように形成されているので、ジッパーCをスムーズに破断することができる。
また、直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16からなる構成部11と直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26からなる構成部21が設けられているので、ジッパーCが形成されたブランクに対して、ブランクの面に対して垂直方向に力が加わった場合に、切れ目線C1、C2の破断を小さくすることができる。
つまり、切れ目線C1と切れ目線C2間の帯状部の領域が押された場合には、構成部11と構成部21間の長さが押された領域から離れるに従い短くなる範囲により帯状部が沈み込むのを規制でき、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、帯状部(切れ目線C1’と切れ目線C2’間の帯状部)の領域が押された場合には、構成部11、21間の長さが押された領域から離れるに従い短くなる範囲により帯状部が沈み込むのを規制でき、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
また、帯状部40の外側の領域が押された場合でも、押された領域を通る仮想直線でジッパー開封方向に沿った仮想直線と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、該外側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
なお、ジッパー開封方向が曲線状の場合でも、構成部11、21における範囲で、押された領域を通る仮想曲線でジッパー開封方向に沿った仮想曲線(仮想曲線11E、21Eと平行な仮想曲線)と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、該外側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
次に、本発明に基づく紙製箱用切断構造としての切れ目線D1は、図40に示すように構成され、複数の切込み10を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、切れ目線D1は、実施例3における切れ目線C1と同一の構成であり(図40に示す切れ目線D1は、実施例3の図31〜図33に示す切れ目線C1と同一の構成である)、複数の切込み10を間隔を介して一列に配設したものであり、切込み10は、実施例3における切込み10と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み10は、直線部12と、曲線部14と、直線部15と、曲線部16と、延伸部18とを有している。
切れ目線D1の使用に際しては、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、図40におけるX1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例3のジッパー開封方向は同じ方向であり、実施例1のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。なお、図40は、切れ目線開封方向が直線状である場合(切れ目線が直線状に形成されている場合、切れ目線の形成方向が直線状の場合としてもよい)を示している。
なお、切れ目線D1の開封方向が直線状の場合(切れ目線D1が直線状に形成されている場合)には、切れ目線D1は、実施例1における切れ目線C1と同様の構成であり、切れ目線D1の開封方向が曲線状の場合(切れ目線D1が曲線状に形成されている場合)(つまり、図40における切込み10を曲線状に配設した場合)には、切れ目線D1は、実施例3における切れ目線C1’と同様の構成となっている。
また、本発明に基づく紙製箱用切断構造としての切れ目線D2は、図41に示すように構成され、複数の切込み20を間隔を介して一列に直線状に配設したもので、切れ目線D2は、実施例3における切れ目線C2と同一の構成であり(図41に示す切れ目線D2は、実施例3の図31、図32、図35に示す切れ目線C2と同一の構成である)、複数の切込み20を間隔を介して一列に配設したものであり、切込み20は、実施例3における切込み20と同一の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み20は、直線部22と、曲線部24と、直線部25と、曲線部26と、延伸部28とを有している。
切れ目線D2の使用に際しては、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、図41におけるX2側からX1側への方向であり、X2側が切れ目線開封方向において前側であり、X1側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例3のジッパー開封方向は同じ方向であり、実施例1のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。なお、図41は、切れ目線開封方向が直線状である場合(切れ目線が直線状に形成されている場合、切れ目線の形成方向が直線状の場合としてもよい)を示している。
なお、切れ目線D2の開封方向が直線状の場合(切れ目線D2が直線状に形成されている場合)には、切れ目線D2は、実施例3における切れ目線C2と同様の構成であり、切れ目線D2の開封方向が曲線状の場合(切れ目線D2が曲線状に形成されている場合)(つまり、図41における切込み20を曲線状に配設した場合)には、切れ目線D2は、実施例3における切れ目線C2’と同様の構成となっている。
ここで、切れ目線D1や切れ目線D2の場合には、実施例3と同様の効果を得ることができる。
つまり、切れ目線D1においては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、切目線D1をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、切れ目線D2においては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線D2をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあるので、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、延伸部18の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部12や曲線部14が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあるので、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、延伸部28の後端からの破断力の中心が外側を向いた場合でも、直線部22や曲線部24が設けられているので、破断力を受け止めることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができ、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、切れ目線D1においては、端部m11は、仮想直線10E上に位置しており、また、延伸部18は仮想直線10E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、切れ目線D2においては、端部m21は、仮想直線20E上に位置しており、また、延伸部28は仮想直線20E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、端部m11は、仮想曲線11E上に位置しており、また、延伸部18は仮想曲線11E上にあり、延伸部18からの破断力が端部m11に伝わりやすく、また、切込み10においては、直線部12と曲線部14と直線部15と曲線部16により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。同様に、端部m21は、仮想曲線21E上に位置しており、また、延伸部28は仮想曲線21E上にあり、延伸部28からの破断力が端部m21に伝わりやすく、また、切込み20においては、直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26により突状に形成されているので、切断面の見栄えをよくすることができる。
また、切れ目線D1において、直線部12が仮想直線10Eとなす角度α11が45度より小さいので、1つ前の切込み10からの破断力が直線部12に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、切れ目線D1をスムーズに破断することができる。同様に、切れ目線D2において、直線部22が仮想直線20Eとなす角度α21が45度より小さいので、1つ前の切込み20からの破断力が直線部22に伝わった際の衝撃が極めて小さく、また、角度α22が90度よりも大きいので、直線部22からの破断力をスムーズに延伸部28に伝えることができ、よって、切れ目線D2をスムーズに破断することができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、直線部12の端部m11における仮想曲線11Eの接線15Eに対する角度α11は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α12が90度よりも大きいので、直線部12からの破断力をスムーズに延伸部18に伝えることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができる。同様に、直線部22の端部m21における仮想曲線21Eの接線25Eに対する角度α21は、45度よりも小さい角度となっていて、また、角度α22が90度よりも大きいので、直線部22からの破断力をスムーズに延伸部28に伝えることができ、よって、切れ目線をスムーズに破断することができる。
また、切れ目線D1において、延伸部18の長さが、長さL10の30%以上であることにより、延伸部18の後端(つまり、端部m15)から破断力を次の切込み10の直線部12の前端(つまり、端部m11)に伝えやすくなり、また、延伸部18の長さが、長さL10の50%以下であることにより、直線部12の仮想直線10Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想直線10Eまでの長さL15や直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。なお、剥離が生じないと、切断面の見栄えが悪くなることがなく、また、ジッパーをスムーズに破断することができる。同様に、延伸部28の長さが、長さL20の30%以上であることにより、延伸部28の後端(つまり、端部m25)から破断力を次の切込み20の直線部22の前端(つまり、端部m21)に伝えやすくなり、また、延伸部28の長さが、長さL20の50%以下であることにより、直線部22の仮想直線20Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想直線20Eまでの長さL25や直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の30%以上である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部18の後端から破断力を次の切込み10の直線部12の前端に伝えやすく、また、延伸部18の長さ(仮想曲線11Eに沿った長さ)は、仮想曲線11Eに沿った長さL10の50%以下である(延伸部18の長さ(「仮想直線10E’に沿った長さ)は、仮想直線10E’に沿った長さL10’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部12の接線15Eに対する角度α11を45度よりも小さくしつつ、曲線部14の頂点から仮想曲線11Eまでの長さや直線部12の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。同様に、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の30%以上である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の30%以上であり」としてもよい)ので、延伸部28の後端から破断力を次の切込み20の直線部22の前端に伝えやすく、また、延伸部28の長さ(仮想曲線21Eに沿った長さ)は、仮想曲線21Eに沿った長さL20の50%以下である(延伸部28の長さ(「仮想直線20E’に沿った長さ)は、仮想直線20E’に沿った長さL20’の50%以下であり」としてもよい)ので、直線部22の接線25Eに対する角度α21を45度よりも小さくしつつ、曲線部24の頂点から仮想曲線21Eまでの長さや直線部22の長さを剥離が起きない程度に長く確保することができる。
また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが、直線部分のジッパー開封方向に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分のジッパー開封方向に沿った長さが直線部分の開封方向に沿った長さの2倍以上となっている)ので、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部28にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。
なお、切れ目線開封方向が曲線状の場合でも、また、端部m11から接触点m14までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部14と曲線部16)の仮想曲線11Eに沿った長さ(長さL12と長さL13の和)が、直線部分(つまり、直線部12と直線部15)の仮想曲線11Eに沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線11E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線11Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線10E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線10E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))ので、切込み10における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。同様に、端部m21から接触点m24までの範囲において、曲線部分(つまり、曲線部24と曲線部26)の仮想曲線21Eに沿った長さが、直線部分(つまり、直線部22と直線部25)の仮想曲線21Eに沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想曲線21E(つまり、ジッパー開封方向)に沿った長さが、直線部分の仮想曲線21Eに沿った長さの2倍以上となっている(曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さよりも長い(具体的には、曲線部分の仮想直線20E’に沿った長さが、直線部分の仮想直線20E’に沿った長さの2倍以上となっているとしてもよい)))、切込み20における凹凸を目立たなくすることにより、切断面の見栄えをよくすることができ、また、破断力を延伸部18にスムーズに伝えることにより、切れ目線をスムーズに破断できる。
また、切込み10には、直線部12と直線部15と曲線部14と曲線部16からなる構成部11が設けられ、切込み20には、直線部22と曲線部24と直線部25と曲線部26からなる構成部21が設けられているので、切れ目線D1又は切れ目線D2が形成されたブランクに対して、ブランクの面に対して垂直方向に力が加わった場合に つまり、切れ目線D1、D2の破断を小さくすることができる。
つまり、押された領域を通る仮想直線で切れ目線開封方向に沿った仮想直線(又は仮想曲線)と構成部11、21間の長さが該領域から離れるに従って短くなる範囲においては、押された領域の側の領域が沈み込むのを規制できるので、隙間の破断や破断の連鎖を防止することができる。
なお、図面において、図3〜図5、図8、図9、図12、図13、図33〜図35、図38、図39においては、端部や接触点の位置を明確にするために、端部や接触点の位置に黒丸を付して表しているが、実際には、黒丸に対応するものが設けられているわけではない。また、上記の各実施例の説明において、「接触点」については「接点」としてもよい。