JP6282996B2 - カートン用ジッパー、カートン用切れ目線及びカートン - Google Patents

カートン用ジッパー、カートン用切れ目線及びカートン Download PDF

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Description

本発明は、カートン用の切断構造に関するものであり、カートン用のジッパーや切れ目線に関するものである。
従来より、カートン用のジッパーの形状としては、図39に示す形状のものが広く知られている。
すなわち、図39に示すジッパーPは、互いに平行に2列に形成された切れ目線P1、P2と、開封開始位置の片部230を形成するための切込みP3とを有している。ジッパーPは、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線P1は、複数の切込み210を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み210は、開封方向(X1−X2方向)に形成された直線部212と、直線部212の開封方向前側(X1側)の端部から内側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部214とを有し、直線部212と傾斜部214のなす内側の角度α210が鈍角となっている。各切込み210において、直線部212は同一直線上に形成されている。
また、切れ目線P2は、複数の切込み220を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み220は、開封方向に形成された直線部222と、直線部222のX1側の端部から内側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部224とを有し、直線部222と傾斜部224のなす内側の角度α220が鈍角となっている。各切込み220において、直線部222は同一直線上に形成されている。
切れ目線P1と切れ目線P2とは切れ目線P1と切れ目線P2間の開封方向の中心線Phを介して線対称に形成されていて、切込み210と切込み220とは互いに対向して形成されている。
また、切込みP3は、略コ字状を呈し、X2側に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みP3は、直線部212の延長線上に形成された直線状の切込み232と、直線部222の延長線上に形成された直線状の切込み234と、切込み232と切込み234のX1側の端部間を結び、該中心線Phに対して直角をなす切込み236とを有している。この切込みP3により囲まれた領域(つまり、切込みP3と、切込み232のX2側の端部と切込み234のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部230となる。
つまり、ジッパーPにおいては、片部230を起こして手でつかみ、X2方向に引っぱることにより、隣接する切込み210間の隙間と隣接する切込み220間の隙間が破れてジッパーPがブランクから分離する。
また、特許文献1に示すカートン用のジッパーの形状として、図41に示す形状のものも知られている。
すなわち、図41に示すジッパーQは、互いに平行に2列に形成された切れ目線Q1、Q2と、開封開始位置の片部330を形成するための切込みP3とを有している。ジッパーPは、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線Q1は、複数の切込み310を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み310は、Y字状を呈している。つまり、切込み310は、開封方向(X1−X2方向)に形成された直線部312と、直線部312の開封方向前側(X1側)の端部から外側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部314と、直線部312のX1側の端部から内側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部316と、を有し、直線部312と傾斜部314のなす角度α314と、直線部312と傾斜部316のなす角度α316とが鈍角となっている。
また、切れ目線Q2は、複数の切込み320を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み320は、Y字状を呈している。つまり、切込み320は、開封方向(X1−X2方向)に形成された直線部322と、直線部322の開封方向前側(X1側)の端部から外側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部324と、直線部322のX1側の端部から内側に向けて傾斜して直線状に形成された傾斜部326と、を有し、直線部322と傾斜部324のなす角度α324と、直線部322と傾斜部326のなす角度α326とが鈍角となっている。
また、切込みQ3は、略コ字状を呈し、X2側に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みQ3は、直線部312の延長線上に形成された直線状の切込み332と、直線部322の延長線上に形成された直線状の切込み334と、切込み332と切込み334のX1側の端部間を結び、該中心線Qhに対して直角をなす切込み336とを有している。この切込みQ3により囲まれた領域(つまり、切込みQ3と、切込み332のX2側の端部と切込み334のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部330となる。
つまり、ジッパーQにおいては、片部330を起こして手でつかみ、X2方向に引っぱることにより、隣接する切込み310間の隙間と隣接する切込み320間の隙間が破れてジッパーQがブランクから分離する。
特開平11−79242号公報
しかし、図39に示すジッパーPにおいては、ジッパーPを開封方向に破断していった際に、破断力が外側に拡散して剥離を生じるという問題がある。すなわち、切れ目線P1を例に取ると、直線部212の後端からの破断力は直線部212の後端から角度範囲βの範囲に拡散するが、切れ目線P1と切れ目線P2間の帯状部240を引っぱって破断するので直線部212の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、傾斜部214で破断力を受け止めやすいものの、帯状部の引っぱり具合によっては、破断力の中心が外側に向かう場合もあり、そうすると、次の切込み210の傾斜部214で受け止められなかった破断力、すなわち、外側に向かう破断力がブランクを構成する紙材の剥離をもたらし、ジッパーPを破断した後の帯状部240には、図40に示すように、ブランクとの切断線に沿って剥離片240a、240b、240cが発生するとともに、帯状部240を分離した後のブランクにおける切断線252、254に沿って剥離片250a、250b、250cが発生してしまい、ブランクにおける切断線の見栄えが悪いという問題があった。
また、図41に示すジッパーQにおいては、直線部312(322)の後端からの破断力は次の切込み310(320)の傾斜部314(324)、316(326)で受け止めることができるので、図39のジッパーPの場合のような剥離の問題は少ないものの、ジッパーQを分離することにより形成されたブランクの開口部350には、図42に示すように、一方の切断線に沿って傾斜部314が残存し、他方の切断線に沿って傾斜部324が残存するので、一方の切断線352に沿っては、残存した傾斜部314と、傾斜部314の基端からの折れ線314−1とを辺部とする片部318が折れ線314−1を中心にぶらついた状態となり、他方の切断線354に沿っては、残存した傾斜部324と、傾斜部324の基端からの折れ線324−1とを辺部とする片部328が折れ線324−1を中心にぶらついた状態となるので、ブランクにおける切断線の見栄えが悪いという問題があった。つまり、傾斜部314は直線部312に対して鈍角をなし、傾斜部324は直線部322に対して鈍角をなすので、折れ線314−1、324−1とともに片部318、328が形成されやすいという問題がある。
また、ジッパーの破断に際して、図39に示すジッパーPでは、上記のように、外側に向かう破断力が剥離を生じてジッパーの破断に利用されないため、強い力で帯状部240を引っぱる必要がある。
また、図41に示すジッパーQにおいても、ジッパーQを破断する際に、上記の片部318、328がブランクの切断線にぶらついた状態となり、隣接する切込み310間の隙間を破る際に、片部318が折れ線314−1を介して持ち上がり、隣接する切込み320間の隙間を破る際に、片部328が折れ線324−1を介して持ち上がるので、片部318、328が持ち上がることにより引っぱる力が吸収されてしまい、帯状部340を強い力で引っぱる必要があり、また、片部318、328が持ち上がる分切断に時間が掛かるので、操作者は、帯状部340を自然と強い力で引っぱってしまうという問題がある。
また、図41に示すジッパーQにおいては、直線部312、322からの破断力のうち内側の傾斜部(つまり、傾斜部316、326)に向かう成分が多い(つまり、破断力の中心が内側の傾斜部に向かうことが多い)ものの、帯状部340の引っぱり具合によっては、破断力の中心が外側の傾斜部(傾斜部314、324)に向かう場合や、直線部312の方向に向かう場合があり、そうすると、隣接する切込み310間の隙間や隣接する切込み320の隙間を破った感触が個々に異なり、破断の際の感触が一定でなく、操作者にとって帯状部340を引っぱる際の力の入れ具合を分かりにくく、円滑な破断を行なうことが容易でないという問題があった。また、力の入れ具合が分かりにくいので、必然的に強い力で引っぱってしまうという問題もあった。
また、図39に示すジッパーPにおいても、帯状部240の引っぱり具合によっては、破断力の中心が外側に向かう場合、直線部212(222)の方向に向かう場合があり、そうすると、隣接する切込み210間の隙間や隣接する切込み220の隙間を破った感触が個々に異なり(特に、外側に向かった場合には、ブランクの表面が剥離するので異なった感触となる)、破断の際の感触が一定でなく、操作者にとって帯状部240を引っぱる際の力の入れ具合を分かりにくく、円滑な破断を行なうことが容易でないという問題があった。また、力の入れ具合が分かりにくいので、必然的に強い力で引っぱってしまうという問題もあった。
そこで、本発明が解決しようとする問題点は、カートン用のジッパーや切れ目線の切断構造において、切断後のブランクの切断線の見栄えがよく、また、少ない力で破断を行なうことができ、さらには、破断の際の感触が一定で円滑な破断を行なうことができる切断構造を提供することである。
本発明は上記問題点を解決するために創作されたものであって、第1には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(12、22)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(14、24)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された直線部(16、26)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点の間に直線状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい。他においても同じ)に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12、α22)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20、10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第1の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11、α21)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線側の角度(α13、α23)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第1の構成において、第2傾斜部が、第1接触点が第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第2には、上記第1の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11、L21)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L12、L22)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第3には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(15)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜
部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線と第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線間の角度」としてもよい)で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第3の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第3の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第4には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成され
たアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線と第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線間の角度」としてもよい)で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第4の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第4の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第5には、上記第3又は第4の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第6には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(12、22)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(14、24)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された直線部(16、26)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状に切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい。他においても同じ)に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12、α22)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であることを特徴とする。
第6の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11、α21)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線側の角度(α13、α23)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第6の構成において、第2傾斜部が、第1接触点が第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第7には、上記第6の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L12)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第8には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(15)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの延長線と第2傾斜部の第2接触点からの延長線間の角度」としてもよい)で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とする。
第8の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第8の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第9には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの延長線と第2傾斜部の第2接触点からの延長線間の角度」としてもよい)で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とする。
第9の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第9の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第10には、上記第8又は第9の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第11には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(60、70)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(62、72)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(64、74)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された直線部(66、76)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線と
の間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62、α72)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(70、60)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第11の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第11の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1、74−1)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第12には、上記第11の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第13には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(65)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第13の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第13の構成において、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第14には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2傾斜部の第2
接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第14の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第14の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第15には、上記第13又は第14の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第16には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60、70)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(62、72)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(64、74)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m74)から形成された直線部(66、76)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1、74−1)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62、α72)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であることを特徴とする。
第16の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第16の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1、74−1)が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第17には、上記第16の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第18には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(65)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とする。
第18の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第18の構成において、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第19には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とする。
第19の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下に形成されているので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第19の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1)が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第20には、上記第18又は第19の構成において、第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第21には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(410、420)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(412、422)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(414、424)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第3傾斜部(416、426)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(420、410)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第21の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12、α22)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の仮想直線に対する角度(α11、α21)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第21の構成において、第2傾斜部が、第1接触点が第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第22には、上記第21の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L11、L21)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L12、L22)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第23には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール
部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(415)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g16)と第2傾斜部の第3接触点からの第2仮想延長線(e14)の交点(m13’)を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線と第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線間の角度」としてもよい)で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第23の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の仮想直線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下に形成されているので、その分、仮想直線の長さを確保することができる。また、仮想直線の長さを確保することにより、仮想直線からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、仮想直線からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第23の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第24には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と第3傾斜部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第3接触点を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(「第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線と第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線間の角度」としてもよい)で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第24の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の仮想直線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第24の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第25には、上記第23又は第24の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第26には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410、420)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(412、422)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(414、424)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第3傾斜部(416、426)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12、α22)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であることを特徴とする。
第26の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の仮想直線に対する角度(α11、α21)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、切れ目線開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第26の構成において、第2傾斜部が、第1接触点が第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第27には、上記第26の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L12)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第28には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(415)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g16)と第2傾斜部の第3接触点からの第2仮想延長線(e14)の交点(m13’)を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とする。
第28の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、切れ目線開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第28の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第29には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と第3傾斜部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第3接触点を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、(第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、)第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の該第仮想直線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α12)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とする。
第29の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α11)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、切れ目線開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第29の構成において、第2傾斜部が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第30には、上記第28又は第29の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第31には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(460、470)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(462、472)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(464、474)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された第3傾斜部(466、476)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62、α72)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、
第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(470、460)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第31の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の仮想直線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第31の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第32には、上記第31の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第33には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(465)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g66)と第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第2仮想延長線(464−1)の交点(m63’)を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(「第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)の該第仮想直線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第33の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第33の構成において、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(464−1’)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第34には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、第1切れ目線が、複数の第1切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、第1切込みが、第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3接触点を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、ジッパー開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であり、第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とする。
第34の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、ジッパー開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第34の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’)が、第2接触点が第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第35には、上記第33又は第34の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする請求項33又は34に記載のカートン用ジッパー。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第36には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460、470)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(462、472)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(464、474)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された第3傾斜部(466、476)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62、α72)よりも大きく形成され、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であることを特徴とする。
第36の構成のカートン用切れ目線においては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、上記第36の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第37には、上記第36の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第38には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(465)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で、第3傾斜部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g66)と第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第2仮想延長線(464−1)の交点(m63’)を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)との間の鋭角の角度(「第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とする。
第38の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61、α71)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、切れ目線開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第38の構成において、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(464−1’)が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第39には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、切込みが、第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で、第3接触点を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とする。
第39の構成のカートン用ジッパーにおいては、第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの第3傾斜部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(「第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度で、切れ目線開封方向における前側の角度」としてもよい)(α62)よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の仮想直線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくく、ブランクの切断面の見栄えがよい。
また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度(α61)を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であるので、その分、第3傾斜部の長さを確保することができる。また、第3傾斜部の長さを確保することにより、第3傾斜部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部が、切れ目線開封方向に対して傾斜しているので、ある切込みにおける第2端部と、該切込みに対して開封方向に隣接する切込みにおける第1接触点間の仮想直線と直角方向の長さを長くすることでき、これにより、第1接触点の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、第1接触点と仮想直線間の長さを短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、上記第39の構成において、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’)が、第2接触点が第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜しているものとしてもよい。
また、第40には、上記第38又は第39の構成において、第1端部から仮想直線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする。
よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができ、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、1つ前の切込みからの破断力を広く受け止めることができ、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第41には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンであって、上記第1又は2又は3又は4又は5又は11又は12又は13又は14又は15又は21又は22又は23又は24又は25又は31又は32又は33又は34又は35の構成のカートン用ジッパーが形成されていることを特徴とする。
また、第42には、シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンであって、上記第6又は7又は8又は9又は10又は16又は17又は18又は19又は20又は26又は27又は28又は29又は30又は36又は37又は38又は39又は40の構成のカートン用切れ目線が形成されていることを特徴とする。
本発明に基づくカートン用ジッパー、カートン用切れ目線及びカートンによれば、第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向(切れ目線開封方向)において前側への仮想延長線である第1仮想延長線を介して両側に配置され、直線部のジッパー開封方向(切れ目線開封方向)への仮想延長線である第2仮想延長線がジッパー開封方向(切れ目線開封方向)において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わるので、第1傾斜部により破断力を広く受け止めることができ、剥離を生じるおそれが少なく、よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、第1傾斜部以外に1つ前の切込みの直線部からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向(切れ目線開封方向)において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成されているので、第1傾斜部に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度が、第2傾斜部についての鋭角の角度よりも大きく形成されているので、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する傾斜が大きく、第1傾斜部からの破断力が第2傾斜部に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。
また、第1傾斜部と第2傾斜部間の角度(第4仮想延長線と第5仮想延長線の接線との間の角度、第3仮想延長線と第4仮想延長線の接線との間の角度)が直角以下であるので、その分、第1傾斜部の第1仮想延長線に対する角度を大きくすることができて、1つ前の切込みからの破断力を第1傾斜部で受け止めやすく、また、直線部の長さを確保することができる。また、直線部の長さを確保することにより、直線部からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込みの第1傾斜部に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部からの破断力を第1傾斜部により広く受け止め、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
ジッパーの構成を示す平面図である(実施例1)。 図1のジッパーの要部を示す説明図である。 図2の要部拡大図である。 図2の要部拡大図である。 実施例1のジッパーを用いたカートンの例を示す斜視図である。 実施例1のジッパーを用いたカートンの例を示す展開図である。 実施例1のジッパーの使用状態を説明する説明図である。 切れ目線の構成を示す平面図である(実施例2)。 実施例2の切れ目線を用いたカートンの例を示す斜視図である。 実施例2の切れ目線を用いたカートンの例を示す展開図である。 切れ目線の他の構成を示す平面図である(実施例2)。 切込みの他の構成を示す説明図である。 切込みの他の構成を示す説明図である。 ジッパーの構成を示す平面図である(実施例3)。 図14のジッパーの要部を示す説明図である。 図15の要部拡大図である。 図15の要部拡大図である。 実施例3のジッパーの作用を説明する説明図である。 切れ目線の構成を示す平面図である(実施例4)。 切れ目線の他の構成を示す平面図である(実施例4)。 切込みの他の構成を示す説明図である。 切込みの他の構成を示す説明図である。 ジッパーの構成を示す平面図である(実施例5)。 図23のジッパーの要部を示す説明図である。 図24の要部拡大図である。 図24の要部拡大図である。 切れ目線の構成を示す平面図である(実施例6)。 切れ目線の他の構成を示す平面図である(実施例6)。 切込みの他の構成を示す説明図である。 切込みの他の構成を示す説明図である。 ジッパーの構成を示す平面図である(実施例7)。 図31のジッパーの要部を示す説明図である。 図32の要部拡大図である。 図32の要部拡大図である。 切れ目線の構成を示す平面図である(実施例8)。 切れ目線の他の構成を示す平面図である(実施例8)。 切込みの他の構成を示す説明図である。 切込みの他の構成を示す説明図である。 従来のジッパーを示す平面図である。 図39に示すジッパーの使用状態を説明する説明図である。 従来のジッパーを示す平面図である。 図41に示すジッパーの使用状態を説明する説明図である。
本発明においては、カートン用のジッパーや切れ目線の切断構造において、切断後のブランクの切断線の見栄えがよく、また、少ない力で破断を行なうことができ、さらには、破断の際の感触が一定で円滑な破断を行なうことができる切断構造を提供するという目的を以下のようにして実現した。
本発明に基づくカートン用切断構造としてのジッパーAは、図1〜図4に示すように構成され、互いに並設された切れ目線A1、A2と、開封開始位置の片部30を形成するための切込みA3とを有している。つまり、切れ目線A1と切れ目線A2とは、互いに平行に2列に形成されている。ジッパーAは、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線A1は、複数の切込み10を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み10は、第1傾斜部12と、第1傾斜部12の端部から連設された第2傾斜部14と、第2傾斜部14の第1傾斜部12とは反対側の端部から連設された直線部16とを有している。第1傾斜部12と第2傾斜部14と直線部16とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。
ここで、第1傾斜部12は、直線部16のジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)において前側への延長線(仮想延長線)(第1仮想延長線)e16(直線部16の方向(開封方向、X1−X方向)としてもよい)に対して傾斜して形成され、第1傾斜部12と延長線e16間の角度(第2傾斜部14側の角度、開封方向における後側の角度)はα11で、角度α11は鋭角となっている。また、第1傾斜部12の延長線e16に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα14となっている(α14は0より大きい鋭角となっている(つまり、α14の大きさは、90度−α11である)))。この第1傾斜部12は、直線状に形成されている。つまり、延長線e16は、直線部16のジッパー開封方向と反対方向への仮想延長線である。
第1傾斜部12の第2傾斜部14側とは反対側の端部(第1端部)m11が、第1傾斜部12の第2傾斜部14との接触点(第1接触点)m12よりも開封方向において前側(X1側)にある。つまり、端部m11が接触点m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように延長線e16に対して傾斜している。なお、ジッパー開封方向は、X1側からX2側への方向であり、X1側がジッパー開封方向において前側であり、X2側がジッパー開封方向において後側である。
また、端部m11と接触点m12とは、直線部16の延長線e16を介して両側に配置されている。つまり、延長線e16の一方の側(内側)に端部m11があり、他方の側(外側)に接触点m12がある。これにより、開封方向前側(X1側)の切込み10の直線部16の後端の端部m14からの直線部16のジッパー開封方向への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f16が、第1傾斜部12と交わるようになっている。つまり、ある切込み10の直線部16の延長線f16が、開封方向に隣接する切込み10の第1傾斜部12と交わる。
また、端部m11と延長線e16間の長さL11は、接触点m12と延長線e16間の長さL12よりも長く形成され(L11>L12)、これにより、第1傾斜部12と延長線e16の交点をm16とした場合に、端部m11と交点m16間の距離は、接触点m12と交点m16間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部14は、延長線e16に対して傾斜して形成され、第2傾斜部14と延長線e16間の角度(開封方向における前側の角度)はα12であり、角度α12は鋭角となっている。角度α12と角度α11とは、延長線e16に沿って互いに対向している。また、第2傾斜部14と第1傾斜部12間の角度(端部m11と接触点(第2接触点)m13を結ぶ直線(仮想直線)18側の角度(延長線e16側の角度としてもよい))はα13となっている。第2傾斜部14は、直線状に形成されている。
また、第2傾斜部14の第1傾斜部12との接触点m12は、第2傾斜部14の直線部16との接触点m13よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部16は、接触点m13からジッパー開封方向に沿って(つまり、X1−X2方向に)形成され、直線状に形成されている。つまり、直線部16は、接触点m13と端部(第2端部)m14間に直線状にジッパー開封方向に形成されている。なお、接触点m13は、端部m14よりもジッパー開封方向において前側にある。直線部16と第2傾斜部14とがなす角度α15(直線部16と第2傾斜部14とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されている。
ここで、第1傾斜部12の長さ(第1傾斜部12に沿った長さ)と第2傾斜部14の長さ(第2傾斜部14に沿った長さ)と直線部16の長さ(直線部16に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部14が最も長く形成され、第1傾斜部12が最も短く形成されている。
また、角度α11と角度α12とを比較すると、角度α11が角度α12よりも大きく形成されている(α11>α12)。例えば、角度α11は70〜85度で、角度α12は5〜30度に形成されている(なお、角度α11、α12は他の角度でもよい)。なお、角度α11の角度の値は、角度α12の角度の値の2倍以上(より好適には3倍以上)の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α13は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α13は他の角度でもよい)。
なお、1つの切れ目線A1の各切込み10における直線部16は、同一線上に形成され、ジッパーAが直線状に形成されている場合には、直線部16は同一直線上に形成され、ジッパーAが曲線状に形成されている場合には、直線部16は同一曲線上に形成される。つまり、ジッパーAが曲線状に形成されている場合には、直線部16は、同一曲線上に配置され、例えば、直線部16の一方の端部である接触点m13は、同一曲線状に配置され、直線部16の他方の端部である接触点m14は、同一曲線状に配置される。
ジッパーAの開封方向は、複数の切込み10における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み10における接触点m13を結ぶ方向がジッパーAの開封方向といえ、ジッパーAが直線状に形成されている場合には、複数の接触点m13を結ぶ方向が直線状となり、ジッパーAが曲線状に形成されている場合には、複数の接触点m13を結ぶ方向が曲線状となる。なお、ジッパーAの開封方向を複数の切込み20における同じ箇所を結ぶ方向としてもよく、複数の切込み20における同じ箇所を結ぶ方向と、複数の切込み10における同じ箇所を結ぶ方向とは同じ方向である。
なお、1つの切目線A1において、切込み10は同じ構成であり、隣接する切込み10間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーAが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み10間の間隔は、同一に形成されている。
次に、切れ目線A2は、開封方向の切れ目線A1と切れ目線A2間の中心線Ahを介して対称に形成され、切れ目線A1と間隔を介して形成されている。
切れ目線A2は、複数の切込み20を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み20は、第1傾斜部22と、第1傾斜部22の端部から連設された第2傾斜部24と、第2傾斜部24の第1傾斜部22とは反対側の端部から連設された直線部26とを有している。第1傾斜部22と第2傾斜部24と直線部26とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み20は、切れ目線A1における対応する切込み10と中心線Ahを中心に対称に形成されている。
ここで、第1傾斜部22は、直線部26のジッパー開封方向と反対方向への延長線(仮想延長線)(第1仮想延長線)e26(直線部26の方向(開封方向、X1−X方向)としてもよい)に対して傾斜して形成され、第1傾斜部22と延長線e26間の角度(鋭角の角度)(第2傾斜部24側の角度、開封方向における後側の角度)はα21で、第1傾斜部22の延長線e26に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα24となっている(α24は0より大きい鋭角である(つまり、α24の大きさは、90度−α21である))。この第1傾斜部22は、直線状に形成されている。
第1傾斜部22の第2傾斜部24側とは反対側の端部(第1端部)m21が、第1傾斜部22の第2傾斜部24との接触点(第1接触点)m22よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m21と接触点m22とは、直線部26の延長線e26を介して両側に配置されている。つまり、延長線e26の一方の側(内側)に端部m21があり、他方の側(外側)に接触点m22がある。これにより、開封方向前側(X1側)の切込み20の直線部26の後端の端部(第2端部)m24からの直線部26のジッパー開封方向への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f26が、第1傾斜部22と交わるようになっている。つまり、ある切込み20の直線部26の延長線f26が、開封方向に隣接する切込み20の第1傾斜部22と交わる。
また、端部m21と延長線e26間の長さL21は、接触点m22と延長線e26間の長さL22よりも長く形成され(L21>L22)、これにより、第1傾斜部22と延長線e26の交点をm16とした場合に、端部m11と交点m26間の距離は、接触点m22と交点m26間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部24は、延長線e26に対して傾斜して形成され、第2傾斜部24と延長線e26間の角度(鋭角の角度)(開封方向における前側の角度)はα22であり、また、第2傾斜部24と第1傾斜部22間の角度(端部m21と接触点(第2接触点)m23を結ぶ直線(仮想直線)28側の角度(延長線e26側の角度としてもよい))はα23となっている。第2傾斜部24は、直線状に形成されている。
また、第2傾斜部24の第1傾斜部22との接触点m22は、第2傾斜部24の直線部26との接触点m23よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部26は、接触点m23から開封方向に向けて形成され、直線状に形成されている。直線部26と第2傾斜部24とがなす角度α25(直線部26と第2傾斜部24とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されている。
ここで、第1傾斜部22の長さ(第1傾斜部22に沿った長さ)と第2傾斜部24の長さ(第2傾斜部24に沿った長さ)と直線部26の長さ(直線部26に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部24が最も長く形成され、第1傾斜部22が最も短く形成されている。
また、角度α21と角度α22とを比較すると、角度α21が角度α22よりも大きく形成されている(α21>α22)。例えば、角度α21は70〜85度で、角度α22は5〜30度に形成されている(なお、角度α21、α22は他の角度でもよい)。なお、角度α21の角度の値は、角度α22の角度の値の2倍以上(より好適には3倍以上)の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α23は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α23は他の角度でもよい)。
なお、1つの切れ目線A2の各切込み20における直線部26は、同一線上に形成され、ジッパーAが直線状に形成されている場合には、直線部26は同一直線上に形成され、ジッパーAが曲線状に形成されている場合には、直線部26は同一曲線上に形成される。
なお、1つの切目線A2において、切込み20は同じ構成であり、隣接する切込み20間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーAが直線状に形成されている場合には、隣接する切込み20間の間隔は、同一に形成されている。
なお、切れ目線A1を第1切れ目線とした場合には、切れ目線A2が第2切れ目線となり、切込み10が第1切込みとなり、切込み20が第2切込みとなる。切れ目線A1を第2切れ目線とした場合には、切れ目線A2が第1切れ目線となり、切込み10が第2切込みとなり、切込み20が第1切込みとなる。
また、切込みA3は、略コ字状を呈し、X2側(切れ目線A1、A2側)に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みA3は、直線部16の延長線上に形成された直線状の切込み32と、直線部26の延長線上に形成された直線状の切込み34と、切込み32と切込み34のX1側(切れ目線A1、A2側とは反対側)の端部間を結び、該中心線Ahに対して直角をなす切込み36とを有している。この切込みA3により囲まれた領域(つまり、切込みA3と、切込み32のX2側の端部と切込み34のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部30となる。
ジッパーAの使用に際しては、片部30を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み10間の隙間と隣接する切込み20間の隙間が破れてジッパーAがブランクから分離する。これにより、帯状部40がブランクから分離し、ブランクには帯状部40を分離した後の隙間50が形成される。ブランクには、この隙間の両側に切断面52、54が形成される。
例えば、ジッパーAをカートンに適用した例は、図5、図6に示すようになり、図5、図6に示すカートンK1は、スリーブ状部105と、底面部150と、蓋部192と、差込み片部194と、フラップ部196、198とを有している。
スリーブ状部105は、正面部110と、右側面部120と、左側面部130と、背面部140と、糊代部142とを有していて、カートンK1の側面部を構成する。糊代部142は、右側面部120の背面側の端部(具体的には、背面側の端部の内側の面)に接着されている。
また、底面部150は、いわゆるワンタッチ底であり、第1片部160と、第2片部170と、第3片部180と、第4片部190とを有している。
第2片部170は、折れ線170−1を介して本体部172と先端部174とに区画される。本体部172の先端の先端部174側には、他方の本体部182と互いに係止するように切欠部172aが形成されている。先端部174の上面は、第4片部190の下面に接着されている。カートンK1を折り畳んだ状態とした際に、第2片部170は、折れ線170−1を介して折り返した状態となる。
また、第3片部180は、折れ線180−1を介して本体部182と先端部184とに区画される。本体部182の先端の先端部184側には、他方の本体部172と互いに係止するように切欠部182aが形成されている。先端部184の上面は、第1片部160の下面に接着されている。カートンK1を折り畳んだ状態とした際に、第3片部180は、折れ線180−1を介して折り返した状態となる。
ジッパーAは、カートンK1に2つ形成され、一方のジッパーA−1は、正面部110の左右方向の中央から右側面部120の背面側の上端に向けて形成され、他方のジッパーA−2は、正面部110の左右方向の中央から左側面部130の背面側の上端に向けて形成されている。ジッパーA−1、A−2はともにジッパーAと同一の構成である。
ジッパーA−1を破断するには、ジッパーA−1の片部30を手前に起こして手でつまみ、正面部110に対して手前に引っぱった後に、右側面部120に対して手前に引っぱり、ジッパーA−2を破断するには、ジッパーA−2の片部30を手前に起こして手でつまみ、正面部110に対して手前に引っぱった後に、左側面部130に対して手前に引っぱる。以上のように、ジッパーA−1、A−2を破断して、左側面部130の上側の領域及びフラップ部198と正面部110の上側の領域と右側面部120の上側の領域及びフラップ部196をカートンK1から分離する。
ここで、ジッパーAにおいては、直線部16の後端の端部m14からの直線部16の延長線f16が、次の切込み10における第1傾斜部12と交わり(つまり、延長線e16の両側に端部m11と接触点m12がある)、また、直線部26の後端の端部m24からの直線部26の延長線f26が、次の切込み20における第1傾斜部22と交わる(つまり、延長線e26の両側に端部m21と接触点m22がある)ので、第1傾斜部12、22により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面52、54の見栄えをよくすることができる(図7参照)。また、直線部16、26からの破断力を第1傾斜部12、22により広く受け止め、第1傾斜部12、22以外に1つ前の切込み10、20の直線部16、26からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部14、24の前側の端部は、直線部16、26の延長線からずれているので、第2傾斜部14、24により直線部16、26からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部12、22が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部12、22の第2傾斜部14、24側が開封方向後側(X2側)となっている(つまり、接触点m12が端部m11よりも後側にあり、接触点m22が端部m21よりも後側にある)ので、第1傾斜部12、22に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部14、24に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α11が角度α12よりも大きく、角度α21が角度α22よりも大きい(α11>α12、α21>α22)ので、第1傾斜部12、22の延長線e16、e26に対する傾斜が大きく、第1傾斜部12、22からの破断力が第2傾斜部14、24に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、図7に示すように、ブランクの切断面52、54の見栄えをよくすることができる。すなわち、α11<α12、α21<α22であるとすると、第1傾斜部12、22の延長線e16、e26に対する傾斜が小さくなり、第2傾斜部14、24の延長線e16、e26に対する傾斜が大きくなるので、第1傾斜部12、22からの破断力が第2傾斜部14、24に伝わるよりも、ブランクの紙材を剥離する方に使われてしまい、剥離が起こりやすくなるが、本実施例の場合には、そのようなおそれが小さい。
また、角度α13、α23が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部12、22の延長線e16、e26に対する角度α11、α21を大きくすることができて、1つ前の切込み10、20からの破断力を第1傾斜部12、22で受け止めやすく、また、角度α13、α23が直角以下に形成されているので、その分、直線部16、26の長さを確保することができる。すなわち、ジッパーにおける隣接する切込み間のピッチ(例えば、ある切込みの前端から次の切込みの前端までの長さ)は、ある程度決められており(G段やF段で約10mm)、すると、角度α13、α23が大きくなると、その分直線部16、26の長さを確保できず、直線部16、26の長さが短いと、その分直線部16、26からの破断力が広い角度に拡散しやすいことから、直線部16、26の長さを確保することにより、直線部16、26からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み10、20の第1傾斜部12、22に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部16、26からの破断力を第1傾斜部12、22により広く受け止め、第1傾斜部12、22以外に直線部16、26からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL11が長さL12よりも長く形成され、長さL21が長さL22よりも長く形成されているので(L11>L12、L21>L22)、ブランクの切断面52、54(つまり、帯状部40を除いた後のブランクの切断面)の凹凸を小さくすることができる。つまり、ブランクの切断面の凹凸の深さは、図7の長さh10、h20により決まるので、L12、L22を小さくすることによりブランクの切断面52、54の凹凸を小さくして、ブランクの切断面52、54の見栄えをよくすることができる。
また、長さL11(L21)を長さL12(L22)よりも長くするので、1つ前の切込み10、20からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、1つ前の切込み10、20からの破断力においては、切れ目線A1と切れ目線A2間の帯状部40(図7参照)を引っぱるので直線部16、26の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL11、L21を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL11(L21)が長いので、直線部16、26からの破断力を第1傾斜部12、22により広く受け止め、第1傾斜部12、22以外に直線部16、26からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
次に、本発明に基づくカートン用切断構造としての切れ目線Bは、図8に示すように構成され、切れ目線B1と、切れ目線B1の開封方向前側に形成された切込み38、39とを有している。
ここで、切れ目線B1は、複数の切込み20を間隔を介して一列に配設したもので、切れ目線B1は、切れ目線A2と同様の構成であり、切込み20の構成は、実施例1における切込み20と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み20は、第1傾斜部22と、第2傾斜部24と、直線部26とを有する。
また、切込み38、39は、直線状に形成され、直線部26の延長線上に形成されている。なお、開封方向に沿っては、切込み38、切込み39、切れ目線B1の順に形成されている。
なお、実施例2の切れ目線Bにおいては、図8における切れ目線Bの上側を切取り側とし、切れ目線Bの下側を残す側とする。すなわち、実施例1のジッパーAにおいて、切れ目線A2の上側が帯状部40として切り取る側であるので、切れ目線Bにおいても上側を切り取り側とする。
切れ目線Bの使用に際しては、切込み38から破断を開始して、X2方向(開封方向)に切れ目線Bを破断することにより、切れ目線Bを形成したブランクが切断される。なお、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、X1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例1のジッパー開封方向は、同じ方向であり、実施例1のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。
なお、直線部26は、接触点m23から切れ目線開封方向に沿って(つまり、X1−X2方向に)形成され、直線状に形成されている。つまり、直線部26は、接触点m23と端部m24間に直線状に切れ目線開封方向に形成されている。なお、接触点m23は、端部m24よりも切れ目線開封方向において前側にある。
また、端部m21と接触点m22とが、直線部26の切れ目線開封方向において前側への延長線e26を介して両側に配置され、第1傾斜部22が、端部m21が接触点m22よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように延長線e26に対して傾斜している。
例えば、切れ目線Bをカートンに適用した例は、図9、図10に示すようになり、カートンK2において、切込み38、39は左側面部130の背面側上端に形成され、切込み39に隣接して、切れ目線B1の始端が位置し、切れ目線B1が左側面部130を背面側から正面側に向けて斜め下方に形成され、その後、正面部110において、左側面側から右側面側に水平に形成され、その後、右側面部120において、正面側から背面側に向けて斜め上方に形成され、切れ目線B1の終端は右側面部120の背面側上端に位置している。なお、カートンK2は、カートンK1におけるジッパーA−1、A−2の代わりに切目線Bとしたものであり、カートンK2において、切目線B以外の構成は、カートンK1と同一の構成となっている。
切れ目線Bの破断に際しては、左側面部130の切れ目線Bよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ左側面部130の上側の領域を手前に引っぱって、左側面部130における切れ目線Bを破断し、その後、正面部110の切れ目線Bよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ正面部110の上側の領域を手前に引っぱって、正面部110における切れ目線Bを破断し、その後、右側面部120の切れ目線Bよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ右側面部120の上側の領域を手前に引っぱって、右側面部120における切れ目線Bを破断することにより、左側面部130の上側の領域及びフラップ部198と正面部110の上側の領域と右側面部120の上側の領域及びフラップ部196をカートンK2から分離する。
切れ目線Bによる作用・効果は、実施例1のジッパーAの場合と同様である。すなわち、直線部26の後端の端部m24からの直線部26の延長線が、次の切込み20における第1傾斜部22と交わる(つまり、延長線e26の両側に端部m21と接触点m22がある)ので、第1傾斜部22により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面(図8の切れ目線Bの下側の領域の切断面、カートンK2では、左側面部130の下側領域と正面部110の下側領域と右側面部120の下側領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。また、直線部26からの破断力を第1傾斜部22により広く受け止め、第1傾斜部22以外に直線部26からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部24の前側の端部は、直線部26の延長線からずれているので、第2傾斜部24により直線部26からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部22が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部22の第2傾斜部24側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m22が端部m21よりも後側にある)ので、第1傾斜部22に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部24に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α21が角度α22よりも大きい(α21>α22)ので、第1傾斜部22の延長線e26に対する傾斜が大きく、第1傾斜部22からの破断力が第2傾斜部24に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面(図8の切れ目線Bの下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、角度α23が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部22の延長線e26に対する角度α21を大きくすることができて、1つ前の切込み20からの破断力を第1傾斜部22で受け止めやすく、また、角度α23が直角以下に形成されているので、その分、直線部26の長さを確保することができる。直線部26の長さを確保することにより、直線部26からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み20の第1傾斜部22に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部26からの破断力を第1傾斜部22により広く受け止め、第1傾斜部22以外に直線部26からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL21が長さL22よりも長く形成されているので(L21>L22)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、L22を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面(図8の切れ目線Bの下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、長さL21を長さL22よりも長くするので、1つ前の切込み20からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、1つ前の切込み20からの破断力においては、図8の切れ目線Bよりも上側の領域を引っぱるので直線部26の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL21を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部26からの破断力を第1傾斜部22により広く受け止め、第1傾斜部22以外に直線部26からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、切れ目線Bは、切れ目線Bよりも上側の領域を切り取る(すなわち、除去する)場合の例であり、切れ目線よりも下側の領域を切り取る場合には、図11に示すように、切れ目線B1として、切れ目線A1の構成の切れ目線(つまり、切込み10を用いた切れ目線)を使用することになる。その場合の作用・効果は、上記と同様である。
なお、上記実施例1のジッパーAの切込み10の変形例として、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部14と直線部16間の角部にアール部が設けられていてもよく、切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部24と直線部26間の角部にアール部が設けられていてもよい。また、実施例2の切れ目線Bにおいても同様に、切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部24と直線部26間の角部にアール部が設けられていてもよい。
すなわち、変形例としての切込み10は、図12に示すように構成され、第1傾斜部12と第2傾斜部14間にアール部(アール状部としてもよい。他においても同じ)13が設けられ、第2傾斜部14と直線部16間にアール部(第2アール部)15が設けられている。このようにアール部13やアール部15が設けられるのは、切込み10を形成するための刃の精度により刃の屈曲する部分がアール状にならざるを得ない場合があることに起因する。
すなわち、アール部13は、第1傾斜部12の一方の端部である接触点(第1接触点)m12aと第2傾斜部14の一方の端部である接触点(第2接触点)m12b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m12aで第1傾斜部12と接するとともに、接触点m12bで第2傾斜部14と接している。つまり、アール部13は、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部13の接触点m12aにおける接線は、第1傾斜部12及びその延長線と一致し(第1傾斜部12は、アール部13の接触点m12aにおける接線となるとしてもよい)、アール部13の接触点m12bにおける接線は、第2傾斜部14及びその延長線と一致する(第2傾斜部14は、アール部13の接触点m12bにおける接線となるとしてもよい)。
また、アール部15は、第2傾斜部14の他方の端部である接触点(第3接触点)m13aと直線部16の一方の端部である接触点(第4接触点)m13b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m13aで第2傾斜部14と接するとともに、接触点m13bで直線部16と接している。つまり、アール部15は、第2傾斜部14と直線部16間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部15の接触点m13aにおける接線は、第2傾斜部14及びその延長線と一致し(第2傾斜部14は、アール部15の接触点m13aにおける接線となるとしてもよい)、アール部15の接触点m13bにおける接線は、直線部16及びその延長線と一致する(直線部16は、アール部15の接触点m13bにおける接線となるとしてもよい)。
図12に示す切込み10の構成は、アール部13、15が設けられている点以外は上記実施例1や実施例2の切込み10と同様の構成である。
すなわち、第1傾斜部12の両側の端部、すなわち、端部m11と接触点m12aとが、延長線e16を介して両側に配置され、端部m11が接触点m12aよりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1傾斜部12が延長線e16に対して傾斜して形成され、第1傾斜部12と延長線e16間の角度(第2傾斜部14側の角度)α11は鋭角となっている。
また、第2傾斜部14は、延長線e16に対して傾斜して形成され、第2傾斜部14の接触点m13aからの延長線(仮想延長線)(第3仮想延長線)e14の延長線e16間の角度α12は鋭角となっている。なお、角度α11は、角度α12よりも大きく形成されている。なお、接触点m12bは、接触点m13aよりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角度α13(つまり、第1傾斜部12の延長線と第2傾斜部14の延長線との交点m12’を中心とした角度で、延長線e16と延長線e14の交点m13’と端部m11とを結ぶ直線18側の角度)が直角以下となっている。
また、直線部16は、接触点m13bと端部m14間に直線状にジッパー開封方向(X1−X2方向)に形成されている。なお、直線部16のジッパー開封方向への延長線(第2仮想延長線)f16はジッパー開封方向において後側に隣接する他の切込み10の第1傾斜部12と交わる。
なお、端部m11から延長線e16までの長さL11は、アール部13から延長線e16までの最大長さL12’(アール部13において、延長線e16までの距離が最大となる点から延長線e16までの長さ(Y1−Y2方向の長さ))よりも長く形成されている。
なお、図12に示す構成の切込み10を用いた場合の作用・効果は、アール部13、15が設けられていない切込み10(図1〜図4に示す切込み10)と同様である。
すなわち、図12に示す切込み10においては、直線部16の後端の端部m14からの直線部16の延長線f16が、次の切込み10における第1傾斜部12と交わる(つまり、延長線e16の両側に端部m11と接触点m12aがある)ので、第1傾斜部12により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部16からの破断力を第1傾斜部12により広く受け止め、第1傾斜部12以外に直前の切込み10の直線部16からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部12が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部12の第2傾斜部14側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m12aが端部m11よりも後側にある)ので、第1傾斜部12に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部14に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α11が角度α12よりも大きい(α11>α12)ので、第1傾斜部12の延長線e16に対する傾斜が大きく、第1傾斜部12からの破断力が第2傾斜部14に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、角度α13が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部12の延長線e16に対する角度α11を大きくすることができて、1つ前の切込み10からの破断力を第1傾斜部12で受け止めやすく、また、角度α13が直角以下に形成されているので、その分、直線部16の長さを確保することができる。よって、直線部16の長さを確保することにより、直線部16からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み10の第1傾斜部12に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部16からの破断力を第1傾斜部12により広く受け止め、第1傾斜部12以外に直前の切込み10の直線部16からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL11が長さL12’よりも長く形成されているので(L11>L12’)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL11を長さL12’よりも長くするので、1つ前の切込み10からの破断力を広く受け止めることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL11が長いので、直前の切込み10の直線部16からの破断力を第1傾斜部12により広く受け止め、第1傾斜部12以外に直線部16からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、実施例1や実施例2における切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部24と直線部26間の角部にアール部が設けられた構成は、図12に示す切込み10に対して直線部16と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例1や実施例2における切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部24と直線部26間の角部にアール部が設けられた構成の作用・効果は、図12に示す切込み10の場合と同様である。
なお、図12に示す切込み10においては、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角部にアール部13が設けられ、第2傾斜部14と直線部16間の角部にアール部15が設けられているが、図12に示す切込み10の代わりに、図13に示すように、第2傾斜部14と直線部16間の角部にアール部は設けられず、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角部のみにアール部を設けた構成としてもよい。
すなわち、図13に示す切込み10は、端部(第1端部)m11と接触点(第1接触点)m12a間に直線状に形成された第1傾斜部12と、接触点m12aと接触点(第2接触点)m12b間に形成されたアール部13と、接触点m12bと接触点(第3接触点)m13間に直線状に形成された第2傾斜部14と、接触点m13と端部(第2端部)m14間に直線状に形成された直線部16とを有している。
図13に示す切込み10は、アール部15が設けられていない点以外は図12に示す切込み10と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、接触点m12bは、接触点m13よりも開封方向において前側(X1側)にある。また、図13に示す構成の切込み10を用いた場合の作用・効果は、アール部13、15が設けられていない切込み10や、図12に示す切込み10と同様であるので、詳しい説明を省略する。
なお、実施例1や実施例2における切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、図13に示す切込み10に対して直線部16と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例1や実施例2における切込み20において、第1傾斜部22と第2傾斜部24間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成の作用・効果は、図13に示す切込み10の場合と同様である。
なお、図12に示す切込み10においては、第1傾斜部12と第2傾斜部14間の角部にアール部13が設けられ、第2傾斜部14と直線部16間の角部にアール部15が設けられているが、アール部13を設けず、アール部15のみを設けた構成としてもよい。また、実施例1や実施例2における切込み20において、第2傾斜部24と直線部26間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、切込み10において、アール部15のみを設けた構成に対して直線部16と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成となる。
本発明に基づくカートン用切断構造としてのジッパーCは、図14〜図17に示すように構成され、互いに平行に2列に形成された切れ目線C1、C2と、開封開始位置の片部80を形成するための切込みC3とを有している。ジッパーCは、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線C1は、複数の切込み60を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み60は、第1傾斜部62と、第1傾斜部62の端部から連設された第2傾斜部64と、第2傾斜部64の第1傾斜部62とは反対側の端部から連設された直線部66とを有している。第1傾斜部62と第2傾斜部64と直線部66とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。切込み60を実施例1の切込み10と比較すると、第2傾斜部64が外側(端部m61側とは反対側)(端部m61と接触点m63を結ぶ直線68側とは反対側としてもよい)に膨出した円弧状を呈する点が異なる。
ここで、第1傾斜部62は、直線部66のジッパー開封方向と反対方向への延長線(仮想延長線)(第1仮想延長線)e66(直線部66の方向(開封方向、X1−X方向)としてもよい)に対して傾斜して形成され、第1傾斜部62と延長線e66間の角度(鋭角の角度)はα61で、第1傾斜部62の延長線e66に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα64となっている(α64は0より大きい(α64>0))この第1傾斜部62は、直線状に形成されている。
第1傾斜部62の第2傾斜部64側とは反対側の端部(第1端部)m61が、第1傾斜部62の第2傾斜部64との接触点(第1接触点)m62よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m61と接触点m62とは、直線部66の延長線e66を介して両側に配置されている。つまり、延長線e66の一方の側(内側)に端部m61があり、他方の側(外側)に接触点m62がある。これにより、開封方向前側(X1側)の切込み60の直線部66の後端の端部(第2端部)m64からの直線部66のジッパー開封方向への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f66が、第1傾斜部62と交わるようになっている。つまり、ある切込み60の直線部66の延長線f66が、開封方向に隣接する切込み60の第1傾斜部62と交わる。
また、端部m61と延長線e66間の長さL61は、接触点m12と延長線e66間の長さL62よりも長く形成され(L61>L62)、これにより、第1傾斜部62と延長線e66の交点をm66とした場合に、端部m61と交点m66間の距離は、接触点m62と交点m66間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部64は、延長線e66に対して傾斜して形成されている。つまり、第2傾斜部64の接触点(第2接触点)m63における接線64−1’と延長線e66間の角度(鋭角の角度)(開封方向における前側の角度)はα62であり、また、第2傾斜部14の接触点m62における接線64−2’と第1傾斜部12間の角度(端部m61と接触点m63を結ぶ直線(仮想直線)68側の角度(延長線e66側の角度としてもよい))はα63となっている。つまり、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角度はα63となっている。第2傾斜部64は、外側(つまり、端部m61側とは反対側)に膨出した円弧状に形成されている。
また、第2傾斜部64の第1傾斜部62との接触点m62は、第2傾斜部64の直線部66との接触点m63よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部66は、接触点m63からジッパー開封方向に沿って(つまり、X1−X2方向に)形成され、直線状に形成されている。つまり、直線部66は、接触点m63と端部m64間に直線状にジッパー開封方向に形成されている。なお、接触点m63は、端部m64よりもジッパー開封方向において前側にある。直線部66と接線64−1’とがなす角度α65(直線部66と接線64−1’とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されている。
ここで、第1傾斜部62の長さ(第1傾斜部62に沿った長さ)と第2傾斜部64の長さ(第2傾斜部64に沿った長さ)と直線部66の長さ(直線部66に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部64が最も長く形成され、第1傾斜部62が最も短く形成されている。なお、第2傾斜部64の第2傾斜部64に沿った長さの代わりに、接触点m62と接触点m63間の直線距離を第2傾斜部64の長さとした場合でも、第2傾斜部64が最も長く形成されている。
また、角度α61と角度α62とを比較すると、角度α61が角度α62よりも大きく形成されている(α61>α62)。例えば、角度α61は70〜85度で、角度α62は5〜45度(5〜35度としてもよい)に形成されている(なお、角度α61、α62は他の角度でもよい)。なお、角度α61の角度の値は、角度α62の角度の値の2倍以上の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α63は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α63は他の角度でもよい)。
なお、1つの切れ目線C1の各切込み60における直線部66は、同一線上に形成され、ジッパーCが直線状に形成されている場合には、直線部66は同一直線上に形成され、ジッパーCが曲線状に形成されている場合には、直線部66は同一曲線上に形成される。
次に、切れ目線C2は、開封方向の切れ目線C1と切れ目線C2間の中心線Chを介して対称に形成され、切れ目線C1と間隔を介して形成されている。
切れ目線C2は、複数の切込み70を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み70は、第1傾斜部72と、第1傾斜部72の端部から連設された第2傾斜部74と、第2傾斜部74の第1傾斜部72とは反対側の端部から連設された直線部76とを有している。第1傾斜部72と第2傾斜部74と直線部76とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み70は、切れ目線C1における対応する切込み60と中心線Chを中心に対称に形成されている。
ここで、第1傾斜部72は、直線部76のジッパー開封方向と反対方向への延長線(仮想延長線)(第1仮想延長線)e76(直線部26の方向(開封方向、X1−X方向)としてもよい)に対して傾斜して形成され、第1傾斜部72と延長線e76間の角度(鋭角の角度)はα71で、第1傾斜部72の延長線e76に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα74となっている(α74は0より大きい(α74>0))この第1傾斜部72は、直線状に形成されている。
第1傾斜部72の第2傾斜部74側とは反対側の端部(第1端部)m71が、第1傾斜部72の第2傾斜部74との接触点(第1接触点)m72よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m71と接触点m72とは、直線部76の延長線e76を介して両側に配置されている。つまり、延長線e76の一方の側(内側)に端部m71があり、他方の側(外側)に接触点m72がある。これにより、開封方向前側(X1側)の切込み70の直線部76の後端の端部m74からの直線部76のジッパー開封方向への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f76が、第1傾斜部72と交わるようになっている。つまり、ある切込み70の直線部76の延長線f76が、開封方向に隣接する切込み70の第1傾斜部72と交わる。
また、端部m71と延長線e76間の長さL71は、接触点m72と延長線e76間の長さL72よりも長く形成され(L71>L72)、これにより、第1傾斜部72と延長線e76の交点をm76とした場合に、端部m71と交点m76間の距離は、接触点m72と交点m76間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部74は、延長線e76に対して傾斜して形成されている。つまり、第2傾斜部74の接触点(第2接触点)m73における接線74−1’と延長線e76間の角度(鋭角の角度)はα72であり、また、第2傾斜部74の接触点m72における接線74−2’と第1傾斜部72間の角度(端部m71と接触点m73を結ぶ直線(仮想直線)78側の角度(延長線e76側の角度としてもよい))はα73となっている。つまり、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角度はα73となっている。第2傾斜部74は、外側(つまり、端部m71側とは反対側)に膨出した円弧状に形成されている。
また、第2傾斜部74の第1傾斜部72との接触点m72は、第2傾斜部74の直線部76との接触点m73よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、直線部76は、接触点m73から開封方向に向けて形成され、直線状に形成されている。直線部76と接線74−1’とがなす角度α75(直線部76と接線74−1’とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されている。
ここで、第1傾斜部72の長さ(第1傾斜部72に沿った長さ)と第2傾斜部74の長さ(第2傾斜部74に沿った長さ)と直線部76の長さ(直線部76に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部74が最も長く形成され、第1傾斜部72が最も短く形成されている。なお、第2傾斜部74の第2傾斜部74に沿った長さの代わりに、接触点m72と接触点m73間の直線距離を第2傾斜部74の長さとした場合でも、第2傾斜部74が最も長く形成されている。
また、角度α71と角度α72とを比較すると、角度α71が角度α72よりも大きく形成されている(α71>α72)。例えば、角度α71は70〜85度で、角度α72は5〜45度(5〜35度としてもよい)に形成されている(なお、角度α71、α72は他の角度でもよい)。なお、角度α71の角度の値は、角度α72の角度の値の2倍以上の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α73は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α73は他の角度でもよい)。
なお、1つの切れ目線C2の各切込み70における直線部76は、同一線上に形成され、ジッパーCが直線状に形成されている場合には、直線部76は同一直線上に形成され、ジッパーCが曲線状に形成されている場合には、直線部76は同一曲線上に形成される。
なお、切れ目線C1を第1切れ目線とした場合には、切れ目線C2が第2切れ目線となり、切込み60が第1切込みとなり、切込み70が第2切込みとなる。切れ目線C1を第2切れ目線とした場合には、切れ目線C2が第1切れ目線となり、切込み60が第2切込みとなり、切込み70が第1切込みとなる。
また、切込みC3は、略コ字状を呈し、X2側に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みC3は、直線部66の延長線上に形成された直線状の切込み82と、直線部76の延長線上に形成された直線状の切込み84と、切込み82と切込み84のX1側の端部間を結び、該中心線Chに対して直角をなす切込み86とを有している。この切込みC3により囲まれた領域(つまり、切込みC3と、切込み82のX2側の端部と切込み84のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部80となる。
ジッパーCの使用に際しては、片部80を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み60間の隙間と隣接する切込み70間の隙間が破れてジッパーCがブランクから分離する。これにより、帯状部90がブランクから分離し、ブランクには帯状部90を分離した後の隙間100が形成される。ブランクには、この隙間100の両側に切断面102、104が形成される。
例えば、ジッパーCをカートンに適用した例としては、図5、図6に示すカートンK1におけるジッパーA−1、A−2の代わりに、ジッパーCを用いる。
ここで、ジッパーCの作用・効果は、ジッパーAと同様である。すなわち、直線部66の後端の端部m64からの直線部66の延長線が、次の切込み60における第1傾斜部62と交わり(つまり、延長線e66の両側に端部m61と接触点m62がある)、また、直線部76の後端の端部(第2端部)m74からの直線部76の延長線が、次の切込み70における第1傾斜部72と交わる(つまり、延長線e76の両側に端部m71と接触点m72がある)ので、第1傾斜部62、72により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面102、104の見栄えをよくすることができる。また、直線部66、76からの破断力を第1傾斜部62、72により広く受け止め、第1傾斜部62、72以外に直線部66、76からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部64、74の前側の端部は、直線部66、76の延長線からずれているので、第2傾斜部64、74により直線部66、76からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部62、72が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部62、72の第2傾斜部64、74側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m62が端部m61よりも後側にあり、接触点m72が端部71よりも後側にある)ので、第1傾斜部62、72に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部64、74に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α61が角度α62よりも大きく、角度α71が角度α72よりも大きい(α61>α62、α71>α72)ので、第1傾斜部62、72の延長線e66、e76に対する傾斜が大きく、第1傾斜部62、72からの破断力が第2傾斜部64、74に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面102、104の見栄えをよくすることができる(図18参照)。すなわち、α61<α62、α71<α72であるとすると、第1傾斜部62、72の延長線e66、e76に対する傾斜が小さくなり、第2傾斜部64、74の延長線e66、e76に対する傾斜が大きくなるので、第1傾斜部62、72からの破断力が第2傾斜部64、74に伝わるよりも、ブランクの紙材を剥離する方に使われてしまい、剥離が起こりやすくなるが、本実施例の場合には、そのようなおそれが小さい。
また、角度α63、α73が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部62、72の延長線e66、e76に対する角度α61、α71を大きくすることができて、1つ前の切込み60、70からの破断力を第1傾斜部62、72で受け止めやすく、また、角度α63、α73が直角以下に形成されているので、その分、直線部66、76の長さを確保することができる。すなわち、ジッパーにおける隣接する切込み間のピッチ(例えば、ある切込みの前端から次の切込みの前端までの長さ)は、ある程度決められており(G段やF段で約10mm)、すると、角度α63、α73が大きくなると、その分直線部66、76の長さを確保できず、直線部66、76の長さが短いと、その分直線部66、76からの破断力が広い角度に拡散しやすいことから、直線部66、76の長さを確保することにより、直線部66、76からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み60、70の第1傾斜部62、72に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部66、76からの破断力を第1傾斜部62、72により広く受け止め、第1傾斜部62、72以外に直線部66、76からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、長さL61が長さL62よりも長く形成され、長さL71が長さL72よりも長く形成されているので(L61>L62、L71>L72)、ブランクの切断面102、104(つまり、帯状部40を除いた後のブランクの切断面)の凹凸を小さくすることができる。つまり、ブランクの切断面の凹凸の深さは、図18の長さh60、h70により決まるので、L62、L72を小さくすることによりブランクの切断面102、104の凹凸を小さくして、ブランクの切断面102、104の見栄えをよくすることができる。
また、長さL61(L71)を長さL12(L22)よりも長くするので、1つ前の切込み60、70からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、1つ前の切込み60、70からの破断力においては、切れ目線C1と切れ目線C2間の帯状部90(図18参照)を引っぱるので直線部66、76の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL61、L71を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL61(L71)が長いので、直線部66、76からの破断力を第1傾斜部62、72により広く受け止め、第1傾斜部62、72以外に直線部66、76からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
次に、本発明に基づくカートン用切断構造としての切れ目線Dは、図19に示すように構成され、切れ目線D1と、切れ目線D1の開封方向前側に形成された切込み88、89とを有している。
ここで、切れ目線D1は、複数の切込み70を間隔を介して一列に配設したもので、切込み70の構成は、実施例3における切込み70と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み70は、第1傾斜部72と、第2傾斜部74と、直線部76とを有する。
また、切込み88、89は、直線状に形成され、直線部76の延長線上に形成されている。なお、開封方向に沿っては、切込み88、切込み89、切れ目線D1の順に形成されている。
なお、実施例4の切れ目線Dにおいては、図19における切れ目線Dの上側を切取り側とし、切れ目線Dの下側を残す側とする。すなわち、実施例3のジッパーCにおいて、切れ目線C2の上側が帯状部90として切り取る側であるので、切れ目線Dにおいても上側を切り取り側とする。
切れ目線Dの使用に際しては、切込み88から破断を開始して、X2方向(開封方向)に切れ目線Dを破断することにより、切れ目線Dを形成したブランクが切断される。なお、切れ目線開封方向は、X1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例3のジッパー開封方向は、同じ方向であり、実施例3のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。
なお、直線部76は、接触点m73から切れ目線開封方向に沿って(つまり、X1−X2方向に)形成され、直線状に形成されている。つまり、直線部76は、接触点m73と端部m74間に直線状に切れ目線開封方向に形成されている。なお、接触点m73は、端部m74よりも切れ目線開封方向において前側にある。
また、端部m71と接触点m72とが、直線部76の切れ目線開封方向において前側への延長線e76を介して両側に配置され、第1傾斜部72が、端部m71が接触点m72よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように延長線e76に対して傾斜している。
例えば、切れ目線Dをカートンに適用した例は、図9、図10のカートンK2における切れ目線Bの代わりに、切れ目線Dを用いる。つまり、切込み88、89は左側面部130の背面側上端に形成され、切込み89に隣接して、切れ目線D1の始端が位置し、切れ目線D1が左側面部130を背面側から正面側に向けて斜め下方に形成され、その後、正面部110において、左側面側から右側面側に水平に形成され、その後、右側面部120において、正面側から背面側に向けて斜め上方に形成され、切れ目線D1の終端は右側面部120の背面側上端に位置している。
切れ目線Dの破断に際しては、左側面部130の切れ目線Dよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ左側面部130の上側の領域を手前に引っぱって、左側面部130における切れ目線Dを破断し、その後、正面部110の切れ目線Dよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ正面部110の上側の領域を手前に引っぱって、正面部110における切れ目線Dを破断し、その後、右側面部120の切れ目線Dよりも上側の領域を手につかんで、つかんだ右側面部120の上側の領域を手前に引っぱって、右側面部120における切れ目線Dを破断することにより、左側面部130の上側の領域とフラップ部172と正面部110の上側の領域と右側面部120の上側の領域とフラップ部170をカートンから分離する。
切れ目線Dによる作用・効果は、実施例2の切れ目線Bの場合と同様である。すなわち、直線部76の後端の端部m74からの直線部76の延長線が、次の切込み70における第1傾斜部72と交わる(つまり、延長線e76の両側に端部m71と接触点m72がある)ので、第1傾斜部72により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面(図19の切れ目線Dの下側の領域の切断面、カートンK2では、左側面部130の下側領域と正面部110の下側領域と右側面部120の下側領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。また、直線部76からの破断力を第1傾斜部72により広く受け止め、第1傾斜部72以外に直線部76からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部74の前側の端部は、直線部76の延長線からずれているので、第2傾斜部74により直線部76からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部72が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部72の第2傾斜部74側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m72が端部m71よりも後側にある)ので、第1傾斜部72に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部74に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α71が角度α72よりも大きい(α71>α72)ので、第1傾斜部72の延長線e76に対する傾斜が大きく、第1傾斜部72からの破断力が第2傾斜部74に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面(図19の切れ目線Dの下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、角度α73が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部72の延長線e76に対する角度α71を大きくすることができて、1つ前の切込み70からの破断力を第1傾斜部72で受け止めやすく、また、角度α73が直角以下に形成されているので、その分、直線部76の長さを確保することができる。直線部76の長さを確保することにより、直線部76からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み70の第1傾斜部72に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部76からの破断力を第1傾斜部72により広く受け止め、第1傾斜部72以外に直線部76からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL71が長さL72よりも長く形成されているので(L71>L72)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、L72を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面(図19の切れ目線Dの下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、長さL71を長さL72よりも長くするので、1つ前の切込み70からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、1つ前の切込み70からの破断力においては、図19の切れ目線Dよりも上側の領域を引っぱるので直線部76の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL71を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部76からの破断力を第1傾斜部72により広く受け止め、第1傾斜部72以外に直線部76からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、図19に示す切れ目線Dは、切れ目線Dよりも上側の領域を切り取る(すなわち、除去する)場合の例であり、切れ目線よりも下側の領域を切り取る場合には、図20に示すように、切れ目線D1の代わりに、切れ目線C1の構成の切れ目線(つまり、切込み60を用いた切れ目線)を使用することになる。その場合の作用・効果は、上記と同様である。
なお、上記実施例3のジッパーCの変形例として、切込み60において、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部64と直線部66間の角部にアール部が設けられていてもよく、切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部74と直線部76間の角部にアール部が設けられていてもよい。また、実施例4の切れ目線Dにおいても同様に、切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部74と直線部76間の角部にアール部が設けられていてもよい。
すなわち、変形例としての切込み60は、図21に示すように構成され、第1傾斜部62と第2傾斜部64間にアール部63が設けられ、第2傾斜部64と直線部66間にアール部(第2アール部)65が設けられている。このようにアール部63やアール部65が設けられるのは、切込み60を形成するための刃の精度により刃の屈曲する部分がアール状にならざるを得ない場合があることに起因する。
すなわち、アール部63は、第1傾斜部62の一方の端部である接触点(第1接触点)m62aと第2傾斜部64の一方の端部である接触点(第2接触点)m62b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m62aで第1傾斜部12と接するとともに、接触点m62bで第2傾斜部64と接している。つまり、アール部63は、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部63の接触点m62aにおける接線は、第1傾斜部62及びその延長線と一致し(第1傾斜部62は、アール部63の接触点m62aにおける接線となるとしてもよい)、アール部63の接触点m62bにおける接線は、第2傾斜部64の接触点m62bにおける接線と一致する。
また、アール部65は、第2傾斜部64の他方の端部である接触点(第3接触点)m63aと直線部66の一方の端部である接触点(第4接触点)m63b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m63aで第2傾斜部64と接するとともに、接触点m63bで直線部66と接している。つまり、アール部65は、第2傾斜部64と直線部66間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部65の接触点m63aにおける接線は、第2傾斜部14の接触点m63aにおける接線と一致し、アール部65の接触点m63bにおける接線は、直線部66及びその延長線と一致する(直線部66は、アール部65の接触点m63bにおける接線となるとしてもよい)。
図21に示す切込み60の構成は、アール部63、65が設けられている点以外は上記実施例3や実施例4の切込み60と同様の構成である。
すなわち、第1傾斜部12の両側の端部、つまり、端部m61と接触点m62aとが、延長線e66を介して両側に配置され、端部m11が接触点m12aよりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1傾斜部62が延長線e66に対して傾斜して形成され、第1傾斜部62と延長線e66間の角度(第2傾斜部64側の角度)α61は鋭角となっている。
また、第2傾斜部64は、延長線e66に対して傾斜して形成され、第2傾斜部64の接触点m13aからの延長線で第2傾斜部64と同一曲率の延長線である延長線(仮想延長線)(第3仮想延長線)64−1の延長線e66との交点m63’における延長線64−1の接線64−1’との間の角度α62は鋭角となっている。なお、角度α62は、角度α61よりも大きく形成されている。
また、第1傾斜部62の接触点m62aからの延長線(仮想延長線)(第4仮想延長線)62−1と、第2傾斜部64の接触点m62bからの延長線で第2傾斜部64と同一曲率の延長線(第5仮想延長線)64−2の延長線62−1との交点m62’における延長線64−2の接線64−2’との間の角度で、延長線e66と延長線64−1との交点m63’と端部m61とを結ぶ直線68側の角度α63が直角以下となっている。
また、直線部66は、接触点m63bと端部m64間に直線状にジッパー開封方向(X1−X2方向)に形成されている。なお、直線部66のジッパー開封方向への延長線(第2仮想延長線)f66はジッパー開封方向において後側に隣接する他の切込み60の第1傾斜部62と交わる。
なお、端部m61から延長線e66までの長さL61は、アール部63から延長線e66までの最大長さL62’(アール部63において、延長線e66までの距離が最大となる点から延長線e66までの長さ(Y1−Y2方向の長さ))よりも長く形成されている。
なお、図21に示す構成の切込み60を用いた場合の作用・効果は、アール部63、65が設けられていない切込み60(図15、図16に示す切込み60)と同様である。
すなわち、図21に示す切込み60においては、直線部66の後端の端部m64からの直線部66の延長線f66が、次の切込み60における第1傾斜部62と交わる(つまり、延長線e66の両側に端部m61と接触点m62aがある)ので、第1傾斜部12により破断力を広く受け止めることができ、図23に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、直線部66からの破断力を第1傾斜部62により広く受け止め、第1傾斜部62以外に直前の切込み60の直線部66からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部62が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部62の第2傾斜部64側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m62aが端部m61よりも後側にある)ので、第1傾斜部62に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部64に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α61が角度α62よりも大きい(α61>α62)ので、第1傾斜部62の延長線e66に対する傾斜が大きく、第1傾斜部62からの破断力が第2傾斜部64に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、角度α63が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部62の延長線e66に対する角度α61を大きくすることができて、1つ前の切込み60からの破断力を第1傾斜部62で受け止めやすく、また、角度α63が直角以下に形成されているので、その分、直線部66の長さを確保することができる。よって、直線部66の長さを確保することにより、直線部66からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み60の第1傾斜部62に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、直線部66からの破断力を第1傾斜部62により広く受け止め、第1傾斜部62以外に直前の切込み60の直線部66からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL61が長さL62’よりも長く形成されているので(L61>L62’)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL61を長さL62’よりも長くするので、1つ前の切込み60からの破断力を広く受け止めることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL61が長いので、直前の切込み60の直線部16からの破断力を第1傾斜部12により広く受け止め、第1傾斜部12以外に直線部66からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
なお、実施例3や実施例4における切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部74と直線部76間の角部にアール部が設けられた構成は、図21に示す切込み60に対して直線部66と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例3や実施例4における切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部74と直線部76間の角部にアール部が設けられた構成の作用・効果は、図21に示す切込み60の場合と同様である。
なお、図21に示す切込み60においては、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角部にアール部63が設けられ、第2傾斜部64と直線部66間の角部にアール部65が設けられているが、図21に示す切込み60の代わりに、図22に示すように、第2傾斜部64と直線部66間の角部にアール部は設けられず、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角部のみにアール部を設けた構成としてもよい。
すなわち、図22に示す切込み60は、端部(第1端部)m61と接触点(第1接触点)m62a間に直線状に形成された第1傾斜部62と、接触点m62aと接触点(第2接触点)m62b間に形成されたアール部63と、接触点m62bと接触点(第3接触点)m63間に直線状に形成された第2傾斜部64と、接触点m63と端部(第2端部)m64間に直線状に形成された直線部66とを有している。
図22に示す切込み60は、アール部65が設けられていない点以外は図21に示す切込み60と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、第1傾斜部62の接触点m62aからの延長線(仮想延長線)(第3仮想延長線)62−1と、第2傾斜部64の接触点m62bからの延長線で第2傾斜部64と同一曲率の延長線(第4仮想延長線)64−2の延長線62−1との交点m62’における延長線64−2の接線64−2’との間の角度で、延長線e66と第2傾斜部64との交点m63’と端部m61とを結ぶ直線68側の角度α63が直角以下となっている。また、図22に示す構成の切込み60を用いた場合の作用・効果は、アール部63、65が設けられていない切込み60や、図21に示す切込み60と同様であるので、詳しい説明を省略する。
なお、実施例3や実施例4における切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、図22に示す切込み60に対して直線部66と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例3や実施例4における切込み70において、第1傾斜部72と第2傾斜部74間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成の作用・効果は、図22に示す切込み60の場合と同様である。
なお、図21に示す切込み60においては、第1傾斜部62と第2傾斜部64間の角部にアール部63が設けられ、第2傾斜部64と直線部66間の角部にアール部65が設けられているが、アール部63を設けず、アール部65のみを設けた構成としてもよい。また、実施例3や実施例4における切込み70において、第2傾斜部74と直線部76間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、切込み60において、アール部15のみを設けた構成に対して直線部66と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成となる。
なお、上記の各実施例の説明において、「接触点」は「接点」としてもよい。また、図面において、Y1−Y2方向は、X1−X2方向に対して直角の方向である。
次に、本発明に基づく実施例5のカートン用切断構造としてのジッパーA’は、実施例1のジッパーAと略同一の構成であるが、切れ目線A1を構成する切込み10の代わりに切込み410とし、切れ目線A2を構成する切込み20の代わりに切込み420とするものである。すなわち、ジッパーA’は、図23〜図26に示すように構成され、互いに並設された切れ目線A1’、A2’と、開封開始位置の片部30を形成するための切込みA3とを有している。つまり、切れ目線A1’と切れ目線A2’とは、互いに平行に2列に形成されている。ジッパーA’は、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線A1’は、複数の切込み410を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み410は、第1傾斜部412と、第1傾斜部412の端部から連設された第2傾斜部414と、第2傾斜部414の第1傾斜部412とは反対側の端部から連設された第3傾斜部416とを有している。第1傾斜部412と第2傾斜部414と第3傾斜部416とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。
ここで、第1傾斜部412は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線e16’に対して傾斜して形成され、第1傾斜部412と仮想直線e16’間の角度(第2傾斜部414側の角度)はα11で、角度α11は鋭角となっている。また、第1傾斜部412の仮想直線e16’に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα14となっている(α14は0より大きい鋭角となっている)。この第1傾斜部412は、直線状に形成されている。仮想直線e16’は、ジッパーA’の開封方向に形成され、接触点m13を通る直線である。
第1傾斜部412の第2傾斜部414側とは反対側の端部(第1端部)m11が、第1傾斜部412の第2傾斜部414との接触点(第1接触点)m12よりも開封方向において前側(X1側)にある。つまり、端部m11が接触点m12よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線e16’に対して傾斜している。なお、ジッパー開封方向は、X1側からX2側への方向であり、X1側がジッパー開封方向において前側であり、X2側がジッパー開封方向において後側である。
また、端部m11と接触点m12とは、仮想直線e16’を介して両側に配置されている。つまり、仮想直線e16’の一方の側(内側)に端部m11があり、他方の側(外側)に接触点m12がある。また、端部m11と接触点m12とは、第3傾斜部416の開封方向前側への延長線(仮想延長線)g16を介して両側に配置されている。
また、端部m11と仮想直線e16’間の長さL11は、接触点m12と仮想直線e16’間の長さL12よりも長く形成され(L11>L12)、これにより、第1傾斜部412と仮想直線e16’の交点をm16とした場合に、端部m11と交点m16間の距離は、接触点m12と交点m16間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部414は、仮想直線e16’に対して傾斜して形成され、第2傾斜部414と仮想直線e16’間の角度(開封方向における前側の角度)はα12であり、角度α12は鋭角となっている。また、第2傾斜部414と第1傾斜部412間の角度(端部m11と接触点(第2接触点)m13を結ぶ直線(仮想直線(第2仮想直線))418側の角度(仮想直線e16’側の角度としてもよい))はα13となっている。第2傾斜部414は、直線状に形成されている。
また、第2傾斜部414の第1傾斜部412との接触点m12は、第2傾斜部414の第3傾斜部416との接触点m13よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第3傾斜部416は、接触点m13からジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部416は、接触点m13と端部(第2端部)m14間に直線状に形成され、第3傾斜部416は、端部m14が仮想直線e16’を介して接触点m12と反対側となるように、仮想直線e16’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m13は、端部m14よりもジッパー開封方向において前側にある。第3傾斜部416と第2傾斜部414とがなす角度α15(第3傾斜部416と第2傾斜部414とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部416が仮想直線e16’となす角度α16は、角度α12よりも小さく形成されている。
また、開封方向前側(X1側)の切込み410の第3傾斜部416の後端の端部m14からの第3傾斜部416のジッパー開封方向において後側への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f16が、第1傾斜部412と交わるようになっている。つまり、ある切込み410の第3傾斜部416の延長線f16が、開封方向に隣接する切込み410の第1傾斜部412と交わる。
ここで、第1傾斜部412の長さ(第1傾斜部412に沿った長さ)と第2傾斜部414の長さ(第2傾斜部414に沿った長さ)と第3傾斜部416の長さ(第3傾斜部416に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部414が最も長く形成され、第1傾斜部412が最も短く形成されている。
また、角度α11と角度α12とを比較すると、角度α11が角度α12よりも大きく形成されている(α11>α12)。例えば、角度α11は70〜85度で、角度α12は5〜30度に形成されている(なお、角度α11、α12は他の角度でもよい)。なお、角度α11の角度の値は、角度α12の角度の値の2倍以上(より好適には3倍以上)の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α13は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α13は他の角度でもよい)。また、角度α16は、3〜10度に形成されている。
ジッパーA’の開封方向は、複数の切込み410における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み410における接触点m13を結ぶ方向がジッパーA’の開封方向といえ、ジッパーA’が直線状に形成されている場合には、複数の接触点m13を結ぶ方向が直線状となり、ジッパーA’が曲線状に形成されている場合には、複数の接触点m13を結ぶ方向が曲線状となる。
なお、1つの切れ目線A1’において、切込み410は同じ構成であり、隣接する切込み410間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーA’が直線状に形成されている場合には、隣接する切込み410間の間隔は、同一に形成されている。
次に、切れ目線A2’は、開封方向の切れ目線A1’と切れ目線A2’間の中心線Ahを介して対称に形成され、切れ目線A1’と間隔を介して形成されている。
切れ目線A2’は、複数の切込み420を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み420は、第1傾斜部422と、第1傾斜部422の端部から連設された第2傾斜部424と、第2傾斜部424の第1傾斜部422とは反対側の端部から連設された第3傾斜部426とを有している。第1傾斜部422と第2傾斜部424と第3傾斜部426とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み420は、切れ目線A1’における対応する切込み410と中心線Ahを中心に対称に形成されている。
ここで、第1傾斜部422は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線e26’に対して傾斜して形成され、第1傾斜部422と仮想直線e26’間の角度(鋭角の角度)はα21で、第1傾斜部422の仮想直線e26’に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα24となっている(α24は0より大きい(α24>0))この第1傾斜部422は、直線状に形成されている。仮想直線e26’は、ジッパーA’の開封方向に形成され、接触点m13を通る直線である。
第1傾斜部422の第2傾斜部424側とは反対側の端部(第1端部)m21が、第1傾斜部422の第2傾斜部424との接触点(第1接触点)m22よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m21と接触点m22とは、仮想直線e26’を介して両側に配置されている。つまり、仮想直線e26’の一方の側(内側)に端部m21があり、他方の側(外側)に接触点m22がある。また、端部m21と接触点m22とは、第3傾斜部416の開封方向前側への延長線(仮想延長線)g26を介して両側に配置されている。
また、端部m21と仮想直線e26’間の長さL21は、接触点m22と仮想直線e26’間の長さL22よりも長く形成され(L21>L22)、これにより、第1傾斜部422と仮想直線e26’の交点をm16とした場合に、端部m11と交点m26間の距離は、接触点m22と交点m26間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部424は、仮想直線e26’に対して傾斜して形成され、第2傾斜部424と仮想直線e26’間の角度(鋭角の角度)はα22であり、また、第2傾斜部424と第1傾斜部422間の角度(端部m21と接触点(第2接触点)m23を結ぶ直線(仮想直線(第2仮想直線))428側の角度(仮想直線e26’側の角度としてもよい))はα23となっている。第2傾斜部424は、直線状に形成されている。
また、第2傾斜部424の第1傾斜部422との接触点m22は、第2傾斜部424の第3傾斜部426との接触点m23よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第3傾斜部426は、接触点m23からジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部426は、接触点m23と端部(第2端部)m24間に直線状に形成され、第3傾斜部426は、端部m24が仮想直線e26’を介して接触点m22と反対側となるように、仮想直線e26’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m23は、端部m24よりもジッパー開封方向において前側にある。第3傾斜部426と第2傾斜部424とがなす角度α25(第3傾斜部426と第2傾斜部424とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部426が仮想直線e26’となす角度α26は、角度α22よりも小さく形成されている。
また、開封方向前側(X1側)の切込み420の第3傾斜部426の後端の端部m24からの第3傾斜部426のジッパー開封方向において後側への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f26が、第1傾斜部422と交わるようになっている。つまり、ある切込み420の第3傾斜部426の延長線f26が、開封方向に隣接する切込み420の第1傾斜部422と交わる。
ここで、第1傾斜部422の長さ(第1傾斜部422に沿った長さ)と第2傾斜部424の長さ(第2傾斜部424に沿った長さ)と第3傾斜部426の長さ(第3傾斜部426に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部424が最も長く形成され、第1傾斜部422が最も短く形成されている。
また、角度α21と角度α22とを比較すると、角度α21が角度α22よりも大きく形成されている(α21>α22)。例えば、角度α21は70〜85度で、角度α22は5〜30度に形成されている(なお、角度α21、α22は他の角度でもよい)。なお、角度α21の角度の値は、角度α22の角度の値の2倍以上(より好適には3倍以上)の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α23は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α23は他の角度でもよい)。また、角度α26は、3〜10度に形成されている。
ジッパーA’の開封方向は、複数の切込み420における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み420における接触点m23を結ぶ方向がジッパーA’の開封方向といえ、ジッパーA’が直線状に形成されている場合には、複数の接触点m23を結ぶ方向が直線状となり、ジッパーA’が曲線状に形成されている場合には、複数の接触点m23を結ぶ方向が曲線状となる。なお、切れ目線A1’と切れ目線A2’とは線対称に形成されているので、複数の切込み410における同じ箇所を結ぶ方向と複数の切込み420における同じ箇所を結ぶ方向とは同じ方向である。
なお、1つの切れ目線A2’において、切込み420は同じ構成であり、隣接する切込み420間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーA’が直線状に形成されている場合には、隣接する切込み420間の間隔は、同一に形成されている。
なお、切れ目線A1’を第1切れ目線とした場合には、切れ目線A2’が第2切れ目線となり、切込み410が第1切込みとなり、切込み420が第2切込みとなる。切れ目線A1’を第2切れ目線とした場合には、切れ目線A2’が第1切れ目線となり、切込み410が第2切込みとなり、切込み420が第1切込みとなる。
また、切込みA3は、略コ字状を呈し、X2側に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みA3は、仮想直線e16’に沿って形成された直線状の切込み32と、仮想直線e26’に沿って形成された直線状の切込み34と、切込み32と切込み34のX1側の端部間を結び、該中心線Ahに対して直角をなす切込み36とを有している。この切込みA3により囲まれた領域(つまり、切込みA3と、切込み32のX2側の端部と切込み34のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部30となる。
ジッパーA’の使用に際しては、片部30を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み410間の隙間と隣接する切込み420間の隙間が破れてジッパーA’がブランクから分離する。これにより、切れ目線A1’と切れ目線A2’間の帯状部がブランクから分離し、ブランクには帯状部を分離した後の隙間が形成される。ブランクには、この隙間の両側に切断面が形成される。
例えば、ジッパーA’をカートンに適用した例は、図5、図6に示すカートンK1において、ジッパーA−1、A−2の代わりにジッパーA’を用いる。
ここで、ジッパーA’においては、第3傾斜部416の後端の端部m14からの第3傾斜部416の延長線f16が、次の切込み410における第1傾斜部412と交わり、また、第3傾斜部426の後端の端部m24からの第3傾斜部426の延長線f26が、次の切込み420における第1傾斜部422と交わるので、第1傾斜部412、422により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部416、426からの破断力を第1傾斜部412、422により広く受け止め、第1傾斜部412、422以外に1つ前の切込み410、420の第3傾斜部416、426からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部414、424の前側の端部は、第3傾斜部416、426の延長線からずれているので、第2傾斜部414、424により第3傾斜部416、426からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部412、422が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部412、422の第2傾斜部414、424側が開封方向後側(X2側)となっている(つまり、接触点m12が端部m11よりも後側にあり、接触点m22が端部21よりも後側にある)ので、第1傾斜部412、422に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部414、424に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α11が角度α12よりも大きく、角度α21が角度α22よりも大きい(α11>α12、α21>α22)ので、第1傾斜部412、422の仮想直線e16’、e26’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部412、422からの破断力が第2傾斜部414、424に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。すなわち、α11<α12、α21<α22であるとすると、第1傾斜部412、422の仮想直線e16’、e26’に対する傾斜が小さくなり、第2傾斜部414、424の仮想直線e16’、e26’に対する傾斜が大きくなるので、第1傾斜部412、422からの破断力が第2傾斜部414、424に伝わるよりも、ブランクの紙材を剥離する方に使われてしまい、剥離が起こりやすくなるが、本実施例の場合には、そのようなおそれが小さい。
また、角度α13、α23が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部412、422の仮想直線e16’、e26’に対する角度α11、α21を大きくすることができて、1つ前の切込み410、420からの破断力を第1傾斜部412、422で受け止めやすく、また、角度α13、α23が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部416、426の長さを確保することができる。すなわち、ジッパーにおける隣接する切込み間のピッチ(例えば、ある切込みの前端から次の切込みの前端までの長さ)は、ある程度決められており(G段やF段で約10mm)、すると、角度α13、α23が大きくなると、その分第3傾斜部416、426の長さを確保できず、第3傾斜部416、426の長さが短いと、その分第3傾斜部416、426からの破断力が広い角度に拡散しやすいことから、第3傾斜部416、426の長さを確保することにより、第3傾斜部416、426からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み410、420の第1傾斜部412、422に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部416、426からの破断力を第1傾斜部412、422により広く受け止め、第1傾斜部412、422以外に第3傾斜部416、426からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL11が長さL12よりも長く形成され、長さL21が長さL22よりも長く形成されているので(L11>L12、L21>L22)、ブランクの切断面(つまり、切れ目線A1’と切れ目線A2’間の帯状部を除いた後のブランクの切断面)の凹凸を小さくすることができる。つまり、L12、L22を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL11(L21)を長さL12(L22)よりも長くするので、1つ前の切込み410、420からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、第3傾斜部416、426が仮想直線e16’、e26’に対して傾斜しているので、長さL11、L21を長くすることにより、破断力を広く受け止めることが可能となる。また、1つ前の切込み410、420からの破断力においては、切れ目線A1’と切れ目線A2’間の帯状部を引っぱるので第3傾斜部416、426の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL11、L21を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL11(L21)が長いので、第3傾斜部416、426からの破断力を第1傾斜部412、422により広く受け止め、第1傾斜部412、422以外に第3傾斜部416、426からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部416が仮想直線e16’に対して傾斜している(つまり、ジッパー開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み410における端部m14と、該切込み410に対して開封方向に隣接する切込み410における接触点m12間の仮想直線e16’と直角方向の長さ(端部m14から接触点m12を通る仮想直線で仮想直線e16’と平行な仮想直線までの長さ)h16を長くすることでき、これにより、接触点m12の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m12と仮想直線e16’(延長線e16)間の長さを実施例1の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
同様に、第3傾斜部426が仮想直線e26’に対して傾斜している(つまり、ジッパー開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み420における端部m24と、該切込み420に対して開封方向に隣接する切込み420における接触点m22間の仮想直線e26’と直角方向の長さ(端部m24から接触点m22を通る仮想直線で仮想直線e26’と平行な仮想直線までの長さ)h26を長くすることでき、これにより、接触点m22の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m22と仮想直線e26’(延長線e26)間の長さを実施例1の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
次に、本発明に基づく実施例6のカートン用切断構造としての切れ目線B’は、実施例2の切れ目線Bと略同一の構成であるが、切れ目線Bを構成する切込み20の代わりに切込み420とするものである。すなわち、切込みB’は、図27に示すように構成され、切れ目線B1’と、切れ目線B1’の開封方向前側に形成された切込み38、39とを有している。
ここで、切れ目線B1’は、複数の切込み420を間隔を介して一列に配設したもので、切れ目線B1’は、切れ目線A2’と同様の構成であり、切込み420の構成は、実施例5における切込み420と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み420は、第1傾斜部422と、第2傾斜部424と、第3傾斜部426とを有する。
また、切込み38、39は、直線状に形成され、第3傾斜部426の延長線上に形成されている。なお、開封方向に沿っては、切込み38、切込み39、切れ目線B1’の順に形成されている。
なお、実施例6の切れ目線B’においては、図27における切れ目線B’の上側を切取り側とし、切れ目線B’の下側を残す側とする。すなわち、実施例5のジッパーA’において、切れ目線A2’の上側が帯状部として切り取る側であるので、切れ目線B’においても上側を切り取り側とする。
切れ目線B’の使用に際しては、切込み38から破断を開始して、X2方向(開封方向)に切れ目線B’を破断することにより、切れ目線B’を形成したブランクが切断される。なお、切れ目線開封方向(「切れ目線破断方向」としてもよい)は、X1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例1のジッパー開封方向は、同じ方向であり、実施例5のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。
なお、第3傾斜部426は、接触点m23から切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部426は、接触点m23と端部m24間に直線状に形成され、第3傾斜部426は、端部m24が仮想直線e26’を介して接触点m22と反対側となるように、仮想直線e26’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m23は、端部m24よりも切れ目線開封方向において前側にある。
また、第1傾斜部422は、切れ目線開封方向の仮想直線e26’に対して傾斜して形成され、端部m21が接触点m22よりも開封方向において前側にある。
例えば、切れ目線B’をカートンに適用した例は、図9、図10に示すカートンK2において、切れ目線Bの代わりに切れ目線B’を用いたものとなり、切込み20の代わりに切込み420を用いたものとなる。
切れ目線B’による作用・効果は、実施例5のジッパーA’の場合と同様である。すなわち、第3傾斜部426の後端の端部m24からの第3傾斜部426の延長線f26が、次の切込み420における第1傾斜部422と交わるので、第1傾斜部422により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面(図27の切れ目線B’の下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部426からの破断力を第1傾斜部422により広く受け止め、第1傾斜部422以外に第3傾斜部426からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部424の前側の端部は、第3傾斜部426の延長線からずれているので、第2傾斜部424により第3傾斜部426からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部422が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部422の第2傾斜部424側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m22が端部m21よりも後側にある)ので、第1傾斜部422に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部424に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α21が角度α22よりも大きい(α21>α22)ので、第1傾斜部422の仮想直線e26’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部422からの破断力が第2傾斜部424に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面(図27の切れ目線B’の下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、角度α23が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部422の仮想直線e26’に対する角度α21を大きくすることができて、1つ前の切込み420からの破断力を第1傾斜部422で受け止めやすく、また、角度α23が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部426の長さを確保することができる。第3傾斜部426の長さを確保することにより、第3傾斜部426からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み420の第1傾斜部422に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部426からの破断力を第1傾斜部422により広く受け止め、第1傾斜部422以外に第3傾斜部426からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL21が長さL22よりも長く形成されているので(L21>L22)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、L22を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面(図27の切れ目線B’の下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、長さL21を長さL22よりも長くするので、1つ前の切込み420からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、第3傾斜部416、426が仮想直線e16’、e26’に対して傾斜しているので、長さL21を長くすることにより、破断力を広く受け止めることが可能となる。また、1つ前の切込み420からの破断力においては、図27の切れ目線B’よりも上側の領域を引っぱるので第3傾斜部426の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL21を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部426からの破断力を第1傾斜部422により広く受け止め、第1傾斜部422以外に第3傾斜部426からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部426が仮想直線e26’に対して傾斜しているので、ある切込み420における端部m24と、該切込み420に対して開封方向に隣接する切込み420における接触点m22間の仮想直線e26’と直角方向の長さ(端部m24から接触点m22を通る仮想直線で仮想直線e16’と平行な仮想直線までの長さ)h26を長くすることでき、これにより、接触点m22の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m22と仮想直線e26’(延長線e26)間の長さを実施例2の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、切れ目線B’は、切れ目線B’よりも上側の領域を切り取る(すなわち、除去する)場合の例であり、切れ目線よりも下側の領域を切り取る場合には、図28に示すように、切れ目線B1’として、切れ目線A1’の構成の切れ目線(つまり、切込み410を用いた切れ目線)を使用することになる。その場合の作用・効果は、上記と同様である。
なお、上記実施例5のジッパーA’の切込み410の変形例として、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部414と第3傾斜部416間の角部にアール部が設けられていてもよく、切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部424と第3傾斜部426間の角部にアール部が設けられていてもよい。また、実施例2の切れ目線Bにおいても同様に、切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部424と第3傾斜部426間の角部にアール部が設けられていてもよい。
すなわち、変形例としての切込み410は、図29に示すように構成され、第1傾斜部412と第2傾斜部414間にアール部(アール状部としてもよい。他においても同じ)413が設けられ、第2傾斜部414と第3傾斜部416間にアール部(第2アール部)415が設けられている。このようにアール部413やアール部415が設けられるのは、切込み410を形成するための刃の精度により刃の屈曲する部分がアール状にならざるを得ない場合があることに起因する。
すなわち、アール部413は、第1傾斜部412の一方の端部である接触点(第1接触点)m12aと第2傾斜部414の一方の端部である接触点(第2接触点)m12b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m12aで第1傾斜部412と接するとともに、接触点m12bで第2傾斜部414と接している。つまり、アール部413は、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部413の接触点m12aにおける接線は、第1傾斜部412及びその延長線と一致し(第1傾斜部412は、アール部413の接触点m12aにおける接線となるとしてもよい)、アール部413の接触点m12bにおける接線は、第2傾斜部414及びその延長線と一致する(第2傾斜部414は、アール部413の接触点m12bにおける接線となるとしてもよい)。
また、アール部415は、第2傾斜部414の他方の端部である接触点(第3接触点)m13aと第3傾斜部416の一方の端部である接触点(第4接触点)m13b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m13aで第2傾斜部414と接するとともに、接触点m13bで第3傾斜部416と接している。つまり、アール部415は、第2傾斜部414と第3傾斜部416間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部415の接触点m13aにおける接線は、第2傾斜部414及びその延長線と一致し(第2傾斜部414は、アール部415の接触点m13aにおける接線となるとしてもよい)、アール部415の接触点m13bにおける接線は、第3傾斜部416及びその延長線と一致する(第3傾斜部416は、アール部415の接触点m13bにおける接線となるとしてもよい)。
図29に示す切込み410の構成は、アール部413、415が設けられている点以外は上記実施例5や実施例6の切込み410と同様の構成である。
すなわち、第1傾斜部412の両側の端部、すなわち、端部m11と接触点m12aとが、仮想直線e16’を介して両側に配置され、端部m11が接触点m12aよりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1傾斜部412が仮想直線e16’に対して傾斜して形成され、第1傾斜部412と仮想直線e16’間の角度(第2傾斜部414側の角度)α11は鋭角となっている。
なお、仮想直線e16’は、ジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部416の開封方向前側への延長線(第1仮想延長線)g16と第2傾斜部414の接触点m12bからの延長線(第2仮想延長線)e14の交点m13’を通る仮想直線である。
また、第2傾斜部414は、仮想直線e16’に対して傾斜して形成され、第2傾斜部414の接触点m13aからの延長線(仮想延長線)(第2仮想延長線)e14の仮想直線e16’間の角度α12は鋭角となっている。なお、角度α11は、角度α12よりも大きく形成されている。なお、接触点m12bは、接触点m13aよりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角度α13(つまり、第1傾斜部412の延長線と第2傾斜部414の延長線との交点m12’を中心とした角度で、仮想直線e16’と延長線e14の交点m13’と端部m11とを結ぶ直線418側の角度)が直角以下となっている。
また、第3傾斜部416は、接触点m13bからジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部416は、接触点m13bと端部m14間に直線状に形成され、第3傾斜部416は、端部m14が仮想直線e16’を介して接触点m12と反対側となるように、仮想直線e16’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m13bは、端部m14よりもジッパー開封方向において前側にある。第3傾斜部416と第2傾斜部414とがなす角度α15(第3傾斜部416と第2傾斜部414とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部416が仮想直線e16’となす角度α16は、角度α12よりも小さく形成されている。
また、第3傾斜部416の切れ目線開封方向への延長線(第3仮想延長線)f16は切れ目線開封方向において後側に隣接する他の切込み410の第1傾斜部412と交わる。
なお、端部m11から仮想直線e16’までの長さL11は、アール部413から仮想直線e16’までの最大長さL12’(アール部413において、仮想直線e16’までの距離が最大となる点から仮想直線e16’までの長さ(Y1−Y2方向の長さ))よりも長く形成されている。
なお、図29に示す構成の切込み410を用いた場合の作用・効果は、アール部413、415が設けられていない切込み410(図23〜図26に示す切込み410)と同様である。
すなわち、図29に示す切込み10においては、第3傾斜部416の後端の端部m14からの第3傾斜部416の延長線f16が、次の切込み410における第1傾斜部412と交わるので、第1傾斜部412により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部416からの破断力を第1傾斜部412により広く受け止め、第1傾斜部412以外に直前の切込み410の第3傾斜部416からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部412が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部412の第2傾斜部414側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m12aが端部m11よりも後側にある)ので、第1傾斜部412に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部414に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α11が角度α12よりも大きい(α11>α12)ので、第1傾斜部412の仮想直線e16’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部412からの破断力が第2傾斜部414に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、角度α13が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部412の仮想直線e16’に対する角度α11を大きくすることができて、1つ前の切込み410からの破断力を第1傾斜部412で受け止めやすく、また、角度α13が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部416の長さを確保することができる。よって、第3傾斜部416の長さを確保することにより、第3傾斜部416からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み410の第1傾斜部412に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部416からの破断力を第1傾斜部412により広く受け止め、第1傾斜部412以外に直前の切込み410の第3傾斜部416からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL11が長さL12’よりも長く形成されているので(L11>L12’)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL11を長さL12’よりも長くするので、1つ前の切込み410からの破断力を広く受け止めることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL11が長いので、直前の切込み410の第3傾斜部416からの破断力を第1傾斜部412により広く受け止め、第1傾斜部412以外に第3傾斜部416からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部416が仮想直線e16’に対して傾斜している(つまり、切れ目線開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み410における端部m14と、該切込み410に対して開封方向に隣接する切込み410における接触点m12a間の仮想直線e16’と直角方向の長さ(端部m14から接触点m12aを通る仮想直線で仮想直線e16’と平行な仮想直線までの長さ)h16を長くすることでき、これにより、接触点m12aの位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m12aと仮想直線e16’(延長線e16)間の長さを実施例1の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、実施例1や実施例2における切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部424と第3傾斜部426間の角部にアール部が設けられた構成は、図29に示す切込み410に対して仮想直線e16’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例1や実施例2における切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部424と第3傾斜部426間の角部にアール部が設けられた構成の作用・効果は、図29に示す切込み410の場合と同様である。
なお、図29に示す切込み410においては、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角部にアール部413が設けられ、第2傾斜部414と第3傾斜部416間の角部にアール部415が設けられているが、図29に示す切込み410の代わりに、図30に示すように、第2傾斜部414と第3傾斜部416間の角部にアール部は設けられず、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角部のみにアール部を設けた構成としてもよい。
すなわち、図30に示す切込み410は、端部(第1端部)m11と接触点(第1接触点)m12a間に直線状に形成された第1傾斜部412と、接触点m12aと接触点(第2接触点)m12b間に形成されたアール部413と、接触点m12bと接触点(第3接触点)m13間に直線状に形成された第2傾斜部414と、接触点m13と端部(第2端部)m14間に直線状に形成された第3傾斜部416とを有している。
図30に示す切込み410は、アール部415が設けられていない点以外は図29に示す切込み410と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、接触点m12bは、接触点m13よりも開封方向において前側(X1側)にある。また、図30に示す構成の切込み410を用いた場合の作用・効果は、アール部413、415が設けられていない切込み410や、図29に示す切込み410と同様であるので、詳しい説明を省略する。なお、図30の構成において、仮想直線e16’は、ジッパー開封方向の仮想直線で、接触点m13を通る仮想直線である。
なお、実施例1や実施例2における切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、図30に示す切込み410に対して仮想直線e16’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例1や実施例2における切込み420において、第1傾斜部422と第2傾斜部424間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成の作用・効果は、図30に示す切込み410の場合と同様である。
なお、図29に示す切込み410においては、第1傾斜部412と第2傾斜部414間の角部にアール部413が設けられ、第2傾斜部414と第3傾斜部416間の角部にアール部415が設けられているが、アール部413を設けず、アール部415のみを設けた構成としてもよい。また、実施例5や実施例6における切込み420において、第2傾斜部424と第3傾斜部426間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、切込み410において、アール部415のみを設けた構成に対して仮想直線e16’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成となる。
本発明に基づく実施例7のカートン用切断構造としてのジッパーC’は、実施例3のジッパーCと略同一の構成であるが、切れ目線C1を構成する切込み60の代わりに切込み460とし、切れ目線C2を構成する切込み70の代わりに切込み470とするものである。すなわち、ジッパーC’は、図31〜図34に示すように構成され、互いに平行に2列に形成された切れ目線C1’、C2’と、開封開始位置の片部80を形成するための切込みC3とを有している。ジッパーC’は、カートンを構成するシート状のブランク(例えば、段ボールや厚紙)に形成されている。
ここで、切れ目線C1’は、複数の切込み460を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み460は、第1傾斜部462と、第1傾斜部462の端部から連設された第2傾斜部464と、第2傾斜部464の第1傾斜部462とは反対側の端部から連設された第3傾斜部466とを有している。第1傾斜部462と第2傾斜部464と第3傾斜部466とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。切込み460を実施例5の切込み410と比較すると、第2傾斜部464が外側(端部m61側とは反対側)(端部m61と接触点m63を結ぶ直線(仮想直線(第2仮想直線))468側とは反対側としてもよい)に膨出した円弧状を呈する点が異なる。
ここで、第1傾斜部462は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線e66’に対してに対して傾斜して形成され、第1傾斜部462と仮想直線e66’間の角度(鋭角の角度)はα61で、第1傾斜部462の仮想直線e66’に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα64となっている(α64は0より大きい(α64>0))この第1傾斜部462は、直線状に形成されている。仮想直線e66’は、ジッパーC’の開封方向に形成され、接触点m63を通る直線である。
第1傾斜部462の第2傾斜部464側とは反対側の端部(第1端部)m61が、第1傾斜部462の第2傾斜部464との接触点(第1接触点)m62よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m61と接触点m62とは、仮想直線e66’を介して両側に配置されている。つまり、仮想直線e66’の一方の側(内側)に端部m61があり、他方の側(外側)に接触点m62がある。また、端部m61と接触点m62とは、第3傾斜部466の開封方向前側への延長線(仮想延長線)g16を介して両側に配置されている。
また、端部m61と仮想直線e66’間の長さL61は、接触点m12と仮想直線e66’間の長さL62よりも長く形成され(L61>L62)、これにより、第1傾斜部462と仮想直線e66’の交点をm66とした場合に、端部m61と交点m66間の距離は、接触点m62と交点m66間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部464は、仮想直線e66’に対して傾斜して形成されている。つまり、第2傾斜部464の接触点(第2接触点)m63における接線464−1’と仮想直線e66’間の角度(鋭角の角度)(開封方向における前側の角度)はα62であり、また、第2傾斜部414の接触点m62における接線464−2’と第1傾斜部412間の角度(端部m61と接触点m63を結ぶ直線468側の角度(仮想直線e66’側の角度としてもよい))はα63となっている。つまり、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角度はα63となっている。第2傾斜部464は、外側(端部m61側とは反対側)に膨出した円弧状を呈している。
また、第2傾斜部464の第1傾斜部462との接触点m62は、第2傾斜部464の第3傾斜部466との接触点m63よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第3傾斜部466は、接触点m63からジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部466は、接触点m63と端部(第2端部)m64間に直線状に形成され、第3傾斜部466は、端部m64が仮想直線e66’を介して接触点m62と反対側となるように、仮想直線e66’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m63は、端部m64よりもジッパー開封方向において前側にある。第3傾斜部466と第2傾斜部464とがなす角度α15(第3傾斜部466と第2傾斜部464とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部466が仮想直線e66’となす角度α66は、角度α62よりも小さく形成されている。
また、開封方向前側(X1側)の切込み460の第3傾斜部466の後端の端部m64からの第3傾斜部466のジッパー開封方向において後側への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f66が、第1傾斜部462と交わるようになっている。つまり、ある切込み460の第3傾斜部466の延長線f66が、開封方向に隣接する切込み460の第1傾斜部462と交わる。
ここで、第1傾斜部462の長さ(第1傾斜部462に沿った長さ)と第2傾斜部464の長さ(第2傾斜部464に沿った長さ)と第3傾斜部466の長さ(第3傾斜部466に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部464が最も長く形成され、第1傾斜部462が最も短く形成されている。なお、第2傾斜部464の第2傾斜部464に沿った長さの代わりに、接触点m62と接触点m63間の直線距離を第2傾斜部464の長さとした場合でも、第2傾斜部464が最も長く形成されている。
また、角度α61と角度α62とを比較すると、角度α61が角度α62よりも大きく形成されている(α61>α62)。例えば、角度α61は70〜85度で、角度α62は5〜45度(5〜35度としてもよい)に形成されている(なお、角度α61、α62は他の角度でもよい)。なお、角度α61の角度の値は、角度α62の角度の値の2倍以上の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α63は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α63は他の角度でもよい)。また、角度α66は、3〜10度に形成されている。
ジッパーC’の開封方向は、複数の切込み460における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み460における接触点m63を結ぶ方向がジッパーC’の開封方向といえ、ジッパーC’が直線状に形成されている場合には、複数の接触点m13を結ぶ方向が直線状となり、ジッパーC’が曲線状に形成されている場合には、複数の接触点m63を結ぶ方向が曲線状となる。
なお、1つの切れ目線C1’において、切込み460は同じ構成であり、隣接する切込み460間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーC’が直線状に形成されている場合には、隣接する切込み460間の間隔は、同一に形成されている。
次に、切れ目線C2’は、開封方向の切れ目線C1’と切れ目線C2’間の中心線Chを介して対称に形成され、切れ目線C1’と間隔を介して形成されている。
切れ目線C2’は、複数の切込み470を間隔を介して一列に配設したもので、各切込み470は、第1傾斜部472と、第1傾斜部472の端部から連設された第2傾斜部474と、第2傾斜部474の第1傾斜部472とは反対側の端部から連設された第3傾斜部476とを有している。第1傾斜部472と第2傾斜部474と第3傾斜部476とは、ともにブランクの表面から裏面まで貫通した切込みにより形成されている。各切込み470は、切れ目線C1’における対応する切込み460と中心線Chを中心に対称に形成されている。
ここで、第1傾斜部472は、ジッパー開封方向(「ジッパー破断方向」としてもよい)(X1−X2方向)の仮想直線e76’に対して傾斜して形成され、第1傾斜部472と仮想直線e76’間の角度(鋭角の角度)はα71で、第1傾斜部472の仮想直線e76’に対する直角方向(Y1−Y2方向)に対する角度はα74となっている(α74は0より大きい(α74>0))この第1傾斜部472は、直線状に形成されている。仮想直線e76’は、ジッパーC’の開封方向に形成され、接触点m63を通る直線である。
第1傾斜部472の第2傾斜部474側とは反対側の端部(第1端部)m71が、第1傾斜部472の第2傾斜部474との接触点(第1接触点)m72よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、端部m71と接触点m72とは、仮想直線e76’を介して両側に配置されている。つまり、仮想直線e76’の一方の側(内側)に端部m71があり、他方の側(外側)に接触点m72がある。また、端部m71と接触点m72とは、第3傾斜部466の開封方向前側への延長線(仮想延長線)g76を介して両側に配置されている。
また、端部m71と仮想直線e76’間の長さL71は、接触点m72と仮想直線e76’間の長さL72よりも長く形成され(L71>L72)、これにより、第1傾斜部472と仮想直線e76’の交点をm76とした場合に、端部m71と交点m76間の距離は、接触点m72と交点m76間の距離よりも長く形成されている。
また、第2傾斜部474は、仮想直線e76’に対して傾斜して形成されている。つまり、第2傾斜部474の接触点(第2接触点)m73における接線474−1’と仮想直線e76’間の角度(鋭角の角度)はα72であり、また、第2傾斜部474の接触点m72における接線474−2’と第1傾斜部472間の角度(端部m71と接触点m73を結ぶ直線(仮想直線(第2仮想直線))478側の角度(仮想直線e76’側の角度としてもよい))はα73となっている。つまり、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角度はα73となっている。第2傾斜部474は、外側(端部m71側とは反対側)に膨出した円弧状を呈している。
また、第2傾斜部474の第1傾斜部472との接触点m72は、第2傾斜部474の第3傾斜部476との接触点m73よりも開封方向において前側(X1側)にある。
また、第3傾斜部476は、接触点m73からジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部476は、接触点m73と端部(第2端部)m74間に直線状に形成され、第3傾斜部476は、端部m74が仮想直線e76’を介して接触点m72と反対側となるように、仮想直線e76’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m73は、端部m74よりもジッパー開封方向において前側にある。第3傾斜部476と第2傾斜部474とがなす角度α65(第3傾斜部476と第2傾斜部474とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部476が仮想直線e76’となす角度α76は、角度α72よりも小さく形成されている。
また、開封方向前側(X1側)の切込み470の第3傾斜部476の後端の端部m74からの第3傾斜部476のジッパー開封方向において後側への延長線(直線状の延長線)(仮想延長線)(第2仮想延長線)f76が、第1傾斜部472と交わるようになっている。つまり、ある切込み470の第3傾斜部476の延長線f76が、開封方向に隣接する切込み470の第1傾斜部472と交わる。
ここで、第1傾斜部472の長さ(第1傾斜部472に沿った長さ)と第2傾斜部474の長さ(第2傾斜部474に沿った長さ)と第3傾斜部476の長さ(第3傾斜部476に沿った長さ)とを比較すると、第2傾斜部474が最も長く形成され、第1傾斜部472が最も短く形成されている。なお、第2傾斜部474の第2傾斜部474に沿った長さの代わりに、接触点m72と接触点m73間の直線距離を第2傾斜部474の長さとした場合でも、第2傾斜部474が最も長く形成されている。
また、角度α71と角度α72とを比較すると、角度α71が角度α72よりも大きく形成されている(α71>α72)。例えば、角度α71は70〜85度で、角度α72は5〜45度(5〜35度としてもよい)に形成されている(なお、角度α71、α72は他の角度でもよい)。なお、角度α71の角度の値は、角度α72の角度の値の2倍以上の角度の値とするのが好ましい。
また、角度α73は、直角以下の角度に形成され、例えば、75〜90度に形成されている(なお、角度α73は他の角度でもよい)。また、角度α76は、3〜10度に形成されている。
ジッパーC’の開封方向は、複数の切込み470における同じ箇所を結ぶ方向といえ、例えば、複数の切込み470における接触点m73を結ぶ方向がジッパーC’の開封方向といえ、ジッパーC’が直線状に形成されている場合には、複数の接触点m73を結ぶ方向が直線状となり、ジッパーC’が曲線状に形成されている場合には、複数の接触点m73を結ぶ方向が曲線状となる。なお、切れ目線C1’と切れ目線C2’とは線対称に形成されているので、複数の切込み460における同じ箇所を結ぶ方向と複数の切込み470における同じ箇所を結ぶ方向とは同じ方向である。
なお、1つの切れ目線C2’において、切込み470は同じ構成であり、隣接する切込み470間の間隔は、原則として同一に形成され、少なくともジッパーC’が直線状に形成されている場合には、隣接する切込み470間の間隔は、同一に形成されている。
なお、切れ目線C1’を第1切れ目線とした場合には、切れ目線C2’が第2切れ目線となり、切込み460が第1切込みとなり、切込み470が第2切込みとなる。切れ目線C1’を第2切れ目線とした場合には、切れ目線C2’が第1切れ目線となり、切込み460が第2切込みとなり、切込み470が第1切込みとなる。
また、切込みC3は、略コ字状を呈し、X2側に開口した略コ字状を呈している。つまり、切込みC3は、仮想直線e66’に沿って形成された直線状の切込み82と、仮想直線e76’に沿って形成された直線状の切込み84と、切込み82と切込み84のX1側の端部間を結び、該中心線Chに対して直角をなす切込み86とを有している。この切込みC3により囲まれた領域(つまり、切込みC3と、切込み82のX2側の端部と切込み84のX2側の端部とを結ぶ直線により囲まれた領域)が、片部80となる。
ジッパーC’の使用に際しては、片部80を起こして手でつかみ、X2方向(開封方向)に引っぱることにより、隣接する切込み460間の隙間と隣接する切込み470間の隙間が破れてジッパーC’がブランクから分離する。これにより、帯状部90がブランクから分離し、ブランクには帯状部90を分離した後の隙間100が形成される。ブランクには、この隙間100の両側に切断面102、104が形成される。
例えば、ジッパーC’をカートンに適用した例としては、図5、図6に示すカートンK1におけるジッパーA−1、A−2の代わりに、ジッパーC’を用いる。
ここで、ジッパーC’の作用・効果は、ジッパーA’と同様である。すなわち、第3傾斜部466の後端の端部m64からの第3傾斜部466の延長線が、次の切込み460における第1傾斜部462と交わり、また、第3傾斜部476の後端の端部m74からの第3傾斜部476の延長線が、次の切込み470における第1傾斜部472と交わるので、第1傾斜部462、472により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面102、104の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部466、476からの破断力を第1傾斜部462、472により広く受け止め、第1傾斜部462、472以外に第3傾斜部466、476からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部464、474の前側の端部は、第3傾斜部466、476の延長線からずれているので、第2傾斜部464、474により第3傾斜部466、476からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部462、472が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部462、472の第2傾斜部464、474側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m62が端部m61よりも後側にあり、接触点m72が端部71よりも後側にある)ので、第1傾斜部462、472に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部464、474に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α61が角度α62よりも大きく、角度α71が角度α72よりも大きい(α61>α62、α71>α72)ので、第1傾斜部462、472の仮想直線e66’、e76’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部462、472からの破断力が第2傾斜部464、474に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。すなわち、α61<α62、α71<α72であるとすると、第1傾斜部462、472の仮想直線e66’、e76’に対する傾斜が小さくなり、第2傾斜部464、474の仮想直線e66’、e76’に対する傾斜が大きくなるので、第1傾斜部462、472からの破断力が第2傾斜部72、74に伝わるよりも、ブランクの紙材を剥離する方に使われてしまい、剥離が起こりやすくなるが、本実施例の場合には、そのようなおそれが小さい。
また、角度α63、α73が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部462、472の仮想直線e66’、e76’に対する角度α61、α71を大きくすることができて、1つ前の切込み460、470からの破断力を第1傾斜部462、472で受け止めやすく、また、角度α63、α73が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部466、476の長さを確保することができる。すなわち、ジッパーにおける隣接する切込み間のピッチ(例えば、ある切込みの前端から次の切込みの前端までの長さ)は、ある程度決められており(G段やF段で約10mm)、すると、角度α63、α73が大きくなると、その分第3傾斜部466、476の長さを確保できず、第3傾斜部466、476の長さが短いと、その分第3傾斜部466、476からの破断力が広い角度に拡散しやすいことから、第3傾斜部466、476の長さを確保することにより、第3傾斜部466、476からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み460、470の第1傾斜部462、472に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部466、476からの破断力を第1傾斜部462、472により広く受け止め、第1傾斜部462、472以外に第3傾斜部466、476からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL61が長さL62よりも長く形成され、長さL71が長さL72よりも長く形成されているので(L61>L62、L71>L72)、ブランクの切断面(つまり、切れ目線C1’と切れ目線C2’間の帯状部を除いた後のブランクの切断面)の凹凸を小さくすることができる。つまり、L62、L72を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL61(L71)を長さL12(L22)よりも長くするので、1つ前の切込み460、470からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、第3傾斜部466、476が仮想直線e66’、e76’に対して傾斜しているので、長さL61、L71を長くすることにより、破断力を広く受け止めることが可能となる。また、1つ前の切込み460、470からの破断力においては、切れ目線C1’と切れ目線C2’間の帯状部を引っぱるので第3傾斜部466、476の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL61、L71を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL61(L71)が長いので、第3傾斜部466、476からの破断力を第1傾斜部462、472により広く受け止め、第1傾斜部462、472以外に第3傾斜部466、476からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部466が仮想直線e66’に対して傾斜している(つまり、ジッパー開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み460における端部m64と、該切込み460に対して開封方向に隣接する切込み460における接触点m62間の仮想直線e66’と直角方向の長さ(端部m64から接触点m62を通る仮想直線で仮想直線e66’と平行な仮想直線までの長さ)h66を長くすることでき、これにより、接触点m62の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m62と仮想直線e66’(延長線e16)間の長さを実施例3の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
同様に、第3傾斜部476が仮想直線e76’に対して傾斜しているので、ある切込み470における端部m74と、該切込み470に対して開封方向に隣接する切込み470における接触点m72間の仮想直線e76’と直角方向の長さ(端部m74から接触点m72を通る仮想直線で仮想直線e76’と平行な仮想直線までの長さ)h76を長くすることでき、これにより、接触点m72の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m72と仮想直線e76’(延長線e76)間の長さを実施例3の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
次に、本発明に基づく実施例7のカートン用切断構造としての切れ目線D’は、実施例4の切れ目線Dと略同一の構成であるが、切れ目線Dを構成する切込み70の代わりに切込み470とするものである。すなわち、切込みD’は、図35に示すように構成され、切れ目線D1’と、切れ目線D1’の開封方向前側に形成された切込み88、89とを有している。
ここで、切れ目線D1’は、複数の切込み470を間隔を介して一列に配設したもので、切込み470の構成は、実施例7における切込み470と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。つまり、切込み470は、第1傾斜部472と、第2傾斜部474と、第3傾斜部476とを有する。
また、切込み88、89は、直線状に形成され、第3傾斜部476の延長線上に形成されている。なお、開封方向に沿っては、切込み88、切込み89、切れ目線D1’の順に形成されている。
なお、実施例8の切れ目線D’においては、図35における切れ目線D’の上側を切取り側とし、切れ目線D’の下側を残す側とする。すなわち、実施例7のジッパーC’において、切れ目線C2’の上側が帯状部として切り取る側であるので、切れ目線D’においても上側を切り取り側とする。
切れ目線D’の使用に際しては、切込み88から破断を開始して、X2方向(開封方向)に切れ目線Dを破断することにより、切れ目線Dを形成したブランクが切断される。なお、切れ目線開封方向は、X1側からX2側への方向であり、X1側が切れ目線開封方向において前側であり、X2側が切れ目線開封方向において後側である。本実施例の切れ目線開封方向と実施例7のジッパー開封方向は、同じ方向であり、実施例7のジッパー開封方向の代わりに、切れ目線開封方向となっている。
なお、第3傾斜部476は、接触点m73からジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部476は、接触点m73と端部m74間に直線状に形成され、第3傾斜部476は、端部m74が仮想直線e76’を介して接触点m72と反対側となるように、仮想直線e76’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m73は、端部m74よりもジッパー開封方向において前側にある。
また、第1傾斜部472は、ジッパー開封方向の仮想直線e76’に対して傾斜して形成され、端部m71が接触点m72よりも開封方向において前側にある。
例えば、切れ目線Dをカートンに適用した例は、図9、図10のカートンK2における切れ目線Bの代わりに切れ目線D’を用いたものとなり、切込み20の代わりに切込み470を用いたものとなる。
切れ目線D’による作用・効果は、実施例6の切れ目線B’の場合と同様である。すなわち、第3傾斜部476の後端の端部m74からの第3傾斜部476の延長線f76が、次の切込み470における第1傾斜部472と交わるので、第1傾斜部472により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面(図35の切れ目線D’の下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部476からの破断力を第1傾斜部472により広く受け止め、第1傾斜部472以外に第3傾斜部476からの破断力を直接受け止める切込みがないので(例えば、第2傾斜部474の前側の端部は、第3傾斜部476の延長線からずれているので、第2傾斜部474により第3傾斜部476からの破断力を直接受け止めることはない)、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部472が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部472の第2傾斜部474側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m72が端部m71よりも後側にある)ので、第1傾斜部472に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部474に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α71が角度α72よりも大きい(α71>α72)ので、第1傾斜部472の仮想直線e76’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部472からの破断力が第2傾斜部474に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面(図35の切れ目線D’の下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、角度α73が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部472の仮想直線e76’に対する角度α71を大きくすることができて、1つ前の切込み470からの破断力を第1傾斜部472で受け止めやすく、また、角度α73が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部476の長さを確保することができる。第3傾斜部476の長さを確保することにより、第3傾斜部476からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み470の第1傾斜部472に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部476からの破断力を第1傾斜部472により広く受け止め、第1傾斜部472以外に第3傾斜部476からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL71が長さL72よりも長く形成されているので(L71>L72)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、L72を小さくすることによりブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面(図35の切れ目線Dの下側の領域の切断面)の見栄えをよくすることができる。
また、長さL71を長さL72よりも長くするので、1つ前の切込み470からの破断力を広く受け止めることができる。つまり、第3傾斜部466、476が仮想直線e66’、e76’に対して傾斜しているので、長さL71を長くすることにより、破断力を広く受け止めることが可能となる。また、1つ前の切込み470からの破断力においては、図35の切れ目線D’よりも上側の領域を引っぱるので第3傾斜部476の延長線上よりも内側に向かう成分が多いが、長さL71を長くするので、破断力を広く受け止めることが可能となる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部476からの破断力を第1傾斜部472により広く受け止め、第1傾斜部472以外に第3傾斜部476からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部466が仮想直線e76’に対して傾斜している(つまり、切れ目線開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み470における端部m74と、該切込み470に対して開封方向に隣接する切込み470における接触点m72間の仮想直線e76’と直角方向の長さ(端部m74から接触点m72を通る仮想直線で仮想直線e76’と平行な仮想直線までの長さ)h76を長くすることでき、これにより、接触点m72の位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m72と仮想直線e76’(延長線e76)間の長さを実施例4の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、図35に示す切れ目線D’は、切れ目線D’よりも上側の領域を切り取る(すなわち、除去する)場合の例であり、切れ目線よりも下側の領域を切り取る場合には、図36に示すように、切れ目線D1’の代わりに、切れ目線C1’の構成の切れ目線(つまり、切込み460を用いた切れ目線)を使用することになる。その場合の作用・効果は、上記と同様である。
なお、上記実施例7のジッパーC’の変形例として、切込み460において、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部464と第3傾斜部466間の角部にアール部が設けられていてもよく、切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部474と第3傾斜部476間の角部にアール部が設けられていてもよい。また、実施例4の切れ目線Dにおいても同様に、切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部474と第3傾斜部476間の角部にアール部が設けられていてもよい。
すなわち、変形例としての切込み460は、図37に示すように構成され、第1傾斜部462と第2傾斜部464間にアール部463が設けられ、第2傾斜部464と第3傾斜部466間にアール部(第2アール部)465が設けられている。このようにアール部463やアール部465が設けられるのは、切込み460を形成するための刃の精度により刃の屈曲する部分がアール状にならざるを得ない場合があることに起因する。
すなわち、アール部463は、第1傾斜部462の一方の端部である接触点(第1接触点)m62aと第2傾斜部464の一方の端部である接触点(第2接触点)m62b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m62aで第1傾斜部412と接するとともに、接触点m62bで第2傾斜部464と接している。つまり、アール部463は、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部463の接触点m62aにおける接線は、第1傾斜部462及びその延長線と一致し(第1傾斜部462は、アール部463の接触点m62aにおける接線となるとしてもよい)、アール部463の接触点m62bにおける接線は、第2傾斜部464の接触点m62bにおける接線と一致する。
また、アール部465は、第2傾斜部464の他方の端部である接触点(第3接触点)m63aと第3傾斜部466の一方の端部である接触点(第4接触点)m63b間に形成され、円弧状(略円弧状としてもよい)を呈し、接触点m63aで第2傾斜部464と接するとともに、接触点m63bで第3傾斜部466と接している。つまり、アール部465は、第2傾斜部464と第3傾斜部466間の角部を円弧状(略円弧状としてもよい)に面取りしたものであり、アール部465の接触点m63aにおける接線は、第2傾斜部414の接触点m63aにおける接線と一致し、アール部465の接触点m63bにおける接線は、直線部466及びその延長線と一致する(直線部66は、アール部65の接触点m63bにおける接線となるとしてもよい)。
図37に示す切込み460の構成は、アール部463、465が設けられている点以外は上記実施例7や実施例8の切込み460と同様の構成である。
すなわち、第1傾斜部412の両側の端部、すなわち、端部m61と接触点m62aとが、仮想直線e66’を介して両側に配置され、端部m11が接触点m12aよりもジッパー開封方向において前側に位置するように、第1傾斜部462が仮想直線e66’に対して傾斜して形成され、第1傾斜部462と仮想直線e66’間の角度(第2傾斜部464側の角度)α61は鋭角となっている。
また、第2傾斜部464は、仮想直線e66’に対して傾斜して形成され、第2傾斜部464の接触点m13aからの延長線で第2傾斜部464と同一曲率の延長線である延長線(仮想延長線)(第3仮想延長線)464−1の仮想直線e66’との交点m63’における延長線464−1の接線464−1’との間の角度α62は鋭角となっている。なお、角度α62は、角度α61よりも大きく形成されている。
また、第1傾斜部462の接触点m62aからの延長線(仮想延長線)(第4仮想延長線)462−1と、第2傾斜部464の接触点m62bからの延長線で第2傾斜部464と同一曲率の延長線(第5仮想延長線)464−2の延長線462−1との交点m62’における延長線464−2の接線464−2’との間の角度で、仮想直線e66’と延長線464−1との交点m63’と端部m61とを結ぶ直線(第2仮想直線)468側の角度α63が直角以下となっている。
また、第3傾斜部466は、接触点m63bから切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、直線状に形成されている。つまり、第3傾斜部466は、接触点m63bと端部m64間に直線状に形成され、第3傾斜部466は、端部m64が仮想直線e66’を介して接触点m62と反対側となるように、仮想直線e66’に対して傾斜して形成されている。なお、接触点m63bは、端部m64よりも切れ目線開封方向において前側にある。第3傾斜部466と第2傾斜部464の接触点m63における接線464−1’とがなす角度α65(第3傾斜部466と接線464−1’とがなす角度で大きい方の角度)は、鈍角に形成されており、また、第3傾斜部466が仮想直線e66’となす角度α66は、角度α62よりも小さく形成されている。
また、第3傾斜部466の切れ目線開封方向への延長線(第2仮想延長線)f66は切れ目線開封方向において後側に隣接する他の切込み460の第1傾斜部462と交わる。
なお、端部m61から仮想直線e66’までの長さL61は、アール部463から仮想直線e66’までの最大長さL62’(アール部463において、仮想直線e66’までの距離が最大となる点から仮想直線e66’までの長さ(Y1−Y2方向の長さ))よりも長く形成されている。
なお、図37に示す構成の切込み460を用いた場合の作用・効果は、アール部463、465が設けられていない切込み460(図32、図33に示す切込み460)と同様である。
すなわち、図37に示す切込み460においては、第3傾斜部466の後端の端部m64からの第3傾斜部466の延長線f66が、次の切込み460における第1傾斜部462と交わるので、第1傾斜部412により破断力を広く受け止めることができ、図39に示す従来例のように剥離を生じるおそれが少ない。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。また、第3傾斜部466からの破断力を第1傾斜部462により広く受け止め、第1傾斜部462以外に直前の切込み460の第3傾斜部466からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。また、剥離を生じるおそれが少ないので、その分少ない力で破断を行なうことができる。
また、第1傾斜部462が開封方向に対する直角方向に対して傾斜しており、第1傾斜部462の第2傾斜部464側が開封方向後側となっている(つまり、接触点m62aが端部m61よりも後側にある)ので、第1傾斜部462に伝えられた破断力をスムーズに第2傾斜部464に伝えることができる。よって、少ない力で破断を行なうことができる。
また、角度α61が角度α62よりも大きい(α61>α62)ので、第1傾斜部462の仮想直線e66’に対する傾斜が大きく、第1傾斜部462からの破断力が第2傾斜部464に伝わりやすく、ブランクの紙材の剥離が起こりにくい。よって、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、角度α63が直角以下に形成されているので、その分、第1傾斜部462の仮想直線e66’に対する角度α61を大きくすることができて、1つ前の切込み460からの破断力を第1傾斜部462で受け止めやすく、また、角度α63が直角以下に形成されているので、その分、第3傾斜部466の長さを確保することができる。よって、第3傾斜部466の長さを確保することにより、第3傾斜部466からの破断力が拡散する角度を小さくして、確実に次の切込み460の第1傾斜部462に破断力を伝えることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、第3傾斜部466からの破断力を第1傾斜部462により広く受け止め、第1傾斜部462以外に直前の切込み460の第3傾斜部466からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
また、長さL61が長さL62’よりも長く形成されているので(L61>L62’)、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。よって、ブランクの切断面の凹凸を小さくして、ブランクの切断面の見栄えをよくすることができる。
また、長さL61を長さL62’よりも長くするので、1つ前の切込み460からの破断力を広く受け止めることができる。よって、ブランクの紙材の剥離が少なく、また、少ない力で破断を行なうことができる。また、長さL61が長いので、直前の切込み460の第3傾斜部416からの破断力を第1傾斜部412により広く受け止め、第1傾斜部412以外に第3傾斜部466からの破断力を直接受け止める切込みがないので、破断の際の感触を一定にできて円滑な破断を行なうことができる。
さらには、第3傾斜部466が仮想直線e66’に対して傾斜している(つまり、ジッパー開封方向に対して傾斜している)ので、ある切込み460における端部m64と、該切込み460に対して開封方向に隣接する切込み460における接触点m62a間の仮想直線e66’と直角方向の長さ(端部m64から接触点m62を通る仮想直線で仮想直線e66’と平行な仮想直線までの長さ)を長くすることでき、これにより、接触点m62aの位置からブランクが剥離することを防止することができる。また、接触点m62aと仮想直線e66’(延長線e16)間の長さを実施例3の場合に比べて短くしても剥離防止できるので、ブランクの切断面の凹凸を小さくすることができる。
なお、実施例7や実施例8における切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部474と第3傾斜部476間の角部にアール部が設けられた構成は、図37に示す切込み460に対して仮想直線e66’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例7や実施例8における切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部にアール部が設けられ、第2傾斜部474と第3傾斜部476間の角部にアール部が設けられた構成の作用・効果は、図37に示す切込み460の場合と同様である。
なお、図37に示す切込み460においては、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角部にアール部463が設けられ、第2傾斜部464と第3傾斜部466間の角部にアール部465が設けられているが、図37に示す切込み460の代わりに、図38に示すように、第2傾斜部464と第3傾斜部466間の角部にアール部は設けられず、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角部のみにアール部を設けた構成としてもよい。
すなわち、図38に示す切込み460は、端部(第1端部)m61と接触点(第1接触点)m62a間に直線状に形成された第1傾斜部462と、接触点m62aと接触点(第2接触点)m62b間に形成されたアール部463と、接触点m62bと接触点(第3接触点)m63間に直線状に形成された第2傾斜部464と、接触点m63と端部(第2端部)m64間に直線状に形成された第3傾斜部466とを有している。
図38に示す切込み460は、アール部465が設けられていない点以外は図37に示す切込み460と同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。なお、第1傾斜部462の接触点m62aからの延長線(仮想延長線)(第3仮想延長線)462−1と、第2傾斜部464の接触点m62bからの延長線で第2傾斜部464と同一曲率の延長線(第4仮想延長線)464−2の延長線462−1との交点m62’における延長線464−2の接線464−2’との間の角度で、仮想直線e66’と第2傾斜部464との交点m63’と端部m61とを結ぶ直線468側の角度α63が直角以下となっている。また、図38に示す構成の切込み460を用いた場合の作用・効果は、アール部463、465が設けられていない切込み460や、図37に示す切込み460と同様であるので、詳しい説明を省略する。
なお、実施例7や実施例8における切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、図38に示す切込み460に対して仮想直線e66’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成であるので、詳しい説明を省略する。
また、実施例7や実施例8における切込み470において、第1傾斜部472と第2傾斜部474間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成の作用・効果は、図38に示す切込み460の場合と同様である。
なお、図37に示す切込み460においては、第1傾斜部462と第2傾斜部464間の角部にアール部463が設けられ、第2傾斜部464と第3傾斜部466間の角部にアール部465が設けられているが、アール部463を設けず、アール部465のみを設けた構成としてもよい。また、実施例7や実施例8における切込み470において、第2傾斜部474と第3傾斜部476間の角部のみにアール部が設けられた場合の構成は、切込み460において、アール部415のみを設けた構成に対して仮想直線e66’と平行な直線を介して対称の構成となる以外は同様の構成となる。
なお、上記の各実施例の説明において、「接触点」は「接点」としてもよい。また、図面において、Y1−Y2方向は、X1−X2方向に対して直角の方向である。
A、C、A’、C’ ジッパー
A1、A2、B、B1、C1、C2、D、D1、A1’、A2’、B’、B1’、C1’、C2’、D’、D1’ 切れ目線
10、20、38、39、60、70、88、89、410、420、460、470、A3、C3 切込み
12、22、62、72、412、422、462、472 第1傾斜部
13、15、63、65、413、415、463、465 アール部
14、24、64、74、414、424、464、474 第2傾斜部
16、26、66、76 直線部
18、28、68、78、418、428、468、478 直線
30、80 片部
40、90 帯状部
50、100 隙間
52、54、102、104 切断面
64−1’、64−2’、74−1’、74−2’、464−1’、464−2’、474−1’、474−2’接線
416、426、466、476 第3傾斜部
e14、e16、f16、e26、f26、e66、f66、e76、f76、62−1、64−1、64−2 延長線
e16’、e26’、e66’、e76’ 仮想直線
Ah、Ch 中心線
m11、m14、m21、m24 端部
m12、m12a、m12b、m13、m13a、m13b、m22、m23 接触点
K1、K2 カートン

Claims (42)

  1. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(12、22)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(14、24)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された直線部(16、26)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(20、10)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  2. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11、L21)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L12、L22)よりも長いことを特徴とする請求項1に記載のカートン用ジッパー。
  3. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(15)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  4. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  5. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする請求項3又は4に記載のカートン用ジッパー。
  6. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10、20)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(12、22)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(14、24)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された直線部(16、26)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16、e26)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(18、28)側の角度(α13、α23)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  7. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L12)よりも長いことを特徴とする請求項6に記載のカートン用切れ目線。
  8. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(15)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(e14)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  9. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(10)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(12)と、第2傾斜部(14)と、直線部(16)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(13)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e16)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(18)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  10. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする請求項8又は9に記載のカートン用切れ目線。
  11. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(60、70)を間隔を介して列状に配設してなり

    第1切込みが、
    第1傾斜部(62、72)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(64、74)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された直線部(66、76)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(70、60)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  12. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする請求項11に記載のカートン用ジッパー。
  13. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(65)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパ
    ー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  14. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、
    直線部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)より
    も大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  15. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする請求項13又は14に記載のカートン用ジッパー。
  16. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60、70)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(62、72)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(64、74)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m74)から形成された直線部(66、76)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、直線部が、第2接触点と直線部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66、e76)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(64−1’、74−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ仮想直線(68、78)側の角度(α63、α73)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  17. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から第1仮想延長線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする請求項16に記載のカートン用切れ目線。
  18. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(65)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    直線部が、第4接触点と直線部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(64−1)の該第1仮想延長線との交点(m63’)における第3仮想延長線の接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第4仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第5仮想延長線(64−2)の第4仮想延長線との交点における第5仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第1仮想延長線と第3仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  19. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(60)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(62)と、第2傾斜部(64)と、直線部(66)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(63)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    直線部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に沿って形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、直線部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(e66)を介して両側に配置され、
    直線部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように第1仮想延長線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(64−1’)の該第1仮想延長線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(62−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(64−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(64−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ仮想直線(68)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  20. 第1端部から第1仮想延長線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から第1仮想延長線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする請求項18又は19に記載のカートン用切れ目線。
  21. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(410、420)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(412、422)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(414、424)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第3傾斜部(416、426)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ
    目線が、複数の第2切込み(420、410)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  22. 第1端部から仮想直線までの長さ(L11、L21)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L12、L22)よりも長いことを特徴とする請求項21に記載のカートン用ジッパー。
  23. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(415)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g16)と第2傾斜部の第3接触点からの第2仮想延長線(e14)の交点(m13’)を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  24. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と第3傾斜部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第3接触点を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向において後側への仮想延長線(f16)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  25. 第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする請求項23又は24に記載のカートン用ジッパー。
  26. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410、420)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(412、422)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12、m22)から形成された第2傾斜部(414、424)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m13、m23)から形成された第3傾斜部(416、426)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11、m21)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1接触点と第2接触点間に直線状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m14、m24)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16、f26)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11、α21)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12、α22)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(418、428)側の角度(α13、α23)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  27. 第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L12)よりも長いことを特徴とする請求項26に記載のカートン用切れ目線。
  28. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m13a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m13b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(415)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g16)と第2傾斜部の第3接触点からの第2仮想延長線(e14)の交点(m13’)を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線である第3仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2仮想延長線の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1仮想延長線と第2仮想延長線の交点(m13’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  29. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(410)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(412)と、第2傾斜部(414)と、第3傾斜部(416)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m12a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m12b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(413)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m11)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に直線状に形成され、
    第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m13)から形成され、第3接触点と第3傾斜部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m14)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第3接触点を通る仮想直線(e16’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向において後側への仮想延長線(f16)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α11)が、第2傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α12)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(418)側の角度(α13)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  30. 第1端部から仮想直線までの長さ(L11)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L12’)よりも長いことを特徴とする請求項28又は29に記載のカートン用切れ目線。
  31. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(460、470)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(462、472)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(464、474)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された第3傾斜部(466
    、476)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66、f76)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込み(470、460)を間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  32. 第1端部から仮想直線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする請求項31に記載のカートン用ジッパー。
  33. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(465)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3傾斜部のジッパー開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g66)と第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第2仮想延長線(464−1)の交点(m63’)を通る
    仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  34. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用ジッパーであって、
    第1切れ目線と第2切れ目線とを有し、
    第1切れ目線が、複数の第1切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、
    第1切込みが、
    第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状にジッパー開封方向に対して傾斜して形成され、
    第2端部がジッパー開封方向の仮想直線で、第3接触点を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりもジッパー開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部のジッパー開封方向への仮想延長線(f66)がジッパー開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりもジッパー開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触
    点よりもジッパー開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であり、
    第2切れ目線が、第1切れ目線との間の中心線を介して対称形状に形成され、第2切れ目線が、複数の第2切込みを間隔を介して列状に配設してなり、第2切れ目線における各第2切込みが該中心線を介して第1切れ目線における第1切込みと対称形状に形成されていることを特徴とするカートン用ジッパー。
  35. 第1端部から仮想直線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする請求項33又は34に記載のカートン用ジッパー。
  36. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460、470)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(462、472)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62、m72)から形成された第2傾斜部(464、474)と、第2傾斜部の第1接触点とは反対側の端部である第2接触点(m63、m73)から形成された第3傾斜部(466、476)とを有し、第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61、m71)と第1接触点間に直線状に形成され、第2傾斜部が、第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、第3傾斜部が、第2接触点と第3傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第2端部(m64、m74)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で第2接触点を通る仮想直線(e16’、e26’)を介して第1接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α16)が、第2傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α12)よりも小さく形成され、第2接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66、f76)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第1接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第2接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61、α71)が、第2傾斜部の第2接触点における接線(464−1’、474−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62、α72)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部と第2傾斜部間の角度で、第1端部と第2接触点とを結ぶ第2仮想直線(468、478)側の角度(α63、α73)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  37. 第1端部から仮想直線までの長さ(L61、L71)が、第1接触点から仮想直線までの長さ(L62、L72)よりも長いことを特徴とする請求項36に記載のカートン用切れ目線。
  38. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)と、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点(m63a)と直線部の一方の端部である第4接触点(m63b)間に形成された第2アール部で、第3接触点で第2傾斜部と接するとともに第4接触点で直線部と接する第2アール部(465)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    第3傾斜部が、第4接触点と第3傾斜部の第4接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で、第3傾斜部の切れ目線開封方向において前側への仮想延長線である第1仮想延長線(g66)と第2傾斜部の第3接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第2仮想延長線(464−1)の交点(m63’)を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第1仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2仮想延長線と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第4接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線である第2仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2仮想延長線(464−1)の該仮想直線との交点(m63’)における第2仮想延長線の接線(464−1’)との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第3仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第4仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、仮想直線と第2仮想延長線との交点(m63’)と第1端部とを結ぶ仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  39. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンに用いるカートン用切れ目線であって、
    該カートン用切れ目線が、複数の切込み(460)を間隔を介して列状に配設してなり、
    切込みが、
    第1傾斜部(462)と、第2傾斜部(464)と、第3傾斜部(466)と、第1傾斜部の一方の端部である第1接触点(m62a)と第2傾斜部の一方の端部である第2接触点(m62b)の間に形成されたアール部で、第1接触点で第1傾斜部と接するとともに第2接触点で第2傾斜部と接するアール部(463)とを有し、
    第1傾斜部が、第1傾斜部の他方の端部である第1端部(m61)と第1接触点間に直線状に形成され、
    第2傾斜部が、第2接触点と第3接触点間に第1端部側とは反対側に膨出した円弧状に形成され、
    第3傾斜部が、第2傾斜部の第2接触点とは反対側の端部である第3接触点(m63)から形成され、第3接触点と直線部の第3接触点とは反対側の端部である第2端部(m64)間に直線状に切れ目線開封方向に対して傾斜して形成され、
    第2端部が切れ目線開封方向の仮想直線で、第3接触点を通る仮想直線(e66’)を介して第2接触点とは反対側にあり、第3傾斜部と仮想直線とがなす鋭角(α66)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)と仮想直線とがなす鋭角(α62)よりも小さく形成され、第3接触点が第2端部よりも切れ目線開封方向において前側にあり、
    第1端部と第1接触点とが、該仮想直線を介して両側に配置され、
    第3傾斜部の切れ目線開封方向への仮想延長線(f66)が切れ目線開封方向において後側に隣接する他の第1切込みの第1傾斜部と交わり、
    第1傾斜部が、第1端部が第1接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置するように仮想直線に対して傾斜して形成され、
    第2傾斜部の一方の端部である第2接触点は、第2傾斜部の他方の端部である第3接触点よりも切れ目線開封方向において前側に位置し、
    第1傾斜部の該仮想直線との間の鋭角の角度(α61)が、第2傾斜部の第3接触点における接線(464−1’)の該仮想直線との間の鋭角の角度(α62)よりも大きく形成され、
    第1傾斜部の第1接触点からの仮想延長線である第2仮想延長線(462−1)と、第2傾斜部の第2接触点からの仮想延長線で第2傾斜部と同一曲率の仮想延長線である第3仮想延長線(464−2)の第3仮想延長線との交点における第4仮想延長線の接線(464−2’)との間の角度で、第3接触点と第1端部とを結ぶ第2仮想直線(468)側の角度(α63)が直角以下であることを特徴とするカートン用切れ目線。
  40. 第1端部から仮想直線までの長さ(L61)が、第1接触点と第2接触点間に形成されたアール部から仮想直線までの最大長さ(L62’)よりも長いことを特徴とする請求項38又は39に記載のカートン用切れ目線。
  41. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンであって、
    請求項1又は2又は3又は4又は5又は11又は12又は13又は14又は15又は21又は22又は23又は24又は25又は31又は32又は33又は34又は35に記載のカートン用ジッパーが形成されていることを特徴とするカートン。
  42. シート状の紙製ブランクにより形成されたカートンであって、
    請求項6又は7又は8又は9又は10又は16又は17又は18又は19又は20又は26又は27又は28又は29又は30又は36又は37又は38又は39又は40に記載のカートン用切れ目線が形成されていることを特徴とするカートン。
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