JP6939130B2 - 印刷装置、及び、制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ジョブキャンセル機能を備える印刷装置等に関し、特に、ジョブキャンセル
時において、未印刷の給紙済みの用紙を、利便性良く利用することのできる印刷装置等に
関する。
従来、高速で印刷を行うプリンターでは、すぐに印刷を実行できるように、用紙を印刷
前に機内へ給紙するように制御がなされている。そのため、印刷中の用紙に続く何枚かの
用紙が給紙口から印刷部までの間に既に存在している状態となる。
したがって、印刷中にジョブキャンセルの指示がなされると、プリンターの機内に未だ
印刷が行われていない白紙の用紙が残る状態となり、これらの用紙が無駄になる虞がある
かかる問題に関連して、下記特許文献1には、プリンターの筐体内に残った未印刷の用
紙に、後続のプリントジョブの印刷を行い、無駄紙の排紙を抑制する発明について記載さ
れている。
特開2005−319638号公報
上記特許文献1に記載の装置では、未印刷の給紙済みの用紙と、後続のプリントジョブ
の用紙とが、用紙サイズと排紙方向において同一の場合にのみ、未印刷の給紙済みの用紙
に印刷を行う。
しかしながら、このような制御では、印刷要求時に指定されている給紙口や用紙の紙質
などが考慮されておらず、さらにユーザー利便性が高く、用紙をより有効に活用すること
のできる技術が望まれる。
そこで、本発明の目的は、ジョブキャンセル機能を備える印刷装置であって、ジョブキ
ャンセル時において、未印刷の給紙済みの用紙を、利便性良く利用することのできる印刷
装置、等を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の一つの側面は、印刷装置が、複数の給紙口から
用紙を給紙し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷機構と、前記印刷機構を制御す
る制御部と、を有し、前記制御部は、第1ジョブの印刷中にキャンセル指示を受信した際
に、前記第1ジョブに続く第2ジョブにおける前記給紙口の設定に基づいて、前記給紙口
から給紙済みで、かつ、未だ印刷が行われていない前記用紙である未印刷給紙に、前記第
2ジョブの印刷を行うか否かを判断し、印刷を行うと判断した場合には、前記印刷機構に
前記第2ジョブの印刷を前記未印刷給紙に対して行わせる、ことである。
当該側面により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙を有効活用することが
できる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
に、前記未印刷給紙が給紙された前記給紙口と同じ前記給紙口が設定されている場合、前
記未印刷給紙に前記第2ジョブの印刷を行うと判断する、ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーの所望した用紙を用いて、未印刷給紙に印刷を行うことがで
きる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
に設定されている前記用紙の条件に基づいて自動で前記給紙口を選択させる旨の給紙口自
動選択が前記第2ジョブに設定されている場合、前記未印刷給紙が前記用紙の条件を満た
していれば、前記未印刷給紙に前記第2ジョブの印刷を行うと判断する、ことを特徴とす
る。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙の利用度を高めること
ができる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記未印刷給紙
が、用紙サイズと排紙方向の前記用紙の条件を満たしていれば、前記未印刷給紙に前記第
2ジョブの印刷を行うと判断する、ことを特徴とする。
当該態様により、未印刷給紙を有効活用することができる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
において用紙サイズの前記用紙の条件が未指定に設定されていれば、前記未印刷給紙が当
該用紙の条件を満たすと判断し、前記第2ジョブの印刷範囲を前記未印刷給紙に対応する
ように拡大又は縮小する、ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙の利用度を高めること
ができる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
において用紙サイズの前記用紙の条件が指定されており、前記未印刷給紙が当該用紙の条
件を満たしていない場合には、前記印刷機構に前記未印刷給紙を未印刷のまま排紙させる

ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことを防止できる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
がファクシミリで受信したデータを印刷するジョブである場合に、前記印刷範囲の拡大又
は縮小を行う、ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙の利用度を高めること
ができる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
において排紙方向の前記用紙の条件が未指定に設定されていれば、前記未印刷給紙が当該
用紙の条件を満たすと判断し、前記第2ジョブの印刷方向を前記未印刷給紙に対応するよ
うに回転する、ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙の利用度を高めること
ができる。
上記の目的を達成するために、本発明の別の側面は、印刷装置が、複数の給紙口から用
紙を給紙し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷機構と、前記印刷機構を制御する
制御部と、を有し、前記制御部は、第1ジョブの印刷中にキャンセル指示を受信した際に
、前記給紙口から給紙済みで、かつ、未だ印刷が行われていない前記用紙である未印刷給
紙の枚数が、前記第1ジョブに続く第2ジョブにおける印刷枚数以上である場合、前記第
2ジョブの印刷設定を前記未印刷給紙に対応する設定として、前記印刷機構に前記第2ジ
ョブの印刷を前記未印刷給紙に対して行わせる、未印刷給紙利用印刷を実行する、ことで
ある。
当該側面により、用紙に拘る必要のない印刷ジョブの場合に未印刷給紙を有効活用でき
る。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記未印刷給紙に対応する設定
とする前記印刷設定は、用紙サイズ及び排紙方向の設定を含む、ことを特徴とする。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
のジョブ種がステータスシートを印刷するジョブである場合に、前記未印刷給紙利用印刷
を実行する、ことを特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙を有効活用できる。
更に、上記発明において、その好ましい一つの態様は、前記制御部は、前記第2ジョブ
のジョブ種がファクシミリで受信したデータを印刷するジョブであり、ファクシミリの代
行出力の機能がオンに設定されている場合に、前記未印刷給紙利用印刷を実行する、こと
を特徴とする。
当該態様により、ユーザーニーズを損なうことなく、未印刷給紙を有効活用できる。
上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、複数の給紙口から用紙を給紙
し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷装置の制御方法において、第1ジョブの印
刷中にキャンセル指示を受信した際に、前記第1ジョブに続く第2ジョブにおける前記給
紙口の設定に基づいて、前記給紙口から給紙済みで、かつ、未だ印刷が行われていない前
記用紙である未印刷給紙に、前記第2ジョブの印刷を行うか否かを判断し、印刷を行うと
判断した場合には、前記印刷装置に前記第2ジョブの印刷を前記未印刷給紙に対して行わ
せる、ことである。
上記の目的を達成するために、本発明の更に別の側面は、複数の給紙口から用紙を給紙
し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷装置の制御方法において、第1ジョブの印
刷中にキャンセル指示を受信した際に、前記給紙口から給紙済みで、かつ、未だ印刷が行
われていない前記用紙である未印刷給紙の枚数が、前記第1ジョブに続く第2ジョブにお
ける印刷枚数以上である場合、前記第2ジョブの印刷設定を前記未印刷給紙に対応する設
定として、前記印刷装置に前記第2ジョブの印刷を前記未印刷給紙に対して行わせる、こ
とである。
本発明の更なる目的及び、特徴は、以下に説明する発明の実施の形態から明らかになる
本発明を適用した印刷装置の実施の形態例に係る概略構成図である。 未印刷給紙処理の手順を例示したフローチャートである。 設定変更処理の手順を例示したフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例を説明する。しかしながら、かかる実施の
形態例が、本発明の技術的範囲を限定するものではない。なお、図において、同一又は類
似のものには同一の参照番号又は参照記号を付して説明する。
図1は、本発明を適用した印刷装置の実施の形態例に係る概略構成図である。図1に示
すプリンター2が本発明を適用した印刷装置であり、本プリンター2は、ジョブキャンセ
ルの指示を受信した際に、すでに給紙口221から給紙済みで、かつ、未だ印刷がなされ
ていない用紙(以降、未印刷給紙と称す)がある場合に、後続の印刷ジョブ(以降、後続
ジョブと称す)(第2ジョブ)に設定されている給紙口221に基づき、未印刷給紙に後
続ジョブの印刷を行うかを判断する。これにより、ユーザー利便性の高い、未印刷給紙の
有効活用を実現する。
図1に示すように、プリンター2は、ホストコンピューター1などのホスト装置からの
印刷要求、又は、プリンター2に対する操作に従い、用紙に対して印刷を実行する、例え
ば、インクジェットプリンターである。プリンター2は、印刷中の用紙に続く複数枚の用
紙を予め搬送路222へ給紙し、高速で印刷する機能を備える。また、図示していないが
、プリンター2は、一体となった、又は、別体のファクシミリ受信装置からデータを受信
してファクシミリの内容を印刷する機能を備える。
ホストコンピューター1は、プリンター2と通信可能に接続され、ユーザー操作等に基
づきプリンター2に対して印刷要求を行う。ホストコンピューター1は、パーソナルコン
ピューターなどで構成され、印刷対象の図形や文字を生成するアプリケーション、プリン
ター2用のプリンタードライバー(共に図示せず)などを備える。
上記印刷要求は、プリンタードライバーによって生成される印刷データをホストコンピ
ューター1からプリンター2へ送信することによってなされる。ここでは、1つの印刷要
求を印刷ジョブと称し、各印刷ジョブに対して各種の印刷条件が設定されている。これら
の設定項目には、使用する用紙に関して、「給紙口」、「用紙サイズ」、「排紙方向」、
及び「紙質」の項目が含まれる。
「給紙口」は、プリンター2が備える複数の給紙口221のうちのどの給紙口221か
ら給紙するかを指定する項目であり、「用紙サイズ」は、印刷に使用する用紙のサイズ(
A4、A3など)を指定する項目であり、「排紙方向」は、印刷済みの用紙を排紙する際
の用紙の向き(タテ又はヨコ、ここでは、給紙方向と同じ)を指定する項目であり、「紙
質」は、用紙の材質による種別(普通紙、再生紙など)を指定する項目である。
これらの設定項目の内容は、プリンタードライバーが提供するインターフェース画面に
対するユーザー操作等で設定(指定)され、その設定内容は印刷データに含まれる。
なお、「給紙口」については、“給紙口自動”と設定することができ、このように設定
されている場合には、プリンター2側で、他の設定内容に基づいて適切な給紙口221を
選択する。また、「用紙サイズ」及び「排紙方向」については、未指定とすることができ
、このように設定されている場合には、プリンター2側で、適宜、適切なものを選択する
。また、「紙質」については、“紙質自動”又は“普通紙系自動”と設定することができ
、このように設定されている場合には、プリンター2側で、適切な紙質を選択する。なお
、普通紙には、色や紙厚により複数の種類があり、それらはそれぞれ1つの「紙質」であ
る。従って、普通紙には複数の紙質があり、それらを総称して“普通紙系”と称する。“
普通紙系自動”と設定されている場合には、プリンター2は、“普通紙系”の中から適切
な紙質を選択する。
以下、普通紙系の用紙の具体例を説明する。
普通系の用紙には、例えば、普通系1、普通系2、レターヘッド、色付き用紙、印刷済
み用紙、厚紙1、厚紙2、厚紙3、厚紙4が含まれる。再生紙を普通紙系の用紙に含めて
も良い。なお、普通系2の厚みは、普通系1の厚みよりも大きい。厚紙1〜4については
、厚紙4、厚紙3、厚紙2、厚紙1の順で用紙の厚みが大きい。なお、ユーザーは普通紙
系に含める用紙をプリンター2に予め設定できる。
プリンター2は、図1に示されるように、制御部21と印刷機構22を備える。制御部
21は、プリンター2の各部を制御するコントローラーであり、ハードウェア構成として
は、CPU、RAM、ROM、NVRAM、ASIC(Application Specific Integrate
d Circuit)等を備える。
制御部21は、ホストコンピューター1から印刷データを受信した際など印刷要求を受
けると、印刷機構22を制御して、その印刷ジョブに設定されている内容に応じた印刷条
件で、印刷対象の画像を用紙に印刷する。使用する用紙に関しては、制御部21は、上述
した「給紙口」、「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の設定内容に基づいて、
適切な給紙口221を選択(決定)し、そこから給紙して印刷を行う。
また、上述のように、プリンター2では印刷前に給紙を行うので、印刷ジョブが印刷途
中でキャンセルされると、未印刷給紙がプリンター2の搬送路222内(機内、筐体内)
に残ることになるが、制御部21は、印刷データを受信済みの後続ジョブの設定内容に基
づいて、未印刷給紙に後続ジョブの印刷を行うか否かの判断を行い、その後、当該判断に
基づいて印刷処理又は排紙処理を実行する。なお、これら未印刷給紙に係る処理(以降、
未印刷給紙処理と称す)は、当該処理を指示するプログラム、当該プログラムに従って動
作するCPU、プログラムを格納するROM、RAM、NVRAM等が協働して動作する
ことにより実行される。
印刷機構22は、制御部21の指示に従って用紙など(印刷媒体)に印刷を行う。印刷
機構22は、図1に示されるように、複数の給紙口221、搬送路222、搬送部223
、及び印刷部224等を備える。
給紙口221は、本実施の形態例では、3つ備えられ(221A、221B、221C
)、それぞれに、各種の用紙を収容する用紙カセット3(3A、3B、3C)が挿入され
る。印刷時には、いずれかの給紙口221から給紙され、給紙された用紙は搬送路222
に沿って搬送される。
搬送部223は、搬送ローラーと、その駆動源及び伝動装置等を備え、給紙口221か
ら給紙された用紙を印刷位置まで搬送し、その後、印刷後の用紙を搬送して排紙する。な
お、未印刷給紙は、給紙口221から印刷位置までの搬送路222に存在する。
印刷部224は、印刷位置に搬送された用紙に対して印刷を実行する。印刷部224は
、本実施の形態例では、インクを吐出するノズルを複数備えた印刷ヘッド、印刷ヘッドを
搭載して副走査方向に移動するキャリッジ等を備える。
以上説明したような構成を備える本実施の形態例に係るプリンター2では、印刷要求を
受けると、制御部21が当該印刷要求に適した給紙口221を決定し、そこから給紙して
印刷を実行するが、その印刷中に印刷ジョブがキャンセルされた際の未印刷給紙処理に特
徴があり、以下、その具体的な内容について説明する。
図2は、未印刷給紙処理の手順を例示したフローチャートである。制御部21は、印刷
中に印刷ジョブのキャンセル(以降、ジョブキャンセルと称す)の指示を受信し、その際
に、後続ジョブの印刷データを受信済みであると、当該未印刷給紙処理を開始する。なお
、ジョブキャンセルは、ホストコンピューター1又はプリンター2の操作部(図示せず)
に対するユーザー操作でなされ、その信号を制御部21が受信する。
制御部21は、まず、未印刷給紙が存在するか否かを判断する(図2のステップS1)
。制御部21は、印刷中である印刷ジョブ(以降、現行ジョブと称す)(第1ジョブ)の
処理時に、現行ジョブの何枚目まで用紙を給紙済みで、何枚目の用紙まで印刷済みである
かを把握しているので、その情報に基づいて未印刷給紙が存在するか否かを判断できる。
当該判断の結果、未印刷給紙が存在しなければ(なければ)(図2のステップS1のN
o)、制御部21は、当該未印刷給紙処理を終了する。
上記判断の結果、未印刷給紙が存在すれば(あれば)(図2のステップS1のYes)
、制御部21は、後続ジョブが所定の印刷ジョブの種類(以下、ジョブ種と称す)である
か否かを判断する(図2のステップS2)。ここで、所定のジョブ種とは、用紙の体裁に
関わらず内容を伝えられる印刷が行われればよい印刷ジョブであって、例えば、プリンタ
ー2の状態を示すステータスシート、受信したファクシミリの印刷などである。制御部2
1は、当該判断を後続ジョブのヘッダー情報などから判断する。なお、ユーザーは、用紙
の体裁に関わらず内容を伝えられる印刷が行われればよいと認定したジョブの種類を、所
定の印刷ジョブの種類に予め設定しておくことができる。
当該判断の結果、後続ジョブが所定のジョブ種でない場合には(図2のステップS2の
No)、制御部21は、後続ジョブの「給紙口」についての設定内容に基づいて、後続ジ
ョブを未印刷給紙に印刷するか否かを判断する。
具体的には、制御部21は、後続ジョブの「給紙口」についての設定が“給紙口自動”
になっているか否かを判断する(図2のステップS5)。
その結果、後続ジョブの「給紙口」についての設定が“給紙口自動”になっていない場
合には(図2のステップS5のNo)、制御部21は、後続ジョブに設定されている給紙
口221が、未印刷給紙(現行ジョブ)の給紙口221と一致するか否かを判断する(図
2のステップS6)。
当該判断の結果、後続ジョブの給紙口221と未印刷給紙の給紙口221が一致すれば
(図2のステップS6のYes)、制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印刷すると
判断し、印刷機構22に、未印刷給紙に対して後続ジョブの印刷を実行させる(図2のス
テップS18)。具体的には、搬送路222の印刷位置の上流側に位置する未印刷給紙を
、搬送部223が、順次、印刷位置へ供給し、供給された未印刷給紙に対して、印刷部2
24が印刷を実行する。
一方、当該判断の結果、後続ジョブの給紙口221と未印刷給紙の給紙口221が一致
しなければ(図2のステップS6のNo)、制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印
刷しないと判断し、印刷機構22に、未印刷給紙を白紙のまま(未印刷のまま)排紙させ
る(図2のステップS19)。具体的には、搬送路222に位置する未印刷給紙を、搬送
部223が、順次、プリンター2から排紙する。
次に、ステップS5に戻って、後続ジョブの「給紙口」についての設定が“給紙口自動
”になっている場合には(図2のステップS5のYes)、制御部21は、後続ジョブに
設定されている「給紙口」以外の設定内容、すなわち、「用紙サイズ」、「排紙方向」、
及び「紙質」の設定内容、に基づいて、後続ジョブを未印刷給紙に印刷するか否かを判断
する。
具体的には、後続ジョブの「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の設定内容が
、全て、未印刷給紙(現行ジョブ)の内容(用紙サイズ、排紙方向、及び紙質)と一致し
ていれば(図2のステップS7のYes、S8のYes、S9のYes)、制御部21は
、後続ジョブを未印刷給紙に印刷すると判断し、印刷機構22に、未印刷給紙に対して後
続ジョブの印刷を実行させる(図2のステップS18)。
また、「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の各設定内容が、未印刷給紙(現
行ジョブ)の内容と一致しない場合にも、設定内容が“未指定”である場合、自由度のあ
る選択が可能である内容である場合には、制御部21は、後続ジョブを編集して、後続ジ
ョブを未印刷給紙に印刷すると判断し、印刷機構22に、未印刷給紙に対して後続ジョブ
の印刷を実行させる(図2のステップS18)。
具体的には、後続ジョブの「用紙サイズ」が未印刷給紙(現行ジョブ)の内容と一致し
ていない場合には(図2のステップS7のNo)、制御部21は、後続ジョブの「用紙サ
イズ」についての設定内容が“未指定”であるか否かを判断する(図2のステップS10
)。設定内容が“未指定”である場合には(図2のステップS10のYes)、制御部2
1は、未印刷給紙のサイズに合うように、後続ジョブに対して拡縮処理を実行する(図2
のステップS11)。拡縮処理では、制御部21は、印刷ジョブで描く画像のサイズを、
未印刷給紙のサイズに適合するように拡大又は縮小する。拡縮処理の後、処理は、ステッ
プS8へ移行する。なお、当該拡縮処理は、後続ジョブがファクシミリで受信したデータ
を印刷する印刷ジョブである場合に、行うようにすることができる。
一方、「用紙サイズ」の設定内容が“未指定”でない場合には(図2のステップS10
のNo)、制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印刷しないと判断し、印刷機構22
に、未印刷給紙を白紙のまま排紙させる(図2のステップS19)。
また、後続ジョブの「排紙方向」が未印刷給紙(現行ジョブ)の内容と一致していない
場合には(図2のステップS8のNo)、制御部21は、後続ジョブの「排紙方向」につ
いての設定内容が“未指定”であるか否かを判断する(図2のステップS12)。設定内
容が“未指定”である場合には(図2のステップS12のYes)、制御部21は、未印
刷給紙の印刷方向に合うように、後続ジョブに対して回転処理を実行する(図2のステッ
プS13)。回転処理では、制御部21は、印刷ジョブで描く画像の方向を、未印刷給紙
の方向に適合するように回転する。回転処理の後、処理は、ステップS9へ移行する。
一方、「排紙方向」の設定内容が“未指定”でない場合には(図2のステップS12の
No)、制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印刷しないと判断し、印刷機構22に
、未印刷給紙を白紙のまま排紙させる(図2のステップS19)。
また、後続ジョブの「紙質」が未印刷給紙(現行ジョブ)の内容と一致していない場合
には(図2のステップS9のNo)、制御部21は、後続ジョブの「紙質」についての設
定内容が“紙質自動”であるか否かを判断する(図2のステップS14)。設定内容が“
紙質自動”である場合には(図2のステップS14のYes)、制御部21は、後続ジョ
ブの「紙質」の設定を未印刷給紙の紙質に合わせる(図2のステップS17)。その後、
制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印刷すると判断し、印刷機構22に、未印刷給
紙に対して後続ジョブの印刷を実行させる(図2のステップS18)。
一方、後続ジョブの設定内容が“紙質自動”でない場合には(図2のステップS14の
No)、制御部21は、後続ジョブの「紙質」についての設定内容が“普通紙系自動”で
あるか否かを判断する(図2のステップS15)。設定内容が“普通紙系自動”である場
合には(図2のステップS15のYes)、制御部21は、未印刷給紙の紙種が普通紙系
であるか否か判断する(図2のステップS16)。未印刷給紙の紙種が普通紙系であれば
(図2のステップS16のYes)、制御部21は、後続ジョブの「紙質」の設定を未印
刷給紙の紙質に合わせる(図2のステップS17)。その後、制御部21は、後続ジョブ
を未印刷給紙に印刷すると判断し、印刷機構22に、未印刷給紙に対して後続ジョブの印
刷を実行させる(図2のステップS18)。
ステップS15において、設定内容が“普通紙系自動”でない場合(図2のステップS
15のNo)、又は、ステップS16において、未印刷給紙が普通紙系でない場合(図2
のステップS16のNo)、制御部21は、後続ジョブを未印刷給紙に印刷しないと判断
し、印刷機構22に、未印刷給紙を白紙のまま排紙させる(図2のステップS19)。
次に、ステップS2において、後続ジョブが特定のジョブ種である場合(図2のステッ
プS2のYes)、制御部21は、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上であるか否
かを判断する(図2のステップS3)。当該判断の結果、未印刷給紙の枚数が後続ジョブ
の枚数未満である場合には(図2のステップS3のNo)、処理がステップS5に移行す
る。
一方、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上である場合には(図2のステップS3
のYes)、制御部21は、後続ジョブの「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」
の設定内容を未印刷給紙に合わせて(図2のステップS4)、後続ジョブを未印刷給紙に
印刷すると判断し、印刷機構22に、未印刷給紙に対して後続ジョブの印刷を実行させる
(図2のステップS18)。なお、後続ジョブの「用紙サイズ」、「排紙方向」の設定内
容を未印刷給紙に合わせる際に、制御部21は、必要に応じて、後続ジョブで描く画像の
拡大・縮小、回転を実行する。ここで、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上である
場合、後続ジョブの印刷設定を強制的に未印刷給紙に合わせる理由を説明する。未印刷給
紙は後続ジョブが印刷されなければ無駄紙として排紙される用紙であるため、仮に後続ジ
ョブの印刷結果がユーザー所望のものにならず未印刷給紙が無駄になっても不利益はあま
りない。従って、後続ジョブの印刷が未印刷給紙に対する印刷だけで完了するならば、印
刷結果の質は気にせず後続ジョブを印刷してしまって良い。以上が、未印刷給紙の枚数が
後続ジョブの枚数以上である場合、後続ジョブの印刷設定を強制的に未印刷給紙に合わせ
る理由である。
なお、後続ジョブが、受信したファクシミリの印刷である場合には、プリンター2にお
いて「代行出力」の機能がオンになっている(作動している)場合にのみ、未印刷給紙に
対して後続ジョブの印刷を実行させるようにしてもよい。
ここで「代行出力」とは、ファクシミリの印刷ジョブの画像を縮小して元のサイズより
も小さいサイズの用紙に印刷すること、及び、ファクシミリの印刷ジョブの画像を拡大し
て元のサイズよりも大きいサイズの用紙に印刷すること、を意味する。
以上説明したように、未印刷給紙に後続ジョブが印刷される(S18)、又は、未印刷
給紙が排紙される(S19)と、未印刷給紙処理は終了する。
次に、制御部21が印刷ジョブを受信した際に行う処理について説明する。当該処理は
、ジョブキャンセルが発生した際に、すぐに後続ジョブを未印刷給紙に印刷できるように
、受信済みの印刷ジョブについて、予め用紙に関する設定内容を変更しておく処理である
(以下、設定変更処理と称す)。なお、当該設定変更処理は、実施しなくても良い。
図3は、設定変更処理の手順を例示したフローチャートである。まず、制御部21は、
1印刷ジョブを受信するのを待ち(図3のステップS21)、1印刷ジョブを受信すると
(図3のステップS21のYes)、当該受信した印刷ジョブ(以降、受信ジョブと称す
)の直前に受信した印刷ジョブ(以降、先行ジョブと称す)の印刷が未開始であるか否か
を判断する(図3のステップS22)。先行ジョブがない場合、及び、先行ジョブがあっ
ても既に印刷が開始されている場合には(図3のステップS22のNo)、制御部21は
、設定変更を行わず、次の印刷ジョブの受信を待つ(S21へ)。
印刷未開始の先行ジョブがある場合には(図3のステップS22のYes)、制御部2
1は、受信ジョブと先行ジョブの「給紙口」についての設定内容に基づいて、設定変更を
行うか否かを判断する。
具体的には、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブの、少なくとも、いずれかの「給
紙口」についての設定が“給紙口自動”になっているか否かを判断する(図3のステップ
S23)。
その結果、受信ジョブと先行ジョブ双方の「給紙口」についての設定が“給紙口自動”
になっていない場合には(図3のステップS23のNo)、制御部21は、設定変更を行
わず、次の印刷ジョブの受信を待つ(S21へ)。
いずれかの印刷ジョブの「給紙口」についての設定が“給紙口自動”になっている場合
には(図3のステップS23のYes)、制御部21は、後続ジョブに設定されている「
給紙口」以外の設定内容、すなわち、「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の設
定内容、に基づいて、設定変更を行うか否かを判断する。
具体的には、先行ジョブと受信ジョブとの「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質
」の設定内容が、全て一致していれば(図3のステップS24のYes、S25のYes
、S26のYes)、制御部21は、先行ジョブと受信ジョブの「給紙口」を、「用紙サ
イズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の設定内容に適した特定の給紙口221に設定する
。すなわち、先行ジョブと受信ジョブの「給紙口」の設定内容は同じ給紙口221に合わ
せられる(図3のステップS34)。例えば、双方の「給紙口」は、“給紙口221A”
に設定変更される。なお、先行ジョブと受信ジョブのいずれかの設定内容が“給紙口自動
”でない特定の給紙口221である場合には、他方の印刷ジョブの「給紙口」の設定内容
を、その給紙口221に合わせる。当該設定変更の後、処理はステップS21に戻る。
また、「用紙サイズ」、「排紙方向」、及び「紙質」の各設定内容が、双方の印刷ジョ
ブで一致しない場合にも、設定内容が“未指定”である場合、自由度のある選択が可能で
ある内容である場合には、制御部21は、設定内容を変更して双方の「給紙口」の設定内
容を合わせると判断する。
具体的には、受信ジョブと先行ジョブの「用紙サイズ」が一致していない場合には(図
3のステップS24のNo)、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブの、少なくとも、
いずれかの「用紙サイズ」についての設定内容が“未指定”であるか否かを判断する(図
3のステップS27)。少なくともいずれかの印刷ジョブについて設定内容が“未指定”
である場合には(図3のステップS27のYes)、制御部21は、受信ジョブと先行ジ
ョブの用紙サイズを合わせる処理を行う(図3のステップS28)。具体的には、制御部
21は、いずれかの印刷ジョブの設定内容が“未指定”でなければ、他方の印刷ジョブの
「用紙サイズ」の設定内容を、その印刷ジョブに設定されている用紙サイズに合わせる。
また、制御部21は、双方の印刷ジョブ共に設定内容が“未指定”であれば、双方の印刷
ジョブの「用紙サイズ」の設定内容を特定の同じ用紙サイズに変更する。なお、設定変更
後の用紙サイズと印刷ジョブで描く画像のサイズが適合しない場合には、制御部21は、
適宜、設定された用紙サイズに適合するように、画像のサイズを拡大又は縮小する。その
後、処理は、ステップS25へ移行する。
一方、いずれの印刷ジョブについても「用紙サイズ」の設定内容が“未指定”でない場
合には(図3のステップS27のNo)、制御部21は、設定変更を行わず、次の印刷ジ
ョブの受信を待つ(S21へ)。
また、受信ジョブと先行ジョブの「排紙方向」が一致していない場合には(図3のステ
ップS25のNo)、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブの、少なくとも、いずれか
の「排紙方向」についての設定内容が“未指定”であるか否かを判断する(図3のステッ
プS29)。少なくともいずれかの印刷ジョブについて設定内容が“未指定”である場合
には(図3のステップS29のYes)、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブの排紙
方向を合わせる処理を行う(図3のステップS30)。具体的には、制御部21は、いず
れかの印刷ジョブの設定内容が“未指定”でなければ、他方の印刷ジョブの「排紙方向」
の設定内容を、その印刷ジョブに設定されている排紙方向に合わせる。また、制御部21
は、双方の印刷ジョブ共に設定内容が“未指定”であれば、双方の印刷ジョブの「排紙方
向」の設定内容を特定の同じ排紙方向に変更する。なお、設定変更後の排紙方向と印刷ジ
ョブで描く画像の方向が適合しない場合には、制御部21は、適宜、設定された排紙方向
に適合するように、画像の方向を回転する。その後、処理は、ステップS26へ移行する
一方、いずれの印刷ジョブについても「排紙方向」の設定内容が“未指定”でない場合
には(図3のステップS29のNo)、制御部21は、設定変更を行わず、次の印刷ジョ
ブの受信を待つ(S21へ)。
また、先行ジョブと受信ジョブの「紙質」の設定内容が一致していない場合には(図3
のステップS26のNo)、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブの、少なくとも、い
ずれかの「紙質」についての設定内容が“紙質自動”であるか否かを判断する(図3のス
テップS31)。少なくともいずれかの印刷ジョブについて設定内容が“紙質自動”であ
る場合には(図3のステップS31のYes)、制御部21は、受信ジョブと先行ジョブ
の紙質を合わせる処理を行う(図3のステップS33)。具体的には、制御部21は、い
ずれかの印刷ジョブの設定内容が“紙質自動”でなければ、他方の印刷ジョブの「紙質」
の設定内容を、その印刷ジョブに設定されている紙質に合わせる。また、制御部21は、
双方の印刷ジョブ共に設定内容が“紙質自動”であれば、双方の印刷ジョブの「紙質」の
設定内容を特定の同じ紙質に変更する。
その後、制御部21は、先行ジョブと受信ジョブの「給紙口」を、「用紙サイズ」、「
排紙方向」、及び「紙質」の設定内容に適した特定の給紙口221に設定する。すなわち
、先行ジョブと受信ジョブの「給紙口」の設定内容は同じ給紙口221に合わせられる(
図3のステップS34)。当該設定変更の後、処理はステップS21に戻る。
一方、いずれの印刷ジョブについても「紙質」の設定内容が“紙質自動”でない場合に
は(図3のステップS31のNo)、制御部21は、双方の印刷ジョブについて「紙質」
の設定内容が“普通紙系自動”に設定されているか、あるいは、一方の印刷ジョブについ
て「紙質」の設定内容が“普通紙系自動”に設定されており、かつ、他方の印刷ジョブに
ついて「紙質」の設定内容が普通紙系の特定の紙質に設定されているか、を判断する(図
3のステップS32)。
いずれかの条件を満たす場合には(図3のステップS32のYes)、制御部21は、
受信ジョブと先行ジョブの紙質を合わせる処理を行う(図3のステップS33)。具体的
には、制御部21は、いずれかの印刷ジョブの設定内容が“普通紙系自動”でなければ、
他方の印刷ジョブの「紙質」の設定内容を、その印刷ジョブに設定されている紙質に合わ
せる。また、制御部21は、双方の印刷ジョブ共に設定内容が“普通紙系自動”であれば
、双方の印刷ジョブの「紙質」の設定内容を、普通紙系の同一の紙質に変更する。その後
、処理はステップS34に移行し、上述の場合と同様に、処理が行われる。
一方、ステップS32のいずれの条件も満たさない場合には(図3のステップS32の
No)、制御部21は、設定変更を行わず、次の印刷ジョブの受信を待つ(S21へ)。
以上のようにして、印刷ジョブを受信した際の設定変更処理が実行される。
なお、プリンター2が、同一サイズの同一排紙方向での給紙のみを行う装置である場合
には、制御部21は、ジョブキャンセルが行われた際に、後続ジョブに設定されている紙
質と未印刷給紙の紙質に基づいて、後続ジョブを未印刷給紙に印刷するか否かを判断する
ようにしても良い。後続ジョブを未印刷給紙に印刷すると判断した場合には、制御部21
は、上述の場合と同様に、印刷機構22にその印刷を実行させる。
なお、上記紙質に基づく判断は、図2のステップS9、S14−S17に基づいて説明
した処理と同様に行われる。さらに、後続ジョブに設定されている紙質と未印刷給紙の紙
質が、双方とも普通紙系の紙質又は再生紙である場合には、制御部21は、後続ジョブを
未印刷給紙に印刷すると判断する。
また、同様に、プリンター2が、同一サイズの同一排紙方向での給紙のみを行う装置で
ある場合には、制御部21は、印刷ジョブの受信時に、先行ジョブと受信ジョブに設定さ
れている紙質に基づいて、双方の設定内容を合わせる設定変更処理を行うか否かを判断す
るようにしても良い。この場合、上記紙質に基づく判断は、図3のステップS26、S3
1、S32に基づいて説明した処理と同様に行われる。
以上説明したように、本実施の形態例及びその変形例に係るプリンター2では、現行ジ
ョブの印刷中にジョブキャンセルがなされた際に、後続ジョブの印刷データを受信してい
れば、後続ジョブに設定されている「給紙口」の設定内容に基づいて、未印刷給紙に後続
ジョブの印刷を行うか否かを判断し、印刷を行うと判断した場合には当該印刷を実行する
。したがって、ユーザーの要求を満たしつつ、用紙の有効利用を図ることができる。
また、具体的には、後続ジョブに未印刷給紙と同じ給紙口221が設定されていれば、
未印刷給紙に後続ジョブの印刷を行うと判断し、確実にユーザーの要求を満たしつつ、用
紙の有効利用を図ることができる。
また、後続ジョブに“給紙口自動”が設定されている場合には、「給紙口」以外の条件
が満たされれば、未印刷給紙に後続ジョブの印刷を行うと判断し、さらに用紙の有効利用
を図ることができ、ユーザー利便性も向上する。
「給紙口」以外の条件として、「用紙サイズ」と「排紙方向」の条件を満たしていれば
、未印刷給紙に後続ジョブの印刷を行うと判断し、ユーザー要求を満たすことができる。
また、後続ジョブの「用紙サイズ」が“未指定”に設定されていれば、後続ジョブの画
像データ(印刷範囲)を、未印刷給紙に対応するように拡大又は縮小し、当該条件を満た
すと判断する。したがって、未印刷用紙を活用できる機会を増やすことができる。
また、後続ジョブの「用紙サイズ」が指定されており、それが未印刷給紙と一致してい
ない場合には、未印刷給紙を排紙する。これにより、ユーザーの望んでいない印刷を行わ
ないようにすることができる。
また、後続ジョブがファクシミリで受信したデータを印刷する印刷ジョブである場合に
、上記拡大又は縮小の処理を行うことで、ユーザーに支障のない未印刷給紙の利用ができ
る。
また、後続ジョブの「排紙方向」が“未指定”に設定されていれば、後続ジョブの画像
データを、未印刷給紙に対応するように回転し、当該条件を満たすと判断する。したがっ
て、未印刷用紙を活用できる機会を増やすことができる。
また、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上である場合には、未印刷給紙に後続ジ
ョブを印刷することで、未印刷用紙を活用できる機会を増やすことができる。
さらに、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上である場合に、後続ジョブのジョブ
種がステータスシートを印刷する印刷ジョブであれば、未印刷給紙に後続ジョブを印刷す
ることで、ユーザーの利便性を低下することなく未印刷給紙を活用できる。
さらに、また、未印刷給紙の枚数が後続ジョブの枚数以上である場合に、後続ジョブの
ジョブ種がファクシミリで受信したデータを印刷する印刷ジョブであり、ファクシミリの
代行出力の機能が作動している場合に、未印刷給紙に後続ジョブを印刷することで、ユー
ザーの利便性を低下することなく未印刷給紙を活用できる。
本実施の形態例では、CPU(プロセッサー)が各処理を実行する例を説明した。
ここで、本明細書において、CPUは、1又は複数のCPUにより構成されていてもよ
いし、1又は複数の集積回路(例えば、ASIC)により構成されていてもよい。また、
CPUは、1又は複数のCPUと、1又は複数の集積回路と、の組み合わせにより構成さ
れていてもよい。
本発明の保護範囲は、上記の実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発
明とその均等物に及ぶものである。
1…ホストコンピューター、2…プリンター、3(3A、3B、3C)…用紙カセット
、21…制御部、22…印刷機構、221(221A、221B、221C)…給紙口、
222…搬送路、223…搬送部、224…印刷部。

Claims (4)

  1. 複数の給紙口から用紙を給紙し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷機構と、
    前記印刷機構を制御する制御部と、を有し、
    前記制御部は、第1ジョブの印刷中にキャンセル指示を受信した際に、前記給紙口から
    給紙済みで、かつ、未だ印刷が行われていない前記用紙である未印刷給紙の枚数が、前記
    第1ジョブに続く第2ジョブにおける印刷枚数以上である場合、前記第2ジョブの印刷設
    定を強制的に前記未印刷給紙に対応する設定として、前記印刷機構に前記第2ジョブの印
    刷を前記未印刷給紙に対して行わせる、未印刷給紙利用印刷を実行し、前記未印刷給紙に
    対応する設定とする前記印刷設定は、用紙サイズ、排紙方向、および紙質の設定を含む
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 請求項2において、
    前記制御部は、前記第2ジョブのジョブ種がステータスシートを印刷するジョブである
    場合に、前記未印刷給紙利用印刷を実行する
    ことを特徴とする印刷装置。
  3. 請求項1あるいは2において、
    前記制御部は、前記第2ジョブのジョブ種がファクシミリで受信したデータを印刷する
    ジョブであり、ファクシミリの代行出力の機能がオンに設定されている場合に、前記未印
    刷給紙利用印刷を実行する
    ことを特徴とする印刷装置。
  4. 複数の給紙口から用紙を給紙し、給紙した前記用紙に対して印刷を行う印刷装置の制御
    方法であって、
    第1ジョブの印刷中にキャンセル指示を受信した際に、前記給紙口から給紙済みで、か
    つ、未だ印刷が行われていない前記用紙である未印刷給紙の枚数が、前記第1ジョブに続
    く第2ジョブにおける印刷枚数以上である場合、前記第2ジョブの印刷設定を強制的に
    記未印刷給紙に対応する設定として、前記印刷装置に前記第2ジョブの印刷を前記未印刷
    給紙に対して行わせ、前記未印刷給紙に対応する設定とする前記印刷設定は、用紙サイズ
    、排紙方向、および紙質の設定を含む
    ことを特徴とする制御方法。
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