JP6932221B1 - 電力変換装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで電力変換装置を小型化、低コスト化する。【解決手段】共通の信号で駆動される並列接続された半導体スイッチング素子11、12と、各半導体スイッチング素子11、12を駆動する駆動回路3a、3bと、各半導体スイッチング素子11、12の温度を測定する温度測定回路4a、4bと、各駆動回路3a、3bを制御する制御部1とを備え、制御部1は各温度測定回路4a、4bの測定値に基づき、各半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングを変更する。【選択図】図1

Description

本願は、電力変換装置に関するものである。
電力変換装置において、半導体スイッチング素子の定格電流が要求される値を満たさない場合は、通常同じ素子を2個以上並列接続して、同じタイミングで駆動する。駆動回路の信号遅延および半導体スイッチング素子のゲート閾値のばらつきにより、スイッチングタイミングにばらつきが生じるため、損失が片方の素子に偏ることがある。このため並列駆動動作では、損失が偏り一か所に集中することを前提に放熱設計を行う必要がある。この結果、放熱能力の強化が必要となり、電力変換装置の大型化およびコスト増大を招く。
この問題に対して、並列接続される各半導体スイッチング素子の温度を検出し、この検出値に基づいて、ゲート駆動電圧、あるいはゲート駆動抵抗を可変させ、損失が偏り高温となる素子に対し、ゲート電圧を上昇またはゲート抵抗を下げる動作を行い、di/dt(dv/dt)を高速化することで素子の損失を低減する駆動回路が開示されている(例えば、特許文献1)。
特許第4816182号公報
しかし、特許文献1の構成では、各温度センサ値に連動して電圧制御を行う可変電圧源、もしくはゲート抵抗を切り替える回路が半導体スイッチング素子の数だけ必要となり、駆動回路等が複雑かつ高コストとなる。
本願は、上記のような課題を解決するための技術を開示するものであり、共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで装置を小型化および低コスト化ができる電力変換装置を提供することを目的とする。
本願に開示される電力変換装置は、共通の信号で駆動される第一の半導体スイッチング素子と、第二の半導体スイッチング素子と、第一の半導体スイッチング素子を駆動する第一の駆動回路と、第二の半導体スイッチング素子を駆動する第二の駆動回路と、第一の半導体スイッチング素子の温度を測定する第一の温度測定回路と、第二の半導体スイッチング素子の温度を測定する第二の温度測定回路と、第一の駆動回路および第二の駆動回路を制御する制御部とを備え、制御部は、第一の温度測定回路の測定値または第二の温度測定回路の測定値に基づき、第一の半導体スイッチング素子または第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更するものである。
本願に開示される電力変換装置によれば、共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで装置を小型化および低コスト化することができる電力変換装置が得られる。
実施の形態1による電力変換装置の基本部構成図である。 実施の形態1による電力変換装置におけるフローチャートである。 実施の形態1による電力変換装置における誘導性負荷を想定した理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における誘導性負荷を想定した各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における誘導性負荷を想定した各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における容量性負荷を想定した理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における容量性負荷を想定した各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における容量性負荷を想定した各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である。 実施の形態1による電力変換装置における容量性負荷を想定した各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを反対方向に変更した状態での動作の説明図である。 実施の形態2による電力変換装置における構成図である。 実施の形態2による電力変換装置におけるフローチャートである。 実施の形態3による電力変換装置における構成図である。 実施の形態3による電力変換装置における理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である。 実施の形態3による電力変換装置における各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である。 実施の形態3による電力変換装置における各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である。 実施の形態3による電力変換装置における各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である。 実施の形態3による電力変換装置における各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での異なる動作の説明図である。 実施の形態3による電力変換装置における各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを反対方向に変更した状態での異なる動作の説明図である。
実施の形態1.
実施の形態1は、共通の信号で駆動される並列接続された半導体スイッチング素子と、各半導体スイッチング素子を駆動する駆動回路と、各半導体スイッチング素子の温度を測定する温度測定回路と、各駆動回路を制御する制御部とを備え、制御部は、各温度測定回路の測定値に基づき、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更し、各半導体スイッチング素子の損失を均等化する電力変換装置に関するものである。
以下、実施の形態1に係る電力変換装置の構成および動作について、電力変換装置の基本部構成図である図1、フローチャートである図2、誘導性負荷を想定した理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である図3、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である図4、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である図5、容量性負荷を想定した理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である図6、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である図7、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である図8、および各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを反対方向に変更した状態での動作の説明図である図9に基づいて説明する。
なお、各図において、同一部分もしくは相当部分は、同一符号で示し、重複する説明は、省略する。
まず、実施の形態1の電力変換装置100の基本部の構成を図1に基づいて説明する。
実施の形態1では、並列接続された半導体スイッチング素子を直近に配置された温度センサの検出値で、半導体スイッチング素子の損失を均等化する制御を行う。このため、実施の形態1では、並列接続された半導体スイッチング素子の損失を均等化する制御に必要な基本部の構成を示し、機能、動作を説明する。実施の形態1で説明した基本部を、例えば実施の形態2で説明する昇圧チョッパ回路等の各種電力変換装置に適用できる。
電力変換装置100の基本部は、半導体スイッチング素子11、12と、駆動回路3a、3bと、温度センサ4a、4bと、半導体スイッチング素子11、12の制御を行う制御部1と、を備える。
半導体スイッチング素子11、12は、主回路配線6a、6bにより並列に接続されている。
制御部1は、ゲート信号発生器5と、ゲート信号発生器5が発生するゲート信号のスイッチングのタイミングを変更するスイッチングタイミング制御部2a、2bとを備える。
駆動回路3a、3bは、スイッチングタイミング制御部2a、2bから送られたゲート信号g11、g12を半導体スイッチング素子11、12のゲート端子に伝達する。
温度センサ4a、4bは、半導体スイッチング素子11、12の直近に配置され、半導体スイッチング素子11、12それぞれの温度を測定し、制御部1にその検出値を送る。
ここで、ゲート信号発生器5が発生するゲート信号が共通の駆動信号であり、この共通の信号で半導体スイッチング素子11、12が駆動される。理想状態であれば、本来ゲート信号のスイッチングのタイミングを変更するスイッチングタイミング制御部2a、2bは不要である。しかし、実際には、信号遅延などの影響により、スイッチングタイミングにばらつきが生じるため、スイッチングタイミング制御部2a、2bが必要である。
半導体スイッチング素子11、12は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の自己消弧型半導体スイッチング素子を用いる。また、制御部1は例えば演算処理を実行するマイクロコンピュータと、プログラムデータ、固定値データ等のデータを記憶するROM(Read Only Memory)と、格納されているデータを更新して順次書き換えられるRAM(Random Access Memory)とによって実現される。
次に、実施の形態1における電力変換装置100の動作について、半導体スイッチング素子11、12の動作を中心に図2〜図9に基づいて説明する。
図2は半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミング変更のフローチャートである。なお、図2のフローチャートは制御部1に実装されており、制御部1はフローチャートのステップ101(S101)〜ステップ105(S105)の処理を一定制御周期毎に実行する。
図3から図5は、誘導性負荷を想定した場合の半導体スイッチング素子11、12のゲート信号および動作波形の説明図である。
図6から図9は、容量性負荷を想定した場合の半導体スイッチング素子11、12のゲート信号および動作波形の説明図である。
まず、誘導性負荷を想定した場合について説明する。
図3は、実施の形態1による電力変換装置100において誘導性負荷を想定した理想状態での半導体スイッチング素子11、12のゲート信号およびドレイン〜ソース間電圧(Vds)波形、およびドレイン電流(Id)波形の説明図である。
ここで、ドレイン〜ソース間電圧Vdsは実線で表し、ドレイン電流Idは点線で表している。また、周期をT、オン期間をTon*、オフ期間をToff*としている。図4以降においても、特に説明がない限り同様である。
理想状態では、図3に示すように時刻T0、T1において、ゲート信号g11とg12の切り替わりと同じタイミングで半導体スイッチング素子11と12のオン状態とオフ状態が切り替わり、ドレイン電流Id11とId12は同じ波形となる。
この理想状態では、共通の駆動信号であるゲート信号発生器5が発生するゲート信号のみが必要であり、スイッチングタイミング制御部2a、2bは不要である。
しかし、実際には図4に示すように理想状態とは異なる。図4は、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態でのゲート信号及び動作波形の説明図である。図4に示す通り、半導体スイッチング素子11と12のターンオンは駆動回路3a、3bの伝達遅延時間バラつき等により遅れて、時刻T1にて半導体スイッチング素子11がオン状態になり、時刻T2にて半導体スイッチング素子12がオン状態となる。
また、半導体スイッチング素子11と12のターンオフも同様に遅れて、時刻T3でのゲート信号切り替わりに対して、半導体スイッチング素子11は時刻T4にてオフ状態となり、半導体スイッチング素子12は時刻T5にてオフ状態となる。
なお、半導体スイッチング素子11と12は、並列接続されているため、図4において、半導体スイッチング素子12のドレイン〜ソース間電圧Vds12は、時刻T1でオンとなる半導体スイッチング素子11のドレイン〜ソース間電圧Vds11に合わせて、低下している。
また、半導体スイッチング素子11のドレイン〜ソース間電圧Vds11は、時刻T4〜時刻T5間でオンが継続している半導体スイッチング素子12のドレイン〜ソース間電圧Vds12と同様にゼロ電圧を維持している。
図4の状態において、時刻T1〜時刻T2の期間では半導体スイッチング素子11のみオン状態となるため、半導体スイッチング素子11のみ損失が発生する。時刻T4〜時刻T5の期間では、半導体スイッチング素子12のみオン状態となるため半導体スイッチング素子12のみ損失が発生する。
電力変換装置100の負荷がモータのような誘導性負荷の場合、図4のドレイン電流Id11、Id12のようにオン期間の間は徐々に電流が上昇するため、時刻T1〜時刻T2の期間の損失よりも時刻T4〜時刻T5の期間の損失の方が大きくなる。
したがって、図4の場合では、半導体スイッチング素子12の損失が大きく、半導体スイッチング素子12の素子温度も高くなる。
そこで、図2のフローチャートに示すステップ101(S101)において、温度センサ4aの温度検出値T11および温度センサ4bの温度検出値T12が所定の温度閾値以上かどうかを確認する。
温度検出値T11あるいはT12のいずれか一方が所定の温度閾値以上である場合は、ステップ102(S102)において、スイッチングタイミング制御部2aを用いて半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を遅らせる方向に任意時間Taだけシフトする。また、温度検出値T11およびT12のいずれも所定の温度閾値未満である場合は、処理を終了する。
なお、図4の場合は、半導体スイッチング素子12の損失が大きいため、温度検出値T12が温度閾値以上となる。
図5は、ステップ102(S102)の処理により、半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を遅らせる方向に任意時間Taだけシフトさせてスイッチングタイミングを変更した状態波形を表している。
半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ遅らせたことで、時刻T2において、半導体スイッチング素子11、12は共にオン状態となり、図4に示した時刻T1〜時刻T2のように電流が片方の半導体スイッチング素子のみには流れない。
また、時刻T5において半導体スイッチング素子11、12は共にオフ状態となり、図4に示した時刻T4〜時刻T5のように電流が片方の半導体スイッチング素子のみには流れない。
このように、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12の片方をシフトさせて、半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングを一致させることで、電流が片方の半導体スイッチング素子のみ流れる期間がなくなり、損失は均等化され、半導体スイッチング素子11、12の素子温度も均等化される。
この場合、図2のフローチャートでは、ステップ103(S103)において、温度検出値T11、T12の閾値超過量は減少しているため、ステップ106(S106)に移行し、温度検出値T11およびT12のいずれも所定の温度閾値未満かどうか確認する。いずれも閾値未満の場合は処理を終了する。そうでない場合はステップ102(S102)に戻り、ゲート信号のスイッチングタイミングを更にシフトさせる処理を行う。
なお、図4および図5ではスイッチングが遅れた方の半導体スイッチング素子11、12が高温となる場合を説明した。しかし、電力変換装置100の負荷が、大容量コンデンサ等が接続された容量性負荷の場合は、スイッチングが早い方の半導体スイッチング素子11、12が高温となる場合もある。
次に容量性負荷を想定した場合について説明する。
図6は、実施の形態1による電力変換装置100において容量性負荷を想定した理想状態での半導体スイッチング素子11、12のゲート信号およびドレイン〜ソース間電圧(Vds)波形、およびドレイン電流(Id)波形の説明図である。
理想状態では、図6に示すように時刻T0、T1において、ゲート信号g11とg12の切り替わりと同じタイミングで半導体スイッチング素子11と12のオン状態とオフ状態が切り替わり、ドレイン電流Id11とId12は同じ波形となる。
なお、誘導性負荷との違いは、ドレイン電流Id1I、Id12の波形である。
誘導性負荷の場合、図3において、ドレイン電流Id1I、Id12は、時刻T0〜時刻T1において徐々に増加している。一方、容量性負荷の場合、図6において、ドレイン電流Id1I、Id12は、初期の過渡期間を除いて時刻T0〜時刻T1において一定である。
図7は、半導体スイッチング素子12の方が、半導体スイッチング素子11よりスイッチングタイミングが早い場合の図4に対応する説明図である。
図7の時刻T1において、半導体スイッチング素子12が半導体スイッチング素子11より先にオン状態になると、容量性負荷を充電させるための突入電流が負荷電流と共に半導体スイッチング素子12に集中して流れる。このため、時刻T1にて半導体スイッチング素子12に大きなスイッチング損失が発生する。
一方で、図7の時刻T5において、半導体スイッチング素子11のドレイン〜ソース間電圧Vds11が遅れて立ち下がるときに半導体スイッチング素子11に集中してスイッチング損失が発生する。しかし、容量性負荷が負荷端子電圧を維持させようとするため、ドレイン〜ソース間電圧Vds11は徐々に立ち上がる。このため、半導体スイッチング素子11のスイッチング損失は、時刻T1において半導体スイッチング素子12に発生するスイッチング損失より小さくなる。したがって、半導体スイッチング素子12の方が、半導体スイッチング素子11よりも損失が大きく温度も高くなる。
この場合、誘導性負荷の場合で説明したように、図2のフローチャートにおいて、ステップ102(S102)の処理で、半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を遅らせた場合を図8に基づいて説明する。
半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Ta遅らせると、図8に示す通り半導体スイッチング素子11と半導体スイッチング素子12のオン期間のズレは更に広がる。このため、スイッチング損失の偏りは解消せず、半導体スイッチング素子12の温度が下がることはない。また、半導体スイッチング素子11、12の片方のみオンの期間が増加するため、半導体スイッチング素子11、12共に温度が上昇する。
そこで、図2のフローチャートでステップ103(S103)において、温度検出値T11、T12の閾値超過量は増加したかを確認する。
増加した場合はステップ104(S104)において、ステップ102(S102)での処理とは反対方向、即ち半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ早める方向にシフトさせる。
図9は、図7の状態から半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ早めた状態の動作説明図である。
半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ早めたことで、図9に示す時刻T2において半導体スイッチング素子11、12共にオン状態となり、図7および図8に示す時刻T1〜時刻T2のように電流は片方のみには流れない。
また、半導体スイッチング素子11のターンオフも同様に任意時間Ta早めたことで、図9に示すように時刻T5において半導体スイッチング素子11、12は共にオフ状態となり、図7および図8における時刻T4〜時刻T5のように電流は半導体スイッチング素子の片方のみには流れない。
以上の処理を行うことで、図7のような場合でも半導体スイッチング素子11、12の温度差が小さくなるように、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12をシフトすることできる。
図2のフローチャートに戻って、ステップ104(S104)以降の処理を説明する。
ステップ104(S104)処理後は、ステップ105(S105)において、ステップ102(S102)で行うシフトさせる方向を変更する。したがって、次のステップ102(S102)での処理では、ステップ104(S104)で行ったスイッチングタイミングのシフト、即ち半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ早める方向にシフトが維持される。
その後ステップ106(S106)において、温度検出値T11およびT12のいずれも所定の温度閾値未満かどうかの判定を行う。
実施の形態1では、ステップ106(S106)での判定が温度閾値未満となるまでステップ102(S102)〜ステップ106(S106)を繰り返し行う。
なお、ステップ103(S103)において温度センサ4a、4bの温度検出値T11、T12の閾値超過量が減少した場合はステップ106(S106)に移行する。
ここで、ステップ103(S103)およびステップ104(S104)の処理を一般化して、説明する。
制御部1は、前回制御周期の半導体スイッチング素子11または半導体スイッチング素子12のスイッチングタイミングの変更で温度センサ4aの測定値と温度センサ4bの測定値との差が変更前よりも大きくなる場合は、今回制御周期の半導体スイッチング素子11または半導体スイッチング素子12のスイッチングタイミングの変更時に前回制御周期のタイミング変更にてシフトした方向と反対方向にスイッチングタイミングをシフトして、温度センサ4aの測定値と温度センサ4bの測定値との差を小さくする。
ステップ102(S102)およびステップ104(S104)において変更する半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングを、オン時のみ、またはオフ時のみ、あるいは両者とするかは、例えば、あらかじめスイッチング損失を予測して小さい順に優先順位を設定しておくとしてもよい。
例えば、半導体スイッチング素子11、12のゲート抵抗がオン時は小さく、オフ時は大きな値とした場合、損失の大きさは(ターンオン時の損失)<(ターンオフ時の損失)となる。このため、半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミング変更によるスイッチング損失への影響度は、(オン時のみ変更)<(オフ時のみ変更)<(両方変更)となる。
この影響度が小さい順に優先度を高く設定しておくことができる。具体的には、まず半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングをオン時のみ変更する。この処理で半導体スイッチング素子11、12の温度差が解消しなければ、半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングをオフ時のみ変更する。この処理でも、半導体スイッチング素子11、12の温度差が解消しなければ、半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングをオン時オフ時両方共変更する。
また、図2のフローチャートに示すステップ101(S101)〜ステップ106(S106)の繰り返し処理は、温度が飽和状態となる時間毎に実行させるとしても良い。
また、ステップ102(S102)は、半導体スイッチング素子11、12をそれぞれ、オンのみ、オフのみ、オンオフ両方を任意時間Taだけ早める、遅らせるパターンを全て行い、最も温度差が少なくなるパターンで動作させる処理を行うとしてもよい。
また、例えば、図4において半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングのバラつき誤差である時刻T1〜時刻T2、時刻T4〜時刻T5は、スイッチング周期Tと比べると極めて短い時間である。このため、任意時間Taだけシフトさせたことによる電力変換装置100のデューティ比への影響は、ほとんどない。
以上説明したように、各半導体スイッチング素子11、12の温度差に基づいて、スイッチングタイミングが一致するように半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12をシフトさせる。このため、各半導体スイッチング素子11、12の損失が偏ることを防ぎ、素子温度を均等化させることができる。これにより、従来損失が偏ることを想定して設計されていた冷却装置を簡略化させることが可能となり、電力変換装置の小型化及び低コスト化につながる。
また、図2のフローチャートのステップ103(S103)において各半導体スイッチング素子11、12の温度が低下しない場合は、ステップ104(S104)において、各半導体スイッチング素子11、12のゲート信号をステップS102の処理とは異なる方向にシフトさせる。このように、ゲート信号のシフト方向を変更することで、如何なる理由で各半導体スイッチング素子11、12の温度の偏りが発生したとしても、温度差が小さくなる方向にゲート信号をシフトさせることができる。
以上の説明において、第一の半導体スイッチング素子は半導体スイッチング素子11であり、第二の半導体スイッチング素子は半導体スイッチング素子12である。また、第一の駆動回路は駆動回路3aであり、第二の駆動回路は3bである。また、第一の温度測定回路は温度センサ4aであり、第二の温度測定回路は温度センサ4bである。
上記説明のように、実施の形態1の電力変換装置は、共通の信号で駆動される並列接続された半導体スイッチング素子と、各半導体スイッチング素子を駆動する駆動回路と、各半導体スイッチング素子の温度を測定する温度測定回路と、各駆動回路を制御する制御部とを備え、制御部は、各温度測定回路の測定値に基づき、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更し、各半導体スイッチング素子の損失を均等化するものである。
このため、実施の形態1の電力変換装置は、共通の信号で駆動される並列接続された半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで装置を小型化および低コスト化することができる。
実施の形態2.
実施の形態2の電力変換装置は、並列接続された半導体スイッチング素子の損失を均等化する制御を、温度センサからの温度情報による制御から過熱保護回路のフェール信号による制御に変更したものである。
実施の形態2の電力変換装置について、電力変換装置における構成図である図10、およびフローチャートである図11に基づいて、実施の形態1の図3〜図9を参照して実施の形態1との差異を中心に説明する。
実施の形態2の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、電力変換装置200としている。
実施の形態2では、並列接続された半導体スイッチング素子の損失を均等化する制御に電力変換装置の出力電圧および出力電流を用いる。実施の形態2では、具体的な電力変換装置として昇圧チョッパ回路を想定している。
まず、実施の形態2の電力変換装置200の構成を図10に基づいて説明する。
電力変換装置200は、昇圧チョッパ回路18を中心として、直流電源27と、負荷28と、電圧センサ13と、電流センサ14と、を備える。
昇圧チョッパ回路18は、基本部である半導体モジュール10a、10bと、半導体モジュール10a、10bの制御を行う制御部1と、を備え、さらに、リアクトル15と、ダイオード16と、コンデンサ17と、を備える。
半導体モジュール10aは、半導体スイッチング素子11と、駆動回路3aと、半導体スイッチング素子11の直近の温度センサ4aと、過熱保護回路7aとを備える。
半導体モジュール10bは、半導体スイッチング素子12と、駆動回路3bと、半導体スイッチング素子12の直近の温度センサ4bと、過熱保護回路7bとを備える。
ここで、半導体モジュール10a(10b)は、半導体スイッチング素子11(12)と、駆動回路3a(3b)と、温度センサ4a(4b)と、過熱保護回路7a(7b)と、を一体に包括した構成のモジュールである。
過熱保護回路7aは、温度センサ4aの検出値を読み取り、所定の温度以上であれば駆動回路3aの出力を停止する信号を駆動回路3aに出力するとともに、制御部1へフェール信号f11を出力する。
過熱保護回路7bは、温度センサ4bの検出値を受けて、所定の温度以上であれば駆動回路3bの出力を停止する信号を駆動回路3bに出力するとともに、制御部1へフェール信号f12を出力する。
半導体スイッチング素子11、12は、主回路配線6a、6bにより並列に接続されている。
制御部1は、ゲート信号発生器5と、ゲート信号発生器5が発生するゲート信号のスイッチングタイミングを変更するスイッチングタイミング制御部2a、2bと、を備える。
駆動回路3a、3bは、スイッチングタイミング制御部2a、2bから送られたゲート信号g11、g12を半導体スイッチング素子11、12のゲート端子に伝達する。
電力変換装置200では、昇圧チョッパ回路18の出力端に電圧センサ13と電流センサ14がそれぞれ接続されており、電圧センサ13および電流センサ14の測定値は制御部1に送られる。制御部1では出力電圧Voutおよび出力電流Ioutから出力電力Poutの算出を行う。
次に、実施の形態2における電力変換装置200における並列接続された半導体スイッチング素子11、12の損失を均等化する制御について、図11のフローチャートおよび図3〜図9の各半導体スイッチング素子のゲート信号および波形動作の説明図に基づいて説明する。
なお、図11のフローチャートは制御部1に実装されており、制御部1はフローチャートのステップ201(S201)〜ステップ209(S209)の処理を一定制御周期毎に実行する。
初めに、フローチャートのステップ201(S201)において、半導体スイッチング素子11、12の損失が大きくなり、温度が上昇して、過熱保護回路7a、7bからフェール信号f11、f12が検知されたかの判定を行う。
フェール信号f11、f12のいずれかが検知された場合、ステップ202(S202)において、制御部1は全ゲート信号を停止する処理を行う。具体的には、制御部1は、ゲート信号発生器5からゲート信号の出力を停止する。
なお、フェール信号f11、f12のいずれも検知されなかった場合は、処理を終了する。
次に、ステップ203(S203)において、片方のゲート信号のスイッチングタイミングをシフトさせる。ここでは、半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ遅れる方向にシフトさせるとする。
その後、ステップ204(S204)において、制御部1は初回の処理が初回ループかの判定を行う。初回ループの場合は、ステップ208(S208)に移行し、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12の出力を再開する。
ステップ208(S208)の処理後はステップ209(S209)に移行し、フェール信号f11、f12のいずれも検知されないか否かの判定を行う。いずれも検知されない場合は処理を終了する。いずれか検知される場合はステップ202(S202)に戻る。
実施の形態2では、ステップ201(S201)において、過熱保護回路7a、7bからフェール信号f11、f12が検知されなくなるまでステップ202(S202)〜ステップ209(S209)を繰り返し行う。
誘導性負荷において、理想状態の図3ではなく、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態である図4の場合を想定する。この場合は半導体スイッチング素子12が半導体スイッチング素子11より遅れて動作しているため、ステップ203(S203)およびステップ208(S208)の処理を行うことで、図5の状態のように各半導体スイッチング素子11、12の動作のずれが修正され、損失が均等化される。
しかし、容量性負荷において、理想状態の図6ではなく、各半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態である図7の場合を想定すると、逆に各半導体スイッチング素子11、12の動作のずれが広がる。すなわち、各半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングを変更した状態である図8のように、各半導体スイッチング素子11、12のずれが更に広がる。このため、各半導体スイッチング素子11、12の損失が悪化し、より少ない出力電力条件でフェール信号f11、f12が出力される。
このような場合に対応するために、二回目以降の処理ではステップ204(S204)からステップ205(S205)に移行する。
ステップ205(S205)においてフェール信号検知時の出力電力Poutが前回の値以下かどうかの判定を行う。出力電力Poutが前回の値以下でフェール信号を検知した場合は、ステップ206(S206)に移行する。
ステップ206(S206)において、ステップ203(S203)でシフトさせた半導体スイッチング素子のゲート信号のスイッチングタイミングを反対方向にシフトする処理を行う。具体的には、半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ進める方向にシフトさせる。
その後、ステップ207(S207)において、ステップ203(S203)で行うシフトさせる方向を変更する。次のステップ203(S203)での処理では、ステップ206(S206)で行ったスイッチングタイミングのシフト、即ち半導体スイッチング素子11のゲート信号g11を任意時間Taだけ早める方向にシフトが維持される。
次に、ステップ208(S208)において、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12の出力を再開し、ステップ209(S209)に移行する。
なお、ステップ205(S205)においてフェール信号検知時の出力電力Poutが前回より大きい場合は、そのままステップ208(S208)に移行する。
ここで、ステップ205(S205)およびステップ206(S206)の処理を一般化して、説明する。
制御部1は、今回制御周期の温度超過検知時の電力変換装置200の出力電力が、前回制御周期の温度超過検知時の出力電力以下の場合は、今回制御周期の温度超過検知時における半導体スイッチング素子11または半導体スイッチング素子12のスイッチングタイミングの変更を前回制御周期の温度超過検知時での半導体スイッチング素子11または半導体スイッチング素子12のスイッチングタイミングの変更でシフトした方向と反対方向にスイッチングタイミングをシフトする。
以上説明したように、容量性負荷を想定した各半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態である図7のような場合でも、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号g11、g12を早めるか、または遅らせるかを判別し、半導体スイッチング素子11、12の素子温度を均等化されることができる。
また、ステップ203(S203)およびステップ206(S206)にて変更する半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングを、オン時のみ、またはオフ時のみ、あるいは両者とするかは、例えば、あらかじめ損失を予測して小さい順に優先順位を設定しておくとしても良い。
また、図11のフローチャートにおいて、ステップ201(S201)〜ステップ209(S209)の繰り返し処理は、温度が飽和状態となる時間毎に実行させるとしても良い。
また、ステップ203(S203)は、半導体スイッチング素子11、12をそれぞれ、オンのみ、オフのみ、オンオフ両方を任意時間Taだけ早める、または遅らせる全てのパターンで電力変換動作を行い、フェール信号が発生しないパターンを選択する。すべてのパターンでフェール信号が発生した場合は、最も出力電力が大きいパターンを選択するとしても良い。
また、ステップ205(S205)において、半導体スイッチング素子11、12のゲート信号変更前よりもスイッチングタイミングのずれが減少しているか否かは、電力変換装置200の入力電力で判断するとしても良い。すなわち、先に説明した出力電力Poutと同様に、入力電力の大小関係で判定するとしてもよい。
また、入力電圧、入力電流、出力電圧、または出力電流の何れかで判断することもできる。
以上説明したように、実施の形態2においては、過熱保護回路7a、7bの検知信号のみで半導体スイッチング素子11、12のスイッチングタイミングが一致するようにゲート信号をシフトさせることができる。このため、各半導体スイッチング素子11、12の損失が偏ることを防ぎ、半導体スイッチング素子の温度を均等化させることができる。
また、図11のフローチャートのステップ205(S205)において、ゲート信号変更前より少ない出力電力条件でフェール信号が検知された場合は、ゲート信号をステップ203(S203)での処理と異なる方向にゲート信号をシフトさせる。このように、ゲート信号のシフト方向を変更することで、如何なる理由で各半導体スイッチング素子温度の偏りが発生したとしても、温度差が小さくなる方向にゲート信号をシフトさせることができる。
また、予め温度センサと過熱保護回路を備えた半導体モジュール10a、10bを用いることにより、追加部品なしで実施の形態2を実現することが可能となる。
近年はフェールセーフの観点から、ほとんどの場合において半導体スイッチング素子に過熱保護回路が設けられている。このため、このような半導体モジュールを用いた電力変換装置へ実施の形態2の手法を適用することで、コスト低減効果はより高くなる。
以上説明したように、実施の形態2の電力変換装置は、並列接続された半導体スイッチング素子の損失を均等化する制御を温度センサからの温度情報による制御から過熱保護回路のフェール信号による制御に変更したものである。
したがって、実施の形態2の電力変換装置は、共通の信号で駆動される並列接続された半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで装置を小型化および低コスト化することができる。さらに温度センサと過熱保護回路を備えた半導体モジュールを用いることで追加部品なしで、並列接続された半導体スイッチング素子の損失を均等化することができる。
実施の形態3.
実施の形態3の電力変換装置は、フルブリッジ構成の電力変換装置に共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を均等化する手法を適用したものである。
実施の形態3の電力変換装置の構成および動作について、電力変換装置における構成図である図12、理想状態での各半導体スイッチング素子の動作の説明図である図13、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態での動作の説明図である図14、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態での動作の説明図である図15、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態の異なる例の動作説明図である図16、各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更した状態の異なる例の動作説明図である図17、および各半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを反対方向に変更した状態での動作の説明図である図18に基づいて実施の形態1との差異を中心に説明する。
フローチャートは、実施の形態2の図11と同じであるため、図11を参照して説明する。
実施の形態3の構成図において、実施の形態1と同一あるいは相当部分は、同一の符号を付している。
なお、実施の形態1と区別するために、電力変換装置300、制御部21等としている。
まず、実施の形態3の電力変換装置300の構成を図12に基づいて説明する。
電力変換装置300は、フルブリッジ回路30を中心として、直流電源27と、負荷28と、電圧センサ36と、電流センサ37と、制御部21と、を備える。
フルブリッジ回路30の出力端の一端は、出力電流Ioutを測定する電流センサ37を介して負荷28の一端に接続され、フルブリッジ回路30の出力端の他端は、負荷28他端に接続されている。また、負荷28と並列に出力電圧Voutを測定する電圧センサ36が接続されている。
電力変換装置300において、フルブリッジ回路30は制御部21の制御に基づいて、直流電源27を入力として、直流電圧Vinを負荷28に供給する交流電圧に変換する。
フルブリッジ回路30は、4つの半導体モジュール30a、30b、30c、30dを備え、半導体モジュール30a〜30dは、フルブリッジ構成となるように接続されている。
半導体モジュール30aは、半導体スイッチング素子31と、駆動回路23aと、半導体スイッチング素子31の直近の温度センサ24aと、過熱保護回路25aと、を備える。
半導体モジュール30bは、半導体スイッチング素子32と、駆動回路23bと、半導体スイッチング素子32の直近の温度センサ24bと、過熱保護回路25bと、を備える。
半導体モジュール30cは、半導体スイッチング素子33と、駆動回路23cと、半導体スイッチング素子33の直近の温度センサ24cと、過熱保護回路25cと、を備える。
半導体モジュール30dは、半導体スイッチング素子34と、駆動回路23dと、半導体スイッチング素子34の直近の温度センサ24dと、過熱保護回路25dと、を備える。
ここで、半導体モジュール30aは、半導体スイッチング素子31と、駆動回路23aと、温度センサ24aと、過熱保護回路25aと、を一体に包括した構成のモジュールである。半導体モジュール30b〜30dも同様に各素子、回路を一体に包括した構成のモジュールである。
過熱保護回路25aは、温度センサ24aの検出値を読み取り、所定の温度以上であれば駆動回路23aの出力を停止する信号を駆動回路23aに出力するとともに、制御部21へフェール信号f31を出力する。
過熱保護回路25bは、温度センサ24bの検出値を読み取り、所定の温度以上であれば駆動回路23bの出力を停止する信号を駆動回路23bに出力するとともに、制御部21へフェール信号f32を出力する。
過熱保護回路25cは、温度センサ24cの検出値を読み取り、所定の温度以上であれば駆動回路23cの出力を停止する信号を駆動回路23cに出力するとともに、制御部21へフェール信号f33を出力する。
過熱保護回路25dは、温度センサ24dの検出値を読み取り、所定の温度以上であれば駆動回路23dの出力を停止する信号を駆動回路23dに出力するとともに、制御部21へフェール信号f34を出力する。
制御部21は、ゲート信号発生器26a、26bと、ゲート信号発生器26a、26bが発生するゲート信号のスイッチングタイミングを変更するスイッチングタイミング制御部22a、22b、22c、22dと、を備える。
ゲート信号発生器26aは、半導体スイッチング素子31、34に対して、共通のゲート信号を発生する。
スイッチングタイミング制御部22aは、ゲート信号発生器26aが発生したゲート信号のスイッチングタイミングを変更し、ゲート信号g31として半導体モジュール30aの駆動回路23aに出力する。
スイッチングタイミング制御部22dは、ゲート信号発生器26aが発生したゲート信号のスイッチングタイミングを変更し、ゲート信号g34として半導体モジュール30dの駆動回路23dに出力する。
ゲート信号発生器26bは、半導体スイッチング素子32、33に対して、共通のゲート信号を発生する。
スイッチングタイミング制御部22bは、ゲート信号発生器26bが発生したゲート信号のスイッチングタイミングを変更し、ゲート信号g32として半導体モジュール30bの駆動回路23bに出力する。
スイッチングタイミング制御部22cは、ゲート信号発生器26bが発生したゲート信号のスイッチングタイミングを変更し、ゲート信号g33として半導体モジュール30cの駆動回路23cに出力する。
駆動回路23aは、スイッチングタイミング制御部22aから送られたゲート信号g31を半導体スイッチング素子31のゲート端子に伝達する。
駆動回路23bは、スイッチングタイミング制御部22bから送られたゲート信号g32を半導体スイッチング素子32のゲート端子に伝達する。
駆動回路23cは、スイッチングタイミング制御部22cから送られたゲート信号g33を半導体スイッチング素子33のゲート端子に伝達する。
駆動回路23dは、スイッチングタイミング制御部22dから送られたゲート信号g34を半導体スイッチング素子34のゲート端子に伝達する。
半導体スイッチング素子31〜34は、例えばMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)等の自己消弧型半導体スイッチング素子を用いる。また、制御部21は例えば演算処理を実行するマイクロコンピュータと、プログラムデータ、固定値データ等のデータを記憶するROM(Read Only Memory)と、格納されているデータを更新して順次書き換えられるRAM(Random Access Memory)とによって実現される。
また、負荷28はモータ等の誘導性負荷、あるいはフィルタ回路等のコンデンサを含む容量性負荷で構成される。
次に、実施の形態3における電力変換装置300におけるフルブリッジ回路30の対角上に配置され、共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子31、34、あるいは半導体スイッチング素子32、33の損失を均等化する制御について、図13〜図18の各半導体スイッチング素子のゲート信号および波形動作の説明図、および実施の形態2の図11のフローチャートに基づいて説明する。
図13は、実施の形態3による電力変換装置300において理想状態での半導体スイッチング素子31、32、33、34のゲート信号およびドレイン〜ソース間電圧(Vds)波形、およびドレイン電流(Id)波形の説明図である。
理想状態では、図13に示すように時刻T0、T1において、ゲート信号g31、g34の切り替わりと同じタイミングで半導体スイッチング素子31、34のオン状態、オフ状態が切り替わり、ドレイン電流Id31、Id34は同じ波形となる。
また、時刻T2、T3において、ゲート信号g32、g33の切り替わりと同じタイミングで半導体スイッチング素子32、33のオン状態、オフ状態が切り替わり、ドレイン電流Id32、Id33は同じ波形となる。
しかし、実際には図14に示すように理想状態とは異なる。図14は、半導体スイッチング素子31、32、33、34のスイッチングタイミングにばらつきが生じた状態でのゲート信号及び動作波形の説明図である。
また、図15は、半導体スイッチング素子34のスイッチングタイミングを変更した場合のゲート信号および動作波形の説明図である。
以降の説明は、ゲート信号発生器26aが発生するゲート信号を元に駆動される半導体スイッチング素子31、34の動作を例に説明するが、それぞれゲート信号発生器26bが発生するゲート信号を元に駆動される半導体スイッチング素子32、33に置き換えても同様である。
また、図11のフローチャートは制御部21に実装されており、制御部21はフローチャートのステップ201(S201)〜ステップ208(S208)の処理を一定制御周期毎に実行する。
図14のゲート信号および動作波形の例では、ターンオンは半導体スイッチング素子31、34共に同時にオン状態となるが、駆動回路の遅延誤差等によりターンオフ時は半導体スイッチング素子31が時刻T3にて、半導体スイッチング素子34が時刻T4にてオフ状態となる。
この場合は、先にオフした半導体スイッチング素子31に入力電圧Vinがかかるため、大きなスイッチング損失が発生する。一方、半導体スイッチング素子34の電流Id34はターンオフ前に零となるため、スイッチング損失は発生しない。この結果、半導体スイッチング素子31の方が高温となる。
なお、図14では、半導体スイッチング素子32、33は共に、ゲート信号g32、g33に対して、半導体スイッチング素子31と同様のターンオン、ターンオフの遅れが発生するとしている。すなわち、時刻T5のゲート信号g32、g33ターンオンに対して、時刻T6で半導体スイッチング素子32、33はオン状態となる。時刻T7のゲート信号g32、g33ターンオフに対して、時刻T8で半導体スイッチング素子32、33はオフ状態となる。
この場合、図11に示すステップ201(S201)においてフェール信号f31が検知されると、ステップ202(S202)において制御部21は全ゲート信号を停止する処理を行う。具体的には、制御部21は、ゲート信号発生器26a、26bからゲート信号の出力を停止する。
次に、ステップ203(S203)に移行し、スイッチングタイミング制御部22dを用いてゲート信号g34のターンオフを任意時間Taだけ早める処理を行う。
その後、ステップ204(S204)にて初回ループかを判定する。初回ループの場合はステップ208(S208)に移行してゲート信号の出力を再開する処理を行い、ステップ209(S209)において再びフェール信号検知判定を行う。
実施の形態3では、制御部21はステップ209(S209)においてフェール信号が検知されなくなるまで、ステップ202(S202)〜ステップ209(S209)を繰り返し行う。
ステップ203(S203)の処理を実施したことで、図15に示す通り半導体スイッチング素子34のターンオフは半導体スイッチング素子31と同じタイミングで行われる。この結果、半導体スイッチング素子34に係る電圧は、入力電圧Vinを半導体スイッチング素子33とで分圧されるため、入力電圧Vin/2となりターンオフ時のスイッチング損失も変更前の1/2となる。
図14のゲート信号および動作波形の例では、半導体スイッチング素子31が先にオフ状態となる場合を想定した。しかし、半導体スイッチング素子34が先にオフ状態となる場合は、ステップ203(S203)の処理では半導体スイッチング素子31、34の素子温度の偏りは解消されない。
図16に半導体スイッチング素子34が先にオフ状態となる場合での図14に対応するゲート信号および動作波形を示す。また、図17に図16の状態からステップ203(S203)の処理を実施した後でのゲート信号および動作波形を示す。
ステップ203(S203)の処理は半導体スイッチング素子34のターンオフを更に早めることとなるため、図17に示す時刻T3〜T4の通り、半導体スイッチング素子31、34のターンオフタイミングのズレは解消されず、半導体スイッチング素子34の高温状態は解消されない。
そこで、二回目以降のループにおいてステップ204(S204)からステップ205(S205)に移行し、前回の出力電力以下でフェール信号が検知されたかの判定を行う。
前回の出力電力以下でフェール信号が検知された場合は、ステップ206(S206)において、ステップ203(S203)でシフトさせたゲート信号のスイッチングタイミングを反対方向にシフト、即ち半導体スイッチング素子34のゲート信号g34のターンオフを遅らせる方向にシフトさせる。その結果、図18に示す通り半導体スイッチング素子31、34のターンオフタイミングのズレは短縮され、時刻T4において半導体スイッチング素子31、34のターンオフが一致することとなる。
ステップ206(S206)の処理後は、ステップ207(S207)において、ステップ203(S203)で行うシフトさせる方向を変更する。次のステップ203(S203)での処理では、ステップ206(S206)で行ったスイッチングタイミングのシフト、即ち半導体スイッチング素子34のゲート信号g34を任意時間Taだけ遅らせる方向にシフトが維持される。
その後、ステップ208(S208)にてゲート信号出力を再開し、ステップ209(S209)に移行する。なお、ステップ205(S205)において前回より大きな出力電力でフェール信号を検知した場合は、ステップ208(S208)に移行する。
ここで、ステップ205(S205)およびステップ206(S206)の処理を一般化して、説明する。
制御部21は、今回制御周期の温度超過検知時の電力変換装置300の出力電力が、前回制御周期の温度超過検知時の出力電力以下の場合は、今回制御周期の温度超過検知時における半導体スイッチング素子31または半導体スイッチング素子34のスイッチングタイミングの変更を前回制御周期の温度超過検知時での半導体スイッチング素子31または半導体スイッチング素子34のスイッチングタイミングの変更でシフトした方向と反対方向にスイッチングタイミングをシフトする。
なお、ステップ203(S203)およびステップ206(S206)において変更する半導体スイッチング素子31、34のスイッチングタイミングを、オン時のみ、またはオフ時のみ、あるいは両方とするかは、例えば、あらかじめスイッチング損失を予測して小さい順に優先順位を設定しておくとしてもよい。
例えば、半導体スイッチング素子31、34のゲート抵抗がオン時は小さく、オフ時は大きな値とした場合、損失の大きさは(ターンオン時の損失)<(ターンオフ時の損失)となる。このため、半導体スイッチング素子31、34のスイッチングタイミング変更によるスイッチング損失への影響度は、(オン時のみ変更)<(オフ時のみ変更)<(両方変更)となる。
この影響度が小さい順に優先度を高く設定しておくことができる。
以上説明した手法によれば、フルブリッジ構成の電力変換装置において対角の半導体スイッチング素子の損失も、並列接続構成と同様に損失を均等化させることができる。
また、この実施の形態1〜実施の形態3の電力変換装置は、半導体スイッチング素子にSiC(Silicon Carbide)およびGaN(Gallium Nitride)等のワイドバンドギャップ半導体を用いた電力変換装置としてもよい。ワイドバンドギャップ半導体を用いた場合、半導体スイッチング素子の駆動周波数を高く設定できる一方、ゲート信号ずれに対してスイッチング時間が相対的に短いため、片方に電流が流れる期間が長くなる。このため、半導体スイッチング素子の損失差が大きくなることから、この手法の適用による電力変換装置の効率改善効果はより高くなる。
以上説明したように、実施の形態3の電力変換装置は、フルブリッジ構成の電力変換装置に共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を均等化する手法を適用したものである。
したがって、実施の形態3の電力変換装置は、フルブリッジ構成の電力変換装置に対して、共通の信号で駆動される半導体スイッチング素子の損失を汎用的な駆動回路で均等化し、冷却器を小型化することで装置を小型化および低コスト化することができる。
本願は、様々な例示的な実施の形態及び実施例が記載されているが、1つ、または複数の実施の形態に記載された様々な特徴、態様、及び機能は特定の実施の形態の適用に限られるものではなく、単独で、または様々な組合せで実施の形態に適用可能である。
従って、例示されていない無数の変形例が、本願に開示される技術の範囲内において想定される。例えば、少なくとも1つの構成要素を変形する場合、追加する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施の形態の構成要素と組合せる場合が含まれるものとする。
1,21 制御部、
2,2a,2b,22a,22b,22c,22d スイッチングタイミング制御部、
5,26a,26b ゲート信号発生器、
11,12,31,32,33,34 半導体スイッチング素子、
3a,3b,23a,23b,23c,23d 駆動回路、
4a,4b,24a,24b,24c,24d 温度センサ、
7a,7b,25a,25b,25c,25d 過熱保護回路、
13,36 電圧センサ、14,37 電流センサ、15 リアクトル、
16 ダイオード、17 コンデンサ、18 昇圧チョッパ回路、27 直流電源、
28 負荷、30 フルブリッジ回路、
10a,10b,30a,30b,30c,30d 半導体モジュール、
f11,f12,f31,f32,f33,f34 フェール信号、
g11,g12,g31,g32,g33,g34 ゲート信号、
100,200,300 電力変換装置。

Claims (10)

  1. 共通の信号で駆動される第一の半導体スイッチング素子と、第二の半導体スイッチング素子と、
    前記第一の半導体スイッチング素子を駆動する第一の駆動回路と、前記第二の半導体スイッチング素子を駆動する第二の駆動回路と、前記第一の半導体スイッチング素子の温度を測定する第一の温度測定回路と、前記第二の半導体スイッチング素子の温度を測定する第二の温度測定回路と、前記第一の駆動回路および前記第二の駆動回路を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記第一の温度測定回路の測定値または前記第二の温度測定回路の測定値に基づき、前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更する電力変換装置。
  2. 前記制御部は、前記第一の温度測定回路の測定値と前記第二の温度測定回路の測定値との差を小さくするように前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更する請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記制御部は、前回制御周期の前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングの変更で前記第一の温度測定回路の測定値と前記第二の温度測定回路の測定値との差が変更前よりも大きくなる場合は、今回制御周期の前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングの変更時に前記前回制御周期のタイミング変更にてシフトした方向と反対方向にスイッチングタイミングをシフトして、前記第一の温度測定回路の測定値と前記第二の温度測定回路の測定値との差を小さくする請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第一の温度測定回路の測定値に基づき前記第一の半導体スイッチング素子の温度超過を検知する第一の過熱保護回路と、前記第二の温度測定回路の測定値に基づき前記第二の半導体スイッチング素子の温度超過を検知する第二の過熱保護回路とを備え、
    前記制御部は、前記第一の過熱保護回路または前記第二の過熱保護回路において、温度超過を検知したときに電力変換を停止し、再起動時に前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを変更する請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記電力変換装置の出力電力または入力電力を測定する測定回路を備え、
    前記制御部は、今回制御周期の温度超過検知時の前記電力変換装置の前記出力電力または前記入力電力が、前回制御周期の温度超過検知時の前記出力電力または前記入力電力以下の場合は、前記今回制御周期の温度超過検知時における前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングの変更を前記前回制御周期の温度超過検知時での前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングの変更でシフトした方向と反対方向にスイッチングタイミングをシフトする請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 前記スイッチングタイミングの変更は、前記第一の半導体スイッチング素子または前記第二の半導体スイッチング素子のスイッチングタイミングを早める、または遅らせる請求項1、請求項2または請求項4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  7. 前記第一の半導体スイッチング素子、前記第一の温度測定回路、および前記第一の過熱保護回路はモジュール内に集積化されており、
    前記第二の半導体スイッチング素子、前記第二の温度測定回路、および前記第二の過熱保護回路はモジュール内に集積化されている請求項4または請求項5に記載の電力変換装置。
  8. 前記第一の半導体スイッチング素子および前記第二の半導体スイッチング素子は、並列に接続されている請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  9. 一対の半導体スイッチング素子を直列に接続した第一の直列回路と、一対の半導体スイッチング素子を直列に接続した第二の直列回路とが並列に接続されたフルブリッジ回路において、
    前記第一の半導体スイッチング素子は前記第一の直列回路の上アーム、前記第二の半導体スイッチング素子は前記第二の直列回路の下アーム、または前記第一の半導体スイッチング素子は前記第一の直列回路の下アーム、前記第二の半導体スイッチング素子は前記第二の直列回路の上アームである請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 前記第一の半導体スイッチング素子および前記第二の半導体スイッチング素子は、ワイドバンドギャップ半導体素子である請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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