JP6642351B2 - 電力変換回路の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力変換回路の制御装置に関する。
従来、入力電圧を所定の電圧値に変換して出力する電圧変換回路が知られている。例えば下記特許文献1には、第1,第2電源ユニットを備える電圧変換回路が記載されている。第1,第2電源ユニットは、互いに並列接続されている。この電圧変換回路では、電圧変換回路が出力すべき電力の大小に応じて駆動態様を変更している。詳しくは、電圧変換回路が出力すべき電力が高い高負荷状態である場合、第1,第2電源ユニットの双方を駆動させ、電圧変換回路が出力すべき電力が高負荷状態よりも低い低負荷状態である場合、第1電源ユニットのみを駆動させている。これにより、低負荷状態における電圧変換回路の損失の低減を図っている。
特開2011−15562号公報
電圧変換回路としては、上記特許文献1に記載の電圧変換回路の他に、入力電圧を昇圧して出力する昇圧動作が可能な電力変換回路もある。この電力変換回路においても、電力変換回路が出力すべき電力の大小に応じて駆動態様を変更することにより、低負荷状態における電力変換回路の損失を低減できる構成が望まれる。
本発明は、低負荷状態における電力変換回路の損失を低減できる電力変換回路の制御装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、入力電圧を変換して出力する電力変換回路(10)に適用される。前記電力変換回路は、第1端が直流電源(20)の正極側に接続されたリアクトル(11)と、前記直流電源の負極側及び前記リアクトルの第2端の間に接続され、互いに並列接続された複数の下アームスイッチ(S1n,S2n;S1n,S2n,S3n)と、複数の前記下アームスイッチと前記リアクトルの第2端との接続点に接続され、前記接続点から自身へと向かう規定方向の電流の流通を許容し、前記規定方向とは逆方向の電流の流通を阻止する上アーム整流素子(D1p,D2p;D1p,D2p,D3p)と、を備え、前記下アームスイッチを駆動スイッチとし、該駆動スイッチのスイッチング制御により入力電圧を昇圧して出力する昇圧回路である。第1の発明は、前記昇圧回路から出力すべき電力が高い高負荷状態、及び前記高負荷状態よりも出力すべき電力が低い低負荷状態のいずれであるかを判定する負荷判定部(40)と、前記負荷判定部により前記高負荷状態であると判定された場合、複数の前記駆動スイッチのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する高負荷制御部(40)と、前記負荷判定部により前記低負荷状態であると判定された場合、前記高負荷制御部により互いに同期させられたオン期間のうち、一部のオン期間を間引いた状態で複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する低負荷制御部(40)と、を備える。
上記発明では、昇圧回路から出力すべき電力が高い高負荷状態に備えて、駆動スイッチ群として複数の下アームスイッチを備えている。高負荷状態においては、複数の下アームスイッチのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で複数の下アームスイッチをスイッチング制御する。これにより、直流電源からリアクトルへと流れる電流を複数の下アームスイッチのそれぞれに分配し、高負荷状態における下アームスイッチの信頼性の維持を図っている。
一方、昇圧回路から出力すべき電力が高負荷状態よりも低い低負荷状態においては、直流電源からリアクトルへと流れる電流が高負荷状態よりも小さい。このため、リアクトルに流れる電流を複数の下アームスイッチのそれぞれに分配せずに特定の下アームスイッチに負担させても、下アームスイッチの信頼性は低下しない。
そこで上記発明は、高負荷状態であると判定された場合、複数の下アームスイッチのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で複数の下アームスイッチをスイッチング制御する高負荷制御部を備えている。また上記発明は、さらに、低負荷状態であると判定された場合、高負荷制御部により互いに同期させられたオン期間のうち、一部のオン期間を間引いた状態で複数の下アームスイッチをスイッチング制御する低負荷制御部を備えている。このため、低負荷状態における下アームスイッチのスイッチング回数を高負荷状態における下アームスイッチのスイッチング回数よりも減らすことができる。これにより、低負荷状態における昇圧回路の損失を低減することができる。
ここで第1の発明としては、具体的には第3の発明のように、複数の前記駆動スイッチの数に前記駆動スイッチのスイッチング周期を乗算した時間が規定時間と定義されており、前記低負荷制御部は、前記規定時間において複数の前記駆動スイッチのそれぞれが1回ずつオンされるように、複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する構成を採用することができる。
上記発明では、リアクトルに流れる電流を、駆動スイッチ群としての複数の下アームスイッチのそれぞれに均等に分配することができ、複数の下アームスイッチのうち特定のスイッチが集中して使用されるのを回避できる。このため、複数の下アームスイッチのそれぞれについて、温度のばらつきを抑制したり、劣化の進行度合いの偏りを抑制したりすることができる。
第1実施形態に係る制御システムの全体構成図。 スイッチング制御の手順を示すフローチャート。 スイッチング制御を示すタイムチャート。 テール電流による損失を示す図。 第2実施形態に係る制御システムの全体構成図。 低負荷状態におけるスイッチング制御を示すタイムチャート。 低負荷状態におけるスイッチング制御を示すタイムチャート。 第3実施形態に係る低負荷状態におけるスイッチング制御を示すタイムチャート。 高負荷状態におけるスイッチング制御を示すタイムチャート。 第4実施形態に係る制御システムの全体構成図。 ECU及び駆動回路のそれぞれから出力される駆動信号を示すタイムチャート。 その他の実施形態に係るスイッチング制御を示すタイムチャート。 その他の実施形態に係る制御システムの全体構成図。 その他の実施形態に係るスイッチング制御を示すタイムチャート。 その他の実施形態に係るスイッチング制御を示すタイムチャート。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る電力変換回路の制御装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示すように、制御システムを構成する電力変換回路としての昇圧回路10は、バッテリ等の直流電源20の出力電圧を昇圧して出力するチョッパ方式のものである。昇圧回路10は、1つのリアクトル11と、第1コンデンサ12とを備えている。リアクトル11の第1端には、昇圧回路10の正極側入力端子Tipを介して直流電源20の正極端子が接続されている。第1コンデンサ12の第1端には、正極側入力端子Tipが接続され、第1コンデンサ12の第2端には、昇圧回路10の負極側入力端子Tinを介して直流電源20の負極端子に接続されている。これにより、第1コンデンサ12は、直流電源20に並列接続されている。
昇圧回路10は、第1上アームスイッチS1p及び第1下アームスイッチS1nの直列接続体と、第2上アームスイッチS2p及び第2下アームスイッチS2nの直列接続体とを備えている。本実施形態では、各スイッチS1p,S1n,S2p,S2nとして、電圧制御形の半導体スイッチを用いており、具体的にはIGBTを用いている。また、各スイッチS1p,S1n,S2p,S2nには、フリーホイールダイオードが逆並列に接続されている。詳しくは、第1上アームスイッチS1pには、第1上アームダイオードD1pが逆並列に接続され、第1下アームスイッチS1nには、第1下アームダイオードD1nが逆並列に接続されている。第2上アームスイッチS2pには、第2上アームダイオードD2pが逆並列に接続され、第2下アームスイッチS2nには、第2下アームダイオードD2nが逆並列に接続されている。ちなみに本実施形態において、第1上アームダイオードD1p及び第2上アームダイオードD2pが上アーム整流素子に相当する。
第1上アームスイッチS1p及び第1下アームスイッチS1nの接続点と、第2上アームスイッチS2p及び第2下アームスイッチS2nの接続点とには、リアクトル11の第2端が接続されている。第1上アームスイッチS1p及び第2上アームスイッチS2pのコレクタには、昇圧回路10の正極側出力端子Topが接続され、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nのエミッタには、昇圧回路10の負極側入力端子Tin及び負極側出力端子Tonが接続されている。
昇圧回路10は、第2コンデンサ13を備えている。第2コンデンサ13の第1端には、正極側出力端子Topが接続され、第2コンデンサ13の第2端には、負極側出力端子Tonに接続されている。
正極側出力端子Top及び負極側出力端子Tonには、昇圧回路10から電力が供給される負荷30が接続されている。本実施形態では、負荷30として、昇圧回路10から入力される直流電圧を交流電圧に変換して出力するインバータを用いている。インバータには、交流電圧が印加されることにより駆動する図示しないモータが接続されている。
制御システムは、入力電圧センサ21、出力電圧センサ22、及び電流センサ23を備えている。入力電圧センサ21は、第1コンデンサ12の端子間電圧を昇圧回路10の入力電圧Vinとして検出する入力電圧検出部である。出力電圧センサ22は、第2コンデンサ13の端子間電圧を昇圧回路10の出力電圧Voutとして検出する出力電圧検出部である。電流センサ23は、リアクトル11に流れる電流をリアクトル電流ILとして検出する電流検出部である。
制御システムは、ECU40を備えている。ECU40には、入力電圧センサ21、出力電圧センサ22及び電流センサ23の検出値が入力される。ECU40は、昇圧回路10の昇圧動作時において、昇圧回路10の出力電圧Voutを目標電圧Vtgtにフィードバック制御すべく、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nをオンオフ制御する。
ECU40は、入力電圧Vin、出力電圧Vout及び目標電圧Vtgtに基づいて、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nのデューディDutyを設定する。デューディDutyは、1スイッチング周期Tswに対するオン時間Taの比率「Ta/Tsw」のことである。ECU40は、目標電圧Vtgtが高いほど、デューディDutyを大きく設定する。
制御システムは、集積回路からなる第1〜第4駆動回路41〜44を備えている。ECU40は、設定したデューディDutyに従って各駆動回路41〜44に対応する駆動信号を生成し、生成した駆動信号を各駆動回路41〜44に出力する。第1駆動回路41は、ECU40から入力された駆動信号に基づいて、第1下アームスイッチS1nに対して駆動信号g1nを出力することにより第1下アームスイッチS1nをオンオフ制御する。第2駆動回路42は、ECU40から入力された駆動信号に基づいて、第2下アームスイッチS2nに対して駆動信号g2nを出力することにより第2下アームスイッチS2nをオンオフ制御する。第3駆動回路43は、ECU40から入力された駆動信号に基づいて、第1上アームスイッチS1pに対して駆動信号g1pを出力することにより第1上アームスイッチS1pをオンオフ制御する。第4駆動回路44は、ECU40から入力された駆動信号に基づいて、第2上アームスイッチS2pに対して駆動信号g2pを出力することにより第2上アームスイッチS2pをオンオフ制御する。ちなみに本実施形態において、昇圧動作が行われる場合、各下アームスイッチS1n,S2nが「駆動スイッチ」に相当する。
なお本実施形態において、昇圧動作時においては、第1上アームスイッチS1p及び第2上アームスイッチS2pはオフのままである。
ECU40は、第2コンデンサ13から入力される直流電圧を降圧して第1コンデンサ12へと出力する降圧動作を行うべく、第1上アームスイッチS1p及び第2上アームスイッチS2pをオンオフ制御する。具体的には、ECU40は、入力電圧センサ21及び出力電圧センサ22により検出された電圧に基づいてデューディDutyを設定し、設定したデューディDutyに基づいて、第1上アームスイッチS1p及び第2上アームスイッチS2pをオンオフ制御する。降圧動作は、例えば、負荷30から直流電源20へと電力が供給される回生時に行われる。ちなみに本実施形態において、降圧動作が行われる場合、各上アームスイッチS1p,S2pが「駆動スイッチ」に相当する。
ECU40は、昇圧回路10の負荷状態が高負荷状態及び低負荷状態のいずれであるかを判定し、その判定結果に基づいて、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nの駆動態様を変更するスイッチング制御を行う。高負荷状態とは、昇圧動作が行われる場合において昇圧回路10から負荷30へと出力すべき電力又は降圧動作が行われる場合において負荷30から昇圧回路10へと供給される電力が高い状態のことである。すなわち、昇圧回路10と負荷30との間で伝達される電力が高い状態のことである。一方、低負荷状態とは、高負荷状態よりも昇圧回路10から負荷30へと出力すべき電力又は負荷30から昇圧回路10へと供給される電力が低い状態のことである。本実施形態において、ECU40が負荷判定部、高負荷制御部及び低負荷制御部を含む。
図2に、本実施形態に係る昇圧動作が行われる場合におけるスイッチング制御の手順を示す。この処理は、ECU40によって例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、判定フラグFの値が1であるか否かを判定する。判定フラグFは、1によって昇圧回路10に要求される現在の負荷状態が高負荷状態であることを示し、0によって現在の負荷状態が低負荷状態であることを示す。
ステップS10において判定フラグFの値が1であると判定した場合には、現在の負荷状態が高負荷状態であると判定し、ステップS11に進む。ステップS11では、電流センサ23により検出されたリアクトル電流ILが第1閾値α1以下になったか否かを判定する。この処理は、現在の負荷状態が高負荷状態から低負荷状態へと移行するか否かを判定するための処理である。
ステップS11において否定判定した場合には、ステップS12に進み、判定フラグFの値を1とする。
続くステップS13では、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nをオンオフする高負荷スイッチング制御を行う。これにより、直流電源20からリアクトル11へと流れる電流を第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれに均等に分配し、高負荷状態における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nの信頼性の維持を図る。
一方、ステップS11で肯定判定した場合には、高負荷状態から低負荷状態へと移行すると判定し、ステップS14に進む。ステップS14では、判定フラグFの値を0とする。
続くステップS15では、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれを1スイッチング周期Tsw毎に交互にオンする低負荷スイッチング制御を行う。低負荷状態においては、直流電源20からリアクトル11へと流れる電流が高負荷状態よりも小さい。このため、リアクトル11に流れる電流を第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれに分配せずに第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのいずれかに負担させても、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nの信頼性は低下しない。この点に鑑み、低負荷スイッチング制御を行う。
ステップS10において判定フラグFの値が1でないと判定した場合には、現在の判定フラグFの値が0であると判定し、ステップS16に進む。ステップS16では、リアクトル電流ILが第1閾値α1よりも大きい第2閾値α2以上になったか否かを判定する。この処理は、現在の負荷状態が低負荷状態から高負荷状態へと移行するか否かを判定するための処理である。
ステップS16において否定判定した場合には、ステップS14に進む。一方、ステップS16において肯定判定した場合には、ステップS12に進む。
図3に、本実施形態に係る昇圧動作が行われる場合におけるスイッチング制御の一例を示す。ここで、図3(a)は第1下アームスイッチS1nの駆動状態の推移を示し、図3(b)は第2下アームスイッチS2nの駆動状態の推移を示し、図3(c)はリアクトル電流ILの推移を示し、図3(d)は判定フラグFの値の推移を示す。なお図3(c)では、リアクトル電流ILに含まれるリップル成分を無視している。
図示される例では、時刻t1よりも前において、高負荷スイッチング制御が行われている。これにより、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nのそれぞれは、オン切り替えタイミング及びオフ切り替えタイミングを同期させながらオンオフ制御される。
その後時刻t1において、リアクトル電流ILが低下して第1閾値α1以下になったと判定される。このため、判定フラグFの値が1から0に切り替えられ、低負荷スイッチング制御が開始される。これにより、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれの1スイッチング周期が、高負荷スイッチング制御時の1スイッチング周期Tswの2倍に設定されつつ、第1下アームスイッチS1n及び第2下アームスイッチS2nのそれぞれが交互にオンされる。すなわち、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのオン期間が互いに重複しないように第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれがオンオフ制御される。このため、低負荷スイッチング制御時における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのスイッチング回数を、高負荷スイッチング制御時における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのスイッチング回数の半分にすることができる。これにより、低負荷状態における昇圧回路10のスイッチング損失を低減することができる。なお図4に、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのターンオフ時におけるテール電流による損失Eoffと、ターンオフ直前に流れるコレクタ電流Iceとの関係を示した。
その後時刻t2において、リアクトル電流ILが上昇して第2閾値α2以上になったと判定される。このため、判定フラグFの値が0から1に切り替えられ、高負荷スイッチング制御が開始される。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
昇圧回路10の現在の負荷状態が低負荷状態であると判定した場合、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれが1スイッチング周期Tsw毎に交互にオンする低負荷スイッチング制御を行った。このため、低負荷状態における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのスイッチング回数を高負荷状態における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのスイッチング回数の半分に減らすことができる。これにより、低負荷状態における昇圧回路10の損失を低減することができる。
低負荷スイッチング制御において、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのスイッチング周期を同一に設定しつつ、これらスイッチを交互にオンした。このため、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち特定のスイッチが集中して使用されるのを回避できる。これにより、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれについて、温度のばらつきを抑制したり、劣化の進行度合いの偏りを抑制したりできる。
なお、降圧動作が行われる場合においても、先の図2に示したスイッチング制御と同様のスイッチング制御を行うことができる。このスイッチング制御では、スイッチング制御対象となるスイッチを、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nから第1,第2上アームスイッチS1p,S2pに変更すればよい。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図5に示すように、昇圧回路10の各スイッチの温度を個別に検出する温度センサが制御システムに備えられている。そして、温度センサの検出値をスイッチング制御に反映させる。なお図5において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
制御システムは、第1下アームスイッチS1nの温度を検出する第1温度センサ24と、第2下アームスイッチS2nの温度を検出する第2温度センサ25とを備えている。制御システムは、さらに、第1上アームスイッチS1pの温度を検出する第3温度センサ26と、第2上アームスイッチS2pの温度を検出する第4温度センサ27とを備えている。なお各温度センサ24〜27は、例えば、感温ダイオードやサーミスタを用いることができる。
各温度センサ24,25,26,27の検出値T1,T2,T3,T4は、ECU40に入力される。ECU40は、第1温度センサ24により検出された温度である第1温度T1と、第2温度センサ25により検出された温度である第2温度T2とを取得する。ECU40は、低負荷スイッチング制御時において、取得した第1温度T1及び第2温度T2に基づいて、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち、温度が高い方のスイッチの所定期間におけるスイッチング回数を、残りのスイッチの所定期間におけるスイッチング回数よりも少なく設定する。本実施形態において、ECU40は温度取得部及びスイッチ判定部を含む。
図6を用いて、本実施形態に係る昇圧動作が行われる場合における低負荷スイッチング制御について説明する。ここで、図6(a)は第1下アームスイッチS1nの駆動状態の推移を示し、図6(b)は第2下アームスイッチS2nの駆動状態の推移を示し、図6(c)は第2温度T2の推移を示す。
本実施形態では、第1温度閾値Tth1よりも大きい値が第2温度閾値Tth2として定義されている。そして、第1温度T1及び第2温度T2のうち一方の温度が第1温度閾値Tth1未満となっていると判定されている場合において、他方の温度が上昇して第2温度閾値Tth2以上になったと判定されてから、その後上記他方の温度が低下して第1温度閾値Tth1以下になったと判定されるまでの期間に渡って、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち温度の高い方のスイッチの駆動頻度が低下させられる。図6に示す例では、第1温度T1が第1温度閾値Tth1未満で推移しているものとする。このため図6(c)には、便宜上、第1温度T1を図示していない。
図示される例では、第2温度T2が徐々に上昇することにより、時刻t1において、第2温度T2が第2温度閾値Tth2以上になったと判定される。このため、第2下アームスイッチS2nのスイッチング回数が、第1下アームスイッチS1nのスイッチング回数よりも少なく設定される。本実施形態では、1スイッチング周期Tswを3倍した周期が所定期間と定義されている。この場合において、所定期間において、温度の高い方の第2下アームスイッチS2nが1回オンされ、温度の低い方の第1下アームスイッチS1nが2回オンされる。
その後、第2温度T2が低下して第1温度閾値Tth1以下となる時刻t2において、通常の低負荷スイッチング制御に切り替えられる。
なお図6では、1スイッチング周期Tswを3倍した周期を所定期間としたがこれに限らない。Nを4以上の整数とする場合、1スイッチング周期TswをN倍した周期を所定期間としてもよい。この場合、所定期間において、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち温度の高い方のスイッチが1回オンされ、温度の低い方のスイッチが「N−1」回オンされる。
また本実施形態では、第1温度T1及び第2温度T2の両方が第1温度閾値Tth1以上であってかつ第2温度閾値Tth2未満であると判定されている場合には、第1温度T1と第2温度T2とが比較され、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち温度の高い方のスイッチの駆動頻度が低下させられる。この低下態様を、図7を用いて説明する。ここで、図7(a),(b)は先の図6(a),(b)に対応しており、図7(c)は第1,第2温度T1,T2の推移を示す。
図示される例では、第1,第2温度T1,T2が徐々に上昇することにより、時刻t1において、第2温度T2が第2温度閾値Tth2以上になったと判定される。なお、第1温度T1は、第1温度閾値Tth1よりも大きくてかつ第2温度閾値Tth2未満であると判定される。このため、温度の低い方の第1下アームスイッチS1nのスイッチング制御は継続されるものの、温度が高い方の第2下アームスイッチS2nがオフされる。
その後時刻t2においても、第2温度T2が第1温度T1よりも高いと判定されるため、第1下アームスイッチS1nのスイッチング制御が継続され、第2下アームスイッチS2nのオフが継続される。
その後時刻t3において、第2温度T2が第1温度T1よりも低いと判定される。このため、第1下アームスイッチS1nがオフされ、第2下アームスイッチS2nのスイッチング制御が開始される。そして時刻t4において、第2温度T2が第1温度T1よりも高いと再度判定される。このため、第1下アームスイッチS1nのスイッチング制御が開始され、第2下アームスイッチS2nがオフされる。なお、その後時刻t5においても、第2温度T2が第1温度T1よりも高いと判定される。
以上説明した本実施形態によれば、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nの温度のばらつきを減らすことができる。さらに本実施形態では、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうちいずれかのオン期間が1スイッチング周期Tsw毎に確保されている。これにより、温度に基づいて駆動頻度を制限しつつ、昇圧回路10から出力すべき電力に対して昇圧回路10から実際に出力される電力が不足することを回避できる。
なお、降圧動作が行われる場合においても、本実施形態に係る温度に基づくスイッチング制御と同様のスイッチング制御を行うことができる。このスイッチング制御では、スイッチング制御対象となるスイッチを、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nから第1,第2上アームスイッチS1p,S2pに変更すればよい。
(第3実施形態)
以下、第3実施形態について、上記第2実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、温度センサの検出値を低負荷スイッチング制御に反映させる手法を変更する。また本実施形態では、温度センサの検出値を、低負荷スイッチング制御に加えて、高負荷スイッチング制御にも反映させる。
まず、図8を用いて、本実施形態に係る昇圧動作が行われる場合における低負荷スイッチング制御について説明する。ここで、図8(a)〜図8(c)は、先の図6(a)〜図6(c)に対応している。なお図8(c)では、第1温度T1を図示していない。図8に示す例において、第1温度T1は、第1温度閾値Tth1未満で推移しているものとする。
図示される例では、時刻t1において、第2温度T2が第2温度閾値Tth2以上になったと判定される。このため、第2下アームスイッチS2nの駆動が禁止され、第2下アームスイッチS2nのスイッチング回数が0とされる。また、第2下アームスイッチS2nの駆動の禁止に伴い、第1下アームスイッチS1nが1スイッチング周期Tsw毎にオンされる。これにより、昇圧回路10から出力すべき電力に対して昇圧回路10から実際に出力される電力が不足することを回避する。なお、その後、第2温度T2が低下して第1温度閾値Tth1以下になったと判定される時刻t2において、通常の低負荷スイッチング制御に切り替えられる。
また本実施形態では、低負荷スイッチング制御時において、第1温度T1及び第2温度T2の両方が第1温度閾値Tth1以上であってかつ第2温度閾値Tth2未満であると判定されている場合には、第1温度T1と第2温度T2とが比較され、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち温度の高い方のスイッチの駆動が禁止させられる。
続いて、図9を用いて、本実施形態に係る昇圧動作が行われる場合における高負荷スイッチング制御について説明する。ここで、図9(a)〜図9(c)は、先の図8(a)〜図8(c)に対応している。なお図9(c)では、第1温度T1を図示していない。図9に示す例において、第1温度T1は、第1温度閾値Tth1未満で推移しているものとする。
図示される例では、時刻t1において、第2温度T2が第2温度閾値Tth2以上になったと判定される。このため、第2下アームスイッチS2nの駆動が禁止され、第2下アームスイッチS2nのスイッチング回数が0とされる。その後、第2温度T2が低下して第1温度閾値Tth1以下となる時刻t2において、通常の高負荷スイッチング制御に切り替えられる。
また本実施形態では、高負荷スイッチング制御時において、第1温度T1及び第2温度T2の両方が第1温度閾値Tth1以上であってかつ第2温度閾値Tth2未満であると判定されている場合には、第1温度T1と第2温度T2とが比較され、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのうち温度の高い方のスイッチの駆動が禁止させられる。
以上説明した本実施形態によれば、高負荷状態及び低負荷状態における第1,第2下アームスイッチS1n,S2nの温度のばらつきを減らすことができる。
なお、降圧動作が行われる場合においても、本実施形態に係る温度に基づくスイッチング制御と同様のスイッチング制御を行うことができる。このスイッチング制御では、スイッチング制御対象となるスイッチを、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nから第1,第2上アームスイッチS1p,S2pに変更すればよい。
(第4実施形態)
以下、第4実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、図10に示すように、駆動回路の構成を変更する。なお図10において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、制御システムは、集積回路からなる第1,第2駆動回路45,46を備えている。ECU40は、設定したデューディDutyに従って駆動信号を生成し、生成した駆動信号を各駆動回路45,46に出力する。第1駆動回路45は、ECU40から入力された単一の駆動信号Sigに基づいて、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれに対して駆動信号g1n,g2nを出力することにより第1,第2下アームスイッチS1n,S2nをオンオフ制御する。第2駆動回路46は、ECU40から入力された単一の駆動信号に基づいて、第1,第2上アームスイッチS1p,S2pのそれぞれに対して駆動信号g1p,g2pを出力する。
本実施形態において、第1駆動回路45及び第2駆動回路46は、昇圧回路10に流れる過電流を検出するために、ECU40を介さずに、昇圧回路10に流れる電流を検出する機能を有している。具体的には例えば、第1駆動回路45及び第2駆動回路46は、リアクトル11に流れる電流又は下アームスイッチS1n,S2nに流れる電流を検出する機能を有している。
図11に、低負荷スイッチング制御時における第1駆動回路45の駆動信号の生成態様を示す。ここで、図11(a)はECU40から出力される駆動信号Sigの推移を示し、図11(b),(c)は第1駆動回路45から出力される各駆動信号g1n,g2nの推移を示す。
図示されるように、第1駆動回路45により、単一の駆動信号Sigのオン指令が交互に振り分けられることで各駆動信号g1n,g2nが生成される。また、本実施形態において、第1駆動回路45は、電流検出機能により検出した電流に基づいて、現在の負荷状態が低負荷状態及び高負荷状態のいずれであるかを判定する。
以上説明した本実施形態によれば、駆動回路の数を下アームスイッチS1n,S2nの数の半分に減らすことができる。このため、制御システムの体格を小さくすることができる。また本実施形態によれば、ECU40内におけるマイコンのソフトの変更等、ECU40を変更することなく、駆動回路45を変更することにより、低負荷スイッチング制御を行うことができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態では、低負荷スイッチング制御時において、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nを交互にオンしたがこれに限らない。例えば、図12に示すように、第1,第2下アームスイッチS1n,S2nのそれぞれを複数回連続してオンしてもよい。なお図12には、2回連続してオンする例を示した。
・昇圧回路10に備えられる下アームスイッチの数としては、2つに限らず、3つ以上であってもよい。ここで図13に、昇圧回路10に3つの下アームスイッチが備えられる場合を示す。なお図13において、先の図1に示した構成と同一の構成については、便宜上、同一の符号を付している。
図示されるように、制御システムは、さらに、第3下アームスイッチS3nと、第3上アームスイッチS3pと、第3上アームダイオードD3pとを備えている。第3下アームスイッチS3nは、第5駆動回路47から出力される駆動信号g3nによりオンオフ制御され、第3上アームスイッチS3pは、第6駆動回路48から出力される駆動信号g3pによりオンオフ制御される。
図14に、昇圧回路10に下アームスイッチが3つ備えられる場合のスイッチング制御の一例を示す。ここで、図14(a)は第1下アームスイッチS1nの駆動状態の推移を示し、図14(b)は第2下アームスイッチS2nの駆動状態の推移を示し、図14(c)は第3下アームスイッチS3nの駆動状態の推移を示し、図14(d)は判定フラグFの値の推移を示す。
図示される例では、時刻t1において高負荷スイッチング制御から低負荷スイッチング制御に切り替えられる。これにより、1スイッチング周期Tswを3倍した周期において、各下アームスイッチS1n,S2n,S3nのそれぞれが1回ずつオンされる。
なお、下アームスイッチが3つ備えられる場合の低負荷スイッチング制御としては、図15に示すものであってもよい。なお、図15(a)〜図15(d)は、先の図14(a)〜図14(d)に対応している。図15には、時刻t2において、高負荷スイッチング制御時において互いに同期させられた3つのオン期間のうち、第2下アームスイッチS2nのオン期間を間引いた状態で2つの下アームスイッチS1n,S3nがオンされる例を示した。
・上記第3実施形態において、下アームスイッチが3つ備えられる場合、3つの下アームスイッチのうち、最も温度が高いスイッチの駆動を禁止し、残り2つのスイッチをオンオフ制御すればよい。
・上記各実施形態では、リアクトル電流ILに基づいて高負荷状態及び低負荷状態のいずれであるかを判定したがこれに限らない。例えば、出力電圧Voutにリアクトル電流ILを乗算することにより算出される電力に基づいて、高負荷状態及び低負荷状態のいずれであるかを判定してもよい。
・上記各実施形態では、下アームスイッチと同数の上アームスイッチを昇圧回路10に備えたがこれに限らない。例えば、上アームスイッチの数を下アームスイッチの数よりも少なくしてもよい。
また上記各実施形態において、上アームスイッチを昇圧回路10から除去してもよい。この場合であっても、上アームダイオードが昇圧回路10に備えられることにより、入力電圧を昇圧して出力する昇圧動作が可能となる。
・電流センサ23としては、リアクトル11に流れる電流を検出するものに限らず、例えば、下アームスイッチに流れる電流を検出するものであってもよい。
・昇圧回路10が備えるリアクトルの数としては1つに限らず、複数であってもよい。この場合、複数のリアクトルは、例えば、互いに並列接続されていてもよい。
・昇圧回路10が備える各スイッチとしては、IGBTに限らず、例えばMOSFETであってもよい。
10…昇圧回路、11…リアクトル、40…ECU、S1n,S2n…第1,第2下アームスイッチ、D1p,D2p…第1,第2上アームダイオード。

Claims (9)

  1. 入力電圧を変換して出力する電力変換回路(10)に適用され、
    前記電力変換回路は、
    第1端が直流電源(20)の正極側に接続されたリアクトル(11)と、
    前記直流電源の負極側及び前記リアクトルの第2端の間に接続され、互いに並列接続された複数の下アームスイッチ(S1n,S2n;S1n,S2n,S3n)と、
    複数の前記下アームスイッチと前記リアクトルの第2端との接続点に接続され、前記接続点から自身へと向かう規定方向の電流の流通を許容し、前記規定方向とは逆方向の電流の流通を阻止する上アーム整流素子(D1p,D2p;D1p,D2p,D3p)と、を備え、前記下アームスイッチを駆動スイッチとし、該駆動スイッチのスイッチング制御により入力電圧を昇圧して出力する昇圧回路であり、
    前記昇圧回路から出力すべき電力が高い高負荷状態、及び前記高負荷状態よりも出力すべき電力が低い低負荷状態のいずれであるかを判定する負荷判定部(40)と、
    前記負荷判定部により前記高負荷状態であると判定された場合、複数の前記駆動スイッチのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する高負荷制御部(40)と、
    前記負荷判定部により前記低負荷状態であると判定された場合、前記高負荷制御部により互いに同期させられたオン期間のうち、一部のオン期間を間引いた状態で複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する低負荷制御部(40)と、を備える電力変換回路の制御装置。
  2. 直流電源(20)に接続されるとともに互いに並列接続された複数の下アームスイッチ(S1n,S2n;S1n,S2n,S3n)と、前記下アームスイッチと直列接続されているとともに互いに並列接続された複数の上アームスイッチ(S1p,S2p)と、を備え、前記上アームスイッチ又は前記下アームスイッチのいずれかを駆動スイッチとし、該駆動スイッチのスイッチング制御により、前記直流電源と電気機器(30)との間で電力を変換する電力変換回路に適用され、
    前記直流電源と前記電気機器との間で供給される電力が高い高負荷状態、及び前記高負荷状態よりも供給される電力が低い低負荷状態のいずれであるかを判定する負荷判定部(40)と、
    前記負荷判定部により前記高負荷状態であると判定された場合、各スイッチング周期において複数の前記駆動スイッチのそれぞれのオン期間を互いに同期させた状態で複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する高負荷制御部(40)と、
    前記負荷判定部により前記低負荷状態であると判定された場合、各スイッチング周期において複数の前記駆動スイッチのうち一部の駆動スイッチをオンする期間を設けつつ、複数の前記駆動スイッチのうち少なくとも1つの駆動スイッチについて、前記高負荷制御部によりスイッチング制御する場合のオン時間よりもオン時間を減らすように、複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する低負荷制御部(40)と、を備える電力変換回路の制御装置。
  3. 複数の前記駆動スイッチの数に前記駆動スイッチのスイッチング周期を乗算した時間が規定時間と定義されており、
    前記低負荷制御部は、前記規定時間において複数の前記駆動スイッチのそれぞれが1回ずつオンされるように、複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御する請求項1又は2に記載の電力変換回路の制御装置。
  4. 複数の前記駆動スイッチの温度を取得する温度取得部(40)と、
    前記温度取得部により取得された温度に基づいて、複数の前記駆動スイッチのうち、最も温度が高いスイッチを判定するスイッチ判定部(40)と、を備え、
    前記低負荷制御部は、複数の前記駆動スイッチのうち一部のスイッチのオン期間がスイッチング周期毎に確保されることを条件として、複数の前記駆動スイッチのうち、前記スイッチ判定部により最も温度が高いと判定されているスイッチの所定期間におけるスイッチング回数を、残りのスイッチの前記所定期間におけるスイッチング回数よりも少なくする設定する請求項1〜3のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
  5. 前記低負荷制御部は、前記スイッチ判定部により最も温度が高いと判定されているスイッチの前記所定期間におけるスイッチング回数を1回以上に設定する請求項4に記載の電力変換回路の制御装置。
  6. 前記低負荷制御部は、前記スイッチ判定部により最も温度が高いと判定されているスイッチの駆動を禁止する請求項4に記載の電力変換回路の制御装置。
  7. 前記高負荷制御部は、複数の前記駆動スイッチのうち一部のスイッチのオン期間がスイッチング周期毎に確保されることを条件として、複数の前記駆動スイッチのうち、前記スイッチ判定部により最も温度が高いと判定されているスイッチの駆動を禁止する請求項6に記載の電力変換回路の制御装置。
  8. 前記負荷判定部は、前記駆動スイッチのオン期間において前記駆動スイッチに流れる電流に基づいて、前記高負荷状態及び前記低負荷状態のいずれであるかを判定する請求項1〜7のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
  9. 複数の前記駆動スイッチのそれぞれを駆動する駆動回路(46)を備え、
    前記駆動回路は、複数の前記駆動スイッチのそれぞれに対して共通のものであり、
    複数の前記駆動スイッチの数に前記駆動スイッチのスイッチング周期を乗算した時間が規定時間と定義されており、
    前記低負荷制御部は、前記規定時間において複数の前記駆動スイッチのそれぞれが1回ずつオンされるように、複数の前記駆動スイッチをスイッチング制御するための単一の駆動信号を前記駆動回路に出力し、
    前記駆動回路は、前記駆動信号を入力として複数の前記駆動スイッチのそれぞれを駆動する請求項1〜8のいずれか1項に記載の電力変換回路の制御装置。
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