JP2014030285A - 電力変換装置及び該電力変換装置を備えた充電装置、電力変換装置のスイッチング制御方法 - Google Patents

電力変換装置及び該電力変換装置を備えた充電装置、電力変換装置のスイッチング制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】複数相のスイッチング回路を有する電力変換装置において、軽負荷の場合でも、より効率良く電力変換を行えるような構成を得る。
【解決手段】電力変換装置(1)は、外部から入力される電流指令値に基づいて入力電力を出力電力に変換する電力変換部(10)と、電力変換部(10)の動作を制御する制御部(30)とを備える。電力変換部(10)は、互いに並列に接続された複数相のスイッチング回路(21〜24)を有する。制御部(30)は、複数相のスイッチング回路(21〜24)を、各相の出力電流の位相が異なるようにスイッチング動作させるとともに、前記電流指令値の低下に応じて前記複数相のスイッチング回路(21〜24)のうち少なくとも一部のスイッチング動作を停止させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数相のスイッチング回路をスイッチング動作させることにより、電流指令値に応じて入力電力を出力電力に変換する電力変換装置に関する。
従来より、複数相のスイッチング回路をスイッチング動作させることにより、電流指令値に応じて入力電力を出力電力に変換する電力変換装置が知られている。このような電力変換装置としては、例えば特許文献1に開示されるように、コンバータを同一のN個の部分(スライス)に分割して各々が全体の電力の1/Nを処理する、いわゆるインターリーブ型のパワーコンバータが知られている。このパワーコンバータでは、各スライスを、360/N度間隔の異なる位相によって、動作させる。
このようなインターリーブ型の電力変換装置では、各相の電力変換部から出力される電流の位相をずらすことにより、リプル電流の発生などを防止することができる。
特開平8−84465号公報
ところで、前記特許文献1に開示される構成のように、電力変換装置を複数相の電力変換部分によって構成する場合、一般的に、該電力変換部分は、スイッチング素子によって構成される。そうすると、各相で一定のスイッチング損失が必ず生じる。
電力変換装置から出力する電力が大きい場合には、相対的にスイッチング損失は小さいため、あまりスイッチング損失は問題にならない。しかしながら、電池を充電する場合のように、途中から供給する電力が小さくなるような場合には、各相のスイッチング素子を動作させると、軽負荷の状態でも一定のスイッチング損失が生じる。そうすると、出力電力に比べてスイッチング損失の割合が高くなるため、電力変換の効率が低下する。
本発明の目的は、複数相のスイッチング回路を有する電力変換装置において、軽負荷の場合でも、より効率良く電力変換を行えるような構成を得ることにある。
本発明の一実施形態に係る電力変換装置は、外部から入力される電流指令値に基づいて入力電力を出力電力に変換する電力変換部と、前記電力変換部の動作を制御する制御部とを備える。前記電力変換部は、互いに並列に接続された複数相のスイッチング回路を有する。前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路を、各相の出力電流の位相が異なるようにスイッチング動作させるとともに、前記電流指令値の低下に応じて前記複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング動作を停止させる(第1の構成)。
これにより、複数相のスイッチング回路を有する電力変換装置において、軽負荷になった場合でも、無駄なスイッチング動作をなくして、スイッチング損失を低減することができる。すなわち、電力変換装置が軽負荷の場合には、電力変換部に外部から入力される電流指令値も低下するため、このときには、電流指令値に応じて複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング回路のスイッチング動作を停止させる。これにより、電力変換装置が軽負荷の場合に、スイッチング回路が無駄にスイッチング動作するのを防止できる。したがって、スイッチング損失を減らして、軽負荷時の電力変換の効率を向上することができる。
前記第1の構成において、前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路のスイッチング動作を、前記電流指令値に応じて順に停止させるのが好ましい(第2の構成)。
これにより、複数相のスイッチング回路は、電流指令値に応じて順にスイッチング動作を停止するため、無駄なスイッチング動作をより確実に減らすことができる。したがって、電力変換装置の軽負荷時に、より効率良く電力変換を行うことができる。
前記第1または第2の構成において、前記制御部は、前記電流指令値を各相の許容電流値で除すことによって必要なスイッチング回路の相数を求める相数算出部と、前記相数算出部によって算出された相数に応じて、前記複数相のスイッチング回路のうちスイッチング動作を停止させるスイッチング回路を選択する選択部とを有するのが好ましい(第3の構成)。
これにより、電流指令値に応じてスイッチング動作させるスイッチング回路の数を決めることができる。したがって、電流指令値に応じて必要なスイッチング回路のみを駆動させることができるため、電力変換装置の軽負荷時において、より効率良く電力変換を行うことができる。
前記第1から第3の構成のうちいずれか一つの構成において、前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路のうち一相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した後、別のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する際に、前記一相のスイッチング回路がスイッチング動作していたときの出力電流の位相に対して最も位相差が大きい相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止するのが好ましい(第4の構成)。
これにより、複数相のスイッチング回路のうちスイッチング動作しているスイッチング回路から出力される電流の位相が偏るのを防止できる。したがって、一部の相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した状態でもリプル電流の増加を抑制することができる。
すなわち、出力電流の位相が異なるように動作していた複数相のスイッチング回路のうち、最初にスイッチング動作を停止した一相のスイッチング回路とは最も位相差が大きい相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止することで、スイッチング動作している残りの相のスイッチング回路から出力される電流の位相差が大きくなるのを防止できる。これにより、複数相のスイッチング回路のスイッチング動作を順に停止した場合でも、出力電流の位相が偏るのを防止でき、出力電流に大きなリプル電流が生じるのを防止できる。
前記第4の構成において、前記複数相のスイッチング回路は、4相以上のスイッチング回路であるのが好ましい(第5の構成)。
これにより、4相以上のスイッチング回路を順番に停止させた際に、出力電流でリプル電流が増大するのを抑制しつつ、効率良く電力変換を行うことができる。すなわち、上述の第4の構成のように1相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止させた後、該1相のスイッチング回路の出力電流の位相とは最も位相差が大きい別の相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止させる場合でも、残りの相のスイッチング回路によって、出力電流の位相の偏りを防止できる。これにより、一部の相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止しても、残りの相のスイッチング回路のスイッチング動作によって、リプル電流の増加を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る充電装置は、前記第1から第5の構成のうちいずれか一つの構成の電力変換装置を備える。前記電力変換装置によって出力される出力電流を用いて電池の充電を行う(第6の構成)。
このように電池の充電を行う場合、充電の後半では、充電の前半に比べて少ない電流量で充電を行うことが多い。このような場合に、複数相のスイッチング回路をすべてスイッチング動作させると、出力に対してスイッチング損失の割合が大きくなり、電力変換の効率は低下する。
これに対し、上述の第1から第5の構成のような電力変換装置を備えた充電装置によって電池の充電を行うことで、電池の充電後半での軽負荷の場合に、不要なスイッチング動作を減らすことができる。これにより、電池の充電時における電力変換の効率を向上することができる。
本発明の一実施形態に係る電力変換装置のスイッチング制御方法は、第1から第5の構成のうちいずれか一つの構成の電力変換装置のスイッチング制御方法である。そして、この電力変換装置のスイッチング制御方法は、前記電流指令値の低下を検出する電流指令値検出工程と、前記電流指令値検出工程による検出結果に応じて、前記複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング動作を停止するスイッチング制御工程とを有する(第1の方法)。
これにより、電力変換装置が軽負荷の際に、無駄にスイッチング回路がスイッチング動作するのを防止できる。したがって、電力変換装置の軽負荷時に、電力変換の効率向上を図れる。
前記第1の方法において、前記電流指令値検出工程は、前記電流指令値を各相の許容電流値で除して必要なスイッチング回路の相数を求める相数演算工程と、前記必要な相数と、前記複数相のスイッチング回路の相数とを比較して、その結果を出力する比較工程とを有する。前記スイッチング制御工程は、前記比較工程の比較結果に基づいて、スイッチング動作を停止するスイッチング回路を選択するスイッチング回路選択工程と、前記スイッチング回路選択工程で選択されたスイッチング回路以外のスイッチング回路に、スイッチング動作を行うための制御信号を出力する制御信号出力工程とを有する(第2の方法)。
これにより、上述の第1の方法を実現することができる。
前記第2の方法において、前記スイッチング回路選択工程は、前記複数相のスイッチング回路のうち一相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した後、別のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する際に、前記一相のスイッチング回路がスイッチング動作していたときの出力電流の位相に対して最も位相差が大きい相のスイッチング回路を選択するのが好ましい(第3の方法)。
これにより、複数相のスイッチング回路のうちスイッチング動作しているスイッチング回路から出力される電流の位相が偏るのを防止できる。したがって、一部の相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した状態でもリプル電流の増加を抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る電力変換装置によれば、電力変換部は複数相のスイッチング回路を有し、スイッチング制御部は、前記複数相のスイッチング回路を異なる位相でスイッチング動作させる。そして、電流指令値が低下した際に、電流指令値に応じて前記複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する。これにより、電力変換装置が軽負荷の場合に、無駄なスイッチング動作を減らすことができ、電力変換の効率を向上することができる。
図1は、実施形態に係る電力変換装置の概略構成を示す図である。 図2は、電池を充電する際の電流指令値及びバッテリ電圧の変化を示すグラフである。 図3は、電力変換装置のスイッチング制御を示すフローである。 図4は、電力変換装置のスイッチング制御のうちSW選択処理を示すフローである。 図5は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図6は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図7は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図8は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図9は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図10は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。 図11は、電力変換部における各相のスイッチング回路の出力電流の波形を示す図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中の同一または相当部分については同一の符号を付してその説明は繰り返さない。
(全体構成)
図1は、本発明の実施形態に係る電力変換装置1の概略構成を示す図である。電力変換装置1は、電池2に充電を行う充電装置3の一部として構成される。電力変換装置1は、複数相のスイッチング回路21〜24を有する電力変換部10と、電力変換部10の駆動を制御する制御部30とを有する。なお、電池2は、例えばリチウムイオン電池などの二次電池である。
電力変換部10は、スイッチング回路のスイッチング動作によって、指令値(例えば電流指令値)に応じて入力電力を所定の出力電力に変換する。本実施形態では、電力変換部10は、例えば、入力電圧を所定の出力電圧に変換する降圧チョッパである。なお、電力変換部10は、昇圧チョッパなど、他の電力変換回路であってもよい。
詳しくは、電力変換部10は、直列に接続された一対のスイッチング素子11,12と、それらのスイッチング素子の中点に接続されるインダクタ15とを備える。
一対のスイッチング素子11,12は、それぞれ、例えばIGBT、MOSFETなどの半導体素子からなる。本実施形態では、スイッチング素子11,12をIGBTによって構成した場合を例に説明する。なお、スイッチング素子11,12は、回路内の電流をON及びOFFすることができる構成であれば、どのような構成であってもよい。
一対のスイッチング素子11,12は、一方のスイッチング素子11のコレクタ側が図示しない電源の高圧側に接続される一方、他方のスイッチング素子12のエミッタ側が図示しない電源の低圧側に接続される。また、本実施形態の例では、一対のスイッチング素子11,12は、図示しない電源に対して並列に4組、接続されている。
また、スイッチング素子11,12には、それぞれ、ダイオード13,14が並列に接続されている。具体的には、ダイオード13,14は、それぞれ、アノード側がスイッチング素子11,12のエミッタ側に接続されているとともに、カソード側がスイッチング素子11,12のコレクタ側に接続されている。
インダクタ15は、一端側が一対のスイッチング素子11,12の中点に接続されている一方、他端側が電池2の正極側に接続されている。インダクタ15は、複数の一対のスイッチング素子に対し、それぞれ接続されている。各一対のスイッチング素子に接続されたインダクタ15は、電池2の正極側で互いに接続されている。
換言すると、電力変換部10は、一対のスイッチング素子11,12とダイオード13,14とインダクタ15とを備えたスイッチング回路21〜24を複数有する。スイッチング回路21〜24は、電池2及び図示しない電源に対して互いに並列に接続されている。これにより、スイッチング回路21〜24は、複数相(本実施形態では4相)のスイッチング回路を構成する。なお、スイッチング回路は、少なくともスイッチング素子を備えていれば、他にどのような構成部品を備えていてもよいし、スイッチング素子のみによって構成されていてもよい。
複数相のスイッチング回路21〜24は、出力電流の位相が互いに異なるように、一対のスイッチング素子11,12のうち一方のスイッチング素子11がスイッチング制御される。図5に、4相のスイッチング回路21〜24(図5ではSW1〜SW4)の出力電流の波形を示す。このように、複数相のスイッチング回路21〜24を、出力電流の位相が互いに異なるようにスイッチング動作させることにより、電力変換部10は、電池2に対して、リプル電流が少ない電流を供給することが可能になる。なお、複数相のスイッチング回路21〜24において、一対のスイッチング素子11,12のうち他方のスイッチング素子12は、スイッチング動作しない。すなわち、スイッチング素子12に並列に接続されたダイオード14のみが回路の一部として使用される。
また、後述するように、複数相のスイッチング回路21〜24では、それぞれのインダクタ15よりも電池2の正極側の電流が検出されて、制御部30に入力される。スイッチング回路21〜24で検出された電流は、制御部30において電流制御のためのPI制御に用いられる。
なお、電力変換部10は、図示しない電源及び複数相のスイッチング回路21〜24に対して並列に接続されたコンデンサ16も有する。
(制御部)
制御部30は、電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24のうち、スイッチング動作を行うスイッチング素子11に対して駆動信号を出力する。すなわち、制御部30は、複数相のスイッチング回路21〜24に対して、出力電流の位相が異なるようにスイッチング素子11のスイッチング制御を行う。また、制御部30は、後述するように、外部から入力される電流指令値に応じて、複数相のスイッチング回路21〜24のうち一部のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する。
詳しくは、図1に示すように、制御部30は、電流指令演算部31(相数算出部)、デューティ比算出部32、SW選択部33(選択部)及びPWM制御部34を備える。
電流指令演算部31は、制御部30に入力される電流指令値Irefから、スイッチング動作する各相のスイッチング回路に対応する指令値を演算する。すなわち、電流指令演算部31は、電力変換部10から電流指令値Irefに応じた電流が出力されるように、該電流指令値Irefを、スイッチング動作するスイッチング回路の数(本実施形態ではスイッチング素子11の数と同じ)で除して、各相のスイッチング回路に対応する電流指令値を求める。
また、電流指令演算部31は、電流指令値Irefを、電力変換部10の各相の許容電流値Iunitで除して、電流指令値Irefに対して必要な相数Nを算出する。この電流指令演算部31で算出された必要な相数Nは、SW選択部33に信号として出力される。前記必要な相数Nは、整数とは限らない。
なお、制御部30は、電流指令値Irefを用いて電流指令演算部31で演算する前に信号処理を行うためのランプ部35を有する。このランプ部35は、ランプ関数を用いて信号処理を行うことにより、電流指令値Irefがステップ信号のときにハンチングの発生を防止する。
デューティ比算出部32は、電流指令演算部31で求めた各相の電流指令値と電力変換部10における各相のスイッチング回路の出力電流とを用いて、各相のデューティ比を算出する。具体的には、デューティ比算出部32は、電力変換部10の各相のスイッチング回路に対応して、それぞれ、電流演算部41と、PI演算部42と、クランプ部43と、三角波比較部44とを有する。すなわち、電流演算部41、PI演算部42、クランプ43及び三角波比較部44は、それぞれ、電力変換部10の各相のスイッチング回路に対応して設けられている。
電流演算部41は、各相の電流指令値と電力変換部10における各相のスイッチング回路の出力電流との差を求める。なお、電力変換部10における各相のスイッチング回路の出力電流は、フィルタ部36によって、フィルタ処理される。すなわち、制御部30は、電力変換部10における各相のスイッチング回路の出力電流をフィルタ処理するためのフィルタ部36を有する。
PI演算部42は、電流演算部41で算出した差を用いてPI制御の演算を行う。PI制御の演算は、従来のPI制御と同様なので、詳しい説明を省略する。
クランプ部43は、PI演算部42の演算結果を波形出力する。
三角波比較部44は、クランプ部43から出力された波形を三角波キャリアと比較してデューティ比を求める。すなわち、三角波比較部44は、いわゆる三角波比較方式によって、PI演算部42で得られた波形を所定のデューティ比を有する矩形波に変換する。
SW選択部33は、制御部30に入力される電流指令値Irefに応じて、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチング動作を停止させる相のスイッチング回路21〜24を選択する。具体的には、SW選択部33は、後述するように、図4に示すフローに従って、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチング動作を停止させる相のスイッチング回路を選択する。さらに、SW選択部33は、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチング動作するスイッチング回路の相数Bをカウントする。なお、SW選択部33によってカウントされたスイッチング回路の相数Bは、上述の電流指令演算部31に入力される。
具体的には、図1に示すように、SW選択部33は、選択判定部51と、カウント部52とを有する。
選択判定部51は、電流指令演算部31によって算出されたスイッチング動作が必要な相数Nに基づいて、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチングを停止させるスイッチング回路を選択する。選択判定部51の詳しい判定動作については後述するが、電流指令演算部31によって算出されたスイッチング動作が必要な相数Nに対し、スイッチング動作しているスイッチング回路の数が多い場合、選択判定部51は、スイッチング動作を停止するスイッチング回路を選択する。
また、選択判定部51は、複数のスイッチング回路を停止すると判定した場合には、最初にスイッチング動作を停止した相に対して出力電流の位相差が最も大きい相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する。この選択判定部51の動作についても、詳しくは後述する。
カウント部52は、電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24のうち実際にスイッチング動作しているスイッチング回路の数Bをカウントする。カウント部52によってカウントされたスイッチング回路の数Bは、電流指令演算部31に入力される。
PWM制御部34は、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうち、SW選択部33の選択判定部51によってスイッチング動作停止の選択がなされなかったスイッチング回路に対し、デューティ比算出部32によって算出されたデューティ比に基づいてPWM信号(制御信号)を出力する。すなわち、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうち、SW選択部33の選択判定部51によって選択されたスイッチング回路に対しては、PWM制御部34はPWM信号を出力しない。
これにより、SW選択部33の選択判定部51によって選択されなかったスイッチング回路のスイッチング素子11のみがスイッチング動作を行う。
(スイッチング制御)
次に、上述のような構成を有する制御部30の電力変換部10に対するスイッチング制御について説明する。
まず、本実施形態のように電池2を充電する場合に、充電装置3の図示しないコントローラから出力される電流指令値Iref及びバッテリ電圧Vについて、図2を用いて説明する。
図2に示すように、電池2の充電を開始すると、電流指令値Irefは、急激に増大してIaに達する。そして、電流指令値Iref=Iaの状態で、一定期間(図2の期間T1)、電池2の充電を行う。この充電状態を、定電流充電という。この定電流充電の状態では、電池2のバッテリ電圧Vは、図2に破線で示すように、充電時間とともに上昇する。
電池2のバッテリ電圧Vが所定の電圧に達すると、電流指令値Irefは、電池2が定電圧で充電されるように、徐々に低下する。すなわち、図2に実線で示すように、電流指令値Irefは、時間とともに徐々に低下する。この充電状態を、定電圧充電という。この定電圧充電の状態では、電池2のバッテリ電圧Vは、図2に破線で示すように一定である。なお、図2では、T2〜T5の期間で定電圧充電が行われている。
すなわち、本実施形態では、電力変換装置1を有する充電装置3が、電池2に対して、定電流充電を行った後、定電圧充電を行う。このような充電制御を行う充電装置3において、電力変換装置1の制御部30は、電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24に対して、以下のようなスイッチング制御を行う。以下の説明では、図3及び図4に示すフローに基づいて説明する。
なお、本実施形態では、電力変換装置1の電力変換部10は、4相のスイッチング回路21〜24を有する。そのため、電力変換部10から出力する電流は、4相のスイッチング回路21〜24の出力電流の合計である。すなわち、4相のスイッチング回路21〜24は、出力電流が同等である。
図3に示すフローがスタートする(スタート)と、まず、制御部30には、電流指令値Irefが入力される(ステップS1)。そして、続くステップS2で、制御部30は、入力された電流指令値Irefがゼロでないかどうかを判定する(ステップS2)。
すなわち、電流指令値Irefがゼロの場合(NOの場合)には、デューティ比算出部32の算出結果もゼロであり、PWM制御部34からPWM信号が出力されない。これにより、ステップS6に進んで、電力変換部10の駆動を停止して電池2への充電を停止し、このフローを終了する(エンド)。一方、電流指令値Irefがゼロではない場合(YESの場合)には、デューティ比算出部32の算出結果に基づいてPWM制御部34からPWM信号が出力される。つまり、デューティ比算出部32及びPWM制御部34が、電流指令値Irefがゼロかどうかを判定する判定部としても機能する。
ステップS2において電流指令値Irefがゼロではないと判定された場合(YESの場合)に進むステップS3では、電流指令演算部31によって、電流指令値Irefを電力変換部10の各相の許容電流値Iunitで除して、スイッチング動作が必要な相数N(スイッチング回路数)を算出する。
ステップS3で算出された必要な相数Nは、SW選択部33の選択判定部51に入力されて、該選択判定部51によるSW選択処理が行われる(ステップS4)。このSW選択処理は、図4に示すフローで行われる。SW選択処理の詳しい内容については後述するが、必要な相数Nに応じて電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチング動作を停止するスイッチング回路を選択する。また、SW選択処理では、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうちスイッチング動作を行うスイッチング回路の数Bをカウントする。
その後、ステップS5で、電池2に対する充電の電流制御処理を行う。この電流制御処理は、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24に対し、図2に示すような電流指令値Irefに基づいてPI制御を用いてPWM制御処理された信号を出力する。
具体的には、電流指令演算部31において、電流指令値Irefを、スイッチング動作を行うスイッチング回路の数Bで除して、スイッチング動作を行うスイッチング回路数に応じた電流指令値に変換する。そして、各相において、該電流指令値と電力変換部10で検出された各相の出力電流とを用いてPI演算部42によってPI制御の演算を行う。その後、三角波比較部44によって、クランプ部43で取得した波形を用いて三角波キャリアと比較して所定のデューティ比を有する矩形波を生成する。PWM制御部34は、SW選択部33によってスイッチング動作停止が選択されなかった電力変換部10のスイッチング回路に対して、前記矩形波をPWM信号(制御信号)として出力する。
ここで、ステップS3が相数演算工程に、ステップS5が制御信号出力工程に、それぞれ対応する。また、ステップS3は、電流指令値の低下を検出する電流指令値検出工程の一部を構成する。さらに、ステップS5は、スイッチング回路21〜24のスイッチング動作を制御するスイッチング制御工程の一部を構成する。
(SW選択処理)
次に、図3のステップS4で行われるSW選択処理について、図4のフロー、図2のグラフ及び図5から図11の電流波形を用いて詳細に説明する。
図3のステップS4では、図4に示すフローが実行される。なお、この図4に示すフローの内容は、全て、SW選択部33によって実行される。
図4のフローがスタートする(スタート)と、まず、ステップSA1で、電流指令演算部31で算出される必要な相数Nが、電力変換部10における全ての相のスイッチング回路21〜24の数m以下で且つ(m−1)よりも大きいかどうかを判定する。すなわち、電力変換部10における全ての相のスイッチング回路21〜24をスイッチング動作させる必要があるかどうかを判定する。
ステップSA1において、全ての相のスイッチング回路21〜24をスイッチング動作させる必要があると判定された場合(YESの場合)には、ステップSA2に進んで、電力変換部10における全ての相のスイッチング回路21〜24を作動させるように、PWM制御部34を制御する。
ステップSA2の状態は、図2において、T1及びT2の期間である。また、ステップSA2の状態では、電力変換部10の各相の出力電流の波形は、図5及び図6に示す状態である。すなわち、電流指令値が大きい状態で、且つ、電力変換部10における各相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)が異なる位相で電流を出力している。なお、図5は、図2のT1の期間における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図6は、図2のT2の期間における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図2におけるT2の期間では、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路21〜24に対する電流指令値を徐々に小さくする。よって、図6の場合は、図5の場合に比べて、各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の振幅が小さい。
一方、ステップSA1において、すべての相のスイッチング回路21〜24をスイッチング動作させる必要がないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA3に進んで、必要な相数Nが(m−1)以下で且つ(m−2)よりも大きいかどうかを判定する。
ステップSA3において、必要な相数Nが(m−1)以下で且つ(m−2)よりも大きいと判定された場合(YESの場合)には、ステップSA4に進んで、例えば、電力変換部10のスイッチング回路24のスイッチング動作を停止させる。ステップSA3でYESの判定の場合には、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうち一つのスイッチング回路を停止させても、電流指令値Irefを満たすような電流出力が得られるからである。スイッチング回路24のスイッチング動作を停止させる場合には、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路24に対する電流指令値を徐々に小さくする一方、他のスイッチング回路21〜23に対する電流指令値を徐々に大きくする。これにより、スイッチング回路24のスイッチング動作が停止した際の電力変換部10の出力電流の変動を極力抑えることができる。
ステップSA4の状態は、図2においてT3の期間である。また、ステップSA4の状態では、電力変換部10における各相の出力電流の波形は、図7及び図8に示す状態である。すなわち、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)のうち一つのスイッチング回路24(SW4)のみがスイッチング動作を停止している。なお、図7は、図2のP1における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図8は、図2のT3の期間における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図2におけるT3の期間では、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路21〜23に対する電流指令値を徐々に小さくする。よって、図8の場合は、図7の場合に比べて、各相のスイッチング回路21〜23の出力電流の振幅が小さい。
ここで、ステップSA3の判定は、図2において、電流指令値IrefがIb以下であるかどうかを判定しているのと同等である。すなわち、ステップSA3において、代わりに、電流指令値Irefが、3相のスイッチング回路で駆動可能な電流値Ib以下であるかどうかを判定してもよい。なお、Ibは、定電流充電の電流値Iaに対して例えば3/4に設定される。
一方、ステップSA3において、必要な相数Nが(m−1)以下で且つ(m−2)よりも大きい範囲ではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA5に進んで、必要な相数Nが(m−2)以下で且つ(m−3)よりも大きいかどうかを判定する。
ステップSA5において、必要な相数Nが(m−2)以下で且つ(m−3)よりも大きいと判定された場合(YESの場合)には、ステップSA6に進んで、電力変換部10のスイッチング回路22もスイッチング動作を停止させる。ステップSA5でYESの判定の場合には、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24のうち二つのスイッチング回路22,24のスイッチング動作を停止させても、電流指令値Irefを満たすような出力電流が得られるからである。スイッチング回路22のスイッチング動作を停止する場合には、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路22に対する電流指令値を徐々に小さくする一方、他のスイッチング回路21,23に対する電流指令値を徐々に大きくする。これにより、スイッチング回路22のスイッチング動作が停止した際の電力変換部10の出力電流の変動を極力抑えることができる。
ステップSA6では、ステップSA4でスイッチング動作を停止したスイッチング回路24に対し、該スイッチング回路24が動作している状態(図2の状態)で出力電流の位相差が最も大きいスイッチング回路22のスイッチング動作を停止する。このように、スイッチング回路24のスイッチング動作を停止している状態で、スイッチング回路22のスイッチング動作を停止させる理由は以下のとおりである。
図5に示すように、SW2としてのスイッチング回路22と、SW4としてのスイッチング回路24とは、出力電流の位相の差が最も大きい。そのため、スイッチング回路22のスイッチング動作を停止している状態で、スイッチング回路24のスイッチング動作を停止すれば、電力変換部10における各相の出力電流の位相の偏りを抑制することができる。これにより、電力変換部10において二つのスイッチング回路22,24のスイッチング動作を停止した場合でも、出力電流にリプル電流が生じにくくすることができる。
なお、本実施形態では、電力変換部10は、4相のスイッチング回路21〜24を有するため、各相のスイッチング回路21〜24は、略90度ずつ位相が異なる電流を出力する。そのため、スイッチング回路22の出力電流とスイッチング回路24の出力電流との位相差は略180度である。
ステップSA6の状態は、図2においてT4の期間である。また、ステップSA6の状態では、各相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)の出力電流の波形は、図9及び図10に示す状態である。すなわち、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)のうち二つのスイッチング回路22,24(SW2,SW4)がスイッチング動作を停止している。なお、図9は、図2のP2における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図10は、図2のT4の期間における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。図2におけるT4の期間では、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路21,23に対する電流指令値を徐々に小さくする。よって、図10の場合は、図9の場合に比べて、各相のスイッチング回路21,23の出力電流の振幅が小さい。
ここで、ステップSA5の判定は、図2において、電流指令値IrefがIc以下であるかどうかを判定しているのと同等である。すなわち、ステップSA5において、代わりに、電流指令値Irefが、2相のスイッチング回路で駆動可能な電流値Ic以下であるかどうかを判定してもよい。なお、Icは、定電流充電の電流値Iaに対して例えば1/2に設定される。
一方、ステップSA5において、必要な相数Nが(m−2)以下で且つ(m−3)よりも大きい範囲ではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA7に進んで、必要な相数Nが(m−3)以下かどうかを判定する。
ステップSA7において、必要な相数Nが(m−3)以下であると判定された場合(YESの場合)には、ステップSA8に進んで、電力変換部10のスイッチング回路23もスイッチング動作を停止させる。ステップSA7でYESの判定の場合には、電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24のうち三つのスイッチング回路のスイッチング動作を停止させても、電流指令値Irefを満たすような出力電流が得られるからである。スイッチング回路23のスイッチング動作を停止する場合には、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング回路23に対する電流指令値を徐々に小さくする一方、他のスイッチング回路21に対する電流指令値を徐々に大きくする。これにより、スイッチング回路23のスイッチング動作が停止した際の電力変換部10の出力電流の変動を極力抑えることができる。
ステップSA8の状態は、図2においてT5の期間である。また、ステップSA8の状態では、各相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)の出力電流の波形は、図11に示す状態である。すなわち、電力変換部10における複数相のスイッチング回路21〜24(SW1〜SW4)のうち三つのスイッチング回路22〜24(SW2〜SW4)がスイッチング動作を停止している。なお、図11は、図2のP3における各相のスイッチング回路21〜24の出力電流の波形である。
ここで、ステップSA7の判定は、図2において、電流指令値IrefがId以下であるかどうかを判定しているのと同等である。すなわち、ステップSA7において、代わりに、電流指令値Irefが、1相のスイッチング回路で駆動可能な電流値Id以下であるかどうかを判定してもよい。なお、Idは、定電流充電の電流値Iaに対して例えば1/4に設定される。
一方、ステップSA7において、必要な相数Nが(m−3)以下の範囲ではないと判定された場合(NOの場合)には、ステップSA9に進んで、電力変換部10における全ての相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止させる。このとき、図3のステップS5に示す電流制御処理によって、スイッチング動作しているスイッチング回路に対する電流指令値を徐々に小さくした後、該スイッチング回路のスイッチング動作を停止する。
ステップSA2,SA4,SA6,SA8,SA9で、電力変換部10においてスイッチング動作を停止させるスイッチング回路を選択した後は、ステップSA10に進んで、スイッチング動作を行うスイッチング回路の数(図4ではSW数)Bをカウントする。その後、このフローを終了する(エンド)。
ここで、ステップSA1,SA3,SA5,SA7が比較工程に、ステップSA2,SA4,SA6,SA8,SA9がスイッチング回路選択工程に、それぞれ対応する。また、ステップSA1,SA3,SA5,SA7は、電流指令値の低下を検出する電流指令値検出工程の一部を構成する。さらに、ステップSA2,SA4,SA6,SA8,SA9は、スイッチング回路21〜24のスイッチング動作を制御するスイッチング制御工程の一部を構成する。
(実施形態の効果)
この実施形態では、電力変換部10が複数相のスイッチング回路21〜24を有する構成において、制御部30は、入力される電流指令値の低下に伴い、一部のスイッチング回路のスイッチング動作を停止させる。これにより、電力変換部10の負荷が小さい場合に、無駄にスイッチング回路がスイッチング動作を行うのを防止できる。したがって、電力変換部10が軽負荷の際に、電力変換効率が低下するのを防止できる。
また、電力変換部10において複数相のスイッチング回路21〜24のスイッチング動作を、電流指令値Irefに応じて順に停止する。これにより、電力変換装置1の軽負荷時に、負荷に応じて、スイッチング回路の無駄なスイッチング動作を停止することができる。したがって、電力変換装置1の軽負荷時において、電力変換効率の低下をより確実に防止できる。
さらに、電力変換部10において複数相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する際に、最初にスイッチング動作を停止したスイッチング回路の出力電流の位相に対して、位相差が最も大きいスイッチング回路のスイッチング動作を停止する。これにより、スイッチング動作を続ける残りのスイッチング回路において、位相差の偏りを小さくすることができる。したがって、電力変換部10のスイッチング回路21〜24のうち複数相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した場合でも、リプル電流の増加を抑制することができる。
特に、電力変換部10は、4相のスイッチング回路21〜24を有するため、上述のように順にスイッチング回路のスイッチング動作を停止した場合でも、出力電流の位相の偏りが生じるのを抑制することができる。したがって、出力電流におけるリプル電流の増加をより確実に防止できる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述した実施の形態は本発明を実施するための例示に過ぎない。よって、上述した実施の形態に限定されることなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で上述した実施の形態を適宜変形して実施することが可能である。
前記実施形態では、電力変換装置1を電池2の充電装置3の一部として構成している。しかしながら、電力変換装置は、電力変換の負荷が増減するような装置であれば、充電装置以外の装置に適用してもよい。
前記実施形態では、スイッチ選択部33を、三角波比較部44とPWM制御部34との間に設けている。しかしながら、スイッチ選択部33は、電流指令演算部31とデューティ比算出部32との間など、どの位置に設けてもよい。
前記実施形態では、電力変換部10は、4相のスイッチング回路21〜24を有する。しかしながら、電力変換部10は、3相以下のスイッチング回路を有していてもよいし、5相以上のスイッチング回路を有していてもよい。
前記実施形態では、電力変換部10は、一対のスイッチング素子11,12が直列に接続された複数のスイッチング回路21〜24を有する。しかしながら、各スイッチング回路において、スイッチング素子12を設けずに、ダイオード14のみを、スイッチング素子11に対して接続してもよい。
前記実施形態では、電流指令値Irefに対して必要なスイッチング回路の相数Nを、電流指令演算部31で算出している。しかしながら、相数Nは、例えばSW選択部33など、制御部30の他の部分で算出してもよい。
前記実施形態では、制御部30において、電力変換部10の複数相のスイッチング回路21〜24に対応して、各相でデューティ比を求めた後、SW選択部33によって選択されなかったスイッチング回路に対してのみPWM信号を出力している。しかしながら、スイッチング動作を行うスイッチング回路を予め選択した後、そのスイッチング回路に対してのみPWM信号を生成して出力してもよい。
前記実施形態では、図4に示すフローをSW選択部33によって全て実行している。しかしながら、図4の示すフローの一部を制御部30の他の部分で実行してもよい。
前記実施形態では、電力変換部10において、複数相のスイッチング回路21〜24が全てスイッチング動作している場合に、それらのスイッチング回路21〜24に流れる電流を同等としている。しかしながら、各スイッチング回路に流れる電流を異なる電流値としてもよい。
前記実施形態では、電力変換部10において、スイッチング回路24、スイッチング回路22、スイッチング回路23の順にスイッチング動作を停止している。しかしながら、スイッチング回路のスイッチング動作を停止する順番はどのような順番であってもよい。また、前記実施形態のように、スイッチング動作を停止したスイッチング回路に対し、出力電流の位相差が最も大きいスイッチング回路のスイッチング動作を停止するのが好ましいが、この限りではない。
前記実施形態では、図2においてスイッチング回路のスイッチング動作を停止するタイミングであるIb、Ic、Idを、それぞれ、3/4Ia、1/2Ia、1/4Iaとしている。すなわち、スイッチング回路の相数をnとすると、Ib、Ic、Idを、Iaに対して、それぞれ、(n−1)/n倍、(n−2)/n倍、1/n倍としている。しかしながら、この限りではなく、スイッチング回路のスイッチング動作を停止するタイミングはどのようなタイミングでもよい。
前記実施形態では、図2の定電圧充電の範囲(T2〜T5)において、スイッチング動作しているスイッチング回路に対する電流指令値を一様に小さくした後、所定のタイミングで一部のスイッチング回路のスイッチング動作を停止している。しかしながら、一部のスイッチング回路に対する電流指令値のみを小さくして、所定のタイミングで当該スイッチング回路のスイッチング動作を停止してもよい。
前記実施形態では、電力変換部10のスイッチング回路21〜24において、それぞれ、スイッチング素子11を一つだけスイッチング動作させている。しかしながら、スイッチング回路に複数のスイッチング素子を設けて、それらの少なくとも一部のスイッチング素子をスイッチング動作させてもよい。
本発明による電力変換装置は、電力変換部が複数相のスイッチング素子を有する場合に利用可能である。
1 電力変換装置
10 電力変換部
11、12 スイッチング素子
21〜24 スイッチング回路
30 制御部
31 電流指令演算部(相数算出部)
33 SW選択部(選択部)

Claims (9)

  1. 外部から入力される電流指令値に基づいて入力電力を出力電力に変換する電力変換部と、
    前記電力変換部の動作を制御する制御部とを備え、
    前記電力変換部は、互いに並列に接続された複数相のスイッチング回路を有し、
    前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路を、各相の出力電流の位相が異なるようにスイッチング動作させるとともに、前記電流指令値の低下に応じて前記複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング動作を停止させる、電力変換装置。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路のスイッチング動作を、前記電流指令値に応じて順に停止させる、電力変換装置。
  3. 請求項1または2に記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、
    前記電流指令値を各相の許容電流値で除すことによって必要なスイッチング回路の相数を求める相数算出部と、
    前記相数算出部によって算出された相数に応じて、前記複数相のスイッチング回路のうちスイッチング動作を停止させるスイッチング回路を選択する選択部とを有する、電力変換装置。
  4. 請求項1から3のいずれか一つに記載の電力変換装置において、
    前記制御部は、前記複数相のスイッチング回路のうち一相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した後、別のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する際に、前記一相のスイッチング回路がスイッチング動作していたときの出力電流の位相に対して最も位相差が大きい相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する、電力変換装置。
  5. 請求項4に記載の電力変換装置において、
    前記複数相のスイッチング回路は、4相以上のスイッチング回路である、電力変換装置。
  6. 請求項1から5のいずれか一つに記載の電力変換装置を備え、
    前記電力変換装置によって出力される出力電流を用いて電池の充電を行う、充電装置。
  7. 請求項1から5のいずれか一つに記載の電力変換装置のスイッチング制御方法であって、
    前記電流指令値の低下を検出する電流指令値検出工程と、
    前記電流指令値検出工程による検出結果に応じて、前記複数相のスイッチング回路のうち少なくとも一部のスイッチング動作を停止するスイッチング制御工程とを有する、電力変換装置のスイッチング制御方法。
  8. 請求項7に記載の電力変換装置のスイッチング制御方法において、
    前記電流指令値検出工程は、
    前記電流指令値を各相の許容電流値で除して必要なスイッチング回路の相数を求める相数演算工程と、
    前記必要な相数と、前記複数相のスイッチング回路の相数とを比較して、その結果を出力する比較工程とを有し、
    前記スイッチング制御工程は、
    前記比較工程の比較結果に基づいて、スイッチング動作を停止するスイッチング回路を選択するスイッチング回路選択工程と、
    前記スイッチング回路選択工程で選択されたスイッチング回路以外のスイッチング回路に、スイッチング動作を行うための制御信号を出力する制御信号出力工程とを有する、電力変換装置のスイッチング制御方法。
  9. 請求項8に記載の電力変換装置のスイッチング制御方法において、
    前記スイッチング回路選択工程は、前記複数相のスイッチング回路のうち一相のスイッチング回路のスイッチング動作を停止した後、別のスイッチング回路のスイッチング動作を停止する際に、前記一相のスイッチング回路がスイッチング動作していたときの出力電流の位相に対して最も位相差が大きい相のスイッチング回路を選択する、電力変換装置のスイッチング制御方法。
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