JP6929648B2 - 記録媒体 - Google Patents

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Description

本発明は、記録媒体に関する。
インクジェット記録方法などに用いられる記録媒体において、光沢が抑えられ、落ち着きと深みのあるマット調の面質の記録媒体への要求がある。このような面質の記録媒体を得る方法として、記録媒体の表面層に二次粒子径の大きい顔料粒子を含有させることで、記録媒体の光沢度を低く抑える方法が一般的に行われている。近年では、上記マット調の記録媒体に水性顔料インクを用いて印刷し、高画質のアート調への要求が高まってきているが、そのためには、高い画像の光学濃度が要求されている。
上記課題に対して、特許文献1では、支持体上に1層以上のインク受容層を有する記録媒体が開示されている。この記録媒体は、最表層のインク受容層が、少なくとも平均粒子径が2.9μm以下で且つBET比表面積が260m/g以下である多孔性合成非晶質シリカと接着剤を含有する。この構成により、顔料インクの発色性を高めることができるとされている。また、特許文献2では、支持体上に、顔料、接着剤及びインク定着剤を含有する塗工層を設けたインクジェット記録用シートの塗工層が界面活性剤を含有し、塗工層表面の蒸留水に対する接触0.5秒後の接触角が10〜30°に調整している。こうすることで、画像均一性、耐水性を高めることができるとされている。
特開2006−116797号公報 特開2005−153221号公報
本発明者等が特許文献1に記載の発明について検討したところ、水性顔料インクを用いて印刷した際に、一定レベルの画像の光学濃度を得ることができたものの、本発明者等が求めるさらに高いレベルの画像の光学濃度を満足するものではなかった。
特許文献2に記載の発明について検討したところ、水性顔料インクを用いて印刷した際に、一定レベルの画像の光学濃度を得ることができたものの、本発明者等が求めるさらに高いレベルの画像の光学濃度を満足するものではなかった。
本発明は、上記した従来技術の課題を鑑みなされたものである。即ち、本発明は、水性顔料インクを用いて印刷した際に、高いレベルの画像の光学濃度を得ることが可能なマット調面質の記録媒体を提供することを目的とする。
上記した課題は、以下に示す本発明によって解決される。
即ち、本発明は、基材と、前記基材上にインク受容層と、を有するインクジェット用記録媒体において、前記インク受容層は、平均二次粒子径が3μm以上の非晶質シリカとバインダーを有し、前記インク受容層表面をX線光電子分光法で測定したときの炭素原子(C1s)とケイ素原子(Si2p)のピーク面積比(C1s/Si2p)が0.7以上2.3以下であり、前記インク受容層表面に4μlの純水と接触して10ms経過した後の前記インク受容層表面の純水との接触角が60°以下であり、前記インク受容層が、HLBが8.0以下の非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする記録媒体である。
本発明によれば、水性顔料インクを用いて印刷した際に、高いレベルの画像の光学濃度が得ることが可能なマット調面質の記録媒体を提供することができる。
以下、好適な実施の形態を挙げて、本発明を詳細に説明する。
本発明の記録媒体は、基材上に、非晶質シリカとバインダーとを含有するインク受容層を有する。また、本発明においては、インク受容層表面をX線光電子分光法で測定した炭素原子1s電子(C1s)に対するケイ素原子2p電子(Si2p)のピーク面積比(C1s/Si2p)が0.7以上2.3以下を満足する。
X線光電子分光法は、元素にX線を照射し、元素から放出された特有の自由電子の運動エネルギーを定性及び定量的に測定する方法である。X線光電子分光法では、測定原理の特性上、インク受容層表面から5nm程度の深さの範囲における構成元素が測定される。X線光電子分光法によって得られたX線光電子分光スペクトルにおける炭素原子(C1s)のピークは、主にバインダーの炭素原子に由来し、ケイ素原子(Si2p)のピークは、主に非晶質シリカのケイ素原子に由来するものである。従って、インク受容層表面をX線光電子分光法で測定したときの炭素原子(C1s)とケイ素原子(Si2p)のピーク面積比(C1s/Si2p)は、インク受容層の表面における主にバインダーと非晶質シリカの存在比率の指標に用いることができる。
ピーク面積比(C1s/Si2p)が上記範囲内であることによって、非晶質シリカ表面に顔料インクを十分に定着させることが可能となり、顔料インク印刷時の高発色性に寄与することができる。
一方、ピーク面積比(C1s/Si2p)が0.7を下回る場合、インク受容層表面でのバインダーの存在比率が低いことを意味する。そのため、表面でのバインダーによる結着が不十分となり、インク受容層表面に微小なクラックが発生しやすくなる。その結果、その微小なクラックに起因する表面散乱により、顔料インク印刷時の発色性が低下する。
また、ピーク面積比(C1s/Si2p)が2.3を上回る場合、インク受容層表面でのバインダーの存在比率が高いことを意味する。そのため、顔料インクで印刷した際に、顔料インクに含まれる溶剤のインク受容層内への速やかな吸収が起こりにくくなる。また、インク受容層の表面に、非晶質シリカに比べて顔料インクが定着しにくいバインダーが多く存在する状態となっているため、顔料インクのインク受容層の表面での定着性も低くなる。これらの理由から、顔料インク印刷時の発色性が低下するものと考えられる。
ピーク面積比(C1s/Si2p)より好ましくは、0.7以上2.0以下であり、更に好ましくは1.0以上1.7以下である。
上記ピーク面積比は、非晶質シリカとバインダーの含有比率の影響を大きく受けるが、必ずしもこれのみによって決定されるものではない。上記ピーク面積比は、インク受容層形成用の塗工液を塗布した後の乾燥状態にも影響を受ける。即ち、インク受容層を形成する際の乾燥過程において、その乾燥の初期段階が高温、あるいは高風速条件下で行われた際には、インク受容層形成用の塗工液の水が急激に蒸発する。それに伴い、バインダーもインク受容層の表面近傍に多く存在しやすくなり、インク受容層の表面のバインダーの非晶質シリカに対する相対的な量が増加することがある。そこで、本発明においては、基材へインク受容層用塗工液を塗布した後の乾燥過程において、乾燥の初期段階を低温(低温乾燥、あるいは乾燥開始を遅くする)、あるいは低風速条件下で行うことで、水の急激な乾燥を抑制することが好ましい。このような乾燥過程によって、インク受容層の表面のバインダーの存在量を調整し、ピーク面積比を調整することができる。
上記比率は、インク受容層作製後の後処理においても、調整が可能である。例えば、アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の水酸化物をコートすることが挙げられる。前記コートは、乾燥塗工量で0.05/m以上1g/m以下であることが好ましい。本発明において、インク受容層表面が4μlの純水と接触して10ms経過した後の接触角が60°以下であることを満足する。
接触角の値は、以下のように測定する。Fibro社製ダイナミックアブソープションテスター(DAT)1100を用いて、23℃、50%RHの環境下でインク受容層表面上に、純水を4μl滴下する。そして、滴下後、10ms(ミリ秒)経過後の接触角を測定する。なお、本発明において、インク受容層は記録媒体の最表層である。また、インク受容層表面の純水に対する接触角は、記録媒体表面の純水に対する接触角を意味する。
本発明において、10ms後の接触角が60°以下であることで、顔料インクがインク受容層に着弾後速やかに、非晶質シリカ表面に濡れ拡がりことが可能となる。そのため、非晶質シリカの表面に均一に顔料インクを定着させることが可能となるため、顔料インク印刷時の高発色性に寄与することができる。接触角は、52°以下であることが好ましく、更に好ましくは49°以下である。本発明のように、顔料インクで印刷した際の発色性において、10msとインク着弾後非常に短い時間で、速やかにインクが濡れ拡がることが重要である。そのため、本発明の記録媒体では、例えば0.5msと着弾後やや時間の経過した状態の接触角は10°を大きく下回った値を示す。
本発明は、上記ピーク面積比(C1s/Si2p)及び接触角を同時に調整することで、顔料インクを多くの非晶質シリカ表面に均一に定着させることが可能となり、顔料インク印刷時に高い発色性を示す。
本発明において、インク受容層は2層以上有することが好ましい。2層以上のインク受容層のうち、基材から最も遠いインク受容層を、以下、インク受容層Aと称する。また、インク受容層Aと隣接するインク受容層を、以下、インク受容層Bと称する。インク受容層Aの非晶質シリカとバインダーの質量比率(非晶質シリカの質量/バインダーの質量:P/B)は、インク受容層Bの非晶質シリカとバインダーの質量比率(P/B)より小さいことが好ましい。インク受容層B上にインク受容層Aを形成した場合、インク受容層Aを塗工する際に、インク受容層A形成用の塗工液中の水溶性成分、例えば、バインダー等が、インク受容層Bに一部吸収されてしまうことがある。そのため、インク受容層Aの塗工液には、比較的多くバインダーを有することが好ましい。その結果、インク受容層Aを塗工後に微小クラックが生じにくくなり、顔料インクで印刷した際に、より高発色を向上させることができる。
本発明において、接触角を低く調整するためにも、インク受容層中に非イオン性の界面活性剤を含有していることが好ましく、非イオン性界面活性剤の中でも、HLB値が8.0以下であることが好ましく、7.7以下であることがより好ましい。HLB値が8.0以下の界面活性剤を使用することで、効果的に接触角を低くすることが可能となる。
以下、本発明の記録媒体に用いる材料についてより詳細に説明する。
<基材>
本発明に用いられる基材としては、キャストコート紙、バライタ紙、レジンコート紙(両面がポリオレフィンなどの樹脂で被覆された樹脂被膜紙)などの紙類を好ましく用いることができる。また、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリスチレン、ポリアセテート、ポリ塩化ビニル、酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート等の透明な熱可塑性フィルムなどを好ましく用いることができる。
これ以外にも、適度なサイジングが施された紙である無サイズ紙やコート紙、無機物の充填もしくは微細な発泡により不透明化されたフィルムからなるシート状物質(合成紙など)を使用できる。また、ガラスまたは金属などからなるシートなどを使用しても良い。更に、これらの基材と多孔質インク受容層との接着強度を向上させるため、基材の表面にコロナ放電処理や各種アンダーコート処理を施すことも可能である。
上記基材の中でも、適度なサイジングを施された紙等の透気性を有する基材を用いることが好ましい。これらの基材を用いることで、マット調の風合いを実現することが可能となる。
<インク受容層>
本発明に用いるインク受容層は、非晶質シリカ、バインダーを含有する。本発明においては、上記した各インク受容層に含まれる材料を含む塗工液を調製し、係る塗工液を塗工、乾燥することで各インク受容層を形成することが好ましい。即ち、本発明において、インク受容層に含まれる材料は、インク受容層を形成するために用いる塗工液に含まれる材料と等しいことが好ましい。
本発明におけるインク受容層の非晶質シリカとバインダーの質量比率P/Bや厚みはインク受容層が1層の場合と2層以上に場合によって異なる。
本発明において、インク受容層が1層の場合、非晶質シリカとバインダーの質量比率P/Bは、100/30〜100/80であることが、ピーク面積比(C1s/Si2p)の調整や接触角の調整、更には受容層強度やインク吸収性の観点から好ましい。更に好ましくは、100/35〜100/60である。また、インク受容層の厚みは、10μm以上45μm以下であることが、受容層強度やインク吸収性の観点から好ましい。
一方、本発明において、インク受容層が2層以上の場合、インク受容層Aの非晶質シリカとバインダーの質量比率P/Bは、100/35〜100/85であることが、インク受容層Bの非晶質シリカとバインダーの質量比率P/Bは、100/15〜100/40であることが、ピーク面積比(C1s/Si2p)の調整や接触角の調整、更には受容層強度やインク吸収性の観点から好ましい。更に好ましくは、インク受容層Aは100/50〜100/80であり、インク受容層Bは100/20〜100/35である。また、インク受容層Aの厚みは、8μm以上20μm以下、インク受容層Bの厚みが20μm以上30μm以下であることが、ピーク面積比(C1s/Si2p)の調整や接触角の調整、更には受容層強度やインク吸収性の観点から好ましい。
(非晶質シリカ)
本発明のインク受容層は、非晶質シリカを含有する。また、非晶質シリカのレーザー回折法で得られる平均二次粒子径は、インク受容層も3μm以上であることがマット調の面質を出す観点から好ましい。また、非晶質シリカは、1種類でも2種類以上を混合して使用しても良い。インク受容層に用いる非晶質シリカは、製造方法に依らず、いずれのものも好適に用いることができる。具体的には、非晶質シリカの製造方法としては、乾式法、湿式法が挙げられるが、本発明においては、いずれの方法により得られた非晶質シリカも、好適に用いることができる。以下、乾式法、湿式法についてより詳細に説明する。乾式法は更に燃焼法と加熱法に区別され、また、湿式法は更に沈殿法とゲル化法に区別される。乾式燃焼法は、気相法とも呼ばれる方法であり、気化させた四塩化ケイ素と水素との混合物を1500〜2000℃の空気中で燃焼させることで非晶質シリカを得る方法である。湿式沈殿法は、ケイ酸ソーダと硫酸等を水溶液中で反応させることで、非晶質シリカを沈殿物として得る方法であり、反応温度や酸の添加速度等の条件によりシリカの一次粒子径等を調整することができる。また、乾燥や粉砕条件等で二次粒子径等も変化させることができる。湿式ゲル化法は、ケイ酸ソーダと硫酸を同時に添加することで非晶質シリカを得る方法であり、係る方法を用いることで、シラノール基の脱水縮合によるシリカ粒子同士の重合が進んだ、三次元的なハイドロゲル構造を有する非晶質シリカを得ることができる。湿式ゲル化法で製造したシリカは、比較的小さなハイドロゲル構造であるため、湿式沈殿法と比べて比表面積の大きな二次粒子径を製造することが可能である。本発明においては、湿式ゲル化法による非晶質シリカが特に好ましい。
本発明に用いる非晶質シリカは、特に制限されるものでは無いが、JIS−K6217−4に準じて測定される吸油量が、150ml/100g以上、350ml/100g以下であることが好ましく、より好ましくは180ml/100g以上、330ml/100g以下である。
本発明に用いる非晶質シリカは、特に制限されるものではないが、BET法で得られる細孔容積は、1.0ml/g以上であることが好ましく、更に好ましくは、1.3ml/g以上である。また、BET法で得られる比表面積は、200m/g以上500m/g以下であることが好ましい。
尚、本発明においては、非晶質シリカ以外の無機顔料も、本発明の効果を損なわない範囲であれば非晶質シリカと共に用いることができる。係る無機顔料としては、例えば、アルミナ、アルミナ水和物、コロイダルシリカ、軽質炭酸カルシウム等の白色無機顔料を挙げることができる。
(バインダー)
本発明のインク受容層はバインダーを含む。バインダーとしては、ポリビニルアルコール(PVA)、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体等の共役重合体ラテックス、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの重合体等のアクリル系重合体ラテックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のビニル系重合体ラテックス、メラミン樹脂、尿素樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル酸エステルやメタクリル酸エステルの重合体又は共重合体樹脂、ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂等が挙げられる。
上記バインダーは、単独で、又は複数種を混合して用いることができる。中でも最も好ましく用いられるバインダーはPVAである。PVAとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のPVAを好適に用いることができる。PVAの平均重合度は1500以上5000以下であることが好ましい。また、PVAのケン化度は70以上100以下であることが好ましい。上記したPVA以外にも、末端にシラノール基を有するシラノール変性PVA等の変性PVAを用いても良い。前記PVAは、単独で用いても、2種以上を併用して用いてもよい。
(界面活性剤)
本発明のインク受容層は、界面活性剤を含有していることが好ましく、その中でも、非イオン性でHLB値が8.0以下である界面活性剤であることが好ましく、非イオン性でHLB値が7.7以下である界面活性剤であることがより好ましい。また、インク受容層が2層以上の場合、少なくともインク受容層Aは非イオン性でHLB値が8.0以下の界面活性剤を含有していることが好ましく、非イオン性でHLB値が7.7以下の界面活性剤を含有していることがより好ましい。
非イオン性の界面活性剤としては、上記HLB値を満足していれば、エーテル型、エステル型のいずれも使用することができる。市販品としては、例えば、「サーフィノール」(エアプロダクツ社商標名)や「エマノーン」(花王社商標名)、「ノイゲン」(第一工業製薬社商標名)の各シリーズから選択できる。
(添加剤)
各インク受容層用の塗工液の添加剤として、顔料分散剤、堅牢性向上剤等を、適宜、使用することができる。塗工液の添加剤として、カチオン性ポリマーを加えることが、塗工液の高濃度分散性、画像の堅牢性、耐水性の観点からは好ましい。カチオン性ポリマーとしては、例えば、分子内に1〜3級アミンを有する高分子や、4級アンモニウム塩を有する高分子が挙げられる。具体的には、ポリアルキレンポリアミン類またはその誘導体、ジシアン系カチオン樹脂、ポリアミン系カチオン樹脂、エピクロルヒドリン‐ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムコロライド重合物、ジアリルアミン塩重合物等が挙げられる。添加剤の含有量は非晶質シリカ100質量%に対し0.1質量%以上、30質量%以下であることが好ましい。
<記録媒体の製造方法>
本発明の記録媒体の製造方法としては、特に限定されるものではないが、以下の方法を用いて記録媒体を製造することが好ましい。まず、非晶質シリカ及びバインダー含むインク受容層用塗工液を調製する。次に、調製したインク受容層用塗工液を透気性基材に塗工及び乾燥することで、インク受容層を得る。
本発明において、インク受容層用塗工液の塗工、乾燥方法は特に限定されず、いずれの方法も好適に用いることができる。具体的には、インク受容層用塗工液を塗工する際には、オンマシン、オフマシンのいずれの方法も用いることができる。また、塗工機としては各種カーテンコーター、エクストルージョン方式を用いたコーター、スライドホッパー方式を用いたコーター等の塗工機をいずれも好適に用いることができる。尚、インク受容層用塗工液の塗工時に、塗工液の粘度調製等を目的として、塗工液を加温してもよく、コーターヘッドを加温してもよい。また、塗工後の塗工液の乾燥には、直線トンネル乾燥機、アーチドライヤー、エアループドライヤー、サインカーブエアフロートドライヤー等の熱風乾燥機を好適に用いることができる。また、赤外線、加熱ドライヤー、マイクロ波等を利用した乾燥機等を、適宜選択して用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。尚、下記実施例は、本発明のより一層深い理解のために示される具体例であって、本発明は、これらの具体例に何ら限定されるものではない。
<基材の作製>
下記条件にて透気性基材を作製した。まず、下記に示す組成の紙料を固形分濃度が3.0質量%となるように水で調製した。
(紙料)
濾水度450mlCSFの、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP) 80質量部
濾水度480mlCSFの、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP) 20質量部
カチオン化澱粉 0.60質量部
重質炭酸カルシウム 10質量部
軽質炭酸カルシウム 15質量部
アルキルケテンダイマー 0.10質量部
カチオン性ポリアクリルアミド 0.030質量部
尚、上記紙料組成中、CSFとはCanadian Standard Freenessの略である。
次に、上記紙料を固形分濃度で3質量%含む水を長網抄紙機で抄造し、3段のウエットプレスを行った後、多筒式ドライヤーで乾燥した。その後、サイズプレス装置で、固形分が1.0g/mとなるように酸化澱粉水溶液を含浸し、乾燥した。その後、マシンカレンダー仕上げをすることで、坪量230g/m、厚み、300μm、ステキヒトサイズ度100秒、透気度50秒、ベック平滑度15秒の透気性基材を得た。
<インクジェット用記録媒体の作製>
(分散液A、B、C、Dの調製)
純水中にシャロールDC−902(商品名、第一工業製薬(株)製)をシリカ100質量部に対して10質量部となるように添加した溶液中に、非晶質シリカA(商品名:ニップゲルAY−603(東ソーシリカ社製)、平均二次粒子径:10μm)の固形分濃度が19質量%となるように、非晶質シリカAを加え、撹拌機で十分撹拌し、分散液を得た。得られた分散液を非晶質シリカの固形分濃度が18質量%となるように適宜純水で希釈することで非晶質シリカが分散された分散液Aを得た。
また、非晶質シリカAを、非晶質シリカB(商品名:Gasil HP39(PQコーポレーション社製)、平均二次粒子径:10μm)、非晶質シリカC(商品名:Gasil 23F(PQコーポレーション社製)、平均二次粒子径6μm)、非晶質シリカD(商品名:ミズカシルP78D(水澤化学社製)、平均二次粒子径12μm)にそれぞれ変更した以外は分散液Aの調製と同様の操作を行い、非晶質シリカの固形分濃度が18質量%である分散液B、C、Dをそれぞれ得た。尚、非晶質シリカの平均二次粒子径は、いずれもレーザー回折法により測定された値である。
(インク受容層用塗工液A、B、Cの調整)
バインダーA(PVA235(ポリビニルアルコール):クラレ(株)製)をイオン交換水中に溶解することで、固形分8.0質量%のPVA水溶液Aを得た。同様に、バインダーB(PVA117(ポリビニルアルコール):クラレ(株)製)、バインダーC(R1130(シラノール変性ポリビニルアルコール):クラレ(株)製)をそれぞれイオン交換水中に溶解することで、固形分10.0質量%のPVA水溶液B及び固形分8.0質量%のPVA水溶液Cを得た。その後、得られたPVA溶液Aを、非晶質シリカの固形分に対して、非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比が100:40となるように、上記した操作によって得られた分散液Aに加えた。得られた混合液を混合液の総固形分濃度が13質量%となるように純水で希釈し、さらに界面活性剤(サーフィノール420:エアプロダクツ製、HLB値4.0)を上記希釈した液に対して0.1質量%添加し、撹拌することでインク受容層用塗工液Aを得た。また、得られたPVA溶液Aを、非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比が100:25となるように、上記した操作によって得られた分散液Aに加えた。得られた混合液を混合液の総固形分濃度が13質量%となるように純水で希釈し、さらに界面活性剤(サーフィノール420:エアプロダクツ製、HLB値4.0)を上記希釈した液に対して0.1質量%添加し、撹拌することでインク受容層用塗工液Bを得た。また、得られたPVA溶液B及びPVA溶液Cを、非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比が100:35:35となるように、上記した操作によって得られた分散液Aに加えた。得られた混合液を混合液の総固形分濃度が13質量%となるように純水で希釈し、さらに界面活性剤(サーフィノール420:エアプロダクツ製、HLB値4.0)を上記希釈した液に対して0.1質量%添加し、撹拌することでインク受容層用塗工液Cを得た。
(インク受容層塗工液Dの調整)
純水中にポリアクリル酸ナトリウム(アロンA9:東亜合成社製)をシリカ100質量部に対して0.5質量部となるように添加した溶液中に、非晶質シリカAの固形分濃度が19質量%となるように、非晶質シリカAを加えた。得られた混合物を、撹拌機で十分撹拌し、分散液を得た。得られた分散液を非晶質シリカの固形分濃度が18質量%となるように適宜純水で希釈することで分散液Eを得た。
次いで、得られた分散液EにバインダーC、アクリル系樹脂(プライマルP−376:ロームアンドハース社製)、カチオンポリマー(ネオフィックスIJ−117:日華化学社製)を非晶質シリカA:バインダーC:アクリル系樹脂:カチオンポリマーの質量比が100:20:20:20となるように加えた。得られた混合液に更に界面活性剤(ノイゲンET−83:第一工業製薬社製、HLB値6.4)を非晶質シリカ100部に対して10部添加した。その後得られた混合液の総固形分濃度が13質量%となるように適宜純水で希釈し、撹拌することでインク受容層用塗工液Dを得た。
(インク受容層塗工液Eの調整)
純水中に、非晶質シリカAの固形分濃度が14質量%、非晶質シリカE(商品名:ミズカシルP−50(水澤化学社製)、平均二次粒子径7μm)が6質量%となるように、非晶質シリカAと非晶質シリカEを加え、分散液Fを得た。
次いで、得られた分散液Fに、バインダーB、エチレン酢酸ビニル共重合体ラテックス(リカボンド BE−7000:中央理化工業製)、カチオンポリマー(ポリマロン360:荒川化学工業製)を非晶質シリカA:非晶質シリカE:バインダーC:エチレン酢酸ビニル共重合体:カチオンポリマーの質量比が70:30:35:25:2となるように加えた。その後、得られた混合液の総固形分濃度が18質量%となるように適宜純水で希釈し、撹拌することでインク受容層用塗工液Eを得た。
(インクジェット用記録媒体1〜32の作製)
以下に記載の通りにインクジェット用記録媒体1〜32を作製した。なお、インクジェット用記録媒体1〜32の作製に用いた材料および作製条件を下記の表1及び2に示す。
Figure 0006929648
Figure 0006929648
[実施例1]
前記透気性基材上に、インク受容層用塗工液Aを、乾燥後の厚みが30μmとなるように塗工後、90℃で乾燥することでインクジェット用記録媒体1を得た。
[実施例2]
乾燥温度を90℃から120℃に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体2を得た。
[実施例3]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比を100:60に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体3を得た。
[実施例4]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を界面活性剤(サーフィノール440:エアプロダクツ製、HLB値8.0)に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体4を得た。
[実施例5]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比を100:70に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体5を得た。
[実施例6]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比を100:80に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体6を得た。
[実施例7]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比を100:35に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体7を得た。
[実施例8]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比を100:30に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体8を得た。
[実施例9]
透気性基材上に、インク受容層用塗工液Bを、乾燥後の厚みが25μmとなるように塗工後、90℃で乾燥することでインク受容層Bを得た。その後、インク受容層B上にインク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:60に変更した塗工液を、乾燥後の厚みが10μmとなるように塗工後、90℃で乾燥することでインクジェット用記録媒体9を得た。
[実施例10]
インク受容層用塗工液Aをインク受容層用塗工液Cに変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体10を得た。
[実施例11]
インク受容層用塗工液Cの非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比率を100:37.5:37.5に変更した以外は実施例10と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体11を得た。
[実施例12]
インク受容層用塗工液Bの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:30に変更した以外は実施例10と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体12を得た。
[実施例13]
インク受容層用塗工液Cの非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比率を100:40:40に変更した以外は実施例12と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体13を得た。
[実施例14]
インク受容層用塗工液Cの非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比率を100:41:41に変更した以外は実施例12と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体14を得た。
[実施例15]
インク受容層用塗工液Cの非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比率を100:42.5:42.5に変更した以外は実施例12と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体15を得た。
[実施例16]
インク受容層用塗工液Bの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:35に変更した以外は実施例14と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体16を得た。
[実施例17]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:50に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体17を得た。
[実施例18]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:45に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体18を得た。
[実施例19]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:35に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体19を得た。
[実施例20]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を界面活性剤(ノイゲンES−99D:第一工業製薬社製、HLB値7.7)に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体20を得た。
[実施例21]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を界面活性剤(サーフィノール440:エアプロダクツ製、HLB値8.0)に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体21を得た。
[実施例22]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を界面活性剤(サーフィノール465:エアプロダクツ製、HLB値13.0)に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体22を得た。
[実施例23]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を界面活性剤(ノイゲンDL−0415:第一工業製薬社製、HLB値15.0)に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体23を得た。
[実施例24]
インク受容層用塗工液Aの調整に用いた分散液Aを分散液Bに変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体24を得た。
[実施例25]
インク受容層用塗工液Aの調整に用いた分散液Aを分散液Cに変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体25を得た。
[実施例26]
インク受容層用塗工液Aの調整に用いた分散液Aを分散液Dに変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体26を得た。
[比較例1]
インク受容層用塗工液Aの界面活性剤を添加しなかったこと以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体27を得た。
[比較例2]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:82に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体28を得た。
[比較例3]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:25に変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体29を得た。
[比較例4]
インク受容層用塗工液Cの非晶質シリカ:バインダーB(PVA):バインダーC(PVA)の質量比率を100:44:44に変更した以外は実施例12と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体30を得た。
[比較例5]
インク受容層用塗工液Aの非晶質シリカ:バインダーA(PVA)の質量比率を100:30に変更した以外は実施例9と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体31を得た。
[比較例6]
インク受容層用塗工液Aをインク受容層用塗工液Dに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体32を得た。
[比較例7]
インク受容層用塗工液Aをインク受容層用塗工液Eに変更した以外は実施例1と同様の操作を行い、インクジェット用記録媒体33を得た。
<記録媒体の評価>
(ピーク面積比の算出)
炭素1s電子(C1s)及びケイ素2p電子(Si2p)のピークは、XPS装置「QUANTUM2000」(商品名、アルバック ファイ社製)にて測定した。具体的には、X線源の加速電圧15kV、エミッション電流3mA、真空度1.2×10−8mbar条件下、走査領域(Scan Size)1mm×1mmで上記操作により得られた記録媒体の表面を測定した。得られた炭素1s電子及びケイ素2p電子のピークは、半値幅法によりそれぞれの面積を求め、ピーク面積比(C1s/Si2p)を算出した。測定結果を表3に示す。
(接触角値の測定)
接触角の値は、以下のように測定を行った。Fibro社製ダイナミックアブソープションテスター(DAT)1100を用いて、23℃、50%RHの環境下でインク受容層表面上に、純水を4μl滴下した。そして、滴下後、10ms経過後の接触角を測定した。測定結果を表3に示す。
(画像の光学濃度の評価)
インクジェット方式を用いたプリンタ(商品名:「PIXUS Pro−1」、キヤノン社製)を用いて、ファインアート「写真用紙プレミアムマット」モードで、インクジェット用記録媒体1〜32のそれぞれに、ブラックの100%Dutyのベタバッチを印字した。尚、顔料インクとしては、上記プリンタのインクタンクである「PGI−39」(商品名、キヤノン社製)のブラックインクを用いた。その後、25℃、50%R.H.(相対湿度)環境で2日間保存後、分光光度計「スペクトロリノ」(商品名、グレタグマクベス社製)を用いて、ベタバッチを印字した部分の測色することで、各インクジェット用記録媒体のO.D.値(光学濃度)を算出した。得られたO.D.値と下記評価基準とを用い、顔料インクで印字した際の画像の光学濃度の評価を行った。評価結果を表3に示す。
A:O.D.値が1.73以上である。
B:O.D.値が1.69以上1.73未満である。
B:O.D.値が1.65以上1.69未満である。
C:O.D.値が1.65未満である。
Figure 0006929648

Claims (7)

  1. 基材と、前記基材上にインク受容層と、を有するインクジェット用記録媒体において、前記インク受容層は、平均二次粒子径が3μm以上の非晶質シリカとバインダーを有し、
    前記インク受容層表面をX線光電子分光法で測定したときの炭素原子(C1s)とケイ素原子(Si2p)のピーク面積比(C1s/Si2p)が0.7以上2.3以下であり、
    前記インク受容層表面に4μlの純水と接触して10ms経過した後の前記インク受容層表面の純水との接触角が60°以下であり、
    前記インク受容層が、HLBが8.0以下の非イオン性界面活性剤を含有することを特徴とする記録媒体。
  2. 前記ピーク面積比(C1s/Si2p)が、0.7以上2.0以下であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット用記録媒体。
  3. 前記ピーク面積比(C1s/Si2p)が、1.0以上1.7以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット用記録媒体。
  4. 前記接触角が、52°以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のインクジェット用記録媒体。
  5. 記インク受容層が、2層以上有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のインクジェット用記録媒体。
  6. 前記バインダーが、ポリビニルアルコールを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のインクジェット用記録媒体。
  7. 前記接触角が、38°以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のインクジェット用記録媒体。
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