JP2006116797A - 水性顔料インク用インクジェット記録材料 - Google Patents

水性顔料インク用インクジェット記録材料 Download PDF

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隆志 野口
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Abstract

【課題】水性顔料インクでの発色性に優れたインクジェット記録材料を提供する。
【解決手段】支持体の少なくとも一方に1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材料であって、最表層の該インク受理層が少なくとも多孔性合成非晶質シリカ、接着剤を含有し、該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径が2.9μm以下でかつBET比表面積が260m2/g以下であることを特徴とするインクジェット記録材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、マット調の記録面を有するインクジェット記録材料に関するものであり、さらに詳しくは水性顔料インクでの発色性に優れたインクジェット記録材料に関するものである。
インクジェット記録方式に使用される記録材料として、通常の紙やインクジェット記録用紙と称される支持体上に非晶質シリカ等の顔料をポリビニルアルコール等の親水性バインダーからなる多孔質のインク受理層を設けてなる記録材料が一般に知られている。
天然パルプを主成分とする紙支持体上に無機顔料からなる多孔質のインク受理層を設けた記録材料は、高いインク吸収性が得られるという利点がある。
これまでインクジェット記録用のインクとして、水溶性の染料からなるインク(染料インク)が主流となっており、染料インクを用いたインクジェット記録方法に供せられる記録材料については、ある特定の範囲の粒度分布を有する無定型シリカを用いることを特徴とする特許文献1をはじめとして多くの提案がなされている。
しかし、染料インクには、着色剤が水溶性染料であるがゆえに記録された画像の耐水性、耐光性等が劣るという重大な欠点があった。そこで、この欠点の改良を目的として着色成分である有色顔料を分散した水性顔料インクをインクジェット記録方式に適用する試みがなされており、特許文献2等において提案がなされている。また、特許文献3、4等においては、顔料インクに適性を持たせるべく、ある特定の範囲の粒度分布を有する無定型シリカを用いることを特徴とするインクジェット記録材料が提案されている。
しかし、画像濃度を染料インクと比較した場合、一般的には水性顔料インクの方が劣ることが知られている。特にマット調の記録面を有するインクジェット記録材料ではインク中の顔料が記録面内部に沈み込みやすいため、より画像濃度が低下しやすい傾向にあった。この欠点を改良すべく鋭意検討されており、最近では全色水性顔料インクを用いるタイプのプリンタも上梓されているが、水性顔料インクを用いたインクジェット記録に供される記録材料は、これまでの染料インクによる記録に供されてきた記録材料や顔料インクに適性を持たせるべく提案された記録材料では満足の行く結果が得られないのが実状であり、水性顔料インクによる記録においても染料インクと同様に発色濃度が高いインクジェット記録材料の登場が望まれていた。
特公平5−71394号公報 特開昭56−147868号公報 特開2000−238420号公報 特開2000−318298号公報
本発明の課題は、水性顔料インクを用いたインクジェット記録において発色濃度の高いインクジェット記録材料を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下のインクジェット記録材料によって基本的に達成された。
即ち、本発明のインクジェット記録材料は、支持体の少なくとも一方に1層以上のインク受理層を有し、最表層の該インク受理層が少なくとも多孔性合成非晶質シリカ、接着剤を含有し、該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径が2.9μm以下でかつBET比表面積が260m2/g以下であることを特徴とするものである。
本発明のインクジェット記録材料によれば、水性顔料インクを用いるインクジェット記録方式において高い画像濃度が得られる。
以下に、本発明のインクジェット記録材料について、詳細に説明する。
本発明者らが、これまでに提案されている染料インクを用いる記録方式に使用されている種々のマット調の記録面を有するインクジェット記録材料を水性顔料インクを用いる記録方式に適用したところ、発色濃度が低く、満足の得られる画質が得られないことがわかった。
そこで、本発明者らはインク吸収層中で吸収の中心を成す吸収性顔料に着目し、吸収性顔料の中でも吸収性の点で有利な多孔性合成非晶質シリカの性状と水性顔料インクでの発色濃度の関係について検討を行った。その結果、支持体の少なくとも一方に1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材料において、最表層の該インク受理層が少なくとも多孔性合成非晶質シリカ、接着剤を含有し、該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径を2.9μm以下でかつBET比表面積が260m2/g以下とすることで水性顔料インクでの発色濃度を高くすることができることを見いだした。
本発明における平均粒径とはコールターカウンター法粒度分布測定器で測定した値を指す。また、本発明における比表面積はBET法による測定値を指す。
本発明に係る支持体とは、LBKP、NBKPなどの化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CTMP、CMP、CGPなどの機械パルプ、DIPなどの古紙パルプ等の木材パルプ、または、ケナフ、バガス、コットン等の非木材パルプ、合成パルプ、合成繊維或いは再生パルプなどを主成分として、従来公知の顔料、バインダー、サイズ剤、定着剤、歩留向上剤、カチオン化剤、紙力増強剤、調色染料などの各種添加剤を1種以上用いて混合し、長網抄紙機、円網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機などの各種装置で製造された原紙である。さらにそれらの原紙の上にコート層を設けたアート紙、コート紙、キャストコート紙などの塗工紙の使用も可能である。このような原紙および塗工紙に、そのままインク受理層を設けても良いし、平坦化をコントロールするために、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー装置を用いてもかまわない。
パルプは抄紙適性、ならびに、強度、平滑性、地合の均一性等といった紙の諸特性等を向上させるため、ダブルディスクリファイナー等の叩解機により叩解されるのが通常である。
叩解されたパルプスラリーは、長網抄紙機、ツインワイヤー抄紙機、または、丸網抄紙機等の抄紙機により抄紙される。この際、分散助剤、乾燥紙力増強剤、填料、サイズ剤、定着剤等の諸添加物は必要に応じて添加することが可能である。更に、必要であればpH調節剤、染料、有色顔料、および蛍光増白剤等も添加することが可能である。
抄造された原紙に、澱粉、ポリビニルアルコールなどでのサイズプレスやアンカーコート層を設けることができる。このようにして製造された原紙(紙支持体)に直接にインク受理層を設けても良いが、予め原紙表面を平滑化する目的で、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレンダーなどのカレンダー処理を施すのが好ましい。
本発明に用いられる紙支持体のインク受理層を塗設する面は、平滑であるのが好ましく、ベック平滑度が30秒以上が好ましく、50秒以上がより好ましい。これらのベック平滑度は、パルプの種類や繊維長、内填剤の種類や量を調整することによって得ることができるが、上述したようにカレンダー処理するのが好ましい。紙支持体のインク受理層を塗設する面の平滑性を上げることによって、画像濃度を高くすることができるので好ましい。
上記したベック平滑度は、JIS−P8119「紙及び板紙のベック試験器による平滑度試験方法」により求めた、10mlの空気が通過するのに要する時間である。この時間が大きいほど平滑性は高くなる。
また、本発明においては、耐水性不透明支持体も使用できる。耐水性不透明支持体としては、例えば合成紙、樹脂被覆紙、顔料入り不透明フィルム、発泡フィルム等が挙げられる。樹脂被覆紙としては、前記原紙、塗工紙に樹脂を被覆した樹脂被覆紙も使用することができる。
本発明の支持体の坪量は、特に限定されないが、50〜350g/m2である。プリンター装置内での搬送性、通紙性等を考慮すると、特に好ましくは、70〜270g/m2である。
本発明のインクジェット記録材料では支持体の少なくとも一方に1層以上のインク受理層を有し、最表層の該インク受理層が少なくとも多孔性合成非晶質シリカ、水溶性バインダーを含有し、該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径が2.9μm以下でかつBET比表面積が260m2/g以下であることが重要である。該平均粒径は2.0μm未満であることがより好ましい。また、該BET比表面積は250m2/g未満であることがより好ましい。
上記のようなインクジェット記録材料とすることで、水性顔料インクでの画像濃度の高い記録材料が得られる。
該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径が2.9μmを超えると記録材料表面が粗くなり水性顔料インク中の顔料粒子が最表面に吸着されず沈み込んでしまい、水性顔料インクでの画像濃度が低下する。また、多孔性合成非晶質シリカの平均粒径の下限値は特に規定されるものではないが、平均粒径が1.3μmに満たないと記録面がマット調になりにくい。一方、BET比表面積が260m2/gを超えるとインク吸収性が過剰になり水性顔料インク中の顔料粒子が最表面に吸着されず沈み込んでしまい、水性顔料インクでの画像濃度が低下する。また、多孔性合成非晶質シリカのBET比表面積の下限値は特に規定されるものではないが、BET比表面積が35m2/gに満たないとインク吸収性が不足することがある。
なお、本発明におけるマット調とは該インクジェット記録材料をインク受理層の上から観察した場合、いわゆる「ぎらつき」感を持たない様な表面状態を有していることであり、より具体的にはJIS P8142:1993に規定される方法で測定した75°光沢度が15%以下のものを指している。
本発明に係るインク受理層とは少なくとも顔料、接着剤を含有する塗被組成物からなり、さらに、染料インクを併用するインクジェット記録方式にも適用する場合には上記の他、カチオン性化合物を含有することが好ましい。また、これらに添加剤として、顔料分散剤、増粘剤、流動性改良剤、界面活性剤、消泡剤、抑泡剤、離型剤、発泡剤、浸透剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、防バイ剤、耐水化剤、湿潤紙力増強剤、乾燥紙力増強剤などを適宜配合することもできる。
本発明において、支持体上に設けられるインク受理層の総数および、構成については特に限定されない。つまり、インク受理層を支持体の片面に2層以上設けることも両面に1層以上ずつ設けることも可能である。また、本発明において、インク受理層を設けた側の支持体上の面の反対側の面に、カール矯正或いは搬送適性改良等の目的で塗工層を設けることも可能である。
本発明において、最表層以外のインク受理層及び支持体に用いられる顔料としては、公知の白色顔料を1種以上用いることができる。例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂などの有機顔料などを用いることができる。上述の顔料の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、多孔性合成非晶質シリカ、多孔性炭酸マグネシウム、多孔性アルミナなどが挙げられ、特に細孔容積の大きい多孔性合成非晶質シリカが好ましい。また、最表層のインク受理層に上記顔料を含有しても良く、その場合は総顔料中20質量%以下であることが好ましい。
また、本発明では最表層以外のインク受理層及び支持体に用いられる顔料として無機超微粒子を使用することも可能である。本発明における無機超微粒子とは、一次粒子径が100nm以下の無機微粒子を言う。例えば、特開平1−97678号公報、同2−275510号公報、同3−281383号公報、同3−285814号公報、同3−285815号公報、同4−92183号公報、同4−267180号公報、同4−275917号公報などに提案されている擬ベーマイトゾル、特開昭60−219083号公報、同61−19389号公報、同61−188183号公報、同63−178074号公報、特開平5−51470号公報などに記載されているようなコロイダルシリカ、特公平4−19037号公報、特開昭62−286787号公報に記載されているようなシリカ/アルミナハイブリッドゾル、特開平10−119423号公報、特開平10−217601号公報に記載されているような、超微粒子シリカを高速ホモジナイザーで分散したようなシリカゾル、ヘクタイト、モンモリロナイトなどのスメクタイト粘土(特開平7−81210号公報)、ジルコニアゾル、クロミアゾル、イットリアゾル、セリアゾル、酸化鉄ゾル、ジルコンゾル、酸化アンチモンゾルなどを代表的なものとして挙げられる。また、気相法シリカも使用できる。これらの顔料を最表層のインク受理層に含有しても良く、その場合は総顔料中20質量%以下であることが好ましい。
本発明の支持体あるいはインク受理層の水性接着剤として用いられる水性高分子バインダーとしては、例えば、酸化澱粉、エーテル化澱粉、リン酸エステル化澱粉などの澱粉誘導体;カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース誘導体;カゼイン、ゼラチン、大豆蛋白、ポリビニルアルコール、またはシラノール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体;ポリビニルピロリドン、無水マレイン酸樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体などの共役ジエン系共重合体ラテックス;アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルの重合体または共重合体などのアクリル系共重合体ラテックス;エチレン酢酸ビニル共重合体などのビニル系共重合体ラテックス;あるいはこれらの各種共重合体のカルボキシ基などの官能基含有単量体による官能基変性共重合体ラテックス;メラミン樹脂、尿素樹脂などの熱硬化合成樹脂などの水性接着剤;ポリウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルブチラール、アルキッド樹脂ラテックスが挙げられ、これを1種以上使用できる。これらの水性高分子バインダーのうち、接着力の点から、ポリビニルアルコール、またはシラノール変性ポリビニルアルコールなどのポリビニルアルコール誘導体が好ましい。
本発明の最表層やそれ以外のインク受理層におけるバインダーの配合量は、顔料100質量部に対して、5〜70質量部、好ましくは5〜50質量部であり、5質量部未満では塗層強度が不足し、70質量部を超えるとインク吸収性が低下する。
本発明で使用されるカチオン性化合物とは水性染料インク中に含有される水溶性直接染料や水溶性酸性染料中のスルホン酸基、カルボキシル基、アミン基等と不溶な塩を形成する2級アミン、3級アミン或いは4級アンモニウム塩を含有する化合物である。カチオン性化合物は単独または二種以上を組み合わせて用いても良い。また、支持体に隣接するインク受理層に適宜添加してもよい。
本発明においてインク受理層を形成する塗被組成物を塗工または含浸する装置には、各種ブレードコーター、ロールコーター、エアナイフコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、カーテンコーター、ショートドウェルコーター、サイズプレス、スプレーなどの各種装置をオンマシンあるいはオフマシンで用いることができる。また、インク受理層塗工後に加湿空気、加湿蒸気を支持体を挟んだインク受理層の裏面に吹き付けてカール矯正をすることも可能であるし、塗層を設けた後に、各種カレンダーにより表面粗さをコントロールしてもよい。前記カレンダーの具体例としては、エンボスカレンダー、マシンカレンダー、TGカレンダー、スーパーカレンダー、ソフトカレンダーなどが挙げられるがこれらに限定はされず、カレンダーの選定はシートの表面構造に関わる素材により適宜行えばよい。
インク受理層の塗工量としては、インク受理層のインク吸収容量及び実用に耐えられる程度のインク受理層と支持体間の接着強度を基準に決定することが好ましく、乾燥塗工量が5〜40g/m2の範囲であることが好ましい。乾燥塗工量が5g/m2に満たないと、インク受理層である塗工層が支持体表面を完全に覆うことが難しく、塗工層によるインクの吸収性が十分ではないため、吸収ムラ等が発生し、インクジェット印字性能に悪影響が生じる。また、乾燥塗工量が40g/m2を超えると、インク受理層と支持体間の接着強度が実用に耐えられないレベルとなり、粉落ちと呼ばれる支持体からの塗層の剥離等が発生し、重大な問題が生じる。
本発明におけるインクジェット記録材料は、記録時に水性顔料インクを使用する方式に供されるならば、その方式は特に限定されない。例えば、熱溶融性物質、顔料を主成分とする熱溶融性インクを樹脂フィルムや高密度紙、合成紙などの薄い支持体上に塗布したインクシートをその裏側より加熱し、インクを溶融させて転写する熱転写記録用受像シート、熱溶融性インクを加熱溶融して微小液適化、飛翔記録するインクジェット記録シート、光重合性モノマーおよび無色または有色の顔料を内包したマイクロカプセルを用いた感光感圧型ドナーシートに対応する受像シートなどが挙げられる。
本発明でいう水性顔料インクとは、顔料、水性媒体、その他の添加剤からなる記録液体であり、添加剤に関しては、インクの目的である記録性に悪影響を及ぼさない範囲で適宜選択が可能である。前記顔料のうち、ブラックインクとして用いられる顔料としては、C.I.PigmentBlack7等、シアンインクとして用いられる顔料としては、C.I.PigmentBlue1、C.I.PigmentBlue2、C.I.PigmentBlue15:3、C.I.PigmentBlue16等、マゼンタインクとして用いられる顔料としては、C.I.PigmentRed5、C.I.PigmentRed48:2、C.I.PigmentRed57:1、C.I.PigmentRed112、C.I.PigmentRed122等、イエローインクとして用いられる顔料としては、C.I.PigmentYellow1、C.I.PigmentYellow3、C.I.PigmentYellow13、C.I.PigmentYellow83等が代表例であるが、水性インクを形成し得る顔料であれば特に限定されない。
また、水性媒体としては、水及び水溶性有機溶剤、分散剤、必要に応じてその他の添加剤を混在させたものが用いられるが、この場合の水としては種々のイオンを含有する水道水等ではなく脱イオン処理をおこなったイオン交換水を用いるのが好ましい。
前記水溶性有機溶剤としては、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルアルコール類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等、2〜6個の炭素原子を含むアルキレン基を持つアルキレングリコール類、グリセリン等の多価アルコール類、ポリアルキレングリコール類、アミド類、エーテル類等が挙げられる。
前記分散剤としては、水溶性樹脂であるならば特に限定はされないが、具体例としてスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、アルキルスチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体等のアクリル系樹脂、及びこれらの塩等のアルカリ中和型水溶性合成樹脂、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース等の水溶性樹脂、ロジン、セラック、カゼイン等のアルカリ中和型水溶性天然樹脂、各種界面活性剤等が挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
また、添加剤としては、必要に応じて、pH調整剤、消泡剤、防腐剤等を用いることが可能である。
実施例
以下に、本発明の実施例をあげて説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。また、実施例において示す「部」および「%」は、特に明示しない限り質量部および質量%を示す。
<支持体の作製>
濾水度450mlCSFのLBKP70部、濾水度450mlCSFのNBKP30部から成る木材パルプ100部に、軽質炭酸カルシウム/重質炭酸カルシウム/タルクの比率が30/35/35の顔料25部、市販カチオン澱粉1.0部、市販アルキルケテンダイマー0.1部、市販カチオン系ポリアクリルアミド0.03部、硫酸バンド0.5部を添加してパルプスラリーを調製した。調製後、長網抄紙機を用いて坪量90g/m2で抄造し支持体を得た。このようにして得られた支持体を以下に述べる実施例及び比較例に用いた。支持体のベック平滑度は40secであった。
<インク受理層塗工液A(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカA(平均粒径1.5μm、比表面積200m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を14%に調整した。
<インク受理層塗工液B(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカB(平均粒径2.0μm、比表面積200m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を14%に調整した。
<インク受理層塗工液C(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカC(平均粒径1.5μm、比表面積250m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を13.5%に調整した。
<インク受理層塗工液D(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカD(平均粒径2.8μm、比表面積250m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を14%に調整した。
(比較例1)
<インク受理層塗工液E以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカE(平均粒径3.8μm、比表面積200m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を14.5%に調整した。
(比較例2)
<インク受理層塗工液F(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカF(平均粒径5.7μm、比表面積250m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を15%に調整した。
(比較例3)
<インク受理層塗工液G(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカG(平均粒径3.2μm、比表面積300m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を15%に調整した。
(比較例4)
<インク受理層塗工液H(以下は全て固形分表示)>
苛性ソーダ 0.5部
多孔性合成非晶質シリカH(平均粒径2.8μm、比表面積330m2/g) 100部
蛍光増白剤 1.5部
シラノール変性ポリビニルアルコール 30部
エチレン−酢酸ビニル共重合体ラテックスエマルジョン 5部
カチオン性樹脂 25部
以上を混合して塗液濃度を14%に調整した。
支持体上の片面にインク受理層塗工液A〜Hをそれぞれ乾燥塗工量11g/m2となるように塗工・乾燥し、表面を平滑化する目的でスーパーカレンダー処理を行い、実施例1〜4、及び比較例1〜4のインクジェット記録材料を得た。なお、これら全てのインクジェット記録材料のインク受理層面は、JIS P8142:1993に規定される75°光沢度が15%以下であり、マット調であった。
<水性顔料インクでの画像濃度>
セイコーエプソン社製PM−4000PX及び同PX−G900(ともに水性顔料インク)で、実施例1〜4、及び比較例1〜4のインクジェット記録材料に2cm×2cm四方のブラックのベタパターンを印字し、四隅及び中心部分の計5カ所について光学反射濃度を反射濃度計Macbeth RD919型を用いて測定した。
Figure 2006116797
上記結果から明らかなように、本発明のインクジェット記録材料は水性顔料インクを用いるインクジェット記録方式において印字部の画像濃度が高いインクジェット記録材料である。一方、比較例のインクジェット記録材料は、印字部の画像濃度が低く、本発明の目的とはほど遠いものとなる。

Claims (1)

  1. 支持体の少なくとも一方に1層以上のインク受理層を有するインクジェット記録材料であって、最表層の該インク受理層が少なくとも多孔性合成非晶質シリカ、接着剤を含有し、該多孔性合成非晶質シリカの平均粒径が2.9μm以下でかつBET比表面積が260m2/g以下であることを特徴とする水性顔料インク用インクジェット記録材料。
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