JP6929114B2 - 光電変換装置及び撮像システム - Google Patents

光電変換装置及び撮像システム Download PDF

Info

Publication number
JP6929114B2
JP6929114B2 JP2017085494A JP2017085494A JP6929114B2 JP 6929114 B2 JP6929114 B2 JP 6929114B2 JP 2017085494 A JP2017085494 A JP 2017085494A JP 2017085494 A JP2017085494 A JP 2017085494A JP 6929114 B2 JP6929114 B2 JP 6929114B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
photoelectric conversion
level
charge
transfer unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017085494A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018186335A (ja
JP2018186335A5 (ja
Inventor
武 大屋
武 大屋
理 小泉
理 小泉
小林 昌弘
昌弘 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2017085494A priority Critical patent/JP6929114B2/ja
Priority to US15/955,146 priority patent/US10659706B2/en
Publication of JP2018186335A publication Critical patent/JP2018186335A/ja
Publication of JP2018186335A5 publication Critical patent/JP2018186335A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6929114B2 publication Critical patent/JP6929114B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/62Detection or reduction of noise due to excess charges produced by the exposure, e.g. smear, blooming, ghost image, crosstalk or leakage between pixels
    • H04N25/626Reduction of noise due to residual charges remaining after image readout, e.g. to remove ghost images or afterimages
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/70Circuitry for compensating brightness variation in the scene
    • H04N23/741Circuitry for compensating brightness variation in the scene by increasing the dynamic range of the image compared to the dynamic range of the electronic image sensors
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N23/00Cameras or camera modules comprising electronic image sensors; Control thereof
    • H04N23/80Camera processing pipelines; Components thereof
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/60Noise processing, e.g. detecting, correcting, reducing or removing noise
    • H04N25/62Detection or reduction of noise due to excess charges produced by the exposure, e.g. smear, blooming, ghost image, crosstalk or leakage between pixels
    • H04N25/621Detection or reduction of noise due to excess charges produced by the exposure, e.g. smear, blooming, ghost image, crosstalk or leakage between pixels for the control of blooming
    • H04N25/622Detection or reduction of noise due to excess charges produced by the exposure, e.g. smear, blooming, ghost image, crosstalk or leakage between pixels for the control of blooming by controlling anti-blooming drains
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/767Horizontal readout lines, multiplexers or registers
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/77Pixel circuitry, e.g. memories, A/D converters, pixel amplifiers, shared circuits or shared components
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N25/00Circuitry of solid-state image sensors [SSIS]; Control thereof
    • H04N25/70SSIS architectures; Circuits associated therewith
    • H04N25/76Addressed sensors, e.g. MOS or CMOS sensors
    • H04N25/77Pixel circuitry, e.g. memories, A/D converters, pixel amplifiers, shared circuits or shared components
    • H04N25/771Pixel circuitry, e.g. memories, A/D converters, pixel amplifiers, shared circuits or shared components comprising storage means other than floating diffusion

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Solid State Image Pick-Up Elements (AREA)

Description

本発明は、光電変換装置及び撮像システムに関する。
複数の画素で撮像面を構成する光電変換装置において、撮像面内の総ての画素で電荷を蓄積する動作の開始時刻及び終了時刻を揃える、いわゆるグローバル電子シャッタと呼ばれる技術が知られている。特許文献1には、グローバル電子シャッタ機能を備えた光電変換装置が開示されている。
特許文献1に記載の光電変換装置の画素は、電荷を生成する光電変換部、光電変換部から第1の保持部へと電荷を転送する第1の転送スイッチ、第1の保持部からFD領域へと電荷を転送する第2の転送スイッチを備えている。また、特許文献1に記載の光電変換装置の画素は、光電変換部からオーバーフロードレインへと電荷を排出する第3の転送スイッチを備えている。光電変換部からオーバーフロードレインへの電荷の排出を終了するタイミングを総ての画素において同じにすることで、総ての画素の露光期間の開始時刻を揃えることができる。また、光電変換部から第1の保持部へ電荷を転送するタイミングを総ての画素において同じにすることで、総ての画素の露光期間の終了時刻を揃えることができる。これにより、グローバル電子シャッタ動作を実現することができる。
特開2013−172204号公報
特許文献1には、光電変換部の露光期間の間、光電変換部に蓄積された電荷に対する第3の転送スイッチのポテンシャルバリアを、光電変換部に蓄積された電荷に対する第1の転送スイッチのポテンシャルバリアよりも低くすることが記載されている。このようにすることで、光電変換部の露光期間の間に発生した電荷が第1の保持部側に溢れ出ることを防止することができる。
しかしながら、光電変換部の露光期間の間における第3の転送スイッチのポテンシャルバリアを低くすると、光電変換部に蓄積できる信号電荷の量(飽和電荷量)が少なくなり、ひいては出力信号のダイナミックレンジを狭めることがあった。一方、光電変換部の飽和電荷量を増加するために光電変換部の露光期間の間における第3の転送スイッチのポテンシャルバリアを高くすると、光電変換部から第1の保持部への電荷の漏れ込みが生じ、前フレームの信号にノイズとして重畳することがあった。
本発明の目的は、光電変換部の飽和電荷量の低下を抑制しつつ、光電変換部から保持部への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を防止しうる光電変換装置及びその駆動方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、前記制御部は、前記露光期間のうちの前記第1期間の間に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに変化させる光電変換装置が提供される。
また、本発明の他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、前記制御部は、前記第1期間が終了した後に、前記電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに変化させる光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、前記露光期間は、前記第1期間の後で前記信号電荷の蓄積を継続する第2期間をさらに含む光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記露光期間の終了時において、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアは、前記信号電荷に対する前記第1の転送部のポテンシャルバリアと同じレベルである光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、前記制御部は、前記補正用画素に対して、前記露光期間の間、前記光電変換部に蓄積された電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1の転送部のポテンシャルバリア以上の第3のレベルに制御する光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、前記補正用画素に適用される補正信号用の露光期間が、前記撮像用画素に適用される前記露光期間よりも短い光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、信号電荷に基づく信号を、少なくとも第1のゲインおよび前記第1のゲインとは異なる第2のゲインの中から選択可能なゲインで増幅する増幅回路と、前記ゲインが前記第1のゲインの時に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを第1のレベルに制御し、前記ゲインが前記第2のゲインの時に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに制御する制御部と、を備え、前記第1のゲインは前記第2のゲインより高く、前記第1のレベルは前記第2のレベルより低い光電変換装置が提供される。
また、本発明の更に他の一観点によれば、光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、信号電荷に基づく信号を、少なくとも第1のゲインおよび前記第1のゲインとは異なる第2のゲインの中から選択可能なゲインで増幅する増幅回路と、前記ゲインが前記第1のゲインの時に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを第1のレベルに制御し、前記ゲインが前記第2のゲインの時に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに制御する制御部と、を備え、前記光電変換部において前記信号電荷を蓄積するための露光期間は、前記第1の転送部及び前記第3の転送部のうちの少なくとも一方がオフになることで前記第1の転送部及び前記第3の転送部の両方がオフ状態になる第1の時点に開始し、前記第1の時点の後に最初に前記第1の転送部がオンになる第2の時点に終了する期間を含み、前記制御部は、前記期間に、前記ポテンシャルバリアを前記第1のレベルから前記第2のレベルに制御する光電変換装置が提供される。
本発明によれば、光電変換部の飽和電荷量の低下を抑制しつつ、光電変換部から保持部への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を防止することができる。
第1実施形態による光電変換装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態による光電変換装置の画素の構成例を示す回路図である。 第1実施形態による光電変換装置の画素の構造を示す概略断面図である。 光電変換装置の典型的なグローバル電子シャッタ動作における各制御信号の駆動タイミングを示すタイミング図(その1)である。 画素の各部のポテンシャル状態の変化を模式的に表した図である。 光電変換装置の典型的なグローバル電子シャッタ動作における各制御信号の駆動タイミングを示すタイミング図(その2)である。 比較例1による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 比較例2による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 比較例1及び比較例2における画素の各部のポテンシャル状態の変化を模式的に表した図である。 第1実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第3実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 比較例3による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第4実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第5実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 比較例4による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第6実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第7実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第4実施形態による光電変換装置の駆動方法の課題を説明するタイミング図である。 第8実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第9実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。 第10実施形態による光電変換装置の駆動方法を説明する図である。 第11実施形態による光電変換装置の画素の構成例を示す回路図である。 第12実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。 第13実施形態による撮像システム及び移動体の構成例を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について、図1乃至図10を用いて説明する。
はじめに、本実施形態による光電変換装置の構成について、CMOSイメージセンサを例に挙げ、図1乃至図3を用いて説明する。図1は、本実施形態による光電変換装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、本実施形態による光電変換装置の画素の構成例を示す回路図である。図3は、本実施形態による光電変換装置の画素の構造を示す概略断面図である。
本実施形態による光電変換装置100は、図1に示すように、撮像領域10と、垂直走査回路20と、読み出し回路30と、水平走査回路40と、出力回路50と、制御回路60とを有している。光電変換装置100は、半導体基板を用いて1つのチップで構成することができる。
撮像領域10には、複数行及び複数列に渡って行列状に配された複数の画素12が設けられている。それぞれの画素12は、入射光をその光量に応じた電荷に変換する光電変換素子を含む。撮像領域10に配される画素アレイの行数及び列数は、特に限定されるものではない。また、撮像領域10には、入射光の光量に応じた信号を出力する画素12のほかに、遮光されたオプティカルブラック画素や信号を出力しないダミー画素等の他の画素(図示せず)が配置されていてもよい。
撮像領域10の画素アレイの各行には、行方向(図1において横方向)に延在して、制御信号線14が配されている。制御信号線14は、行方向に並ぶ画素12にそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。また、撮像領域10の画素アレイの各列には、列方向(図1において縦方向)に延在して、垂直出力線16が配されている。垂直出力線16は、列方向に並ぶ画素12にそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。
各行の制御信号線14は、垂直走査回路20に接続されている。垂直走査回路20は、それぞれの画素12から信号を読み出す際に画素12内の読み出し回路30を駆動するための制御信号を、画素アレイの行毎に設けられた制御信号線14を介して画素12に供給する制御部である。垂直走査回路20は、シフトレジスタやアドレスデコーダを用いて構成することができる。画素12から読み出された信号は、画素アレイの列毎に設けられた垂直出力線16を介して読み出し回路30に入力される。
読み出し回路30は、画素12から読み出された信号に対して所定の処理、例えば、増幅処理や加算処理等の信号処理を実施する回路部である。読み出し回路30は、信号保持部、列アンプ、相関二重サンプリング(CDS)回路、加算回路等を含み得る。読み出し回路30は、必要に応じてA/D変換回路等を更に含んでもよい。
水平走査回路40は、読み出し回路30において処理された信号を列毎に順次、出力回路50に転送するための制御信号を、読み出し回路30に供給する回路部である。水平走査回路40は、シフトレジスタやアドレスデコーダを用いて構成することができる。出力回路50は、バッファアンプや差動増幅器などから構成され、水平走査回路40によって選択された列の信号を増幅して出力するための回路部である。
制御回路60は、垂直走査回路20、読み出し回路30及び水平走査回路40に、それらの動作やタイミングを制御する制御信号を供給するための回路部である。垂直走査回路20、読み出し回路30及び水平走査回路40に供給する制御信号の一部又は総ては、光電変換装置100の外部から供給してもよい。
図2は、撮像領域10を構成する画素回路の一例を示す回路図である。図2には、撮像領域10を構成する画素12のうち、3行×3列に配列された9個の画素12を示しているが、撮像領域10を構成する画素12の数は、特に限定されるものではない。
複数の画素12の各々は、光電変換部PDと、転送トランジスタM1,M2,M6と、リセットトランジスタM3と、増幅トランジスタM4と、選択トランジスタM5とを含む。光電変換部PDは、例えばフォトダイオードである。光電変換部PDのフォトダイオードは、アノードが接地電圧線に接続され、カソードが転送トランジスタM1のソース及び転送トランジスタM6のソースに接続されている。転送トランジスタM6は、オーバーフロートランジスタ、電荷排出トランジスタ等と呼ばれることもある。転送トランジスタM1のドレインは、転送トランジスタM2のソースに接続されている。転送トランジスタM1のドレインと転送トランジスタM2のソースとの接続ノードは、容量成分を含み、電荷の保持部としての機能を備える。図2には、この容量を、当該ノードに一方の端子が接続された容量素子(C1)で表している。以後の説明では、この容量素子を、保持部C1と表記することがある。保持部C1を構成する容量素子の他方の端子は、接地されている。
転送トランジスタM2のドレインは、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートに接続されている。転送トランジスタM2のドレイン、リセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートの接続ノードは、いわゆる浮遊拡散(フローティングディフュージョン:FD)部である。FD部は、容量成分(浮遊拡散容量)を含み、電荷の保持部としての機能を備える。図2には、この容量を、FD部に一方の端子が接続された容量素子(C2)で表している。以後の説明では、FD部を、保持部C2と表記することがある。保持部C2を構成する容量素子の他方の端子は、接地されている。
リセットトランジスタM3のドレイン及び増幅トランジスタM4のドレインは、電源電圧線(VDD)に接続されている。また、転送トランジスタM6のドレインは、オーバーフロードレインOFDとして機能する電源電圧線(VOFD)に接続されている。なお、リセットトランジスタM3のドレインに供給される電圧、増幅トランジスタM4のドレインに供給される電圧、転送トランジスタM6のドレインに供給される電圧は、何れか2つ又は3つが同じであってもよいし、総て異なっていてもよい。増幅トランジスタM4のソースは、選択トランジスタM5のドレインに接続されている。選択トランジスタM5のソースは、垂直出力線16に接続されている。
図2の画素構成の場合、撮像領域10に配されたそれぞれの制御信号線14は、信号線TX1,TX2,TX3,RES,SELを含む。信号線TX1は、対応する行に属する画素12の転送トランジスタM1のゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。信号線TX2は、対応する行に属する画素12の転送トランジスタM2のゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。信号線TX3は、対応する行に属する画素12の転送トランジスタM6のゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。信号線RESは、対応する行に属する画素12のリセットトランジスタM3のゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。信号線SELは、対応する行に属する画素12の選択トランジスタM5のゲートにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。なお、図2には、各制御線の名称に、対応する行番号をそれぞれ付記している(例えば、TX1(n),TX1(n+1),TX1(n+2))。
信号線TX1には、垂直走査回路20から、転送トランジスタM1を制御するための駆動パルスである制御信号PTX1が出力される。信号線TX2には、垂直走査回路20から、転送トランジスタM2を制御するための駆動パルスである制御信号PTX2が出力される。信号線TX3には、垂直走査回路20から、転送トランジスタM6を制御するための駆動パルスである制御信号PTX3が出力される。信号線RESには、垂直走査回路20から、リセットトランジスタM3を制御するための駆動パルスである制御信号PRESが出力される。信号線SELには、垂直走査回路20から、選択トランジスタM5を制御するための駆動パルスである制御信号PSELが出力される。各トランジスタがN型トランジスタで構成される場合、垂直走査回路20からハイレベル(以下、「Hiレベル」と表記する)の制御信号が供給されると対応するトランジスタがオンとなる。また、垂直走査回路20からローレベル(以下、「Loレベル」と表記する)の制御信号が供給されると対応するトランジスタがオフとなる。
撮像領域10の各列に配された垂直出力線16は、列方向に並ぶ画素12の選択トランジスタM5のソースにそれぞれ接続され、これら画素12に共通の信号線をなしている。なお、画素12の選択トランジスタM5は、省略してもよい。この場合、垂直出力線16は、増幅トランジスタM4のソースに接続される。
光電変換部PDは、入射光をその光量に応じた量の電荷に変換(光電変換)するとともに、生じた電荷を蓄積する。転送トランジスタM6は、光電変換部PDを電源電圧線VOFDの電圧に応じた所定の電位にリセットする。換言すると、転送トランジスタM6は、光電変換部PDが保持する電荷を電源電圧線VOFDに転送する転送部である。転送トランジスタM1は、光電変換部PDが保持する電荷を保持部C1に転送する転送部である。保持部C1は、光電変換部PDで生成された電荷を、光電変換部PDとは異なる場所で保持する。転送トランジスタM2は、保持部C1が保持する電荷を保持部C2に転送する転送部である。保持部C2は、保持部C1から転送された電荷を保持するとともに、増幅部の入力ノード(増幅トランジスタM4のゲート)でもあるFD部の電圧を、保持部C2の容量と転送された電荷の量とに応じた電圧に設定する。リセットトランジスタM3は保持部C2を、電源電圧線VDDの電圧に応じた所定の電位にリセットするリセット部である。選択トランジスタM5は、垂直出力線16に信号を出力する画素12を選択する。増幅トランジスタM4は、ドレインに電源電圧が供給され、ソースに選択トランジスタM5を介して電流源からバイアス電流が供給される構成となっており、ゲートを入力ノードとする増幅部(ソースフォロワ回路)を構成する。これにより増幅トランジスタM4は、入射光によって生じた電荷に基づく信号VOUTを、垂直出力線16に出力する。なお、図2には、信号VOUTに、対応する列番号をそれぞれ付記している(Vout(m),Vout(m+1),Vout(m+2))。
図3は、半導体基板上に形成された画素12の部分断面図である。図3には、画素12の構成要素のうち、転送トランジスタM1,M2,M6、光電変換部PD、保持部C1,C2、オーバーフロードレインOFDを示している。オーバーフロードレインOFDは、転送トランジスタM6のドレインであり、光電変換部PDからの電荷の排出部として機能する。ここでは、信号電荷として電子を用いる場合を例にして、各半導体領域の導電型を説明する。信号電荷としてホールを用いる場合には、各半導体領域の導電型は逆導電型になる。
n型の半導体基板110の表面部には、ウェルを構成するp型半導体領域112が設けられている。なお、半導体基板110はp型でもよく、その場合、半導体基板110自体がp型半導体領域112であってもよい。p型半導体領域112の表面部には、活性領域を画定する素子分離領域114が設けられている。素子分離領域114は、例えば、STI(Shallow Trench Isolation)法やLOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)法により形成された絶縁領域である。
素子分離領域114により画定された活性領域には、オーバーフロードレインOFD、転送トランジスタM6、光電変換部PD、転送トランジスタM1、保持部C1、転送トランジスタM2及び保持部C2が、この順番で隣接して配されている。なお、画素12のその他の構成要素であるリセットトランジスタM3、増幅トランジスタM4及び選択トランジスタM5は、不図示の別の活性領域に設けられている。
光電変換部PDは、p型半導体領域112との間にpn接合を形成するn型半導体領域116を含む。n型半導体領域116は、信号電荷である電子と同じ極性を有し、光電変換部PDで生じた信号電荷を蓄積する電荷蓄積層としての役割を有する。n型半導体領域116上のp型半導体領域112の表面部には、p型半導体領域118が設けられている。p型半導体領域118は、光電変換部PDを、いわゆる埋め込みフォトダイオード構造とするためのものであり、半導体基板110の表面部の界面準位の影響により生じる暗電流の影響を抑制する役割を有する。
保持部C1は、p型半導体領域112の表面部に、n型半導体領域116から離間して設けられたn型半導体領域120を含む。n型半導体領域120は、光電変換部PDから転送された信号電荷を保持する電荷保持層としての役割を有する。保持部C1は、光電変換部PDと同様の埋め込みダイオード構造としてもよい。
n型半導体領域116とn型半導体領域120との間の半導体基板110上には、ゲート絶縁膜122を介してゲート電極124が設けられている。これにより、ゲート電極124をゲート、n型半導体領域116をソース、n型半導体領域120をドレインとする転送トランジスタM1が構成されている。ゲート電極124に供給する電圧によって、光電変換部PDと保持部C1との間のポテンシャル状態を制御可能である。例えば、n型半導体領域116に蓄積された信号電荷に対して、転送トランジスタM1がポテンシャルバリアを形成することができる。ゲート電極124の下部で、n型半導体領域116とn型半導体領域120との間のp型半導体領域112内には、n型半導体領域116よりも不純物濃度の低いn型半導体領域126が設けられている。
保持部C2は、p型半導体領域112の表面部に、n型半導体領域120から離間して設けられたn型半導体領域128を含む。n型半導体領域128は、保持部C1から転送された信号電荷を保持する電荷保持層としての役割を有する。n型半導体領域128には、保持部C1を不図示のリセットトランジスタM3のソース及び増幅トランジスタM4のゲートに電気的に接続するためのコンタクトプラグ130が設けられている。
n型半導体領域120とn型半導体領域128との間の半導体基板110上には、ゲート絶縁膜132を介してゲート電極134が設けられている。これにより、ゲート電極134をゲート、n型半導体領域120をソース、n型半導体領域128をドレインとする転送トランジスタM2が構成されている。ゲート電極134に供給する電圧によって、保持部C1と保持部C2との間のポテンシャル状態を制御可能である。
オーバーフロードレインOFDは、p型半導体領域112の表面部に、n型半導体領域116から離間して設けられたn型半導体領域136を含む。n型半導体領域128には、n型半導体領域136を不図示の電源電圧線VOFDに電気的に接続するためのコンタクトプラグ138が設けられている。
n型半導体領域116とn型半導体領域136との間の半導体基板110上には、ゲート絶縁膜140を介してゲート電極142が設けられている。これにより、ゲート電極142をゲート、n型半導体領域116をソース、n型半導体領域136をドレインとする転送トランジスタM6が構成されている。ゲート電極142に供給する電圧によって、光電変換部PDとオーバーフロードレインOFDとの間のポテンシャル状態を制御可能である。例えば、n型半導体領域116に蓄積された信号電荷に対して、転送トランジスタM6がポテンシャルバリアを形成することができる。
半導体基板110の上には、撮像領域10への入射光が保持部C1へ達するのを防止する遮光膜144が設けられている。この目的のもと、遮光膜144は、少なくとも保持部C1を覆うように設けられる。より遮光性能を高める観点から、例えば図3に示すように、保持部C1から延在してゲート電極124の全体及びゲート電極134の一部を覆うように遮光膜144を配置すると更に好ましい。
次に、光電変換装置における基本的なグローバル電子シャッタ動作について、図4及び図5を用いて説明する。図4は、グローバル電子シャッタ動作における各制御信号の駆動タイミングを示すタイミング図である。図5は、各タイミングにおける画素12の各部のポテンシャル状態を模式的に表した図である。図5は、電子に対するポテンシャルを示した図であり、図において上側ほど電子に対するポテンシャルが高い、つまり電位としては低いことを示している。図5には、オーバーフロードレインOFD、転送トランジスタM6、光電変換部PD、転送トランジスタM1、保持部C1、転送トランジスタM2及び保持部C2の電位を示している。
図4において時刻t1よりも前の期間は、kフレーム目の露光期間である。時刻t1よりも前の期間において、制御信号PTX1,PTX3はLoレベル、すなわち転送トランジスタM1,M6はオフ状態であり、転送トランジスタM1,M6部の電子に対するポテンシャルは高くなっている。これにより、光電変換部PDでは入射光の光量に応じた信号電荷が生成され、生成された信号電荷は光電変換部PDに蓄積される。時刻t1の直前における各部のポテンシャル状態が、図5(a)に示されている。
なお、時刻t1よりも前の期間において、制御信号PRESはHiレベル、すなわちリセットトランジスタM3はオンであり、総ての画素12の保持部C2(FD部)はリセット状態である。また、制御信号PSELはLoレベル、すなわち選択トランジスタM5はオフであり、総ての画素12は非選択状態である。
時刻t1において、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX1がLoレベルからHiレベルへと制御され、総ての行の画素12の転送トランジスタM1がオンになる。これにより、転送トランジスタM1部の電子に対するポテンシャルバリアが低下し、光電変換部PDに蓄積されていた信号電荷が保持部C1へと転送される。時刻t1における各部のポテンシャル状態が、図5(b)に示されている。
時刻t2において、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX1がHiレベルからLoレベルへと制御され、総ての行の画素12の転送トランジスタM1がオフになる。これにより、転送トランジスタM1部の電子に対するポテンシャルバリアが高くなり、光電変換部PDから保持部C1への転送動作が終了する。時刻t2における各部のポテンシャル状態が、図5(c)に示されている。この保持部C1への転送動作は、全画素同時に行われ、kフレーム目の露光期間の終了を規定する。
時刻t3において、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX3がLoレベルからHiレベルへと制御され、総ての行の画素12の転送トランジスタM6がオンになる。これにより、転送トランジスタM6部の電子に対するポテンシャルバリアが低下し、転送動作後に光電変換部PDに残留し或いは時刻t2以降に光電変換部PDに蓄積された信号電荷がオーバーフロードレインOFDへと排出される。時刻t3における各部のポテンシャル状態が、図5(d)に示されている。このオーバーフロードレインOFDへの電荷排出動作は、全画素同時に行われ、k+1フレーム目の露光期間の開始を規定する。
時刻t4において、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX3がHiレベルからLoレベルへと制御され、総ての行の画素12の転送トランジスタM6がオフになる。これにより、転送トランジスタM6部の電子に対するポテンシャルバリアが高くなり、光電変換部PDからオーバーフロードレインOFDへの電荷排出動作が終了する。
このようにして、オーバーフロードレインOFDへの電荷の排出動作と保持部C1への信号電荷の転送動作とを全画素で同時に行うことで、グローバル電子シャッタ機能を実現している。
各画素12の保持部C1へと転送されたkフレーム目の信号電荷は、時刻t4以降、行毎に順次、読み出される。
時刻t5には、垂直走査回路20により、制御信号PRES(n)がHiレベルからLoレベルへと制御され、n行目の画素12のリセットトランジスタM3がオフになり、FD部のリセットが解除される。
同じく時刻t5に、垂直走査回路20により、制御信号PSEL(n)がLoレベルからHiレベルへと制御され、n行目の画素12の選択トランジスタM5がオンになり、n行目の画素12が選択される。これにより、n行目の画素12のFD部のリセット電位に応じた信号VOUTが、垂直出力線16へと出力される。
続く時刻t6から時刻t7の期間に制御信号PTNをHiレベルにすることで、各列の垂直出力線16に出力されたn行目の画素12のリセット信号を、読み出し回路30が有するリセット信号用のサンプルホールド容量にそれぞれ保持する。制御信号PTNは、N信号用のサンプルホールド容量の接続と非接続とを制御するスイッチの制御信号である。
時刻t8において、垂直走査回路20により制御信号PTX2(n)がLoレベルからHiレベルへと制御され、n行目の画素12の転送トランジスタM2がオンになる。これにより、転送トランジスタM2部の電子に対するポテンシャルバリアが低下し、保持部C1が保持していた信号電荷が保持部C2へと転送される。時刻t8における各部のポテンシャル状態が、図5(e)に示されている。
時刻t9において、垂直走査回路20により制御信号PTX2(n)がHiレベルからLoレベルへと制御され、n行目の画素12の転送トランジスタM2がオフになる。これにより、転送トランジスタM2部の電子に対するポテンシャルバリアが高くなり、保持部C1から保持部C2への転送動作が終了する。時刻t9における各部のポテンシャル状態が、図5(f)に示されている。
n行目の画素12の保持部C2に信号電荷が転送されることで、n行目の画素12のFD部の電位は、転送された信号電荷の量に応じた電位がリセット電位に加算されたレベルとなり、その電位に応じた信号VOUTが、垂直出力線16へと出力される。
続く時刻t10から時刻t11の期間に制御信号PTSをHiレベルにすることで、各列の垂直出力線16に出力されたn行目の画素12の光信号を、読み出し回路30が有する光信号用のサンプルホールド容量にそれぞれ保持する。制御信号PTSは、S信号用のサンプルホールド容量の接続と非接続とを制御するスイッチの制御信号である。
各列のサンプルホールド容量に保持された光信号及びリセット信号は、水平走査回路40からの制御信号に従って列毎に出力回路50へと転送される。出力回路50では光信号からリセット信号が減算処理され、ノイズ成分を除去した信号が画素信号として出力される。
時刻t12において、垂直走査回路20により制御信号PSEL(n)がHiレベルからLoレベルへと制御され、n行目の画素12の選択トランジスタM5がオフになる。これにより、n行目の画素12の選択が解除される。また、同じく時刻t12において、垂直走査回路20により制御信号PRES(n)がLoレベルからHiレベルへと制御され、n行目の画素12のリセットトランジスタM3がオンになる。これにより、n行目の画素12のFD部の電位がリセットされる。
時刻t5から時刻t12の期間に渡る一連の読み出し動作は、画素行ごとに行われる。図4の例では、n行目の画素12の読み出し動作に続いて、n+1行目の画素12の読み出し動作、n+2行目の画素12の読み出し動作が順次実行される。
総ての行の画素12の読み出し動作が終了した後、時刻t13から時刻t14の期間において、時刻t1から時刻t2の期間と同様に、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX1がLoレベルからHiレベルへと制御される。これにより、時刻t4から時刻t14の期間に光電変換部PDに蓄積された信号電荷を、保持部C1へと転送する。時刻t14は、k+1フレーム目の露光期間の終了を規定する。
ここで、各行の読み出し動作が行われている期間を「読み出し期間」と定義する。図4には、kフレーム目の読み出し期間と、k+1フレーム目の読み出し期間とが示されている。一方、オーバーフロードレインOFDへの電荷の排出が完了する時刻t4から、保持部C1への信号電荷の転送を開始する時刻t13までが、そのフレームで光電変換部PDが信号電荷を蓄積している期間である。すなわち、図4において、時刻t4から時刻t13までの期間が、k+1フレーム目の露光期間となる。したがって、kフレーム目の読み出し期間は、k+1フレーム目の露光期間と重なる期間に行われることになる。
以後の説明では必要に応じて、図4に示すようなタイミング図に換えて、図6に示すようなタイミング図を用いることがある。図6のタイミング図は、図4のタイミング図と同じタイミングにおける駆動を示すものであるが、制御信号PTX1,PTX3を除く他の制御信号を「読み出し信号」として1本の斜めの点線で表している。この点線は、各行の動作が順次行われていることを視覚的に表現したものである。制御信号PTX1,PTX3は全行同時に駆動されるため、図6にはそれぞれ1つの信号で表している。
次に、比較例1による光電変換装置の駆動方法について、図7及び図9(a)を用いて説明する。図7は、比較例1による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。図9(a)は、比較例1の駆動方法における画素12の各部のポテンシャル状態を模式的に表した図である。
比較例1の駆動方法は、基本的な動作タイミングは図6に示した駆動方法と同じであるが、制御信号PTX3のオフ時の信号レベルが、Loレベルではなく、LoレベルとHiレベルとの間の中間レベル(以下、「Mレベル」と表記する)に設定されている。
図7の下側には、ある画素12へ入射する光の光量と、その画素12の光電変換部PDに蓄積されている電荷(電子)の量とを模式的に示している。図7では、時刻t2と時刻t3との間に入射光の光量がゼロから急激に大きくなり、その後、継続して光電変換部PDを飽和させるに十分な光量の光が入射している場合を想定している。
時刻t4において、垂直走査回路20により制御信号PTX3がHiレベルからMレベルへと制御され、オーバーフロードレインOFDへの電荷の排出が終了すると、光電変換部PDにおける電荷(電子)の蓄積、すなわちk+1フレーム目の露光期間が開始する。光電変換部PDへの入射光の光量は非常に多いため、光電変換部PDに蓄積される電荷の量はすぐに飽和電荷量に達し、その後は一定量となる。
時刻t13において、垂直走査回路20により制御信号PTX1がLoレベルからHiレベルへと制御され、光電変換部PDの電荷が保持部C1に転送されると、光電変換部PDは空になる。その後、時刻t3から時刻t4の期間と同様のオーバーフロードレインOFDへの電荷の排出期間が終了すると、k+2フレーム目の露光期間が開始する。
光電変換部PDに蓄積されている電荷の量が飽和電荷量に達しているときのポテンシャル状態が、図9(a)に示されている。転送トランジスタM6のオフ時の信号レベルはMレベルのため、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアは転送トランジスタM1のポテンシャルバリアよりも低くなっている。このため、光電変換部PDの飽和電荷量は、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアの高さによって規定される。光電変換部PDが飽和した後、溢れた電子は、ポテンシャルバリアの低いオーバーフロードレインOFD側へと排出される。
このように、比較例1の駆動方法には、光電変換部PDの飽和電荷量が小さくなってしまうという課題がある。
次に、比較例2による光電変換装置の駆動方法について、図8及び図9(b)を用いて説明する。図8は、比較例2による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。図9(b)は、比較例2の駆動方法における画素12の各部のポテンシャル状態を模式的に表した図である。
比較例2の駆動方法は、基本的な動作タイミングは図7に示した比較例1の駆動方法と同じであるが、制御信号PTX3のオフ時の信号レベルが、Mレベルではなく、Loレベルに設定されている。光電変換部PDへの入射光の光量は、図7に示した比較例1と同様の場合を想定している。
比較例2の駆動方法では、制御信号PTX3のオフ時の信号レベルがLoレベルであり、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアが比較例1の場合よりも高いため、光電変換部PDの飽和電荷量は、比較例1の場合よりも多くなる。
光電変換部PDに蓄積されている電荷の量が飽和電荷量に達しているときのポテンシャル状態が、図9(b)に示されている。比較例2では、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアが転送トランジスタM1のポテンシャルバリアよりも高くなっており、光電変換部PDの飽和電荷量は、転送トランジスタM1のポテンシャルバリアの高さによって規定される。光電変換部PDが飽和した後、溢れた電子は、ポテンシャルバリアの低い保持部C1側へと漏れ出してしまう。
前述の通り、kフレーム目の読み出し期間は、k+1フレーム目の露光期間と重なる期間に行われる。このため、k+1フレーム目の露光期間において光電変換部PDから保持部C1への電子の漏れ出しが発生すると、kフレーム目の信号に偽信号が重畳する。図8には、偽信号が発生する期間を「偽信号発生期間」として表している。
kフレーム目の露光期間は、時刻t1よりも前の期間である。図8の例において、時刻t1よりも前における入射光の光量はゼロであるため、本来のkフレーム目のデータはゼロである。しかしながら、k+1フレーム目の露光期間において光電変換部PDから保持部C1へと電子が漏れ出すと、漏れ出した電子がkフレーム目の信号として読み出されてしまうため、これが偽信号となってしまう。
このように、比較例2の駆動方法には、1フレーム前の信号に偽信号が重畳してしまうという課題がある。
そこで、本実施形態では、比較例1及び比較例2の上記課題を解決すべく、図10に示すタイミング図に従って、グローバル電子シャッタを実行する動作モードで光電変換装置を駆動する。図10は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動方法は、制御信号PTX3を除き、比較例1及び比較例2の駆動方法と同じである。
すなわち、本実施形態では、時刻t4において、垂直走査回路20により制御信号PTX3をHiレベルからHiレベルよりも低い第1のレベルに制御し、オーバーフロードレインOFDへの電荷の排出期間を終了する。その後、露光期間の期間に、垂直走査回路20により制御信号PTX3を第1の信号値から第1の信号値よりも低い第2の信号値へと連続的に変化する。これにより、光電変換部PDに保持された信号電荷(電子)に対して、転送トランジスタM6が形成するポテンシャルバリアのレベルは、第1のレベルから、第1のレベルより高い第2のレベルに変化する。ここで、第1のレベルは、光電変換部PDに保持された電荷(電子)に対する転送トランジスタM6のポテンシャルが、光電変換部PDのポテンシャルよりも高くなるレベルである。換言すると、第1のレベルの制御信号PTX3が供給されることにより、光電変換部PDに保持された信号電荷(電子)に対して、転送トランジスタM6がポテンシャルバリアを形成する。また、好適には、第2のレベルは、光電変換部PDに保持された電荷(電子)に対する転送トランジスタM6のポテンシャルバリアが、第1のレベルよりも高く、かつ転送トランジスタM1のポテンシャルバリアのレベル以下になるレベルである。
つまり、露光期間の経過とともに、転送トランジスタM6の電子に対するポテンシャルバリアは、徐々に高くなっていく。それに合わせて、光電変換部PDの飽和電荷量も徐々に多くなり、光電変換部PDに蓄積された電子の量も徐々に多くなっていく。この期間において、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアは転送トランジスタM1のポテンシャルバリアよりも低いため、光電変換部PDから保持部C1への電子の漏れ出しは発生しない。制御信号PTX3の信号レベルは、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアの高さが、最終的に露光期間の終了時(時刻t14)において転送トランジスタM1のポテンシャルバリアの高さと同程度になるように、連続的に徐々に下げていく。こうすることで、転送トランジスタM1のポテンシャルバリアの高さによって規定される光電変換部PDの飽和電荷量を確保することができる。
したがって、本実施形態の駆動方法では、光電変換部PDの飽和電荷量の低下を抑制しつつ、保持部C1への電子の漏れ出しによる偽信号の発生を防止することができる。
なお、本実施形態では転送トランジスタM6のポテンシャルバリアの高さを制御信号PTX3の信号レベル、つまり転送トランジスタM6のゲート電位で制御したが、オーバーフロードレインOFDの電位によって制御するようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、光電変換部の飽和電荷量の低下を抑制しつつ、光電変換部から保持部への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を防止することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図1乃至図10を用いて説明する。第1実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。本実施形態の駆動方法は、読み出し回路30に含まれる増幅回路のゲインが複数の設定値の中から選択可能な場合の適用例である。ここでは一例として、増幅回路のゲインが1倍、2倍、4倍、8倍に切り替え可能な場合を想定する。
ゲインが1倍のとき、光電変換部PDの転送トランジスタM1側のポテンシャルバリアの高さで決まる飽和電荷量に対応した出力信号レベルの範囲と、後段の回路のダイナミックレンジとが等しくなっているものとする。この場合、ゲインが2倍になると、後段の回路のダイナミックレンジは、光電変換部PDの飽和電荷量の半分の電荷量に対応した出力信号レベルの範囲に相当することになる。つまり、ゲインが2倍以上になると、光電変換部PDの飽和電荷量の半分以下の電荷しか最終的な信号として扱われない。
そこで、本実施形態による光電変換装置の駆動方法では、増幅回路のゲインの設定値に応じて、転送トランジスタM6部のポテンシャルを制御する。例えば、ゲインの設定値が2倍以上のときは、入射光の光量が相対的に少ないため、図7に示す比較例1のタイミング図に従って駆動を行う。このとき、制御信号PTX3のMレベルは、後段の回路のダイナミックレンジに対応する量以上の電荷を蓄積することができ、且つ、転送トランジスタM6のポテンシャルバリアが転送トランジスタM1のポテンシャルバリアよりも低くなるレベルに設定する。こうすることで、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、必要なダイナミックレンジを確保することができる。
一方、ゲインの設定値が1倍以下のときは、入射光の光量が相対的に多いため、偽信号の発生を許容して図8に示す比較例2のタイミング図に従って駆動を行うか、偽信号の発生を考慮した図10に示す第1実施形態のタイミング図に従って駆動を行う。
このように、本実施形態によれば、入射光の光量に応じて読み出し回路30の増幅回路のゲインを切り替える場合にも、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、必要なダイナミックレンジを確保することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図11及び図12を用いて説明する。第1及び第2実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
図11は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。図11には、図7、図8、図10と同様の制御信号の遷移と、画素12への入射光量及び光電変換部PDの蓄積電荷量(電子量)の遷移を示している。ここでは、露光期間中に生成された電荷量が転送トランジスタM1のポテンシャルバリアの高さで決まる飽和電荷量よりも多い画素(飽和電荷量相当以上の入射光量の画素)と、当該飽和電荷量に等しい画素(飽和電荷量相当の入射光量の画素)とを示している。
本実施形態による光電変換装置の駆動方法では、図11に示すように、読み出し期間中の時刻t15において、制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化している。このような動作をすることで、偽信号発生期間を図8の比較例2の場合よりも短くすることができ、偽信号を低減することができる。
図12は、比較例3による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。図12には、図11と同様、制御信号の遷移と、画素12への入射光量及び光電変換部PDの蓄積電荷量(電子量)の遷移を示している。ここでは、露光期間中に生成された電荷量が転送トランジスタM1のポテンシャルバリアの高さで決まる飽和電荷量よりも多い画素(飽和電荷量相当以上の入射光量の画素)と、当該飽和電荷量に等しい画素(飽和電荷量相当の入射光量の画素)とを示している。
比較例3の駆動方法では、時刻t15よりも遅い時刻t16において、制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化している。このように駆動することで、偽信号発生期間を図11に示す本実施形態の場合よりも短くすることができる。しかしながら、比較例3の駆動方法では、飽和電荷量に達していない光電変換部PDを含む画素12の動作に不都合がある。
図11に示す本実施形態の駆動では、飽和電荷量相当の光量が入射する画素12の光電変換部PDに蓄積される電荷の量が飽和電荷量まで達している。これに対し、図12に示す比較例3の駆動では、飽和電荷量相当の光量が入射する画素12の光電変換部PDに蓄積される電荷の量は飽和電荷量に達していない。このことは、比較例3の駆動では、入射光量が飽和電荷量相当の光量以下の画素12において適正な出力を得られないことを示している。
図11及び図12には、制御信号PTX3のタイミング図に重ねて、一点鎖線の斜線を記載している。この斜線は、一定の入射光量のもと露光期間中に飽和電荷量相当の電荷が蓄積される画素12において、光電変換部PDからオーバーフロードレインOFDへの電荷の排出が生じないポテンシャルバリアを維持するための制御信号PTX3のレベルを示している。制御信号PTX3のレベルがこの斜線を上回る期間があると、光電変換部PDからオーバーフロードレインOFDへの電荷の排出が生じ、光電変換部PDの蓄積電荷を減らしてしまう。
図12に示す比較例3の駆動では、時刻t3の直前に、制御信号PTX3のレベルがこの斜線を上回っている。制御信号PTX3のレベルが斜線を上回っている期間に光電変換部PDからオーバーフロードレインOFDへの電荷の排出が生じることで、飽和電荷量相当の光量が入射する画素12の光電変換部PDに蓄積される電荷の量は飽和電荷量に達しないことになる。したがって、制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化するタイミングは、図11に示す本実施形態の駆動のように、制御信号PTX3のレベルがこの斜線を上回らないように、適宜設定することが望ましい。
このように、制御信号PTX3のレベルは、入射光の光量に応じて適宜設定することが望ましい。具体的には、露光期間の間に転送トランジスタM1のポテンシャルで規定される飽和電荷量相当の光が入射する場合に、光電変換部PDに蓄積された電荷が転送トランジスタM6のポテンシャルバリアを越えないレベルになるように、制御信号PTX3を制御する。
なお、本実施形態では、制御信号PTX3のレベルを時刻t15において1回だけ変化したが、制御信号PTX3のレベルを2回以上に分けて変化するようにしてもよい。
このように、本実施形態によれば、入射光量が飽和電荷量相当の光量以下の画素12において適正な出力を得るとともに、光電変換部PDの飽和電荷量を十分に確保することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図13を用いて説明する。第1乃至第3実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
図13は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動方法は、図13に示すように露光期間に対して読み出し期間が短い場合の適用例を示す。
図13に示すように、露光期間の中間付近である時刻t17において、kフレーム目の読み出し期間が終了するものとする。このような場合に、本実施形態では、時刻t17よりも少し後の時刻t18に、制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化する。
時刻t17から時刻t13の間に、光電変換部PDの蓄積電荷量は、制御信号PTX1で規定される飽和電荷量に達し、その後、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しが発生する。しかしながら、時刻t17においてkフレーム目の読み出し期間は終了しており、時刻t17以降に光電変換部PDから保持部C1へと漏れ出した電荷は、偽信号とはならない。
このように、露光期間に対して読み出し期間が短い場合には、読み出し期間の終了のタイミングに応じて制御信号PTX3のレベルを変化するタイミングを設定することで、偽信号の発生を抑制することができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を十分に確保することができる。
[第5実施形態]
本発明の第5実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図14を用いて説明する。第1乃至第4実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
図14は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動方法は、第4実施形態で説明した読み出し期間の終了後の制御信号PTX3のレベルの変化を、読み出し期間が終了した行の画素から順次行う例である。
時刻t4において、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX3をHiレベルからMレベルに制御し、光電変換部PDからオーバーフロードレインOFDへの電荷の排出を完了する。制御信号PTX3のレベルは、各画素行の読み出し期間が終了するまでMレベルのままで維持する。
例えば、n行目の画素行では、読み出し動作が完了する時刻t12まで制御信号PTX3(n)をMレベルに維持し、時刻t12のすぐ後の時刻t18において、制御信号PTX3(n)をLoレベルに変化する。n行目の画素行の読み出し動作は時刻t12に完了しているので、時刻t12以降に光電変換部PDから保持部C1に漏れ出した電荷は偽信号とはならない。
同様に、n+1行目の画素行では、当該画素行の読み出し動作が完了した後の時刻t19において、制御信号PTX3(n+1)をLoレベルに変化する。また、n+2行目の画素行では、当該画素行の読み出し動作が完了した後の時刻t20において、制御信号PTX3(n+2)をLoレベルに変化する。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を十分に確保することができる。
[第6実施形態]
本発明の第6実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図15及び図16を用いて説明する。第1乃至第5実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
図15は、比較例4による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。比較例4は、1フレームの露光期間の間に光電変換部PDから保持部C1への電荷の転送を複数回(ここでは2回)行う駆動例である。すなわち、1フレームの露光期間が、光電変換部PDから保持部C1への電荷の転送動作を区切りとする複数の期間に分かれている。
比較例4では、第4実施形態の場合と同様、露光期間に対して読み出し期間が短い場合を想定している。ここでは、時刻t4に開始し時刻t14に終了するk+1フレーム目の露光期間のほぼ中間の時刻である時刻t21よりも前の時刻t17までに、kフレーム目の読み出し期間が終了しているものとする。
kフレーム目の読み出し期間が終了した後の時刻t21から時刻t22の期間に、垂直走査回路20により総ての行の制御信号PTX1をLoレベルからHiレベルに制御する。これにより、時刻t4から時刻t22の期間(第1の露光期間)に光電変換部PDに蓄積された電荷を保持部C1へと転送する。この転送動作を、1回目の転送と呼ぶものとする。時刻t13から時刻t14の間に行われる光電変換部PDから保持部C1への転送動作では、時刻t22から時刻t14の期間(第2の露光期間)に光電変換部PDに蓄積された電荷が保持部C1へと転送される。この転送動作を、2回目の転送と呼ぶものとする。このとき、図中に「偽信号発生期間」と示した期間が、偽信号が発生しうる期間である。第2の露光期間は読み出し期間の終了後のため、光電変換部PDが飽和しても偽信号にはならない。
図16は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動は、制御信号PTX3の駆動が異なるほかは、図15に示す比較例4の駆動と同じである。
本実施形態の駆動方法では、図16に示すように、第3実施形態の駆動方法と同様にして、第1の露光期間の途中で制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化している。このような動作をすることで、偽信号発生期間を図15の比較例4の場合よりも短くすることができ、偽信号を低減することができる。また、光電変換部PDから保持部C1への転送回数を2回とすることで、光電変換部PDの飽和電荷量を実質的に2倍にすることができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を十分に確保することができる。
[第7実施形態]
本発明の第7実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図17を用いて説明する。第1乃至第6実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
図17は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動は、制御信号PTX3の駆動が異なるほかは、図15に示す比較例4の駆動と同じである。
本実施形態の駆動方法では、図17に示すように、第1の露光期間と第2の露光期間との境界となる時刻t21に、制御信号PTX3のレベルをステップ状に変化している。このような動作では、比較例4の場合よりも第1の露光期間における光電変換部PDの飽和電荷量は少なくなるが、偽信号発生期間をなくすことができる。第2の露光期間における光電変換部PDの飽和電荷量は、制御信号PTX1のレベルに応じた本来の飽和電荷量のままである。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を一定量確保することができる。
[第8実施形態]
本発明の第8実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図18及び図19を用いて説明する。第1乃至第7実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
第4実施形態による光電変換装置の駆動方法では、露光期間に対して読み出し期間が短い場合に、読み出し期間の終了後に制御信号PTX3をMレベルからLoレベルに変化することで、偽信号の発生を抑制した。しかしながら、第4実施形態の駆動方法では、被写体が明るい状態から暗い状態に変化する場合に、別の課題が生じることがあった。
図18は、第4実施形態による光電変換装置の駆動方法の課題を説明するタイミング図である。図18には、第4実施形態の駆動において、kフレーム目の読み出し期間の間に入射光の光量が多い状態から少ない状態に変化した場合を示している。
図18において、光電変換部PDに蓄積される電荷量は、本来であれば制御信号PTX1で決まる飽和電荷量に達するはずである。しかしながら、読み出し期間中、制御信号PTX3はMレベルのために、光電変換部PDに蓄積される電荷量は、制御信号PTX3で決まる、飽和電荷量よりも低い電荷量に留まっている。読み出し期間の終了後、制御信号PTX3はLoレベルに設定されるが、そのときには入射光量が少ない状態となっており、更なる電荷の蓄積は行われない。その結果、最終的に光電変換部PDに蓄積される電荷量は、制御信号PTX1で決まる飽和電荷量には達しない。
そこで、本実施形態による光電変換装置の駆動方法では、撮像領域10を構成する複数の画素12として、撮像用画素と補正用画素とを用意する。そして、補正用の画素12として、図19に示すタイミング図に従って駆動する。補正用の画素12は、撮像領域10内に点在しておくことが望ましい。
図19は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。図19に示す本実施形態の駆動では、露光期間の間、補正用の画素12に対して、制御信号PTX3をLoレベルに設定する。すなわち、転送トランジスタM6部のポテンシャルバリアを、転送トランジスタM1部のポテンシャルバリア以上のレベルに制御する。これにより、補正用の画素12では、読み出し期間の間に入射光の光量が多い状態から少ない状態に変化した場合にも、本来の出力レベルを得ることができる。
この補正用の画素12の出力を用いて、本来の出力レベルが得られなかった画素の出力を補正する。例えば、補正用の画素12の出力のシェーディング形状に応じたパラメータを、補正用以外の画素12の出力に乗算する等の方法が適用可能である。なお、画素信号の補正は、例えば、後述する第12実施形態による撮像システムでは信号処理部208において、後述する第13実施形態による撮像システムでは画像処理部312において、実行することができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を確保したうえで、入射光量が明るい状態から暗い状態に変化した場合の画質劣化を補正することができる。
[第9実施形態]
本発明の第9実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図20を用いて説明する。第1乃至第8実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
本実施形態では、第8実施形態と同様、被写体が明るい状態から暗い状態に変化する場合に生じる課題に対する対応策を説明する。本実施形態による光電変換装置の駆動方法では、補正用の画素12を、図20に示すタイミング図に従って駆動する。
図20は、本実施形態による光電変換装置の駆動方法を示すタイミング図である。本実施形態の駆動では、図20に示すように、光電変換部PDから保持部C1への電荷の転送タイミングが、補正用の画素12とその他の画素12とで異なっている。すなわち、補正用の画素12では、その他の画素12の露光期間の中間である時刻t23から時刻t24の期間に制御信号PTX1をHiレベルに制御し、光電変換部PDから保持部C1への電荷の転送を行う。すなわち、補正用の画素12に適用される補正信号用の露光期間を、その他の画素12の露光期間よりも短い時間に制御する。このようにすることで、補正用の画素12からは、その他の画素12の露光期間のうち、前半の期間の間に蓄積された電荷に基づく信号が出力される。
この補正用の画素12の出力を用いて、本来の出力レベルが得られなかった他の画素12の出力を補正する。例えば、補正用の画素12の出力が一定量以上であった場合に、その周辺に配置された補正用以外の他の画素12の出力を、光電変換部PDの飽和電荷量に応じたレベルに置き換える方法が適用可能である。なお、画素信号の補正は、例えば、後述する第12実施形態による撮像システムでは信号処理部208において、後述する第13実施形態による撮像システムでは画像処理部312において、実行することができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を確保したうえで、入射光量が明るい状態から暗い状態に変化した場合の画質劣化を補正することができる。
[第10実施形態]
本発明の第10実施形態による光電変換装置の駆動方法について、図21を用いて説明する。第1乃至第9実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。本実施形態では、図1乃至図3を用いて説明した第1実施形態による光電変換装置の他の駆動方法を説明する。
本実施形態では、第8及び第9実施形態と同様、被写体が明るい状態から暗い状態に変化する場合に生じる課題に対する対応策を説明する。本実施形態による光電変換装置の駆動方法では、出力画像に基づいて画質劣化を検出し、その補正を実施する。
図21(a)はLフレーム目の出力画像の例を示した図であり、図21(b)はL+1フレーム目の出力画像の例を示した図である。Lフレーム目では、ライトのような発光体が光っており、図21(a)に示すように、図中に円形で示した領域の出力は光電変換部PDの飽和レベルになっている。L+1フレーム目では、ライトは消えるが、図21(b)に示すように、図中に円形で示した領域の出力は一定の中間レベルになっている。L+1フレーム目において出力が中間レベルになっているのは、Lフレーム目の読み出し期間の間に入射光の光量が多い状態から少ない状態に変化したことを表している。
本実施形態では、出力画像のある一定の大きさの領域が、Lフレーム目では飽和レベルであり、次のL+1フレーム目で中間レベルとなっている場合に、L+1フレーム目の当該領域の出力を、飽和レベルに補正する。このようにすることで、被写体が明るい状態から暗い状態に変化することにより生じる画質劣化を低減することができる。なお、画素信号の補正は、例えば、後述する第12実施形態による撮像システムでは信号処理部208において、後述する第13実施形態による撮像システムでは画像処理部312において、実行することができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を確保したうえで、入射光量が明るい状態から暗い状態に変化した場合の画質劣化を補正することができる。
[第11実施形態]
本発明の第11実施形態による光電変換装置及びその駆動方法について、図22を用いて説明する。第1乃至第10実施形態で示した光電変換装置の構成要素や制御信号等には同一の符号を付し、説明を省略し或いは簡潔にする。
本実施形態では、第8乃至第10実施形態と同様、被写体が明るい状態から暗い状態に変化する場合に生じる課題に対する対応策を説明する。
本実施形態による光電変換装置は、撮像領域10を構成するそれぞれの画素12が、図22に示す回路により構成されている。図22は、本実施形態による光電変換装置の画素12の構成例を示す回路図である。
光電変換装置の画素12は、図22に示すように、光電変換部PD、転送トランジスタM1,M2,M6、リセットトランジスタM3、増幅トランジスタM4、選択トランジスタM5、保持部C1,C2に加え、転送トランジスタM7及び保持部C3を更に有する。転送トランジスタM7のドレインは、FDノードに接続されている。転送トランジスタM7のソースのノードは、容量成分を含み、電荷の保持部としての機能を備える。図22には、この容量を、当該ノードに一方の端子が接続された容量素子(C3)で表している。以後の説明では、この容量素子を、保持部C3と表記することがある。保持部C3を構成する容量素子の他方の端子は、接地されている。
図22に示す画素12においては、転送トランジスタM6側から溢れ出た電荷の一部が保持部C3に漏れ込むようにポテンシャル設計されている。すなわち、保持部C3は、光電変換部PDから溢れ出た電荷の少なくとも一部を収集し保持する。保持部C3に保持された電荷に基づく信号は、転送トランジスタM7を介して保持部C2に転送することにより読み出すことができる。
本実施形態による光電変換装置においても、基本的には、例えば図13や図18に示したような、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を確保する駆動を行う。図18に示す駆動例では、kフレーム目の読み出し期間中に光電変換部PDから転送トランジスタM6側に電荷が漏れている。この漏れ出した電荷の一部が、保持部C3に保持される。
本実施形態では、保持部C3に保持された電荷を信号電荷として利用して、被写体が明るい状態から暗い状態に変化する場合に生じる上記課題を是正する。例えば、被写体が明るい状態から暗い状態に変化した場合に、保持部C1に保持された電荷に基づく信号と、保持部C3に保持された信号に基づく信号とを、必要に応じて重み付けをした上で足し合わせる等の方法を適用することができる。なお、画素信号の補正は、例えば、後述する第12実施形態による撮像システムでは信号処理部208において、後述する第13実施形態による撮像システムでは画像処理部312において、実行することができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PDから保持部C1への電荷の漏れ出しによる偽信号の発生を抑えつつ、光電変換部PDの飽和電荷量を確保したうえで、入射光量が明るい状態から暗い状態に変化した場合の画質劣化を補正することができる。
[第12実施形態]
本発明の第12実施形態による撮像システムについて、図23を用いて説明する。第1乃至第11実施形態による光電変換装置と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し或いは簡潔にする。図23は、本実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
上記第1乃至第11実施形態で述べた光電変換装置100は、種々の撮像システムに適用可能である。適用可能な撮像システムの例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、監視カメラ、複写機、ファックス、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などが挙げられる。また、レンズなどの光学系と撮像装置とを備えるカメラモジュールも、撮像システムに含まれる。図23には、これらのうちの一例として、デジタルスチルカメラのブロック図を例示している。
図23に例示した撮像システム200は、撮像装置201、被写体の光学像を撮像装置201に結像させるレンズ202、レンズ202を通過する光量を可変にするための絞り204、レンズ202の保護のためのバリア206を有する。レンズ202及び絞り204は、撮像装置201に光を集光する光学系である。撮像装置201は、第1乃至第11実施形態で説明した光電変換装置100であって、レンズ202により結像された光学像を画像データに変換する。
撮像システム200は、また、撮像装置201より出力される出力信号の処理を行う信号処理部208を有する。信号処理部208は、撮像装置201が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換を行う。また、信号処理部208はその他、必要に応じて各種の補正、圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。信号処理部208の一部であるAD変換部は、撮像装置201が設けられた半導体基板に形成されていてもよいし、撮像装置201とは別の半導体基板に形成されていてもよい。また、撮像装置201と信号処理部208とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。
撮像システム200は、さらに、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部210、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)212を有する。さらに撮像システム200は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体214、記録媒体214に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)216を有する。なお、記録媒体214は、撮像システム200に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
さらに撮像システム200は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部218、撮像装置201と信号処理部208に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部220を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム200は少なくとも撮像装置201と、撮像装置201から出力された出力信号を処理する信号処理部208とを有すればよい。
撮像装置201は、撮像信号を信号処理部208に出力する。信号処理部208は、撮像装置201から出力される撮像信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。信号処理部208は、撮像信号を用いて、画像を生成する。
第1乃至第11実施形態による光電変換装置100を適用することにより、高感度でノイズの少ない良質な画像を取得しうる撮像システムを実現することができる。
[第13実施形態]
本発明の第13実施形態による撮像システム及び移動体について、図24を用いて説明する。図24は、本実施形態による撮像システム及び移動体の構成を示す図である。
図24(a)は、車戴カメラに関する撮像システムの一例を示したものである。撮像システム300は、撮像装置310を有する。撮像装置310は、上記第1乃至第11実施形態のいずれかに記載の光電変換装置100である。撮像システム300は、撮像装置310により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部312と、撮像システム300により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差算出部314を有する。また、撮像システム300は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離計測部316と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部318と、を有する。ここで、視差算出部314や距離計測部316は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部318はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム300は車両情報取得装置320と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU330が接続されている。また、撮像システム300は、衝突判定部318での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置340とも接続されている。例えば、衝突判定部318の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU330はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置340は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム300で撮像する。図24(b)に、車両前方(撮像範囲350)を撮像する場合の撮像システムを示した。車両情報取得装置320が、撮像システム300ないしは撮像装置310に指示を送る。このような構成により、測距の精度をより向上させることができる。
上記では、他の車両と衝突しないように制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。さらに、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
また、上記実施形態では、信号電荷として電子を生成する光電変換部PDを用いた光電変換装置を例にして説明したが、信号電荷として正孔を生成する光電変換部PDを用いた光電変換装置についても同様に適用可能である。この場合、画素12の各部を構成する半導体領域の導電型は、逆導電型になる。なお、上記実施形態に記載したトランジスタのソースとドレインの呼称は、トランジスタの導電型や着目する機能等に応じて異なることもあり、上述のソース及びドレインの全部又は一部が逆の名称で呼ばれることもある。
また、上記実施形態に示した撮像システムは、本発明の光電変換装置を適用しうる撮像システムの例を示したものであり、本発明の光電変換装置を適用可能な撮像システムは図23及び図24に示した構成に限定されるものではない。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10…撮像領域
12…画素
20…垂直走査回路
30…読み出し回路
40…水平走査回路
50…出力回路
60…制御回路
100…光電変換装置

Claims (30)

  1. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え
    前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、
    前記制御部は、前記露光期間のうちの前記第1期間の間に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに変化させる
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記制御部は、前記第1の保持部が保持する電荷を前記第2の保持部に転送する動作が終了した行の画素から、順次、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに変化させる
    ことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、
    前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、
    前記制御部は、前記第1期間が終了した後に、前記電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに変化させる
    ことを特徴とする光電変換装置。
  4. 前記露光期間は、前記第1期間の後で前記信号電荷の蓄積を継続する第2期間をさらに含む
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  5. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、
    前記露光期間は、前記複数の画素のうち複数行に配された画素の前記第1の保持部が保持する電荷を、行毎に順次、前記第2の保持部に転送する第1期間を含み、
    前記露光期間は、前記第1期間の後で前記信号電荷の蓄積を継続する第2期間をさらに含む
    ことを特徴とする光電変換装置。
  6. 前記第1期間と前記第2期間との間に、前記第1の転送部が前記光電変換部の電荷を前記第1の保持部へ転送する
    ことを特徴とする請求項4又は5記載の光電変換装置。
  7. 前記露光期間の終了時において、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアは、前記信号電荷に対する前記第1の転送部のポテンシャルバリアと同じレベルである
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  8. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、
    前記露光期間の終了時において、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアは、前記信号電荷に対する前記第1の転送部のポテンシャルバリアと同じレベルである
    ことを特徴とする光電変換装置。
  9. 前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、
    前記制御部は、前記補正用画素に対して、前記露光期間の間、前記光電変換部に蓄積された電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1の転送部のポテンシャルバリア以上の第3のレベルに制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  10. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、
    前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、
    前記制御部は、前記補正用画素に対して、前記露光期間の間、前記光電変換部に蓄積された電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1の転送部のポテンシャルバリア以上の第3のレベルに制御する
    ことを特徴とする光電変換装置。
  11. 前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、
    前記補正用画素に適用される補正信号用の露光期間が、前記撮像用画素に適用される前記露光期間よりも短い
    ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  12. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    前記光電変換部において信号電荷を蓄積している露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを、第1のレベルから、前記信号電荷に対して前記第1のレベルよりも高い第2のレベルに変化させる制御部と、を備え、
    前記複数の画素は、撮像用画素と補正用画素とを含み、
    前記補正用画素に適用される補正信号用の露光期間が、前記撮像用画素に適用される前記露光期間よりも短い
    ことを特徴とする光電変換装置。
  13. 前記第1のレベルは、前記露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第1の転送部が形成するポテンシャルバリアのレベルより低い
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 前記第2のレベルは、前記信号電荷に対する前記第1の転送部のポテンシャルバリアのレベル以下である
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  15. 前記制御部は、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルに連続的に変化させる
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  16. 前記制御部は、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを、前記第1のレベルから前記第2のレベルにステップ状に変化させる
    ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  17. 前記制御部は、入射光の光量に応じて、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアのレベルを制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  18. 前記制御部は、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルを、一定の光量のもとで前記露光期間の間に前記光電変換部に蓄積される電荷の量が前記第1の転送部のポテンシャルバリアで規定される飽和電荷量と等しい場合に、前記光電変換部に蓄積される電荷が前記第3の転送部のポテンシャルバリアを越えないように、制御する
    ことを特徴とする請求項17記載の光電変換装置。
  19. 前記信号電荷に基づく信号を、複数の設定値の中から選択可能なゲインで増幅する増幅回路を更に有し、
    前記制御部は、前記ゲインに応じて前記第1のレベルを設定する
    ことを特徴とする請求項1乃至18のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  20. 前記制御部は、前記第3の転送部を構成するトランジスタのゲートに供給する電圧により、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至19のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  21. 前記制御部は、前記オーバーフロードレインに供給する電圧により、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  22. 前記複数の画素のそれぞれは、前記光電変換部から溢れ出た電荷の少なくとも一部を収集し保持する第3の保持部を更に有する
    ことを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  23. 前記露光期間は、前記第1の転送部及び前記第3の転送部のうちの少なくとも一方がオフになることで前記第1の転送部及び前記第3の転送部の両方がオフ状態になる第1の時点に開始し、前記第1の時点の後に最初に前記第1の転送部がオンになる第2の時点に終了する期間を含み、
    前記制御部は、前記期間に、前記ポテンシャルバリアを前記第1のレベルから前記第2のレベルに制御する
    ことを特徴とする請求項1乃至22のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  24. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    信号電荷に基づく信号を、少なくとも第1のゲインおよび前記第1のゲインとは異なる第2のゲインの中から選択可能なゲインで増幅する増幅回路と、
    前記ゲインが前記第1のゲインの時に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを第1のレベルに制御し、前記ゲインが前記第2のゲインの時に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに制御する制御部と、を備え
    前記第1のゲインは前記第2のゲインより高く、
    前記第1のレベルは前記第2のレベルより低い
    ことを特徴とする光電変換装置。
  25. 前記光電変換部において前記信号電荷を蓄積するための露光期間は、前記第1の転送部及び前記第3の転送部のうちの少なくとも一方がオフになることで前記第1の転送部及び前記第3の転送部の両方がオフ状態になる第1の時点に開始し、前記第1の時点の後に最初に前記第1の転送部がオンになる第2の時点に終了する期間を含み、
    前記制御部は、前記期間に、前記ポテンシャルバリアを前記第1のレベルから前記第2のレベルに制御する
    ことを特徴とする請求項24記載の光電変換装置。
  26. 光電変換により電荷を生じる光電変換部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を第1の保持部に転送する第1の転送部と、前記第1の保持部に接続され、前記第1の保持部の電荷を第2の保持部に転送する第2の転送部と、前記第2の保持部に接続され、前記第2の保持部に保持された電荷に基づく信号を出力する増幅部と、前記光電変換部に接続され、前記光電変換部の電荷を、電源電圧が供給されたノードであるオーバーフロードレインに転送する第3の転送部と、をそれぞれが含む複数の画素と、
    信号電荷に基づく信号を、少なくとも第1のゲインおよび前記第1のゲインとは異なる第2のゲインの中から選択可能なゲインで増幅する増幅回路と、
    前記ゲインが前記第1のゲインの時に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第3の転送部が形成するポテンシャルバリアを第1のレベルに制御し、前記ゲインが前記第2のゲインの時に、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを前記第1のレベルとは異なる第2のレベルに制御する制御部と、を備え、
    前記光電変換部において前記信号電荷を蓄積するための露光期間は、前記第1の転送部及び前記第3の転送部のうちの少なくとも一方がオフになることで前記第1の転送部及び前記第3の転送部の両方がオフ状態になる第1の時点に開始し、前記第1の時点の後に最初に前記第1の転送部がオンになる第2の時点に終了する期間を含み、
    前記制御部は、前記期間に、前記ポテンシャルバリアを前記第1のレベルから前記第2のレベルに制御する
    ことを特徴とする光電変換装置。
  27. 前記第1のレベルおよび前記第2のレベルの少なくとも一方は、露光期間に、前記光電変換部に蓄積された前記信号電荷に対して前記第1の転送部が形成するポテンシャルバリアのレベルより低い
    ことを特徴とする請求項24乃至26のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  28. 前記制御部は、前記第3の転送部を構成するトランジスタのゲートに供給する電圧により、前記信号電荷に対する前記第3の転送部のポテンシャルバリアを制御する
    ことを特徴とする請求項24乃至27のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  29. 請求項1乃至28のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置の前記複数の画素から出力される信号を処理する信号処理部とを有し、
    前記信号処理部は、前記光電変換装置から取得した画像が、あるフレームでは出力が飽和レベルになっており、次のフレームでは出力が中間レベルとなっている領域を含む場合に、前記次のフレームの前記領域の出力を飽和レベルに補正する
    ことを特徴とする撮像システム。
  30. 移動体であって、
    請求項1乃至28のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置からの信号に基づいて、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする移動体。
JP2017085494A 2017-04-24 2017-04-24 光電変換装置及び撮像システム Active JP6929114B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085494A JP6929114B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 光電変換装置及び撮像システム
US15/955,146 US10659706B2 (en) 2017-04-24 2018-04-17 Photoelectric conversion device and imaging system

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017085494A JP6929114B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 光電変換装置及び撮像システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2018186335A JP2018186335A (ja) 2018-11-22
JP2018186335A5 JP2018186335A5 (ja) 2020-05-21
JP6929114B2 true JP6929114B2 (ja) 2021-09-01

Family

ID=63852457

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017085494A Active JP6929114B2 (ja) 2017-04-24 2017-04-24 光電変換装置及び撮像システム

Country Status (2)

Country Link
US (1) US10659706B2 (ja)
JP (1) JP6929114B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10896923B2 (en) * 2015-09-18 2021-01-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of operating an imaging device with global shutter system
JP6806553B2 (ja) * 2016-12-15 2021-01-06 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像装置の駆動方法及び撮像システム
JP7067907B2 (ja) 2017-12-01 2022-05-16 キヤノン株式会社 固体撮像装置及び信号処理装置
JP7091080B2 (ja) 2018-02-05 2022-06-27 キヤノン株式会社 装置、システム、および移動体
JP7161317B2 (ja) 2018-06-14 2022-10-26 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像システム及び移動体
JP7292868B2 (ja) 2018-12-18 2023-06-19 キヤノン株式会社 検出器
JP7237622B2 (ja) * 2019-02-05 2023-03-13 キヤノン株式会社 光電変換装置

Family Cites Families (46)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100634281B1 (ko) * 2006-03-21 2006-10-16 주식회사 쎄이미지 전하결합소자를 이용한 영상처리시스템에서의 노출제어방법및 노출제어시스템
JP5132102B2 (ja) 2006-08-01 2013-01-30 キヤノン株式会社 光電変換装置および光電変換装置を用いた撮像システム
JP4818018B2 (ja) 2006-08-01 2011-11-16 キヤノン株式会社 光電変換装置及びそれを用いた撮像システム
JP4916271B2 (ja) * 2006-10-12 2012-04-11 シャープ株式会社 固体撮像装置および電子情報機器
JP5063234B2 (ja) 2007-07-20 2012-10-31 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像システム、及び、撮像装置の動作方法
JP5106052B2 (ja) 2007-11-08 2012-12-26 キヤノン株式会社 固体撮像素子、撮像システム、及び固体撮像素子の駆動方法
JP5213501B2 (ja) 2008-04-09 2013-06-19 キヤノン株式会社 固体撮像装置
JP4494492B2 (ja) 2008-04-09 2010-06-30 キヤノン株式会社 固体撮像装置及び固体撮像装置の駆動方法
JP4759590B2 (ja) 2008-05-09 2011-08-31 キヤノン株式会社 光電変換装置及びそれを用いた撮像システム
JP5279352B2 (ja) 2008-06-06 2013-09-04 キヤノン株式会社 固体撮像装置
JP5315039B2 (ja) 2008-12-19 2013-10-16 キヤノン株式会社 撮像センサ、撮像システム、および、撮像センサの駆動方法
JP2010268080A (ja) 2009-05-12 2010-11-25 Canon Inc 固体撮像装置
JP5521682B2 (ja) * 2010-02-26 2014-06-18 ソニー株式会社 固体撮像装置、固体撮像装置の駆動方法、及び、電子機器
US8766157B2 (en) * 2010-09-02 2014-07-01 Sri International High dynamic range CMOS pixel and method of operating same
JP2013093553A (ja) 2011-10-04 2013-05-16 Canon Inc 光電変換装置及びその製造方法、並びに光電変換システム
JP5956755B2 (ja) 2012-01-06 2016-07-27 キヤノン株式会社 固体撮像装置および撮像システム
JP6053505B2 (ja) 2012-01-18 2016-12-27 キヤノン株式会社 固体撮像装置
JP5967944B2 (ja) 2012-01-18 2016-08-10 キヤノン株式会社 固体撮像装置およびカメラ
JP6083934B2 (ja) * 2012-02-17 2017-02-22 キヤノン株式会社 光電変換装置の駆動方法
KR101793628B1 (ko) * 2012-04-08 2017-11-06 삼성전자주식회사 투명 디스플레이 장치 및 그 디스플레이 방법
JP2014049727A (ja) 2012-09-04 2014-03-17 Canon Inc 固体撮像装置
JP2014060519A (ja) * 2012-09-14 2014-04-03 Sony Corp 固体撮像素子及びその制御方法、並びに電子機器
CN105637413B (zh) * 2013-08-21 2018-07-06 奥林巴斯株式会社 摄像装置以及摄像方法
JP6237000B2 (ja) * 2013-08-29 2017-11-29 セイコーエプソン株式会社 頭部装着型表示装置
JP6261361B2 (ja) 2014-02-04 2018-01-17 キヤノン株式会社 固体撮像装置およびカメラ
JP6595750B2 (ja) 2014-03-14 2019-10-23 キヤノン株式会社 固体撮像装置及び撮像システム
JP6274567B2 (ja) 2014-03-14 2018-02-07 キヤノン株式会社 固体撮像装置及び撮像システム
JP6541347B2 (ja) 2014-03-27 2019-07-10 キヤノン株式会社 固体撮像装置および撮像システム
JP6353533B2 (ja) * 2014-07-04 2018-07-04 シャープ株式会社 固体撮像素子及び電子情報機器
JP2016058451A (ja) 2014-09-05 2016-04-21 キヤノン株式会社 センサおよびカメラ
JP6417197B2 (ja) 2014-11-27 2018-10-31 キヤノン株式会社 固体撮像装置
JP6509018B2 (ja) 2015-04-17 2019-05-08 キヤノン株式会社 固体撮像装置、撮像システム及び信号処理方法
US9768213B2 (en) 2015-06-03 2017-09-19 Canon Kabushiki Kaisha Solid-state image sensor and camera
JP6541523B2 (ja) 2015-09-11 2019-07-10 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像システム、および、撮像装置の制御方法
US10205894B2 (en) 2015-09-11 2019-02-12 Canon Kabushiki Kaisha Imaging device and imaging system
JP6570384B2 (ja) * 2015-09-11 2019-09-04 キヤノン株式会社 撮像装置及び撮像システム
JP6451575B2 (ja) * 2015-09-18 2019-01-16 株式会社ニコン 撮像装置
US9942503B2 (en) * 2016-02-23 2018-04-10 Semiconductor Components Industries, Llc Image sensors having high-efficiency charge storage capabilities
JP6776011B2 (ja) 2016-06-10 2020-10-28 キヤノン株式会社 撮像装置及び撮像システム
JP6727938B2 (ja) 2016-06-10 2020-07-22 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像装置の制御方法、及び撮像システム
JP6688165B2 (ja) 2016-06-10 2020-04-28 キヤノン株式会社 撮像装置及び撮像システム
US10319765B2 (en) 2016-07-01 2019-06-11 Canon Kabushiki Kaisha Imaging device having an effective pixel region, an optical black region and a dummy region each with pixels including a photoelectric converter
JP7013119B2 (ja) 2016-07-21 2022-01-31 キヤノン株式会社 固体撮像素子、固体撮像素子の製造方法、及び撮像システム
JP6806494B2 (ja) 2016-08-24 2021-01-06 キヤノン株式会社 撮像装置、撮像システム、移動体及び撮像装置の駆動方法
US10397503B2 (en) * 2016-12-13 2019-08-27 Stmicroelectronics (Crolles 2) Sas Image sensor with high dynamic range
US10944927B2 (en) * 2017-07-14 2021-03-09 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Ltd. Semiconductor structure and operating method for improving charge transfer of image sensor device

Also Published As

Publication number Publication date
US20180309946A1 (en) 2018-10-25
JP2018186335A (ja) 2018-11-22
US10659706B2 (en) 2020-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6929114B2 (ja) 光電変換装置及び撮像システム
US11496704B2 (en) Photoelectric conversion device having select circuit with a switch circuit having a plurality of switches, and imaging system
CN108513083B (zh) 成像设备和成像系统
JP6740067B2 (ja) 固体撮像装置及びその駆動方法
US20200066772A1 (en) Solid-state imaging device, method of driving solid-state imaging device, imaging system, and movable object
US10645316B2 (en) Imaging device and method of driving imaging device
JP7108421B2 (ja) 撮像装置及び撮像システム
JP7046551B2 (ja) 固体撮像装置及び撮像システム
JP7258629B2 (ja) 撮像装置、撮像システム、および撮像装置の駆動方法
US11627264B2 (en) Photoelectric conversion device, imaging system, and movable object
JP7150504B2 (ja) 固体撮像装置及びその駆動方法
JP6806553B2 (ja) 撮像装置、撮像装置の駆動方法及び撮像システム
US10818708B2 (en) Solid-state imaging device and imaging system
JP2017184185A (ja) 撮像装置、撮像システム、および、移動体
JP7395300B2 (ja) 光電変換装置、光電変換システム、および移動体
CN110875337B (zh) 光电转换设备、摄像系统、移动体以及可堆叠半导体设备
JP7297546B2 (ja) 光電変換装置、撮像システム、移動体、および積層用の半導体基板
JP2021097382A (ja) 撮像装置及び撮像システム
US11700467B2 (en) Photoelectric conversion device, photoelectric conversion system, and movable body
US20230307483A1 (en) Photoelectric conversion device
US20240031709A1 (en) Photoelectric conversion device, method of driving photoelectric conversion device, and imaging system
JP2023084647A (ja) 光電変換装置
CN116249025A (zh) 光电转换装置
JP2023111095A (ja) 光電変換装置及びその駆動方法
JP2023084272A (ja) 光電変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD05 Notification of revocation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425

Effective date: 20171214

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20180126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200403

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20201208

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210208

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210706

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210810

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6929114

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151