JP6927839B6 - 軒先構成体 - Google Patents

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Description

本発明は、軒先の鼻隠しに通気孔を備えた鼻隠し化粧板を取り付け、通気孔を通して家屋の屋根裏の空間を換気することができるように構成された軒先構成体に関する。
鼻隠し化粧板に通気孔を設けて屋根裏の空間を換気することができるようにした軒先構成体として、例えば図10に示されるように、鼻隠し100に取り付けられる鼻隠し化粧板101の取り付け面部102の下端部を後方へ屈曲して鼻隠し100の下方に換気室103を形成し、この換気室103の前面に通気孔104を設けて外気が換気室103内を通って屋根裏空間105へと流入するように設けるとともに、換気室103内に当該室内の上方の空間を前後に仕切る遮蔽板106を配置し、この遮蔽板106の下端部に加熱発泡材107を装着して、火災発生時に加熱発泡材107が膨張することで換気室103内の通気路を遮断し、屋根裏空間105に火炎や熱風が入り込むことを防ぐようにした構造のものが知られている。
図示した軒先構成体によれば、通気孔104から外気を取り入れて屋根裏空間105を十分に換気することができ、火災の際には熱を受けて膨張した加熱発泡材107が換気室103内の通気路を遮断することで通気孔104からの外気の流入を遮断し、火炎や熱風が屋根裏へと入り込んで家屋が延焼することを効果的に防止することが可能である(例えば特許文献1,2参照)。
特開2009−114718号公報 特開2010−150879号公報
近時、軒の出がない或いは軒の出を短く納めた、いわゆる「軒ゼロ住宅」が広く採用されてきている。「軒ゼロ住宅」は都市部の市街地などの狭小地に建てられる家屋への採用が比較的多い。そのような住宅密集地域では、火災が起きたときに出火元の家屋から隣接する家屋に火が燃え広がって被害を拡大させやすいことから、隣接する家屋との間に庭や植栽用の空間を確保することのできる郊外に建てる家屋よりも、家屋の防火性能が高いことが必要とされる。
前述の軒先構成体は、屋根裏空間を換気する機能と火災時に外気と火炎を遮断する機能はともに良好であるものの、これを住宅密集地域の「軒ゼロ住宅」の家屋に適用する場合、両機能をより向上させた構造に設けられていること、とりわけ火災時には通気孔から屋根裏空間に至る通気路を確実に短時間で遮断することのできる構造に設けられていることが、当該家屋の防火性能を高める上で肝要である。
前記軒先構成体における火災時の通気路遮断機能を高める方策としては、例えば熱せられた外気を受けて膨張する加熱発泡材の設置量を多くしたり、通気路を狭くし或いは通気孔の数を減らしたりすることが考えられる。
然しながら、前者の単に加熱発泡材の設置量を多くしただけでは、設置位置が適切でないと、換気機能を低下させたり膨張するのに時間を要したりしてしまうことにもなりかねず、後者では換気機能が損なわれることは明らかである。また、通気路上に適切な量の加熱発泡材が設置されていたとしても、これを取り囲む通気路の内面形状、つまり換気室の形状によっては、膨張した加熱発泡材と換気室内面の間に隙間ができるなどして、通気孔から流入する外気の遮断が不十分となる虞もある。
火災時の通気路の遮断をより確実にするには、通気路内面を形成する換気室の形状を改良した上で加熱発泡材の設置位置の精査が必要である。また、狭小地に建てられることと相俟って軒先構成体を取り付ける軒先部分の工事は簡易な作業で行える構造とする必要がある。
本発明は従来の技術が有するこのような問題点に鑑み、屋根裏空間を換気するための通気孔を備えた鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けて構成される軒先構成体において、鼻隠しの下方に設ける換気室の形状の改良と加熱発泡材の取り付け位置の選定により、換気機能を低下させることなく、火災時には外気の通気路が確実に遮断されるようにして家屋の防災性能を高めることを課題とする。
また、本発明は、換気機能及び火災時に外気と火炎の進入を阻止する機能がともに良好な軒先構成体を、「軒ゼロ住宅」の軒先に簡易な工事で取り付けることができるようにすることを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、鼻隠しの前面に重なる前側面部と前側面部の下端から鼻隠しの下方へ張り出した下側面部を有する鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けて、鼻隠しの下方に屋根裏空間に通じる換気室を形成し、前記鼻隠し化粧板の前側面部に形成された通気孔から換気室内に進入した外気が屋根裏空間へ流入するように構成された軒先構成体であって、
前記換気室内が、換気室内の空間を上下に仕切る横仕切り面部と前後に仕切る縦仕切り面部を交互に複数配置してなる仕切り部材によって外気の流入経路の上流側の空間と下流側の空間に区画され、且つ前記縦仕切り面部の内の少なくとも一の縦仕切り面部に形成された通気孔によって上流側と下流側の空間を連通させてあるとともに、
前記鼻隠し化粧板に形成された通気孔に近接する当該化粧板の下側面部上面と、前記縦仕切り面部に形成された通気孔に近接する横仕切り面部の上面に加熱発泡材がそれぞれ取り付けられた構成を有することを特徴とする。
また、本発明は、前記換気室内が、換気室内の空間を上下に仕切る横仕切り面部と前後に仕切る縦仕切り面部を交互に複数配置してなる仕切り部材によって外気の流入経路の上流側の空間と下流側の空間に区画され、且つ前記横仕切り面部の内の少なくとも一の横仕切り面部に形成された通気孔によって上流側と下流側の空間を連通させてあるとともに、
前記鼻隠し化粧板に形成された通気孔に近接する当該化粧板の下側面部上面と、前記通気孔が形成された横仕切り面部と上下に対向配置されたに横仕切り面部の上面に加熱発泡材がそれぞれ取り付けられた構成を有することを特徴とする。
これによれば、鼻隠し化粧部板に形成された通気孔から外気が換気室内に進入し、さらに仕切り部材に形成された通気孔を通って屋根裏の空間へと流入する。外気の流入により、屋根裏空間内で空気が滞留することを防ぎ、当該空間内に流入してきた外気によって換気することができる。
換気室内が仕切り部材によって、外気流入経路の上流側と下流側の空間、つまり鼻隠し化粧板に形成された通気孔に面する空間と屋根裏空間へと通じる空間の二つの空間に区画されているので、強風時に通気孔から外気が換気室内に勢いよく進入しても、仕切り部材に衝突して勢いが削がれるため、流入した外気が屋根裏の空間まで一気に入り込むようなことはない。
また、鼻隠し化粧板に形成された通気孔に近接した位置に加熱発泡材が取り付けられ、さらに仕切り部材に形成された通気孔に近接した位置にも加熱発泡材が取り付けられ、換気室内の通気路上に少なくとも二つの加熱発泡材が取り付けてあるので、隣接する家屋に火災が発生し、それによる火炎や熱風が通気孔から換気室内に進入したときには、熱せられた各加熱発泡材が膨張することで屋根裏の空間に通ずる通気路が完全に遮断され、火炎や熱風が換気室内から屋根裏へ入り込むことを防止して家屋が延焼することを防ぐことができる。加熱発泡材は、鼻隠し化粧板に形成された通気孔から換気室を通じて屋根裏空間に至る通気路に沿って、少なくとも二つを適宜な間隔を空けて配置することが好ましい。換気機能を損なわず且つ材料コストが嵩まなければ三つ以上を配置してもよい。
前記構成の軒先構成体において、仕切り部材は、その前端部に鼻隠し化粧板とともに鼻隠しの前面に固定される固定面部、後端部に家屋の外壁に固定されて前記鼻隠し化粧板の下側面部の端部を支持する支持面部をそれぞれ備え、換気室内に取り付けた状態で鼻隠し化粧板の下側面部の上方に、横仕切り面部で仕切られた前後方向に伸びた通気路と縦仕切り面部で仕切られた上下方向に伸びた通気路を連ねてなる断面逆L字形の通気路を形成するように設けられていることが好ましい。
これによれば、鼻隠し化粧板に形成された通気孔から換気室に進入した外気は、換気室の上流側の空間内で、前後方向に伸びた通気路に流入し、横仕切り面部の表面を伝って換気室後方へと流れ、そのまま前後方向の通気路に続く上下方向に伸びた通気路に流入し、縦仕切り面部の表面を伝って上昇し、縦仕切り面部に形成された通気孔を通って換気室の下流側の空間に進入し、さらに上昇して屋根裏の空間へと流入する。
すなわち、換気室の上流側の通気路が、ジグザグ状或いはクランク状に屈曲した断面逆L字形の複雑な経路に設けられ、外気が換気室内を通って屋根裏空間に到達するまでに時間を要するようになっている。そのため、火災の際に熱せられた外気が換気室内に進入しても、前記複雑な経路を通って屋根裏空間に流入するまでに時間を要し、高温な外気を受けて膨張する加熱発泡材により通気路が完全に遮断される前に、外気が通気路を通って一気に屋根裏空間へと流入することはなく、熱風や火炎が屋根裏へ入り込むことを確実に防ぐことができる。
前記構成の軒先構成体において、鼻隠し化粧板の下側面部上面に取り付けられた加熱発泡材の直上であって前側面部に形成された通気孔と対面する位置に、仕切り部材の固定面部の下端部から後方へ屈曲した横仕切り面部が配置された構成を有することが好ましい。
これによれば、換気室への外気の進入口である通気孔に近接して取り付けられた加熱発泡材の直上に仕切り部材の横仕切り面部を配置して、加熱発泡材上方の外気の通気路を狭めてあるので、火災時に流入する熱せられた外気は、加熱発泡材上の狭い通路を通過して加熱発泡材の表面に接する。狭い通路を通過することで加熱発泡材を熱する外気の密度が大きくなり、多量の外気が加熱発泡材に接して加熱せしめ、加熱発泡材を短時間で効率的に膨張させて、外気の進入口となる通気路を確実に遮断することが可能である。
また、前記構成の軒先構成体において、仕切り部材は、出幅の異なる軒先への取り付けに対応できるように、その固定面部と支持面部間の幅を拡張し得るように形成してあることが好ましく、また、部材コストを安価にし、家屋の軒先に簡易な工事で取り付けることができるようにするため、一枚の鋼板を折り曲げ加工するなどして形成されていることが好ましい。
本発明の一実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 図1の鼻隠し化粧板の通気孔を形成した部分の拡大図である。 図1の仕切り部材の側面図である。 図3の仕切り部材を出幅の大きな軒先に取り付ける場合のその固定面部と支持面部間を拡張した状態の図である。 本発明の他の実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 同じく他の実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 同じく他の実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 同じく他の実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 同じく他の実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。 従来の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面構成図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態の軒先構成体を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは軒の出がない軒先に鼻隠しを覆う化粧板を取り付け、化粧板の前面に形成された通気孔を通して屋根裏空間の換気を行えるように構成されたものであり、図中、符番1は鼻隠し、2は家屋の外壁、3は屋根裏空間、4は軒先構成体を示している。
図示した形態の軒先構成体4は、鼻隠し1に取り付けられる鼻隠し化粧板5と、鼻隠し化粧板5の外壁2側の端部を支持して鼻隠し1の下方に屋根裏空間3に通じる換気室7を形成するとともに、換気室7の内部を外気の流入経路の上流側と下流側の二つの空間に区画して仕切る仕切り部材6を備えて構成してある。
鼻隠し化粧板5と仕切り部材6は、ともに軒先(水平)方向に沿った長さの長尺な部材であり、例えば表面を塩化ビニル樹脂で覆うなどの耐蝕加工が施された被覆鋼板や、耐蝕性を有する材質のもの、或いは亜鉛鋼板などの耐火性を有する材質のものからなる長尺の鋼板をベンダーなどで長手方向に沿って折り曲げて形成してある。
鼻隠し化粧板5は、鼻隠し1の前面を覆う前側面部51の下端に外壁2側へ垂直に折れて鼻隠し1の下方へ張り出した下側面部52を設けるとともに、前側面部51の下部に換気室7に通じる通気孔53を形成してある。
詳しくは、前側面部51は、鼻隠し1の前面に重なって当該前面を覆うとともにビスや釘などの固着具9を打ち込んで固定される取り付け面部51aと、鼻隠し1よりも下方へ張り出した取り付け面部51の下端から斜め下方へ突出した水切り面部51bと、水切り面部51bの下部から前記取付け面部51aと平行に下方へ張り出した垂下面部51cとの各面部を有して形成され、垂下面部51c内に軒先方向に沿って適宜な間隔を空けて通気孔53を多数列設してある。
下側面部52は、前記垂下面部51cの下端から外壁2側へ垂直に折れて鼻隠し1の下方を覆う下部被覆面部52aと、下部被覆面部52aの端部から上方へ直角に折れた上方折れ面部52bの両面部を有して形成されており、前記垂下面部51cに形成された通気孔53に近接した下部被覆面部52aの上面には軒先に沿った長さの帯状の加熱発泡材8を接着固定して取り付けてある。
前記垂下面部51cに形成された通気孔53は、図2に示されるように、垂下面部51cの表面を上下縁が当該垂下面部51cに結合し、且つ左右縁を分断して換気室7が面する後方側へ陥没させた打ち抜き加工によって形成されており、陥没した部分の両側と垂下面部51c表面との隙間が通気孔53となっている。
仕切り面部6は、その前端部に鼻隠し1の前面に接合して鼻隠し化粧板5の前側面部51とともに固定される固定面部61、後端部に外壁2に接合して固着具9により固定される支持面部62を備え、両面部の間に換気室7内の空間を上下に仕切る横仕切り面部63と前後に仕切る縦仕切り面部64を交互に複数配置した形状に設けてある。
詳しくは、図1及び図3に示されるように、仕切り部材6は、その固定面部61が鼻隠し1に取り付けられたときに鼻隠し1の前面下端よりも下方へ突出する長さ(高さ)に設けられ、固定面部61の下端から後方へ横仕切り面部63が略直角に折れ、この横仕切り面部63の後端から上方へ縦仕切り面部64が略直角に折れ、さらにこの縦仕切り面部64の上端から後方へ横仕切り面部63、縦仕切り面部64及び横仕切り面部63が順次連なって支持面部62に至る形状に設けられ、前記固定面部61の下端から折れた横仕切り面部63の上面に加熱発泡材8を接着固定して取り付け、この横仕切り面部63の後端から折れた縦仕切り面部64に通気孔65を形成してある。前記支持面部62の端部は前方へ適宜な長さ張り出し、その先端部を適宜な幅だけ上面に折り重ねてある。
また、本形態の仕切り部材6は、図3に示されるように、一枚の鋼板を折り曲げ加工により、固定面部61と支持面部62の間に横仕切り面部63と縦仕切り面部64を交互に配置して、恰も山部と谷部を交互に配置した蛇腹形の側面視形状を呈するように形成してあるので、図4に示されるように、自身の弾性を利用して固定面部61と支持面部62間の幅をある程度伸長させることが可能であり、出幅が大きな軒先に前記固定面部61と支持面部62間の幅を伸長させて取り付けることで、屋根の勾配が異なる家屋の軒先に対応して取り付けることができるようになっている。
仕切り部材6は、その固定面部61が鼻隠し化粧板5の前側面部51とともに鼻隠し1の前面に、支持面部62が外壁2にそれぞれ取りつけられ、鼻隠し化粧板5の下側面部52を支持面部62上に重ねて上方折れ面部52bを支持面部62上に差し入れることで、鼻隠し化粧板5の後端部が支持面部62に接続して支持されるように設けてあり、鼻隠し化粧板5と仕切り部材6の支持面部62が鼻隠し1の下方で一続きになることで、屋根裏空間3に通じていて内部が仕切り部材6により二つの空間に仕切られた換気室7を鼻隠し1の下方に形成し、鼻隠し化粧板5の前面に設けた通気孔53から外気を換気室7内に取り入れ、取り入れた外気が仕切り部材6に形成された通気孔65を通って屋根裏空間3へと流入し、これにより屋根裏空間3が換気されるようになっている。
また、図1に示されるように、換気室7内が仕切り部材6により仕切られた状態で、鼻隠し化粧板5の下側面部52の上方に、横仕切り面部63で仕切られた前後方向に伸びた通気路と、縦仕切り面部64で仕切られた上下方向に伸びた通気路の通気路を連ねてなる断面逆L字形の通気路が形成され、通気孔53から換気室7内に進入した外気は、換気室7の上流側で前後方向に伸びた通気路に流入し、横仕切り面部63の表面を伝って換気室7後方へと流れ、そのまま前後方向の通気路に続く上下方向に伸びた通気路に流入し、縦仕切り面部64の表面を伝って上昇し、縦仕切り面部64に形成された通気孔65を通って換気室7の下流側の空間に進入し、さらに上昇して屋根裏空間3へと流入し、外気が換気室7内を通って屋根裏空間3に到達するまでに時間を要するように設けてある。
また、図1に示されるように、換気室7内が仕切り部材6により仕切られた状態で、鼻隠し化粧板5の下側面部52上面に取り付けられた加熱発泡材8の直上であって前側面部51に形成された通気孔53と対面する位置に、仕切り部材6の固定面部61の下端部から後方へ屈曲した横仕切り面部63が配置され、前記加熱発泡材8の上方の通気路が下方へ張り出した横仕切り面部63によって狭められるように設けてある。
これらの部材により構成される本形態の軒先構成体4の軒先への取り付けは、先ず、仕切り部材6の固定面部61を鼻隠し1の前面に接合して仮固定した状態、支持面部62を外壁2に接合し、取り付け位置を調整したならば、支持面部62を固着具9で外壁2に留め付けて固定する。
次いで、鼻隠し化粧板5の前側面部51を鼻隠し1に仮固定された仕切り部材6の固定面部61に重ねるとともに、下側面部52先端の上方折れ面部52bを前記支持面部62の上方に差し入れて下側面部52の後端部を支持面部62に接続し、鼻隠し1の前面に重なり合った仕切り部材6の固定面部61と鼻隠し化粧板5の前側面部51を、固着具9を打ち込んで鼻隠し1に固定することで、軒先構成体4の取り付けが完了する。その後、屋根を工事し、鼻隠し化粧板5の前側面部51に雨樋を取り付けるなどして家屋の軒先廻りの造作が完了する。
本形態の軒先構成体4によれば、鼻隠し化粧板5に形成された通気孔53から外気が換気室7内に進入し、さらに仕切り部材6に形成された通気孔65を通って屋根裏空間3へと流入し、外気の流入により屋根裏空間3内で空気が滞留することを防ぎ、当該空間内に流入してきた外気によって換気することができる。
換気室7内が仕切り部材6によって外気流路の上流側と下流側の空間に区画されているので、強風時に通気孔53から外気が換気室7内に勢いよく進入しても、仕切り部材6に衝突して勢いが削がれるため、流入した外気が屋根裏空間3まで一気に入り込むようなことはない。
また、鼻隠し化粧板5に形成された通気孔53に近接した位置に加熱発泡材8が取り付けられ、また、仕切り部材6の縦仕切り面部64に形成された通気孔65に近接した、横仕切り面部63の上面にも加熱発泡材8が取り付けられているので、隣接する家屋に火災が発生し、それによる火炎や熱風が通気孔53から換気室7内に進入したときには、両加熱発泡材8が流入外気の熱を受けて膨張することで通気孔53と通気孔65をそれぞれ塞ぎ、屋根裏空間3に通ずる換気室7内の外気の通気路を確実に遮断して、火炎や熱風が換気室7から屋根裏空間3へ入り込むことを確実に防止して家屋が延焼することを防ぐことが可能である。
この場合、換気室7内の外気上流側の通気路は、断面逆L字形の複雑な経路に設けられているので、外気が換気室7内を通って屋根裏空間3に到達するまでに時間を要し、高温な外気を受けて膨張する加熱発泡材8,8により通気路が完全に遮断される前に、外気が通気路を通って一気に屋根裏空間3へと流入することはない。また、通気孔53の近傍に取り付けられた加熱発泡材8は、その上方に仕切り部材6の横仕切り面部63が位置し、当該加熱発泡材8上方の外気の通気路を狭めてあるので、通気孔53から進入する熱せられた外気を受けて短時間で膨張せしめられ、通気孔53を効率的且つ短時間で塞ぐことが可能である。
図5は本発明の他の実施形態の軒先構成体4を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは、仕切り部材6を横仕切り面部63,63が上下に対向して配置されるように形成するとともに、上側の横仕切り面部63に通気孔65を形成し、これと近接する下側の横仕切り面部63の上面に加熱発泡材8を接着固定して取り付けたものである。
図6は同じく他の実施形態の軒先構成体4を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは、仕切り部材6の略中央に横仕切り面部63,63の端部から下方へ屈曲した一対の縦仕切り面部64,64を配置し、後方側の縦仕切り面部64に通気孔65を形成し、両縦仕切り面部64,64の下端に接続した横仕切り面部63の上面に加熱発泡材8を接着固定して取り付けたものである。
図7は同じく他の実施形態の軒先構成体4を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは、仕切り部材6の前側に横仕切り面部63,63の端部から上方へ屈曲した一対の縦仕切り面部64,64を配置し、両縦仕切り面部64,64に通気孔65、65をそれぞれ形成するとともに、それぞれの両側の横仕切り面部63,63の上面に加熱発泡材8,8をそれぞれ接着固定して取り付けたものである。
図8は同じく他の実施形態の軒先構成体4を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは、仕切り部材6の後方寄りに配置した縦仕切り面部64に後方へ開口した通気孔65を形成し、その後方に連なる横仕切り面部63の上面に加熱発泡材8を接着固定して取り付けたものである。
図9は同じく他の実施形態の軒先構成体4を取り付けた家屋の軒先の断面を示しており、これは、仕切り部材6の略中央に配置した縦仕切り面部64に後方へ開口した通気孔65を形成し、その後方に段差を変えて連なる横仕切り面部63,63の上面に加熱発泡材8,8をそれぞれ接着固定して取り付けたものである。
これら各形態の軒先構成体4によっても、鼻隠し化粧板5に形成された通気孔53と、仕切り部材6に形成された通気孔65により、屋根裏空間3に通じる通気路が換気室7内に形成され、通気孔53から進入した外気を、通気路を通して屋根裏空間3へと流入させ、当該空間を換気することが可能である。
また、隣接する家屋に火災が発生し、それによる火炎や熱風が通気孔53から換気室7内に進入したときには、通気孔53の間近に取り付けられた加熱発泡材8が膨張し、また、仕切り部材6の通気孔65の間近に取り付けられた加熱発泡材8が流入外気の熱を受けて膨張することで通気路を遮断し、火炎や熱風が換気室7から屋根裏空間3へ入り込むことを確実に防止して家屋が延焼することを防ぐことが可能である。
なお、図示した形態は、軒先構成体の実施形態を例示したものであり、本発明はこれらに限定されず、他の適宜な形態に構成することが可能である。
1 鼻隠し、2 外壁、3 屋根裏空間、4 軒先構成体、5 鼻隠し化粧板、51 前側面部、52 下側面部、53 通気孔、6 仕切り部材、61 固定面部、62 支持面部、63 横仕切り面部、64 縦仕切り面部、65 通気孔、7 換気室、8 加熱発泡材、9 固着具

Claims (5)

  1. 鼻隠しの前面に重なる前側面部と前側面部の下端から鼻隠しの下方へ張り出した下側面部を有する鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けて、鼻隠しの下方に屋根裏空間に通じる換気室を形成し、前記鼻隠し化粧板の前側面部に形成された通気孔から換気室内に進入した外気が屋根裏空間へ流入するように構成された軒先構成体であって、
    前記換気室内が、換気室内の空間を上下に仕切る横仕切り面部と前後に仕切る縦仕切り面部を交互に複数配置してなる仕切り部材によって外気の流入経路の上流側の空間と下流側の空間に区画され、且つ前記縦仕切り面部の内の少なくとも一の縦仕切り面部に形成された通気孔によって上流側と下流側の空間を連通させてあるとともに、
    前記鼻隠し化粧板に形成された通気孔に近接する当該化粧板の下側面部上面と、前記縦仕切り面部に形成された通気孔に近接する横仕切り面部の上面に加熱発泡材がそれぞれ取り付けられた構成を有することを特徴とする軒先構成体。
  2. 鼻隠しの前面に重なる前側面部と前側面部の下端から鼻隠しの下方へ張り出した下側面部を有する鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けて、鼻隠しの下方に屋根裏空間に通じる換気室を形成し、前記鼻隠し化粧板の前側面部に形成された通気孔から換気室内に進入した外気が屋根裏空間へ流入するように構成された軒先構成体であって、
    前記換気室内が、換気室内の空間を上下に仕切る横仕切り面部と前後に仕切る縦仕切り面部を交互に複数配置してなる仕切り部材によって外気の流入経路の上流側の空間と下流側の空間に区画され、且つ前記横仕切り面部の内の少なくとも一の横仕切り面部に形成された通気孔によって上流側と下流側の空間を連通させてあるとともに、
    前記鼻隠し化粧板に形成された通気孔に近接する当該化粧板の下側面部上面と、前記通気孔が形成された横仕切り面部と上下に対向配置されたに横仕切り面部の上面に加熱発泡材がそれぞれ取り付けられた構成を有することを特徴とする軒先構成体。
  3. 仕切り部材は、その前端部に鼻隠し化粧板とともに鼻隠しの前面に固定される固定面部、後端部に家屋の外壁に固定されて前記鼻隠し化粧板の下側面部の端部を支持する支持面部をそれぞれ備え、換気室内に取り付けた状態で鼻隠し化粧板の下側面部の上方に、横仕切り面部で仕切られた前後方向に伸びた通気路と縦仕切り面部で仕切られた上下方向に伸びた通気路を連ねてなる断面逆L字形の通気路を形成するように設けられたことを特徴とする請求項1又は2に記載の軒先構成体。
  4. 鼻隠し化粧板の下側面部上面に取り付けられた加熱発泡材の直上であって前側面部に形成された通気孔と対面する位置に、仕切り部材の固定面部の下端部から後方へ屈曲した横仕切り面部が配置された構成を有することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の軒先構成体。
  5. 仕切り部材が、その固定面部と支持面部間の幅を拡張し得るように形成された請求項1から4の何れかに記載の軒先構成体。
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