JP2010013841A - 鼻隠し化粧板 - Google Patents
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Abstract
【課題】屋根裏との換気機能を備えた鼻隠し化粧板を軒の出が短い建物の軒先に取り付けて、風で吹き上げられた雨水が通気孔から屋根裏へと浸入するのを確実に防止し、施工が容易で取り付けた状態の見栄えもよいものとする。
【解決手段】鼻隠し3の前面31を覆う前面被覆部11と、その下側に中空状の換気室2を形成する下面被覆部12を有する鼻隠し化粧板1において、下面被覆部12の背面部124に通気孔2bを形成するとともに、その背面部124の上端から後方へ中継部13を介して後壁部14を突出させ、下面被覆部12の背面側上端近傍に中継部13に対する折れ角度を調整する角度調整部23を設ける。後壁部14を外壁材6に取り付ける際、中継部13に対する傾きを適宜に設定することで後壁部14を外壁材6に密接させる。
【選択図】図1
【解決手段】鼻隠し3の前面31を覆う前面被覆部11と、その下側に中空状の換気室2を形成する下面被覆部12を有する鼻隠し化粧板1において、下面被覆部12の背面部124に通気孔2bを形成するとともに、その背面部124の上端から後方へ中継部13を介して後壁部14を突出させ、下面被覆部12の背面側上端近傍に中継部13に対する折れ角度を調整する角度調整部23を設ける。後壁部14を外壁材6に取り付ける際、中継部13に対する傾きを適宜に設定することで後壁部14を外壁材6に密接させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、軒先の下方空間と屋根裏空間とを連通させて屋根裏の換気が行えるように形成された鼻隠し化粧板に関し、特に軒の出が短い建物の軒先への設置に対応した構成のものに関する。
近年、都市部では建物を建てるために必要な敷地面積を確保するのが難しくなってきている。そこで、軒の出を短くして建物の居住面積を広げるとともに、屋根裏の換気が行えるようにした軒先の構造が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
軒の出を短くした建物は、屋根を伝って流れ落ちる雨水が必然的に軒下に降り込み易く、風で吹き上げられた雨水が軒先に設けた通気孔から屋根裏へと浸入し易くなる。そのため、軒の出が長い建物で使用されていた換気装置をそのまま軒の出の短い建物の軒先に取り付けたのでは、風で吹き上げられた雨水が通気孔から屋根裏へと浸入するのを防止することができないという問題があった。
本発明は従来技術の有するこのような問題点に鑑み、屋根裏との換気機能を備えた鼻隠し化粧板を軒の出が短い建物の軒先に取り付けて、風で吹き上げられた雨水が通気孔から屋根裏へと浸入するのを確実に防止し、しかも施工が容易で取り付けた状態の見栄えもよいものとすることを課題とする。
前記課題を解決するため本発明は、鼻隠しの前面を覆う前面被覆部と、鼻隠しの下面を覆うとともにその下方に中空状の換気室を形成する下面被覆部を有する鼻隠し化粧板であって、前記換気室を形成する下面被覆部の背面部上端から後方へ中継部を延出し、この中継部の後端に下方へ屈曲した後壁部を設けて前記背面部と後壁部との間に通気領域を形成するとともに、背面部に前記換気室と連通した複数の通気孔を形成するとともに、前記下面被覆部の背面部の上端近傍又は後壁部の上端近傍に中継部に対する折れ角度を調整する角度調整部を設けたことを特徴としている。
前記角度調整部は、中継部との折れ部に沿って所定長さのスリットを所定間隔で断続的に形成することにより、中継部に対する背面部又は後壁部の折れ角度を適宜な角度に調整し得る構成のものとすることができる。
前記角度調整部は、中継部との折れ部に沿って所定長さのスリットを所定間隔で断続的に形成することにより、中継部に対する背面部又は後壁部の折れ角度を適宜な角度に調整し得る構成のものとすることができる。
前記構成の鼻隠し化粧板は、前面被覆部が鼻隠しの前面にビスや釘等で固定して取り付けられる。取り付けの際、角度調整部を起点として中継部に対する下面被覆部の背面部又は後壁部の傾きを変えることで、背面部と後壁部との間隔を調整して適宜な間隔に設定し、建物の軒下に面した外壁材の厚みに関わらず、折れ角度を調整するという簡易な操作で、後壁部の背面側取り付け面を外壁材の外面に密着させてこれを固定することができ、足場の不安定な高所でのビスや釘等の打ち込み作業を簡単且つ確実に行うことが可能である。
前記構成の鼻隠し化粧板において、通気領域から換気室内に雨水が入り込み、この雨水が屋根裏に浸入するのを防止するため、換気室内に通気孔から浸入した雨水などを捕捉する遮蔽部材を設けることができる。この遮蔽部材は、換気室内で下面被覆部の背面部と対向し、且つ前記背面部上方から下面被覆部の前面側下方に向けて伸びた傾斜面を有する形状に設けることが好ましい。
換気室内に遮蔽部材を設けてあれば、たとえ雨水が通気孔から換気室内に流入しても遮蔽部材で確実に捕捉し、屋根裏へ浸入することを防止することができる。
換気室内に遮蔽部材を設けてあれば、たとえ雨水が通気孔から換気室内に流入しても遮蔽部材で確実に捕捉し、屋根裏へ浸入することを防止することができる。
前記構成の鼻隠し化粧板において、遮蔽部材の上面に設置するなどして、加熱発泡材を遮蔽部材で支持させることが好ましい。
換気室内に加熱発泡材が配設してあれば、火災時に通気孔から換気室内に火炎や熱風が浸入したときに、加熱発泡材が膨張して換気室内の通気経路を遮断し、屋根裏に火炎などが廻り込んで延焼することを防止することができる。
換気室内に加熱発泡材が配設してあれば、火災時に通気孔から換気室内に火炎や熱風が浸入したときに、加熱発泡材が膨張して換気室内の通気経路を遮断し、屋根裏に火炎などが廻り込んで延焼することを防止することができる。
また、前記鼻隠し化粧板において、下面被覆部の背面部に換気室側へ短冊形に凹んだ凹段部を設け、この凹段部と前記背面部との段差部分に通気孔を設けることができる。
これによれば、前記背面部から換気室側へ凹んだ凹段部の表面が遮蔽板として機能し、風で吹き上げられた雨水が通気領域から換気室内に吹き込んだ際、雨水は凹段部へと入り込んで、その奥側の遮蔽板に衝突し付着して水滴となり、遮蔽板の表面を伝って流れ落ち、換気室の入り口部分で、換気室内に雨水が浸入することを抑制する。そして、凹段部両側の段差部分に形成された通気孔2bには水気のない外気のみが進入し、前記遮蔽板の裏側へ回り込んで屋根裏へと流入して、屋根裏空間の換気が行われる。通気孔が直に通気領域に面してはいないので、雨水が屋根裏へとそのまま浸入することはなく、また、軒下から通気孔が目に付かず、軒先廻りの外観が損なわれることはない。
これによれば、前記背面部から換気室側へ凹んだ凹段部の表面が遮蔽板として機能し、風で吹き上げられた雨水が通気領域から換気室内に吹き込んだ際、雨水は凹段部へと入り込んで、その奥側の遮蔽板に衝突し付着して水滴となり、遮蔽板の表面を伝って流れ落ち、換気室の入り口部分で、換気室内に雨水が浸入することを抑制する。そして、凹段部両側の段差部分に形成された通気孔2bには水気のない外気のみが進入し、前記遮蔽板の裏側へ回り込んで屋根裏へと流入して、屋根裏空間の換気が行われる。通気孔が直に通気領域に面してはいないので、雨水が屋根裏へとそのまま浸入することはなく、また、軒下から通気孔が目に付かず、軒先廻りの外観が損なわれることはない。
本発明の鼻隠し化粧板によれば、外壁材の厚みに拘わらず、軒先への取り付けが簡単且つ確実に行え、軒先を見栄えよく処理できるとともに、屋根裏への雨水の浸入を防止して屋根裏の換気を十分に行うことができ、また、火災時には火炎などが屋根裏へと進入することを防止することができる。
本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施形態の鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けた状態の軒先の概略断面図、図2は図1の鼻隠し化粧板の側面図、図3は図2中のA―A線に沿った鼻隠し化粧板の拡大断面図とそのB−B線に沿った断面図、図4は本発明の他の実施形態の鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けた状態の軒先の概略断面図、図5は図4の鼻隠し化粧板の側面図、図6は図5中のC―C線に沿った鼻隠し化粧板の拡大断面図、図7は鼻隠し化粧板の他の実施形態の側面図、図8は鼻隠し化粧板のさらに他の実施形態の側面図である。
図1は本発明の一実施形態の鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けた状態の軒先の概略断面図、図2は図1の鼻隠し化粧板の側面図、図3は図2中のA―A線に沿った鼻隠し化粧板の拡大断面図とそのB−B線に沿った断面図、図4は本発明の他の実施形態の鼻隠し化粧板を鼻隠しに取り付けた状態の軒先の概略断面図、図5は図4の鼻隠し化粧板の側面図、図6は図5中のC―C線に沿った鼻隠し化粧板の拡大断面図、図7は鼻隠し化粧板の他の実施形態の側面図、図8は鼻隠し化粧板のさらに他の実施形態の側面図である。
本発明の鼻隠し化粧板1は、軒の出が短い建物の軒先への設置に対応したものであり、図1と図4にそれぞれ示されるように、軒先の垂木4の端部に横木5が差し渡されてなる軒先であって、その前面31が垂直となるように形成され、下面32が垂木4の底面と略同角度で傾斜し且つ若干上方に位置するように設けられた鼻隠し3に設置される。
鼻隠し化粧板1は、例えば表面を塩化ビニル樹脂で覆うなどの耐蝕加工が施された被覆鋼板や、亜鉛鋼板などの耐蝕・耐火性を有する長尺の鋼板を、軒先に沿った長さでその長手方向に沿ってベンダー等で折り曲げて形成されている。
より詳しくは、図1及び図2に示された形態の鼻隠し化粧板1は、鼻隠し3の前面31に接合して当該前面を覆うとともにビスや釘等の固定具(図示せず)を打ち込んで一体に固定される前面被覆部11の下側に、鼻隠し3の下面32を覆うととともにその下方に中空状の換気室2を形成する下面被覆部12を設けて形成してある。
前面被覆部11の上端には、軒先側前方へ直角に折れて突出していて先端を斜め下方へ傾斜させた係止片15を連ねてある。
また、下面被覆部12は、前面被覆部11の下端から軒先側下方へ折れた前方傾斜部121と、前方傾斜部121の前端から下方へ折れた前面部122と、前面部122の下端から建物側へ水平に折れた下面部123と、下面部123の後端から上方へ略垂直に立ち上がった背面部124とで換気室2を形成し、この換気室2は前記上面被覆部11を鼻隠し3の前面31に固定した状態で当該鼻隠しの下面32の下側に位置し、換気室2と屋根裏の空間とが連通するようになっている(図1中の矢印符号参照)。
さらに、下面被覆部12の背面部124の上端から後方へ折れた中継部13を延出するとともに、この中継部13の後端に下方へ屈曲して適宜な長さで突出した後壁部14を設け、前記背面部124と後壁部14で囲われた両部の間の空間に通気領域2aを形成してある。
また、下面被覆部12は、前面被覆部11の下端から軒先側下方へ折れた前方傾斜部121と、前方傾斜部121の前端から下方へ折れた前面部122と、前面部122の下端から建物側へ水平に折れた下面部123と、下面部123の後端から上方へ略垂直に立ち上がった背面部124とで換気室2を形成し、この換気室2は前記上面被覆部11を鼻隠し3の前面31に固定した状態で当該鼻隠しの下面32の下側に位置し、換気室2と屋根裏の空間とが連通するようになっている(図1中の矢印符号参照)。
さらに、下面被覆部12の背面部124の上端から後方へ折れた中継部13を延出するとともに、この中継部13の後端に下方へ屈曲して適宜な長さで突出した後壁部14を設け、前記背面部124と後壁部14で囲われた両部の間の空間に通気領域2aを形成してある。
また、下面被覆部12の背面部124には通気領域2aと換気室2内とを連通する複数の通気孔2bを形成してある。すなわち、図3に示されるように、背面部124には、その表面を換気室2側へ短冊形に凹ませた凹段部21を水平方向に沿って所定間隔開けて多数設けてあり、各凹段部21と背面部124表面との段差部分の間隙を通気孔2bとしてある。
各通気孔2bは凹段部21の両側に位置しているため、風で吹き上げられた雨水が通気領域2aから凹段部21に吹き付けると、凹段部21の表面が雨水を遮蔽する遮蔽板22として機能し、雨水が遮蔽板22に衝突してその表面に付着し、水滴となって当該板を伝って下方へ流れ落ち、遮蔽板22の両側に配された通気孔2bには換気室2内に空気のみが流入し、屋根裏へと流入して換気が行われるようになっている。
なお、各凹段部21の幅(W)と形成間隔(P)は建物の取付場所や施工地域などに応じて適宜設定することができる。また、凹段部21に代えて背面部124に短冊形の通孔を形成し、別体の遮蔽板22を換気室2側で通孔の上下両端にアーチ状に接続することにより、遮蔽板22の両側を通気孔2bとしてもよい。
各通気孔2bは凹段部21の両側に位置しているため、風で吹き上げられた雨水が通気領域2aから凹段部21に吹き付けると、凹段部21の表面が雨水を遮蔽する遮蔽板22として機能し、雨水が遮蔽板22に衝突してその表面に付着し、水滴となって当該板を伝って下方へ流れ落ち、遮蔽板22の両側に配された通気孔2bには換気室2内に空気のみが流入し、屋根裏へと流入して換気が行われるようになっている。
なお、各凹段部21の幅(W)と形成間隔(P)は建物の取付場所や施工地域などに応じて適宜設定することができる。また、凹段部21に代えて背面部124に短冊形の通孔を形成し、別体の遮蔽板22を換気室2側で通孔の上下両端にアーチ状に接続することにより、遮蔽板22の両側を通気孔2bとしてもよい。
また、図3に示されるように、下面被覆部12の背面部124の上部には、中継部13に対する折れ角度を調整する角度調整部23を設けてある。すなわち、図3に示されるように、背面部124の上端近傍には、中継部13との折れ部に沿って所定長さのスリット23aが所定長さの連結部23bを挟んで断続的に設けてあり、中継部13との折れ角度を任意の角度に容易に設定できるように設けてある。そして、鼻隠し化粧板1を鼻隠し3に取り付ける際に、中継部13に対する背面部124と後壁部14の傾きを適宜に設定することにより、背面部124と後壁部14との間隔を調整して後壁部14を建物の外壁材6に接合し、固定できるようになっている。
なお、角度調整部23を構成するスリット23aと連結部23bは、中継部13の折れ部に沿って後壁部14の上端近傍に設けてもよく、背面部124と後壁部14の何れか一方又は両方に設けてもよい。
なお、角度調整部23を構成するスリット23aと連結部23bは、中継部13の折れ部に沿って後壁部14の上端近傍に設けてもよく、背面部124と後壁部14の何れか一方又は両方に設けてもよい。
このように構成される本形態の鼻隠し化粧板1は、図1に示されるように、前面被覆面部11を鼻隠し3の前面31に重ねて接合し、その上からビスや釘等の固定具を打ち込んで軒先に固定される。鼻隠し3に取り付けられた鼻隠し化粧板1の係止片15には、水切り板7の下端が係止され、軒樋9は鼻隠し化粧板1の前面に固定された吊り具8で支持されて、軒樋9の後側壁と鼻隠し化粧板1の前面との間に隙間ができないように設置される。
また、鼻隠し化粧板1の後壁部14は、その端部にスポンジ等のクッション材14aが固着され、軒下の外壁材6に密着して固定される。この際、下面被覆部12の背面部124に角度調整部23を設けてあるので、この角度調整部23を起点として後壁部14の傾きを調整し、背面部124と後壁部14との間隔を調整することで、クッション材14aを外壁材6の外面に密着させて水密性を確保した状態で後壁部14を固定することができる。すなわち、一般に、建物の外壁を構成するサイデングなどの外壁材6は、品種やグレードによってその厚みTが異なるため(通常は15mm〜27mm)、外壁材6の厚みTに対応した化粧板が必要となるが、前記の通り、後壁板14の傾斜角度が調整可能なので、異なる厚みの外壁材6に対して、クッション材14aを介して後壁部14を外壁材6の外面に密着させて取り付けることが可能である。
また、風で吹き上げられた雨水が通気領域2aから換気室2内に吹き込む際、雨水は凹段部21の遮蔽板22に衝突し付着して水滴となり、遮蔽板22の表面を伝って流れ落ち、換気室2の入り口部分で遮断され、換気室2内、さらには屋根裏へと吹き込むことが抑制される。そして、通気孔2bには水気のない外気のみが換気室2内へと進入し、屋根裏へと流入して屋根裏空間の換気を行うことができる。
通気孔2bが直に通気領域2aに面して設けられておらず、また、前記角度調整部23を構成するスリット23aも背面部124又は後壁板14の上端近傍に設けてあるので、軒先を下から見上げたとき通気孔2b及びスリット23aがほとんど目に触れず、軒先廻りの外観が損なわれることはない。
また、鼻隠し化粧板1の後壁部14は、その端部にスポンジ等のクッション材14aが固着され、軒下の外壁材6に密着して固定される。この際、下面被覆部12の背面部124に角度調整部23を設けてあるので、この角度調整部23を起点として後壁部14の傾きを調整し、背面部124と後壁部14との間隔を調整することで、クッション材14aを外壁材6の外面に密着させて水密性を確保した状態で後壁部14を固定することができる。すなわち、一般に、建物の外壁を構成するサイデングなどの外壁材6は、品種やグレードによってその厚みTが異なるため(通常は15mm〜27mm)、外壁材6の厚みTに対応した化粧板が必要となるが、前記の通り、後壁板14の傾斜角度が調整可能なので、異なる厚みの外壁材6に対して、クッション材14aを介して後壁部14を外壁材6の外面に密着させて取り付けることが可能である。
また、風で吹き上げられた雨水が通気領域2aから換気室2内に吹き込む際、雨水は凹段部21の遮蔽板22に衝突し付着して水滴となり、遮蔽板22の表面を伝って流れ落ち、換気室2の入り口部分で遮断され、換気室2内、さらには屋根裏へと吹き込むことが抑制される。そして、通気孔2bには水気のない外気のみが換気室2内へと進入し、屋根裏へと流入して屋根裏空間の換気を行うことができる。
通気孔2bが直に通気領域2aに面して設けられておらず、また、前記角度調整部23を構成するスリット23aも背面部124又は後壁板14の上端近傍に設けてあるので、軒先を下から見上げたとき通気孔2b及びスリット23aがほとんど目に触れず、軒先廻りの外観が損なわれることはない。
図4〜図6は本発明の他の実施形態を示しており、これは前記と同様の形態の鼻隠し化粧板1の換気室2内に、通気孔2bから浸入した雨水などを捕捉する遮蔽部材25を設けたものである。
より詳しくは、図5及び図6に示されるように、鼻隠し化粧板1の遮蔽部材25は、その上端部251が中継部13の上面にリベットなどで固定され、背面部124の上方から前面部122の下方に向けて斜め下向き伸びた傾斜面253を備え、その下端部252を下面部123と接近した位置で背面部124側へ屈曲させ、当該屈曲した部分を背面部124及び通気孔2bと対向する位置に設けてある。また、前記前面部122の下部には複数の水抜き孔24を形成してある。
本形態の鼻隠し化粧板1によれば、強風時に雨水が通気孔2bを通過して換気室2内に吹き込んだとしても、雨水は遮蔽部材25の表面に衝突し付着して水滴となり、底面部123上に流れ落ちて水抜き孔24から換気室2の外側へ排出させることができる。
より詳しくは、図5及び図6に示されるように、鼻隠し化粧板1の遮蔽部材25は、その上端部251が中継部13の上面にリベットなどで固定され、背面部124の上方から前面部122の下方に向けて斜め下向き伸びた傾斜面253を備え、その下端部252を下面部123と接近した位置で背面部124側へ屈曲させ、当該屈曲した部分を背面部124及び通気孔2bと対向する位置に設けてある。また、前記前面部122の下部には複数の水抜き孔24を形成してある。
本形態の鼻隠し化粧板1によれば、強風時に雨水が通気孔2bを通過して換気室2内に吹き込んだとしても、雨水は遮蔽部材25の表面に衝突し付着して水滴となり、底面部123上に流れ落ちて水抜き孔24から換気室2の外側へ排出させることができる。
図7は本発明の他の実施形態を示しており、この鼻隠し化粧板1は、換気室2内に設けた遮蔽部材25の上面に加熱発泡材Xを設置して、換気室2内で加熱発泡材Xが支持されるように設けたものである。
これによれば、換気室2内の通気経路に加熱発泡材Xを配設してあるので、火災時に通気孔2bから換気室2内に火炎や熱風が進入すると、加熱発泡材Xが熱膨張するため通気経路が遮断され、火炎が屋根裏空間に廻り込むことを防止し、建物の延焼を阻止することが可能である。
これによれば、換気室2内の通気経路に加熱発泡材Xを配設してあるので、火災時に通気孔2bから換気室2内に火炎や熱風が進入すると、加熱発泡材Xが熱膨張するため通気経路が遮断され、火炎が屋根裏空間に廻り込むことを防止し、建物の延焼を阻止することが可能である。
図8は本発明のさらに他の実施形態を示しており、この鼻隠し化粧板1は、前記傾斜面253の面内に多数の貫通孔25aが形成された遮蔽部材25を換気室2内に設置したものである。
すなわち、多数の貫通孔25aを有する遮蔽部材25の上端部251を背面部124の上方に固定し、斜め下方に傾斜する遮蔽部材25の下端部252を前面部122と下面部123とが交差する隅部まで延出させ、且つ前面部122に沿って折り返した端部を当該前面部に接合して固定し、また、背面部124の下部に複数の水抜き孔26を形成したものである。
これによれば、通気孔2bを通過して換気室2内に浸入した雨水は、遮蔽部材25に衝突し付着して流れ落ち、水抜き孔26から換気室2の外側へ排出することができ、また、貫通孔25aを通過した空気で屋根裏を換気することが可能である。この場合、遮蔽部材25に形成する貫通孔25aは小径の通孔や細幅のスリットであることが好ましい。遮蔽部材25に代えて、微細な通孔を有する金網や通気性のある網状の部材を通気孔2bと対向して配設しても同様の効果が期待できる。
すなわち、多数の貫通孔25aを有する遮蔽部材25の上端部251を背面部124の上方に固定し、斜め下方に傾斜する遮蔽部材25の下端部252を前面部122と下面部123とが交差する隅部まで延出させ、且つ前面部122に沿って折り返した端部を当該前面部に接合して固定し、また、背面部124の下部に複数の水抜き孔26を形成したものである。
これによれば、通気孔2bを通過して換気室2内に浸入した雨水は、遮蔽部材25に衝突し付着して流れ落ち、水抜き孔26から換気室2の外側へ排出することができ、また、貫通孔25aを通過した空気で屋根裏を換気することが可能である。この場合、遮蔽部材25に形成する貫通孔25aは小径の通孔や細幅のスリットであることが好ましい。遮蔽部材25に代えて、微細な通孔を有する金網や通気性のある網状の部材を通気孔2bと対向して配設しても同様の効果が期待できる。
なお、図示した鼻隠し化粧板1の形態は一例であり、本発明はこれらに限定されるものではない。各図には、背面部124に凹段部21を設け、この凹段部21と背面部124との段差部分に通気孔2bを設けた形態を示したが、背面部124に形成される通気孔2bは適宜な大きさ、径、幅、或いは形状のものでよく、雨水の浸入が阻害される大きさや形状のものであればより好ましい。
1 鼻隠し化粧板、11 前面被覆部、12 下面被覆部、121 前方傾斜部、122 前面部、123 下面部、124 背面部、13 中継部、14 後壁部、15 係止片、2 換気室、2a 通気領域、2b 通気孔、21 凹段部、22 遮蔽板、23 角度調整部、24 水抜き孔、25 遮蔽部材、26 水抜き孔、3 鼻隠し、31 前面、32 下面、4 垂木、5 横木、6 外壁材、7 水切り板、8 吊り具、9 軒樋、X 加熱発泡材
Claims (6)
- 鼻隠し(3)の前面(31)を覆う前面被覆部(11)と、鼻隠し(3)の下面(32)を覆うとともにその下方に中空状の換気室(2)を形成する下面被覆部(12)を有する鼻隠し化粧板であって、
前記換気室(2)を形成する下面被覆部(12)の背面部(124)上端から後方へ中継部(13)を延出し、この中継部(13)の後端に下方へ屈曲した後壁部(14)を設けて前記背面部(124)と後壁部(14)との間に通気領域(2a)を形成するとともに、背面部(124)に前記換気室(2)と連通した複数の通気孔(2b)を形成し、
前記下面被覆部(12)の背面部(124)の上端近傍又は後壁部(14)の上端近傍に中継部(13)に対する折れ角度を調整する角度調整部(23)を設けたことを特徴とする鼻隠し化粧板。 - 角度調整部(23)は、中継部(13)との折れ部に沿って所定長さのスリット(23a)を所定間隔で断続的に形成してなることを特徴とする請求項1に記載の鼻隠し化粧板。
- 換気室(2)内に通気孔(2b)から浸入した雨水などを捕捉する遮蔽部材(25)を設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の鼻隠し化粧板。
- 遮蔽部材(25)は、換気室(2)内で下面被覆部(12)の背面部(124)と対向し、且つ前記背面部(124)上方から下面被覆部(12)の前面側下方に向けて伸びた傾斜面(253)を有することを特徴とする請求項3に記載の鼻隠し化粧板。
- 遮蔽部材(25)で加熱発泡材(X)を支持させたことを特徴とする請求項3又は4に記載の鼻隠し化粧板。
- 下面被覆部(12)の背面部(124)に換気室(2)側へ短冊形に凹んだ凹段部(21)を設け、この凹段部(21)と前記背面部(124)との段差部分に通気孔(2b)を設けたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の鼻隠し化粧板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008174175A JP2010013841A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 鼻隠し化粧板 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008174175A JP2010013841A (ja) | 2008-07-03 | 2008-07-03 | 鼻隠し化粧板 |
Publications (1)
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JP2010013841A true JP2010013841A (ja) | 2010-01-21 |
Family
ID=41700187
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2010013841A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015034409A (ja) * | 2013-08-09 | 2015-02-19 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | 軒先構成体 |
JP2015034391A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 三菱樹脂インフラテック株式会社 | 片棟屋根の換気構成体 |
JP2019073878A (ja) * | 2017-10-13 | 2019-05-16 | 三菱ケミカル株式会社 | 軒先構成体 |
-
2008
- 2008-07-03 JP JP2008174175A patent/JP2010013841A/ja active Pending
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