JP6920160B2 - 研磨パッド - Google Patents

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Description

本発明は、ウエーハを研磨する研磨パッドに関する。
半導体デバイス製造工程においては、複数のデバイスが形成された半導体ウエーハをストリートに沿って分割することにより、半導体デバイスを形成する。半導体デバイスの小型化及び軽量化を図るために、半導体ウエーハを分割する前に、半導体ウエーハの裏面を研削している。このように半導体ウエーハを研削すると、半導体ウエーハの裏面にマイクロクラックからなる1μm程度の研削歪層が生成される。半導体ウエーハの厚みが100μm以下に薄くなると、この研削歪層により半導体デバイスの抗折強度が低下するという問題がある。
このような問題を解消するために、半導体ウエーハを所定の厚みに研削した後、半導体ウエーハの裏面にポリッシング加工、ウエットエッチング加工、ドライエッチング加工等を施し、半導体ウエーハの裏面に生成された研削歪層を除去し、半導体デバイスの抗折強度の低下を防いでいる。
一方で、DRAMやフラッシュメモリ等のようにメモリ機能を有する半導体デバイスが複数形成された半導体ウエーハにおいては、研削歪層を除去すると、メモリ機能が低下するという問題がある。これは、半導体ウエーハ裏面の研削歪層が除去されるとゲッタリング効果が消失して、半導体ウエーハの内部に含有した銅等の金属イオンがデバイスの形成された表面側に浮遊することで電流リークが発生するためと考えられる。
このような問題を解消するために、半導体ウエーハの裏面に0.2μm以下の厚さのマイクロクラックからなるゲッタリング層を形成するための研磨パッドが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1の研磨パッドは、シリコンと固相反応を誘発する固相反応微粒子(研磨用砥粒)と、シリコンよりモース硬度が高いゲッタリング層形成微粒子(ゲッタリング用砥粒)とを混入した液状結合剤を不織布に含浸させて構成されている。
この研磨パッドを用いるウエーハの加工方法では、半導体ウエーハを所定の厚みに研削した後、アルカリ溶液を供給しつつ、研磨パッドで半導体ウエーハの裏面を研磨する。これにより、研磨パッドの固相反応微粒子が働いて、半導体ウエーハの裏面に残存した研削砥石による研削歪層が除去される。その後、純水を供給しつつ、研磨パッドで半導体ウエーハの裏面を研磨する。これにより、ゲッタリング層形成微粒子が働いて、抗折強度を低下させない僅かな傷を半導体ウエーハの裏面に形成し、ゲッタリング層が形成される。この加工方法においては、半導体ウエーハよりも外径の大きい研磨パッドが用いられ、研磨パッドが半導体ウエーハ上面全面を覆う状態で、回転する研磨パッドが回転する半導体ウエーハに接触され、半導体ウエーハが研磨される。
特開2015−46550号公報
ここで、半導体ウエーハの回転中心部は外周部と比べて周速が小さいため、アルカリ溶液を使用しないで半導体ウエーハを研磨するゲッタリング層形成時に、半導体ウエーハの回転中心部の研磨レートが低くなるという問題がある。このため、引用文献1においては、ゲッタリング層形成時に、半導体ウエーハの回転軸に対して研磨パッドの回転軸を水平方向に離れるように移動させ、半導体ウエーハと研磨パッドとを摺動させている。これにより、研磨パッドの研磨位置が均一になるように、半導体ウエーハと研磨パッドとの接触位置がずらされるため、半導体ウエーハ全面に均一にゲッタリング層を形成できる。しかしながら、半導体ウエーハの種類によっては、研磨パッドを水平方向に摺動させることにより、半導体ウエーハの外周エッジに負荷が掛かり、外周エッジに欠けが発生するという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウエーハにゲッタリング層を均一に形成できるため、ゲッタリング層形成の際に研磨パッドとウエーハとを水平方向に摺動させる必要がなくウエーハの外周エッジが欠けることが防止される研磨パッドを提供することを目的の一つとする。
本発明の一態様の研磨パッドは、シリコン基板の表面にデバイスが形成されたウエーハの裏面に金属イオンの誘導を規制するゲッタリング層を形成するための円環状の研磨パッドであって、シリコンと固相反応を誘発する固相反応微粒子とシリコンよりモース硬度が高くゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成微粒子とを液状結合材に投入し不織布に含浸させて乾燥して形成される研磨部材を敷設して形成されており、研磨パッドは、シリコン基板の直径よりも大径に形成され、回転するシリコン基板全面を覆い回転して研磨する際に、シリコン基板の回転中心部を研磨する回転中心研磨領域のゲッタリング層形成微粒子の集中度が回転中心研磨領域以外の領域と比較して高く形成されている。
この構成によれば、研磨パッドのウエーハの回転中心部を研磨する回転中心研磨領域において、ゲッタリング層形成微粒子の集中度を他の領域よりも高くすることで、ウエーハの回転中心部と外周部における周速の差により生じる研磨レートの差が抑えられる。これにより、周速の小さいウエーハの回転中心部において、周速の大きいウエーハの外周部と比べて研磨レートが低下することを抑制でき、ウエーハの外周部と同等の研磨レートを維持することができるため、ウエーハにゲッタリング層が均一に形成される。したがって、ゲッタリング層形成の際に、ウエーハの回転軸に対して研磨パッドの回転軸を水平方向に離れるように移動させウエーハと研磨パッドとを摺動させる必要がなく、ウエーハの外周エッジが欠けることが防止される。
本発明によれば、ウエーハにゲッタリング層を均一に形成できるため、ゲッタリング層形成の際に研磨パッドとウエーハとを水平方向に摺動させる必要がなくウエーハの外周エッジが欠けることが防止される。
本実施の形態に係る研磨装置の斜視図である。 ウエーハにおける回転中心部と外周部との研磨レートの差を説明する図である。 本実施の形態に係る研磨パッドを備える研磨工具の斜視図である。 本実施の形態に係る研磨パッドがウエーハに接触した状態を示す図である。 本実施の形態に係る歪層除去工程を示す図である。 本実施の形態に係るゲッタリング層形成工程を示す図である。
以下、添付図面を参照して、研磨装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る研磨装置の斜視図である。図2は、ウエーハにおける回転中心部と外周部との研磨レートの差を説明する図である。なお、本実施の形態に係る研磨装置は、図1に示すような研磨専用の装置に限定されず、例えば、研削、研磨、洗浄等の一連の加工が全自動で実施されるフルオートタイプの加工装置に組み込まれてもよい。
図1に示すように、研磨装置1は、後述する研磨パッド47を用いて、化学機械研磨(CMP: Chemical Mechanical Polishing)によってウエーハWを研磨するように構成されている。ウエーハWはシリコンウエーハからなり、表面W1に複数のストリートが格子状に形成され、ストリートによって区画された領域にIC、LSI等のデバイス(不図示)が形成されている。ウエーハWの裏面W2を研削して所定の厚み(例えば100μm)にする際し、ウエーハWの表面W1に形成されるデバイスを保護するために、ウエーハWの表面W1には保護部材としての保護テープTが貼着されている。ウエーハWは、被加工面である裏面W2を上側にして後述するチャックテーブル21に保持される。
研磨装置1の基台11の上面には、Y軸方向に延在する矩形状の開口が形成され、この開口はチャックテーブル21とともに移動可能なテーブルカバー12及び蛇腹状の防水カバー13に覆われている。防水カバー13の下方には、チャックテーブル21をY軸方向に移動させる移動手段24と、チャックテーブル21を連続回転させる回転手段22とが設けられている。チャックテーブル21の表面には、多孔質のポーラス材によって保護テープTを介してウエーハWを保持する保持面23が形成されている。保持面23は、チャックテーブル21内の流路を通じて吸引源(不図示)に接続されている。
移動手段24は、基台11上に配置されたY軸方向に平行な一対のガイドレール51と、一対のガイドレール51にスライド可能に設置されたモータ駆動のY軸テーブル52とを有している。Y軸テーブル52の背面側には、ナット部(不図示)が形成され、このナット部にボールネジ53が螺合されている。そして、ボールネジ53の一端部に連結された駆動モータ54が回転駆動されることで、チャックテーブル21が一対のガイドレール51に沿ってY軸方向に動かされる。回転手段22は、Y軸テーブル52上に設けられており、チャックテーブル21をZ軸回りに回転可能に支持している。
基台11にはコラム14が設置されており、コラム14には、研磨手段41をZ軸方向に加工送りする加工送り手段31が設けられている。加工送り手段31は、コラム14に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール32と、一対のガイドレール32にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル33とを有している。Z軸テーブル33の背面側にはナット部(不図示)が形成され、このナット部にボールネジ34が螺合されている。ボールネジ34の一端部に連結された駆動モータ35によりボールネジ34が回転駆動されることで、研磨手段41がガイドレール32に沿って加工送りされる。
研磨手段41は、ハウジング42を介してZ軸テーブル33の前面に取り付けられており、スピンドルユニット43の下部に研磨工具48を設けて構成されている。スピンドルユニット43にはフランジ45が設けられ、フランジ45を介してハウジング42に研磨手段41が支持される。スピンドルユニット43の下部にはマウント44が取り付けられ、マウント44には支持基台46と研磨パッド47から構成される研磨工具48が装着される。研磨手段41には、アルカリ溶液の配管、及び純水の配管が接続されている。バルブ65が開かれると、研磨手段41にアルカリ溶液が研磨液として供給され、バルブ66が開かれると、研磨手段41に純水が供給される。
研磨装置1には、装置各部を統括制御する制御部(不図示)が設けられている。制御部70は、バルブ65、66を制御する。制御部は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。このように構成された研磨装置1では、研磨パッド47がZ軸回りに回転されながらチャックテーブル21に保持されるウエーハWに接近される。そして、研磨パッド47がウエーハWの裏面W2に回転接触することでウエーハWが研磨される。
ここで、ウエーハWへのゲッタリング層の形成は、固相反応微粒子と、ゲッタリング層形成微粒子とを含む研磨パッドを用いて行われる。この研磨パッドを用いるウエーハWの加工方法においては、ウエーハWよりも外径の大きい研磨パッドがウエーハWの上面全面を覆う状態で、回転する研磨パッドが回転するウエーハWに接触されてウエーハWが研磨される。
図2は、研磨工具を研磨パッド側から見た図である。図2において、二点鎖線は、研磨パッド7をウエーハWに回転接触させてウエーハWが研磨される際、研磨パッド7に対するウエーハWの接触位置を示している。図2に示すように、ウエーハWの回転中心部O付近の周速V1は、ウエーハWの外周部の周速V2と比べて小さい。このため、CMPを行わず純水を供給してウエーハWを研磨するゲッタリング層形成時においては、ウエーハWの回転中心部Oの研磨レートは、ウエーハWの外周部の研磨レートよりも低くなり、ウエーハWにゲッタリング層が均一に形成されないという問題がある。
このため、ゲッタリング層形成時には、ウエーハWの回転軸に対して研磨パッド7の回転軸を水平方向に離れるように移動させ、ウエーハWと研磨パッド7とを摺動させている。これにより、ウエーハWの回転中心部Oを、研磨パッド7の外周側に接触させている。研磨パッド7の外周側は、研磨パッドの回転中心部よりも周速が大きく研磨レートが高いため、ウエーハWの回転中心部Oを研磨パッド7の外周側に接触させることで、ウエーハWの回転中心部Oの研磨レートがウエーハWの外周部に比べて下がることが抑制される。このため、ウエーハWに均一にゲッタリング層が形成される。
しかしながら、ウエーハWの厚みや種類によっては、研磨パッド7を水平方向に摺動させることにより、ウエーハWの外周エッジに負荷が掛かり、外周エッジに欠けが生じるという問題がある。そこで、本実施の形態では、研磨パッド7のウエーハWの回転中心部Oに接触する領域(破線で挟まれた領域)において、ゲッタリング層形成微粒子の集中度を他の領域よりも高くすることで、ウエーハWの回転中心部Oの研磨レートが低下することを抑制している。
以下、図3を参照して、研磨パッド47の構成について詳細に説明する。図3は、本実施の形態に係る研磨パッドを備える研磨工具の斜視図である。図3Aは、研磨工具を支持基台側から見た図である。図3Bは、図3Aを上下反転して研磨パッド側から見た図である。図3B中の二点鎖線は、研磨パッドに対するウエーハWの接触位置を示している。図4は、本実施の形態に係る研磨パッドがウエーハに接触した状態を示す図である。
図3Aに示すように、研磨工具48は、円環状の支持基台46に研磨パッド47が貼着されて構成されている。支持基台46はアルミ合金等によって形成されており、中央部分には研磨液及び純水が通る穴46aが開口されている。また、支持基台46には周方向に間隔をおいて雌ネジ孔46bが形成されている。支持基台46の下面は研磨パッド47の支持面を形成しており、支持面に研磨パッド47が両面接着テープによって装着されている。
図3Bに示すように、研磨パッド47は円環状に形成されている。また、研磨パッド47は、ウエーハWの直径よりも大径に形成されており、ウエーハWの上面全面を覆う状態でウエーハWを研磨する(図4参照)。研磨パッド47は、シリコンと固相反応を誘発する固相反応微粒子、及びシリコンよりモース硬度が高いゲッタリング層形成微粒子が液状結合材に投入され、この液状結合材を含浸させた不織布が乾燥されて形成されている。
研磨パッド47には、後述する穴47cを囲うように回転中心研磨領域R1が形成されており、回転中心研磨領域R1はウエーハWの回転中心部Oに接触する位置に形成されている。回転中心研磨領域R1は、研磨パッド47において、回転中心研磨領域R1が形成されていない研磨パッドでウエーハWを研磨した際に、ウエーハWの回転中心部O付近と外周部との周速V1、V2(図2参照)の差により、研磨レートが低下する範囲に形成される。研磨パッド47において、回転中心研磨領域R1のゲッタリング層形成微粒子の集中度は、回転中心研磨領域R1以外の領域R2と比較して高く形成されている。
これにより、ウエーハWの周速V1、V2の差により生じる研磨レートの差が抑えられる。このため、研磨パッド47でウエーハWを研磨する際に、周速V1の小さいウエーハWの回転中心部O付近が回転中心研磨領域R1に接触されることで、周速V2の大きい外周部に比べて研磨レートが低下することが抑制される。よって、ウエーハWの回転中心部Oの研磨レートを外周部と同等にすることができ、ウエーハWにゲッタリング層を均一に形成できる。
回転中心研磨領域R1のゲッタリング層形成微粒子の集中度は、領域R2のゲッタリング層形成微粒子の集中度の、例えば1.2倍以上2.0倍以下であることが好ましい。これにより、ウエーハWの回転中心部Oにおける研磨レートを、外周部における研磨レートと効果的に同等にすることができる。また、回転中心研磨領域R1は、ウエーハWの回転中心部Oを通る位置に形成されていればよく、ウエーハWの直径に応じて形成される。
固相反応微粒子の集中度は、研磨パッド47において均一になるように研磨パッド47が形成されている。ウエーハWから切削歪層を除去する際には、研磨パッド47にアルカリ溶液が供給される状態で固相反応微粒子が働くため、ウエーハWの回転中心部O付近と外周側との周速V1、V2の差の影響を研磨レートが略受けず、ウエーハW全面から研削歪層を均一に除去できる。
また、研磨パッド47の中央部分には支持基台46に形成される穴46aに連通する穴47cが開口されている。研磨パッド47は、例えば直径450mm、厚み10mmに形成され、穴47cは、例えば直径10mmに形成されている。
固相反応微粒子としては、SiO、CeO、ZrO等が用いられ、固相反応微粒子の粒径は、例えば2μm以上であることが好ましい。また、ゲッタリング用微粒子はモース硬度が9以上であることが好ましく、ゲッタリング層形成微粒子としては、ダイヤモンド、SiC、Al、WC、TiN、TaC、ZrC、AlB、BC等が用いられる。ゲッタリング用微粒子の粒径は、例えば1μm以下であることが好ましい。
また、液状結合剤としては、例えばウレタンを溶媒で溶解した液体が用いられ、溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトン等が用いられる。研磨パッド47には、固相反応微粒子及びゲッタリング用微粒子が、夫々2種類以上含まれていてもよい。
図4に示すように、このように構成される研磨工具48は、スピンドルユニット43の下端に取り付けられているマウント44の下面に装着される。マウント44には上面から下面を貫通するボルト挿入孔(不図示)が形成されており、ボルト挿入孔に挿し込まれたボルト71が支持基台46に形成される雌ネジ孔46bに螺入されることで、研磨工具48がマウント44に装着される。この際、スピンドルユニット43の中心に形成される流路43aが、支持基台46及び研磨パッド47に形成される穴46a、47cに連通する。
スピンドルユニット43の流路43aには、バルブ65、66を介してそれぞれアルカリ溶液供給源61、純水供給源62が接続されている。アルカリ溶液供給源61のアルカリ溶液又は純水供給源62の純水は、流路43a及び穴46a、47cを通って研磨パッド47に供給される。
アルカリ溶液供給源61には、アルカリ溶液が収容されている。アルカリ溶液供給源61におけるアルカリ溶液は、pH10以上pH12以下であることが好ましい。pH10以上pH12以下のアルカリ溶液としては、TMAH(水酸化テトラメチルアンモニウム)、ピペラジン、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等が用いられる。また、純水供給源62には、純水が収容されている。純水供給源62の純水は、工場内の配管から供給されてもよい。
後述する歪層除去工程においてウエーハWから研削歪層を除去する際は、バルブ65が開かれて、アルカリ溶液がアルカリ溶液供給源61から流路43aに供給される。流路43aに供給されたアルカリ溶液は研磨パッド47の研磨面に広がる。これにより、研磨パッド47に含まれる固相反応微粒子が働いて、ウエーハWを研磨できる。
ゲッタリング層形成工程においてウエーハWにゲッタリング層を形成する際には、バルブ66が開かれて、純水が純水供給源62から流路43aに供給される。これにより、研磨パッド47に含まれるゲッタリング形成微粒子が働いて、ウエーハにゲッタリング層を形成できる。
次に、図5及び図6を参照して、研磨パッド47によるウエーハWの加工方法について説明する。研磨パッド47によるウエーハWの加工方法は、アルカリ溶液を供給しながら研磨パッド47でウエーハWの裏面W2を研磨して切削歪層を除去する歪層除去工程と、純水を供給しながら研磨パッド47でウエーハWの裏面W2に傷を形成するゲッタリング層形成工程を含んでいる。図5は本実施の形態に係る歪層除去工程、図6はゲッタリング層形成工程を示す図である。
図5に示すように、まず歪層除去工程が実施される。所定の厚みに研削加工されたウエーハWは、保護テープTが貼着される表面W1を下側に、裏面W2を上側にしてチャックテーブル21に搬入され、ウエーハWは保護テープTを介してチャックテーブル21で保持される。また、移動手段24(図1参照)によりチャックテーブル21が研磨手段41の下方に移動され、チャックテーブル21の回転軸と研磨パッド47の回転軸とがずれるように位置付けられる。
チャックテーブル21がZ軸回りに回転されるとともに、研磨パッド47もZ軸回りにチャックテーブル21と同一方向に回転される。そして、加工送り手段31(図1参照)により例えば300g/cmの研磨圧力で研磨パッド47がウエーハWの裏面W2に向けて加工送りされ、研磨パッド47の研磨面がウエーハWの裏面W2全体に回転接触されウエーハWが研磨される。
このとき、バルブ66が閉じられ、バルブ65が開かれてアルカリ溶液供給源61からスピンドルユニット43内の流路43aにアルカリ溶液が供給される。これにより、支持基台46に形成される穴46aを介して研磨パッド47に形成される穴47cに、例えば1分間に0.5リットルの割合でアルカリ溶液が供給される。アルカリ溶液は研磨パッド47の穴47cから研磨面に広がり、研磨パッド47にアルカリ溶液が供給されながらウエーハWが研磨される。なお、研磨レートは例えば0.72μm/分に設定され、研磨時間は例えば2分間に設定される。
このようにして歪層除去工程を実施することにより、研磨パッド47に含まれる固相反応微粒子が強く働いて、ウエーハWの裏面W2が所定量研磨されるとともに、アルカリ溶液によりエッチングされるため、研削加工でウエーハWの裏面W2に生成された研削歪層が除去される。
図6に示すように、歪層除去工程の後には、ゲッタリング層形成工程が実施される。チャックテーブル21がZ軸回りに回転されるとともに、研磨パッド47もZ軸回りにチャックテーブル21と同一方向に回転される。そして、加工送り手段31(図1参照)により、例えば50g/cmの研磨圧力で研磨パッド47がウエーハWの裏面W2に向けて加工送りされ、研磨パッド47の研磨面がウエーハWに回転接触されてウエーハWが研磨される。ウエーハWの回転中心部Oには、回転中心研磨領域R1が接触される。
このとき、バルブ65が閉じられて流路43aへのアルカリ溶液の供給が停止され、バルブ66が開かれて純水供給源62からの純水の供給に切り替えられる。これにより、支持基台46に形成される穴46aを介して研磨パッド47に形成される穴47cに、例えば1分間に1.0リットルの割合で純水が供給され、純水は穴47cから研磨面に広がる。これにより、ウエーハWの裏面W2には僅かな傷が付けられる。
このようにしてゲッタリング層形成工程を実施することにより、研磨パッド47に含まれるゲッタリング用微粒子が強く働いて、ウエーハWの裏面W2にゲッタリング層を形成することができる。
研磨パッド47の回転中心研磨領域R1は、回転中心研磨領域R1以外の領域R2よりも、ゲッタリング層形成微粒子の集中度が高くなるように形成されている。これにより、ウエーハWの回転中心部O付近と外周部における周速V1、V2(図2参照)の差により生じる研磨レートの差が抑えられる。周速V1の小さいウエーハWの回転中心部O付近が回転中心研磨領域R1に接触されるため、周速V2の大きいウエーハWの外周部より研磨レートが低下することが抑制される。
よって、CMPを行わず純水を供給してウエーハWを研磨するゲッタリング層形成工程においても、ウエーハWの回転中心部Oの研磨レートを外周部と同等にすることができ、ウエーハWにゲッタリング層を均一に形成できる。このため、ゲッタリング層形成工程で、ウエーハWの回転軸に対して研磨パッド47の回転軸を水平方向に離れるように移動させウエーハWと研磨パッド47とを摺動させて、ウエーハWの回転中心部Oを、周速が大きく研磨レートが高い研磨パッドの外周側に接触させる必要がなく、ウエーハWの外周エッジに欠けが発生することが防止される。
なお、歪層除去工程においては、アルカリ溶液を用いるCMP研磨が行われる。このため、固相反応微粒子の集中度が研磨パッド47において均一に形成されていても、研磨レートがウエーハWの回転中心部O付近と外周部との周速V1、V2の差の影響を略受けることなく、ウエーハW全面から研削歪層を均一に除去できる。
(実験例)
以下、実施例に基づいて、本実施の形態の研磨パッド47の効果を詳述するが、これらは説明のために記述されるものであって、本発明は以下に示す実験例に限定されるものではない。
(実験例1)
固相反応微粒子としてSiO、及びゲッタリング層形成微粒子としてSiCを液状結合材に投入し、この液状結合材を不織布に含浸させる。その後、この不織布を乾燥させ、ウエーハWの直径よりも大径に形成される研磨パッドを作製する。この際、研磨パッドの、ウエーハWの回転中心部に接触する回転中心研磨領域R1において、集中度が、領域R2の集中度に対して例えば2.0倍になるように研磨パッドを作製する。固相反応微粒子の集中度は、研磨パッドにおいて均一になるようにする。実験例1で作製された研磨パッドを用いて、歪層除去工程、ゲッタリング層形成工程を行い、ウエーハWにゲッタリング層を形成する。ゲッタリング層形成工程では、ウエーハWと研磨パッドとを水平方向に摺動させない。
(実験例2)
固相反応微粒子としてSiO、及びゲッタリング層形成微粒子としてSiCを液状結合材に投入し、この液状結合材を不織布に含浸させ、この不織布を乾燥させてウエーハWの直径よりも大径に形成される研磨パッドを作製する。固相反応微粒子及びゲッタリング層形成微粒子の集中度は、それぞれ研磨パッドにおいて均一になるようにする。実験例2で作製された研磨パッドを用いて、歪層除去工程、ゲッタリング層形成工程を行い、ウエーハWにゲッタリング層を形成する。ゲッタリング層形成工程では、ウエーハWの回転軸に対して研磨パッドの回転軸を水平方向に離れるように移動させ、ウエーハWと研磨パッドとを摺動させる。
実験例1の研磨パッドは、研磨パッドとウエーハWとを水平方向に摺動させないでゲッタリング層形成工程を行っても、ウエーハWにゲッタリング層が均一に形成される。また、実験例1の研磨パッドは、実験例2の研磨パッドよりも、ウエーハWの外周エッジの欠けが効果的に防止される。
以上のように、本実施の形態に係る研磨パッド47は、研磨パッド47のウエーハWの回転中心部Oを研磨する回転中心研磨領域R1において、ゲッタリング層形成微粒子の集中度を他の領域R2よりも高くすることで、ウエーハWの回転中心部O付近と外周部における周速V1、V2の差により生じる研磨レートの差が抑えられる。これにより、周速V1の小さいウエーハWの回転中心部O付近において、周速V2の大きいウエーハWの外周部と比べて研磨レートが低下することを抑制でき、ウエーハWの外周部と同等の研磨レートを維持することができるため、ウエーハWにゲッタリング層が均一に形成される。したがって、ゲッタリング層形成の際に、ウエーハWの回転軸に対して研磨パッド47の回転軸を水平方向に離れるように移動させウエーハWと研磨パッド47とを摺動させる必要がなく、ウエーハWの外周エッジが欠けることが防止される。
上記実施の形態においては、研磨パッド47は、同一の研磨部材内において回転中心研磨領域R1と領域R2でゲッタリング層形成微粒子の集中度を異ならせて構成されるが、これに限定されない。回転中心研磨領域R1の方が領域R2よりもゲッタリング層形成微粒子の集中度が高くなるように研磨パッド47が形成されれば、異なる研磨部材が敷設されて研磨パッド47が構成されてもよい。
また、上記実施の形態においては、ウエーハWとして半導体デバイスウエーハが用いられる構成としたが、例えば、半導体基板、酸化物ウエーハが用いられてもよい。半導体デバイスウエーハとしては、デバイス形成後のシリコンウエーハや化合物半導体ウエーハが用いられてもよい。半導体基板としてはシリコンやガリウム砒素等が用いられてもよい。さらに、酸化物ウエーハとしては、デバイス形成後又はデバイス形成前のリチウムタンタレート、リチウムナイオベートが用いられてもよい。
また、上記実施の形態においては、ウエーハWの表面W1には保護テープTが貼着される構成としたが、ウエーハWの表面W1にはサブストレートが接着される構成としてもよい。
また、本実施の形態では、加工装置としてウエーハを研磨する研磨装置を例示して説明したが、この構成に限定されない。本発明は、粒子を含ませて形成される加工具を用いてウエーハWを加工する他の加工装置に適用可能である。例えば、研磨装置及びこれを組み合わせたクラスター装置等に適用されてもよい。
また、本発明の各実施の形態を説明したが、本発明の他の実施の形態として、上記各実施の形態を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
本実施の形態では、本発明をウエーハを研磨加工する研磨装置に適用した構成について説明したが、粒子を含ませて形成される加工具を用いてウエーハWを加工する加工装置に適用することも可能である。
以上説明したように、本発明は、ウエーハにゲッタリング層を均一に形成できるため、ゲッタリング層形成の際に研磨パッドとウエーハとを水平方向に摺動させる必要がなくウエーハの外周エッジが欠けることが防止できるという効果を有し、特にウエーハを研磨加工する研磨装置に有用である。
1 研磨装置
21 チャックテーブル
23 保持面
46 支持基台
47 研磨パッド
48 研磨工具
O (ウエーハの)回転中心部
R1 回転中心研磨領域
R2 回転中心研磨領域以外の領域
W ウエーハ
W1 (ウエーハの)表面
W2 (ウエーハの)裏面

Claims (1)

  1. シリコン基板の表面にデバイスが形成されたウエーハの裏面に金属イオンの誘導を規制するゲッタリング層を形成するための円環状の研磨パッドであって、
    シリコンと固相反応を誘発する固相反応微粒子とシリコンよりモース硬度が高くゲッタリング層を形成するゲッタリング層形成微粒子とを液状結合材に投入し不織布に含浸させて乾燥して形成される研磨部材を敷設して形成されており、
    該研磨パッドは、該シリコン基板の直径よりも大径に形成され、回転する該シリコン基板全面を覆い回転して研磨する際に、該シリコン基板の回転中心部を研磨する回転中心研磨領域の該ゲッタリング層形成微粒子の集中度が該回転中心研磨領域以外の領域と比較して高く形成されていること、を特徴とする研磨パッド。
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