JP6919991B2 - ハーネス用プロテクタ - Google Patents

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本発明は、車体に配索されるハーネスを保護するハーネス用プロテクタであり、特に、車体の衝突時等、プロテクタからハーネスの余長部分が導出する際に、プロテクタが破壊されず、スライド移動可能な機構を有することで繰り返し使用可能なハーネス用プロテクタに関する。
従来のハーネスを貫通収容するプロテクタの構造として、図6に示す構造が知られている。図6(A)は、固定先に組み付け固定された状態を示す斜視図である。図6(B)は、固定先が移動した時のプロテクタの状態を示す斜視図である。
図6(A)に示す如く、ハーネス100は、自動車等の車両に配索され、プロテクタ101は、ハーネス100を貫通収納した状態にて、車両の固定先102の所定位置に組み付け固定される。そして、プロテクタ101は、主に、プロテクタ本体103と、プロテクタ本体103に係合するプロテクタカバー104とを備えている。プロテクタ本体103及びプロテクタカバー104は、絶縁性を有する樹脂材料により成形される。
プロテクタ本体103は、ハーネス100を貫通収納するため、第1開口部105と第2開口部106とを有し、第1開口部105及び第2開口部106は、それぞれ収納空間107に連続する。そして、第1開口部105は、ハーネス100の軸に直交する第1交差方向Cに沿って幅広く開口し、第2交差方向Dに沿う開口間隔がハーネス100の直径に合わせて一定となる。
プロテクタカバー104は、略板状の部材であって、第1開口部105が設けられたプロテクタ本体103全面上側を覆うように形成される。プロテクタカバー104は、カバー本体108と、破断部109と、これらの境界部分となるスリット110とを有する。
図6(B)に示す如く、例えば、車両の衝突時に固定先102が矢印A方向に移動することで、ハーネス100はその余長部111の長さ分だけ移動し、プロテクタカバー104の破断部109は、ハーネス100に押されて破断する。一方、固定先102は、ハーネス100の余長部111の長さ分だけ移動可能となり、固定先102の移動が可能な状態であれば、固定先102へのダメージを緩和することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特許第5899588号公報
プロテクタ101の収納空間107は、ハーネス100の余長収納空間112を有し、ハーネス100の余長部111を収納する。上述したように、車両の衝突時に固定先102が矢印A方向に移動するのに対して、ハーネス100は、その略逆方向である矢印B方向に余長部111を引き出し、その際に、プロテクタカバー104の破断部109は、破断される。
プロテクタ101では、プロテクタカバー104の破断部109が、上方向へと破断することで、ハーネス100の余長部111を引き出す構造のため、上記車両の衝突により、プロテクタ101が破断した後は、その都度、プロテクタ101を新品に取り替える必要があり、プロテクタ101を繰り返し使用できず、部品コストを低減し難いという問題がある。
また、上記車両の衝突時に、例えば、車体が潰れ変形することで、ハーネス100が接続した電装部品の固定位置が移動し、ハーネス100が引っ張られる場合がある。この場合、ハーネス100は、その余長部111の長さ分だけプロテクタ101からその外部へと導出することで、ハーネス100は、接続した電装部品に追従して移動し、継続して電気信号等を送受信することができる。しかしながら、プロテクタ101から導出したハーネス100は、プロテクタ101により保護されない状態となる。その結果、ハーネス100は、電装部品との接続状態は維持されるが、衝突時の車体の潰れ変形に巻き込まれ、破断してしまう恐れがある。
また、ハーネス100をプロテクタ101に対して組み付ける作業時に、作業者が誤ってハーネス100を上方へと引っ張り、プロテクタカバー104の破断部109が、破断し、プロテクタ101を新品へと取り替えることで、コストアップに繋がるという問題がある。特に、ハーネス100の配索作業やプロテクタ101の固定作業は、狭い領域での作業が多く、上述したように、組み付け作業時にプロテクタ101を壊してしまう恐れが高まる。
また、ハーネス100の余長部111は、余長収納空間112に収納される構造であるが、ハーネス100が、プロテクタ101に対して固定されていない構造のため、上記組み付け作業時や何らかの原因にてハーネス100が引っ張られることで、上記車両の衝突時に、ハーネス100の余長部111が、余長収納空間112に収納されてなく、ハーネス100を導出させることができない状況になっている恐れもある。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、車体に配索されるハーネスを保護すると共に、スライド移動可能な機構とすることで、ハーネスが引っ張り出される際に破損し難く、繰り返し使用可能なハーネス用プロテクタを提供することにある。
本発明のハーネス用プロテクタでは、車体に取付けられた電装部品に接続すると共に、前記車体に配索されたハーネスが余長を有した状態にて収納される収納空間を有するハーネス用プロテクタにおいて、前記収納空間は、第1の筐体と、前記第1の筐体に対してスライド可能に連結する第2の筐体とが、対向して組み合わさった領域から成り、前記第2の筐体は、前記車体の衝突時における前記電装部品の移動に伴い、前記余長の範囲内にて前記第1の筐体に対してスライドすることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記第1の筐体は、前記車体に対して固定され、前記第1の筐体から導出する前記ハーネスは、前記第1の筐体に対して固定され、前記第2の筐体から導出する前記ハーネスは、前記第2の筐体に対して固定されると共に、前記電装部品に対して接続し、前記第2の筐体は、前記車体の衝突時における前記電装部品の移動に伴い、前記ハーネスに引っ張られることで、前記第1の筐体に対してスライドすることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記第2の筐体は、前記第1の筐体に設けられた係止開口部に対して挿入されると共に、前記係止開口部に対して着脱可能に係止される係止部とを有し、前記第2の筐体は、前記ハーネスに引っ張られた時に、前記係止部が、前記係止開口部から外れることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記第2の筐体は、前記第1の筐体とスライド可能に連結する本体部と、前記本体部から導出する前記ハーネスを固定すると共に、前記本体部に対して前記ハーネスを導出する開口を有した状態にて嵌め込まれる嵌め込みパネル部と、を有し、前記係止部は、前記係止開口部に対して挿入される前記嵌め込みパネル部に設けられることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記嵌め込みパネル部は、前記ハーネスを固定するハーネス固定部と、前記ハーネス固定部よりも前記本体部側に形成されると共に、前記ハーネスの下方を支持するハーネス支持部と、を有し、前記ハーネス支持部は、前記係止開口部の上方の前記第1の筐体と当接した状態にて前記本体部に嵌め込まれることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記電装部品は、エアバッグセンサであり、前記電装部品は、前記車体のラジエータサポートパネルに取り付けられていることを特徴とする。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、前記第1の筐体は、前記車体に対してクリップ固定またはボルト締結されていることを特徴とする。
本発明のハーネス用プロテクタでは、第1の筐体と、第1の筐体に対してスライド移動可能に連結する第2の筐体とを有し、第1の筐体と第2の筐体とが対向して組み合わさった領域が、ハーネスの余長部分を収納する収納空間として用いられる。そして、プロテクタから導出したハーネスの一端側は、電装部品に接続される。この構造により、車体の衝突時の電装部品の移動に連動し、ハーネスの余長部分が、収納空間から引っ張り出される際に、第2の筐体が第1の筐体に対してスライド移動することで、プロテクタが破損等することが防止され、繰り返し使用可能なプロテクタを実現できる。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、第1の筐体は、車体に対して固定され、収納空間から導出するハーネスは、それぞれ第1の筐体または第2の筐体に対して固定される。この構造により、車体の衝突時の電装部品が移動した際に、ハーネスは電装部品に対する接続状態を維持することができ、車体の衝突後もハーネスを介して電気信号の送受信等を継続することができる。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、第2の筐体は、第1の筐体の係止開口部に対して着脱可能に係止される係止部を有する。この構造により、第2の筐体が、ハーネスにより引っ張られた際に、第2の筐体の係止部が、第1の筐体の係止開口部から外れることで、第2の筐体が第1の筐体に対してスライド移動する。そして、第2の筐体は、簡単に第1の筐体から外れることができ、第2の筐体が破損等することが防止される。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、第2の筐体は、第1の筐体とスライド可能に連結する本体部と、本体部に対して嵌合される嵌め込みパネル部と、を有する。嵌め込みパネル部の一部が、第1の筐体の係止開口部に挿入され、その挿入部分に係止部が形成される。この構造により、第2の筐体は、簡単に第1の筐体から外れ、第2の筐体が破損等することが防止される。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、嵌め込みパネル部は、ハーネス固定部と、第2の筐体の本体部に嵌め込まれるハーネス支持部と、を有する。ハーネス支持部は、第2の筐体から導出するハーネスを挟み込むように、本体部に嵌め込まれる。この構造により、ハーネス支持部は、ハーネスにより引っ張られる際に、本体部から引き抜かれることで、第2の筐体は、簡単に第1の筐体から外れ、第2の筐体が破損等することが防止される。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、ハーネスが接続する電装部品は、エアバッグセンサであり、車体の衝突時においても、エアバッグセンサにて計測した衝突時の衝撃による電気信号を確実に電子制御ユニットへと送信し、適切に所望のエアバッグを膨張展開させることができる。
また、本発明のハーネス用プロテクタでは、第1の筐体は、車体フレームに対してクリップ固定またはボルト締結により確実に固定される。この構造により、第1の筐体は、固定された状態にて、第2の筐体は、第1の筐体に対してスライド移動することができる。
本発明の一実施形態であるハーネス用プロテクタを説明する(A)斜視図、(B)斜視図、(C)斜視図である。 本発明の一実施形態であるハーネス用プロテクタを説明する(A)断面図、(B)断面図、(C)断面図である。 本発明の一実施形態であるハーネス用プロテクタを説明する(A)断面図、(B)断面図である。 本発明の一実施形態であるハーネス用プロテクタの組み付け状態を説明する平面図である。 本発明の一実施形態であるハーネス用プロテクタの使用状態を説明する(A)平面図、(B)平面図である。 従来のハーネス用プロテクタを説明する(A)斜視図、(B)斜視図である。
以下、本発明の一実施形態に係るハーネス用プロテクタ(以下、「プロテクタ」と呼ぶ。)を図面に基づき詳細に説明する。尚、本実施形態の説明の際には、同一の部材には原則として同一の符番を用い、繰り返しの説明は省略する。
図1(A)は、本実施形態のプロテクタ10を前方から見た状態を説明する斜視図である。図1(B)は、本実施形態のプロテクタ10を後方から見た状態を説明する斜視図である。図1(C)は、本実施形態のプロテクタ10を構成する嵌め込みパネル部13を説明する斜視図である。尚、以下の説明では、上下方向は、プロテクタ10の高さ方向でありプロテクタ10の縦幅を示し、左右方向は、プロテクタ10の短手方向でありプロテクタ10の横幅を示し、前後方向はプロテクタ10の長手方向であり、プロテクタ10の奥行幅を示している。
図1(A)に示す如く、プロテクタ10は、主に、上筐体11と、上筐体11と組み合わさり、その組み合わさった領域にてハーネス21(図2(A)参照)の収納空間22(図2(A)参照)を形成する下筐体12と、上筐体11の前方側の側面11Aに嵌め込まれる嵌め込みパネル部13と、を備えている。本実施形態では、上筐体11は、例えば、本体部11Bと、その本体部11Bに嵌合している嵌め込みパネル部13と、を有する。尚、プロテクタ10は、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂により成形される。
図示したように、上筐体11の本体部11Bの外形は、略長方形形状の箱状体であり、その下側面側が開口した中空構造となり、下筐体12と対向して組み合わさることで、ハーネス21の収納空間22を形成する。上筐体11の本体部11Bの両側面には、前後方向(長手方向)に沿って一対のスライドレール部11C、11Dが形成される。そして、上筐体11の本体部11Bの前方の側面11Aには、ハーネス21及び嵌め込みパネル部13を嵌合するための開口部11Eが形成される。
下筐体12の外形は、略長方形形状の箱状体であり、その上側面側が開口した中空構造となり、上筐体11と対向して組み合わさることで、ハーネス21の収納空間22を形成する。下筐体12の両側面には、前後方向(長手方向)に沿って一対のスライド嵌合部12A、12Bが形成される。そして、下筐体12の前方の側面12Cには、嵌め込みパネル部13の係止部13D(図1(C)参照)が挿入されるための係止開口部12Dが形成される。
図1(B)に示す如く、下筐体12の後方の側面12Eには、ハーネス21をテープ等により固定するための突起固定部12Fと、ハーネス21を導出するための開口部12Gが形成される。そして、開口部12Gを構成する上筐体11の本体部11Bと下筐体12により、収納空間22からハーネス21が導出される。
図1(C)に示す如く、嵌め込みパネル部13は、上筐体11の本体部11Bの開口部11Eに嵌め込まれるハーネス支持部13Aと、ハーネス支持部13Aの下端側から前方側へ導出する連結部13Bと、連結部13Bが分岐し、その上端側に設けられたハーネス固定部13Cと、連結部13Bの下端側に設けられると共に、下筐体12の係止開口部12D(図1(A)参照)に対して着脱可能に挿入される係止部13Dと、を有する。
上述したように、嵌め込みパネル部13は、上筐体11の本体部11Bの開口部11Eに嵌合されるが、具体的には、ハーネス支持部13Aが、開口部11Eに嵌合されると共に、開口部11Eを構成する上筐体11の本体部11Bとの間からハーネス21が導出される。
図2(A)は、本実施形態のプロテクタ10を説明する断面図であり、図1(A)に示すA−A線方向の断面を示している。図2(B)及び図2(C)は、本実施形態のプロテクタ10を説明する断面図であり、図2(A)に示す前方側の断面を拡大して示している。尚、図2(A)では、上筐体11の本体部11B及び下筐体12の前後方向(長手方向)の中間部を省略して図示している。
図2(A)では、上筐体11の本体部11B及び嵌め込みパネル部13が、下筐体12に対して係止された状態を示している。図示したように、点線にて示すハーネス21が、余長を有した状態にて、上筐体11の本体部11Bと下筐体12にて形成する収納空間22内に収納される。そして、余長部分のハーネス21の一端側は、上筐体11の本体部11Bの開口部11Eから外部へと導出し、余長部分のハーネス21の他端側は、下筐体12の開口部12Gから外部へと導出する。
上筐体11の側面11A側では、ハーネス支持部13Aは、上筐体11の本体部11Bの開口部11Eに対して嵌合される。そして、本体部11Bには、開口部11Eの一部である半円状の開口部が形成され、ハーネス21は、その開口部とハーネス支持部13Aの上端側の半円状の凹部13E(図1(C)参照)との間から導出される。尚、開口部11Eの形状は、円形に限定されるものではなく、ハーネス21が導出できる形状であれば良く、例えば、四角形状の開口部でも良い。
嵌め込みパネル部13のハーネス支持部13Aが、上筐体11の本体部11Bの開口部11Eに対して嵌合された状態では、開口部11Eの前方に嵌め込みパネル部13のハーネス固定部13Cが位置している。ハーネス21は、ビニールテープ等の取付け部材23により、ハーネス固定部13Cに対して固定される。
嵌め込みパネル部13の係止部13Dは、ハーネス固定部13Cに対して略平行となるように成形された下端側の連結部13Bの先端に形成される。係止部13Dは、連結部13Bの下側面側に突起したアンカー形状である。そして、係止部13Dが、下筐体12の係止開口部12Dに対して挿入された状態では、係止部13Dが、係止開口部12Dを構成する下筐体12の側面12Cに引っ掛かることで、上筐体11が、下筐体12に対して係止された状態が実現される。
上述したように、上記上筐体11が下筐体12に対して係止された状態では、開口部11Eから導出したハーネス21は、ハーネス固定部13Cに固定される。そして、ハーネス21は、本体部11Bの側面11Aに対して略直交方向に導出する。一方、係止部13Dが形成される連結部13Bは、下筐体12の側面12Cに対して略直交方向に配設される。この構造により、係止部13Dが、下筐体12の側面12Cに確実に引っ掛かることで、上記係止状態を維持することができる。
一方、下筐体12の側面12E側では、開口部12Gから導出したハーネス21は、ビニールテープ等の取付け部材24により、突起固定部12Fに対して固定される。尚、図1(B)に示すように、開口部12Gの形状は正方形形状に限定されるものではなく、ハーネス21が導出できる形状であれば良く、例えば、ハーネス21と同形状の円形状の開口部でも良い。
図2(B)及び図2(C)では、上筐体11の本体部11B及び嵌め込みパネル部13が、下筐体12から係止解除された状態を示している。上述したように、嵌め込みパネル部13は、上筐体11の本体部11Bに対して嵌め込まれた状態のため、ハーネス21が強く引っ張られ続けることで、嵌め込みパネル部13のハーネス固定部13Cは、上筐体11の本体部11Bに対して前方のやや下方へと移動する。
このとき、丸印25にて示すように、嵌め込みパネル部13の連結部13Bは、ハーネス支持部13Aが開口部11Eに嵌合しているため、弓形形状に撓む。そして、下筐体12の係止開口部12Dでは、連結部13Bの上方に空間を有した状態であり、嵌め込みパネル部13の上記撓み動作に連動して、係止部13Dを含め連結部13Bは上方へと移動する。
その結果、図2(C)に示す如く、係止部13Dが、下筐体12の側面12Cに引っ掛かっている上記係止状態が解消され、矢印26にて示すように、嵌め込みパネル部13は、上筐体11の本体部11B及び下筐体12から引き抜かれる。そして、上記ハーネス21の引っ張り動作に連動して、上筐体11の本体部11Bは、下筐体12に対してスライド移動を開始する。尚、上記ハーネス21の引っ張り動作に連動して、嵌め込みパネル部13の連結部13Bの一部は撓むが、嵌め込みパネル部13は、熱可塑性樹脂により成形されることで、上記係止状態が解消した後に、元の状態へと戻ることで、破損し難く、繰り返しの使用が可能となる。
図3(A)は、本実施形態のプロテクタ10の係止状態を説明する断面図であり、図1(A)に示すA−A線方向の断面を示している。図3(B)は、本実施形態のプロテクタ10のスライド移動状態を説明する断面図であり、図1(A)に示すA−A線方向の断面を示している。
図3(A)に示す如く、上記上筐体11が下筐体12に対して係止された状態では、ハーネス21の一部は、余長を有した状態にてプロテクタ10の収納空間22内に収納される。そして、ハーネス21の一端側は、上筐体11の本体部11Bに嵌合された嵌め込みパネル部13のハーネス固定部13Cに取付け部材23を介して固定される。また、ハーネス21の他端側は、下筐体12の突起固定部12Fに取付け部材24を介して固定される。
この構造により、プロテクタ10の組み付け作業中等において、ハーネス21が、余長部分を有して収納空間22に収納され、ハーネス固定部13C及び突起固定部12Fに固定された後は、その余長部分が、プロテクタ10の収納空間22内に確実に収納された状態を維持することができる。
図3(B)に示す如く、ハーネス21が、プロテクタ10の前方へと引っ張られることで、上述したように、嵌め込みパネル部13の係止部13Dでは、下筐体12の係止開口部12Dに対して係止された状態が解消され、上筐体11の本体部11Bは、下筐体12に対して前方側へとスライド移動を開始する。
このとき、収納空間22は、上筐体11の本体部11Bと下筐体12とが対向して組み合わさった領域により構成されるが、矢印31にて示すように、上筐体11の本体部11Bがスライド移動することで、その収納空間22のスペースが狭められる。言い換えると、ハーネス21が前方へと引っ張られることで、ハーネス21の余長部分が、収納空間22から導出される。そして、その導出した部分のハーネス21は、上筐体11の本体部11Bのみによりその上方が保護された状態である。尚、詳細は後述するが、下筐体12は、車体フレーム41(図4参照)に対してクリップ固定またはボルト締結されているため、下筐体12は、車体フレーム41への固定位置から移動しない。
その結果、矢印31にて示すプロテクタ10の収納空間22の前後方向(長手方向)の幅は狭まるが、収納空間22から導出するハーネス21の余長部分は、引き続き、上筐体11の本体部11Bのみによりその上方が保護された状態であり、衝突時の車体フレーム41の潰れ変形に巻き込まれた場合でも、導出したハーネス21の余長部分が切断され難い構造が実現される。
尚、図示していないが、ハーネス21の余長部分の長さが、上筐体11の本体部11Bの前後方向(長手方向)の幅よりも長い場合には、上筐体11の本体部11Bは、下筐体12から離脱しても良い。一方、ハーネス21の余長部分の長さが、上筐体11の本体部11Bの前後方向(長手方向)の幅よりも短い場合には、上筐体11の本体部11Bの一部は、下筐体12と組み合わさった状態を維持する。つまり、上筐体11の本体部11Bは、ハーネス21の余長部分の長さの範囲内にて、上記スライド移動が可能となる。
図4は、本実施形態のプロテクタ10及びハーネス21が車体フレーム41に固定された状態を説明する平面図である。図5(A)及び図5(B)は、本実施形態のプロテクタ10の動作状況を説明する平面図であり、図4に示すプロテクタ10の配設領域を拡大して示している。尚、図5(B)では、説明の都合上、車体フレーム41は潰れ変形していない状態にて図示している。
図4(A)に示す如く、ハーネス21は、例えば、車両制御のための各種の演算等を実行する電子制御ユニット(ECU)とエアバッグセンサ42とを電気的に接続する配線である。エアバッグセンサ42は、車体衝突時の衝撃を詳細に計測し、適切に所望のエアバッグ(図示せず)を膨張展開させるため、車体フレーム41の最前方に近い位置のラジエータサポートパネル43に組み付けられる。そして、ハーネス21は、例えば、車体フレーム41のフロントサイドメンバ44に沿って配索され、プロテクタ10は、ラジエータサポートパネル43近傍のフロントサイドメンバ44に固定される。
プロテクタ10の下筐体12は、車体フレーム41の取り付け孔(図示せず)に対してクリップ固定やボルト締結され、ハーネス21が、プロテクタ10の前方側へと引っ張られた際にも、下筐体12は移動しない構造である。その一方、上筐体11は、その下筐体12に対して係止される構造のため、ハーネス21が、プロテクタ10の前方側へと引っ張られた際には、上筐体11は、下筐体12に対してスライド移動する。
図5(A)では、通常運転状態時のプロテクタ10の設置状態を示している。図示したように、プロテクタ10は、ラジエータサポートパネル43近傍のフロントサイドメンバ44に固定される。そして、プロテクタ10の上筐体11から導出したハーネス21は、エアバッグセンサ42に対してコネクタ部材(図示ぜす)を介して接続する。この構造により、エアバッグセンサ42からの信号は、電子制御ユニットへと送信される。
図5(B)では、車両が、例えば、正面衝突を起こした状態時のプロテクタ10の設置状態を示している。図示したように、車両が正面衝突を起こした場合、ラジエータサポートパネル43等の車体フレーム41が潰れ変形することで、衝突時の衝撃エネルギーを吸収し、事故車両や歩行者等へのダメージを軽減させる。この構造により、上記潰れ変形に連動して、エアバッグセンサ42も車両の後方側へと移動する。
上述したように、エアバッグセンサ42には、ハーネス21が、コネクタ部材を介して接続し、ハーネス21もエアバッグセンサ42により引っ張られる。図1から図3を用いて説明したように、ハーネス21が引っ張られることで、プロテクタ10の係止状態が解消され、上筐体11の本体部11Bは、下筐体12に対して前方側へとスライド移動を開始する。
この構造により、車両の正面衝突後の一定期間は、ハーネス21が、エアバッグセンサ42との接続状態を維持しながら追従することで、エアバッグセンサ42にて計測した正面衝突時の衝撃による電気信号を確実に電子制御ユニットへと送信し、適切に所望のエアバッグを膨張展開させることができる。つまり、プロテクタ10は、少なくともエアバッグセンサ42にて計測した上記電気信号を電子制御ユニットへと送信するまでの間は、ハーネス21がエアバッグセンサ42に接続する状態を維持する。
更には、上記正面衝突時において、プロテクタ10が、上記潰れ変形に巻き込まれず、破壊されなかった場合には、再び、上筐体11を下筐体12に対して組み付けることで、プロテクタ10として使用することができる。同様に、プロテクタ10の組み付け作業時に、作業者が、プロテクタ10の係止状態を誤って解消した場合でも、再び、上筐体11の嵌め込みパネル部13の係止部13Dを下筐体12の係止開口部12Dへと挿入し、係止状態とすることができる。つまり、嵌め込みパネル部13の係止部13D等、プロテクタ10が破損しない限りにおいては、プロテクタ10を繰り返し使用することができ、部品コストを低減することができる。
尚、本実施形態では、ハーネス21の余長部分の長さが、上筐体11の本体部11Bの前後方向(長手方向)の幅よりも長い場合には、上筐体11の本体部11Bは、下筐体12から離脱するまでスライド移動する場合について説明したが、この場合に限定するものではない。例えば、一対のスライドレール部11C、11Dにスライド係止構造(図示せず)を設け、スライド係止構造に対して、一対のスライド嵌合部12A、12Bが嵌合することで、上筐体11の本体部11Bが、下筐体12に対して一定距離以上スライド移動せず、上筐体11の本体部11Bの一部が、下筐体12と組み合わさった状態を維持する場合でも良い。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
10 ハーネス用プロテクタ
11 上筐体
11B 本体部
11E 開口部
12 下筐体
12D 係止開口部
12F 突起固定部
12G 開口部
13 嵌め込みパネル部
13A ハーネス支持部
13C ハーネス固定部
13D 係止部
21 ハーネス
22 収納空間
41 車体フレーム
42 エアバッグセンサ

Claims (7)

  1. 車体に取付けられた電装部品に接続すると共に、前記車体に配索されたハーネスが余長を有した状態にて収納される収納空間を有するハーネス用プロテクタにおいて、
    前記収納空間は、第1の筐体と、前記第1の筐体に対してスライド可能に連結する第2の筐体とが、対向して組み合わさった領域から成り、
    前記第2の筐体は、前記車体の衝突時における前記電装部品の移動に伴い、前記余長の範囲内にて前記第1の筐体に対してスライドすることを特徴とするハーネス用プロテクタ。
  2. 前記第1の筐体は、前記車体に対して固定され、
    前記第1の筐体から導出する前記ハーネスは、前記第1の筐体に対して固定され、
    前記第2の筐体から導出する前記ハーネスは、前記第2の筐体に対して固定されると共に、前記電装部品に対して接続し、
    前記第2の筐体は、前記車体の衝突時における前記電装部品の移動に伴い、前記ハーネスに引っ張られることで、前記第1の筐体に対してスライドすることを特徴とする請求項1に記載のハーネス用プロテクタ。
  3. 前記第2の筐体は、前記第1の筐体に設けられた係止開口部に対して挿入されると共に、前記係止開口部に対して着脱可能に係止される係止部とを有し、
    前記第2の筐体は、前記ハーネスに引っ張られた時に、前記係止部が、前記係止開口部から外れることを特徴とする請求項2に記載のハーネス用プロテクタ。
  4. 前記第2の筐体は、前記第1の筐体とスライド可能に連結する本体部と、前記本体部から導出する前記ハーネスを固定すると共に、前記本体部に対して前記ハーネスを導出する開口を有した状態にて嵌め込まれる嵌め込みパネル部と、を有し、
    前記係止部は、前記係止開口部に対して挿入される前記嵌め込みパネル部に設けられることを特徴とする請求項3に記載のハーネス用プロテクタ。
  5. 前記嵌め込みパネル部は、前記ハーネスを固定するハーネス固定部と、前記ハーネス固定部よりも前記本体部側に形成されると共に、前記ハーネスの下方を支持するハーネス支持部と、を有し、
    前記ハーネス支持部は、前記係止開口部の上方の前記第1の筐体と当接した状態にて前記本体部に嵌め込まれることを特徴とする請求項4に記載のハーネス用プロテクタ。
  6. 前記電装部品は、エアバッグセンサであり、前記電装部品は、前記車体のラジエータサポートパネルに取り付けられていることを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のハーネス用プロテクタ。
  7. 前記第1の筐体は、前記車体に対してクリップ固定またはボルト締結されていることを特徴とする請求項2から請求項6のいずれか1項に記載のハーネス用プロテクタ。
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