JP6917520B2 - アニール処理用板材、アニール処理用板材の製造方法、及び基板の製造方法 - Google Patents
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Description
板状のブランク材のアニール処理に用いられ、前記ブランク材を両側から挟むように積層される複数の板材のうちの1つであって、
少なくとも一方の主表面が前記ブランク材と接する一対の主表面を有し、
前記主表面に開口し、前記板材を貫通する1又は複数の貫通孔を備える、
前記主表面は、積層された前記板材と前記ブランク材との間に空気が流れ込む隙間が形成されるよう調整された算術平均粗さを有し、
前記隙間は、前記貫通孔と連通し、
前記ブランク材には、円孔が形成される位置が設定されており、
前記貫通孔は、前記板材の主表面のうち、前記位置が設定されたブランク材の部分と接する領域に開口している、ことを特徴とする。
前記貫通孔の直径は1〜6mmであることが好ましい。
板状のブランク材のアニール処理に用いられ、前記ブランク材を両側から挟むように積層される複数の板材のうちの1つの板材の製造方法であって、
当該板材は、
少なくとも一方の主表面が前記ブランク材と接する一対の主表面を有し、
前記主表面に開口し、当該板材を貫通する1又は複数の貫通孔を備え、
前記製造方法は、成形用型内に充填された当該板材の原料粉体を成形する成形処理を備え、
前記成形用型は、当該板材に前記貫通孔が形成されるよう前記成形用型の内壁面から突出する突出部を有している、ことを特徴とする。
前記アニール処理用板材あるいは前記アニール処理用板材の製造方法により製造されたアニール処理用板材の少なくとも2つの板材を、板状のブランク材を両側から挟むように積層した積層体を加熱し、前記ブランク材をアニールするアニール処理を備える、ことを特徴とする。
本実施形態のアニール処理用板材(以降、板材という)について説明する。本実施形態には、後述する種々の実施形態が含まれる。
図1に、本実施形態の板材10を示す。
板材10は、ブランク材の一例であるガラスブランク材のアニール処理に用いられる複数の板材のうちの1つである。板材10は、アニール処理を行う際、板状のガラスブランク材を両側から挟むように積層される。
従来の板材100には、板材100を貫通する貫通孔は設けられておらず、アニール処理後の積層体から、板材100を持ち上げると、図3(a)に示すように、ガラスブランク材20が板材100の下面に張り付いて、板材100と共に持ち上げられる。これは、板材100の下面と、ガラスブランク材20の上面との間の僅かな隙間が、ガラスブランク材20の自重により広がろうとして、この隙間の圧力が周囲の圧力(大気圧)より低くなるためと考えられる。このようなガラスブランク材20の張り付きは、ガラスブランク材20を回収する作業効率を高めようと板材100の積み下ろしを素早く行うほど、顕著に発生する。
一方、本実施形態の板材10には、図3(b)に示すように、貫通孔2が設けられているため、板材10を持ち上げたとき、板材10とガラスブランク材20との間の隙間に貫通孔2を介して空気が流れ込むことができる。このため、ガラスブランク材20は板材10に張り付くことがなく、板材10だけが持ち上がる。図3(b)に示す例では、貫通孔2は、大気に開放されているため、板材10を持ち上げたときに、板材10の上方の空気が貫通孔2を通って下方に流れ込むことができる。このように、本実施形態によれば、板材10に対するガラスブランク材20の張り付きを抑制でき、板材10とガラスブランク材20の分離を容易に行うことができる。このため、ガラスブランク材20を効率よく回収することができる。また、板材10に張り付いたガラスブランク材20が落下してしまうことを防止できる。
互いに向かい合う板材の主表面とガラスブランク材の主表面の間には、板材及びガラスブランク材の表面粗さに起因した隙間が存在しており、板材の貫通孔2と連通している。このため、板材10Aとガラスブランク材20Aとの間では、図4(a)の両矢印で示すように、空気が流れることができる。ここで、板材10Aを持ち上げると、板材10Aの上方から、貫通孔2を介して、板材10Aとガラスブランク材20Aの間の隙間に空気が流れ込むことができる。なお、このとき、ガラスブランク材20Aの側方から、板材10Aとガラスブランク材20Aの間の隙間を通って貫通孔2に流れ込む空気の流れも形成される。このように、板材10Aを持ち上げたときに、板材10Aとガラスブランク材20Aとの間を空気が流れることで、板材10Aにガラスブランク材20Aが張り付くことが抑制される。
また、ガラスブランク材20Aが積層体から取り出された状態では、図4(c)の両矢印で示すように、空気が流れることができるため、板材10Bを持ち上げたときに、板材Bにガラスブランク材20Bが張り付くことが抑制される。
図5(a)に示す例では、板材10Cの台座60側の主表面の表面粗さが大きく、板材10Cと台座60との間に隙間が存在しており、図5(a)に示す両矢印のように、空気が流れることができる。このため、ガラスブランク材20Bを持ち上げたときに、板材10Cがガラスブランク材20Bに張り付くことなく、ガラスブランク材20Bを取り出すことができる。
図5(b)に示す例では、台座60の表面の表面粗さが大きく、板材10Cと台座60との間に隙間が存在しており、図5(b)に示す両矢印のように、空気が流れることができる。このため、ガラスブランク材20Bを持ち上げたときに、板材10Cがガラスブランク材20Bに張り付くことなく、ガラスブランク材20Bを取り出すことができる。
図5(c)に示す例では、台座60の表面を含む部分に、空洞領域Sが形成されている。空洞領域Sは、板材10Cの貫通孔2と連通するとともに、板材10Cの外周側の空間と連通している。このため、図5(c)に示す両矢印のように、空気が流れることができる。このため、ガラスブランク材20Bを持ち上げたときに、板材10Cがガラスブランク材20Bに張り付くことなく、ガラスブランク材20Bを取り出すことができる。
この実施形態において、さらに一実施形態によれば、Ra1>Ra2を満たすことが好ましい。このような関係を満たすことにより、ガラスブランク材20の板材10に対する張り付きを抑制する効果が大きくなる。
複数の貫通孔2は、図8に示すように、板材10の主表面1a、1bを面積が等しい複数の領域に分けたとき、複数の領域のそれぞれに同じ数の貫通孔2が配置されることが好ましく、例えば、当該領域ごとに貫通孔2の1つが配置されることが好ましい。図8は、板材10の変形例を示す図である。図8に示す例では、板材10の主表面1a、1bの中心で直交する2本の仮想線(破線)によって、主表面1a、1bそれぞれが4つの領域に区切られ、それぞれの領域に貫通孔2が1つ配置されている。
一方で、貫通孔2の数が多くなると、ガラスブランク材20に転写痕が発生する可能性が高くなる。このため、板材10に設けられる貫通孔2の好ましい数は、1〜4である。また、この実施形態では、上述したように、貫通孔2を、円孔形成位置が設定されたガラスブランク材20の部分と接する主表面1a、1bの領域に設けることも好ましい。また、貫通孔2のそれぞれの開口面積を小さくすること、あるいは、貫通孔2の開口面積の合計を小さくすることも好ましい。
また、貫通孔2の延在方向は、板厚方向と平行な方向に制限されず、板厚方向に対し傾斜した方向であってもよい。また、貫通孔2は、貫通孔2の延在方向の両側の部分の間を、湾曲または屈曲して延びていてもよい。
次に、本実施形態の板材の製造方法について説明する。本実施形態には、後述する種々の実施形態が含まれる。
板材の製造方法は、ガラスブランク材のアニール処理に用いられ、板状のガラスブランク材を両側から挟むように積層される複数の板材のうちの1つの製造方法である。
当該板材は、少なくとも一方の面がガラスブランク材と接する一対の主表面を有し、主表面に開口し、当該板材を貫通する1又は複数の貫通孔を備えている。すなわち、当該板材は、上記説明した板材10と同様である。
本製造方法は、成形用型内に充填された板材の原料粉体を成形する成形処理を備えている。
成形用型は、板材に貫通孔が形成されるよう成形用型の内壁面から突出する突出部を有している。
本製造方法によれば、成形処理によって、貫通孔を備えた板材を作製することができ、貫通孔を有しない板材の素板に対し穿孔して貫通孔を設ける場合と比べ、低コストで作製できる。例えば、上記金属化合物の材料からなる板材は、硬く、ドリル等の工具、あるいは、レーザを用いて孔を開ける作業にコストがかかる。
以上の板材の製造方法を用いて、アルミニウムブランク材など、ガラスブランク材以外のブランク材のアニール処理に用いられる板材を製造することもできる。
次に、本実施形態の磁気ディスク用基板について説明する。なお、本実施形態は、公称2.5〜3.5インチサイズ(直径65〜95mm)、板厚0.1〜1.5mm、好ましくは板厚0.3〜0.9mmの磁気ディスク用ガラス基板の製造に好適である。
磁気ディスク用ガラス基板は、円板形状である。なお、磁気ディスク用ガラス基板は、磁気ディスク用ガラス基板の外周と同心円形状の中心孔がくり抜かれたリング状であってもよい。磁気ディスク用ガラス基板の両面の円環状領域に磁性層(記録領域)が形成されることで、磁気ディスクが形成される。
磁気ディスク用ブランク材の一例である磁気ディスク用ガラスブランク材(以降、単にガラスブランク材という)は、プレス成形処理により作製されるガラス板であり、後述する研削処理が行われる前のものである。なお、ガラスブランク材は、プレス成形処理によって作製されたものに制限されず、フロート法、フュージョン法等の方法を用いて作製されたものであってもよい。ガラスブランク材の形状は略円形である。また、ガラスブランク材は後述する円孔形成処理により形成される円孔を有していてもよい。
ガラスブランク材の材料として、アルミノシリケートガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラスなどを用いることができる。特に、化学強化を施すことができ、また主表面の平面度及び基板の強度において優れた磁気ディスク用ガラス基板を作製することができる点で、アルミノシリケートガラスを好適に用いることができる。
次に、本実施形態の磁気ディスク用基板の製造方法を説明する。本実施形態には、後述する種々の実施形態が含まれる。
先ず、一対の主表面を有する板状の磁気ディスク用ガラス基板の素材となる溶融ガラス塊をプレス成形することによりガラスブランク材を作製する(プレス成形処理)。次に、ガラスブランク材の歪を除去するための熱処理を行う(アニール処理)。アニール処理後、ガラスブランク材の中心部分に円孔を形成しリング形状(円環状)とする(円孔形成処理)。
次に、ガラスブランク材に対して端面研削による形状加工を行う(形状加工処理)。これにより、リング形状(円環状)のガラス基板が生成される。次に、固定砥粒による主表面研削を行い(研削処理)、平坦となったガラス基板に対して端面研磨を行う(端面研磨処理)。次に、ガラス基板の主表面に第1研磨を行う(第1研磨処理)。次に、必要に応じてガラス基板に対して化学強化を行う(化学強化処理)。次に、化学強化されたガラス基板に対して第2研磨を行う(第2研磨処理)。以上の処理を経て、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。以下、各処理について、詳細に説明する。
溶融ガラス流を切断器により切断し、切断された溶融ガラス塊を一対の型のプレス面の間に挟みこみ、プレスしてガラスブランク材を成形する。本実施形態においては、後述するように、下型の上面に溶融ガラス流の先端部を落下させた後、その上流側の位置で溶融ガラス流を切断して溶融ガラスの塊とし、この溶融ガラス塊を上から上型によって下方に加圧することで、ガラスブランク材を成形する。
所定時間プレスを行った後、型を開いてガラスブランク材が取り出される。
アニール処理では、複数の板材を用いて、ガラスブランク材を両側から挟むように積層した積層体を加熱し、ガラスブランク材をアニールする。板材には、上記説明した板材10が用いられる。積層体は、具体的に、図10に示すように、板材10とガラスブランク材20とを交互に積み重ねて構成される。板材10の数は、ガラスブランク材20の数(例えば10〜30枚)より1枚多く、積層体30の最上段及び最下段を含む位置に配置される。アニール処理は、積層体30に対して最上段に荷重をかけ、加熱炉40内で保温することにより行われる
ガラスブランク材に対して、コアリング、スクライビング等により円形状の孔(円孔)を形成することで、円孔があいたディスク状のガラスブランク材を得る。
形状加工処理では、ガラスブランク材の外周端部に対する面取り加工を行う。ガラスブランク材に円孔を形成した場合は、円孔の内周端部に対する面取り加工も行う。
研削処理では、遊星歯車機構を備えた両面研削装置を用いて、ガラスブランク材の主表面に対して研削加工を行う。具体的には、ガラスブランク材の外周側端面を、両面研削装置の保持部材に設けられた保持孔内に保持しながらガラスブランク材の両主表面の研削を行う。両面研削装置は、上下一対の定盤(上定盤および下定盤)を有しており、上定盤および下定盤の間にガラス基板が狭持される。そして、上定盤または下定盤のいずれか一方、または、双方を移動操作させ、ガラスブランク材と各定盤とを相対的に移動させることにより、ガラスブランク材の両主表面を研削することができ、これにより、板厚を調整し、さらに平坦度を向上させることができる。
端面研磨処理では、ガラスブランク材の研削処理により得られたガラス基板の外周側端面に対して、ブラシ研磨により鏡面仕上げを行う。ガラス基板に円孔を形成した場合は、円孔の内周側端面に対しても、鏡面仕上げを行う。このとき、酸化セリウム等の微粒子を遊離砥粒として含む砥粒スラリが用いられる。
第1研磨処理は、例えば固定砥粒による研削を行った場合に主表面に残留したキズや歪みの除去、あるいは、微小な表面凹凸(マイクロウェービネス、粗さ)の調整を目的とする。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。
第2研磨処理は、主表面の鏡面研磨を目的とする。第2研磨においても、第1研磨に用いる両面研磨装置と同様の構成を有する両面研磨装置が用いられる。具体的には、ガラス基板の外周側端面を、両面研磨装置の研磨用キャリアに設けられた保持孔内に保持しながらガラス基板の両側の主表面の研磨が行われる。第2研磨処理が第1研磨処理と異なる点は、遊離砥粒の種類及び粒子サイズが異なることと、樹脂ポリッシャの硬度が異なることである。具体的には、粒径5〜100nm程度のコロイダルシリカを遊離砥粒として含む研磨液が両面研磨装置の研磨パッドとガラス基板の主表面との間に供給され、ガラス基板の主表面が研磨される。研磨されたガラス基板を中性洗剤、純水、イソプロピルアルコール等を用いて洗浄することで、磁気ディスク用ガラス基板が得られる。
本実施形態の板材の効果を調べるために、種々の仕様の板材及びガラスブランク材を用いてアニール処理を行った。
アニール処理は、下記表1〜3に示した仕様の板材及びガラスブランク材の組み合わせで積層体を組んで行った。各サンプルとも、台座の上に、同じ仕様の板材61枚、及び同じ仕様のガラスブランク材60枚を1枚ずつ交互に配置することで積層体を組み、最上段の板材の上に500gの錘を載せて、図10に示す加熱炉40内で、500〜550℃で、30〜120分の保温条件で、アニール処理を行った。なお、最下段に配置した板材及び台座は、図5(b)に示す形態とした。
板材の貫通孔の主表面上の位置は、板材の外周と同心で、かつ、直径が板材の直径の半分の長さの円の内側に位置するようにした。貫通孔の形状は、板厚方向に円筒状に延びる形状とした。
ガラスブランク材には、直径100mmの略円形のアルミノシリケートガラス製のものを用いた。また、サンプル21〜23のガラスブランク材には、フロート法で作製したものを用い、それ以外のサンプルのガラスブランク材には、プレス成形処理により作製したものを用いた。
(1)張り付きの発生回数
板材を、最上段に位置するものから1枚ずつ順に、積み降ろししたときに、ガラスブランク材の張り付きが生じた回数が、60回中、3回未満だった場合をA、3回以上10回未満だった場合をB、10回以上だった場合をCとし、A及びBを張り付きを抑制できたと評価し、Cを張り付きを抑制できなかったと評価した。板材の積み下ろしは、通常要する時間の半分の時間で行った。
(2)転写痕の発生枚数
60枚のガラスブランク材の両側の主表面を目視で観察し、貫通孔に起因した転写痕が発生していた枚数が、60枚中、3枚未満だった場合をA+、3枚以上5枚未満だった場合をA、5枚以上10枚未満だった場合をB、10枚以上15枚未満だった場合をC、15枚以上だった場合をDとし、A+〜Cを転写痕を抑制できたと評価し、Dを転写痕を抑制できなかったと評価した。
(3)汚染されたガラスブランク材の枚数
60枚のガラスブランク材の両側の主表面及び端面を斜入射干渉法フラットネステスター(ニデック社製FT-17)で観察し、板材から発塵した大きさ1〜100μmのサイズのパーティクルが付着していたガラスブランク材の枚数が、60枚中、5枚未満だった場合をA、5枚以上10枚未満満だった場合をB、10枚以上だった場合をCとし、A及びBをガラスブランク材の汚染を抑制できたと評価し、Cをガラスブランク材の汚染を抑制できなかったと評価した。
結果を、表1〜表3に示す。
2 貫通孔
3 側壁
3a 傾斜壁面
10、10A、10B、10C アニール処理用板材
20、20a、20B ガラスブランク材
30 積層体
40 加熱炉
50 治具
60 台座
Claims (11)
- 板状のブランク材のアニール処理に用いられ、前記ブランク材を両側から挟むように積層される複数の板材のうちの1つであって、
少なくとも一方の主表面が前記ブランク材と接する一対の主表面を有し、
前記主表面に開口し、前記板材を貫通する1又は複数の貫通孔を備え、
前記主表面は、積層された前記板材と前記ブランク材との間に空気が流れ込む隙間が形成されるよう調整された算術平均粗さを有し、
前記貫通孔は、前記隙間と連通し、
前記ブランク材には、円孔が形成される位置が設定されており、
前記貫通孔は、前記板材の主表面のうち、前記位置が設定された前記ブランク材の部分と接する領域に開口している、ことを特徴とするアニール処理用板材。 - 前記板材の主表面、及び、当該主表面と接する前記ブランク材の主表面の算術平均粗さの合計が0.2μm以上である、請求項1に記載のアニール処理用板材。
- 前記板材の主表面の算術平均粗さは、当該主表面と接する前記ブランク材の主表面の算術平均粗さより大きい、請求項1又は2に記載のアニール処理用板材。
- 前記板材の主表面の算術平均粗さは、0.2〜1.0μmである、請求項1から3のいずれか1項に記載のアニール処理用板材。
- 前記貫通孔の少なくとも1つは、当該少なくとも1つの貫通孔を囲む前記板材の縁が前記ブランク材の主表面に当接するよう前記板材の主表面に開口している、請求項1から4のいずれか1項に記載のアニール処理用板材。
- 前記板材の主表面に開口した前記貫通孔の形状は円形状であり、
前記貫通孔の直径は1〜6mmである、請求項1から5のいずれか1項に記載のアニール処理用板材。 - 前記貫通孔は、複数設けられ、前記板材の主表面内に分散して開口している、請求項1から6のいずれか1項に記載のアニール処理用板材。
- 複数の前記貫通孔は、前記板材の主表面を面積が等しい複数の領域に分けたとき、前記領域のそれぞれに同じ数で配置される、請求項7に記載のアニール処理用板材。
- 前記貫通孔を囲む前記板材の側壁は、前記板材の主表面と平行な方向に沿った前記貫通孔の断面積が前記板材の主表面に近づくに連れて大きくなるよう面取りされている、請求項1から8のいずれか1項に記載のアニール処理用板材。
- 板状のブランク材のアニール処理に用いられ、前記ブランク材を両側から挟むように積層される複数の板材のうちの1つの板材の製造方法であって、
当該板材は、
少なくとも一方の主表面が前記ブランク材と接する一対の主表面を有し、
前記主表面に開口し、当該板材を貫通する1又は複数の貫通孔を備え、
前記製造方法は、成形用型内に充填された当該板材の原料粉体を成形する成形処理を備え、
前記成形用型は、当該板材に前記貫通孔が形成されるよう前記成形用型の内壁面から突出する突出部を有している、ことを特徴とするアニール処理用板材の製造方法。 - 基板の製造方法であって、
請求項1から9のいずれか1項に記載のアニール処理用板材あるいは請求項10に記載の製造方法により製造されたアニール処理用板材の少なくとも2つの板材を、板状のブランク材を両側から挟むように積層した積層体を加熱し、前記ブランク材をアニールするアニール処理を備える、ことを特徴とする基板の製造方法。
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