JP6917456B2

JP6917456B2 - ガイドワイヤ

Info

Publication number: JP6917456B2
Application number: JP2019530276A
Authority: JP
Inventors: 忠裕小池
Original assignee: Asahi Intecc Co Ltd
Current assignee: Asahi Intecc Co Ltd
Priority date: 2017-07-19
Filing date: 2017-07-19
Publication date: 2021-08-11
Anticipated expiration: 2037-07-19
Also published as: KR20200024287A; WO2019016877A1; EP3656436A4; US11420028B2; CN110891641A; JPWO2019016877A1; US20200164183A1; EP3656436A1; CN110891641B

Description

本発明は、ガイドワイヤに関する。

心臓を取り巻く冠動脈などの血管に生じた狭窄の治療や、石灰化の進行により血管内が完全に閉塞した部位（例えば、慢性完全閉塞：ＣＴＯなど）を治療する際、バルーンカテーテル等の治療器具に先行してこれらを案内するためのガイドワイヤが血管に挿入される。

上記ガイドワイヤでは、先端部分の高柔軟性と良好な復元性とが必要であり、例えば、コアシャフトの先端の外周に、コイルの先端を溶接により接合し、さらにコアシャフトの先端に補強部を溶着するガイドワイヤが提案されている（例えば、特許文献１参照）。

特許４７８５１７０号公報

しかしながら、上述の従来のガイドワイヤの場合、ガイドワイヤの操作中に、コイル体が先端接合部から外れる虞がある。

本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであり、その目的は、操作中に、コイル体が先端接合部から外れるのを防止することができるガイドワイヤを提供することにある。

上記課題を解決するために、本発明の一形態に係るガイドワイヤは、第１材料からなるコアシャフトと、前記コアシャフトの外周を覆うように設けられ、前記第１材料からなる第１素線と前記第１材料とは異なる第２材料からなる複数の第２素線とを撚り合わせてなるコイル体と、前記コアシャフトの先端と前記コイル体の先端とを接合する先端接合部とを備え、前記先端接合部は、前記第１材料からなり前記コアシャフトの先端および前記第１素線の先端から連なり、前記先端接合部が、前記複数の第２素線の先端を包み込んでいる。

ここで、前記第２材料の融点は、前記第１材料の融点よりも高くてもよい。

また、前記複数の第２素線は、第２−１素線と、第２−２素線とを有し、前記第２−１素線は、前記先端接合部において、先端に向かって拡径するように螺旋状に延びており、前記第２−２素線は、前記先端接合部において、先端に向かって縮径するように螺旋状に延びていてもよい。

なお、本明細書において、「先端方向」とは、ガイドワイヤの軸方向に沿う方向であって、コアシャフトに対して先端接合部が位置する側の方向を意味する。「後端方向」とは、ガイドワイヤの軸方向に沿う方向であって、先端方向に対する反対側の方向を意味する。

本発明は、操作中に、コイル体が先端接合部から外れるのを防止することができるガイドワイヤを提供することができる。

本発明の実施形態に係るガイドワイヤの概略断面図を示す。図１に示したコイル体のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図を示す。本発明の実施形態に係る撚線の斜視図を示す。図３に示した撚線のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図を示す。本発明の実施形態に係るガイドワイヤの正面図を示す。

以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明するが、本発明は、当該図面に記載の実施形態にのみ限定されるものではない。

図１は、本発明の一実施形態に係るガイドワイヤ１の概略断面図を示す。

図１に示すように、ガイドワイヤ１は、概略的に、コアシャフト１０と、コイル体２０と、先端接合部３０と、基端固着部４０とにより構成されている。

コアシャフト１０は、コアシャフト本体１１と、テーパ部１２と、先端部１３とを有する。テーパ部１２は、コアシャフト本体１１から連続して先端に向かって縮径しながら延びている。先端部１３は、テーパ部１２から連続して先端に向かって延びている。なお、コアシャフト本体１１の後端側の端部においてユーザによるガイドワイヤ１の回転操作等が行われる。

コアシャフト１０を構成する材料としては、先端部１３およびテーパ部１２の柔軟性を確保すると共に、抗血栓性および生体適合性を有している限り特に限定されず、例えば、ステンレス鋼、Ｎｉ−Ｔｉ合金などの超弾性合金等を採用することができる。なお、コアシャフト１０を構成する材料を第１材料とする。

次に、コイル体２０について説明する。

図２は、図１に示したガイドワイヤ１のコイル体２０のＩＩ−ＩＩ線に沿った断面図を示している。図３は、コイル体２０を構成する撚線２１の斜視図を示している。図４は、図３に示した撚線２１のＩＶ−ＩＶ線に沿った断面図を示している。

図１に示すように、コイル体２０は、テーパ部１２の一部と先端部１３との外周を覆うように設けられている。また、図２に示すように、コイル体２０は、撚線２１を有し、当該撚線２１が螺旋状に複数本（本実施形態においては８本）巻回されて構成される。

図３、４に示すように、撚線２１は、芯線２２と、芯線２２の外周を覆うように巻回される６本の側線２３とから構成されている。

図４に示すように、側線２３は、芯線２２を中心として点対称に配置される一対の第１側線２４と、第１側線２４以外の４本の第２側線２５とにより構成される。

本実施形態では、芯線２２および第１側線２４は、コアシャフト１０を構成する第１材料と同一の第１材料で構成される。すなわち、芯線２２および第１側線２４は、ステンレス鋼、Ｎｉ−Ｔｉ合金などの超弾性合金等で構成されている。芯線２２および第１側線２４は、第１素線に対応する。

第２側線２５は、第１材料とは異なりかつ第１材料よりも融点が高い第２材料により構成されている。第２材料としては、例えば、放射線不透過材である、白金、タングステン、またはこれらの元素を含む合金（例えば、白金−ニッケル合金）等が挙げられる。なお、ステンレス鋼の融点は約１４００〜１５００℃であり、Ｎｉ−Ｔｉ合金の融点は約１２００〜１３００℃であり、白金の融点は１７６８℃であり、タングステンの融点は、３４２２℃である。第２側線２５は、複数の第２素線に対応する。

次に、先端接合部３０について説明する。

図１に示すように、先端接合部３０は、コアシャフト１０の先端部１３の先端と、コイル体２０の先端とを接合している。先端接合部３０は、芯線２２、第１側線２４、およびコアシャフト１０を構成する第１材料と同一の第１材料からなり、先端部１３の先端および芯線２２の先端および第１側線２４の先端から連なっている。また、先端接合部３０は、複数の第２側線２５（第２−１側線２５Ａ、第２−２側線２５Ｂ）の先端を包み込んでいる。

先端接合部３０は、元々コアシャフト１０の先端部１３よりも先端側に位置していた部分と、元々芯線２２および第１側線２４の先端よりも先端側に位置していた部分とをＴＩＧ溶接等により互いに溶融させて接合することにより形成されている。この時、芯線２２、第１側線２４、およびコアシャフト１０を構成する第１材料の融点よりも高く、かつ複数の第２側線２５を構成する第２材料の融点よりも低い温度で、当該部分を溶融させることにより、第２側線２５の先端は溶融せずに、先端接合部３０内に残存する。その結果、先端接合部３０が複数の第２側線２５の先端を包み込む構成となる。

また、複数の第２側線２５は、第２−１側線２５Ａと、第２−２側線２５Ｂとを有し、図１、５に示すように、第２−１側線２５Ａは、先端接合部３０において、先端に向かって拡径するように螺旋状に延びており、第２−２側線２５Ｂは、先端接合部３０において、先端に向かって縮径するように螺旋状に延びている。図５において、第２−１側線２５Ａは、先端接合部３０内における基端部２５Ａ１および先端部２５Ａ２を有し、第２−２側線２５Ｂは、先端接合部３０内における基端部２５Ｂ１および先端部２５Ｂ２を有する。

このように、複数の第２側線２５は、先端接合部３０内において、まとまっておらず、それぞれが発散した状態で延びている。なお、本実施形態では、先端接合部３０内の第２側線２５について、第２−１側線２５Ａおよび第２−２側線２５Ｂのみを示したが、他の第２側線２５も先端接合部３０内を発散するように延びている。第２−１側線２５Ａは第２−１素線に対応し、第２−２側線２５Ｂは第２−２素線に対応する。

一方、コイル体２０の基端は、基端固着部４０によりコアシャフト１０に固着されている。基端固着部４０を構成する材料としては、例えば、Ｓｎ−Ｐｂ合金、Ｐｂ−Ａｇ合金、Ｓｎ−Ａｇ合金、Ａｕ−Ｓｎ合金等の金属ロウが挙げられる。

次に、ガイドワイヤ１の使用態様について説明する。ガイドワイヤ１を先端接合部３０から大腿部の血管に挿入し、血管に沿って冠動脈まで進行させる。次いで、血管の狭窄部やＣＴＯ近傍の偽腔などの治療部位を通過させた後、当該ガイドワイヤ１に沿ってバルーンカテーテルやステントなどの治療器具を搬送させ、上記治療部位にて各種処置を実行する。上記処置が完了した後、当該ガイドワイヤ１は、上記血管を逆行させて身体から引き抜かれ、一連の操作が終了する。

上記のガイドワイヤ１によれば、コアシャフト１０の先端とコイル体２０の先端とを接合する先端接合部３０を備え、先端接合部３０は、第１材料からなりコアシャフト１０の先端および第１素線である芯線２２および第１側線２４の先端から連なり、先端接合部３０が、複数の第２素線である第２側線２５の先端を包み込んでいる。かかる構成によれば、コアシャフト１０の先端および芯線２２および第１側線２４の先端から連なり、コアシャフト１０、芯線２２、および第１側線２４と同一の材料（第１材料）からなる先端接合部３０により、第２材料からなる複数の第２側線２５の先端が包み込まれているので、先端接合部３０とコイル体２０とのアンカー効果が増加し、先端接合部３０とコイル体２０との接合強度が向上する。このため、コイル体２０が先端接合部３０から離間するのを抑制することができる。

また、第２材料の融点は、第１材料の融点よりも高いので、第１材料の融点よりも高く、かつ第２材料の融点よりも低い温度で、第１材料を溶融させることにより、容易に先端接合部３０が複数の第２側線２５を包み込む構造を形成することができる。

また、第２−１側線２５Ａは、先端接合部３０において、先端に向かって拡径するように螺旋状に延びており、第２−２側線２５Ｂは、先端接合部３０において、先端に向かって縮径するように螺旋状に延びている。これにより、先端接合部３０とコイル体２０とのアンカー効果が更に増加し、先端接合部３０とコイル体２０との接合強度が更に向上する。このため、コイル体２０が先端接合部３０から離間するのを更に抑制することができる。

なお、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。

例えば、上記実施形態では、コイル体２０は、撚線２１が螺旋状に複数本（本実施形態においては８本）巻回されて構成したが、１本の撚線２１を螺旋状に巻回して構成してもよい。また、撚線２１は、芯線２２と、２本の第１側線２４と、４本の第２側線２５とにより構成した。すなわち、撚線２１は、３本の第１素線と、４本の第２素線とにより構成されていたが、撚線２１は、少なくとも１本の第１素線、少なくとも２本の第２素線により構成されていればよい。また、上記実施形態では、複数の第２側線２５（第２−１側線２５Ａ及び第２−２側線２５Ｂ）が、先端接合部３０内において、まとまっていない構成になっていたが、これに限定されない。複数の第２側線２５は、先端接合部３０内において、まとまっている構成（言い換えると、拡径も縮径もせず、コイル体２０から先端方向に一定の外径で螺旋状に延びている構成）でもよい。更に、図示していないが、先端接合部３０内における複数の第２側線２５の外周面が、コイル体２０における複数の第２側線２５の外周面よりも表面粗さが粗いほうが好ましい。これにより、先端接合部３０とコイル体２０とのアンカー効果が更に増加し、先端接合部３０とコイル体２０との接合強度が更に向上する。

１ガイドワイヤ
１０コアシャフト
２０コイル体
２１撚線
２２芯線
２３側線
２４第１側線
２５第２側線
２５Ａ第２−１側線
２５Ｂ第２−２側線
３０先端接合部

Claims

第１材料からなるコアシャフトと、
前記コアシャフトの外周を覆うように設けられ、前記第１材料からなる第１素線と前記第１材料とは異なる第２材料からなる複数の第２素線とを撚り合わせてなるコイル体と、
前記コアシャフトの先端と前記コイル体の先端とを接合する先端接合部と、を備え、
前記先端接合部は、前記第１材料からなり前記コアシャフトの先端および前記第１素線の先端から連なり、
前記先端接合部が、前記複数の第２素線の先端を包み込んでおり、
前記複数の第２素線は、第２−１素線と、第２−２素線とを有し、
前記第２−１素線は、前記先端接合部において、先端に向かって拡径するように螺旋状に延びており、
前記第２−２素線は、前記先端接合部において、先端に向かって縮径するように螺旋状に延びていることを特徴とするガイドワイヤ。
前記第２材料の融点は、前記第１材料の融点よりも高いことを特徴とする請求項１に記載のガイドワイヤ。