JP6914073B2 - 表面処理装置 - Google Patents

表面処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6914073B2
JP6914073B2 JP2017063751A JP2017063751A JP6914073B2 JP 6914073 B2 JP6914073 B2 JP 6914073B2 JP 2017063751 A JP2017063751 A JP 2017063751A JP 2017063751 A JP2017063751 A JP 2017063751A JP 6914073 B2 JP6914073 B2 JP 6914073B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
surface treatment
liquid
gas
introduction port
treatment tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017063751A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018165393A (ja
Inventor
正仁 谷川
正仁 谷川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
C.UYEMURA&CO.,LTD.
Original Assignee
C.UYEMURA&CO.,LTD.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by C.UYEMURA&CO.,LTD. filed Critical C.UYEMURA&CO.,LTD.
Priority to JP2017063751A priority Critical patent/JP6914073B2/ja
Publication of JP2018165393A publication Critical patent/JP2018165393A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6914073B2 publication Critical patent/JP6914073B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、被処理物表面を処理するために用いられる表面処理装置に関する。
表面処理は、めっきや塗装など処理対象物の性質を向上させるために行われる。表面処理の一例としてめっきを例に挙げる場合、通常めっきする際、めっき液を撹拌しながらめっきする。その撹拌方法として、めっき液中でバブリングや噴流を用いて行っている。また、噴流に空気を混ぜ、液体と気体の両方により撹拌しめっきを行っている。
特許文献1では、被処理基板の下方へ無電解めっき液をポンプ等により供給し、被処理基板の下方に供給された無電解めっき液内へ酸素含有気体をエアーポンプ等により散気し、液体と気体の両方で撹拌しながらめっきすることが記載されている。
特開2016−060935号公報
しかしながら、液体と気体の両方により撹拌する場合、液体用ポンプと気体用ポンプの両方が必要となる。通常、めっき等の表面処理設備の環境は、表面処理液が酸やアルカリのため、酸やアルカリ雰囲気であることが多く、その場合、ポンプ等の表面処理設備に備わる付帯装置を腐食させるなどの悪影響を及ぼす。よって、ポンプ等の表面処理設備に備わる付帯装置の個数は、設備環境、メンテナンス面、コスト等の面から極力少ない方が好ましい。
そこで、本発明はそのような表面処理環境の中、ポンプ等の表面処理設備に備わる付帯装置の個数を減らし、省コスト化が可能な表面処理装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る表面処理装置は、被処理物表面を処理するために用いられる表面処理装置であって、少なくとも表面処理液が収容された表面処理槽と、前記表面処理槽に、気体を導入する気体導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記気体導入口から導入した前記気体と前記液体導入口から導入された前記液体とを混合して吐出する吐出口とを有するアスピレーターとを備え、前記気体導入口が前記表面処理槽の外部と接続され、前記液体導入口の上流側に前記液体を分岐させるための分岐機構と、前記分岐機構の下流側に前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構がさらに設けられ、前記吸気量調節機構の下流から液体を吐出させることを特徴とする。また、本発明の他の態様に係る表面処理装置は、被処理物表面を処理するために用いられる表面処理装置であって、少なくとも表面処理液が収容された表面処理槽と、前記表面処理槽に、気体を導入する気体導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記気体導入口から導入した前記気体と前記液体導入口から導入された前記液体とを混合して吐出する吐出口とを有するアスピレーターとを備え、前記気体導入口が前記表面処理槽の外部と接続され、前記表面処理装置は、さらに前記液体導入口の上流側に前記液体を分岐させるための分岐機構と、前記分岐機構の下流に液体を吐出させるための液体吐出機構が設けられていることを特徴とする。
このようにすれば、アスピレーターにより気体と液体を同時に吐出できるので、エアーポンプが不要となり、ポンプの個数を減らし、省コスト化が可能となる。そして、所望の単位時間当たりの必要な処理液の循環量とすることができる。また、局所的に液体のみを被処理物に吐出させ、液体のみの撹拌を必要とする場合に有利である。
このとき、本発明の他の態様では、前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構が前記液体導入口の上流側にさらに設けられていても良い。
このようにすれば、空気の量が調節可能となるので、被処理物表面の酸化を制御できるなど、所望の気体量とすることができる。
このとき、本発明の他の態様では、前記分岐機構の下流側に前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構がさらに設けられ、前記吸気量調節機構の下流から液体を吐出させても良い。
このようにすれば、所望の単位時間当たりの必要な処理液の循環量とすることができる。
このとき、本発明の一態様では、前記吐出口は、前記表面処理槽底部の前記被処理物の底部と対向する位置に、前記表面処理槽の底部から頂部に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられても良い。
このようにすれば、直接的に被処理物に気体と液体が同時にあたるので、被処理物表面近傍の溶液を効率よく撹拌でき、また液流が下から上になるので、溶液中の不純物をオーバーフローから気泡と一緒に除去できる。
このとき、本発明の一態様では、前記吐出口は、前記表面処理槽底部の前記被処理物の底部と対向する位置を除く位置の何れかに複数設けられていても良い。
このようにすれば、被処理物の両側面に気体と液体が同時に吐出されるので、被処理物の両側面の溶液を効率よく撹拌できる。
このとき、本発明の一態様では、前記吐出口は、前記表面処理槽側面の前記被処理物側面と対向する位置に、前記表面処理槽側面から中央に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられていても良い。
このようにすれば、被処理物表面である被処理物側面に直接あたるので、被処理物表面の溶液をさらに効率よく撹拌できる。
また、本発明の一態様では、前記吐出口は、前記表面処理槽側面近傍で前記被処理物の底部下端より下方に設けられ、前記表面処理槽側面から中央に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられていても良い。
このようにすれば、被処理物に気体と液体を直接あてない場合の、液中の溶存酸素量を増減させることができる。
以上説明したように本発明によれば、アスピレーターにより気体と液体を同時に吐出できるので、エアーポンプが不要となり、ポンプの個数を減らし、省コスト化が可能となる。
図1(A)は、本発明の一実施形態に係る表面処理装置の一例を示す概略構成で、アスピレーターを表面処理槽に直接接続しない態様を示す図であり、図1(B)は、本発明の一実施形態に係る表面処理装置の一例を示す概略構成で、アスピレーターを表面処理槽に直接接続する態様を示す図である。 図2は、本発明の実施形態に係る表面処理装置の一変形例を示す概略構成図である。 図3は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置の他の一変形例を示す概略構成図である。 図4は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置のさらに他の一変形例を示す概略構成図である。 図5は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置のさらに他の一変形例を示す概略構成図である。 図6は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置のさらに他の一変形例を示す概略構成図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
まず、本発明の一実施形態に係る表面処理装置の構成について、図面を使用しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る表面処理装置の概略構成を示す図である。
本発明の一実施形態に係る表面処理装置100は、図1に示すように、被処理物105表面を処理するために用いられ、少なくとも表面処理液101が収容された表面処理槽102を備える。そして、上記表面処理槽102に、気体を導入する気体導入口103aと、液体を導入する液体導入口103bと、上記気体導入口103aから導入した上記の気体と上記液体導入口103bから導入された上記液体とを混合して同時に吐出する吐出口103cとを有するアスピレーター103とを備える。そして、上記気体導入口103aが上記表面処理槽102の外部と接続されていることを特徴とする。
図1に示すように、アスピレーター103は基本的にT字管になっており、図1のアスピレーター103の垂直線にあたる管の下方を液体導入口103bへ接続する。そして、その垂直線にあたる管の上方は、吐出口103cとなる。垂直線にあたる管の内部は一部細くなっており、ここから分岐して水平線にあたる気体導入口103aが付く。図1のアスピレーター103の水平方向へは液体が流れ込まないようになっている。垂直方向に水を流すと、管内の細くなった部分で流速が増すため、ベンチュリ効果によって圧力が低下する。この減圧になった液流に上記の気体導入口103aが表面処理槽102の外部に接続された周囲の気体が流れ込み、アスピレーター103内で気体と液体が混合され、吐出口103cから気体と液体が同時に吐出される。
また、気体導入口103aへ導入される気体は、気体導入口103aが表面処理槽102の外部と接続されることにより、気体を取り入れ、取り入れられた気体は例えば配管108などを通って、アスピレーター103内で液体導入口103bから導入された液体と混合して、吐出口103cから気体と液体が同時に吐出される。一方、液体導入口103bへ導入される液体は、表面処理槽102に収容された表面処理液が、オーバーフロー槽107から配管108を通ってポンプ106へ移送され、ポンプ106から配管108を通って液体導入口103bへ接続され、アスピレーター103内で気体導入口103aから導入された気体と混合して、吐出口103cから気体と液体が同時に吐出される。
また、上記アスピレーター103は、複数設けても良い。例えば、撹拌を強く必要とする場合には、複数設けた方が有利である。
さらに、ポンプ106の前後の何れかに濾過装置を設けることが好ましい。このようにすれば、循環させる液体に浮遊する不純物を濾過し、不純物そのものによるアスピレーター103内での詰まりを防止できる。また、表面処理が無電解めっきの場合、不純物の存在により、それが核となって金属結晶を成長させてしまうことによる、アスピレーター103内での詰まりを防止できる。
また、本発明の一実施形態に係る表面処理装置100は、図1(A)に示すように、気体導入口103aに導入される気体の吸気量を調節する吸気調節機構104が、液体導入口103bの上流側にさらに設けられていることが好ましい。さらに吸気調節機構104は、液体導入口103bの上流側でかつ、ポンプ106の下流側に設けられることが好ましい。例えば、液体導入口103bとポンプ106の間に設けられる。このようにすれば、液体導入口103bの上流側に設けた、吸気調節機構104により、ポンプ106から液体導入口103bへ送る液の流速を調節することにより、吸気する空気の量が調節可能となるので、所望の気体量とすることができる。
例えば、気体と液体を混合し吐出させ撹拌させたい状況において、被処理物105の表面酸化を抑えたい場合には、上記の吸気調節機構104により調節し、吸気量を抑えれば良い。一方、被処理物105の表面酸化を進めたい場合には、同様に上記の吸気調節機構104により調節し、吸気量を増加させればよい。また液中の溶存酸素量を制御できる。
上記の吸気調節機構104は、特に限定されるものではないが、例えばバルブにより吸気量を調節すれば良い。なお、バルブを閉じていくと、流れる液の流量が減ることで流速が遅くなり、吸気量が減る。一方バルブを開いていくと、流れる液の流量が増すことで、流速が速くなり、吸気量が増える。
また、調節機構のさらに上流側にエアーフィルターを設けたほうが好ましい。このようにすれば、大気中に浮遊する不純物を吸気の際に吸気することを防止し、より不純物の少ない気体をアスピレーター103に導入でき、不純物そのものによるアスピレーター103内での詰まりを防止できる。また、表面処理が無電解めっきの場合、不純物の存在により、それが核となって金属結晶を成長させてしまうことによる、アスピレーター103内での詰まりを防止できる。さらに、上記に設けるエアーフィルターは、カーボンフィルターがより好ましい。表面処理雰囲気は、めっき液やめっき前処理などの表面処理液に有機物が添加される場合があり、また表面処理装置に添加される潤滑剤などの有機物が浮遊している場合があるので、大気中の不純物の他に上記の有機物も除去できるからである。上記のフィルターを組み合わせても良い。また、吸気量調整機構104を設けずに上記のフィルターを設けてもよい。エアーフィルターを設ける場合は、吸気の妨げとならないよう、十分な通気性を持ったエアーフィルターを選定する。
また、気体導入口103aの上流側の配管に真空計を取り付けることが好ましい。そうすることで、真空計の値から配管を通る気体の流動状況を確認できるので、完全に詰まった後の段階ばかりでなく、詰まる前段階が確認できる。よって、配管の詰まりを未然に防止でき、アスピレーターからの吐出量をより一定に保つことができる。ゆえに、被処理物の表面処理能力の向上が可能となる。
さらに図1(A)では、表面処理槽102内に配管108を設け、アスピレーター103を表面処理槽102に設ける態様を示したが、例えば図1(B)に示すように、アスピレーター113を表面処理槽112に直接接続する態様とした表面処理装置110も可能である。このとき、気体導入口113aは気体を導入するため、表面処理槽112の外部となるように接続する。
例えば、図1(A)としては、表面処理槽102に浸漬された被処理物105の底部105b下端より下方のスペースに、アスピレーター103を導入できる場合や、設置地面から表面処理槽102の底部102bまでにアスピレーター103を導入できるスペースがない場合、又は設置が困難な場合に選択する方が好ましい。
一方、図1(B)としては、表面処理槽112に浸漬された被処理物115の底部115b下端より下方のスペースに、アスピレーター113を導入できない場合や、設置地面から表面処理槽112の底部112bまでにアスピレーター113を導入できるスペースがある場合や、設置が比較的容易な場合に選択する方が好ましい。
上述したように従来、液体と気体の両方により撹拌する場合、液体用ポンプと気体用ポンプの両方が必要となっていた。通常、表面処理設備の環境は、めっき前処理液やめっき液などの表面処理液が酸やアルカリのため、酸やアルカリ雰囲気であることが多く、その場合、ポンプ等の表面処理設備に備わる付帯装置を腐食させたり、酸やアルカリ雰囲気により装置に結晶が付着し、さらに腐食を進行させたりするなど悪影響を及ぼす。またポンプは高額なため初期コストが増加する。さらに酸やアルカリ雰囲気のため故障率が高く、設備の維持コストや、ポンプ交換の人的コストが増加する。場合によっては、ポンプは各槽に1個以上必要となるので、気体と液体との混合撹拌が必要な場合には、層ごとにポンプの台数が増加していく。よってポンプ等の付帯装置の個数は、設備環境、メンテナンス面、コスト等の面から極力少ない方が好ましい。
そこで、本発明の一実施形態に係る表面処理装置100によれば、表面処理槽102に設けられたアスピレーター103を用いることで、気体導入口103aと液体導入口103bから導入された気体と液体を吐出口103cから同時に吐出することで、エアーポンプが不要となり、ポンプの個数を減らし、省コスト化が可能となる。
さらに、本発明の一実施形態に係る表面処理装置100によれば、上記の設備のコスト面等ばかりでなく、気体と液体を混合して同時に吐出し撹拌しているので、撹拌力が向上することで、表面処理が例えばめっきの場合、めっき析出の促進が可能となる。また、被処理物105表面に付着した不純物も除去しやすくなり、被処理表面の異物、ざらつき等といった外観不良も改善できる。よって、表面処理能力の向上が可能となる。
またアスピレーターはエアーポンプと比べ、非常に安価である。また、アスピレーターは小設備なので、初期の設置や後付けが容易である。またそれがゆえに、表面処理槽の幅広い改造ができるので、様々な表面処理の仕様に対応可能である。以下本発明の一実施形態に係る表面処理装置100の態様、変形例について説明する。
本発明の一実施形態に係る表面処理装置100は、図1(A)に示すように、吐出口103cは、表面処理槽102底部102bの被処理物105の底部105bと対向する位置に、上記表面処理槽102の底部102bから頂部に向けて混合された気体と液体を吐出するように設けられることが好ましい。
このようにすれば、被処理物105に直接あたるので、被処理物105表面近傍の溶液を効率よく撹拌でき、被処理物105の表面処理を促進することができる。例えば、表面処理がめっきの場合、めっき析出の促進が図れる。また、液流方向が下から上になるので、被処理物105表面に付着した溶液中の不純物を除去し、オーバーフロー槽107から気泡と一緒に効率よく除去できる。よって、被処理物105表面の液体の撹拌により、被処理物105表面を効率よく洗浄も可能となる。また、被処理物105表面に付着した溶液中の不純物を除去するばかりでなく、表面処理液101中に浮遊する不純物もオーバーフロー槽107から気泡と一緒に効率よく除去できる。ゆえに、被処理物表面の異物、ざらつき等といった外観不良もさらに改善できる。
ここで表面処理の例としては、無電解めっき、電気めっき、置換めっき、前処理、後処理、活性化、触媒付与、プレディップ、エッチング、ジンケート、剥離、水洗、酸洗及びデスミア等が挙げられる。よって本発明の一実施形態に係る表面処理装置は、上記の表面処理における装置に対応可能である。なお、表面処理は上記に限定されるものではなく、被処理物の性質を向上させるために行われる処理の装置に適用可能である。
例えば、めっき前処理に本発明の一実施形態に係る表面処理装置を用いた場合、めっき前処理に必要な反応を促進させた後めっきする場合に有利となる。上記にも説明した通り、勿論めっき前処理液中の不純物をオーバーフロー槽から気泡と一緒に除去し、めっき外観不良低減に効果的である。
また、水洗槽に本発明の一実施形態に係る表面処理装置を用いた場合、気体と液体の両方を同時に吐出し撹拌しているので、洗浄力が向上し、また水洗槽の液中の不純物をオーバーフロー槽から気泡と一緒に除去し、被処理物の外観不良低減が可能となる。
上記にめっき前処理、水洗槽に本発明の一実施形態に係る表面処理装置を用いた場合の効果を説明したが、めっき前処理、水洗槽以外の無電解めっき、電気めっき、置換めっき、前処理、後処理、活性化、触媒付与、プレディップ、エッチング、ジンケート、剥離、水洗、酸洗及びデスミア等においても、本発明の一実施形態に係る表面処理装置を用いた場合には、表面処理能力を向上させることができ、上記と同様の効果を得ることができる。
また、本発明は上述した実施形態に限定されない。例えば図2に、本発明の実施形態に係る表面処理装置100の一変形例を示す表面処理装置200の概略構成を示す。図2に示すように、液体導入口203bの上流側に液体を分岐させるための分岐機構209と、上記分岐機構209のアスピレーター203へ向かう下流とは別の下流に吸気量調節機構204がさらに設けられ、そして吸気量調節機構204の下流から液体を表面処理槽202内に配管208を通じて吐出させることが好ましい。上記の吸気量調節機構204は、特に限定されるものではないが、例えばバルブにより吸気量を調節すれば良い。なお、バルブを閉じていくと、ポンプ206からアスピレーター203へ流れる液の流量が増すことで流速が速くなり、吸気量が増える。一方バルブを開いていくと、ポンプ206からアスピレーター203へ流れる液の流量が減ることで、流速が遅くなり、吸気量が減る。
ここで、表面処理槽に於いてポンプを設置する理由は、槽内の液の撹拌とフィルターレーションによる濾過を行う為である。フィルタレーションでは、槽の容量に応じて、単位時間当たりの必要な処理液の循環量が設定される。アスピレーターのみでの循環では、その特性上、この単位時間当たりの必要な処理液の循環量を満足できない可能性がある。アスピレーターを多数設置して、循環量を多くすることも可能であるが、逆にバブリングが多く成り過ぎる可能性もある。また、専用のポンプを設置してしまうと動力が増えてしまう為、本来の目的から外れてしまう。よって上記の理由から、図2の態様によれば、所望の適切な循環量となり、より適切なフィルターレーションによる濾過が可能となる。
さらに図2の態様について、処理液の循環量を多くする場合には、複数の分岐機構209、吸気量調節機構204、配管208を設けても良い。
分岐機構209は、分岐するのに適した機構であれば良く、例えば3つまたのT字やY字ジョイントを用いる。なお、4つまた以上のジョイントを用いても良い。また、吸気量調節機構204の下流から液体を表面処理槽202内に吐出させる配管は、表面処理槽202の液面付近に液体を吐出させても良い。一方、図2に示すように、表面処理槽202の底部付近まで配管を伸ばし液体を吐出させても良い。また、分岐機構209は、ポンプ206の下流側に設けられることが好ましい。
さらに、本発明の実施形態に係る表面処理装置100の他の一変形例を示す。図3に示すように、吐出口303cは、表面処理槽底部302bの被処理物の底部305bと対向する位置を除く位置の何れかに複数設けることが好ましい。
このようにすれば、被処理物305の両側面の溶液を効率よく撹拌できる。よって被処理物305の両側面に気体と液体が吐出されるので、撹拌がより強くなり、表面処理がめっきの場合、めっき析出の促進や、被処理物305表面の不純物の除去がより効果的となり、被処理物表面の外観不良低減がより可能となる。また、被処理物305の両側面に吐出されるので、被処理物305が薄い板の場合に有利となる。例えば、被処理物の対象がプリント基板の場合、その板厚は様々であり、薄型の基板にも対応できる。さらに、被処理物305の両側面に吐出されるので、両側面均等に撹拌できる点で有利である。
さらに、本発明の実施形態に係る表面処理装置100の他の一変形例を示す。図4は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置の他の一変形例を示す表面処理装置400の概略構成図である。図4に示すように、吐出口403cは、表面処理槽側面402aの被処理物側面405aと対向する位置に、表面処理槽側面402aから中央に向けて混合された気体と液体を吐出するように設けることが好ましい。
このようにすれば、被処理物405表面である被処理物側面405aに直接あたるので、被処理物405表面の溶液をさらに効率よく撹拌でき、表面処理がめっきの場合、さらなるめっき析出の促進が可能となるなど、表面処理能力の向上が可能となる。図4に示す態様は特に、被処理物表面の撹拌を強くしたい場合により効果的である。
さらに、本発明の実施形態に係る表面処理装置100の他の一変形例を示す。図5は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置のさらに他の一変形例を示す表面処理装置500の概略構成図である。図5に示すように、吐出口503cは、表面処理槽側面502a近傍で被処理物の底部505b下端より下方に設けられ、表面処理槽側面502aから中央に向けて混合された気体と液体を吐出するように設けることが好ましい。つまり、被処理物の底部505b下端と表面処理槽底部502bの間hにアスピレーター503を設ける。
このようにすれば、被処理物505に気体と液体を直接あてないときの、溶存酸素量を増減させたい場合に効果的である。また、吸気量調節機構504により吸気量を調節し、吐出口503cから吐出される気体の量を調節することが好ましい。
この場合も、上記の対応と同様に、表面処理が例えばめっきの場合、めっき析出の促進や、被処理物505表面に付着した溶液中の不純物を除去し、オーバーフロー槽507から気泡と一緒に除去できる。よって、被処理物505表面の液体の撹拌の他、被処理物505表面の洗浄も可能となる。また、被処理物505表面に付着した溶液中の不純物を除去するばかりでなく、表面処理液501中に浮遊する不純物もオーバーフロー槽507から気泡と一緒に除去できる。ゆえに、表面処理表面の異物、ざらつき等といった外観不良も改善できる。
さらに、本発明の実施形態に係る表面処理装置100の他の一変形例を示す。図6は、本発明の他の実施形態に係る表面処理装置のさらに他の一変形例を示す表面処理装置600の概略構成図である。図6に示した表面処理装置600は、図1の表面処理装置100に、さらに液体導入口603bの上流側に液体を分岐させるための分岐機構609と、上記分岐機構の下流に液体を吐出させるための液体吐出機構610が設けられても良い。また、分岐機構609は、ポンプ606の下流側に設けられることが好ましい。
このとき、液体吐出機構610は、複数設けられていても良い。また、表面処理槽側面602aの被処理物側面605aと対向する位置に、上記表面処理槽側面602aから中央に向けて上記液体を吐出するように設けられても良い。さらに、液体吐出機構610は、表面処理槽底部602bの上記被処理物の底部605bと対向する位置に、上記表面処理槽の底部505bから頂部に向けて上記液体を吐出するように設けられていても良い。また、複数の液体吐出機構610を設け、表面処理槽底部602bの上記被処理物の底部605bと対向する位置を除く位置の何れかに複数設けられていても良い。
このようにすれば、局所的に液体のみを被処理物に吐出させ、液体のみの撹拌を必要とする場合に有利である。また、液体のみを吐出させることにより、アスピレーターから吐出した気体と液体の撹拌方向を変えることができ、複雑な撹拌とすることができる。
分岐機構609は、上述したように、分岐するのに適した機構であれば良く、例えば3つまたのT字やY字ジョイントを用いる。また4つまた以上のジョイントを用いても良く、この場合、液体吐出機構610は複数となる。さらに液体吐出機構610は、吐出するのに適した機構であれば良く、例えば、配管のまま吐出させても良いが、撹拌力を高めるため、吐出口が狭くなっているものが好ましい。
また、上述したように、表面処理装置600は、図1の表面処理装置100に、さらに分岐機構609及び液体吐出機構610が設けられることを説明したが、図2〜5に示した表面処理装置200、300、400及び500の構成にも、さらに液体導入口603bの上流側に液体を分岐させるための分岐機構609と、上記分岐機構の下流に液体を吐出させるための液体吐出機構610が設けられても良い。また、分岐機構609は、ポンプ606の下流側に設けられることが好ましい。このようにすれば、上記に説明した同様の効果を得ることができる。
なお、上記のように本発明の各実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項及び効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは、当業者には、容易に理解できるであろう。従って、このような変形例は、全て本発明の範囲に含まれるものとする。
例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義又は同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また、表面処理装置の構成、動作も本発明の各実施形態及び各実施例で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
100 110 130 140 200 300 400 500 600 表面処理装置
101 111 131 141 201 301 401 501 601 表面処理液、
102 112 202 302 402 502 602 表面処理槽
402a 502a 602a 表面処理槽側面、102b 112b 202b 302b 402b 502b 602b 表面処理槽底部、
103 113 133 143 203 303 403 503 603 アスピレーター、
103a 113a 133a 143a 203a 303a 403a 503a 603a 気体導入口、
103b 113b 133b 143b 203b 303b 403b 503b 603b 液体導入口、
103c 113c 133c 143c 203c 303c 403c 503c 603c 吐出口、
104 114 134 144 204 304 404 504 604 吸気調節機構、
105 115 135 145 205 305 405 505 605 被処理物、
405a 605a 被処理物側面、
105b 115b 135b 145b 205b 405b 505b 605b被処理物の底部、
106 116 136 146 206 306 406 506 606 ポンプ、
107 117 137 147 207 307 407 507 607 オーバーフロー槽、
108 118 138 148 208 308 408 508 608 配管、
209 609 分岐機構、 610 液体吐出機構

Claims (8)

  1. 被処理物表面を処理するために用いられる表面処理装置であって、
    少なくとも表面処理液が収容された表面処理槽と、
    前記表面処理槽に、気体を導入する気体導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記気体導入口から導入した前記気体と前記液体導入口から導入された前記液体とを混合して吐出する吐出口とを有するアスピレーターとを備え、
    前記気体導入口が前記表面処理槽の外部と接続され
    前記液体導入口の上流側に前記液体を分岐させるための分岐機構と、前記分岐機構の下流側に前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構がさらに設けられ、前記吸気量調節機構の下流から液体を吐出させることを特徴とする表面処理装置。
  2. 被処理物表面を処理するために用いられる表面処理装置であって、
    少なくとも表面処理液が収容された表面処理槽と、
    前記表面処理槽に、気体を導入する気体導入口と、液体を導入する液体導入口と、前記気体導入口から導入した前記気体と前記液体導入口から導入された前記液体とを混合して吐出する吐出口とを有するアスピレーターとを備え、
    前記気体導入口が前記表面処理槽の外部と接続され、
    前記表面処理装置は、さらに前記液体導入口の上流側に前記液体を分岐させるための分岐機構と、前記分岐機構の下流に液体を吐出させるための液体吐出機構が設けられていることを特徴とする表面処理装置。
  3. 前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構が前記液体導入口の上流側にさらに設けられていることを特徴とする請求項に記載の表面処理装置。
  4. 記分岐機構の下流側に前記気体導入口に導入される前記気体の吸気量を調節する吸気量調節機構がさらに設けられ、前記吸気量調節機構の下流から液体を吐出させることを特徴とする請求項に記載の表面処理装置。
  5. 前記吐出口は、前記表面処理槽底部の前記被処理物の底部と対向する位置に、前記表面処理槽の底部から頂部に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  6. 前記吐出口は、前記表面処理槽底部の前記被処理物の底部と対向する位置を除く位置の何れかに複数設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  7. 前記吐出口は、前記表面処理槽側面の前記被処理物側面と対向する位置に、前記表面処理槽側面から中央に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表面処理装置。
  8. 前記吐出口は、前記表面処理槽側面近傍で前記被処理物の底部下端より下方に設けられ、前記表面処理槽側面から中央に向けて混合された前記気体と前記液体を吐出するように設けられていることを特徴とする請求項1〜のいずれか1項に記載の表面処理装置。
JP2017063751A 2017-03-28 2017-03-28 表面処理装置 Active JP6914073B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017063751A JP6914073B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 表面処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017063751A JP6914073B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 表面処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018165393A JP2018165393A (ja) 2018-10-25
JP6914073B2 true JP6914073B2 (ja) 2021-08-04

Family

ID=63922474

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017063751A Active JP6914073B2 (ja) 2017-03-28 2017-03-28 表面処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6914073B2 (ja)

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5554600A (en) * 1978-10-18 1980-04-21 Ngk Insulators Ltd Surface treating apparatus of metal and others
JPS55119199A (en) * 1979-03-07 1980-09-12 Ngk Insulators Ltd Surface treatment apparatus for metal, etc.
JPS59143059A (ja) * 1983-02-02 1984-08-16 Canon Inc 無電解メツキ槽装置
JP3091583B2 (ja) * 1992-09-14 2000-09-25 株式会社ジャパンエナジー 無電解めっき液への酸素供給方法及び装置
JP3091582B2 (ja) * 1992-09-14 2000-09-25 株式会社ジャパンエナジー 無電解めっき方法及び装置
JP3196092B2 (ja) * 1992-12-11 2001-08-06 イビデン株式会社 化学メッキ槽
JP2006286410A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Fuji Photo Film Co Ltd 光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法
JP6029537B2 (ja) * 2013-05-14 2016-11-24 株式会社ハイビック平田 ワークの表面処理装置及び処理方法
JP5997741B2 (ja) * 2014-09-17 2016-09-28 上村工業株式会社 配線基板の製造方法およびその方法により製造された配線基板

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018165393A (ja) 2018-10-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105601038B (zh) 一种后臭氧回流二次氧化的污水深度处理方法
JP2003129391A (ja) インライン液抜き出し装置の改良
JP6914073B2 (ja) 表面処理装置
SE516246C2 (sv) Rörsystem för mottagning och transport av mesa från ett vitlutsfilter
KR20090000368A (ko) 여과 기능을 갖는 침전탱크
JP2007209849A (ja) 移動床式ろ過装置
JP2004232186A (ja) セルロースパルプを漂白する方法及びそれに関する漂白ライン
CN1438361A (zh) 对印刷电路板进行喷射操作的装置
PL79515B1 (ja)
CN212597545U (zh) 一种pcb板成品清洗装置
CN103112944A (zh) 内循环硝化滤池
JP2000273600A (ja) ドロス除去方法および除去装置
CN208995195U (zh) 一种超滤膜组件曝气系统
CN102276052A (zh) 一种轻质滤料曝气生物滤池的反冲洗装置及其方法
JP2001062480A (ja) 汚水の処理方法
JP6597969B2 (ja) ガス吹込み装置
JPH11347377A (ja) 固液分離装置及びその洗浄方法
CN203095709U (zh) 内循环硝化滤池
CN212119083U (zh) 一种氨基磺酸结晶釜
JPS631408A (ja) 沈殿装置における傾斜部の洗浄装置
JP2007152273A (ja) 浸漬膜濾過装置
JP2010167361A (ja) 回転式濃縮装置及び濃縮システム
CN102534739B (zh) 过滤装置及过滤方法
CN111423020A (zh) 一种氰化镀镉电镀废水处理工艺及其系统
JP6518811B2 (ja) 洗米方法、洗米装置、洗米装置の運転方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20171010

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201225

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210119

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210226

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210622

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210713

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6914073

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150