JP2006286410A - 光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法 - Google Patents

光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる製造装置及び製造方法を提供すること。
【解決手段】露光装置12、現像装置14、及びめっき装置16により、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた光透過性感光ウエブ18を搬送しながら、所望の細線状パターン(例えば、格子状、ハニカム状などのパターン)露光・現像を施し、光透過性感光ウエブ18に細線状金属銀部を形成し、これに、非接触搬送方式で搬送しつつめっき処理を施すことで、光透過性感光ウエブ18の細線状金属銀部上に導電性金属部を形成する。このようにして光透過性導電性材料としての電磁波遮蔽材料を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、CRT(陰極線管)、PDP(プラズマディスプレイパネル)、液晶、FED(フィールドエミッションディスプレイ)などディスプレイ前面、電子レンジ、電子機器、プリント基板などから発生する電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽材料などに適用される光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法に関する。
従来、細線状の導電性金属部を持つ光透過性導電性材料には、代表的なものとして光透過性電磁波遮蔽材料などが挙げられる。光透過性を有する電磁波遮蔽材料の製造方法として、例えば、フォトリソグラフィー法を利用したエッチング加工により、透明基体上に金属薄膜のメッシュを形成する方法が提案されている(例えば、特開2003−46293号公報(特許文献1)、特開2003−23290号公報(特許文献2)、特開平5−16281号公報(特許文献3)、特開平10−338848号公報(特許文献4)など)。
この提案では、微細加工が可能であるため、高開口率(高透過率)のメッシュを作成することができ、強力な電磁波放出も遮蔽できるという利点を有する。しかし、その製造工程及び製造設備は、煩雑かつ複雑で、生産コストが高価になるという間題点があった。また、エッチング工法によるところから、格子模様の交点部が直線部分の線幅より太い問題があることが知られている。
また、電磁波遮蔽材料として導電性繊維からなる電磁波シールド材が、特開平5−327274号公報(特許文献5)に開示されているが、このシールド材はメッシュ線幅が太くディスプレイ画面をシールドすると、画面が暗くなり、ディスプレイに表示された文字が見えにくいという欠点があり、製造方法は、電析法、蒸着法、スパッタ法等によるとの記述があるが、設備コスト、生産コストが高価になるという間題点があった。
また、透明気体表面に所定のパターンに形成された金属超微粒子触媒層と、この金属超微粒子触媒層上に形成された金属層とからなる透明導電膜を、透明基体表面上に無電解めっき触媒を含有するペーストでパターン印刷を行い、このパターン印刷された無電解めっき触媒上に無電解めっき処理を施して、パターン印刷部のみに透明導電性の金属層を形成させる方法が提案されている(例えば、特開平11−170420号公報(特許文献6)、特開2003−109435号公報(特許文献7)など)。
しかし、印刷される触媒の線幅は60μm程度と太く、比較的小さな線幅、緻密なパターンが要求されるディスプレイの用途としては不適切であり、また、複雑な製造工程を必要とし、無電解めっきを効率的に行うことが困難であり、生産コストが高価になるという間題点があった。
また、無電解めっき触媒を含有するフォトレジストを塗布して露光と現像を行うことにより無電解めっき触媒のパターンを形成した後、無電解めっきする方法が提案されている(例えば、特開平11−170421号公報(特許文献8))。しかし、広幅ウェブ面上への連続無電解めっき処理方法及び装置の記述は無い。また、露光後に大部分を除去する無電解めっき触媒として極めて高価なパラジウムを用いる必要があるため、製造コストの面でも問題があった。
上述のように、透明なガラスやプラスチック基板面に金属薄膜からなるメッシュを形成した電磁波遮蔽材料は、極めて高い電磁波シールド性を有し、かつ良好な光透過性が得られることから、近年、PDP等のディスプレイ用パネル等の電磁波シールド膜として用いられるようになってきた。ところが、光透過性を向上させるために、開口率(メッシュをなす細線のない部分が全体に占める割合)を上げると、導電性が低下して電磁波シールド効果が損なわれるため、導電性(電磁波シールド効果)と光透過性とを同時に向上させることは、これまでの技術では非常に困難であり、その製造方法は複雑で設備の保全に労力を要し設備稼働率が低く、製造コストの低減化が強く要望されていた。
このような問題に対し、特開2004−221564公報(特許文献9)には、銀塩含有層が設けられた感光材料を用いて、これに露光・現像処理して金属銀部を形成し、当該金属銀部上に導電性金属部(めっき)を形成する方法が開示されている。
特開2003−46293号 特開2003−23290号 特開平5−16281号 特開平10−338848号 特開平5−327274号 特開平11−170420号 特開2003−109435号 特開平11−170421号 特開2004−221564公報
特開2004−221564公報に開示されている提案は、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を製造可能な優れたものであるが、昨今の技術要求から、より高い生産性が望まれているのが現状である。
従って、本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、安価で大量に安定生産できる光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、この光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を利用して、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる製造装置及び製造方法を提供することにある。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
本発明の光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置は、 光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するためのめっき手段を備え、
前記めっき手段には、前記光透過性材料を非接触で搬送する非接触搬送部材を備えることを特徴としている。
本発明の光透過性導電性材料の製造装置では、被めっき素材として、光透過性支持体上に銀塩含有層が設けられた感光材料を用い、これの銀塩含有層に露光・現像を行って被めっき部として所望の細線状金属銀部を形成させている。このため、感光材料には、非常に細い細線でパターン化された細線状金属銀部と大面積の光透過部とを有している。このように得られた光透過性材料に対し、めっき処理を施すと、細線状金属銀部上に導電性金属部が形成、即ちめっきが施され、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有する光透過性導電性材料が容易に得られる。
そして、めっき手段に光透過性材料を非接触で搬送する非接触搬送部材を備えることで、当該搬送部材にめっき金属を析出されることなく、めっき浴液の安定性向上、洗浄作業負荷の低減が図れ、これにより生産効率を向上させることができる。
一方、本発明の光透過性導電性材料の製造方法は、光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するめっき工程を有し、
前記めっき工程では、前記光透過性材料を非接触で搬送することを特徴としている。
本発明の光透過性導電性材料の製造方法では、上記本発明の光透過性導電性材料の製造装置と同様に、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有する光透過性導電性材料が容易に得られる。そして、搬送部材にめっき金属を析出されることなく、めっき浴液の安定性向上、洗浄作業負荷の低減が図れ、これにより生産効率を向上させることができる。
また、本発明の光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法において、前記光透過性導電性材料は、光透過性電磁波遮蔽材料であることが好適である。上述のように、上記本発明の光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を利用することで、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる。
本発明によれば、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、安価で大量に安定生産できる光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を提供することにある。また、この光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法を利用して、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる製造装置及び製造方法を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には全図面通して同じ符号を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
図1は、実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置を示す概略構成図である。図2は、実施形態に係るめっき装置を示す概略構成図である。図3は、実施形態に係るめっき装置における気液混合器を示す部分断面図である。
本実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置10は、図1に示すように、露光装置12、現像装置14、めっき装置16とから構成されている。
まず、露光装置12について説明する。露光装置12は、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた長尺幅広の光透過性感光ウエブ18を搬送しながら、所望の細線状パターン(例えば、格子状、ハニカム状などのパターン)露光を行う装置である。このパターン露光により、感光ウエブ18の銀塩含有層の露光部にはパターン化された細線状の金属銀部が形成される。
露光装置12には、光透過性感光ウエブ18の搬送路に沿って複数の搬送ローラ対20が設けられており、これらの搬送ローラ対20は、駆動ローラとニップローラとから構成される。
露光装置12には、搬送方向の最上流部に供給部が設けられている。供給部には、ロール状に巻かれた長尺幅広の光透過性感光ウエブ18を収納するマガジン22がセットされる。光透過性感光ウエブ18には、光透過性感光ウエブ18を引き出して下流側に向けて搬送するための引出ローラ22Aが設けられている。
そして、供給部からの搬送方向下流側は、露光ユニット24が設けられている。この露光ユニット24により、光透過性感光ウエブ18に露光が行われる。露光ユニット24は、フォトマスクを利用した連続面露光ユニットであってもよく、レーザービームによる走査露光ユニットあってもよい。この走査露光ユニットとしては、ガスレーザー、発光ダイオード、半導体レーザー、半導体レーザー又は半導体レーザーを励起光源に用いた固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発光光源(SHG)等の単色高密度光を用いた走査露光方式を好ましく適用することができる。また走査露光ユニットとしては、さらにKrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、F2レーザー等を用いた走査露光方式も適用することができる。
また、走査露光ユニットをコンパクトで、安価なものにするために、露光は、半導体レーザー、半導体レーザーあるいは固体レーザーと非線形光学結晶を組合わせた第二高調波発生光源(SHG)を適用することがよい。特にコンパクトで、安価、さらに寿命が長く、安定性が高い装置を設計するためには、半導体レーザーを適用することがよい。
走査露光ユニットのレーザー光源としては、具体的には、波長430〜460nmの青色半導体レーザー(2001年3月の第48回応用物理学関係連合講演会で日亜化学発表)、半導体レーザー(発振波長約1060nm)を導波路状の反転ドメイン構造を有するLiNbO3のSHG結晶により波長変換して取り出した約530nmの緑色レーザー、波長約685nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6738MG)、波長約650nmの赤色半導体レーザー(日立タイプNo.HL6501MG)などが好ましく適用でききる。
なお、露光装置12は、上記構成に限られず、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の露光装置を適用することができる。
次に、現像装置14について説明する。現像装置14は、露光装置12の搬送方向の下流側に配置され、所望の細線状パターン露光が施された光透過性感光ウエブ18を現像・定着・洗浄を行う装置である。
現像装置14には、搬送方向の上流側から順に、現像槽26、漂白定着槽28、及び水洗槽30が設けられており、水洗槽30は、第1水洗槽30A、第2水洗槽30B、第3水洗槽30C、及び第4水洗槽30Dからなる。現像槽26には、例えば、現像液26Lが所定量貯蔵され、漂白定着槽28には、漂白定着液28Lが所定量貯蔵され、第1水洗槽30A〜第4水洗槽30Dには、洗浄液30Lが所定量貯蔵されている。各処理槽26〜30内のローラとガイドによって感光ウエブ18が各処理槽26〜30の液内を搬送されることで、現像・定着・洗浄の各処理が行われるようになっている。また、現像槽26の最上流側には、駆動ローラ32Aと従動ローラ32Bとを備えた搬入ローラ対32が配置されており、この搬入ローラ対32は、露光装置12から搬出される感光ウエブ18を現像液26L内に案内している。
ここで、現像・定着・洗浄の各処理は、銀塩写真フィルム、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理技術を適用することができる。現像液26L、漂白定着液28L、洗浄液30Lもこれらに準じて適宜適用することができる。例えば、現像液26Lとしては、特に限定しないが、PQ現像液、MQ現像液、MAA現像液等を用いることもでき、例えば、富士フィルム社製のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社製のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72などの現像液、又はそのキットに含まれる現像液、また、D−85などのリス現像液を用いることができる。
また、現像液26Lには、画質を向上させる目的で、画質向上剤を含有することができる。画質向上剤としては、例えば、ベンゾトリアゾールなどの含窒素へテロ環化合物を挙げることができる。また、リス現像液を利用する場合特に、ポリエチレングリコールを使用することも好ましい。
なお、現像装置14では、各処理槽26〜30の液内を通過した感光ウエブ18は、乾燥させず現像装置14から排出されるようになっている。
次に、めっき装置16について説明する。めっき装置16は、露光・現像を施され、細線状の金属銀部が形成された感光ウエブ18に対し、めっき処理を施し、当該金属銀部に導電性微粒子を担持させめっき(導電性金属部)を形成する装置である。具体的に、めっき装置16は、図2示すように、めっき浴液34Aが満たされためっき浴槽34と、当該槽内に配置された複数の非接触搬送部材36と、を備え、めっき浴槽34内を水平搬送する方式の装置である。また、めっき装置16には、めっき浴槽34への入液前及び入液後の感光ウエブ18を支持・搬送する搬送支持ロール38,40も配設されている。
ここで、めっき処理として、公知の無電解めっき技術を適用することができ、例えば、プリント配線板などで用いられている無電解めっき技術を適用することができ、無電解めっきは無電解銅めっきであることが好ましい。具体的には、めっき浴液34Aとしては、無電解銅めっき浴液を適用することが好ましい。電解銅めっき浴液としては、硫酸銅浴やピロリン酸銅浴が挙げられる。無電解銅めっき浴液に含まれる化学種としては、硫酸銅や塩化銅、還元剤としてホルマリンやグリオキシル酸、銅の配位子としてEDTAやトリエタノールアミン等、その他、浴の安定化やめっき皮膜の平滑性を向上させるための添加剤としてポリエチレングリコール、黄血塩、ビピリジン等が挙げられる。また、めっき浴液には、めっき浴液の安定性を高める観点からは、例えば、EDTAなどの配位子など種々の添加剤を用いることもできる。
非接触搬送部材36は、断面略四角形(感光ウエブ18搬送路コーナー部は断面扇型)の筒状空洞管36Aからなり、軸方向が搬送方向に直交するように配置されている。そして、非接触搬送部材36(筒状空洞管36A)は、感光ウエブ18搬送路に対向する面に微細気泡気液混合流体を噴出させる開口群からなる噴出部36Bが設けられている。この微細気泡気液混合流体(微細気泡含有のめっき浴液)はめっき浴液34Aと空気との混合流体であり、この微細気泡気液混合流体を非接触搬送部材36へ供給するために、めっき浴槽34と非接触搬送部材36とは気液混合・供給機構42で連結され、めっき浴液34Aを循環させている。
ここで、筒状空洞管36Aは、例えばセラミックや樹脂などで構成することができる。また、噴出部36Bを構成する開口群の各口径は、圧力損失と微細気泡気液混合流体噴出量から10〜500μmが好ましく、より好ましくは50〜200μmである。
気液混合・供給機構42には、熱交換器44(備えないものもある)、循環ポンプ46、フィルター48、及び気液混合器50で構成されている。気液混合器50(ベンチュリー管)は、図3に示すように、流通管50A内部にベンチュリーノズル50Bが配設され、ベンチュリーノズル50B配設部よりも下流側にエアー供給管50Cが接続され、さらに、その下流側には釘状突起50Dが配設されている。なお、52はバルブを示す。
気液混合器50では、流通管50Aに流入してきためっき浴液34Aはベンチュリーノズル50Bを通過することで流速が速まると共にその前後で流通管50A内の液圧が変化、即ちベンチュリーノズル50Bを通過前よりも通過後の流通管50A内の圧力が低下する。ベンチュリーノズル50B通過後の流通管50A内の圧力が低下するため、エアー供給管50Cをバルブ52により開放するのみで空気はめっき浴液34Aに吸引され、めっき浴液にエアー(空気)が混合され、さらに、釘状突起50Dが設けられた流通管50A内を気液混合流体が通過することで、微細気泡気液混合流体となる。
ここで、微細気泡気液混合流体における空気(エアー)とめっき浴液34Aとの混合比率(空気:めっき浴液)は、1:0.2〜1:2が好ましく、より好ましくは1:0.5〜1:1.5である。
そして、微細気泡気液混合流体が非接触搬送部材36へ供給され、その噴出部36Bから噴出される。この噴出された微細気泡気液混合流体の流圧により感光ウエブ18を非接触で支持してめっき浴槽34を搬送しつつ、めっき処理が施される。また、微細気泡混合液体を噴出することで、めっき浴槽34内のめっき浴液34Aが攪拌混合され、液の均一化が図れる。
めっき処理を施された感光ウエブ18は、めっき浴液34Aへの入浴後に付着しためっき浴液34Aをエアーナイフ54により除去され、図示しない洗浄槽に搬入され洗浄後防錆処理等が施され乾燥して巻取られる。このようにして、電磁波遮蔽材料を得ることができる。なお、めっき速度は、緩やかな条件で行うことができるし、5μm/hr以上の高速めっきも可能である。
また、めっき処理前に、感光ウエブ18の金属銀部を、Pdを含有する溶液で処理することもできる。Pdは、2価のパラジウムイオンであっても金属パラジウムであってもよい。この処理により無電解めっき速度を促進させることができる。
このようにして、感光ウエブ18の細線状金属銀部にめっき(導電性金属部)が形成される。ここで、導電性金属部は、導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して、銀を50質量%以上含有することが好ましく、60質量%以上含有することがさらに好ましい。銀を50質量%以上含有すれば、物理現像及び/又はめっき処理に要する時間を短縮し、生産性を向上させ、かつ低コストとすることができる。さらに、導電性金属部を形成する導電性金属粒子として銅及びパラジウムが用いられる場合、銀、銅及びパラジウムの合計の質量が導電性金属部に含まれる金属の全質量に対して80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、めっき装置16は、上記構成に限られず、例えば、図2に示すように、非接触搬送部材36を断面円形の筒状空洞管36Aで構成し、これを搬送方向に軸方向が沿うように配設した形態でもよい。この形態では、非接触搬送部材36を中心に、感光ウエブ18搬送路に対向する面のみに配設された噴出部36Bから微細気泡気液混合流体を噴出させつつ、感光ウエブ18をスパイラル状に非接触で搬送する。
次に、感光ウエブ18について説明する。感光ウエブ18は、例えば、光透過性支持体上に銀塩(例えばハロゲン化銀)が含有した銀塩含有層を設けた、感光材料からなる長尺幅広フレキシブル基材である。また、銀塩含有層上には保護層が設けられていてもよく、この保護層とは例えばゼラチンや高分子ポリマーといったバインダーからなる層を意味し、擦り傷防止や力学特性を改良する効果を発現するために銀塩含有層上に形成される。これらの銀塩含有層や保護層の組成などは、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に適用される銀塩含有層や保護層が適宜適用することができる。
特に、感光ウエブ18(感光材料)としては、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)が好ましく、白黒銀塩写真フィルム(白黒銀塩感光材料)が最もよい。また、銀塩含有層に適用する銀塩としては、特にハロゲン化銀が最も好適である。
なお、保護層の厚みは0.02〜10μmであることが好ましく、より好ましくは0.05〜5μmであり、さらに好ましくは0.1〜1μmである。
一方、光透過性支持体としては、プラスチックフィルムや、これを2層以上を組み合わせた多層フィルムを適用することができ、その原料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、及びポリエチレンナフタレートなどのポリエステル類;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、EVAなどのポリオレフィン類;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂;その他、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリサルホン(PSF)、ポリエーテルサルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)などを用いることができる。
これらの中でも、透明性、耐熱性、取り扱いやすさ及び価格の点から、支持体としてのプラスチックフィルムは、銀塩写真フィルム(銀塩感光材料)に通常適用されるポリエチレンテレフタレートフィルムやセルロールトリアセテートフィルム、また、その他、ポリイミドフィルムやポリエステルフィルムであることが好ましい。特に、ポリエステルフィルムであることが最も好ましい。
ここで、ディスプレイ用の電磁波遮蔽材料では透明性が要求されるため、支持体の透明性は高いことが望ましい。この場合における光透過性支持体の全可視光透過率は70〜100%が好ましく、さらに好ましくは85〜100%であり、特に好ましくは90〜100%である。
感光ウエブ18の幅は、例えば、50cm以上とし、厚みは50〜200μmとすることがよい。
また、感光ウエブ18には、露光・現像後、その露光部に金属銀部が形成されるが、この金属銀部に含まれる金属銀の質量が、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、その後のめっき処理で高い導電性を得ることができるため好ましい。
以上説明した本実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置では、被めっき素材として、銀塩含有層が設けられた光透過性感光ウエブ18を用い、これの銀塩含有層に露光・現像を行って被めっき部として所望の細線状金属銀部を形成させる。この細線状金属銀部は、銀塩含有層に露光・現像して形成されるため、非常に細い細線でパターン化された細線状金属銀部となる。このような光透過性感光ウエブ18に対し、めっき処理を施すと、細線状金属銀部上に導電性粒子が担持され、これが導電性金属部となる。このため、得られる電磁波遮蔽材料は、非常に細い細線でパターン化された細線状金属部と大面積の光透過部とを有することとなる。
このように、本実施形態では、導電性金属部の細線状パターン形成を容易に行い、高い電磁波遮蔽性と高い透明性とを同時に有し、モアレのない光透過性電磁波遮蔽材料を、安価で大量に安定生産できる。また、例えば、幅50cm以上で長尺幅広の感光ウエブ18でも、連続めっきを施すことができ、さらに幅方向のめっき膜厚のバラツキは、性能上、全く問題のない均一性となり、製品の欠点が非常に少ない光透過性電磁波遮蔽材料が得られる。
そして、めっき装置16の搬送方式として、非接触搬送方式を適用したため、搬送部材にめっき金属を析出されることなく、めっき浴液の安定性向上、洗浄作業負荷の低減が図れ、これにより生産効率を向上させることができる。
ここで、「光透過性」とは、得られる材料の開口率が好ましくは85%以上であることを示し、90%以上がより好ましく、95%以上がさらに好ましい。開口率とは、導電性金属部(メッシュ)がなす細線のない部分が全体に占める割合を示す、導電性金属部からなる線幅10μm、ピッチ200μmの正方形の格子状メッシュの開口率は90%である。
なお、本実施形態では、光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置として、露光装置12、現像装置14、めっき装置16とを備える形態を説明したが、これに限られず、例えば、めっき装置16のみで構成し、予め別の装置にて、露光・現像処理を行い、金属銀部を形成した感光ウエブ18を用いる形態でもよい。
また、本実施形態では、光透過性電磁波遮蔽材料を製造する装置及び製造方法について説明したが、これに限られず、例えば、その他工業品などの微細な導電性金属部からなる細線状パターンを有する光透過性導電性材料の製造装置及び製造方法としても適用することができる。
また、本実施形態において、感光ウエブ18種、その露光・現像・めっきなどの各種条件は、例えば、特開2004−221564や特開平2004−221565等を適宜適用することができる。
実施形態に係る光透過性電磁波遮蔽材料の製造装置を示す概略構成図である。 実施形態に係るめっき装置を示す概略構成図である。 実施形態に係るめっき装置における気液混合器を示す部分断面図である。 実施形態に係るめっき装置の他の例を示す概略構成図である。
符号の説明
10 電磁波遮蔽材料の製造装置
12 露光装置
14 現像装置
16 めっき装置
18 光透過性感光ウエブ
20 搬送ローラ対
22 マガジン
22A 引出ローラ
24 露光ユニット
26 現像槽
28 漂白定着槽
30 水洗槽
30L 洗浄液
32 搬入ローラ対
34 めっき浴槽
34A めっき浴液
36 非接触搬送部材
36A 筒状空洞管
36B 噴出部
42 気液混合・供給機構
44 熱交換器
46 循環ポンプ
48 フィルター
50 気液混合器
52 バルブ
54 エアーナイフ
38,40 搬送支持ロール

Claims (4)

  1. 光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するためのめっき手段を備え、
    前記めっき手段には、前記光透過性材料を非接触で搬送する非接触搬送部材を備えることを特徴とする光透過性導電性材料の製造装置。
  2. 前記光透過性導電性材料が、光透過性電磁波遮蔽材料であることを特徴とする請求項1に記載の光透過性導電性材料の製造装置。
  3. 光透過性支持体上に銀塩含有層を有する感光材料に、細線状パターン露光・現像処理を施して細線状金属銀部を形成した光透過性材料に対し、めっき処理を施し、前記細線状金属銀部上に導電性金属部を形成するめっき工程を有し、
    前記めっき工程では、前記光透過性材料を非接触で搬送することを特徴とする光透過性導電性材料の製造方法。
  4. 前記光透過性導電性材料が、光透過性電磁波遮蔽材料であることを特徴とする請求項3に記載の光透過性導電性材料の製造方法。
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