JP2003129391A - インライン液抜き出し装置の改良 - Google Patents

インライン液抜き出し装置の改良

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JP2003129391A
JP2003129391A JP2002311618A JP2002311618A JP2003129391A JP 2003129391 A JP2003129391 A JP 2003129391A JP 2002311618 A JP2002311618 A JP 2002311618A JP 2002311618 A JP2002311618 A JP 2002311618A JP 2003129391 A JP2003129391 A JP 2003129391A
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    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C7/00Digesters
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 細砕セルロース繊維材のスラリーを処理槽に
導入するのに用いられる効果的な供給システムと方法と
を提供する。 【解決手段】 セルロースパルプ処理槽(例えば、連続
式蒸解缶)の供給システム111が、高圧移送装置12
4へ木材チップスラリー113を供給するポンプ121
の所要L/W比に制約されないようにする。この供給シ
ステム111は低温に維持できるので、液がスチームに
フラッシュするのを最小限に抑えることができる。処理
槽から高圧フィーダー124の高圧入口126へ至る戻
り導管をなくすることができる。移送装置124への低
圧入口123の直前で、および/または高圧出口127
の直後で、スラリーから液をある程度抜き出して、スラ
リーのL/W比を少なくとも0.25低減する、例え
ば、低圧入口123の直前では3.0/1〜2.25/
1に、高圧出口127の実質的直後では7.0/1〜
5.0/1に低減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般にセルロースパ
ルプ製造の方法とシステムに関し、特に細砕セルロース
繊維材のスラリーを処理槽に導入する効果的なシステム
と方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】米国特許
第5,476,572号公報、第5,622,598号
公報、第5,635,025号公報、第5,766,4
18号公報、第5,968,314号公報に処理槽に細
砕セルロース繊維材スラリーを供給する方法と装置が開
示されているが、これらの発明は細砕セルロース繊維材
を処理してセルロースパルプを製造する技術を革新する
ものであった。開示された発明は、米国、ニューヨーク
州グレンス フォールス(Glens Falls)のアールスト
ローム マシーナリー社(Ahlstrom Machinery Inc.)
がロー・レベル(LO-LEVEL)(登録商標)という商標で
販売しており、一基または複数基のスラリー型ポンプを
用い、細砕セルロース繊維材を一基または複数基の槽に
供給し、処理するものである。1940年代と1950
年代とに行われた連続蒸解プロセスの初期開発以来、処
理槽、例えば、連続式あるいは回分式蒸解缶にセルロー
ス材を輸送するのに用いられる機器にこれほど劇的な改
良が行われたことはなかった。このことは、この技術が
パルプ産業に広く受け入れられたことによって実証され
ている。本発明は、上記の特許に記載のシステムや方法
を改良し、上記特許に開示されている方法や装置を単純
化しその効率を一層向上させるものである。
【0003】細砕セルロース繊維材のスラリーを導入す
る従来技術システム、例えば、米国特許第5,476,
572号公報に開示されているシステムの例では、スラ
リーの昇圧と移送が2段階で行われる。第一段階では、
スラリーは第一圧力に昇圧され、高圧移送装置、例え
ば、アールストローム マシーナリー社設計・販売の高
圧フィーダーに移送される。この第一段階の昇圧と移送
は普通、セルロース材と液のスラリーを扱う特殊設計の
スラリーポンプを用いて行われる。第二段階では、前記
高圧フィーダーが、セルロース材を高圧液流に曝すこと
によって、第一圧力より高い第二圧力にスラリーを昇圧
し、その後、処理槽、例えば、連続式または回分式セル
ロースパルプ蒸解缶にスラリーを移送する。しかし、こ
の従来技術では、スラリーポンプで高圧フィーダーに移
送できる単位液量当たりのセルロース材、例えば、木材
チップの量は、固形材を移送するポンプの能力で制限さ
れる。
【0004】普通、スラリーに存在する液の相対的量
は、「液体/固形物」比、あるいは木材チップのスラリ
ーを移送する場合は、「液/チップ」比、より特定的に
は「液/木材」(L/W)比で示される。液/木材比
は、スラリー中の木材の容量に対するスラリー中の液の
容量の無次元の比である。従来の高圧フィーダーが許容
できるスラリーは、L/Wが3.0/1以下、普通は
2.5/1以下である。高圧フィーダーに導入されるス
ラリーのL/W比の最低限は約2.0/1である。L/
W比を3.0/1から2.0/1に低減することは、高
圧フィーダーが許容しなければならない液の量の25%
減少に相当すること、あるいは高圧フィーダーが処理で
きるチップの量の25%増加に相当することに注目すべ
きである。
【0005】望ましくは高圧フィーダーに移送される液
の量が低減され、高圧フィーダーの一回転当たり、より
多くの木材チップを蒸解缶システムに導入し、処理する
ことができる。本発明のこの点は、所与のプロジェクト
に対しては高圧フィーダーのサイズを低減でき、製造能
力に制限のある設備に対しては能力増強ができるという
利点となる。
【0006】高圧移送装置、例えば、アールストローム
マシーナリー社販売の高圧フィーダーにチップスラリ
ーを導入後、このスラリーは、高圧ポンプで送られた高
圧液、普通は約5〜15バールゲージの圧力にある液に
よってこのフィーダーから洗い送り出される。普通、こ
の液によってこのフィーダーから洗い送り出されると、
L/Wの比が約4.0/1〜10.0/1、普通は5.
0/1以上、多くは7.0/1以上、時には9.0/1
以上のスラリーが処理槽に送り出される。例えば、L/
Wの比が9/1とすると、前記フィーダーから前記処理
槽、例えば、パルプ蒸解缶へスラリーを移送する導管に
存在する液量は、セルロース材、例えば、木材チップの
量の9倍である。普通、この液量は前記フィーダーのポ
ケットからチップを洗い出すために必要である。この比
較的多量の液があると、前記フィーダーから前記蒸解缶
へスラリーを送る比較的大きな導管と、この比較的多量
の液を昇圧された蒸解缶の頂部へ送るのに十分なエネル
ギーとが必要となる。
【0007】高圧フィーダーに送られるスラリーのL/
W比は、このフィーダーにスラリーを供給する機器の関
数でもある。加圧されたチップシュートを普通備える従
来の「吸い込み型」システムでは、高圧フィーダーに導
入されるスラリーのL/W比は約2.0〜2.5/1で
ある。アールストローム マシーナリー社販売のロー・
レベル供給システムのような「ポンプ送り型」システム
では、高圧フィーダーに導入されるスラリーのL/W比
は約3.0〜3.5/1である。
【0008】望ましくはフィーダーから処理槽へ移送さ
れるスラリー中の液の量は、スラリーがフィーダーから
排出された後で、かつスラリーが処理槽に導入される前
にスラリーから液を少なくともある程度抜き出すことに
よって最小限に抑えられる。この態様の利点の一つは、
液量が低減されるので、処理槽への移送導管の直径が小
さくできることである。この導管のサイズを小さくする
と、この導管上にある関連バルブと計器のサイズを小さ
くでき、従ってそれらのコストも削減されるという利点
が更に生ずる。
【0009】上記の態様は、処理槽から供給システム
へ、例えば、「頂部循環」あるいは「TC」として知ら
れるライン経由で戻される熱の量を制限するのに特に効
果的である。当該技術に認識されているように、供給シ
ステム、例えば、高圧フィーダーを100℃以上の温度
を有する液に曝すと、液が高圧フィーダーの近くに存在
する大気圧に曝されるときこの液の急速蒸発(「フラッ
シング」として知られる)が起こる可能性がある。しか
し、例えば、トップセパレータを用いて、処理槽へのス
ラリー導入時にスラリーから過剰な液を除くとき、処理
槽に存在する熱が、例えば、対流によってトップセパレ
ーターの近くに伝えられ、トップセパレーターから除か
れた液と一緒に処理槽から抜き出される。この熱は、T
Cライン経由で供給システムへ戻される液の温度を上昇
させる。TCラインで液の温度が上昇すると、供給シス
テムでフラッシングと振動が起こり、供給システムの正
常運転が妨害される恐れがある。
【0010】供給システムへ望ましくない熱が戻る現象
を低減する方法の一つは、処理槽へのスラリー導入時に
スラリーから除かれる液の流れを限定して少なくするこ
とである。本発明のこの態様に従えば、液抜き出し装置
を、スラリーを処理槽に供給する導管中に、好ましくは
処理槽の入口近傍または直前に設置することである。こ
の装置を用いて少なくともある程度の液をスラリーから
除いて供給システムに戻しておくと、スラリーを処理槽
に導入するときにスラリーから抜き出す必要がある液の
量は少なくなる。槽から抜き出す液が少なくなれば、槽
中の熱が除去液と一緒に抜き出されて供給システムに戻
されるという現象が低減される。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明のシステムおよび
本発明の方法の実施に特に有用な本発明の新規液分離装
置の一つは、スラリーが通過しながら液が除かれる円筒
形スクリーンを備える円筒形の装置、例えば、米国、ニ
ューヨーク州グレンス フォールスのアールストローム
マシーナリー社販売のインライン液抜き出し装置(I
n−lineDrainer)である。インライン液抜
き出し装置は普通、少なくとも木材チップや細かい木
粒、例えば、「ゴミ」や「ピン」として知られるものを
普通含む液の流れから液の流れを分離するのに用いられ
る。しかし、このインライン液抜き出し装置は、大量の
セルロース材、特に木材チップを含むスラリーから液を
抜き出すのが好ましい本発明を実施するのにも用いるこ
とができる。
【0012】インライン液抜き出し装置の従来の使い方
では、この液抜き出し装置は連続式蒸解缶の供給システ
ム、例えば、サンドセパレーターの出口に配置されてい
る(本明細書の図2の機器37に示されるように)。サ
ンドセパレーターからこの液抜き出し装置に送られてく
る液は普通、木粒や他の細かいものを少なくともある程
度は含んでいるものである。インライン液抜き出し装置
は、普通、供給システムに関連した低圧液循環ライン、
すなわち、チップシュート循環装置から過剰な液を抜き
出し、例えば、チップシュートまたはチップチューブ内
の液の量を制御するのに用いられる。従来の液抜き出し
装置は、流れ方向に平行に配列されたスチール製のバー
から形成された円筒形のスクリーンバスケットを備え、
液は垂直のスロットまたは開口から外に通過するが木材
片は循環の内部に保持される。しかし、液抜き出し装置
を通過する液中のチップ、ピン、ゴミの濃度は低いの
で、バスケットを通過する液の流れによって、これらチ
ップ、ピン、ゴミは、同じくバスケットのスロットに平
行な流れの方向に配列してしまう。その結果、適当な手
段を取らない限り、これらチップ、ピン、ゴミは、同じ
く垂直スロットに平行に配列してしまい、望ましくない
ことに垂直スロットを通過してしまったり、あるいはこ
の液抜き出し装置の垂直スロットに堆積してしまうこと
になる。
【0013】従来の技術の、例えば、本明細書の図5に
示される液抜き出し装置では、これらチップ、ピン、ゴ
ミが、液抜き出し装置バスケットの垂直スロットに平行
に配列して、通過してしまう危険性は、液抜き出し装置
を通過する液の流れに水平方向の速度成分を与えること
によって、最小限に抑えられる。これは普通、液抜き出
し装置の入口に旋回バッフル、いわゆる「羽根」を設
け、液が液抜き出し装置に導入され液抜き出し装置のバ
スケットを通過する時に旋回流を与えることによって達
成される。この旋回流のお陰で、液の中に入っている可
能性のあるチップ、ピン、ゴミはこの旋回流の方向に配
列され、従って垂直バーのスロットの長さ方向には斜め
に配列される。従って、従来技術では、入口にある旋回
羽根があるお陰で、これらチップ、ピン、ゴミが液抜き
出し装置バスケットを通過してしまったり、あるいは液
抜き出し装置バスケットのスロットに堆積して液抜き出
し装置を閉塞させてしまう傾向が低減される。
【0014】この従来技術のインライン液抜き出し装置
は大抵の用途では極めて効果的であることが実証されて
いるが、従来の液抜き出し装置の入口にある旋回羽根
は、適用によっては、液抜き出し装置の前後に圧力降下
を起こし、望ましくない場合がある。すなわち、旋回バ
ッフルがあると、流れに衝突する動きが起こるので、液
抜き出し装置に導入された液の圧力から液抜き出し装置
から出る液の圧力へと水圧の低下をもたらす。この圧力
降下は液抜き出し装置を通過する液の流れを邪魔し、液
抜き出し装置の下流の液の圧力を低下させる。その結果
下流の機器、例えば、レベルタンクまたは補給液ポンプ
の適切な作動を妨害する恐れが生じる。この流れの衝突
する動きによって、流れの速度が低下し、チップなどの
固形物がスクリーンを通過してしまったり、あるいは堆
積してしまう可能性が増えてしまう。
【0015】本発明に従えば、従来技術のインライン液
抜き出し装置の入口に設けられている旋回バッフルと、
このバッフルに関連する圧力降下の源が除かれ、同時に
この液抜き出し装置の機能は適切に保たれる。バッフル
の機能低下を補うため、本発明に従えば、スクリーンバ
スケットのスロットまたは開口は、液抜き出し装置の長
さ方向に斜めに、従って液抜き出し装置を通る液の流れ
の方向にも斜めに配置される。スクリーンの長さ方向に
対するスロットの角度は、約5〜90°の範囲でよい。
例えば、態様の一つでは、スロットは長さ方向と流れの
方向とに対して実質的に直角に配置される。好ましい態
様では、スロットは約10°〜80°、好ましくは約3
0°〜60°、最も好ましくは約40°〜50°の角度
に配置される。
【0016】本発明の態様の一つでは液分離装置が提供
されるが、この液分離装置は、長さ方向に延びてその第
一端にまたは第一端近くに入口を、第一端の反対側の第
二端にまたは第二端近くに出口を、更に内部表面を有す
る円筒形のハウジング;このハウジングの中心部に設け
られていて、配向角を持つ複数の長い開口と外部表面と
を有する円筒形スクリーンアセンブリ;
【0017】前記スクリーンの前記外部表面と前記ハウ
ジングの前記内部表面とで形成された円環状空間;前記
ハウジングに配置され前記円環状空間と連なっている分
離液排出出口;を含み、スクリーンアセンブリ開口の前
記配向角がハウジングの長さ方向に対して斜めの角度で
あることを特徴とする。
【0018】この配向角はハウジングまたはスクリーン
バスケットの長さ方向に対して少なくとも5°であるの
が好ましいが、普通はハウジングまたはスクリーンバス
ケットの長さ方向に対して約10°〜80°、好ましく
は約30°〜60°、最も好ましくは約40°〜50°
の範囲である。例えば、ハウジングの長さ方向に対する
スロットの配向角は約45°である。
【0019】液抜き出し装置のスロットは連続スロット
でもよく、あるいは孔が開けられていない「陸」の部分
が途中にあるものでもよい。これらの陸領域がスクリー
ンバスケット全体に均一に配置され、スロットと陸領域
とが均一パターンとなっていてもよく、あるいはスロッ
トと陸領域とが不均一に分散されていてもよい。スロッ
トの配向角も異なっていてもよい。例えば、スクリーン
バスケットの長さ方向の第一高さのスロットの配向角
が、その第二高さあるいは近接の高さにあるスロットの
配向角と異なっていてもよい。スクリーンバスケットの
長さ方向のある高さのスロット自体の角度の配向も異な
って、例えば、スロットが「ヘリボーン」タイプのパタ
ーンのスロットを形成するのも差し支えない。この装置
のスクリーンスロットの構造は、米国特許第6,03
9,841号公報または1999年2月10日に出願さ
れた同時係属中の米国特許出願第09/248,005
号の明細書に図示・記載されているスクリーン設計と同
様または同一でもよく、これらに開示の内容を本明細書
に参考文献として引用する。
【0020】上記のスロットは、平行なバー構造あるい
は平行なワイヤ構造から製作することもできるし、板か
ら、例えば、ウォータージェット切削、レーザー切削、
EDM機械加工、ドリル加工、ミル加工、あるいは板に
開口を製造する他の従来の方法を用いて機械加工するこ
ともできる。ハウジングまたはスクリーンバスケットの
材質は普通は金属、例えば、スチール、スチールをベー
スとする合金、ステンレススチール、アルミニウム、チ
タニウム、あるいは他の商用金属であるが、高性能プラ
スチックまたは複合材料から製作することもできる。
【0021】本発明の液抜き出し装置は、本明細書の図
2の機器37に示されるように、従来の供給システムに
用いることができるし、あるいは、例えば、図3の機器
153と154とに、あるいは図4の機器254に示さ
れているように、本発明の方法と装置のスラリーを処理
するのに用いることができる。
【0022】すなわち本発明では、流れているスラリー
から液を抜き出すための液抜き出し装置が提供される
が、この液抜き出し装置は、両端に、または両端近く
に、実質的に開口した中空の入口と、出口とを有し、か
つ前記入口と前記出口との間に長さ方向を有する細長い
ハウジング、および前記入口と前記出口との間に配置さ
れた、複数のスロットを有する実質的に円環状のスクリ
ーンを含み、前記スクリーンのスロットは、スラリー中
の固形物が前記スロットを通り抜けるのを最小限に抑え
かつ前記スロットの目詰まりを最小限に抑えるために、
前記長さ方向に対して約5〜90°の傾斜角度αを有す
る。傾斜角度∀は実質的に90°であるか、約10〜8
0°、例えば30〜60°、または約40〜50°(例
えば約45°)であってよい。
【0023】この液抜き出し装置はスロット領域の間に
複数の陸領域をさらに含んでよい。また、この液抜き出
し装置は、好ましくは、前記スクリーンとハウジングと
の間に設けられた実質的に円環状の空間、前記空間から
の液出口、および前記空間に接続されたスチームパージ
をさらに含み、前記スクリーンは約0.5〜3フィー
ト、好ましくは約8〜24インチの直径を有する。
【0024】態様の一つでは、前記スロットは約2〜4
mmの幅を有し、スロットは約3〜4mmの間隔を置い
て実質的に均等に配置される。別の態様では、スロット
は約5〜7mmの幅を有し、スロットは約4〜8mmの
間隔を置いて実質的に均等に配置される。
【0025】本発明の別の態様に従えば、パルプ製造シ
ステムが提供されるが、このパルプ製造システムは、実
質的に垂直な蒸解缶、および前記蒸解缶に細砕セルロー
ス材のスラリーを供給するための供給システムを含む。
そして前記供給システムにはスラリーの流れからある程
度の液を受け取る液抜き出し装置が含まれ、前記液抜き
出し装置は、両端に、または両端近くに、入口と出口と
を有する細長いハウジング、および前記入口と前記出口
との間に配置された、複数のスロットを有する実質的に
円環状のスクリーンを含み、前記スクリーンのスロット
は、スラリー中の固形物が前記スロットを通り抜けるの
を最小限に抑えかつ前記スロットの目詰まりを最小限に
抑えるために、前記長さ方向に対して約5〜90°の傾
斜角度αを有する。態様の一つでは、スラリーのL/W
比は約20:1、好ましくは約50:1より大きいが、
スラリーには少なくとも多少のピン、ゴミまたはチップ
が含まれ、かつゲージ圧が約0〜5バールであるような
前記供給システム中の位置に前記液抜き出し装置が配置
され、前記スロットは約3〜4mmの間隔を置いて均等
に配置され、かつ約2〜4mmの幅を有する。別の態様
では、スラリーのL/W比が約15:1未満、好ましく
は約10:1未満であり、かつゲージ圧が約0〜30バ
ールであるような供給システム中の位置に前記液抜き出
し装置が配置され、前記スロットの幅は約5〜7mmで
あって、前記スロットは約4〜8mmの間隔を置いて実
質的に均等に配置される。
【0026】前記供給システムは高圧移送装置(例えば
高圧フィーダー)を含んでもよいし、前記供給システム
は米国特許第5,753,075号または1998年4
月21日に出願された同時係属中の米国特許出願第09
/063,429号および2000年5月11日に出願
された同時係属中の米国特許出願第09/568,98
4号に記載されている一つまたは複数のスラリーポンプ
を含んでもよく、これらに開示の内容を本明細書に参考
文献として引用する。
【0027】また、細砕セルロース繊維材のスラリーを
処理槽に供給する方法が提供されるが、この方法は、
(a)スラリー化液でセルロース材をスラリー化して、
第一の液/セルロース材容積比を有するセルロース材と
液とのスラリーを製造するステップ、(b)前記スラリ
ーを第一圧力に昇圧して、高圧移送装置へ輸送するステ
ップ、(c)前記スラリーを高圧移送装置へ導入するス
テップ、(d)前記高圧移送装置内で前記スラリーを前
記第一圧力より高い第二圧力に昇圧するステップ、
(e)前記スラリーを前記高圧移送装置から前記処理槽
に輸送するステップ、(f)前記昇圧されたスラリーを
前記処理槽に導入するステップ、(g)ステップ(c)
において前記高圧移送装置に導入されるスラリーが前記
第一の液/セルロース材容積比よりも小さい第二の液/
セルロース材容積比を有するように、上記の液抜き出し
装置を使って、ステップ(a)とステップ(c)との間
で前記スラリーから液を少なくともある程度抜き出すス
テップを含むことを特徴とする。好ましい態様では、ス
テップ(g)で抜き出される液の少なくともある程度は
ステップ(a)のスラリー化液の少なくとも一部として
用いられる。好ましくは、ステップ(g)はステップ
(c)の直前に行われるが、ステップ(f)はステップ
(a)の後ならどこで行ってもよい。
【0028】本方法は更に前記処理槽でセルロース材を
処理し、例えば、連続式または非連続式(すなわち回分
式)化学パルプ製造プロセスを用いてセルロースパルプ
を製造するステップ(h)を備えてもよい。例えば、こ
れらのプロセスは、米国特許第5,489,363号公
報、第5,536,366号公報、第5,547,01
2号公報、第5,575,890号公報、第5,62
0,562号公報、第5,662,775号公報、第
5,824,188号公報、第5,849,150号公
報および第5,849,151号公報に開示され、ロー
・ソリッド(LO−SOLIDS)(登録商標)という
商標でアールストローム マシーナリー社が販売してい
る。
【0029】ステップ(a)においてセルロース材をス
ラリー化するのに用いられる第一の液/セルロース材容
積比は普通、2.75/1より大きく、好ましくは約
2.75〜3.25/1である。この比は普通、スラリ
ーポンプ、例えば、米国、ユタ州ソルトレークシティの
ウェムコ(Wemco)社製造のヒドロスタル(Hid
rostal)(登録商標)スクリュー型インペラーの
スラリーポンプ、または米国、マサチューセッツ州ロー
レンスのローレンスポンプ社販売のポンプが適切に作動
するのに必要である。もっとも他のタイプのスラリーポ
ンプでは、このL/W比は更に小さい、例えば、2.5
0/1以下のこともある。第二の液/セルロース材比
(すなわち、高圧フィーダーに導入されるスラリーにつ
いての比)は好ましくは、約2.50/1以下、より好
ましくは約1.75〜2.25/1、あるいは約1.7
5/1未満である。本発明の好ましい態様では、第二の
L/W比は前記第一の液/セルロース材比より少なくと
も0.25小さく、最も好ましくは前記第一の液/セル
ロース材比より少なくとも0.50小さい。
【0030】前記スラリーが昇圧される第一の圧力は普
通、1〜7バール(ゲージ)の範囲で、第二の圧力は普
通、5〜15バール(ゲージ)の範囲である。
【0031】本発明はまた、細砕セルロース繊維材を処
理槽に供給するシステムを含むが、このシステムは、第
一の液/セルロース材容積比を有する細砕セルロース繊
維材のスラリーを保有する第一の槽;処理槽に接続され
た低圧入口と低圧出口と高圧入口と高圧出口とを有する
高圧移送装置;前記第一槽からのスラリーを昇圧して前
記高圧移送装置の前記低圧入口へ移送する手段;前記昇
圧手段と前記低圧入口との間にあるスラリーから液を少
なくともある程度抜き出し、前記第一の液/セルロース
材比より小さい液/セルロース材比を有するスラリーを
作製する手段であって、上記の液抜き出し装置を含む抜
き出し手段;および前記スラリーを前記高圧移送装置の
高圧出口から前記処理槽に移送する手段を含むことを特
徴とする。
【0032】前記第一槽は、アールストローム マシー
ナリー社が販売しているチップシュートまたはチップチ
ューブであることが好ましい。前記高圧移送装置は、ア
ールストローム マシーナリー社が販売している高圧フ
ィーダーであることが好ましい。前記スラリーを昇圧し
て前記高圧移送装置へ移送する手段は、前記高圧移送装
置にスラリーをポンプ移送するチップポンプ、あるいは
前記高圧移送装置にスラリーを抜き出すポンプ(例え
ば、チップシュート循環ポンプとして知られるポンプ)
でよく、あるいは他の好適な従来の昇圧ポンプでもよ
い。前記高圧移送装置の高圧出口からスラリーを移送す
る手段は、高圧移送装置の高圧入口に昇圧された液を送
る高圧ポンプであることが好ましい。好ましい液/セル
ロース材比と圧力とは、前記の値であることが好まし
い。
【0033】本発明の別の態様は、細砕セルロース繊維
材のスラリーを処理槽に供給する方法であり、この方法
は、(a)スラリー化液でセルロース材をスラリー化し
て、第一の液/セルロース材容積比を有するセルロース
材と液とのスラリーを製造するステップ、(b)前記ス
ラリーを第一圧力に昇圧して、高圧移送装置へ輸送する
ステップ、(c)前記スラリーを前記高圧移送装置へ導
入するステップ、(d)昇圧された液を用いて、前記高
圧移送装置で前記スラリーを前記第一圧力より高い第二
圧力に昇圧し、第一の液/セルロース材比より大きい第
二の液/セルロース材容積比を有するスラリー液を製造
するステップ、(e)前記第二容積比を有するスラリー
を前記高圧移送装置から排出するステップ、(f)前記
スラリーを前記処理槽に移送するステップ、(g)前記
昇圧されたスラリーを前記処理槽に導入するステップ、
および(h)ステップ(g)において前記処理槽に導入
されるスラリーが前記第二の液/セルロース材比よりも
小さい第三の液/セルロース材容積比を有するようにス
テップ(e)とステップ(g)との間で前記スラリーか
ら液を少なくともある程度抜き出すステップを含み、液
の抜き出しは上記の液抜き出し装置を用いて行われるこ
とを特徴とする。
【0034】好ましい態様では、ステップ(h)で抜き
出された液の少なくともある程度がステップ(d)に対
する昇圧されたスラリー化液として用いられる。好まし
い態様の別の一つでは、ステップ(h)で抜き出された
液の少なくともある程度がステップ(a)においてスラ
リー化液として用いられる。また好ましくは、ステップ
(h)はステップ(e)の直後に行われるが、ステップ
(h)はステップ(e)の後でステップ(g)の前なら
どこで行ってもよい。本発明は更に前記処理槽でセルロ
ース材を処理して、例えば、連続式または非連続式(す
なわち、回分式)化学パルプ製造プロセスを用いてセル
ロースパルプを製造するステップ(i)を備えてもよ
い。例えば、これらのプロセスは、米国特許第5,48
9,363号公報、第5,536,366号公報、第
5,547,012号公報、第5,575,890号公
報、第5,620,562号公報、第5,662,77
5号公報、第5,824,188号公報、第5,84
9,150号公報および第5,849,151号公報に
開示され、ロー・ソリッド(LO−SOLIDS)(登
録商標)という商標でアールストローム マシーナリー
社が販売している。また本方法は、スラリーが高圧装置
に導入される前に、ステップ(a)とステップ(c)と
の間で、スラリーから液をある程度抜き出し、スラリー
が前記第一の液/セルロース材比より少なくとも約0.
25小さい第四の液/セルロース材比を有するように行
われるのが好ましい。
【0035】本発明の好ましい態様の一つでは、上記方
法を行うに当たって、ステップ(h)をステップ(g)
の前に行い、第三の液/セルロース材比を有するスラリ
ーが処理槽に導入されるようにする。この態様は更に、
ステップ(g)の実施の際にあるいはその後直ぐに、す
なわち、スラリーを処理槽に導入している際にあるいは
その後直ぐにスラリーから過剰の液を除くステップ
(i)と、ステップ(g)とステップ(i)とで除かれ
た液を合流し、この合流された液の少なくとも一部をス
テップ(d)の昇圧用媒体として用いるステップ(j)
とを含むことが好ましい。更に、ステップ(j)を行う
に当たって、前記合流された液の温度をモニターし、ス
テップ(h)とステップ(i)とにおいて液の流れを調
節し、その結果前記合流された液の温度が規定の値以下
に維持されるようにすることが好ましい。規定温度値
は、供給システムの圧力に依存するが、普通約90〜1
20℃の範囲である。
【0036】ステップ(a)でセルロース材をスラリー
化するのに用いられる第一の液/セルロース材容積比は
普通、2.75/1より大きい。すなわち、約2.75
〜3.25/1である。この比は普通、スラリーポン
プ、例えば、ウェムコ(Wemco)社製造のヒドロス
タル(Hidrostal)(登録商標)スクリュー型
インペラーのスラリーポンプが適切に作動するのに必要
である。他のタイプのスラリーポンプでは、このL/W
比は、これより低くても、例えば、2.50/1以下で
もよい。第二の液/セルロース材比は普通、2.50/
1より大きく、例えば、約5.0/1以上で、好ましく
は約7.0/1以上、あるいは9.0/1以上である。
第三の液/セルロース材比は普通、前記第二の液/セル
ロース材比より少なくとも約0.25小さく、最も好ま
しくは前記第二の液/セルロース材比より少なくとも約
0.50小さい。前記スラリーが昇圧される第一の圧力
は普通、1〜7バール(ゲージ)の範囲で、第二の圧力
は普通、5〜15バール(ゲージ)の範囲である。
【0037】本発明の別の態様に従えば、セルロース繊
維材処理システムが提供されるが、このシステムは、セ
ルロース材スラリー化槽;低圧入口と低圧出口と高圧入
口と高圧出口とを有する高圧移送装置;前記低圧入口お
よび出口に接続されて運転されるスラリー化槽;前記高
圧出口に接続されている処理槽;および前記高圧出口と
前記処理槽との間を流れるスラリーから液を少なくとも
ある程度抜き出し、抜き出された液を前記高圧入口に循
環する手段であって、上記の液抜き出し装置を含む手段
を含み、このシステムは処理槽から高圧入口への接続ラ
インを有しないことを特徴とする。このシステムには、
前記スラリー化槽と低圧入口との間のスラリーから液を
ある程度除き、除かれた液をスラリー化槽に戻す手段で
あって、上記の液抜き出し装置を含む手段を備えてもよ
い。
【0038】本発明はまた、細砕セルロース繊維材を、
入口を有する処理槽に供給するシステムを含み、このシ
ステムは、第一の液/セルロース材容積比を有する細砕
セルロース繊維材のスラリーを保有する第一の槽;低圧
入口と低圧出口と高圧入口と高圧出口とを有する高圧移
送装置;前記第一槽からのスラリーを昇圧して前記高圧
移送装置の前記低圧入口へ移送する手段;前記高圧出口
からのスラリーを希釈して前記第一の液/セルロース材
比より大きい第二の液/セルロース材比で前記処理槽へ
移送する手段;および前記高圧移送装置の高圧出口と処
理槽入口との間にあるスラリーから液を少なくともある
程度抜き出し、前記第二の液/セルロース材比より小さ
い第三の液/セルロース材比を有するスラリーを前記処
理槽の入口に送る手段であって、上記の液抜き出し装置
を含む手段を備えることを特徴とする。
【0039】前記第一槽は、アールストローム マシー
ナリー社が販売しているチップシュートまたはチップチ
ューブであることが好ましい。前記高圧移送装置は、ア
ールストローム マシーナリー社が販売している高圧フ
ィーダーであることが好ましい。前記スラリーを昇圧し
て前記高圧移送装置へ移送する手段は、前記高圧移送装
置にスラリーをポンプ移送するチップポンプ、あるいは
前記高圧移送装置にスラリーを抜き出すポンプ(例え
ば、チップシュート循環ポンプとして知られるポンプ)
でよく、あるいは他の好適な従来の昇圧ポンプでもよ
い。前記高圧移送装置の前記高圧出口からのスラリーを
希釈して移送する手段は、昇圧された液を前記高圧移送
装置の前記高圧入口へ送る高圧ポンプであることが好ま
しい。液/セルロース材比と圧力とは、前記の値である
ことが好ましい。
【0040】高圧移送装置へスラリーを導入する前に液
が抜き出されるか、あるいは高圧移送装置からスラリー
を排出した後に液が抜き出される上記の方法と装置は、
単独にでもあるいはタンデムにでも用いることができ
る。いずれの場合でも、二つの液抜き出し装置からの液
流は、例えば、適当なバルブで制御するのが好ましく、
態様の一つではこれらの流れを合流させることもでき
る。個々の液または合流された液の温度をモニターし、
供給システムの液のフラッシングを防止する温度に制約
するのが好ましい。これは、それぞれの液分離器から抜
き出される液量を、例えば、適当なバルブで制御するこ
とによって行うのが好ましい。液の温度は、液の一つま
たは複数の流れを冷却熱交換器に通ずることによっても
制御できる。この冷却熱交換器は他の液、例えば、希釈
液、あるいはクラフト白液のような蒸解液を加熱するの
に用いることもできる。
【0041】本発明はまた、細砕セルロース繊維材を処
理槽に供給するシステムを含むが、このシステムは、頂
部と底部と頂部近くの入口と底部近くの出口とを有する
セルロース材と液とのスラリーを保有する第一の槽;低
圧入口と低圧出口と高圧入口と高圧出口とを有し、この
高圧出口が処理槽に接続されて運転される高圧移送装
置;前記第一槽の出口に接続されて運転され、スラリー
を昇圧して前記高圧移送装置の前記低圧入口へ移送する
ポンプ;および前記ポンプと処理槽との間にあるスラリ
ーから液を抜き出す手段を含むことを特徴とする。スラ
リーから液を抜き出す前記手段は、前記高圧移送装置と
は別に設けられるものであり、上記の液抜き出し装置を
含む。前記処理槽は、セルロースパルプを製造するのに
使われる一基または複数基の連続式蒸解缶、または一基
または複数基の回分式蒸解缶であり、上記の液抜き出し
装置を含むことが好ましい。この液抜き出し装置は、高
圧移送装置の直ぐ上流あるいは下流に設置することがで
きるし、このような液抜き出し装置を二基用いること、
すなわち、一基を前記移送装置の上流にもう一基を下流
に用いることも差し支えない。
【0042】好ましい態様では、スラリーから液を抜き
出す手段は、処理槽の入口近くまたは直前に設置される
第一手段を備えるが、処理槽も液をスラリーから抜き出
す第二手段を備える。この態様では、第一手段と第二手
段とから抜き出された液は合流されて高圧移送装置へ戻
される。前記第一手段は上記の液抜き出し装置であるこ
とが好ましく、前記第二手段は処理槽の入口に配置され
たトップセパレーター、反転トップセパレーター、ある
いは「静置井」構造であることが好ましいが、他の従来
の装置を別法として設けてもよく、更に追加して用いて
もよい。液を抜き出す前記第一と第二の手段は、抜き出
された液の流れを、例えば、従来の制御バルブを用いて
制御する手段を備えることも好ましい。また、本発明は
合流された液の温度を測定する手段と、液を抜き出す前
記第一と第二の手段からの液の流れを調節して合流液の
規定最高温度を維持する手段とを備えることが好まし
い。
【0043】本発明のシステムは、入口と出口を備え前
記第一槽の入口に連なる前処理槽、例えば、スチーム処
理槽を備えるのも好ましい。この前処理槽は、アールス
トローム マシーナリー社が販売し米国特許第5,50
0,083号公報、第5,617,975号公報、第
5,628,873号公報および第4,958,741
号公報に開示されているダイアモンドバック(DIAM
ONDBACK)(登録商標)スチーム処理槽、あるい
は1998年4月6日に出願された同時係属中の米国特
許出願第09/055,408号の明細書に記載のチズ
ルバック(CHISELBACK)(登録商標)槽が好
ましい。もっとも、他の、より従来的なスクリューコン
ベヤー型のスチーム処理槽や他の従来的な構造を用いる
ことも差し支えない。本システムはまた、前処理槽と第
一槽との間に計量装置を設置するのも好ましい。この計
量装置は星型計量装置、例えば、アールストローム マ
シーナリー社が販売しているチップメーター、あるいは
スクリュー型の計量装置でも差し支えない。本発明の好
ましい態様では、前記第一槽は、同じくアールストロー
ム マシーナリー社が販売するチップチューブまたはチ
ップシュートである。以上、本発明のこれらと他の態様
は、以下の図面と前記の特許請求の範囲を吟味すれば、
より明白になろう。
【0044】
【発明の実施の形態】図1と図2とは、細砕セルロース
繊維材の供給と処理とを取り扱ってセルロースパルプを
製造する典型的な従来技術システムを示す。図1は、供
給システム11と蒸解システム12とを備えるセルロー
ス処理システム10を示す。図2は、細砕セルロース繊
維材、例えば、広葉樹または針葉樹チップを導入し、ス
チーム処理し、スラリー化し、昇圧し、このスラリーを
連続式蒸解缶システム12へ供給する同様な供給システ
ム11’の詳細図を示す。これらのシステムは、米国特
許第5,476,572号公報、5,622,598号
公報、5,635,025号公報、第5,766,41
8号公報および5,968,314号に記載され、アー
ルストローム マシーナリー社がロー・レベル(LO-LEV
EL)(登録商標)という商標の下に販売している。
【0045】細砕セルロース繊維材は多くの形を取るこ
とができる。例えば、鋸屑、麦藁やケナフなどの草、バ
ガスなどの農業からの廃棄物、リサイクルペーパーなど
もそうであるが、簡単のため細砕セルロース繊維材のこ
とを称する場合は術語「チップ」を用いるものとする。
以上に列挙したものはすべて、列挙しなかったものも含
めどれも本発明で処理することができる。また、図1に
示したのは一基の連続式蒸解缶であるが、本発明は幾つ
かの基数の連続式蒸解缶に、あるいは一基または複数基
の不連続式つまり回分式蒸解缶にも適用できることが理
解される。
【0046】図1と図2に示されるように、チップ13
は、例えば、コンベヤー(図示せず)経由でチップ貯蔵
設備、例えば、木材ヤードから遮断兼計量装置14,1
4’を通ってシステムに導入される。例えば、図1は、
米国、ニューヨーク州グレンス フォールスのアールス
トローム マシーナリー社が販売する星型エアロックフ
ィーダーを示す。図2は、米国特許第5,766,41
8号公報に記載され、図1の装置14と同様な機能を有
するスクリュー型遮断装置14’を示す。装置14,1
4’は、電動モーター(図示せず)で駆動されるが、カ
ウンターウェイト付きゲートアセンブリ15を通ってチ
ップをチップ滞留兼スチーム処理槽16へ導入する。槽
16としては、多岐にわたるタイプの槽が当該技術で既
知であるが、アールストローム マシーナリー社が販売
し米国特許第5,500,083号公報、第5,61
7,975号公報、第5,628,873号公報および
第4,958,741号公報に開示されるダイアモンド
バック(DIAMONDBACK)(登録商標)スチーム処理槽、
または1998年4月6日に出願された米国特許出願第
09/055,408号の明細書に記載のチズルバック
(CHISELBACK)(登録商標)槽が好ましい。この槽は普
通、ガンマ放射線レベル検出システム、槽に蓄積するガ
スを制御して排出するベント、一基または複数個のスチ
ーム導入導管(図2の16’)を従来通り備える。槽1
6の圧力は大気圧よりわずかに低いか、あるいは大気圧
よりわずかに高い状態、すなわち、約−1〜2バール
(ゲージ)(すなわち、約0〜3バール(絶対))の範
囲で変わって差し支えない。
【0047】槽16でスチーム処理を行う際に、チップ
に普通存在する空気はスチームで置換され、チップの加
熱が開始される。チップ内の空隙から空気を除去する
と、蒸解薬剤のチップへの拡散を、より効率的に行うこ
とができ、その上後段での処理に際してチップにかかる
浮力が最小限に抑えられる。
【0048】スチーム処理されたチップは槽16の底部
から計量装置17,例えば、星型計量装置またはアール
ストローム マシーナリー社販売のチップメーターに排
出される。もっともどんなタイプの計量装置も用いるこ
とができる。計量装置17は普通、電動モーター(図示
せず)で駆動され、計量装置の回転速度は普通、システ
ムにチップを導入する設定流量を規定するオペレーター
入力で制御される。計量装置17で排出されるチップ
は、垂直導管またはパイプ18,例えば、アールストロ
ーム マシーナリー社販売のチップチューブへ導入され
る。蒸解薬剤と他の液は普通、一本または複数本の導管
19で導管18中のチップに先ず導入され、液のレベル
を導管18に確立し、チップと液のスラリーが導管18
の底部に存在するようにする。この液レベルは普通、レ
ベル検出装置、例えば、ガンマ放射線レベル検出装置ま
たは「d−p」セルで制御される。計量装置17は普
通、圧力遮断装置としては必ずしも働かず、導管18の
圧力は普通、約0〜2バール(ゲージ)(すなわち、1
〜3バール(絶対))の範囲で変わる。
【0049】導管18は、曲管部20からチップと液の
スラリーをポンプ21の入口へ排出する。どんなスラリ
ーポンプも用いることができるが、好ましいのは、米
国、ユタ州ソルトレークシティのウェムコ(Wemco)社
販売のヒドロスタル(Hidrostal)(登録商標)スクリュ
ー型遠心ポンプ、または米国、マサチューセッツ州ロー
レンスのローレンスポンプ社販売のポンプである。スラ
リーポンプ21は、電動モーター21’(図2を参照)
で駆動され、導管18中のスラリーを昇圧し、導管22
経由で高圧移送装置24の低圧入口23へ移送する。こ
の高圧移送装置24はアールストローム マシーナリー
社販売の高圧フィーダーであることが好ましい。高圧フ
ィーダー24はハウジング内に収められたポケット付き
ローターを備えるが、普通低圧入口23と低圧出口25
と高圧入口26と高圧出口27とを有する。低圧出口2
5は普通、スクリーン板(図示せず)を備えるが、この
スクリーン板はチップが低圧出口25から出るのを最小
限に抑えると共にスラリー中の液を出口25から導管2
8の方へ流すことができるようにする。もっとも、19
99年6月9日に出願された米国特許出願第60/13
8,280号の明細書に開示のようにフィーダー24の
低圧出口のスクリーンは省略することもできる。このス
クリーンによってフィーダー内に止め置かれたチップ
は、ポンプ29,好ましくはアールストローム マシー
ナリー社販売のトップ循環ポンプ(TCP)で入口26
へ導管30経由で送られた高圧液でスラリー化される。
このスラリーは高圧出口27から導管31へ、更に蒸解
缶システム12の蒸解缶32へと、約5〜15バール
(ゲージ)、普通は約7〜12バール(ゲージ)の圧力
で排出される。
【0050】蒸解缶32(図1を参照のこと)は単一あ
るいは複数基の蒸解缶でよく、圧力がかかった満液式ま
たはスチーム相式蒸解缶でもよい。蒸解缶32は一基ま
たは複数基の回分式蒸解缶でもよい。蒸解薬剤が添加さ
れたセルロース材は蒸解缶32内で高温高圧下に処理さ
れ、実質的に完全に処理された化学セルロースパルプが
蒸解缶32の底部から導管50に排出される。蒸解缶3
2は普通、複数のスクリーンアセンブリ51,52,5
3,54と、ポンプ58,59,60と熱交換器61,
62,63とを有する液循環ライン55,56,57
と、ポンプ67で供給される液導入導管64,65,6
6とを備え、従来と同様にセルロース材を処理する。蒸
解缶32で行うことができるプロセスには多くのタイプ
があるけれども、好ましいプロセスの一つは、米国特許
第5,489,363号公報、第5,536,366号
公報、第5,547,012号公報、第5,575,8
90号公報、第5,620,562号公報、第5,66
2,775号公報、第5,824,188号公報、第
5,849,150号公報および第5,849,151
号公報に開示され、ロー・ソリッド(LO-SOLIDS)(登
録商標)という商標でアールストローム マシーナリー
社が販売しているプロセスである。この好ましいプロセ
スに従えば、一本または複数本の希釈液(例えば、洗浄
濾過液)導入導管68,69,70が備えられ、希釈液
はコールドブローポンプ(CBP)としても知られる濾
過液ポンプ71で供給される。ポンプ71で昇圧された
液は熱交換器72と73とを用いて所望のように加熱し
たり冷却したりすることができる。蒸解缶32で行われ
るプロセスは米国特許第5,635,026号公報また
は第5,779,856号公報に開示されているプロセ
スの一つで、EAPC(登録商標)蒸解という名称でア
ールストローム マシーナリー社が販売しているプロセ
スでもよい。
【0051】図1に示されているように、蒸解缶32の
頂部の導管31中のスラリーの過剰液は、液セパレータ
ー33でスラリーから分離され、導管34で供給システ
ム11に戻される(図2にも示されている通り)。導管
34中の液は、電動モーター29’(図2)で駆動のポ
ンプ29で昇圧され、導管30経由でフィーダー24の
高圧入口26へ導入される高圧スラリー化液となる。フ
ィーダー24は普通、電動モーター(図示せず)で駆動
され、その速度はモニターされ、制御される。
【0052】図1と図2に示されているように、高圧フ
ィーダー装置24の低圧出口25から排出される液は導
管28を経由してサイクロン型のセパレーター35に送
られ、望ましくないものや破片など、例えば、砂や石な
どが導管28の液から分離される。セパレーター35は
アールストローム マシーナリー社販売のサンドセパレ
ーターであることが好ましい。望ましくないものや破片
を殆どあるいは全く含まない液はセパレーター35から
排出され、導管36経由で液分離装置37に送られる。
少なくともある程度の液が、液分離装置35,好ましく
はアールストローム マシーナリー社販売のインライン
液抜き出し装置(好ましくは図6〜8に示す改良設計型
のもの)から導管38経由で抜き出され、槽39に送ら
れる。槽39は、アールストローム マシーナリー社販
売のレベルタンクであることが好ましい。液は槽39か
ら導管40とポンプ41に排出され、導管42経由で必
要に応じて補給液として蒸解缶32に供給される(図1
を参照)。ポンプ41はアールストローム マシーナリ
ー社販売の補給液ポンプ(MLP)であることが好まし
い。米国特許出願第60/138,280号の明細書に
開示のように、サンドセパレーター35,レベルタンク
36、インライン液抜き出し装置37は、供給システム
11の最終的な機能を妨害することなく、省略すること
も可能である。
【0053】分離装置37から導管43に排出された液
には、タンク45に導入される前に導管44経由で導入
される(図1を参照のこと)蒸解薬剤、例えば、クラフ
ト白液、緑液、オレンジ液(すなわち、ポリサルファイ
ド添加剤を含む液)または黒液が添加される。タンク4
5はアールストローム マシーナリー社販売で、米国特
許第5,622,598号公報に記載の液サージタンク
であるのが好ましい。導管44経由で導入される蒸解薬
剤は、熱交換器46を用いて必要に応じて加熱すること
もできるが、好ましい場合は冷却することもできる(図
1を参照)。導管43の液の一部はタンク45をバイパ
スし、導管19経由で上に記載の導管18へ導入しても
よい。タンク45は、導管47と20経由で導管18と
ポンプ21の入口とに連なる。1999年3月18日に
出願された米国特許出願第60/124,890号の明
細書に開示のように、タンク45は導管18と同心円状
に一体化された槽であってもよい。
【0054】図1と図2に示される従来技術のシステム
に従えば、ポンプ21で導管22に移送されるスラリー
の液の量は、ポンプ21の容量で支配される。すなわ
ち、ウェムコ社のヒドロスタル(登録商標)ポンプのよ
うな普通スクリュー型インペラーのスラリーポンプは、
最小の液比、すなわち、最小の液/固比、あるいはこの
場合、限定された液/木材チップ比を有するスラリーを
ポンプ移送するように制約されている。従って、従来の
技術システムでは、後段で高圧移送装置24で移送する
ことができる固形物の量はポンプ21の固形物移送能力
で支配され、制約される。本発明は従来技術のこの制約
を克服するものである。
【0055】図3は、本発明の液抜き出し装置を有効利
用することができる改良されたシステムの態様の一つを
表す。図3は、図1の供給システム11と図2の供給シ
ステム11’とに見られる構成部品を多く含む供給シス
テム111を示す。図1と図2に示されるものと同様な
図3の構成部品は、図1と図2に示されるものと同じ参
照数字で示すが、頭に「1」を付けて識別するものとす
る。
【0056】スチーム処理されたチップ113は図3で
は水平の計量スクリューコンベヤー117に導入され
る。コンベヤー117は、図1と図2の計量装置17と
同様な機能を果たす。チップ113または他の細砕セル
ロース繊維材は普通、コンベヤー117に導入される前
にスチーム処理槽でスチーム処理される。例えば、チッ
プは図2に示される槽16のようなダイアモンドバック
(登録商標)スチーム処理槽でスチーム処理される。チ
ップ113は、計量スクリュー117から、チップチュ
ーブまたはチップシュートであるのが好ましい垂直の導
管あるいは槽118に排出される。導管あるいは槽11
8は1997年8月4日に出願された米国特許出願第0
8/905,324号の明細書に開示のような曲管式異
物分離装置を備えることができる。この開示内容を本明
細書に参考として引用する。好ましい態様では、チップ
チューブは曲管式排出管120を備え、ここからスラリ
ーポンプ121に供給する。スラリーポンプ121はヒ
ドロスタル(登録商標)ポンプあるいはローレンスポン
プであることが好ましい。スラリー化液は導管118と
120とに導管119と147とを経由して導入され
る。導管119と147とを経由して導入される液は普
通、いくつかの形態のチップ処理液、例えば、クラフト
白液、緑液または黒液、弱い黒液、ソーダ液、または強
度増強剤または収率向上剤または金属分離添加剤、例え
ば、ポリサルファイド、アントラキノン、キレート剤
(例えば、EDTAやDPTAやこれらの等価品)、界
面活性剤、浸透剤、またはこれらの等価品もしくは誘導
体をなんらかの形で含有する液を含む。処理液は導管1
44経由で導入される。ポンプ121は、スラリーを昇
圧し、導管122経由で高圧移送装置124、例えば、
アールストローム マシーナリー社販売の高圧フィーダ
ーに移送する。
【0057】スラリーポンプ、例えば、ヒドロスタルポ
ンプは普通、ポンプ移送されるスラリーが最小の液量
を、すなわち、最小の液/木材(L/W)容量比を有し
ていることが必要である。図示のウェムコ製ヒドロスタ
ルスラリーポンプ121に対しては、スラリーのL/W
比は少なくとも2.75/1、好ましくは少なくとも
3.0/1でなければならない。これは、導管122を
通過し、フィーダー124に導入されるスラリーはこれ
と大略同じL/W比を有していることを意味する。従来
のシステムでは、ポンプ121の要求が、フィーダー1
24に導入され移送されるスラリーのL/W比を制約す
る。
【0058】しかし、本発明に従えば、フィーダー12
4に導入されスラリーのL/W比はスラリーポンプ12
1で移送することができるL/W比に制約されない。本
発明に従えば、ある形の液抜き出し装置153がフィー
ダー124の上流に設けられ、導管122中のスラリー
の液を少なくともある程度抜き出すので、フィーダー1
24に導入されるスラリーは、ポンプ121で移送され
るスラリーよりも低い、普通は少なくとも約0.25低
い、好ましくは少なくとも約0.5低いL/W比を有す
る。
【0059】図3に概略示される液抜き出し装置、また
は脱水装置153は独立の装置でもよく、あるいはフィ
ーダー124と一体化された構造のものでもよい。この
装置153は普通、液が通るバリアあるいはスクリーン
153’、例えば、孔開きの円筒を備え、スラリーの流
れ中の固形物(チップ)は保持するが、スラリーから液
をある程度導管150へ抜き出す。スクリーンまたはバ
リア153’は多孔板、例えば、円形またはスロット状
の孔を有するスクリーン板から形成することができる
し、あるいは平行なバータイプのスクリーン構造体から
形成することもできる。装置153は回転、振動または
他の様式の可動部品を備え、これらの動きでスクリーン
またはバリアの閉塞を最小限に抑えたり、あるいは防止
することができる。装置153は、ある形式の従来の逆
洗メカニズム(図示せず)を備え、液が普通除かれる方
向とは逆の方向に周期的に液の強制流れを作り、この逆
向き流れでスクリーンまたはバリアの閉塞を最小限に抑
えたり、あるいは防止することができる。脱水装置15
3に用いることができる装置の一つは、アールストロー
ム マシーナリー社販売のインライン液抜き出し装置で
ある(この装置は米国特許第5,401,361号公報
の図2に示されているので、その開示内容を本明細書に
参考文献として引用する)。
【0060】導管150は、スラリーから除かれた液を
導管118と120に導管143,119,147経由
で戻し、導管118と120に対するスラリー化液とす
る。この液流には普通、前記のような処理薬剤が導管1
44経由で添加される。導管150,143を通る液流
は普通、(好ましくはソレノイド作動)流量制御バルブ
151で調節される。導管143は、所望ならば従来の
サンドセパレーター(図2の機器35)、インライン液
抜き出し装置(図2の機器37)、レベルタンク(図2
の機器39)、液サージタンク(図2の機器45)を備
えてもよい。
【0061】次に、液の含有量が低減したスラリーがフ
ィーダー124の低圧入口123へ導入される。フィー
ダー124の作動と部品とは米国特許第5,236,2
85号公報と第5,236,286号公報に記載されて
いるので、その開示内容を本明細書に参考文献として引
用する。フィーダー124のポケット付ローター(図示
せず)に、液の含有量が低減したスラリーが導入され、
回転するに連れて、このスラリーは、導管130経由で
高圧ポンプ129で高圧入口126に供給された高圧液
に曝される。この高圧流は、チップをローターポケット
から洗い流し、高圧出口127から排出し、導管131
に送り出す。スラリーは、今やポンプ129で導入され
た高圧液で希釈され、導管131経由で処理槽(図1に
示される機器32)の頂部へ送り込まれる。従来、導管
131中のスラリーのL/W比は普通6.0/1より大
きく、8.0/1より大きいこともある。また、この処
理槽は一基または複数基の連続式蒸解缶でもよく、一基
または複数基の回分式蒸解缶でも差し支えない。連続式
蒸解缶は、一基または複数基の槽を備える圧力がかかっ
た満液式またはスチーム相式蒸解缶でもよく、例えば、
蒸解缶に浸透槽を内蔵させてもよい。
【0062】従来のように、過剰液は、液分離装置、例
えば、トップセパレーター(図1の機器33)を用い
て、蒸解缶に導入されるスラリーから抜き出すことがで
きる。この分離された液は、導管134経由で供給シス
テム111へ戻され、ポンプ129で供給された液の少
なくとも一部をフィーダー124の高圧入口126に供
給する。
【0063】スラリーが導管122経由でフィーダー1
24に導入されると、スラリー中の液の少なくとも一部
がローターポケット(これも図示せず)を通過し、フィ
ーダー124から低圧出口125経由で排出される。出
口125は従来のスクリーンエレメントを備え、チップ
が出口125から出ないようにしているが、スクリーン
エレメントがない場合もある。従来の作動のように、出
口125を通って流れる液は、ポンプ121で付与され
る圧力下にあり、導管128経由で導管119と147
に送られ、導管118と120でのスラリー化液の源と
なる。しかし、図3に示される本発明の態様では、スラ
リー化液は導管119,147の他に脱水装置153か
らの導管150,143経由で導管118と120に加
えられる。ライン128の液は100℃より高温であ
り、導管143,147,118,119または120
中の圧力は1気圧より低いこともあるので、フラッシュ
蒸発を防止するには、ライン128の液は、ライン14
3に液を導入する前に熱交換器156で冷却することが
できる。
【0064】本発明の別の利点は、導管122のスラリ
ーから液分離器153で液を除くことによって、この液
はフィーダー124の高温液に曝される前なので(例え
ば、高温液は導管134と130経由で処理槽から戻さ
れる)、普通は圧力がかかっていない導管118と12
0に戻される液の温度は低くなっている可能性があるこ
とである。従って、導管150,143,147および
119の液は、普通これらの導管中または導管118と
120中でフラッシュ蒸発を防止するのに冷却する必要
はなくなる。
【0065】本発明の別の態様では、液分離器154
を、フィーダー124の高圧出口127の近くに導入す
ることができる。この液分離器154は普通、上記の分
離器153と同様なもので、普通バリアまたはスクリー
ン154’を備えており、フィーダー124と一体化し
た構造でも、あるいはフィーダー124と別個のもので
もよい。液分離器154は、液分離器153の代わりに
用いるのも、液分離器153と一緒に用いるのもよく、
スラリーを導管131経由で処理槽に送る前にスラリー
から更に液を取り除くのに用いられる。液分離器154
を用いて除かれた液は、加圧されて普通100℃より高
温なので、導管157経由で導管134に送るのが好ま
しい。導管134の液も普通加圧され高温になってい
る。分離器154から出て導管157を通過する液の流
れは普通、制御バルブ158で制御する。このバルブは
自動で作動させるのが好ましい。
【0066】分離器154で除かれた液は導管118と
120へ直接、あるいは破線で示してあるように導管1
59から導管150経由で戻すこともできる。導管15
9の液は100℃より高温なことがあるので、導管15
9の液は普通、これを導管150に導入する前に、何ら
かの冷却が必要で、例えば、これを熱交換器160に通
すことによって冷却することが必要である。導管159
を通る液の流れは普通、バルブ161で調節される。
【0067】操作モードの一つでは、分離器153また
は154でスラリーから除かれた液は、十分な液量であ
るので、導管131経由で処理槽に導入される過剰液は
殆どあるいは全くないので、逆に言えば、導管134経
由で供給システムに戻さる液も殆どあるいは全くない。
従って、導管134は取り去ってしまうことができる。
この様な場合、液分離装置(図1の機器33)は不要に
なるので、この装置を散り去ってしまえば、関連するコ
ストもかからず、メンテナンスも不要になる。更に、処
理槽から供給システムへ流れる液の戻りをなくしてしま
うと、この液と共に普通戻され、供給システムに導入さ
れる筈の熱が殆どあるいは全くなくなる。その結果、こ
の熱が供給システムの操作に与えるインパクト、例え
ば、望ましくない液のフラッシングやセルロース材の処
理に与えるインパクトが少なくなり、時には実質的にな
くなる。例えば、この操作モードを採用することによっ
て、米国特許第5,736,006号公報と第5,95
8,181号公報に開示の低温浸透プロセスが容易に用
いられる。
【0068】更に、大量の洗い流し液が望ましく、トッ
プセパレーター(図1の機器33)とこのトップセパレ
ーターからの戻りライン134がなくなった場合は、洗
浄液は、蒸解缶32(図1を参照のこと)に関連した一
本または複数本の液循環ラインから得ることができる。
これらの液循環ラインは分離器33よりも近いところに
ある。従来のパルプ工場では、ポンプ29は蒸解缶32
の液循環ラインに関連したポンプ、例えば、図1のポン
プ50,59,または60に近い区域に物理的に配置さ
れる。これらの循環ラインの液、例えば、上部蒸解循環
スクリーン51から抽出されポンプ50で昇圧された液
を用いることによって、よりアクセスに便利な洗い流し
液の源が得られる。例えば、ポンプ50関連の配管から
ポンプ29の入口までは、必要なパイプ長さはほんの少
しであるが、蒸解缶頂部のトップセパレーター33(図
1の)からフィーダー24近くのポンプ29までは長い
パイプが必要である。更に、蒸解缶に関連した循環ライ
ンに存在する活性蒸解薬剤、すなわち、アルカリ剤は、
供給システムに普通必要なアルカリ剤を補う役目を果た
すことができる。これらの蒸解循環ラインから得られる
洗い流し液は少なくともある程度のサルファイドを含む
が、サルファイドは、当該技術で知られているように、
蒸解プロセスの初期に用いられる処理液、例えば、導管
34,134中の洗い流し液中にあると有用である。
【0069】本発明の別の態様は図4に示される。図4
は、上に記載の供給システム11,11’および111
と同様な供給システム211を部分的に示す。供給シス
テム211は、図1の蒸解缶32と同様な連続式蒸解缶
232へ供給するシステムである。図1〜図3のものに
対応する図4の構成部品は、同じ二桁の数字で示してい
るが、違いは頭に「2」を」付けていることである。
【0070】供給システム211では、細砕セルロース
繊維材のスラリー222が、上記の装置24および12
4と同様な高圧移送装置224に導入される。このスラ
リー222は、図1、図2および図3のポンプ21と1
21ようなスラリーポンプで昇圧して送ってもよいし、
あるいは水平式スクリュー型スチーム処理槽から従来の
チップシュートで単に送ってもよい。フィーダー224
は、スラリーを昇圧し、導管231経由で蒸解缶232
に移送する。図4には示されていないけれども、液抜き
出し装置153と154とを、図3に示されるようにフ
ィーダー224の近くに設けることもできる。
【0071】蒸解缶232の入口は、電動モーター27
4で駆動のスクリューコンベヤー261と多数の孔が開
いた円筒形スクリーン262とを有する従来の液抜き出
し装置233、図1の機器33のようなトップセパレー
ターを備える。このコンベヤーは、従来のように、槽中
を矢印263の方向にチップを移送すると共に矢印26
4で示されるように液をスラリーから抜き出し、この液
を導管265と234、つまりTC(頂部循環)ライン
経由でポンプ229と、導管230経由でフィーダー2
24とに戻す。セパレーターハウジング266の下部は
液が通らないものであることが好ましく、そうすれば、
槽232のチップカラム267に起こる発熱反応から生
じる高温の液が殆どあるいは全く外部に流れ出ないよう
にできる。
【0072】本発明のこの態様に従えば、液抜き出し装
置254が導管231に配置される。この液抜き出し装
置は、上で議論した装置153と154と同様なもので
あることが好ましく、同じく上で議論したインライン液
抜き出し装置型装置(好ましくは図6〜8の改良設計型
のもの)であることが好ましい。本発明に従えば、少な
くともある程度の液が、装置254と導管257経由で
スラリーから除かれるので、導管260経由で槽232
に導入される液は少なくなる。その結果、分離装置23
3でスラリーから除く必要がある液の量が少なくなり、
槽から抜き出され、操作上の問題を引き起こす恐れのあ
る供給システムに戻される熱の量も少なくなる。更に、
供給システムに戻される液の温度を下げることによっ
て、より低温で、より有益なセルロース処理が、供給シ
ステム、例えば、米国特許第5,736,006号公報
と第5,958,181号公報に開示のこれらの方法で
行うことができる。
【0073】図4に示されるように、ライン234の液
の温度は温度センサー270でモニターするのが好まし
い。センサー270で測定される温度は、液分離装置2
54と233から出る液の流れを、例えば、制御信号2
75と276および自動流量制御バルブ271と272
とを用いて、調節するのに用いられる。ライン234の
液の温度が規定値、例えば、100℃を超えれば、バル
ブ271を通る高温液の流れを絞り、バルブ272を通
る低温液の流れを増やすことができる。また、槽の入口
の圧力降下、つまり導管260から導管265の所の液
分離装置の出口までの圧力降下を、圧力差センサー27
3でモニターすることができる。この圧力差は、セパレ
ーター233のスクリュー速度を制御することによって
規定値に抑えることができる。このスクリューの速度
は、スクリューを駆動するモーター274の速度を変え
ることによって変化させることができる。
【0074】本発明は特に、広い範囲内の狭い範囲はす
べて考慮するものである。例えば、約4.0/1〜1
0.0/1の範囲のL/W比は、8.5/1〜10.0
/1、4.5/1〜6.5/1、5.0/1〜9.0/
1の範囲のL/W比、およびこの広い範囲内の他の狭い
範囲すべてを意味する。
【0075】本発明の実施に用いることができる液分離
装置、つまり図2の機器37の一例は図5に示される。
図5はアールストローム マシーナリー社販売の従来の
インライン液抜き出し装置300を示し、これは、濾過
すべき固形物含有液の入口301、濾過されて残った液
の出口302、濾過されて通った液の出口303とを備
える。インライン液抜き出し装置300は、円筒形ハウ
ジング304、入口301の第一端、すなわち入口端に
あるカバー板305,第二端、すなわち出口端のカバー
板306とを備える。カバー板306は普通、持ち上げ
取っ手307と適当な取付部材308,例えば、ネジ付
のスタッドやナットを備える。インライン液抜き出し装
置300は、ハウジング304内に配置された円筒形の
スクリーンバスケット309を備える。スクリーンバス
ケット309の上端部をハウジング304に取り付ける
のは、ハウジングに付けた円環状の取付フランジ310
上に適当な取付具311、例えば、ネジで留めて行われ
る。スクリーンバスケット309の下端部は、入口30
1の機械加工された表面にすっぽりと嵌る。スクリーン
バスケット309は、円環状空間312がスクリーンバ
スケット309の外表面とハウジング304の内表面と
の間に形成されるように、ハウジング304内に収め
る。スクリーンバスケット309も、持ち上げ取っ手3
13を備え、ここを持ち上げて交換や修理の際にバスケ
ット取り外す。ハウジング304はまた普通、インライ
ン液抜き出し装置本体を所望の位置に取り付けるための
持送り架台314と、インライン液抜き出し装置の定期
的なスチーム洗浄のためにスチームを導入するスチーム
パージ入口315とを備える。
【0076】図5に示される出口302のセンターライ
ンは、ハウジング304のセンターラインに直角になる
ように配置されるが、出口302は、そのセンターライ
ンがハウジングのセンターラインと実質的に同線上方向
になるように、トップ板306に配置することができ
る。ハウジングのセンターラインと、従って流れの方向
とも同線上方向の出口は、本発明が図3と図4に示され
るシステムに用いられるとき、すなわち、セルロース材
の濃度が高く、流れ方向の急激な変化が、望ましくない
流れの制約や停滞を招く恐れがあるときは、より好まし
いかもしれない。図5に示される直角方向に曲がった出
口は、インライン液抜き出し装置300が図2の機器3
7に示されるように用いられるときに好ましい。
【0077】図5に示される従来のインライン液抜き出
し装置300では、スクリーンバスケット309の製作
は、一連の均等配列の垂直バー316の外側を一連の円
環状リング317で支持し、バー316の間に一連の垂
直スロット318が形成されて濾過面積が得られるよう
に行われる。バー316は普通、リング317と、バス
ケットの両端に位置する支持リング319と320とに
も溶接される。また、このスクリーンバスケット309
は普通、スクリーンバスケット309の両端の所に孔が
開けられていない領域321と322とを備える。
【0078】図5に示される従来技術に従えば、バスケ
ット309の下部円筒部322は、旋回バッフル323
を備えるが、これは普通「羽根」と称されている。上で
議論したように、この羽根323は入口301に圧力下
で導入された液に旋回流を誘起するので、スラリーに存
在するチップ、ピンまたはゴミの配列方向がスクリーン
バスケット309の垂直スロットと同じ方向になり難く
なる。
【0079】図5に示される装置の操作は次の通りであ
る。少なくともある程度の木材チップ、ピンまたはゴミ
を普通含む液、すなわち液とチップのスラリーを加圧し
たものをインライン液抜き出し装置300の入口301
に導入する。図2の機器37として用いられるときは、
この液は普通、約0〜約5バール(ゲージ)の範囲の圧
力を有する。図3の機器153または154、あるいは
図4の機器254として用いられるときは、入口301
に導入されるスラリーの圧力は普通、約0〜約30バー
ル(ゲージ)の範囲である。ハウジング304とバスケ
ット309の設計は、他の要因もあるが、この圧力に左
右されて変わる。旋回バッフル323は、この液流に接
線方向の速度成分が付与されるので、スクリーンバスケ
ット309を通過する流れも幾分か旋回状になる。液が
円筒形スクリーンバスケット309を通過するに連れ
て、少なくともある程度の液がスクリーン309の開
口、すなわち、スロット318を通過し、実質的に円環
状の空洞または空間312に集合し、液出口303から
排出される。出口303からの液は適当な個所ならどこ
にでも送ることができるが、普通は図2のように供給シ
ステムに使われるときはレベルタンク39に送られる。
あるいは図3と図4に示されるように循環に回すことも
できる。スクリーンバスケット309を通らない液とチ
ップ、ゴミ、ピンや他の物質は流れ続け、出口302か
ら排出される。図2の機器37として用いられるとき、
出口302から排出される液は普通、高圧フィーダーの
入口に連なる導管、例えば、チップチューブ(図2の機
器18)、チップシュート、または液サージタンク(図
2の機器45)に送られる。図3の機器153または1
54、あるいは図4の機器254として用いられるとき
は、出口302から排出される液は普通、高圧フィーダ
ー(図3の機器126)に、または蒸解缶(図3の導管
131経由または図4の導管260経由)に送られる。
【0080】スロットの幅とスロットの間隔は、インラ
イン液抜き出し装置300を通過するスラリー含有量と
スロット318間の所望の圧力降下との関数である。イ
ンライン液抜き出し装置300の従来の使い方では、例
えば、図2の機器37の場合のように、小さな粒子で低
固形物濃度のスラリーを処理するのに用いるときには、
スロット318の幅は約1〜4mmの範囲で変わり、ス
ロット318の間隔は普通、均等間隔の約2〜6mmで
ある。例えば、図3の機器153または154で示され
る本発明の適用では、大きな粒子で高固形物濃度のスラ
リーを処理するのに用いるときには、スロット318の
幅は普通約4〜8mmの範囲で変わり、間隔は普通、均
等間隔の約3〜7mmである。
【0081】図5に示される従来技術のインライン液抜
き出し装置300では、インライン液抜き出し装置を通
過するスラリーまたは液に旋回流を誘起する旋回バッフ
ル323は、ある場合には、インライン液抜き出し装置
間に望ましくない圧力降下を生じさせる恐れがある。本
発明では、このバッフルまたは羽根323と、これが引
き起こす恐れのある流れの制約または圧力降下はなくな
る。このバッフルまたは羽根323は、本発明の斜めに
配置されたスロット318との関連で用いてもよいが、
このバッフルまたは羽根323自体はなくすことが好ま
しい。
【0082】本発明の態様二つが図6、図7および図8
に示されている。図5に示されているものと実質的に同
じ図6、図7および図8の機器は、同じ参照番号で識別
される。従来技術と本発明との間の差は、同じ二桁の参
照数字で示しているが、図5で示される数字「3」の代
わりに、頭に数字「4」と数字「5」をそれぞれ付けて
いることである。
【0083】図6は本発明の態様の一つを示し、スクリ
ーンバスケットスロットはハウジングの長さ方向に斜め
に配置されている。第一に注目されることは、「羽
根」、つまり図5の機器323が図6ではなくなってい
ることである。すなわち、入口301には、流れの誘導
板または衝突板が実質的に存在せず、すなわち、実質的
に全く中空である。更に、本発明に従えば、図6の実質
的に円環状のスクリーンバスケット409では、バー4
16で形成され円環状リング417で支持されたスロッ
ト418は、スクリーンバスケット409の長さ方向と
円筒形ハウジング404の長さ方向とに傾斜角αで配置
されているので、スロット418はまた、スクリーンバ
スケット409を通過する液の流れの方向に角度αで配
置される。このことは、図7の詳細図に一層明快に示さ
れている。
【0084】図7は、スクリーンバスケット409の詳
細部分断面図を示す。図7に示される角度αは約45°
というスロットの好ましい傾斜角で示されているが、理
解すべきは、本発明では角αはハウジング404の長さ
方向から±5°〜±90°の範囲だけ変化してもよいこ
とである。例えば、図8の実施の形態では、角αは約+
90°である。すなわち、ハウジング404が垂直方向
に長い場合は、スロット518は実質的に水平である。
また、図8において、図5に示される旋回バッフル32
3はなくなっている。図6と図8の他の機能は、図5の
ものと実質的に同じである。
【0085】図6、図7および図8に示される態様は平
行バー型の構造を示すけれども、本発明は機械加工した
板のタイプの構造も含む。例えば、スロット418と5
18とは、連続と不連続とを問わず、適当な機械加工手
段、例えば、ウォータージェット切削、レーザー切削、
EDM機械加工、ドリル加工、ミル加工など、または、
これらの方法に限定されず、板に開口を穿つ他の従来方
法を用いて金属板から製造することができる。
【0086】また、スロット418と518とは、連続
スロットでもよく、あるいは孔が開けられていない
「陸」の部分が途中にある不連続スロットでもよい。こ
れらの陸領域がスクリーンバスケット409と509全
体に均一に配置され、スロットと陸領域とが均一パター
ンとなっていてもよく、あるいはスロットと陸領域とが
不均一に分散されていてもよい。スロットの配向も異な
っていてもよい。例えば、スクリーンバスケットの長さ
方向のある高さのスロット418と518との配向角
が、その第二高さあるいは近接の高さにあるスロットの
配向角と異なってもよい。スクリーンバスケットの長さ
方向のある高さのスロット自体の角度の配向も異なっ
て、例えば、スロットが「ヘリボーン」タイプのパター
ンのスロットを形成するのも差し支えない。スロットの
角度αも高さによって変わってよく、あるいは近接の高
さのものと変わってもよい。あるいは、スロットの角度
αは所与の高さの中で変わってもよい。
【0087】スクリーンバスケット409,509のス
ロット418,518は均一間隔で、幅は約1〜20m
mで、スロット418,518の間隔が約1〜20mm
の範囲で変わり、これらの値は、インライン液抜き出し
装置400,500で処理されるスラリーとスロット4
18,518間の所望の圧力降下とに左右される。図2
の機器37として用いられるとき、処理されるスラリー
は普通、比較的低濃度のセルロース材であるので、スロ
ット418,518の幅は約0.5〜10mm、普通は
約1〜6mm、好ましくは約2〜4mmで、スロット間
隔は約1〜10mm、普通は約1〜6mm、好ましくは
約3〜4mmである。図3の機器153または154、
または図4の機器254として用いられるときは、処理
されるスラリーは普通、比較的高濃度のセルロース材で
あるので、スロット418,518の幅は約0.5〜1
5mm、普通は約3〜9mm、好ましくは約5〜7mm
で、スロット間隔は約1〜10mm、普通は約2〜8m
m、好ましくは約4〜6mmである。
【0088】図6、図7および図8に示される本発明
は、液とセルロース材とのスラリーから液を分離するこ
とが望ましい所望の個所ならどこにでも用いることがで
きる。図6、図7および図8に示される本発明は、蒸解
缶に対する供給システムに、例えば、本明細書の図2に
示される供給システムの装置37として使用することが
できる。図6、図7および図8に示される本発明は、図
3の機器153または154、または図4の機器254
として示されているように、連続と不連続とを問わず、
高圧フィーダーで取り扱われているスラリー、または蒸
解缶へ供給されているスラリーを処理するのに使用する
こともできる。
【0089】本発明は、細砕セルロース繊維材のスラリ
ーを処理槽に導入する一層効果的なシステムと方法とを
提供する。従来の技術と異なり、本発明はポンプ移送装
置の個体移送能力に制約されない。本発明は、より多く
のセルロース材と、より少ない液とを移送できるので、
従来のシステムに比較して単位時間当たり、より多くの
セルロース材を導入したり処理したりできる。上記のよ
うに、本発明は従来の技術に較べて多岐にわたる他の利
点も有する。
【0090】本発明は、最も実際的かつ好ましい態様で
あると現在考えられるものについて記載したものである
ので、理解すべきは、本発明は開示の態様に限定され
ず、反対に、本発明の精神と前記特許請求の範囲に含ま
れる多くの部分的修正と等価の装置と構造とシステムと
方法とをすべて含むようにすることである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が改良しようとする従来技術のシステ
ムを用いる連続式蒸解システムの概略図である。
【図2】 図1の蒸解システムに用いられる従来技術の
供給システムの詳細図である。
【図3】 本発明の態様の一つの概略図である。
【図4】 本発明の他の態様の概略図である。
【図5】 本発明を実施するのに用いることができる例
示的従来技術液抜き出し装置の断面図である。
【図6】 本発明に従って用いることができる液抜き出
し装置の別の実施の形態の図5と同様な断面図である。
【図7】 図6の液抜き出し装置のスクリーンバスケッ
トの詳細図である。
【図8】 本発明の別の態様の断面図である。
【符号の説明】
10…セルロース処理システム、11,11’,11
1,211…供給システム、12…蒸解システム、1
3,113…チップ、14,17,117…計量装置、
15…カウンターウェイト付ゲートアセンブリ、16…
スチーム処理槽、18,19,22,28,30,3
1,34,36,40,42,43,44,50、11
8,119,120,122,128,130,13
1,134,143,144,147,150,15
7,159,230,231、234,257,26
0,265…導管、20…曲管部、21,29,41,
50,58,59,60,67,71,121,12
9,229…ポンプ、23,123…低圧入口、24,
124,224…高圧フィーダー、25,125…低圧
出口、26,126…高圧入口、27,127…高圧出
口、32,232…蒸解缶、33,233…トップセパ
レーター、35…サンドセパレーター、37,153,
154,254,300,400,500…液分離装
置、36,39…レベルタンク、45…液サージタン
ク、51,52,53,54…スクリーンアセンブリ、
55,56,57…液循環ライン、46,61,62,
63,72,73,156,160…熱交換器、64,
65,66…蒸解液導入導管、68,69,70…希釈
液導入導管、151,158,161…制御バルブ、2
22…細砕セルロース繊維材スラリー、261…スクリ
ューコンベヤー、262…孔開き円筒スクリーン、26
6,304,404…ハウジング、267…チップカラ
ム、270…温度センサー、271,272…自動流量
制御バルブ、273…圧力差センサー、274…電動モ
ーター、275,276…制御信号、301…入口、3
02,303…出口、305,306…カバー板、30
7,313…持ち上げ取っ手、308,311…取付
具、309,409,509…スクリーンバスケット、
310…取付フランジ、312…円環状空間、314…
持送り架台、315…スチームパージ入口、316,4
16…バー、317…リング、318,418,518
…スロット、319,320…支持リング、321,3
22…孔が開けられていない円筒部、323…旋回バッ
フルまたは羽根。

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流れているスラリーから液を抜き出すた
    めの液抜き出し装置であって、 両端に、または両端近くに、実質的に開口した中空の入
    口と、出口とを有し、かつ前記入口と前記出口との間に
    長さ方向を有する細長いハウジング、および前記入口と
    前記出口との間に配置された、複数のスロットを有する
    実質的に円環状のスクリーン、 を含み、 前記スクリーンのスロットは、スラリー中の固形物が前
    記スロットを通り抜けるのを最小限に抑えかつ前記スロ
    ットの目詰まりを最小限に抑えるために、前記長さ方向
    に対して約5から90°の傾斜角度∀を有することを特
    徴とする、液抜き出し装置。
  2. 【請求項2】 さらに前記スロット部分の間に複数の陸
    領域を有することを特徴とする、請求項1に記載の液抜
    き出し装置。
  3. 【請求項3】 さらに前記スクリーンとハウジングとの
    間に実質的に円環状の空間を有し、かつ前記空間に接続
    されたスチームパージを有することを特徴とする、請求
    項1に記載の液抜き出し装置。
  4. 【請求項4】 さらに前記スクリーンとハウジングとの
    間に実質的に円環状の空間を有し、かつ前記空間からの
    排液口を有することを特徴とする、請求項1に記載の液
    抜き出し装置。
  5. 【請求項5】 さらに前記空間に接続されたスチームパ
    ージを有し、前記スクリーンの直径が約0.5から3フ
    ィート(0.15から0.92m)であることを特徴と
    する、請求項4に記載の液抜き出し装置。
  6. 【請求項6】 前記角度∀が実質的に90°であること
    を特徴とする、請求項5に記載の液抜き出し装置。
  7. 【請求項7】 前記角度∀が約30から60°であるこ
    とを特徴とする、請求項5に記載の液抜き出し装置。
  8. 【請求項8】 前記角度∀が約10から80°であり、
    前記スクリーンの直径が0.5から3フィート(0.1
    5から0.92m)であることを特徴とする、請求項1
    に記載の液抜き出し装置。
  9. 【請求項9】 前記スロットの幅が約2から4mmであ
    り、前記スロットが約3から4mmの間隔を置いて実質
    的に均等に配置されていることを特徴とする、請求項5
    に記載の液抜き出し装置。
  10. 【請求項10】 前記スロットの幅が約5から7mmで
    あり、前記スロットが約4から8mmの間隔を置いて実
    質的に均等に配置されていることを特徴とする、請求項
    5に記載の液抜き出し装置。
  11. 【請求項11】 前記スクリーンが間隔を置いて配置さ
    れた複数の棒材または線材で構成されることを特徴とす
    る、請求項1に記載の液抜き出し装置。
  12. 【請求項12】 前記スクリーンが加工された板材から
    構成されることを特徴とする、請求項1に記載の液抜き
    出し装置。
  13. 【請求項13】 実質的に垂直な蒸解缶、および前記蒸
    解缶に細砕セルロース材料のスラリーを供給するための
    供給システム、 から構成されるパルプ製造システムであって、 前記供給システムにはスラリーの流れからの液のある程
    度を受け取る液抜き出し装置が含まれ、かつ前記液抜き
    出し装置は、両端に、または両端近くに、入口と出口と
    を有する細長いハウジング、および前記入口と前記出口
    との間に配置された、複数のスロットを有する実質的に
    円環状のスクリーンを含み、 前記スクリーンのスロットは、スラリー中の固形物が前
    記スロットを通り抜けるのを最小限に抑えかつ前記スロ
    ットの目詰まりを最小限に抑えるために、前記長さ方向
    に対して約5から90°の傾斜角度∀を有することを特
    徴とする、パルプ製造システム。
  14. 【請求項14】 前記液抜き出し装置の入口が実質的に
    開口した中空の入口であることを特徴とする、請求項1
    3に記載のシステム。
  15. 【請求項15】 スラリーのL/W比は約20:1より
    大きいが、スラリーには少なくとも多少のピン、ゴミま
    たはチップが含まれ、かつゲージ圧が約0から5バール
    であるような前記供給システム中の位置に前記液抜き出
    し装置が配置され、前記スロットが約3から4mmの間
    隔を置いて均等に配置され、かつ約2から4mmの幅を
    有することを特徴とする、請求項14に記載のシステ
    ム。
  16. 【請求項16】 スラリーのL/W比が約15:1未満
    であり、かつゲージ圧が約0から30バールであるよう
    な供給システム中の位置に前記液抜き出し装置が配置さ
    れ、前記スロットの幅は約5から7mmであって、前記
    スロットが約4から8mmの間隔を置いて実質的に均等
    に配置されていることを特徴とする、請求項14に記載
    のシステム。
  17. 【請求項17】 第一の液/セルロース材容積比を有す
    る細砕セルロース繊維材のスラリーを含む第一槽、 低圧入口、低圧出口、高圧入口および高圧出口を有する
    高圧輸送装置、 スラリーを昇圧し、前記第一槽から前記高圧輸送装置の
    前記低圧入口に輸送するための手段、 前記スラリーを希釈し、第一の液/セルロース材比より
    も大きい第二の液/セルロース材比でスラリーを前記高
    圧出口から前記処理槽に輸送するための手段、および第
    二の液/セルロース材比よりも低い第三の液/セルロー
    ス材比を有するスラリーが前記処理槽の入口に供給され
    るように、前記高圧輸送装置の高圧出口と前記処理槽の
    入口との間に位置するスラリーから液の少なくともある
    程度を除去して、第三の液/セルロース材比を有するス
    ラリーを得るための手段であって、両端に、または両端
    近くに、入口と出口とを有する細長いハウジング、およ
    び前記入口と前記出口との間に配置された、複数のスロ
    ットを有する実質的に円環状のスクリーンを含み、 前記スクリーンのスロットは、スラリー中の固形物が前
    記スロットを通り抜けるのを最小限に抑えかつ前記スロ
    ットの目詰まりを最小限に抑えるために、前記長さ方向
    に対して約5から90°の傾斜角度∀を有する液抜き出
    し装置から構成される手段、 を含むことを特徴とする、入口を有する処理槽に細砕セ
    ルロース繊維材を供給するためのシステム。
  18. 【請求項18】 前記液抜き出し装置の入口が実質的に
    開口した中空の入口であることを特徴とする、請求項1
    7に記載のシステム。
  19. 【請求項19】 材料スラリー化槽、 低圧入口、低圧出口、高圧入口および高圧出口を含み、
    前記スラリー化槽が前記低圧入口および出口に接続され
    て運転されている高圧輸送装置、 前記高圧出口に接続された処理槽、 前記高圧出口と処理槽との間を流れているスラリーから
    液のある程度を除去し、除去した液を前記高圧入口に循
    環させるための手段、 前記スラリー化槽と低圧入口との間でスラリーから液の
    ある程度を除去し、除去した液を前記スラリー化槽に戻
    すための手段であって、両端に、または両端近くに、入
    口と出口とを有する細長いハウジング、および前記入口
    と前記出口との間に配置された、複数のスロットを有す
    る実質的に円環状のスクリーンを含み、 前記スクリーンのスロットは、スラリー中の固形物が前
    記スロットを通り抜けるのを最小限に抑えかつ前記スロ
    ットの目詰まりを最小限に抑えるために、前記長さ方向
    に対して約5から90°の傾斜角度∀を有する液抜き出
    し装置から構成される手段、 を含むことを特徴とする、セルロース繊維材処理システ
    ム。
  20. 【請求項20】 前記液抜き出し装置の入口が実質的に
    開口した中空の入口であることを特徴とする、請求項1
    9に記載のシステム。
  21. 【請求項21】 上端および底部を有し、前記上端近く
    に入口を持ち、前記底部近くに出口を持つ、材料と液と
    のスラリーを含む第一槽、 低圧入口、低圧出口、高圧入口および高圧出口を有し、
    前記高圧出口が前記処理槽に接続されて運転されている
    高圧輸送装置、 前記第一槽の出口と前記高圧輸送装置の前記低圧入口と
    に接続されて運転されたポンプ、および前記ポンプと前
    記処理槽との間に置かれた、スラリーから液を抜き出す
    ための手段であって、両端に、または両端近くに、入口
    と出口とを有する細長いハウジング、および前記入口と
    前記出口との間に配置された、複数のスロットを有する
    実質的に円環状のスクリーンを含み、 前記スクリーンのスロットは、スラリー中の固形物が前
    記スロットを通り抜けるのを最小限に抑えかつ前記スロ
    ットの目詰まりを最小限に抑えるために、前記長さ方向
    に対して約5から90°の傾斜角度∀を有する液抜き出
    し装置から構成される手段、を含むことを特徴とする、
    処理槽に細砕セルロース繊維材のスラリーを供給するた
    めのシステム。
  22. 【請求項22】 前記液抜き出し装置の入口が実質的に
    開口した中空の入口であることを特徴とする、請求項2
    1に記載のシステム。
  23. 【請求項23】 ∀が約30から60°であることを特
    徴とする、請求項21に記載のシステム。
  24. 【請求項24】 ∀が実質的に90°であることを特徴
    とする、請求項21に記載のシステム。
  25. 【請求項25】 ∀が約30から60°であることを特
    徴とする、請求項17に記載のシステム。
  26. 【請求項26】 ∀が実質的に90°であることを特徴
    とする、請求項17に記載のシステム。
  27. 【請求項27】 ∀が約30から60°であることを特
    徴とする、請求項19に記載のシステム。
  28. 【請求項28】 ∀が実質的に90°であることを特徴
    とする、請求項19に記載のシステム。
  29. 【請求項29】 a)材料をスラリー化液でスラリー化
    して、第一の液/セルロース材容積比を有する、材料と
    液とのスラリーを製造するステップ、 b)スラリーを第一圧力に昇圧して、スラリーを高圧輸
    送装置に輸送するステップ、 c)スラリーを高圧輸送装置に導入するステップ、 d)高圧輸送装置内で、スラリーを第一圧力より高い第
    二圧力に昇圧するステップ、 e)スラリーを高圧輸送装置から処理槽に輸送するステ
    ップ、 f)昇圧したスラリーを処理槽に導入するステップ、お
    よび g)c)で高圧輸送装置に導入されるスラリーが第一の
    液/セルロース材比より低い第二の液/セルロース材比を
    有するように、a)とc)との間でスラリーから液を少
    なくともある程度抜き出すステップ、 を含み、ステップ(g)が請求項1の液抜き出し装置を
    使って実施されることを特徴とする、細砕セルロース繊
    維材のスラリーを処理槽に供給する方法。
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