JP6905663B2 - 車両用ドアのシール構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両用ドアのシール構造に関する。
下記の特許文献1には、この種のシール構造を構成するドアウエザーストリップが開示されている。このドアウエザーストリップ(以下、単に「シール部材」という。)は、ボデーとドアとの隙間から風雨、挨、騒音が入るのを防ぐためにドアの外周に装着される帯状の部品である。このシール部材は、その形状を改良することによって、洗車時の高圧洗車水がシール部材と車体との間のシール部分から車室内へ浸入するのを防止できるシール性能を実現しようとしたものである。
特許第3327174公報
しかしながら、上述のようにシール部材の形状を工夫するという対策や、シール部材の材質を加圧に対抗できるような強い材質に変更するという対策を採用した場合は、高圧洗車水が車室内へ浸入するのをシール部材自体によって防ぐという効果が期待できる一方で、シール部材に要するコストが高くなるという問題がある。
そこで、この種の車両ドアのシール構造の設計に際しては、シール部材に手を加えることなく、低コストで所望のシール性能を実現したいという要請がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、低コストで且つシール性能に優れた、車両用ドアのシール構造を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、
ドアの閉状態で車体の開口縁部とドアインナパネルのそれぞれに弾性変形した状態で当接するシール部材と、
上記開口縁部の下辺部分を構成する車体下辺部と、上記ドアインナパネルのうち上記車体下辺部に対向するドア下辺部と、の双方に設けられた浸入水ガイド部と、
を備え、
上記ドア下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部は、車高方向について上記車体下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部よりも高所に配置されており、
上記浸入水ガイド部は、上記ドアが閉状態にあるとき、上記開口縁部と上記ドアインナパネルとの間の空間に浸入した浸入水を上記シール部材の各部位のうち上記開口縁部及び上記ドアインナパネルのそれぞれに当接している当接部から外れ且つ上記空間に臨む非当接部に向けてガイドするように構成されている、車両用ドアのシール構造、
にある。
上記のシール構造において、ドアが閉状態にあるときに車体の開口縁部とドアインナパネルとの間の空間に浸入した浸入水は、浸入水ガイド部によってシール部材の非当接部に向けてガイドされる。ここで、非当接部は、シール部材が開口縁部及びドアインナパネルのそれぞれに当接している当接部から外れた部位、即ちシール部材が開口縁部及びドアインナパネルのいずれにも当接していない部位であって、且つ空間に臨む部位である。
この場合、浸入水は、浸入水ガイド部によるガイド機能によってシール部材の非当接部に向けて優先的に流れて、シール部材による本質的なシール部分である当接部には直接的に流れにくくなる。このため、浸入水がシール部材の当接部を越えて車室内へ浸入するのを防ぐことができる。
また、車体側の開口縁部とドア側のドアインナパネルとの少なくとも一方に浸入水ガイド部を設けることにより、シール部材の形状変更や材質変更を行う必要がなく、シール部に手を加える場合に比べて安価なシール構造を実現できる。
以上のごとく、上記の態様によれば、低コストで且つシール性能に優れた、車両用ドアのシール構造を提供することができる。
車体の側面に開閉可能に取付けられた車両用ドアを斜め上方から視た斜視図。 図2のII-II線矢視断面図。 図2中の前席ドアが開状態にあるときの断面図。 実施形態1にかかるシール構造における浸入水の流れを模式的に示す図。 実施形態2にかかるシール構造の図4に対応した断面図。 実施形態3にかかるシール構造の図4に対応した断面図。
上述の態様の好ましい実施形態について以下に説明する。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記開口縁部は、上記シール部材の上記当接部に対する車体側当接面と、上記空間を隔てて上記ドアインナパネルに対向する車体側対向面と、を有し、
上記ドアインナパネルは、上記シール部材の上記当接部に対するドア側当接面と、上記空間を隔てて上記開口縁部に対向するドア側対向面と、を有し、
上記浸入水ガイド部は、上記開口縁部の上記車体側対向面と上記ドアインナパネルの上記ドア側対向面との少なくとも一方に上記空間に向けて突出し且つ上記浸入水の流れと交差する方向に延在する凸部、或いは上記空間に対して凹み且つ上記浸入水の流れと交差する方向に延在する凹部によって構成されているのが好ましい。
このシール構造によれば、凸部や凹部のような簡単な形状の部位を利用して浸入水の流れる方向を変えることができる。このとき、凸部や凹部が浸入水の流れと交差する方向に延在しているため、浸入水の流れる方向を変える効果が延在方向の広範囲にわたって得られる。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記凸部は、上記開口縁部或いは上記ドアインナパネルが上記空間に向けて凸状に加工されてなる凸状加工部であり、上記凹部は、上記開口縁部或いは上記ドアインナパネルが上記空間に対して凹状に加工されてなる凹状加工部であるのが好ましい。
このシール構造によれば、開口縁部やドアインナパネルの加工によって凸部や凹部が形成されるため、凸部や凹部を別部材によって構成する場合に比べて、浸入水ガイド部のために要する部品点数を少なく抑えることができる。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記浸入水ガイド部は、上記開口縁部の下辺部分を構成する車体下辺部と、上記ドアインナパネルのうち上記車体下辺部に対向するドア下辺部と、の少なくとも一方に設けられているのが好ましい。
このシール構造によれば、車体の下部から開口縁部とドアインナパネルとの間の空間に流入した浸入水が空間を上向きに流れた後にシール部材を越えて車室内へ浸入するのを防ぐことができる。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記浸入水ガイド部は、上記車体下辺部と上記ドア下辺部との双方に設けられており、且つ上記ドア下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部は、車高方向について上記車体下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部よりも高所に配置されているのが好ましい。
このシール構造によれば、開口縁部の車体下辺部の表面を伝って上方へ流れる浸入水は、先ず車体下辺部側の浸入水ガイド部によって流れが変えられる。その後、この浸入水は、ドア下辺部側の浸入水ガイド部によって流れが変えられて非当接部に向けて流れる。この場合、浸入水と浸入水ガイド部とが干渉する回数を増やすことによって、この浸入水の勢いを弱める効果を高めることができる。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記ドア下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部は、車高方向について上記シール部材の上記非当接部と同様の高さに配置されているのが好ましい。
このシール構造によれば、ドア下辺部側の浸入水ガイド部の位置をシール部材の非当接部と同様の高さに設定して近づけることで、浸入水をこの浸入水ガイド部によってシール部材の非当接部までガイドし易くなる。
上記の車両用ドアのシール構造において、上記シール部材は、係止クリップによって上記ドアインナパネルの取付孔に取付けられた被取付部と、上記被取付部から延出し且つ中空空間を有する中空部と、を有し、上記中空部のうち上記空間に臨む先端部によって上記非当接部が構成されているのが好ましい。
このシール構造によれば、開口縁部とドアインナパネルとの間の空間に流入した浸入水は、浸入水ガイド部によるガイド機能によってシール部材の中空部のうちの先端部に向けて優先的に流れる。このとき、浸入水がシール部材の先端部に当たることで中空部が容易に凹んで勢いが弱まるため、この浸入水が当接部に到達しにくくなる。
以下、車両後部のバックドアと車体との間に取付けられる、車両ドア用開閉調節装置の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
この実施形態を説明するための図面において、特にことわらない限り、車両前方を矢印FRで示し、車両上方を矢印UPで示し、車両右方を矢印RHで示すものとする。また、車高方向を矢印Hで示し、車長方向を矢印Lで示し、車幅方向を矢印Dで示すものとする。
(実施形態1)
図1に示されるように、車両用ドアとしての、前席ドア20及び後席ドア20Aが車体10の側面に開閉可能に取付けられている。前席ドア20は、車体10の左右にそれぞれ設けられた横開き式のドアであり、後席ドア20Aは、車体10の左右にそれぞれ設けられたスライド式或いは横開き式のドアである。これらのドア20,20Aは、ドア閉時に車体10の開口縁部11によって区画される乗降用の開口部を塞ぐ一方で、ドア開時にこの開口部を開放するように構成されている。
実施形態1の車両ドア用のシール構造(以下、単に「シール構造」ともいう。)1は、車体10の開口縁部11の下辺部分を構成する車体下辺部11aに設けられている。
なお、シール構造1は、前席ドア20及び後席ドア20Aにおいて同様であるため、以下では、前席ドア20におけるシール構造1についてのみ説明し、後席ドア20Aにおけるシール構造についての説明は省略する。
図2及び図3に示されるように、前席ドア20(以下、単に「ドア20」という。)は、その開閉動作に応じて、車体10に対する配置状態が開状態C2(図3参照)と図2に示される閉状態C1(図2参照)との間で切替えられる。このドア20は、ドア外表面を形成するドアアウタパネル21と、ドア内壁面を構成するドアインナパネル22と、を備えている。
ドア20が閉状態C1にあるとき、開口縁部11の車体下辺部11aと、ドアインナパネル22のうち開口縁部11の車体下辺部11aに対向するドア下辺部22aとの間に空間Sが形成される。この空間Sは、ドア20の閉状態で車体10の下端部10aとドア20の下端部20aとの間に形成される隙間15に連通している。
開口縁部11の車体下辺部11aは、車体側当接面12及び車体側対向面13を有する。車体側当接面12は、シール部材30の当接部33に対する当接面であり、ドア20の閉状態C1で弾性変形した状態のシール部材30の当接部33に当接する。車体側対向面13は、ドア20の閉状態C1で空間Sを隔ててドアインナパネル22のドア側対向面24に対向する対向面である。
ドアインナパネル22のドア下辺部22aは、ドア側当接面23及びドア側対向面24を有する。ドア側当接面23は、シール部材30の当接部34に対する当接面であり、ドア20の閉状態C1で弾性変形した状態のシール部材30の当接部34に当接する。ドア側対向面24は、ドア20の閉状態C1で空間Sを隔てて開口縁部11の車体側対向面13に対向する対向面である。
ドア20のドアインナパネル22には、弾性変形可能なシール部材30が取付けられている。このシール部材30は、ゴムやスポンジなどの弾性材料からなる帯状のシール部品であり、開口縁部11の全周にわたって設けられている。このシール部材30は、ドア20の閉状態C1で車体10の開口縁部11とドアインナパネル22のそれぞれに弾性変形した状態で当接する。このシール部材30は、「シールゴム」或いは「ウエザーストリップ」とも称呼される。
シール部材30は、被取付部31及び中空部32を有する。被取付部31は、係止クリップ40によってドアインナパネル22の取付孔26に取付けられている。中空部32は、被取付部31から延出し且つ中空空間32aを有する。
シール部材30の中空部32において、車幅方向Dの右側の部位が当接部33となり、車幅方向Dの左側の部位が当接部34となる。また、この中空部32において、当接部33と当接部34との間の先端部35は、ドア20が閉状態C1にあるとき、開口縁部11及びドアインナパネル22のいずれにも当接していない。この先端部35は、シール部材30の各部位のうち開口縁部11及びドアインナパネル22のそれぞれに当接している2つの当接部33,34から外れ、且つ空間Sに臨む非当接部である。
係止クリップ40は、樹脂製のクリップであり、シール部材30の被取付部31を保持する保持部41と、この保持部41から撓み変形可能に延出した脚部42と、を有する。この係止クリップ40は、脚部42が撓み変形しながら取付孔26に挿入されてその縁部に係合することで、シール部材30と一体となってドアインナパネル22に係止されるように構成されている。
開口縁部11の車体側対向面13には凸部14が設けられている。この凸部14は、空間Sに向けて湾曲状に突出する凸面14aを有し、且つ空間Sに浸入した浸入水(図4中の浸入水Wの流れを示す矢印を参照)の流れと交差する方向、即ち車長方向Lに同一断面で延在するように構成されている。特にこの凸部14は、開口縁部11の車体下辺部11aが空間Sに向けて凸状に加工されてなる凸状加工部として構成されている。
一方で、ドアインナパネル22のドア側対向面24には凹部25が設けられている。この凹部25は、空間Sに対して湾曲状に凹んだ凹面25aを有し、且つ凸部14と同様に車長方向Lに同一断面で延在するように構成されている。特に、この凹部25は、ドアインナパネル22のドア下辺部22aが空間Sに対して凹状に加工されてなる凹状加工部として構成されている。
ドアインナパネル22の凹部25は、車高方向Hについて車体下辺部11aに設けられている凸部14よりも高所に配置されており、且つ車高方向Hについてシール部材30の先端部35と同様の高さに配置されている。
なお、ここでいう「同様の高さに配置」という態様には、凹部25の最深部分が同一高さでシール部材30の先端部35と重なる態様や、凹部25の縁部分が同一高さでシール部材30の先端部35と重なる態様などが広く包含される。
シール構造1は、シール部材30と、凸部14及び凹部25と、を備えている。凸部14及び凹部25は、ドア20が閉状態C1にあるとき、空間Sに浸入した浸入水Wをシール部材30の先端部35に向けてガイドする浸入水ガイド部50を構成している。
次に、上記のシール構造1における水の流れについて図4を参照しつつ説明する。この図4では水の流れを矢印線で示している。
図4に示されるように、車両洗車時に高圧洗車ガンGから噴射された水は、その水圧によって隙間15を通じて側方から空間Sに浸入する。空間Sに浸入した浸入水Wは、開口縁部11の車体側対向面13を伝って上向きに流れるときに凸部14の凸面14aに衝突する。このため、浸入水Wは、凸部14の凸面14aをその凸面形状にしたがって流れて、ドアインナパネル22のドア側対向面24に設けられた凹部25に向かう斜め上方に方向転換する。
凹部25に達した浸入水Wは、この凹部25の凹面25aをその凹面形状にしたがって流れて、シール部材30の先端部35に向かう斜め上方に方向転換する。その後、この浸入水Wは、シール部材30の先端部35に衝突する。そして、浸入水Wがシール部材30の先端部35に衝突したとき、この浸入水Wによって加圧された中空部32が被取付部31に向けて凹む。これにより、浸入水Wの勢いが弱まる。
ここで、シール部材30の当接部33と開口縁部11の車体側当接面12との間や、シール部材30の当接部34とドアインナパネル22のドア側当接面23との間に、高圧の浸入水Wが当たると、この浸入水Wが車室内へ浸入し易い。
そこで、本実施形態では、空間Sに浸入した浸入水Wを、浸入水ガイド部50を構成する凸部14及び凹部25のそれぞれとの干渉によって方向転換させることで、シール部材30の先端部35に向けてガイドするようにしている。
上述の実施形態1によれば、以下のような作用効果が得られる。
上記のシール構造1において、ドア20が閉状態C1にあるときに車体10の下部から開口縁部11とドアインナパネル22との間の空間Sに浸入した浸入水Wは、浸入水ガイド部50によってシール部材30の先端部35に向けてガイドされる。ここで、先端部35は、シール部材30が開口縁部11及びドアインナパネル22のそれぞれに当接している当接部33,34から外れた部位、即ちシール部材30が開口縁部11及びドアインナパネル22のいずれにも当接していない部位であって、且つ空間Sに臨む部位である。
この場合、浸入水Wは、浸入水ガイド部50によるガイド機能によってシール部材30の先端部35に向けて優先的に流れて、シール部材30による本質的なシール部分である当接部33,34には直接的に流れにくくなる。また、浸入水Wがシール部材30の先端部35に当たることで中空部32が容易に凹んで勢いが弱まるため、この浸入水Wが当接部33,34に到達しにくくなる。このため、浸入水Wがシール部材30の当接部33,34を越えて車室内へ浸入するのを防ぐことができる。
特に、開口縁部11の車体下辺部11aの表面を伝って上向きに流れる浸入水Wは、先ず浸入水ガイド部50を構成する車体下辺部11a側の凸部14によって流れが変えられる。その後、この浸入水Wは、浸入水ガイド部50を構成するドア下辺部22a側の凹部25によって流れが変えられてシール部材30の先端部35に向けて流れる。この場合、浸入水Wと浸入水ガイド部50とが干渉する回数を増やすことによって、この浸入水Wの勢いを弱める効果を高めることができる。
また、車体10側の開口縁部11とドア20側のドアインナパネル22との双方に浸入水ガイド部50の構成要素(凸部14及び凹部25)を設けることにより、シール部材30の形状変更や材質変更を行う必要がなく、シール部材30に手を加える場合に比べて安価なシール構造1を実現できる。
従って、上述の実施形態1によれば、低コストで且つシール性能に優れたシール構造1を提供することができる。
上記のシール構造1によれば、凸部14及び凹部25のような簡単な形状の部位を利用して浸入水Wの流れる方向を変えることができる。このとき、凸部14及び凹部25が浸入水Wの流れと交差する方向、即ち車長方向Lに延在しているため、浸入水Wの流れる方向を変える効果を車長方向Lの広範囲にわたって得ることができる。
上記のシール構造1によれば、開口縁部11及びドアインナパネル22の加工によって凸部14及び凹部25が形成されるため、凸部14及び凹部25を別部材によって構成する場合に比べて、浸入水ガイド部50のために要する部品点数を少なく抑えることができる。
上記のシール構造1によれば、ドアインナパネル22側の凹部25の位置をシール部材30の先端部35と同様の高さに設定して近づけることで、浸入水Wをこの凹部25によってシール部材30の先端部35までガイドし易くなる。
なお、上記のシール構造1に特に関連する類似の変更例として、開口縁部11の凸部14を、ドアインナパネル22の凹部25のような凹部に変更することもできる。
また、別の変更例として、開口縁部11に凸部14に加えて1又は複数の別の凸部や、1又は複数の凹部を設けることもできる。同様に、ドアインナパネル22に凹部25に加えて1又は複数の別の凹部や、1又は複数の凸部を設けることもできる。
また、別の変更例として、開口縁部11の凸部14と、ドアインナパネル22の凹部25と、のいずれか一方を省略することもできる。
また、別の変更例として、開口縁部11の凸部14をドアインナパネル22の凹部25よりも高所に配置したり、開口縁部11の凸部14とドアインナパネル22の凹部25を同様の高さに配置したりすることもできる。
次に、実施形態1に関連する他の実施形態について図面を参照しつつ説明する。他の実施形態において、実施形態1の要素と同一の要素には同一の符号を付しており、当該同一の要素についての説明は省略する。
(実施形態2)
図5に示されるように、実施形態2のシール構造101は、浸入水ガイド部150の構造についてのみ、実施形態1の浸入水ガイド部50のものと相違している。
その他の構成は、実施形態1と同様である。
浸入水ガイド部150は、開口縁部11の凸部14と、ドアインナパネル22の凸部27と、によって構成されている。凸部27は、ドアインナパネル22のうち実施形態1の凹部25と同一の高さに配置されている。この凸部27は、空間Sに向けて湾曲状に突出する凸面27aを有し、且つ車長方向Lに同一断面で延在するように構成されている。
実施形態2のシール構造101によれば、空間Sに浸入した後に凸部27に達した浸入水Wは、この凸部27の凸面27aをその凸面形状にしたがって流れる。そして、この浸入水Wは、この凸面27aでシール部材30の先端部35に向かう斜め上方に方向転換した後にシール部材30の先端部35に衝突する。
その他、実施形態1と同様の作用効果を奏する。
(実施形態3)
図6に示されるように、実施形態2のシール構造201は、浸入水ガイド部250の構造についてのみ、実施形態2の浸入水ガイド部150のものと相違している。
その他の構成は、実施形態2と同様である。
浸入水ガイド部250は、開口縁部11の凸部14と、ドアインナパネル22のドア側対向面24に固定された凸状部材28と、によって構成されている。凸状部材28は、ドアインナパネル22のうち実施形態2の凸部27と同一の高さに配置されている。この凸状部材28は、樹脂材料や金属材料などの素材からなり、リベットやボルトなどの固定手段によってドアインナパネル22に固定されている。
凸状部材28は、実施形態2の凸部27と同様に、空間Sに向けて突出する凸面28aを有し、且つ車長方向Lに同一断面で延在するように構成されている。一方で、この凸状部材28は、実施形態2の凸部27とは異なり、凸面28aに先鋭状の角部28bと、この角部28bを通る直線状の傾斜面28cと、を有する。この場合、凸状部材28を使用することによって、ドアインナパネル22自体を加工して凸部を設ける場合に比べて、凸面28aに角部28bのような部位を設けやすい。
実施形態3のシール構造201によれば、空間Sに浸入した後に凸状部材28に達した浸入水Wは、この凸状部材28の凸面28aをその凸面形状にしたがって流れる。そして、この浸入水Wは、この凸面28aでシール部材30の先端部35に向かう斜め上方に方向転換した後にシール部材30の先端部35に衝突する。
ここで、浸入水Wが凸状部材28の凸面を伝って流れるとき、この凸面に設けた角部28bは、浸入水Wの水切れを良くする機能を有する。このため、凸状部材28の凸面28aを伝って流れる浸入水Wを傾斜面28cに沿ってガイドし易くなり、シール部材30の先端部35に向かう浸入水Wの水量を増やすことができる。
その他、実施形態2と同様の作用効果を奏する。
本発明は、上記の本実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、本実施形態を応用した次の各形
態を実施することもできる。
上述の実施形態では、空間Sに浸入した浸入水Wをガイドするために凸形状や凹形状によるガイド形状を採用する場合について例示したが、必要に応じて、凸形状や凹形状とは別のガイド形状を採用することもできる。
上述の実施形態では、開口縁部11の車体下辺部11aに設けられたシール構造1,101,201について例示したが、このシール構造1,101,201を開口縁部11の車体下辺部11aに代えて或いは加えて、開口縁部11の側辺部や上辺部に設けることもできる。
上述の実施形態では、車体10の側面に取付けられたドア2,2Aにおけるシール構造1,101,201について例示したが、このシール構造1,101,201を、これらのドア2,2Aと同様に、開口部を開閉可能に覆う他のドア部分、例えばバックドア、更にはボンネットやトランクなどにおけるシール構造に適用することもできる。
1,101,201 車両用ドアのシール構造
10 車体
11 開口縁部
11a 車体下辺部
12 車体側当接面
13 車体側対向面
14 凸部
20 前席ドア(車両用ドア)
20A 後席ドア(車両用ドア)
22 ドアインナパネル
22a ドア下辺部
23 ドア側当接面
24 ドア側対向面
25 凹部
26 取付孔
30 シール部材
31 被取付部
32 中空部
32a 中空空間
33,34 当接部
35 先端部(非当接部)
40 係止クリップ
50,150,250 浸入水ガイド部
C1 閉状態
H 車高方向
S 空間
W 浸入水

Claims (5)

  1. ドアの閉状態で車体の開口縁部とドアインナパネルのそれぞれに弾性変形した状態で当接するシール部材と、
    上記開口縁部の下辺部分を構成する車体下辺部と、上記ドアインナパネルのうち上記車体下辺部に対向するドア下辺部と、の双方に設けられた浸入水ガイド部と、
    を備え、
    上記ドア下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部は、車高方向について上記車体下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部よりも高所に配置されており、
    上記浸入水ガイド部は、上記ドアが閉状態にあるとき、上記開口縁部と上記ドアインナパネルとの間の空間に浸入した浸入水を上記シール部材の各部位のうち上記開口縁部及び上記ドアインナパネルのそれぞれに当接している当接部から外れ且つ上記空間に臨む非当接部に向けてガイドするように構成されている、車両用ドアのシール構造。
  2. 上記開口縁部は、上記シール部材の上記当接部に対する車体側当接面と、上記空間を隔てて上記ドアインナパネルに対向する車体側対向面と、を有し、
    上記ドアインナパネルは、上記シール部材の上記当接部に対するドア側当接面と、上記空間を隔てて上記開口縁部に対向するドア側対向面と、を有し、
    上記浸入水ガイド部は、上記開口縁部の上記車体側対向面と上記ドアインナパネルの上記ドア側対向面とのそれぞれにおいて、上記空間に向けて突出し且つ上記浸入水の流れと交差する方向に延在する凸部、或いは上記空間に対して凹み且つ上記浸入水の流れと交差する方向に延在する凹部によって構成されている、請求項1に記載の、車両用ドアのシール構造。
  3. 上記凸部は、上記開口縁部或いは上記ドアインナパネルが上記空間に向けて凸状に加工されてなる凸状加工部であり、上記凹部は、上記開口縁部或いは上記ドアインナパネルが上記空間に対して凹状に加工されてなる凹状加工部である、請求項2に記載の、車両用ドアのシール構造。
  4. 上記ドア下辺部に設けられている上記浸入水ガイド部は、車高方向について上記シール部材の上記非当接部と同様の高さに配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の、車両用ドアのシール構造。
  5. 上記シール部材は、係止クリップによって上記ドアインナパネルの取付孔に取付けられた被取付部と、上記被取付部から延出し且つ中空空間を有する中空部と、を有し、上記中空部のうち上記空間に臨む先端部によって上記非当接部が構成されている、請求項1〜のいずれか一項に記載の、車両用ドアのシール構造。
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