JP6901806B1 - 欠陥検査装置及び欠陥検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】画面に表示された被検査物における有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を人が判別できるようにする。【解決手段】被検査物に第1の光を照射角度θで照射する第1の照明と、第1の光が照射された位置に第2の光を照射角度θと異なる照射角度αで照射する第2の照明と、第1の光が正反射した第1の光の反射光と第2の光が散乱反射した第2の光の反射光を受光するライン型カラーセンサと、第1の光の反射光の受光量A及び第2の光の反射光の受光量Bに基づき算出する被検査物の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y1及び下限値y2を算出し、y1>y>y2の範囲内の受光量比yに基づき算出する第1の光の反射光の受光量aと第2の光の反射光の受光量bの和がライン型カラーセンサにおける合計受光量となるよう第1の照明または第2の照明の少なくとも一方の調光を行う欠陥検出部とを有する欠陥検査装置。【選択図】図1

Description

本発明は、有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を検査画面上で人が判別できる様に、被検査物を検査する欠陥検査装置及び欠陥検査方法に関する。
ライン型カラーセンサを使用した検査装置によって、被検査物を検査する技術は周知されている。例えば、下記特許文献1には、被検査物に照射する光が正反射するように設けられた光源(以下「正反射照明」とも称される)と、検査対象に照射する光が散乱反射するように設けられた光源(以下、「散乱反射照明」とも称される)とを用いた光学系にて、基板上のインク印刷と金属領域を区別して検査する技術が開示されている。
特開2008−216059号公報
ここで、特許文献1の様に正反射照明と散乱反射照明を用いた光学系にて、ライン型カラーセンサを使用して基板上のインク印刷と金属領域を区別し、被検査物を検査することは可能である。しかしながら、検出した欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を画面上で判別する技術は確立されていない。
例えば、有色欠陥が検出された際に正反射照明の出力が強い場合は、欠陥が暗欠陥(黒色)として画面表示されてしまい、カラー検査を行っても画面上で欠陥の色の判別が困難となる。
また、有色欠陥が検出された際に散乱反射照明の出力が強い場合は、欠陥が明欠陥(白色)として画面表示されてしまい、同様に画面上で欠陥の色の判別が困難となる。そのため、検出した欠陥の色を人が画面上で判別するためには正反射照明と散乱反射照明の出力比率を適正に制御する必要がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、画面に表示された被検査物における有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を人が判別することが可能な欠陥検査装置及び欠陥検査方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の欠陥検査装置は、被検査物に対して第1の光を照射角度θで照射する第1の照明と、前記第1の光が照射された位置に対して第2の光を前記照射角度θとは異なる照射角度αで照射する第2の照明と、前記被検査物に照射された前記第1の光が正反射して生じる前記第1の光の反射光、及び前記被検査物に照射された前記第2の光が散乱反射して生じる前記第2の光の反射光を受光するライン型カラーセンサと、前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量A及び前記第2の光の反射光の受光量Bに基づき前記被検査物の光沢度x(x=A÷B)を算出し、前記被検査物の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出し、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量a及び前記第2の光の反射光の受光量bを算出し、前記受光量aと前記受光量bとの和が前記ライン型カラーセンサにおける合計受光量となるように、前記第1の照明または前記第2の照明の少なくともいずれか一方の調光を行う欠陥検出部と、を有する。
また、本発明は、上記欠陥検査装置において、前記照射角度θは、前記被検査物に対して照射される前記第1の光と、前記第1の光が前記被検査物に対して照射された位置における法線とがなす角度であり、前記照射角度αは、前記被検査物に対して照射される前記第2の光と、前記法線とがなす角度であり、前記ライン型カラーセンサが受光する前記第1の光の反射光の受光角θは、前記第1の光の反射光と前記法線とがなす角度であり、前記法線を基準として、前記受光角θが−θ度、前記照射角度θが+θ度である場合に、前記第2の照明は、前記照射角度αが−90度<α<−θ度の範囲内の角度、−θ度<α<+θ度の範囲内の角度、または+θ度<α<+90度の範囲内の角度となるように設けられる。
上述した課題を解決するために、本発明の欠陥検査方法は、第1の照明が、被検査物に対して第1の光を照射角度θで照射することと、第2の照明が、前記第1の光が照射された位置に対して第2の光を前記照射角度θとは異なる照射角度αで照射することと、ライン型カラーセンサが、前記被検査物に照射された前記第1の光が正反射して生じる前記第1の光の反射光、及び前記被検査物に照射された前記第2の光が散乱反射して生じる前記第2の光の反射光を受光することと、欠陥検出部が、前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量A及び前記第2の光の反射光の受光量Bに基づき前記被検査物の光沢度x(x=A÷B)を算出し、前記被検査物の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出し、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量a及び前記第2の光の反射光の受光量bを算出し、前記受光量aと前記受光量bとの和が前記ライン型カラーセンサにおける合計受光量となるように、前記第1の照明または前記第2の照明の少なくともいずれか一方の調光を行うことと、を含む。
本発明によれば、画面に表示された被検査物における有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を人が判別することができる。
欠陥検査装置の構成を示す概略構成図である。 撮像部の光学構成図である。 使用機器の具体例を示す表である。 検査条件の具体例を示す表である。 被検査物の具体例を示す表である。 正反射照明及び散乱反射照明からの受光量と受光量比の関係を説明する表である。 被検査物の光沢度を説明する表である。 被検査物における有色欠陥を示す図である。 被検査物が鉄板(光沢度:0.5)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 被検査物が亜鉛引き鉄板(光沢度:0.9)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 被検査物が燐青銅板(光沢度:5.7)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 被検査物がアルミ板(光沢度:10.2)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 被検査物が銅板(光沢度:11.4)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 被検査物がステンレス板(光沢度:23.6)である場合の正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvとの関係を示す図である。 光沢度と有効な正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比の関係を示す図である。 燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の他の被検査物の光沢度を示す表である。 燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度と有効な正反射照明及び散乱反射照明からの受光量の受光量比との関係を示す図である。 燐青銅板の光沢度の数値変動に応じたδ値とφ値を示す表である。 銅板に付着した油欠陥の受光量比ごとの検査結果を示す表である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が10:0である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力を平均した波形を示す図である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が10:0である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力の波形を示す図である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が8:2である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力を平均した波形を示す図である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が8:2である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力の波形を示す図である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が3:7である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力を平均した波形を示す図である。 正反射照明と散乱反射照明からの受光量の受光量比が3:7である場合におけるライン型カラーセンサの各色の出力の波形を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による欠陥検査装置について説明する。
図1は、欠陥検査装置の構成を示す概略構成図である。図1に示すように、欠陥検査装置1は、撮像部2、欠陥検出部11、ロータリエンコーダ12、操作部13を有する。
欠陥検査装置1は、被検査物14の検査を行う装置である。
被検査物14は、例えば、連続シート状のものである。連続シート状の被検査物14の一例として、金属、フィルムなどの製品が挙げられる。被検査物14は、後述する搬送方向において長尺状のものである。被検査物14の短軸方向が幅方向に対応し、長軸(長尺)方向が搬送方向(走行方向とも称される)に対応する。
撮像部2は、被検査物14を対象として照明する照明装置と、その反射光を受光するライン型センサとを含んで構成される。本実施形態の照明装置には、正反射用の照明(以下、「正反射照明」と称される)と散乱反射用の照明(以下、「散乱反射照明」とも称される)が含まれる。正反射照明(第1の照明)は、被検査物14に照射した光が正反射するように設けられる。散乱反射照明(第2の照明)は、被検査物14に対して照射した光が散乱反射するように設けられる。各照明装置の形状は、例えば、ライン型である。撮像部2の撮像範囲の長手方向は、被検査物14の走行方向に対して直交する方向となるように設けられる。
照明装置は、例えば、蛍光灯、石英ロッド照明、LED照明などが使用される。ライン型センサは、例えば素子数2048〜8192素子のものが用いられる。この素子数は、被検査物14の幅、走行速度、分解能、設置スペースなどに応じて、適切な素子数、速度(例えば、データレート、スキャンレート等)のものが所定の台数分使用される。また、ライン型センサは、照明装置から照射された光が被検査物14で反射された反射光を受光する。ライン型センサにおける反射光の受光は、被検査物14が搬送方向に搬送された状態において行なわれる。ライン型センサは、被検査物14の表面の色調の濃淡に応じた電気信号(欠陥データ)を欠陥検出部11に出力する。言い換えると、ライン型センサは、被検査物14の走行方向に対して直交する方向におけるライン(以下、検査ライン)単位で、被検査物14の表面の光強度分布に応じた電気信号を出力する。ライン型センサとしては、例えば、CMOS(相補型MOS)カメラ、CCD(Charge−Coupled Device)カメラが挙げられる。
また、ライン型カラーセンサにはスリーライン方式、プリズム分光方式、ベイヤー方式があり、赤色、緑色、青色のセンサが内蔵されている。
欠陥検出部11は、撮像部2のライン型センサと接続される画像処理用コンピュータ及び画像ボードから構成される。欠陥検出部11は、ライン型センサから得られる画像データに基づいて、被検査物14の欠陥に関して検出を行なう。この欠陥検出部11は、例えば、2値化部、ランレングス符号化部、及び連結性処理部を含んで構成されている。欠陥検出部11は、撮像部2のライン型センサから入力された欠陥データを予め決められた閾値に基づいて2値化を行い、欠陥データの圧縮後、連結性処理を行い、欠陥の特徴量(欠陥の形状の特徴を表す情報。例えば欠陥の周囲長、面積、幅、長さ、縦横比、面積率)を測定する。
欠陥検出部11は、欠陥検出以外に正反射照明からの受光量と散乱反射照明からの受光量とに基づき、被検査物14の表面(光の照射面)の光沢度を算出する。また、欠陥検出部11は、検査開始時にライン型センサにおける受光量(カメラ受光量)に基づき、各照明の調光(自動調光)を行う。
この欠陥検出部11として、株式会社メック製の画像処理装置LSC−600を使用することができる。
ロータリエンコーダ12は、自身が有する測定部の車輪を、主に搬送ロールに接触させて、搬送ロールの回転数に基づいて検査長を測定する。この搬送ロールは、被検査物14を搬送方向に搬送する。ここで、検査長は、被検査物14のY軸方向において検査開始位置からの距離を表す。
操作部13は、検査条件の設定、検査中の画面表示、過去の検査結果の確認等を行うためのものである。また、検査中の画面表示として、欠陥詳細データ、リストやマップ、欠陥画像などを表示する。
<実施例>
図2は、本発明の撮像部2の光学構成図である。撮像部2は、正反射照明22、散乱反射照明23、及びライン型カラーセンサ21からなる。
正反射照明22は、被検査物14に対して、光(第1の光)を照射角度θで照射する。照射角度θは、正反射照明22が被検査物14に対して照射する光と、当該光が被検査物14に対して照射された位置における法線24とがなす角度である。
散乱反射照明23は、被検査物14に対して、光(第2の光)を照射角度αで照射する。散乱反射照明23は、正反射照明22が光を照射した位置に対して、光を照射する。照射角度αは、散乱反射照明23が被検査物14に対して照射する光と、当該光が法線24とがなす角度である。なお、照射角度αは、照射角度θとは異なる角度である。
ライン型カラーセンサ21は、正反射照明22によって照射される光が被検査物14で正反射して生じる反射光と、散乱反射照明23によって照射される光が被検査物14で散乱反射して生じる反射光を受光する。ライン型カラーセンサ21は、正反射照明22によって照射される光の反射光を受光角θで受光する。受光角θは、正反射照明22が照射する光の反射光と法線24とがなす角度である。
法線24は、照射角度θ、照射角度α、及び受光角θが0度となる基準である。本実施例では、正反射照明22が照射する光の照射角度θ及びライン型カラーセンサ21が受光する反射光の受光角θは15度であり、散乱反射照明23が照射する光の照射角度αは0度であるものとする。
本実施例では正反射照明22及びライン型カラーセンサ21の照射角度θを15度としたが、これに制限されない。角度が小さいほど搬送時の被検査物14の上下動による光軸ズレが少ないため、実用上は15度を採用している。
また、散乱反射照明23の照射角度を0度としたが、ライン型カラーセンサ21に正反射光が入光しない角度であればよい。例えば、図2の法線24を照射角度θ、照射角度α、及び受光角θが0度となる基準として、ライン型カラーセンサ21の受光角が−θ度、正反射照明22が照射する光の照射角度が+θ度であるとする。この場合、散乱反射照明23は、照射角度αが−90度<α<−θ度(図2のα1)の範囲内の角度、−θ度<α<+θ度(図2のα2)の範囲内の角度、または+θ度<α<+90度(図2のα3)の範囲内の角度となるように設けられる。このとき、ライン型カラーセンサ21の撮像位置は固定である。
ここで、図3〜図5を参照して、本実施例における使用機器、検査条件、及び被検査物の具体例について説明する。
図3は、使用機器の具体例を示す表である。図3に示す表では、欠陥検査装置1の構成、各構成として使用される機器の名称、各機器の型式が示されている。
欠陥検出部11として、株式会社メック製の画像処理装置(LSC−600)が用いられる。ライン型カラーセンサ21として、株式会社メック製のライン型センサカメラ(2048万画素、80MHz)と、レンズ(ライン型センサ用50mmレンズ F2.8)が用いられる。正反射照明22として、株式会社メック製のライン用LED照明(MLD−WA−W)が用いられる。散乱反射照明23として、株式会社メック製のライン用LED照明(MLDHB−W1)が用いられる。なお、散乱反射光学系の明るさは、正反射光学系に比べて暗い。そのため、本実施例の散乱反射照明23として、正反射照明22よりも明るい照明を用いる。例えば、図3に示すように、散乱反射照明23(MLDHB−W1)の光量(明るさ)は、正反射照明22(MLD−WA−W)の光量の45倍である。
なお、欠陥検査装置1の構成、各構成として使用される機器の名称、各機器の型式は、かかる例に限定されない。
図4は、検査条件の具体例を示す表である。図4には、検査条件を設定する機器、条件の名称、条件の内容が示されている。
欠陥検査装置1に関する検査条件として、光学系、カメラ角度、正反射照明角度、散乱反射照明角度、カメラ分解能、カメラ距離、正反射照明距離、散乱反射照明距離がある。光学系の条件は、正反射と散乱反射を併用することである。カメラ角度の条件は、カメラの角度を15度とすることである。正反射照明角度の条件は、正反射照明22の角度を15度とすることである。散乱反射照明角度の条件は、散乱反射照明23の角度を0度とすることである。カメラ分解能の条件は、幅方向を100μm/pixel、流れ方向を100μm/scanとすることである。カメラ距離の条件は、検査対象までの距離を498mmとすることである。正反射照明距離の条件は、検査対象までの距離を200mmとすることである。散乱反射照明距離の条件は、検査対象までの距離を270mmとすることである。
巻き替え機に関する検査条件として、搬送速度がある。搬送速度の条件は、5m/minとすることである。
なお、検査条件設定する機器、条件の名称、条件の内容は、かかる例に限定されない。
図5は、被検査物14の具体例を示す表である。図5には、被検査物14のNo、被検査物14、備考が示されている。
図5に示すように、本実施例では、No.1〜No.6の6つの被検査物14を対象に検査を行う。No.1の被検査物14は、鉄板である。No.2の被検査物14は、亜鉛引き鉄板(亜鉛メッキ鋼板)である。No.3の被検査物14は、燐青銅板(JIS C5191)である。No.4の被検査物14は、アルミ板(アルミ合金1000系)である。No.5の被検査物14は、銅板(銅合金 C1000系)である。No.6の被検査物14は、ステンレス板(オーステナイト304系)である。
本実施例では、被検査物14として金属製品を用いて欠陥検査を実施したが、被検査物14には金属製品以外が用いられてもよい。
正反射照明22及び散乱反射照明23から照射された光は、被検査物14で反射される。被検査物14で反射された反射光は、ライン型カラーセンサ21にて受光される。欠陥検出部11は、当該ライン型カラーセンサ21の受光量Lvに基づき、正反射照明22及び散乱反射照明23の照射量を調整(調光)する。なお、以下では、調光前の正反射照明22から照射された光の反射光の受光量は「受光量A」、調光前の散乱反射照明23から照射された光の反射光の受光量は「受光量B」と示される。また、調光後の正反射照明22から照射された光の反射光の受光量は「受光量a」、調光後の散乱反射照明23から照射された光の反射光の受光量は「受光量b」と示される。
欠陥検出部11は、ライン型カラーセンサ21における受光量A及び受光量Bに基づき被検査物14の光沢度xを算出する。欠陥検出部11は、被検査物14の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出する。欠陥検出部11は、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき、ライン型カラーセンサ21における受光量a及び受光量bを算出する。欠陥検出部11は、受光量aと受光量bとの和がライン型カラーセンサにおける合計受光量となるように、正反射照明22または散乱反射照明23の少なくともいずれか一方の調光を行う。調光時、正反射照明22の照射量が既に受光量aとなる照射量となっている場合、欠陥検出部11は、正反射照明22の調光を行わなくてもよい。また、調光時、散乱反射照明23の照射量が既に受光量bとなる照射量となっている場合、欠陥検出部11は、散乱反射照明23の調光を行わなくてもよい。調光時、正反射照明22と散乱反射照明23の両方の調光が必要な場合、欠陥検出部11は、正反射照明22と散乱反射照明23の両方の調光を行う。
ここで、図6を参照して、正反射照明22からの受光量aと散乱反射照明23からの受光量bとの受光量比の関係について説明する。図6は、正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量と受光量比の関係を説明する表である。
本実施例では、正反射照明22からの受光量aと散乱反射照明23からの受光量bとの比率(受光量a:受光量b)を10:0から0:10まで変化させて有色欠陥3の検出を行った。
ライン型カラーセンサ21の出力は、0Lv〜256Lv(階調)である。本実施例では、正反射照明22からの受光量a及び散乱反射照明23からの受光量bの合計受光量z(z=a+b)が、256Lvの中心である128Lvとなるようにする。これは、被検査物14の色などの素材状態を人が判別し易いようにするためである。
図6に示すように、受光量比が10:0である場合、受光量aは128Lv、受光量bは0Lvである。受光量比が9:1である場合、受光量aは115Lv、受光量bは13Lvである。受光量比が8:2である場合、受光量aは102Lv、受光量bは26Lvである。受光量比が7:3である場合、受光量aは90Lv、受光量bは38Lvである。受光量比が6:4である場合、受光量aは77Lv、受光量bは51Lvである。受光量比が5:5である場合、受光量aは64Lv、受光量bは64Lvである。受光量比が4:6である場合、受光量aは51Lv、受光量bは77Lvである。受光量比が3:7である場合、受光量aは38Lv、受光量bは90Lvである。受光量比が2:8である場合、受光量aは26Lv、受光量bは102Lvである。受光量比が1:9である場合、受光量aは13Lv、受光量bは115Lvである。受光量比が0:10である場合、受光量aは0Lv、受光量bは128Lvである。
図7は、被検査物14の光沢度を説明する表である。図7には、被検査物14のNo、被検査物14、正反射照明22からの受光量A、散乱反射照明23からの受光量B、光沢度x(x=A÷B)が示されている。
本発明での光沢度xは、撮像部2のライン型カラーセンサ21における正反射照明22からの受光量Aと散乱反射照明23からの受光量Bとの比を示す値である。欠陥検出部11は、受光量Aを受光量Bで除算(x=A÷B)すること光沢度xを算出する。光沢度xは、値が大きい被検査物14ほど、光沢がある被検査物14であることを示す。
なお、正反射照明22からの受光量Aの測定時、散乱反射照明23は消灯された状態である。また、散乱反射照明23からの受光量Bの測定時、正反射照明22は消灯された状態である。また、各受光量の測定時の正反射照明22と散乱反射照明23の出力は、一定である。また、ライン型カラーセンサ21の走査周期も一定である。
図7に示すように、No.1の鉄板は、正反射照明22からの受光量Aは44.5Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは91.0Lv、光沢度xは0.5である。No.2の亜鉛引き鉄板は、正反射照明22からの受光量Aは98.0Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは115.0Lv、光沢度xは0.9である。No.3の燐青銅板は、正反射照明22からの受光量Aは134.0Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは23.4Lv、光沢度xは5.7である。No.4のアルミ板は、正反射照明22からの受光量Aは189.0Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは18.5Lv、光沢度xは10.2である。No.5の銅板は、正反射照明22からの受光量Aは140.0Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは12.3Lv、光沢度xは11.4である。No.6のステンレス板は、正反射照明22からの受光量Aは136.0Lv、散乱反射照明23からの受光量Bは5.8Lv、光沢度xは23.6である。
図8は、被検査物14における有色欠陥を示す図である。実施例では各被検査物14に対し、赤色欠陥31、緑色欠陥32、青色欠陥33のRGB3原色の有色欠陥3を付着させた。
撮像部2で検出した各色の有色欠陥3の中心部の光量Lvを記録した。
検出した各色の有色欠陥3は、検査画面上で確認すると、有色欠陥3の中心部の光量Lvが20/256Lvから240/256Lvの間で色の判別が可能である。そのため、各被検査物14に対する正反射照明22と散乱反射照明23の比率を10:0から0:10まで変化させて有色欠陥3を検出し、20/256Lvから240/256Lvとなる有効範囲を確認した。
実施例では8bitのカメラを使用したが、10bitや12bitのカメラでもよい。カメラ出力の7.8%〜93.8%が色の判別が可能な範囲である。例えば、10bitカメラでは80/1024Lvから960/1024Lv、12bitカメラでは320/4096Lvから3840/4096Lvの範囲となる。
また、赤色欠陥31、緑色欠陥32、青色欠陥33の有色欠陥3を検出した結果、正反射照明22と散乱反射照明23の比率を変動させて検出させても、有色欠陥3の中心部の光量Lvは、赤色欠陥31>緑色欠陥32>青色欠陥33の関係となった。そのため、20/256Lvの判定は青色欠陥33、240/256Lvの判定は赤色欠陥31にて行った。このとき、判定は近似式から算出した。近似式のyは欠陥光量Lvであり、xは散乱反射用の照明部の比率である。これにより、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比の有効範囲内では赤色、緑色、青色の各色欠陥が判別可能である。
図9Aは、被検査物14が鉄板(光沢度:0.5)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。
この鉄板(光沢度:0.5)では受光量比に関係なく有色欠陥3の中心部の光量が20Lv〜240Lvの範囲に全ての欠陥が入っていることが確認できた。受光量比の有効範囲は、10:0〜0:10となる。
図9Bは、被検査物14が亜鉛引き鉄板(光沢度:0.9)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。また、赤色欠陥31の近似式はy=7.222x+17.289、青色欠陥33の近似式はy=4.6236x+14.809である。
この亜鉛引き鉄板(光沢度:0.9)では受光量比が8.875:1.125の時に青色欠陥33が20Lv以上となる。また、受光量比が0:10でも240Lv以下となる。受光量比の有効範囲は、8.875:1.125〜0:10となる。
図9Cは、被検査物14が燐青銅板(光沢度:5.7)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。また、赤色欠陥31の近似式はy=−2.537x+49.919x+9.1701、青色欠陥33の近似式はy=−1.6204x+39.845x+2.6514である。
この燐青銅板(光沢度:5.7)では受光量比が9.576:0.424の時に青色欠陥33が20Lv以上となる。また、受光量比が2.575:7.425の時に赤色欠陥31が240Lv以下となる。受光量比の有効範囲は、9.576:0.424〜2.575:7.425となる。
図9Dは、被検査物14がアルミ板(光沢度:10.2)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。また、赤色欠陥31の近似式はy=−4.7357x+69.288x+18.311、青色欠陥33の近似式はy=−3.1384x+55.997x+1.7292である。
このアルミ板(光沢度:10.2)では受光量比が9.667:0.333の時に青色欠陥33が20Lv以上となる。また、受光量比が5.275:4.725の時に赤色欠陥31が240Lv以下となる。受光量比の有効範囲は、9.667:0.333〜5.275:4.725となる。
図9Eは、被検査物14が銅板(光沢度:11.4)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。また、赤色欠陥31の近似式はy=−4.3927x+66.093x+19.57、青色欠陥33の近似式はy=−3.0006x+54.538x+4.3454である。
この銅板(光沢度:11.4)では受光量比が9.707:0.293の時に青色欠陥33が20Lv以上となる。また、受光量比が5.013:4.987の時に赤色欠陥31が240Lv以下となる。受光量比の有効範囲は、9.707:0.293〜5.013:4.987となる。
図9Fは、被検査物14がステンレス板(光沢度:23.6)である場合の正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比と欠陥光量Lvの関係を示す図である。また、赤色欠陥31の近似式はy=0.0313x−1.049x+13.464x−81.864x+232.52x+12.91、青色欠陥33の近似式はy=−0.0288x+0.6131x−3.052x−12.642x+131.34x+8.4542である。
このステンレス板(光沢度:23.6)では受光量比が9.911:0.089の時に青色欠陥33が20Lv以上となる。また、受光量比が8.071:1.929の時に赤色欠陥31が240Lv以下となる。受光量比の有効範囲は、9.911:0.089〜8.071:1.929となる。
図10は、光沢度と有効な正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比の関係を示す図である。y=10.638e−0.072xが欠陥光量240Lv以下となる上限値の近似式であり、y=0.9898e−0.105xが欠陥光量20Lv以上となる下限値の近似式である。図10に示す被検査物14の名称が付されたプロットは、図9A〜図9Bを参照して説明した各被検査物14における受光量比の有効範囲における上限値と下限値を示している。上限値の近似式及び下限値の近似式は、当該プロットに基づき求められた式である。
上記より、欠陥検出部11は、y>y>yの範囲内の受光量比yであり、かつ正反射照明22及び散乱反射照明23が両方点灯している範囲で正反射照明22及び散乱反射照明23の出力の調整を行う。これにより、欠陥検出部11は、人が画面上でRGB3原色の欠陥の色を判別可能に、有色欠陥3を検出することができる。実用上は算出を容易とするために、y=10.638e−0.072xとy=0.9898e−0.105xの中心位置で受光量比を設定する。
例えば、欠陥検出部11は、検査開始時に測定した正反射照明22からの受光量A及び散乱反射照明23からの受光量Bから、被検査物14の光沢度x(x=A÷B)を算出する。欠陥検出部11は、算出した光沢度xに基づき、上限値y(y=10.638e−0.072x)と下限値y(y=0.9898e−0.105x)とを算出する。欠陥検出部11は、散乱反射照明23からの受光量の比をy=(y+y)/2で算出し、正反射照明22からの受光量の比をγ=10−yで算出することで、適正な受光量比を決定することができる。
ただし、照明の種類が変わると正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比が変わってしまうため算出する光沢度の数値も変動してしまう。そのため、正反射照明22及び散乱反射照明23の選定後に光沢度の数値を取得する必要がある。例えば、正反射照明22及び散乱反射照明23を選定したとき、被検査物14のNo.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度を測定する。
ここで、図11を参照して、No.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度が「1.00」である場合の他の被検査物14の光沢度について説明する。図11は、No.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度が「1.00」である場合の他の被検査物14の光沢度を示す表である。図11には、被検査物14のNo、被検査物14、実施例での光沢度、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度が示されている。
図11に示すように、No.1の鉄板の実施例での光沢度は0.5、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は0.09である。No.2の亜鉛引き鉄板の実施例での光沢度は0.9、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は0.15である。No.3の燐青銅板の実施例での光沢度は5.7、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は1.00である。No.4のアルミ板の実施例での光沢度は10.2、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は1.79である。No.5の銅板の実施例での光沢度は11.4、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は1.99である。No.6のステンレス板の実施例での光沢度は23.6、燐青銅板の光沢度が「1.00」である場合の光沢度は4.14である。
図12は、No.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度が「1.00」である場合の光沢度と有効な正反射照明22及び散乱反射照明23からの受光量の受光量比の関係を示す図である。No.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度が「1.00」のときは、y=10.638e−0.412xが欠陥光量240Lv以下となる近似式であり、y=0.9898e−0.602xが欠陥光量20Lv以上となる近似式である。
上記からy=10.638e−δxとy=0.9898e−φxの式から受光量比を決定できる。このときのδとφは、基準とする被検査物14に依存する。例えば、No.3:燐青銅板(JIS C5191)を基準とした場合はδ=0.4105x−0.996、φ=0.6021x−1.001となる。
ここで、図13を参照して、No.3:燐青銅板(JIS C5191)光沢度の数値変動によるδ値とφ値について説明する。図13は、No.3:燐青銅板(JIS C5191)の光沢度の数値変動に応じたδ値とφ値を示す表である。図13には、光沢度、δ値、φ値が示されている。
図13に示すように、光沢度が1である場合のδ値は0.412、φ値は0.602である。光沢度が2である場合のδ値は0.206、φ値は0.301ある。光沢度が3である場合のδ値は0.137、φ値は0.201である。光沢度が4である場合のδ値は0.103、φ値は0.150である。光沢度が5である場合のδ値は0.082、φ値は0.120である。光沢度が6である場合のδ値は0.069、φ値は0.100である。光沢度が7である場合のδ値は0.059、φ値は0.086である。光沢度が8である場合のδ値は0.052、φ値は0.075である。光沢度が9である場合のδ値は0.046、φ値は0.067である。光沢度が10である場合のδ値は0.041、φ値は0.060である。
被検査物14の検査は、正反射照明22からの受光量a及び散乱反射照明23からの受光量bの合計受光量zに基づき実施される。受光量a、受光量b、合計受光量zは、欠陥検出部11によって算出される。欠陥検出部11は、受光量aをa=(10−y)/10×zの式から算出する。欠陥検出部11は、受光量bをb=y/10×zの式から算出する。欠陥検出部11は、合計受光量zをz=a+bの式から算出する。
欠陥検出部11は、算出した受光量aと受光量bとの和である合計受光量zが、ライン型カラーセンサ21における合計受光量zとなるように、正反射照明22または散乱反射照明23の少なくともいずれか一方の調光を行う。なお、受光量zは、検査条件にて設定することができる。
このとき、正反射照明22と散乱反射照明23の調光は、交互に行われる必要がある。各照明を調光する方法には、複数の方法がある。
(方法1)
被検査物14が配置された状態で散乱反射照明23を消灯し、正反射照明22における受光量が受光量aとなるように調光を行う。正反射照明22の調光後、正反射照明22を消灯し、散乱反射照明23における受光量が受光量bとなるように調光を行う。散乱反射照明23の調光後、正反射照明22を点灯させ検査を開始する。
(方法2)
散乱反射照明23を消灯し、正反射照明22を受光量aに調光を行う。正反射照明22の調光後、散乱反射照明23を点灯させ、受光量zに散乱反射照明23の調光を行う。
上述の二つの調光方法において、各照明を調光する順番は、散乱反射照明23が先でも良い。
次に銅板(光沢度:11.4)に付着した油欠陥(茶色)を撮像部2にて検査した。上述と同様に正反射照明22からの受光量aと散乱反射照明23からの受光量bとの受光量比を変動させて検出させた。
ここで、図14を参照して、銅板(光沢度:11.4)に付着した油欠陥(茶色)の検査結果の判別結果について説明する。図14は、銅板に付着した油欠陥の受光量比ごとの検査結果を示す表である。図14には、受光量比、合計受光量、欠陥光量Lv、欠陥検出結果、欠陥色の判別結果が示されている。欠陥光量Lvは、受光量aと受光量bの受光量比に対する油欠陥(茶色)の欠陥光量Lvを示している。なお、合計受光量zは、全ての受光量において128Lvとしている。
図14に示すように、受光量比が10:0である場合、欠陥光量Lvは17.3Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が9:1である場合、欠陥光量Lvは59.6Lvであり、欠陥検出及び欠陥色の判別が可能である。受光量比が8:2である場合、欠陥光量Lvは157.0Lvであり、欠陥検出及び欠陥色の判別が可能である。受光量比が7:3である場合、欠陥光量Lvは182.5Lvであり、欠陥検出及び欠陥色の判別が可能である。受光量比が6:4である場合、欠陥光量Lvは226.7Lvであり、欠陥検出及び欠陥色の判別が可能である。受光量比が5:5である場合、欠陥光量Lvは241.7Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が4:6である場合、欠陥光量Lvは247.2Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が3:7である場合、欠陥光量Lvは253.0Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が2:8である場合、欠陥光量Lvは254.5Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が1:9である場合、欠陥光量Lvは254.9Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。受光量比が0:10である場合、欠陥光量Lvは254.7Lvであり、欠陥検出は可能であるが欠陥色の判別は不可である。
図14に示す結果より、油欠陥(茶色)の色判別は、銅板の受光量比の有効範囲(図9E参照)である9.707:0.293〜5.013:4.987内で可能であった。
受光量比の有効範囲の中心は7.36:2.64となる。今回の結果では8:2及び7:3の結果の間となるため、受光量比の有効範囲の中心にて調光することは実用上問題ないことが確認できた。
図15A及び図15Bを参照して、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が10:0である場合における油欠陥の波形について説明する。図15A及び図15Bにおける縦軸はカメラ出力を示し、横軸はカメラ画素を示している。
図15Aは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が10:0である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力を平均した波形を示す図である。この波形から欠陥の色にはコントラストがあるため検出可能であることが確認できる。しかし、欠陥光量Lvが20Lv以下である。そのため、人による画面上での欠陥色の判別は不可となる。
図15Bは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が10:0である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力の波形を示す図である。欠陥中心付近の欠陥光量Lvの数値は、赤色出力が19Lv、緑色出力が17Lv、青色出力が16Lvであった。この各色の出力値からも、検出された欠陥の色の判別ができないことがわかる。
図16A及び図16Bを参照して、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が8:2である場合における油欠陥の波形について説明する。図16A及び図16Bにおける縦軸はカメラ出力を示し、横軸はカメラ画素を示している。
図16Aは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が8:2である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力を平均した波形を示す図である。この波形から欠陥の色にはコントラストがあるため検出可能であることが確認できる。また、欠陥光量Lvが20/256Lvから240/256Lvの間である。そのため、人による画面上での欠陥色の判別が可能となる。
図16Bは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が8:2である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力の波形を示す図である。欠陥中心付近の欠陥光量Lvの数値は、赤色出力が248Lv、緑色出力が133Lv、青色出力が90Lvであった。この各色の出力値からも、検出された欠陥が茶色であることが判別可能である。
図17A及び図17Bを参照して、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が3:7である場合における油欠陥の波形について説明する。図17A及び図17Bにおける縦軸はカメラ出力を示し、横軸はカメラ画素を示している。
図17Aは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が3:7である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力を平均した波形を示す図である。この波形から欠陥の色にはコントラストがあるため検出可能であることが確認できる。しかし、欠陥光量Lvが240Lv以上である。そのため、人による画面上での欠陥色の判別は不可となる。
図17Bは、正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比が3:7である場合におけるライン型カラーセンサ21の各色の出力の波形を示す図である。欠陥中心付近の欠陥光量Lvの数値は、赤色出力が255Lv、緑色出力が255Lv、青色出力が249Lvであった。この各色の出力値からも、検出された欠陥の色の判別ができないことがわかる。
正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比に関係なく、被検査物14の正常部では赤色出力が150Lv、緑色出力が125Lv、青色出力が110Lvとなり、被検査物14が濃い茶色であることが判別可能である。本発明では正反射照明22と散乱反射照明23からの受光量の受光量比を制御することで有色欠陥3を検出し、かつ有色欠陥3及び被検査物14の色の判別が可能であることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明した。
以上説明したように、本発明の欠陥検査装置1において、正反射照明22は、被検査物14に対して、正反射する第1の光を照射角度θで照射する。散乱反射照明23は、第1の光が照射された位置に対して、散乱反射する第2の光を照射角度θとは異なる照射角度αで照射する。ライン型カラーセンサ21は、第1の光の反射光及び第2の光の反射光を受光する。
欠陥検出部11は、ライン型カラーセンサ21における第1の光の反射光の受光量A及び第2の光の反射光の受光量Bに基づき、被検査物14の光沢度x(x=A÷B)を算出する。欠陥検出部11は、算出した被検査物14の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出する。欠陥検出部11は、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき、ライン型カラーセンサ21における第1の光の反射光の受光量a及び第2の光の反射光の受光量bを算出する。欠陥検出部11は、算出した受光量aと受光量bとの和がライン型カラーセンサ21における合計受光量となるように、正反射照明22または散乱反射照明23の少なくともいずれか一方の調光を行う。
かかる構成により、本発明の欠陥検査装置1は、被検査物14の光沢度xに応じて、ライン型カラーセンサ21における受光量aと受光量bの合計受光量を、画面に表示された被検査物14の素材状態を人が判別可能な有効範囲で制御する。これにより、人は、画面に表示された被検査物における有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を判別することができる。
よって、本発明の欠陥検査装置1は、画面に表示された被検査物における有色欠陥の色及び被検査物の色などの素材状態を人が判別できるようにすることを可能とする。
上述した実施形態における欠陥検査装置1をコンピュータで実現するようにしてもよい。その場合、この機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現してもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでもよい。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよく、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよく、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のプログラマブルロジックデバイスを用いて実現されるものであってもよい。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
1…欠陥検査装置
11…欠陥検出部
12…ロータリエンコーダ
13…操作部
14…被検査物
2…撮像部
21…ライン型カラーセンサ
22…正反射照明
23…散乱反射照明
24…法線
3…有色欠陥
31…赤色欠陥
32…緑色欠陥
33…青色欠陥

Claims (3)

  1. 被検査物に対して第1の光を照射角度θで照射する第1の照明と、
    前記第1の光が照射された位置に対して第2の光を前記照射角度θとは異なる照射角度αで照射する第2の照明と、
    前記被検査物に照射された前記第1の光が正反射して生じる前記第1の光の反射光、及び前記被検査物に照射された前記第2の光が散乱反射して生じる前記第2の光の反射光を受光するライン型カラーセンサと、
    前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量A及び前記第2の光の反射光の受光量Bに基づき前記被検査物の光沢度x(x=A÷B)を算出し、前記被検査物の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出し、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量a及び前記第2の光の反射光の受光量bを算出し、前記受光量aと前記受光量bとの和が前記ライン型カラーセンサにおける合計受光量となるように、前記第1の照明または前記第2の照明の少なくともいずれか一方の調光を行う欠陥検出部と、
    を有する欠陥検査装置。
  2. 前記照射角度θは、前記被検査物に対して照射される前記第1の光と、前記第1の光が前記被検査物に対して照射された位置における法線とがなす角度であり、
    前記照射角度αは、前記被検査物に対して照射される前記第2の光と、前記法線とがなす角度であり、
    前記ライン型カラーセンサが受光する前記第1の光の反射光の受光角θは、前記第1の光の反射光と前記法線とがなす角度であり、
    前記法線を基準として、前記受光角θが−θ度、前記照射角度θが+θ度である場合に、
    前記第2の照明は、前記照射角度αが−90度<α<−θ度の範囲内の角度、−θ度<α<+θ度の範囲内の角度、または+θ度<α<+90度の範囲内の角度となるように設けられる、
    請求項1に記載の欠陥検査装置。
  3. 第1の照明が、被検査物に対して第1の光を照射角度θで照射することと、
    第2の照明が、前記第1の光が照射された位置に対して第2の光を前記照射角度θとは異なる照射角度αで照射することと、
    ライン型カラーセンサが、前記被検査物に照射された前記第1の光が正反射して生じる前記第1の光の反射光、及び前記被検査物に照射された前記第2の光が散乱反射して生じる前記第2の光の反射光を受光することと、
    欠陥検出部が、前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量A及び前記第2の光の反射光の受光量Bに基づき前記被検査物の光沢度x(x=A÷B)を算出し、前記被検査物の光沢度xに対するRGB3原色の欠陥の色を判別可能な受光量比yの上限値y及び下限値yを算出し、y>y>yの範囲内の受光量比yに基づき前記ライン型カラーセンサにおける前記第1の光の反射光の受光量a及び前記第2の光の反射光の受光量bを算出し、前記受光量aと前記受光量bとの和が前記ライン型カラーセンサにおける合計受光量となるように、前記第1の照明または前記第2の照明の少なくともいずれか一方の調光を行うことと、
    を含む欠陥検査方法。
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