JP2019191103A - 欠陥検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、欠陥検査装置1の構成を示す概略構成図である。
欠陥検査装置1は、撮像部11、欠陥検出部12、ロータリエンコーダ13、検査部14を有し、被検査物50の検査を行なう。
本実施形態の説明においては、撮像部11に対する比較例として、4つの撮像部(撮像部11a〜撮像部11d)の構成について比較例1〜4として説明し、続いて、撮像部11が撮像部11a〜撮像部11dと比較して地合いノイズを軽減できることについて説明する。
すなわち、欠陥検査装置1は、繊維組織からなる連続シート状物であり、製品仕様により幅が所定の幅である(所定の幅に制限された)、幅が狭い被検査物50を検査対象とする。ここで、所定の幅とは、例えば、5cm程度の幅である。
反射照明42は、長手方向が被検査物50の搬送方向と平行に、幅方向の両側に配置され、被検査物50の一方の主面側から被検査物50を照明する。
このように、反射照明42は、上述の所定の幅を有する被検査物50に対して、幅方向において照明する際の光量が均一になるように、幅方向の両側に配置されている。
透過照明82は、長手方向が被検査物50の幅方向と平行に配置され、被検査物50の他方の主面側から被検査物50を照明する。
ラインセンサ21は、反射照明42および透過照明82によって照明された被検査物50を一方の主面側から撮像する。
すなわち、撮像部11は、被検査物50を対象として照明する照明装置(反射照明42および透過照明82)と、その反射光または透過光を受光するラインセンサ21とを含んで構成される。撮像部11の撮像範囲の長手方向は、被検査物50の走行方向に対して直交する方向となるように配置される。
また、このラインセンサ21は、例えば素子数2048〜8192素子のものが用いられる。この素子数は、被検査物50の幅、走行速度、分解能、設置スペースなどに応じて、適切な素子数、速度(例えば、データレート、スキャンレート等)のものが所定の台数分使用される。また、ラインセンサ21は、照明装置から照射された光が被検査物50で反射された反射光または透過光を受光する。ラインセンサ21による反射光及び透過光の受光は、被検査物50が搬送方向に搬送された状態において行なわれる。
ラインセンサ21は、被検査物50の表面の色調の濃淡に応じた電気信号(欠陥データ)を欠陥検出部12に出力する。言い換えると、ラインセンサ21は、被検査物50の走行方向に対して直交する方向におけるライン(以下、検査ライン)単位で、被検査物50の表面の光強度分布に応じた電気信号を出力する。ラインセンサ21としては、例えば、CMOS(相補型MOS)カメラ、CCD(Charge−Coupled Device)カメラが挙げられる。
図2は、反射照明を利用した撮像部11aの構成図である。撮像部11aはラインセンサ21と反射照明22からなる。
織物を対象(被検査物50)とした場合は、表面の凹凸によりラインセンサ21に入光する光は安定せず、波形が大きく振幅してしまう。そのため、地合いを安定させることを目的にライン状照明装置を反射照明とし、反射照明22を2本配置した。一般的な撮像部と同様にライン状照明装置(反射照明22)は被検査物50の走行方向に対して直交する方向となるように配置している。ラインセンサ21の撮像位置は2本配置した反射照明22の間とした。
織物の地合いを安定させる目的で図2の撮像部11aにて織物を撮像したが、明側の地合いノイズは141%、暗側の地合いノイズは42%となった。なお、このときの100%は取得した波形の128スキャン分を平均化した値となる。
このことで、図2の撮像部11aの構成では織物の表面凹凸の影響を顕著に受けてしまうことが確認できた。
図4は、反射照明の配置を工夫した撮像部11bの構成図である。撮像部11bはラインセンサ21と反射照明42からなる。
図2の撮像部11aではライン状照明装置(反射照明)を走行方向に対して直交する方向となるように配置しているため、織物の地合いを顕著に受けてしまうことが確認できた。
そのため、被検査物50上に照明が無い状態で照明を配置することとした。図4に示す撮像部11bでは、ライン状照明装置(反射照明42)を製品(被検査物50)と平行に2本配置した。配置位置は製品幅が狭いことを利用し、照明間隔は製品幅とした。すなわち、反射照明42は、被検査物50を挟む様に2台配置されている。
図4の撮像部11bにて織物を撮像した結果、明側の地合いノイズは120%、暗側の地合いノイズは56%となった。このときの100%は取得した波形の128スキャン分を平均化した値となる。
上記から、図4の撮像部11bでは図2の撮像部11aと比べ、明側ノイズが51%軽減、暗側ノイズが24%軽減できていることが確認できた。
しかし、暗側の地合いノイズがまだ大きいため、さらに改善できる撮像部の検討を行った。
一方、暗側ノイズの改善度は、暗側ノイズを「100%−暗い側地合いノイズ」として算出し、暗側ノイズの比率を「撮像部11bの暗側ノイズ」/「撮像部11aの暗側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの暗側ノイズ=100%−42%=58%、撮像部11bの暗側ノイズ=100%−56%=44%であるから、暗側ノイズの比率は44%/58%=75.9%となり、暗側ノイズの改善度は、100%−75.9%=24.1%≒24%と算出される。
図6(a)は平面での正反射の関係を示す図である。反射照明の角度αとした場合、平滑な被検査物では、正反射となる位置はα×2の位置となる。
図6(b)は傾斜面での正反射の関係示す図である。今回対象の被検査物50は繊維からなる織物のため、表面に凹凸がある。表面凹凸の傾斜角度が1度となる場合の反射角度は(α−1)×2となる。そのため、被検査物50が搬送されることで正反射の角度が製品の凹凸に合わせて変わってしまう。図6(b)の場合では被検査物の凹凸傾斜角度がα/2となった場合はラインセンサ61と反射照明62は正反射の関係になってしまう。
図6(c)は撮像部11aと被検査物50を立体的に描写した図である。ここでの傾斜イメージ64は被検査物50の凹凸傾斜の一部分を描写したものである。
上記から、図2の撮像部11aではラインセンサ21と反射照明22が正反射の関係ではない構成でも被検査物に凹凸がある場合は正反射となる位置が発生してしまう。そのため、地合いノイズが大きくなると言える。
図7(a)は平面での正反射の関係を示す図である。被検査物50の搬送方向から見て、反射照明の角度βとした場合、正反射となる位置は、被検査物50の幅方向にβ×2の角度となる。
図7(b)は被検査物50の幅方向から見た平面での正反射の関係を示す図である。反射照明73のA点から照射された光は平面図ではラインセンサ61に入光している描写となっているが、図7(a)の通りに正反射となる位置は被検査物の幅方向であるため、ラインセンサ61と反射照明73は正反射の関係にはならない。
図7(c)は被検査物50の幅方向から見た傾斜面での正反射の関係を示す例1の図である。図6と同様に被検査物50の凹凸傾斜角度がβ/2となった場合を想定した。反射照明73のA点から照射された光は搬送方向及び幅方向(任意角度δ×2)に反射することになる。そのため、ラインセンサ61と反射照明73は正反射の関係にはならない。
図8(a)は被検査物50の幅方向から見た傾斜面での正反射の関係を示す例2の図である。図7(c)とは違い反射照明73のB点から照射を想定した図となる。平面上ではラインセンサ61に入光する位置として被検査物角度γと照射角度Θがあった場合でも、正反射の位置は幅方向にも向くため、やはりラインセンサ61と反射照明73は正反射の関係にはならない。
図8(b)は撮像部11bと被検査物50を立体的に描写した図である。図7(c)、図8(a)での説明通りに被検査物50に凹凸がある場合でもラインセンサ61と反射照明73は正反射の関係にはならないことがわかる。ここでの傾斜イメージ64は被検査物50の凹凸傾斜の一部分を描写したものである。
図9は、透過照明を利用した撮像部11cの構成図である。撮像部11cはラインセンサ21と透過照明82からなる。
反射照明を利用した反射光だけでは繊維の隙間部分に影ができてしまい、暗側の地合いノイズが改善できないと考えた。そのため、透過照明を利用した撮像部11cで被検査物50を撮像した。
図9では、一般的な撮像部と同様にライン状照明装置(透過照明82)は被検査物50の走行方向に対して直交する方向となるように配置している。
図9の撮像部11cにて織物を撮像した結果、明側の地合いノイズは203%、暗側の地合いノイズは64%となった。このときの100%は取得した波形の128スキャン分を平均化した値となる。
上記から、図9の撮像部11cでは図2の撮像部11aと比べ、明側ノイズが151%増大、暗側ノイズが38%軽減できていることが確認できた。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11cの明側ノイズ」/「撮像部11aの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの明側ノイズ=141%−100%=41%、撮像部11cの明側ノイズ=203%−100%=103%であるから、明側ノイズの比率は103%/41%=251.2%となり、明側ノイズの改善度は、100%−251.2%=−151.22%≒−151%と算出される。
このときの、明側の地合いノイズ部分が、反射光では暗側ノイズとなる繊維の隙間部分と考えた。
図11は、反射照明と透過照明を利用した撮像部11dの構成図である。撮像部11dの構成は先行技術文献に記載された撮像部の構成と同一である。撮像部11dはラインセンサ21と反射照明22、透過照明82からなる。
図9の透過照明を利用した撮像部11cで明側の地合いノイズとなった部分は、反射照明では繊維の隙間部分に影となっている可能性であると考えられた。
そのため、反射照明と透過照明を併用することで暗側の地合いノイズがさらに軽減できる可能性を確認するために、図11の撮像部11dでは図2の反射照明22と図9の透過照明82を併用した構成にて織物を撮像した。
図11の撮像部11dにて織物を撮像した結果、図12(a)の織り方1の波形では明側の地合いノイズは143%、暗側の地合いノイズは70%となった。また、図12(b)の織り方2の波形では明側の地合いノイズは151%、暗側の地合いノイズは76%となった。このときの100%は取得した波形の128スキャン分を平均化した値となる。
上記の織り方1の結果から、図11の撮像部11dでは図2の撮像部11aと比べ、織り方1では明側ノイズが5%増大、暗側ノイズが48%軽減できていることが確認できた。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11dの明側ノイズ」/「撮像部11aの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの明側ノイズ=141%−100%=41%、撮像部11dの明側ノイズ=143%−100%=43%であるから、明側ノイズの比率は43%/41%=104.9%となり、明側ノイズの改善度は、100%−104.9%=−4.9%≒−5%と算出される。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11dの明側ノイズ」/「撮像部11aの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの明側ノイズ=141%−100%=41%、撮像部11dの明側ノイズ=151%−100%=51%であるから、明側ノイズの比率は51%/41%=124.4%となり、明側ノイズの改善度は、100%−124.4%=−24.4%≒−24%と算出される。
透過照明を併用することで暗側の地合いノイズが軽減できることが確認できた。想定通りに明側の地合いノイズとなった部分は反射照明では暗側の地合いノイズとなっていると判断できる。
以上の説明で比較例1〜4の説明を終了したので、続いて、上述した欠陥検査装置1及び反射照明と透過照明を利用した撮像部11において被検査物50を検査する、第1の実施形態について説明する。
図13は、本発明の撮像部11の構成図である。撮像部11は、上述したように、ラインセンサ21と反射照明42、透過照明82からなる。
図2の反射照明22よりも地合いノイズを軽減できた、図4の反射照明42と図9の透過照明82を併用した構成にて織物を撮像した。
図13の撮像部11にて織物を撮像した結果、図14(a)の織り方1の波形では明側の地合いノイズは119%、暗側の地合いノイズは78%となった。
また、図14(b)の織り方2の波形では明側の地合いノイズは123%、暗側の地合いノイズは78%となった。このときの100%は取得した波形の128スキャン分を平均化した値となる。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11の明側ノイズ」/「撮像部11aの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの明側ノイズ=141%−100%=41%、撮像部11の明側ノイズ=119%−100%=19%であるから、明側ノイズの比率は19%/41%=46.3%となり、明側ノイズの改善度は、100%−46.3%=53.7%≒54%と算出される。
一方、暗側ノイズの改善度は、暗側ノイズを「100%−暗い側地合いノイズ」として算出し、暗側ノイズの比率を「撮像部11の暗側ノイズ」/「撮像部11aの暗側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの暗側ノイズ=100%−42%=58%、撮像部11の暗側ノイズ=100%−78%=22%であるから、暗側ノイズの比率は22%/58%=37.9%となり、暗側ノイズの改善度は、100%−37.9%=62.1%≒62%と算出される。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11の明側ノイズ」/「撮像部11aの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの明側ノイズ=141%−100%=41%、撮像部11の明側ノイズ=123%−100%=23%であるから、明側ノイズの比率は23%/41%=56.1%となり、明側ノイズの改善度は、100%−56.1%=43.9%≒44%と算出される。
一方、暗側ノイズの改善度は、暗側ノイズを「100%−暗い側地合いノイズ」として算出し、暗側ノイズの比率を「撮像部11の暗側ノイズ」/「撮像部11aの暗側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11aの暗側ノイズ=100%−42%=58%、撮像部11の暗側ノイズ=100%−78%=22%であるから、暗側ノイズの比率は22%/58%=37.9%となり、暗側ノイズの改善度は、100%−37.9%=62.1%≒62%と算出される。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11の明側ノイズ」/「撮像部11dの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11dの明側ノイズ=143%−100%=43%、撮像部11の明側ノイズ=119%−100%=19%であるから、明側ノイズの比率は19%/43%=44.2%となり、明側ノイズの改善度は、100%−44.2%=55.8%≒56%と算出される。
一方、暗側ノイズの改善度は、暗側ノイズを「100%−暗い側地合いノイズ」として算出し、暗側ノイズの比率を「撮像部11の暗側ノイズ」/「撮像部11dの暗側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11dの暗側ノイズ=100%−70%=30%、撮像部11の暗側ノイズ=100%−78%=22%であるから、暗側ノイズの比率は22%/30%=73.3%となり、暗側ノイズの改善度は、100%−73.3%=26.7%≒27%と算出される。
明側ノイズの改善度は、明側ノイズを「明側地合いノイズ−100%」として算出し、明側ノイズの比率を「撮像部11の明側ノイズ」/「撮像部11dの明側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11dの明側ノイズ=151%−100%=51%、撮像部11の明側ノイズ=123%−100%=23%であるから、明側ノイズの比率は23%/51%=45.1%となり、明側ノイズの改善度は、100%−45.1%=54.9%≒55%と算出される。
一方、暗側ノイズの改善度は、暗側ノイズを「100%−暗い側地合いノイズ」として算出し、暗側ノイズの比率を「撮像部11の暗側ノイズ」/「撮像部11dの暗側ノイズ」で算出し、算出された比率を「100%−比率」で算出することにより確認できる。具体的には、撮像部11dの暗側ノイズ=100%−76%=24%、撮像部11の暗側ノイズ=100%−78%=22%であるから、暗側ノイズの比率は22%/24%=91.7%となり、暗側ノイズの改善度は、100%−91.7%=8.3%≒8%と算出される。
図15(a)では暗欠陥も明欠陥も欠陥出力は確認できるが地合いノイズが大きいため安定検出が困難である。
これに対して、図15(b)では地合いノイズが軽減されているため、暗欠陥も明欠陥もはっきりと出力されていることが確認できる。
このことにより本発明の撮像部11では、これまでの撮像部(比較例1〜4で示した撮像部11a〜11d)では検出不可となる、被検査物50上に発生した微細な異物・薄い汚れ欠陥を検出可能となることが言える。
図16(a)は搬送方向から見た関係図となる。
実施例の反射照明42の間隔は被検査物50の幅X1:50mmに合わせた。
本発明では被検査物上に照明が無いように配置するため、反射照明42の間隔は被検査物50の幅X1以上である必要がある。
また、実施例では反射照明42の高さY1(被検査物50からの高さ)は100mmとした。反射照明42の高さY1が100mmの場合、ラインセンサ高さY2:498mmのため照明が視野に入る画角が3.59度となる。
画角が3.59度の場合はラインセンサの視野幅X2は62mmとなり、被検査物50の幅X1:50mmより12mm大きいため、被検査物が蛇行して搬送されても蛇行量が6mm以内であれば検査が可能である。
実施例では透過照明82はラインセンサとの関係を散乱透過の位置としたが、正透過の位置でも良い。
被検査物50の地合いノイズを軽減させるためには反射照明と透過照明を併用する必要があることが確認できた。そのため、反射照明と透過照明の光量比を変動させ、地合いノイズを軽減できる範囲を確認した。
光量はラインセンサ21に入光する受光量にて調整を行い、比率の範囲は10:0から0:10まで行った。
図17では比率が1:1のときから、明側の地合いノイズが図11の撮像部11dよりも大きくなることが確認できた。
上記から、本発明の反射照明と透過照明の光量比は1.4:1から11:1の範囲(所定の範囲)で調光(自動調光)を行う必要があることが確認できた。
例えば、反射照明からの受光量をAとし、透過照明からの受光量をBとした場合は、A+B=Cが検査する光量となる。
反射照明と透過照明の光量比を3:1とし、Cの目標値をカメラ出力(256階調)の120Lvとした場合は、反射照明のみを点灯させ、カメラの受光量を90Lvとなるように反射照明を自動調光する。そのあと、透過照明を点灯させ、カメラの受光量を120Lvとなるように透過照明を自動調光することで、カメラの受光量を光量比3:1として120Lv(A+B=C)とすることができる。調光の順番は透過照明が先でも良い。
実施例の被検査物50の表面は縦糸組織(搬送方向に沿った組織)を主としている。そのため、被検査物を回転させ、搬送方向に対して本発明の撮像部で地合いノイズを軽減できる、繊維組織角度が何度であるかを確認した。
図18では60度から地合いノイズが変動していることが確認できた。そのため、搬送方向に対して本発明の撮像部11で地合いノイズを軽減できる、繊維組織角度は50度以下であることが確認できた。
実施例2では幅方向の凹凸が大きい被検査物50があった場合を想定して撮像部11の工夫を行った。
図19は、実施例2の照明配置と製品の関係図である。
図19(a)は搬送方向から見た関係図であり、図19(b)は幅方向から見た関係図となる。図16からの変更点は反射照明42の中心(ラインセンサ21が撮像する位置)に遮光板183(非照明部)を照明に追加していることである。
遮光板183を反射照明42の中心(ラインセンサ21が撮像する位置)に追加することで、幅方向からの光も遮断した。このことで、ラインセンサと反射照明が正反射の関係となる凹凸角度があっても、正反射成分が発生しないと考えられる。
遮光板(幅X3:12.5mm)を装着させた場合では70度から地合いノイズが大きくなっている。
遮光板幅(幅X3:25mm)を装着させた場合では90度まで回転させても地合いノイズは維持できていることが確認できた。
上記から、反射照明42に遮光板を挿入することで幅方向にラインセンサ21と反射照明42が正反射の関係となる凹凸角度があった場合でも地合いノイズを軽減させる効果が維持できることが確認できた。
なお、反射照明42の構成として、複数の照明部を被検査物50の走行方向に並べ、ラインセンサ21が撮像する位置において、複数の照明部の間隔位置(非照明部)を設ける構成としてもよい。
Claims (6)
- 繊維組織からなる連続シート状物であり、幅が狭い被検査物を検査対象とする欠陥検査装置であって、
長手方向が前記被検査物の搬送方向と平行に、幅方向の両側に配置され、前記被検査物の一方の主面側から前記被検査物を照明する反射照明と、
長手方向が前記被検査物の幅方向と平行に配置され、前記被検査物の他方の主面側から前記被検査物を照明する透過照明と、
前記反射照明および前記透過照明によって照明された前記被検査物を前記一方の主面側から撮像するラインセンサと、
前記ラインセンサから得られる画像データに基づいて前記被検査物における欠陥の検出を行う欠陥検出部と、を備えることを特徴とする欠陥検査装置。 - 前記被検査物は、織物、ヒモ、テープのいずれかであって、前記被検査物の表面にある凹凸が前記反射照明および前記透過照明によって照明されると、前記被検査物が発生する反射光及び透過光を前記ラインセンサが撮像することを特徴とする請求項1に記載の欠陥検査装置。
- 前記反射照明は、前記被検査物を挟む様に2台配置され、
2台配置された前記反射照明の間隔は前記被検査物の幅以上としたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の欠陥検査装置。 - 前記透過照明は、前記ラインセンサとの関係を正透過または散乱透過となるように配置したことを特徴とする請求項1から請求項3いずれか1項に記載の欠陥検査装置。
- 前記反射照明及び前記透過照明は、前記ラインセンサに入光する光量をもとに自動調光を行い、前記ラインセンサに入光する光量比を所定の範囲で行うことを特徴とする請求項1から請求項4いずれか1項に記載の欠陥検査装置。
- 前記反射照明は、前記ラインセンサが撮像する位置に対応する前記反射照明の長手方向の中心において、前記被検査物の側に非照明部を追加していることを特徴とする請求項1から請求項5いずれか1項に記載の欠陥検査装置。
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