JPH0850105A - シート状物体ならびにその欠陥検査方法、欠陥検査装置および製造方法 - Google Patents

シート状物体ならびにその欠陥検査方法、欠陥検査装置および製造方法

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JPH0850105A
JPH0850105A JP18375694A JP18375694A JPH0850105A JP H0850105 A JPH0850105 A JP H0850105A JP 18375694 A JP18375694 A JP 18375694A JP 18375694 A JP18375694 A JP 18375694A JP H0850105 A JPH0850105 A JP H0850105A
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JP18375694A
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Jun Torikai
潤 鳥飼
Ryoji Takamura
良司 篁
Takashi Iimura
隆 飯村
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Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シート状物体の欠陥を効率良く検出するシ
ート状物体の欠陥検査方法および欠陥検査装置ならびに
これを利用したシート状物体の製造方法およびこの製造
方法によって製造されたシート状物体を提供すること。 【構成】 本発明のシート状物体の欠陥検査方法およ
び欠陥検査装置では、組織構造を有するシート状物体の
被検査領域における透過散乱光と反射散乱光との和に基
づいて欠陥を検出する。 【効果】 本発明のシート状物体の欠陥検査方法およ
び欠陥検査装置によれば、織り段などの欠陥を精度よく
検出することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シート状物体、特に織
物、編み物あるいは不織布等のように線状物体が組織構
造を構成しているものの欠陥検査方法、欠陥検査装置お
よび製造方法ならびにかかる製造方法により製造された
シート状物体に関する。
【0002】
【従来の技術】たとえば、繊維布の製織工程においては
原糸不良、糊付け不良また、準備工程、製織工程の機器
の調整不良または管理不良等により、織製された繊維布
に孔開き、油汚れ等の異常部や糸切れ、織段、織庇等の
織り欠点が発生することがある。
【0003】そのため従来より品質管理、工程管理ある
いは後工程への欠点位置情報伝達の目的で製織工程ある
いは検反工程において上記欠点の検出、マーキングおよ
び製品の等級付け(グレーディング)が行なわれてい
る。
【0004】このような布、不織布等の不透明な線状物
体が組織構造を構成してなるシート状物体の欠陥検査方
法として、たとえば特開昭58−55842号公報、特
開平4−2869号公報および特開平4−24275号
公報に記載されている方法が知られている。特開昭58
−55842号公報に記載されている欠陥検査方法は、
レーザビームでシート状物体の表面を走査し、シート状
物体からの反射光または透過光を受光し、受光量の変化
に基づいて欠点を検出するもので、フライングスポット
方式とも呼ばれている。
【0005】また、特開平4−2869号公報および特
開平4−24275号公報に記載されている欠陥検査方
法は、蛍光灯等のライン状光源、または1個もしくは複
数のスポット光源によりシート状物体の幅方向に広がる
被検査領域に照射し、1次元ラインセンサカメラによっ
て照射部位における透過光または反射光の幅方向光量分
布を求め、この光量分布をあらかじめ定めた閾値と比較
したり、変化分を求めることによって欠陥を検出するも
のである。
【0006】また、特開平4−13955号公報に記載
されている、透明シート状物体の欠点などの検査方法も
知られている。この方法は、透明な被検査シート状物体
に対して鋭角をなす斜め方向から光を照射し、被検査シ
ート状物体の裏面から同時に別途光を照射し、被検査シ
ート状物体を透過した裏面からの透過光を直接受光する
位置に受光手段を置いて光量を観測する。もし、被検査
シート状物体の表面に異物が付着していると、斜め方向
から照射した光を散乱反射して受光手段に入射するため
検出でき、被検査シート状物体が欠点を有していると、
透過光が受光手段に入射しなくなるためやはり検出でき
るというものである。
【0007】上記従来の布や不織布の欠陥検査方法は孔
開きのような透光性明欠陥や、汚れのような遮光性暗欠
点等の部分的な明暗の変化が発生する大きな欠陥は検出
できた。しかし、布、不織布等の不透明な線状物体が繊
維状に組織構造を有するシート状物体では、正常部でも
組織構造のために細かく受光光量が変化する。したがっ
て、強度の低い欠陥やサイズの小さな欠陥は、欠陥部に
よる受光光量変化と上記のような正常領域における光量
変化とを明確に区別できなかった。そのため、かかる従
来の欠陥検査方法ではこうした欠陥を検出することは困
難であった。
【0008】また厚段、薄段等の織り段と呼ばれる欠陥
は、布の製織工程で織機を一時停止し再スタートしたと
きに、織り速度の変化のため織り密度が微妙に変化する
ため発生する段状の欠陥である。この織り段はシート状
物体の幅方向に直線状に発生するため、受光手段におい
て受光光量が幅方向に全体的に変化する。そのため、受
光光量の幅方向分布には局所的な変化が生じないため、
かかる織り段の検出は困難であった。特にプリンタのイ
ンクリボン用布のように織り密度の高い布では透過(反
射)光量分布の変化が微弱であるためにほとんど検出で
きなかった。
【0009】また、特開平4−13955号公報に記載
されている方法は、透明なシート状物体に内在する欠点
とシート状物体に付着した異物とを分離して検出するの
には有効であるが、布、不織布等のように不透明な線状
物体が組織構造を構成しているものに対しては適用でき
なかった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
第1の目的はシート状物体、特に織物、編み物、不織布
等のように線状物体が組織構造を構成しているものの微
細な欠陥を効率良く検出するシート状物体の欠陥検査方
法および欠陥検査装置を提供することにある。
【0011】また、本発明の第2の目的は、上記のよう
なシート状物体の欠陥検査方法を用いてシート状物体の
欠陥を検出し、この結果に基づいてシート状物体を等級
付けし、あるいはマーキングするシート状物体の製造方
法およびかかる製造方法により製造されたシート状物体
を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の骨子は以下のとおりである。
【0013】本発明のシート状物体の欠陥検査方法は、
組織構造を有するシート状物体の光を照射された被検査
領域における透過散乱光の強度と反射散乱光の強度との
和に基づいて前記シート状物体の欠陥を検出することを
特徴としている。
【0014】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の別の態様は、組織構造を有するシート状物体の一方
の側から該シート状物体の被検査領域に第1の光源によ
って光を照射し、前記シート状物体の他方の側から前記
被検査領域に第2の光源によって光を照射し、前記シー
ト状物体の前記一方の側に設置され前記被検査領域に視
野を有する受光手段により前記被検査領域における散乱
光強度を測定し、該散乱光強度に基づいて前記シート状
物体の欠陥を検出することを特徴としている。また、本
発明のシート状物体の欠陥検査方法の別の態様は、組織
構造を有するシート状物体の被検査領域を切断し該シー
ト状物体面の法線に対して傾いた第1の仮想平面内の方
向より前記被検査領域に対して第1の光源により光を照
射し、前記シート状物体面に対して前記第1の光源と反
対の側より前記被検査領域に対して第2の光源により光
を照射し、前記被検査領域を切断し前記シート状物体面
の法線に対して前記第1の仮想平面と同じ側に傾いた第
2の仮想平面内の方向から前記シート状物体面に対して
前記第1の光源と同じ側に位置し前記被検査領域に視野
を有する受光手段により前記被検査領域の輝度を測定
し、該被検査領域の該輝度に基づいて前記シート状物体
の欠陥を検出することを特徴としている。
【0015】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記シート状物体面の前記法線に
対する前記第2の仮想平面の傾きを15°以上かつ60
°以下とすることを特徴としている。
【0016】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記シート状物体面の前記法線に
対する前記第1の仮想平面の傾きと該法線に対する前記
第2の仮想平面の傾きとの和を65°以上かつ85°以
下とすることを特徴としている。
【0017】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記第1の光源よりの光の照射方
向を、前記第1の仮想平面内であって前記シート状物体
面の前記法線と前記第1の仮想平面の法線とを含む第3
の仮想平面および前記第1の仮想平面の交線に対して5
°以上かつ30°以下傾いた方向とすることを特徴とし
ている。
【0018】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記受光手段の視野の長手方向と
前記シート状物体の幅方向とがなす角度を5°以上かつ
30°以下とすることを特徴としている。
【0019】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記第1の光源を指向性光源とす
ることを特徴としている。
【0020】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記第2の光源をライン状光源と
することを特徴としている。
【0021】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記シート状物体が織物、編み物
または不織布であることを特徴としている。
【0022】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法の好ましい態様は、前記シート状物体を連続的または
断続的に走行させながら測定を行なうことを特徴として
いる。
【0023】また、本発明のシート状物体の製造方法
は、上記のようなシート状物体の欠陥検査方法によって
シート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥の大き
さ、強度、種類または数に基づいて前記シート状物体の
等級付けを行ない等級付けされたシート状物体を得るこ
とを特徴としている。
【0024】また、本発明のシート状物体の製造方法の
別の態様は、連続的または断続的に走行中の組織構造を
有するシート状物体の光を照射された被検査領域におけ
る透過散乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づい
て前記シート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥の
大きさ、強度または種類に基づいて前記欠陥の重要度を
定め、該重要度が所定の程度を越えたときに前記欠陥の
走行方向の位置に対応する前記シート状物体の部位にマ
ーキングしシート状物体を得ることを特徴としている。
【0025】また、本発明のシート状物体の製造方法の
別の態様は、連続的または断続的に走行中の組織構造を
有するシート状物体の光を照射された被検査領域におけ
る透過散乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づい
て前記シート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥の
大きさ、強度または種類に基づいて前記欠陥の持ち点を
定め、走行方向の一定長さの範囲の欠陥の持ち点を加算
し、該加算結果に基づいて前記シート状物体の等級付け
を行ない等級付けをされたシート状物体を得ることを特
徴としている。
【0026】また、本発明のシート状物体の製造方法の
別の態様は、組織構造を有する複数のシート状物体片を
長手方向に接続してシート状物体を形成し、前記シート
状物体を連続的または断続的に走行させながら前記シー
ト状物体の光を照射された被検査領域における透過散乱
光の強度と反射散乱光の強度との和に基づいて前記シー
ト状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥の大きさ、強
度または種類に基づいて前記欠陥の持ち点を定め、前記
各シート状物体片ごとの欠陥の持ち点の総和を加算し、
該加算結果に基づいて前記シート状物体片ごとの等級付
けを行ない等級付けをされたシート状物体を得ることを
特徴としている。
【0027】また、本発明のシート状物体の製造方法の
好ましい態様は、前記シート状物体が織物、編み物、布
または不織布であることを特徴としている。
【0028】また、本発明のシート状物体の検査装置
は、第1の光源と、第2の光源と、前記第1の光源と前
記第2の光源の中間にシート状物体を支持せしめるシー
ト状物体支持部材と、前記シート状物体の被検査領域に
視野を有する受光手段とを有し、かつ、前記第1の光源
および前記第2の光源は前記シート状物体の被検査領域
に光を照射せしめるように構成されてなることを特徴と
している。
【0029】また、本発明のシート状物体は、組織構造
を有するシート状物体が被検査領域に光を照射され、該
被検査領域における該光の透過散乱光の強度と反射散乱
光の強度との和に基づいて欠陥を検出され、該欠陥の大
きさ、強度、種類または数に基づいて等級付けされてな
ることを特徴としている。
【0030】また、本発明のシート状物体の好ましい態
様は、前記シート状物体は、織物、編み物または不織布
であることを特徴としている。
【0031】
【作用】以下、図面等を用いて本発明のシート状物体の
欠陥検査方法および欠陥検査装置を詳細に説明する。
【0032】図1は、本発明のシート状物体の欠陥検査
方法および欠陥検査装置をモデル的に示した概略斜視図
である。
【0033】図1において、シート状物体1が図の右方
から左方へ連続的または断続的に走行している。このシ
ート状物体1の図の下方に、ライン状光源3が位置し、
シート状物体1の法線方向を軸としてシート状物体1の
幅方向(シート状物体面内の方向であって、その走行方
向に対して直交する方向)に対しておよそ角度α傾いた
方向に設置してある。この実施態様の場合、シート状物
体1のこのライン状光源1の真上付近の部位がシート状
物体1の被検査領域となり、ライン状光源1と同様にシ
ート状物体1の幅方向に対しておよそ角度α傾いた方向
がこの被検査領域の長手方向となる。
【0034】この被検査領域付近に対して、複数の指向
性光源4がシート状物体1に対してライン状光源3と反
対の側より光を照射している。この指向性光源は、詳し
くは、シート状物体1の被検査領域を切断しシート状物
体1面の法線31に対して角度γ傾いた第1の仮想平面
21内の方向であってシート状物体1面の法線31と第
1の仮想平面21の法線32とを含む第3の仮想平面2
2と前記第1の仮想平面との交線33に対し角度δ傾い
た方向より光を照射するものである。図2は本発明にお
ける第1の光源の光の照射方向を示すモデル図であり、
第1の仮想平面21の法線32の方向より見た場合の角
度δを示すものである。この指向性光源4とライン状光
源3とにより、シート状物体1の被検査領域が同時にそ
の面の両側より光を照射された状態が作られる。
【0035】こうして、ライン状光源3と指向性光源4
とによって同時に両側から光を照射されたシート状物体
1の被検査領域に視野を有するカメラ2がシート状物体
1に対して指向性光源4と同じ側に設置されている。こ
のカメラ2は、詳しくは、シート状物体1の被検査領域
を切断しシート状物体1面の法線31に対して第1の仮
想平面21と同じ側に角度β傾いた第2の仮想平面23
内の方向から被検査領域の輝度を測定するものである。
また、この実施態様ではカメラ2のシート状物体1にお
ける視野の長手方向はシート状物体1の被検査領域の長
手方向とほぼ一致し、シート状物体1の幅方向に対して
角度αだけ傾いている。図3は本発明における受光手段
の視野の長手方向を説明するモデル図であり、シート状
物体1の法線方向から見た場合の角度αを示すものであ
る。
【0036】また、この態様の場合、被検査領域はシー
ト状物体1の全幅にわたって設定されている。したがっ
て、シート状物体1を連続的または断続的に走行させな
がら測定すれば、シート状物体1全面について光照射時
の輝度を測定することができる。
【0037】さて、このようにして測定されるシート状
物体1の被検査領域の輝度は、シート状物体1における
透過散乱光(ライン状光源3を光源とする)および反射
散乱光(指向性光源4を光源とする)の輝度を重畳した
ものとなる。複数の指向性光源4から照射された光は、
主としてシート状物体1の組織構造の図1の上方におい
て散乱反射してカメラ2に捉えられる(反射散乱光)。
一方、ライン状光源3から照射された光は、主として上
記と同一の組織構造の図1の下方から上方に透過散乱し
て同時にカメラ2に捉えられる(透過散乱光)。
【0038】ここでもし、反射散乱光のみを測定する
と、測定される輝度分布は、シート状物体1の組織構造
により幅方向に細かな変化を有する。たとえば、この組
織構造が周期を有するものであるときにはその周期をも
って輝度分布が変化する。こうした組織構造による輝度
分布の変化はこの組織構造が正常なものであっても避け
ることはできない。
【0039】これに対し、透過散乱光もシート状物体1
の同じ組織構造により同様に幅方向に細かく変化する。
ところがこの透過散乱光は上記の反射散乱光とは同一の
組織構造の別の部位により散乱反射した光である。その
ため、構造の密度に変化がない(つまり組織構造が正常
である)限り、透過散乱光の強度は反射散乱光の強度の
低いところでは高く、そうでないところでは低いという
ように変化する。言い換えると、透過散乱光と反射散乱
光との分布は相互補完関係にある。
【0040】したがって、反射散乱光と透過散乱光との
和を測定すると、組織構造が正常な部位においては輝度
の分布の細かな変化が抑制されてより平坦な輝度分布を
得ることができる。これに対し、なんらかの理由によっ
て組織構造の密度が変化している部位(すなわち欠陥部
位)では、たとえその変化がゆるやかであっても容易に
捉えることができる。したがって、正常部位における輝
度分布が平坦であるほど、欠陥の検出能力が向上する。
【0041】次に、正常部位における反射散乱光と透過
散乱光の和の分布を平坦にし、あるいは欠陥部位におけ
る分布の変化を大きくして、欠陥検査の能力を高める条
件について説明する。
【0042】第1に、カメラなどの受光手段の視線方向
(シート状物体の被検査領域と受光手段とを結ぶ方向)
と、透過散乱光の光源(シート状物体の被検査領域に光
を照射し、そこでの散乱反射光が受光手段によって透過
散乱光として受光される光源を指す。上記の実施態様に
おいてはライン状光源3)の光の照射方向(シート状物
体の被検査領域と光源とを結ぶ方向)とが異なるのが好
ましい。これらが一致すると、透過散乱光の光源の光の
うち、シート状物体の組織構造による散乱反射による透
過散乱光よりも直接透過光が優勢となり、反射散乱光と
の強度の相互補完関係が損なわれる可能性があるためで
ある。
【0043】第2に、カメラなどの受光手段の視野の光
軸方向は、シート状物体面の法線に対し、反射散乱光の
光源(シート状物体の被検査領域に光を照射し、そこで
の散乱反射光が受光手段によって反射散乱光として受光
される光源を指す。上記の実施態様においては指向性光
源4)の光の照射方向と同じ側に傾いていることが好ま
しい。受光手段の視野の光軸方向と反射散乱光の光源の
光の照射方向とがこのような関係にあるとき、欠陥部位
における測定輝度の変化を大きくすることができる。ま
た、反射散乱光の光源は指向性を有するものが好まし
い。これは、反射散乱光の欠陥による変化が光源からの
光の入射方向に依存するためである。
【0044】第3に、受光手段の光軸方向を規定する上
記角度βは15°以上かつ60°以下であるのが好まし
い。この条件が満たされる場合には、受光手段の視野の
シート状物体の走行方向の大きさが適当な範囲となる。
【0045】さらに、上記角度βおよび第1の光源の光
の照射方向を規定する上記角度γの和を65°以上かつ
85°とすることが好ましい。この条件が満たされる場
合には、シート状物体の被検査領域が欠陥を有するとき
の輝度変化が大きくなる。
【0046】さらに、第1の光源の光の照射方向を規定
する上記角度δを5°以上30°以下とするのが好まし
い。この条件は、欠陥部位における反射散乱光の変化を
さらに顕著とするため好ましい。
【0047】第4に、シート状物体面上における受光手
段の視野の長手方向とシート状物体の幅方向のなす角度
αを5°以上かつ30°以下とするのが好ましい。この
条件を満たすことは、シート状物体が織物のように走行
方向や幅方向に延びる繊維状構造を有する場合に特に好
適である。これにより、たとえば織物の製造工程におい
て織機の停止時あるいは起動時の製織速度の変化により
発生する走行方向に沿った方向の繊維構造密度の変化
(これを織り段と呼ぶ。この織り段部で透過散乱光と反
射散乱光の和が変化する)を感度よく検出することがで
きる。このような繊維構造密度の変化は、上記角度αが
0°の場合には幅方向の測定輝度の変化では検出するこ
とができず、織り段の前後で得られた幅方向の測定輝度
の全体のレベルが変化することによってのみ検出するこ
とができる。
【0048】ところで、このような全体のレベルの変化
を調べるよりも、一度に得られる幅方向の輝度分布の内
部の局部的な変化を調べる方が感度よく織り段を検出し
やすい。特に、受光手段が一元的な視野を有するライン
センサカメラなどである場合にこの傾向が強く現われ
る。
【0049】この角度αは小さいほど、1回の測定で走
査方向と幅方向全体の欠点とが交差して得られる輝度分
布の局部的な変化が弱くなる。一方角度αが大きすぎる
と被検査領域の長手方向の広がりが大きくなり、測定の
空間分解能が低下する。したがって角度αは5°以上か
つ30°以下とするのが好適である。
【0050】第5に、透過散乱光の光源および反射散乱
光の光源が、シート状物体の被検査領域における受光手
段の視野の長手方向に沿って均一に光を照射するのが好
ましい。これは輝度分布の測定方向の感度分布を均一に
するために好ましい。これを実現するために、シート状
物体の被検査領域における受光手段の視野の長手方向
と、透過散乱光の光源および反射散乱光の光源の照射光
量分布の長手方向とが近似するのが好ましく、一致する
のがさらに好ましい。また、この観点からは、透過散乱
光の光源および反射散乱光の光源はライン状光源である
ことが好ましく、さらに指向性を有する光源であること
が好ましい。
【0051】第6に、シート状物体の被検査領域におけ
るしわの発生を極力避けるのが好ましい。一般にこのよ
うなしわは、シート状物体の欠陥と識別することが困難
である。そこで、シート状物体の支持部材としてクロス
ガイダー、テンターピン、密接ロール等を用い、シート
状物体に張力をかけてしわを除去した状態で測定するの
が好ましい。
【0052】次に、上記のような本発明のシート状物体
の欠陥検査方法あるいは欠陥検査装置により欠陥を検出
しながらシート状物体を製造する方法について説明す
る。
【0053】上記のようにして検出された欠陥は、欠陥
の種類、大きさ、周期性などを調べることによって前工
程のどこが悪いのか判断でき、シート状物体の製造工程
を調節することができる。
【0054】また、欠陥が1個検出されたことのみでた
だちにそのシート状物体が不良品となって出荷できなく
なるというものではない。通常は、客先との取り決めに
より、検出された欠陥の大きさ、強度あるいは種類など
の重要度に応じてたとえば、A反(合格品)、B反(2
級品)、C反(格外品)といったかたちでグレードを設
定し、それに応じて価格を決定した上で出荷するといっ
たことが行なわれている。
【0055】そこで、検出された欠陥の大きさ、強度あ
るいは種類などに応じて所定の係数を掛けてその欠陥の
持ち点とし、その持ち点が所定の値を越えたときだけ欠
陥の位置に対応するシート状物体の一部(たとえば、両
側端部など)にマーキングすれば、たとえば後工程で除
去する必要がある欠陥がどこにあるか容易に判断するこ
とができる。これにより、品質管理が容易となる。
【0056】また、検出された欠陥の強度、大きさある
いは種類などに応じて所定の係数を掛けてその欠陥の持
ち点とし、一定長の中にある欠陥の持ち点を加算すれ
ば、その加算結果に応じてシート状物体の品質の等級付
けを行なうことができる。これにより、シート状物体の
品質を定量的に把握することができ、品質管理や在庫管
理などが容易となる。また、重要度の低い欠陥が発見さ
れた場合にいたずらにシート状物体を不良品と判定する
ことを防ぐことができる。
【0057】また、複数の比較的短いシート状物体片を
長手方向に接続して1本のシート状物体とし連続して検
査することも好ましく行なわれる。この場合には各シー
ト状物体片のつなぎ目を検出し、各シート状物体片ごと
に存在する欠陥の持ち点を加算すれば、シート状物体片
毎に品質の等級付けを行なうことができる。これによ
り、欠陥検査の工程を効率化することができる。
【0058】本発明において、透過散乱光とは、シート
状物体の一方の側に光源を置いて光をシート状物体に照
射した場合に、このシート状物体に対して光源とは反対
の側から観測することのできる光であって、光源と光の
照射部位とを結ぶ方向および光の照射部位と光の観測位
置とを結ぶ方向が一致しないものを指す。
【0059】また、本発明において、反射散乱光とは、
シート状物体の一方の側に光源を置いて光をシート状物
体に照射した場合に、このシート状物体に対して光源と
同じ側から観測することのできる光であって、(1)光
源と光の照射部位とを結ぶ方向がシート状物体面の法線
に対してなす角度が光の照射部位と光の観測位置とを結
ぶ方向がシート状物体面の法線に対してなす角度と一致
しない、および(2)光源と光の照射部位とを結ぶ方向
および光の照射部位と光の観測位置とを結ぶ方向が同一
の平面に含まれない、のうち少なくともいずれか一方の
条件を満たすものを指す。
【0060】本発明において、透過散乱光の光源として
は、ハロゲンランプなどの白熱灯、レーザ、蛍光灯やメ
タルハライドランプや水銀灯などの各種放電灯、LED
などあらゆる光源が使用できる。シート状物体の被検査
領域にできるだけ均一に光を照射するために、直管型蛍
光灯などのライン状の光源が好ましい。また、レーザビ
ームを1次元または2次元的に走査して擬似的なライン
状光源を形成してもよく、白熱灯などのスポット光源か
らの光をシリンドリカルレンズとスリットを組み合わせ
て直線状に引き延ばしたスリット光源、または光ファイ
バの一端を束ねて光源からの光を入射し他端を一列に並
べた光ファイバライン光源なども好ましく用いられる。
また、放射光の明るさ、寿命、価格の点から直管蛍光灯
が特に好ましい。また、蛍光灯の場合は光量の時間的変
化を抑制するために、高周波点灯または直流点灯を行な
うのが好ましい。
【0061】本発明において、反射散乱光の光源として
は、ハロゲンランプなどの白熱灯、レーザ、蛍光灯やメ
タルハライドランプや水銀灯などの各種放電灯、LED
などあらゆる光源が使用できる。また、指向性をもって
光を照射するものが好ましい。またシート状物体の被検
査領域への反射散乱光の入射角を一定とすることが好ま
しいため、平行光に近い光を発生しうるものが好まし
い。また、被検査領域を広くとるために、点光源に反射
板を設けて光の放射方向を限定したレフランプなどを複
数直線状またはマトリクス状にならべ、これにより指向
性光源を形成することも好ましく行なわれる。また、レ
フランプの場合には光量の時間的変化を抑制するため
に、直流点灯を行なうのが好ましい。
【0062】なお、透過散乱光の光源としてライン状光
源が好ましく、反射散乱光の光源として指向性光源が好
ましい理由は次の通りである。すなわち、散乱反射光の
入射光に対する強度の比が、照射部位に入射する光の方
向と照射部位から出射する光の方向とのなす角度に大き
く依存するため、光の入射角度が広い範囲に分布してい
ると、散乱光の強度が照射部位によって異なり、欠陥部
位における輝度変化が小さくなる。透過散乱光は光源と
シート状物体における光の照射部位とを結ぶ方向および
光の照射部位と観測位置とを結ぶ方向がなす角度が鈍角
である場合が多い。しかも、光源をライン状光源として
も、上記角度の分布範囲は狭くなる。そのため、シート
状物体の被検査領域を均一に照射することの方が、光の
入射角度を均一にすることよりも優先される。これに対
して反射散乱光は光源とシート状物体における光の照射
部位とを結ぶ方向および光の照射部位と観測位置とを結
ぶ方向がなす角度が鋭角である場合が多い。しかも、光
源がライン状光源であると、上記角度の分布範囲が広く
なる。したがって、光の入射角度を均一にすることの方
が、シート状物体の被検査領域を均一に照射することよ
りも優先される。そのため、透過散乱光の光源はライン
状光源のようにシート状物体の被検査部位を均一に照射
できるライン状光源が好ましく、反射散乱光の光源は指
向性を有して光の入射角の分布範囲を狭くできる光源が
好ましい。もちろん、いずれの光源もシート状物体の被
検査部位を均一に照射でき、かつ、指向性を有する光源
を用いることが最も好ましい。
【0063】本発明において受光手段としては、CCD
型またはMOS型などの1次元ラインセンサカメラ、フ
ォトダイオードあるいはそのアレイ、CCD型などの2
次元センサを用いたカメラ、その他あらゆる受光素子ま
たはカメラが好ましく用いられる。1次元あるは2次元
の視野を有するカメラとしては、光の撮像蓄積時間の同
時性の高いものが好ましく、CCDを用いたものが好ま
しく用いられる。また、2次元の視野を有するカメラを
用いるとシート状物体の被検査領域の広い範囲の輝度を
同時に検出し、織り段などの欠陥の検出が容易となるた
め好ましい。また、フォトダイオードなどの点状受光素
子を用いる場合は、たとえばポリゴンミラーなどにより
受光光路を走査させながら測定してもよい。なお、受光
手段の視野の長手方向とは、受光手段として点状受光素
子を用いる場合は受光光路の走査の方向、1次元の視野
を有するカメラを用いる場合はその視野の方向、2次元
の視野を有するカメラを用いる場合は、その視野の長手
方向あるいは輝度分布を求める方向をそれぞれ指す。
【0064】また、シート状物体の被検査領域の輝度の
測定は、シート状物体を連続的に走行させながら行なっ
てもよく、断続的に走行させながら行なってもよい。連
続的に走行させる場合は、検査に要する時間を短くでき
るため好ましく、断続的に走行させるときは、走行によ
るシート状物体のばたつきに起因する測定値の不安定さ
の発生を抑制することができ、好ましい。
【0065】また、マーキングする手段としてはマジッ
ク、クレヨン等の着色道具を直接押しつける方法、また
はインクジェットのように着色媒体を非接触で吹き付け
る方法、または裏面糊つきラベルを貼付けたり、プラス
チックピン(バネット)を刺すなどの物理的方法を用い
ることができるが簡便性、マーキング後の巻取りへの影
響、後工程での処理の容易さ等の特性から速乾性の着色
媒体を接触もしくは非接触で付着させる方式が好まし
い。
【0066】
【実施例】
実施例 以下、図4を用いて、シート状物体として織物を用いた
場合における本発明の一実施例を説明する。なお、図1
と同符号のものは説明を省略する。
【0067】カメラ2として有効画素数5000の1次
元CCDイメージセンサカメラを、ライン状光源3とし
て白色蛍光灯(65W、長さ150cm)を、電源12
として高周波点灯電源(30KHz)、指向性光源4と
してレフランプ(300w)5個を直線状に並べたもの
をそれぞれ使用した。
【0068】また、シート状物体1の被検査領域でのし
わを除去するために、しわ取り装置5として、直径50
mm、長さ200cmの4本の小径ロール10を2本一
組として、小径ロール10間を0.3cmとして上下に
平行に組み合わせたものを、シート状物体1上の走行方
向に30cm離して、シート状物体1の走行方向に直交
させて設置した。上の2本の小径ロール間がカメラ2に
よるシート状物体の被検査領域である。
【0069】ライン状光源3を、しわ取り装置5の上の
2本の小径ロール間に構成された1次元ラインセンサカ
メラ2の測定視野直下8cmに、シート状物体1の幅方
向に対して10°傾いた方向に向けて設置した。5個の
スポット光源4を、しわ取り装置5の上の2本の小径ロ
ール間に構成された測定視野の中央を基準位置として幅
方向に35cm間隔で5点取り、各点に対して測定視野
の上方37cm、下流側21cm(角度γが30°、角
度δが30°)の位置に設置した。カメラ2を、しわ取
り装置5の上の2本の小径ロール間に構成された測定視
野の中央を基準位置として、測定視野の上方150c
m、下流側192cm(角度αが10°、角度βが52
°)で、ライン状光源3によって照明された位置に焦点
を合わせて設置した。
【0070】また、マジック押圧方式のマーキング装置
9をしわ取り装置5と搬送ロール8の間で、シート状物
体1の側端部近傍に設置した。光電方式の継目センサ1
1を搬送ロール7としわ取り装置5の間で、シート状物
体1の側端部近傍に設置した。カメラ2の出力と、継目
センサ11の出力をデータ処理装置6に入力し、データ
処理装置6から出力される欠点マーキング信号をマーキ
ング装置9に入力できるように接続した。
【0071】シート状物体1として、使用原糸ナイロン
66フィラメント糸(40デニール、フィラメント数3
4)、経糸密度210本/インチ、緯糸密度126本/
インチ、布幅131cmで、かつ製織途中で織機を停止
させたため織り段(厚段、薄段)が発生したコンピュー
タ・インクリボン用布を用意した。
【0072】搬送ロール7を介して図示しない原反より
シート状物体1を巻出し、24m/分の速度で走行さ
せ、搬送ロール7、8の中間に設けたしわ取り装置5を
経て、搬送ロール8を介して図示しない巻取りロールに
巻取りながら、ライン状光源3と指向性光源4で同時に
照明しながらカメラ2で測定した。
【0073】薄段の測定結果を図5に示す。図5はカメ
ラ2(1次元ラインセンサカメラ)で測定した受光量分
布を一定のスレッショルドで2値化した結果であり、横
軸がカメラ2の視野の方向を、縦軸がシート状物体1の
走行方向を示している。横が8cm、縦が4cmに相当
する。カメラ2の視野を角度αが10°となるように設
置しているために斜めの状態で検出されているが、ハッ
チング部が検出した薄段14である。このように明瞭に
薄段を検出していることがわかる。この薄段の発生位置
に対応する部位にマーキング装置9でマーキングした。
【0074】この結果をはじめとする各部における欠陥
検査の結果をそれぞれ点数化し、このシート状物体1の
等級をC(等外品)とした。
【0075】比較例1 カメラ2を、シート状物体1の被検査領域の直上に設置
し、被検査領域に視野をとり、指向性光源4を用いない
(すなわち反射散乱光の光源を使用しない)点を除いて
実施例と同じ条件で同じシート状物体1の同じ部位の欠
陥を検査すべく測定した。
【0076】測定結果を図6に示す。データ処理の仕方
は実施例と同じである。この結果周囲のノイズ成分が大
きく、薄段を分離して測定できていないことが判る。
【0077】比較例2 ライン状光源3を用いない(すなわち透過散乱光の光源
を使用しない)点を除き、実施例と同じ条件で同じシー
ト状物体1の同じ部位の欠陥を検査すべく測定した。
【0078】測定結果を図7に示す。比較例1と同じく
周囲のノイズ成分が大きく、薄段を分離して測定できて
いないことが判る。
【0079】
【発明の効果】本発明のシート状物体の欠陥検査方法お
よび欠陥検査装置によれば、透過散乱光と反射散乱光の
和を測定するため、布、不織布等のシート状物体のよう
に不透明な線状物体が組織構造を構成してなるシート状
物体であっても高感度、高精度に欠陥検査が可能とな
る。
【0080】また、本発明のシート状物体の欠陥検査方
法および欠陥検査装置によれば、受光手段の視野の長手
方向がシート状物体の幅方向に対して傾いているので、
コンピュータ・インクリボン用布のように織り密度の高
い布における厚段、薄段等の織り段と称されるようなシ
ート状物体の全幅方向で微妙に織密度が変化している欠
陥においても高感度、高精度に欠点の検出が可能とな
る。
【0081】さらに、本発明のシート状物体の製造方法
によれば、上記のような欠陥検査方法を用い、検出され
た結果を用いてシート状物体の欠陥を判定し、シート状
物体の製造工程を調節することも容易であり品質の向
上、収率が向上されたシート状物体の製造が可能とな
る。
【0082】さらに、検出された欠陥の大きさ、強度、
種類に応じて所定の係数を掛けてその欠陥の持ち点と
し、その持ち点が所定の値を越えた時だけ欠陥の位置に
対応する該シート状物体の端部にマーキングすることに
より、後の高次加工工程での処理が正確かつ容易に行な
えるようになり、作業効率の向上が可能となるものであ
る。
【0083】また、検出された欠陥の種類、強度、大き
さに応じて所定の係数を掛けてその欠陥の持ち点とし、
一定長の中にある欠陥の持ち点を加算し、その加算結果
に応じてシート状物体の品質の等級付けを行なうことに
より、人手を要さずに見落としがなく、高速かつ高性能
で個人差が入ることなく品質の等級付けが可能となり工
程の省人化、収率の向上が可能となるものである。
【0084】また、複数のシート状物体片を長手方向に
接続してシート状物体をなし、このシート状物体を走行
させながら欠陥を検出し、各シート状物体片ごとに欠陥
の検出結果をまとめて等級付けするため、作業効率が高
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシート状物体の欠陥検査方法および欠
陥検査装置の一実施態様例の構成をモデル的に示す概略
斜視図である。
【図2】本発明のシート状物体の欠陥検査方法および欠
陥検査装置における第1の光源の光の照射方向の一実施
態様例を説明するモデル図である。
【図3】本発明のシート状物体の欠陥検査方法および欠
陥検査装置における受光手段の視野の長手方向の一実施
態様例を説明するモデル図である。
【図4】本発明のシート状物体の欠陥検査方法、欠陥検
査装置およびシート状物体の製造方法の一実施態様例の
構成をモデル的に示す概略斜視図である。
【図5】本発明の一実施例による薄段の測定結果をモデ
ル的に示した図である。
【図6】比較例1による薄段の測定結果をモデル的に示
した図である。
【図7】比較例2による測定結果をモデル的に示した図
である。
【符号の説明】
1:シート状物体 2:カメラ 3:ライン状光源 4:指向性光源 5:しわ取り装置 6:データ処理装置 7:搬送ロール 8:搬送ロール 9:マーキング装置 10:小径ロール 11:継目センサ 12:電源 14:薄段 21:第1の仮想平面 22:第3の仮想平面 23:第2の仮想平面 31:シート状物体の法線 32:第1の仮想平面の法線 33:第1の仮想平面と第3の仮想平面の交線

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組織構造を有するシート状物体の光を照射
    された被検査領域における透過散乱光の強度と反射散乱
    光の強度との和に基づいて前記シート状物体の欠陥を検
    出することを特徴とするシート状物体の欠陥検査方法。
  2. 【請求項2】組織構造を有するシート状物体の一方の側
    から該シート状物体の被検査領域に第1の光源によって
    光を照射し、前記シート状物体の他方の側から前記被検
    査領域に第2の光源によって光を照射し、前記シート状
    物体の前記一方の側に設置され前記被検査領域に視野を
    有する受光手段により前記被検査領域における散乱光強
    度を測定し、該散乱光強度に基づいて前記シート状物体
    の欠陥を検出することを特徴とするシート状物体の欠陥
    検査方法。
  3. 【請求項3】組織構造を有するシート状物体の被検査領
    域を切断し該シート状物体面の法線に対して傾いた第1
    の仮想平面内の方向より前記被検査領域に対して第1の
    光源により光を照射し、前記シート状物体面に対して前
    記第1の光源と反対の側より前記被検査領域に対して第
    2の光源により光を照射し、前記被検査領域を切断し前
    記シート状物体面の法線に対して前記第1の仮想平面と
    同じ側に傾いた第2の仮想平面内の方向から前記シート
    状物体面に対して前記第1の光源と同じ側に位置し前記
    被検査領域に視野を有する受光手段により前記被検査領
    域の輝度を測定し、該被検査領域の該輝度に基づいて前
    記シート状物体の欠陥を検出することを特徴とするシー
    ト状物体の欠陥検査方法。
  4. 【請求項4】前記シート状物体面の前記法線に対する前
    記第2の仮想平面の傾きを15°以上かつ60°以下と
    することを特徴とする請求項3に記載のシート状物体の
    欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】前記シート状物体面の前記法線に対する前
    記第1の仮想平面の傾きと該法線に対する前記第2の仮
    想平面の傾きとの和を65°以上かつ85°以下とする
    ことを特徴とする請求項4に記載のシート状物体の欠陥
    検査方法。
  6. 【請求項6】前記第1の光源よりの光の照射方向を、前
    記第1の仮想平面内であって前記シート状物体面の前記
    法線と前記第1の仮想平面の法線とを含む第3の仮想平
    面および前記第1の仮想平面の交線に対して5°以上か
    つ30°以下傾いた方向とすることを特徴とする請求項
    4または5に記載のシート状物体の欠陥検査方法。
  7. 【請求項7】前記受光手段の視野の長手方向と前記シー
    ト状物体の幅方向とがなす角度を5°以上かつ30°以
    下とすることを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記
    載のシート状物体の欠陥検査方法。
  8. 【請求項8】前記第1の光源を指向性光源とすることを
    特徴とする請求項2〜7のいずれかに記載のシート状物
    体の欠陥検査方法。
  9. 【請求項9】前記第2の光源をライン状光源とすること
    を特徴とする請求項2〜8のいずれかに記載のシート状
    物体の欠陥検査方法。
  10. 【請求項10】前記シート状物体が織物、編み物または
    不織布であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載のシート状物体の欠陥検査方法。
  11. 【請求項11】前記シート状物体を連続的または断続的
    に走行させながら測定を行なうことを特徴とする請求項
    1〜10のいずれかに記載のシート状物体の欠陥検査方
    法。
  12. 【請求項12】請求項1〜10のいずれかに記載のシー
    ト状物体の欠陥検査方法によってシート状物体の欠陥を
    検出し、検出した該欠陥の大きさ、強度、種類または数
    に基づいて前記シート状物体の等級付けを行ない等級付
    けをされたシート状物体を得ることを特徴とするシート
    状物体の製造方法。
  13. 【請求項13】連続的または断続的に走行中の組織構造
    を有するシート状物体の光を照射された被検査領域にお
    ける透過散乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づ
    いて前記シート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥
    の大きさ、強度または種類に基づいて前記欠陥の重要度
    を定め、該重要度が所定の程度を越えたときに前記欠陥
    の走行方向の位置に対応する前記シート状物体の部位に
    マーキングしシート状物体を得ることを特徴とするシー
    ト状物体の製造方法。
  14. 【請求項14】連続的または断続的に走行中の組織構造
    を有するシート状物体の光を照射された被検査領域にお
    ける透過散乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づ
    いて前記シート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥
    の大きさ、強度または種類に基づいて前記欠陥の持ち点
    を定め、走行方向の一定長さの範囲の欠陥の持ち点を加
    算し、該加算結果に基づいて前記シート状物体の等級付
    けを行ない等級付けをされたシート状物体を得ることを
    特徴とするシート状物体の製造方法。
  15. 【請求項15】組織構造を有する複数のシート状物体片
    を長手方向に接続してシート状物体を形成し、前記シー
    ト状物体を連続的または断続的に走行させながら前記シ
    ート状物体の光を照射された被検査領域における透過散
    乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づいて前記シ
    ート状物体の欠陥を検出し、検出した該欠陥の大きさ、
    強度または種類に基づいて前記欠陥の持ち点を定め、前
    記各シート状物体片ごとの欠陥の持ち点の総和を加算
    し、該加算結果に基づいて前記シート状物体片ごとの等
    級付けを行ない等級付けをされたシート状物体を得るこ
    とを特徴とするシート状物体の製造方法。
  16. 【請求項16】前記シート状物体が織物、編み物または
    不織布であることを特徴とする請求項12〜15のいず
    れかに記載のシート状物体の製造方法。
  17. 【請求項17】第1の光源と、第2の光源と、前記第1
    の光源と前記第2の光源の中間にシート状物体を支持せ
    しめるシート状物体支持部材と、前記シート状物体の被
    検査領域に視野を有する受光手段とを有し、かつ、前記
    第1の光源および前記第2の光源は前記シート状物体の
    被検査領域に光を照射せしめるように構成されてなるこ
    とを特徴とするシート状物体の検査装置。
  18. 【請求項18】組織構造を有するシート状物体が被検査
    領域に光を照射され、該被検査領域における該光の透過
    散乱光の強度と反射散乱光の強度との和に基づいて欠陥
    を検出され、該欠陥の大きさ、強度、種類または数に基
    づいて等級付けされてなることを特徴とするシート状物
    体。
  19. 【請求項19】前記シート状物体は、織物、編み物、布
    または不織布であることを特徴とする請求項18に記載
    のシート状物体。
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