JP4746218B2 - パターン検査装置および検査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばプリント配線板やICパッケージ等の表面に形成されたパターンの良否を検査するパターン検査装置および検査方法に関する。さらに詳細には、化学研磨を行った銅メッキパターンをも撮像することができるパターン検査装置および検査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント配線板やICパッケージなど、表面に微細なパターン(銅箔等)を形成する方法の1つとして、例えばテンティング法がある。このテンティング法は、銅箔表面にレジストフィルムを貼り付け、露光した後にエッチングを行ってパターンを形成する方法である。このためレジストフィルムの密着性が悪いと、エッチング液がパターン部分にも浸入してしまう。そうなると、パターン形成が良好に行われず、パターンの断線や線欠けが発生するおそれがある。そのため、銅箔表面に対するレジストフィルムの密着性を高める必要がある。
【0003】
そこで、銅箔表面にジェットスクラブ処理を施し、表面を粗化してレジストフィルムの密着性を高めている。このジェットスクラブ処理は、銅箔表面に対して効果はあるが、銅メッキ表面に対してはあまり効果がなかった。すなわち、銅メッキ表面に対して、銅箔表面と同様にジェットスクラブ処理を施してもその表面をうまく粗化することができなかったのである。そこで、銅メッキ表面に対しては、化学研磨により表面を粗化するようにしている。
【0004】
そして、形成されたパターンの良否を検査するために画像処理を用いた外観検査が行われている。このパターンの良否検査は通常、パターン(銅箔等)とそうでない場所とで光の反射率が異なることを利用して、被検査体に光を照射してその反射光の強弱を受光素子で検出することによって行われる。すなわち、受光素子で検出された情報に対して画像処理を行ってパターンを外観的に認識し、基準パターンと比較することにより不良箇所を検出するのである。
【0005】
このような外観検査においては、照明装置として以下に示す伝送ライト(以下、「ロッド照明装置」という)やライン型のライトガイドを利用した照明装置(以下、「ライン型ライトガイド照明装置」という)などが一般的に使用されている。そこで、ここに例示した2つの照明装置について簡単に説明する。
【0006】
まず、ロッド照明装置について図7を用いて説明する。ロッド照明装置は、図7に示すように、光源部101とロッドユニット104とにより構成されている。そして、光源部101には光源であるハロゲンランプ102と、ハロゲンランプ102より投射された光を集光するためのミラー103とが備わっている。一方、ロッドユニット104には、直径10mmほどの中実の石英ロッド105と、それを支持するアルミケーシング106とが備わっている。石英ロッド105の一端面には反射膜107が加工され、背面の一部には白色縞108が塗布加工されている。
【0007】
このような構成によりロッド照明装置において、光源部101より投射された光を石英ロッド105の端面に入射させると、その光が石英ロッド105の中を全反射伝送される。この際、石英ロッド105に塗布加工された白色縞108に当たった光が拡散される。その結果、拡散された光が石英ロッド105のレンズ作用により指向性を伴い、ある程度の幅を持ってライン状に射出されるようになっている(図8)。そして、ロッド照明は、適度な拡散光を有する(ある程度の幅を持つ)点および照度分布が均一であるという点において、他のライン状照明よりも優れている。
【0008】
次に、ライン型ライトガイド照明装置について図9を用いて説明する。ライン型ライトガイド照明装置は、ハロゲンランプ等の光源(不図示)と、図9に示すライトガイド110とから構成されている。ライトガイド110は、複数の光ファイバの一端部を束ねて形成した入射端111と、光をライン状に照射できるように光ファイバの他端部を数列分一直線上に配置し金型で固定した照射端112と、入射端111と照射端112とを結ぶ光ファイバを束ねて形成されたケーブル部113とから構成されている。
【0009】
このような構成によりライン型ライトガイド照明装置において、光源より投射された光を入射端111に入射させると、その光が各光ファイバにより照射端112へと伝送される。そうすると、照射端112には各光ファイバの出射端が直線上に配列されているから、ライン状の光が照射される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のロッド照明装置では、石英ロッド105に塗布加工された白色縞108に当たった光が拡散されて照射されるため、照射される光の照度が低くなってしまう。また、光源が単灯であるため絶対的な輝度も低い。一方、従来のライン型ライトガイド照明装置では、出射側に拡散処理が施されていないこと、および光ファイバの配置にばらつきが生じること等によって、照度分布が均一になり難い。また、光源も単灯であるため絶対的な輝度も低い。
【0011】
このようなことから従来の照明装置を利用した検査装置では、化学研磨された結果、光沢がほとんどなくなった銅メッキパターンを撮像することができないという問題があった。これは、パターンから十分な輝度を有する反射光を得ることができず、基材とパターンとのコントラストがとれないためである。すなわち、外観検査を行うために必要とされるコントラスト(100階調以上)がとれないのである。実際、化学研磨品を従来の照明装置を用いて測定すると、図10に示すように、基板とパターンとのコントラストが40階調程度しか出なかった。
【0012】
このように化学研磨された銅メッキパターンからの反射光の輝度が低くなるのは、化学研磨された銅メッキの表面には、図11に示すような微細な凹凸があるためだと考えられる。すなわち照射された光は、凹部に入り込みその内部で反射を繰り返すたびに減衰されていく。その結果、照射された光はほとんど反射されずに吸収されてしまうのである。そのため、絶対的な輝度が低い従来の照明装置を用いた検査装置では、パターンから撮像可能な反射光を得ることができなかったのである。
【0013】
そこで、本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであり、化学研磨されて光沢がほとんどない銅メッキパターンからも、撮像可能な輝度を有する反射光を得ることができるパターン検査装置および検査方法を提供することを課題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した課題を解決するためになされた本発明に係るパターン検査装置は、被検査体の検査面にライン状の光を照射する照射端と、前記照射端から照射され検査面で反射された光を受光する受光素子とを有し、前記受光素子の検出情報に基づき検査面上のパターンの良否を検査するパターン検査装置において、前記照射端に光を供給する光源と、前記光源から供給される光のうち、パターンによる反射率が下地による反射率より小さい短波長成分のものをカットする分光フィルタとを有し、前記照射端は、検査面の法線に対して10度以上の所定の角度で光を照射するように配置され、前記受光素子は、前記照射端から照射された光に対する正反射光を受光するように配置されており、前記照射端から照射される光を拡散する拡散部材が前記照射端と被検査体との中央より被検査体側に配置されていることを特徴とするものである。
【0015】
なお、本明細書中における「下地」とは、検査面上の非パターン部分のことであり、例えば配線基板であれば基材部分となる。そして、照射端としては、複数の光ファイバの出射端を数列分直線上に配置したライトガイドを用いればよい。また、光源としては、メタルハライド光源、ハロゲン光源、LED光源などが挙げられる。
【0016】
このパターン検査装置では、まず、光源から照射端に光が供給される。そうすると、照射端から被検査体の検査面に対して、ライン状の光が照射される。そして、検査面で反射された光が受光素子で受光される。ここで、受光素子に受光される光は、分光フィルタによりパターンによる反射率が下地による反射率より小さい短波長成分がカットされている。このため、パターンからの反射光のみを選択的に受光素子にて受光することができる。これにより、検査面とパターンとのコントラストが十分に出る。すなわち、化学研磨され光沢がほとんどない銅メッキパターンであっても十分なコントラストが出る。従って、化学研磨され光沢がほとんどない銅メッキパターンであっても、十分な輝度を有する反射光が得られるため、撮像することができる。なお、分光フィルタは、光源から受光素子までの光路上であれば、どこに配置してもよい。
【0017】
そして、照射端は、検査面の法線に対して10度以上の所定の角度で光を照射するように配置され、受光素子は、照射端から照射された光に対する正反射光を受光するように配置されている。このようなレイアウトにより、ハーフミラーを用いて照射光を垂直落射させる場合に比べ照射効率が約4倍になる。なお、所定の角度は、10〜30度程度の範囲内であればよい。
【0018】
さらに、照射端から照射される光を拡散する拡散部材が照射端と被検査体との中央より被検査体側に配置されている。
【0019】
被検査体の検査面上のパターンは、照射端から照射されるライン状の光と平行な方向および交差する方向に、形成されるのが一般的である。このため、ライン状の照射光と平行な方向に形成されるパターンが、ライン状の照射光と交差する方向に形成されるパターンに比べると、やや暗く細く撮像される。これは、ライン状の照射光と平行な方向に形成されるパターンに対して、照射端から照射される光のふれ角度が狭いためである。
【0020】
そこで、このパターン検査装置では、照射端と被検査体との間に拡散部材を配置している。この拡散部材により、照射光のふれ角度にバリエーションがつくため、ある程度の幅を有するライン状の光(細長い面照明)が形成される。また、照射端としてライトガイドを用いる場合には、各光ファイバからの照射される光の強度が同一であるとは限らず、またその照射方向も同一方向であるとは限らない。すなわち、照度分布が不均一になっているおそれがある。しかしながら、拡散部材を用いることにより、各光ファイバから照射される光の強度等を均一化することもできるので、照射端から照射された光の照度分布をより一層均一化することができる。
【0021】
そして、均一な照度分布である細長い面照明がパターンに対して照射される。従って、ライン状の照射光と平行な方向に形成されるパターンが、暗く細く撮像されることが解消される。すなわち、ライン状の照射光と平行な方向に形成されるパターンも、ライン状の照射光と交差する方向に形成されるパターンと同等に撮像することができる。
【0022】
ここに、本発明に係るパターン検査装置においては、分光フィルタは、色相がイエローからオレンジのものであることが好ましい。このような分光フィルタを用いることにより、化学研磨されて光沢がほとんどなくなった銅メッキパターンであっても、十分な輝度を有する反射光が得られ、撮像することができるからである。特に、下地が白色系のものである場合には効果的である。
【0023】
ここで、本発明に係るパターン検査装置においては、光源には複数のランプが設けられており、照射端は、光源から供給された光をランダムミックスして照射するのがよい。
【0024】
このように光源を多灯化することにより、照射端から照射される光の照度を高めることができる。一方、光源を多灯化すると照射端から照射される光の照度分布を均一にするのが困難となる。各ランプの光量をすべて同一にすることが困難であるからである。なお、各ランプの光量に差が生じる原因としては、各ランプ自体の製品誤差や、ランプの出力を調整する作業者のスキル差などが考えられる。そこで、このパターン検査用照明装置では、多灯化された光源から供給された光を照射端にてランダムミックスしている。これにより、各ランプの光量がばらついた場合であっても、照射端から照射される光の照度分布を均一にすることができる。つまり、照射光の照度分布を均一に保ったまま照度を高めることができる。
【0025】
そして、拡散部材は、ガラス繊維をシート状にして樹脂で固めたものであることが望ましい。拡散部材を配置することにより、被検査体に照射される光が減衰されてしまう。そうすると、反射光の輝度も低下してしまう。このため、拡散部材による照射光の減衰を防止する必要がある。そこで、拡散部材としてガラス繊維をシート状にして樹脂で固めたものを用いることとした。これにより、照射光の拡散部材に対する透過効率がよくなる。その結果、拡散部材による照射光の減衰が極力抑えられる。従って、拡散部材を配置しても撮像可能な輝度を有する反射光を得ることができる。
【0026】
さらに、本発明に係るパターン検査装置においては、照射端から照射される光を集光する集光レンズを有するのがよい。これにより、照射端から照射される光の照射ロスを軽減することができるからである。なお、集光レンズとしては、シリンドリカルレンズを用いればよい。また、照射端としてライトガイドを用いる場合には、各光ファイバの出射端に集光加工(先端部が半球状に加工)を施すことにより、集光レンズを用いることなく同様の効果を得ることができる。
【0027】
また、本発明に係るパターン検査装置において、上記した構成要素を組み合わせる、すなわち、複数のランプを備える光源と、複数のランプから供給される光をランダムミックスする照射端と、光源から供給される光のうちパターンからの反射光の輝度が検査面からの反射光の輝度よりも小さくなる短波長成分をカットする分光フィルタと、拡散部材と、集光レンズとを任意に組み合わせることにより、検査面とパターンとのコントラストがよりはっきりと出る。従って、化学研磨され光沢がほとんどない銅メッキパターンであっても、より精度よく撮像することができる。
【0028】
また、本発明に係るパターン検査方法は、被検査体の検査面にライン状の光を照射端から照射してその反射光を受光素子で検出し、その検出情報に基づき検査面上のパターンの良否を検査するパターン検査方法において、前記照射端から検査面の法線に対して10度以上の所定の角度でライン状の光を、前記照射端と被検査体との中央より被検査体側に配置された拡散部材を介して検査面に照射し、検査面上のパターンによる反射率が下地による反射率より小さい短波長成分がカットされた光を前記受光素子で受光するものである。
【0029】
そして、本発明に係る検査方法においては、複数のランプから供給された光をランダムミックスしてから検査面に照射するのが望ましい。このような方法によっても、上記した照明装置と同様の効果を得ることができるからである。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るパターン検査装置を具体化した最も好適な実施の形態について図面に基づいて詳細に説明する。本実施の形態では、プリント配線板のパターン検査装置に本発明を適用した場合について説明する。
【0031】
まず、本発明を適用したパターン検査装置の概略構成を図1に示す。パターン検査装置は、照射端であるライン型ライトガイド11と、ライン型ライトガイド11に光を供給する光源部12と、ライン型ライトガイド11と光源部12とを結ぶ光ファイバ束13と、シリンドリカルレンズ14と、拡散板15と、レンズ16と、1次元CCD素子17を有するCCDラインセンサカメラ18と、白色系の基材にパターンが形成された配線基板19を設置するテーブル20とが備わっている。
【0032】
そして、ライン型ライトガイド11とCCDラインセンサカメラ18とはそれぞれが、テーブル20の法線Hに対して11.5度の角度をなした状態で配置されている。すなわち、ライン型ライトガイド11から照射された光による配線基板19からの正反射光がCCDラインセンサカメラ18で受光されるように、ライン型ライトガイド11とCCDラインセンサカメラ18とが配置されている。このような配置により、ハーフミラーを用いて照射光を垂直落射させる場合に比べ大幅に照射効率を高めることができる。
【0033】
なお、このパターン検査装置では、撮像系がX軸方向(図1では紙面前後方向)に移動可能となっており、テーブル20がY軸方向(図1では紙面左右方向)に移動可能となっている。このことにより、パターン検査装置で配線基板19の全面を撮像することができるようになっている。
【0034】
ここで、上記したライン型ライトガイド11と、光源部12と、シリンドリカルレンズ14と、拡散板15とにより照射装置が構成されている。そこで、この照明装置について図2を用いて詳細に説明する。光源部12には、電源30と3つのランプユニット31,31,31とが備わっている。そして、電源30と各ランプユニット31,31,31とは、それぞれケーブルによって接続されている。
【0035】
各ランプユニット31は、ライン型ライトガイド11に光を供給するランプ32と、カラーフィルタ33とから構成されている。本実施の形態ではランプ32に、ハロゲンランプを使用している。なお、ハロゲンランプの他、メタルハライドランプやLEDなども使用することができる。これらの選択は、輝度と波長適正を考慮して行えばよい。
【0036】
また、カラーフィルタ33は、ランプ32からの照射光のうち、図3に示す短波長成分をカットするものである。具体的には、色相がイエローからオレンジのフィルタを用いればよい。これにより、配線基板19において基材からの反射光の輝度がパターンからの反射光の輝度よりも小さくなるような、ランプ32からの照射光の短波長成分がカットされる。
【0037】
特に本実施の形態に係るパターン検査装置では、光源部12に3つのランプユニット31,31,31を設けてライン型ライトガイド11からの照射光の輝度を高めている。さらに、配線基板19の基材が白色系である。これらのことから、基材からの反射レベルが高くなる。このため、配線基板19において、基材とパターンとのコントラストが出難くなる。従って、カラーフィルタ33を用いてランプ32からの照射光のうち所定の短波長成分をカットすることにより、基材からの反射を抑えることができる。その結果、基材とパターンとのコントラストをとりやすくなる。
【0038】
図2に戻って、ライン型ライトガイド11は、3つのランプユニット31,31,31から光ファイバ束13,13,13を介して光を入力することができるようになっている。そして、入力された光が図4に示すように照射端でランダムミックスされるようになっている。これにより、各ランプ32,32,32の光量が多少ばらついていても、ライン型ライトガイド11から照射されるライン状の光における照度分布が均一なものとなる。すなわち、ライン型ライトガイド11を上記のような構成にすることにより、照度を高めるとともに照度分布の均一化をも図ることができるのである。
【0039】
再び図2に戻って、ライン型ライトガイド11の先端に取り付けられたシリンドリカルレンズ14は、細長い直方体形状をなし、その下部が円弧状に加工されている(図1参照)。シリンドリカルレンズ14をライン型ライトガイド11の先端に取り付けるのは、ライン型ライトガイド11から照射される光が広がりすぎるのを防止するためである。
【0040】
配線基板19の近傍に配置される拡散板15は、シリンドリカルレンズ14で集光した照射光を拡散させるものであって、ガラス繊維をシート状にして樹脂で固めたものである。シリンドリカルレンズ14により集光させた光を拡散板15で拡散させるのは、以下の理由からである。すなわち、配線基板19には、ライン型ライトガイド11から照射されるライン状の光と直交する方向に形成されるパターン(以下、「縦パターン」という)と、ライン型ライトガイド11から照射されるライン状の光と平行な方向に形成されるパターン(以下、「横パターン」という)とが形成されている。そして、ライン型ライトガイド11から照射される光をシリンドリカルレンズ14により集光している。
【0041】
これらのことから図5に示すように、縦パターンと横パターンとでは照射光のふれ角度が異なる。つまり、縦パターンでは照射光のふれ角度が広いのに対し(図5(a))、横パターンでは照射光のふれ角度が狭い(図5(b))。さらに、横パターンが形成される方向ではシリンドリカルレンズ14による集光も行っている。このため、横パターンが、縦パターンに比べやや暗く細く撮像されてしまう。このように撮像されると、パターンの良否を精度よく検査することができない。そこで、横パターンが細って撮像されるような事態を回避するために、拡散板15を設けているのである。
【0042】
そして、拡散板15を設けることにより、横パターンが形成される方向における照射光のふれ角度にバリエーションをつけることができる(図1参照)。これにより、最終的に配線基板19に照射される光は細長い面照明となる。従って、横パターンも細ることなく正確に撮像することができる。また、拡散板15を設けることにより、ライン型ライトガイド11の出射面に配列された各光ファイバから照射される光の照度や方向などを均一化することもできる。これにより、配線基板19に照射される光の照度分布をより一層均一化することができる。
【0043】
また、拡散板15を配線基板19の近傍に配置するのは、高照度の細長い面照明を配線基板19に照射するためである。すなわち、シリンドリカルレンズ14による集光の効果(照度アップ)を有効に活用するためである。言い換えると、シリンドリカルレンズ14の近傍に拡散板15を配置すると、集光による効果(照度アップ)を得ることができないからである。さらに、拡散板15として一般的に用いられているアクリル系ではなく、ガラス系のものを使用しているため、拡散板15の通過による光の減衰を極力抑えることができる。ガラスは透過効率がよいからである。
【0044】
次に、上記のように構成されたパターン検査装置における検査方法について簡単に説明する。まず、検査対象となる配線基板19がテーブル20の所定位置に設置される。配線基板19がテーブル20に設置されると、ライン型ライトガイド11から配線基板19上に形成されたパターンに対して光が照射される。そして、その状態で検査装置の撮像系およびテーブル20を移動させることにより、配線基板19の全面を走査する。なお、撮像系は、電源を除く光源部12と、ライン型ライトガイド11と、シリンドリカルレンズ14と、拡散板15と、レンズ16と、CCDラインセンサカメラ18とにより構成される。
【0045】
このとき、配線基板19から反射された光が1次元CCD素子17で受光される。そうすると、CCDラインセンサカメラ18において、1次元CCD素子17での検出データに基づき画像処理が行われる。この画像処理により、配線基板19上のパターンに関する2値化画像、つまり検査画像が得られる。そして、得られた検査画像と基準データとを比較することにより、パターン形成の良否判断が行われる。
【0046】
ここで、本実施の形態に係るパターン検査装置を用いて、化学研磨した銅メッキパターンと基材とのコントラストを測定した結果を図6に示す。なお、化学研磨処理は、三菱ガス化学社製のCPE−900を用いて行った。図6から明らかなように、基材とパターンとの間で約100階調のコントラストが出ている。すなわち、撮像するために必要とされる階調数のコントラストが確保されている。このように本発明を適用したパターン検査装置を用いることにより、化学研磨した銅メッキパターンであっても、確実に撮像することができ、パターンの良否を精度良く検査することができる。
【0047】
以上詳細に説明したように本実施の形態に係るパターン検査装置には、3つのランプユニット31,31,31を有する光源部12と、ライン状の光を照射するライン型ライトガイド11と、シリンドリカルレンズ14と、ガラス系の拡散板15とが備わっている。そして、各ランプユニット31には、それぞれランプ32と、基材からの反射光の輝度がパターンからの反射光の輝度よりも小さくなるようなランプ32からの照射光の短波長成分をカットするカラーフィルタ33とが設けられている。これにより、基材からの反射を抑えつつ、ライン型ライトガイド11から照射される光の照度を高めることができる。
【0048】
また、ライン型ライトガイド11では、3つのランプユニット31,31,31から入力される光がランダムミックスされて照射される。このため、ライン型ライトガイド11から照射される光の照度分布が均一化される。さらに、シリンドリカルレンズ14により、ライン型ライトガイド11からの照射ロスが軽減される。そして、拡散板15により細長い面照明が形成される。また、拡散板15はガラス系のものであるから透過効率が高い。このため、拡散板15の通過による照射光の減衰が最小限に抑えられる。
【0049】
これらの結果として、このパターン検査装置では、基材からの反射光の輝度がパターンからの反射光の輝度よりも小さくなるような短波長成分がカットされた高輝度の照射光が配線基板19に照射される。これにより、化学研磨されて光沢がほとんどなくなったパターンであっても、基材とのコントラストが出るだけの輝度を有する反射光が得られる。従って、化学研磨されて光沢がほとんどなくなったパターンに対しても精度の良い検査を行うことができる。
【0050】
なお、本実施の形態は単なる例示にすぎず、本発明を何ら限定するものではない。従って本発明は当然に、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能である。例えば、上記実施の形態では、カラーフィルタ33をランプユニット31内に配置しているが、ランプ32から1次元CCD素子17までの光路上であればどこに配置してもよい。また、受光素子として1次元CCD素子17を用いたが、もちろん2次元CCD素子を用いることもできる。さらに、ライン型ライトガイド11とCCDラインセンサカメラ18とを、テーブル20の法線Hに対してそれぞれ11.5度をなすように配置しているが、この角度に限られず10〜30度程度の範囲内で配置すれば同様の効果を得ることができる。さらにまた、上記実施の形態では、配線基板のパターン検査装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は配線基板の検査に限らず、外観検査に広く適用することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明に係るパターン検査装置および検査方法によれば、化学研磨されて光沢がほとんどない銅メッキパターンからも、撮像可能な輝度を有する反射光が得られる。その結果、化学研磨されて光沢がほとんどなくなった銅メッキパターンであっても精度よく撮像することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係るパターン検査装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】図1における照明装置の概略構成を示す正面図である。
【図3】配線基板における基材とパターンとからの反射光の分光特性を示す図である。
【図4】ライン型ライトガイドの内部構成を模式的に示す図である。
【図5】拡散板を配置しない状態での縦パターン(図5(a))と横パターン(図5(b))に対する照射光の形状を説明するための図である。
【図6】化学研磨した銅メッキパターンと基材とのコントラストを測定した結果を示す図である。
【図7】ロッド照明装置の概略構成を示す図である。
【図8】ロッド照明装置から照射される光の形状を示す図である。
【図9】ライトガイドの斜視図である。
【図10】従来の照明装置を用いて化学研磨した銅メッキパターンと基材とのコントラストを測定した結果を示す。
【図11】化学研磨した銅メッキ表面の一部を拡大した拡大図である。
【符号の説明】
11 ライン型ライトガイド
12 光源部
14 シリンドリカルレンズ
15 拡散板
17 1次元CCD素子
18 CCDラインセンサカメラ
19 配線基板
30 電源
31 ランプユニット
32 ランプ
33 カラーフィルタ
H テーブルの法線

Claims (6)

  1. 被検査体の検査面にライン状の光を照射する照射端と、前記照射端から照射され検査面で反射された光を受光する受光素子とを有し、前記受光素子の検出情報に基づき検査面上のパターンの良否を検査するパターン検査装置において、
    前記照射端に光を供給する光源と、
    前記光源から供給される光のうち、パターンによる反射率が下地による反射率より小さい短波長成分のものをカットする分光フィルタとを有し、
    前記照射端は、検査面の法線に対して10度以上の所定の角度で光を照射するように配置され、
    前記受光素子は、前記照射端から照射された光に対する正反射光を受光するように配置されており、
    前記照射端から照射される光を拡散する拡散部材が前記照射端と被検査体との中央より被検査体側に配置されている
    ことを特徴とするパターン検査装置。
  2. 請求項1に記載するパターン検査装置において、
    前記分光フィルタは、色相がイエローからオレンジのものであることを特徴とするパターン検査装置。
  3. 請求項に記載するパターン検査装置において、
    前記光源には複数のランプが設けられており、
    前記照射端は、前記光源から供給された光をランダムミックスして照射することを特徴とするパターン検査装置。
  4. 請求項に記載するパターン検査装置において、
    前記拡散部材は、ガラス繊維をシート状にして樹脂で固めたものであることを特徴とするパターン検査装置。
  5. 請求項から請求項に記載するいずれか1つのパターン検査装置において、
    前記照射端から照射される光を集光する集光レンズを有することを特徴とするパターン検査装置。
  6. 被検査体の検査面にライン状の光を照射端から照射してその反射光を受光素子で検出し、その検出情報に基づき検査面上のパターンの良否を検査するパターン検査方法において、
    前記照射端から検査面の法線に対して10度以上の所定の角度でライン状の光を、前記照射端と被検査体との中央より被検査体側に配置された拡散部材を介して検査面に照射し、
    検査面上のパターンによる反射率が下地による反射率より小さい短波長成分がカットされた光を前記受光素子で受光することを特徴とするパターン検査方法。
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