JP2006170925A - 光沢度測定方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェブにおける広幅の領域全体において測定することができ、しかも光沢度が数%程度の対象物における微小な光沢度の変動を測定することができる光沢度測定方法および装置を提供する。
【解決手段】70〜80度の角度で照明手段から光を放射し、測定面の正反射光を偏光フィルターを通してラインセンサカメラで撮像し、その露光量を正反射率に適合させるように設定し、ラインセンサカメラの主走査に対する副走査の方向に測定対象物を搬送し、主走査と副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラを補正し、補正済画像における所定領域の平均画素値を演算し、平均画素値を変換して所定領域の光沢度を得るようにした光沢度測定方法およびその方法を適用した装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は光沢度を測定するの技術分野に属する。特に、正反射率が比較的小さい印刷物等のウェブの表面における光沢度を全面において正確に測定するための光沢度測定方法および装置に関する。
光沢度は、試料表面が正反射する光の強さの度合い(degree of brilliancy)、または正反射光の割合や、拡散反射光の方向分布などに注目して、物体表面の光沢の程度を一次元的に表わす指標(glossiness)のこと、すなわち光沢(gloss)の度合いを数値で表わしたものである。従来においては、光沢度を測定する装置は、いわゆるグロスメータ(glossmeter)と呼ばれる光沢度計が知られている。
しかし、一般の光沢度計においては測定領域がスポットであって小さく(たとえば20mmφ)、測定対象が広幅(たとえば1000mm)のウェブであれば、その表面の一部分における光沢度の測定に限定される。インラインで連続的に測定できるようにした光沢度計も存在するが、ウェブの走行方向についてだけ連続的に測定できるのであって、ウェブの幅方向については多数個を配列しない限り、ウェブの幅方向の全体を測定することはできない(図9参照)。
特殊な用途では、画像として光沢を検出する装置が存在する。たとえば、2つの方向の照明装置を切換えてテレビカメラ等で被写体を撮像しその反射光量の相違から光沢を検出する装置が提案されている(特許文献1)。また、測定対象の青果物に投光器から光を当てて2つのエリアセンサカメラまたはラインセンサカメラで撮像して得た画像を処理して青果物の光沢を測定する装置が提案されている(特許文献2)。
特開平8−39841 特開2004−132773
これらの従来の測定装置においては、スポットでしか光沢度を検出できないという問題や、画像として広範囲の光沢度を検出できても光沢度が数%程度の対象物における微小な光沢変動を検出することができないという問題がある。光沢度が数%程度の対象物における数10分の1程度の微小な光沢度の変動は、変動量としては微小であるが、対象物が印刷物等の場合には、人の目で光沢変動として十分に認識することができる。
本発明は上記の問題を解決するために為されたものである。その目的は、ウェブにおける広幅の領域全体において測定することができ、しかも光沢度が数%程度の対象物における微小な光沢度の変動を測定することができる光沢度測定方法および装置を提供することにある。
本発明の請求項1に係る光沢度測定方法は、測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して照明手段から光を放射する光放射過程と、前記測定面で正反射する前記光を臨む方向から前記測定面の反射光を偏光フィルターを通してラインセンサカメラで撮像する撮像過程と、前記撮像される光の強度が最大となる角度に前記偏光フィルターを設定する偏光フィルター設定過程と、前記ラインセンサカメラの露光量を測定対象物の正反射率に適合させるために設定する露光量設定過程と、前記ラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に前記測定対象物を搬送する搬送過程と、前記主走査と前記副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラを補正し補正済画像を得る画像補正過程と、前記補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算過程とを有するようにしたものである。
また本発明の請求項2に係る光沢度測定方法は、請求項1に係る光沢度測定方法において、前記平均画素値を変換して前記所定領域の光沢度を得る光沢度変換過程を有するようにしたものである。
また本発明の請求項3に係る光沢度測定装置は、測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して光を放射する照明手段と、前記測定面で正反射する前記光を臨む方向から前記測定面の反射光を撮像するラインセンサカメラと、前記測定面と前記ラインセンサカメラの間の光路に設置され前記撮像される光の強度が最大となる角度に設定された偏光フィルターと、前記ラインセンサカメラの露光量を測定対象物の正反射率に適合させるための露光量設定手段と、前記ラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に前記測定対象物を搬送する搬送手段と、前記主走査と前記副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラを補正し補正済画像を得る画像補正手段と、前記補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算手段と具備するようにしたものである。
また本発明の請求項4に係る光沢度測定装置は、請求項3に係る光沢度測定装置において、前記平均画素値を変換して前記所定領域の光沢度を得る光沢度変換手段を具備するようにしたものである。
本発明の請求項1に係る光沢度測定方法によれば、光放射過程において測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して照明手段から光が放射され、撮像過程において測定面で正反射するその光を臨む方向から測定面の反射光が偏光フィルターを通してラインセンサカメラで撮像され、偏光フィルター設定過程において撮像される光の強度が最大となる角度に偏光フィルターが設定され正反射光のコントラストが高められ、露光量設定過程においてラインセンサカメラの露光量が測定対象物の正反射率に適合させるために設定され、搬送過程においてラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に測定対象物が搬送され、画像補正過程において主走査と副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラが補正され補正済画像が得られ、平均画素値演算過程において補正済画像における所定領域の平均画素値が演算され光沢度と対応付けが可能な値が得られる。すなわち、ラインセンサカメラの主走査と搬送手段の副走査により測定対象物の全面を走査することができ、かつ正反射光成分の検出感度向上と撮像ムラ等のノイズ成分除去が行われる。したがって、ウェブにおける広幅の領域全体において測定することができ、しかも光沢度が数%程度の対象物における微小な光沢度の変動を測定することができる光沢度測定方法が提供される。
また本発明の請求項2に係る光沢度測定方法によれば、光沢度変換過程において平均画素値が変換されて所定領域の光沢度が得られる。したがって、規定された測定量としての光沢度を得ることができる。
また本発明の請求項3に係る光沢度測定装置によれば、照明手段により測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して光が放射され、ラインセンサカメラにより測定面で正反射するその光を臨む方向から測定面の反射光が撮像され、測定面とラインセンサカメラの間の光路に設置された偏光フィルターにより撮像される光の強度が最大となる角度に設定され正反射光のコントラストが高められ、露光量設定手段によりラインセンサカメラの露光量が測定対象物の正反射率に適合させられ、搬送手段によりラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に測定対象物が搬送され、画像補正手段により主走査と副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラが補正され補正済画像が得られ、平均画素値演算手段により補正済画像における所定領域の平均画素値が演算され光沢度と対応付けが可能な値が得られる。すなわち、ラインセンサカメラの主走査と搬送手段の副走査により測定対象物の全面を走査することができ、かつ正反射光成分の検出感度向上と撮像ムラ等のノイズ成分除去が行われる。したがって、ウェブにおける広幅の領域全体において測定することができ、しかも光沢度が数%程度の対象物における微小な光沢度の変動を測定することができる光沢度測定装置が提供される。
また本発明の請求項4に係る光沢度測定装置によれば、光沢度変換手段によって平均画素値が変換されて所定領域の光沢度が得られる。したがって、規定された測定量としての光沢度を得ることができ、他の光沢度測定装置とのデータ比較を可能とする。
次に、本発明の実施の形態について図を参照しながら説明する。図1は本発明の光沢度測定装置の構成の一例を示す説明図である。図1(A)は側面図、図1(B)は上面図である。図2は本発明の光沢度測定装置の構成の一例を示すブロック図である。図1、図2において、1はラインセンサカメラ、2は照明手段、3は偏光フィルター、4は巻出部、5は巻取部、10は処理部、20はシーケンサ、30は搬送部、40はサーバ、100はウェブである。
ラインセンサカメラ1は、ラインセンサ素子、出力アンプ、時系列で信号出力するための駆動回路、結像レンズ、等により構成され、直線状の撮像領域を有する。ラインセンサ素子は複数の受光部を直線上に配列したCCD(charge couplled device)、MOS(metal oxide semiconductor)等のLSI(large scale integrated circuit)である。
ラインセンサカメラ1はウェブ100の測定面で正反射する照明手段2の光を臨む方向、すなわち図1に示すように測定面の垂線に対して70〜80度の角度θ'から測定面の反射光を受光し、測定面を撮像する。測定面の反射光は測定面の正反射率によって変調される。すなわち、測定面における撮像箇所によって異なる正反射率の情報が画素値の大小としてラインセンサカメラ1の撮像画像に含まれている。
図2に示すように、ラインセンサカメラ1のラインセンサが出力する撮像信号は増幅器(図示せず)等を経由して処理部10に出力される。またラインセンサカメラ1の駆動装置はその状態を示すクロック信号等を処理部10に出力する。また駆動装置はその動作(同期、ゲイン、等)を制御する信号を処理部10から入力する。
ラインセンサカメラ1の露光量はウェブ100の測定面の反射率に適合させるために設定が行われる。ラインセンサカメラ1における露光量の設定は、結像レンズの絞機構(F値)の設定、直前の主走査から撮像信号を得るための主走査までの時間(電子シャッター時間)の設定、等により行う。測定面における最大の反射光量とラインセンサカメラ1において許容される最大の受光量とが一致するように、すなわちラインセンサカメラ1のダイナミックレンジを最大限有効利用できるように、この露光量を設定する。
露光量の設定についての説明図を図4に示す。ラインセンサカメラ1において飽和しない許容される最大の受光量は測定量の最大測定可能指示値の信号レベルに相当する。またラインセンサカメラ1においてノイズに埋もれない意味のある信号として取出せる最少の受光量は検出限界量の信号レベルに相当する。ダイナミックレンジは最大測定可能指示値の信号レベルを検出限界量の信号レベルで除算した値のことである。またはダイナミックレンジは最大測定可能指示値の信号レベルと検出限界量の信号レベルとにおける振幅の範囲のことである(本発明における定義)。
図4に示すように、測定対象物であるウェブ100の測定面における光沢度の変動範囲に対応するラインセンサカメラ1の受光量の変動範囲がダイナミックレンジを有効に利用する、すなわち広い範囲でダイナミックレンジを利用することができるように露光量の設定がおおなわれる。図4(A)に示す一例は、ダイナミックレンジの狭い範囲を利用しているから露光量の設定が不適合である。一方、図4(B)に示す一例は、ダイナミックレンジの広い範囲を利用しているから露光量の設定が適合している。
ラインセンサカメラ1による撮像画像には撮像ムラが含まれている。図1に示す撮像系において、均一な反射率、光沢度を有する測定面を撮像したときに撮像画像における画素値が場所によって異なるとき、その撮像画像には撮像ムラが存在することになる。測定面の反射率、光沢度が均一であるのに不均一が存在するかのように撮像されることから背景画像とも呼ばれる。
ラインセンサカメラ1を使用する撮像系においては撮像ムラは主として主走査方向に現れる。ラインセンサカメラ1を使用する撮像系における撮像ムラの説明図を図5に示す。図5(A)はラインセンサカメラ1によって測定面を臨む角度(測定面の垂線に対する角度)が撮像領域の中心部においては小さく(θ)、周辺部においては大きく(θ+α)なることを示している。そのことに起因して、照明手段2による測定面の放射光量が部位によって変わらなくても受光量が変化し撮像ムラが生じる。
また結像レンズの特性として結像レンズの中心の光軸に対して平行方向の光線に対して光軸に対して角度を有する光線は減光する性質がある。また、ラインセンサカメラ1のラインセンサ(図2参照)において複数個が配列する受光部各々のすべてが同一の特性を有するわけではなく、それらの受光部には感度等において若干のバラツキが存在する。それらの理由で、図5(B)に一例を示すように、撮像領域中心部と、そこから離れた部位とでは受光量が変化し撮像ムラが生じる。この撮像ムラの補正は後述する処理部10において行われる。
照明手段2は、図1に示すように、測定対象物であるウェブ100の測定面の垂線に対して70〜80度の角度θで測定面に対して光を放射する。測定面においては、その測定面における正反射率に従って光を正反射する。入射角度が70度よりも小さいときには反射光量が小さくなり、入射角度が80度よりも大きいときには反射光量が過多となり測定が困難となる。
また、照明手段2は、図2に示す一例においては、蛍光灯であり、その蛍光灯には高周波点灯電源によって電力が供給される。蛍光灯における蛍光体の残光特性と高周波点灯の組合せによって、ラインセンサカメラ1の露光時間を尺度としたときには、照明手段2における放射光量の変動は実質的に存在しない。高周波点灯電源はその動作(電源オンオフ、供給電力量、等)を制御する信号を処理部10から入力する。
偏光フィルター3は測定面における正反射光のコントラストを高める機能を有する。入射角70〜80度のときには正反射光におけるS偏光成分の比率が高い。したがってS偏光の透過率の高いフィルターを通して撮像することにより正反射光を強調すること、すなわち光沢の成分を強調することができる。たとえば、偏光フィルター3として直線偏光フィルターをその面が光軸(光線の方向)に対して直角となるように配置し、光軸の廻りに回転して撮像される光の強度が最大となる角度となるようにする。偏光フィルター3としては、直線偏光フィルターを使用することができる。
巻出部4は巻取体からウェブ100を巻き出して送給し、巻取部5は処理済のウェブ100を巻き取り再び巻取体を形成する。巻出部4と巻取部5は搬送部30における巻き出しと巻き取りを行う部分である。搬送部30は巻出部4と巻取部5だけで構成することもできるが、ウェブ100を一対のローラによって挟持するインフィード部(図示せず)を設けることにより、ローラの回転制御によりウェブ100の走行制御を行うことができる。搬送部30はラインセンサカメラ1による主走査の方向に対する副走査の方向に測定対象物であるウェブ100を搬送する。
処理部10はラインセンサカメラ1が出力するアナログ撮像信号をA/D変換してデジタル撮像信号を得るA/D変換手段と、デジタル撮像信号を撮像画像として記憶する画像記憶手段、すなわち画像メモリとを有する。処理部10はその画像メモリに記憶されている画像について画像データ処理、画像入力装置に関する設定、操作、等に係わるデータ処理、ユーザインタフェースに係わるデータ処理、等のデータ処理を行う。画像データ処理には、撮像画像における撮像ムラを補正し補正済画像を得る画像補正処理、補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算処理、平均画素値を変換して所定領域の光沢度を得る光沢度変換処理、等が含まれている。
処理部10における画像補正処理は、反射率、光沢度が均一である基準測定面をラインセンサカメラ1によって撮像して得た基準撮像画像を使用する。たとえば、撮像画像における画素を、その画素と位置的に対応する基準撮像画像における画素で除算して得た画素値に所定の係数を乗算して補正済画像のその画素と位置的に対応する画素の画素値とする。その処理を撮像画像におけるすべての画素について行う。ここで所定の係数とは画素値が取り得る最大値に対して、補正済画像の画素の最大値が超えたり過小とならないようにする係数のことである。
処理部における平均画素値演算処理は補正済画像を所定領域に分割し、分割された領域ごとに行われる処理である。領域の分割方法の一例を図6に示す。図6(A)はウェブ100の幅方向(走行方向に対して直角方向)の分割線だけによって分割した一例である。この場合は、分割された領域は1つの撮像画像に相当するものとすることができる。すなわち、1つの撮像画像の全体を所定領域として、平均画素値演算処理において平均画素値が演算される。
図6(B)はウェブ100の幅方向の分割線と縦方向(走行方向に対して平行方向)の1つの分割線の両方によって分割した一例である。この場合は、分割された領域は1つの撮像画像を縦方向の分割線で2つの領域に分割したものとすることができる。また、図6(C)はウェブ100の幅方向の分割線と縦方向の複数の分割線によって分割した一例である。いずれにおいても、分割された所定領域は、分割線によって囲まれた領域、または分割線とウェブ100の辺によって囲まれた領域のことである。
処理部10は、各所定領域ごとに演算した平均画素値が許容範囲内であるときには良と判定し、許容範囲から外れているときには不良と判定する良否判定処理を行う。平均画素値の時間的推移と許容範囲の一例をグラフとして図7に示す。図7において、画素平均値がOKで示す範囲のときに許容範囲内であり、そのOKの範囲から外れたNGで示す範囲のときに許容範囲から外れている。すなわち、図7に示す一例においては、不良判定と示した点線の内部の時間が不良である。
平均画素値と光沢とは単調増加関数によって関係付けられる。たとえば、平均画素値と光沢との関係の一例を図8に示す。図8には平均画素値と光沢との関係が線形であり、一次関数で記述可能であることが示されている。したがって、測定対象のウェブ100の光沢度について良否判定を行うときには、平均画素値とその許容範囲とを比較することによって判定しても問題がない。良否判定だけでなく光沢度を得たいときには、処理部10によって平均画素値を変換して所定領域の光沢度を得る光沢度変換処理を行う。
上述の画像データ処理とともに処理部10はインタフェースやネットワークで接続されている他のデータ処理装置とデータ送受信を行う。図2に示すように、処理部10は搬送部30を制御するシーケンサ20と接続されている。処理部10は搬送に同期して撮像画像を入力し、入力した画像のデータ処理を行う。そのため、処理部10は、シーケンサ20からウェブ100の搬送状態(搬送速度、搬送距離、等)に関するデータを入力し、シーケンサ20に対してウェブ100の搬送制御(運転停止、等)に関するデータを出力する。
また処理部10はサーバ40と接続されている。サーバ40はたとえば生産管理システムから生産品目に関するデータを処理部10に提供する。処理部10は生産品目に関するデータを入力して、その生産品目に合致する欠陥検査の項目、判定基準、等を設定する。勿論、欠陥検査の項目には光沢度が含まれているが、それだけに限定されない。また、欠陥検査を行った後に、処理部10は検査結果のデータをサーバ40を介して生産管理システムに登録する処理を行う。
処理部10としては、汎用の画像処理装置、アナログ入力のインターフェースを備えたパーソナルコンピュータ、等のデータ処理装置を使用することができる。
以上の構成において、次に、本発明の光沢度測定装置における動作の一例について図を参照して説明する。本発明の光沢度測定装置における処理の過程をフロー図として図3に示す。
まず図3のステップS1において、ウェブ100の加工装置(印刷機、塗工装置、等)において生産を開始する。勿論、この加工装置には本発明の光沢度測定装置が設置されている。
次に、ステップS2において、光沢度測定装置によって画像入力が行われる。ラインセンサカメラ1は所定の周期の主走査によって直線状の撮像領域を撮像しており、その直線状の撮像領域におけるウェブ100の濃淡を示すアナログ撮像信号を出力する。処理部10のA/D変換手段は、そのアナログ撮像信号を入力し、A/D変換してデジタル撮像信号を得る。処理部10の画像記憶手段は、デジタル撮像信号を撮像画像として記憶する。
このとき、処理部10はシーケンサ20からウェブ100の搬送状態に関するデータを入力しており、所定の搬送距離ごとに主走査1回分のデジタル撮像信号を撮像画像に付け加える。所定の搬送距離に達していないときには、デジタル撮像信号は捨てられ、撮像画像には加えられない。すなわち、撮像画像は所定の搬送距離ごとの主走査によるデータを所定数集めることにより得られる。
次に、ステップS3において、光沢度測定装置は撮像画像について光沢異常の有無を検出する処理を行う。すなわち、すでに説明したように、光沢度測定装置の処理部10は撮像画像において、シェーディング等の撮像系に固有で撮像対象とは無関係の背景画像を除去する処理を行い補正済画像を得る。また、補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算処理、平均画素値と許容範囲とを比較して良否判定を行う良否判定処理、平均画素値を変換して所定領域の光沢度を得る光沢度変換処理を行う。そして、光沢異常がなく良と判定されたときにはステップS4に進み、光沢異常があって不良と判定されたときにはステップS6に進む。
次に、ステップS4において、光沢度測定装置は補正済画像から光沢異常以外の欠陥がウェブ100に存在するか否かを検査する。たとえば、点状の欠陥、スジ状の欠陥、等を検査する。補正済画像から個々の欠陥を抽出する欠陥抽出処理については周知技術であるからここでは説明を省略する。光沢度測定装置の撮像系は光沢度を測定するための撮像系であるが、光沢度に影響する欠陥の存在だけでなくウェブ100における他の欠陥を検出するための撮像系としても使用することができる。
そして、欠陥検査により欠陥がなく良と判定されたときにはステップS5に進み、ステップS5において加工装置において生産を継続するとともに光沢度測定装置はステップS2に戻って上述した以降のステップを繰返す。一方、欠陥があって不良と判定されたときにはステップS6に進む。
次に、ステップS6において、光沢異常、欠陥のいずれか一方または両方がウェブ100において検出されたのであるから、オペレータは、たとえば加工装置の運転を停止して、光沢異常、欠陥の発生原因を除くように対処を行う。
本発明の光沢度測定装置における撮像系の構成の一例を示す説明図である。 本発明の光沢度測定装置における構成の一例を示すブロック図である。 本発明の光沢度測定装置における処理の過程の一例を示すフロー図である。 ラインセンサカメラにおける露光量の設定についての説明図である。 ラインセンサカメラを使用する撮像系における撮像ムラの説明図である。 処理部において補正済画像を所定領域に分割する領域分割方法の一例を示す図である。 平均画素値の時間的推移と許容範囲の一例をグラフとして示す図である。 平均画素値と光沢との関係の一例を示す図である。 従来における光沢度の測定方法の一例を示す図である。
符号の説明
1 ラインセンサカメラ
2 照明手段
3 偏光フィルター
4 巻出部
5 巻取部
10 処理部
20 シーケンサ
30 搬送部
40 サーバ
100 ウェブ











Claims (4)

  1. 測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して照明手段から光を放射する光放射過程と、
    前記測定面で正反射する前記光を臨む方向から前記測定面の反射光を偏光フィルターを通してラインセンサカメラで撮像する撮像過程と、
    前記撮像される光の強度が最大となる角度に前記偏光フィルターを設定する偏光フィルター設定過程と、
    前記ラインセンサカメラの露光量を測定対象物の反射率に適合させるために設定する露光量設定過程と、
    前記ラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に前記測定対象物を搬送する搬送過程と、
    前記主走査と前記副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラを補正し補正済画像を得る画像補正過程と、
    前記補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算過程と、
    を有することを特徴とする光沢度測定方法。
  2. 請求項1記載の光沢度測定方法において、前記平均画素値を変換して前記所定領域の光沢度を得る光沢度変換過程を有することを特徴とする光沢度測定方法。
  3. 測定対象物の測定面の垂線に対して70〜80度の角度でその測定面に対して光を放射する照明手段と、
    前記測定面で正反射する前記光を臨む方向から前記測定面の反射光を撮像するラインセンサカメラと、
    前記測定面と前記ラインセンサカメラの間の光路に設置され前記撮像される光の強度が最大となる角度に設定された偏光フィルターと、
    前記ラインセンサカメラの露光量を測定対象物の反射率に適合させるための露光量設定手段と、
    前記ラインセンサカメラによる主走査の方向に対する副走査の方向に前記測定対象物を搬送する搬送手段と、
    前記主走査と前記副走査によって得られた撮像画像における撮像ムラを補正し補正済画像を得る画像補正手段と、
    前記補正済画像における所定領域の平均画素値を演算する平均画素値演算手段と、
    を具備することを特徴とする光沢度測定装置。
  4. 請求項3記載の光沢度測定装置において、前記平均画素値を変換して前記所定領域の光沢度を得る光沢度変換手段を具備することを特徴とする光沢度測定装置。

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