以下、本発明の実施形態に係るフィーダー管理装置及び部品実装システムについて図面に基づいて説明する。
[部品実装システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る部品実装システム1の構成を概略的に示す図である。部品実装システム1は、部品実装装置2と、フィーダー管理装置3と、実装動作管理装置4と、生産計画管理装置5と、を備える。部品実装システム1において、実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5は、フィーダー管理装置3とデータ通信可能に接続され、部品実装装置2による部品搭載基板の生産を管理する管理装置である。部品実装システム1では、複数の部品実装装置2が並設されてなる生産ライン20A,20Bが、複数配置されている。図1に示す例では、部品実装システム1は、2つの生産ライン20A,20Bを有し、これら各生産ライン20A,20Bは、2台の部品実装装置2が並設されてなる。
<部品実装装置の構成>
まず、図2を参照して部品実装装置2の構成を説明する。図2は、部品実装装置2の構成を示す平面図である。なお、以下では、方向関係についてはXY直交座標軸を用いて説明する。X軸方向の一方向側を「+X側」と称し、X軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「−X側」と称する。また、Y軸方向の一方向側を「+Y側」と称し、Y軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「−Y側」と称する。
部品実装装置2は、基板Pに部品を搭載して部品搭載基板を生産する装置である。部品実装装置2は、本体フレーム21と、移動フレーム22と、コンベア23と、部品供給部24A,24B,24C,24Dと、ヘッドユニット25と、第1駆動機構26と、第2駆動機構27とを備える。
本体フレーム21は、部品実装装置2を構成する各部が配置される構造体であり、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する方向から見た平面視で略矩形状に形成されている。コンベア23は、X軸方向に延び、本体フレーム21に配置される。コンベア23は、基板PをX軸方向に搬送する。基板Pは、コンベア23上を搬送されて、所定の作業位置(基板P上に部品が搭載される部品搭載位置)に位置決めされるようになっている。
部品供給部24A,24B,24C,24Dは、本体フレーム21におけるY軸方向の+Y側及び−Y側の領域部分にそれぞれ、X軸方向に2箇所ずつ合計4箇所に配置される。図2では、本体フレーム21におけるY軸方向の−Y側の領域部分において−X側に配置された部品供給部を「部品供給部24A」、+X側に配置された部品供給部を「部品供給部24B」として示し、Y軸方向の+Y側の領域部分において−X側に配置された部品供給部を「部品供給部24C」、+X側に配置された部品供給部を「部品供給部24D」として示している。部品供給部24A,24B,24C,24Dは、本体フレーム21において、テープフィーダー241が複数並設された状態で装着される領域であって、後述のヘッドユニット25に備えられる保持具である吸着ノズル251による吸着対象の部品毎に、各テープフィーダー241のセット位置が区画されている。
テープフィーダー241は、部品を所定間隔おきに収納した部品収納テープがリールに巻回され、そのリールから部品収納テープが送出されるように構成されたフィーダーである。テープフィーダー241は、本体フレーム21の部品供給部24A,24B,24C,24Dに着脱自在に装着され、部品収納テープを送出することにより当該部品収納テープに収納された部品をヘッドユニット25の吸着ノズル251へ供給する。
部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dに並設されるテープフィーダー241としては、形状や部品収納テープの補給方式が異なる多種多様なものが存在する。例えば、形状に関しては、幅方向の長さが同一の部品収納テープを用いているにも関わらず、部品収納テープの送出方向に沿った奥行き長さが異なる各種のテープフィーダー241が存在する。以下では、部品供給部24A,24B,24C,24Dに並設される複数のテープフィーダー241において、奥行き長さが異なるテープフィーダーを区別するために、「第1奥行き長さのテープフィーダー」と、第1奥行き長さよりも短い奥行き長さの「第2奥行き長さのテープフィーダー」とに大別することとする。
また、部品収納テープの補給方式に関しては、オートローディング方式の第1補給方式が採用されたテープフィーダーや、スプライシング方式の第2補給方式が採用されたテープフィーダーが存在する。
オートローディング方式の第1補給方式が採用されたテープフィーダーは、部品の供給が先行して行われる先行の部品収納テープと、その後に続いて部品の供給が行われる補給用の部品収納テープとの、複数の部品収納テープの装着が可能に構成されている。より詳しくは、第1補給方式のテープフィーダーは、部品収納テープが巻回された複数のリールが装着可能に構成され、吸着ノズル251への部品の供給位置を画定する部品供給開口部と部品露出部とを有する後述のテープガイド244を備えている。第1補給方式のテープフィーダーでは、先行の部品収納テープのリールからの送出が完了すると自動的に、補給用の部品収納テープがリールから送出される。第1補給方式のテープフィーダーにおいては、複数のリールが装着可能であるから、補給用の部品収納テープが巻回されたリールの補給タイミングは、先行の部品収納テープが巻回されたリールからの部品収納テープの送出が完了した時点に拘束されず、自由度がある。これにより、第1補給方式のテープフィーダーにおいて、作業者は、煩雑なテープ装填作業やテープ繋ぎ合わせ作業から開放され、いわゆるテープフィーダーの段取り作業や部品補給作業の効率化が図られる。以下では、オートローディング方式の第1補給方式が採用されたテープフィーダー(ALF)を、「第1テープフィーダー241」と称する。この第1テープフィーダー241の詳細については、後述する。
一方、スプライシング方式の第2補給方式が採用されたテープフィーダーは、1本のリールが装着されるように構成されている。第2補給方式のテープフィーダーでは、装着された1本のリールからの部品収納テープの送出が完了した時点で、当該部品収納テープから補給用の部品収納テープへと移行させるために、先行の部品収納テープの後端と補給用の部品収納テープの先端との間をスプライシングテープ等で貼り付けて両者が接続される。第2補給方式のテープフィーダーでは、1本のリールからの部品収納テープの送出が完了した時点で、スプライシングテープ等で貼り付けるスプライシング作業が行われるので、補給用の部品収納テープが巻回されたリールの補給タイミングは、先行の部品収納テープの送出が完了した時点に拘束される。以下では、スプライシング方式の第2補給方式が採用されたテープフィーダーを、ALFからなる第1テープフィーダー241と区別するために、「第2テープフィーダー241A;非ALF」と称する。
また、第1補給方式の第1テープフィーダー241と第2補給方式の第2テープフィーダー241Aとにおいて、幅方向の長さが同一の部品収納テープを用いた場合、奥行き長さは、第2テープフィーダー241Aが第1テープフィーダー241よりも短く設定されている。つまり、奥行き長さに着目して、第1補給方式の第1テープフィーダー241と第2補給方式の第2テープフィーダー241Aとを区分した場合、第1テープフィーダー241が「第1奥行き長さのテープフィーダー」となり、第2テープフィーダー241Aが「第2奥行き長さのテープフィーダー」となる。
次に、部品実装装置2の移動フレーム22は、X軸方向に延び、本体フレーム21に、所定の移動方向(Y軸方向)に移動可能に支持される。この移動フレーム22にヘッドユニット25が搭載されている。ヘッドユニット25は、X軸方向に移動可能となるように、移動フレーム22に搭載される。すなわち、ヘッドユニット25は、移動フレーム22の移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム22に沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット25は、部品供給部24A,24B,24C,24Dに並設された各テープフィーダー241(241A)と、コンベア23により搬送された基板Pの所定の作業位置とにわたって移動可能とされ、テープフィーダーから部品を取り出すとともに、その取り出した部品を基板P上に搭載(実装)する。
ヘッドユニット25は、基板Pに搭載する部品を吸着して保持可能な保持具である吸着ノズル251を備える。吸着ノズル251は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル251に負圧が供給されることで当該吸着ノズル251による部品の吸着保持(部品の取り出し)が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品の吸着保持が解除される。なお、本実施形態では、吸着ノズル251以外の保持具として、例えば部品を把持して保持するチャックなどであってもよい。
部品実装装置2の第1駆動機構26は、本体フレーム21の+X側及び−X側の端部に配設される。第1駆動機構26は、移動フレーム22をY軸方向に移動させる機構である。第1駆動機構26は、例えば、駆動モーターと、Y軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、移動フレーム22に配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第1駆動機構26は、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、移動フレーム22をY軸方向に移動させる。
部品実装装置2の第2駆動機構27は、移動フレーム22に配設される。第2駆動機構27は、ヘッドユニット25を移動フレーム22に沿ったX軸方向に移動させる機構である。第2駆動機構27は、第1駆動機構26と同様に、例えば、駆動モーターと、X軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、ヘッドユニット25に配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第2駆動機構27は、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、ヘッドユニット25をX軸方向に移動させる。
<第1テープフィーダーの構成>
次に、図3乃至図6を参照して、第1奥行き長さのテープフィーダーであって、第1補給方式の第1テープフィーダー241の構成を詳細に説明する。図3は、第1テープフィーダー241の構成を示す図である。図4は、第1テープフィーダー241に備えられるテープガイド244の構成を示す図である。図5は、第1テープフィーダー241にリールが装着された状態を示す図である。図6は、リールに巻回される部品収納テープ245を示す斜視図である。
第1テープフィーダー241の構成を説明するに先立って、図6を参照して部品収納テープ245を説明する。部品収納テープ245は、キャリアテープ2451とカバーテープ2454とからなる。キャリアテープ2451は、部品Eを収納する部品収納部2453が所定の間隔をおいて複数配列されたテープである。また、キャリアテープ2451には、その幅方向一端部に、後述する第1テープフィーダー241における第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの歯部と嵌合し、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cにより部品収納テープ245を送出させるための搬送力が伝達される搬送力伝達孔2452が所定の間隔をおいて配列されている。カバーテープ2454は、部品収納部2453を覆うようにキャリアテープ2451に貼付されたテープである。
図3に示すように、第1テープフィーダー241は、フィーダー本体242と、テープ送出部243と、テープガイド244とを備えている。フィーダー本体242は、第1テープフィーダー241の外郭を構成するものであり、第1収容部242Aと、第2収容部242Bと、第3収容部242Cとを含む。第1収容部242Aは、フィーダー本体242においてY軸方向の−Y側に配置され、幅の薄い箱体で構成されている。この第1収容部242Aの内部には、Y軸方向に水平に延びる第1テープ走行路242A1と、当該第1テープ走行路242A1の+Y側端部から上方に傾斜して延びる第2テープ走行路242A2とが形成されている。部品収納テープ245は、第1収容部242Aの第1テープ走行路242A1から第1テープフィーダー241に取り込まれ、第1テープ走行路242A1を走行した後、第2テープ走行路242A2を走行する。また、第1収容部242Aの上面には、第1テープフィーダー241を持ち運びする際に使用する把持部242AAが設けられている。
第2収容部242Bは、第1収容部242Aの+Y側端部に連結され、第1収容部242Aと同じ幅の箱体で構成されている。この第2収容部242Bの内部には、第2テープ走行路242A2の+Y側端部から、当該第2テープ走行路242A2と同様に上方に傾斜して延び、第2収容部242Bの上面242BAに達する第3テープ走行路242B1が形成されている。第2収容部242Bの上面242BAは、第3テープ走行路242B1の+Y側端部から+Y側にY軸方向に沿って水平に延び、第4テープ走行路242B2を画定する。この第4テープ走行路242B2の+Y側端部に、部品供給位置HTが設定されている。部品収納テープ245は、第1テープ走行路242A1及び第2テープ走行路242A2を走行した後、第3テープ走行路242B1、第4テープ走行路242B2の順に走行し、部品供給位置HTに至る。なお、第1テープ走行路242A1、第2テープ走行路242A2、第3テープ走行路242B1及び第4テープ走行路242B2の幅はそれぞれ、同じ値に設定されている。
また、第2収容部242Bにおいて、第4テープ走行路242B2を画定する上面242BAが配置される領域は、後述のテープガイド244が取り付けられるテープガイド装着領域242BDとなる。換言すると、テープガイド装着領域242BDは、第4テープ走行路242B2を画定する上面242BAを有する。また、第2収容部242Bにおいて、テープガイド装着領域242BDには、テープガイド装着領域242BDに取り付けられたテープガイド244を保持するための、第1保持部242BBと第2保持部242BCとが設けられている。第1保持部242BBはテープガイド244の−Y側を保持し、第2保持部242BCはテープガイド244の+Y側を保持する。
第3収容部242Cは、第2収容部242Bの下方側端部に連結され、第2収容部242Bと同じ幅の箱体で構成されている。この第3収容部242Cは、第1テープフィーダー241の動作を制御するための制御基板等を収容する。また、第3収容部242Cの+Y側端部にはコネクタ242C1が取り付けられている。このコネクタ242C1には、部品実装装置2から電力供給や各種の制御信号が入力される。
テープ送出部243は、フィーダー本体242に配置され、部品収納テープ245を、部品収納部2453の配列方向に沿ったテープ送り方向HAに、部品供給位置HTに向けて送出する。なお、テープ送り方向HAは、Y軸方向の−Y側から+Y側に向かう方向である。テープ送出部243は、図3に示すように、第1スプロケット243Aと、第2スプロケット243Bと、第3スプロケット243Cとを含む。
第1スプロケット243Aは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第1収容部242A内に支持された、円板状のスプロケットである。第1スプロケット243Aは、周方向に所定の間隔をおいて配列した複数の歯部を備える。第1スプロケット243Aの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第1スプロケット243Aが回転すると、当該第1スプロケット243Aの歯部と嵌合する搬送力伝達孔2452を有するキャリアテープ2451を含む部品収納テープ245が、送出される。
第2スプロケット243Bは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第2収容部242B内に支持された、円板状のスプロケットである。第2スプロケット243Bは、周方向に所定の間隔をおいて配列した複数の歯部を備える。第2スプロケット243Bの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第2スプロケット243Bは、第2収容部242B内におけるテープガイド装着領域242BDの、テープ送り方向HA上流側に配置される。第2スプロケット243Bは、第1スプロケット243Aにより送出されて第1テープ走行路242A1及び第2テープ走行路242A2を経て第3テープ走行路242B1を走行する部品収納テープ245を受け入れて、当該部品収納テープ245を部品供給位置HTに向けて送出する。これにより、第2スプロケット243Bは、部品収納テープ245を第4テープ走行路242B2に走行させる。
第3スプロケット243Cは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第2収容部242B内に支持された、円板状のスプロケットである。第3スプロケット243Cは、周方向に所定の間隔をおいて配列した複数の歯部を備える。第3スプロケット243Cの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第3スプロケット243Cは、第2収容部242B内におけるテープガイド装着領域242BDの、テープ送り方向HA下流側に配置される。すなわち、第3スプロケット243Cは、テープ送り方向HAにおいて部品供給位置HTと一致する位置に配置されている。第3スプロケット243Cは、第2スプロケット243Bにより送出されて第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245を受け入れて、当該部品収納テープ245を、部品供給位置HTを通過するように送出する。テープ送り方向HAにおいて部品供給位置HTと一致する位置に第3スプロケット243Cを配置し、当該第3スプロケット243Cにより部品収納テープ245を受け入れる構成とすることによって、部品供給位置HTに対して高精度に位置決めされた状態で部品収納テープ245を送出することができる。
次に、図3及び図4を参照して、第1テープフィーダー241に備えられるテープガイド244について説明する。テープガイド244は、Y軸方向に延びる細長い部材であり、フィーダー本体242の第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDに取り付けられる。このテープガイド244の幅は、第2収容部242Bの幅と同じに設定されている。テープガイド244は、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cにより送出される部品収納テープ245の、第4テープ走行路242B2上の走行をガイドする。本実施形態では、テープガイド244は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの上面242BAを上方から覆うように、テープガイド装着領域242BDに取り付けられている。
テープガイド244は、ガイド本体2441と、第1係止部2442と、第2係止部2443とを含む。ガイド本体2441は、テープガイド244の外郭を構成するものであり、テープガイド244が第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDに取り付けられた状態で、テープガイド装着領域242BDの上面242BAを上方から覆う。ガイド本体2441は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの上面242BAと協働して、第4テープ走行路242B2を画定する。
また、図4に示すように、ガイド本体2441には、第1テープフィーダー241において吸着ノズル251への部品Eの部品供給位置HTを画定する部品供給開口部249Aが形成されている。すなわち、第1テープフィーダー241は、テープガイド244のガイド本体2441において、部品供給開口部249Aを有する。
また、図4に示すように、ガイド本体2441には、部品露出部249が取り付けられている。部品露出部249は、テープガイド244によりガイドされて第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245の部品収納部2453内において、部品Eを露出させる。部品露出部249は、挿入部2491と、刃部2492と、カバーテープ後処理部2493とを含む。
部品露出部249において挿入部2491は、先細状に形成された薄板状の部分であり、第2スプロケット243Bにより送出され、先端が自由端とされた状態で第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245に対し、キャリアテープ2451とカバーテープ2454との間に挿入される。部品露出部249において刃部2492は、挿入部2491に対してテープ送り方向HAの下流側に配置され、部品収納テープ245の走行に応じてカバーテープ2454を、テープ送り方向HAに沿った直線状に切断する。部品露出部249においてカバーテープ後処理部2493は、刃部2492に対してテープ送り方向HAの下流側に配置され、刃部2492により切断されたカバーテープ2454を押し広げる処理を行う。これにより、部品収納テープ245の部品収納部2453内において、部品Eを露出させることができる。このようにして部品収納部2453内において露出された部品Eは、部品供給位置HTにおいて、部品供給開口部249Aを介して、部品実装装置2におけるヘッドユニット25の吸着ノズル251により吸着されて取り出される。
テープガイド244において第1係止部2442は、ガイド本体2441の−Y側端部に配置されている。第1係止部2442は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの第1保持部242BBに係止される。これにより、テープガイド244の−Y側の端部が、テープガイド装着領域242BDの−Y側の端部に保持される。テープガイド244において第2係止部2443は、ガイド本体2441の+Y側端部に配置されている。第2係止部2443は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの第2保持部242BCに係止される。これにより、テープガイド244の+Y側の端部が、テープガイド装着領域242BDの+Y側の端部に保持される。
第1テープフィーダー241の側面には、第1記録部248(図3参照)が取り付けられている。第1記録部248は、部品供給部24A,24B,24C,24Dに装着される第1テープフィーダー241を特定するためのフィーダー情報を記録する。第1記録部248に記録されるフィーダー情報は、第1テープフィーダー241を識別するフィーダー識別情報と、テープガイド244のサイズに関するテープガイドサイズ情報とが関連付けられた情報である。テープガイド244は、部品のサイズ、部品収納テープ245の幅、切断後のカバーテープ2454のカバーテープ後処理部2493による押し広げ幅などにより、適切なサイズが設定されている。このテープガイド244のサイズに関する情報が、テープガイドサイズ情報である。第1記録部248は、例えば、フィーダー情報をコード化して記録したバーコードからなる。作業者は、部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいて部品毎に区画された各セット位置に第1テープフィーダー241をセットする際には、第1テープフィーダー241に取り付けられた第1記録部248を、バーコードリーダ等の読取装置で読み取るようになっている。なお、第1テープフィーダー241以外の第2テープフィーダー241Aの側面にも、第2テープフィーダー241Aを特定するためのフィーダー情報を記録した記録部が取り付けられている。但し、第2テープフィーダー241Aはテープガイド244を備えていないので、第2テープフィーダー241Aに取り付けられた記録部に記録されるフィーダー情報は、テープガイド244のサイズに関するテープガイドサイズ情報を含んでいない。
また、図5に示すように、第1テープフィーダー241を含む複数のテープフィーダーの各々の下方側には、台車247に支持されたリール支持部246が配置されている。リール支持部246は、第1リールホルダ2461A及び第2リールホルダ2461Bを、上下方向に互いに離間した状態で支持する。第1リールホルダ2461A及び第2リールホルダ2461Bの各々には、部品収納テープ245が巻回された第1リール2462A及び第2リール2462Bがそれぞれ、回転可能に支持されている。
第1リール2462A又は第2リール2462Bに巻回された部品収納テープ245は、リール支持部246の上端に配設されたガイドローラー2463にガイドされつつ、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cに導かれる。搬送力伝達孔2452が第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの歯部と嵌合された部品収納テープ245は、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの回転により送出される。
第1リール2462A及び第2リール2462Bの側面には、第2記録部2462C(図5参照)が取り付けられている。第2記録部2462Cは、第1リール2462A及び第2リール2462Bに巻回された部品収納テープ245に収納された部品Eを識別する部品識別情報、部品名に関する部品名情報、リールの識別情報、リールのロットを識別するためのロット識別情報等を含む読取部品情報を記録する。第2記録部2462Cは、例えば、読取部品情報をコード化して記録したバーコードからなる。作業者は、第1テープフィーダー241に部品収納テープ245をセットする際には、第1リール2462A及び第2リール2462Bに取り付けられた第2記録部2462Cを、バーコードリーダ等の読取装置で読み取るようになっている。なお、第1テープフィーダー241以外の第2テープフィーダー241Aに装着されるリールの側面にも、読取部品情報を記録した記録部が取り付けられている。
<テープフィーダーの部品供給動作について>
(第1テープフィーダーの部品供給動作)
オートローディング方式の第1補給方式が採用された第1テープフィーダー241の部品供給動作は、次の通りである。まず準備作業として、作業者は、リール支持部246の下段の第1リールホルダ2461Aに第1リール2462Aを取り付け、その第1リール2462Aに巻回された部品収納テープ245の先端部を第1スプロケット243Aと嵌合させる。その後、作業者は、第1スプロケット243Aを回転させる指示を入力して部品収納テープ245を送出させ、部品供給テープ245の先端部を第2スプロケット243Bと嵌合させる。
上記の準備作業が終了した状態で、第1テープフィーダー241の部品供給動作が開始される。第1テープフィーダー241において、第2スプロケット243Bは回転し、これにより部品収納テープ245を送出する。なお、第1スプロケット243Aは空転するように構成されており、このとき、第2スプロケット243Bを回転させるのみで部品収納テープ245を送出することができる。
次に、第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、部品収納テープ245の第1スプロケット243Aとの嵌合を解除する作業を行う。このとき、部品収納テープテープ245は、第2スプロケット243Bと嵌合されているので、第1スプロケット243Aとの嵌合が解除されても、第2スプロケット243Bの回転により送出され続ける。
次に、第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、第1リール2462Aを下段の第1リールホルダ2461Aから上段の第2リールホルダ2461Bに移動させる。次に、上段の第2リールホルダ2461Bに支持された第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、部品収納テープ245が巻回された第2リール2462Bを下段の第1リールホルダ2461Aに取り付け、その第2リール2462Bに巻回された部品収納テープ245の先端部を第1スプロケット243Aと嵌合させる。このようにして、第1リール2462Aに巻回される部品収納テープ245のテープ切れが発生していない状態で、第2リール2462Bを装着することができる。
その後、上段の第2リールホルダ2461Bに支持された第1リール2462Aからの部品収納テープ245の送出が完了すると、下段の第1リールホルダ2461Aに支持された第2リール2462Bからの部品収納テープ245の送出が自動的に開始される。これにより、先行の部品収納テープ245から後続の部品収納テープ245への移行が自動的に行われる。
(第2テープフィーダー241Aの部品供給動作)
スプライシング方式の第2補給方式が採用された第2テープフィーダー241Aの部品供給動作は、次の通りである。まず作業者は、1本のリールを第2テープフィーダー241Aに装着する。第2テープフィーダー241Aに装着されたリールに巻回された部品収納テープ245は、テープ送出機構により送出される。これにより、部品収納テープ245に収納された部品Eが供給される。装着された1本のリールからの部品収納テープ245の送出が完了した時点で、作業者は、当該先行の部品収納テープ245から補給用の部品収納テープ245へと移行させるために、先行の部品収納テープ245の後端と補給用の部品収納テープ245の先端との間をスプライシングテープ等で貼り付けるスプライシング作業を行う。第2テープフィーダー241Aでは、先行の部品収納テープ245から後続の部品収納テープ245への移行が、作業者による上記のスプライシング作業を介して行われる。
<テープフィーダーに対する部品補給作業について>
(第1テープフィーダーに対する部品補給作業)
第1テープフィーダー241では、上述したように、上段の第2リールホルダ2461Bに支持された第1リール2462Aからの部品収納テープ245の送出が完了すると、下段の第1リールホルダ2461Aに支持された第2リール2462Bからの部品収納テープ245の送出が自動的に開始される。このような状態において、作業者は、テープ切れとなった第1リール2462Aを上段の第2リールホルダ2461Bから取り外し、第2リール2462Bを下段の第1リールホルダ2461Aから上段の第2リールホルダ2461Bに移動させる。これにより、下段の第1リールホルダ2461Aに、部品収納テープ245が巻回された新たなリールを補給することができる。
この際、作業者は、補給用の新たなリールに取り付けられた第2記録部2462Cを読取装置で読み取る読取作業を行う。更に、作業者は、新たなリールの補給対象となる第1テープフィーダー241に取り付けられた第1記録部248を読取装置で読み取る読取作業を行う。読取装置により読み取られた情報、つまり、第1記録部248に記録されたフィーダー情報及び第2記録部2462Cに記録された読取部品情報は、後述のデータ通信部31を介してフィーダー管理装置3に入力される。フィーダー情報及び読取部品情報が入力されると、フィーダー管理装置3は、これらの情報を照合し、作業者が補給用の新たなリールを正しく第1テープフィーダー241に装着しようとしているかを判断する。
なお、第1テープフィーダー241では、第1リール2462Aが部品切れとなった時点から第2リール2462Bが部品切れとなる時点までの間の時間帯が、新たなリールを補給することが可能な補給可能時間帯となる。つまり、第1テープフィーダー241においては、補給可能時間帯内で新たなリールの補給タイミングを選択することができるから、新たなリールの補給の自由度が高い。そして、複数の第1テープフィーダー241の各々の補給可能時間帯において重複する重複時間帯内であれば、各第1テープフィーダー241に対して同一の補給タイミングで新たなリールを補給することができる。つまり、同一の補給タイミングでリールを補給可能な第1テープフィーダー241に対しては、作業者による部品補給作業をまとめて行う、「まとめ補給」が可能である。以上のように、第1テープフィーダー241は、スプライシング作業のような特殊な部品補給作業の必要がなく、且つ、「まとめ補給」が可能であるから、テープフィーダーの段取り作業や部品補給作業の効率化が図られたテープフィーダーと言える。
(第2テープフィーダーに対する部品補給作業)
第2テープフィーダー241Aでは、上述したように、装着された1本のリールからの部品収納テープ245の送出が完了した時点で、作業者は、先行の部品収納テープ245の後端と補給用の部品収納テープ245の先端との間を繋ぎ合わせるスプライシング作業により部品補給を行う。この際、作業者は、補給用の部品収納テープ245が巻回されたリールに取り付けられた記録部を読取装置で読み取る読取作業を行う。更に、作業者は、スプライシング作業の対象となる第2テープフィーダー241Aに取り付けられた記録部を読取装置で読み取る読取作業を行う。読取装置により読み取られた情報、つまり、第2テープフィーダー241Aの記録部に記録されたフィーダー情報、及び、リールの記録部に記録された読取部品情報は、後述のデータ通信部31を介してフィーダー管理装置3に入力される。フィーダー情報及び読取部品情報が入力されると、フィーダー管理装置3は、これらの情報を照合し、作業者が補給用の部品収納テープ245を正しく第2テープフィーダー241Aに補給しようとしているかを判断する。
なお、第2テープフィーダー241Aでは、1本のリールからの部品収納テープ245の送出が完了した時点でスプライシング作業が行われるので、補給用の部品収納テープ245が巻回されたリールの補給タイミングは、先行の部品収納テープ245の送出が完了した時点に拘束される。
<フィーダー管理装置の構成>
フィーダー管理装置3は、部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dにおける、複数のテープフィーダー(第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241A)の配列を管理する装置である。フィーダー管理装置3は、形状や部品収納テープ245の補給方式が異なる各種の第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241Aが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列を可能とする。作業者は、段取り作業において、第1テープフィーダー241に取り付けられた第1記録部248、並びに、第2テープフィーダー241Aに取り付けられた記録部を読取装置で読み取る読取作業を行った後、部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいて部品毎に区画された各セット位置に、第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241Aをセットする。この際、作業者は、後述のフィーダー管理装置3のフィーダー配列設定部346により設定されたテープフィーダーの配列に従って、第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241Aをセットする。フィーダー管理装置3の構成について、図1に加えて図7を参照して説明する。図7は、フィーダー管理装置3の構成を示すブロック図である。
フィーダー管理装置3は、上述の如く、図1に示すように、実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5とデータ通信可能に接続されている。また、フィーダー管理装置3は、例えばマイクロコンピュータを含み、図7に示すように、データ通信部31と、操作部32と、表示部33と、制御部34とを備える。
フィーダー管理装置3において、操作部32は、タッチパネル、テンキー、スタートキー及び設定キー等を備え、複数のテープフィーダーの配列の設定に関する指示が入力される入力部としての機能を有する。操作部32に対する指示入力に関する入力操作は、作業者によって行われる。
データ通信部31は、実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5とのデータ通信を実現させるためのインターフェイス回路である。データ通信部31は、実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5から送信される情報を取得し、その取得した情報を制御部34に与える。また、データ通信部31は、制御部34から与えられた情報を実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5に送信(出力)する。
また、データ通信部31は、部品収納テープ245が巻回されたリールに取り付けられた記録部から読取装置にて読み取られた読取部品情報、及び、第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241Aに取り付けられた記録部から読取装置にて読み取られたフィーダー情報を取得し、その取得した情報を制御部34に与える。
ここで、フィーダー管理装置3とデータ通信可能に接続される実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5について、説明する。
実装動作管理装置4は、複数の部品実装装置2が並設される各生産ライン20A,20Bに近設され、部品実装装置2による部品搭載動作(部品実装動作)を管理するための装置である。実装動作管理装置4は、例えばマイクロコンピュータからなる。各生産ライン20A,20Bの作業者は、実装動作管理装置4を操作し、部品実装装置2の部品搭載動作を制御させる。実装動作管理装置4は、データ通信部31を介してフィーダー管理装置3から送信される、後述のフィーダー配列設定部346により生成される配列設定情報が入力される。前記配列設定情報は、フィーダー配列設定部346による、部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dにおけるテープフィーダーの配列の設定結果を表す情報である。各生産ライン20A,20Bの作業者は、テープフィーダーの段取り作業において、前記配列設定情報で示される配列となるように、部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいてテープフィーダーを配列させる。
生産計画管理装置5は、部品実装装置2による部品搭載基板の生産計画を管理するための装置である。生産計画管理装置5は、例えばマイクロコンピュータからなり、生産計画を立案する作業者の操作によって、部品搭載基板の生産計画に関する生産計画情報をフィーダー管理装置3に送信する。前記生産計画情報は、部品搭載基板の生産において使用される部品の識別情報や部品名に関する部品名情報などの搭載部品情報、1枚の部品搭載基板に搭載される部品の数に関する部品数情報、部品搭載基板の生産順序に関する生産順序情報、単位期間(例えば1日)当たりの部品搭載基板の生産数に関する生産数情報などを含む。生産計画管理装置5から送信される生産計画情報は、データ通信部31を介してフィーダー管理装置3に入力される。フィーダー管理装置3は、データ通信部31を介して入力された生産計画情報を参照し、部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいて部品毎に区画された各セット位置に対するテープフィーダーの配列を管理する。
フィーダー管理装置3において、制御部34は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部34は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することによりデータ通信部31、操作部32及び表示部33を制御するとともに、部品供給部24A,24B,24C,24Dにおけるテープフィーダーの配列に関する各種情報を生成して出力する。制御部34は、図7に示すように、通信制御部341と、操作制御部342と、表示制御部343と、フィーダー配列管理部344と、を含む。
通信制御部341は、データ通信部31による実装動作管理装置4及び生産計画管理装置5とのデータ通信を制御する。操作制御部342は、操作部32を制御する。表示制御部343は、表示部33による情報の表示動作を制御する。
フィーダー配列管理部344は、部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dにおけるテープフィーダーの配列を管理する。フィーダー配列管理部344は、フィーダー区分部345と、フィーダー配列設定部346とを含む。
フィーダー区分部345は、形状や部品収納テープ245の補給方式が異なる各種のテープフィーダー(第1テープフィーダー241及び第2テープフィーダー241A)が混在する状態において、所定の区分指標に基づき、当該複数のテープフィーダーを複数種に区分する。前記区分指標は、テープフィーダーを区分するための指標であって、形状又は部品収納テープ245の補給方式に関する指標である。本実施形態では、フィーダー区分部345は、テープフィーダーの形状に関する奥行き長さを前記区分指標として用いる。フィーダー区分部345は、テープフィーダーの奥行き長さを区分指標とし、複数のテープフィーダーを、第1奥行き長さのテープフィーダーと、第1奥行き長さよりも短い第2奥行き長さのテープフィーダーとに区分する。
前述したように、第1補給方式の第1テープフィーダー241と第2補給方式の第2テープフィーダー241Aとにおいて、幅方向の長さが同一の部品収納テープを用いた場合、奥行き長さは、第2テープフィーダー241Aが第1テープフィーダー241よりも短く設定されている。つまり、フィーダー区分部345は、部品収納テープ245の補給方式を区分指標とした場合、第1補給方式の第1テープフィーダー241を「第1奥行き長さのテープフィーダー」とし、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aを「第2奥行き長さのテープフィーダー」として区分する。
フィーダー配列設定部346は、操作部32に入力された、複数のテープフィーダー241,241Aの配列の設定に関する指示を参照し、フィーダー区分部345による区分に応じて、複数のテープフィーダー241,241Aの部品供給部24A,24B,24C,24Dにおける配列を設定する。このフィーダー配列設定部346は、第1設定部3461と、第2設定部3462と、第3設定部3463とを含む。
まず、フィーダー配列設定部346の第3設定部3463について、図8を参照して説明する。図8は、第3設定部3463が設定したテープフィーダーの配列状態を説明するための図である。なお、図8では、部品実装装置2に備えられる4つの部品供給部24A,24B,24C,24Dのうち、部品供給部24Aにおけるテープフィーダーの配列状態が示されている。
第3設定部3463は、部品実装装置2による部品搭載基板の生産効率を考慮したテープフィーダーの配列を指定するための第3配列指定指示が操作部32に入力されると、その第3配列指定指示に基づいて、複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定する。第3設定部3463が設定する、第3配列指定指示に基づくテープフィーダー241,241Aの配列は、部品搭載基板の生産効率を重視した配列である。図8を参照して、第1奥行き長さL1の第1テープフィーダー241の間において、部品供給部24Aの二点鎖線で囲まれた領域R1には、第1奥行き長さL1よりも短い第2奥行き長さL2の第2テープフィーダー241Aが配置されている。このようなテープフィーダー241,241Aの配列は、部品搭載基板の生産効率が高い配列ではあるけれども、二点鎖線で囲まれた領域R1に配置された第2テープフィーダー241Aに対する段取り作業や部品補給作業が困難な配列となる。なお、第2テープフィーダー241Aの段取り作業には、第2テープフィーダー241Aの部品供給部24Aに対する抜き差し作業が含まれる。また、第2テープフィーダー241Aの部品補給作業には、第2テープフィーダー241Aに取り付けられた記録部の読取装置を用いた読取作業や、スプライシング作業が含まれる。
次に、フィーダー配列設定部346の第1設定部3461について、図9を参照して説明する。図9は、第1設定部3461が設定したテープフィーダーの配列状態を説明するための図である。なお、図9では、部品実装装置2に備えられる4つの部品供給部24A,24B,24C,24Dのうち、部品供給部24Aにおけるテープフィーダーの配列状態が示されている。
第1設定部3461は、フィーダー区分部345によって特定種のテープフィーダーとして区分された特定種フィーダー(第2テープフィーダー241A)を抽出する。そして、第1設定部3461は、部品供給部24Aにおける少なくとも並設の方向(X軸方向)の両端部を除いた領域においては、特定種フィーダー(第2テープフィーダー241A)が所定の基準本数以上連続して並設されるように、複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定する。これにより、形状や部品収納テープの補給方式が異なる各種のテープフィーダー241,241Aが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。この結果、段取り作業や部品補給作業の遅れに起因してテープフィーダーからの部品の供給が停止し、部品搭載基板の生産効率が低下することを可及的に抑止することができる。
また、部品供給部24Aにおいて並設される特定種フィーダー(第2テープフィーダー241A)の連続本数を表す基準本数は、予め設定された固定値を使用する。または、基準本数は、作業者が操作部32を介して指定することもできる。これにより、特定種フィーダー(第2テープフィーダー241A)が作業者により指定された基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部24Aにおける複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定することができる。なお、図9に示す例では、基準本数は、「3本」に設定されている。また、部品供給部24Aにおけるテープフィーダーの並設の方向(X軸方向)の両端部においては、基準本数を用いず、例えば(基準本数−1)本を適用するよう例外的措置を行う。
本実施形態では、操作部32は、テープフィーダーの形状を考慮した配列を指定するための第1配列指定指示の入力が可能に構成されている。そして、第1設定部3461は、第1配列指定指示が操作部32に入力されると、当該第1配列指定指示に応じたテープフィーダーの配列を設定する。より詳しくは、第1設定部3461は、第2奥行き長さL2の第2テープフィーダー241Aを特定種フィーダーとして抽出し、当該第2奥行き長さL2の第2テープフィーダー241Aが基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部24Aにおけるテープフィーダーの配列を設定する。これにより、第1奥行き長さL1の第1テープフィーダー241の間に第2奥行き長さL2の第2テープフィーダー241Aが配置された場合であっても、第2奥行き長さL2の第2テープフィーダー241Aに対する段取り作業や部品補給作業を行うための作業スペースを確保することができる。このため、形状が異なる各種のテープフィーダー241,241Aが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。
次に、フィーダー配列設定部346の第2設定部3462について、図10乃至図14を参照して説明する。図10乃至図14は、第2設定部3462が設定したテープフィーダーの配列状態を説明するための図であり、図10が第1例を示し、図11が第2例を示し、図12が第3例を示し、図13が第4例を示し、図14が第5例を示す。
部品実装装置2の部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいて、部品収納テープ245の補給方式が異なるテープフィーダー241,241Aが混在した状態では、作業者が各テープフィーダー241,241Aに対して段取り作業や部品補給作業を行うときに、混乱してしまう場合がある。そこで、操作部32は、テープフィーダーに対する部品収納テープ245の補給方式を考慮した配列を指定するための第2配列指定指示の入力が可能に構成されている。そして、第2設定部3462は、第2配列指定指示が操作部32に入力されると、当該第2配列指定指示に応じたテープフィーダーの配列を設定する。より詳しくは、第2設定部3462は、テープフィーダーの配列を設定する対象となる設定対象領域RAを特定して、当該設定対象領域RAを複数の領域に区画し、1区画の領域RA1内において、第1補給方式の第1テープフィーダー241又は第2補給方式の第2テープフィーダー241Aを連続して並設させる。これにより、1区画の領域RA1内に同一の補給方式のテープフィーダーが並設されることになるから、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。
また、前述したように、第1補給方式の第1テープフィーダー241は、複数の部品収納テープ245の装着が可能に構成され、複数の第1テープフィーダー241に対して同一の補給タイミングで新たな部品収納テープ(リール)の部品補給作業をまとめて行う「まとめ補給」が可能である。第2設定部3462は、「まとめ補給」が可能な第1補給方式の第1テープフィーダー241を、1区画の領域RA1内において連続して並設させる。これにより、部品実装装置のもとに作業者が行く頻度を低減することができ、作業者による部品補給作業の負荷を軽減することができる。
なお、本実施形態では、第2設定部3462が特定する設定対象領域RA内には、部品搭載基板の生産ライン20A,20Bが複数配置されている。図10乃至図14に示す例では、第1生産ライン20Aと第2生産ライン20Bとの、2つの生産ラインが設定対象領域RA内に配置されている。第1生産ライン20Aには、基板の搬送方向HBに沿って2つの部品実装装置2A,2Bが並設されている。第1生産ライン20Aにおいて、基板の搬送方向HBの上流側に配置された部品実装装置を第1部品実装装置2Aと称し、下流側に配置された部品実装装置を第2部品実装装置2Bと称する。第2生産ライン20Bには、基板の搬送方向HBに沿って2つの部品実装装置2C,2Dが並設されている。第2生産ライン20Bにおいて、基板の搬送方向HBの上流側に配置された部品実装装置を第3部品実装装置2Cと称し、下流側に配置された部品実装装置を第4部品実装装置2Dと称する。また、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々は、4つの部品供給部24A,24B,24C,24Dを備えている。部品供給部24Aと部品供給部24Bとが基板の搬送方向HBに沿って並設され、部品供給部24Aが上流側に位置し、部品供給部24Bが下流側に位置している。部品供給部24Cと部品供給部24Dとは、部品供給部24A,24Bと対向するように、基板の搬送方向HBに沿って並設され、部品供給部24Cが上流側に位置し、部品供給部24Dが下流側に位置している。
第2設定部3462は、設定対象領域RAを複数の領域に区画するに際し、多種多様な区画態様を採ることができる。
まず、図10を参照して第1の区画態様について説明する。図10に示す例では、第2設定部3462は、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dの一部の領域を1区画の領域RA1として、設定対象領域RAを区画する。この場合、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dは、第1補給方式の第1テープフィーダー241が連続して並設される領域と、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが連続して並設される領域とに区画される。
次に、図11を参照して第2の区画態様について説明する。図11に示す例では、第2設定部3462は、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dの全領域を1区画の領域RA1として、設定対象領域RAを区画する。この場合、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々は、第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設される部品供給部と、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設される部品供給部とを備えた構成となる。図11では、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々において、基板の搬送方向HB上流側に配置された部品供給部24A,24Cに第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設され、基板の搬送方向HB下流側に配置された部品供給部24B,24Dに第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設されている。
次に、図12を参照して第3の区画態様について説明する。図12に示す例では、第2設定部3462は、第1及び第2生産ライン20A,20Bの各々における各部品実装装置2A,2B,2C,2Dを1区画の領域RA1として、設定対象領域RAを区画する。この場合、第1及び第2生産ライン20A,20Bの各々は、第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設される部品供給部を備えた部品実装装置と、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設される部品供給部を備えた部品実装装置とを備えた構成となる。図12では、第1生産ライン20Aにおいて、基板の搬送方向HB上流側に配置された第1部品実装装置2Aの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設され、基板の搬送方向HB下流側に配置された第2部品実装装置2Bの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設されている。また、第2生産ライン20Bにおいて、基板の搬送方向HB上流側に配置された第3部品実装装置2Cの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設され、基板の搬送方向HB下流側に配置された第4部品実装装置2Dの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設されている。
次に、図13を参照して第4の区画態様について説明する。図13に示す例では、第2設定部3462は、第1及び第2生産ライン20A,20Bの各々を1区画の領域RA1として、設定対象領域RAを区画する。この場合、部品実装システム1は、第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設される部品供給部を備えた部品実装装置が複数配置された生産ラインと、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設される部品供給部を備えた部品実装装置が複数配置された生産ラインとを備えた構成となる。図13では、第1生産ライン20Aに配置された第1及び第2部品実装装置2A,2Bの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが並設され、第2生産ライン20Bに配置された第3及び第4部品実装装置2C,2Dの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241が並設されている。
また、第2設定部3462を動作させるための、操作部32に入力される前記第2配列指定指示は、第1補給方式及び第2補給方式のいずれの補給方式のテープフィーダー241,241Aを並設させるかを、1区画の領域RA1毎に指定するためのフィーダー種指定情報が付加された指示であってもよい。そして、第2設定部3462は、フィーダー種指定情報が付加された第2配列指定指示が操作部32に入力されると、フィーダー種指定情報に応じた補給方式のテープフィーダー241,241Aを、1区画の領域RA1毎に並設させる。このような構成では、1区画の領域RA1毎に並設させるテープフィーダーの補給方式を、作業者が操作部32を介して指定することができる。これにより、作業者により指定された補給方式のテープフィーダーが1区画の領域RA1内に並設されるように、複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定することができる。
また、部品搭載基板の生産に際しては、比較的大きなサイズの部品の搭載後に小サイズの部品を搭載すると、その小サイズの部品の搭載性が悪化する場合がある。このため、第1及び第2部品実装装置2A,2Bが基板の搬送方向HBに並設された第1生産ライン20A、並びに、第3及び第4部品実装装置2C,2Dが基板の搬送方向HBに並設された第2生産ライン20Bにおいては、基板の搬送方向HB上流側に配置された部品実装装置において、大量の小サイズの部品を基板に搭載するようにすることが望ましい。この場合、基板の搬送方向HB上流側に配置された第1及び第3部品実装装置2A,2Cの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに並設されるテープフィーダーにて、小サイズの部品を大量に供給することになる。小サイズの部品を大量に供給するテープフィーダーにおいては、部品の大量供給に応じて部品補給作業の頻度が増大する。
そこで、第2設定部3462を動作させるための、操作部32に入力される前記第2配列指定指示は、第1補給方式の第1テープフィーダー241を基板の搬送方向HB上流側に集約させるための集約指定情報が付加された指示であってもよい。そして、第2設定部3462は、集約指定情報が付加された第2配列指定指示が操作部32に入力されると、設定対象領域RAにおいて基板の搬送方向HB上流側に配置された部品実装装置の部品供給部に、第1補給方式の第1テープフィーダー241を優先的に並設させる。この場合のテープフィーダーの配列状態が図12に示されている。図12では、第1生産ライン20Aにおいて、基板の搬送方向HB上流側に配置された第1部品実装装置2Aの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241が集約して並設されている。また、第2生産ライン20Bにおいて、基板の搬送方向HB上流側に配置された第3部品実装装置2Cの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241が集約して並設されている。
第1補給方式の第1テープフィーダー241は、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aに比べて部品補給作業が簡易なテープフィーダーである。このため、部品の大量供給に応じて部品補給作業の頻度が増大したとしても、作業者は、第1補給方式の第1テープフィーダー241に対する部品補給作業を支障なく行うことができる。
また、操作部32は、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dに対して個別に、前記第1配列指定指示又は前記第2配列指定指示の入力が可能に構成されていてもよい。そして、第1設定部3461及び第2設定部3462は、操作部32に入力された指示に従って、第1乃至第4部品実装装置2A,2B,2C,2Dの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dに対するテープフィーダーの配列を個別に設定する。この場合のテープフィーダーの配列状態が図14に示されている。
図14では、第1生産ライン20Aの第1及び第2部品実装装置2A,2Bの各々における各部品供給部24A,24B,24C,24Dに対しては、集約指定情報が付加された第2配列指定指示が入力されている。この指示に従って第2設定部3462は、第1生産ライン20Aにおいて、基板の搬送方向HB上流側に配置された第1部品実装装置2Aの各部品供給部24A,24B,24C,24Dに第1補給方式の第1テープフィーダー241を集約して並設させる。また、第2設定部3462は、第1生産ライン20Aにおいて、基板の搬送方向HB下流側に配置された第2部品実装装置2Bについては、基板の搬送方向HB上流側に配置された部品供給部24A,24Cに第1補給方式の第1テープフィーダー241を集約して並設させる。更に、第2設定部3462は、第2部品実装装置2Bにおいて下流側に配置された部品供給部24B,24Dを、第1補給方式の第1テープフィーダー241が連続して並設された上流側領域と、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが連続して並設される下流側領域とに区画する。
また、図14では、第2生産ライン20Bの第3部品実装装置2Cにおいて、部品供給部24Aに対しては第1配列指定指示が入力され、部品供給部24Bに対しては第2配列指定指示が入力され、部品供給部24C,24Dに対しては集約指定情報が付加された第2配列指定指示が入力されている。第3部品実装装置2Cの部品供給部24Aに対する第1配列指定指示に従って第1設定部3461は、部品供給部24Aにおける少なくとも並設の方向(X軸方向)の両端部を除いた領域においては、特定種フィーダーとしての第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが所定の基準本数以上連続して並設されるように、複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定する。また、第3部品実装装置2Cの部品供給部24Bに対する第2配列指定指示に従って第2設定部3462は、部品供給部24Bを、第1補給方式の第1テープフィーダー241が連続して並設された上流側領域と、第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが連続して並設される下流側領域とに区画する。また、第3部品実装装置2Cの部品供給部24C,24Dに対する集約指定情報が付加された第2配列指定指示に従って第2設定部3462は、基板の搬送方向HB上流側の部品供給部24Cに第1補給方式の第1テープフィーダー241を並設させ、下流側の部品供給部24Dに第2補給方式の第2テープフィーダー241Aを並設させる。
また、図14では、第2生産ライン20Bの第4部品実装装置2Dにおける各部品供給部24A,24B,24C,24Dに対しては、第1配列指定指示が入力されている。この指示に従って第1設定部3461は、第4部品実装装置2Dの各部品供給部24A,24B,24C,24Dにおける少なくとも並設の方向(X軸方向)の両端部を除いた領域においては、特定種フィーダーとしての第2補給方式の第2テープフィーダー241Aが所定の基準本数以上連続して並設されるように、複数のテープフィーダー241,241Aの配列を設定する。
また、本実施形態において、フィーダー配列設定部346における第1設定部3461、第2設定部3462及び第3設定部3463の各々は、テープフィーダーの配列の設定結果を表す配列設定情報を生成する。フィーダー配列設定部346における第1設定部3461、第2設定部3462及び第3設定部3463の各々が生成する配列設定情報を、図15に例示する。図15は、フィーダー配列設定部346により生成される配列設定情報JH1を説明するための図である。
図15に示す配列設定情報JH1は、フィーダーセット情報JH2と、フィーダー配列関連情報JH3とを含む。フィーダーセット情報JH2は、部品実装装置2の各部品供給部24A,24B,24C,24Dにおけるテープフィーダーの配列状態を模式的に示す情報である。フィーダー配列関連情報JH3は、セット位置情報(セット位置)JH31と、部品種情報(部品名)JH32と、テープ種情報(テープ種類)JH33と、フィーダー種情報(フィーダー種)JH34と、テープガイドサイズ情報(テープガイドサイズ)JH35と、が関連付けられた情報である。セット位置情報JH31は、部品供給部24A,24B,24C,24Dにおいて部品毎に区画されたセット位置を表す情報である。部品種情報JH32は、部品収納テープ245に収納される部品の部品種に関する情報である。テープ種情報JH33は、部品収納テープ245の種類を表す情報である。フィーダー種情報JH34は、テープフィーダーの種類を表す情報である。フィーダー種情報JH34においては、テープフィーダーの種類が第1テープフィーダー241である「ALF」と第2テープフィーダー241Aである「非ALF」との2種類の場合、「ALF」のみを表示し、「非ALF」を表示させずブランクとしても構わない。テープガイドサイズ情報JH35は、第1補給方式の第1テープフィーダー241におけるテープガイド244のサイズに関する情報である。
図15に示す配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の第1テープフィーダー241が、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SA」に配置されていることが示されている。このセット位置「SA」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241は、テープガイドサイズ情報JH35で表されるサイズが「S」であるテープガイド244を有している。更に、セット位置「SA」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241には、部品種情報JH32が「A1」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
また、配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「非ALF」の第2テープフィーダー241Aが、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SB」に配置されていることが示されている。このセット位置「SB」に配置された「非ALF」の第2テープフィーダー241Aには、部品種情報JH32が「SP1」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
また、配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「非ALF」の第2テープフィーダー241Aが、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SC」に配置されていることが示されている。このセット位置「SC」に配置された「非ALF」の第2テープフィーダー241Aには、部品種情報JH32が「SP2」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
また、配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「非ALF」の第2テープフィーダー241Aが、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SD」に配置されていることが示されている。このセット位置「SD」に配置された「非ALF」の第2テープフィーダー241Aには、部品種情報JH32が「SP3」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
また、配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の第1テープフィーダー241が、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SE」に配置されていることが示されている。このセット位置「SE」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241は、テープガイドサイズ情報JH35で表されるサイズが「M」であるテープガイド244を有している。更に、セット位置「SE」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241には、部品種情報JH32が「A2」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
また、配列設定情報JH1においては、フィーダー種情報JH34で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の第1テープフィーダー241が、セット位置情報JH31で表されるセット位置「SF」に配置されていることが示されている。このセット位置「SF」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241は、テープガイドサイズ情報JH35で表されるサイズが「L」であるテープガイド244を有している。更に、セット位置「SF」に配置された「ALF」の第1テープフィーダー241には、部品種情報JH32が「A3」の部品が収納された、テープ種情報JH33で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245が装着される。
本実施形態において、フィーダー管理装置3の表示部33は、第1設定部3461、第2設定部3462及び第3設定部3463の各々により生成された、上記の配列設定情報JH1を表示するように、構成されていてもよい。作業者は、表示部33に表示された配列設定情報JH1を参照して、テープフィーダーの段取り作業を行うことができる。
また、本実施形態の部品実装システム1は、形状や部品収納テープ245の補給方式が異なる各種のテープフィーダー241,241Aが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列を管理するフィーダー管理装置3を備えている。これにより、段取り作業や部品補給作業の遅れに起因してテープフィーダー241,241Aからの部品の供給が停止することが、可及的に抑止される。このため、部品搭載基板の生産効率の低下を抑止することができる。
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
本発明の一の局面に係るフィーダー管理装置は、基板に部品を搭載し部品搭載基板を生産する部品実装装置における部品供給部に並設され、部品が収納された部品収納テープを送出することにより当該部品を供給する複数のテープフィーダーの、前記部品供給部における配列を管理する装置である。このフィーダー管理装置は、テープフィーダーを区分するための指標となる、形状又は部品収納テープの補給方式に関する区分指標に基づき、前記複数のテープフィーダーを複数種に区分するフィーダー区分部と、前記複数のテープフィーダーの配列の設定に関する指示が入力される入力部と、前記入力部に入力された指示を参照し、前記フィーダー区分部による区分に応じて、前記複数のテープフィーダーの配列を設定するフィーダー配列設定部と、を備える。前記フィーダー配列設定部は、前記フィーダー区分部によって特定種のテープフィーダーとして区分された特定種フィーダーを抽出し、前記部品供給部における少なくとも前記並設の方向の両端部を除いた領域においては、前記特定種フィーダーが所定の基準本数以上連続して並設されるように、前記複数のテープフィーダーの配列を設定する第1設定部を含む。
このフィーダー管理装置によれば、形状や部品収納テープの補給方式が異なる各種のテープフィーダーが混在する状態において、部品実装装置の部品供給部におけるテープフィーダーの配列を管理する。部品供給部におけるテープフィーダーの配列が、部品搭載基板の生産効率を重視した一般的な設定とされると、作業者によるテープフィーダーの段取り作業や部品補給作業の円滑性が損なわれる場合がある。そこで、フィーダー管理装置は、フィーダー区分部とフィーダー配列設定部とを備える。フィーダー区分部は、形状又は部品収納テープの補給方式に関する区分指標に基づいて、部品供給部に配置すべき複数のテープフィーダーを、複数種に区分する。そして、フィーダー配列設定部の第1設定部は、フィーダー区分部による区分に応じて特定種フィーダーを抽出し、当該特定種フィーダーが所定の基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部における複数のテープフィーダーの配列を設定する。これにより、形状や部品収納テープの補給方式が異なる各種のテープフィーダーが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。この結果、段取り作業や部品補給作業の遅れに起因してテープフィーダーからの部品の供給が停止し、部品搭載基板の生産効率が低下することを可及的に抑止することができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記入力部は、前記所定の基準本数を指定するための指示の入力が可能に構成されている。
この態様では、部品供給部において並設される特定種フィーダーの連続本数を表す基準本数を、作業者が入力部を介して指定することができる。これにより、特定種フィーダーが作業者により指定された基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部における複数のテープフィーダーの配列を設定することができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記フィーダー区分部は、テープフィーダーの形状に関する部品収納テープの送出方向に沿った奥行き長さを前記区分指標とし、前記複数のテープフィーダーを、第1奥行き長さのテープフィーダーと、前記第1奥行き長さよりも短い第2奥行き長さのテープフィーダーとに区分することが可能に構成されている。前記入力部は、テープフィーダーの形状を考慮した配列を指定するための第1配列指定指示の入力が可能に構成されている。前記第1設定部は、前記入力部に前記第1配列指定指示が入力されると、前記フィーダー区分部によって区分された前記第2奥行き長さのテープフィーダーを、前記特定種フィーダーとして抽出する。
部品供給部において、第1奥行き長さのテープフィーダーの間に、第1奥行き長さよりも短い第2奥行き長さのテープフィーダーが配置されると、当該第2奥行き長さのテープフィーダーの部品供給部に対する抜き差し作業を含む段取り作業や、部品補給作業が困難となる場合がある。そこで、テープフィーダーの形状を考慮した配列を指定するための第1配列指定指示が入力部に入力されると、フィーダー配列設定部の第1設定部は、第1配列指定指示に応じたテープフィーダーの配列を設定する。より詳しくは、第1設定部は、第2奥行き長さのテープフィーダーを特定種フィーダーとして抽出し、当該第2奥行き長さのテープフィーダーが基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部における複数のテープフィーダーの配列を設定する。これにより、第1奥行き長さのテープフィーダーの間に第2奥行き長さのテープフィーダーが配置された場合であっても、第2奥行き長さのテープフィーダーの抜き差し作業を含む段取り作業や、部品補給作業を行うための作業スペースを確保することができる。このため、形状が異なる各種のテープフィーダーが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記複数のテープフィーダーは、部品の供給が先行して行われる先行の部品収納テープと、その後に続いて部品の供給が行われる補給用の部品収納テープとの、複数の部品収納テープの装着が可能な第1補給方式のテープフィーダーと、先行の部品収納テープの後端に、補給用の部品収納テープを繋ぎ合わせる第2補給方式のテープフィーダーと、を含む。
また、上記のフィーダー管理装置において、前記第2補給方式のテープフィーダーにおける前記奥行き長さは、前記第1補給方式のテープフィーダーにおける前記奥行き長さよりも短く設定されている。前記フィーダー区分部は、部品収納テープの補給方式を前記区分指標とした場合、前記第1補給方式のテープフィーダーを前記第1奥行き長さのテープフィーダーとし、前記第2補給方式のテープフィーダーを前記第2奥行き長さのテープフィーダーとして区分する。
この態様では、第1補給方式のテープフィーダーと第2補給方式のテープフィーダーとにおいて、幅方向の長さが同一の部品収納テープを用いた場合、奥行き長さは、第2補給方式のテープフィーダーが第1補給方式のテープフィーダーよりも短く設定されている。つまり、奥行き長さに着目して、第1補給方式のテープフィーダーと第2補給方式のテープフィーダーとを区分した場合、第1補給方式のテープフィーダーが第1奥行き長さのテープフィーダーとなり、第2補給方式のテープフィーダーが第2奥行き長さのテープフィーダーとなる。この場合、フィーダー配列設定部の第1設定部は、第2奥行き長さのテープフィーダーであって第2補給方式のテープフィーダーを特定種フィーダーとして抽出し、当該第2補給方式のテープフィーダーが基準本数以上連続して並設されるように、部品供給部における複数のテープフィーダーの配列を設定する。これにより、第1奥行き長さのテープフィーダーであって第1補給方式のテープフィーダーの間に、奥行き長さの短い第2補給方式のテープフィーダーが配置された場合であっても、第2補給方式のテープフィーダーの抜き差し作業を含む段取り作業や、部品補給作業を行うための作業スペースを確保することができる。このため、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記入力部は、テープフィーダーに対する部品収納テープの補給方式を考慮した配列を指定するための第2配列指定指示の入力が可能に構成されている。前記フィーダー配列設定部は、前記第2配列指定指示に基づいて、前記複数のテープフィーダーの配列を設定する第2設定部を含む。そして、前記第2設定部は、テープフィーダーの配列を設定する対象となる設定対象領域を特定して、当該設定対象領域を複数の領域に区画し、1区画の領域内において前記第1補給方式又は前記第2補給方式のテープフィーダーを連続して並設させる。
部品供給部において、部品収納テープの補給方式が異なるテープフィーダーが混在した状態では、作業者が各テープフィーダーに対して段取り作業や部品補給作業を行うときに、混乱してしまう場合がある。そこで、部品収納テープの補給方式を考慮した配列を指定するための第2配列指定指示が入力部に入力されると、フィーダー配列設定部の第2設定部は、第2配列指定指示に応じたテープフィーダーの配列を設定する。より詳しくは、第2設定部は、テープフィーダーの配列を設定する対象となる設定対象領域を特定して、当該設定対象領域を複数の領域に区画し、1区画の領域内において第1補給方式又は第2補給方式のテープフィーダーを連続して並設させる。これにより、1区画の領域内に同一の補給方式のテープフィーダーが並設されているから、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列とすることができる。
また、第1補給方式のテープフィーダーは、先行の部品収納テープと補給用の後続の部品収納テープとの、複数の部品収納テープの装着が可能なテープフィーダーである。このような構成の第1補給方式のテープフィーダーでは、先行の部品収納テープが部品切れとなった時点から、後続の部品収納テープが部品切れとなる時点までの間の時間帯が、新たな部品収納テープを補給することが可能な補給可能時間帯となる。つまり、第1補給方式のテープフィーダーにおいては、補給可能時間帯内で新たな部品収納テープの補給タイミングを選択することができるから、新たな部品収納テープの補給の自由度が高い。そして、複数の第1補給方式のテープフィーダーの各々の補給可能時間帯において重複する重複時間帯内であれば、各第1補給方式のテープフィーダーに対して同一の補給タイミングで新たな部品収納テープを補給することができる。つまり、同一の補給タイミングで部品収納テープを補給可能なテープフィーダーに対しては、作業者による部品補給作業をまとめて行う、「まとめ補給」が可能である。フィーダー配列設定部の第2設定部は、「まとめ補給」が可能な第1補給方式のテープフィーダーを、1区画の領域内において連続して並設させる。これにより、部品実装装置のもとに作業者が行く頻度を低減することができ、作業者による部品補給作業の負荷を軽減することができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記設定対象領域内には、前記部品供給部を備えた前記部品実装装置が前記基板の搬送方向に複数並設されてなる前記部品搭載基板の生産ラインが、複数配置されている。そして、前記第2設定部は、前記部品供給部の一部の領域、前記部品供給部の全領域、前記部品実装装置、及び前記生産ラインのいずれか1つを前記1区画の領域として、前記設定対象領域を区画する。
この態様では、フィーダー配列設定部の第2設定部は、部品供給部の一部の領域、部品供給部の全領域、部品実装装置、及び生産ラインのいずれか1つを、第1補給方式又は第2補給方式のテープフィーダーを連続して並設させる1区画の領域とする。部品供給部の一部の領域を1区画とした場合、部品供給部は、第1補給方式のテープフィーダーが連続して並設される領域と、第2補給方式のテープフィーダーが連続して並設される領域とに区画される。部品供給部の全領域を1区画とした場合、部品実装装置は、第1補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部と、第2補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部とを備えた構成となる。部品実装装置を1区画とした場合、生産ラインは、第1補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部を備えた部品実装装置と、第2補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部を備えた部品実装装置とを備えた構成となる。生産ラインを1区画とした場合、第1補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部を備えた部品実装装置が複数配置された生産ラインと、第2補給方式のテープフィーダーが並設される部品供給部を備えた部品実装装置が複数配置された生産ラインとを備えた構成となる。
上記のフィーダー管理装置において、前記第2配列指定指示は、前記第1補給方式及び前記第2補給方式のいずれの補給方式のテープフィーダーを並設させるかを、前記1区画の領域毎に指定するためのフィーダー種指定情報が付加された指示を含む。そして、前記第2設定部は、前記フィーダー種指定情報が付加された前記第2配列指定指示が前記入力部に入力されると、前記フィーダー種指定情報に応じた補給方式のテープフィーダーを、前記1区画の領域毎に並設させる。
この態様では、1区画の領域毎に並設させるテープフィーダーの補給方式を、作業者が入力部を介して指定することができる。これにより、作業者により指定された補給方式のテープフィーダーが1区画の領域内に並設されるように、複数のテープフィーダーの配列を設定することができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記第2配列指定指示は、前記第1補給方式のテープフィーダーを前記基板の搬送方向上流側に集約させるための集約指定情報が付加された指示を含む。そして、前記第2設定部は、前記集約指定情報が付加された前記第2配列指定指示が前記入力部に入力されると、前記設定対象領域において前記基板の搬送方向上流側に配置された前記部品実装装置の前記部品供給部に、前記第1補給方式のテープフィーダーを優先的に並設させる。
部品搭載基板の生産に際しては、比較的大きなサイズの部品の搭載後に小サイズの部品を搭載すると、その小サイズの部品の搭載性が悪化する場合がある。このため、部品実装装置が基板の搬送方向に複数並設されてなる生産ラインにおいては、基板の搬送方向上流側に配置された部品実装装置において、大量の小サイズの部品を基板に搭載するようにすることが望ましい。この場合、基板の搬送方向上流側に配置された部品実装装置の部品供給部に並設されるテープフィーダーにて、小サイズの部品を大量に供給することになる。小サイズの部品を大量に供給するテープフィーダーにおいては、部品の大量供給に応じて部品補給作業の頻度が増大する。そこで、第2設定部は、集約指定情報が付加された第2配列指定指示が入力部に入力されると、基板の搬送方向上流側に配置された部品実装装置の部品供給部に、第1補給方式のテープフィーダーを優先的に並設させる。第1補給方式のテープフィーダーは、第2補給方式に比べて部品補給作業が簡易なテープフィーダーである。このため、部品の大量供給に応じて部品補給作業の頻度が増大したとしても、作業者は、第1補給方式のテープフィーダーに対する部品補給作業を支障なく行うことができる。
上記のフィーダー管理装置において、前記入力部は、前記部品実装装置による前記部品搭載基板の生産効率を考慮したテープフィーダーの配列を指定するための第3配列指定指示の入力が可能に構成されている。そして、前記フィーダー配列設定部は、前記第3配列指定指示に基づいて、前記複数のテープフィーダーの配列を設定する第3設定部を含む。
この態様では、フィーダー配列設定部の第3設定部は、部品搭載基板の生産効率を考慮したテープフィーダーの配列を指定するための第3配列指定指示が入力部に入力されると、第3配列指定指示に基づいて複数のテープフィーダーの配列を設定する。これにより、部品搭載基板の生産効率を重視したテープフィーダーの配列とすることができる。
上記のフィーダー管理装置は、前記フィーダー配列設定部による、テープフィーダーの配列の設定結果を表す配列設定情報を表示する表示部を、更に備える。
この態様では、作業者は、表示部に表示された配列設定情報を参照して、テープフィーダーの段取り作業を行うことができる。
本発明の他の局面に係る部品実装システムは、複数のテープフィーダーが並設される部品供給部を備えた部品実装装置と、前記部品供給部における前記複数のテープフィーダーの配列を管理する、上記のフィーダー管理装置と、を備える。
この部品実装システムによれば、形状や部品収納テープの補給方式が異なる各種のテープフィーダーが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列を管理するフィーダー管理装置を備えている。これにより、段取り作業や部品補給作業の遅れに起因してテープフィーダーからの部品の供給が停止することが、可及的に抑止される。このため、部品搭載基板の生産効率の低下を抑止することができる。
以上説明した通り、本発明によれば、形状や部品収納テープの補給方式が異なる各種のテープフィーダーが混在する状態において、作業者による段取り作業や部品補給作業を円滑に行うことが可能なテープフィーダーの配列を管理するフィーダー管理装置、及びこれを備えた部品実装システムを提供することができる。