以下、本発明の実施形態に係るフィーダー管理システム及び部品実装システムについて図面に基づいて説明する。
[部品実装システムの全体構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る部品実装システム1を示す図である。部品実装システム1は、部品実装機2と、フィーダー管理システム3とを備える。部品実装システム1において、フィーダー管理システム3は、実装制御部20を介して部品実装機2とデータ通信可能に接続されている。
<部品実装機の構成>
まず、図2を参照して部品実装機2の構成を説明する。図2は、部品実装機2の構成を示す平面図である。なお、以下では、方向関係についてはXY直交座標軸を用いて説明する。X軸方向の一方向側を「+X側」と称し、X軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「−X側」と称する。また、Y軸方向の一方向側を「+Y側」と称し、Y軸方向の一方向側とは反対の他方向側を「−Y側」と称する。
部品実装機2は、基板Pに部品を実装して実装基板を生産する装置である。部品実装機2は、部品実装機本体21と、移動フレーム22と、コンベア23と、テープフィーダー241が装着されるフィーダー装着領域24と、ヘッドユニット25と、第1駆動機構26と、第2駆動機構27とを備える。
部品実装機本体21は、部品実装機2を構成する各部が配置される構造体であり、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する方向から見た平面視で略矩形状に形成されている。コンベア23は、X軸方向に延び、部品実装機本体21に配置される。コンベア23は、基板PをX軸方向に搬送する。基板Pは、コンベア23上を搬送されて、所定の作業位置(基板P上に部品が実装される実装位置)に位置決めされるようになっている。
フィーダー装着領域24は、部品実装機本体21におけるY軸方向の+Y側及び−Y側の領域部分にそれぞれ、X軸方向に2箇所ずつ合計4箇所に配置される。フィーダー装着領域24は、部品実装機本体21において、テープフィーダー241が複数並設された状態で装着される領域であって、後述のヘッドユニット25に備えられる保持具である吸着ノズル251による吸着対象の部品毎に、各テープフィーダー241のセット位置が区画されている。
テープフィーダー241は、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24に着脱自在に装着され、部品収納テープに収納された部品をヘッドユニット25の吸着ノズル251へ供給する。本実施形態では、テープフィーダー241は、部品収納テープが巻回された複数のリールが装着可能に構成され、吸着ノズル251への部品の供給位置を画定する部品供給開口部と部品露出部とを有する後述のテープガイド244を備えた、オートローディングフィーダー(ALF)である。ALFからなるテープフィーダー241では、一のリールからの部品収納テープの送出が完了すると自動的に、他のリールから部品収納テープが送出される。以下では、ALFからなるテープフィーダー241を、「第1テープフィーダー241」と称する。第1テープフィーダー241の詳細については、後述する。
なお、本実施形態では、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24に装着されるテープフィーダーとしては、第1テープフィーダー241以外の、部品露出部を有する後述のテープガイド244を備えていないフィーダー(非ALF)が混在しても構わない。以下では、部品露出部を有する後述のテープガイド244を備えていない非ALFのテープフィーダーを、「第2テープフィーダー」と称する。
移動フレーム22は、X軸方向に延び、本体フレーム21に、所定の移動方向(Y軸方向)に移動可能に支持される。この移動フレーム22にヘッドユニット25が搭載されている。ヘッドユニット25は、X軸方向に移動可能となるように、移動フレーム22に搭載される。すなわち、ヘッドユニット25は、移動フレーム22の移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム22に沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット25は、フィーダー装着領域24に装着された第1テープフィーダー241を含むテープフィーダーと、コンベア23により搬送された基板Pの所定の作業位置とにわたって移動可能とされ、テープフィーダーから部品を取り出すとともに、その取り出した部品を基板P上に実装する。ヘッドユニット25は、基板Pに実装する部品を吸着して保持可能な保持具である吸着ノズル251を備える。吸着ノズル251は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル251に負圧が供給されることで当該吸着ノズル251による部品の吸着保持(部品の取り出し)が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品の吸着保持が解除される。なお、本実施形態では、吸着ノズル251以外の保持具として、例えば部品を把持して保持するチャックなどであってもよい。
第1駆動機構26は、部品実装機本体21の+X側及び−X側の端部に配設される。第1駆動機構26は、移動フレーム22をY軸方向に移動させる機構である。第1駆動機構26は、例えば、駆動モーターと、Y軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、移動フレーム22に配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第1駆動機構26は、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、移動フレーム22をY軸方向に移動させる。
第2駆動機構27は、移動フレーム22に配設される。第2駆動機構27は、ヘッドユニット25を移動フレーム22に沿ったX軸方向に移動させる機構である。第2駆動機構27は、第1駆動機構26と同様に、例えば、駆動モーターと、X軸方向に延び、駆動モーターに連結されるボールねじ軸と、ヘッドユニット25に配設されてボールねじ軸と螺合するボールナットと、を含んで構成される。このような構成の第2駆動機構27は、駆動モーターによるボールねじ軸の回転駆動に伴ってボールナットがボールねじ軸に沿って進退することにより、ヘッドユニット25をX軸方向に移動させる。
<第1テープフィーダーの構成>
次に、図3乃至図6を参照して、第1テープフィーダー241の構成を詳細に説明する。図3は、第1テープフィーダー241の構成を示す図である。図4は、第1テープフィーダー241に備えられるテープガイド244の構成を示す図である。図5は、第1テープフィーダー241にリールが装着された状態を示す図である。図6は、リールに巻回される部品収納テープ245を示す斜視図である。
部品実装機本体21の4箇所にそれぞれ配置されるフィーダー装着領域24には、第1テープフィーダー241を含む複数のテープフィーダーが並設されている。第1テープフィーダー241の構成を説明するに先立って、図6を参照して部品収納テープ245を説明する。部品収納テープ245は、キャリアテープ2451とカバーテープ2454とからなる。キャリアテープ2451は、部品Eを収納する部品収納部2453が所定の間隔をおいて複数配列されたテープである。また、キャリアテープ2451には、その幅方向一端部に、後述する第1テープフィーダー241における第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの歯部と嵌合し、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cにより部品収納テープ245を送出させるための搬送力が伝達される搬送力伝達孔2452が所定の間隔を有して配列されている。カバーテープ2454は、部品収納部2453を覆うようにキャリアテープ2451に貼付されたテープである。
図3に示すように、第1テープフィーダー241は、フィーダー本体242と、テープ送出部243と、テープガイド244とを備えている。フィーダー本体242は、第1テープフィーダー241の外郭を構成するものであり、第1収容部242Aと、第2収容部242Bと、第3収容部242Cとを含む。第1収容部242Aは、フィーダー本体242においてY軸方向の−Y側に配置され、幅の薄い箱体で構成されている。この第1収容部242Aの内部には、Y軸方向に水平に延びる第1テープ走行路242A1と、当該第1テープ走行路242A1の+Y側端部から上方に傾斜して延びる第2テープ走行路242A2とが形成されている。部品収納テープ245は、第1収容部242Aの第1テープ走行路242A1から第1テープフィーダー241に取り込まれ、第1テープ走行路242A1を走行した後、第2テープ走行路242A2を走行する。また、第1収容部242Aの上面には、第1テープフィーダー241を持ち運びする際に使用する把持部242AAが設けられている。
第2収容部242Bは、第1収容部242Aの+Y側端部に連結され、第1収容部242Aと同じ幅の箱体で構成されている。この第2収容部242Bの内部には、第2テープ走行路242A2の+Y側端部から、当該第2テープ走行路242A2と同様に上方に傾斜して延び、第2収容部242Bの上面242BAに達する第3テープ走行路242B1が形成されている。第2収容部242Bの上面242BAは、第3テープ走行路242B1の+Y側端部から+Y側にY軸方向に沿って水平に延び、第4テープ走行路242B2を画定する。この第4テープ走行路242B2の+Y側端部に、部品供給位置HTが設定されている。部品収納テープ245は、第1テープ走行路242A1及び第2テープ走行路242A2を走行した後、第3テープ走行路242B1、第4テープ走行路242B2の順に走行し、部品供給位置HTに至る。なお、第1テープ走行路242A1、第2テープ走行路242A2、第3テープ走行路242B1及び第4テープ走行路242B2の幅はそれぞれ、同じ値に設定されている。
また、第2収容部242Bにおいて、第4テープ走行路242B2を画定する上面242BAが配置される領域は、後述のテープガイド244が取り付けられるテープガイド装着領域242BDとなる。換言すると、テープガイド装着領域242BDは、第4テープ走行路242B2を画定する上面242BAを有する。また、第2収容部242Bにおいて、テープガイド装着領域242BDには、テープガイド装着領域242BDに取り付けられたテープガイド244を保持するための、第1保持部242BBと第2保持部242BCとが設けられている。第1保持部242BBはテープガイド244の−Y側を保持し、第2保持部242BCはテープガイド244の+Y側を保持する。
第3収容部242Cは、第2収容部242Bの下方側端部に連結され、第2収容部242Bと同じ幅の箱体で構成されている。この第3収容部242Cは、第1テープフィーダー241の動作を制御するための制御基板等を収容する。また、第3収容部242Cの+Y側端部にはコネクタ242C1が取り付けられている。このコネクタ242C1には、部品実装機2から電力供給や各種の制御信号が入力される。
テープ送出部243は、フィーダー本体242に配置され、部品収納テープ245を、部品収納部2453の配列方向に沿ったテープ送り方向Hに、部品供給位置HTに向けて送出する。なお、テープ送り方向Hは、Y軸方向の−Y側から+Y側に向かう方向である。テープ送出部243は、図3に示すように、第1スプロケット243Aと、第2スプロケット243Bと、第3スプロケット243Cとを含む。
第1スプロケット243Aは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第1収容部242A内に支持された、円板状のスプロケットである。第1スプロケット243Aは、周方向に所定の間隔を有して配列した複数の歯部を備える。第1スプロケット243Aの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第1スプロケット243Aが回転すると、当該第1スプロケット243Aの歯部と嵌合する搬送力伝達孔2452を有するキャリアテープ2451を含む部品収納テープ245が、送出される。
第2スプロケット243Bは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第2収容部242B内に支持された、円板状のスプロケットである。第2スプロケット243Bは、周方向に所定の間隔を有して配列した複数の歯部を備える。第2スプロケット243Bの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第2スプロケット243Bは、第2収容部242B内におけるテープガイド装着領域242BDの、テープ送り方向H上流側に配置される。第2スプロケット243Bは、第1スプロケット243Aにより送出されて第1テープ走行路242A1及び第2テープ走行路242A2を経て第3テープ走行路242B1を走行する部品収納テープ245を受け入れて、当該部品収納テープ245を部品供給位置HTに向けて送出する。これにより、第2スプロケット243Bは、部品収納テープ245を第4テープ走行路242B2に走行させる。
第3スプロケット243Cは、X軸方向に延びる軸心回りに回転可能に第2収容部242B内に支持された、円板状のスプロケットである。第3スプロケット243Cは、周方向に所定の間隔を有して配列した複数の歯部を備える。第3スプロケット243Cの歯部は、それぞれ、部品収納テープ245のキャリアテープ2451に形成された搬送力伝達孔2452と嵌合可能である。第3スプロケット243Cは、第2収容部242B内におけるテープガイド装着領域242BDの、テープ送り方向H下流側に配置される。すなわち、第3スプロケット243Cは、テープ送り方向Hにおいて部品供給位置HTと一致する位置に配置されている。第3スプロケット243Cは、第2スプロケット243Bにより送出されて第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245を受け入れて、当該部品収納テープ245を、部品供給位置HTを通過するように送出する。テープ送り方向Hにおいて部品供給位置HTと一致する位置に第3スプロケット243Cを配置し、当該第3スプロケット243Cにより部品収納テープ245を受け入れる構成とすることによって、部品供給位置HTに対して高精度に位置決めされた状態で部品収納テープ245を送出することができる。
次に、図3及び図4を参照して、第1テープフィーダー241に備えられるテープガイド244について説明する。テープガイド244は、Y軸方向に延びる細長い部材であり、フィーダー本体242の第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDに取り付けられる。このテープガイド244の幅は、第2収容部242Bの幅と同じに設定されている。テープガイド244は、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cにより送出される部品収納テープ245の、第4テープ走行路242B2上の走行をガイドする。本実施形態では、テープガイド244は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの上面242BAを上方から覆うように、テープガイド装着領域242BDに取り付けられている。
テープガイド244は、ガイド本体2441と、第1係止部2442と、第2係止部2443とを含む。ガイド本体2441は、テープガイド244の外郭を構成するものであり、テープガイド244が第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDに取り付けられた状態で、テープガイド装着領域242BDの上面242BAを上方から覆う。ガイド本体2441は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの上面242BAと協働して、第4テープ走行路242B2を画定する。
また、図4に示すように、ガイド本体2441には、第1テープフィーダー241において吸着ノズル251への部品Eの部品供給位置HTを画定する部品供給開口部249Aが形成されている。すなわち、第1テープフィーダー241は、テープガイド244のガイド本体2441において、部品供給開口部249Aを有する。
また、図4に示すように、ガイド本体2441には、部品露出部249が取り付けられている。部品露出部249は、テープガイド244によりガイドされて第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245の部品収納部2453内において、部品Eを露出させる。部品露出部249は、挿入部2491と、刃部2492と、カバーテープ後処理部2493とを含む。
部品露出部249において挿入部2491は、先細状に形成された薄板状の部分であり、第2スプロケット243Bにより送出され、先端が自由端とされた状態で第4テープ走行路242B2を走行する部品収納テープ245に対し、キャリアテープ2451とカバーテープ2454との間に挿入される。部品露出部249において刃部2492は、挿入部2491に対してテープ送り方向Hの下流側に配置され、部品収納テープ245の走行に応じてカバーテープ2454を、テープ送り方向Hに沿った直線状に切断する。部品露出部249においてカバーテープ後処理部2493は、刃部2492に対してテープ送り方向Hの下流側に配置され、刃部2492により切断されたカバーテープ2454を押し広げる処理を行う。これにより、部品収納テープ245の部品収納部2453内において、部品Eを露出させることができる。このようにして部品収納部2453内において露出された部品Eは、部品供給位置HTにおいて、部品供給開口部249Aを介して、部品実装機2におけるヘッドユニット25の吸着ノズル251により吸着されて取り出される。
テープガイド244において第1係止部2442は、ガイド本体2441の−Y側端部に配置されている。第1係止部2442は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの第1保持部242BBに係止される。これにより、テープガイド244の−Y側の端部が、テープガイド装着領域242BDの−Y側の端部に保持される。テープガイド244において第2係止部2443は、ガイド本体2441の+Y側端部に配置されている。第2係止部2443は、第2収容部242Bにおけるテープガイド装着領域242BDの第2保持部242BCに係止される。これにより、テープガイド244の+Y側の端部が、テープガイド装着領域242BDの+Y側の端部に保持される。
また、図5に示すように、第1テープフィーダー241を含む複数のテープフィーダーの各々の下方側には、台車247に支持されたリール支持部246が配置されている。リール支持部246は、第1リールホルダ2461A及び第2リールホルダ2461Bを、上下方向に互いに離間した状態で支持する。第1リールホルダ2461A及び第2リールホルダ2461Bの各々には、部品収納テープ245が巻回された第1リール2462A及び第2リール2462Bがそれぞれ、回転可能に支持されている。
第1リール2462A又は第2リール2462Bに巻回された部品収納テープ245は、リール支持部246の上端に配設されたガイドローラー2463にガイドされつつ、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cに導かれる。搬送力伝達孔2452が第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの歯部と嵌合された部品収納テープ245は、第1スプロケット243A、第2スプロケット243B及び第3スプロケット243Cの回転により送出される。
以上のように構成される第1テープフィーダー241の部品供給動作は、次の通りである。まず準備作業として、作業者は、リール支持部246の下段の第1リールホルダ2461Aに第1リール2462Aを取り付け、その第1リール2462Aに巻回された部品収納テープ245の先端部を第1スプロケット243Aと嵌合させる。その後、作業者は、第1スプロケット243Aを回転させる指示を入力して部品収納テープ245を送出させ、部品供給テープ245の先端部を第2スプロケット243Bと嵌合させる。
上記の準備作業が終了した状態で、第1テープフィーダー241の部品供給動作が開始される。第1テープフィーダー241において、第2スプロケット243Bは回転し、これにより部品収納テープ245を送出する。なお、第1スプロケット243Aは空転するように構成されており、このとき、第2スプロケット243Bを回転させるのみで部品収納テープ245を送出することができる。
次に、第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、部品収納テープ245の第1スプロケット243Aとの嵌合を解除する作業を行う。このとき、部品収納テープテープ245は、第2スプロケット243Bと嵌合されているので、第1スプロケット243Aとの嵌合が解除されても、第2スプロケット243Bの回転により送出され続ける。
次に、第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、第1リール2462Aを下段の第1リールホルダ2461Aから上段の第2リールホルダ2461Bに移動させる。次に、上段の第2リールホルダ2461Bに支持された第1リール2462Aから部品収納テープ245が送出されている状態で、作業者は、部品収納テープ245が巻回された第2リール2462Bを下段の第1リールホルダ2461Aに取り付け、その第2リール2462Bに巻回された部品収納テープ245の先端部を第1スプロケット243Aと嵌合させる。このようにして、第1リール2462Aに巻回される部品収納テープ245のテープ切れが発生していない状態で、第2リール2462Bを装着することができる。
その後、上段の第2リールホルダ2461Bに支持された第1リール2462Aからの部品収納テープ245の送出が完了すると、下段の第1リールホルダ2461Aに支持された第2リール2462Bからの部品収納テープ245の送出が自動的に開始される。そして、作業者は、テープ切れとなった第1リール2462Aを上段の第2リールホルダ2461Bから取り外し、第2リール2462Bを下段の第1リールホルダ2461Aから上段の第2リールホルダ2461Bに移動させる。このとき、作業者は、部品収納テープ245が巻回された新たなリールを、第1テープフィーダー241に対して補給することができる。第1テープフィーダー241に対して補給された新たなリールは、作業者によって下段の第1リールホルダ2461Aに取り付けられる。
<フィーダー管理システムの構成>
フィーダー管理システム3は、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24に装着される、部品収納テープ245に収納された部品Eを吸着ノズル251へ供給するテープフィーダーの選定を管理するシステムである。このフィーダー管理システム3の構成について、図1に加えて図7を参照して説明する。図7は、フィーダー管理システム3の構成を示すブロック図である。
フィーダー管理システム3は、前述の如く、図1に示すように、実装制御部20を介して部品実装機2とデータ通信可能に接続されている。フィーダー管理システム3は、例えばマイクロコンピュータを含み、図7に示すように、データ通信部31と、操作部32と、表示部33と、第1記憶部34と、第2記憶部248と、第3記憶部35と、第4記憶部36と、制御部37とを備える。
フィーダー管理システム3において、操作部32は、タッチパネル、テンキー、スタートキー及び設定キー等を備え、フィーダー管理システム3に対する作業者の操作や各種の設定を受け付ける。表示部33は、後述の制御部37のフィーダー特定部374及びフィーダー照合部375から出力される情報を表示する。
データ通信部31は、実装制御部20を介した部品実装機2とのデータ通信を実現させるためのインターフェイス回路である。データ通信部31は、実装制御部20を介して部品実装機2から送信される情報を取得し、その取得した情報を制御部37に与える。また、データ通信部31は、フィーダー特定部374及びフィーダー照合部375から出力される情報を、実装制御部20を介した部品実装機2に送信する。
第1記憶部34は、第1テープフィーダー241を含む各テープフィーダーに装着される、リールに巻回された部品収納テープ245に収納された部品Eを特定するための部品特定情報を記憶する。図8は、第1記憶部34に記憶される部品特定情報JH1を説明するための図である。第1記憶部34に記憶される部品特定情報JH1は、部品Eを識別する部品識別情報(部品ID)JH11と、部品Eの部品種に関する部品種情報(部品名)JH12と、部品Eのサイズに関する部品サイズ情報(部品サイズ)JH13とが関連付けられた情報である。
第2記憶部248は、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24に装着される第1テープフィーダー241を特定するためのフィーダー情報を記憶する。図9は、第2記憶部248に記憶されるフィーダー情報JH2を説明するための図である。第2記憶部248に記憶されるフィーダー情報JH2は、第1テープフィーダー241を識別するフィーダー識別情報(フィーダーID)JH21と、第1テープフィーダー241において吸着ノズル251への部品Eの部品供給位置HTを画定する部品供給開口部249Aの開口サイズに関する、当該第1テープフィーダー241に固有の開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と、が関連付けられた情報である。
図9に示すフィーダー情報JH2においては、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA1」である第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズは「S」であり、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA2」である第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズは「M」であり、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA3」である第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズは「S/M」であり、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA4」である第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズは「L」であり、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA5」である第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズは「LL」である。なお、部品供給開口部249Aの開口サイズが「S/M」であるとは、開口サイズ「S」及び開口サイズ「M」の両方が使用可能であることを示す。
本実施形態では、第2記憶部248は、第1テープフィーダー241のフィーダー本体242における第3収容部242Cに配設されている。また、第2記憶部248に記憶されるフィーダー情報JH2における開口サイズ情報(開口サイズ)JH22にて表される、部品供給開口部249Aの開口サイズについては、フィーダー本体242における第1収容部242Aの−Y側の上端部に貼付されたラベル248Aにも記載されている(図3参照)。このフィーダー本体242に貼付されたラベル248Aによって、作業者は、第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズを確認することができる。
第3記憶部35は、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24に装着可能なテープフィーダーにおいて、部品供給開口部249Aと部品露出部249とを有するテープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用の適否を部品毎に表すリスト情報を記憶する。図10は、第3記憶部35に記憶されるリスト情報JH3を説明するための図である。第3記憶部35に記憶されるリスト情報JH3は、前記部品識別情報(部品ID)JH11と、前記部品種情報(部品名)JH12と、前記フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21と、前記開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とが関連付けられた情報である。
図10に示すリスト情報JH3においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA1」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A1」である部品に対し、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S」である部品供給開口部249Aを有する、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA1」の第1テープフィーダー241の使用が適切であることが示されている。また、リスト情報JH3においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA2」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A2」である部品に対し、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「M」である部品供給開口部249Aを有する、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA2」の第1テープフィーダー241の使用が適切であることが示されている。また、リスト情報JH3においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA3」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A3」である部品に対し、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S/M」である部品供給開口部249Aを有する、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA3」の第1テープフィーダー241の使用が適切であることが示されている。また、リスト情報JH3においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA4」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A4」である部品に対し、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「L」である部品供給開口部249Aを有する、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA4」の第1テープフィーダー241の使用が適切であることが示されている。また、リスト情報JH3においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA5」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A5」である部品に対し、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「LL」である部品供給開口部249Aを有する、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA5」の第1テープフィーダー241の使用が適切であることが示されている。
また、図10に示すように、リスト情報JH3は、指定サイズ情報(指定サイズ)JH31を含む。指定サイズ情報(指定サイズ)JH31は、作業者によって部品毎に指定された第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口サイズを表す情報であり、作業者による書き換えが可能である。本実施形態では、リスト情報JH3の指定サイズ情報(指定サイズ)JH31において作業者によって指定された場合に、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズよりも1サイズ上の開口サイズの部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241も、適切に使用することができる。
第4記憶部36は、ヘッドユニット25における吸着ノズル251を特定するための吸着ノズル情報を記憶する。図11は、第4記憶部36に記憶される吸着ノズル情報JH4を説明するための図である。第4記憶部36に記憶される吸着ノズル情報JH4は、前記部品識別情報(部品ID)JH11と、前記部品種情報(部品名)JH12と、吸着ノズル251のサイズに関するノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41と、が関連付けられた情報である。なお、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41は、保持具のサイズに関する保持具サイズ情報の一例である。
図11に示す吸着ノズル情報JH4においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA1」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A1」である部品に対し、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41が「NAA1」の吸着ノズル251の使用が適切であることが示されている。また、吸着ノズル情報JH4においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA2」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A2」である部品に対し、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41が「NAA2」の吸着ノズル251の使用が適切であることが示されている。また、吸着ノズル情報JH4においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA3」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A3」である部品に対し、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41が「NAA3」の吸着ノズル251の使用が適切であることが示されている。また、吸着ノズル情報JH4においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA4」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A4」である部品に対し、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41が「NAA4」の吸着ノズル251の使用が適切であることが示されている。また、吸着ノズル情報JH4においては、部品識別情報(部品ID)JH11が「IA5」であり、部品種情報(部品名)JH12が「A5」である部品に対し、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41が「NAA5」の吸着ノズル251の使用が適切であることが示されている。
フィーダー管理システム3において、制御部37は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部37は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することによりデータ通信部31、操作部32及び表示部33を制御するとともに、フィーダー装着領域24に装着される、吸着ノズル251へ供給するテープフィーダーの選定に関する各種情報を生成して出力する。制御部37は、図7に示すように、通信制御部371と、操作制御部372と、表示制御部373と、フィーダー特定部374と、フィーダー照合部375と、ノズル干渉判断部376とを含む。
通信制御部371は、データ通信部31による実装制御部20を介した部品実装機2とのデータ通信を制御する。操作制御部372は、操作部32を制御する。表示制御部373は、表示部33による情報の表示動作を制御する。
フィーダー特定部374は、第1記憶部34に記憶される部品特定情報JH1に含まれる部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と、第2記憶部248に記憶されるフィーダー情報JH2に含まれる開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とに基づき、吸着ノズル251への部品の供給に適合したテープフィーダーを部品毎に特定する。そして、フィーダー特定部374は、テープフィーダーを特定した特定結果を部品サイズ情報(部品サイズ)JH13及び開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と関連付けた特定結果情報として生成し、その生成した特定結果情報を出力する。
更に、フィーダー特定部374は、第3記憶部35に記憶されるリスト情報JH3を参照し、部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の使用が不適切な部品に対応して、その使用が不適切であることを示す使用不可情報が付加された特定結果情報を出力する。
フィーダー特定部374により生成される特定結果情報について、図12を参照して説明する。図12は、フィーダー管理システム3のフィーダー特定部374により生成される第1特定結果情報JH5を説明するための図である。図12に示す第1特定結果情報JH5は、フィーダーセット情報JH51と、第1適合関連情報JH52とを含む。フィーダーセット情報JH51は、部品実装機本体21のフィーダー装着領域24において、何れのセット位置に第1テープフィーダー241が装着されているかを模式的に示す情報である。第1適合関連情報JH52は、前記部品種情報(部品名)JH12と、前記部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と、第1テープフィーダー241のフィーダー装着領域24におけるセット位置を表すセット位置情報(セット位置)JH521と、前記開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とが関連付けられた情報である。
図12に示す第1特定結果情報JH5の第1適合関連情報JH52においては、部品種情報(部品名)JH12が「A1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA1」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SA」に、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第1適合関連情報JH52においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP11」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SB」には、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。また、第1適合関連情報JH52においては、部品種情報(部品ID)JH12が「SP2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP21」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SC」には、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。
また、第1適合関連情報JH52においては、部品種情報(部品名)JH12が「A2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA2」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SD」に、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「M」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第1適合関連情報JH52においては、部品種情報(部品名)JH12が「A4」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA4」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SE」に、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「L」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。
フィーダー特定部374により生成された第1特定結果情報JH5は、表示制御部373によって制御された表示部33に表示される。
また、フィーダー特定部374は、図13に示す第2特定結果情報JH6を生成する。図13は、フィーダー管理システム3のフィーダー特定部374により生成される第2特定結果情報JH6を説明するための図である。図13に示す第2特定結果情報JH6は、第2適合関連情報JH61と、フィーダー関連詳細情報JH62とを含む。第2適合関連情報JH61は、前記部品種情報(部品名)JH12と、前記部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と、前記セット位置情報(セット位置)JH521と、前記フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21と、前記開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とが関連付けられた情報である。フィーダー関連詳細情報JH62は、吸着ノズルの種類を特定するノズル種特定情報JH621と、前記フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21と、テープフィーダーに装着された部品収納テープ245の種類を表すテープ種情報(テープ種類)JH622と、部品収納テープ245の送りピッチを表すピッチ情報JH623と、部品収納テープ245の送りスピードを表すスピード情報JH624と、部品収納テープ245が巻回されるリールのリール径を表すリール径サイズ情報JH625と、が関連付けられた情報である。
図13に示す第2特定結果情報JH6の第2適合関連情報JH61においては、部品種情報(部品名)JH12が「A1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA1」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SA」に、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA1」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第2適合関連情報JH61においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP11」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SB」には、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFSP1」の第2テープフィーダーの使用が適切であり、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。また、第2適合関連情報JH61においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP21」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SC」には、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFSP21」の第2テープフィーダーの使用が適切であり、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。
また、第2適合関連情報JH61においては、部品種情報(部品名)JH12が「A2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA2」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SD」に、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA2」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「M」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第2適合関連情報JH61においては、部品種情報(部品名)JH12が「A4」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA4」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SE」に、フィーダー識別情報(フィーダーID)JH21が「IFA4」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「L」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。
フィーダー特定部374により生成された第2特定結果情報JH6は、表示制御部373によって制御された表示部33に表示される。
また、フィーダー特定部374は、図14に示す第3特定結果情報JH7を生成する。図14は、フィーダー管理システム3のフィーダー特定部374により生成される第3特定結果情報JH7を説明するための図である。図14に示す第3特定結果情報JH7は、前記部品種情報(部品名)JH12と、前記部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と、前記セット位置情報(セット位置)JH521と、前記テープ種情報(テープ種類)JH622と、前記開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とが関連付けられた情報である。
図14に示す第3特定結果情報JH7においては、部品種情報(部品名)JH12が「A1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA1」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SA」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回された、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第3特定結果情報JH7においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP11」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SB」には、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。また、第3特定結果情報JH7においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP21」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SC」には、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。
また、第3特定結果情報JH7においては、部品種情報(部品名)JH12が「A2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA2」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SD」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回された、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「M」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。また、第3特定結果情報JH7においては、部品種情報(部品名)JH12が「A4」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA4」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SE」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回された、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「L」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されている。
フィーダー特定部374により生成された第3特定結果情報JH7は、表示制御部373によって制御された表示部33に表示される。
以上のように構成されたフィーダー管理システム3において、フィーダー特定部374は、第1記憶部34に記憶される部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と第2記憶部248に記憶される開口サイズ情報(開口サイズ)JH22とに基づき、吸着ノズル251への部品の供給に適合したテープフィーダー241を部品毎に特定する。このフィーダー特定部374は、その特定結果を、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13及び開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と関連付けた特定結果情報JH5、JH6、JH7として出力する。そして、表示部33が、フィーダー特定部374による特定結果情報JH5、JH6、JH7を表示する。作業者が表示部33に表示された特定結果情報JH5、JH6、JH7を参照して段取り作業を行うことによって、部品供給開口部249Aの開口縁に対する部品の干渉を可及的に抑止し、テープフィーダーによる吸着ノズル251に対する部品の供給不良を防止することができる。
更に、フィーダー特定部374から出力される特定結果情報JH5、JH6、JH7において、テープガイド244を備えた第1テープフィーダー241の使用が不適切な部品に対しては、その第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。このため、第1テープフィーダー241の使用が不適切な部品に対応して第1テープフィーダー241が使用されることを、可及的に抑止することができる。
また、フィーダー特定部374は、図15に示す第4特定結果情報JH8を生成する。図15は、フィーダー管理システム3のフィーダー特定部374により生成される第4特定結果情報JH8を説明するための図である。図15に示す第4特定結果情報JH8は、前記部品種情報(部品名)JH12と、前記部品サイズ情報(部品サイズ)JH13と、前記セット位置情報(セット位置)JH521と、前記テープ種情報(テープ種類)JH622と、テープフィーダーの種類を表すフィーダー種情報JH81と、前記開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と、フィーダー装着領域24の各セット位置に装着されたテープフィーダーの数を表すフィーダー数情報JH82と、が関連付けられた情報である。
図15に示す第4特定結果情報JH8においては、部品種情報(部品名)JH12が「A1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA1」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SA」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回され、フィーダー種情報JH81で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「S」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されており、この第1テープフィーダー241が「1」台である。また、第4特定結果情報JH8においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP1」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP11」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SB」には、フィーダー種情報JH81で表されるテープフィーダーの種類が「非ALF」の第2テープフィーダーの使用が適切であり、第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。また、第4特定結果情報JH8においては、部品種情報(部品名)JH12が「SP2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「SP21」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SC」には、フィーダー種情報JH81で表されるテープフィーダーの種類が「非ALF」の第2テープフィーダーの使用が適切であり、第1テープフィーダー241の使用が不適切であることを示す使用不可情報「NG」が付加されている。
また、第4特定結果情報JH8においては、部品種情報(部品名)JH12が「A2」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA2」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SD」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回され、フィーダー種情報JH81で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「M」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されており、この第1テープフィーダー241が「1」台である。また、第4特定結果情報JH8においては、部品種情報(部品名)JH12が「A4」であり、部品サイズ情報(部品サイズ)JH13が「AA4」である部品に対し、セット位置情報(セット位置)JH521で表されるセット位置「SE」に、テープ種情報(テープ種類)JH622で表される「8mmテープ」の部品収納テープ245がリールに巻回され、フィーダー種情報JH81で表されるテープフィーダーの種類が「ALF」の、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22で表される開口サイズが「L」である部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の装着が適合していることが示されており、この第1テープフィーダー241が「1」台である。
フィーダー特定部374により生成された第4特定結果情報JH8は、記録用紙に印刷されて、印刷物として出力される。第4特定結果情報JH8が印刷された印刷物を参照して作業者が段取り作業を行うことによって、部品供給開口部249Aの開口縁に対する部品の干渉を可及的に抑止し、テープフィーダーによる吸着ノズル251に対する部品の供給不良を防止することができる。
前述したように、部品実装機本体21は、第1テープフィーダー241を含むテープフィーダーが複数並設された状態で装着される領域であって、吸着ノズル251による吸着対象の部品毎に各テープフィーダーのセット位置が区画されたフィーダー装着領域24を有する。また、第2記憶部248は、第1テープフィーダー241のフィーダー本体242に配設されている。そして、フィーダー照合部375は、フィーダー装着領域24のセット位置に装着された第1テープフィーダー241の第2記憶部248からフィーダー情報JH2に含まれる開口サイズ情報(開口サイズ)JH22を読み取る。このフィーダー照合部375は、読み取った開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と、フィーダー特定部374から出力された特定結果情報とを照合して、第1テープフィーダー241の前記セット位置への装着の適否を判断し、その判断結果を表す照合情報を生成して出力する。
フィーダー照合部375により生成される照合情報について、図16を参照して説明する。図16は、フィーダー管理システム3のフィーダー照合部375により生成される第1照合情報JH9を説明するための図である。図16に示す第1照合情報JH9は、第1照合判断結果情報JH91と、第1参照情報JH92と、第1照合対象情報JH93とを含む。第1照合判断結果情報JH91は、フィーダー照合部375による、第1テープフィーダー241のセット位置への装着の適否の判断結果を、文字列として表す情報である。第1参照情報JH92は、テープフィーダーのセット位置への装着時に作業者が、第1照合判断結果情報JH91に対応して参照すべき事項を、文字列として表す情報である。第1照合対象情報JH93は、フィーダー照合部375による照合の対象に関する情報である。
図16に示す第1照合情報JH9は、第1照合対象情報JH93で表される部品名が「SP1」である部品に対し、フィーダー特定部374により第1テープフィーダー241の使用が不適切であるとされたフィーダー装着領域24のセット位置「SB」に、第1テープフィーダー241が誤って装着された場合において、フィーダー照合部375によって生成される照合情報の一例である。第1照合情報JH9においては、第1照合判断結果情報JH91として「ALFの使用が許可されていません。」との文字列の情報が付加され、第1参照情報JH92として「以下の部品は、ALFを使用できません。非ALFを使用してください。」との文字列の情報が付加されている。
フィーダー照合部375により生成された第1照合情報JH9は、表示制御部373によって制御された表示部33に表示される。
また、フィーダー照合部375は、図17に示す第2照合情報JH10を生成する。図17は、フィーダー管理システム3のフィーダー照合部375により生成される第2照合情報JH10を説明するための図である。図17に示す第2照合情報JH10は、第2照合判断結果情報JH101と、第2参照情報JH102と、第2照合対象情報JH103とを含む。第2照合判断結果情報JH101は、フィーダー照合部375による、第1テープフィーダー241のセット位置への装着の適否の判断結果を、文字列として表す情報である。第2参照情報JH102は、テープフィーダーのセット位置への装着時に作業者が、第2照合判断結果情報JH101に対応して参照すべき事項を、文字列として表す情報である。第2照合対象情報JH103は、フィーダー照合部375による照合の対象に関する情報である。
図17に示す第2照合情報JH10は、第2照合対象情報JH103で表される部品名が「A2」である部品に対し、フィーダー特定部374により開口サイズが「M」の部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241の使用が適切であるとされたフィーダー装着領域24のセット位置「SD」に、開口サイズが「M」以外の部品供給開口部249Aを有する第1テープフィーダー241が誤って装着された場合において、フィーダー照合部375によって生成される照合情報の一例である。第2照合情報JH10においては、第2照合判断結果情報JH101として「ALFの開口サイズが間違っています。」との文字列の情報が付加され、第2参照情報JH102として「適合する開口サイズのALFを使用してください。」との文字列の情報が付加されている。
フィーダー照合部375により生成された第2照合情報JH10は、表示制御部373によって制御された表示部33に表示される。
以上のように構成されたフィーダー管理システム3において、フィーダー照合部375は、段取り作業において作業者によってフィーダー装着領域24のセット位置に装着された第1テープフィーダー241の第2記憶部248から開口サイズ情報(開口サイズ)JH22を読み取る。このフィーダー照合部375は、読み取った開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と、フィーダー特定部374から出力された特定結果情報とを照合して、第1テープフィーダー241のセット位置への装着の適否を判断し、その判断結果を表す照合情報JH9、JH10を出力する。そして、表示部33が、フィーダー照合部375による照合情報JH9、JH10を表示する。作業者が表示部33に表示された照合情報JH9、JH10を参照して段取り作業を行うことによって、第1テープフィーダー241のセット位置への装着の適否を確認することができる。これにより、例えば、第1テープフィーダー241のセット位置への装着ミスによる、部品供給開口部249Aの開口縁に対する部品の干渉を可及的に抑止することができる。
次に、ノズル干渉判断部376について説明する。ノズル干渉判断部376は、吸着ノズル251が第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口縁と干渉するか否かを判断し、その判断結果に応じた吸着ノズル251の吸着動作に関する指令信号を出力する。本実施形態では、ノズル干渉判断部376は、フィーダー装着領域24のセット位置に装着された第1テープフィーダー241の第2記憶部248からフィーダー情報JH2に含まれる開口サイズ情報(開口サイズ)JH22を読み取る。このノズル干渉判断部376は、読み取った開口サイズ情報(開口サイズ)JH22と、第4記憶部36に記憶される吸着ノズル情報JH4に含まれるノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41とに基づき、吸着ノズル251が部品供給開口部249Aの開口縁と干渉するか否かを判断する。
具体的には、ノズル干渉判断部376は、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22にて表される部品供給開口部249Aの開口サイズが、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41にて表される吸着ノズル251のサイズよりも大きい場合に、吸着ノズル251が部品供給開口部249Aの開口縁と干渉しないと判断し、この場合に吸着ノズル251の吸着動作を許可する指令信号を出力する。また、ノズル干渉判断部376は、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22にて表される部品供給開口部249Aの開口サイズが、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41にて表される吸着ノズル251のサイズよりも小さい場合に、吸着ノズル251が部品供給開口部249Aの開口縁と干渉すると判断し、この場合に吸着ノズル251の吸着動作を中止すべき指令信号を出力する。なお、ヘッドユニット25において、サイズの異なる複数種の吸着ノズル251が交換可能に配設されている場合には、ノズル干渉判断部376は、開口サイズ情報(開口サイズ)JH22にて表される部品供給開口部249Aの開口サイズが、ノズルサイズ情報(ノズルサイズ)JH41にて表される吸着ノズル251のサイズよりも小さい場合に、他の吸着ノズル251に交換すべき指令信号を出力する。ノズル干渉判断部376から出力された、吸着ノズル251の吸着動作に関する指令信号は、データ通信部31を介して実装制御部20に送信されて、部品実装機2に入力される。なお、部品実装機2には、サイズが異なる複数種の吸着ノズル251が収納されたノズルストッカが配置され、部品実装機2では、指令信号に基づいて、部品供給開口部249Aの開口サイズよりもサイズが小さい吸着ノズルがノズルストッカ内から選択され、自動交換されるようにしてもよい。
以上のように構成されたフィーダー管理システム3において、ノズル干渉判断部376は、吸着ノズル251が第1テープフィーダー241における部品供給開口部249Aの開口縁と干渉するか否かを判断する。このノズル干渉判断部376は、その判断結果に応じた吸着ノズル251の吸着動作に関する指令信号を出力する。これにより、吸着ノズル251による部品の吸着動作時に、吸着ノズル251が部品供給開口部249Aの開口縁と干渉することを、可及的に抑止することができる。この結果、吸着ノズル251による部品の吸着不良や吸着ノズル251又はテープフィーダーの破損等の発生が抑止され、これに起因してテープフィーダーによる吸着ノズル251に対する部品の供給不良の発生を防止することができる。
また、本実施形態に係る部品実装システム1は、テープフィーダーによる吸着ノズル251に対する部品の供給不良を防止することが可能なテープフィーダーの選定を管理するフィーダー管理システム3を備えている。このため、部品実装機2において実装基板の生産効率が低下することを防止することができる。
以上説明したフィーダー管理システムは、本発明にかかるフィーダー管理システムの好ましい実施形態の例示であって、その具体的な構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。