JP6896066B2 - 電動機、送風機、室外機、及び、空気調和機 - Google Patents

電動機、送風機、室外機、及び、空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、電動機、当該電動機を備えた送風機、当該送風機を備えた室外機、及び、当該室外機を備えた空気調和機に関するものである。
従来、電動機は、使用時に内部の巻き線及び基板が発熱するため、電動機のファンの回転により生じる風を利用して内部を冷却している。また、電動機の内部を熱から保護するために冷却能力が不足している場合には、電動機にヒートシンクを設けて電動機の表面の冷却を促進させることがある。電動機にヒートシンクを設ける構成として、電動機の軸受底面にフィン構造を設けて内部の冷却を促す電動機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2015−14200号公報
特許文献1に記載の電動機では、樹脂成形された電動機軸受の底面側表面に電動機の軸に対して放射状となるフィン構造を設けて電動機内部のコイル温度の低下を図っている。しかし、電動機をより高負荷、高回転数、高温外気といった環境で使用するためには、電動機の内部に設置した駆動基板の温度制限を超えることがないように、駆動基板が有する素子から発せられる熱も処理する必要がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、電動機の駆動基板が有する素子から発せられる熱を処理する電動機、送風機、室外機、及び、空気調和機を提供するものである。
本発明に係る電動機は、円筒形状の固定子と、固定子の軸心を中心として回転自在に設置された回転子と、固定子と回転子とを収納し、底壁を有する円筒形状のモータケースと、モータケース内において固定子と底壁との間に配置され、回転子を駆動する駆動回路を備えた駆動基板と、底壁に配置され、底壁を介して駆動基板と対向する数のヒートシンクと、を備え、数のヒートシンクのそれぞれは、モータケースの底壁と接する平板状のベース板と、ベース板から立設して平行に配置された複数の板状のフィンとを有し、複数の板状のフィンの少なくとも1つがモータケースの径方向に延設しており、駆動基板は、数の発熱素子を有しており、数のヒートシンクは、底壁を介して数の発熱素子と対向する位置に配置されており、ベース板と発熱素子との間において、底壁の一方の面はベース板と対向し、ベース板と対向する底壁の一方の面の、裏側の面となる底壁の他方の面は発熱素子と対向するものである。
本発明による電動機によれば、モータケースの底壁に配置され、底壁を介して駆動基板と対向する1つまたは複数のヒートシンク、を備えたものである。このことにより、電動機は、発熱源に近い駆動基板に対向してヒートシンクを配置しているので、駆動基板が有する素子から発せられる熱を処理することができる。その結果、冷却能力が向上した電動機を得ることができる。
本発明の実施の形態1に係る電動機を用いた空気調和機の構成例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1に係る電動機を用いた空気調和機の室外機の斜視図である。 図2の室外機の分解図である。 本発明の実施の形態1に係る電動機の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る電動機を底壁側から見た図である。 図5の電動機のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態1に係る電動機に収納された駆動基板を示す図である。 本発明の実施の形態1に係る電動機を備えた送風機室の概略図である。
以下、本発明の実施の形態に係る電動機、送風機、室外機、空気調和機について、図面を参照して説明する。なお、図面の形態は一例であり、本発明を限定するものではない。また、各図において同一の符号を付したものは、同一の又はこれに相当するものであり、これは明細書の全文において共通している。さらに、以下の図面では各構成部材の大きさの関係が実際のものとは異なる場合がある。
実施の形態1.
[空気調和機の構成]
図1は、本発明の実施の形態1に係る電動機を用いた空気調和機の構成例を示す模式図である。図1において実線の矢印は、空気調和機100における冷房運転時の冷媒の流れを示し、点線の矢印は、空気調和機100における暖房運転時の冷媒の流れを示す。図1の空気調和機100は、室内機110と、室外機120とを有し、室内機110と室外機120とは冷媒配管130及び冷媒配管140により配管接続されている。そして、空気調和機100は、圧縮機210、流路切替装置220、室外熱交換器230、膨張弁240、室内熱交換器250が冷媒配管を介して順次接続されている。なお、図1で示す空気調和機100の構成は1例であり、例えば、図1の空気調和機100にマフラー、アキュムレータ等が設けられていてもよい。
室内機110は、室内熱交換器250を有する。室内熱交換器250は、空調対象となる空気と冷媒との熱交換を行う。室内熱交換器250は、暖房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。また、室内熱交換器250は、冷房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。室内熱交換器250の近傍には、室内送風機60が、室内熱交換器250と対面するように設けられている。
[室外機の構成]
室外機120は、圧縮機210、流路切替装置220、室外熱交換器230、及び膨張弁240を有している。圧縮機210は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。ここで、特に限定するものではないが、圧縮機210は、例えばインバータ回路等により制御され、運転周波数を任意に変化させることにより、圧縮機210の容量(単位時間あたりの冷媒を送り出す量)を変化させるようにしてもよい。流路切替装置220は、例えば四方弁であり、冷媒の流路の方向の切り換えが行われる装置である。空気調和機100は流路切替装置220を用いて冷媒の流れを切り換えることで、暖房運転又は冷房運転を実現することができる。室外熱交換器230は、冷媒と空気(室外の空気)との熱交換を行う。室外熱交換器230は、暖房運転時においては蒸発器として機能し、冷媒を蒸発させ、気化させる。また、室外熱交換器230は、冷房運転時においては凝縮器として機能し、冷媒を凝縮して液化させる。室外熱交換器230の近傍には室外送風機50が、室外熱交換器230と対面するように設けられている。膨張弁240は、絞り装置(流量制御手段)であり、膨張弁240を流れる冷媒の流量を調節することにより、膨張弁として機能し、流入してきた冷媒を減圧するものである。例えば、膨張弁240が、電子式膨張弁等で構成された場合は、制御装置(図示せず)等の指示に基づいて開度調整が行われる。
図2は、本発明の実施の形態1に係る電動機を用いた空気調和機の室外機の斜視図である。図2において示すX軸は、X1側を左、X2側を右として室外機120の左右の幅方向を示す。また、Y軸は、Y1側を前面側、Y2側を背面側として室外機120の前後の奥行き方向を示す。さらに、Z軸は、Z1側を上、Z2側を下として室外機120の上下方向を示すものである。図2に示されるように、空気調和機の室外機120は、筐体1を構成する部材として、正面側に前面パネル2及びファングリル7、上面に天板パネル3、右側面に右側面パネル5及び右側面カバー8、底面に底板6、背面に後面パネル4(図3参照)備えている。室外機120は、室外空気を吸引するための吸い込み口を背面に有し、吸い込んだ空気を吹き出す吹き出し口を前面に有している。なお、吹き出し口は、ファングリル7で覆われている。
図3は、図2の室外機の分解図である。図3に示されるように、室外機120の内部は、機械室10と送風機室15とに区分けされている。機械室10には、圧縮機210と制御基板12とが設置されている。送風機室15内の室外機120の背面側には、室外熱交換器230が立設されている。室外熱交換器230の前面側には、送風機固定台17が設けられている。送風機固定台17には、室外送風機50が設置されている。送風機固定台17は、梁17a、平板17bを備えている。梁17aは、鉛直方向に伸びて形成されており、その中央部には後述する電動機20が取付けられている。梁17aの上端には、室外機120の前面側に伸びる平板17bが設けられている。梁17aの下端は、底板6にネジ止めで固定されている。平板17bの室外機120の前面側は、前面パネル2とネジ止めで固定されている。
[室外送風機の構成]
室外送風機50は、電動機20とプロペラファン30とを有する。プロペラファン30は、後述する電動機20の回転軸26に固定されているファンボス部30aと、ファンボス部30aの外周壁に設けられ回転軸26方向に送風する複数の翼部30bとを有している。プロペラファン30は、電動機20の駆動により回転する。なお、室外送風機50は、本発明の「送風機」に相当する。
[電動機の構成]
図4は、本発明の実施の形態1に係る電動機の斜視図である。図5は、本発明の実施の形態1に係る電動機を底壁側から見た図である。図6は、図5の電動機のA−A線断面図である。図4〜図6を用いて電動機20について説明する。電動機20は、例えばブラシレスDCモーターからなり、図6に示すように、円筒形状の固定子21と、固定子21の軸心を中心として回転自在に設置された回転子22と、固定子21と回転子22とを収納し、底壁23aを有する円筒形状のモータケース23と、モータケース23内において固定子21と底壁23aとの間に配置され、回転子22を駆動する駆動回路を備えた駆動基板24と、底壁23aに配置され、底壁23aを介して駆動基板24と対向する1つまたは複数のヒートシンク25と、を有する。電動機20は、コイル用に巻き線を巻いた固定子21と回転子22を駆動する駆動回路を備えた駆動基板24とを樹脂によって一体成型されている。
固定子21は、固定子鉄心と、固定子鉄心のスロット内に銅線を巻いて形成される巻線と、固定子鉄心と巻線とを絶縁する絶縁材とで構成されている。回転子22には、永久磁石が用いられている。回転子22は、図4及び図6に示すように軸心に回転軸26を有している。回転子22は、図6に示すように回転軸26がベアリング27a及びベアリング27bに支持されて、モータケース23の軸心上に保持されている。
モータケース23は、固定子21と駆動基板24とを内蔵して樹脂により一体成型されている。モータケース23は、円筒形状に形成されており、一端が開放されており、他端が底壁23aにより閉鎖されている。モータケース23の開放端には、図4及び図6に示すようにブラケット29が圧入されており、ベアリング27aは、ブラケット29により保持されている。底壁23aは、図5及び図6に示すように、底壁23aの中央部分において外側に円柱状に膨出する膨出部23a1と、膨出しない部分であり膨出部23a1の周囲に位置し環状に形成されている環状部23a2とを有する。ベアリング27bは、膨出部23a1内に配置されて保持されている。底壁23aと固定子21との間に配置された駆動基板24には、室外機120に接続するためのコネクタ用リード線28が取り付けられている。コネクタ用リード線28は、モータケース23を構成する樹脂の内部を通じてモータケース23の側面から外部に伸びている。また、電動機20を室外送風機50として使用する際にモータケース23上で風上側となる底壁23aには、図4〜図6に示すように、1つまたは複数のヒートシンク25が配置されている。
図7は、本発明の実施の形態1に係る電動機に収納された駆動基板を示す図である。図6及び図7を用いて駆動基板24について説明する。駆動基板24は、回転子22を駆動する駆動回路を備えており、1つまたは複数の発熱素子24aを有している。発熱素子24aは、例えば集積回路(IC)などの半導体素子を始めとする各種電子素子などであり、動作することにより熱を発する素子である。なお、図7に示す発熱素子24aを囲む等高線は温度分布を表しており、発熱素子24aに近づくほど温度が高い状態を示している。駆動基板24は、図6に示すようにモータケース23内において固定子21と底壁23aとの間に配置されている。駆動基板24は、図7に示すように、電動機20の回転軸26及びベアリング27bと干渉しないように環状に形成されている。なお、図7では、駆動基板24は、環状に形成されているが、形状は環状であることに限定されるものではない。例えば、駆動基板24は、回転軸26及びベアリング27bと干渉しなければ、扇型状、台形状、円形状、矩形状等に形成されてもよい。
次に、図6〜図7を用いてヒートシンク25について説明する。ヒートシンク25は熱伝導に優れた材料により形成され、例えば銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金等により形成される。1つまたは複数のヒートシンク25のそれぞれは、図4〜図6に示すように、モータケース23の底壁23aと接するベース板25aと、ベース板25aから立設して平行に配置された複数の板状のフィン25bとを有する。
ベース板25aは、図5に示すように、フィン25bの立設方向から見て矩形状に形成されている。フィン25bは、ヒートシンク25のベース板25aに対して垂直に設けられていると共に、板状に形成されており同一のベース板25a内において平行して複数設けられている。複数の板状のフィン25bの少なくとも1つは、図5に示すようにモータケース23の軸心から外周へ向かって径方向に延設している。なお、モータケース23の表面とヒートシンク25が接触していて、平行に配置されたフィン25bの少なくとも1つがモータケース23の軸心から外周へ向かって径方向に延設しているのであれば、ベース板25aが他の形状であっても同様の冷却効果が得られる。そのため、ベース板25aの形状は、矩形状に限定されるものではなく、扇型、台形、多角形状、円形状、長円形状等、他の形状であってもよい。
ヒートシンク25は、図6に示すように、駆動基板24が配置されている側とは反対側の底壁23aに配置されている。また、ヒートシンク25は、図5に示すように、膨出部23a1の外周壁に沿って、環状部23a2に配置されている。1つまたは複数のヒートシンク25は、図5及び図7に示すように、底壁23aを介して1つまたは複数の発熱素子24aと対向する位置に配置されている。すなわち、ヒートシンク25は、電動機20の駆動中に駆動基板24上で温度が上昇する発熱素子24aの周辺に集中して配置されている。
図8は、本発明の実施の形態1に係る電動機を備えた送風機室の概略図である。図8において、白抜き矢印は、プロペラファン30の駆動により生じる風の送風方向を示すものである。1つまたは複数のヒートシンク25は、プロペラファン30の駆動により生じる風の送風方向において、駆動基板24に対して風上側に配置されている。また、室外機120の送風機室15において、室外熱交換器230は、プロペラファン30の駆動により生じる風の送風方向において、室外送風機50の上流側に配置されている。すなわち、1つまたは複数のヒートシンク25は、モータケース23と室外熱交換器230との間に配置されている。なお、室外熱交換器230は、本発明の「熱交換器」に相当する。
次に電動機20及び室外送風機50の動作について図8を用いて説明する。使用者が電動機20を駆動させると、室外機120の送風機室15内では、室外送風機50のプロペラファン30が回転する。プロペラファン30が回転すると、吸い込み口から筐体1内に空気が吸い込まれ、吸い込まれた空気と室外熱交換器230内の冷媒との間で熱交換を行われる。そして、室外熱交換器230内の冷媒と熱交換が行われた空気は、吹き出し口から筐体1外へ吹き出される。
次に室外送風機50の周囲を通過する空気についてより詳細に説明する。室外熱交換器230側から吸い込まれた空気は、電動機20の軸方向に流れる風となる。このとき、電動機20の軸上周辺で吸い込まれた空気は、モータケース23の底壁23aからモータケース23の外周側に流れてプロペラファン30の翼部30bを通過するように流れる。すなわち、送風機室15内に吸い込まれた空気は、モータケース23の底壁23a上では軸心から外周へ向かう径方向の流れとなる。この風の流れの中で、発熱素子24aが発した熱は、ヒートシンクのベース板25aからフィン25bへと伝わり、フィン25bの周囲を流れる空気に放熱される。ヒートシンク25のフィン25bは、底壁23aで風が流れる方向に延設されているため、平行に配置されたフィン間を空気が流れやすくなり、モータケース23の表面を効率的に冷却することができる。
以上のように、電動機20は、円筒形状の固定子21と、固定子21の軸心を中心として回転自在に設置された回転子22と、固定子21と回転子22とを収納し、底壁23aを有する円筒形状のモータケース23と、モータケース23内において固定子21と底壁23aとの間に配置され、回転子22を駆動する駆動回路を備えた駆動基板24と、底壁23aに配置され、底壁23aを介して駆動基板24と対向する1つまたは複数のヒートシンク25と、を備えたものである。そのため、電動機20は、発熱源に近い駆動基板24に対向してヒートシンク25を配置しているので、駆動基板24が有する発熱素子24aから発せられる熱を処理することができる。その結果、電動機20は、放熱性能が向上し、電動機20内部の温度が低下しやすくなるため、高出力・高効率な運転を行うことができる。
また、電動機20は、1つまたは複数のヒートシンク25のそれぞれが、モータケース23の底壁23aと接するベース板25aと、ベース板25aから立設して平行に配置された複数の板状のフィン25bとを有する。一般に、ベース面積とフィンピッチとを同一とした条件では、ベース幅が大きく、フィンの枚数が多いほどヒートシンクの熱抵抗が低くなり、ヒートシンクによる放熱性がよくなる。電動機20は、ベース板25aに、平行に配置された複数の板状のフィン25bが設けられているため、例えば、フィンが放射状に配置されている場合と比べてベース板上のフィンの枚数を増加する事ができる。そのため、電動機20は、例えば、全てのフィンがモータケースの軸心から放射状に設けられた電動機と比べて、フィンの枚数を多くすることができ、ヒートシンク25の放熱性能を向上させることができる。
また、電動機20は、駆動基板24が、1つまたは複数の発熱素子24aを有しており、1つまたは複数のヒートシンク25は、底壁23aを介して1つまたは複数の発熱素子24aと対向する位置に配置されている。
電動機20をより高負荷、高回転数、高温外気といった環境で使用するためには、電動機の内部に設置した駆動基板の温度制限を超えることがないように、駆動基板が有する素子から発せられる熱を処理する必要がある。例えば、特許文献1に記載の電動機では、樹脂成形された電動機軸受の底面側表面に電動機の軸に対して放射状となるフィン形状を有することで表面積を増加させて電動機の内部の冷却能力の向上を図っている。しかし、空気調和機の室外機の内部では、フィンを設けることができる空間は、電動機と熱交換器と間の空間に制限されるのに対し、電動機の冷却能力を向上させるためにはフィンを大きくする必要がある。
これに対し、電動機20は、1つまたは複数のヒートシンク25が、底壁23aを介して1つまたは複数の発熱素子24aと対向する位置に配置されている。そのため、電動機20は、発熱源に近い位置にヒートシンク25を集中的に配置することができ、モータケース23と室外熱交換器230との間においてヒートシンク25の構造を大きくすることなく電動機20を効率的に冷却することができる。また、ベース板25aの面積を大きくする必要がなく、材料コストを抑制することができる。
また、電動機20は、ベース板25aが矩形状に形成されている。そのため、例えば、ベース板25aをモータケース23の環状部23a2に合致するように環状に形成した場合等と比べて、ヒートシンク25の加工が容易となり、製造コストを抑制することができる。また、電動機20は、ベース板25aが矩形状に形成されているため、ヒートシンク25を収納あるいは運搬しやすい。
また、電動機20は、複数の板状のフィン25bの少なくとも1つがモータケース23の径方向に延設している。送風機室15内に吸い込まれた空気は、モータケース23の底壁23a上では軸中心から外周へ向かう径方向の流れとなる。ヒートシンク25のフィン25bの少なくとも1つは、底壁23aで風が流れる径方向に延設されているため、平行に配置されたフィン間を空気が流れやすくなり、モータケース23の表面を効率的に冷却することができる。また、電動機20は、膨出部23a1を有するため、送風機室15内に吸い込まれた空気は、膨出部23a1の先端部から基部へ膨出部23a1の外周壁に沿って流れ、膨出部23a1の基部から環状部23a2の外縁に向かって風が流れる。ヒートシンク25のフィン25bの少なくとも1つは、底壁23a上で風が流れる径方向に延設されているため、平行に配置されたフィンの間に空気が流れやすくなり、モータケース23の表面を効率的に冷却することができる。
また、電動機20は、モータケース23が、固定子21と駆動基板24とを内蔵して樹脂により一体成型されている。そのため、電動機20は、低騒音、低振動を実現することができる。
また、室外送風機50は、1つまたは複数のヒートシンク25が、プロペラファン30の駆動により生じる風の送風方向において、駆動基板24に対して風上側に配置されている。そのため、送風機室15内に吸い込まれた空気が、フィン25bの間に流れやすくなり、モータケース23の表面を効率的に冷却することができる。
また、室外熱交換器230は、プロペラファン30の駆動により生じる風の送風方向において、室外送風機50の上流側に配置されている。そのため、室外熱交換器230と熱交換した空気が、フィン25bの間に流れやすくなり、モータケース23の表面を効率的に冷却することができる。
なお、本発明の実施の形態は、上記実施の形態1に限定されない。たとえば、電動機20は、円筒形状の膨出部23a1を有しているが、角錐状、あるいは、半球状の膨出部23a1であってもよい。また、電動機20は、膨出部23a1を設けていなくても良い。また、フィン25bの形状は、板状に限定するものではなく、例えば、円柱状、楕円柱、菱形柱、角柱、スリットの入った薄板を積層したものなどでもよい。
1 筐体、2 前面パネル、3 天板パネル、4 後面パネル、5 右側面パネル、6 底板、7 ファングリル、8 右側面カバー、10 機械室、12 制御基板、15 送風機室、17 送風機固定台、17a 梁、17b 平板、20 電動機、21 固定子、22 回転子、23 モータケース、23a 底壁、23a1 膨出部、23a2 環状部、24 駆動基板、24a 発熱素子、25 ヒートシンク、25a ベース板、25b フィン、26 回転軸、27a ベアリング、27b ベアリング、28 コネクタ用リード線、29 ブラケット、30 プロペラファン、30a ファンボス部、30b 翼部、50 室外送風機、60 室内送風機、100 空気調和機、110 室内機、120 室外機、130 冷媒配管、140 冷媒配管、210 圧縮機、220 流路切替装置、230 室外熱交換器、240 膨張弁、250 室内熱交換器。

Claims (7)

  1. 円筒形状の固定子と、
    前記固定子の軸心を中心として回転自在に設置された回転子と、
    前記固定子と前記回転子とを収納し、底壁を有する円筒形状のモータケースと、
    前記モータケース内において前記固定子と前記底壁との間に配置され、前記回転子を駆動する駆動回路を備えた駆動基板と、
    前記底壁に配置され、前記底壁を介して前記駆動基板と対向する数のヒートシンクと、
    を備え、
    前記数のヒートシンクのそれぞれは、前記モータケースの前記底壁と接する平板状のベース板と、前記ベース板から立設して平行に配置された複数の板状のフィンとを有し、
    前記複数の板状のフィンの少なくとも1つが前記モータケースの径方向に延設しており、
    前記駆動基板は、数の発熱素子を有しており、
    前記数のヒートシンクは、前記底壁を介して前記数の発熱素子と対向する位置に配置されており、前記ベース板と前記発熱素子との間において、前記底壁の一方の面は前記ベース板と対向し、前記ベース板と対向する前記底壁の一方の面の、裏側の面となる前記底壁の他方の面は前記発熱素子と対向する電動機。
  2. 前記モータケースは、
    前記底壁の中央部分において外側に円柱状に膨出し、前記回転子の回転軸を支持するベアリングを内部に配置する膨出部と、
    前記底壁において膨出しない部分であり、前記膨出部の周囲に位置し環状に形成されている環状部と、
    を有し、
    前記ヒートシンクは、
    前記膨出部の外周壁に沿って、前記環状部に配置されている請求項1に記載の電動機。
  3. 前記ベース板が矩形状に形成されている請求項1又は2に記載の電動機。
  4. 前記モータケースは、前記固定子と前記駆動基板とを内蔵して樹脂により一体成型されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の電動機。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電動機と、
    前記電動機に固定されるプロペラファンと、
    を備え、
    前記数のヒートシンクは、前記プロペラファンの駆動により生じる風の送風方向において、前記駆動基板に対して風上側に配置されている送風機。
  6. 請求項5に記載の送風機と、
    冷媒と空気との熱交換を行う熱交換器と、
    を備え、
    前記熱交換器は、前記プロペラファンの駆動により生じる風の送風方向において、前記送風機の上流側に配置されている室外機。
  7. 請求項6に記載の室外機を備えた空気調和機。
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