JP5386395B2 - 室外機用電装箱、室外機ユニットおよび空気調和機 - Google Patents

室外機用電装箱、室外機ユニットおよび空気調和機 Download PDF

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Description

本発明は、空気調和機の室外機ユニットの内部に収容される室外機用電装箱、室外機ユニットおよび空気調和機に関する。
従来の空気調和機の室外機ユニットには、商用交流電源をコンバータ部で一旦直流に整流し、再度インバータ部で可変電圧、可変電流の交流に変換して誘導電動機や直流ブラシレスモータなどによる圧縮機モータの駆動を制御するインバータ制御回路装置が設けられている。
このインバータ制御回路装置は、パワートランジスタ、ノイズフィルタ、ダイオードスタック、各種のコンデンサ等の電子部品から構成されている。これら電子部品は基板に実装され、電子部品が実装された基板は室外機ユニット内の板金を折り曲げて形成された室外機用電装箱に収納されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2004−301477号公報
しかしながら、室外機用電装箱を、上述のように板金を折り曲げて形成した場合には、樹脂で形成した場合と比較して、複雑な形状を形成することが難しいという問題があった。
例え、複雑な形状を板金の折り曲げで形成できたとしても、板金の板厚が薄くなり、室外機用電装箱の強度が低下する部分ができるという問題があった。その一方で、板金の折り曲げで複雑な形状を一体で形成すると、樹脂で形成した場合などと比較して、室外機用電装箱のサイズが大きくなるとい問題があった。さらに、板金の打ち抜きや折り曲げを行う型の構成が複雑になり、室外機用電装箱の製造が困難になるおそれがあった。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、複雑な形状を有する板金製の室外機用電装箱の製造を、安価かつ容易にすることができる室外機用電装箱、室外機ユニットおよび空気調和機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、以下の手段を提供する。
本発明の室外機用電装箱は、金属製の板状体を用いて容器状に形成されるとともに外部から支持される第1筐体と、金属製の板状体から形成されるとともに、前記第1筐体とともに内部に電子部品を収納する空間を形成する第2筐体と、前記第1筐体および前記第2筐体の上方に隣接して配置され、前記第1筐体および前記第2筐体に固定可能とされた上部筐体と、が設けられ、前記第1筐体の側面には、上方に向かって開口する開口部が設けられ、前記第2筐体の一の端部には、下方に向かって突出して前記開口部に差し込まれる突出部が設けられ、前記一の端部以外の端部には、前記上部筐体と固定される固定部が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、電子部品を収納する空間を第1筐体および第2筐体で形成することにより、複雑な形状を有する室外機用電装箱であっても、簡易かつ異なる形状を有する第1筐体および第2筐体の組み合わせで構成できる。
具体的には、第1筐体の開口部に、第2筐体の突出部を上方から差し込み、第1筐体および第2筐体の上方に配置された上部筐体に第2筐体の固定部を固定することにより、第1筐体および第2筐体は、上部筐体とともに容易に一体化される。
その一方で、第1筐体および第2筐体を組み合わせたものを最初から一体に形成する場合と比較して、第1筐体および第2筐体の形状を簡易な形状とすることができる。そのため、第1筐体および第2筐体を、金属製の板状体を折り曲げる等の加工により容易に形成することができ、安価に製造することができる。さらに、板状体の板厚が薄くなることによって、第1筐体および第2筐体からなる室外機用電装箱の強度が落ちるおそれが少ない。
室外機用電装箱を一体に形成する場合と比較して、第1筐体および第2筐体に分割して形成することにより、製造時に取り扱う個々の部品単位の大きさが小さくなるため、製造時の取り扱い(ハンドリング)が良好になる。
上部筐体が可燃性を有する材料から形成されている場合であって、火災時などに上部筐体が燃えたときでも、第2筐体が第1筐体から離脱して下方に落下することを防止できる。つまり、第2筐体の突出部は、上方から第1筐体の開口部に差し込まれているため、上部筐体が燃えて上部筐体による第2筐体の保持がなくなっても、突出部が開口部に引っかかるため、第2筐体の脱落が防止される。
本発明の室外機ユニットは、冷媒を圧縮し、空気調和機の室内機ユニットとの間で前記冷媒を循環させる圧縮機と、前記冷媒および室外空気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、回転駆動されることにより前記室外空気を前記室外熱交換器に向かって誘引する室外ファンと、前記圧縮機が配置される第1領域と、前記室外ファンが配置される第2領域とを区画する仕切り部と、上記本発明の室外機用電装箱と、が設けられ、前記第1筐体は前記仕切り部によって下方から支持され、前記第2筐体は前記第2領域に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、上部筐体が可燃性を有する材料から形成されている場合であって、火災時などに上部筐体が燃えたときでも、第2筐体が第1筐体から離脱して、室外ファンなどが配置された下方に落下することを防止できる。つまり、第2筐体の突出部は、上方から第1筐体の開口部に差し込まれているため、上部筐体が燃えて上部筐体による第2筐体の保持がなくなっても、突出部が開口部に引っかかるため、第2筐体の脱落が防止される。
さらに、上記本発明の室外機用電装箱が設けられているため、複雑な形状を有する板金製の室外機用電装箱を有していても、室外機ユニットを安価かつ容易に製造することができる。
本発明の空気調和機は、室内機ユニットと、上記本発明の室外機ユニットと、が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、上記本発明の室外機ユニットが設けられているため、複雑な形状を有する板金製の室外機用電装箱を有していても、空気調和機を安価かつ容易に製造することができる。
本発明の室外機用電装箱、室外機ユニットおよび空気調和機によれば、第1筐体の側面に上方に向かって開口する開口部を設け、第2筐体の一の端部に下方に向かって突出して開口部に差し込まれる突出部を設け、一の端部以外の端部に上部筐体と固定される固定部を設けることにより、複雑な形状を有する板金製の室外機用電装箱の製造を、安価かつ容易にすることができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る空気調和機を示す斜視図である。 図1の室外機ユニットの構成を示す斜視図である。 図2の電装箱の構成を説明する部分斜視図である。 図3の第1収納箱の構成を説明する斜視図である。 図3の第2収納箱の構成を説明する斜視図である。 図3の枠体の構成を説明する斜視図である。 図3の電装箱における第1収納箱、第2収納箱および枠体の配置関係を説明する分解斜視図である。 第1収納箱に枠体が取り付けられた状態を説明する分解斜視図である。 図8の第1収納箱の開口部に第2筐体の突出部が差し込まれた状態を説明する斜視図である。
この発明の一実施形態に係る空気調和機について、図1から図9を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施形態に係る空気調和機を示す斜視図、図2は図1の室外機ユニットの構成を示す斜視図である。
空気調和機10は、図1に示すように、室内機ユニット20と、室外機ユニット30とを備えている。これら室内機ユニット20および室外機ユニット30は、冷媒が導通する冷媒配管40や、図示しない電気配線等により接続されている。冷媒配管40は2本備えられており、冷媒は、一方において室内機ユニット20から室外機ユニット30へ、また他方において室外機ユニット30から室内機ユニット20へと流れることになる。
室内機ユニット20は、背面のベース(図示せず)と前面パネル21とが一体に構成されたものになっている。ベースには、プレートフィンチューブ型の室内熱交換器22、略円筒形状のクロスフローファン23、室内機ユニット20の動作制御等を行う各種電気回路素子から構成されたコントロール部24等の各種機器が備えられている。
前面パネル21には、吸込グリル部21aが前面および上面のそれぞれに形成されている。室内の空気は、これら吸込グリル部21aにより多方向から室内機ユニット20内に吸い込まれるようになっている。また、吸込グリル部21aの背後には、エアフィルタ21bが備えられており、吸い込まれた空気等の粉塵を取り除く働きをしている。さらに、前面パネル21には、その下方に吹出口21cが形成されており、ここから暖められた空気、あるいは冷やされた空気が吹き出されるようになっている。なお、この空気吸込みおよび空気吹出しは、クロスフローファン23が回転することによって行われる。
室外機ユニット30は、図1または図2に示すように、ユニット本体31内に室外熱交換器32、プロペラファン(室外ファン)33、圧縮機34、室外機用電装箱50(以下、「電装箱50」と表記する。)等が備えられている。室外機ユニット30には、図2から図4に示すように、略中央に室外機ユニット30内の空間を2つに分けるバッフルプレート(仕切り部)35が設けられている。
室外機ユニット30の正面視における左側(図2における左上側)の空間(第2領域)SAにはプロペラファン33が配置され、右側(図2における右下側)の空間(第1領域)SBには圧縮機34が配置されている。圧縮機34の上方には、図2に示すように、電装箱50が配置されるとともに、電装箱50の左端はバッフルプレート35を越えてプロペラファン33が配置されている空間SAに突出するように配置されている。
室外熱交換器32は、周囲に多数のコルゲートフィンを備えた冷媒配管により構成されており、冷媒と室外気との熱交換を実現させるものである。プロペラファン33は、新たな空気を常にユニット本体31内に取り込み、熱交換効率の向上を図るために設けられている。プロペラファン33が回転駆動されると、ユニット本体31内に室外熱交換器32からプロペラファン33へと抜ける風が生じる。
なお、室外熱交換器32およびプロペラファン33が外部と向き合うユニット本体31の背面および前面には、フィンガード(図示せず)およびファンガード36がそれぞれ設けられている。フィンガードはコルゲートフィンが外部からの不意の衝撃により破損することがないように設けられているものである。ファンガード36も、これと同様にプロペラファン33を外部衝撃から保護することを一つの目的とするとともに、外気に含まれる粉塵などをユニット本体31内に取り込ませないことを目的として備えられているものである。
圧縮機34は、低温低圧の気体冷媒を高温高圧の気体冷媒に変換して吐出するものであり、冷媒回路を構成する部品の中では最も中心的な働きを担うものである。ここで、冷媒回路とは、この圧縮機34に加えて、室内熱交換器22、室外熱交換器32、冷媒配管40、膨張弁および冷媒の流れ方向を規定する四方弁(膨張弁および四方弁は図示せず)等から概略構成され、冷媒を室内機ユニット20と室外機ユニット30との間で循環させる回路である。
図3は、図2の電装箱の構成を説明する部分斜視図である。
電装箱50は、図2および図3に示すように、圧縮機34を駆動制御する電子部品等を実装した基板(図示せず)を納める板金製の第1収納箱(第1筐体)51および第2収納箱(第2筐体)52と、同じく板金製の蓋53と、第1収納箱51および第2収納箱52と蓋53との間に配置された樹脂製の枠体(上部筐体)54と、を主に備えている。
また、基板には、圧縮機34の運転を制御するための電子部品が実装され、熱を発生する電子部品(例えば、パワートランジスタ等)の熱を電装箱50外部へ放出する放熱フィンを有したヒートシンクHSが設けられている。
ヒートシンクHSは、アルミニウムなどの熱伝導性が高い材料から形成されたものであり、パワートランジスタ等の電子部品に熱伝導が可能に取り付けられたものである。ヒートシンクHSには、冷却用の空気との接触面積を増やす複数の放熱フィンが設けられ、これら放熱フィンはプロペラファン33による室外空気の流れに沿って延びるように配置されている。
図4は図3の第1収納箱の構成を説明する斜視図、図5は図3の第2収納箱の構成を説明する斜視図、図6は図3の枠体の構成を説明する斜視図である。
第1収納箱51は、図2から図4に示すように、板金を折り曲げて形成された直方体状の容器であり、第2収納箱52とともに上述の基板を収納する空間を形成するものである。さらに、第1収納箱51は、主に圧縮機34が配置された空間SBの上方に配置され、バッフルプレート35の上端に固定され、支持されているものである。
第1収納箱51における第2収納箱52と対向する側面(図4の左下の側面)に隣接する一対の側面51Aには、第2収納箱52の支持または固定に用いられる開口部51Bが形成されている。
開口部51Bは、一対の側面51Aにおける第2収納箱52側かつ上側の領域に形成されたスリット状の開口である。開口部51Bは、第2収納箱52に向かって下方へ傾斜するスリット状に形成され、側面51Aにおける開口部51Bと隣接した下側は、第1収納箱51の外側に向かって膨出した形状に形成されている。そのため、開口部51Bは、上方に向かって開口するとともに、第2収納箱52に向かって開口する形状に形成されている。
さらに、第1収納箱51の一対の側面51Aにおける上端近傍には、枠体54との係合に用いられる突起部51Cが設けられている。本実施形態では1つの側面51Aに2つの突起部51Cが設けられている例に適用して説明する。
第2収納箱52は、図2,図3および図5に示すように、板金を折り曲げて形成された容器であって、第1収納箱51と比較して深さ方向(図5の上下方向)の長さが短い直方体状の容器である。さらに、第2収納箱52は、第2収納箱52におけるプロペラファン33側に取り付けられ、プロペラファン33が配置された空間SAの上方に配置されているものである。
第2収納箱52には、第1収納箱51への取り付けに用いられる突出部52Aと、枠体54への固定に用いられる固定部52Bと、ヒートシンクHSが挿通される挿通部52Cと、が設けられている。
突出部52Aは、第1収納箱51の開口部51Bに差し込まれるものであり、第2収納箱52が第1収納箱51から脱落することを防止するものでもある。突出部52Aは、第2収納箱52における第1収納箱51と対向する側面(図5の右上側の側面)と隣接する一対の側面のうち、第1収納箱51側に張り出した張出部52Dに設けられたものであり、張出部52Dから下方(図5の下側)に向かって突出する部分である。
張出部52Dは、第2収納箱52が第1収納箱51に取り付けられた際に、第1収納箱51の一対の側面51Aの外面に沿って延びるように配置されるものである。
固定部52Bは、突出部52Aとともに第2収納箱52の固定に用いられるものである。固定部52Bは、第2収納箱52における第1収納箱51から離れた側の側面(左下側の側面)の上端から、第2収納箱52から離れる方向に突出する板状の部分である。固定部52Bには、枠体54との固定に用いられるビス(ネジ)が挿通されるビス孔52Eが設けられている。
挿通部52Cは、第2収納箱52の底面に形成された貫通孔であり、ヒートシンクHSの形状および配置位置に合わせて形成される孔である。本実施形態では、挿通部52Cが第2収納箱52の底面の大半に四角状に形成された孔である例に適用して説明する。
蓋53は、図2に示すように、電装箱50の状面を覆う板金製の部材である。より具体的には、第1収納箱51および第2収納箱52とともに基板等を収納する空間を形成するものであり、枠体54を介して第1収納箱51および第2収納箱52に取り付けられるものである。
枠体54は、図2,図3および図6に示すように、第1収納箱51および第2収納箱52と、蓋53との間に配置されるものである。さらに、枠体54は、第1収納箱51に第2収納箱52を固定するものであり、蓋53を第1収納箱51および第2収納箱52に固定するものでもある。
枠体54は、四角筒状に形成された樹脂製の枠部54Aと、枠部54Aにおける長辺から下方に向かって延びて第1収納箱51の突起部51Cと係合する下側爪部54Bと、上方に向かって延びて蓋53と係合する上側爪部54Cと、第2収納箱52側の短辺(図6の左下側の辺)から枠部54Aの外側に向かって延びて第2収納箱52の固定部52Bが取り付けられ固定される取付部54Dと、が主に設けられている。
つぎに、上記の構成からなる空気調和機10の作用について、図1を参照しながら暖房運転時および冷房運転時の場合に分けて説明する。
まず、暖房運転時には、圧縮機34で高温高圧となった気体冷媒は、冷媒配管40を通り室内機ユニット20の室内熱交換器22に圧送される。室内機ユニット20内では、クロスフローファン23により吸込グリル部21aから取り込まれた室内気に対して、室内熱交換器22を流過する高温高圧の冷媒から熱が与えられる。このことにより、吹出口21cから温風が吹き出されることになる。また同時に、高温高圧の気体冷媒は、室内熱交換器22において凝縮液化して高温高圧の液冷媒となる。
この高温高圧の液冷媒は、室外機ユニット30の室外熱交換器32に送られる途中で、膨張弁により減圧され低温低圧の液冷媒となる。室外機ユニット30では、プロペラファン33によりユニット本体31内に取り込まれた新しい室外気から、室外熱交換器32を流過する低温低圧の液冷媒が熱を奪うことになる。低温低圧の液冷媒は、熱を奪うことにより蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機34に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
冷房運転時には、冷媒は上記とは逆方向に冷媒回路中を流れる。すなわち、圧縮機34で高温高圧とされた気体冷媒が、冷媒配管40を通過して室外熱交換器32に圧送され、ここで室外気に熱を奪われて凝縮液化し高温高圧の液冷媒となる。この高温高圧の液冷媒は、膨張弁により減圧されて低温低圧の液冷媒となり、再び冷媒配管40を通って室内熱交換器22に送られる。低温低圧の液冷媒は、ここで室内機から熱を奪って吹出口21cから冷風を吹出すとともに、冷媒自身は蒸発気化して低温低圧の気体冷媒となる。これが再び圧縮機34に送出され、上記過程を繰り返すことになる。
次に、本実施形態の特徴である電装箱50の製造方法または組み立て方法について説明する。
図7は、図3の電装箱における第1収納箱、第2収納箱および枠体の配置関係を説明する分解斜視図である。図8は、第1収納箱に枠体が取り付けられた状態を説明する分解斜視図である。図9は、図8の第1収納箱の開口部に第2筐体の突出部が差し込まれた状態を説明する斜視図である。
まず、図7に示すように、板金から第1収納箱51および第2収納箱52が形成されるとともに、樹脂から枠体54が形成される。ここで、第1収納箱51および第2収納箱52の形成方法としては、プレス加工など公知の加工方法を用いることができ、特に限定するものではない。また、枠体54の形成方法も、射出成形などの公知の形成方法を用いることができ、特に限定するものではない。
その後、図8に示すように、第1収納箱51に枠体54が取り付けられる。このとき、枠体54の下側爪部54Bが第1収納箱51の突起部51Cに係合される。そして、図9に示すように斜め下方から第2収納箱52の突出部52Aが、第1収納箱51の開口部51Bに差し込まれる。この時、張出部52Dから下方に突出しているため、突出部52Aは開口部51Bに引っかかる。つまり、第2収納箱52は第1収納箱51から脱落しにくくなっている。
その後、開口部51Bに差し込まれた突出部52Aを中心として、第2収納箱52における固定部52B側の端部を回転させながら上方に移動させ、固定部52Bのビス孔52Eにビス(図示せず)を挿通させ、枠体54の取付部54Dにビスをねじ込み第1収納箱51、第2収納箱52および枠体54の組み立てが終了する(図3参照。)。
上記の構成によれば、電子部品を収納する空間を第1収納箱51および第2収納箱52で形成することにより、複雑な形状を有する電装箱50であっても、簡易かつ異なる形状を有する第1収納箱51および第2収納箱52の組み合わせで構成できる。そのため、電装箱を一体に形成する場合と比較して、本実施形態の電装箱50、電装箱50を備えた室外機ユニット30、および、空気調和機10を安価かつ容易に製造することができる。
具体的には、第1収納箱51の開口部51Bに、第2収納箱52の突出部52Aを上方から差し込み、第1収納箱51および第2収納箱52の上方に配置された枠体54に第2収納箱52の固定部52Bを固定することにより、第1収納箱51および第2収納箱52は、枠体54とともに容易に一体化することができる。
その一方で、第1収納箱51および第2収納箱52を組み合わせたものを最初から一体に形成する場合と比較して、第1収納箱51および第2収納箱52の形状を簡易な形状とすることができる。そのため、第1収納箱51および第2収納箱52を、金属製の板状体を折り曲げる等の加工により容易に形成することができ、安価に製造することができる。さらに、板状体の板厚が薄くなることによって、第1収納箱51および第2収納箱52からなる電装箱50の強度が落ちるおそれが少ない。
電装箱50を一体に形成する場合と比較して、第1収納箱51および第2収納箱52に分割して形成することにより、製造時に取り扱う個々の部品単位の大きさが小さくなるため、製造時の取り扱い(ハンドリング)が良好になる。
火災時などに枠体54が燃えたときでも、第2収納箱52が第1収納箱51から離脱してプロペラファン33などが配置された下方に落下することを防止できる。つまり、第2収納箱52の突出部52Aは、上方から第1収納箱51の開口部51Bに差し込まれているため、枠体54が燃えて枠体54による第2収納箱52の保持がなくなっても、突出部52Aが開口部51Bに引っかかるため、第2収納箱52の脱落が防止される。
10 空気調和機
20 室内機ユニット
30 室外機ユニット
32 室外熱交換器
33 プロペラファン(室外ファン)
34 圧縮機
35 バッフルプレート(仕切り部)
50 室外機用電装箱
51 第1収納箱(第1筐体)
51B 開口部
52 第2収納箱(第2筐体)
52A 突出部
52B 固定部
54 枠体(上部筐体)
SA 空間(第2領域)
SB 空間(第1領域)

Claims (3)

  1. 金属製の板状体を用いて容器状に形成されるとともに外部から支持される第1筐体と、
    金属製の板状体から形成されるとともに、前記第1筐体とともに内部に電子部品を収納する空間を形成する第2筐体と、
    前記第1筐体および前記第2筐体の上方に隣接して配置され、前記第1筐体および前記第2筐体に固定可能とされた上部筐体と、
    が設けられ、
    前記第1筐体の側面には、上方に向かって開口する開口部が設けられ、
    前記第2筐体の一の端部には、下方に向かって突出して前記開口部に差し込まれる突出部が設けられ、前記一の端部以外の端部には、前記上部筐体と固定される固定部が設けられていることを特徴とする室外機用電装箱。
  2. 冷媒を圧縮し、空気調和機の室内機ユニットとの間で前記冷媒を循環させる圧縮機と、
    前記冷媒および室外空気との間で熱交換を行う室外熱交換器と、
    回転駆動されることにより前記室外空気を前記室外熱交換器に向かって誘引する室外ファンと、
    前記圧縮機が配置される第1領域と、前記室外ファンが配置される第2領域とを区画する仕切り部と、
    請求項1記載の室外機用電装箱と、
    が設けられ、
    前記第1筐体は前記仕切り部によって下方から支持され、
    前記第2筐体は前記第2領域に配置されていることを特徴とする室外機ユニット。
  3. 室内機ユニットと、
    請求項2記載の室外機ユニットと、
    が設けられていることを特徴とする空気調和機。

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