JP6894270B2 - 階段構造 - Google Patents

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Description

本開示は、階段構造に関するものである。
従来、階段に笠木などの手摺部を支持する複数の支柱を立設したもの階段構造が知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。
この従来の階段構造は、複数の支柱が階段の段板から立ち上げられ、その上端部で手摺部を支持した構造となっている。また、複数の支柱のうち、最下段、最上段に配置されたものや、踊り場に配置されたものは、支柱が下階の床、踊り場の床、上階の床から立ち上げられている場合もある。
また、特許文献1に記載の階段構造では、最下段の支柱を支持する段板が、床に連結された構造となっている。
特許第5386708号公報 特許第4938396号公報 特許第4948995号公報 特許第5899480号公報
ところで、従来、階段では、手摺部の支持剛性が求められているとともに、昇降時に生じる音や振動を抑えることが求められている。特に、階段が、室外の共用スペースに設けられたものでは、このような音、振動を抑えることの要求度が高い。
しかしながら、上述の従来技術では、手摺部の長手方向の中間部を支持する支柱は、階段の段板から立ち上げた下端で支持した片持ち支持構造となっている。このため、手摺部自体の剛性確保に苦慮していた。
さらに、手摺部および支柱は、階段の支持剛性を高めるのに十分に寄与するものではなかった。このため、別途、階段の支持剛性を高める構造が必要で、その分、部品点数増やコストアップを招いていた。
本開示は、手摺部の支持剛性を高めるとともに、手摺部および支柱を利用して安価に階段の支持剛性を向上可能な階段構造を提供することを目的とする。
本開示の階段構造は、
建物の下階と上階とを連絡する階段と、
前記下階の床から立設された複数の支柱と、
前記支柱の上端部が連結され、前記階段の傾斜に沿って延在された手摺部と、
を備え、
前記支柱は、下端部が前記床に固定されているとともに、中間部が階段に固定されていることを特徴とする階段構造とした。
そして、前記支柱の間に、上端縁が前記階段の傾斜に沿って傾斜した壁面パネルが、前記支柱に固定されて設けられていることが好ましい。
また、前記壁面パネルは、上端部が前記手摺部に結合されていることが好ましい。
さらに、前記壁面パネルは、透光性を有するパネル材と、このパネル材の外周を囲んで保持可能な剛性を有する枠部材と、を備えることが好ましい。
また、支柱の中間部の階段への固定は、階段の段板に対して成されていてもよい。
あるいは、前記支柱の中間部の前記階段への固定は、前記階段の階段桁に対して成されていてもよい。
さらに、前記階段は、前記床の床小梁に直交する方向に延在され、前記階段の延在方向に沿って、前記床の床小梁と床小梁とを連結した支柱支持部材が設けられ、前記支柱の下端部が、前記床の床板および前記支柱支持部材に固定されていることが好ましい。
また、前記支柱支持部材に連結された前記床小梁と前記基礎スラブとの間に、束が設けられていることが好ましい。
そして、前記支柱は、前記下階の床に固定されたベースプレートから立設した突出部と、前記突出部が挿入される差込部が下端に形成された支柱本体部と、を有することが好ましい。
さらに、前記支柱本体は、中空に形成され、内部に内側補強部材が収容されていることが好ましい。
また、前記支柱の下端部が、前記床を貫通して床下の基礎に固定されていてもよい。
そして、前記支柱の下端部の前記床への固定は、前記床の床小梁に対して成されていてもよい。
よって、本開示の階段構造では、手摺部を支持する支柱が、下端部を床に固定されているとともに、中間部が階段に固定されている。このため、本開示の階段構造は、支柱を階段の段板から立設した構造のものと比較して、手摺部の支持剛性を高めることができるとともに、階段の支持剛性を高めることができる。
さらに、支柱の間に、上端縁が前記階段の傾斜に沿って傾斜した壁面パネルが設けられたものでは、壁面パネルを備えないものと比較して、支柱の支持剛性を高めることができる。これにより、手摺部の支持剛性および階段の支持剛性を向上できる。
また、支柱間に設けられた壁面パネルの上端縁が手摺部に結合されたものでは、支柱、手摺部、壁面パネルが相互に結合され、壁面パネルを手摺部に結合しないものと比較して、手摺部の支持剛性および階段の支持剛性をさらに向上できる。
そして、壁面パネルが透光性を有したパネル材と、剛性を有する枠部材とを備えるものでは、視認性を確保できるとともに、枠部材により手摺部の支持剛性および階段の支持剛性をさらに向上できる。
また、支柱の中間部を、階段の段板に固定したものは、階段桁が存在しない階段や位置であっても、支柱の中間を階段に固定することができる。
また、支柱の中間部を階段桁に固定したものでは、支柱を強固に階段に対して固定するのが容易である。
さらに、支柱の下端部を、床小梁どうしを連結した支持部材に固定したものでは、単に床に固定したものと比較して、手摺部の支持剛性および階段の支持剛性をさらに向上できる。
そして、支持部材と基礎スラブとの間に束が設けられた構造では、この束を設けないものと比較して、手摺部の支持剛性および階段の支持剛性をさらに向上できる。
加えて、床小梁と基礎スラブとの間に束が設けられた構造では、この束を設けないものと比較して、床の剛性が向上し、これにより手摺部および階段の支持剛性も向上する。
また、支柱が、床に固定されたベースプレートから立設された突出部と、この突出部が挿入される支柱本体部とを備えたものでは、支柱の長さが異なるものでも、突出部を共用することができる。また、全長が長い支柱を直接床に固定するものと比較して、床への固定作業時の施工性に優れる。
さらに、中空の支柱本体部に内側補強部材を挿入したものでは、支柱の剛性を容易に効率的に向上可能である。
また、支柱が床を貫通して基礎スラブに固定された構造では、支柱を強固に固定することが可能であるとともに、支柱の振動が床に伝達されるのを抑えることができる。そして、この支柱の床への固定が床小梁に固定した構造としたものでは、床に固定するものと比較して、さらに支持剛性を向上させることが可能となる。
実施の形態1の階段構造を適用した階段を備えるユニット建物の平面図である。 実施の形態1の階段構造を適用した階段の一部を示す分解斜視図である。 実施の形態1の階段構造を適用した階段を示す断面図である。 実施の形態1の階段構造を適用した階段および床構造の要部を示す拡大断面図であって、階段を正面から見た状態を示す。 実施の形態1の階段構造を適用した階段および床構造の要部を示す拡大断面図であって、階段を側方から見た状態を示す。 実施の形態1の階段構造を適用した階段の最も下の段板と支柱との結合状態を示す斜視図である。 実施の形態1の階段構造を適用した階段を備える階段ユニットの床構造の要部を示す斜視図である。 実施の形態1の階段構造の笠木部分の断面図であって、図3のS6−S6線の位置での断面を示す。 実施の形態1の階段構造に用いた支柱の分解斜視図である。 実施の形態1の階段構造を適用した階段の最も低い位置に設置された支柱の横断面図であって、図3のS8A−S8A線の位置での断面を示す。 実施の形態1の階段構造を適用した階段の最も低い位置以外に設置された1階床から立ち上げられた支柱の横断面図であって、図3のS8B−S8B線の位置での断面を示す。 実施の形態1の階段構造の支柱における壁面パネルの下部の支持構造を示す斜視図であって、壁面パネルの設置直前の状態(上)と設置後の状態(下)とを示す。 実施の形態1の階段構造における支柱と階段桁との結合状態を説明する斜視図である。 実施の形態1の階段構造における支柱と階段桁との結合部分を上方から見た図である。 実施の形態2の階段構造を適用した階段および床構造の要部を示す断面図であって、階段を正面から見た状態を示す。 実施の形態2の階段構造を適用した階段および床構造の要部を示す断面図であって、階段を側方から見た状態を示す。 実施の形態1の階段構造を適用した階段の最も下の段板と支柱との結合状態を示す斜視図である。 実施の形態の階段構造を適用した階段を備えるユニット建物の他の例を示す平面図である。
以下、本開示の階段構造を実施するための形態を、図面に基づいて説明する。
(実施の形態1)
実施の形態1の階段構造の構成を、「全体構成」、[段板の構成]、[階段桁支持構造]、[手摺の構成]、[支柱の階段固定構造]、[壁面パネルの構成]に分けて説明する。
[全体構成]
図1は、実施の形態1の階段構造を適用したユニット建物の模式的な平面図であり、図2は、実施の形態1の階段構造を適用した階段の一部を示す分解斜視図であり、図3は、実施の形態1の階段構造を備えた階段の断面図である。以下、図1〜図3に基づいて、実施の形態1の全体構成を説明する。
実施の形態1の階段構造は、図1に示すユニット建物1に適用されている。ここで、ユニット建物1は、2階建てであって、基礎B(図3参照)の上に複数の下階の建物ユニット2,…を設置して1階部分を構成し、この1階部分の上に複数の上階の建物ユニット2を載置して構成されている。なお、この上階の建物ユニット2の上には、屋根ユニット(不図示)を設置して屋根を形成している。また、ユニット建物1は、集合住宅であり、1階部分および2階部分のそれぞれに、複数の建物ユニット2により独立した住宅スペース(部屋)が複数形成されている。
下階の建物ユニット2と上階の建物ユニット2は、いずれも、工場生産されており、柱および梁によって箱型に組み立てられた軸組式のものである。なお、下階の建物ユニット2を含む各建物ユニットは、床材の周縁に壁パネルを立設して箱型に組み立てられた壁式工法のものであってもよい。
そして、ユニット建物1は、図1に示すように、複数の下階の建物ユニット2を含む建物ユニットに囲まれた位置に、1階床F1と2階床F2をつなぐ階段10を有する階段ユニット3が設けられている。なお、階段ユニット3は、1階部分と2階部分とに跨る吹き抜け空間を有する。
ここで、図3に示す基礎Bおよび床構造について説明を加えると、基礎Bは、基礎スラブB1と基礎梁B2とを備えた、いわゆる、べた基礎構造である。また、階段ユニット3では、桁床大梁3eが、基礎梁B2支持されている。なお、桁床大梁3eは、階段ユニット3の幅方向(図1の上下方向)の両端部において、ユニットの長手方向(図3の左右方向)に延在されている。そして、一対の桁床大梁3eに、床小梁3a(図5参照)が架け渡されている。なお、図3および後述する図5では、床小梁を指す「3a」の符号の後に(1)(2)のカッコ書き番号を表記するものがあるが、これは後述の説明においてこのカッコ書き番号が付いた特定位置の床小梁3aを指す場合に使用するものである。したがって、(1)(2)の符号を有する特定の床小梁を指さない場合は、単に「3a」と表記する。
階段10は、図1に示すように、階段ユニット3の内階段として設けられたもので、階段ユニット3の側壁3wに沿って設けられており、また、階段10の幅方向で、側壁3wと反対側の端部には、階段10に沿って、手摺30が設けられている。
この階段10は、図2に示すように、左右一対の階段桁11,11に、複数の段板12,…の幅方向の両端部が支持された構造となっている。なお、図において矢印Zの方向が階段10の上下方向であり、矢印Yの方向が階段10の幅方向であり、矢印X方向が水平面で階段10が延在する方向であり、矢印Sの方向が階段10の傾斜に沿う方向である。
階段桁11は、ウェブ11aと上側フランジ11bと下側フランジ11cとでコの字断面状の溝形鋼により形成されている。そして、図3に示すように、階段桁11の下端部11αが1階床F1の床板3dおよび桁支持部材40に支持されている。また、階段桁11の上端部11βが階段ユニット3の天井梁3cにボルト固定されている。すなわち、階段桁11は、下端部11αおよび上端部11βがそれぞれ階段ユニット3の梁構造に支持されている。なお、桁支持部材40の詳細については後述する。
[段板の構成]
次に、段板12の構成について説明する。
段板12は、図2に示すように、その下側に沿って段板受金具14が設けられて強度が確保されたもので、階段桁11,11に、段板接合金具13を介して固定されている。この段板12は、例えば、プラスチック再生複合材によって形成され、ハニカム構造などの強度を有した構造体を有している。段板12は、平面視長方形の板状で、水平方向に延在された踏面部12aと、この踏面部12aの手前側の段鼻部分から垂下された垂下フランジ部12bとにより、L字断面形状に形成されている。
段板接合金具13は、階段桁11の上側フランジ11bにボルト固定されており、この段板接合金具13(図3、図4B参照)に、段板受金具14および段板12が固定されている。
段板受金具14は、金属鋼板製のもので左右の階段桁11,11にそれぞれ固定された左右一対の段板接合金具13,13間に架け渡されている。
[階段桁支持構造]
次に、階段桁11の下端部11αの支持構造を、図4A、図4B、図5などに基づいて詳細に説明する。
図4A、図4Bは、階段桁11の下端部11αの支持構造を示す拡大断面図であり、図4Aは床小梁3aの延在方向に直交する方向(矢印x方向)から見た図であり、図4Bは床小梁3aの延在方向(矢印y方向)から見た図である。また、図5は建物ユニットの床構造の要部を示す斜視図である。
一対の階段桁11,11は、それぞれ、図4A、図4Bに示すように、下端部11αの取付片11dが、床板3dに固定されている。この下端部11αの取付片11dの固定は、ボルト11gを、床板3dおよびその下方に配置された桁支持部材40に貫通させて締結することで成されている。
ここで、桁支持部材40について説明する。
桁支持部材40は、図4Aに示すように、断面がコの字状の金属製のチャンネル材により形成されている。そして、図3に示すように、桁支持部材40の長手方向の両端部が床小梁3a(1)、3a(2)に溶接あるいはボルト、ナットなどの締結部材を用いて結合されている。なお、この桁支持部材40は、図4Aに示すように、各階段桁11の下端部11αの真下となる位置に配置されている。
さらに、図5に示すように、床小梁3a(1)、3a(2)が束50(a),50(b)により支持され、桁支持部材40が、束50(c)により支持されている。なお、各束50(a),50(b),50(c)は、同一構造のものを用いており、これらの特定のものを指さない場合は、(a)〜(c)を省略して、単に束50と表記する。
束50は、周知の構造であるので、簡単に説明すると、ベースプレート51にウエルドボルト52が立設され、ウエルドボルト52の上端にパイプ53が嵌め込まれている。パイプ53は、ナット54の締付けでウエルドボルト52に一体化されている。パイプ53に対するウエルドボルト52のねじ込み量によって束50の高さが調節される。パイプ53の上端にウエルドボルト55が嵌め込まれ、ナット56の締付けでウエルドボルト55がパイプ53に一体化されている。ウエルドボルト55の上端に支持プレート57が溶接などで固定されている。
各束50のベースプレート51は、基礎スラブB1に、コンクリートビス(図示省略)により固定されている。また、束50(a),50(b)の支持プレート57は、床小梁3a(1)、3a(2)にタッピングネジ57aにより固定されている。また、桁支持部材40を支持する束50(c)の支持プレート57は、桁支持部材40にタッピングネジ57aにより固定されている。なお、支持プレート57と床小梁3a(1)、3a(2)および桁支持部材40との間には、低摩擦性のシート(例えば、ポリオレフィン系フィルム)が介在されている。
[手摺の構成」
次に、手摺30の構成について説明する。
手摺30は、図3に示すように、笠木(手摺部)60と支柱70,80と壁面パネル90を備える。
笠木60は、階段10の傾斜に沿って階段10の全長に亘って設けられており、1階床F1に下端が固定された複数の支柱70(a)、70(b)、70(c)、70(d)と2階床F2に下端が固定された支柱80に支持されている。
なお、支柱70は、1階床F1から立ち上げられて笠木60を下側から支持するものであり、また、支柱80は、2階床F2から立ち上げられ、その中間部の側面で笠木60を支持する。また、下端が1階床F1に固定された複数の支柱70(a)〜(d)について、基本構造は同様であり、これら支柱70(a)〜(d)の特定のものを指さない場合には、符号末尾の(a)〜(d)の表記は省略する。
笠木60は、図3のS6−S6線の位置での断面を示す図6に示すように、上面部60a、側面部60b,60bにより逆U字断面形状に形成され、さらに、上面部60aの裏面から一対の挟持片60c,60cが垂下されている。
そして、笠木60は、支柱70(a)と支柱80とに架け渡された断面略U字状の金属製の笠木受材61を、挟持片60c,60cにより幅方向両側から挟んで支持するとともに、笠木受材61が後述する壁面パネル90の上部パネル枠92が固定されている。
支柱70は、図4Aおよび図7に示すように、支柱ベース部材71と、支柱本体部72とを備える。
支柱ベース部材71は、図7に示すように、ベースプレート71aと、このベースプレート71aから立設された突出部71bと、を備える。そして、ベースプレート71aが1階床F1に固定されている。
ここで、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)のベースプレート71aの1階床F1への固定構造と、その他の支柱70(b)〜(d)のベースプレート71aの1階床F1への固定構造が異なるものであり、その違いについて説明する。
手摺30の最も低い位置の支柱70(a)のベースプレート71aの1階床F1への固定構造を説明すると、ベースプレート71aは、図4Aに示すように、ベースプレート71aを貫通したボルト71cを、その下方の床板3dおよび支柱支持部材41を貫通させナット71dを締結して固定されている。
それに対し、図3に概略を示すが、その他の支柱70(b)〜(d)のベースプレート71aは、床板3dを貫通するボルトにナットを締結して固定されている。なお、これらの支柱70(b)〜(d)も、支柱支持部材41に固定するようにしてもよい。
支柱支持部材41は、図4Aに示すように、桁支持部材40と平行に設けられており、図示は省略するが、桁支持部材40と同様に、その長手方向の両端部が、床小梁3a(1),3a(2)に結合されている。
支柱本体部72は、図7に示すように、その下端部に設けられた筒状の差込部72aに支柱ベース部材71の突出部71bを挿入した状態で、ボルトなどの締結部材により突出部71bに固定されて起立状態に保持される。
ところで、支柱本体部72は、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)に用いた支柱本体部72(a)と、その他の支柱70(b)〜(d)に用いた支柱本体部72(b)とで形状が異なる。
すなわち、図3に示すように、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)は、階段10の延在方向(矢印S方向)の一側のみで壁面パネル90を支持するのに対し、その他の支柱70(b)〜(d)は、階段10の延在方向の両側が壁面パネル90を支持するため、その支持構造の有無により形状が異なる。
図8Aは、手摺30の最も低い位置を支持する支柱70(a)の断面図であり、支柱本体部72(a)の階段10の延在方向(矢印X方向)の一側に、壁面パネル90を支持するために前記延在方向(矢印X方向)に凹んだ嵌合凹部721が形成されている。なお、この嵌合凹部721は、支柱本体部72(a)の上下方向の全長に亘って形成されている。
一方、図8Bは、支柱70(b)の断面図であり、支柱本体部72(b)の階段10の延在方向(矢印X方向)の両側に、壁面パネル90を支持するために前記延在方向(矢印X方向)に凹んだ嵌合凹部721が形成されている。なお、この嵌合凹部721は、支柱本体部72(b)の上下方向の全長に亘って形成されている。また、他の支柱70(c)、70(d)も、この支柱70(b)と同様の形状に形成され、その上下方向の全長の寸法のみ異なる。
[支柱の階段固定構造]
次に、支柱70の階段10に対する固定構造について説明する。
ここで、階段10に対する固定構造も、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)とその他の支柱70(b)〜(d)とで異なっている。
すなわち、図3に示すように、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)は、階段10の最も低い位置の段板12に固定されている。
それに対して、その他の支柱70(b)〜(d)は、階段桁11に固定されている。
(支柱と段板との固定構造)
まず、手摺30の最も低い位置の支柱70(a)と段板12との固定構造について、図4Cに基づいて説明する。
図4Cに示すように、支柱70(a)の支柱ベース部材71の突出部71bの側面と、段板12の段板受金具14の裏面とが、段板固定金具110を介して固定されている。この段板固定金具110は、突出部71bにボルトなどにより固定された支柱受板111と、段板受金具14にビスなどにより固定された段板受板112とが断面L字状を成して一体に形成され、かつ、両受板111,112に略三角形状の補強板113が結合されている。
なお、支柱本体部72には、段板固定金具110と干渉しないように、図示を省略した切欠部が形成されている。
(支柱と階段桁との固定構造)
次に、支柱70(b)〜(d)と階段桁11との固定構造を、図10A、図10Bに基づいて説明する。
なお、各支柱70と階段桁11との固定構造は共通しているため、これらうちの1本のみを図示する。
図10A、図10Bに示すように、支柱70の支柱本体部72と階段桁11とが、桁固定金具120を介して固定されている。
この桁固定金具120は、金属製で四角枠状に形成されている。そして、桁固定金具120の四角枠の対向する枠の一方を階段桁11にボルト121およびナット122により締結されているとともに、対向する枠のもう一方を支柱70の内側補強部材73にボルト123およびナット124により締結されている。
[壁面パネルの構成]
次に、壁面パネルの90の構成について説明する。
壁面パネル90は、図3に示すガラスパネル91を備える。
ガラスパネル91は、透光性を有し、その上縁および下縁が階段の傾斜に沿うとともに、階段10の延在方向の両側縁が鉛直方向に沿う平行四辺形状に形成されている。
ガラスパネル91の四周には、上部パネル枠92、側部パネル枠93、下部パネル枠94が設けられている。すなわち、ガラスパネル91の上縁には、上部パネル枠92が設けられ(図6参照)、両側縁には、側部パネル枠93が設けられ(図8A、図8B参照)、下縁には、下部パネル枠94が設けられている(図9参照)。
上部パネル枠92は、アルミなどの軽量金属あるいは樹脂により図6に示すように筒状に形成された枠体本体92aを備える。また、枠体本体92aは、その下部に、ガラスパネル91の外周縁に設けられたグレイジングチャンネルPを嵌合可能に上方に向けて凹んだ形状の嵌合凹部92cを備える。このように、ガラスパネル91は、外周縁に設けられたグレイジングチャンネルPを上部パネル枠92の嵌合凹部92cに嵌め合わせることで上部パネル枠92に固定されている。
なお、上部パネル枠92には、前述した笠木60の笠木受材61が、その長手方向の複数箇所で固定されている。この固定は、上部パネル枠92に設けられたネジ受92dに、笠木受材61側からネジ62を締結して成されている。
図8A、図8Bに示す側部パネル枠93は、アルミなどの軽量金属あるいは樹脂により形成され、かつ、ガラスパネル91を保持可能な高い剛性を備えている。また、側部パネル枠93は、U字、逆U字、U字断面を並列に並べたチャンネル状に形成され、その幅方向の中央が嵌合凹部93aとされ、その両側に溝部93b,93bが形成されている。そして、嵌合凹部93aに、ガラスパネル91の外周縁に設けられたグレイジングチャンネルPが嵌め合わされて固定されている。また、側部パネル枠93は、長手方向の複数箇所を、支柱本体部72にビス止めされている。
図9に示す下部パネル枠94は、側部パネル枠93と共用されたもので、図示は省略するが、側部パネル枠93と同様に形成された嵌合凹部に外周縁に設けられたグレイジングチャンネルPが嵌め合わされて固定されている。
なお、図9は、壁面パネル90の支柱70による支持構造を示すもので、支柱70に固定された支持金具100の上向きの爪部101を、側部パネル枠93の溝部93b,93bに差し込むように設置することで、壁面パネル90が支柱70に対して所定の高さに支持されている。
(実施の形態の作用)
次に、作用を説明する。
階段昇降時に段板12を介して階段桁11に振動が生じると、その振動が、床板3dに伝達され、音、振動が生じる。また、階段桁11が、階段10の高さ方向(図3の矢印Z方向)に撓み、階段10に縦揺れが生じることでも、音、振動が生じる。
特に、本実施の形態1のように、階段ユニット3に隣接して建物ユニット2、すなわち住宅スペース(部屋)が配置されている場合、階段10の振動や音が建物ユニット2の住宅スペース(部屋)に伝達されると、騒音などとして、いっそう問題となる。
実施の形態1の階段構造では、以下に説明するように、1階床F1における階段桁11の支持剛性、手摺30の支持剛性を向上させるとともに、手摺30の剛性を向上させることにより、昇降時の音、振動の発生を抑制することができる。
まず、階段桁11の支持剛性の向上について説明する。
本実施の形態1では、階段桁11の下端部11αを支持する床板3dの下方位置に、床小梁3a(1)、3a(2)どうしを連結した桁支持部材40が配置されている。そして、この桁支持部材40に、階段桁11の下端部11αを固定し、さらに、この桁支持部材40および床小梁3a(1)、3a(2)と基礎スラブB1との間に、束50(a),50(b)、50(c)が設けられている。
このため、階段桁11の下端部11αを支持する床板3dの剛性が向上し、これにより、階段昇降時の床板3dの振動をさらに抑え、階段10の制振を図り、音、振動の発生を抑制できる。
さらに、束50は、ベースプレート51がコンクリートビス51aにより基礎スラブB1に固定されているため、この固定を行わないものと比較して、床小梁3a(1)、3a(2)および桁支持部材40の支持剛性が、さらに向上する。このため、階段10の制振を図り、音、振動の発生を抑制できる。しかも、実施の形態では、束50の上端部の支持プレート57を、床小梁3aおよび桁支持部材40に結合したため、この結合を行わないものと比較して、床小梁3aおよび桁支持部材40の剛性および床板3dが向上する。これにより、さらに制振性能を向上可能である。
次に、手摺30の支持剛性の向上について説明する。
本実施の形態1では、手摺30の支柱70は、笠木60の最も下方位置を支持する支柱70(a)のみならず、他の支柱70(b)〜(d)も、その下端部を段板12ではなく床板3dに固定されている。
したがって、段板12に下端部を固定するものと比較して、支柱70の支持剛性を高めることができる。
さらに、各支柱70(a)〜(d)は、中間部を階段10に固定されている。
したがって、各支柱70(a)〜(d)の下端部のみを床板3dに固定したものよりも、各支柱70(a)〜(d)の支持剛性を高めることができる。
これにより、手摺30の支持剛性が向上し、昇降時の階段10の振動を手摺30により抑えることができるとともに、手摺30自体の振動も抑えることができる。
加えて、手摺30には、笠木60と各支柱70(a)〜(d)とにより形成される枠組み部分の内側に、壁面パネル90が設けられている。
したがって、笠木60と各支柱70(a)〜(d)とにより形成される枠組み部分の剛性を壁面パネル90によりさらに高め、上記の階段10の振動および手摺30の振動抑制性能をさらに高めることができる。
しかも、壁面パネル90は、高剛性のガラスパネル91を面材としているため、さらの剛性を高め、上記の階段10の振動および手摺30の振動抑制性能をさらに高めることができる。加えて、壁面パネル90は、ガラスパネル91の四周を上部パネル枠92、側部パネル枠93、下部パネル枠94により囲った構造であるため、さらに剛性を高め、上記の階段10の振動および手摺30の振動抑制性能をさらに高めることができる。
さらに、支柱70(a)は、床板3dを貫通して、両端を床小梁3a(1)、3a(2)に固定された支柱支持部材41に固定されている。
したがって、支柱70(a)の下端部を床板3dのみに固定したものよりも、支持剛性を高め、上記の階段10の振動および手摺30の振動抑制性能をさらに高めることができる。また、床小梁3a(1)、3a(2)と基礎スラブB1との間に束50(a),50(b)が介在されていることにより、束50(a),50(b)を設けないものよりも、支柱70(a)の支持剛性をさらに高めることができる。
(以下に、実施の形態1の効果を列挙する)
1)実施の形態1の階段構造は、
ユニット建物1の1階床F1(下階)と2階床F2(上階)とを連絡する階段10と、
1階床F1から立設された複数の支柱70(a)〜(d)と、
支柱70(a)〜(d)の上端部が連結され、階段10の傾斜に沿って延在された手摺部としての笠木60と、
を備え、
支柱70(a)〜(d)は、下端部が1階床F1に固定されているとともに、中間部が階段10に固定されていることを特徴とする。
したがって、支柱の下端部が段板12から立ち上げられたものと比較して、支柱70(a)〜(d)による笠木60の支持剛性を高めることができる。しかも、支柱70(a)〜(d)が階段10に固定されているため、階段10の支持剛性も向上し、昇降時の音、振動の発生を抑制することが可能となる。
2)実施の形態1の階段構造は、
支柱70(a)〜(d)の間に、上端縁が階段10の傾斜に沿って傾斜した壁面パネル90が、支柱70(a)〜(d)に固定されて設けられていることを特徴とする。
したがって、支柱70(a)〜(d)どうしが、笠木60に加え、壁面パネル90により結合されるため、壁面パネル90を設けないものと比較して、支柱70(a)〜(d)の支持剛性を高めることができる。これにより、上記の笠木60の支持剛性の向上効果および階段10の昇降時の音、振動の抑制効果をさらに高めることができる。
3)実施の形態1の階段構造は、
壁面パネル90は、上端部が笠木60に結合されていることを特徴とする。
したがって、支柱70(a)〜(d)、笠木60、壁面パネル90が相互に結合され、壁面パネル90を笠木60に結合しないものと比較して、上記の笠木60の支持剛性の向上効果および階段10の昇降時の音、振動の抑制効果をさらに高めることができる。
4)実施の形態1の階段構造は、
壁面パネル90は、透光性を有するパネル材としてのガラスパネル91と、このガラスパネル91の外周を囲んで保持可能な剛性を有する枠部材としての上部パネル枠92、側部パネル枠93,93、下部パネル枠94と、を備えることを特徴とする。
壁面パネル90は、透光性を有したガラスパネル91を備えるため、段板12の視認性を確保できる。また、壁面パネル90は、枠部材としての各枠92〜94に囲まれた構造であるため、単にパネル材のみにより構成するものと比較して、壁面パネル90の剛性が高く、上記の笠木60の支持剛性の向上効果および階段10の昇降時の音、振動の抑制効果をさらに高めることができる。
加えて、パネル材として高剛性のガラスパネル91を用いたため、壁面パネル90の剛性を高くし、上記の笠木60の支持剛性の向上効果および階段10の昇降時の音、振動の抑制効果をさらに高めることができる。
5)実施の形態1の階段構造は、
支柱70(a)の中間部の階段10への固定は、階段10の段板12に対して成されていることを特徴とする。
したがって、支柱70の中間部の階段10への固定を、容易に実施することができる。特に、階段桁11が存在しない位置に配置された支柱70(a)であっても、階段10に固定することができる。
6)実施の形態1の階段構造は、
支柱70の中間部の階段10への固定は、階段10の階段桁11に対して成されていることを特徴とする。
したがって、支柱70の中間部の階段10への固定を、容易に実施することができる。この場合、支柱70を階段10に対して強固に固定することが容易である。
7)実施の形態1の階段構造は、
階段10は、1階床F1の床小梁3aに直交する方向に延在され、
階段10の延在方向に沿って、1階床F1の床小梁3a(1)と床小梁3a(2)とを連結した支柱支持部材41が設けられ、
支柱70(a)の下端部の支柱ベース部材71が、1階床F1の床板3dおよび支柱支持部材41に固定されていることを特徴とする。
したがって、支柱70(a)の下端部を床板3dのみに固定したものと比較して、支柱70(a)の支持剛性をさらに向上させることができる。
8)実施の形態1の階段構造は、
支柱支持部材41に連結された床小梁3a(1)、3a(2)と基礎スラブB1との間に、束50(a),50(b)が設けられていることを特徴とする。
したがって、支柱支持部材41の支持剛性が向上し、支柱70(a)の支持剛性をさらに向上させることができる。
9)実施の形態1の階段構造は、
支柱70は、下階の床である1階床F1に固定されたベースプレート71aから立設した突出部71bと、突出部71bが挿入される差込部72aが下端に形成された支柱本体部72と、を有することを特徴とする。
したがって、長尺な支柱を直接1階床F1に設置する場合と比べて、施工性が向上し、支柱の傾きや位置ずれを防止することができる。さらに、長さが異なる支柱70においても、突出部71bの共用が可能となる。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2の階段構造について説明する。
なお、実施の形態2の階段構造は、実施の形態1の変形例であるため、実施の形態1との相違点のみ説明する。
実施の形態2の階段構造は、手摺30の複数の支柱70(a)〜(d)の内の最も低い位置に配置した支柱70(a)の1階床F1に対する固定構造が実施の形態1と異なる。すなわち、実施の形態2では、支柱70(a)を、床小梁3a(1)と基礎スラブB1とに固定したものであり、そのため実施の形態2では、図11A、図11B、図11Cに示すように、支柱70(a)の支柱ベース部材271が実施の形態1と異なる。
この支柱ベース部材271は、ベースプレート271aと、このベースプレート271aから立設された突出部271bと、を備える。そして、ベースプレート271aが基礎スラブB1に固定され、突出部271bは、基礎スラブB1の位置から、床板3dに開口された開口部3fを貫通して、1階床F1上に実施の形態1と同様の寸法だけ突出できる長さに形成されている。なお、ベースプレート271aは、コンクリートビス271cにより基礎スラブB1に固定されている。
さらに、突出部271bの中間部は、断面L字状の固定用ブラケット271dにより床小梁3a(1)に固定されている。なお、この固定は、図示のように、固定用ブラケット271dを、ボルト271eにより、突出部271bと床小梁3a(1)に締結することで成されている。
したがって、実施の形態2では、支柱70(a)が基礎スラブB1に固定されることで、床板3dに固定するものよりもさらに剛性を向上できる。また、この支柱70(a)へ振動が入力された場合に、その振動が直接床板3dに伝達されないため、1階床F1における音、振動の発生をさらに抑制することができる。
以上説明した実施の形態2の階段構造は、以下の効果を奏する。
2-1)実施の形態2の階段構造は、
支柱70(a)の下端部が、1階床F1を貫通して床下の基礎スラブB1に固定されていることを特徴とする。
したがって、支柱70(a)を1階床F1の床板3dに固定する場合よりも、強固に固定可能であるとともに、支柱70(a)に入力される振動が床板3dに伝達されることが無く、階段10の振動抑制性能を向上できる。
2-2)実施の形態2の階段構造は、
支柱70(a)の下端部の1階床F1への固定は、1階床F1の床小梁3a(1)に対して成されていることを特徴とする。
したがって、支柱70(a)の下端部である支柱ベース部材271を床板3dに貫通させた場合でも、1階床F1に対しても固定することができる。そして、基礎スラブB1のみに固定するよりも、支柱70(a)の支持剛性を向上できる。
以上、本開示の階段制振構造を実施の形態に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
例えば、実施の形態では、階段を、下階としての1階と上階としての2階との間に設けたものを示したが、2階以上の階段にも適用することができる。
さらに、制振構造を適用する階段は、実施の形態で示したユニット建物に設置される階段に限定されるものではなく、ユニット建物以外の在来工法などによる一般建築物にも適用可能である。
また、実施の形態では、壁面パネルのパネル材としてガラスパネルを用いたがこれに限定されない。例えば、透光性を有したものとして、ガラス以外の樹脂製のパネル材を用いてもよい。また、透光性を有しないパネル材を用いてもよい。
さらに、壁面パネルは、その下縁が階段の傾斜に沿う形状としたが、これに限定されず、例えば、階段よりも下方位置まで延在させてもよい。また、壁面パネルは、その四周に枠部材を設けた例を示したが、これに限定されず、例えば、下縁部を除く、上縁部、両側部に設けてもよいし、両側部のみに設けてもよい。
また、実施の形態では、支柱を、床に固定するのにあたり、階段の最も低い位置に設ける支柱のみ、床板の下に支柱支持部材を用いた例を示したが、他の支柱の床への固定にも支柱支持部材を用いてもよい。
あるいは、階段の最も低い位置に設ける支柱も、他の支柱と同様に、床板に固定する構造としてもよい。
また、実施の形態2では、階段の最も低い位置に設ける支柱のみ、基礎スラブと床小梁に固定した例を示したが、他の支柱についても、基礎スラブに固定するようにしてもよい。また、この下端を基礎スラブに固定した場合でも、床への固定は、床小梁に限らず、開口の周囲の床板に固定するようにしてもよい。
また、支柱の階段に対する固定についても、実施の形態で示した固定構造に限定されない。例えば、段板に固定するのにあたり、その下面の段板受金具の下面に固定するものを示したが、段板の側面などと固定してもよいし、その固定に用いる固定金具の形状も実施の形態で示した形状に限定されない。また、最も低い位置の支柱以外の支柱についても、最も低い位置の支柱と同様に段板に固定するようにしてもよい。さらに、支柱を階段桁に固定するにあたっても、要は、支柱と階段桁とを結合できればよく、その固定に用いる固定金具の形状は、実施の形態に示したものに限定されない。
また、実施の形態では、階段桁として、段板を下方から支持する力桁を用いたいわゆる「力桁階段」を示したが、これに限定されず、例えば、階段桁として、段板の端部を支持する側桁を用いた「側桁階段」に適用することもできるし、階段桁として、段板を段形に切り込んだ形状のささら桁によって下方から支持する「ささら桁階段」に適用することもできる。
また、実施の形態では、階段桁の下端部を、床板のみならず、桁支持部材に固定した例を示したが、これに限定されず、階段桁は、床板のみに固定してもよい。この場合も、階段桁の下端部近傍の床小梁と基礎スラブとの間に束を設けた方が好ましい。また、実施の形態では、束を設けた例を示したが、束は設けなくてもよい。
また、実施の形態では支柱本体部を中空に形成した例を示したが、内部に補強部材を設けていっそうの剛性向上を図ってもよい。
また、実施の形態では、階段の幅方向の一方を建物ユニットの側壁に沿わせ、手摺を階段の幅方向の一側に設けた例を示したが、図12に示すように、階段10の幅方向の両側に手摺30,30を設けた構造としてもよい。
3a 床小梁
10 階段
11 階段桁
12 段板
30 手摺
40 桁支持部材
41 支柱支持部材
50 束
60 笠木(手摺部)
70 支柱
71a ベースプレート
71b 突出部
72 支柱本体部
73 内側補強部材
90 壁面パネル
91 ガラスパネル(パネル材)
92 上部パネル枠(枠部材)
93 側部パネル枠(枠部材)
94 下部パネル枠(枠部材)
110 段板固定金具
120 桁固定金具
271a ベースプレート
271b 突出部
B 基礎
B1 基礎スラブ
F1 1階床(下階の床)
F2 2階床(上階の床)

Claims (9)

  1. 建物の下階と上階とを連絡する階段と、
    前記下階の床から立設された複数の支柱と、
    前記支柱の上端部が連結され、前記階段の傾斜に沿って延在された手摺部と、
    を備え、
    前記階段は、前記床の床小梁に直交する方向に延在され、
    前記階段の延在方向に沿って、前記床の床小梁と床小梁とを連結した支柱支持部材が設けられ、
    前記支柱は、中間部が階段に固定され、
    前記支柱の下端部が、前記床の床板および前記支柱支持部材に固定されていることを特徴とする階段構造。
  2. 請求項に記載の階段構造において、
    前記支柱支持部材に連結された前記床小梁および前記支柱支持部材と基礎スラブとの間に、束が設けられていることを特徴とする階段構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の階段構造において、
    前記階段の桁の下端部の下方位置に、前記床の床小梁と床小梁とを連結した桁支持部材が設けられ、
    前記桁の下端部が、前記桁支持部材に固定され、
    前記床小梁と基礎スラブとの間と、前記桁支持部材と前記基礎スラブとの間に束が設けられていることを特徴とする階段構造。
  4. 建物の下階と上階とを連絡する階段と、
    前記下階の床から立設された複数の支柱と、
    前記支柱の上端部が連結され、前記階段の傾斜に沿って延在された手摺部と、
    を備え、
    前記支柱は、中間部が階段に固定され、
    前記支柱の下端部が、前記床を貫通し、床下の基礎スラブに固定されているとともに、前記床の床小梁に固定されていることを特徴とする階段構造。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の階段構造において、
    前記支柱の間に、上端縁が前記階段の傾斜に沿って傾斜した壁面パネルが設けられ、
    前記壁面パネルは、透光性を有するパネル材と、このパネル材の外周を囲んで保持可能な剛性を有する枠部材と、を備え、
    前記枠部材が、前記支柱と前記手摺部とに固定されていることを特徴とする階段構造。
  6. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の階段構造において、
    前記支柱の中間部の前記階段への固定は、前記階段の段板に対して成されていることを特徴とする階段構造。
  7. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の階段構造において、
    前記支柱の中間部の前記階段への固定は、前記階段の階段桁に対して成されていることを特徴とする階段構造。
  8. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載された階段構造において、
    前記支柱は、前記下階の床に固定されたベースプレートから立設した突出部と、前記突出部が挿入される差込部が下端に形成された支柱本体部と、を有することを特徴とする階段構造。
  9. 請求項に記載された階段構造において、
    前記支柱本体は、中空に形成され、内部に内側補強部材が収容されていることを特徴とする階段構造。
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