JP6315947B2 - 階段構造 - Google Patents

階段構造 Download PDF

Info

Publication number
JP6315947B2
JP6315947B2 JP2013236019A JP2013236019A JP6315947B2 JP 6315947 B2 JP6315947 B2 JP 6315947B2 JP 2013236019 A JP2013236019 A JP 2013236019A JP 2013236019 A JP2013236019 A JP 2013236019A JP 6315947 B2 JP6315947 B2 JP 6315947B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
floor
staircase
fixed
fixing structure
fixing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013236019A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015094197A (ja
Inventor
高夫 小山
高夫 小山
篤夫 鷲津
篤夫 鷲津
哲央 大石
哲央 大石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Homes Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Homes Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Homes Corp filed Critical Asahi Kasei Homes Corp
Priority to JP2013236019A priority Critical patent/JP6315947B2/ja
Publication of JP2015094197A publication Critical patent/JP2015094197A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6315947B2 publication Critical patent/JP6315947B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、階段構造に関する。
従来、一の階と当該階より下側の階とにわたって設けられる階段構造として、例えば特許文献1及び特許文献2に記載されたものが知られている。このような階段構造は、一対の桁部と、当該桁部に支持される段部と、を有する階段ユニットを、各階の間に架け渡すことによって構成されている。階段ユニットは、一端側において上側の階の梁等の構造物に固定され、他端側において下側の階の床部に固定される。
特開平3−187461号公報 特開平6−26159号公報
ここで、上述の階段構造では、階段ユニットが上側の階及び下側の階の両方において強固に固定されていた。このような構成によれば、上側の階の梁と下側の階の床部とで震動モード等が異なる場合、階段ユニット自体に大きな荷重が作用し、変形の発生や、固定部が破壊されてしまう可能性があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、地震等により大きな荷重が作用する場合であっても、損傷を抑制することができる階段構造を提供することを目的とする。
本発明に係る階段構造は、梁と、梁よりも下方に設置される床部と、梁及び床部にわたって設けられる階段ユニットと、を備える階段構造であって、階段ユニットは、段部と、段部を支持する支持下地部と、を備え、支持下地部は、梁と第1の固定構造を介して固定され、支持下地部は、床部と、第1の固定構造よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造を介して固定される。
本発明に係る階段構造によれば、階段ユニットの支持下地部は、梁と第1の固定構造を介して固定される。また、支持下地部は、床部と、第1の固定構造よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造を介して固定される。従って、階段ユニットは、梁及び床部のいずれに対しても固定された状態であるため、例えば小さい地震や強風による風震動等の際は、梁、床部及び階段ユニットは一体的に震動することができる。従って、震動に伴って内装等が損傷を受けることを抑制できる。一方、大きな地震時等が発生した場合、階段ユニットに大きな荷重が作用する。従って、第1の固定構造よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造において固定が解除される。これによって、梁は第1の固定構造を介して階段ユニットと一体的に震動し、それらとは独立して床部が震動する。従って、応力の集中を回避することができるため、階段ユニット、梁、及び床部の損傷を抑制することができる。
本発明に係る階段構造において、支持下地部は、段部を受ける桁部と、床部上に設置される座部と、上下方向に延びて桁部の上端部と座部とを連結する立上り部と、を備え、第1の固定構造は、梁と立上り部とを固定し、第2の固定構造は、床部と座部とを固定してよい。このように、支持下地部のうち、第1の固定構造で固定される部分と、第2の固定構造で固定される部分とを、異なる位置に設けることができる。従って、第2の固定構造での固定解除による影響が、第1の固定構造に及ぼされることを抑制できる。
本発明に係る階段構造において、支持下地部は、桁部、座部及び立上り部を、段部の幅方向における両端部にそれぞれ備えており、第1の固定構造は、両端部のそれぞれにおいて、梁と立上り部とを固定してよい。これによって、第1の固定構造によって固定される部分の水平剛性を確保することができる。
本発明に係る階段構造において、梁は、H形鋼からなり、第1の固定構造は、立上り部は、立上り部に固定される階段側固定部と、梁の下フランジに固定される梁側固定部と、を備え、梁側固定部は、下フランジに沿って板状に形成されると共に、少なくとも水平方向における二カ所において下フランジに締結されてよい。これによって、梁側固定部が下フランジに対して回転することを防止することができるため、第1の固定構造によって固定される部分の水平剛性を確保することができる。
本発明に係る階段構造において、床部の床板がALCパネルからなり、第2の固定構造は、床板に貫入されるビスであってよい。これにより、第2の固定構造の水平力に対する強度を容易に低くすることができる。
本発明に係る階段構造において、梁は、躯体の上階の一般床部を支持する躯体梁であり、床部は、上階と下階との間の中間階を構成する中間階床部であり、中間階床部は、躯体に連結されて中間階を支持する、中間階支持構造に支持されており、階段ユニットの段部は、一般床部と中間階床部との高さの差に応じ、1〜5段に形成されていてよい。階段ユニットは躯体梁及び中間階床部との間に架け渡されているが、躯体梁と中間階床部とは大きな地震時における震動周期が異なるものである。また、階段ユニットの高さが小さいものであり剛性が高い。従って、階段ユニットが躯体梁及び中間階床部と高い水平力に対する強度で固定されている場合は、損傷が大きくなる可能性がある。しかし、本発明の階段構造を採用することにより、当該損傷を抑制することができる。
本発明により、地震等により大きな荷重が作用する場合であっても、損傷を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る建物の概略を示す側断面図である。 本実施形態に係る建物の概略を示す平断面図である。 図2のIII−III線に沿った断面図である。 図2のIV−IV線に沿った断面図である。 図4の矢印Vで示す方向から見た図である。 図4のVI−VI線に沿った断面図である。
以下、図面を参照して本発明に係る階段構造の実施形態を説明する。図1、及び図2に示されるように、本実施形態に係る階段構造100を適用される建物1は、鉄骨造の梁勝ち架構を有する2階建て(2層構成)の工業化住宅であり、予め規格化(標準化)された構造部材の組み合わせによって架構が構成される。構造部材としては、躯体を構成する柱や梁等の他、床板や中間梁等も含まれ、各構造部材は、工場にて製造され、建築現場にて組み立て作業がなされる。
また、建物1は、305mmの平面モジュール(M)を有し、柱や梁(基礎梁を含む)は、平面モジュール(M)の整数倍の間隔で規定された通芯上に配置される。具体的には、通芯は、例えば、互いに平行な複数の横の通芯(第1の通芯)L1,L2と、互いに平行な複数の縦の通芯(第2の通芯)L3,L4とが互いに直交して格子状をなし、第1の通芯と第2の通芯との交点に柱が立設される。
建物1は、1階床F1と2階床F2とを備え、更に、1階床F1と2階床F2との中間の高さに中間階床F3が設けられ、また、1階における中間階床F3の下方の領域に、1階床F1よりも一段下がった1階低床F4が形成されている。また、中間階床F3は、1階床F1から2階床F2までの高さを等分する位置ではなく、2階床F2寄りにずれて設けられている(図3参照)。また、建物1は、1階と中間階とを連絡する下側階段2と、中間階と2階とを連絡する上側階段3と、を備えている。
[2階及び非階床空間]
図2は、建物1の概略を示す平断面図である。図2に示されるように、複数の柱4A,4B,4C,4Dは、第1の通芯L1,L2と第2の通芯L3,L4との計4つの交点にそれぞれ立設されている。より具体的には、柱4Aは、第1の通芯L1と第2の通芯L3との交点に、柱4Bは、第1の通芯L1と第2の通芯L4との交点に、柱4Cは、第1の通芯L2と第2の通芯L4との交点に、柱4Dは、第1の通芯L2と第2の通芯L3との交点に、それぞれ立設されている。隣り合う柱4A〜4D間には、梁5(2階梁)が架設されている。2階床レベルの領域は、床が敷設された有床領域A1と床が敷設されない矩形状の無床領域(2階床レベルにおいて床が存在しない領域という意味)A2とに分かれている。
有床領域A1には、平行に架設された梁5間に小梁が適宜に架設されており、梁5上、及び小梁上にALC(軽量気泡コンクリート)パネルからなる床板Bが敷設されることで2階床F2が形成されている。一方で、無床領域A2には、床板Bが敷設されておらず、床開口部Sが形成されている。無床領域A2は、柱4Aと柱4Bの間で第1の通芯L1上に架設された梁5と、柱4Cと4Dとの間で第1の通芯L2上に架設された梁5と、柱4Aと柱4Dとの間で第2の通芯L3上に架設された梁5と、柱4Bと柱4Cとの間で第2の通芯L4上に架設された梁5と、によって画成されている。すなわち、無床領域A2の四周には、無床領域A2を画成する梁5が配設されている。
[中間階]
図2及び図3に示されるように、中間階床F3はこの無床領域A2内の一部領域に形成され、中間階床F3の上方が天井高の高い中間階空間S1、中間階床F3の下方が天井高の低い低天井空間S4となっている。床開口部S(無床領域A2)のうち、中間階床F3以外の領域の一部には、下側階段2と上側階段3とからなる階段ユニットが設置されて、階段室S3が形成され、その他の領域は吹き抜け部S2となっている。中間階床F3は、2階床F2と同様、ALCからなる床板(床材)Bで形成されている。床板Bは、無床領域A2内部において、平面視で無床領域A2を画成する梁5に沿うと共に、無床領域A2を画成する梁5よりも低く且つ基礎梁(1階梁)37よりも高い位置に設けられた一対の第1中間梁7A,7B及び一対の第2中間梁8A,8B、そして第一中間梁7A,7B間に架設された第3中間梁10にて支持されている。ここで、「梁5に沿って配置された」とは、当該梁5と離れた位置であって当該梁5の延在方向と同じ方向に延びて配置されている場合を含むものとする。
第1中間梁7A,7B及び第2中間梁8A,8Bは、その端部において互いに接合されて矩形額状の中間階床梁フレーム9が形成される。
次に、本実施形態に係る階段構造100について説明する。階段構造100は、中間階床F3と2階床F2と連絡する階段であって、上側階段3とは異なる位置に設けられている。具体的には、階段構造100は、中間階床F3の中間階床部21と2階床F2の一般床部22との境界部において、当該中間階床F3と2階床F2とを連絡するものである。図2に示すように、本実施形態では、中間階床F3に対して第2中間梁8Aを介して隣接する位置に2階床F2の一般床部22Aが形成されており、中間階床部21と一般床部22Aとの間で昇降可能な位置に階段構造100が設けられている。ただし、階段構造100を設ける位置は特に限定されず、一般床部22と中間階床部21とが隣接する位置であればどこに設けてもよい。中間階床部21は、躯体に連結されて中間階を支持する中間階支持構造50によって支持されている。中間階支持構造50は、躯体に連結された第1中間梁7A,7B及び第2中間梁8A,8Bによって構成されている。
図4及び図5に示すように、階段構造100は、躯体梁5と、躯体梁5よりも下方に設置される中間階床部21と、躯体梁5及び中間階床部21にわたって設けられる階段ユニット30と、を備える。躯体梁5は、上フランジ41及び下フランジ42をウェブ43で連結することによって構成されるH形鋼である。また、階段ユニット30は、段部32と、段部32を支持する支持下地部33と、を備えている。支持下地部33は、躯体梁5と第1の固定構造34を介して固定されており、中間階床部21と第2の固定構造36を介して接続される。本実施形態では、支持下地部33は、段部32の幅方向における両端32a側に一対の支持フレーム35を有している。なお、以降の説明では、使用者が段部32を昇り降りする方向を昇降方向D1とし、当該昇降方向D1と直交する水平方向を幅方向D2とし、鉛直な方向を上下方向D3とする。昇降方向D1は、水平方向に対して傾斜している。なお、本実施形態では昇降方向D1の傾斜角度は水平方向に対して45°に設定されているが、傾斜角度は特に限定されない。なお、以下の説明においては、階段構造100を中間階床部21から見たときの状態(使用者が段部32を登ろうとする状態)を基準として、「前」「後」の語を用いる。図5は、階段構造100を後側から見た図(図4において矢印Vで示す方向から見た図)である。ただし、図5では構造を理解し易くするため、躯体梁5や一般床部22A等を適宜省略している。
支持下地部33の支持フレーム35は、段部32を受ける桁部46と、中間階床部21上に設置される座部47と、上下方向D3に延びて桁部46の上端部と座部47とを連結する立上り部48と、を備える。桁部46は、昇降方向D1に沿って延在する断面L字状の棒状部材である。桁部46の一方の端部46aは、躯体梁5のウェブ43と対向する位置に配置され、桁部46の他方の端部46bは、中間階床部21の床板Bの上面Baのうち、躯体梁5よりも水平方向へ離間した位置に配置される。
桁部46は、幅方向D2に広がると共に昇降方向D1に延びる片部46Aと、片部46Aの幅方向D2における内側の縁部から下方へ広がると共に昇降方向D1に延びる片部46Bと、を備える。片部46Aの上面は、段部32を受ける受面として機能する。座部47は、中間階床部21の床板Bの上面Ba上において、当該上面Baに沿って水平方向に延びる断面L字状の棒状部材である。座部47の一方の端部47aは、桁部46の端部46aの下方に配置され、座部47の他方の端部47bは、桁部46の端部46bの位置に配置される。座部47は、床板Bの上面Baと接するように幅方向D2に広がると共に水平方向に延びる片部47Aと、片部47Aの幅方向D2における内側の縁部から上方へ広がると共に水平方向に延びる片部47Bと、を備える。立上り部48は、桁部46の端部46a及び座部47の端部47aの位置において上下方向D3に延びる断面L字状の棒状部材である。立上り部48の一方の端部48aは、桁部46の端部46aの位置に配置され、立上り部48の他方の端部48bは、座部47の端部47aの位置に配置される。立上り部48は、幅方向D2に広がると共に上下方向D3に延びる片部48Aと、片部48Aの幅方向D2における外側の縁部から前側へ広がると共に上下方向D3に延びる片部48Bと、を備える。立上り部48の片部48Aは、躯体梁5の下フランジ42の前側の端部42aよりも前方へ離間した位置に配置される。桁部46の端部46a側では、桁部46の片部46Bと立上り部48の片部48Bとが連結される。桁部46の端部46b側では、桁部46の片部46Bと座部47の片部47Bとが連結される。座部47の端部47a側では、座部47の片部47Bと立上り部48の片部48Bとが連結される。
段部32は、支持下地部33の桁部46に設けられた複数の段板部材51によって構成されている。段板部材51は、板材を屈曲させて所定の断面形状で幅方向D2に延びる部材である。具体的に、段板部材51は、水平方向に広がる上壁部51aと、上壁部51aの前側の端部から下方へ延びる前壁部51bと、上壁部51aの後側の端部から桁部46の片部46Aの上面に沿って広がる接続部51cと、前壁部51bの下端部から桁部46の片部46Aの上面に沿って広がる接続部51dと、を備えている。本実施形態では桁部46に対して昇降方向D1に沿って3つの段板部材51が並べられることによって、段部32は3段に形成されている。ただし、段部32は、一般床部22と中間階床部21との高さの差に応じ、1〜5段に形成されていてよい。最も上段における段板部材51の上壁部51aは、躯体梁5の上フランジ41の上面に載置されている一般床部22Aの床板Bの上面よりも下方に配置される。このように配置された一般床部22Aの床板Bの上面、段板部材51の上面、及び中間階床部21の床板Bの上面に対して、充填材や板材などによる仕上げ材55が設けられる。これによって、本実施形態では、合計4段の階段が構成される。このように、最上段の段板部材51が一般床部22よりも一段低い位置に配置されることで、意匠性を向上することができる。
第1の固定構造34は、段部32の両端部のそれぞれの支持フレーム35において、立上り部48を躯体梁5に固定する。第1の固定構造34は、各支持フレーム35の立上り部48を躯体梁5に固定する固定具61を備えている。図4、図5及び図6に示すように、固定具61は、立上り部48に固定される階段側固定部62と、躯体梁5の下フランジ42に固定される梁側固定部63と、階段側固定部62と梁側固定部63とを接続する接続部64と、を備えている。階段側固定部62は、立上り部48の片部48Bの外側の面に沿って板状に形成されている。階段側固定部62は、立上り部48の片部48Bとボルト等によって締結される。接続部64は、階段側固定部62の後側の端部から幅方向D2の外側へ屈曲するように板状に形成されている。梁側固定部63は、接続部64の上側の端部から後側へ屈曲すると共に、下フランジ42の下面に沿って板状に形成される。梁側固定部63は、少なくとも水平方向(ここでは幅方向D2)における二カ所において下フランジ42に締結されている。以上のように、第1の固定構造34は、固定具61を用いた締結構造を採用することで、高い水平力に対する強度で躯体梁5と支持下地部33とを固定している。なお、本実施形態において「水平力」とは、躯体梁5と中間階床部21との間で水平方向の相対的変位を与える力である。
第2の固定構造36は、段部32の両端部のそれぞれの支持フレーム35において、第1の固定構造34よりも低い水平力に対する強度で、座部47を中間階床部21に固定する。第1の固定構造34の水平力に対する強度は、大きな地震等が発生した場合であっても、躯体梁5と階段ユニット30との間の固定を維持できる程度の水平力に対する強度に設定されている。一方、第2の固定構造36の水平力に対する強度は、小さい地震や強風による風震動等による震動の場合は固定を維持することが可能であり、大きな地震等が発生した場合は、固定が解除される程度の水平力に対する強度に設定される。例えば、第2の固定構造36は、ビス68と、座部47の片部47Aに形成されたビス受部69と、を備えている。ビス受部69は、片部47Aに形成された貫通孔などによって構成される。ビス68は、ビス受部69に挿通されて中間階床部21の床板Bに連結されることで、第1の固定構造34よりも低い水平力に対する強度にて、座部47を床板Bに固定する。なお、図4においては、第2の固定構造36は、座部47の前側の端部47b付近に設けられているが、位置は特に限定されず、数量も限定されない。また、第2の固定構造36は、第1の固定構造34よりも低い水平力に対する強度であればよく、ビス止め以外の方法を採用してもよい。
次に、本発明の階段構造100の作用・効果について説明する。
本実施形態に係る階段構造100によれば、階段ユニット30の支持下地部33は、躯体梁5と第1の固定構造34を介して固定される。また、支持下地部33は、中間階床部21と、第1の固定構造34よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造36を介して固定される。従って、階段ユニット30は、躯体梁5及び中間階床部21のいずれに対しても固定された状態であるため、例えば小さい地震や強風による風震動等の際は、躯体梁5、中間階床部21及び階段ユニット30は一体的に震動することができる。従って、震動に伴って内装等が損傷を受けることを抑制できる。一方、大きな地震時等が発生した場合、階段ユニット30に大きな荷重が作用する。ここで、躯体梁5と階段ユニット30とが高い水平力に対する強度で固定されると共に中間階床部21と階段ユニット30とが高い水平力に対する強度で固定された場合、躯体梁5と中間階床部21との間で震動モード等が異なることによって、階段ユニット30自体に大きな荷重が作用し、変形の発生や固定部周辺の構造が破壊されてしまう可能性がある。これに対し、本実施形態に係る階段構造100では、第1の固定構造34よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造36において固定が解除される。これによって、躯体梁5及び中間階床部21は第1の固定構造34を介して階段ユニット30と一体的に震動し、それらとは独立して中間階床部21が震動する。従って、応力の集中を回避することができるため、階段ユニット30、躯体梁5、及び中間階床部21の損傷を抑制することができる。
本実施形態に係る階段構造100において、支持下地部33は、段部32を受ける桁部46と、中間階床部21上に設置される座部47と、上下方向に延びて桁部46と座部47とを連結する立上り部48と、を備えている。また、第1の固定構造34は、躯体梁5と立上り部48とを固定し、第2の固定構造36は、中間階床部21と座部47とを固定してよい。このように、支持下地部33のうち、第1の固定構造34で固定される部分と、第2の固定構造36で固定される部分とを、異なる位置に設けることができる。従って、第2の固定構造36での固定解除による影響が、第1の固定構造34に及ぼされることを抑制できる。
本発明に係る階段構造において、支持下地部33は、桁部46、座部47及び立上り部48を、段部32の幅方向における両端部にそれぞれ備えており、第1の固定構造34は、両端部のそれぞれにおいて、躯体梁5と立上り部48とを固定している。これによって、第1の固定構造34によって固定される部分の水平剛性を確保することができる。
本実施形態に係る階段構造100において、躯体梁5は、H形鋼からなり、第1の固定構造34は、立上り部48に固定される階段側固定部62と、躯体梁5の下フランジ42に固定される梁側固定部63と、を備えている。梁側固定部63は、下フランジ42に沿って板状に形成されると共に、少なくとも水平方向における二カ所において下フランジ42に締結される。これによって、固定具61が下フランジ42に対して回転することを防止することができるため、第1の固定構造34によって固定される部分の水平剛性を確保することができる。
本実施形態に係る階段構造100において、中間階床部21の床板BがALCパネルからなり、例えば、第2の固定構造36は、床板Bに貫入されるビス68である。これにより、第2の固定構造36の水平力に対する強度を容易に低くすることができる。
本実施形態に係る階段構造100において、階段ユニット30が設けられる梁は、躯体の上階の一般床部22を支持する躯体梁5であり、階段ユニット30が設けられる床部は、上階(2階床F2)と下階(1階床F1)との間の中間階床F3を構成する中間階床部21である。中間階床部21は、躯体に連結されて中間階床F3を支持する、中間階支持構造50に支持されており、階段ユニット30の段部32は、一般床部22と中間階床部21との高さの差に応じ、1〜5段に形成されている。階段ユニット30は躯体梁5及び中間階床部21との間に架け渡されているが、躯体梁5と中間階床部21とは大きな地震時における震動周期が異なるものである。また、階段ユニット30の高さが小さいものであり剛性が高い。従って、階段ユニット30が躯体梁5及び中間階床部21と高い水平力に対する強度で固定されている場合は、損傷が大きくなる可能性がある。しかし、本実施形態の階段構造100を採用することにより、当該損傷を抑制することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、階段ユニット30を設ける梁が躯体梁5であり、床部が中間階床部21であったが、これに限定されない。例えば、階段ユニットを設ける梁を中間階や2階の梁とし、床部を1階の床部としてもよい。この場合、上述の階段ユニット30よりも段部の段数が多くなる。このような変形例においては、地震時において上側の階の人間が階段ユニットを用いて避難することができるように、水平力に対する強度の高い第1の固定構造は、床部と階段ユニットとを固定するより、梁と階段ユニットを固定することが好ましい。また、上述の実施形態では、夫々の座部47を第2の固定構造を用いて床板Bに固定するものであるが、これには限定されず、例えば、2つの座部47を連結する連結座部を設け、この連結座部を第2の固定構造を用いて床板Bに固定するようにしてもよい。
1…建物、5…躯体梁(梁)、21…中間階床部(床部)、30…階段ユニット、32…段部、33…支持下地部、34…第1の固定構造、36…第2の固定構造、35…支持フレーム、46…桁部、47…座部、48…立上り部、50…中間階支持構造、61…固定具、62…階段側固定部、63…梁側固定部、100…階段構造。

Claims (6)

  1. 梁と、
    前記梁よりも下方に設置される床部と、
    前記梁及び前記床部にわたって設けられる階段ユニットと、を備える階段構造であって、
    前記階段ユニットは、
    段部と、
    前記段部を支持する支持下地部と、を備え、
    前記支持下地部は、前記梁第1の固定構造を介して固定され、
    前記支持下地部は、前記床部を構成する床板の上面に、前記第1の固定構造よりも水平力に対する強度の低い第2の固定構造を介して固定され
    前記第2の固定構造は、前記床板に対し上方から下方に向かって貫入されるビスである、階段構造。
  2. 前記支持下地部は、
    前記段部を受ける桁部と、
    前記床部上に設置される座部と、
    上下方向に延びて前記桁部の上端部と前記座部とを連結する立上り部と、を備え、
    前記第1の固定構造は、前記梁前記立上り部を固定し、
    前記第2の固定構造は、前記床部を構成する前記床板の前記上面に前記座部を固定する、請求項1に記載の階段構造。
  3. 前記支持下地部は、
    前記桁部、前記座部及び前記立上り部を、前記段部の幅方向における両端部にそれぞれ備えており、
    前記第1の固定構造は、前記両端部のそれぞれにおいて、前記梁前記立上り部を固定する、請求項2に記載の階段構造。
  4. 前記梁は、H形鋼からなり、
    前記第1の固定構造は、前記立上り部に固定される階段側固定部と、前記梁の下フランジに固定される梁側固定部と、を備え、
    前記梁側固定部は、前記下フランジに沿って板状に形成されると共に、少なくとも水平方向における二カ所において前記下フランジに締結されている、請求項2又は3に記載の階段構造。
  5. 前記床部の床板がALCパネルからなる、請求項1〜4の何れか一項に記載の階段構造。
  6. 前記梁は、躯体の上階の一般床部を支持する躯体梁であり、
    前記床部は、前記上階と下階との間の中間階を構成する中間階床部であり、
    前記中間階床部は、前記躯体に連結されて前記中間階を支持する、中間階支持構造に支持されており、
    前記階段ユニットの前記段部は、前記一般床部と前記中間階床部との高さの差に応じ、1〜5段に形成されている、請求項1〜5の何れか一項に記載の階段構造。
JP2013236019A 2013-11-14 2013-11-14 階段構造 Active JP6315947B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013236019A JP6315947B2 (ja) 2013-11-14 2013-11-14 階段構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013236019A JP6315947B2 (ja) 2013-11-14 2013-11-14 階段構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015094197A JP2015094197A (ja) 2015-05-18
JP6315947B2 true JP6315947B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=53196793

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013236019A Active JP6315947B2 (ja) 2013-11-14 2013-11-14 階段構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6315947B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7206538B2 (ja) * 2018-12-14 2023-01-18 トヨタホーム株式会社 階段構造

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3914912A (en) * 1974-03-06 1975-10-28 Midwest Iron Works Inc Stairway
JPS55157952U (ja) * 1979-04-30 1980-11-13
US4707957A (en) * 1986-08-20 1987-11-24 Shepherd John D Preassembled platform stairway
JP2823462B2 (ja) * 1993-01-06 1998-11-11 積水化学工業株式会社 ラーメンフレームへの階段の取付構造
US6763912B2 (en) * 2002-08-29 2004-07-20 Century Group, L.L.C. Modular stair assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015094197A (ja) 2015-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5478864B2 (ja) 連結構造、ユニット式建物、その施工方法
JP6315947B2 (ja) 階段構造
JP5756000B2 (ja) 螺旋階段の取付構造
JP2006052543A (ja) 既存鉄筋コンクリート建築物の増築構造
JP6507052B2 (ja) ユニット式建物の構造
JP6427315B2 (ja) 柱補強構造
JP5450971B2 (ja) 制振パネルの設置構造
JP5431202B2 (ja) 床構造、構造物
JP2010236180A (ja) 耐震構造体
JP2019082092A (ja) 免震建物
JP2007284867A (ja) 建物の補強構造
JP4994191B2 (ja) 構造物
JP6057371B2 (ja) 耐震補強部材
JP5091580B2 (ja) バルコニー床の支持構造
JP6087865B2 (ja) バルコニー装置及びバルコニー装置を備えるユニット建物
JP6384905B2 (ja) 剛性板耐震壁及び剛性板耐震壁付きのフレーム機構
JP4261327B2 (ja) 木造家屋
JP5861886B2 (ja) 壁式混合梁構造
JP2013087427A (ja) 建物の耐震補強構造
JP5314398B2 (ja) ユニット式建物およびユニット式建物の施工方法
JP3986081B1 (ja) 木造建築物
JP6382505B2 (ja) 中間階床の支持構造
JP6894270B2 (ja) 階段構造
JP6049139B2 (ja) 補強構造
JP6679300B2 (ja) 基礎構造及び建物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161017

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170711

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170822

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180320

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180327

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6315947

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350