JP6892607B2 - 嫌気硬化性樹脂組成物及びそれを用いたウェルチプラグ用シール剤 - Google Patents

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Description

本発明は、硬化物が脆く、微粒子化しやすいという特性を有する嫌気硬化性樹脂組成物に関する。さらに、本発明は、前記嫌気硬化性樹脂組成物を用いたウェルチプラグ用シール剤に関する。
嫌気硬化性樹脂組成物は(メタ)アクリレートなどのラジカル重合性官能基を有する化合物を主成分としたものであり、空気中に存在する酸素と接触している間は安定であり、ゲル化などせずに長期間液状状態で保たれ、酸素が遮断されると急速にラジカル重合反応が進む性質を有するものである。このような性質を利用して前記嫌気硬化性樹脂組成物はネジ、ボルト等の接着、固定、嵌め合い部品の固着、接着、シール、鋳造部分に生じ得る巣孔の充填等に使用されている。
また、特許文献1に示されるように嫌気硬化性樹脂組成物は、自動車部品においては、エンジンのフランジ間、エンジンブロックのウェルチプラグの接着シールなどで多用されている。
エンジンブロックのウェルチプラグを嫌気硬化性樹脂組成物によりシールした場合、嫌気硬化性樹脂組成物がエンジン冷却用不凍液中に溶出すると硬化しにくい傾向がある。そのため不凍液に溶出した未硬化の嫌気硬化性樹脂組成物がウォーターポンプの弁やファンなどの部品の隙間に入り込み硬化することで不具合を起こす虞があった。この問題に対して、特許文献2では、アニオン系界面活性剤を含むことを特徴とする(メタ)アクリル系硬化性組成物が開示されており、当該硬化性組成物は、不凍液中に溶出しても高い硬化性を持つものであった。
特表2004−538335号公報 国際公開第2012/073684号公報
しかしながら、本発明者らは、特許文献2に記載の硬化性組成物をウェルチプラグの接着シール剤として用いた場合に、その硬化物により弁やファンの動きを止めてしまうことを発見した。その原因としては、特許文献2の硬化性組成物が不凍液中で硬化してなる硬化物は、荷重を加えると破壊するが、粒のサイズが1mm以上であるため、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めてしまうことが考えられる。
本発明は、上記の状況に鑑みてされたものであり、硬化物が脆く、微粒子化しやすいという特性を有する嫌気硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明はさらに、前記嫌気硬化性樹脂組成物を用いたウェルチプラグ用シール剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意検討した結果、嫌気硬化性樹脂組成物およびそれを用いたウェルチプラグ用シール剤に関する手法を見いだして本発明に至った。
本発明は以下の通りである。
下記の(A)〜(D)成分を含有する嫌気硬化性樹脂組成物:
(A)成分:ラジカル重合性官能基を有する化合物、
(B)成分:ラジカル重合開始剤、
(C)成分:嫌気重合促進剤、
(D)成分:ノニオン系界面活性剤。
以下に発明の詳細を説明する。
<(A)成分>
本発明に使用される(A)成分のラジカル重合性官能基を有する化合物とは、接着剤及び塗料等に通常使用されている(メタ)アクリロイル基含有化合物であり、単官能性、二官能性、三官能性及び多官能性の重合性モノマー、ならびに/または重合性オリゴマー等を使用することができる。これらは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。なお、(A)成分は、不凍液中での硬化性が優れるという観点から、アルキレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリレートが好ましい。また、本発明において、アルキレンオキサイド構造とは、アルキレンオキサイド構造とアルキレンオキサイド付加物の構造との両方を意味する。アルキレンオキサイド構造としては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
単官能性モノマーとしては、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニルポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、変性ブチル(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン変性フェノキシ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性コハク酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、モルホリノ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらのうち、不凍液中での硬化性が優れるという観点からフェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェニルポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性コハク酸(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート等が好ましい。
二官能性モノマーとしては、例えば、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングルコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシビバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコール変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、エチレンオキサイド変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート等が挙げられる。これらのうち、不凍液中での硬化性が優れるという観点から、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングルコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート等が好ましい。
三官能性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン変性グリセロールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられ、これらのうち、不凍液中での硬化性が優れるという観点から、エチレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキシド変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
多官能性モノマーとしては、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの重合性モノマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
さらに、上記の重合性モノマーには嫌気硬化性接着剤の粘度の調整、あるいはその硬化物の特性を調整する目的で、重合性オリゴマーを含有させることができる。この重合性オリゴマーとしては、例えば、ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ひまし油骨格のウレタン(メタ)アクリレート、イソプレン系(メタ)アクリレート、水添イソプレン系(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル基含有アクリルポリマー、(メタ)アクリル基含有ポリイソブチレンなどがあげられる。(A)成分としては、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートが好ましく、更に好ましくはポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートである。これらのオリゴマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
エポキシ(メタ)アクリレートの具体例としては、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等により得られる化合物(例えば、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート)等が挙げられる。これらのうち特に好ましくは、不凍液中での硬化性が優れるという観点からビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等により得られる化合物である。
ビスフェノールA又はビスフェノールFのアルキレンオキサイド付加物の末端グリシジルエーテル等のエポキシ樹脂類と(メタ)アクリル酸との反応物等により得られる化合物の市販品としては、BPE−80N、BPE−100、BPE−200、BPE−500、BPE−900、BPE−1300N(新中村化学工業株式会社製)、ビスコート#700(大阪有機化学工業社製)、FA−324A、FA−321M(日立化成株式会社製)、ライトアクリレートBP−4EAL、BP−4PA(共栄社化学株式会社製)等が挙げられ、その中でも、BPE−100(新中村化学工業株式会社製)が好ましく用いられる。
<(B)成分>
本発明に用いられる(B)成分ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物や光ラジカル発生剤などが挙げられるが、本発明において有機過酸化物が嫌気硬化性の観点で好ましい。有機過酸化物としては、例えば、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メタンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサンパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類、その他、ケトンパーオキサイド類、ジアリルパーオキサイド類、パーオキシエステル類等の有機過酸化物等が挙げられる。これらの有機過酸化物は単独で或いは二種以上の混合物として用いることができる。これらのうち、反応性及び嫌気硬化性接着剤の長蔵保存安定性の観点からハイドロパーオキサイド類が好ましく用いられ、クメンハイドロパーオキサイドがより好ましく用いられる。
前記の光ラジカル発生剤としては、特に限定されないが、例えば、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾイン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾフェノン系光ラジカル重合開始剤、チオキサントン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤、チタノセン系光ラジカル重合開始剤等が挙げられる。
この(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.5〜1.5質量部がより好ましい。この場合、0.1質量部以上であれば重合反応を十分に生じさせる。5質量部以下であれば、嫌気硬化性樹脂組成物の保存安定性が確保できる。
<(C)成分>
本発明において用いられる(C)成分の嫌気重合促進剤としては、アミン化合物、アゾール化合物、メルカプタン化合物、ヒドラジン化合物、およびこれらの誘導体などが挙げられ、これらを単独あるいは組み合わせて用いることができる。これらは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。なお、通常(B)成分と共に嫌気硬化性樹脂組成物に使用される。
該成分(C)成分を配合することにより良好な嫌気硬化性を達成することができる。(C)成分の添加量は(A)成分100質量部に対して0.1〜10質量部で配合されることが好ましく、1〜3質量部で配合されることがより好ましい。
前記アミン化合物としては、例えば、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン、1,2,3,4−テトラヒドロキナルジン等の複素環第2級アミン、キノリン、メチルキノリン、キナルジン、キノキサリンフェナジン等の複素環第3級アミン、N,N−ジメチル−アニシジン、N,N−ジメチルアニリン等の芳香族第3級アミンなどが挙げられる。
前記アゾール化合物としては、例えば、チアゾール、イソチアゾール、チアジアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、ジアゾール、トリアゾール等が挙げられる。より具体的には、サッカリン、ベンゾチアゾール、1,2,4−トリアゾール、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾトリアゾール、ベンゾキサゾール、1,2,3−ベンゾチアジアゾール、3−メルカプトベンゾトリゾール等が挙げられる。
前記メルカプタン化合物としてはn−ドデシルメルカプタン、エチルメルカプタン、ブチルメルカプタン等の直鎖型メルカプタン等が挙げられるがこれに限定されない。
前記ヒドラジン化合物としては、1−アセチル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2(p−トリル)ヒドラジン、1−ベンゾイル−2−フェニルヒドラジン、1−(1’,1’,1’−トリフルオロ)アセチル−2−フェニルヒドラジン、1,5−ジフェニル−カルボヒドラジン、1−フォーミル−2−フェニルヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ブロモフェニル)ヒドラジン、1−アセチル−2−(p−ニトロフェニル)ヒドラジン、1−アセチル−2−(2’−フェニルエチルヒドラジン)、エチルカルバゼート、p−ニトロフェニルヒドラジン、p−トリスルホニルヒドラジド等が挙げられるが、これに限定されない。
(C)成分の中でも、嫌気硬化性が優れる観点から、アゾール化合物が好ましい。さらに具体的には、サッカリンおよび/またはベンゾチアゾールが好ましく、サッカリンがより好ましい。
<(D)成分>
本発明に用いられる(D)成分のノニオン系界面活性剤は、本発明のその他成分と組み合わせることにより、不凍液中での嫌気硬化性樹脂の硬化物が小さくなり、しかも脆く、微粒子化しやすいという特性を有する。通常、界面活性剤として、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両イオン界面活性剤の4種類に大別されるが、本発明においては、ノニオン系界面活性剤のみが異質な効果を有することを見出した。前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレン型ノニオン系界面活性剤、多価アルコール型ノニオン系界面活性剤、糖型ノニオン系界面活性剤が挙げられ、中でも不凍液中での嫌気硬化性樹脂の硬化物が小さくなる傾向にあり、しかも脆く、微粒子化しやすいという特性があるという観点でポリオキシアルキレン型ノニオン系界面活性剤または多価アルコール型が好ましく、多価アルコール型がより好ましい。これらの成分は単独でも組み合わせて用いても良い。
前記ポリオキシアルキレン型ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリコールなどが挙げられる。ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとしては、本発明の(A)成分との相溶性が優れることからHLB値が6〜16の範囲が好ましく、より好ましくは7〜15の範囲である。なお、HLBとは、Hydrophile−lipophile balance(親水親油バランス)を意味し、界面活性剤の分子内における親水基と親油基のバランスを示す指標である。本発明におけるHLBとは、グリフィン法より算出された値とする。また、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの市販品としては、例えばノイゲンXL−80、ノイゲンXL−160、ノイゲンTDS−30、ノイゲンTDS−70、ノイゲンLF−100X、ノイゲンLF−202N、ノイゲンTDX−50、ノイゲンTDX−100D(第一工業製薬株式会社製)などが挙げられる。ポリオキシアルキレングリコールの市販品としては、例えばエマノーン1112、エマノーン3199V(花王株式会社製)などが挙げられる。
前記多価アルコール型ノニオン系界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられ、中でも不凍液中での嫌気硬化性樹脂の硬化物が弱い力で、直ぐに細かくなるという観点からグリセリン脂肪酸エステルが好ましい。市販品としては、チラバゾールW−01、チラバゾールW−02、チラバゾールD−818M(太陽化学株式会社製)などが挙げられる。
前記糖型ノニオン系界面活性剤としては、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルポリグルコシドなどが挙げられる。
(D)成分の添加量は、前記(A)成分100重量部に対して0.1〜50重量部にあることが好ましく、より望ましくは1〜40重量部であり、特に好ましくは3.5〜35重量部である。50質量部以下であれば、高い嫌気硬化性が維持できる。また0.1重量部以上であれば、不凍液中で硬化した硬化物が脆く、微粒子化しやすいという本発明の効果が得られる。
本発明に対し、本発明の目的を損なわない範囲で、各種エラストマー、保存安定剤、酸化防止剤、光安定剤、保存安定剤、重金属不活性剤、シランカップリング剤、タッキファイヤー、可塑剤、消泡剤、顔料、防錆剤、レベリング剤、分散剤、レオロジー調整剤、難燃剤等の添加剤を使用することができる。
本発明に対し、硬化物の弾性率、流動性などの改良を目的として、保存安定性を阻害しない程度の充填材を添加してもよい。具体的には有機質粉体、無機質粉体等が挙げられる。
無機質粉体の充填材としては、特に限定されないが、ガラス、フュームドシリカ、アルミナ、マイカ、セラミックス、シリコーンゴム粉体、炭酸カルシウム、窒化アルミ、カーボン粉、カオリンクレー、乾燥粘土鉱物、乾燥珪藻土等が挙げられる。無機質粉体の配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜100質量部程度が好ましい。
フュームドシリカは、嫌気硬化性樹脂組成物の粘度調整又は硬化物の機械的強度を向上させる目的で配合される。好ましくは、ジメチルシラン、トリメチルシラン、アルキルシラン、メタクリロキシシラン、オルガノクロロシラン、ポリジメチルシロキサン、ヘキサメチルジシラザンなどで表面処理したフュームドシリカなどが用いられる。フュームドシリカの市販品としては、例えば、アエロジルR972、R972V、R972CF、R974、R976、R976S、R9200、RX50、NAX50,NX90、RX200、RX300、R812、R812S、R8200、RY50、NY50、RY200S、RY200、RY300、R104、R106、R202、R805、R816、T805、R711、RM50、R7200等(日本アエロジル株式会社製)が挙げられる。
有機質粉体の充填材としては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、架橋アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネートが挙げられる。有機質粉体の配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜100質量部程度が好ましい。
本発明に対し保存安定剤を添加してもよい。保存安定剤としては、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のラジカル吸収剤、エチレンジアミン4酢酸又はその2−ナトリウム塩、シユウ酸、アセチルアセトン、o−アミノフエノール等の金属キレート化剤等を添加することもできる。
本発明に対し酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、β−ナフトキノン、2−メトキシ−1,4−ナフトキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ−t−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジ−t−ブチル−p−ベンゾキノン等のキノン系化合物;フェノチアジン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、カテコール、t−ブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2−t−ブチル−6−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−t−ペンチルフェニルアクリレート、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−t−ブチル−3−メチルフェノール)、3,9−ビス〔2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、チオジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド〕、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕フォスフォネート、3,3’,3”,5,5’,5”−ヘキサ−t−ブチル−a,a’,a”−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕フォスフォネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス〔(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル〕−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,6−トリメチルペンテンとの反応生成物、2,6−ジ−t−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、ピクリン酸、クエン酸等のフェノール類;トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス〔2−〔〔2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサフォスフェフィン−6−イル〕オキシ〕エチル〕アミン、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリートールジフォスファイト、ビス〔2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル〕エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)〔1,1−ビスフェニル〕−4,4’−ジイルビスホスフォナイト、6−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサフォスフェフィン等のリン系化合物;ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、2−メルカプトベンズイミダゾール等のイオウ系化合物;フェノチアジン等のアミン系化合物;ラクトン系化合物;ビタミンE系化合物等が挙げられる。中でもフェノール系化合物が好適である。
本発明に対しシランカップリング剤を添加してもよい。シランカップリング剤としては特に限定されないが、γ−クロロプロピルトリメトキシシラン、オクテニルトリメトキシシラン、グリシドキシオクチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン、p−スチリルトリメトキシシラン等があげられる。密着性付与剤の含有量は、(A)成分100質量部に対し、0.05〜30質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜10質量部である。
本発明の嫌気硬化性樹脂組成物は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、(A)成分〜(D)成分の所定量を配合して、ミキサー等の混合手段を使用して、好ましくは10〜100℃の温度で好ましくは0.1〜5時間混合することにより製造することができる。
本発明の嫌気硬化性樹脂組成物は、ネジ、ボルト等の接着、固定、嵌め合い部品の固着、接着、シール、鋳造部分に生じる巣孔の充填等に好適に用いられる。中でも、不凍液中での硬化性に優れ、および硬化物が脆く、微粒子化しやすいという特性を有するので、ウェルチプラグ用シール剤として極めて有効である。前記嫌気硬化性樹脂組成物を用いたウェルチプラグ用シール剤によれば、不凍液中でも嫌気硬化性が優れるので、未硬化樹脂がウォーターポンプの弁やファンなどの部品の隙間に入り込み硬化し不具合を起こすことがない。さらに、硬化物が脆く、微粒子化しやすいので、少しの応力により粉砕し、弁やファンの動きを止めることがないという効果を有する。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説明をするが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用した試験法は下記の通りである。
<嫌気硬化性樹脂組成物の調製>
本発明の(A)成分として、トリエチレングリコールジメタクリレート(ライトアクリレート3EG、共栄社化学株式会社製)70質量部と、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート(BPE−100、新中村化学工業株式会社製)30質量部と、
(B)成分としてクメンハイドロパーオキサイド(日本油脂株式会社社製)1質量部と、
(C)成分としてサッカリン1質量部、ベンゾチアゾール0.1質量部と、
表1に示す(D)成分或いは(D)成分の比較成分を所定量で添加し、常温にてミキサーで60分混合し、実施例1〜9、比較例1〜6の嫌気硬化性樹脂組成物を調製した。数値は全て質量部で表記する。
<(D)成分>
d1:HLBが13.8であるポリオキシアルキレン分岐デシエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ノイゲンXL−80、第一工業製薬株式会社製)
d2:HLBが8であるポリオキシエチレントリデシルエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ノイゲンTDS−30、第一工業製薬株式会社製)
d3:HLBが12であるポリオキシエチレントリデシルエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ノイゲンTDS−70、第一工業製薬株式会社製)
d4:HLBが14.5であるポリオキシアルキレンアルキルエーテル(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ノイゲンLF−100X、第一工業製薬株式会社製)
d5:ポリエチレングリコールモノステアレート(エマノーン3199V、花王株式会社製)
d6:グリセリン脂質脂肪酸エステル(チラバゾールW−01、太陽化学株式会社製)
d7:グリセリン脂質脂肪酸エステル(チラバゾールW−02、太陽化学株式会社製)
<(D)成分の比較成分>
d’1:ドデシル硫酸Na(アニオン系界面活性剤、試薬)
d’2:ラウリン酸Na(アニオン系界面活性剤、試薬)
d’3:ポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸Na(アニオン系界面活性剤、ハイテノール330T、第一工業製薬株式会社製)
d’4:ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン系界面活性剤、コータミン24P、花王株式会社製社製)
d’5:ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド(カチオン系界面活性剤、コータミン86W、花王株式会社製社製)
表1の実施例、比較例において使用した試験方法は下記の通りである。
<不凍液中での硬化性の確認>
50%不凍液(トヨタ純正スーパーLLCを純水で50%に希釈したもの)をビーカーに40質量部秤量し、そこに調整した各嫌気硬化性樹脂組成物を10質量部添加する。エアモータ攪拌機で300rpmにて撹拌しながら100℃まで加温し、5分後、嫌気硬化性樹脂組成物の硬化有無を目視で確認する。硬化が確認できたものを「○」、確認できなかったものを「×」として評価し、結果を表1にまとめる。
<不凍液中で得られた硬化物の大きさ確認>
不凍液中での硬化性試験にて得られた硬化物の大きさを顕微鏡で確認した。下記基準に基づき評価した。結果を表1に示す。結果は小さいほど好ましい。評価結果が「中」「小」であると、ウェルチプラグ用シール剤として用いた場合、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めることがないので、好ましい。
・評価基準
大:20mm以上
中:5mm以上20mm未満
小:5mm未満
<硬化物の脆さ、微粒子化の確認>
不凍液中での硬化性試験にて得られた硬化物を先端が尖った棒で実験者の手で60Nの荷重を加え、硬化物の壊れやすさを下記基準に基づき評価した。なお、破壊した後の粒子の中、もっともサイズの大きいものを対象に確認した。結果を表1に示す。評価結果が「○」であると、ウェルチプラグ用シール剤として用いた場合、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めることがないので好ましい。
・評価基準
○:力を加えると破壊され、粒子サイズが1mm未満であったもの
△:力を加えると破壊され、粒子サイズが1mm以上であったもの
×:力を加えても破壊されないもの
Figure 0006892607
表1によれば、本発明に該当する実施例1〜9は、不凍液中での硬化性に優れ、および硬化物が脆く、微粒子化しやすいという特性を有する嫌気硬化性樹脂組成物であることがわかる。その中でも、グリセリン脂肪酸エステルを使用した実施例6〜9は、不凍液中で得られた硬化物が小さく、ウェルチプラグ用シール剤として特に好適に用いられる。
また、比較例1は、界面活性剤非含有嫌気硬化性樹脂組成物であるが、不凍液中での硬化した硬化物のサイズが大きく、しかも硬化物がかたいので、ウェルチプラグ用シール剤として用いた場合、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めてしまう虞がある。比較例2〜4は、アニオン系界面活性剤を含有する嫌気硬化性樹脂組成物であるが、不凍液中で硬化した硬化物は力を加えると破壊されるが、粒のサイズが1mm以上であり、ウェルチプラグ用シール剤として用いた場合、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めてしまう虞がある。比較例5,6は、カチオン系界面活性剤を含有する嫌気硬化性樹脂組成物であるが、不凍液中で硬化した硬化物が硬いので、ウェルチプラグ用シール剤として用いた場合、ウォーターポンプの弁やファンの動きを止めてしまう虞がある。
本発明の嫌気硬化性樹脂組成物は、ネジ、ボルト等の接着、固定、嵌め合い部品の固着、接着、シール、鋳造部品に生じる巣孔の充填等に好適用いられる。中でも、不凍液中での硬化性に優れ、および硬化物が脆く、微粒子化しやすいという特性を有するので、ウェルチプラグ用シール剤として極めて有効であることから産業上有用である。

Claims (6)

  1. 下記の(A)〜(D)成分を含有する嫌気硬化性樹脂組成物を用いた、ウェルチプラグ用シール剤
    (A)成分:ラジカル重合性官能基を有する化合物、
    (B)成分:ラジカル重合開始剤、
    (C)成分:嫌気重合促進剤、
    (D)成分:ノニオン系界面活性剤。
  2. 前記(A)成分がアルキレンオキサイド構造を有する(メタ)アクリレートであることを特徴とする請求項1に記載のウェルチプラグ用シール剤
  3. 前記(D)成分が、ポリオキシアルキレン型ノニオン系界面活性剤、多価アルコール型ノニオン系界面活性剤および糖型ノニオン系界面活性剤からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のウェルチプラグ用シール剤
  4. 前記(D)成分が、ポリオキシアルキレン型ノニオン系界面活性剤または多価アルコール型ノニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のウェルチプラグ用シール剤
  5. 前記(D)成分が、グリセリン脂肪酸エステルであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のウェルチプラグ用シール剤
  6. 下記の(A)〜(D)成分を含有する嫌気硬化性樹脂組成物:
    (A)成分:ラジカル重合性官能基を有する化合物、
    (B)成分:ラジカル重合開始剤、
    (C)成分:嫌気重合促進剤、
    (D)成分:グリセリン脂肪酸エステルであるノニオン系界面活性剤。
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