JP6504346B2 - 隣接電極間の短絡を抑制する光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

隣接電極間の短絡を抑制する光硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Description

本発明は、紫外線等の活性エネルギー線の照射により速やかに隠蔽性の高い硬化物が得られ、且つ電極上に塗布した場合、通電時に隣接電極間の短絡を生じさせない光硬化性樹脂組成物に関する。
従来より、隠蔽性の高い光硬化性樹脂組成物は、フレキシブル配線板向け被覆材料(特許文献1参照)、試作モデルの複製品用注型材料(特許文献2参照)、電子機器や画像表示装置等への部品の接着剤(特許文献3)、液晶ディスプレイ用シール剤(特許文献4参照)等に多用されている。光硬化性樹脂組成物に隠蔽性を付与する代表的な手法としては顔料のカーボンブラックを配合することが挙げられる。しかし、隠蔽性が得られる反面、紫外線等の活性エネルギー線の大部分がカーボンブラックに吸収されるため、顔料の濃度が高過ぎると硬化不良が生じていた。また、カーボンは導電性を有することから、硬化膜の絶縁性が低下し、フレキシブル配線板に用いられる被覆材料として適応が困難であった。つまり、隠蔽性と諸物性を同時に満たすことは困難であった。
そのような背景から、特許文献2には、光ラジカル重合開始剤、酸により発色するという特徴を有するロイコ染料、光酸発生剤、エチレン性不飽和化合物を含有する、硬化物が黒色でありながら優れた深部硬化性を有する感光性樹脂組成物が開示されている。これは、「光照射により発生するラジカル種」が「光照射により発生する酸」の発生速度より早いことを利用したものである。すなわち、酸により黒色化する前に、深部まで光を透過させ硬化させるものである。
特開2013−194156号公報 特開平11−060962号公報 特開2014−025021号公報 特開2010−126630号公報
しかしながら、電気電子デバイスの電極上に樹脂を塗布する場合、特許文献2に開示された感光性樹脂組成物では電極に通電したとき隣接電極間の短絡が生じるという課題があった。
本発明は、上記の状況に鑑みてされたものであり、紫外線等の活性エネルギー線の照射により速やかに隠蔽性の高い硬化物が得られ、且つ電極上に塗布した場合、通電時に隣接電極間の短絡を生じさせない光硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明は、上述した従来の課題を克服するものである。すなわち、本発明は以下の要旨である。
下記の(A)〜(D)成分を含有する光硬化性樹脂組成物。
(A)成分:ロイコ染料
(B)成分:非イオン性光酸発生剤
(C)成分:ラジカル重合性化合物
(D)成分:光ラジカル開始剤
本発明は、紫外線等の活性エネルギー線の照射により速やかに隠蔽性の高い硬化物が得られ、且つ電極上に塗布した場合、通電時に隣接電極間の短絡を生じさせない光硬化性樹脂組成物を提供するものである。
以下に発明の詳細を説明する。
<(A)成分>
本発明の(A)成分であるロイコ染料とは、酸との接触により発色する化合物である。また、光硬化性樹脂組成物の硬化物に隠蔽性を与える成分である。(A)成分としては、特に限定されないが、例えば、3−ブチルアミノ−6−メチルー7−アニリノフルオラン、3−ジプロピルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジメチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−キシリジノフルオラン、3−(4−ジエチルアミノ−2−エトキシフェニル)−3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−4−アザフタリドなどを例として挙げることができる。中でも、硬化物の隠蔽性および深部硬化性の観点から3−ブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオランが好ましい。

(A)成分の市販品としては、特に限定されないが、S−205、BLACK305、ETAC、BLACK100、NIR BLACK78(山田化学工業株式会社製)、ODB、ODB−2、ODB−4、ODB−250、Black−XV(山本化成株式会社製)などが挙げられる。
<(B)成分>
本発明の(B)成分である非イオン性光酸発生剤とは、活性エネルギー線の照射によりルイス酸やブレンステッド酸などの酸を発生する、分解前が塩ではない化合物であり、発生した酸によりロイコ染料を発色させることが可能となる。各種光開始剤の中でも本発明の(B)成分を選択し、本発明のその他成分と組み合わせた光硬化性樹脂組成物は、電極上に塗布した場合に通電時に隣接電極間の短絡を生じさせないという顕著な効果を有する。(B)成分の具体例としては、特に限定されないが、有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤又は有機カルボン酸を発生する非イオン性光酸発生剤等が挙げられる。
前記の有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤としては、例えば、特に限定されないが、スルホニルジアゾメタン、オキシムスルホネート、イミドスルホネート、2ーニトロベンジルスルホネート、ピロガロールスルホネート、p−ニトロベンジル−9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネート、N−スルホニル−フェニルスルホンアミド、トリフルオロメタンスルホン酸−1、8−ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸−1、8−ナフタルイミド、パーフルオロオクタンスルホン酸−1、8−ナフタルイミド、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸−1、8−ナフタルイミド、ノナフルオロブタンスルホン酸1、3、6−トリオキソ−3、6−ジヒドロ−1H−11−チア−アザシクロペンタアントラセン−2イルエステル、ノナフルオロブタンスルホン酸8−イソプロピル−1、3、6−トリオキソ−3、6−ジヒドロ−1H−11−チア−2−アザシクロペンタアントラセン−2−イルエステル、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸クロリド、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸ナトリウム、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸ナトリウム、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸ナトリウム、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸カリウム、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸カリウム、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸カリウム、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸メチル、1,2−ベンゾキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸メチル、4−シクロヘキシルフェニル−ジフェニルスルホニウム−2,4−ジフルオロベンゼンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム−1−フルオロベンゼンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフチル)テトラヒドロチオフェニウム−3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホネート、4−トリスフェナシルスルホン、メシチルフェナシルスルホン、
化学式(1)、(2)で表される化合物などが挙げられる。また、前記の有機カルボン酸を発生する非イオン性光酸発生剤としては、化学式(3)で表される化合物等のナフトキノンジアジド化合物等が挙げられる。これらは1種または2種以上を混合して用いることができる。
Figure 0006504346
Figure 0006504346
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前記の有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤の市販品としては、SP−082、SP−103、SP−082、SP−601、SP−606(株式会社ADEKA製)、NT−1TF(サンアプロ株式会社製)、WPAG−145、WPAG−149、WPAG−170、WPAG−199(和光純薬工業株式会社製)等が挙げられる。また、前記の有機カルボン酸を発生する非イオン性光酸発生剤の市販品としては、TS−583、TS−567、SIN−11(株式会社三宝化学研究所製)等が挙げられる。
前記(B)成分の好ましい配合量は、後述する(C)成分100質量部に対して、0.1〜30質量部の範囲であり、より好ましくは、0.3〜20質量部である。(B)成分が0.1質量部未満であると、ロイコ染料を発色させる効果が小さくなり隠蔽性がおとるおそれがある。また、30質量部を上回ると、硬化物の耐熱性が劣るおそれがある。また、(A)成分1質量部に対して、(B)成分が0.1〜20質量部であることが好ましい。
<(C)成分>
本発明の(C)成分であるラジカル重合性化合物とは、接着剤及び塗料等に通常使用されているエチレン性不飽和基を有する化合物を使用することができ、好ましくは(メタ)アクリロイル基含有化合物等が挙げられる。(C)成分としては、例えば単官能性、二官能性、三官能性及び多官能性のモノマー、オリゴマー等を使用することができる。これらは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。中でも光硬化性及び硬化物の物性が優れるという観点から、オリゴマーとモノマーを併用することが好ましい。
前記単官能性モノマーとしては、特に限定されないが、例えば、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ter−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシテトラエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェート、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸フォスフェート、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、3-メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル−トリス(β−メトキシエトキシ)シラン等が挙げられ、本発明の(A)成分及び(B)成分との相溶性及び硬化性が優れるという観点から、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシ(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、アクリロイルモルホリン、モルホリノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートが好ましい。
前記二官能性モノマーとしては、例えば、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ステアリン酸変性ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルジアクリレート、ジ(メタ)アクリロイルイソシアヌレート、アルキレンオキサイド変性ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
前記三官能性モノマーとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート等が挙げられる。
前記多官能性モノマーとしては、例えば、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの重合性モノマーは単独で若しくは二種以上の混合物として用いることができる。
前記オリゴマーとしては、特に限定されないが、例えば、ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、水添ポリブタジエン骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリカーボネート骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ポリエステル骨格のウレタン(メタ)アクリレート、ひまし油骨格のウレタン(メタ)アクリレート、イソプレン系(メタ)アクリレート、水添イソプレン系(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル基含有アクリルポリマー、(メタ)アクリル基含有ポリイソブチレンなどがあげられる。
<(D)成分>
本発明に用いられる(D)成分である光ラジカル開始剤は、活性エネルギー線を照射することにより、ラジカルを発生する化合物であれば限定されるものではない。(D)成分としては、例えば、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾイン系光ラジカル重合開始剤、ベンゾフェノン系光ラジカル重合開始剤、チオキサントン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤、チタノセン系光ラジカル重合開始剤等が挙げられ、この中でも、活性エネルギー線を照射することにより速やかに隠蔽性の優れる硬化物が得られるという観点からアセトフェノン系光ラジカル重合開始剤、アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤が好ましい。またこれらは単独で用いてもよく、2種以上が併用されてもよい。
前記アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤としては、例えばジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)ブタノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパノンオリゴマー等が挙げられるが、この限りではない。前記アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤の市販品としては、IRGACURE184、DAROCUR1173、IRGACURE2959、IRGACURE127(BASF社製)、ESACURE KIP−150(Lamberti s.p.a.社製)が挙げられる。
前記アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイド等が挙げられるが、この限りではない。前記アシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤の市販品としては、IRGACURE TPO、IRGACURE819、IRGACURE819DW (BASF社製)が挙げられる。
この(D)成分の配合量は、(C)成分100質量部に対して0.1〜15質量部が好ましい。この場合、0.1質量部よりも少ないと活性エネルギー線による深部硬化性が低下するおそれがあり、15質量部よりも多いと、光硬化性樹脂組成物の保存安定性が低下するおそれがある。
本発明の組成物に対し、本発明の目的を損なわない範囲で、3級アミン化合物、スチレン系共重合体等の各種エラストマー、充填材、保存安定剤、酸化防止剤、光安定剤、接着助剤、可塑剤、顔料、難燃剤、及び界面活性剤等の添加剤を使用することができる。
本発明に対して貯蔵安定性を向上させる目的で、3級アミン化合物を配合してもよい。3級アミン化合物としては特に限定されないが、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N’−ジエタノールアミン、N,N’−ジメチル−P−トルイジン、N,N’−ジメチル−アニリン、N−メチル−ジエタノールアミン、N−メチル−ジメタノールアミン、N,N’−(ジメチルアミノ)エチル−メタクリレート、N,N’−ジメチルアミノ−アセトフェノン、N,N’−ジメチルアミノベンゾフェノン、N,N’−ジエチルアミノ−ベンゾフェノン、アクリロイルモルホリン、モルホリノ(メタ)アクリレート、トリイソプロパノールアミン等が挙げられる。これらの中でも、アクリロイルモルホリン、モルホリノ(メタ)アクリレート、トリイソプロパノールアミンが好ましい。
本発明に対し、硬化物の弾性率、流動性などの改良を目的として、保存安定性を阻害しない程度の充填材を添加してもよい。具体的には有機質粉体、無機質粉体、金属質粉体等が挙げられる。無機質粉体の充填材としては、ガラス、フュームドシリカ、アルミナ、マイカ、セラミックス、シリコーンゴム粉体、炭酸カルシウム、窒化アルミ、カーボン粉、カオリンクレー、乾燥粘土鉱物、乾燥珪藻土等が挙げられる。無機質粉体の配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜100質量部程度が好ましい。0.1質量部より少ないと効果が小さく、100質量部より大きいと光硬化性樹脂組成物の流動性が乏しくなり、作業性が低下する。
フュームドシリカは、光硬化性樹脂組成物の粘度調整又は硬化物の機械的強度を向上させる目的で配合できる。好ましくは、オルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン、ヘキサメチルジシラザンなどで疎水化処理したものなどが用いることができる。フュームドシリカの具体例としては、例えば、日本アエロジル製の商品名アエロジルR974、R972、R972V、R972CF、R805、R812、R812S、R816、R8200、RY200、RX200、RY200S、R202等の市販品が挙げられる。
有機質粉体の充填材としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、架橋アクリル、架橋ポリスチレン、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネートが挙げられる。有機質粉体の配合量は、(A)成分100質量部に対し、0.1〜100質量部程度が好ましい。0.1質量部より少ないと効果が小さく、100質量部より大きいと光硬化性樹脂組成物の流動性が乏しくなり、作業性が低下する。
本発明に対し保存安定剤を添加してもよい。保存安定剤としては、ベンゾキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル等のラジカル吸収剤、エチレンジアミン4酢酸又はその2−ナトリウム塩、シユウ酸、アセチルアセトン、o−アミノフエノール等の金属キレート化剤等を添加することもできる。
本発明に対し酸化防止剤を添加してもよい。酸化防止剤としては、例えば、β−ナフトキノン、2−メトキシ−1,4−ナフトキノン、メチルハイドロキノン、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、モノ−tert−ブチルハイドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチルハイドロキノン、p−ベンゾキノン、2,5−ジフェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−p−ベンゾキノン等のキノン系化合物;フェノチアジン、2,2−メチレン−ビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、カテコール、tert−ブチルカテコール、2−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、2−〔1−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)エチル〕−4,6−ジ−tert−ペンチルフェニルアクリレート、4,4′−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4′−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、3,9−ビス〔2−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ〕−1,1−ジメチルエチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、ペンタエリスリトールテトラキス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、チオジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、N,N′−ヘキサン−1,6−ジイルビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオンアミド〕、ベンゼンプロパン酸,3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシ,C7−C9側鎖アルキルエステル、2,4−ジメチル−6−(1−メチルペンタデシル)フェノール、ジエチル〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕フォスフォネート、3,3′,3″,5,5′,5″−ヘキサ−tert−ブチル−a,a′,a″−(メシチレン−2,4,6−トリル)トリ−p−クレゾール、カルシウムジエチルビス〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕フォスフォネート、4,6−ビス(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス〔3−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−m−トリル)プロピオネート〕、ヘキサメチレンビス〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、1,3,5−トリス〔(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−キシリル)メチル〕−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、N−フェニルベンゼンアミンと2,4,6−トリメチルペンテンとの反応生成物、2,6−ジ−tert−ブチル−4−(4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ)フェノール、ピクリン酸、クエン酸等のフェノール類;トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)フォスファイト、トリス〔2−〔〔2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンゾ〔d,f〕〔1,3,2〕ジオキサフォスフェフィン−6−イル〕オキシ〕エチル〕アミン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリスリートールジフォスファイト、ビス〔2,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−6−メチルフェニル〕エチルエステル亜リン酸、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)〔1,1−ビスフェニル〕−4,4‘−ジイルビスホスフォナイト、6−〔3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ〕−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチルジベンズ〔d、f〕〔1,3,2〕ジオキサフォスフェフィン等のリン系化合物;ジラウリル3,3′−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,3′−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)、2−メルカプトベンズイミダゾール等のイオウ系化合物;フェノチアジン等のアミン系化合物;ラクトン系化合物;ビタミンE系化合物等が挙げられる。中でもフェノール系化合物が好適である。
本発明に対し光安定剤を添加してもよい。光安定剤としては、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル−メタアクリレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)〔〔3,5−ビス(1,1−ジメチルエチル)−4−ヒドロキシフェニル〕メチル〕ブチルマロネート、デカン二酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−1(オクチルオキシ)−4−ピペリジニル)エステル,1,1−ジメチルエチルヒドロペルオキシドとオクタンの反応生成物、N,N′,N″,N″′−テトラキス−(4,6−ビス−(ブチル−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アミノ)−トリアジン−2−イル)−4,7−ジアザデカン−1,10−ジアミン、ジブチルアミン・1,3,5−トリアジン・N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−1,6−ヘキサメチレンジアミンとN−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミンの重縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、コハク酸ジメチルと4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジンエタノールの重合物、2,2,4,4−テトラメチル−20−(β−ラウリルオキシカルボニル)エチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5・1・11・2〕ヘネイコサン−21−オン、β−アラニン,N,−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−ドデシルエステル/テトラデシルエステル、N−アセチル−3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)ピロリジン−2,5−ジオン、2,2,4,4−テトラメチル−7−オキサ−3,20−ジアザジスピロ〔5,1,11,2〕ヘネイコサン−21−オン、2,2,4,4−テトラメチル−21−オキサ−3,20−ジアザジシクロ−〔5,1,11,2〕−ヘネイコサン−20−プロパン酸ドデシルエステル/テトラデシルエステル、プロパンジオイックアシッド,〔(4−メトキシフェニル)−メチレン〕−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)エステル、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールの高級脂肪酸エステル、1,3−ベンゼンジカルボキシアミド,N,N′−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)等のヒンダートアミン系;オクタベンゾン等のベンゾフェノン系化合物;2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェノール、2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,5,6−テトラヒドロフタルイミド−メチル)−5−メチルフェニル〕ベンゾトリアゾール、2−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ペンチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル3−(3−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネートとポリエチレングリコールの反応生成物、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−6−ドデシル−4−メチルフェノール等のベンゾトリアゾール系化合物;2,4−ジ−tert−ブチルフェニル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート系化合物;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−〔(ヘキシル)オキシ〕フェノール等のトリアジン系化合物等が挙げられる。特に好ましくは、ヒンダートアミン系化合物である。
本発明に対し密着付与剤を添加してもよい。密着付与剤としてはγ−クロロプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−ユレイドプロピルトリエトキシシラン、ヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステル、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェート、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェートモノエチルアミンハーフソルト、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸フォスフェート等があげられる。これらの中では、ヒドロキシエチルメタクリレートリン酸エステル、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェート、メタクリロキシオキシエチルアシッドフォスフェートモノエチルアミンハーフソルト、2−ヒドロキシエチルメタクリル酸フォスフェート等が好ましい。密着性付与剤の含有量は、(C)成分100質量部に対し、0.05〜30質量部が好ましく、更に好ましくは0.2〜10質量部である。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、従来公知の方法により製造することができる。例えば、(A)成分〜(D)成分の所定量を配合して、ミキサー等の混合手段を使用して、好ましくは10〜70℃の温度で好ましくは0.1〜5時間混合することにより製造することができる。
本発明の光硬化性樹脂組成物を紫外線、可視光等の光を照射することにより硬化させるに際しての光源は特に限定されず、例えば、低圧水銀灯、中圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、ブラックライトランプ、マイクロウェーブ励起水銀灯、メタルハライドランプ、ナトリウムランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ、LED、蛍光灯、太陽光、電子線照射装置等が挙げられる。光照射の照射量は硬化物の特性の観点で10kJ/m以上であることが好ましく、より好ましくは15kJ/m以上である。
本発明の光硬化性樹脂組成物の硬化物の透過率(波長550nmの波長)が3%以下であることが隠蔽性の観点から好ましい。なお、硬化物の透過率測定は次の通りである。
硬化物の透過率測定:光硬化性樹脂組成物を厚みが150μmになるように表面が平滑な試験片を作成し、60kJ/mの条件で紫外線照射し、硬化物を得る。この硬化物の透過率を分光光度計にて測定する。
本発明の光硬化性樹脂組成物が好適に用いられる用途としては、被覆剤、注型剤、シール剤、シーリング剤、ポッティング剤、接着剤、ライニング剤等があげられる。中でも、被覆剤、注型剤、シール剤、ポッティング剤、接着剤用途が好ましい。なお、このような用途で使用するにあたり、本発明の光硬化性樹脂組成物は25℃で液状であることが好ましい。
本発明の光硬化性樹脂組成物の特に好ましい用途としては、フレキシブル配線板向け被覆材料、注型用樹脂、画像表示装置、光学部材、CMOSセンサー、筐体とレンズ等の組立用接着剤、バックライトの光漏れ防止、外光の進入防止などを目的とした液晶ディスプレイのシール剤等が挙げられる。
以下に実施例をあげて本発明を更に詳細の説明をするが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例及び比較例において使用した試験法は下記の通りである。
<光硬化性樹脂組成物の調製>
各成分を表1に示す質量部で採取し、常温にて攪拌機で60分混合し、光硬化性樹脂組成物を調製し、各種物性に関して次のようにして測定した。尚詳細な調製量は表1に従い、数値は全て質量部で表記する。
<(A)成分>
a1:3−ブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン(ODB−2、山本化成株式会社製)
<(A)成分の比較成分>
a’1:カーボンブラック
<(B)成分>
b1:化学式(1)で表される光酸発生剤(有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤、SP−103、株式会社ADEKA製)
Figure 0006504346
b2:化学式(2)で表される光酸発生剤(有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤、SP−082、株式会社ADEKA製)
Figure 0006504346
b3:有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤(NT−1TF、サンアプロ株式会社製)
b4:ナフトキノンジアジド化合物(有機カルボン酸を発生する非イオン性光酸発生剤、T583、株式会社三宝化学研究所製)
<(B)成分の比較成分>
b‘1:トリアリ−ルスルホニウム−ヘキサフルオロホスフェート(イオン性酸発生剤、CPI−100P、サンアプロ株式会社製)
b‘2:トリアリールスルホニウム−フッ素化アルキルフルオロリン酸(イオン性酸発生剤、CPI−200K、サンアプロ株式会社製)
b‘3:4−メチルフェニル−4−(1−メチルエチル)フェニルヨードニウム−テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート(イオン性酸発生剤、Photo initiator2074ローディア社製)
b‘4:ジアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(イオン性酸発生剤、PC−2506、ポリセット社製)
b‘5:トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート(イオン性酸発生剤、HS−1A、サンアプロ株式会社製)
<(C)成分>
c1:ウレタン(メタ)アクリレート(UV−3000B、日本合成化学工業株式会社製)
c2:アクリロイルモルホリン(ACMO、KJケミカルズ株式会社製)
c3:イソボルニルアクリレート(ライトアクリレートIBX−A、共栄社化学株式会社製)
c4:テトラヒドロフルフリルアクリレート(ライトアクリレートTHF−A、共栄社化学株式会社製)
<(D)成分>
d1:2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(IRGACURE1173、BASF社製)
d2:2−ヒドロキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]−フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRGACURE127、BASF社製)
表1の実施例、比較例において使用した試験方法は下記の通りである。
<硬化物の外観確認>
各光硬化性樹脂組成物を厚みが150μmになるように表面が平滑な試験片を作成し、紫外線照射器を用いて60kJ/mの条件で紫外線照射し、硬化物を得た。その硬化物の外観を目視で確認し、下記基準に基づき評価した。その結果を表1にまとめた。
[評価基準]
○:硬化物の外観が黒色であり、隠蔽性が認めれたもの
×:硬化物が透明であり、隠蔽性が認められなかったもの
<短絡確認試験>
電極間の距離が0.165mmである銅製の櫛歯電極に光硬化性樹脂組成物を厚み0.2mmになるように塗布し、硬化させずに、20Vの電圧を24時間印加し続けたときの絶縁抵抗を測定し、「隣接電極間の短絡の有無」を下記の基準に基づき評価した。
[評価基準]
○:24時間短絡が生じなかったもの
×:24時間以内に短絡が生じたもの
Figure 0006504346
表1によれば、本発明に該当する実施例1〜4は、(B)成分の非イオン性光酸発生剤を含有する光硬化性樹脂組成物であるが、紫外線等の活性エネルギーの照射により速やかに硬化し、隠蔽性の高い硬化物であり、かつ電極の隣接電極間の短絡を抑制する効果を有することがわかる。
また、比較例1〜5は、本発明の(B)成分を含有せず、代わりにイオン性光酸発生剤を含有する光硬化性樹脂組成物であるが、本発明の実施例では生じていない隣接電極間の短絡が生じていることが分かる。また、比較例6は、本発明の(A)成分を含有せず、代わりにカーボンブラックを含有する光硬化性樹脂組成物であるが、本発明の実施例では生じていない隣接電極間の短絡が生じていることが分かる。
<硬化物の透過率測定>
実施例1〜5の各光硬化性樹脂組成物を厚みが150μmになるように表面が平滑な試験片を作成し、
60kJ/mの条件で紫外線照射し、硬化物を得た。この硬化物の透過率を分光光度計UV−2450(島津製作所製)にて測定した。実施例1〜5の各光硬化性樹脂組成物の硬化物の評価結果は、すべて、550nmの波長の透過率が3%以下であり、優れた隠蔽性が確認された。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、紫外線等の活性エネルギー線の照射により速やかに隠蔽性の高い硬化物が得られ、かつ電極上に塗布しても通電時の隣接電極間の短絡が生じないことから、各種接着用途特に、電気配線上若しくは近傍に用いられる。具体的には、被覆剤、注型用樹脂、シール剤、シーリング剤、ポッティング剤、接着剤、ライニング剤、接着剤、インキ等として極めて有効であり、広い分野に適用可能であることから産業上有用である。

Claims (7)

  1. 下記の(A)〜(D)を含有する電極上に使用される光硬化性樹脂組成物であって、(C)成分がオリゴマーとモノマーを含む。
    (A)成分:ロイコ染料
    (B)成分:非イオン性光酸発生剤
    (C)成分:ラジカル重合性化合物
    (D)成分:光ラジカル重合開始剤
  2. 前記(B)成分が、有機スルホン酸を発生する非イオン性光酸発生剤又は有機カルボン酸を発生する非イオン性光酸発生剤であることを特徴とする請求項1に記載の光硬化性樹脂組成物。
  3. 前記(C)成分100質量部に対して、前記(B)成分が0.01〜30質量部を含有することを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  4. 前記(D)成分が、アセトフェノン系光ラジカル重合開始剤又はアシルホスフィンオキサイド系光ラジカル重合開始剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  5. 下記の測定による硬化物の透過率(波長550nm)が3%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
    硬化物の透過率測定:光硬化性樹脂組成物を厚みが150μmになるように表面が平滑な試験片を作成し、60kJ/mの条件で紫外線照射し、硬化物を得る。この硬化物の透過率(波長550nm)を分光光度計にて測定する。
  6. 被覆材、注型剤、シール剤、ポッティング剤、接着剤からなる群から選択される用途に用いられる請求項1〜5のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
  7. 25℃で液状である請求項1〜6のいずれか1項に記載の光硬化性樹脂組成物。
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