JP2001075271A - 光発色記録材料 - Google Patents

光発色記録材料

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JP2001075271A
JP2001075271A JP25116399A JP25116399A JP2001075271A JP 2001075271 A JP2001075271 A JP 2001075271A JP 25116399 A JP25116399 A JP 25116399A JP 25116399 A JP25116399 A JP 25116399A JP 2001075271 A JP2001075271 A JP 2001075271A
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Akira Ito
章 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の目的は、高い発色濃度を有し、画像形
成後も非画像部が発色することのない、安定な画像を得
ることができる光発色型記録材料を提供することにあ
る。 【解決手段】重合性モノマー、光重合開始剤及び光発色
反応を起こす一方の成分を含むマイクロカプセル並び
に、該成分と反応して光発色する他方の成分とを支持体
の同一面に有する記録材料、あるいは、光発色反応を起
こす成分を含むマイクロカプセル並びに、該光発色反応
を阻害する成分とを支持体の同一面に有する記録材料、
あるいは、光発色反応を起こす成分並びに、該光発色反
応を阻害する成分を含有するマイクロカプセルとを支持
体の同一面に有する記録材料であって、光発色反応を起
こす一方の成分が光酸発生剤であり、他方の成分がロイ
コ色素であることを特徴とする記録材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はシート状光発色型記
録材料に関し、特に発色性、画像保存性に優れたシート
状光発色型記録材料に関する。
【0002】
【従来の技術】光照射により発色画像を直接得るように
した感光性記録材料としては、従来より、紫外線を用い
る画像形成材料が種々提案されている。それらは主とし
て発色剤と光活性剤の化学反応による発色を利用したも
のであり、例えば、発色剤として色素前駆体または色素
構成要素を用い、光活性剤としてポリハロゲン化合物な
どを用いたものが、フリーラジカル写真として知られて
いる。紫外線照射により光活性剤が分解し、その際生じ
るフリーラジカルの反応により色素画像が形成されるも
のである。これらは画像様の光を与えるだけで画像が形
成されるため、記録装置が簡単であるといったメリット
はあるが、一般に画像の経時安定性が劣る傾向がある。
また、ポリハロゲン化物には安全衛生上の問題がある。
光活性剤としてアジド化合物を取り上げ、このものの光
分解によりナイトレンを発生させ、カプラーとの反応に
よりアゾメチン染料を得る方法も古くから知られてい
る。この方法においては、一般にアジド化合物が熱的に
不安定である、また得られる画像濃度が低いといった問
題点がある。
【0003】特開平3−96950においては、光酸発
生剤と増感色素の混合物にレーザー光を照射して酸を発
生させ、この酸により色素前駆体を発色させる方法が開
示されている。さらに特開平3−293654において
は、光酸発生剤として鉄アレーン錯体を取り上げてい
る。これらの系では、レーザー光照射のみで画像が得ら
れるが、画像の定着処理が施されていないため、室内光
や自然光に曝されると非画像部が発色するという欠陥を
抱えている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、高い
発色濃度を有し、画像形成後も非画像部が発色すること
のない、安定な画像を得ることができる光発色型記録材
料を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題は以下
の構成により達成される。
【0006】1.重合性モノマー、光重合開始剤及び光
発色反応を起こす一方の成分を含むマイクロカプセル並
びに、該成分と反応して光発色する他方の成分とを支持
体の同一面に有する記録材料であって、光発色反応を起
こす一方の成分が光酸発生剤であり、他方の成分がロイ
コ色素であることを特徴とする記録材料。
【0007】2.光発色反応を起こす成分を含むマイク
ロカプセル並びに、該光発色反応を阻害する成分とを支
持体の同一面に有する記録材料であって、光発色反応を
起こす成分が光酸発生剤とロイコ色素の組み合わせであ
ることを特徴とする記録材料。
【0008】3.光発色反応を起こす成分並びに、該光
発色反応を阻害する成分を含有するマイクロカプセルと
を支持体の同一面に有する記録材料であって、光発色反
応を起こす成分が光酸発生剤とロイコ色素の組み合わせ
であることを特徴とする記録材料。
【0009】上記1.の記録材料を用いる場合には、重
合性モノマーが光重合開始剤の作用により重合するよう
画像様の露光を加え、次いで重合硬化しなかったマイク
ロカプセルを圧力をかけて破壊して、光酸発生剤とロイ
コ色素を混合した後、光発色させることにより画像を形
成する。初めの画像様露光で硬化した部分では、光酸発
生剤とロイコ色素の混合が妨げられ、光を照射しても画
像は生成せずに、光酸発生剤の分解反応のみが生じる。
この記録材料の場合には、光酸発生剤とロイコ色素がマ
イクロカプセルによって隔離されているため、記録前の
保存においても無用な発色反応を避ける上で特に有利で
ある。
【0010】上記2.および3.の記録材料を用いる場
合には、サーマルヘッド等の熱源を利用して、画像様に
熱を加えてカプセルの内外成分を混合し、次いで全面光
照射することにより画像を形成する。2.および3.の
いずれの記録材料においても、熱を加えられたマイクロ
カプセル部分では、光発色反応を阻害する成分が混合さ
れて、光酸発生剤とロイコ色素の光発色が妨げられる。
一方、熱を加えられなかった部分では光発色が起こる。
これらの記録材料においては、光酸発生剤とロイコ色素
がカプセル壁によって隔離されてはいないが、光酸発生
剤として熱的に安定な化合物を選ぶことにより、記録前
の保存においても無用な発色反応を避けることができ
る。また、2.の構成においては、光酸発生剤とロイコ
色素がマイクロカプセル内で発色するため、カプセル壁
の保護作用により安定な発色像となる点において特に有
利である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下本発明について詳しく説明す
る。
【0012】本発明で使用する光酸発生剤としては、芳
香族ジアゾニウム塩、トリアリールスルホニウム塩、ジ
アリールヨードニウム塩、スルホン酸エステル類等を挙
げることができる。中でも、熱的な安定性の見地から、
鉄−アレーン錯体が好ましい。
【0013】鉄−アレーン錯体は、二価の鉄イオンがシ
クロペンタジエン環と芳香環との錯体を形成したもので
あり、A. N. Nesmeyanov らが、Docl. Acad. Nauk. USS
R,160巻,1327ページ(1965年)に、ある
いは、K.MelerらがJ.ImagingSci., 30巻,174ヘ゜ーシ
゛(1986年)で述べている。芳香環としてはベンゼ
ン環、ナフタレン環、アントラセン環、ピレン環および
ペリレン環等があり、これらの芳香環は置換基を有して
いても良い。置換基の具体例としては、メチル基やエチ
ル基等のアルキル基、メトキシ基やエトキシ基等のアル
コキシ基、塩素や臭素等のハロゲン原子、アシル基、エ
ステル基、カルボキシル基等を挙げることができる。ま
た対となるアニオンとしてはテトラフルオロボレート、
ヘキサフルオロフォスフェ−ト、ヘキサフルオロアンテ
ィモネート、トリフルオロメタンスルホネート等があ
る。
【0014】本発明で使用するロイコ色素としては、ト
リフェニルメタン系色素、トリフェニルメタンフタリド
系色素、フェノチアジン系色素、フェノキサジン系色
素、フルオラン系色素、インドリルフタリド系色素、ア
ザフタリド系色素、ジフェニルメタン系色素、クロメピ
ラゾール系色素、ロイコオーラミン系色素、ローダミン
ラクタム系色素、アゾメチン系色素およびロイコキサン
テン系色素等があり、トリフェニルメタンフタリド系色
素、インドリルフタリド系色素、アザフタリド系色素、
フルオラン系色素、ローダミンラクタム系色素およびロ
イコキサンテン系色素が特に好ましい。これらロイコ色
素の使用量は、光酸発生剤1モルに対し、0.1モルか
ら10モル、好ましくは0.5モルから5モルである。
【0015】本発明で使用する、光発色反応を阻害する
成分としては、グアニジン類、アミン類、アミド類、第
4級アンモニウム塩、スルホキシド類、オキシム類等を
挙げることができる。中でもグアニジン類、アミン類が
好ましい。その具体例としては、1,3−ジフェニルグ
アニジン、1,3−ジ−o−トリルグアニジン、1,
2,3−トリフェニルグアニジン、1,1,3,3−テ
トラメチルグアニジン、ドデシルアミン、キシリレンジ
アミン、N−アミノプロピルピペリジン、エチレンジア
ミンやプロピレンジアミンのアルキレンオキシド付加化
合物等を挙げることができる。これら発色反応阻害剤の
使用量は、光酸発生剤1モルに対し、1モルから50モ
ル、好ましくは2モルから10モルである。
【0016】本発明の一つの実施態様においては、重合
性モノマーと光重合開始剤を含有するマイクロカプセル
を使用する。用いられる重合性モノマーは、重合性を持
つ基を一個以上好ましくは複数個有する化合物であり、
例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、アリル
基、不飽和ポリエステル基、ビニルオキシ基、アクリル
アミド基などを有する化合物があげられる。最も代表的
なものは、ポリオール、ポリアミン又はアミノアルコー
ル等と不飽和カルボン酸との反応物、ヒドロキシル基を
もつアクリレート又はメタクリレートとポリイソシアネ
ートとの反応物などである。例えばビスフェノールA−
ジアクリレートおよびメタクリレート、トリプロピレン
グリコールジアクリレートおよびメタクリレート、ペン
タエリスリトールトリアクリレートおよびメタクリレー
ト、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートおよび
メタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレ
ートおよびメタクリレート等を挙げることができる。重
合性モノマーは、単独で用いてもよいし、2種以上混合
して用いてもよい。
【0017】光重合開始剤とは、光の照射によりモノマ
ーの重合を開始させる能力を有する化合物であり、既に
成書に詳しく述べられている。たとえば、フォトポリマ
ー懇話会偏、「フォトポリマーハンドブック」、工業調
査会(1989年刊工)などに開示されている。具体的
には芳香族カルボニル化合物、有機過酸化物、有機ハロ
ゲン化物、2,4,6−置換−S−トリアジン類、2,
4,5−トリアリールビイミダゾール、アゾ化合物、染
料ボレート錯体等が挙げられる。好ましい化合物例とし
ては、ベンゾフェノン、ベンジル、キサントン、チオキ
サントン、アントラキノン、アセトフェノン、2,2−
ジメチル−2−モルフォリノ−4´−メチルチオアセト
フェノン、ベンゾイルパーオキサイド、3,3′,4,
4′−テトラ(ターシャリブチルベンゾフェノン)、四
塩化炭素、四臭化炭素等、2,4,6−トリストリクロ
ロメチル−S−トリアジン、等が挙げられる。これらの
光重合開始剤は単独であってもよいし、あるいは2種以
上を混合したものでもよい。使用量としては、重合性モ
ノマーに対し0.1重量%ないし30重量%程度添加さ
れる。
【0018】本発明に使用できるマイクロカプセルは、
壁材としてポリウレタン、ポリウレア、ポリエーテルポ
リカーボネート、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン、スチレン−
メタクリレ−ト共重合体、ゼラチン、ポリビニルピロリ
ドン、ポリビニルアルコール等を用いる物が好ましい。
これらの壁材は複数を併用してもよい。
【0019】これらの壁材を有するマイクロカプセルの
製造方法については特に限定されるものではなく、公知
の製造方法を用いることができる。好ましい方法として
は、コアセルベーション法、インサイチュー(in−s
itu)重合法、界面重合法などを挙げることができ
る。これらの方法の詳細については例えば、近藤保偏、
「マイクロカプセル」、日本規格協会(1991年刊
工)等の成書に詳しい。マイクロカプセルの粒径につい
ては、画質や発色濃度の点から0.1μm〜20μmの
範囲にあることが好ましい。より好ましくは、0.5μ
m〜10μmの範囲である。
【0020】本発明において、マイクロカプセル外に存
在させる他の要素は固体分散、乳化分散のいずれの方法
で分散されていてもよい。その粒径は、画質や発色濃度
の点から0.1μm〜20μmの範囲にあることが好ま
しい。より好ましくは、0.5μm〜10μmの範囲で
ある。
【0021】本発明の記録材料を形成するに当たって
は、マイクロカプセルおよびカプセル外成分を支持体に
固着させるためにバインダーが用いられる。バインダー
としては公知のものを使用することができる。具体的に
は例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、カルボキシメチルセルロース、酸化澱粉、ゼラチ
ン、カゼイン等の水溶性バインダー、並びにスチレン−
ブタジエン共重合体、アクリル系共重合体、エチレン−
酢酸ビニル系共重合体等の合成高分子バインダー等が挙
げられる。
【0022】本発明の記録材料においては、画像保護や
記録材料同士の接着防止、またサーマルヘッドを用いる
場合はヘッドに対する接着防止等の目的のために、保護
層を設けることが好ましい。保護層のバインダーとして
は、公知のものを使用することができる。具体的には例
えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、
カルボキシメチルセルロース、酸化澱粉、ゼラチン、カ
ゼイン、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリル系共
重合体、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、シリコン樹
脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、フ
ッ素化ビニリデン樹脂、塩化ゴム等が挙げられる。保護
層にはさらに、印刷性や筆記性を向上させるために、顔
料を含有させることができる。このような顔料として
は、クレー、炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、シ
リカ、サチン白、二酸化チタン、タルク、硫酸バリウ
ム、硫酸カルシウム、亜硫酸カルシウム、有機顔料等の
ように通常の顔料塗工紙に使用している顔料を用いるこ
とが可能であり、これらは単独で用いてもよく、または
二種類以上のものを混合して使用してもよい。これらの
使用量については、記録層の光発色反応、光重合反応等
を妨げなければ、特に制限はない。
【0023】本発明に用いられる支持体としては、紙、
不織布および布地のような多孔質基体あるいは合成紙、
高分子フィルム、金属箔、ガラス、木等が挙げられる。
これらは単独で用いてもよいし、またこれら相互の積層
体の形態で用いてもよい。
【0024】本発明の記録材料を得るために、支持体上
に記録層を形成するには、所定組成を有する塗工液を、
常法に従って、エアナイフ塗布法、ブレード塗布法、あ
るいはホッパー型塗布装置によって塗布し、これを乾燥
および硬化すればよい。塗布故障の少ない均一な記録層
を得るためには、ホッパー型塗布装置による塗布が好ま
しい。また形成される記録層の品質を損なわない限り、
紫外線硬化装置または電子線硬化装置を併用して乾燥お
よび硬化を行ってもよい。
【0025】支持体上に形成される記録層の膜厚は特に
制限されるものではないが、画像の鮮鋭性や、サーマル
ヘッド等の熱源を利用して画像様に熱を加えてカプセル
の内外成分を混合する際の効率等を考慮すると、乾燥膜
厚にして0.5μm〜50μmの範囲が好ましい。
【0026】また、本発明において使用できる光源は、
光酸発生剤を分解できるものであればいかなる光源であ
ってもよく、例えば蛍光灯、高圧水銀灯、ハロゲンラン
プ、キセノンランプ、タングステンランプあるいは太陽
光等であってもよい。
【0027】
【実施例】以下に実施例を示すが、本発明はこれらに限
定されるものではない。また添加量を示す「部」は「重
量部」を示す。
【0028】実施例1 (カプセル液1の調製)光重合開始剤(2−ベンジル−
2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)
−1−ブタノン;1部)とロイコ染料(ロイコクリスタ
ルバイオレット;0.5部)を、重合性モノマー(ジペ
ンタエリスリトールヘキサアクリレート;20部)に溶
解し、スルホコハク酸塩型乳化剤(三井サイアナミッド
社製AEROSOL・A−268:イソデシルスルホコ
ハク酸ジナトリウム)の5%水溶液60部と混合して、
ホモジナイザーによって7000rpmで5分間回転さ
せて、O/W型エマルションを得た。このエマルション
に壁材となるメラミン・ホルマリン初期縮合物を3部加
え、約70℃で3時間攪はんしながら反応させて、所期
のカプセル液を得た。レーザー回折式粒度分布計によっ
て、このマイクロカプセル分散液の粒度分布を測定した
ところ、平均粒径は8.9μmであった。メラミン・ホ
ルマリン初期縮合物は、メラミンと37%ホルムアルデ
ヒド水溶液と水を1:3:5の重量比で混合して、水酸
化ナトリウムでpH9に調整して15分間加熱して得ら
れたものである。
【0029】(鉄−アレーン錯体分散液1の調製)鉄−
アレーン錯体(η5−シクロペンタジエニル−η6−ク
メニル−アイアン−(1+)ヘキサフルオロフォスフェ
ート(1−);チバ・ガイギー社製イルガキュア26
1;2.5部)、スルホン酸変性ポリビニルアルコール
(以下PVAと略す;0.25部)、水(22部)をガ
ラスビーズ25部とともに、ペイントコンディショナー
にて6時間分散させた。
【0030】得られたカプセル液と鉄−アレーン錯体分
散液を等量混合し、厚さ100μmのPET(ポリエチ
レンテレフタレート)フィルム上に膜厚30μmになる
ように塗布し、50℃にて乾燥させた。得られたシート
にステップウェッジを重ね、カプセルが硬化するよう、
350nm光を照射した。ウェッジを除き、70μmの
PETフィルムと重ね合わせて、200kg/cm2
加圧後、記録層に高圧水銀灯の光を照射したところ、鮮
明なシアン画像が得られた。この画像の最高濃度(シア
ン)は1.50、最低濃度(同)は0.12であり、こ
のシートを300ルックスの蛍光灯下に1週間放置して
も、最高濃度、最低濃度に変化は認められなかった。
【0031】比較例1 ロイコ染料(ロイコクリスタルバイオレット;0.5
部)、鉄−アレーン錯体(チバ・ガイギー社製イルガキ
ュア261;3部)、アクリル樹脂(三菱レーヨン製B
R−52;10部)を、メチルエチルケトンを溶媒とし
て溶解混合し、実施例1と同様にPETフィルム上に塗
布、乾燥させた。得られたシートにステップウェッジを
重ね、高圧水銀灯の光を照射したところ鮮明なシアン画
像が得られたが、ステップウェッジを取り除いて、30
0ルックスの蛍光灯下に1日間放置するだけで、全面が
シアン発色し、画像を識別することはできなくなった。
【0032】実施例2 (カプセル液2の調製)カプセル液1の調製においてロ
イコ染料を、ロイコクリスタルバイオレットからRED40
(山本化成製)に変える以外は全く同様に操作して、マ
ゼンタ発色のカプセル液2を調製した。平均粒径は7.
8μmであった。このカプセル液2と鉄−アレーン錯体
分散液1を用いて、実施例1と同様にして記録シートを
作成し、発色させた。得られた画像の最高濃度(マゼン
タ)は1.44、最低濃度(同)は0.15であり、こ
のシートを300ルックスの蛍光灯下に1週間放置して
も、最高濃度、最低濃度に変化は認められなかった。
【0033】実施例3 (カプセル液3の調製)カプセル液1の調製において、
ロイコ染料(ロイコクリスタルバイオレット;0.5
部)の替わりに、鉄−アレーン錯体(チバ・ガイギー社
製イルガキュア261;3部)を用いるほかは全く同様
に操作して、鉄−アレーン錯体含有カプセル液3を調製
した。カプセルの平均粒径は8.2μmであった。
【0034】(ロイコ染料分散液1の調製)ロイコクリ
スタルバイオレット(5部)、10%PVA水溶液(5
部)、水(10部)をガラスビーズ25部とともに、ペ
イントコンディショナーにて6時間分散させた。
【0035】カプセル液3とロイコ染料分散液1を等量
用いるほかは、実施例1と同様にして記録シートを塗布
作成して、発色させた。得られた画像の最高濃度(シア
ン)は1.62、最低濃度(同)は0.15であり、こ
のシートを300ルックスの蛍光灯下に1週間放置して
も、最高濃度、最低濃度に変化は認められなかった。
【0036】実施例4 (カプセル液4の調製)鉄−アレーン錯体(チバ・ガイ
ギー社製イルガキュア261)4部とロイコクリスタル
バイオレット1.5部を1−フェニル−1−キシリルエ
タン20部および酢酸エチル10部に溶解し、さらにキ
シリレンジイソシアネート−トリメチロールプロパン
3:1付加物を20部と、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート−トリメチロールプロパン3:1付加物を8部加え
てよく攪拌、混合を行い油相溶液とした。、この油相溶
液を5%PVA水溶液80部に添加し、ホモミキサーに
て、8、500rpmで3分間乳化を行った。この乳化
液を60℃にて2時間加熱攪拌して界面重合反応を進行
させ、カプセル液4を得た。得られたカプセルの平均粒
径は3.3μmであった。
【0037】1,2,3−トリフェニルグアニジン
(2.5部)、スルホン酸変性PVA(0.25部)、
水(22部)をガラスビーズ25部とともに、ペイント
コンディショナーにて6時間分散させた。この分散液と
カプセル液4を等量混合し、厚さ100μmのPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に膜厚30
μmになるように塗布し、50℃にて乾燥させた。得ら
れたシートを、東洋精機(株)製の熱傾斜試験機HG−
100を用いて、150℃で5秒間加熱した後、高圧水
銀灯の光を照射した。非加熱部は鮮明なシアン発色を示
し、その濃度(シアン)は1.72であった。また、加
熱部は発色せず、その濃度(同)は0.08であった。
このシートを300ルックスの蛍光灯下に1週間放置し
ても、非加熱部分、加熱部分の濃度に変化は認められな
かった。
【0038】比較例2 鉄−アレーン錯体(チバ・ガイギー社製イルガキュア2
61;4部)、ロイコクリスタルバイオレット(1.5
部)、1,2,3−トリフェニルグアニジン(2.5
部)、スルホン酸変性PVA(5部)、水(100部)
をガラスビーズ100部とともに、ペイントコンディシ
ョナーにて6時間分散させた。得られた分散液を、実施
例4と同様にPETフィルム上に塗布、乾燥させた。得
られたシートを、東洋精機(株)製の熱傾斜試験機HG
−100を用いて、150℃で5秒間加熱した後、高圧
水銀灯の光を照射したが、加熱部、非加熱部ともにほと
んど発色は見られなかった。
【0039】実施例5 (カプセル液5の調製)1,2−ジアミノブタンのブチ
レンオキシド付加物(モル比率1:10.5)10部、
1−フェニル−1−キシリルエタン20部および酢酸エ
チル20部を混合溶解し、さらにキシリレンジイソシア
ネート−トリメチロールプロパン3:1付加物を28部
加えてよく攪拌、混合を行い油相溶液とした。この油相
溶液を5%PVA水溶液80部に添加し、ホモミキサー
にて、8、500rpmで3分乳化後、得られた乳化液
を60℃にて2時間加熱攪拌して界面重合反応を進行さ
せ、カプセル液5を得た。得られたカプセルの平均粒径
は3.5μmであった。
【0040】鉄−アレーン錯体(チバ・ガイギー社製イ
ルガキュア261)2部、シアン発色ロイコ染料PSD
R(山本化成製)1部、スルホン酸変性PVA0.25
部、水22部をガラスビーズ25部とともに、ペイント
コンディショナーにて6時間分散させた。この分散液と
カプセル液5を等量混合し、厚さ100μmのPET
(ポリエチレンテレフタレート)フィルム上に膜厚30
μmになるように塗布し、50℃にて乾燥させた。得ら
れたシートを、東洋精機(株)製の熱傾斜試験機HG−
100を用いて、150℃で5秒間加熱した後、高圧水
銀灯の光を照射した。非加熱部は鮮明なシアン発色を示
し、その濃度(シアン)は1.09であった。また、加
熱部は発色せず、その濃度(同)は0.11であった。
このシートを300ルックスの蛍光灯下に1週間放置し
ても、非加熱部分、加熱部分の濃度に変化は認められな
かった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、発色性が高く、保存性
に優れた光発色型記録材料を得ることができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性モノマー、光重合開始剤及び光発
    色反応を起こす一方の成分を含むマイクロカプセル並び
    に、該成分と反応して光発色する他方の成分とを支持体
    の同一面に有する記録材料であって、光発色反応を起こ
    す一方の成分が光酸発生剤であり、他方の成分がロイコ
    色素であることを特徴とする記録材料。
  2. 【請求項2】 光酸発生剤が鉄アレーン錯体であること
    を特徴とする請求項1の記録材料。
  3. 【請求項3】 光発色反応を起こす成分を含むマイクロ
    カプセル並びに、該光発色反応を阻害する成分とを支持
    体の同一面に有する記録材料であって、光発色反応を起
    こす成分が光酸発生剤とロイコ色素の組み合わせである
    ことを特徴とする記録材料。
  4. 【請求項4】 光発色反応を起こす成分並びに、該光発
    色反応を阻害する成分を含有するマイクロカプセルとを
    支持体の同一面に有する記録材料であって、光発色反応
    を起こす成分が光酸発生剤とロイコ色素の組み合わせで
    あることを特徴とする記録材料。
  5. 【請求項5】 光酸発生剤が鉄アレーン錯体であること
    を特徴とする請求項3または4の記録材料。
  6. 【請求項6】 光発色反応を阻害する成分が、アミン誘
    導体またはグアニジン誘導体であることを特徴とする、
    請求項3または4の記録材料。
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