JP6892253B2 - ポリウレタンゲルおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリウレタンゲルおよびその製造方法に関する。
従来、香料、防虫剤、殺虫剤、抗菌剤、殺菌剤、忌避剤、農薬などの揮散性有効成分と、溶剤とが、ポリウレタンなどの樹脂中に内包されてなるゲル状物質が、提案されている。
このようなゲル状物質では、揮散性有効成分が徐々に樹脂から放出(揮散)されるため、揮散性有効成分の効果を長期間にわたって継続的に発現させることができる。
このようなゲル状物質としては、例えば、揮散性薬剤とポリウレタンとを含有するゲル状樹脂成形体組成物が提案されており、より具体的には、イソシアヌレート型ヘキサメチレンジイソシアネートと、ヒマシ油(グリセリルトリリシノレート)と、イソチオシアン酸アリル、薄荷油、ジャスミンオイルなどの揮散性薬剤とを種々の比率で配合し、ジブチル錫ジラウレートの存在下で反応させることにより、ポリウレタン樹脂のゲル状樹脂成形体組成物を得ることが、提案されている(例えば、特許文献1(表1〜13)参照。)。
特開2006−265558号公報
しかし、特許文献1に記載のゲル状樹脂成形体組成物では、ポリウレタン樹脂の原料としてヒマシ油(グリセリルトリリシノレート)が用いられている。そのため、ゲル状樹脂成形体組成物が変色し易く、透明性が十分ではない場合がある。
また、ポリウレタン樹脂の原料として上記のヒマシ油(グリセリルトリリシノレート)が用いられていると、ポリウレタン樹脂のネットワークが過度に強固になるため、ゲル状樹脂成形体組成物の触感(柔軟性、弾力)、デザイン性(透明感、潤い感、ぷるぷる感など)や、揮散性薬剤の吸収性および保持力が十分ではなく、また、揮散性薬剤の揮散性に劣る場合がある。
また、このようなゲル状樹脂成形体組成物としては、さらに、保型性(形状保持性)、耐熱性などが要求され、さらに、生産効率の観点から、速硬化性も要求される。
本発明の目的は、透明性に優れ、また、触感、デザイン性、吸収性、保持力および揮散性に優れ、さらには、保型性、耐熱性および速硬化性に優れるポリウレタンゲル、および、その製造方法を提供することにある。
本発明[1]は、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分との反応生成物と、溶媒とを含有するポリウレタンゲルであって、前記溶媒の含有割合は、前記ポリウレタンゲルの総量に対して、50質量%以上95質量%以下である、ポリウレタンゲルを含んでいる。
本発明[2]は、前記2官能性ポリオールが、ポリエーテルジオールである、上記[1]に記載のポリウレタンゲルを含んでいる。
本発明[3]は、前記ポリウレタンゲルがウレタン化触媒を含有し、前記ウレタン化触媒の含有割合が、前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、0.1質量部を超過し1質量部以下である、上記[1]または[2]に記載のポリウレタンゲルを含んでいる。
本発明[4]は、前記多官能性脂肪族ポリイソシアネートが、イソシアヌレート誘導体を含有する、上記[1]〜[3]のいずれか一項に記載のポリウレタンゲルを含んでいる。
本発明[5]は、前記多官能性脂肪族ポリイソシアネートが、ペンタメチレンジイソシアネートの誘導体である、上記[1]〜[4]のいずれか一項に記載のポリウレタンゲルを含んでいる。
本発明[6]は、ポリウレタンと溶媒とを含有するポリウレタンゲルの製造方法であって、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分と、ウレタン化触媒と、前記ポリウレタンゲルの総量に対して50質量%以上95質量%以下の溶媒とを配合する工程と、それらを室温で反応させる工程とを備える、ポリウレタンゲルの製造方法を含んでいる。
本発明[7]は、前記ウレタン化触媒の配合割合が、前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、0.1質量部を超過し1質量部以下である、上記[6]に記載のポリウレタンゲルの製造方法を含んでいる。
本発明[8]は、前記ポリオール成分の水酸基に対する、前記ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、0.7以上1未満である、上記[6]または[7]に記載のポリウレタンゲルの製造方法を含んでいる。
本発明のポリウレタンゲルは、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分とが反応してなり、また、特定割合で溶媒を含有するため、透明性に優れ、また、触感(柔軟性、弾力)、デザイン性(透明感、潤い感、ぷるぷる感など)、吸収性、保持力および揮散性に優れ、さらには、保型性、耐熱性および速硬化性に優れる。
また、本発明のポリウレタンゲルの製造方法によれば、透明性に優れ、また、触感、デザイン性、吸収性、保持力および揮散性に優れ、さらには、保型性、耐熱性および速硬化性に優れるポリウレタンゲルを、得ることができる。
本発明のポリウレタンゲルは、ポリイソシアネート成分とポリオール成分との反応生成物であるポリウレタン(分散質)と、溶媒(分散媒)とを含有し、ポリウレタンの3次元ネットワークにより、高い粘性を有し、溶媒がポリウレタン中に内包されることにより流動性を失い、系全体としては固体状となっているものである。
ポリウレタンゲルの25℃における剪断弾性率は、1×10〜1×10Paである。剪断弾性率は、固体粘弾性測定装置により測定される。
なお、以下において、ポリイソシアネート成分の官能基とは、イソシアネート基を示し、ポリオール成分の官能基とは、水酸基を示す。
ポリイソシアネート成分は、必須成分として、多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有しており、具体的には、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有している。
平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ジイソシアネート(2官能性モノマー)の誘導体が挙げられる。
すなわち、多官能性脂肪族ポリイソシアネートとして、具体的には、平均官能基数が上記の特定範囲となるように脂肪族ジイソシアネート(2官能性モノマー)を変性して得られる誘導体が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネート(2官能性モノマー)としては、例えば、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,4−ブチレンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、2,4,4−または2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメチルカプエートなどが挙げられる。
これら脂肪族ジイソシアネート(2官能性モノマー)は、単独使用または2種類以上併用することができる。
脂肪族ジイソシアネートとして、透明性の向上を図る観点から、好ましくは、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が挙げられ、さらに、保型性、耐熱性および速硬化性の向上を図る観点から、より好ましくは、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)が挙げられる。換言すれば、脂肪族ジイソシアネートとして、1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(PDI)を用いれば、透明性に優れ、さらには、速硬化性に優れるポリウレタンゲルを得ることができる。
脂肪族ジイソシアネートの誘導体は、平均官能基数が上記の特定範囲となるように、上記の脂肪族ジイソシアネートを公知の方法で変性することにより、得ることができる。
脂肪族ジイソシアネートの誘導体としては、例えば、脂肪族ジイソシアネートの3量体(例えば、イソシアヌレート誘導体、イミノオキサジアジンジオン誘導体など)、アロファネート誘導体(例えば、上記した脂肪族ジイソシアネートと2価アルコール(後述)とをアロファネート化触媒存在下で反応させることにより生成するアロファネート誘導体など。)、ビウレット誘導体(例えば、上記した脂肪族ジイソシアネートと、水やアミン類との反応により生成するビウレット誘導体など。)、オキサジアジントリオン誘導体(例えば、上記した脂肪族ジイソシアネートと炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオン誘導体など。)、ウレトンイミン誘導体、ポリオール誘導体(例えば、上記した脂肪族ジイソシアネートと3価以上のポリオール(好ましくは、トリメチロールプロパンなどの3価アルコール(後述))との反応より生成するポリオール誘導体(アルコール付加体)などが挙げられ、好ましくは、脂肪族ジイソシアネートの3量体が挙げられ、より好ましくは、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体は、例えば、脂肪族ジイソシアネートを、公知のイソシアヌレート化触媒(例えば、N−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム−2−エチルヘキサノエートなど)の存在下において反応させ、3量化反応させることにより、得ることができる。
なお、3量化反応における反応条件は、特に制限されず、適宜設定される。
また、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体は、必要により、アルコール類により変性される。
アルコール類としては、特に制限されないが、例えば、脂肪族アルコール、芳香族アルコールなどが挙げられ、好ましくは、脂肪族アルコールが挙げられ、具体的には、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール(別名:イソブチルアルコール)、sec−ブタノール、tert−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、オクタノール、デカノールなどの1価脂肪族アルコール、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの2価脂肪族アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパンなどの3価脂肪族アルコール、例えば、テトラメチロールメタンなどの4価以上の脂肪族アルコールなどが挙げられる。
また、アルコール類としては、例えば、分子量250〜3000のポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオールなども挙げられる。
これらアルコール類は、単独使用または2種類以上併用することができる。アルコール類として、好ましくは、1価脂肪族アルコールが挙げられ、より好ましくは、炭素数1〜4の1価脂肪族アルコールが挙げられ、さらに好ましくは、イソブタノール(別名:イソブチルアルコール)が挙げられる。
脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体を、アルコール類により変性する方法としては、例えば、まず、脂肪族ジイソシアネートとアルコール類とを反応させ、次いで、イソシアヌレート化触媒の存在下にイソシアヌレート化反応させる方法や、例えば、まず、脂肪族ジイソシアネートのみをイソシアヌレート化した後、得られたポリイソシアヌレートとアルコール類とを反応させる方法などが挙げられる。
好ましくは、まず、脂肪族ジイソシアネートとアルコール類とを反応させ、次いで、イソシアヌレート化触媒の存在下にイソシアヌレート化反応させる。
このような反応において、脂肪族ジイソシアネートとアルコール類との配合割合は、目的および用途に応じて、適宜設定されるが、脂肪族ジイソシアネート100質量部に対して、アルコール類が、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.1質量部以上であり、また、例えば、10質量部以下、好ましくは、5質量部以下である。
また、脂肪族ジイソシアネートとアルコール類との反応条件は、目的および用途に応じて、適宜設定される。また、イソシアネート基(ウレタン化後の残存イソシアネート基)の転化率(アロファネート基またはトリマー基への転化率)が、所定の割合(例えば、5〜20%)に達した時点で、例えば、リン酸、モノクロル酢酸、塩化ベンゾイル、ドデシルベンゼンスルホン酸、オルトトルエンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸などの反応停止剤を反応液に添加して、触媒を失活させて反応を停止させることもできる。
なお、脂肪族ジイソシアネートとアルコール類との反応は、ウレタン化反応およびアロファネート化反応であり、脂肪族ジイソシアネートのアロファネート誘導体が、副生成物として生成する場合がある。すなわち、アルコール類により変性された脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体は、イソシアヌレート基と、アロファネート基とを併有する場合がある。
そのような場合、アロファネート基のモル比率は、イソシアヌレート基のモル比率より少なく、具体的には、イソシアヌレート基1モルに対して、アロファネート基が、例えば、0.05モル以上であり、例えば、1.0モル未満、好ましくは,0.5モル以下である。
アロファネート基のモル比率が上記範囲であれば、耐熱性の向上を図ることができる。
なお、アロファネート基とイソシアヌレート基とのモル比率は、後述する実施例に準拠して求めることができる。
さらに、多官能性脂肪族ポリイソシアネートとしては、上記の他、例えば、3官能性の脂肪族ポリイソシアネートモノマーが挙げられる。3官能性の脂肪族ポリイソシアネートモノマーとしては、例えば、1,6,11−ウンデカメチレントリイソシアネート、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアナトメチルオクタン、2,5,7−トリメチル−1,8−ジイソシアネート−5−イソシアナトメチルオクタン、リシントリイソシアネートなどの脂肪族トリイソシアネートなどが挙げられる。
これら多官能性脂肪族ポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。
多官能性脂肪族ポリイソシアネートは、耐熱性の向上を図る観点から、好ましくは、脂肪族ジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体、より好ましくは、ペンタメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート誘導体の単独使用が挙げられる(ただし、イソシアヌレート誘導体の製造時に副生するアロファネート誘導体およびウレトジオン誘導体の含有を許容する。)。
多官能性脂肪族ポリイソシアネートの平均官能基数は、2.0を超過し、好ましくは、2.5以上、より好ましくは、2.8以上、さらに好ましくは、3.0以上であり、また、3.5以下、好ましくは、3.3以下である。
多官能性脂肪族ポリイソシアネートの平均官能基数は、後述する実施例に準拠して算出される。
多官能性脂肪族ポリイソシアネートの平均官能基数を上記の範囲とすることにより、後述するように、ポリオール成分と相まってポリウレタンに適度な3次元ネットワークを形成することができる。
なお、また、多官能性脂肪族ポリイソシアネートは、本発明の優れた効果を阻害しない範囲で、官能基数が2.0以下の脂肪族ポリイソシアネートや、官能基数が3.5を超過する脂肪族ポリイソシアネートを含有することができる。このような場合も、多官能性脂肪族ポリイソシアネートの平均官能基数は、上記の範囲に調整される。
また、ポリイソシアネート成分は、任意成分として、上記した平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネート以外のポリイソシアネート(以下、その他のポリイソシアネートと称する。)を含有することができる。
その他のポリイソシアネートとしては、例えば、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソシアネート、脂環族ポリイソシアネートなどのポリイソシアネートモノマー(すなわち、脂肪族ポリイソシアネート以外のポリイソシアネートモノマー)が挙げられる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート(2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TDI)、フェニレンジイソシアネート(m−、p−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物)、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ジフェニルメタンジイソシネート(4,4’−、2,4’−または2,2’−ジフェニルメタンジイソシネートもしくはその混合物)(MDI)、4,4’−トルイジンジイソシアネート(TODI)、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネートなどが挙げられる。
芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−キシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(1,3−または1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネートもしくはその混合物)(TMXDI)、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼンなどの芳香脂肪族ジイソシアネートなどが挙げられる。
脂環族ポリイソシアネートとしては、例えば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロペンテンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート(1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート)、3−イソシアナトメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)(IPDI)、メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(4,4’−、2,4’−または2,2’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート、これらのTrans,Trans−体、Trans,Cis−体、Cis,Cis−体、もしくはその混合物))(H12MDI)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート(メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート)、ノルボルナンジイソシアネート(各種異性体もしくはその混合物)(NBDI)、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(1,3−または1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンもしくはその混合物)(HXDI)などの脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。
また、その他のポリイソシアネートとしては、上記したポリイソシアネートモノマー(すなわち、脂肪族ポリイソシアネート以外のポリイソシアネートモノマー)の誘導体も挙げられる。そのような誘導体としては、例えば、ポリイソシアネートモノマーの多量体(例えば、2量体、3量体(例えば、イソシアヌレート変性体、イミノオキサジアジンジオン変性体)、5量体、7量体など)、アロファネート誘導体、ビウレット誘導体、オキサジアジントリオン誘導体、ウレトンイミン誘導体などが挙げられる。
これらその他のポリイソシアネートは、単独使用または2種類以上併用することができる。
その他のポリイソシアネートの含有割合は、本発明の優れた効果を損なわない観点から、ポリイソシアネート成分の総量に対して、例えば、50質量%未満、好ましくは、30質量%以下、より好ましくは、10質量%以下、さらに好ましくは、5質量%以下、とりわけ好ましくは、0質量%である。
すなわち、ポリイソシアネート成分は、好ましくは、その他のポリイソシアネートを含有せず、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを単独で含有する。
ポリイソシアネート成分の平均官能基数は、例えば、2.0を超過し、好ましくは、2.5以上、より好ましくは、2.8以上、さらに好ましくは、3.0以上であり、また、例えば、3.5以下、好ましくは、3.3以下である。
また、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基濃度は、例えば、20.0質量%以上、好ましくは、23.0質量%以上であり、例えば、30.0質量%以下、好ましくは、25.0質量%以下、より好ましくは、24.6質量%以下である。
ポリオール成分は、必須成分として、2官能性ポリオールを特定割合(後述)で含有する。
本発明では、ポリイソシアネート成分の平均官能基数が上記の範囲である一方、ポリオール成分が2官能性ポリオールを特定割合(後述)で含有するため、得られるポリウレタンが適度なネットワークを形成し、後述するように、溶媒を比較的多く含有することができる。そのため、本発明によれば、優れた触感(柔軟性、弾力)およびデザイン性(透明感、潤い感、ぷるぷる感など)と、優れた保型性を両立することができ、また、溶媒の揮散性に優れ、さらには、溶媒の揮散に伴うポリウレタンゲルの収縮性にも優れる。
2官能性ポリオールとしては、例えば、低分子量ジオール、高分子量ジオールが挙げられる。
低分子量ジオールは、水酸基を2つ有する数平均分子量400未満、40以上の化合物であって、具体的には、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、1,4−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2,2,2−トリメチルペンタンジオール、3,3−ジメチロールヘプタン、アルカン(C7〜20)ジオール、1,3−または1,4−シクロヘキサンジメタノールおよびそれらの混合物、1,3−または1,4−シクロヘキサンジオールおよびそれらの混合物、水素化ビスフェノールA、1,4−ジヒドロキシ−2−ブテン、2,6−ジメチル−1−オクテン−3,8−ジオール、ビスフェノールA、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどの2価アルコールなどが挙げられる。
これら低分子量ジオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
高分子量ジオールは、水酸基を2つ有する数平均分子量400以上、10000以下の化合物であって、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。
ポリエーテルジオールとしては、例えば、ポリオキシアルキレンジオール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリトリメチレンエーテルグリコールなどが挙げられる。
ポリオキシアルキレンジオールとしては、上記した2価アルコールを開始剤とする、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイドなどのアルキレンオキサイドの付加重合物(2種以上のアルキレンオキサイドのランダムおよび/またはブロック共重合体を含む。)が挙げられる。より具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン(ランダムおよび/またはブロック)共重合体などが挙げられる。
ポリテトラメチレンエーテルグリコールとしては、例えば、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られる開環重合物や、テトラヒドロフランの重合単位に上記した2価アルコールを共重合した非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコール(平均官能基数2)などが挙げられる。
非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコールは、例えば、テトラヒドロフランと、アルキル置換テトラヒドロフラン(例えば、3−メチルテトラヒドロフランなど)との共重合体(テトラヒドロフラン/アルキル置換テトラヒドロフラン(モル比)=15/85〜85/15、数平均分子量500〜4000、好ましくは、800〜2500)や、例えば、テトラヒドロフランと、分岐状グリコール(例えば、ネオペンチルグリコールなど)との共重合体(テトラヒドロフラン/分岐状グリコール(モル比)=15/85〜85/15、数平均分子量500〜4000、好ましくは、800〜2500)などとして、得ることができる。
なお、非晶性(非結晶性)とは、常温(25℃)において液状であることを示す(以下同様)。
また、フルフラールなどの植物由原料をもとに製造されたテトラヒドロフランを出発原料とした植物由来のポリテトラメチレンエーテルグリコールも使用することができる。
ポリトリメチレンエーテルグリコールとしては、例えば、植物由来の1,3−プロパンジオールの縮重合により製造されるポリオールが挙げられる。
ポリエステルジオールは、ジカルボン酸と、上記した2価アルコールとの縮合反応や、ジカルボン酸のアルキルエステルと、上記した2価アルコールとのエステル交換反応により得ることができる。
ジカルボン酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバシン酸、その他の飽和脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、その他の不飽和脂肪族ジカルボン酸、例えば、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ナフタレンジカルボン酸、その他の芳香族ジカルボン酸、例えば、ヘキサヒドロフタル酸、その他の脂環族ジカルボン酸、例えば、ダイマー酸、水添ダイマー酸、ヘット酸などのその他のカルボン酸などが挙げられる。さらには、ジカルボン酸から誘導される酸無水物、例えば、無水シュウ酸、無水コハク酸、無水メチルコハク酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、または、これらのジカルボン酸から誘導される酸ハライド、例えば、シュウ酸ジクロライド、アジピン酸ジクロライド、セバシン酸ジクロライドなどが挙げられる。
また、ジカルボン酸のアルキルエステルとしては、例えば、上記したジカルボン酸のC1〜4アルキルエステルが挙げられる。
ポリカーボネートジオールとしては、例えば、上記した2価アルコールを開始剤とするエチレンカーボネートの開環重合物や、例えば、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオールや1,6−ヘキサンジオールなどの2価アルコールと、開環重合物とを共重合した非晶性ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。
また、ポリカーボネートジオールとして、例えば、植物由来のポリカーボネートジオールが挙げられ、具体的には、植物由来原料であるグルコースなどから誘導されたイソソルビドなどの脂環式ジヒドロキシ化合物や、上記した2価アルコールを、炭酸ジフェニルとエステル交換反応させて得られるポリカーボネートジオールなどが挙げられる。
これら高分子量ジオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリウレタンゲルの製造時における溶媒との相溶性の観点から、好ましくは、非晶性の高分子量ジオールが挙げられ、より好ましくは、ポリオキシアルキレングリコール、非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコール、非晶性ポリカーボネートジオール、ポリエステルポリオールが挙げられる。
また、耐熱性および透明性の向上を図る観点から、好ましくは、ポリエーテルジオールが挙げられ、より好ましくは、ポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられ、さらに好ましくは、非晶性ポリテトラメチレンエーテルグリコールが挙げられる。
これら2官能性ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
2官能性ポリオールとして、好ましくは、高分子量ジオールが挙げられる。
また、ポリオール成分は、任意成分として、その他のポリオール(3官能性以上のポリオール)や、モノオールを含有することができる。
その他のポリオール(3官能性以上のポリオール)としては、3官能性以上の低分子量ポリオール、3官能性以上の高分子量ポリオールが挙げられる。
3官能性以上の低分子量ポリオールは、水酸基を3つ以上有する数平均分子量400未満、40以上の化合物であって、具体的には、例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリイソプロパノールアミンなどの3価アルコール、例えば、テトラメチロールメタン(ペンタエリスリトール)、ジグリセリンなどの4価アルコール、例えば、キシリトールなどの5価アルコール、例えば、ソルビトール、マンニトール、アリトール、イジトール、ダルシトール、アルトリトール、イノシトール、ジペンタエリスリトールなどの6価アルコール、例えば、ペルセイトールなどの7価アルコール、例えば、ショ糖などの8価アルコールなどが挙げられる。
これら3官能性以上の低分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
3官能性以上の高分子量ポリオールは、水酸基を3つ以上有する数平均分子量400以上、10000以下の化合物であって、例えば、ポリエーテルトリオール(上記3価アルコールを開始剤とした炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの付加重合体など)、ポリエーテルテトラオール(上記4価アルコールを開始剤とした炭素数2〜3のアルキレンオキサイドの付加重合体など)、ポリエステルトリオール(2塩基酸および/またはそのアルキルエステルと、上記3価アルコール(および2価アルコール)との反応生成物など)、ポリエステルテトラオール(2塩基酸および/またはそのアルキルエステルと、上記4価アルコール(および2〜3価アルコール)との反応生成物など)、ポリカーボネートトリオール(上記3価アルコールを開始剤とするエチレンカーボネートの開環重合物など)、ポリカーボネートテトラオール(上記4価アルコールを開始剤とするエチレンカーボネートの開環重合物など)などが挙げられる。
これら3官能性以上の高分子量ポリオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
モノオールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノールなどの1価アルコールが挙げられる。
また、モノオールとしては、例えば、上記した高分子量ジオールの片末端の水酸基がアルキルエステル基に置換されたモノアルキルエステルや、例えば、上記した高分子量ジオールの片末端の水酸基がアルキルエーテル基に置換されたモノアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルなど)が挙げられる。
これらモノオールは、単独使用または2種類以上併用することができる。
ポリオール成分において、2官能性ポリオールの含有割合は、透明性、触感、デザイン性、吸収性、保持力、揮散性、保型性、耐熱性および速硬化性の向上を図る観点から、ポリオール成分の総量に対して、80質量%以上、好ましくは、85質量%以上、より好ましくは、90質量%以上、さらに好ましくは、95質量%以上、とりわけ好ましくは、100質量%である。
すなわち、ポリオール成分は、好ましくは、3官能性以上のポリオールおよびモノオールを含有せず、2官能性ポリオールを単独で含有する。
ポリオール成分の平均官能基数は、3.0以下、好ましくは、2.5以下であり、通常、2.0以上である。ポリオールの平均官能基数として、とりわけ好ましくは、2.0である。
また、ポリオール成分の水酸基価(OH価)は、例えば、10mgKOH/g以上、好ましくは、12mgKOH/g以上、より好ましくは、15mgKOH/g以上であり、例えば、150mgKOH/g以下、好ましくは、120mgKOH/g以下、より好ましくは、100mgKOH/g以下である。
なお、ポリオール成分の平均官能基数は、仕込みの配合処方から算出され、ポリオールの水酸基価は、JIS K 1557−1(2007年)の記載に準拠して測定される。
そして、ポリウレタンゲルは、上記のポリイソシアネート成分と上記のポリオール成分とがウレタン化触媒および溶媒の存在下においてウレタン化反応した反応生成物として得られる。
ポリウレタンゲルの製造方法として、より具体的には、まず、上記したポリイソシアネート成分と、上記したポリオール成分と、ウレタン化触媒と、溶媒とを配合する(配合工程)。
より具体的には、この工程では、ポリイソシアネート成分と、ポリオール成分と、ウレタン化触媒と、溶媒とを、順次配合するのではなく、一括で配合する。
ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の配合割合は、ポリオール成分の水酸基に対する、ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、例えば、0.6以上、好ましくは、0.7以上、より好ましくは、0.75以上、さらに好ましくは、0.8以上であり、例えば、1.2以下、好ましくは、1以下、比較的緩いネットワークを形成して、より多くの溶媒をポリウレタン中に内包する観点から、より好ましくは、1未満、より好ましくは、0.95以下、さらに好ましくは、0.9以下である。
ウレタン化触媒としては、公知のウレタン化触媒が挙げられ、具体的には、アミン類、有機金属化合物、カリウム塩が挙げられる。
アミン類としては、例えば、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、N−メチルモルホリンなどの3級アミン類、例えば、テトラエチルヒドロキシルアンモニウムなどの4級アンモニウム塩、例えば、イミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類などが挙げられる。
有機金属化合物としては、例えば、酢酸錫、オクチル酸錫、オレイン酸錫、ラウリル酸錫、ジブチル錫ジアセテート、ジメチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジメルカプチド、ジブチル錫マレエート、ジブチル錫ジラウレート(ジラウリン酸ジブチル錫(IV))、ジブチル錫ジネオデカノエート、ジオクチル錫ジメルカプチド、ジオクチル錫ジラウリレート、ジブチル錫ジクロリドなどの有機錫化合物、例えば、オクタン酸鉛、ナフテン酸鉛などの有機鉛化合物、例えば、ナフテン酸ニッケルなどの有機ニッケル化合物、例えば、ナフテン酸コバルトなどの有機コバルト化合物、例えば、オクテン酸銅などの有機銅化合物、例えば、オクチル酸ビスマス、ネオデカン酸ビスマスなどの有機ビスマス化合物などが挙げられる。
カリウム塩としては、例えば、炭酸カリウム、酢酸カリウム、オクチル酸カリウムなどが挙げられる。
これらウレタン化触媒は、単独使用または2種類以上併用することができる。
ウレタン化触媒として、好ましくは、有機金属化合物が挙げられ、より好ましくは、有機錫化合物が挙げられ、とりわけ好ましくは、ジブチル錫ジラウレートが挙げられる。
ウレタン化触媒の配合割合は、室温での反応性の向上を図る観点から、通常のポリウレタン製造における配合割合よりも相対的に多く、具体的には、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.1質量部を超過し、より好ましくは、0.2質量部以上であり、例えば、1.5質量部以下、好ましくは、1質量部以下、より好ましくは、0.5質量部以下である。
溶媒としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類、例えば、アセトニトリルなどのニトリル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、乳酸メチルなどのアルキルエステル類、例えば、n−ヘキサン、n−ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素類、例えば、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環族炭化水素類、例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、例えば、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、メチルカルビトールアセテート、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコールメチルエーテルアセテート、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート(PMA)、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールジアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのグリコールエーテルエステル類、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル1,2−ジエトキシエタン、1,8−シネオール、バニリン、エチルバニリンなどのエーテル類、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、臭化メチル、ヨウ化メチレン、ジクロロエタンなどのハロゲン化脂肪族炭化水素類、例えば、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホニルアミドなどの極性非プロトン類、さらには、植物油脂、天然由来油脂などが挙げられる。
これら溶媒は、単独使用または2種類以上併用することもできる。
溶媒として、揮散性の観点から、好ましくは、グリコールエーテルエステル類、エーテル類が挙げられ、より好ましくは、グリコールエーテルエステル類が挙げられる。
溶剤の配合割合は、得られるポリウレタンゲルの総量に対して、透明性、触感、デザイン性および揮散性の向上を図る観点から、ポリウレタンゲルにより多く含まれることが好ましく、具体的には、50質量%以上、好ましくは、50質量%を超過し、より好ましくは、70質量%以上であり、触感、デザイン性、吸収性、保持力、揮散性、保型性、耐熱性および速硬化性の向上を図る観点から、95質量%以下、好ましくは、93質量%以下、より好ましくは、90質量%以下である。
次いで、この方法では、上記のように配合されたポリイソシアネート成分およびポリオール成分を、ウレタン化触媒および溶媒の存在下、ウレタン化反応させる(反応工程)。
より具体的には、ウレタン化反応における反応温度は、溶媒の揮発を抑制する観点から、室温(加熱することのない室内環境雰囲気温度)であり、例えば、15℃以上、好ましくは、18℃以上であり、例えば、35℃以下、好ましくは、30℃以下である。また、反応時間が、例えば、2時間以上、好ましくは、4時間以上であり、例えば、48時間以下、好ましくは、24時間以下である。
これにより、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の反応により得られるポリウレタンのネットワーク中に、溶媒が内包されるポリウレタンゲルが得られる。
得られるポリウレタンゲルにおいて、溶媒の含有割合は、ポリウレタンゲルの総量に対して、50質量%以上、好ましくは、50質量%を超過し、より好ましくは、70質量%以上であり、95質量%以下、好ましくは、93質量%以下、より好ましくは、90質量%以下である。
溶媒の含有割合が上記範囲であれば、透明性に優れ、また、触感、デザイン性、吸収性、保持力および揮散性に優れ、さらには、保型性、耐熱性および速硬化性に優れるポリウレタンゲルが得られる。
また、得られるポリウレタンゲルにおいて、ウレタン化触媒の含有割合は、ポリイソシアネート成分およびポリオール成分の総量100質量部に対して、例えば、0.05質量部以上、好ましくは、0.1質量部を超過し、より好ましくは、0.2質量部以上であり、例えば、2質量部以下、好ましくは、1質量部以下、より好ましくは、0.5質量部以下である。
ウレタン化触媒の含有割合が上記範囲であれば、揮散性、保型性および速硬化性に優れるポリウレタンゲルが得られる。
また、ポリウレタンゲルは、必要に応じて、公知の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、香料、防虫剤、殺虫剤、抗菌剤、殺菌剤、忌避剤、農薬などの揮散性有効成分、さらには、貯蔵安定剤(o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミドなど)、ブロッキング防止剤、耐熱安定剤、耐光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、消泡剤、離型剤、顔料、染料、滑剤、フィラー、加水分解防止剤などが挙げられる。
これら添加剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。
また、添加剤の添加量は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
なお、ポリウレタンゲルに添加剤を含有させる方法は、特に制限されず、例えば、ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、ウレタン化触媒および溶媒からなる群から選択される1種以上に対して、予め添加してもよく、また、それらの配合と同時に添加してもよく、さらには、それらを配合した後に、別途添加してもよい。また、添加剤の添加割合は、特に制限されず、目的および用途に応じて、適宜設定される。
また、ポリウレタンゲルの形状およびサイズは、特に制限されず、目的および用途に応じて、所定の金型を用いることにより、適宜設定される。具体的には、例えば、立方体状、直方体状、多角柱状、球状、塊状など、種々の形状が挙げられる。
そして、このようなポリウレタンゲルは、平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分とが反応してなり、また、特定割合で溶媒を含有するため、透明性に優れ、また、触感(柔軟性、弾力)、デザイン性(透明感、潤い感、ぷるぷる感など)、吸収性、保持力および揮散性に優れ、さらには、保型性、耐熱性および速硬化性に優れる。
また、上記したように、溶媒が揮散性である場合、溶媒の放出に伴ってポリウレタンゲルが収縮する。すなわち、溶媒の含有量が多い状態では、ポリウレタンゲルの体積が比較的大きく、また、溶媒が揮散するに従って、ポリウレタンゲルの体積が小さくなる。そのため、溶媒の残量が外観で判断可能である。
そのため、ポリウレタンゲルは、例えば、揮散性の溶媒とともに揮散性有効成分を含有することにより、種々の産業分野において好適に用いられる。具体的には、添加剤として香料を含有するポリウレタンゲルは、芳香ゲルとして好適に用いられ、また、添加剤として防虫剤や忌避剤を含有するポリウレタンゲルは、防虫ゲルとして好適に用いられ、例えば、添加剤として抗菌剤、殺菌剤を含有するポリウレタンゲルは、抗菌ゲル、殺菌ゲルとして好適に用いられる。
次に、本発明を、製造例、実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は、下記の実施例によって限定されるものではない。なお、「部」および「%」は、特に言及がない限り、質量基準である。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
また、各製造例、各実施例および各比較例において採用される測定方法を下記する。
1.測定方法
<イソシアネート基濃度(単位:質量%)、イソシアネート基の転化率(単位:質量%)>
電位差滴定装置(京都電子工業社製、型番:AT−510)を用いて、JIS K−1603−1(2007年)に準拠したトルエン/ジブチルアミン・塩酸法によりイソシアネート基濃度(イソシアネート基含有率)を測定し、以下の式により、測定試料のイソシアネート基の転化率を算出した。
イソシアネート基の転化率=[(反応前の反応液のイソシアネート基濃度−反応終了後の反応液のイソシアネート基濃度)/反応前の反応液のイソシアネート基濃度]×100
H−NMRによるアロファネート基とイソシアヌレート基とのモル比率>
下記の装置および条件にてH−NMRを測定し、イソシアヌレート基1モルに対するアロファネート基の含有割合(アロファネート基/イソシアヌレート基のモル比率)を以下の式により算出した。なお、化学シフトppmの基準として、D−DMSO溶媒中のテトラメチルシラン(0ppm)を用いた。
装置; JNM−AL400(JEOL製)
条件; 測定周波数:400MHz、溶媒:D−DMSO、溶質濃度:5質量%
イソシアヌレート基(イソシアヌレート基に直接結合するメチレン基(CH基))のプロトンの帰属ピーク(6H):3.8ppm
アロファネート基(アロファネート基内のNH基)のプロトンの帰属ピーク(1H):8.3〜8.7ppm
アロファネート基/イソシアヌレート基(モル比率)=アロファネート基のプロトンの帰属ピークの積分値/(イソシアヌレート基のプロトンの帰属ピークの積分値/6)
<平均イソシアネート基数(平均官能基数)>
ポリイソシアネートの平均イソシアネート基数を、イソシアネート基濃度、固形分濃度(NV)、および、以下の装置および条件にて測定されるゲルパーミエーションクロマトグラフィーの数平均分子量から、下記式により算出した。
平均イソシアネート基数=A/B×C/42.02
(式中、Aは、イソシアネート基濃度を示し、Bは、固形分濃度を示し、Cは、数平均分子量を示す。)
装置:HLC−8220GPC(東ソー製)
カラム:TSKgelG1000HXL、TSKgelG2000HXL、およびTSKgelG3000HXL(東ソー製)を直列に連結した。
検出器: 示差屈折率計
測定条件
注入量:100μL
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:0.8mL/min
温度:40℃
検量線:106〜22450の範囲の標準ポリエチレンオキシド(東ソー製、商品名:TSK標準ポリエチレンオキシド)
製造例1(ペンタメチレンジイソシアネート(a)の製造)
国際公開パンフレットWO2012/121291号の明細書における実施例1と同様の操作にて、99.9質量%のペンタメチレンジイソシアネート(以後PDIと略する場合がある。)(a)を得た。
製造例2(PDIのイソシアヌレート誘導体(A))
温度計、撹拌装置、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、製造例1により得られたペンタメチレンジイソシアネート(a)を500質量部、イソブチルアルコールを0.52質量部、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルフェノールを0.3質量部、トリス(トリデシル)ホスファイトを0.3質量部、それぞれ装入し、80℃で2時間反応させた。
次いで、イソシアヌレート化触媒としてN−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部配合した。イソシアネート基濃度を測定し、その濃度が48.9質量%(すなわち、転化率10質量%)に至るまで反応を継続した。50分後に所定の転化率(転化率10質量%)に達したところで、o−トルエンスルホンアミド(貯蔵安定剤)を0.12質量部添加した。
その後、得られた反応混合液を薄膜蒸留装置(温度:150℃、真空度:0.093kPa)に通液して、未反応の1,5−ペンタメチレンジイソシアネートを除去した。
さらに、得られたろ物100質量部に対し、o−トルエンスルホンアミド(貯蔵安定剤)0.02質量部、および、塩化ベンゾイル(反応停止剤)0.003質量部を添加し、PDIのイソシアヌレート誘導体(A)(以下、PDI誘導体(A)とする。)を得た。
このPDI誘導体(A)におけるPDIモノマー濃度は0.5質量%、イソシアネート基濃度は24.6質量%、イソシアネート基の平均官能基数は3.1、25℃における粘度は2000mPa・sであった。
また、このPDI誘導体(A)のH−NMR測定によるアロファネート基とイソシアヌレート基とのモル比率は、アロファネート基/イソシアヌレート基=8/100(すなわち、アロファネート基の含有割合は、イソシアヌレート基1モルに対して、0.08モル)であった。
製造例3(PDIのイソシアヌレート誘導体(B))
温度計、撹拌装置、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、製造例1により得られた1,5−ペンタメチレンジイソシアネート(a)を500質量部、イソブチルアルコールを9.8質量部、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルフェノールを0.3質量部、トリス(トリデシル)ホスファイトを0.3質量部、それぞれ、装入し、80℃で2時間反応させた。
次いで、イソシアヌレート化触媒としてN−(2−ヒドロキシプロピル)−N,N,N−トリメチルアンモニウム−2−エチルヘキサノエートを0.05質量部配合した。イソシアネート基濃度を測定し、その濃度が、47.1質量%(すなわち、転化率10質量%)に至るまで反応を継続した。20分後に所定の転化率(転化率10質量%)に達したため、o−トルエンスルホンアミド(貯蔵安定剤)を0.12質量部添加した。
その後、得られた反応混合液を薄膜蒸留装置(温度:150℃、真空度:0.093kPa)に通液して未反応の1,5−ペンタメチレンジイソシアネートモノマーを除去した。
さらに、得られたろ物100質量部に対し、o−トルエンスルホンアミド(貯蔵安定剤)0.02質量部、および、塩化ベンゾイル(反応停止剤)0.003質量部を添加し、PDIのイソシアヌレート誘導体(B)(以下、PDI誘導体(B)とする。)を得た。
PDI誘導体(B)におけるPDIモノマー濃度は0.6質量%、イソシアネート基濃度は23.5質量%、イソシアネート基の平均官能基数は2.8、25℃における粘度は900mPa・sであった。
また、このPDI誘導体(B)のH−NMR測定によるアロファネート基とイソシアヌレート基とのモル比率は、アロファネート基/イソシアヌレート基=55/100(すなわち、アロファネート基の含有割合は、イソシアヌレート基1モルに対して、0.55モル)であった。
製造例4(PDIのウレトジオン誘導体(C))
温度計、撹拌装置、還流管、および、窒素導入管を備えた4つ口フラスコに、窒素雰囲気下、製造例1により得られたペンタメチレンジイソシアネートを500質量部、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルフェノールを0.3質量部、トリス(トリデシル)ホスファイト(商品名:JP−333E、城北化学社製)を0.3質量部、それぞれ装入し、150℃に昇温した。次いで、同温度で10時間反応継続した後、反応を終了した。
そして、得られた反応混合液を、薄膜蒸留装置(温度:120℃、真空度:93.3Pa)に通液して、未反応の1,5−ペンタメチレンジイソシアネートモノマーを除去し、PDIのウレトジオン誘導体(C)(以下、PDI誘導体(C)とする。)を得た。
PDI誘導体(C)におけるPDIモノマー濃度は0.5質量%、イソシアネート基濃度は26.5質量%、イソシアネート基の官能基数は2.0、25℃における粘度は80mPa・sであった。
また、このPDI誘導体(C)のH−NMR測定ではアロファネート基とイソシアヌレート基は検出されなかった。
製造例5(HDIのイソシアヌレート誘導体(D))
1,5−ペンタメチレンジイソシアネートに代えてヘキサメチレンジイソシアネート(三井化学社製 タケネート700(以後HDIと略する場合がある。))を用いた以外は、製造例3と同様の操作にて、HDIのイソシアヌレート誘導体(D)(以下、HDI誘導体(D)とする。)を得た。
HDI誘導体(D)におけるHDIモノマー濃度は0.7質量%、イソシアネート基濃度は22.3質量%、イソシアネート基の官能基数は2.8、25℃における粘度は1,200mPa・sであった。
また、このHDI誘導体(D)のH−NMR測定によるアロファネート基とイソシアヌレート基とのモル比率は、アロファネート基/イソシアヌレート基=55/100(すなわち、アロファネート基の含有割合は、イソシアヌレート基1モルに対して、0.55モル)であった。
実施例1〜19、参考例20、比較例1〜6
ポリイソシアネート成分、ポリオール成分、溶媒およびウレタン化触媒を、表1〜表3に記載の配合処方(総量20g)となるように、60mlで密栓ができるガラススクリュービンにて一括で配合した。
次いで、ガラススクリュービンを密栓し、マグネチックスターラーで均一になるように1分撹拌した後、マグネチックスターラーを取り出した。
その後、23℃で24時間の恒温漕内で所定時間反応および硬化させ、ポリウレタンゲルを得た。
得られたポリウレタンゲルの25℃における剪断弾性率は、1×10〜1×10Paの範囲であった。
<<評価>>
ポリウレタンゲルを、以下の方法で評価した。その結果を、表1〜表3に示す。
<透明性>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルの外観を、目視で判断し、以下の基準に従って評価した。
3:透明。
2:やや白濁。
1:白濁。
<保型性>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルを取り出し、形状の変化を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
3:崩れなし。
2:一部崩れ。
1:崩れて広がる。
<触感・デザイン性>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルを触診し、以下の基準に従って評価した。
3:弾力感・ぷるぷる感あり。
2:弾力感あり、ぷるぷる感なし。
1:弾力感なし。
<未含浸溶媒(吸収性および保持力)>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルを取り出し、ポリウレタンゲル中に含浸されずに残存した溶媒を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
3:なし。
2:ゲル上にうっすらあり。
1:ゲル周辺にあり。
<硬化性>
ポリウレタンゲルの製造時において23℃で24時間放置した後の硬化状態、および、10℃で48時間放置した後の硬化状態を確認し、以下の基準に従って評価した。
3:硬化。
2:一部未硬化。
1:未硬化。
<耐熱性>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルを、密閉状態のまま80℃72時間静置した。その後、外観を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
3:変化なし。
2:やや変色、または、一部溶解。
1:変色。
<揮散性>
23℃で24時間硬化後のポリウレタンゲルを取り出し、常温および常圧環境下に開放した状態にて、40℃で1週間保管した。その後の外観を目視で確認し、以下の基準に従って評価した。
3:収縮変形 大
2:収縮変形 中
1:収縮変形 小
Figure 0006892253
Figure 0006892253
Figure 0006892253
表中の略号の詳細を下記する。
・ポリイソシアネート成分
TDI誘導体(E):トリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加体
・ポリオール成分
PTXG1800:旭化成せんい社製 非晶性ポリエーテルジオール 分子量1800 平均官能基数2
T−5652:エターナコールT−5652 旭化成社製 非晶性ポリカーボネートジオール 分子量2000 平均官能基数2
P−2010:クラレポリオールP−2010 クラレ社製 非晶性ポリエステルポリオール 分子量2000 平均官能基数2
T−3000:三井化学社製 ポリエーテルポリオール 分子量3000 官能基数3
ひまし油:伊藤製油社製 精製ひまし油 平均官能基数 2.7
・ウレタン化触媒
DBTDL:ジブチル錫ジラウレート
・溶媒
PMA:ダワノールPMA プロピレングリコールメチルエーテルアセテート ダウ・ケミカル社製
DMM:プログライドDMM ジプロピレングリコールジメチルエーテルダウ・ケミカル社製

Claims (7)

  1. 平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分との反応生成物と、
    溶媒と
    を含有するポリウレタンゲルであって、
    前記反応生成物において、ポリオール成分の水酸基に対する、前記ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、0.7以上1未満であり、
    前記溶媒の含有割合は、前記ポリウレタンゲルの総量に対して、50質量%以上95質量%以下である
    ことを特徴とする、ポリウレタンゲル。
  2. 前記2官能性ポリオールが、ポリエーテルジオールである
    ことを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタンゲル。
  3. 前記ポリウレタンゲルがウレタン化触媒を含有し、
    前記ウレタン化触媒の含有割合が、前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、0.1質量部を超過し1質量部以下である
    ことを特徴とする、請求項1または2に記載のポリウレタンゲル。
  4. 前記多官能性脂肪族ポリイソシアネートが、イソシアヌレート誘導体を含有する
    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリウレタンゲル。
  5. 前記多官能性脂肪族ポリイソシアネートが、ペンタメチレンジイソシアネートの誘導体である
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリウレタンゲル。
  6. ポリウレタンと溶媒とを含有するポリウレタンゲルの製造方法であって、
    平均官能基数が2.0を超過し3.5以下である多官能性脂肪族ポリイソシアネートを含有するポリイソシアネート成分と、2官能性ポリオールを80質量%以上含有するポリオール成分と、ウレタン化触媒と、前記ポリウレタンゲルの総量に対して50質量%以上95質量%以下の溶媒とを配合する工程と、
    それらを室温で反応させる工程と
    を備え
    前記ポリオール成分の水酸基に対する、前記ポリイソシアネート成分のイソシアネート基の当量比(NCO/OH)が、0.7以上1未満である
    ことを特徴とする、ポリウレタンゲルの製造方法。
  7. 前記ウレタン化触媒の配合割合が、前記ポリイソシアネート成分および前記ポリオール成分の総量100質量部に対して、0.1質量部を超過し1質量部以下である
    ことを特徴とする、請求項6に記載のポリウレタンゲルの製造方法。
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