JP5386144B2 - ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート - Google Patents
ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート Download PDFInfo
- Publication number
- JP5386144B2 JP5386144B2 JP2008273251A JP2008273251A JP5386144B2 JP 5386144 B2 JP5386144 B2 JP 5386144B2 JP 2008273251 A JP2008273251 A JP 2008273251A JP 2008273251 A JP2008273251 A JP 2008273251A JP 5386144 B2 JP5386144 B2 JP 5386144B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane foam
- polyol
- polyisocyanate
- cyclohexane
- isocyanatomethyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
そのため、マットレスやソファーなどの家具用品、ブラジャーや肩パッドなどの衣料用品、紙おむつ、ナプキン、医療用品、化粧品、洗顔パフや枕などのサニタリー用品、靴底などの靴用品、さらには、車両用のパッドやクッションなどの体圧分散用品、電気冷蔵庫や建築物などの断熱材、充填材、車両のハンドルなど車両用品など、幅広い分野において、ポリウレタンフォームが普及している。
さらに、それらの分野では、高温かつ短時間でフォームを成形することや、洗濯後の乾燥においてドライクリーニング処理や天日干などにより、熱や紫外線に晒されることがある。そのため、それらの分野では、ポリウレタンフォームは、そのような熱や紫外線の履歴が付与されても、良好な意匠性や物性を保持することが要求される。
また、難黄変軟質ポリウレタンフォームを製造するために、ポリオール骨格にエステル結合を有するポリエーテルポリオールを用いることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、特許文献2の提案では、芳香族ポリイソシアネートが用いられているため、得られるポリウレタンフォームに、熱や紫外線の履歴が付与されると黄変してしまい、難黄変性が不十分である。
本発明の目的は、クッション性および難黄変性に優れ、熱や紫外線の履歴が付与されても、色相変化が少なく反発弾性の保持率に優れる、ポリウレタンフォーム、および、そのポリウレタンフォームの製造に用いられるポリウレタンフォーム用ポリイソシアネートを提供することにある。
また、本発明のポリウレタンフォームでは、前記ポリイソシアネートは、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを50質量%以上の割合で含有することが好適である。
また、本発明のポリウレタンフォームは、密度が、200kg/m3以下であることが好適である。
また、本発明のポリウレタンフォームでは、前記ポリオールは、水酸基価が10〜120mgKOH/gであり、分子末端の1級水酸基が50モル%以上であることが好適である。
また、本発明のポリウレタンフォーム用ポリイソシアネートは、加水分解性塩素の含有量が700ppm以下であるビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含有することを特徴としている。
また、本発明のポリウレタンフォーム用ポリイソシアネートを用いれば、クッション性および難黄変性に優れ、熱や紫外線の履歴が付与されても、色相変化が少なく反発弾性の保持率に優れるポリウレタンフォームを製造することができる。
本発明において、ポリイソシアネートは、加水分解性塩素の含有量が700ppm以下であるビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含有している。
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの加水分解性塩素の含有量は、上記したように、700ppm以下、好ましくは、500ppm以下、さらに好ましくは、300ppm以下、とりわけ好ましくは、100ppm以下である。
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの加水分解性塩素の含有量を、上記の範囲にするには、例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを冷熱2段法(直接法)により調製する場合には、調製されるビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを精留し、精留により留出するビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの採取条件(例えば、採取するときの温度、圧力、還流比および留出率など)を調整する。
また、本発明において、ポリイソシアネートは、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを、50質量%以上、好ましくは、60質量%以上、さらに好ましくは、70質量%以上、とりわけ好ましくは、90質量%の割合で含有している。
1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンには、シス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、シス1,4体とする。)、および、トランス−1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン(以下、トランス1,4体とする。)の立体異性体があり、本発明では、1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンは、トランス1,4体を、好ましくは、20質量%以上、さらに好ましくは、40質量%、とりわけ好ましくは、60質量%以上含有する。最も好ましくは、80質量%含有している。
ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの変性体としては、例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの多量体(ダイマー、トリマーなど)、ビウレット変性体(例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと水との反応により生成するビウレット変性体など)、アロファネート変性体(例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとモノオールまたは低分子量ポリオール(後述)との反応より生成するアロファネート変性体など)、ポリオール変性体(例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと低分子量ポリオール(後述)または高分子量ポリオール(後述)との反応より生成するポリオール変性体など)、オキサジアジントリオン変性体(例えば、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンと炭酸ガスとの反応により生成するオキサジアジントリオンなど)、カルボジイミド変性体(ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの脱炭酸縮合反応により生成するカルボジイミド変性体など)などが挙げられる。
また、ポリイソシアネートにおいて、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとともに、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン以外の脂環族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネートを併用することもできる。
また、ポリイソシアネートにおいて、得られるポリウレタンフォームの難黄変性を損なわない範囲で、芳香脂肪族ジイソシアネートや芳香族ジイソシアネートを併用することもできる。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、4,4′−、2,4′−または2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネートもしくはその混合物、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートもしくはその混合物、3,3′−ジメトキシビフェニル−4,4′−ジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−またはp−フェニレンジイソシアネートもしくはその混合物、4,4′−ジフェニルジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジイソシアネートなどが挙げられる。
そのような変性体としては、上記したビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの変性体と同様に、例えば、上記ポリイソシアネートの多量体、ビウレット変性体、アロファネート変性体、ポリオール変性体、オキサジアジントリオン変性体、カルボジイミド変性体などが挙げられる。好ましくは、トリマー(イソシアヌレート変性体、好ましくは、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体)、アロファネート変性体、ポリオール変性体が挙げられる。
さらに、変性体は、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンとともに、それに併用できるジイソシアネートを同時に配合して、調製することもできる。
高分子量ポリオールは、水酸基を2つ以上有する、例えば、数平均分子量400以上20000以下の化合物であって、その水酸基価が、例えば、10〜120mgKOH/g、好ましくは、20〜100mgKOH/g、さらに好ましくは、20〜80mgKOH/gである。水酸基価が上記範囲であれば、ポリウレタンフォームの反発弾性の向上および圧縮永久歪みの低減を達成することができる。
さらに、高分子量ポリオールは、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの反応性が芳香族ジイソシアネートの反応性と比較して低いため、ポリウレタンフォームの反発弾性を高めるべく、好ましくは、分子末端に1級水酸基を含有させる。その場合、分子末端の全水酸基に対する1級水酸基の割合(分子末端1級水酸基化率)は、好ましくは、50モル%以上、さらに好ましくは、60モル%以上、とりわけ好ましくは、70モル%以上である。なお、分子末端1級水酸基化率は、1H−NMR測定により求めることができる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。さらに、例えば、特開2001−172382号に記載の芳香族ポリエステル変性ポリエーテルポリオール、例えば、ひまし油、大豆油、菜種油、綿実油などの植物油から得られる植物油ポリオール、例えば、植物油ポリオールがポリエーテルポリオールまたはポリエステルポリオールにより変性された変性植物油ポリオールなどが挙げられる。
ポリプロピレンポリオールとしては、例えば、低分子量ポリオール(後述)または低分子量ポリアミン(後述)を開始剤とする、主としてプロピレンオキサイドの付加重合物であって、必要によりエチレンオキサイドが併用される。
また、プロピレンオキサイドおよび/またはエチレンオキサイドの付加重合において、触媒として、特許第3905638号公報に記載のホスファゼニウム化合物を添加すれば、モノオール副生量が低減されたポリプロピレンポリオールを得ることができる。
ポリテトラメチレンエーテルポリオールとしては、例えば、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られる開環重合物、テトラヒドロフランの重合単位に低分子量ポリオール(後述)を共重合した非晶性(常温液状)ポリテトラメチレンエーテルグリコール、テトラヒドロフランとアルキレンオキサイド(例えば、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイドなど)との共重合により得られる共重合物などが挙げられる。
多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、メチルコハク酸、グルタール酸、アジピン酸、1,1−ジメチル−1,3−ジカルボキシプロパン、3−メチル−3−エチルグルタール酸、アゼライン酸、セバチン酸、その他の脂肪族ジカルボン酸(炭素数11〜13)、スベリン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、エイコサン二酸、メチルヘキサン二酸、シトラコン酸、水添ダイマー酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、オルソフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカルボン酸、ダイマー酸、ヘット酸などのカルボン酸、および、それらカルボン酸から誘導される酸無水物、酸ハライド、リシノレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸などが挙げられる。
また、ポリエステルポリオールとして、例えば、低分子量ポリオール(後述)を開始剤として、例えば、ε−カプロラクトン、γ−バレロラクトンなどのラクトン類を開環重合して得られる、ポリカプロラクトンポリオール、ポリバレロラクトンポリオール、さらには、それらに低分子量ポリオール(後述)を共重合したラクトン系ポリオールなどが挙げられる。
また、本発明において、原料として、上記した高分子量ポリオールとともに、ポリオールとして低分子量ポリオールを併用することができる。さらには、低分子量ポリアミンを併用することもできる。それら低分子量ポリオールおよび/または低分子量ポリアミンは、ポリウレタンフォームの反発弾性の向上を図るべく、架橋剤として配合される。
本発明において、発泡剤としては、例えば、化学発泡剤および物理発泡剤が挙げられる。化学発泡剤としては、ポリイソシアネートと反応して炭酸ガスを発生させる、例えば、水が挙げられる。化学発泡剤の配合割合は、高分子量ポリオール100質量部に対して、例えば、0.1〜6質量部、好ましくは、0.5〜5質量部、さらに好ましくは、0.5〜4である。
発泡剤の配合割合によって、ポリウレタンフォームの密度を制御することができる。
本発明において、触媒としては、公知のウレタン化触媒が例示され、例えば、アミン系触媒、有機金属系触媒などが挙げられる。
さらに、触媒として、例えば、炭酸カリウム、酢酸カリウム、オクチル酸カリウムなどのカリウム塩が挙げられる。
さらに、本発明では、原料として、整泡剤やその他の添加剤を、適宜、必要により配合することができる。
整泡剤は、単独使用または2種類以上併用することができる。また、整泡剤の配合割合は、高分子量ポリオール100質量部に対して、例えば、0.1〜3質量部、好ましくは、0.2〜1.5質量部である。
酸化防止剤としては、特に制限されず、公知の酸化防止剤が例示され、例えば、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤などが挙げられる。
さらに、添加剤として、必要に応じて、従来公知の難燃剤、顔料などを適宜配合することもできる。
そして、本発明のポリウレタンフォームを製造するには、特に制限されず、公知の発泡方法を用いることができる。
また、上記の製造では、メカニカルフロス発泡成形法を用いることができる。メカニカルフロス発泡成形法では、まず、レジンプレミックスに空気を吹き込み、泡立てて、レジンプレミックスにおいて均一でミクロな泡を形成させ(エアーローディング)、次いで、ポリイソシアネートを混合して、60〜130℃で反応硬化させる。
上記により得られるポリウレタンフォームは、クッション性および難黄変性に優れ、熱や紫外線の履歴が付与されても、色相変化が少なく反発弾性の保持率に優れる。
g/m3であり、とりわけ、20〜150kg/m3である。密度が上記範囲であると、ポリウレタンフォームの触感が向上する。
また、その反発弾性(JIS K 6400に準拠)が、例えば、40%以上、さらには、50%以上、とりわけ、60%以上である。反発弾性が上記以上であると、ポリウレタンフォームのクッション性が向上し、かつ、熱や紫外線の履歴が付与されても、その反発弾性が保持される。
また、その軟化温度が、例えば、150℃以上、さらには、165℃以上、とりわけ、175℃以上である。軟化温度が上記以上であると、ポリウレタンフォームをさらに熱成形しても、その成形品の物性の保持性や意匠性の変化を抑制することができる。
そして、本発明のポリウレタンフォームは、マットレスやソファーなどの家具用品、ブラジャーや肩パッドなどの衣料用品、紙おむつ、ナプキン、医療用品、化粧品、洗顔パフや枕などのサニタリー用品、靴底などの靴用品、さらには、車両用のパッドやクッションなどの体圧分散用品、電気冷蔵庫や建築物の断熱材、充填材、車両のハンドルなど車両用品など、幅広い分野において用いることができる。
(ポリイソシアネートの加水分解性塩素濃度の測定)
各ポリイソシアネートに含有される加水分解性塩素の濃度(以下、HCと略する。)は、JIS K−1556(2000)の附属書3に記載されている加水分解性塩素の試験方法に準拠して測定した。
NBDI:ノルボルナンジイソシアネート(三井化学ポリウレタン社製、商品名:コスモネートNBDI)、HC86ppm
IPDI:イソホロンジイソシアネート(デグサ社製、商品名:VESTANAT IPDI)、HC63ppm
TDI:2,4−および2,6−トルエンジイソシアネートの異性体混合物(2,4/2,6異性体混合比80:20、三井化学ポリウレタン社製、商品名:コスモネートT−80)、HC61ppm
調製例1(HCが異なる5種類の1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの調製)
13C−NMR測定によるシス/トランス比が74/26の1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学社製)(以下、1,3−BACと略する。)を原料として、冷熱2段ホスゲン化法を常圧下で実施した。
次いで、減圧下でオルトジクロルベンゼンを留去した後、ガラス製フラスコに、充填物(住友重機械工業社製、商品名:住友/スルザーラボパッキングEX型)を4エレメント充填した蒸留管、還流比調節タイマーを装着した蒸留頭(柴田科学社製、商品名:蒸留頭K型)および冷却器を装備する精留装置を用いて、138〜143℃、0.7〜1KPaの条件下、さらに還流しながら精留した。そして、精留塔から採取条件(1)〜(5)の留分を採取した。なお、以下の留出率とは、フラスコに仕込んだオルトジクロルベンゼンを留去した反応液に対する留出率を示す。
採取条件(1):還流比10、留出率9.9%
採取条件(2):還流比10、留出率14.2%
採取条件(3):還流比1、留出率83.7%
採取条件(4):還流比1、留出率94.1%
採取条件(5):採取条件(3)および採取条件(4)の1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンをそれぞれ45および55の質量比で混合した。
1,3−BIC(1):HC:281ppm(採取条件(1))
1,3−BIC(2):HC:136ppm(採取条件(2))
1,3−BIC(3):HC:28ppm (採取条件(3))
1,3−BIC(4):HC:731ppm(採取条件(4))
1,3−BIC(5):HC:410ppm(採取条件(5))
調製例2(1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンの調製)
13C−NMR測定によるトランス/シス比が93/7の1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(三菱瓦斯化学社製)(以下、1,4−BACと略する。)を用いた以外は、製造例1記載の方法に準拠して、ホスゲン化反応を行なった後、減圧下でオルトジクロルベンゼンを留去した。
調製例3(ポリエーテルポリオールAの調製)
テトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムクロリド(Fluka社製)を用いて、特許第3905638号公報に記載の方法に従い調製したテトラキス[トリス(ジメチルアミノ)ホスフォラニリデンアミノ]ホスフォニウムの水酸化物(以下、PZNと略する)を触媒として、ポリエーテルポリオールAを調製した。
次いで、その重合開始剤をオートクレーブに仕込み、窒素置換した。その後、6.65kPaまで減圧し、付加重合温度80℃、最大反応圧力0.3MPaGの条件で、水酸基価(以下、OHVと略する)が40mgKOH/gになるまで、プロピレンオキサイドを多段反応させた。
次いで、粗製ポリエーテルポリオールaの水酸基に対して、40モル%のカリウムメトキサイド(以下、KOMeとする。なお、KOMeは30質量%のメタノール溶液として調製されている。)を添加し、液相中に窒素を通気しながら、110℃、1.33kPa以下の条件で、5時間、加熱減圧操作した。
エチレンオキサイドを装入後、オートクレーブの圧力が一定になるまで監視し、最終的に圧力の変化がなくなった時点で、反応を終了した。
次に、105℃、1.33kPa以下の条件で、0.5時間、加熱減圧処理し、エチレンオキサイドを共重合した粗製ポリエーテルポリオールbを得た。
徐々に加熱減圧脱水しながら、40kPaの時点で、粗製ポリエーテルポリオールbに対して、3質量%の吸着剤(協和化学工業社製、商品名:KW−700SEL)および0.04質量%のヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバ・スペシャリティー社製、商品名:イルガノックス1010)を添加し、さらに減圧脱水した。
JIS K−1557に準拠して測定したポリエーテルポリオールAのOHVは34.1mgKOH/g、総不飽和度は0.016meq./g、1H−NMRで測定した分子
末端1級水酸基化率は、85.6モル%であった。
ポリイソシアネート1として、1,3−BIC(5)を用いた。
ポリエーテルポリオールA 100質量部、酸化防止剤(チバ・スペシャリティー社製、商品名:イルガノックス1135)0.2質量部、紫外線吸収剤(チバ・スペシャリティー社製、商品名:チヌビンB75)0.15質量部、トリエタノールアミン(三井化学社製)5質量部、イオン交換水1.5質量部、炭酸カリウム(K2CO3)0.7質量部、アミン系触媒(東ソー社製、商品名:TOYOCAT F22)0.5質量部、およびシリコーン系整泡剤(MOMENTIVE製、商品名:L−5309)1.0質量部を秤量し、23℃、相対湿度55%の実験室内で、それらを均一になるまで撹拌混合することにより、レジンプレミックスを調製した。
その後、素早く、木製のボックスに反応液を注入し、発泡成形した。得られたポリウレタンフォームを、23℃、相対湿度55%の実験室で2日間静置後に切断し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
予め、1,3−BIC(1)および1,4−BIC(6)を40/60(質量比)で混合したポリイソシアネート2を用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート2に変更し、さらに、ポリウレタンフォームの密度を実施例1と合わせるため、シリコーン系整泡剤をSRX−294A(東レ・ダウ・コーニング社製)に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
予め、1,3−BIC(2)およびIPDIを60/40(質量比)で混合したポリイソシアネート3を用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート3に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
予め、1,3−BIC(3)および1,4−BIC(6)を30/70(質量比)で混合したポリイソシアネート4を用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート4に変更し、さらに、ポリウレタンフォームの密度を実施例1と合わせるため、シリコーン系整泡剤をSRX−294A(東レ・ダウ・コーニング社製)に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
ポリイソシアネート5として、1,3−BIC(1)を用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート9に変更し、トリエタノールアミン5質量部をジエタノールアミン2質量部に変更し、炭酸カリウムおよびアミン触媒(商品名:TOYOCAT F22)をアミン触媒(MOMENTIVE社製、商品名:Niax A1)0.3質量部に変更し、シリコーン整泡剤(商品名:L−5309)をSRX−274C(東レ・ダウ・コーニング社製)に変更した以外は、イソシアネートインデックスが110にて、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
ポリイソシアネート6として、NBDIを用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート6に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
ポリイソシアネート7として、IPDIを用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート7に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
ポリイソシアネート8として、1,3−BIC(4)を用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート8に変更した以外は、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
ポリイソシアネート9として、TDIを用いた。
ポリイソシアネート1をポリイソシアネート9に変更し、トリエタノールアミン5質量部をジエタノールアミン2質量部に変更し、炭酸カリウムおよびアミン触媒(商品名:TOYOCAT F22)をアミン触媒(MOMENTIVE社製、商品名:Niax A1)0.3質量部に変更し、シリコーン整泡剤(商品名:L−5309)をSRX−274C(東レ・ダウ・コーニング社製)に変更した以外は、イソシアネートインデックスが110にて、実施例1に記載の方法により、ポリウレタンフォームを調製し、下記に示す物性評価に供した。その結果を表1に示す。
1)ポリウレタンフォームの密度(単位:kg/m3)および反発弾性(単位:%)
JIS K6400に準拠して、密度および反発弾性を測定した。
2)ポリウレタンフォームの熱履歴後の黄変度(ΔYI/単位:なし)
各実施例および各比較例のポリウレタンフォームから試験片を採取し、照度可変型測色計(スガ試験機社製、商品名:SM−7)を用いて、JIS K−7105(6.3.5(1))に記載の黄色度(試験片の初期の黄色度:YI0)を測定した。
再度、黄色度(変化後の黄色度:YI)を測定し、JIS K−7105(6.3.5(2))に記載の式(ΔYI=YI−YI0)にて、黄変度(ΔYI)を求めた。ΔYIの値が大きければ、黄色度が増加したことを示す。
3)ポリウレタンフォームの熱履歴後の反発弾性の保持率(単位:%)
上記2)記載の熱履歴を付与した後、試験片を、23℃、55%相対湿度下の実験室に一昼夜、静置した。その後、上記1)記載の方法により、反発弾性を測定した。
Claims (7)
- 加水分解性塩素の含有量が700ppm以下であるビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含むポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤および触媒を含有する原料から製造されることを特徴とする、ポリウレタンフォーム。
- 前記ポリイソシアネートは、ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを50質量%以上の割合で含有することを特徴とする、請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
- 反発弾性が、40%以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載のポリウレタンフォーム。
- 密度が、200kg/m3以下であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のポリウレタンフォーム。
- 前記ポリオールは、水酸基価が10〜120mgKOH/gであり、分子末端の1級水酸基が50モル%以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のポリウレタンフォーム。
- 衣料用成形品、サニタリー用成形品または靴用成形品として用いられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載のポリウレタンフォーム。
- 加水分解性塩素の含有量が700ppm以下であるビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサンを含有することを特徴とする、ポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008273251A JP5386144B2 (ja) | 2007-11-27 | 2008-10-23 | ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007306094 | 2007-11-27 | ||
JP2007306094 | 2007-11-27 | ||
JP2008273251A JP5386144B2 (ja) | 2007-11-27 | 2008-10-23 | ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2009149848A JP2009149848A (ja) | 2009-07-09 |
JP5386144B2 true JP5386144B2 (ja) | 2014-01-15 |
Family
ID=40919358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008273251A Active JP5386144B2 (ja) | 2007-11-27 | 2008-10-23 | ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5386144B2 (ja) |
Families Citing this family (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5463231B2 (ja) * | 2010-07-23 | 2014-04-09 | 三洋化成工業株式会社 | 軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法 |
JP2012031286A (ja) * | 2010-07-30 | 2012-02-16 | Sanyo Chem Ind Ltd | ポリウレタンスラブフォーム製造用ポリオール成分及びこれを用いたポリウレタンスラブフォームの製造方法 |
JP2012072251A (ja) * | 2010-09-28 | 2012-04-12 | Sanyo Chem Ind Ltd | 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 |
JP5832401B2 (ja) * | 2011-09-16 | 2015-12-16 | 三井化学株式会社 | 低反発性ポリウレタンフォームおよびその製造方法 |
WO2013141207A1 (ja) * | 2012-03-19 | 2013-09-26 | 三井化学株式会社 | 被覆ポリウレタンフォームの製造方法、被覆ポリウレタンフォーム、衣料材料、ブラジャーのパッド、および、ブラジャーのカップ |
US9720137B2 (en) * | 2013-09-26 | 2017-08-01 | Mitsui Chemicals, Inc. | Eyewear material, eyewear frame, and eyewear |
JP5675011B1 (ja) * | 2013-09-26 | 2015-02-25 | 三井化学株式会社 | 1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ポリイソシアネート組成物、ポリウレタン樹脂および成形品 |
EP3339342B1 (en) | 2015-08-18 | 2021-01-27 | Mitsui Chemicals, Inc. | Foam polyurethane material, molded article, and method for producing foam polyurethane material |
WO2018092744A1 (ja) | 2016-11-17 | 2018-05-24 | 三井化学株式会社 | 発泡用熱可塑性ポリウレタン樹脂およびその製造方法、ならびに、成形品 |
EP4116346A4 (en) * | 2020-03-05 | 2024-03-27 | Mitsui Chemicals, Inc. | FOAMED POLYURETHANE RESIN COMPOSITION AND FOAMED POLYURETHANE ELASTOMER |
CN115678082A (zh) * | 2022-11-03 | 2023-02-03 | 润工节能科技(承德)有限公司 | 一种液体双组分发泡剂 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2764081B2 (ja) * | 1990-01-23 | 1998-06-11 | 三井化学株式会社 | 脂環式―脂肪族ジイソシアナートの製造方法 |
JP2004285359A (ja) * | 1993-05-20 | 2004-10-14 | Mitsui Takeda Chemicals Inc | 光学材料用ウレタン樹脂 |
JP4443637B2 (ja) * | 1996-06-05 | 2010-03-31 | 昭和電工株式会社 | イソシアナート化合物の精製方法 |
JP4045107B2 (ja) * | 2002-03-07 | 2008-02-13 | 三井化学ポリウレタン株式会社 | 難黄変性軟質ポリウレタンフォーム及びその製造方法 |
-
2008
- 2008-10-23 JP JP2008273251A patent/JP5386144B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2009149848A (ja) | 2009-07-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5386144B2 (ja) | ポリウレタンフォームおよびポリウレタンフォーム用ポリイソシアネート | |
EP1921099B1 (en) | Composition for polyurethane foam, polyurethane foam obtained from the composition, and use thereof | |
JP6533577B2 (ja) | ポリウレタンゲルおよびその製造方法 | |
JP5832401B2 (ja) | 低反発性ポリウレタンフォームおよびその製造方法 | |
TWI769139B (zh) | 發泡聚胺基甲酸酯材料、成形品及發泡聚胺基甲酸酯材料之製造方法 | |
JP5085331B2 (ja) | ヒドロキシメチル含有脂肪酸またはそのような脂肪酸のアルキルエステルから作られるポリウレタン | |
TW200906879A (en) | Polyurethane elastomer with enhanced hydrolysis resistance | |
JP2009537668A (ja) | 強化された耐加水分解性を備えるポリウレタンエラストマー | |
KR20070115509A (ko) | 탄성과 내구성이 우수한 난황변 연질 폴리우레탄 폼의제조방법 | |
JPWO2018155372A1 (ja) | 発泡ポリウレタンエラストマー原料、発泡ポリウレタンエラストマーおよび発泡ポリウレタンエラストマーの製造方法 | |
JP6492183B2 (ja) | 緩衝材、塗装用自動運動装置用緩衝材、緩衝材付自動運動装置および緩衝材付塗装用自動運動装置 | |
CN110114383B (zh) | 软质聚氨酯泡沫体、衣料用材料、胸罩衬垫、胸罩罩杯、及软质聚氨酯泡沫体的制造方法 | |
CN109890863B (zh) | 聚氨酯泡沫体、衣料用材料、胸罩衬垫、胸罩罩杯、及聚氨酯泡沫体的制造方法 | |
JP2003147057A (ja) | ポリカーボネートジオール | |
JPH11171962A (ja) | 軟質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2002322236A (ja) | 軟質ポリウレタンスラブフォームの製造方法 | |
TW202206496A (zh) | 無溶劑聚氨酯材料及其製備之鞋中底 | |
JP2022023007A (ja) | ポリウレタンフォーム | |
CN114222792A (zh) | 含热塑性多异氰酸酯加成聚合产物的制剂、其制备方法和用途 | |
JP2006282742A (ja) | 暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20101125 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20110802 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130716 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131001 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131007 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5386144 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |