JP2006282742A - 暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法 - Google Patents

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浩幸 伊東
Takeshi Nagaoka
毅 長岡
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直哉 吉井
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仁史 矢口
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Abstract

【課題】 充填性とキュア性の両立を図って、生産性や物性に優れた、表面材一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供する。
【解決手段】 表面材、発熱体をあらかじめセットした型内で、下記に示す有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)を、下記に示す触媒(C)、発泡剤(D)及び整泡剤(E)の存在下、かつ(ハロゲン系)燐酸エステルの非存在下で反応させる、一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法により解決する。
(A)→MDI(a1−1):f≧3のMDI系多核体(a1−2)=30:70〜70:30(質量比)であるMDI系ポリイソシアネート混合物(a1)
(C)→イソシアネート反応性脂肪族三級アミン(C1)、イソシアネート非反応性脂肪族三級アミンのカルボン酸塩(C2)及び複素環式芳香族三級アミン(C3)を含有する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。更に詳細には、充填性とキュア性の両立を図って、生産性や物性に優れた、表面材一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法に関するものである。
近年、電気カーペットに代表される暖房用カーペットは本来の暖房機能は勿論のこと、座り心地、歩き心地、遮音性等の快適性付与、更には生産効率化の要望が強くなってきている。従来の電気カーペットは表面材、発熱体、断熱材としてのフェルト材を接着剤又は接着シートを介して貼り合わせて製造されており、クッション性不足、重い、製造工程数が多い等の難点があった。一方、合成樹脂シートやポリウレタン等の発泡体を電気カーペットや健康採暖具に用いる方法も開示されている。例えば特許文献1では、クッション性付与のため軟質ウレタンフォームを表面層として用いることが提案されている。また特許文献2では、クッション性、強度改良を目的に繊維材に軟質ウレタン、軟質塩化ビニル樹脂、SBR等の発泡体を表面や裏面の繊維全体に浸透させて使用する構成が提案されている。更に特許文献3では、健康採暖具用として可撓性、弾力性付与を考慮して軟質ポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリ塩化ビニルフォーム等を用いることが開示されている。
特開昭60−49590号公報 特開昭61−173030号公報 特開昭59−57469号公報
軟質ポリウレタンフォーム用のポリイソシアネートとしては、トルエンジイソシアネート(以後TDIと略称する)が広く知られているが、TDIは蒸気圧が低い、スコーチが生じやすい等の問題点が指摘されている。そこで、最近はジフェニルメタンジイソシアネート(以後MDIと略称する)、MDIとポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
(以後PMDIと略称する)の混合物(以後ポリメリックMDIと略称する)、これらを用いたプレポリマー等のMDI系のポリイソシアネートを用いることが提案されている。
暖房カーペット用の軟質ポリウレタンフォームは、その形状からモールド成形が困難であった。すなわち底面積が広く厚みが薄い、いわゆる「薄物」であるため、生産性(キュア性)を重視すると製品に欠肉が生じ、成形性(充填性)を重視すると生産性が低下するため、生産性と成形性の両立が困難であった。
本発明は、充填性とキュア性の両立が可能であるため生産性や成形性に優れる。また燐酸系化合物を用いていないので臭気の問題も起きない。その一方、ポリオール組成を工夫しているため、難燃性も問題ない。
一般的に、暖房カーペット用のような薄物の軟質ポリウレタンフォームのモールド成形は、反応混合液の充填性とキュア性の両立が難しい。すなわち、生産性向上を目指してキュア性を向上させると欠肉の問題が生じやすくなる。一方、欠肉防止を目指して充填性を向上させると、生産性が低下することになりやすい。
本発明は、前述の課題を解決するため検討されたものであり、充填性とキュア性の両立を図って、生産性や成形性に優れ、かつ難燃性も良好な表面材一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法を提供するものである。
すなわち本発明は、
表面材、発熱体をあらかじめセットした型内で、有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)を、触媒(C)、発泡剤(D)及び整泡剤(E)の存在下、かつ燐酸エステル系化合物及びハロゲン系燐酸エステルの非存在下で反応させる、一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
有機ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート(a1−1)と官能基数3以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(a1−2)からなり、かつ、(a1−1)と(a1−2)の質量比が、(a1−1):(a1−2)=20:80〜80:20であるジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート混合物(a1)であり、
触媒(C)が、イソシアネート反応性脂肪族三級アミン(C1)、イソシアネート非反応性脂肪族三級アミンのカルボン酸塩(C2)及び複素環式芳香族三級アミン(C3)を含むものであることを特徴とする、前記製造方法である。
本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、触媒(C)が、イソシアネート反応性脂肪族三級アミン(C1)、イソシアネート非反応性脂肪族三級アミンのカルボン酸塩(C2)及び複素環式芳香族三級アミン(C3)を含むものであることを特徴とする。(C1)、(C2)は主に水とイソシアネート基との反応に関与するものであり、反応系を泡化(発泡)させる効果がある。発泡させることで、成形物の密度低下や弾性付与を可能とならしめる。(C3)は主にポリオールの水酸基とイソシアネート基との反応に関与するものであり、反応系を樹脂化させる(成長反応)効果がある。樹脂化させることで、フォームの成形性(形状維持)や機械的物性を発揮することが可能となる。また、(C2)及び(C3)は感温性があり、反応初期の温度が低い状態での触媒活性は大きくない。すなわち、反応混合液注入直後は、反応混合液の粘度がそれほど高くなっていないので、液の金型細部までの充填を可能とし、(C1)の効果による液温の上昇後、(C2)による泡化、(C3)の樹脂化が平衡して進行させることにより、キュア性と充填性という相反する作用の両立が可能となる。
触媒(C)の構成比は、(C1):(C2):(C3)=10〜50質量%:10〜30質量%:40〜60質量%であることが好ましい。(C1)が少なすぎる場合は、脱型時間が長くなりやすく、多すぎる場合は充填性が低下しやすい。(C2)が少なすぎる場合は充填性が低下しやすい。(C3)が少なすぎる場合は、成形物に陥没が生じたり、機械的強度が不十分となりやすい。(C2)や(C3)が多すぎる場合は、キュア性が低下する。
イソシアネート反応性脂肪族三級アミン(C1)としては、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジメチルイソプロパノールアミン、N,N−ジメチルアミノエトキシエタノール、N,N−ジメチル−N′−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン、N,N−ジメチル−N′−(2−ヒドロキシエチル)プロパンジアミン、ビス(N,N−ジメチルアミノプロピル)アミン、ビス(N,N−ジメチルアミノプロピル)イソプロパノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N−メチル−N′−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)イミダゾール、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−メチルイミダゾール、1−(2−ヒドロキシプロピル)−2−メチルイミダゾール、N,N′,N″−トリス(ジメチルアミノプロピル)ヘキサヒドロ−s−トリアジン等が挙げられる。(C1)成分を含有する具体的な商品としては、TOYOCAT(登録商標) HX−63、HX−70、RX−20、RX−21、HP(東ソー製)、カオーライザー(登録商標)No.25(花王製)、DABCO(登録商標)DMEA、POLYCAT(登録商標)No.17(エアー・プロダクツ&ケミカルズ製)等が挙げられる。これらの触媒は、単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(C2)におけるイソシアネート非反応性脂肪族三級アミンとしては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N′,N′,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチレンジアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル等が挙げられる。また(C2)におけるカルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸等が挙げられる。
(C3)における複素環式芳香族三級アミンとしては、ピリジン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等が挙げられる。
十分なキュア性と充填性を得るためには触媒(C)の使用量は、ポリオール(B)に対して0.01から5質量%が好ましく、特に好ましくは0.5〜3.0質量%である。触媒使用量が下限未満の場合、商業的に製品を生産可能な硬化性を得られないほか、未反応物による不快な臭気の原因となる。また、上限より多い量では、反応が速くなりすぎ、薄肉、広面積な暖房カーペットの一体成形物が得られない。
本発明に用いられる好ましい原料について説明する。
本発明に用いられる好ましい有機ジイソシアネート(A)は、ジフェニルメタンジイソシアネート(a1−1、以下MDIと表記する。)、及び官能基数3以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(a1−2、以下MDI系多核縮合体と表記する。)のジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート混合物(a1、以下ポリメリックMDIと表記する。)を(A)中に20質量%以上含有するものである。有機ポリイソシアネート(A)中のポリメリックMDI(a1)の含有量が少なすぎる場合は、得られるフォームの強度が不十分となりやすい。また、ポリメリックMDI(a1)中のMDI(a1−1)含有量が少なすぎる場合は、得られるフォームの強度低下、流れ性不良による欠肉等の問題が起きやすくなる。多すぎる場合は、得られるフォームの安定性不良(陥没等の発生)等の問題が起きやすくなる。
ポリメリックMDI(a1)は、アニリンとホルマリンの縮合物をホスゲン化することによりMDIとMDI系多核体との混合物として得られる。MDI(a1−1)は、このポリメリックMDIを蒸留又は晶析法で分離することにより得られる。アニリンとホルマリンとを縮合する際、原料仕込み比や反応温度を制御することにより、MDI中の異性体構成比や、MDIとMDI系多核体の比率を変えることができる。更には、市販のMDIやポリメリックMDIを適宜混合することにより、MDIの異性体構成比や、MDIとMDI系多核体の比率を、制御することができる。なお、MDIの異性体は、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,2′−異性体)、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4′−異性体)、及び4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(4,4′−異性体)がある。なお、本発明では、ポリメリックMDI(a1)中のMDI(a1−1)の異性体構成比が、2,2′−及び2,4′−異性体を5〜55質量%含有するものが好ましい。前記範囲の異性体構成比であるMDIを含有するポリメリックMDIは、フォームにより安定性を与えることが可能となる。
なお、必要に応じては一部をポリエーテルポリオールで変性しておくこともでき、形状サイズに応じて初期の反応性を抑制し液流れ性をコントロールでき欠肉のない成形品を得ることができる。プレポリマー合成法としては特に制限されるものではなくイソシアネート原料とポリオール原料を全量仕込みプレポリマー化する方法、イソシアネート原料の一部とポリオール原料を反応させてから残りのイソシアネート原料を混合する方法等が適用できる。
流れ性、硬さ、発泡速度調整等の目的で他のイソシアネートを併用することも可能である。具体例としては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等のジイソシアネート、これらジイソシアネートのビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、カルボジイミド変性体、ポリオール変性によるウレタン基含有ポリイソシアネート等が挙げられる。
なお、有機ポリイソシアネート(A)中のポリメリックMDI(a1)含有量が少なくとも20質量%以上とは、(a1)以外の他のポリイソシアネートの併用やポリオール変性をしていても、有機ポリイソシアネート(A)を得るに際し、ポリメリックMDI(a1)を20質量%以上使用するということである。
本発明は、暖房用カーペット用の一体成形による軟質ポリウレタンフォームの製造方法であるので、得られる軟質ポリウレタンフォームは、その底面積に対して薄肉のものである。このため、有機ポリイソシアネート(A)の25℃における粘度は、1,000mPa・s以下、更に好ましくは200mPa・s以下になるように調整されることで良好な成形性が得られる。更に有機ポリイソシアネート(A)のイソシアネート含量は、28〜45%であることが好ましい。イソシアネート含量が28%未満の場合は、原料粘度自体が高くなりすぎ、流れ性悪化により欠肉発生や不均一な発泡体を生じやすくなる。
このような有機ポリイソシアネートと組み合わせるポリオール(B)は、公称平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量500〜3,000の末端エチレンオキサイドキャップのポリオキシアルキレンポリオール(b1−1)を50質量%以上含有するものが好ましい。特に好ましくは、公称平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量1,000〜3,000、1級水酸基が70%以上の、末端エチレンオキサイドでキャップしたポリオキシプロピレンポリオール(b1)を(B)中に50〜90質量%含有するのが好ましい。なお、本発明において「1級水酸基」とは、1級炭素原子に結合している水酸基をいう。
公称平均官能基数が2未満の場合及び平均ヒドロキシル当量が3,000を越える場合は、フォーム強度が不十分となる。公称平均官能基数が4を越える場合は、ポリオール(B)の粘度が高くなりすぎて、ウレタンフォーム形成液の流れ性が不良となり、欠肉の問題を生じやすくなる。また、平均ヒドロキシル当量が200未満の場合は、フォームの柔軟性やクッション性が損なわれる。
本発明では、物性向上等のためにポリマー粒子分散ポリオール(b2)を併用することが好ましい。このポリマー粒子分散ポリオール(b2)としては、ポリマー固形分5〜50質量%、公称平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量1,000〜4,000のポリマー分散ポリオールであり、ベースとなるポリオールとしては、水、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類、あるいはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等のアミノアルコール類、あるいはエチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、トリエチレンテトラアミン、メチレンビスアニリン等のアミン類にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルポリオール等が挙げられる。
ポリマー粒子成分としては、尿素系化合物、メラミン系化合物、フェノール系化合物及びグアニジン系化合物から選択される1種以上の化合物とアルデヒド類とを縮合して得られるアルデヒド縮合系樹脂微粒子、アクリルニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、メタクリル酸、メタクリル酸エステル、アリルアルコール、アリルエーテル、酢酸ビニル等のエチレン性不飽和単量体の重合物、又は、イソシアネートとアミノアルコール又はアミン化合物を反応させることにより得られるポリウレタン粒子又はポリウレアから選ばれるポリマー等が挙げられる。フォーム中のポリマー粒子の含有量は0.1〜10質量%が好ましい。0.1質量%未満の場合はフォームの強度が不十分となる場合がある。10質量%を越える場合は、フォームの柔軟性やクッション性が損なわれやすい。
また、クッション性を向上させるため、(B)に公称平均官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量1,000〜2,500、オキシアルキレン基の50質量%以上がオキシエチレン基、残りがオキシプロピレン基であるエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドランダム共重合ポリエーテルポリオール(オキシアルキレン基の100質量%がオキシエチレン基の場合はポリ(オキシエチレン)ポリオール)(b3)を併用することも可能である。オキシエチレン基含有量が少なすぎる場合は、フォームのクッション性が低くなりやすい。多すぎる場合は、フォームの強度が低くなりやすい。また、本発明において(b3)は、(B)中に3〜10質量%含有するのが好ましい。含有量が少なすぎる場合は、フォームのクッション性が低くなりやすい。多すぎる場合は、フォームの強度が低くなりやすい。(b3)は、水、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類、あるいはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等のアミノアルコール類、あるいはエチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、トリエチレンテトラアミン、アニリン、トルイレンジアミン、メチレンビスアニリン等のアミン類を開始剤として、エチレンオキサイド又はエチレンオキサドとプロピレンオキサイドの混合物を付加させることで得られる。
本発明に使用される発泡剤(D)は水であり、正確にはイソシアネート基と水との反応で発生する炭酸ガスにより発泡させるものである。なお付加的にガスローディング装置を用いて原液中に空気、窒素、二酸化炭酸等のガスを混入溶解させ成形する方法や、二酸化炭素を液状で混合し発泡時に気化発泡させることもできる。またノンハロゲン系低沸点化合物として、プロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、シクロペンタン、フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等を付加的に用いることもできる。
本発明に使用される整泡剤(E)は、当業界で公知の有機珪素系界面活性剤であり、例えば日本ユニカー社製のL−520、L−540、L−5309、L−5366、SZ−1306、トーレダウコーニング社製のSH−193、SRX−274C、ゴールドシュミット社製のB−4113等が挙げられる。
また、本発明は更に必要に応じ、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充填剤、内部離型剤、防カビ剤、抗菌剤その他の加工助剤等を加えて用いることができる。なおこれらの助剤は通常ポリオールに添加して用いられるが、イソシアネートと反応しうる活性水素基を有しない加工助剤はイソシアネート成分にあらかじめ混合しておくこともできる。なお、減粘剤兼難燃剤として一般的に用いられている燐酸エステル系化合物、ハロゲン化燐酸エステル系化合物は、暖房カーペットの使用時に臭気を引き起こすので、本発明には好ましくない。
本発明からの軟質ポリウレタンフォームは、通常有機ポリイソシアネート(A)からなるポリイソシアネート液と、ポリオール(B)、触媒(C)、発泡剤(D)、整泡剤(E)、必要に応じて添加剤、加工助剤等をあらかじめ混合したポリオール液の2成分とし、この2液を混合発泡させることにより得られる。混合は公知の低圧メカニカル撹拌装置を有するミキシングヘッド、高圧衝突混合機構を有する注入ヘッド、又はスプレーヘッドを用いることができる。なおフォームを着色する場合は、色替え面や経済面から、着色剤を直接混合ヘッドに供給できる装置を用いることが好ましい。
本発明において、イソシアネートインデックス(イソシアネート基(モル)/活性水素基(モル)×100)は、60〜150が好ましく、更に好ましくは70〜120の範囲が更に好ましい。
本発明によって得られる暖房カーペットの大きさは、半畳〜4.5畳であり、2〜3畳サイズに用いた場合に効果が一層発揮される。なお、軟質ポリウレタンフォームの厚さは2〜30mm、密度は0.05〜0.2g/cm3 、高分子計器製CSC2硬度計にて測定したときの硬さは20〜90が好ましい。なお、硬さの測定については、測定温度:25℃、サンプル厚さは5〜50mmとし、サンプル厚さが5mm未満のものは、同じフォームを重ねて測定するものとする。
一体成形するときの金型は、表面材、裏面材、発熱体をあらかじめセットでき、かつ製品を取り出せる構造になっていれば特に制限されるものではないが、通常は上下セパレートタイプのものを用い上型、下型それぞれに表面材、裏面材、発熱体をあらかじめセットしておき、型オープンで液を注入する。液注入方法としては注入ヘッドを用いる方法とスプレーヘッドを用いる方法を適用できる。製品面積が大きい場合は注入ヘッド又はスプレーヘッドをトラバースし、液ができるだけ型内に広がるようにした方が好ましい。また、安定製造及びキュア性促進のため金型、表面材、裏面材は15〜70℃の範囲内で管理されていることが好ましい。液注入後の型締めはできるだけ速やかなほうがよく、遅くとも注入後1分以内が好ましい。脱型時間は型温度にもよるが、生産効率面から6分以内が好ましい。
以下に実施例によって本発明を更に具体的に示すが本発明はこれらに限定されるものではない。「部」及び「%」は特に断りのない限り「質量部」及び「質量%」を示す。使用したイソシアネート:MDI−1、PMDI−1、TDI−1、ポリオール:B−1〜B−6、触媒:C−1〜C−3、整泡剤:E−1を以下に示す。
MDI−1 :MDI
MDI中の2,2′−及び2,4′−異性体含有量=20%
PMDI−1:ポリメリックMDI
MDI:MDI系多核体=40:60
MDI中の2,2′−及び2,4′−異性体含有量=1%
イソシアネート含量=31.5%
B−1 :14%エチレンオキサイドキャップのポリオキシプロピレンポリオール
公称平均官能基数=3
数平均分子量=5,100
B−2 :17%エチレンオキサイドキャップのポリオキシプロピレンポリオール
公称平均官能基数=3
数平均分子量=6,000
B−3 :エチレンオキサイド/プロピレンオキサイド=1/2(質量比)の
ランダム共重合ポリエーテルポリオール
公称平均官能基数=3
平均ヒドロキシル当量=3,500
B−4 :ポリマー粒子22%含有のポリマー分散ポリオール
ベースポリオール:
17%エチレンオキサイドキャップのポリオキシプロピレンポリオール
公称平均官能基数=3
数平均分子量=6,000
ポリマー組成:
アクリロニトリル/スチレン=45/55のコポリマー
B−6 :ポリマー粒子20%含有のポリマー分散ポリオール
ベースポリオール:
14%エチレンオキサイドキャップのポリオキシプロピレンポリオール
公称平均官能基数=3
数平均分子量=4,900
ポリマー組成:
ポリアクリロニトリル
C−1 :アミン混合触媒のDPG溶液
Cat−a/Cat−b/DPG=50/20/30(質量比)
Cat−a→イソシアネート反応性三級アミン系化合物
Cat−b→イソシアネート非反応性三級アミン系化合物
DPG →ジプロピレングリコール
C−2 :三級アミンの部分カルボン酸ブロック化物
C−3 :1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
E−1 :シリコン整泡剤
(商品名L−5366、日本ユニカー製)
<配合例1>
ポリイソシアネートNCO−1の調製
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応器に、MDI−1を200部、PMDI−1を800を混合させてポリイソシアネートNCO−1を調製した。イソシアネート含量は31.9%であった。
<配合例2〜5>
ポリオールプレミックスの調製の製造
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応器に、表1に示す配合で各ポリオール、触媒等を仕込み、40℃で2時間攪拌混合させた後、室温まで冷却してポリオールプレミックスOH−1〜4を調製した。
Figure 2006282742
実施例1、比較例1〜3
<フリー発泡>
上面開放の金型内部にポリプロピレンの袋をセットし、これに表2に示す配合の発泡混合液を入れて発泡させ、発泡挙動を観察・測定した。結果を表2に示す。
フリー発泡条件
発泡混合液量 :400g
発泡雰囲気温度 :25℃
金型形状 :25cm×25cm×25cm
金型予熱温度 :60℃
発泡混合液の混合条件:5,000rpm×7秒
Figure 2006282742
<モールド成形>
表2に示す配合の反応混合液2,500gを、CANNON製L型ヘッドを備えた高圧発泡成形機を用い金型中央部へ直線状にトラバーズ注入した。金型は四隅にガス抜き穴を有する内寸2,000×2,000mmのアルミ製型であり、厚み調整可能であるものを60℃に調整し用いた。成形性の評価として、10mmの厚みに調整した金型において、その下型に厚み0.05mmのコロナ放電処理されたPEフィルムをあらかじめセットし、上型にも厚み2mm、200g/m2 目付けのパイル地の内面に、厚み0.05mmのコロナ放電処理されたPEフィルムをコートした生地に直径2.5mmのチュービングヒーターを接着した表装材をあらかじめセットし、配合された反応混合液を金型内に注入し、注入開始から30秒後に上型を締め、5分後に脱型し、一体成形ポリウレタンフォームシートを得た。
また、物性評価用として、同様の金型厚みにおいて、所定密度になるよう同様に軟質フォームシートを得た。物性測定は、フォームシートを25℃×60%RH条件下で24時間静置後に所定のサイズにカットして行った。
密度評価条件:JIS K6400に準じて測定した。
成形性
キュア性 :脱型直後に成形品を触り、変形の有無にて評価
充填性 :欠肉の有無にて評価
セル潰れ :成形品のセル状態を観察
シュリンク:脱型後の収縮(シュリンク)の有無にて評価
表2より、実施例はシュリンクが発生することなく良好な成形性を示したが、触媒成分が欠けている比較例はシュリンクが発生したり、成形性が悪化しているものであった。

Claims (1)

  1. 表面材、発熱体をあらかじめセットした型内で、有機ポリイソシアネート(A)とポリオール(B)を、触媒(C)、発泡剤(D)及び整泡剤(E)の存在下、かつ燐酸エステル系化合物及びハロゲン系燐酸エステルの非存在下で反応させる、一体成形による暖房カーペット用軟質ポリウレタンフォームの製造方法であって、
    有機ポリイソシアネートが、ジフェニルメタンジイソシアネート(a1−1)と官能基数3以上のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(a1−2)からなり、かつ、(a1−1)と(a1−2)の質量比が、(a1−1):(a1−2)=20:80〜80:20であるジフェニルメタンジイソシアネート系ポリイソシアネート混合物(a1)であり、
    触媒(C)が、イソシアネート反応性脂肪族三級アミン(C1)、イソシアネート非反応性脂肪族三級アミンのカルボン酸塩(C2)及び複素環式芳香族三級アミン(C3)を含むものであることを特徴とする、前記製造方法。
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