JP3658753B2 - シート状軟質ポリウレタンモールドフォームの製造方法 - Google Patents

シート状軟質ポリウレタンモールドフォームの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術】
本発明はシート状のポリウレタンモールドフォームの製造方法に関するものであり、更に詳しくはクッション性そして難燃性を有する軟質ポリウレタンモールドフォームの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
工業用品、家庭用品等の緩衝材、クッション材に用いられている薄物の軟質ポリウレタンフォームとしては従来からスラブフォームのカット品が用いられてきており、モールド成形によるシート状軟質弾性フォームの製造法は知られていなかった。モールドフォームはスラブフォームのカット品に比べ、カットロスがない、種々の表面模様形状に対応可能、表面装飾材付き等の場合にはあらかじめ型内に表面材をセットして一体成形することにより一工程で効率的に製品が得られる等の優位性が知られているが、シート状の薄物で広面積に均一発泡させることは難しくその技術は知られてなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は主に片面又は両面装飾材付きのクッション材を対象としてモールドを用いての一体成形により均一発泡の成形性、難燃性に優れた薄肉広面積のシート状ポリウレタン発泡体の製造方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、鋭意検討の結果、特定のウレタン組成物を用いて製造することにより成形性、難燃性に優れたシート状発泡体が得られることを見出し本発明に至った。
【0005】
すなわち本発明は、ポリイソシアネート及びノンハロゲン燐酸エステルからなるイソシアネート液、並びにポリエーテルポリオール(A)、水、触媒、必要に応じて用いられる架橋剤及び整泡剤からなるポリオール液を、混合した混合液を金型内で発泡成形することにより平均厚み2〜20mm、底面積1m 2 以上、密度0.03〜0.2g/cm3 を有するシート状軟質ポリウレタンフォームの製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】
更に詳細に本発明を説明する。本発明に使用されるポリイソシアネートとしては、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2′−ジフェニルメタンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、o−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−ペンタンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加ジフェニルメタンジイソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート、シクロヘキシルジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネート等のジイソシアネート、これらジイソシアネートのビウレット変性体、イソシアヌレート変性体、ウレトンイミン変性体、カルボジイミド変性体、ポリオール変性によるウレタン基含有ポリイソシアネート、またアニリンとホルマリンの縮合物をホスゲン化して得られるポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートが挙げられる。これらのポリイソシアネート類は単独又は2種以上混合して使用することができる。
【0007】
これらの中で好ましくは少なくともポリイソシアネートの1種としてジフェニルメタンジイソシアネートのポリオール変性プレポリマーを用いることであり、更に好ましくは2,4′−/4,4′−の異性体含有のジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)のポリオール変性体とポリメチレンポリフェニルポリイソシアネートの混合物を用いることである。
【0008】
2,4′−MDI異性体を用い、かつ一部ポリオールで変性しておくことにより、形状サイズに応じて初期の反応性を抑制し液流れ性をコントロールでき欠肉のない成型品を得やすいためである。プレポリマー合成法としては特に制限されるものではなくイソシアネート原料とポリオール原料を全量仕込みプレポリマー化する方法、イソシアネート原料の一部とポリオール原料を反応させてから残りのイソシアネート原料を混合する方法等が適用できる。
【0009】
プレポリマー合成に使用されるポリオールとしては、例えばジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等のグリコール類、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、テトラヒドロフラン等の開環付加重合により得られるポリエーテルポリオール、ジカルボン酸とグリコールとの重縮合反応により得られるポリエステルポリオール等が挙げられこれらは単独又は2種類以上を混合使用することができる。好ましい変性用ポリオールとしては官能基数2〜3、平均ヒドロキシル当量200〜2,500のプロピレンオキサイド又は/及びエチレンオキサイドの開環重合によって得られるポリエーテルポリオール変性である。なおポリイソシアネートのNCO含量は15〜35%であることが好ましく、特に好ましくは15〜30%である。NCO含量が高すぎると初期の反応が早くなりすぎ急激な粘度上昇が生じ、一方NCO含量が低すぎると原料粘度自体が高くなりすぎて、両方とも流れ性悪化により欠肉発生や不均一な発泡体を生じ易くなるためである。
【0010】
本発明に使用されるポリエーテルポリオール(A)としては水、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類、あるいはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等のアミノアルコール類、あるいはエチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、トリエチレンテトラアミン、アニリン、トルイレンジアミン、メチレンビスアニリン等のアミン類にプロピレンオキサイド又は/及びエチレンオキサイドを付加して得られるポリエーテルポリオール(イ)を用いることができる。
【0011】
ポリエーテルポリオール(A)は、前記ポリエーテルポリオール(イ)の単独又は2種類以上を混合して用いることができ、さらに好ましくは、次に説明するいわゆるポリマーポリオール(ロ)を併用することである。ポリエーテルポリオール(A)の平均官能基数は2〜4、平均ヒドロキシル当量としては1,000〜3,000が好ましい。
【0012】
前記ポリマーポリオール(ロ)は、アクリロニトリル/スチレン=7/3〜0/10重量比のコポリマー又はホモポリマー、及び/又は、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂から選定されるアルデヒド縮合系樹脂をポリエーテルポリオール中に分散させたものである。これらを用いることにより、発泡初期段階から徐々に巻込みエアや発生ガスを系外に放出でき発泡層内の大きなエア溜まりを防ぐことができるとともに発泡体自体に難燃性を付与することができる。ポリマーポリオール(ロ)の併用する量は、ポリエーテルポリオール(A)の100重量部中、2〜40重量部が好ましい。
【0013】
なお接着性、強度改良等を目的とし上記ポリエーテルポリオール(A)量を越えない範囲で、他のポリオールを併用することができる。その具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸等のジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリック酸等のトリ及びテトラカルボン酸と、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3ーメチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−2−ブチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール、グリセリン、トリメチロールプロパン等のトリオールとの重縮合反応により得られるポリエステルポリオール、ε−カプロラクトン、δ−バレロラクトン等の環状ラクトン類をエチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン等を開始剤として開環重合して得られるポリエステルポリオール、テトラヒドロフランのカチオン重合により得られるポリテトラメチレングリコール、末端水酸基のポリブタジエンやその水素添加物、ひまし油変性ポリオール等ポリオレフィン系ポリオール等が挙げられる。これらのポリオールのヒドロキシル当量は200〜2,500が好ましい。
【0014】
本発明に使用される水は、イソシアネート基と反応して炭酸ガスを発生させるので、発泡剤としても作用している。水の使用量としてはポリエーテルポリオール100重量部に対し1〜6重量部が好ましい。なお付加的にガスローディング装置を用いて原液中に空気、窒素、二酸化炭酸等のガスを混入溶解させ成形する方法や二酸化炭素を液状で混合し発泡時に気化発泡させることもできる。またノンハロゲン系低沸点化合物、例えばプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、ノルマルペンタン、イソペンタン、ノルマルヘキサン、シクロペンタン、フラン、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルホルマート、ジメチルオキサラート、エチルアセタート等を付加的に用いることもできる。
【0015】
本発明に使用される整泡剤は当業界で公知の有機珪素系界面活性剤であり、例えば日本ユニカー社製のL−520、L−540、L−5309、L−5366、SZ−1306、トーレダウコーニング社製のSH−193、SRX−274C、ゴールドシュミット社製のB−4113等が挙げられ、その使用量としてはポリエーテルポリオール100重量部に対し0.1〜5重量部が好ましい。
【0016】
本発明に使用される触媒としては当業界で公知の各種ウレタン化触媒を用いることが出来る。代表例としてはトリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン、ジメチルベンジルアミン、N,N,N′,N′−テトラメチルヘキサメチレンジアミン、N,N,N′,N′,N″−ペンタメチルジエチレントリアミン、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、トリエチレンジアミン、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、1,2−ジメチルイミダゾール、1−ブチル−2−メチルイミダゾール等の三級アミン、ジメチルエタノールアミン、N−トリオキシエチレン−N,N−ジメチルアミン、N,N−ジメチル−N−ヘキサノールアミン等の反応型三級アミン又はこれらの有機酸塩、スタナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート、ナフテン酸亜鉛等の有機金属化合物等が挙げられる。使用量としてはポリエーテルポリオール100重量部に対し0.01〜5重量部が好ましい。
【0017】
本発明には成形性向上及び難燃性付与の目的でノンハロゲン燐酸エステルが使用される。従来難燃剤としては含ハロゲン燐酸エステルが一般的に用いられてきたが、燃焼時に塩化水素を発生するという問題があった。一方、ノンハロゲン燐酸エステルはポリウレタンの難燃性に対しては効果が薄いことが知られていたが本発明組成との組み合わせでは物性低下が少なく良好な難燃性を示すとともに均一なセル構造を有する薄物フォームが得られることを見出した。ノンハロゲン燐酸エステルの具体例としてはトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリー2ーエチルヘキシルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、2ーエチルヘキシルジフェニルホスフェートや大八化学製の芳香族燐酸エステルPX−110、芳香族縮合タイプのCR−733S、CR−735、CR−741C等が挙げられる。ノンハロゲン燐酸エステルの使用量としては発泡原料トータル中に2〜10重量%含まれていることが好ましい。2重量%未満ではその効果が薄く、10重量%を越えると実用面で機械強度不足になりやすいためである。
【0018】
成形は、通常ポリイソシアネート、ノンハロゲン燐酸エステルからなるイソシアネート成分とポリオール、水、触媒、整泡剤からなるポリオール成分を混合させるヘッドを有する注入機を用いて成形される。ノンハロゲン燐酸エステルはポリオール成分への配合も可能であるが長期保存下での水によるエステル基の加水分解の懸念を有するためイソシアネート成分への配合の方が好ましい。
【0019】
2成分の混合方式としては公知のメカニカル攪拌ヘッドを有する低圧発泡機又は高圧衝突混合方式により2液が混合される高圧発泡機を用いることができ、型内への混合液の注入方式としては型オープン状態で液を注入又はスプレー塗布後に型を締める方式又は型を閉じた状態で注入口から液を注入する方法が適用できる。なおオープン注入する場合はヘッドをトラバースして下型に広範囲に液を撒く方が好ましい。
【0020】
本発明には硬さ調整の目的で平均分子量500以下の低分子ポリオール又はアルカノールアミンを架橋剤として付加的に用いることができる。具体例としてはエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6ーヘキサンジオール、3−メチルー1,5−ペンタンジオール、1,9ーノナンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、キシレンジアミン、イソホロンジアミン、トリレンジアミン、ジエチルトリレンジアミン、メチレンビスアニリン、4,4′−ビス(ブチルアミノ)ジフェニルアミン及びそのエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの付加体等が挙げられる。架橋剤を使用する場合、その使用量はポリエーエルポリオール100重量部に対し5重量部以内が好ましい。本発明は、高分子計器製CSC2硬度計にて測定した時の硬さが、20〜90の範囲にあるフォームについて特に有効である。この測定は、25℃でサンプル厚みは、5〜50mmとし、サンプル厚みが5mm未満のときは、おなじサンプルを重ねて測定するものとする。
【0021】
本発明にはまた通気性調整の目的で官能基数2〜4、平均ヒドロキシル当量1,000〜2,500のエチレンオキサイド/プロピレンオキサイドランダム共重合ポリエーテルポリオールを付加的に用いることができ、その例としては、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオール類、あるいはジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン等のアミノアルコール類、あるいはエチレンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、トリエチレンテトラアミン、アニリン、トルイレンジアミン、メチレンビスアニリン等のアミン類にエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドをランダム重合にして得られるポリエーテルポリオールが挙げられる。エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの重量比率としては50:50〜95:5が好ましい。これらのポリオールを使用する場合、使用量としてはメインのポリエーテルポリオール100重量部に対し5重量部以内が好ましい。この通気性調整剤を用いることによって、過剰の発泡圧が発生することを防ぐことができる。
【0022】
本発明は更に必要に応じ、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、着色剤、各種充填剤、内部離型剤、防かび剤、抗菌剤その他の加工助剤を加えて用いることが出来る。なおこれらの助剤は通常ポリオールに添加して用いられるが、イソシアネートと反応しうる活性水素を有しない加工助剤はイソシアネートプレポリマーにあらかじめ混合しておくこともできる。
【0023】
本発明におけるポリイソシアネート成分中の全イソシアネート基(NCO)/ポリオール成分中の全活性水素基(−H)の当量比としては0.6〜1.5、好ましくは0.7〜1.2の範囲で製造される。本発明から得られる成形品は、シート状であって、平均厚みが、2〜20mm、フォーム密度が0.03〜0.2g/cm3、面積が1m2以上のものに、特に適した製造方法である。本発明の平均厚みとは、微小面積の厚みを積分し、面積で除した値である。
【0024】
本発明による発泡シートはフォーム単体でも製造されるが、行程簡略面そして装飾面からポリウレタンフォームの少なくとも片面は一体成形による表面材付きであることが好ましく、特に好ましくは両面装飾材付きである。表面装飾材としては織物、編み布、不織布、起毛布等の繊維類、天然皮革、人工皮革、合成皮革等の皮革類、塩化ビニルに代表されるプラスチックフィルム類、紙等を用いることができる。透水性のある繊維類等については故意に表面にウレタンをにじみ出させる場合を除き、あらかじめ繊維にフィルムコートしておくことが好ましい。
【0025】
以下に合成例、実施例によって本発明を更に具体的に示す。「部」及び「%」は特に断りのない限り「重量部」及び「重量%」を示す。
【0026】
<ポリイソシアネート合成例>
攪拌機、冷却管、温度計を備えた反応器に異性体含有MDI(MDI−1)を536部、平均ヒドロキシル当量1,500のポリオキシプロピレングリコールを96部仕込み、80℃で4時間反応させた後、ポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート(以下PMDIと略す)268部、クレジルジフェニルホスフェート(CDP)100部を加えた。得られたポリイソシアネート(A−1)のNCO含量は25.9%、粘度は90cps/25℃であった。
【0027】
同様の方法で表1に示す原料仕込み比率によりポリイソシアネートA−2、A−3、A−4、A−7を得た。
【0028】
また、同様の反応器にPMDIを180部、TDIを720部、CDPを100部仕込み、攪拌した。NCO含量33.8%、粘度40cps/25℃のポリイソシアネートA−5を得た。
【0029】
同様の方法で表1に示す原料仕込み比率によりイソシアネートA−6を得た。
【0030】
【表1】
Figure 0003658753
【0031】表1において
MDI−1:
2,2′体+2,4′体/4,4′体=25/75(重量比)の異性体含有MDI
MDI−2:
2,2′体+2,4′体/4,4′体=50/50(重量比)の異性体含有MDI
PMDI:
MDI(MDI100%中のの1%が2,2′−MDIと2,4′−MDIからなる)を40%含有し、NCO含量31.0%のポリメチレンポリフェニルポリイソシアネート
TDI:
2,4体:2,6体=80:20(重量比)のトリレンジイソシアネート
PPG−1:
平均ヒドロキシル当量1,500のポリオキシプロピレングリコール
PPG−2:
平均ヒドロキシル当量1,000、10%エチレンオキサイド(EO)キャップのポリオキシプロピレントリオール
PBA:
平均ヒドロキシル当量1,300のポリブチレンアジペート
TEP:
トリエチルホスフェート
CDP:
クレジルジフェニルホスフェート
CR−733S:
大八化学製芳香族縮合タイプのノンハロゲン燐酸エステル
【0032】
実施例1〜5
比較例1ポリイソシアネートとポリオールプレミックスを表2に示される配合比率にて、CANNON製L型ヘッドを備えた高圧発泡成形機を用い金型中央部へ直線状に7秒トラバース注入した。金型は四隅にガス抜き穴を有する内寸2,000×2,000mmのアルミ製型であり、厚み調整可能であるものを60℃に調整し用いた。6mmの厚みに調整した金型において、その下型及び上型に厚み0.3mmのポリウレタンフィルムをあらかじめセットし、所定密度になるよう混合液を金型内に注入し、注入開始から30秒後に上型を締め、5分後に脱型し、両面フィルム付シート状軟質フォームを得た。また、同様の金型厚みにおいて型内にジャスト充填する密度にて同様に軟質フォームを成形し、その際の型中央部のフォーム圧力の最大値を(株)共和電業製、圧力測定装置(PS−5K/WGA−700A)を用いて測定した。更に、物性評価用として金型厚みを10mmにし、表面フィルムなしで同様に所定密度の軟質フォームシートを得た。物性測定は、フォームシートを25℃60%RH条件下で24時間静置後に所定のサイズにカットし行った。物性、発泡圧力及び成形性評価結果を表3に示す。一般物性、難燃試験はJIS K−6400に準じて行った。
【0033】
【表2】
Figure 0003658753
【0034】
表2において
ポリオールa:
EOキャップ率20%のポリオキシプロピレントリオール、平均ヒドロキシル当量2340
ポリオールb:
EOキャップ率15%のポリオキシプロピレントリオール、平均ヒドロキシル当量1750
ポリオールc:
AN/St=30/70%重合体粒子30%含有ポリエーテルトリオール、平均ヒドロキシル当量1750
ポリオールd:
アルデヒド縮合樹脂含有ポリエーテルトリオール、平均ヒドロキシル当量2240、旭硝子製、商品名MFR−9550
ポリオールe:
AN/St=100/0%重合体粒子20%含有ポリエーテルトリオール、平均ヒドロキシル当量1870
ポリオールf:
EO/PO=70/30比のランダム共重合ポリエーテルトリオール、平均ヒドロキシル当量1120
DEA:
ジエタノールアミン三井東圧化学製
TEDA−L33:
触媒、トリエチレンジアミンのジプロピレングリコール溶液、東ソー製
TOYOCAT−ET:
触媒、ビス−(2−ジメチルアミノエチル)エーテルのプロピレングリコール溶液、東ソー製
SZ−1306:
シリコン整泡剤、日本ユニカー製
【0035】
【表3】
Figure 0003658753
硬さ:高分子計器製CSC2硬度計にて測定
成形性判定
(1)フォーム厚み精度;成形品中央部のフォーム厚み−末端部のフォーム厚み
(2)フォーム感触;フォームシートの感触を定性評価
○:しっとり感あり、△:しっとり感なし、×:ゴワゴワ感あり
(3)接着性;表布を剥がし接着不良を定性評価
○:未接着箇所なし、△:一部未接着箇所あり、×:脱型時に表布剥離膨れ
(4)内部セルの均一性;セルの均一性を定性評価
○:ほぼ均一、△:多少ボイドあり、×:セル均一
【0036】
実施例6
ポリイソシアネートA−3と以下に示すポリオールプレミックスをNCO/活性水素当量比0.8の配合比率にて、金型厚みを15mmに調整し、下型に厚み1mmのエナメル調合成皮革、上型に厚み0.2mmの軟質塩ビフィルムをそれぞれあらかじめセットし、設定密度0.07g/cm3 の密度で実施例1と同様に成形し、両面装飾材付軟質フォームシートを得た。得られた両面装飾付軟質フォームシートは外観良好で表裏面材との接着性も良好であり、発泡セルも全体的にほぼ均一であった。
【0037】
ポリオールプレミックス配合(部)
ポリオールa 90
ポリオールc 10
ポリオールf 4
水 4.3
TEDA−L33 0.5
TOYOCAT−ET 0.1
SZ−1306 1
【0038】
【発明の効果】
本発明により良好なクッション性、耐久性、難燃性等の特性を有するシート状軟質ポリウレタンモールドフォームが得られ、自動車や室内用カーペット、防音シート、ガスケット、エアーフィルター、各種安全部品の内張り、防寒着等の衣料用への応用が可能である。

Claims (5)

  1. ポリイソシアネート及びノンハロゲン燐酸エステルからなるイソシアネート成分、並びにポリエーテルポリオール(A)、水、触媒、及び整泡剤からなるポリオール成分を、混合した混合液を金型内で発泡成形することにより平均厚み2〜20mm、底面積1m 2 以上、密度0.03〜0.2g/cm3を有するシート状軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  2. ポリイソシアネート及びノンハロゲン燐酸エステルからなるイソシアネート成分、並びにポリエーテルポリオール(A)、水、触媒、架橋剤及び整泡剤からなるポリオール成分を、混合した混合液を金型内で発泡成形することにより平均厚み2〜20mm、底面積1m 2 以上、密度0.03〜0.2g/cm3 を有するシート状軟質ポリウレタンフォームの製造方法。
  3. 該ポリイソシアネートとしてジフェニルメタンジイソシアネートのポリオール変性体を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法。
  4. 該ポリエーテルポリオール(A)は、少なくとも1種のアクリロニトリル/スチレン=7/3〜0/10重量比のコポリマー又はホモポリマー、及び/又は、尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂から選定されるアルデヒド縮合系樹脂をポリエーテルポリオール中に分散させたポリマーポリオールを含有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 該シート状ポリウレタンフォームの少なくとも片面は一体成形による表面材付きであることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
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